説明

光学用ポリウレタン樹脂組成物および光学用ポリウレタン樹脂

【課題】実用レベルの光学特性を満足し、しかも、耐熱性や耐衝撃性などの諸物性に優れる光学用ポリウレタン樹脂、および、その光学用ポリウレタン樹脂を製造するための原料である光学用ポリウレタン樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートおよびそれらの変性体からなる群から選択される少なくとも1種の環状ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート成分と、平均水酸基価が280〜1240mgKOH/gであり、平均官能基数が2を超過し5未満であるポリオール成分とを配合して、光学用ポリウレタン樹脂組成物を調製した後、これを注型して光学用ポリウレタン樹脂を得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学用ポリウレタン樹脂組成物および光学用ポリウレタン樹脂、詳しくは、光学レンズや光学部品などに好適な光学用ポリウレタン樹脂と、その光学用ポリウレタン樹脂を製造するための原料である光学用ポリウレタン樹脂組成物とに関する。
【背景技術】
【0002】
プレポリマー法やワンショット法により成形される注型ポリウレタンは、耐摩耗性や耐衝撃性などの機械物性に優れており、ロールやベルトなどの工業製品として、各種産業用途に用いられている。
【0003】
一方、光学レンズや光学部品などの光学用途においては、近年、優れた光学特性のみならず、耐衝撃性などに優れた機械物性が求められており、そのため、注型ポリウレタンを光学用途に用いることが検討されている。
【0004】
例えば、4,4´−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)またはイソホロンジイソシアネートから選択されるポリイソシアネートと、平均分子量700〜1200のポリエーテルジオールもしくはポリエステルジオールまたはこれらの混合物から選択されるポリヒドロキシ化合物と、4,4´−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)からなる芳香族ポリアミンから、注型用ポリウレタン樹脂材料組成物を調製して、これを注型して、耐衝撃性光学レンズを製造することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−187931号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載される注型用ポリウレタン樹脂材料組成物では、芳香族ポリアミン、より具体的には、4,4´−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)を用いているため、製造時の注入時間(ポットライフ)が短く、そのため、注型により得られた耐衝撃性光学レンズには、脈理が発生するという不具合がある。
【0006】
そのため、特許文献1に記載される耐衝撃性光学レンズでは、色調や脈理などの光学特性において、実用レベルの要求を満足することができず、さらなる光学特性の改善が図られ、かつ、機械物性に優れる光学用ポリウレタン樹脂の開発が切望されている。
【0007】
本発明の目的は、実用レベルの光学特性を満足し、しかも、耐熱性や耐衝撃性などの諸物性に優れる光学用ポリウレタン樹脂、および、その光学用ポリウレタン樹脂を製造するための原料である光学用ポリウレタン樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物は、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートおよびそれらの変性体からなる群から選択される少なくとも1種の環状ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート成分と、平均水酸基価が280〜1240mgKOH/gであり、平均官能基数が2を超過し5未満であるポリオール成分とを含有することを特徴としている。
【0009】
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物では、ポリオール成分が、平均水酸基価が150〜1300mgKOH/gであり、平均官能基数が2.5を超過し5未満である架橋性ポリオールを含んでいることが好適である。
【0010】
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物では、ポリオール成分が、さらに、平均水酸基価が70〜500mgKOH/gのグリコールを含んでいることが好適であり、そのグリコールが、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含んでいることが好適である。
【0011】
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物は、前記ポリイソシアネート成分と前記ポリオール成分との反応による得られる光学用ポリウレタン樹脂の架橋点間平均分子量が150〜400となるように、調整されていることが好適である。
【0012】
また、本発明は、上記の光学用ポリウレタン樹脂組成物から、前記ポリイソシアネート成分と前記ポリオール成分とを反応させることにより得られる、光学用ポリウレタン樹脂を含んでいる。
【0013】
また、本発明の光学用ポリウレタン樹脂は、ヘイズ値が、0.5以下であることが好適である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物により製造される光学用ポリウレタン樹脂は、成形時のポットライフが長く、そのため、透明性、色調および脈理などの光学特性に優れ、しかも、耐熱性や耐衝撃性などの機械物性に優れている。そのため、例えば、透明レンズ、サングラスレンズ、偏光レンズなどの光学レンズや、例えば、防護メガネ、フード、防御用盾、自動車保安部品、照明部品などの光学部品に、好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の光学用ポリウレタン樹脂組成物は、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分とを含有している。
【0016】
本発明において、ポリイソシアネート成分は、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートおよびそれらの変性体からなる群から選択される少なくとも1種の環状ポリイソシアネートを含有している。
【0017】
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)もしくはその混合物、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン(NBDI)などの脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
【0018】
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネート(XDI)もしくはその混合物、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などの芳香脂肪族ジイソシアネートが挙げられる。
【0019】
脂環族ポリイソシアネートおよび/または芳香脂肪族ポリイソシアネートの変性体としては、例えば、脂環族ポリイソシアネートおよび/または芳香脂肪族ポリイソシアネートのダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、カルボジイミド、ウレットジオン、オキサジアジントリオンなどの脂環族ポリイソシアネートおよび/または芳香脂肪族ポリイソシアネートの誘導体が挙げられる。また、例えば、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートおよび/またはそれらの誘導体と、低分子量ポリオールとを、イソシアネート基が低分子量ポリオールの水酸基よりも過剰となる当量比で反応させることによって得られる、ポリオール付加体などが挙げられる。
【0020】
なお、低分子量ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、アルカン(C7〜C22)ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、アルカン−1,2−ジオール(C17〜C20)、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、キシレングリコール、ビスヒドロキシエチレンテレフタレートなどの低分子量ジオール、例えば、グリセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン(トリメチロールプロパン)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノール、および、その他の脂肪族トリオール(C8〜C24)などの低分子量トリオール、例えば、テトラメチロールメタン、ペンタエリスリトール、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトール、D−マンニット、ショ糖などの水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールなどが挙げられる。
【0021】
これら環状ポリイソシアネートは、単独使用または2種以上併用することができる。また、これらのうち、好ましくは、脂環族ポリイソシアネートおよび/またはその変性体、さらに好ましくは、脂環族ポリイソシアネート、とりわけ好ましくは、IPDI、H12MDI、HXDI、NBDIが挙げられる。
【0022】
また、ポリイソシアネート成分は、目的および用途により、後述する添加剤などが配合されるが、実質的には、上記した環状ポリイソシアネートが主成分とされる。
【0023】
本発明において、ポリオール成分は、1種類または2種類以上のポリオール(水酸基を2つ以上有する水酸基含有化合物)を含み、280〜1240mgKOH/g、好ましくは、400〜940mgKOH/gの平均水酸基価を有し、2を超過し、好ましくは2.5を超過し、さらに好ましくは2.8を超過し、5未満、好ましくは4.5未満の平均官能基数を有している。
【0024】
なお、平均水酸基価は、公知の滴定法から求めることができ、水酸基価と水酸基当量とは、次式(1)の関係にある。
【0025】
水酸基価=56100/水酸基当量 (1)
また、平均官能基数は、次式(2)から求めることができる。
【0026】
平均官能基数=(各ポリオールの官能基数×当量数)の総和/各ポリオールの当量数の総和 (2)
平均水酸基価がこれより高いと、耐衝撃性が低下する場合があり、これより低いと、耐熱性が低下する場合がある。また、平均官能基数がこれより低いと、耐熱性が低下する場合があり、これより高いと、耐衝撃性が低下する場合がある。
【0027】
なお、ポリオール成分の数平均分子量は、例えば、90〜1000、好ましくは、100〜800である。
【0028】
ポリオール成分は、好ましくは、架橋性ポリオールを含有している。
【0029】
本発明において、架橋性ポリオールは、平均水酸基価が150〜1300mgKOH/g、好ましくは、250〜1000mgKOH/gであり、平均官能基数が2.5以上、、好ましくは3以上、5以下、好ましくは4.8以下の水酸基含有化合物である。平均水酸基価がこれより高いと、耐衝撃性が低下する場合があり、これより低いと、耐熱性が低下する場合がある。また、平均官能基数がこれより低いと、耐熱性が低下する場合があり、これより高いと、耐衝撃性が低下する場合がある。
【0030】
架橋性ポリオールは、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、エポキシポリオール、天然油ポリオール、シリコーンポリオール、フッ素ポリオール、ポリオレフィンポリオールなどのマクロポリオールが挙げられる。また、これらマクロポリオールは、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールが挙げられる。
【0031】
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、上記した平均官能基数となるように、適宜、上記した低分子量グリコール、低分子量トリオールおよび水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールを組み合わせて、それを開始剤として、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加反応させることによって得られる、ポリエチレンポリオール、ポリプロピレンポリオールおよび/またはポリエチレンポリプロピレンポリオール(ランダムまたはブロック共重合体)などのポリオキシC2−3アルキレン(エチレンおよび/またはプロピレン)ポリオールが挙げられる。
【0032】
ポリエーテルポリオールとして、好ましくは、ポリプロピレンポリオールおよび/またはポリエチレンポリプロピレンポリオール(ランダムまたはブロック共重合体)が挙げられる。ポリプロピレンポリオールおよび/またはポリエチレンポリプロピレンポリオール(ランダムまたはブロック共重合体)を用いれば、結晶性が低くなり、透明性を向上させることができる。
【0033】
ポリエステルポリオールとしては、例えば、上記した平均官能基数となるように、適宜、上記した低分子量グリコール、低分子量トリオールおよび水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールを組み合わせた多価アルコールと、多塩基酸またはその酸無水物あるいはその酸ハライドとの反応により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
【0034】
多塩基酸およびその酸無水物またはその酸ハライドとしては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン酸、その他の脂肪族ジカルボン酸(C11〜C13)、水添ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ダイマー酸、ヘット酸などのカルボン酸、および、これらのカルボン酸などから誘導される酸無水物、例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水2−アルキル(C12〜C18)コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水トリメリット酸、さらには、これらのカルボン酸などから誘導される酸ハライド、例えば、シュウ酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライド、セバチン酸ジクロライドなどが挙げられる。
【0035】
また、ポリエステルポリオールとしては、例えば、上記した平均官能基数となるように、適宜、上記した低分子量グリコール、低分子量トリオールおよび水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールを組み合わせて、それを開始剤として、例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合して得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオールなどのラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
【0036】
ポリエステルポリオールとして、好ましくは、ラクトン系ポリエステルポリオールが挙げられる。ラクトン系ポリエステルポリオールを用いれば、平均官能基数の制御が容易であり、耐熱性と耐衝撃性とのバランスが良好となる。
【0037】
また、これらポリエーテルポリオールおよびポリエステルポリオールは、単独使用または2種以上併用することができる。
【0038】
架橋性ポリオールは、ポリオール成分100重量部中に、例えば、50〜100重量部、好ましくは、70〜100重量部含有される。
【0039】
また、本発明において、ポリオール成分は、好ましくは、さらにグリコールを含有している。ポリオール成分がグリコールを含有していれば、耐衝撃性の向上を図ることができる。
【0040】
本発明において、グリコールは、平均水酸基価が70〜500mgKOH/g、好ましくは、150〜450mgKOH/gであり、平均官能基数が実質的に2である水酸基含有化合物である。平均水酸基価がこれより低いと、耐熱性が低下する場合があり、これより高いと、耐衝撃性が低下する場合がある。
【0041】
グリコールは、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、アクリルジオール、エポキシジオール、天然油ジオール、シリコーンジオール、フッ素ジオール、ポリオレフィンジオールなどのマクロジオールが挙げられる。また、これらマクロジオールは、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、ポリエーテルジオールが挙げられる。
【0042】
ポリエーテルジオールとしては、例えば、上記した低分子量グリコールを開始剤として、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを付加反応させることによって得られる、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよび/またはポリエチレンポリプロピレングリコール(ランダムまたはブロック共重合体)などのポリオキシC2−3アルキレン(エチレンおよび/またはプロピレン)グリコールが挙げられる。
【0043】
また、ポリエーテルジオールとして、例えば、テトラヒドロフランの開環重合などによって得られるポリテトラメチレンエーテルグリコール(ポリオキシブチレングリコール)が挙げられる。
【0044】
ポリエーテルジオールとしては、好ましくは、ポリテトラメチレンエーテルグリコールが挙げられる。ポリテトラメチレンエーテルグリコールを用いれば、耐衝撃性を向上させることができる。また、これらポリエーテルジオールは、単独使用または2種以上併用することができる。
【0045】
グリコールは、ポリオール成分100重量部中に、例えば、50重量部以下、好ましくは、30重量部以下で含有される。架橋性ポリオールに対するグリコールの配合割合は、架橋性ポリオールの水酸基当量数/グリコールの水酸基当量数の比として、例えば、100/0〜60/40、好ましくは、100/0〜80/20である。
【0046】
また、ポリオール成分は、目的および用途により、後述する添加剤などが配合されるが、実質的には、上記した架橋性ポリオール、および、必要により含有されるグリコールが主成分とされる。このようなポリオール成分は、例えば、架橋性ポリオールおよび必要によりグリコールを適宜配合して、予め調製してもよく、また、後述する本発明の光学用ポリウレタン樹脂の成形時に、個別に配合することもできる。
【0047】
そして、本発明の光学用ポリウレタン樹脂は、上記したポリイソシアネート成分と上記したポリオール成分とを反応させることにより、得ることができる。
【0048】
ポリイソシアネート成分とポリオール成分との配合割合は、特に制限されないが、得られた光学用ポリウレタン樹脂の架橋点間平均分子量が、例えば、150〜400、好ましくは、150〜300となるように調整する。なお、架橋点間平均分子量は、例えば、次式(3)により求めることができる。
(NCO成分重量+OH成分の重量)/官能基数が2を超過するポリオールの平均水酸基当量数の総数 (3)
NCO成分:ポリイソシアネート成分
OH成分:ポリオール成分
光学用ポリウレタン樹脂の架橋点間平均分子量を上記範囲に設定することで、耐熱性と耐衝撃性とのバランスが良好となる。
【0049】
また、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反応させるには、例えば、ワンショット法やプレポリマー法などの注型ポリウレタンの成形方法に準拠することができる。
【0050】
ワンショット法では、例えば、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを、ポリオール成分中の水酸基に対するポリイソシアネート成分中のイソシアネート基の当量比(NCO/OH当量比)が、例えば、0.5〜2.0、好ましくは、0.75〜1.25となるように処方(混合)した後、成形型に注入して、例えば、室温〜150℃、好ましくは、室温〜120℃で、例えば、10分〜72時間、好ましくは、4〜24時間硬化反応させる。なお、硬化温度は、一定温度であってもよく、あるいは、段階的に昇温または冷却することもできる。
【0051】
この硬化反応においては、ポリイソシアネート成分、および/または、ポリオール成分を、好ましくは、加温して、低粘度化させてから混合し、その後、必要に応じて脱泡した後、予備加熱した成形型に注入する。
【0052】
そして、成形型に注入して反応させた後、脱型すれば、所望形状に成形された光学用ポリウレタン樹脂を得ることができる。なお、脱型後、必要に応じて、室温にて、7日間以内程度で熱成させることもできる。
【0053】
また、プレポリマー法は、例えば、まず、イソシアネート成分とポリオール成分の一部とを反応させて、分子末端にイソシアネート基を有するイソシアネート基末端プレポリマーを合成する。次いで、得られたイソシアネート基末端プレポリマーと、ポリオール成分の残部とを反応させて、硬化反応させる。
【0054】
イソシアネート基末端プレポリマーを合成するには、ポリイソシアネート成分とポリオール成分の一部とを、ポリオール成分の一部中の水酸基に対するポリイソシアネート成分中のイソシアネート基の当量比(NCO/OH当量比)が、例えば、1.1〜20、好ましくは、1.5〜10となるように処方(混合)し、反応容器中にて、例えば、室温〜150℃、好ましくは、50〜120℃で、例えば、0.5〜18時間、好ましくは、2〜10時間反応させる。なお、この反応においては、必要に応じて、有機金属系触媒およびアミン系触媒などの公知のウレタン化触媒を添加してもよく、また、反応終了後には、必要に応じて、未反応の環状ポリイソシアネートを、例えば、蒸留や抽出などの公知の除去手段により、除去することもできる。
【0055】
得られたイソシアネート基末端プレポリマーは、そのイソシアネート当量が、例えば、80〜2000、好ましくは、100〜1000であり、プレポリマーの粘度は樹脂を混合後型へ注入する温度で、例えば、10〜10,000mPa・s、好ましくは、10〜5,000mPa・sである。
【0056】
次いで、得られたイソシアネート基末端プレポリマーと、ポリオール成分の残部とを反応させるには、イソシアネート基末端プレポリマーと、ポリオール成分の残部とを、ポリオール成分の残部中の水酸基に対するイソシアネート基末端プレポリマー中のイソシアネート基の当量比(NCO/OH当量比)が、例えば、0.5〜2.0、好ましくは、0.75〜1.25となるように処方(混合)し、成形型に注入して、例えば、室温〜150℃、好ましくは、室温〜120℃で、例えば、5分〜72時間、好ましくは、1〜24時間硬化反応させる。
【0057】
この硬化反応においては、イソシアネート基末端プレポリマー、および/または、ポリオール成分の残部を、好ましくは、加温して、低粘度化させてから混合し、その後、必要に応じて脱泡した後、予備加熱した成形型に注入する。
【0058】
そして、成形型に注入して硬化反応させた後、脱型すれば、所望形状に成形された光学用ポリウレタン樹脂を得ることができる。なお、脱型後、必要に応じて、室温にて、7日間以内程度で熱成させることもできる。
【0059】
なお、得られた光学用ポリウレタン樹脂を、偏光レンズなどに用いる場合には、上記の成形方法において、例えば、インサート成形、つまり、成形型に、偏光膜などを予めセットした上で、混合した原料(ポリイソシアネート成分およびポリオール成分)を注入することもできる。
【0060】
このようにして得られた光学用ポリウレタン樹脂は、成形時に比較的低温(50℃以下)で作業することができ、かつ、成形型注入後のポットライフが長く、成形性に優れている。また、透明性、色調および脈理などの光学特性に優れ、しかも、従来のチオール系樹脂と比較しても耐衝撃性などの機械物性に優れている。
【0061】
より具体的には、この光学用ポリウレタン樹脂は、耐熱性に関しては、50℃においても熱変形が少なく、機械物性に関しては、JIS K7312−1996の硬さ(HSD)において、30〜100の硬度を有し、また、落球試験により優れた耐衝撃性を評価することができる。
【0062】
また、この光学用ポリウレタン樹脂は、光学特性に関しては、ヘイズ値が、0.5以下、好ましくは、0.3以下であり、色調も無色であり、また、目視での脈理の確認は困難である。
【0063】
そのため、この光学用ポリウレタン樹脂は、実用レベルの光学特性を満足し、しかも、耐熱性や耐衝撃性などの機械物性に優れる光学用ポリウレタン樹脂として、例えば、透明レンズ、サングラスレンズ、偏光レンズなどの光学レンズや、例えば、防護メガネ、フード、防御用盾、自動車保安部品、照明部品などの光学部品に好適に用いることができる。
【0064】
なお、このような光学用ポリウレタン樹脂組成物または光学用ポリウレタン樹脂には、必要に応じて、例えば、内部離型剤、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、艶消し剤、難燃剤、揺変剤、粘着付与剤、増粘剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、反応遅延剤、脱水剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、耐候安定剤などの公知の添加剤を適宜配合することができる。
【0065】
例えば、内部離型剤を配合する場合には、上記の成形方法において、例えば、混合した原料(ポリイソシアネート成分およびポリオール成分)を、成形型に注入するときに、これら混合した原料とともに、好ましくは加温した内部離型剤を、ポリオール成分およびポリイソシアネート成分の総量100重量部に対して、例えば、0.01〜10重量部、好ましくは、0.1〜5重量部の割合で成形型に注入する。
【0066】
内部離型剤としては、例えば、リン酸エステル系離型剤、アルキルリン酸塩系離型剤、脂肪酸エステル系離型剤が挙げられる。好ましくは、リン酸エステル系離型剤が挙げられる。このような内部離型剤を配合することよって、成形型から容易に離型することができ、かつ、透明性が良好でヘイズ値の小さい光学用ポリウレタン樹脂を得ることができる。
【実施例】
【0067】
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、実施例中、「%」、および「部」は重量基準である。
1)ポリオール成分の調製
調製例1(ポリオール成分Aの調製)
平均水酸基価539.4mgKOH/g、平均官能基数3.0のポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業製プラクセル303)936重量部と、平均水酸基価169.5mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業製PTG−650SN)311重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Aを得た。
【0068】
調製例2(ポリオール成分Bの調製)
平均水酸基価539.4mgKOH/g、平均官能基数3.0のポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業製プラクセル303)936重量部と、平均水酸基価448.8mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(インビスタ製テラタン250)125重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Bを得た。
【0069】
調製例3(ポリオール成分Cの調製)
平均水酸基価539.4mgKOH/g、平均官能基数3.0のポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業製プラクセル303)998重量部と、平均水酸基価112.2mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業製PTG−1000)200重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Cを得た。
【0070】
調製例4(ポリオール成分Dの調製)
平均水酸基価550mgKOH/g、平均官能基数3.8のポリエーテルポリオール(開始剤:ソルビトール/グリセリン、三井化学ポリウレタン製アクトコールGR16A)959重量部と、平均水酸基価169.5mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業製PTG−650SN)199重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Dを得た。
【0071】
調製例5(ポリオール成分Eの調製)
平均水酸基価920mgKOH/g、平均官能基数3.0のポリエーテルポリオール(開始剤:トリメチロールプロパン、三井化学ポリウレタン製アクトコールIR−94)868重量部を、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Eを得た。
【0072】
調製例6(ポリオール成分Fの調製)
平均水酸基価450mgKOH/g、平均官能基数4.4のポリエーテルポリオール(開始剤:ショ糖/グリセリン、三井化学ポリウレタン製アクトコールGR84)517重量部と、平均水酸基価169.5mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業製PTG−650SN)72重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Fを得た。
【0073】
調製例7(ポリオール成分Gの調製)
平均水酸基価288mgKOH/g、平均官能基数3.0のポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業製プラクセル308)433重量部と、平均水酸基価169.5mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業製PTG−650SN)332重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Gを得た。
【0074】
調製例8(ポリオール成分Hの調製)
平均水酸基価448.8mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(インビスタ製テラタン250)800重量部を、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Hを得た。
【0075】
調製例9(ポリオール成分Iの調製)
注型ポリウレタンで一般的に使用されている、平均水酸基価1250mgKOH/g、平均官能基数3.0のトリメチロールプロパンを、ポリオール成分Iとした。
【0076】
調製例10(ポリオール成分Jの調製)
平均水酸基価460mgKOH/g、平均官能基数5.3のポリエーテルポリオール(開始剤:ショ糖/グリセリン、三井化学ポリウレタン製アクトコール52−460)502重量部と、平均水酸基価169.5mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業製PTG−650SN)87重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、脱水し、ポリオール成分Jを得た。
【0077】
調製例11(ポリオール成分Kの調製)
平均水酸基価169.5mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業製PTG−650SN)993重量部を、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌した後、平均水酸基価1250mgKOH/g、平均官能基数3.0のトリメチロールプロパン45重量部および4,4´−メチレンビス(2−クロロアニリン)(イハラケミカル製キュアミンMT)801重量部を加え、ポリオール成分Kを得た。
【0078】
調製例12(イソシアネート基末端プレポリマーAの調製)
温度計、攪拌機、窒素導入管、ジムロートを備えた2Lの5径丸型フラスコに、平均水酸基価539.4mgKOH/g、平均官能基数3.0のポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業製プラクセル303)45重量部と、平均水酸基価169.5mgKOH/gのポリテトラメチレンエーテルグリコール(保土谷化学工業製PTG−650SN)16重量部とを加え、窒素をバブリングしながら(流量は10L/分)110℃にて2時間攪拌を続け脱水した。その後、HXDI(三井化学ポリウレタン製タケネート600)939gを投入し、90℃にて4時間反応させて、イソシアネート基末端プレポリマーAを得た。得られたイソシアネート基末端プレポリマーAは、無色透明であり、NCO含有率38.6%(当量108.8)であった。
【0079】
実施例および比較例
一般的な注型(キャスティング)法にて、表1に示すように、HXDI、NBDI、H12MDI、TDI(トリレンジイソシアネート)またはイソシアネート基末端プレポリマーAを主剤とし、また、ポリオール成分A〜Kを硬化剤として、主剤、硬化剤および内部離型剤(下記参照)を表1に示すように処方して、各実施例および各比較例の光学用ポリウレタン樹脂を成形した。
【0080】
なお、表1中、各実施例および各比較例に配合する内部離型剤は、下記の通りである。また、表1中、内部離型剤の添加量は、主剤および硬化剤の総量100重量部に対する重量部数で示している。
内部離型剤A:リン酸エステル系離型剤(ゼレックUN、Stepan社)
内部離型剤B:リン酸エステル系離型剤(モールドウィズINT−1846N2、AXEL Plastics Research Laboratories社)
内部離型剤C:リン酸エステル系離型剤(モールドウィズINT−1681OG、AXEL Plastics Research Laboratories社)
内部離型剤D:リン酸エステル系離型剤(モールドウィズINT−1846N2)20gとリン酸エステル系離型剤(モールドウィズINT−1681OG)20gの混合物
内部離型剤E:リン酸エステル系離型剤(ゼレックUN)10gとリン酸エステル系離型剤(モールドウィズINT−1681OG)40gの混合物
より具体的には、まず、主剤を40℃に加温し、硬化剤を40℃に加温し、内部離型剤を40℃に加温した後、次いで、加温された主剤、硬化剤および内部離型剤を、40℃に保温された混合ポットに、NCO/活性水素基(OHおよびNH)当量比が1.0となる割合で投入して混合し、混合終了後、2分間脱泡した。
【0081】
その後、40℃に予備加熱した成形型に、主剤、硬化剤および内部離型剤の混合物を注入した。注入終了後、50℃にて24時間養生し、さらに100℃にて24時間養生後、脱型した。これによって、各実施例および各比較例の成形された光学用ポリウレタン樹脂(硬化物)を得た。
【0082】
評価
1)成形型注入性
上記の成形において、予備加熱された成形型(クリアランス3mm、147R)に、各実施例および各比較例の混合物20gを注入する際の注入のしやすさを、下記の基準によって評価した。その結果を表1に示す。
○:泡を巻き込みことなく1分以内に注入完了した。
×:増粘が速く、注入が困難であった。
2)ポットライフ
上記の成形において、40℃での混合物が、100,000mPa・sに到達するまでの時間をポットライフ(分)として、各実施例および各比較例について測定した。その結果を表1に示す。
3)硬度
JIS K7312−1996の硬さ試験に準拠して、各実施例および各比較例の硬化物について、硬度(HSD)を測定した。その結果を表1に示す。
4)透明性(ヘイズ値)
各実施例および各比較例について、厚さ3mmの硬化物をヘイズメータ(日本電色工業社製、NDH2000)にて測定した。その結果を表1に示す。
5)脈理
各実施例および各比較例について、厚さ3mmの硬化物を目視観察して、下記の基準によって脈理の有無を評価した。その結果を表1に示す。
○:脈理を確認できなかった。
×:硬化物の全体に脈理が確認された。
6)耐熱性
各実施例および各比較例について、硬化物を50℃の乾燥機に入れ、1時間後に取り出したときの外観変化を目視観察して、下記の基準によって耐熱性を評価した。その結果を表1に示す。
○:硬化物の初期形状からの変形は確認できなかった。
×:硬化物の初期形状からの変形が確認された。
7)耐衝撃性(落球試験)
眼鏡レンズの衝撃性に関するFDA規格(1972年)に記載された手法に準拠して、落球試験を実施した。すなわち、各実施例および各比較例の硬化物に対して、127cmの高さから鋼球を落下させた後に、硬化物の外観変化を目視観察して、下記の基準によって耐衝撃性を評価した。その結果を表1に示す。
○:642gの鋼球を落下させたが外観変化を確認できなかった。
△:642gの鋼球を落下させると、表面に損傷や硬化物の割れが確認された。
×:642gの鋼球を落下させると、硬化物の割れが確認された。
【0083】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネートおよびそれらの変性体からなる群から選択される少なくとも1種の環状ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート成分と、
平均水酸基価が280〜1240mgKOH/gであり、平均官能基数が2を超過し5未満であるポリオール成分と
を含有することを特徴とする、光学用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項2】
ポリオール成分が、平均水酸基価が150〜1300mgKOH/gであり、平均官能基数が2.5以上5以下である架橋性ポリオールを含んでいることを特徴とする、請求項1に記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
ポリオール成分が、さらに、平均水酸基価が70〜500mgKOH/gのグリコールを含んでいることを特徴とする、請求項2に記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
前記グリコールは、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含んでいることを特徴とする、請求項3に記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリイソシアネート成分と前記ポリオール成分との反応による得られる光学用ポリウレタン樹脂の架橋点間平均分子量が150〜400となるように、調整されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の光学用ポリウレタン樹脂組成物から、前記ポリイソシアネート成分と前記ポリオール成分とを反応させることにより得られることを特徴とする、光学用ポリウレタン樹脂。
【請求項7】
ヘイズ値が、0.5以下であることを特徴とする、請求項6に記載の光学用ポリウレタン樹脂。

【公開番号】特開2008−144154(P2008−144154A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−293354(P2007−293354)
【出願日】平成19年11月12日(2007.11.12)
【出願人】(501140544)三井化学ポリウレタン株式会社 (115)
【Fターム(参考)】