光学表示パネルの連続製造方法および光学表示パネルの連続製造システム
【課題】帯状フィルムの状態で連続的に積層できない光学フィルムが光学セルの一方面に積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産する。
【解決手段】長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された容器から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【解決手段】長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された容器から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学表示パネルの連続製造方法および光学表示パネルの連続製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
第1光学フィルムロールから長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを繰り出し、前記帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを前記液晶セルの背面側の面に貼り合わせ、第2光学フィルムロールから長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを繰り出し、前記帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを前記液晶セルの視認側の面に貼り合わせる液晶表示パネルの連続製造方法(いわゆるRoll to Panel(RTP)システム)が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このRTPシステムによれば、液晶表示パネルを連続生産することができる。
【0003】
ところで、光利用効率の高い液晶表示パネルとして、液晶セルの視認側の面に偏光フィルムを含む第1光学フィルムが貼り合わされ、液晶セルの背面側の面に偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムがこの順に積層された第2光学フィルムが貼り合わされた液晶表示パネルが開示されている(例えば、特許文献2参照)。このような液晶表示パネルも連続生産することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4406043号
【特許文献2】特開2002−196141号公報
【特許文献3】特開2004−250213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、通常、偏光フィルムと直線偏光分離フィルムの透過軸は互いに直交する。すなわち、通常、偏光フィルムは長手方向に吸収軸を有し、直線偏光分離フィルムは幅方向に反射軸を有する。そのため、このような偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとをRoll to Roll方式などで帯状フィルムの状態で連続的に積層することはできず、RTPシステム用の光学フィルムロールを製造することはできない。
【0006】
例えば、特許文献3に記載されている方法を参照し、偏光フィルムロールから繰り出された帯状の偏光フィルムに、所定サイズに切断された直線偏光分離フィルムを積層した後、そのまま枚葉切断することなく巻回することで光学フィルムロールを製造し、RTPシステムに供することも考えられなくもない。しかしながら、この場合、図6に示すように、帯状の偏光フィルム901において直線偏光分離フィルム902が積層されない部分(境目領域)Fが一定の面積を持って必然的に生じるなどするため、歩留りが大幅に低下せざるを得ない。逆に、そのような境目領域Fができる限り生じないように高精度に貼り合わせようとすると、タクトを大きく犠牲にする。また、帯状の偏光フィルム901に直線偏光分離フィルム902を積層する際、直線偏光分離フィルム902の供給方向と帯状の偏光フィルム901への貼合方向とが直交するため、供給された直線偏光分離フィルム902をそのまま円滑に帯状の偏光フィルム901に貼り合わせることができず、高速生産性の面でも課題がある。
【0007】
このような課題は、上述した偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムが液晶セルの背面側の面に積層されてなる液晶表示パネルに限らず、一般に帯状フィルムの状態で連続的に積層できない光学フィルムが光学セルの一方面に積層されてなる光学表示パネルを連続的に生産しようとする場合に生じる新たな課題である。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない光学フィルムが光学セルの一方面に積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる光学表示パネルの連続製造方法および連続製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【0010】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムをロールから連続的に供給し、直線偏光分離フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0011】
上記発明の一実施形態として、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断し、得られた前記直線偏光分離フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、前記第2貼合工程は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である。
【0012】
この構成によれば、第1偏光フィルムの搬送ラインと直線偏光分離フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、光学セル上で連続的に積層することができるため、装置スペースを削減することができる。
【0013】
他の本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記液晶セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程とを含む。
【0014】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムを収納部から連続的に供給し、直線偏光分離フィルムをロールから連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0015】
上記発明の一実施形態として、幅方向に反射軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断し、得られた前記偏光フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、前記第1貼合工程は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である。
【0016】
この構成によれば、第1偏光フィルムの搬送ラインと直線偏光分離フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、光学セル上で連続的に積層することができるため、装置スペースを削減することができる。
【0017】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合工程をさらに含む。
【0018】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0019】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から前記第2偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合工程をさらに含む。
【0020】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。光学セルに対する第2偏光フィルムの貼合方向は、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交するように配置される限り、例えば、光学セルの対向する一組の辺側から貼り合わせてもよいし、光学セルの対向するもう一組の辺側から貼り合わせてもよい。
【0021】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである。
【0022】
本発明は、高コントラストのVAモードまたはIPSモードの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産するのに特に好適である。
【0023】
また、他の本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0024】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムをロールから連続的に供給し、直線偏光分離フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0025】
上記発明の一実施形態として、前記直線偏光分離フィルムは、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られたものであり、前記第2光学フィルム供給部は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給する。
【0026】
この構成によれば、第1偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置できるため、装置の占有スペースを削減することができる。
【0027】
また、他の本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記偏光フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0028】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムを収容部から連続的に供給し、直線偏光分離フィルムをロールから連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0029】
上記発明の一実施形態として、前記直線偏光分離フィルムは、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られたものであり、
前記第1光学フィルム供給部は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給する。
【0030】
この構成によれば、第1偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置できるため、装置の占有スペースを削減することができる。
【0031】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合部をさらに含む。
【0032】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0033】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から当該第2偏光フィルムを取り出して供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合部をさらに含む。
【0034】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。なお、光学セルに対する第2偏光フィルムの貼合方向は、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交するように配置される限り、例えば、光学セルの対向する一組の辺側から貼り合わせてもよいし、光学セルの対向するもう一組の辺側から貼り合わせてもよい。
【0035】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである。
【0036】
本発明は、高コントラストのVAモードまたはIPSモードの液晶表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産するのに特に好適である。
【0037】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合工程と、
枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【0038】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムをロールから連続的に供給し、第2光学フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0039】
上記発明の一実施形態として、前記帯状の第1光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断し、得られた前記第2光学フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含む。
【0040】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から当該第1光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第1貼合工程と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程と、を含む。
【0041】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムを収容部から連続的に供給し、第2光学フィルムをロールから連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0042】
上記発明の一実施形態として、前記帯状の第2光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断し、得られた前記第1光学フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含む。
【0043】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合部と、
枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0044】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムをロールから連続的に供給し、第2光学フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0045】
上記発明の一実施形態として、前記第2光学フィルムは、前記帯状の第1光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られたものである。
【0046】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から前記第1光学フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0047】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムを収容部から連続的に供給し、第2光学フィルムをロールから連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0048】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムは、前記帯状の第2光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られたものである。
【0049】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムが、長手方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムと長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有するλ/2位相差フィルムとを積層した帯状の広帯域位相差フィルムであり、
前記第2光学フィルムが、長手方向に吸収軸を有する偏光フィルムである。
【0050】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層された広帯域円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0051】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムが、幅方向に遅相軸を有するλ/4位相差フィルムであり、
前記第2光学フィルムが、長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有するλ/2位相差フィルムであり、
長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた偏光フィルムを第4光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記λ/2位相差フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第4貼合工程(3層目貼合工程)をさらに含む。
【0052】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層された広帯域円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0053】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが有機ELセルである。
【0054】
本発明は、広帯域円偏光フィルムによって反射防止機能が付与された有機EL表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産するのに特に好適である。
【0055】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの他方面に貼り合わせる第3貼合工程をさらに含む。
【0056】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から前記枚葉状態の第2偏光フィルムを取り出して搬送し、前記光学セルの他方面に前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第3貼合工程をさらに含む。
【0057】
上記発明の一実施形態として、前記第3貼合工程の前に、前記光学セルの搬送方向に対し、前記第1偏光フィルムが貼り合わされた前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替工程をさらに含む。
【0058】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムが、幅方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムであり、
前記第2光学フィルムが、長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有する帯状のλ/2位相差フィルムであり、
長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた偏光フィルムを第4光学フィルムロールから供給する第4光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第4光学フィルム供給部によって供給された前記偏光フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記λ/2位相差フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第4貼合部(3層目貼合部)をさらに含む。
【0059】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層された広帯域円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0060】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが有機ELセルである。
【0061】
本発明は、広帯域円偏光フィルムによって反射防止機能が付与された有機EL表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産するのに特に好適である。
【0062】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの他方面に貼り合わせる第3貼合部をさらに含む。
【0063】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から当該第2偏光フィルムを取り出して供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを、前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの他方面に貼り合せる第3貼合部をさらに含む。
【0064】
上記発明の一実施形態として、前記搬送部は、前記第3貼合部による貼合処理前に、前記光学セルの搬送方向に対し、前記第1偏光フィルムが貼り合わされた前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替部をさらに含む。
【0065】
本明細書において、光学フィルムロールから光学フィルムを供給する方法としては、例えば、(1)光学フィルムロールから、キャリアフィルム上に帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムを繰り出し、帯状の光学フィルムを幅方向に切断することで得られた光学フィルムを供給する方法、(2)光学フィルムロール(切り目入りの光学フィルムロール)から、キャリアフィルム上に幅方向に複数の切込線が形成された帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムを繰り出し、光学フィルムを供給する方法などが挙げられ、いずれも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】実施形態1の光学表示パネルの連続製造システムの概略図
【図2A】実施形態1の第1貼合部を示す図
【図2B】実施形態1の第2貼合部を示す図
【図2C】実施形態1の第3貼合部を示す図
【図3A】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3B】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3C】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3D】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3E】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3F】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図4】実施形態2の光学表示パネルの連続製造システムの概略図
【図5A】実施形態2の第1貼合部を示す図
【図5B】実施形態2の第2貼合部を示す図
【図6】帯状の偏光フィルムに直線偏光分離フィルムを積層するプロセスを示す図
【発明を実施するための形態】
【0067】
<実施形態1>
図1及び図2A〜2Cは、実施形態1に係る光学表示パネルの連続製造システムの概略図である。以下、図1及び図2A〜2Cを参照しながら、本実施形態に係る光学表示パネルの連続製造システムを具体的に説明する。
【0068】
なお、本実施形態では、光学セルとして横長長方形の液晶セル、光学表示パネルとして横長長方形の液晶表示パネルを例に挙げて説明する。光学フィルムロールとしては、図1、図2A〜2Cに示すようなものを用いる。すなわち、第1光学フィルムロール1としては、第1キャリアフィルム12上に長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルム11(第1光学フィルムに相当する)が積層されてなり、液晶セルPの長辺に対応する幅を有する帯状の第1積層光学フィルム10が巻回されたものを用いる。
【0069】
枚葉状態の直線偏光分離フィルム21としては、後述するとおり、第2キャリアフィルム22上に幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルム21(第2光学フィルムに相当する)が積層されてなる帯状の第2積層光学フィルム20が巻回された第2光学フィルムロール2を用いて製造される。
【0070】
第3光学フィルムロール3として、第3キャリアフィルム32上に長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルム31(第3光学フィルムに相当する)が積層されてなり、液晶セルPの短辺に対応する幅を有する帯状の第3積層光学フィルム30が巻回されたものを用いる。
【0071】
さらに、本実施形態では、帯状の第1偏光フィルム11は、図2Aに示すように、帯状のフィルム本体11aおよび粘着剤11bを有して構成される。帯状の直線偏光分離フィルム21は、図2Bに示すように、帯状のフィルム本体21aおよび粘着剤21bを有して構成される。帯状の第2偏光フィルム31は、図2Cに示すように、帯状のフィルム本体31aおよび粘着剤31bを有して構成される。
【0072】
本実施形態に係る液晶表示パネルの連続製造システム100は、図1に示すように、液晶セルPおよび液晶表示パネルLDを搬送する一連の搬送部Xと、第1光学フィルム供給部101と、第1貼合部81と、第2光学フィルム供給部102と、第2貼合部82と、第3光学フィルム供給部103と、第3貼合部83とを含む。
【0073】
(搬送部)
搬送部Xは、液晶セルPおよび液晶表示パネルLDを搬送する。搬送部Xは、複数の搬送ローラX1および吸着プレート等を有して構成される。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、搬送部Xは、第2貼合部82と第3貼合部83との間に、液晶セルPの搬送方向に対し、液晶セルPの長辺と短辺との配置関係を入れ替え、かつ上下面を入れ替える配置入替部75を含む。
【0074】
(第1光学フィルム供給部)
第1光学フィルム供給部101は、液晶セルPの長辺に対応する幅を有する帯状の第1偏光フィルム11を液晶セルPの短辺に対応する長さで幅方向に切断することで得られた第1偏光フィルム111を第1光学フィルムロール1から第1貼合部81に供給する。そのために本実施形態では、第1光学フィルム供給部101は、第1繰出部101a、第1切断部41、第1張力調整部51、第1剥離部61、第1巻取部71、および複数の搬送ローラ部101bを有する。
【0075】
第1繰出部101aは、第1光学フィルムロール1が設置される繰出軸を有し、第1光学フィルムロール1から帯状の第1積層光学フィルム10を繰り出す。なお、第1繰出部101aには、2つの繰出軸が備えられていてもよい。これにより、ロール1を新たなロールに交換することなく、他方の繰出軸に設置されたロールのフィルムに速やかに継ぎ合わせることができる。
【0076】
第1切断部41は、切断手段41aおよび吸着手段41bを有して構成され、帯状の第1積層光学フィルム10を液晶セルPの短辺に対応する長さで幅方向にハーフカットする(第1キャリアフィルム12を切断せずに帯状の第1偏光フィルム11を幅方向に切断する)。本実施形態では、第1切断部41は、吸着手段41bを用いて帯状の第1積層光学フィルム10を第1キャリアフィルム12側から吸着固定しながら、切断手段41aを用いて帯状の第1偏光フィルム11(フィルム本体11aおよび粘着剤11b)を幅方向に切断し、第1キャリアフィルム12上に液晶セルPに対応する大きさの第1偏光フィルム111を形成する。なお、切断手段41aとしては、カッター、レーザー装置、それらの組合せなどが挙げられる。
【0077】
第1張力調整部51は、帯状の第1積層光学フィルム10の張力を保持する機能を有する。本実施形態では、第1張力調整部51は、ダンサーロールを有して構成されるが、これに限定されるものではない。
【0078】
第1剥離部61は、第1キャリアフィルム12を内側にして帯状の第1積層光学フィルム10を折り返すことで、第1キャリアフィルム12から第1偏光フィルム111を剥離する。第1剥離部61としては、楔型部材、ローラなどが挙げられる。
【0079】
第1巻取部71は、第1偏光フィルム111が剥離された第1キャリアフィルム12を巻き取る。第1巻取部71は、第1キャリアフィルム12を巻き取るためのロールが設置される巻取軸を有して構成される。
【0080】
(第1貼合部)
第1貼合部81は、搬送部Xによって搬送された液晶セルPをその短辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第1光学フィルム供給部101によって供給された(第1剥離部61によって剥離された)第1偏光フィルム111を液晶セルPの長辺側から第1偏光フィルム111の供給方向(液晶セルPの短辺方向)に沿って液晶セルPの背面側の面Pbに粘着剤11bを介して貼り合わせる。なお、第1貼合部81は、一対の貼合ローラ81a、81bを有して構成され、貼合ローラ81a、81bの少なくとも一方が駆動ローラで構成される。
【0081】
(第2光学フィルム供給部)
第2光学フィルム供給部102は、反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2積層光学フィルム220)が収容された容器102cから前記直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2積層光学フィルム220)を取り出し、第2貼合部82の貼合位置へ供給する。本実施形態では、後述する第2貼合部82を用いて取り出し、供給を行う。
【0082】
(第2貼合部)
第2貼合部82は、搬送部Xによって搬送された液晶セルPをその短辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第2光学フィルム供給部102によって供給された直線偏光分離フィルム211を液晶セルPの背面側の面Pbに貼り合わされた第1偏光フィルム111上に、液晶セルPの長辺側から貼り合わせる。
【0083】
第2貼合部82は、収容部102cから貼合位置まで枚葉状態の直線偏光分離フィルム211を移動する移動部(不図示)と、枚葉状態の第2キャリアフィルム221を枚葉状態の直線偏光分離フィルム211から剥離する剥離部(不図示)と、枚葉状態の直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2積層光学フィルム220)を吸着する吸着部82bと貼合ローラ82aと、液晶セルP面と接して液晶セルPを搬送する駆動ローラ82cと、を有する。
【0084】
収容部102cは、図1、2Bに記載された形態に限定されず、他の形状でもよく、例えば、枚葉状態の直線偏光分離フィルム211を載せるための載置台を有する容器でもよく、この載置台がその周囲を覆われていてもよい。
【0085】
移動部は、収容部102cに載置されている枚葉状態の直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2積層光学フィルム220)まで移動し、吸着部82bで、直線偏光分離フィルム211の面を吸着し、貼合位置に移動する。
【0086】
剥離部は、枚葉状態の第2キャリアフィルム221を枚葉状態の直線偏光分離フィルム211から剥離する。第2剥離部は、例えば、粘着テープを用いて、粘着テープを第2キャリアフィルム221面に貼り合せ、粘着テープを移動させることで第2キャリアフィルム221を剥離してもよい。
【0087】
吸着部82bに吸着している枚葉状態の直線偏光分離フィルム211が先端位置の貼合ローラ82aに送られ、貼合ローラ82aを回転させて、液晶セルP上の第1偏光フィルム111の上に直線偏光分離フィルム211を長辺側から貼り合わせる。この際、駆動ローラ82cと貼合ローラ82aとで、液晶セルP(第1偏光フィルム111が貼り合されている)および直線偏光分離フィルム211とを挟み込んで下流側に搬送する。なお、駆動ローラ82cおよび貼合ローラ82aが共に駆動する機構でもよく、駆動ローラ82bが従動する機構でもよい。
【0088】
(枚葉状態の直線偏光分離フィルム211の製造)
図2B(下部)に枚葉状態の直線偏光分離フィルム211を製造する構成例を示す。第2ロール2に、帯状の直線偏光分離フィルム21および第2キャリアフィルム22を有する第2積層光学フィルム20が巻回されている。帯状の直線偏光分離フィルム21(および第2積層光学フィルム)の幅寸法は、液晶セルP(または第1偏光フィルム)の短辺に対応した寸法である。直線偏光分離フィルムは、その長手方向に透過軸を有し、幅方向に反射軸を有する。第2ロール2から第2積層光学フィルム20が繰り出されて、第2切断部42aで、液晶セルP(または第1偏光フィルム)の長辺に対応した寸法に切断される。第2切断部42aは、吸着台42bで負圧吸着した状態の第2積層光学フィルム20を完全に分断するように切断する(第2キャリアフィルム22も切断する)。切断された枚葉状態の直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2キャリアフィルム221が積層されている)は、容器102cに載置される。以上のようにして、液晶セルPの背面に対応する形状を有する直線偏光分離フィルム211を製造する。
【0089】
(第3光学フィルム供給部)
第3光学フィルム供給部103は、液晶セルPの短辺に対応する幅を有する帯状の第3積層光学フィルム30を液晶セルPの長辺に対応する長さで幅方向に切断することで得られた第2偏光フィルム311を第3光学フィルムロール3から、第3貼合部83に供給する。そのため本実施形態では、第3光学フィルム供給部103は、第3繰出部103a、第3切断部43、第3張力調整部53、第3剥離部63、第3巻取部73、および複数の搬送ローラ部103bを有する。なお、第3繰出部301a、第3切断部43、第3張力調整部53、第3剥離部63、第3巻取部73はそれぞれ第1繰出部101a、第1切断部41、第1張力調整部51、第1剥離部61、第1巻取部71と同様の構成および機能を有する。
【0090】
(第3貼合部)
第3貼合部83は、搬送部Xによって搬送された液晶セルPをその長辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第3光学フィルム供給部103によって供給された(第3剥離部63によって剥離された)第2偏光フィルム311を液晶セルPの短辺側から第2偏光フィルム311の供給方向(液晶セルPの長辺方向)に沿って液晶セルPの視認側の面Paに粘着剤31bを介して貼り合わせる。なお、第3貼合部83は、一対の貼合ローラ83a、83bを有して構成され、貼合ローラ83a、83bの少なくとも一方が駆動ローラで構成される。
【0091】
(配置入替部)
本実施形態では、搬送部Xは、第2貼合部82と第3貼合部83との間に、液晶セルPの搬送方向に対し、液晶セルPの長辺と短辺との配置関係を入れ替え、液晶セルの裏表を反転させる配置入替部75を含む。本実施形態では、配置入替部75は、液晶セルPを吸着して90°水平回転させる回転部と、液晶セルPを吸着し、液晶セルPの搬送方向に対して平行または直交するセル面内方向を回転軸にして液晶セルPの表裏を反転させる反転部とを有する。配置入替部75を含むことにより、第1偏光フィルム10の搬送ラインと第2偏光フィルム30の搬送ラインとを直交させることなく、液晶セルPに対する貼合方向を互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0092】
本実施形態に係る液晶表示パネルの連続製造システムによれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムをロールから連続的に供給し、直線偏光分離フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。また、第2偏光フィルムもロールから連続的に供給し、第2偏光フィルムの供給方向に沿って液晶セルの視認側面に連続的に貼り合わせることができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが液晶セルの背面側の面に適切な配置関係で積層され、液晶セルの視認側の面に第2偏光フィルムが第1偏光フィルムとクロスニコルの関係となるように貼り合わされた光利用効率の高い液晶表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。また、本実施形態では、第1偏光フィルム、直線偏光分離フィルムおよび第2偏光フィルムの供給方向が互いに平行になるように、第1光学フィルム供給部、第2光学フィルム供給部および第3光学フィルム供給部が配置されているため、装置の占有スペースを削減することができる。
【0093】
(その他の実施形態)
本実施形態では、搬送部Xによる液晶セルPの搬送方向に沿って、第1貼合部、第2貼合部、第3貼合部がこの順に並んでいるが、第1貼合部、第2貼合部の順序がこの順に維持されている限り、これに限定されない。例えば、搬送部Xによる液晶セルPの搬送方向に沿って、第1貼合部、第3貼合部、第2貼合部がこの順に並んでいてもよく、第3貼合部、第1貼合部、第2貼合部がこの順に並んでいてもよい。
【0094】
本実施形態では、第1貼合部、第2貼合部および第3貼合部は、第1偏光フィルム、直線偏光分離フィルム、第2偏光フィルムを液晶セルの下側から貼り合わせるが、これに限定されない。いずれか1枚または2枚を液晶セルの上側から貼り合わせ、残りを液晶セルの下側から貼り合わせてもよく、すべてを液晶セルの上側から貼り合わせてもよい。
【0095】
図3A〜3Fに、第1、第2、第3貼合工程の順序、および各貼合工程における光学フィルムの貼付方向の例を示す。なお、本実施形態は図3A〜3Fの順序、貼付方向、光学フィルムの種類に制限されない。
【0096】
図3Aでは、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って(すなわち液晶セルの短辺側から)貼り付け(ステップS1)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って(すなわち液晶セルの短辺側から)貼り付け(ステップS2)、次いで、直線偏光分離フィルム(反射偏光フィルム)を液晶セルの背面側のMD偏光フィルムの上に、液晶セルの長辺方向に沿って(すなわち液晶セルの短辺側から)貼り付ける(ステップS3)。
【0097】
図3Bでは、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS11)、次いで、直線偏光分離フィルム(反射偏光フィルム)を液晶セルの背面側のMD偏光フィルムの上に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付け(ステップS12)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付ける(ステップS13)。
【0098】
図3Cでは、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付け(ステップS21)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS22)、次いで、直線偏光分離フィルム(反射偏光フィルム)を液晶セルの背面側のMD偏光フィルムの上に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付ける(ステップS23)。
【0099】
図3Dでは、位相差フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS31)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付け(ステップS32)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側の位相差フィルムの上に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付ける(ステップS33)。
【0100】
図3Eでは、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付け(ステップS41)、次いで、位相差フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS42)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側の位相差フィルムの上に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付ける(ステップS43)。
【0101】
図3Fでは、位相差フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS51)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側の位相差フィルムの上に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS52)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付ける(ステップS53)。
【0102】
なお、液晶セルの視認側と背面側とのそれぞれの偏光フィルムの吸収軸が直交(クロスニコル)していればよく、視認側のMD偏光フィルムを液晶セルの長辺方向に沿って貼り付けることに制限されず、短辺方向に沿って貼り付けてもよく、それに応じて、背面側のMD偏光フィルムを液晶セルの長辺方向に沿って貼り付けてもよい。また、MD偏光フィルムに限定されず、TD偏光フィルムを用いることもできる。
【0103】
(光学表示パネルの連続製造方法)
実施形態1の光学表示パネルの連続製造方法は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを繰り出し、前記帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収納部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【0104】
また、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断し、得られた前記直線偏光分離フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、前記第2貼合工程は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である。
【0105】
<実施形態2>
実施形態1では、長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせ(第1貼合部、第1貼合工程)、反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せ(第2貼合部、第2貼合工程)ていたが、これに制限されない。
【0106】
実施形態2では、光学セルおよび光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記偏光フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む構成である。
【0107】
実施形態2の第1光学フィルム供給部、第1貼合部を、実施形態1の第2光学フィルム供給部102、第2貼合部82で構成し、実施形態2の第2光学フィルム供給部、第2貼合部を、実施形態1の第1光学フィルム供給部101、第1貼合部81で構成する。
【0108】
(光学表示パネルの連続製造方法)
実施形態2の連続製造方法は、吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせ(第1貼合工程)、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる(第2貼合工程)構成である。
【0109】
また、幅方向に反射軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断し、得られた前記偏光フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、前記第1貼合工程は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である。
【0110】
(第2偏光フィルムの貼合方式の変更)
本実施形態1の第1偏光フィルムと、実施形態2の直線偏光分離フィルムと同様に、第2偏光フィルム31をRTP方式で液晶セルPに貼り合せていたが、第2偏光フィルム31を予め枚葉状態に切断しておき、枚葉状態の第2偏光フィルム31が収容された収容部から第2偏光フィルム31を取り出して供給し、第2偏光フィルム31の供給方向に沿って液晶セルPの視認側の面Paに貼り合せる(視認側面貼合部、視認側面貼合工程)構成でもよい。例えば、第3光学フィルム供給部および第3貼合部は、上記第2光学フィルム供給部および第2貼合部と同様の構成でもよい。第2偏光フィルムが、RTP方式で液晶セルに貼り合せるのに適していないまたは貼り合わせことができない偏光フィルムである場合などに好適である。
【0111】
<実施形態3>
図4及び図5A〜5Bは、実施形態2に係る有機EL表示パネルの連続製造システムの概略図である。以下、図4及び図5A〜5Bを参照しながら、本実施形態に係る有機EL表示パネルの連続製造システム400を具体的に説明する。
【0112】
なお、本実施形態では、光学セルとして横長長方形の有機ELセル、光学表示パネルとして横長長方形の有機EL表示パネルを例に挙げて説明する。また、光学フィルムロールとしては、図4、図5A〜5Bに示すようなものを用いる。すなわち、第1光学フィルムロール4としては、第1キャリアフィルム412上に長手方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムと長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有する帯状のλ/2位相差フィルムとをこの順に積層した帯状の位相差フィルム411(第1光学フィルムに相当する)が積層されてなり、有機ELセルELの長辺に対応する幅を有する帯状の第1積層光学フィルム410が巻回されたものを用いる。
【0113】
枚葉状態の偏光フィルム521としては、後述するとおり、第2キャリアフィルム522上に長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光分離フィルム521(第2光学フィルムに相当する)が積層されてなる帯状の第2積層光学フィルム520が巻回された第2光学フィルムロール4を用いて製造される。
【0114】
さらに、本実施形態では、帯状の広帯域位相差フィルム411は、図5Aに示すように、帯状のフィルム本体411aおよび粘着剤411bを有して構成される。帯状の偏光フィルム521は、図5Bに示すように、帯状のフィルム本体521aおよび粘着剤521bを有して構成される。
【0115】
本実施形態に係る有機EL表示パネルの連続製造システム400は、図4に示すように、有機ELセルELおよび有機EL表示パネルOELを搬送する一連の搬送部Xと、第1光学フィルム供給部401と、第1貼合部481と、第2光学フィルム供給部402と、第2貼合部482とを含む。
【0116】
(搬送部)
搬送部Xは、有機ELセルELおよび有機EL表示パネルOELを搬送する。搬送部Xは、複数の搬送ローラX1および吸着プレート等を有して構成される。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、搬送部Xは、第1貼合部481と第2貼合部482との間に、有機ELセルELの搬送方向に対し、位相差フィルム4111が貼り合わされた有機ELセルELの長辺と短辺との配置関係を入れ替える配置入替部575を含む。
【0117】
(第1光学フィルム供給部)
第1光学フィルム供給部401は、有機ELセルELの長辺に対応する幅を有する帯状の第1積層光学フィルム410を有機ELセルELの短辺に対応する長さで幅方向に切断することで得られた位相差フィルム4111を第1光学フィルムロール4から第1貼合部81に供給する。そのため本実施形態では、第1光学フィルム供給部401は、第1繰出部401a、第1切断部441、第1張力調整部451、第1剥離部461、第1巻取部471、および複数の搬送ローラ部を有する。
【0118】
第1繰出部401aは、第1光学フィルムロール4が設置される繰出軸を有し、第1光学フィルムロール4から帯状の第1積層光学フィルム410を繰り出す。なお、第1繰出部401aには、2つの繰出軸が備えられていてもよい。これにより、ロール4を新たなロールに交換することなく、他方の繰出軸に設置されたロールのフィルムに速やかに継ぎ合わせることができる。
【0119】
第1切断部441は、切断手段441aおよび吸着手段441bを有して構成され、帯状の第1積層光学フィルム410を有機ELセルELの短辺に対応する長さで幅方向にハーフカットする(第1キャリアフィルム412を切断せずに帯状の位相差フィルム411を幅方向に切断する)。本実施形態では、第1切断部441は、吸着手段441bを用いて帯状の第1積層光学フィルム410を第1キャリアフィルム412側から吸着固定しながら、切断手段441aを用いて帯状の位相差フィルム411(フィルム本体411aおよび粘着剤411b)を幅方向に切断し、第1キャリアフィルム412上に有機ELセルELに対応する大きさの位相差フィルム4111を形成する。なお、切断手段441aとしては、カッター、レーザー装置、それらの組合せなどが挙げられる。
【0120】
第1張力調整部451は、帯状の第1積層光学フィルム410の張力を保持する機能を有する。本実施形態では、第1張力調整部451は、ダンサーロールを有して構成されるが、これに限定されるものではない。
【0121】
第1剥離部461は、第1キャリアフィルム412を内側にして帯状の第1積層光学フィルム410を折り返すことで、第1キャリアフィルム412から位相差フィルム4111を剥離する。第1剥離部461としては、楔型部材、ローラなどが挙げられる。
【0122】
第1巻取部471は、位相差フィルム4111が剥離された第1キャリアフィルム412を巻き取る。第1巻取部471は、第1キャリアフィルム412を巻き取るためのロールが設置される巻取軸を有して構成される。
【0123】
(第1貼合部)
第1貼合部481は、搬送部Xによって搬送された有機ELセルELをその短辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第1光学フィルム供給部401によって供給された(第1剥離部461によって剥離された)位相差フィルム4111を有機ELセルELの長辺側から位相差フィルム4111の供給方向(有機ELセルELの短辺方向)に沿って有機ELセルELの視認側の面ELbに粘着剤411bを介して貼り合わせる。なお、第1貼合部481は、一対の貼合ローラ481a、481bを有して構成され、貼合ローラ481a、481bの少なくとも一方が駆動ローラで構成される。
【0124】
(第2光学フィルム供給部)
第2光学フィルム供給部402は、枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2積層光学フィルム5200)が収容された収容部402cから枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2積層光学フィルム5200)を取り出し、第2貼合部482の貼合位置へ供給する。本実施形態では、後述する第2貼合部482を用いて取り出し、搬送を行う。
【0125】
(第2貼合部)
第2貼合部482は、搬送部Xによって搬送された有機ELセルELをその短辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第2光学フィルム供給部402によって供給された偏光フィルム5111を有機ELセルELの背面側の面Pbに貼り合わされた広帯域位相差フィルム4111上に、有機ELセルELの対向する長辺側から貼り合わせる。
【0126】
第2貼合部482は、収容部402cから貼合位置まで枚葉状態の偏光フィルム5111を移動する移動部(不図示)と、枚葉状態の第2キャリアフィルム5221を枚葉状態の偏光フィルム5111から剥離する剥離部(不図示)と、枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2積層光学フィルム5200)を吸着する吸着部482bと貼合ローラ482aと、有機ELセルEL面と接して有機ELセルELを搬送する駆動ローラ482cと、を有する。
【0127】
収容部402cは、図4、5Bに記載された形態に限定されず、他の形状でもよく、例えば、枚葉状態の偏光フィルム5111を載せるための載置台を有する容器でもよく、この載置台がその周囲を覆われていてもよい。
【0128】
移動部は、収容部102cに載置されている枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2積層光学フィルム5200)まで移動し、吸着部482bで、偏光フィルム5111の面を吸着し、貼合位置に移動する。
【0129】
剥離部は、枚葉状態の第2キャリアフィルム5221を枚葉状態の偏光フィルム5111から剥離する。第2剥離部は、例えば、粘着テープを用いて、粘着テープを第2キャリアフィルム5221面に貼り合せ、粘着テープを移動させることで第2キャリアフィルム5221を剥離してもよい。
【0130】
吸着部482bに吸着している枚葉状態の偏光フィルム5111が先端位置の貼合ローラ482aに送られ、貼合ローラ482aを回転させて、有機ELセルEL上の広帯域位相差フィルム4111の上に偏光フィルム5111を長辺側から貼り合わせる。この際、駆動ローラ482cと貼合ローラ482aとで、有機ELセルEL(広帯域位相差フィルム4111が貼り合されている)および偏光フィルム5111とを挟み込んで下流側に搬送する。なお、駆動ローラ482cおよび貼合ローラ482aが共に駆動する機構でもよく、駆動ローラ482bが従動する機構でもよい。
【0131】
(枚葉状態の偏光フィルム5111の製造)
図2B(下部)に枚葉状態の偏光フィルム5111を製造する構成例を示す。第2ロール5に、帯状の偏光フィルム521および第2キャリアフィルム522を有する第2積層光学フィルム520が巻回されている。帯状の偏光フィルム521(および第2積層光学フィルム)の幅寸法は、有機ELセルELの短辺に対応した寸法である。偏光フィルムは、その長手方向に吸収軸を有する。第2ロール5から第2積層光学フィルム520が繰り出されて、第2切断部442aで、有機ELセルELの長辺に対応した寸法に切断される。第2切断部442aは、吸着台442bで負圧吸着した状態の第2積層光学フィルム520を完全に分断するように切断する(第2キャリアフィルム522も切断する)。切断された枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2キャリアフィルム5221が積層されている)は、容器402cに載置される。以上のようにして、有機ELセルELの一方の面に対応する形状を有する偏光フィルム5111を製造する。
【0132】
(配置入替部)
本実施形態では、搬送部Xは、第1貼合部481と第2貼合部482との間に、有機ELセルELの搬送方向に対し、有機ELセルELの長辺と短辺との配置関係を入れ替える配置入替部475を含む。本実施形態では、配置入替部475は、有機ELセルELを吸着して90°水平回転させる回転部を有する。配置入替部475を含むことにより、帯状の広帯域位相差フィルムの搬送ラインと帯状の偏光フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、有機ELセルELに対する貼合方向を互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0133】
本実施形態に係る有機EL表示パネルの連続製造システムによれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない、広帯域位相差フィルムをロールから連続的に供給し、偏光フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、有機ELセルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、広帯域位相差フィルムと偏光フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる有機EL表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0134】
上記実施形態3の別実施形態として、第3貼合部をさらに含む構成である。第3貼合部は、帯状の第3光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第3光学フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第3光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面(第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが貼り合わされていない面)に貼り合わせる。また、第3貼合部は、枚葉状態の第3光学フィルムが収容された容器から前記枚葉状態の第3光学フィルムを取り出して供給し、前記第3光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面(第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが貼り合わされていない面)に貼り合せる。
【0135】
(光学表示パネルの連続製造方法)
実施形態3の光学表示パネルの連続製造方法は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合工程と、枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【0136】
また、別実施形態として、前記第1光学フィルムが、長手方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムと長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有するλ/2位相差フィルムとを積層した帯状の広帯域位相差フィルムであり、前記第2光学フィルムが、長手方向に吸収軸を有する偏光フィルムである。
【0137】
<実施形態4>
実施形態4の製造システムは、光学セルおよび光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から前記第1光学フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0138】
(製造方法)
実施形態4の製造方法は、枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から当該第1光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第1貼合工程と、帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程と、を含む。
【0139】
<実施形態5>
実施形態5は、第2光学フィルムの上にさらに第4光学フィルムを貼り合せる第4貼合部を有する。第1光学フィルムが、幅方向に遅相軸を有するλ/4位相差フィルムであり、第2光学フィルムが、長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有するλ/2位相差フィルムである。第4貼合部は、長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた偏光フィルムを第4光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記λ/2位相差フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第4光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる。
【0140】
また、第4貼合部を有し、第4貼合部は、帯状の第4光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第4光学フィルムを第4光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第4光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セル上に貼り合わされた第1光学フィルムおよび第2光学フィルム上に貼り合わせる。
【0141】
本実施形態の第1貼合部、第4貼合部は、実施形態1(2)の第1貼合部、第3貼合部と同様の構成でもよく、本実施形態の第2貼合部は、実施形態1の第2貼合部と同様の構成でもよい。
【0142】
本実施形態に係る連続製造システムによれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できないλ/4位相差フィルムとλ/2位相差フィルムと偏光フィルムを各々ロールから連続的に供給し、各々ロールからの供給方向をそのまま光学セル(有機ELセル)に対する貼合方向とし、かつ有機ELセルに対する貼合方向をλ/4位相差フィルムとλ/2位相差フィルム、および、λ/2位相差フィルムと偏光フィルムとでそれぞれ相対的に互いに直交させることで、有機ELセルの視認側の面に高歩留りかつ連続的に積層することができる。その結果、λ/4位相差フィルムとλ/2位相差フィルムと偏光フィルムとが適切な配置関係で重ねられてなる円偏光フィルムによって反射防止機能が付与された有機EL表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。また、本実施形態では、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムの供給方向が互いに平行になるように、第1光学フィルム供給部、第2光学フィルム供給部および第4光学フィルム供給部が配置されているため、装置の占有スペースを削減することができる。
【0143】
また、別実施形態として第4貼合部は、枚葉状態の第4光学フィルムが収容された収容部から前記枚葉状態の第4光学フィルムを取り出し供給し、前記第4光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルに貼り合わされた第1光学フィルムおよび第2光学フィルム上に貼り合せてもよい。この場合の第4貼合部は、実施形態1(2)の第2貼合部と同様の構成でもよい。
【0144】
(実施形態1〜5に共通する変形例)
実施形態1〜5では、光学フィルムロールとして、キャリアフィルム上に帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムが巻回されたものを用いるが、光学フィルムロールの構成はこれに限定されない。例えば、キャリアフィルム上に複数の切込線が幅方向に形成された帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムが巻回されたもの(切り目入りの光学フィルムロール)を適宜用いてもよい。なお、切り目入りの光学フィルムロールから光学フィルムを供給する光学フィルム供給部において、切断部は不要となる。
【0145】
実施形態1〜5では、切断部は、帯状の光学フィルムを幅方向に切断し、キャリアフィルム上に光学セルに対応する大きさの光学フィルムを形成していたが、歩留りを向上させる観点からは、帯状の光学フィルムの欠点部分を避けるように帯状の光学フィルムを幅方向に切断(スキップカット)して、キャリアフィルム上に光学セルに対応する大きさの光学フィルム(光学セルに貼り合わせられる良品の光学フィルム)を形成する他、欠点部分を含む光学フィルムを光学セルよりも小さいサイズで(より好ましくは、可能なかぎり小さいサイズで)形成してもよい。叙上の如く、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない光学フィルムを用いる場合、一方の長尺の光学フィルム(例えば偏光フィルム)に他方の光学フィルム(例えば直線偏光分離フィルム)を積層すると、一方の長尺の光学フィルムにおいて他方の光学フィルムが積層されない部分(境目領域)が必然的にかつ規則的に生じる。そのため、そのようにして形成した積層光学フィルムを幅方向にスキップカットしたとしても、積層光学フィルムに規則的に存在する境目領域は欠点部分とならざるを得ず、歩留りを向上し難い。一方、本発明のように、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルム(例えば偏光フィルム)と第2光学フィルム(例えば直線偏光分離フィルム)を各々ロールから連続的に供給して光学セルに貼り合わせる構成であれば、各々の光学フィルムの供給部が、帯状の光学フィルムを幅方向にスキップカットすることで得られた光学フィルムを光学フィルムロールから供給する構成とすることで、歩留りを効果的に向上させることができる。なお、第1切断部は、帯状の第1光学フィルムの欠点部分を避けるように帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断(スキップカット)するように構成し、第2切断部は、帯状の第2光学フィルムを幅方向に光学セルに対応する長さで一定に切断するように構成するなど、適宜組み合わせることもできる。本発明においては、各々の光学フィルムロールとして、キャリアフィルム上に複数の切込線が欠点部分を避けるように幅方向に形成された帯状の光学フィルムが積層され、キャリアフィルム上に光学セルに対応する大きさの光学フィルム(光学セルに貼り合わせられる良品の光学フィルム)の他、欠点部分を含む光学フィルムを光学セルよりも小さいサイズで(より好ましくは、可能なかぎり小さいサイズで)形成されてなる帯状の積層光学フィルムが巻回されたもの(切り目入りの光学フィルムロール)を用いることによっても、同様に歩留りを効果的に向上させることができる。なお、欠点部分を含む光学フィルムは、キャリアフィルムから剥離して排出する、またはキャリアフィルムと共に巻取部に巻き取るなどして、光学セルに貼り合わされないようにすることが好ましい。切り目入りの光学フィルムロールを用いる場合や、帯状の積層光学フィルムを幅方向にフルカットを用いる場合についても、同様である。
【0146】
実施形態1〜5では、横長長方形の光学セルおよび光学表示パネルを例に挙げて説明したが、光学セルおよび光学表示パネルの形状は、対向するもう一組の辺と対向するもう一組の辺とを有する形状である限り、特に限定されない。
【0147】
(光学フィルム)
偏光フィルムのフィルム本体は、例えば、偏光子(厚さは一般的に1〜80μm程度)と、偏光子の片面または両面に偏光子保護フィルム(厚さは一般的に1〜500μm程度)が接着剤または接着剤なしで形成される。偏光子は、通常、延伸方向が吸収軸となっている。長手方向に吸収軸を有する長尺の偏光子を含む偏光フィルムを「MD偏光フィルム」ともいい、幅方向に吸収軸を有する長尺の偏光子を含む偏光フィルムものを「TD偏光フィルム」ともいう。フィルム本体を構成する他のフィルムとして、例えば、λ/4板、λ/2板等の位相差フィルム(厚さは一般的に10〜200μm)、視角補償フィルム、輝度向上フィルム、表面保護フィルム等が挙げられる。積層光学フィルムの厚みは、例えば、10μm〜500μmの範囲が挙げられる。
【0148】
直線偏光分離フィルムのフィルム本体は、例えば、反射軸と透過軸を有する多層構造の反射偏光フィルムが挙げられる。反射偏光フィルムは、例えば、2種類の異なる材料のポリマーフィルムA、Bを交互に複数枚積層して延伸することで得られる。延伸方向に材料Aのみの屈折率が増加変化し、複屈折性が発現され、材料AB界面の屈折率差がある延伸方向が反射軸となり、屈折率差の生じない方向(非延伸方向)が透過軸となる。この反射偏光フィルムは、その長手方向に透過軸を有し、その短手方向(幅方向)に反射軸を有している。反射偏光フィルムは、市販品をそのまま用いてもよく、市販品を2次加工(例えば、延伸)して用いてもよい。市販品としては、例えば、3M社製の商品名DBEF、3M社製の商品名APFが挙げられる。
【0149】
粘着剤は、特に制限されず、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。粘着剤の層厚みは、例えば、10μm〜50μmの範囲が好ましい。粘着剤とキャリアフィルムとの剥離力としては、例えば、0.15(N/50mm幅サンプル)が例示されるが、特にこれに限定されない。剥離力は、JIS Z0237に準じて測定される。
【0150】
(キャリアフィルム)
キャリアフィルムは、例えばプラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート系フィルム、ポリオレフィン系フィルム等)等の従来公知のフィルムを用いることができる。また、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。なお、キャリアフィルムは、一般的に離型フィルム(セパレータフィルム)ともいわれる。
【0151】
(液晶セル、液晶表示パネル)
液晶セルは、対向配置される一対の基板(第1基板(視認側面)Pa、第2基板(背面)Pb)間に液晶層が封止された構成である。液晶セルは、任意のタイプのものを用いることができるが、高コントラストを実現するためには、垂直配向(VA)モード、面内スイッチング(IPS)モードの液晶セルを用いることが好ましい。液晶表示パネルは、液晶セルの片面または両面に偏光フィルムが貼り合わされたものであり、必要に応じて駆動回路が組込まれる。
【0152】
(有機ELセル、有機EL表示パネル)
有機ELセルは、一対の電極間に電界発光層が挟持された構成である。有機ELセルは、例えば、トップエミッション方式、ボトムエミッション方式、ダブルエミッション方式などの任意のタイプのものを用いることができる。有機EL表示パネルは、有機ELセルの片面または両面に偏光フィルムが貼り合わされたものであり、必要に応じて駆動回路が組込まれる。
【符号の説明】
【0153】
1、2、3 光学フィルムロール
81、82、83 貼合部
P 液晶セル
LD 液晶表示パネル
EL 有機ELセル
OEL 有機EL表示パネル
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学表示パネルの連続製造方法および光学表示パネルの連続製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
第1光学フィルムロールから長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを繰り出し、前記帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを前記液晶セルの背面側の面に貼り合わせ、第2光学フィルムロールから長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを繰り出し、前記帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを前記液晶セルの視認側の面に貼り合わせる液晶表示パネルの連続製造方法(いわゆるRoll to Panel(RTP)システム)が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このRTPシステムによれば、液晶表示パネルを連続生産することができる。
【0003】
ところで、光利用効率の高い液晶表示パネルとして、液晶セルの視認側の面に偏光フィルムを含む第1光学フィルムが貼り合わされ、液晶セルの背面側の面に偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムがこの順に積層された第2光学フィルムが貼り合わされた液晶表示パネルが開示されている(例えば、特許文献2参照)。このような液晶表示パネルも連続生産することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4406043号
【特許文献2】特開2002−196141号公報
【特許文献3】特開2004−250213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、通常、偏光フィルムと直線偏光分離フィルムの透過軸は互いに直交する。すなわち、通常、偏光フィルムは長手方向に吸収軸を有し、直線偏光分離フィルムは幅方向に反射軸を有する。そのため、このような偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとをRoll to Roll方式などで帯状フィルムの状態で連続的に積層することはできず、RTPシステム用の光学フィルムロールを製造することはできない。
【0006】
例えば、特許文献3に記載されている方法を参照し、偏光フィルムロールから繰り出された帯状の偏光フィルムに、所定サイズに切断された直線偏光分離フィルムを積層した後、そのまま枚葉切断することなく巻回することで光学フィルムロールを製造し、RTPシステムに供することも考えられなくもない。しかしながら、この場合、図6に示すように、帯状の偏光フィルム901において直線偏光分離フィルム902が積層されない部分(境目領域)Fが一定の面積を持って必然的に生じるなどするため、歩留りが大幅に低下せざるを得ない。逆に、そのような境目領域Fができる限り生じないように高精度に貼り合わせようとすると、タクトを大きく犠牲にする。また、帯状の偏光フィルム901に直線偏光分離フィルム902を積層する際、直線偏光分離フィルム902の供給方向と帯状の偏光フィルム901への貼合方向とが直交するため、供給された直線偏光分離フィルム902をそのまま円滑に帯状の偏光フィルム901に貼り合わせることができず、高速生産性の面でも課題がある。
【0007】
このような課題は、上述した偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムが液晶セルの背面側の面に積層されてなる液晶表示パネルに限らず、一般に帯状フィルムの状態で連続的に積層できない光学フィルムが光学セルの一方面に積層されてなる光学表示パネルを連続的に生産しようとする場合に生じる新たな課題である。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない光学フィルムが光学セルの一方面に積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる光学表示パネルの連続製造方法および連続製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【0010】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムをロールから連続的に供給し、直線偏光分離フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0011】
上記発明の一実施形態として、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断し、得られた前記直線偏光分離フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、前記第2貼合工程は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である。
【0012】
この構成によれば、第1偏光フィルムの搬送ラインと直線偏光分離フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、光学セル上で連続的に積層することができるため、装置スペースを削減することができる。
【0013】
他の本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記液晶セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程とを含む。
【0014】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムを収納部から連続的に供給し、直線偏光分離フィルムをロールから連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0015】
上記発明の一実施形態として、幅方向に反射軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断し、得られた前記偏光フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、前記第1貼合工程は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である。
【0016】
この構成によれば、第1偏光フィルムの搬送ラインと直線偏光分離フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、光学セル上で連続的に積層することができるため、装置スペースを削減することができる。
【0017】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合工程をさらに含む。
【0018】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0019】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から前記第2偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合工程をさらに含む。
【0020】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。光学セルに対する第2偏光フィルムの貼合方向は、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交するように配置される限り、例えば、光学セルの対向する一組の辺側から貼り合わせてもよいし、光学セルの対向するもう一組の辺側から貼り合わせてもよい。
【0021】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである。
【0022】
本発明は、高コントラストのVAモードまたはIPSモードの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産するのに特に好適である。
【0023】
また、他の本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0024】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムをロールから連続的に供給し、直線偏光分離フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0025】
上記発明の一実施形態として、前記直線偏光分離フィルムは、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られたものであり、前記第2光学フィルム供給部は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給する。
【0026】
この構成によれば、第1偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置できるため、装置の占有スペースを削減することができる。
【0027】
また、他の本発明は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記偏光フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0028】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムを収容部から連続的に供給し、直線偏光分離フィルムをロールから連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光利用効率の高い光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0029】
上記発明の一実施形態として、前記直線偏光分離フィルムは、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られたものであり、
前記第1光学フィルム供給部は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給する。
【0030】
この構成によれば、第1偏光フィルムおよび直線偏光分離フィルムの搬送ラインが互いに平行になるように配置できるため、装置の占有スペースを削減することができる。
【0031】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合部をさらに含む。
【0032】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0033】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から当該第2偏光フィルムを取り出して供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合部をさらに含む。
【0034】
この構成によれば、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交する高コントラストの光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。なお、光学セルに対する第2偏光フィルムの貼合方向は、視認側の偏光フィルムと背面側の偏光フィルムの吸収軸が互いに直交するように配置される限り、例えば、光学セルの対向する一組の辺側から貼り合わせてもよいし、光学セルの対向するもう一組の辺側から貼り合わせてもよい。
【0035】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである。
【0036】
本発明は、高コントラストのVAモードまたはIPSモードの液晶表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産するのに特に好適である。
【0037】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合工程と、
枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【0038】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムをロールから連続的に供給し、第2光学フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0039】
上記発明の一実施形態として、前記帯状の第1光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断し、得られた前記第2光学フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含む。
【0040】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から当該第1光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第1貼合工程と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程と、を含む。
【0041】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムを収容部から連続的に供給し、第2光学フィルムをロールから連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0042】
上記発明の一実施形態として、前記帯状の第2光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断し、得られた前記第1光学フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含む。
【0043】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合部と、
枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0044】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムをロールから連続的に供給し、第2光学フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0045】
上記発明の一実施形態として、前記第2光学フィルムは、前記帯状の第1光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られたものである。
【0046】
また、他の本発明は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から前記第1光学フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0047】
この構成によれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルムを収容部から連続的に供給し、第2光学フィルムをロールから連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、第1光学フィルムと第2光学フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0048】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムは、前記帯状の第2光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られたものである。
【0049】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムが、長手方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムと長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有するλ/2位相差フィルムとを積層した帯状の広帯域位相差フィルムであり、
前記第2光学フィルムが、長手方向に吸収軸を有する偏光フィルムである。
【0050】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層された広帯域円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0051】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムが、幅方向に遅相軸を有するλ/4位相差フィルムであり、
前記第2光学フィルムが、長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有するλ/2位相差フィルムであり、
長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた偏光フィルムを第4光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記λ/2位相差フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第4貼合工程(3層目貼合工程)をさらに含む。
【0052】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層された広帯域円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0053】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが有機ELセルである。
【0054】
本発明は、広帯域円偏光フィルムによって反射防止機能が付与された有機EL表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産するのに特に好適である。
【0055】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの他方面に貼り合わせる第3貼合工程をさらに含む。
【0056】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から前記枚葉状態の第2偏光フィルムを取り出して搬送し、前記光学セルの他方面に前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第3貼合工程をさらに含む。
【0057】
上記発明の一実施形態として、前記第3貼合工程の前に、前記光学セルの搬送方向に対し、前記第1偏光フィルムが貼り合わされた前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替工程をさらに含む。
【0058】
上記発明の一実施形態として、前記第1光学フィルムが、幅方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムであり、
前記第2光学フィルムが、長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有する帯状のλ/2位相差フィルムであり、
長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた偏光フィルムを第4光学フィルムロールから供給する第4光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第4光学フィルム供給部によって供給された前記偏光フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記λ/2位相差フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第4貼合部(3層目貼合部)をさらに含む。
【0059】
この構成によれば、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムがこの順に適切な配置関係で積層された広帯域円偏光フィルムを含む光学表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0060】
上記発明の一実施形態として、前記光学セルが有機ELセルである。
【0061】
本発明は、広帯域円偏光フィルムによって反射防止機能が付与された有機EL表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産するのに特に好適である。
【0062】
上記発明の一実施形態として、長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの他方面に貼り合わせる第3貼合部をさらに含む。
【0063】
上記発明の一実施形態として、枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から当該第2偏光フィルムを取り出して供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを、前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの他方面に貼り合せる第3貼合部をさらに含む。
【0064】
上記発明の一実施形態として、前記搬送部は、前記第3貼合部による貼合処理前に、前記光学セルの搬送方向に対し、前記第1偏光フィルムが貼り合わされた前記光学セルの対向する一組の辺と対向するもう一組の辺との配置関係を入れ替える配置入替部をさらに含む。
【0065】
本明細書において、光学フィルムロールから光学フィルムを供給する方法としては、例えば、(1)光学フィルムロールから、キャリアフィルム上に帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムを繰り出し、帯状の光学フィルムを幅方向に切断することで得られた光学フィルムを供給する方法、(2)光学フィルムロール(切り目入りの光学フィルムロール)から、キャリアフィルム上に幅方向に複数の切込線が形成された帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムを繰り出し、光学フィルムを供給する方法などが挙げられ、いずれも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】実施形態1の光学表示パネルの連続製造システムの概略図
【図2A】実施形態1の第1貼合部を示す図
【図2B】実施形態1の第2貼合部を示す図
【図2C】実施形態1の第3貼合部を示す図
【図3A】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3B】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3C】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3D】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3E】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図3F】光学セルに第1、第2、第3光学フィルムを積層する順番を例示するフローチャート
【図4】実施形態2の光学表示パネルの連続製造システムの概略図
【図5A】実施形態2の第1貼合部を示す図
【図5B】実施形態2の第2貼合部を示す図
【図6】帯状の偏光フィルムに直線偏光分離フィルムを積層するプロセスを示す図
【発明を実施するための形態】
【0067】
<実施形態1>
図1及び図2A〜2Cは、実施形態1に係る光学表示パネルの連続製造システムの概略図である。以下、図1及び図2A〜2Cを参照しながら、本実施形態に係る光学表示パネルの連続製造システムを具体的に説明する。
【0068】
なお、本実施形態では、光学セルとして横長長方形の液晶セル、光学表示パネルとして横長長方形の液晶表示パネルを例に挙げて説明する。光学フィルムロールとしては、図1、図2A〜2Cに示すようなものを用いる。すなわち、第1光学フィルムロール1としては、第1キャリアフィルム12上に長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルム11(第1光学フィルムに相当する)が積層されてなり、液晶セルPの長辺に対応する幅を有する帯状の第1積層光学フィルム10が巻回されたものを用いる。
【0069】
枚葉状態の直線偏光分離フィルム21としては、後述するとおり、第2キャリアフィルム22上に幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルム21(第2光学フィルムに相当する)が積層されてなる帯状の第2積層光学フィルム20が巻回された第2光学フィルムロール2を用いて製造される。
【0070】
第3光学フィルムロール3として、第3キャリアフィルム32上に長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルム31(第3光学フィルムに相当する)が積層されてなり、液晶セルPの短辺に対応する幅を有する帯状の第3積層光学フィルム30が巻回されたものを用いる。
【0071】
さらに、本実施形態では、帯状の第1偏光フィルム11は、図2Aに示すように、帯状のフィルム本体11aおよび粘着剤11bを有して構成される。帯状の直線偏光分離フィルム21は、図2Bに示すように、帯状のフィルム本体21aおよび粘着剤21bを有して構成される。帯状の第2偏光フィルム31は、図2Cに示すように、帯状のフィルム本体31aおよび粘着剤31bを有して構成される。
【0072】
本実施形態に係る液晶表示パネルの連続製造システム100は、図1に示すように、液晶セルPおよび液晶表示パネルLDを搬送する一連の搬送部Xと、第1光学フィルム供給部101と、第1貼合部81と、第2光学フィルム供給部102と、第2貼合部82と、第3光学フィルム供給部103と、第3貼合部83とを含む。
【0073】
(搬送部)
搬送部Xは、液晶セルPおよび液晶表示パネルLDを搬送する。搬送部Xは、複数の搬送ローラX1および吸着プレート等を有して構成される。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、搬送部Xは、第2貼合部82と第3貼合部83との間に、液晶セルPの搬送方向に対し、液晶セルPの長辺と短辺との配置関係を入れ替え、かつ上下面を入れ替える配置入替部75を含む。
【0074】
(第1光学フィルム供給部)
第1光学フィルム供給部101は、液晶セルPの長辺に対応する幅を有する帯状の第1偏光フィルム11を液晶セルPの短辺に対応する長さで幅方向に切断することで得られた第1偏光フィルム111を第1光学フィルムロール1から第1貼合部81に供給する。そのために本実施形態では、第1光学フィルム供給部101は、第1繰出部101a、第1切断部41、第1張力調整部51、第1剥離部61、第1巻取部71、および複数の搬送ローラ部101bを有する。
【0075】
第1繰出部101aは、第1光学フィルムロール1が設置される繰出軸を有し、第1光学フィルムロール1から帯状の第1積層光学フィルム10を繰り出す。なお、第1繰出部101aには、2つの繰出軸が備えられていてもよい。これにより、ロール1を新たなロールに交換することなく、他方の繰出軸に設置されたロールのフィルムに速やかに継ぎ合わせることができる。
【0076】
第1切断部41は、切断手段41aおよび吸着手段41bを有して構成され、帯状の第1積層光学フィルム10を液晶セルPの短辺に対応する長さで幅方向にハーフカットする(第1キャリアフィルム12を切断せずに帯状の第1偏光フィルム11を幅方向に切断する)。本実施形態では、第1切断部41は、吸着手段41bを用いて帯状の第1積層光学フィルム10を第1キャリアフィルム12側から吸着固定しながら、切断手段41aを用いて帯状の第1偏光フィルム11(フィルム本体11aおよび粘着剤11b)を幅方向に切断し、第1キャリアフィルム12上に液晶セルPに対応する大きさの第1偏光フィルム111を形成する。なお、切断手段41aとしては、カッター、レーザー装置、それらの組合せなどが挙げられる。
【0077】
第1張力調整部51は、帯状の第1積層光学フィルム10の張力を保持する機能を有する。本実施形態では、第1張力調整部51は、ダンサーロールを有して構成されるが、これに限定されるものではない。
【0078】
第1剥離部61は、第1キャリアフィルム12を内側にして帯状の第1積層光学フィルム10を折り返すことで、第1キャリアフィルム12から第1偏光フィルム111を剥離する。第1剥離部61としては、楔型部材、ローラなどが挙げられる。
【0079】
第1巻取部71は、第1偏光フィルム111が剥離された第1キャリアフィルム12を巻き取る。第1巻取部71は、第1キャリアフィルム12を巻き取るためのロールが設置される巻取軸を有して構成される。
【0080】
(第1貼合部)
第1貼合部81は、搬送部Xによって搬送された液晶セルPをその短辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第1光学フィルム供給部101によって供給された(第1剥離部61によって剥離された)第1偏光フィルム111を液晶セルPの長辺側から第1偏光フィルム111の供給方向(液晶セルPの短辺方向)に沿って液晶セルPの背面側の面Pbに粘着剤11bを介して貼り合わせる。なお、第1貼合部81は、一対の貼合ローラ81a、81bを有して構成され、貼合ローラ81a、81bの少なくとも一方が駆動ローラで構成される。
【0081】
(第2光学フィルム供給部)
第2光学フィルム供給部102は、反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2積層光学フィルム220)が収容された容器102cから前記直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2積層光学フィルム220)を取り出し、第2貼合部82の貼合位置へ供給する。本実施形態では、後述する第2貼合部82を用いて取り出し、供給を行う。
【0082】
(第2貼合部)
第2貼合部82は、搬送部Xによって搬送された液晶セルPをその短辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第2光学フィルム供給部102によって供給された直線偏光分離フィルム211を液晶セルPの背面側の面Pbに貼り合わされた第1偏光フィルム111上に、液晶セルPの長辺側から貼り合わせる。
【0083】
第2貼合部82は、収容部102cから貼合位置まで枚葉状態の直線偏光分離フィルム211を移動する移動部(不図示)と、枚葉状態の第2キャリアフィルム221を枚葉状態の直線偏光分離フィルム211から剥離する剥離部(不図示)と、枚葉状態の直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2積層光学フィルム220)を吸着する吸着部82bと貼合ローラ82aと、液晶セルP面と接して液晶セルPを搬送する駆動ローラ82cと、を有する。
【0084】
収容部102cは、図1、2Bに記載された形態に限定されず、他の形状でもよく、例えば、枚葉状態の直線偏光分離フィルム211を載せるための載置台を有する容器でもよく、この載置台がその周囲を覆われていてもよい。
【0085】
移動部は、収容部102cに載置されている枚葉状態の直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2積層光学フィルム220)まで移動し、吸着部82bで、直線偏光分離フィルム211の面を吸着し、貼合位置に移動する。
【0086】
剥離部は、枚葉状態の第2キャリアフィルム221を枚葉状態の直線偏光分離フィルム211から剥離する。第2剥離部は、例えば、粘着テープを用いて、粘着テープを第2キャリアフィルム221面に貼り合せ、粘着テープを移動させることで第2キャリアフィルム221を剥離してもよい。
【0087】
吸着部82bに吸着している枚葉状態の直線偏光分離フィルム211が先端位置の貼合ローラ82aに送られ、貼合ローラ82aを回転させて、液晶セルP上の第1偏光フィルム111の上に直線偏光分離フィルム211を長辺側から貼り合わせる。この際、駆動ローラ82cと貼合ローラ82aとで、液晶セルP(第1偏光フィルム111が貼り合されている)および直線偏光分離フィルム211とを挟み込んで下流側に搬送する。なお、駆動ローラ82cおよび貼合ローラ82aが共に駆動する機構でもよく、駆動ローラ82bが従動する機構でもよい。
【0088】
(枚葉状態の直線偏光分離フィルム211の製造)
図2B(下部)に枚葉状態の直線偏光分離フィルム211を製造する構成例を示す。第2ロール2に、帯状の直線偏光分離フィルム21および第2キャリアフィルム22を有する第2積層光学フィルム20が巻回されている。帯状の直線偏光分離フィルム21(および第2積層光学フィルム)の幅寸法は、液晶セルP(または第1偏光フィルム)の短辺に対応した寸法である。直線偏光分離フィルムは、その長手方向に透過軸を有し、幅方向に反射軸を有する。第2ロール2から第2積層光学フィルム20が繰り出されて、第2切断部42aで、液晶セルP(または第1偏光フィルム)の長辺に対応した寸法に切断される。第2切断部42aは、吸着台42bで負圧吸着した状態の第2積層光学フィルム20を完全に分断するように切断する(第2キャリアフィルム22も切断する)。切断された枚葉状態の直線偏光分離フィルム211(枚葉状態の第2キャリアフィルム221が積層されている)は、容器102cに載置される。以上のようにして、液晶セルPの背面に対応する形状を有する直線偏光分離フィルム211を製造する。
【0089】
(第3光学フィルム供給部)
第3光学フィルム供給部103は、液晶セルPの短辺に対応する幅を有する帯状の第3積層光学フィルム30を液晶セルPの長辺に対応する長さで幅方向に切断することで得られた第2偏光フィルム311を第3光学フィルムロール3から、第3貼合部83に供給する。そのため本実施形態では、第3光学フィルム供給部103は、第3繰出部103a、第3切断部43、第3張力調整部53、第3剥離部63、第3巻取部73、および複数の搬送ローラ部103bを有する。なお、第3繰出部301a、第3切断部43、第3張力調整部53、第3剥離部63、第3巻取部73はそれぞれ第1繰出部101a、第1切断部41、第1張力調整部51、第1剥離部61、第1巻取部71と同様の構成および機能を有する。
【0090】
(第3貼合部)
第3貼合部83は、搬送部Xによって搬送された液晶セルPをその長辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第3光学フィルム供給部103によって供給された(第3剥離部63によって剥離された)第2偏光フィルム311を液晶セルPの短辺側から第2偏光フィルム311の供給方向(液晶セルPの長辺方向)に沿って液晶セルPの視認側の面Paに粘着剤31bを介して貼り合わせる。なお、第3貼合部83は、一対の貼合ローラ83a、83bを有して構成され、貼合ローラ83a、83bの少なくとも一方が駆動ローラで構成される。
【0091】
(配置入替部)
本実施形態では、搬送部Xは、第2貼合部82と第3貼合部83との間に、液晶セルPの搬送方向に対し、液晶セルPの長辺と短辺との配置関係を入れ替え、液晶セルの裏表を反転させる配置入替部75を含む。本実施形態では、配置入替部75は、液晶セルPを吸着して90°水平回転させる回転部と、液晶セルPを吸着し、液晶セルPの搬送方向に対して平行または直交するセル面内方向を回転軸にして液晶セルPの表裏を反転させる反転部とを有する。配置入替部75を含むことにより、第1偏光フィルム10の搬送ラインと第2偏光フィルム30の搬送ラインとを直交させることなく、液晶セルPに対する貼合方向を互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0092】
本実施形態に係る液晶表示パネルの連続製造システムによれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1偏光フィルムをロールから連続的に供給し、直線偏光分離フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、光学セルの背面側の面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。また、第2偏光フィルムもロールから連続的に供給し、第2偏光フィルムの供給方向に沿って液晶セルの視認側面に連続的に貼り合わせることができる。その結果、第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとが液晶セルの背面側の面に適切な配置関係で積層され、液晶セルの視認側の面に第2偏光フィルムが第1偏光フィルムとクロスニコルの関係となるように貼り合わされた光利用効率の高い液晶表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。また、本実施形態では、第1偏光フィルム、直線偏光分離フィルムおよび第2偏光フィルムの供給方向が互いに平行になるように、第1光学フィルム供給部、第2光学フィルム供給部および第3光学フィルム供給部が配置されているため、装置の占有スペースを削減することができる。
【0093】
(その他の実施形態)
本実施形態では、搬送部Xによる液晶セルPの搬送方向に沿って、第1貼合部、第2貼合部、第3貼合部がこの順に並んでいるが、第1貼合部、第2貼合部の順序がこの順に維持されている限り、これに限定されない。例えば、搬送部Xによる液晶セルPの搬送方向に沿って、第1貼合部、第3貼合部、第2貼合部がこの順に並んでいてもよく、第3貼合部、第1貼合部、第2貼合部がこの順に並んでいてもよい。
【0094】
本実施形態では、第1貼合部、第2貼合部および第3貼合部は、第1偏光フィルム、直線偏光分離フィルム、第2偏光フィルムを液晶セルの下側から貼り合わせるが、これに限定されない。いずれか1枚または2枚を液晶セルの上側から貼り合わせ、残りを液晶セルの下側から貼り合わせてもよく、すべてを液晶セルの上側から貼り合わせてもよい。
【0095】
図3A〜3Fに、第1、第2、第3貼合工程の順序、および各貼合工程における光学フィルムの貼付方向の例を示す。なお、本実施形態は図3A〜3Fの順序、貼付方向、光学フィルムの種類に制限されない。
【0096】
図3Aでは、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って(すなわち液晶セルの短辺側から)貼り付け(ステップS1)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って(すなわち液晶セルの短辺側から)貼り付け(ステップS2)、次いで、直線偏光分離フィルム(反射偏光フィルム)を液晶セルの背面側のMD偏光フィルムの上に、液晶セルの長辺方向に沿って(すなわち液晶セルの短辺側から)貼り付ける(ステップS3)。
【0097】
図3Bでは、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS11)、次いで、直線偏光分離フィルム(反射偏光フィルム)を液晶セルの背面側のMD偏光フィルムの上に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付け(ステップS12)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付ける(ステップS13)。
【0098】
図3Cでは、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付け(ステップS21)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS22)、次いで、直線偏光分離フィルム(反射偏光フィルム)を液晶セルの背面側のMD偏光フィルムの上に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付ける(ステップS23)。
【0099】
図3Dでは、位相差フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS31)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付け(ステップS32)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側の位相差フィルムの上に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付ける(ステップS33)。
【0100】
図3Eでは、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付け(ステップS41)、次いで、位相差フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS42)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側の位相差フィルムの上に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付ける(ステップS43)。
【0101】
図3Fでは、位相差フィルムを液晶セルの背面側に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS51)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの背面側の位相差フィルムの上に、液晶セルの短辺方向に沿って貼り付け(ステップS52)、次いで、MD偏光フィルムを液晶セルの視認側に、液晶セルの長辺方向に沿って貼り付ける(ステップS53)。
【0102】
なお、液晶セルの視認側と背面側とのそれぞれの偏光フィルムの吸収軸が直交(クロスニコル)していればよく、視認側のMD偏光フィルムを液晶セルの長辺方向に沿って貼り付けることに制限されず、短辺方向に沿って貼り付けてもよく、それに応じて、背面側のMD偏光フィルムを液晶セルの長辺方向に沿って貼り付けてもよい。また、MD偏光フィルムに限定されず、TD偏光フィルムを用いることもできる。
【0103】
(光学表示パネルの連続製造方法)
実施形態1の光学表示パネルの連続製造方法は、光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを繰り出し、前記帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収納部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【0104】
また、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断し、得られた前記直線偏光分離フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、前記第2貼合工程は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である。
【0105】
<実施形態2>
実施形態1では、長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせ(第1貼合部、第1貼合工程)、反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せ(第2貼合部、第2貼合工程)ていたが、これに制限されない。
【0106】
実施形態2では、光学セルおよび光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記偏光フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む構成である。
【0107】
実施形態2の第1光学フィルム供給部、第1貼合部を、実施形態1の第2光学フィルム供給部102、第2貼合部82で構成し、実施形態2の第2光学フィルム供給部、第2貼合部を、実施形態1の第1光学フィルム供給部101、第1貼合部81で構成する。
【0108】
(光学表示パネルの連続製造方法)
実施形態2の連続製造方法は、吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせ(第1貼合工程)、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる(第2貼合工程)構成である。
【0109】
また、幅方向に反射軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断し、得られた前記偏光フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、前記第1貼合工程は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である。
【0110】
(第2偏光フィルムの貼合方式の変更)
本実施形態1の第1偏光フィルムと、実施形態2の直線偏光分離フィルムと同様に、第2偏光フィルム31をRTP方式で液晶セルPに貼り合せていたが、第2偏光フィルム31を予め枚葉状態に切断しておき、枚葉状態の第2偏光フィルム31が収容された収容部から第2偏光フィルム31を取り出して供給し、第2偏光フィルム31の供給方向に沿って液晶セルPの視認側の面Paに貼り合せる(視認側面貼合部、視認側面貼合工程)構成でもよい。例えば、第3光学フィルム供給部および第3貼合部は、上記第2光学フィルム供給部および第2貼合部と同様の構成でもよい。第2偏光フィルムが、RTP方式で液晶セルに貼り合せるのに適していないまたは貼り合わせことができない偏光フィルムである場合などに好適である。
【0111】
<実施形態3>
図4及び図5A〜5Bは、実施形態2に係る有機EL表示パネルの連続製造システムの概略図である。以下、図4及び図5A〜5Bを参照しながら、本実施形態に係る有機EL表示パネルの連続製造システム400を具体的に説明する。
【0112】
なお、本実施形態では、光学セルとして横長長方形の有機ELセル、光学表示パネルとして横長長方形の有機EL表示パネルを例に挙げて説明する。また、光学フィルムロールとしては、図4、図5A〜5Bに示すようなものを用いる。すなわち、第1光学フィルムロール4としては、第1キャリアフィルム412上に長手方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムと長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有する帯状のλ/2位相差フィルムとをこの順に積層した帯状の位相差フィルム411(第1光学フィルムに相当する)が積層されてなり、有機ELセルELの長辺に対応する幅を有する帯状の第1積層光学フィルム410が巻回されたものを用いる。
【0113】
枚葉状態の偏光フィルム521としては、後述するとおり、第2キャリアフィルム522上に長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光分離フィルム521(第2光学フィルムに相当する)が積層されてなる帯状の第2積層光学フィルム520が巻回された第2光学フィルムロール4を用いて製造される。
【0114】
さらに、本実施形態では、帯状の広帯域位相差フィルム411は、図5Aに示すように、帯状のフィルム本体411aおよび粘着剤411bを有して構成される。帯状の偏光フィルム521は、図5Bに示すように、帯状のフィルム本体521aおよび粘着剤521bを有して構成される。
【0115】
本実施形態に係る有機EL表示パネルの連続製造システム400は、図4に示すように、有機ELセルELおよび有機EL表示パネルOELを搬送する一連の搬送部Xと、第1光学フィルム供給部401と、第1貼合部481と、第2光学フィルム供給部402と、第2貼合部482とを含む。
【0116】
(搬送部)
搬送部Xは、有機ELセルELおよび有機EL表示パネルOELを搬送する。搬送部Xは、複数の搬送ローラX1および吸着プレート等を有して構成される。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、搬送部Xは、第1貼合部481と第2貼合部482との間に、有機ELセルELの搬送方向に対し、位相差フィルム4111が貼り合わされた有機ELセルELの長辺と短辺との配置関係を入れ替える配置入替部575を含む。
【0117】
(第1光学フィルム供給部)
第1光学フィルム供給部401は、有機ELセルELの長辺に対応する幅を有する帯状の第1積層光学フィルム410を有機ELセルELの短辺に対応する長さで幅方向に切断することで得られた位相差フィルム4111を第1光学フィルムロール4から第1貼合部81に供給する。そのため本実施形態では、第1光学フィルム供給部401は、第1繰出部401a、第1切断部441、第1張力調整部451、第1剥離部461、第1巻取部471、および複数の搬送ローラ部を有する。
【0118】
第1繰出部401aは、第1光学フィルムロール4が設置される繰出軸を有し、第1光学フィルムロール4から帯状の第1積層光学フィルム410を繰り出す。なお、第1繰出部401aには、2つの繰出軸が備えられていてもよい。これにより、ロール4を新たなロールに交換することなく、他方の繰出軸に設置されたロールのフィルムに速やかに継ぎ合わせることができる。
【0119】
第1切断部441は、切断手段441aおよび吸着手段441bを有して構成され、帯状の第1積層光学フィルム410を有機ELセルELの短辺に対応する長さで幅方向にハーフカットする(第1キャリアフィルム412を切断せずに帯状の位相差フィルム411を幅方向に切断する)。本実施形態では、第1切断部441は、吸着手段441bを用いて帯状の第1積層光学フィルム410を第1キャリアフィルム412側から吸着固定しながら、切断手段441aを用いて帯状の位相差フィルム411(フィルム本体411aおよび粘着剤411b)を幅方向に切断し、第1キャリアフィルム412上に有機ELセルELに対応する大きさの位相差フィルム4111を形成する。なお、切断手段441aとしては、カッター、レーザー装置、それらの組合せなどが挙げられる。
【0120】
第1張力調整部451は、帯状の第1積層光学フィルム410の張力を保持する機能を有する。本実施形態では、第1張力調整部451は、ダンサーロールを有して構成されるが、これに限定されるものではない。
【0121】
第1剥離部461は、第1キャリアフィルム412を内側にして帯状の第1積層光学フィルム410を折り返すことで、第1キャリアフィルム412から位相差フィルム4111を剥離する。第1剥離部461としては、楔型部材、ローラなどが挙げられる。
【0122】
第1巻取部471は、位相差フィルム4111が剥離された第1キャリアフィルム412を巻き取る。第1巻取部471は、第1キャリアフィルム412を巻き取るためのロールが設置される巻取軸を有して構成される。
【0123】
(第1貼合部)
第1貼合部481は、搬送部Xによって搬送された有機ELセルELをその短辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第1光学フィルム供給部401によって供給された(第1剥離部461によって剥離された)位相差フィルム4111を有機ELセルELの長辺側から位相差フィルム4111の供給方向(有機ELセルELの短辺方向)に沿って有機ELセルELの視認側の面ELbに粘着剤411bを介して貼り合わせる。なお、第1貼合部481は、一対の貼合ローラ481a、481bを有して構成され、貼合ローラ481a、481bの少なくとも一方が駆動ローラで構成される。
【0124】
(第2光学フィルム供給部)
第2光学フィルム供給部402は、枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2積層光学フィルム5200)が収容された収容部402cから枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2積層光学フィルム5200)を取り出し、第2貼合部482の貼合位置へ供給する。本実施形態では、後述する第2貼合部482を用いて取り出し、搬送を行う。
【0125】
(第2貼合部)
第2貼合部482は、搬送部Xによって搬送された有機ELセルELをその短辺方向を搬送方向に平行にして搬送しながら、第2光学フィルム供給部402によって供給された偏光フィルム5111を有機ELセルELの背面側の面Pbに貼り合わされた広帯域位相差フィルム4111上に、有機ELセルELの対向する長辺側から貼り合わせる。
【0126】
第2貼合部482は、収容部402cから貼合位置まで枚葉状態の偏光フィルム5111を移動する移動部(不図示)と、枚葉状態の第2キャリアフィルム5221を枚葉状態の偏光フィルム5111から剥離する剥離部(不図示)と、枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2積層光学フィルム5200)を吸着する吸着部482bと貼合ローラ482aと、有機ELセルEL面と接して有機ELセルELを搬送する駆動ローラ482cと、を有する。
【0127】
収容部402cは、図4、5Bに記載された形態に限定されず、他の形状でもよく、例えば、枚葉状態の偏光フィルム5111を載せるための載置台を有する容器でもよく、この載置台がその周囲を覆われていてもよい。
【0128】
移動部は、収容部102cに載置されている枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2積層光学フィルム5200)まで移動し、吸着部482bで、偏光フィルム5111の面を吸着し、貼合位置に移動する。
【0129】
剥離部は、枚葉状態の第2キャリアフィルム5221を枚葉状態の偏光フィルム5111から剥離する。第2剥離部は、例えば、粘着テープを用いて、粘着テープを第2キャリアフィルム5221面に貼り合せ、粘着テープを移動させることで第2キャリアフィルム5221を剥離してもよい。
【0130】
吸着部482bに吸着している枚葉状態の偏光フィルム5111が先端位置の貼合ローラ482aに送られ、貼合ローラ482aを回転させて、有機ELセルEL上の広帯域位相差フィルム4111の上に偏光フィルム5111を長辺側から貼り合わせる。この際、駆動ローラ482cと貼合ローラ482aとで、有機ELセルEL(広帯域位相差フィルム4111が貼り合されている)および偏光フィルム5111とを挟み込んで下流側に搬送する。なお、駆動ローラ482cおよび貼合ローラ482aが共に駆動する機構でもよく、駆動ローラ482bが従動する機構でもよい。
【0131】
(枚葉状態の偏光フィルム5111の製造)
図2B(下部)に枚葉状態の偏光フィルム5111を製造する構成例を示す。第2ロール5に、帯状の偏光フィルム521および第2キャリアフィルム522を有する第2積層光学フィルム520が巻回されている。帯状の偏光フィルム521(および第2積層光学フィルム)の幅寸法は、有機ELセルELの短辺に対応した寸法である。偏光フィルムは、その長手方向に吸収軸を有する。第2ロール5から第2積層光学フィルム520が繰り出されて、第2切断部442aで、有機ELセルELの長辺に対応した寸法に切断される。第2切断部442aは、吸着台442bで負圧吸着した状態の第2積層光学フィルム520を完全に分断するように切断する(第2キャリアフィルム522も切断する)。切断された枚葉状態の偏光フィルム5111(枚葉状態の第2キャリアフィルム5221が積層されている)は、容器402cに載置される。以上のようにして、有機ELセルELの一方の面に対応する形状を有する偏光フィルム5111を製造する。
【0132】
(配置入替部)
本実施形態では、搬送部Xは、第1貼合部481と第2貼合部482との間に、有機ELセルELの搬送方向に対し、有機ELセルELの長辺と短辺との配置関係を入れ替える配置入替部475を含む。本実施形態では、配置入替部475は、有機ELセルELを吸着して90°水平回転させる回転部を有する。配置入替部475を含むことにより、帯状の広帯域位相差フィルムの搬送ラインと帯状の偏光フィルムの搬送ラインとを直交させることなく、有機ELセルELに対する貼合方向を互いに直交させることができるため、装置スペースを削減することができる。
【0133】
本実施形態に係る有機EL表示パネルの連続製造システムによれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない、広帯域位相差フィルムをロールから連続的に供給し、偏光フィルムを収容部から連続的に供給し、各々供給方向をそのまま光学セルに対する貼合方向とすることで、有機ELセルの一方面に高歩留まりかつ連続的に積層することができる。その結果、広帯域位相差フィルムと偏光フィルムとが適切な配置関係で積層されてなる有機EL表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。
【0134】
上記実施形態3の別実施形態として、第3貼合部をさらに含む構成である。第3貼合部は、帯状の第3光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第3光学フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第3光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面(第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが貼り合わされていない面)に貼り合わせる。また、第3貼合部は、枚葉状態の第3光学フィルムが収容された容器から前記枚葉状態の第3光学フィルムを取り出して供給し、前記第3光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面(第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが貼り合わされていない面)に貼り合せる。
【0135】
(光学表示パネルの連続製造方法)
実施形態3の光学表示パネルの連続製造方法は、光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合工程と、枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む。
【0136】
また、別実施形態として、前記第1光学フィルムが、長手方向に遅相軸を有する帯状のλ/4位相差フィルムと長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有するλ/2位相差フィルムとを積層した帯状の広帯域位相差フィルムであり、前記第2光学フィルムが、長手方向に吸収軸を有する偏光フィルムである。
【0137】
<実施形態4>
実施形態4の製造システムは、光学セルおよび光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から前記第1光学フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む。
【0138】
(製造方法)
実施形態4の製造方法は、枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から当該第1光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第1貼合工程と、帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程と、を含む。
【0139】
<実施形態5>
実施形態5は、第2光学フィルムの上にさらに第4光学フィルムを貼り合せる第4貼合部を有する。第1光学フィルムが、幅方向に遅相軸を有するλ/4位相差フィルムであり、第2光学フィルムが、長手方向に対して67.5度の角度をなす方向に遅相軸を有するλ/2位相差フィルムである。第4貼合部は、長手方向に吸収軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた偏光フィルムを第4光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記λ/2位相差フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第4光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる。
【0140】
また、第4貼合部を有し、第4貼合部は、帯状の第4光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第4光学フィルムを第4光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第4光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セル上に貼り合わされた第1光学フィルムおよび第2光学フィルム上に貼り合わせる。
【0141】
本実施形態の第1貼合部、第4貼合部は、実施形態1(2)の第1貼合部、第3貼合部と同様の構成でもよく、本実施形態の第2貼合部は、実施形態1の第2貼合部と同様の構成でもよい。
【0142】
本実施形態に係る連続製造システムによれば、帯状フィルムの状態で連続的に積層できないλ/4位相差フィルムとλ/2位相差フィルムと偏光フィルムを各々ロールから連続的に供給し、各々ロールからの供給方向をそのまま光学セル(有機ELセル)に対する貼合方向とし、かつ有機ELセルに対する貼合方向をλ/4位相差フィルムとλ/2位相差フィルム、および、λ/2位相差フィルムと偏光フィルムとでそれぞれ相対的に互いに直交させることで、有機ELセルの視認側の面に高歩留りかつ連続的に積層することができる。その結果、λ/4位相差フィルムとλ/2位相差フィルムと偏光フィルムとが適切な配置関係で重ねられてなる円偏光フィルムによって反射防止機能が付与された有機EL表示パネルを高歩留りかつ連続的に生産することができる。また、本実施形態では、λ/4位相差フィルム、λ/2位相差フィルムおよび偏光フィルムの供給方向が互いに平行になるように、第1光学フィルム供給部、第2光学フィルム供給部および第4光学フィルム供給部が配置されているため、装置の占有スペースを削減することができる。
【0143】
また、別実施形態として第4貼合部は、枚葉状態の第4光学フィルムが収容された収容部から前記枚葉状態の第4光学フィルムを取り出し供給し、前記第4光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルに貼り合わされた第1光学フィルムおよび第2光学フィルム上に貼り合せてもよい。この場合の第4貼合部は、実施形態1(2)の第2貼合部と同様の構成でもよい。
【0144】
(実施形態1〜5に共通する変形例)
実施形態1〜5では、光学フィルムロールとして、キャリアフィルム上に帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムが巻回されたものを用いるが、光学フィルムロールの構成はこれに限定されない。例えば、キャリアフィルム上に複数の切込線が幅方向に形成された帯状の光学フィルムが積層されてなる帯状の積層光学フィルムが巻回されたもの(切り目入りの光学フィルムロール)を適宜用いてもよい。なお、切り目入りの光学フィルムロールから光学フィルムを供給する光学フィルム供給部において、切断部は不要となる。
【0145】
実施形態1〜5では、切断部は、帯状の光学フィルムを幅方向に切断し、キャリアフィルム上に光学セルに対応する大きさの光学フィルムを形成していたが、歩留りを向上させる観点からは、帯状の光学フィルムの欠点部分を避けるように帯状の光学フィルムを幅方向に切断(スキップカット)して、キャリアフィルム上に光学セルに対応する大きさの光学フィルム(光学セルに貼り合わせられる良品の光学フィルム)を形成する他、欠点部分を含む光学フィルムを光学セルよりも小さいサイズで(より好ましくは、可能なかぎり小さいサイズで)形成してもよい。叙上の如く、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない光学フィルムを用いる場合、一方の長尺の光学フィルム(例えば偏光フィルム)に他方の光学フィルム(例えば直線偏光分離フィルム)を積層すると、一方の長尺の光学フィルムにおいて他方の光学フィルムが積層されない部分(境目領域)が必然的にかつ規則的に生じる。そのため、そのようにして形成した積層光学フィルムを幅方向にスキップカットしたとしても、積層光学フィルムに規則的に存在する境目領域は欠点部分とならざるを得ず、歩留りを向上し難い。一方、本発明のように、帯状フィルムの状態で連続的に積層できない第1光学フィルム(例えば偏光フィルム)と第2光学フィルム(例えば直線偏光分離フィルム)を各々ロールから連続的に供給して光学セルに貼り合わせる構成であれば、各々の光学フィルムの供給部が、帯状の光学フィルムを幅方向にスキップカットすることで得られた光学フィルムを光学フィルムロールから供給する構成とすることで、歩留りを効果的に向上させることができる。なお、第1切断部は、帯状の第1光学フィルムの欠点部分を避けるように帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断(スキップカット)するように構成し、第2切断部は、帯状の第2光学フィルムを幅方向に光学セルに対応する長さで一定に切断するように構成するなど、適宜組み合わせることもできる。本発明においては、各々の光学フィルムロールとして、キャリアフィルム上に複数の切込線が欠点部分を避けるように幅方向に形成された帯状の光学フィルムが積層され、キャリアフィルム上に光学セルに対応する大きさの光学フィルム(光学セルに貼り合わせられる良品の光学フィルム)の他、欠点部分を含む光学フィルムを光学セルよりも小さいサイズで(より好ましくは、可能なかぎり小さいサイズで)形成されてなる帯状の積層光学フィルムが巻回されたもの(切り目入りの光学フィルムロール)を用いることによっても、同様に歩留りを効果的に向上させることができる。なお、欠点部分を含む光学フィルムは、キャリアフィルムから剥離して排出する、またはキャリアフィルムと共に巻取部に巻き取るなどして、光学セルに貼り合わされないようにすることが好ましい。切り目入りの光学フィルムロールを用いる場合や、帯状の積層光学フィルムを幅方向にフルカットを用いる場合についても、同様である。
【0146】
実施形態1〜5では、横長長方形の光学セルおよび光学表示パネルを例に挙げて説明したが、光学セルおよび光学表示パネルの形状は、対向するもう一組の辺と対向するもう一組の辺とを有する形状である限り、特に限定されない。
【0147】
(光学フィルム)
偏光フィルムのフィルム本体は、例えば、偏光子(厚さは一般的に1〜80μm程度)と、偏光子の片面または両面に偏光子保護フィルム(厚さは一般的に1〜500μm程度)が接着剤または接着剤なしで形成される。偏光子は、通常、延伸方向が吸収軸となっている。長手方向に吸収軸を有する長尺の偏光子を含む偏光フィルムを「MD偏光フィルム」ともいい、幅方向に吸収軸を有する長尺の偏光子を含む偏光フィルムものを「TD偏光フィルム」ともいう。フィルム本体を構成する他のフィルムとして、例えば、λ/4板、λ/2板等の位相差フィルム(厚さは一般的に10〜200μm)、視角補償フィルム、輝度向上フィルム、表面保護フィルム等が挙げられる。積層光学フィルムの厚みは、例えば、10μm〜500μmの範囲が挙げられる。
【0148】
直線偏光分離フィルムのフィルム本体は、例えば、反射軸と透過軸を有する多層構造の反射偏光フィルムが挙げられる。反射偏光フィルムは、例えば、2種類の異なる材料のポリマーフィルムA、Bを交互に複数枚積層して延伸することで得られる。延伸方向に材料Aのみの屈折率が増加変化し、複屈折性が発現され、材料AB界面の屈折率差がある延伸方向が反射軸となり、屈折率差の生じない方向(非延伸方向)が透過軸となる。この反射偏光フィルムは、その長手方向に透過軸を有し、その短手方向(幅方向)に反射軸を有している。反射偏光フィルムは、市販品をそのまま用いてもよく、市販品を2次加工(例えば、延伸)して用いてもよい。市販品としては、例えば、3M社製の商品名DBEF、3M社製の商品名APFが挙げられる。
【0149】
粘着剤は、特に制限されず、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等が挙げられる。粘着剤の層厚みは、例えば、10μm〜50μmの範囲が好ましい。粘着剤とキャリアフィルムとの剥離力としては、例えば、0.15(N/50mm幅サンプル)が例示されるが、特にこれに限定されない。剥離力は、JIS Z0237に準じて測定される。
【0150】
(キャリアフィルム)
キャリアフィルムは、例えばプラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート系フィルム、ポリオレフィン系フィルム等)等の従来公知のフィルムを用いることができる。また、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。なお、キャリアフィルムは、一般的に離型フィルム(セパレータフィルム)ともいわれる。
【0151】
(液晶セル、液晶表示パネル)
液晶セルは、対向配置される一対の基板(第1基板(視認側面)Pa、第2基板(背面)Pb)間に液晶層が封止された構成である。液晶セルは、任意のタイプのものを用いることができるが、高コントラストを実現するためには、垂直配向(VA)モード、面内スイッチング(IPS)モードの液晶セルを用いることが好ましい。液晶表示パネルは、液晶セルの片面または両面に偏光フィルムが貼り合わされたものであり、必要に応じて駆動回路が組込まれる。
【0152】
(有機ELセル、有機EL表示パネル)
有機ELセルは、一対の電極間に電界発光層が挟持された構成である。有機ELセルは、例えば、トップエミッション方式、ボトムエミッション方式、ダブルエミッション方式などの任意のタイプのものを用いることができる。有機EL表示パネルは、有機ELセルの片面または両面に偏光フィルムが貼り合わされたものであり、必要に応じて駆動回路が組込まれる。
【符号の説明】
【0153】
1、2、3 光学フィルムロール
81、82、83 貼合部
P 液晶セル
LD 液晶表示パネル
EL 有機ELセル
OEL 有機EL表示パネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む、光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項2】
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断し、得られた前記直線偏光分離フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、
前記第2貼合工程は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である、請求項1に記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項3】
光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記液晶セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程とを含む、光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項4】
幅方向に反射軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断し、得られた前記偏光フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、
前記第1貼合工程は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である、請求項3に記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項5】
長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合工程をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項6】
枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から前記第2偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合工程をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項7】
前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである、請求項1から6のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項8】
光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む、光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項9】
前記直線偏光分離フィルムは、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られたものであり、
前記第2光学フィルム供給部は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給する、請求項8に記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項10】
光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記偏光フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む、光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項11】
前記直線偏光分離フィルムは、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られたものであり、
前記第1光学フィルム供給部は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給する、請求項10に記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項12】
長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合部をさらに含む、請求項8から11のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項13】
枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から当該第2偏光フィルムを取り出して供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合部をさらに含む、請求項8から11のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項14】
前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである、請求項8から13のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項15】
光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合工程と、
枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む、光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項16】
前記帯状の第1光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断し、得られた前記第2光学フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含む、請求項15に記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項17】
光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から当該第1光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第1貼合工程と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程と、を含む、光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項18】
前記帯状の第2光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断し、得られた前記第1光学フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含む、請求項17に記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項19】
光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合部と、
枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む、光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項20】
前記第2光学フィルムは、前記帯状の第1光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られたものである、請求項19に記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項21】
光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から前記第1光学フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む、光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項22】
前記第1光学フィルムは、前記帯状の第2光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られたものである、請求項21に記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項1】
光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む、光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項2】
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断し、得られた前記直線偏光分離フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、
前記第2貼合工程は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である、請求項1に記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項3】
光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合工程と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記液晶セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程とを含む、光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項4】
幅方向に反射軸を有する帯状の偏光フィルムを幅方向に切断し、得られた前記偏光フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含み、
前記第1貼合工程は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの背面側の面に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記偏光フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる工程である、請求項3に記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項5】
長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合工程をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項6】
枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から前記第2偏光フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合工程をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項7】
前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである、請求項1から6のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項8】
光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
長手方向に吸収軸を有する帯状の第1偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1偏光フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1偏光フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
反射軸を有する枚葉状態の直線偏光分離フィルムが収容された収容部から前記直線偏光分離フィルムを取り出して供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む、光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項9】
前記直線偏光分離フィルムは、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られたものであり、
前記第2光学フィルム供給部は、前記直線偏光分離フィルムの反射軸を前記直線偏光分離フィルムの供給方向に平行にしながら前記直線偏光分離フィルムを供給する、請求項8に記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項10】
光学セルの背面側の面に第1偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
吸収軸を有する枚葉状態の第1偏光フィルムが収容された収容部から前記第1偏光フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記偏光フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られた前記直線偏光分離フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記直線偏光分離フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1偏光フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記直線偏光分離フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む、光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項11】
前記直線偏光分離フィルムは、幅方向に反射軸を有する帯状の直線偏光分離フィルムを幅方向に切断することで得られたものであり、
前記第1光学フィルム供給部は、前記偏光フィルムの吸収軸を前記偏光フィルムの供給方向に直交する方向に平行にしながら前記偏光フィルムを供給する、請求項10に記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項12】
長手方向に吸収軸を有する帯状の第2偏光フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2偏光フィルムを第3光学フィルムロールから供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合わせる第3貼合部をさらに含む、請求項8から11のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項13】
枚葉状態の第2偏光フィルムが収容された収容部から当該第2偏光フィルムを取り出して供給する第3光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第3光学フィルム供給部によって供給された前記第2偏光フィルムを前記第2偏光フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの視認側の面に貼り合せる第3貼合部をさらに含む、請求項8から11のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項14】
前記光学セルが、VAモードまたはIPSモードの液晶セルである、請求項8から13のいずれかに記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項15】
光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合工程と、
枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第2貼合工程とを含む、光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項16】
前記帯状の第1光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断し、得られた前記第2光学フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含む、請求項15に記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項17】
光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造する方法であって、
枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から当該第1光学フィルムを取り出して供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って貼り合せる第1貼合工程と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給し、前記光学セルを搬送しながら、前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合工程と、を含む、光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項18】
前記帯状の第2光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断し、得られた前記第1光学フィルムを前記収容部に収容する収容工程をさらに含む、請求項17に記載の光学表示パネルの連続製造方法。
【請求項19】
光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第1光学フィルムを第1光学フィルムロールから供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを前記光学セルの対向する一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの一方面に貼り合わせる第1貼合部と、
枚葉状態の第2光学フィルムが収容された収容部から当該第2光学フィルムを取り出して供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを前記光学セルの一方面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む、光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項20】
前記第2光学フィルムは、前記帯状の第1光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られたものである、請求項19に記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項21】
光学セルの一方面に第1光学フィルムと第2光学フィルムとがこの順に積層された光学表示パネルを連続的に製造するシステムであって、
前記光学セルおよび前記光学表示パネルを搬送する一連の搬送部と、
枚葉状態の第1光学フィルムが収容された収容部から前記第1光学フィルムを取り出して供給する第1光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第1光学フィルム供給部によって供給された前記第1光学フィルムを、前記光学セルの対向する一組の辺側または対向するもう一組の辺側から前記第1光学フィルムの供給方向に沿って前記光学セルの背面側の面に貼り合わせる第1貼合部と、
帯状の第2光学フィルムを幅方向に切断することで得られた前記第2光学フィルムを第2光学フィルムロールから供給する第2光学フィルム供給部と、
前記搬送部によって搬送された前記光学セルを搬送しながら、前記第2光学フィルム供給部によって供給された前記第2光学フィルムを、前記光学セルの背面側の面に貼り合わされた前記第1光学フィルム上に、前記光学セルの対向するもう一組の辺側から前記第2光学フィルムの供給方向に沿って貼り合わせる第2貼合部とを含む、光学表示パネルの連続製造システム。
【請求項22】
前記第1光学フィルムは、前記帯状の第2光学フィルムと連続的に積層できない帯状の第1光学フィルムを幅方向に切断することで得られたものである、請求項21に記載の光学表示パネルの連続製造システム。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【公開番号】特開2013−8008(P2013−8008A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−93052(P2012−93052)
【出願日】平成24年4月16日(2012.4.16)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月16日(2012.4.16)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】
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