説明

光学部材

【課題】絞り羽根やNDフィルタから成る光学素子の縁部の稜線における反射光、透過光に起因する画質の低下を防止する。
【解決手段】絞り羽根16の開口縁部16aは絞り羽根17の開口縁部17aと共働して、略菱形の絞り開口部を形成する。開口縁部16aの前後2つの稜線16b、16cに沿って、微小な鋸歯状により、非周期性でその大きさも様々な凹凸部が形成されている。絞り羽根16、17においては、入射した光線が開口縁部16a、17aに当ると、稜線16b、16c、17b、17cに設けられた凹凸部によって様々な方向に反射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオカメラ、スチルカメラ等の撮像光学系に搭載され、特にゴースト光、フレア光の発生を防止する光学部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ビデオカメラやスチルカメラ等の撮像光学系では、複数枚の絞り羽根を用いて開口径を変化し、光量を調節する光量調節装置が使用されているが、開口径が小さくなり過ぎると光の回折による光学性能の劣化が問題となる。そこで、明るい被写体条件でも、絞り開口径が小さくなり過ぎないようにするため、絞り羽根にND(Neutral Density)フィルタを併用した光量調節装置が提案されている。
【0003】
図16に示すように、絞り開口部を形成する絞り羽根1の開口縁部1aを切断したままで何も加工しない場合がある。この場合には、開口縁部1aに当った光のうち、ランダム方向に拡がる散乱光は少なく、結像面上では開口縁部1aの面に対して垂直方向に強め合ったゴースト光が多くなる。撮影レンズの内側でこのような不要な反射が起きると、画面にハロー光やゴースト光が生じて画質が低下することになる。
【0004】
そのため、レンズ鏡筒の内側或いは絞り羽根の面に反射を抑えるために黒色塗料を塗布したり、鏡筒内に装着するNDフィルタの配置の仕方を工夫することによりゴースト光等を抑制している。しかし、太陽や強い光源のように特に明るい被写体を撮影すると、被写体像の周りに放射状のゴースト光が生ずることがある。この原因は絞り羽根の縁部の稜線やNDフィルタの縁部に当った光が、有害光になるためである。
【0005】
従来においては、例えば特許文献1のように、絞り羽根の開口端面の全部又は一部に微小な凹凸を設けて、絞り羽根の端面に当った光線を入射光の進行方向に対して左右に散乱させて、有害光を防止することが知られている。
【0006】
また、特許文献2においては、絞り羽根の端面に複数の階段状段差を不規則に形成することにより、絞り羽根の端面に当った光線を入射光の進行方向に対して前後に散乱させて、有害光を防止する技術が開示されている。
【0007】
更に特許文献3には、開口部を覆うNDフィルタを絞り羽根に貼付し、NDフィルタにはそれぞれ異なる均一な透過率に設定した複数の濃度領域を設けた光量調節装置が開示されている。このNDフィルタの複数の濃度領域は、開口の内側から外側に向って順次に透過率が小さくなるように設定され、小絞り状態による画質劣化を回避している。
【0008】
また、NDフィルタを透過して撮像素子に入射する光の一部が、撮像素子の表面や、カバーガラス、水晶ローパスフィルタ、赤外カットフィルタ等の表面で反射して被写体側に戻ることがある。そして、この戻り先はNDフィルタの撮像素子側の面や被写体側の面で再度反射し、この反射光が撮像素子に入射することによって、ゴースト光が発生する。このゴースト光対策として、特許文献4にはNDフィルタの撮像素子側の面に、反射防止膜を施した光量調節装置が提案されている。
【0009】
NDフィルタとしては、光を吸収する有機色素又は顔料を透明樹脂材料の中に混入して練り込むタイプのものと、ベースとなるフィルム基材の表面に光学薄膜を蒸着するものとが知られている。練り込みタイプのNDフィルタの利点は、一定濃度のフィルタを大量に安価で製作可能な点にあるが、蒸着タイプのNDフィルタに比べて波長によって透過率が変化する割合が大きい。従って、光量調節装置に用いられるNDフィルタとしては蒸着タイプのものが多い。
【0010】
蒸着タイプのNDフィルタは、材料の透過度を示すヘイズ値(haze factor)が低く光線透過率が高い樹脂フィルムが用いられる。具体的には、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリレート、シクロオレフィン、ポリメチルペンテン等の透明プラスチックフィルムに光吸収膜を付したものが知られている。
【0011】
透明プラスチックフィルムはヘイズ値が大きいと、散乱によって画像が劣化するため、ヘイズ値が小さいフィルムが望ましく、NDフィルタに樹脂フィルムを使用する理由は、軽いことと切断加工が容易のためである。樹脂製のNDフィルタは50〜300μmの厚みがあり、通常では100μmの基材が使用されている。
【0012】
NDフィルタは樹脂フィルムを基材にしているため、図17に示すように、NDフィルタ2の切断面である縁部2aに特に加工を加えない場合には、端面や稜線に当った光は反射及び透過し易い。これにより、ランダム方向に拡がる散乱光は少なく、縁部2aと垂直方向に強め合ったゴースト光となり易い。
【0013】
【特許文献1】特開平5−281590号公報
【特許文献2】特開2002−229095号公報
【特許文献3】特開平2−190833号公報
【特許文献4】特開2000−36917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
特許文献1のように、絞り羽根の端面に凹凸部を付する方法では、入射光を進行方向に対して左右に振り分けるだけのため、或る程度の改善は期待できるものの、依然としてゴースト光等の発生がある。
【0015】
また、特許文献2のように絞り羽根の端面に光の入射側から出射側に向かって階段状の段差を付ける方法においては、絞り羽根の射出側端面の稜線付近は従来と同様のため、この部分での反射によるゴースト光等の発生がある。
【0016】
しかし、この技術をNDフィルタに適用すると、図18に示すようにフィルム基板3にND膜4を貼ったNDフィルタ5においては、ND膜4の縁部4aを透過して射出側に進む光が存在するため、階段状に段差を構成する方法では対策とはならない。即ち、NDフィルタ5が光を少ししか減衰しないときに、不規則な方向に拡がる散乱光は少なく、反射光による光成分と透過光による光成分とが結像面上では、NDフィルタ5の縁部と垂直方向に強め合ったゴースト光となり易い。
【0017】
図19(a)〜(c)は入射光量を調節するために、絞り羽根による開口部内に挿入される従来から採用されているNDフィルタ6の縁部6aの形状を示しており、縁部6aのエッジ部分に角度を付してゴースト光等の発生を規制している。しかし、被写体の照度が強い場合に、このようにエッジ部分に角度を付しただけでは、ゴースト光、フレア光の解消には不充分であり、端面における反射光、更に透過光も無視することはできない。
【0018】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、撮像光学系の開口部を形成し又は開口部内に位置する光学素子の縁部における反射光、透過光に起因する画質の低下を防止し得る光学部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するための本発明に係る光学部材の技術的特徴は、撮影素子上に被写体像を形成する撮像光学系内に光学素子を配置した光学部材であって、前記光学素子は開口部を形成する縁部及び前記開口部内に入り込む縁部のうち少なくとも何れか一方を有し、前記縁部の少なくとも稜線に沿って非周期性の凹凸部を形成したことにある。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る光学部材によれば、光学素子の縁部が開口部を形成又は開口部内に配置された状態でも、ゴースト光及びフレア光の発生を解消し、光学素子の挿入位置による動作制限を考慮する必要がなくなる。
【0021】
また、濃度が低いNDフィルタの縁部が開口部内に配置された場合でも、ゴースト光及びフレア光の発生を減少させることが可能になる。更に、端面にも不規則な凹凸部を形成すれば、一層の有害光対策となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明を図1〜図15に図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は撮像装置の構成図を示し、撮像光路には、レンズ11a、絞り機構12、レンズ11b、11c、ARコート13aを施したローパスフィルタ13、固体撮像素子14が順次に配列されている。絞り機構12には、支持板15に対し対向的に移動可能な合成樹脂製から成り、厚み50〜125μmの2枚の絞り羽根16、17が一対として取り付けられている。
【0024】
図2は実施例1の絞り羽根16の斜視図を示し、絞り羽根16の開口縁部16aは絞り羽根17の開口縁部と共働して、撮像光路上に略菱形の絞り開口部を形成する。図3は開口縁部16aの拡大斜視図であり、開口縁部16aの前後の稜線16b、16cに沿って、微小な鋸歯状により、非周期性でその大きさも様々な凹凸部が形成されている。この不規則な凹凸部は0.5〜10μm程度の高低を有する凹凸を形成している。なお、絞り羽根17の対となる開口縁部17aの稜線においても同様な凹凸部が設けられている。
【0025】
このように構成された絞り羽根16、17においては、入射した光線が開口縁部16a、17aに当ると、図4に示すように稜線16b、16c、17b、17cに設けられた凹凸部によって様々な方向に反射する。稜線16b、16c、17b、17cにおける拡散方向を不規則にすることにより、反射光の指向性が弱まり光は拡散するので、ゴースト光を弱めることができる。また、稜線16b、16c、17b、17cのうち、特に光線の入射側の稜線16b、17bにおける拡散効果が大きいので、稜線16b、17bにのみ凹凸部を設けてもよい。
【0026】
この凹凸部に周期性があると反射光が干渉し強め合う場合があるが、本実施例のように凹凸部を非周期性とすることにより、反射光の干渉を弱めることができる。
【0027】
なお、開口縁部16a、17aにおける端面については、粗面としたり、後述するような不規則な凹凸溝を設けてもよい。
【実施例2】
【0028】
図5は実施例2の練り込みタイプ、蒸着タイプ等による所定の光透過度を有するNDフィルタ21の縁部21aを示しており、NDフィルタ21の縁部21aの前後の稜線21b、21cに沿って、絞り羽根16、17と同様に非周期性の凹凸部が設けられている。これらの不規則な凹凸部は略連続的に0.5〜10μmの様々な高低の凹凸を形成している。また、稜線21b、21cと直交する縁面21dの厚み方向には、様々な高さを有する凹凸溝21eが形成されている。
【0029】
なお、この凹凸溝21eは図6に示すように、NDフィルタ21の縁面21dの厚み方向と直交する方向、つまり稜線21b、21cと平行方向に向けて形成することもできる。
【0030】
NDフィルタ21は入射光量を調節するために、2枚の絞り羽根16、17により形成される絞り開口部内に挿入されて使用される。図7(a)〜(c)はNDフィルタ21を光量調節のために移動する場合の説明図である。絞り羽根16、17の作動により菱形の絞り開口部22が形成され、絞り羽根16、17に対しNDフィルタ21は別体で駆動されており、絞り開口部22の面積を一定としても、NDフィルタ21によって光量を調節できるようになっている。
【0031】
図7(a)はNDフィルタ21が絞り開口部22から外に退避した状態、(c)はNDフィルタ21が絞り開口部22を覆った状態、(b)はNDフィルタ21の縁部21aが絞り開口部22内に現れている状態を示している。
【0032】
このようにNDフィルタ21を動作させると、絞り羽根16、17による絞り開口部22の大きさを極端に小さくさせずに済み、小絞り回折による画像の劣化を防止できる。図7(b)に示すように、絞り開口部22にNDフィルタ21の縁部21aが挿入された場合に、図8に示すように光線がNDフィルタ21の稜線21b、21cに当たる。このとき、稜線21b、21cに鋸歯状の微小で不規則な凹凸部があると、光線は様々な方向に反射し、ゴースト光を低減できる。
【0033】
なお、樹脂フィルムによるNDフィルタ21は一般的に50〜300μmの厚さがあることから、被写体の照度が強い場合に、NDフィルタ21の稜線21b、21cに微小な鋸歯状の凹凸部を設けるだけでは、ゴースト光、フレア光の解消は不充分である。つまり、NDフィルタ21の縁面21dにおける反射光及び透過光も無視できないため、上述のように縁面21dにも鋸歯状の凹凸溝21eを設けることが、反射光の指向性を弱めゴースト光、フレア光の解消により効果的となる。
【実施例3】
【0034】
図9は実施例3のNDフィルタ31の斜視図を示している。透明なフィルム基材32に裏面にND膜33を付した蒸着タイプのNDフィルタ31においては、ND膜33の縁部である稜線33aに凹凸部が設けられている。この場合は、NDフィルタ31を透過してしまう光は濃度が薄い場合のND膜33ほど多く、ゴースト光、フレア光が発生し易くなる。
【0035】
光線がND膜33の稜線33aに当ると、稜線33aに形成された鋸歯状の微小で不規則な凹凸部によって光線は様々な方向に散乱する。図9に示すように、ND膜33の濃度が高ければ、透過する光線は減衰されるために、規則的に透過する光成分によるゴースト光、フレア光は発生し難い。
【0036】
しかし、図10に示すようにND膜33の濃度が低いと、透過する光成分が多くなり、ゴースト光、フレア光が生じ易くなるが、稜線33aにより不規則な方向に光が散乱するので支障はない。
【0037】
本実施例では、NDフィルタ31のND膜33の稜線33aにおける拡散方向を不規則にすることによって、透過光の指向性を弱めて光を拡散しているので、ゴースト光の強度を小さくすることができる。
【実施例4】
【0038】
図11は実施例4の絞り機構12を示し、NDフィルタ41は絞り羽根17と一体に駆動するようにされている。即ち、対向する2枚の絞り羽根16、17を駆動し、入射光量を調節する絞り機構12において、縁部41aの稜線に微小な鋸歯状で不規則な凹凸部を設けた略台形状のNDフィルタ41が、絞り羽根17に貼り付けられている。また、絞り羽根16、17の開口縁部16a、17aの稜線にも、前述したような微小で不規則な凹凸部が設けられている。
【0039】
図12はこのようなNDフィルタ41付きの絞り羽根17と絞り羽根16が光量調整のために移動する様子を示している。図12(a)は絞り羽根16、17が瞳径よりも外方に退避した状態、(c)はNDフィルタ41が絞り開口部22を覆った状態、(b)は(a)〜(c)の中間の状態を示している。本実施例4は(a)、(b)に示すように、NDフィルタ41が瞳径又は絞り開口部22を部分的に遮光する動作状態を有する絞り機構12において、ゴースト光を低減できる。
【0040】
本実施例4では、NDフィルタ41の稜線及び絞り羽根16、17の稜線での拡散方向を不規則にすることによって反射光の指向性を弱めており、ゴースト光の指向性は弱められ光は拡散するので、その強度を弱めることができる。また、本実施例4のNDフィルタ41には、濃度落差や透過位相差を考え、縁部41aから離れるにつれ連続的にフィルタ濃度が濃くなってゆくグラデーションを付したフィルタが使用されている。
【0041】
このグラデーションを有するNDフィルタ41は蒸着タイプであり、図13(a)、(b)に示すように、縁部41aに向かってNDフィルタ41の濃度が薄くなっている。その縁部41aの稜線41b、41cに微小な鋸歯状で不規則な凹凸部が設けられ、更に端面41dにも鋸歯状の凹凸溝41eが設けられている。これにより、反射光の指向性を弱めゴースト光、フレア光は効果的に解消される。
【0042】
グラデーションNDフィルタの場合には、縁部に近付くにつれ光の減衰が少なくなるので、光の透過量が増え裏面反射も影響するため、相対的に光の反射率が高くなる。更に、グラデーションNDフィルタの縁部に近いほど、ゴースト光、フレア光が生じ易くなる。つまり、縁部に近付くにつれ光の透過量が増えるグラデーションNDフィルタの場合に、縁部付近で特にゴースト光、フレア光が生じ易いがNDフィルタ41の稜線41b、41cの凹凸部、凹凸溝41eにより解消される。
【実施例5】
【0043】
図14は実施例5のNDフィルタ51を示し、フィルム基材52にND膜53が蒸着されている。NDフィルタ51の縁部51aの稜線51b、51cは端面51dよりも突出した凸条とされ、この凸条に周期性の凹凸部が形成されている。
【0044】
フィルム基材52は透明であるため、NDフィルタ51を透過してしまう光も考えた場合に、凸条とした稜線51b、51cに凹凸部を形成すると、ゴースト光、フレア光の解消に効果的である。更に、光線束がNDフィルタ51の端面51dには凹凸溝51eが設けられている。
【0045】
このように、稜線51b、51cを凸条とし、この凸条に凹凸部を設けることにより、更にランダム方向に拡がる散乱光が多くなり、ゴースト光が少なくなる。
【0046】
本発明の各実施例では、絞り羽根の端面又は(及び)NDフィルタの端面での光の拡散方向を不規則にすることによって、光の透過及び反射成分の指向性を弱め、ゴースト光は散乱するので、ゴースト光の強度を弱めることができる。また、樹脂フィルムのNDフィルタの場合に、遮光性の高い羽根と較べると光が透過するため、稜線の形状は凸条としたほうが透過距離が伸びるため、ゴースト光、フレア光を起こす光線量を減らすことが期待できる。
【0047】
一方、凹凸形状とすることにより生ずる入射光量の変動が、特別の構造を採用しなくても、設定した光量の許容差の範囲内になるように、凹凸部の深さは最小絞りの一辺の長さより小さいことが望ましい。
【0048】
なお、上記実施例における凹凸の形成はプレス等で形成できる。例えば、図15(a)、(b)に示すように切断刃61、62に鋸歯や階段形状の加工を施しプレス成形したり、プレス切断加工した後にヤスリ等で凹凸加工をすることで製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】撮像装置の構成図である。
【図2】実施例1の絞り羽根の斜視図である。
【図3】絞り羽根の部分拡大斜視図である。
【図4】絞り羽根の作用説明図である。
【図5】実施例2のNDフィルタの部分拡大斜視図である。
【図6】他のNDフィルタの部分拡大斜視図である。
【図7】NDフィルタが絞り開口部に対して移動する様子の説明図である。
【図8】NDフィルタの作用説明図である。
【図9】実施例3のNDフィルタの部分拡大斜視図である。
【図10】変形例のNDフィルタの部分拡大斜視図である。
【図11】実施例4の絞り機構の構成図である。
【図12】絞り羽根が瞳径に対して移動する様子を示す図である。
【図13】実施例4のNDフィルタの部分拡大斜視図である。
【図14】実施例5のNDフィルタの作用説明図である。
【図15】凹凸部形成のための切断刃の構成図である。
【図16】従来の絞り羽根の作用説明図である。
【図17】従来のNDフィルタの作用説明図である。
【図18】従来のNDフィルタの作用説明図である。
【図19】従来のNDフィルタの斜視図である。
【符号の説明】
【0050】
11a〜11c レンズ
12 絞り機構
13 ローパスフィルタ
14 固体撮像素子
15 支持板
16、17 絞り羽根
21、31、41、51 NDフィルタ
22 絞り開口部
32、52 フィルム基材
33、53 ND膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影素子上に被写体像を形成する撮像光学系内に光学素子を配置した光学部材であって、前記光学素子は開口部を形成する縁部及び前記開口部内に入り込む縁部のうち少なくとも何れか一方を有し、前記縁部の少なくとも稜線に沿って非周期性の凹凸部を形成したことを特徴とする光学部材。
【請求項2】
前記凹凸部は鋸歯状に様々な大きさの凹凸を設けたことを特徴とする請求項1に記載の光学部材。
【請求項3】
前記光学素子の縁部の端面に非周期性の凹凸を有する溝を形成し、該溝の方向を前記稜線方向と異なる方向に向けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部材。
【請求項4】
前記光学素子の縁部の端面に非周期性の凹凸を有する溝を形成し、該溝の方向を前記稜線方向と同方向に向けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部材。
【請求項5】
前記凹凸を鋸歯状に様々な大きさで設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載の光学部材。
【請求項6】
前記光学素子は絞り羽根とし、複数枚の絞り羽根を動作させて前記縁部により前記開口部を形成することを特徴とする請求項1〜5の何れか1つの請求項に記載の光学部材。
【請求項7】
前記光学素子は光学フィルタとし、前記縁部を前記開口部内に挿入することを特徴とする請求項1〜5の何れか1つの請求項に記載の光学部材。
【請求項8】
前記光学素子は前記縁部により前記開口部を形成する絞り羽根と、前記開口部に入り込む前記縁部を有する光学フィルタとした請求項1に記載の光学部材。
【請求項9】
前記絞り羽根と前記光学フィルタは独立して作動する請求項8に記載の光学部材。
【請求項10】
前記光学フィルタは前記絞り羽根の1枚と共に動作する請求項8に記載の光学部材。
【請求項11】
前記光学フィルタは透明プラスチックフィルムの少なくとも片面に光減衰膜を付したNDフィルタとしたことを特徴とする請求項7〜10の何れか1つの請求項に記載の光学部材。
【請求項12】
前記光学フィルタは、光透過率が連続的に変化する光減衰特性を有し、前記縁部から離れるにつれ、光透過率を低くしたグラデーションNDフィルタであることを特徴とする請求項7〜10の何れか1つの請求項に記載の光学部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図11】
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【図12】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図19】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図13】
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【図14】
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【図18】
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