説明

光情報記録方法及び再生方法

【課題】2次元パターン情報を生成するに際し、データ変換効率を高めて記録容量や信頼性を向上させる光情報記録方法及び再生方法を提供すること。
【解決手段】一定量の情報の一部11については第一のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させ、一定量の情報の他の少なくとも一部12については第二のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させた変換表によって、記録する情報を一定量毎に変換して得られた2次元パターン情報のシンボル単位を含む情報光用空間変調パターンによって光を空間的に変調して情報光を生成し、対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射すると共に参照光を記録媒体に照射して記録媒体のホログラム記録層における情報光と参照光との干渉縞を記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラフィを利用して光情報記録媒体に情報を記録する光情報記録方法、ホログラフィを利用して光情報記録媒体から情報を再生する光情報再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ホログラフィを利用して光情報記録媒体に情報を記録し、再生する光情報記録再生は行われていた。ホログラフィを利用して記録媒体に情報を記録するホログラフィック記録は、一般的に、イメージ情報を持った情報光と参照光とを記録媒体の内部で重ね合わせ、そのときにできる干渉縞を記録媒体に書き込むことによって行われる。記録された情報の再生時には、その記録媒体に参照光を照射することにより、干渉縞による回折によりイメージ情報を持った再生光が再生される。
【0003】
近年では、超高密度光記録のために、ボリュームホログラフィ、特にデジタルボリュームホログラフィが実用域で開発され注目を集めている。ボリュームホログラフィとは、記録媒体の厚み方向も積極的に活用して、3次元的に干渉縞を書き込む方式であり、厚みを増すことで回折効率を高め、多重記録を用いて記録容量の増大を図ることができるという特徴がある。そして、デジタルボリュームホログラフィとは、ボリュームホログラフィと同様の記録媒体と記録方式を用いつつも、記録するイメージ情報は2値化したデジタルパターンに限定した、コンピュータ指向のホログラフィック記録方式である。このデジタルボリュームホログラフィでは、例えばアナログ的な絵のような画像情報も、一旦デジタル化して、更に2次元パターン情報(2次元ページデータとも呼ぶ)に変換し、これを情報光に担持させて参照光と干渉させホログラムとして記録する。再生時は、このデジタルパターン情報を読み出してデコードすることで、元の画像情報に戻して表示する。これにより、再生時にSN比(信号対雑音比)が多少悪くても、微分検出を行ったり、2値化データをコード化しエラー訂正を行ったりすることで、極めて忠実に元の情報を再現することが可能になる。
【0004】
従来から、記録する情報を変換して2次元デジタルパターン情報を形成するために、幾つかのコード体系が提案されていた。
【0005】
例えば、図7(A)に示すように、記録する情報のデジタル情報と2次元パターン情報の各画素とを一対一に対応させて、記録する情報のデジタル情報“0”を2次元パターン情報のオフ画素71(図では網掛けを付している)として光を遮光し、デジタル情報“1”をオン画素72として光を透過することで表現するコード体系があった。図7(A)においては、一段目に示すように、8ビットのデジタル情報“00000000”、“01010101”、“11111111”を変換した。
【0006】
このコード体系は、記録する情報の情報量(ビット数)と2次元パターン情報の画素数が同じであり、コード化に伴うデータ変換効率(コードレート)は100%となる。しかしながら、2次元パターン情報におけるオン画素の割合(ホワイトレートと呼ぶ)は、記録する情報に応じて0〜100%まで変化する。すなわち、図7(A)左に示すように、“00000000” という8ビットの情報を表現した場合は、8個のオフ画素71が連続して表示され、オン画素72は表示されないのでホワイトレートは0%となる。同図中央に示すように、“01010101” という8ビットの情報を表現した場合は、交互にオフ画素71とオン画素72が表示されるため、オン画素72が4個表示されるのでホワイトレートは50%となる。同図右に示すように、“11111111”という8ビットの情報を表現する場合は、8個のオン画素72が連続して表示されるため、ホワイトレートは100%となる。このように、情報光の光量がデジタル情報“1”の総数によって変化するため、情報光と参照光との光量の比を一定にすることができず干渉縞の記録が不均一なものとなってしまう。特に、図7(A)左の“00000000” という8ビットの情報だけで構成された情報は、情報光の光量がゼロとなるため情報を記録できない。
【0007】
更に、このコード体系は、単純に0と1をオフ画素71とオン画素72に一対一に対応させるため、コード化する際に付加される法則性がなく、再生信号のSN比が低下した場合、情報を再現させるのが極めて困難となり、多重記録の多重度を増やすことができないので、かえって記録密度が減少してしまう。加えて、対物レンズによって情報光を収束させる場合は、2次元パターン情報のフーリエ変換された周波数成分によって干渉縞が形成されることになるが、同じデジタル情報が連続すると、オフ画素またはオン画素が連続するため、見かけ上2次元パターン情報の画素ピッチが大きくなる。例えば、図7(A)左の“00000000” という8ビットの情報を表現した場合は、中段に示すように8個のオフ画素71が連続するため、周波数成分的には、下段に示すように8画素分の大きさの一つのオフ画素73を表示したのと変わらなくなる。また、同図右の“11111111”という8ビットの情報を表現する場合は、中段に示すように8個のオン画素72が連続するため、下段に示すように、8画素分の大きさの一つのオン画素74を表示したのと変わらなくなる。このため、空間周波数の分布が均一とならないので、記録媒体のホログラムも不均一となり、SN比の高い記録が難しかった。
【0008】
このように、記録する情報のデジタル情報と2次元パターン情報の各画素とを一対一に対応させるコード体系を実用化することはほとんど不可能である。
【0009】
これに対し、図7(B)に示すように、8ビットのデジタル情報を4×4画素の領域内において、常に3つの画素だけをオンとし、3つのオン画素の配置によって表現する2次元パターン情報のシンボル単位に変換するコード体系が提案されていた(非特許文献1)。4×4画素の領域における3つのオン画素72の配置は163=560通りであるから、256通りの8ビットの情報を表現することができる。以下、本明細書において、このコード体系を3/4×4コード体系と呼ぶ。
【0010】
3/4×4コード体系によれば、8ビットの情報を4×4=16個の画素で表現するため、コードレートは50%となる。しかしながら、2次元パターン情報のホワイトレートは、3/16(18.75%)で一定とすることができる。更に、16個の画素のうちオン画素72は3個という法則性があるため、SN比が低下しても、16個中光強度の強い順に3個選べば、オン画素72を特定することが可能であり、より信頼性の高い情報の記録再生を行うことができる。
【0011】
【特許文献1】特開平11−311938号公報
【非特許文献1】堀米秀嘉、他4名「離陸間近のホログラフィック媒体2006年に200Gバイトを実現」、日経エレクトロニクス、2005年1月17日号、p.105−114
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
一般的に、情報ストレージの分野において、記録密度と転送レートは重要な要素である。デジタルボリュームホログラフィにおいて、記録密度および転送レートを更に向上させるためには、2次元パターン情報への変調方式やコード方法を改善することで、所謂コードレートを向上させ、データ変換効率を高めて記録容量を増加させることができる。
【0013】
例えば、上述した3/4×4コード体系に対して、16画素よりも少ない画素数で8ビットの情報を表現したり、16画素で8ビット以上の情報を表現すれば、コードレートが向上するため記録容量を増加することができる。3/4×4コード体系の場合、4×4画素の領域における3つのオン画素72の配置は163=560通りであるから、512通りの9ビットの情報を表現できるが、オン画素72が隣接すると、フーリエ変換した際の周波数成分が少なくなるため、560通りの配置の中から、オン画素72が隣接しない配置を選択し、256通りの8ビットの情報を表現している。
【0014】
図8は、シンボル単位の領域の大きさとオン画素の数を変化させた場合の組合わせの数を表としたものである。例えば、領域の大きさが10でオン画素の数が3の時、120となっているのは、10画素の領域中にオン画素を3個配置するときの組合わせが120通りであることを示している。
【0015】
図8から、16画素よりも少ない画素数で256通りの8ビットの情報を表現するためには、11画素又は12画素の領域中にオン画素を4個又は5個配置するか、13画素乃至15画素の領域中にオン画素を3個、4個又は5個配置するコード体系を使用すればよいことが分かる。
【0016】
しかしながら、画素数を少なくし、オン画素の数を増やすと、オン画素の割合であるホワイトレートが増加する。図9は、シンボル単位の領域の大きさとオン画素の数毎のホワイトレートを表としたものである。例えば、領域の大きさが10でオン画素の数が3の時、30となっているのは、10画素の領域中にオン画素を3個配置するときのホワイトレートが30%であることを示している。
【0017】
図9から、16画素よりも少ない画素数で256通りの8ビットの情報を表現すると、3/4×4コード体系のホワイトレート(18.75%)に比べてホワイトレートが高くなることが分かる。例えば、12画素中、4個のオン画素を配置するコード体系(以下、4/12コード体系と呼ぶ)は、ホワイトレートが33%となる。3/4×4コード体系の情報光と参照光とで記録した干渉縞に比べて、ホワイトレートの高い4/12コード体系の情報光と参照光とで記録した干渉縞の方が記録再生品質が低下してしまった。記録再生品質が低下した原因は必ずしも明確になってはいないが、ホワイトレートの増加に伴いオフ画素の周囲に配置されるオン画素の割合が増え、そのオン画素からのノイズによって、本来オフである画素がオン画素と誤って認識されること等によりSN比が低下してしまうためであると推定される。
【0018】
また、再生された再生光は、複数の受光素子を平面的に配置した検出手段によって検出され、再生光が担持する2次元パターン情報を再生するが、その後、再生された2次元パターン情報のシンボル単位を認識して、デジタル情報に変換する必要がある。この変換処理としては、複雑な解析方法を駆使すれば正確性が向上するが、その分時間もかかるため、逐次再生される2次元パターン情報を変換するのに複雑な解析方法は不適法である。
【0019】
このため、従来は、図10に示すように、2次元パターン情報の各シンボル単位101a、101b、101cについてオン画素を1、オフ画素を0として置き換えた対照用パターン102a、102b、102cを再生した再生光の2次元パターン情報の検出結果103a、103b、103cと相関を取って最も相関の良い対照用パターンに対応するシンボル単位を認識していた。図10において、左欄には3/4×4コード体系の3つのシンボル単位101a、101b、101c(図7(B)と同じシンボル単位)とその対照用パターン102a、102b、102cを示し、上段には各シンボル単位を再生したときの検出結果103a、103b、103cを示している。なお、図10上段の検出結果103a、103b、103cは、1シンボル単位に対応する16個の受光素子を示しており、各受光素子中の数値は、受光した再生光の2次元パターン情報による光強度である。
【0020】
検出結果103aを再生した場合、各対照用パターン102a、102b、102cの対応する画素の数値との積をとり、その和を計算すると、対照用パターン102aの時が460であり、その他の対照用パターン102b及び102cの90及び80と比べて最も相関が強い。このため、再生した検出結果103aはシンボル単位101aを示すものであると認識する。その後、シンボル単位101aをデジタル情報とするのは変換表によって対応させればよい。同様に、検出結果103bを再生した場合、各対照用パターン102a、102b、102cの対応する画素の数値との積をとると、対照用パターン102bの時が460であり、その他の対照用パターン102a及び102cの70と比べて最も相関が強い。このため、再生した検出結果103bはシンボル単位101bを示すものであると認識する。検出結果103cを再生した場合、各対照用パターン102a、102b、102cの対応する画素の数値との積をとると、対照用パターン102cの時が500であり、その他の対照用パターン102a及び102bの40及び50と比べて、最も相関が強い。このため、再生した検出結果103cはシンボル単位101cを示すものであると認識する。なお、図10において、各検出結果の相関値が最も大きいものに下線を付している。
【0021】
このように、従来は、比較的単純なパターンマッチング方法によって、2次元パターン情報のシンボル単位を認識し、デジタル情報に変換していた。
【0022】
本発明は、2次元パターン情報を生成するに際し、データ変換効率を高めて記録容量や信頼性を向上させる光情報記録方法及び再生方法を提供することを目的とする。
【0023】
更に、本発明は、再生時において2次元パターン情報をより正確に認識させる再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の光情報記録方法は、一定量の情報の一部については第一のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させ、前記一定量の情報の他の少なくとも一部については第二のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させた変換表によって、記録する情報を前記一定量毎に変換して得られた2次元パターン情報のシンボル単位を含む情報光用空間変調パターンによって光を空間的に変調して情報光を生成し、参照光を生成し、前記情報光を対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射すると共に前記参照光を記録媒体に照射して前記記録媒体のホログラム記録層における情報光と参照光との干渉縞を記録することを特徴とする。
【0025】
更に、上記光情報記録方法において、前記変換表は、前記一定量の情報の更に他の一部については第三のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させていてもよい。
【0026】
更に、上記光情報記録方法において、前記第一及び第二のコード体系は、m個の画素の領域内におけるn個の一属性の画素の配置によって情報を表現するコード体系であって、前記第一及び第二のコード体系の領域内の画素の個数mが同じで、一属性の画素の個数nが異なるものであることが好ましい。そして、前記第一のコード体系は、m個の画素の領域内において一属性の画素をn個配置させる組合わせの数mnが前記一定量よりも少なくてもよい。また、前記変換表において、前記領域内の画素の個数mに対する前記一属性の画素の個数nの割合の平均値が10〜50%の範囲内であることが好ましい。
【0027】
更に、上記光情報記録方法において、前記第一のコード体系における一属性の画素の個数nと前記第二のコード体系における一属性の画素の個数nとの差が2以上であることが好ましい。
【0028】
更に、上記光情報記録方法において、前記第一のコード体系のシンボル単位と、前記第二のコード体系のシンボル単位は、ハミング距離が2以上であることが好ましい。
【0029】
また、本発明の光情報再生方法は、記録する情報を一定量毎に変換して得られた2次元パターン情報のシンボル単位を含む情報光用空間変調パターンによって空間的に変調された情報光と記録用参照光との干渉縞を利用して情報を記録した記録媒体から情報を再生する方法であって、前記記録媒体に再生用の参照光を照射して前記情報光用空間変調パターンを担持した再生光を生成し、前記再生光の前記情報光用空間変調パターンを複数の光検出器によって検出し、前記光検出器の検出結果について、しきい値との差を演算し、前記2次元パターン情報の各シンボル単位について、画素の属性に応じて符号を付した対照用パターンを作成し、前記演算の結果と前記対照用パターンとの相関をとることにより、前記情報光用空間変調パターンに含まれる2次元パターン情報のシンボル単位を識別することを特徴とする。
【0030】
更に、上記光情報再生方法において、前記しきい値は、前記情報光用空間変調パターンの一定範囲内における検出結果の平均値であってもよい。
【0031】
更に、上記光情報再生方法において、前記2次元パターン情報のシンボル単位は、前記一定量の情報の一部については第一のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させ、前記一定量の情報の他の少なくとも一部については第二のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させた変換表によって、記録する情報を前記一定量毎に変換して得られるものであってもよい。
【0032】
また、前記変換表は、前記一定量の情報の更に他の一部については第三のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させていてもよい。
【0033】
また、前記第一及び第二のコード体系は、m個の画素の領域内におけるn個の一属性の画素の配置によって情報を表現するコード体系であって、前記第一及び第二のコード体系の領域内の画素の個数mが同じで、一属性の画素の個数nが異なるものであることが好ましい。ここで、前記第一のコード体系は、m個の画素の領域内において一属性の画素をn個配置させる組合わせの数mnが前記一定情報量よりも少なくてもよい。
【0034】
また、前記変換表において、前記領域内の画素の個数mに対する前記一属性の画素の個数nの割合の平均値が10〜50%の範囲内であることが好ましい。
【0035】
また、前記第一のコード体系における一属性の画素の個数nと前記第二のコード体系における一属性の画素の個数nとの差が2以上であることが好ましい。
【0036】
また、前記第一のコード体系のシンボル単位と、前記第二のコード体系のシンボル単位は、ハミング距離が2以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0037】
本発明の光情報記録方法においては、一定量の情報を表現するのに、二以上のコード体系を使用するので、選択可能なコード体系を増やすことができ、より多彩な変換方法を採用することが可能となる。例えば、従来であれば、記録する情報の数よりも組合わせの数が多いコード体系を採用するしかなかったが、本発明によれば、記録する情報の数よりも組合わせの数が少ないコード体系であっても、別のコード体系と組み合わせて使用することで、変換表に採用することが可能となる。そして、従来に比べてシンボル単位の専有面積を小さくすることで記録容量を向上させたり、変換する情報の量を増やすことによって記録容量や信頼性を向上させることが可能となる。
【0038】
また、本発明の光情報再生方法においては、光検出器の検出結果について、しきい値との差を演算し、2次元パターン情報の各シンボル単位について、画素の属性に応じて符号を付した対照用パターンを作成し、演算の結果と対照用パターンとの相関をとることにより、情報光用空間変調パターンに含まれる2次元パターン情報のシンボル単位を識別するので、より正確にシンボル単位を識別することができる。特に、複数のコード体系によって記録する情報がシンボル単位に変換されていても、検出結果からシンボル単位を識別することができる。
【0039】
なお、その他の発明の効果については、発明の実施の形態において述べる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図6を用いて説明する。
【0041】
図1は、本発明の記録方法又は再生方法において、記録する情報を一定量毎に二次元パターン情報のシンボル単位に変換するための変換表の概略を示す図である。変換表の左欄は、記録する情報の表記法における一定量の情報であり、図1においては、一定量の情報として8ビット(28=256個)の情報を10進法の「0」〜「255」と2進法の「00000000」〜「11111111」で示しており、右欄は、左欄の情報に対応する二次元パターン情報のシンボル単位を示している。本発明においては、一定量の情報を表現するのに、二以上のコード体系を使用する。図1の変換表の第一の部分11では、第一のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位が対応し、第二の部分12では第二のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位が対応し、第三の部分13では第三のでコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位が対応している。
【0042】
2次元パターン情報のシンボル単位とは、記録する情報における一定量の情報を変換して得られるひとまとまりの二次元パターン情報の構成単位であり、多段階に属性を変化させた画素を2次元的に配置して表現される。例えば、各画素毎に、光の強度、位相、波長等の属性の一つ又は複数を多段階に変化させる。以下の説明においては、各画素毎に光の強度をオン(白色の画素14)とオフ(黒色又は網掛けの画素15)の2段階に変化させる方法で説明するが、この方法に限定されるものではない。属性として光の位相や波長を変化させてもよいし、2段階ではなく3段階以上に属性を変化させてもよい。
【0043】
変換表において使用される複数のコード体系として、m個の画素の領域内におけるn個の一属性の画素の配置によって情報を表現するコード体系であって、領域内の画素の個数mが同じで、一属性の画素の個数nが異なるコード体系を利用することができる。この場合、領域の画素の個数がm個で共通しているので、再生時の復号処理が容易となる。
【0044】
図1において、第一の部分11における第1のコード体系は、3×4=12画素の領域内における1つのオン画素14の配置によって情報を表現するコード体系(以下、1/3×4コード体系と呼ぶ)であり、第二の部分12における第二のコード体系は、3×4=12画素の領域内における3つのオン画素14の配置によって情報を表現するコード体系(以下、3/3×4コード体系と呼ぶ)であり、第三の部分13における第三のコード体系は、3×4=12画素の領域内における5つのオン画素14の配置によって情報を表現するコード体系(以下、5/3×4コード体系と呼ぶ)である。つまり、図1では、領域内の画素の個数m=12で一属性の画素の個数n=1、3、5の3つのコード体系を利用している。
【0045】
1/3×4コード体系は、12画素の領域内における1つのオン画素14の配置によって情報を表現するものであるから、図8からその組合わせの数は12通りであり、シンボル単位の最大数も12個である。このため、図1においては、記録する情報「0」〜「11」(8ビットの2進数で表わすと「00000000」〜「00001011」)の12の情報にそれぞれ各シンボル単位を対応させている。
【0046】
3/3×4コード体系は、12画素の領域内における3つのオン画素14の配置によって情報を表現するものであるから、図8からその組合わせの数は220通りであり、シンボル単位の最大数も220個である。このうちSN比(信号対雑音比)の低い配置は使用しない方が好ましい。3つのオン画素14が隣接する配置は、3画素分の大きさの画素を配置したのと空間周波数的には同じことになるので、空間周波数成分が少なくなる。このため、図1においては、3×4の画素の領域内において3つのオン画素14が隣接する28通りの配置を除いて220−28=192通りのシンボル単位を記録する情報「12」〜「203」(8ビットの2進数で表わすと「00001100」〜「11001011」)の192の情報に対応させている。
【0047】
5/3×4コード体系は、12画素の領域内における5つのオン画素14の配置によって情報を表現するものであるから、図8からその組合わせの数は792通りであるが、残りの情報量は256−204=52であるから、792通りの中から52通りを選択して使用する。ここで、選択するシンボル単位としては、SN比の高い配置とすることが好ましい。例えば、変換表で使用するシンボル単位を選択する際に、変換表で使用される1/3×4コード体系と3/3×4コード体系のシンボル単位との間でハミング距離の平均を計算して、平均ハミング距離の小さいものから順次必要数となるまで選択してもよい。
【0048】
このように、本発明の2次元パターン情報のシンボル単位の変換方法によれば、一定量の情報を表現するのに、二以上のコード体系を使用するので、選択可能なコード体系を増やすことができ、より多彩な変換方法を採用することが可能となる。例えば、従来であれば、記録する情報の数(図1では256個)よりも組合わせの数が多いコード体系を採用するしかなかったが、本発明によれば、記録する情報の数よりも組合わせの数が少ないコード体系であっても、別のコード体系と組み合わせて使用することで、変換表に採用することが可能となる。図1においても、第一のコード体系及び第二のコード体系は、何れも組合わせの数mnが記録する情報の数である256個よりも少ない。もちろん、記録する情報の数よりも組合わせの数が多いコード体系を複数使用することも可能である。この場合、複数のコード体系のシンボル単位の中から、SN比が良好なものを選択して使用することができるので、記録再生の信頼性を向上させることも可能である。
【0049】
また、変換表において、領域内の画素の個数mに対する一属性の画素の個数nの割合の平均値が10〜50%の範囲内とすることが好ましい。これは、一属性の画素の個数nの割合が多くなると記録再生品質の低下を招いてしまうためである。一属性の画素の割合の平均値が10〜50%の範囲内であっても、一属性の画素の割合の高いシンボル単位を多く含む2次元パターン情報では一属性の画素の割合が上記範囲外となりえるが、平均値を範囲内とすることで全体として信頼性を向上させることができる。
【0050】
図1においては、図9に示すように、1/3×4コード体系のホワイトレートは8.33%、3/3×4コード体系のホワイトレートは25%、5/3×4コード体系のホワイトレートは41.67%であるから、それぞれの変換表におけるシンボル単位の構成比率を掛け合わせると、平均値は、(8.33%×12/256+25%×192/256+41.67%×52/256)=27.6%となる。
【0051】
また、複数のコード体系のシンボル単位間のハミング距離が2以上であることが好ましい。これは別の見方をすると、第一のコード体系のシンボル単位と第二のコード体系のシンボル単位との間で、少なくとも2個以上の画素が異なっていることが好ましいということである。
【0052】
図2は、シンボル単位間のハミング距離について説明するための図である。図2(A)は、上段に3×4=12画素の領域内における2つのオン画素14の配置によって情報を表現するコード体系(以下、2/3×4コード体系と呼ぶ)のシンボル単位21を示し、中段に3×4=12画素の領域内における4つのオン画素14の配置によって情報を表現するコード体系(以下、4/3×4コード体系と呼ぶ)のシンボル単位22a、22bを示し、下段にシンボル単位21とシンボル単位22a、22bとの各画素の一致、不一致を○×で示している。図2(B)は、上段に2/3×4コード体系のシンボル単位21を示し、下段にシンボル単位21とシンボル単位23a、23bとの各画素の一致、不一致を○×で示している。
【0053】
図2(A)の下段に示すように、2/3×4コード体系のシンボル単位21と4/3×4コード体系のシンボル単位22aとの間において相違する画素(×)は、左上の画素25a及び右下の画素25bの2つだけであり、シンボル単位21とシンボル単位22aとの間のハミング距離は2である。また、シンボル単位21とシンボル単位22bとの間では、合計6個の画素25c〜25hが相違するため、ハミング距離が6になる。このように、2/3×4コード体系と4/3×4コード体系との間のハミング距離は、対比するシンボル単位に応じて異なるが、オン画素の数が2/3×4コード体系では2個だけであり、4/3×4コード体系では4個であるから、最低でも2個の画素は相違することになる。このため、両コード体系のシンボル単位間のハミング距離は2以上となる。
【0054】
これに対して、図2(B)の下段に示すように、2/3×4コード体系のシンボル単位21と3/3×4コード体系のシンボル単位23aとの間において相違する画素(×)は、左上の画素26aの1つだけであり、シンボル単位21とシンボル単位23aとの間のハミング距離は1である。また、シンボル単位21とシンボル単位23bとの間では、合計5個の画素26b〜26fが異なっているため、ハミング距離が5である。このように、2/3×4コード体系と3/3×4コード体系のシンボル単位間のハミング距離は1以上となる。
【0055】
図2(C)は、図2(A)に示すように、2/3×4コード体系のシンボル単位21及び4/3×4コード体系のシンボル単位22a、22bを含む情報光用空間変調パターン27によって生成された情報光を用いて記録された干渉縞を再生したときのエラー分布を示すものである。また、図2(D)は、図2(B)に示すように、2/3×4コード体系のシンボル単位21及び3/3×4コード体系のシンボル単位23a、23bを含む情報光用空間変調パターン28によって生成された情報光を用いて記録された干渉縞を再生したときのエラー分布を示すものである。なお、図2(C)及び(D)においては、再生された情報光用空間変調パターン27、28に含まれる2次元パターン情報は示しておらず、エラー29の場所を黒塗りで示している。
【0056】
図2(C)と図2(D)とを比較すると、図2(C)の方が明らかにエラー29の数が少ないことから、ハミング距離が1のシンボル単位同士を含むコード体系の組合わせよりも、ハミング距離が2以上のコード体系を組み合わせることが好ましい。そして、m個の画素の領域内におけるn個の一属性の画素の配置によって情報を表現するコード体系の場合は、各コード体系の一属性の画素の個数nの差が2以上であれば、2つのコード体系のシンボル単位間のハミング距離を全て2以上とすることができる。但し、各コード体系の一属性の画素の個数nの差が1の場合であっても、図2(B)の2/3×4コード体系のシンボル単位21と3/3×4コード体系のシンボル単位23bとの組み合わせのように、ハミング距離が2以上の場合もありえるので、個々のシンボル単位についてハミング距離を計算して選択してもよい。なお、ハミング距離が1のシンボル単位を有するコード体系の組み合わせを採用することもできるが、この場合は信頼性を別の手段で担保することが好ましい。
【0057】
図1においては、第一のコード体系が1/3×4コード体系であり、第二のコード体系が3/3×4コード体系であり、第三のコード体系が5/3×4コード体系であるので、nは1、3、5である。したがって、第一のコード体系のシンボル単位と第二のコード体系のシンボル単位は、ハミング距離が|1−3|=2以上である。また、第一のコード体系のシンボル単位と第三のコード体系のシンボル単位は、ハミング距離が|1−5|=4以上であり、第二のコード体系のシンボル単位と第三のコード体系のシンボル単位は、ハミング距離が|3−5|=2以上である。よって、全てのコード体系の組み合わせにおいて、ハミング距離が2以上となっている。
【0058】
図1の変換表によれば、従来の3/4×4コード体系と同じ8ビット(28=256個)の情報を3×4=12画素の領域で表現できるため、情報光用空間変調パターンに多くの情報を含めることができ、従来に比べて単位ホログラム当たりの記録容量を増やすことができる。
【0059】
なお、図1の変換表では、従来に比べてシンボル単位の専有面積を小さくすることで記録容量を向上させたが、変換する情報の量を増やすことによって記録容量や信頼性を向上させてもよい。例えば3/4×4コード体系と、4×4=16画素の領域内における5つのオン画素の配置によって情報を表現する配置を組み合わせると、560+4368通りの情報を表示することが可能となる。これらの中でSN比(信号対雑音比)の低い配置を除いても、9ビット(29=512個)以上の情報を表現することが可能である。また、この場合、8ビットの情報に1ビット分のECC(Error Correction Code)情報を加えた9ビットの情報を表現することも可能であり、ECC情報によって記録再生の信頼性を向上させることもできる。
【0060】
また、図1の変換表では、12画素の領域として、3×4の画素の領域を利用したが、1×12の画素の領域や2×6の画素の領域としてもよい。また、その他のコード体系の組み合わせとして、例えば、3×5=15画素の領域中の2又は4画素をオン画素とする組み合わせや、16画素の領域中の2又は4画素をオン画素とする組み合わせ等も利用できる。
【0061】
次に、図3を用いて、本発明の再生方法における2次元パターン情報のシンボル単位の認識方法を説明する。図3において、左欄には上から順に1/3×4コード体系のシンボル単位31aとその対照用パターン32a、3/3×4コード体系のシンボル単位31bとその対照用パターン32b及び5/3×4コード体系のシンボル単位31cとその対照用パターン32cを示し、上段には各シンボル単位を再生したときの光検出器による検出結果34a、34b、34cとしきい値(Th)との演算結果35a、35b、35cを示している。なお、図3左欄において、シンボル単位31a、b、cのオン画素33aを白抜きでオフ画素33bを網掛けで示し、図3上段の光検出器の検出結果34a、34b、34cは、1シンボル単位に対応する12個の受光素子を示しており、各受光素子中の数値は、受光した再生光の2次元パターン情報による光強度である。
【0062】
まず、本発明の光情報再生方法においては、光検出器の各検出結果34a、34b、34cについて、しきい値(Th)との差を演算する。この演算によって、しきい値(Th)を基準として検出結果が大きければ正に、小さければ負になり、その絶対値は、オン画素又はオフ画素として確実性の高いもの程大きくなる。すなわち、オン画素の可能性が高いものは、光強度が大きく、しきい値との差の絶対値も大きくなり、オフ画素の可能性が高いものは、光強度が小さく、しきい値との差の絶対値も大きくなる。
【0063】
しきい値(Th)としては、オン画素の検出結果とオフ画素の検出結果の中間の値となるような値とする。しきい値(Th)は、予め定めた定数であってもよいし、一定範囲内における検出結果の平均値であってもよい。図3においては、各シンボル単位に対応する領域毎に、最大値と最小値の平均として中間値をしきい値(Th)として用いている。
【0064】
より複雑な平均の求め方としては、変換表に使用された複数のコード体系において、最低限存在するオン画素の数(図3では1個)だけ検出結果の大きい方から順に選んで、それらの平均をオン画素の光強度の平均値とし、最低限存在するオフ画素の数(図3では7個)だけ検出結果の小さい方から順に選んで、それらの平均をオフ画素の光強度の平均値とし、オン画素の強度の平均値とオフ画素の強度の平均値との平均をしきい値として用いてもよい。この方法によれば、図3の検出結果34aでは、オン画素の強度の平均値が一番大きい150であり、オフ画素の強度の平均値が(10+20+20+20+20+30+30)/7=18.6であり、それらの平均である84.3がしきい値(Th)となる。同様に、検出結果34bでは、オン画素の強度の平均値が160及びオフ画素の強度の平均値が22.9であり、しきい値(Th)は91.45となり、検出結果34cでは、オン画素の強度の平均値が170及びオフ画素の強度の平均値が35.7であり、しきい値(Th)は102.85となる。
【0065】
また、各シンボル単位に対応する領域毎にしきい値を定めなくてもよく、例えば、2次元パターン情報全体を対象としてしきい値を定めてもよいし、後述する情報光用空間変調パターンのブロック毎にしきい値を定めてもよい。
【0066】
次に、本発明においては、各シンボル単位31a、31b、31cの画素の属性に応じて符号を付した対照用パターン32a、32b、32cを作成する。図3においては、オン画素を1、オフ画素を−1に置き換えて対照用パターン32a〜cを作成した。このように、対照用パターン32a〜cに符号を付すことによって、対照用パターン32a〜cの符号と、しきい値(Th)との差を取ることで演算結果35a〜cの各画素に付された符号との間における相関も影響するので、パターン認識の確実性が高くなる。つまり、対応しないシンボル単位の対照用パターンと検出結果の演算結果との相関を取ると、通常、対応しない画素は、対照用パターンと演算結果で符号が逆になるので、演算結果がマイナスされることになる。演算結果は確実性の高い画素ほど絶対値が大きいので、符号の一致、不一致による相関への影響が大きくなり、パターン認識の確実性が高くなる。
【0067】
その後、再生光の検出結果34a、34b、34cのしきい値(Th)との演算結果35a、35b、35cと対照用パターン32a、32b、32cとの相関をとる。図3においては、各演算結果35a、35b、35cについて、それぞれ対照用パターン32a、32b、32cの対応する画素毎に積を取り、その合計から相関値を求めた。演算結果35aの場合は、対照用パターン32aとの相関値が700となり、他の対照用パターン32b及び32cの504及び228と比べて最も相関が強いので、対照用パターン32aに対応するシンボル単位31aを再生したと認識する。演算結果34bの場合は、対照用パターン32bとの相関値が744となり、他の対照用パターン32a及び32cの480及び188と比べて最も相関が強いので、対照用パターン32bに対応するシンボル単位31bを再生したと認識する。演算結果34cの場合は、対照用パターン32cとの相関値が692となり、他の対照用パターン32a及び32bの300及び216と比べて最も相関が強いので、対照用パターン32cに対応するシンボル単位31cを再生したと認識する。
【0068】
図4は、比較例として、図3と同じ検出結果34a、34b、34cについて、従来の比較的単純なパターンマッチング方法で認識した場合を示す。図4においては、2次元パターン情報の各シンボル単位31a、31b、31cについてオン画素を1、オフ画素を0として置き換えた対照用パターン42a、42b、42cを作成し、再生光の2次元パターン情報の検出結果34a、34b、34cと相関を取った。検出結果34aの場合は、対照用パターン42a、42b及び42cとの相関値がそれぞれ150、220及び250となり、対照用パターン42cが最も相関値が高くなり、実際にはシンボル単位31aを再生したのに異なるシンボル単位31cとして認識してしまう。検出結果34b及び34cについては、図4でも正しいシンボル単位31b及び31cを認識できているが、記録再生の信頼性を著しく低下させてしまう。なお、図3及び図4において、各検出結果の相関値が最も大きいものに下線を付している。
【0069】
図5は、ホログラフィを形成するための光情報記録再生装置の実施形態を示す概略構成図である。光情報記録再生装置50は、記録再生用光源51、コリメータレンズ52、偏光ビームスプリッタ53、空間光変調器(情報表現手段)54、1対のリレーレンズ55a、65b、ミラー56、4分の1波長板57、対物レンズ58、光検出手段59を備えている。また、図5において、情報が記録される記録媒体61は、第1基板64a、ホログラム記録層62、反射層63および第2基板64bを備えている。
【0070】
記録再生用光源51は、情報を記録するための情報光および参照光を形成するための光および情報を再生するための参照光を形成するための光を射出する。光源51としては、コヒーレントな直線偏光の光線束を発生する例えば半導体レーザを用いることができる。この記録再生用光源51としては、高密度記録を行うために波長が短い方が有利であり、青色レーザやグリーンレーザを採用することが好ましい。また、光源51として、固体レーザーを使用することもできる。
【0071】
コリメータレンズ52は記録再生用光源51からの発散光線束をほぼ平行光線とするものである。
【0072】
偏光ビームスプリッタ53は、直線偏光(例えばP偏光)を反射または透過し、当該偏光に垂直な直線偏光(例えばS偏光)を透過または反射するような半反射面53aを有している。図5においては、偏光ビームスプリッタ53は、記録再生用光源51から射出された光線束を空間光変調器54に向けて反射し、空間光変調器54で偏光方向が90度回転された情報光および参照光を透過する。
【0073】
空間光変調器54は、格子状に配列された多数の画素を有し、各画素毎に出射光の位相又は/および強度を変調することができる透過型又は反射型の空間光変調器を使用することができる。空間光変調器54としては、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)やマトリクス型の液晶素子を使用することができる。DMDは、入射した光を画素ごとに反射方向を変えることで強度を空間的に変調したり、入射した光を画素ごとに反射位置を変えることで位相を空間的に変調することができる。液晶素子は、画素ごとに液晶の配向状態を制御することで、入射した光の強度や位相を空間的に変調することができる。例えば、各画素毎に出射光の位相を、互いにπラジアンだけ異なる2つの値のいずれかに設定することによって、光の位相を空間的に変調することができる。図5において空間光変調器54は、入射光の偏光方向に対して、出射光の偏光方向を90°回転させるようになっている。
【0074】
そして、空間光変調器54の表示面に表示された情報光用空間変調パターンによって、光源51からの光を空間的に変調することにより、情報光を生成することができる。
【0075】
情報光用空間変調パターンは、記録する情報を一定量毎に変換して得られた2次元パターン情報のシンボル単位を含むものであり、2次元パターン情報のシンボル単位は図1のように複数のコード体系を使用した変換表によって得られる。情報光用空間変調パターンとして、複数の2次元パターン情報のシンボル単位を配置しただけでもよいし、更に基準マークを含めて配置してもよい。
【0076】
基準マークは、予め定められた形状の2次元パターンであり、空間変調パターン全体の位置、空間変調パターン全体の向き、空間変調パターンにおける2次元パターン情報の各シンボル単位の位置または各シンボル単位の向きの基準となる。基準マークとして、特定の形状、例えば、シンボル単位と同じ大きさの領域の画素を全てオン画素として矩形を表示することによって、2次元パターン情報のシンボル単位と区別することができる。
【0077】
更に、複数の基準マークを空間変調パターン内に離散的に配置することにより、基準マーク同士の位置関係等から空間変調パターン全体の位置および向き、シンボル単位の位置および向きを特定することができる。例えば、一定量の2次元パターン情報のシンボル単位と基準マークとを一つのブロックとして構成し、複数のブロックを配列させて情報光用空間変調パターンを形成してもよい。
【0078】
また、情報光用空間変調パターンとして記録する情報を符号化した2次元パターン情報についてのECC(Error Correction Code)情報を表示する画素を付加してもよい。例えば、2次元パターン情報を配置した後の空間変調パターンにおいて、各行および各列毎にオンの画素の数を合計し、偶数であればオンの画素を奇数であればオフの画素を付加して、パリティ・チェックを可能としたり、各行および各列毎に予め定められた多項式でデータを処理した結果を付加して、CRC(Cyclic Redundancy Check)を可能とすることもできる。
【0079】
空間光変調器54の表示面において、情報光用空間変調パターンを表示した領域とは別の領域に参照光用空間変調パターンを表示して、空間的に変調された参照光を同時に生成してもよい。参照光を空間的に変調すると、同じ変調パターンの参照光でしか干渉縞を再生できなくなるので、参照光の空間変調パターンを情報の不正アクセスに対する鍵として利用することができる。なお、参照光は空間的に変調しなくてもよい。
【0080】
図6は、空間光変調器54の表示面における情報光の領域65と参照光の領域66の配置及び情報光用空間変調パターン67の一実施態様を示す。なお、図6の空間光変調器54の表示面においては、情報光用空間変調パターン67の全体の概略を示しており、矢印で引き出された部分はその一部を拡大することを意味している。
【0081】
図6において、情報光用空間変調パターンが表示される情報光の領域65が空間光変調器54の表示面の中心に配置され、参照光用空間変調パターンが表示される参照光の領域66が情報光用の領域65の周囲を囲うように円環状に配置されている。しかしながら、情報光の領域65及び参照光の領域66は、図6の配置及び形状に限定されるものではない。例えば、情報光用の領域を周囲に配置し、参照光用の領域を中心には位置してもよいし、参照光用の領域を中心と周囲に配置し、その間に情報光の領域を配置してもよい。
【0082】
図6において、情報光用空間変調パターン67は、複数の正方形状のブロック68から構成されている。各ブロック68は、中心に矩形の基準マーク69aを有し、その周囲に複数の2次元パターンのシンボル単位69b〜dが配置されている。図6では、基準マーク69aとして、シンボル単位2つ分の領域をオンの画素として、縦長の矩形状としている。そして、シンボル単位69bは1/3×4コード体系であり、シンボル単位69cは3/3×4コード体系であり、シンボル単位69dは5/3×4コード体系である。
【0083】
また、情報光と参照光を生成する空間光変調器を別々に設けることもできる。例えば、光源51からの光をビームスプリッタ等により分割して、一方の光を第一の空間光変調器によって空間的に変調して情報光を生成し、他方の光を第二の空間光変調器によって空間的に変調して参照光を生成してもよい。この場合は、情報光用空間変調パターンと参照光用空間変調パターンを対物レンズ58の入射瞳面において結像させる必要があるため、情報光を生成する空間光変調器と参照光を生成する空間光変調器を共役な関係とする。
【0084】
一対のリレーレンズ55a、55bは、空間光変調器54から対物レンズ58までの間に配置されており、空間光変調器54に表示された像を対物レンズ58の入射瞳面に結像するように配置されている。すなわち、空間光変調器54から第1のリレーレンズ55aまでの距離が第1のリレーレンズ55aの焦点距離f1となり、第2のリレーレンズ55bから対物レンズ58の入射瞳面までの距離が第2のリレーレンズ55bの焦点距離f2となり、第1および第2のリレーレンズ55a、55b間の距離が第1のリレーレンズ55aの焦点距離f1と第2のリレーレンズ55bの焦点距離f2の和となるように配置されている。
【0085】
また、図5において、一対のリレーレンズ55a、55bは、対物レンズ58から光検出手段59までの間に配置されており、再生用の参照光によって記録媒体61のホログラム記録層62から発生した再生光の対物レンズ58の射出瞳面における像を再び結像するように配置されている。すなわち、対物レンズ58の射出瞳面から第2のリレーレンズ55bまでの距離が焦点距離f2となり、第1のリレーレンズ55aから光検出手段59までの距離が焦点距離f1となり、第1および第2のリレーレンズ55a、65b間の距離が焦点距離f1と焦点距離f2の和となるように配置されている。
【0086】
なお、一対のリレーレンズ55a、55bの配置は、他の光学素子を適宜配置することで変化する。例えば、第1のリレーレンズ55aから光検出手段59までの間に拡大レンズを配置すれば、第1のリレーレンズ55aと拡大レンズの入射瞳面までの距離が焦点距離f1となるように配置される。
【0087】
ミラー56は、光の進行方向を対物レンズ58に向けて反射するものであり、光学系の構成によっては不要である。
【0088】
4分の1波長板57は、互いに垂直な方向に振動する偏光の光路差を4分の1波長変化させる位相板である。4分の1波長板57によってP偏光の光は円偏光に変化され、更に、この円偏光の光が4分の1波長板57を通過するとS偏光に変化されることになる。この4分の1波長板57によって、再生時における再生用の参照光と再生光を偏光ビームスプリッタ53で分離することができる。
【0089】
対物レンズ58は、記録時においては、入射瞳面に結像した情報光を記録媒体61対して収束するように照射し、ホログラム記録層62において記録用参照光と干渉させて記録するものであり、また再生時においては、入射瞳面に結像した再生用参照光を記録媒体61に照射し、記録媒体61のホログラム記録層62から発生した再生光を入射して射出瞳面に結像させるものである。対物レンズ58によって、情報光用空間変調パターンのフーリエ変換された周波数成分が記録用参照光と干渉して干渉縞が形成される。図5においては、対物レンズ15として、一枚のレンズで示しているが、複合レンズを使用してもよい。
【0090】
光検出手段59は、格子状に配列された多数の受光画素を有し、各受光画素毎に受光した光の強度を検出できるようになっている。光検出手段59としては、CCD型固体撮像素子やMOS型固体撮像素子を用いることができる。また、光検出手段59として、MOS型固体撮像素子と信号処理回路とが1チップ上に集積されたスマート光センサ(例えば、文献「O plus E,1996年9月,No.202,第93〜99ページ」参照。)を用いてもよい。このスマート光センサは、転送レートが大きく、高速な演算機能を有するので、このスマート光センサを用いることにより、高速な再生が可能となり、例えば、G(ギガ)ビット/秒オーダの転送レートで再生を行うことが可能となる。
【0091】
記録媒体61は、干渉縞が記録されるホログラム記録層62を有しており、図5においては、更に、反射層63、第1基板64aおよび第2基板64bを備えている。記録媒体61としては、ディスク状やカード状のものを使用することができ、記録媒体61を回転させながら記録および再生してもいいし、記録および再生の時には固定されていてもよい。記録媒体61として、ディスク状の記録媒体を使用し、回転させつつ記録再生を行う方式の場合は、CDドライブやDVDドライブにおいて使用されているディスク駆動機構を使用することができ、更には、CDドライブやDVDドライブとの互換性を持たせることも容易になるので好ましい。
【0092】
また、記録媒体61に、位置決め用の情報を予め記録しておき、照射位置の位置決めにフィードバック機構を採用すると、より正確な位置決めを行うことができるので好ましい。例えば、反射層63の表面に位置決め用の情報としてピットを形成し、位置決め用の情報を予め記録してもよい。なお、位置決め情報を読み取る光として、記録又は再生用の光とは異なる波長の光を使用する場合は、ピットを形成した位置決め情報を読み取る光に対する反射層とは別に、記録又は再生用の光を反射する波長選択反射層を設けてもよい。例えば、反射層63とホログラム記録層62との間に、記録又は再生用の光を反射し、位置決め情報を読み取る光を透過する波長選択反射層を形成すれば、記録再生領域に重畳して位置決め情報を記録することができる。
【0093】
光情報記録装置としての動作を説明すると、光源51から射出した光は、コリメータレンズ52によって平行光とされ、偏光ビームスプリッタ53によって空間光変調器54に向けて反射される。そして、空間光変調器54に表現された情報光用空間変調パターンおよび参照光用空間変調パターンによって情報光および記録用の参照光が生成される。情報光および記録用の参照光は、偏光ビームスプリッタ53を通過して、一対のリレーレンズ55a、55bによって、対物レンズ58の入射瞳面に空間光変調器54で表現された空間変調パターンが結像するように伝搬される。その途中、ミラー56によって対物レンズ58に向けて反射され、4分の1波長板57を通過する。そして、対物レンズ58によって記録媒体61に照射され、記録媒体61のホログラム記録層62に情報光および記録用の参照光の干渉縞が記録される。
【0094】
更に、光情報再生装置としての動作を説明すると、光源51から射出した光は、コリメータレンズ52によって平行光とされ、偏光ビームスプリッタ53によって空間光変調器54に向けて反射される。そして、空間光変調器54に表現された参照光用空間変調パターンによって再生用の参照光が生成される。なお、再生時における再生用の参照光の参照光用空間変調パターンは、記録媒体に記録された情報が記録される際に照射された記録用の参照光の参照光用空間変調パターンである。再生用の参照光は、偏光ビームスプリッタ53を通過して、一対のリレーレンズ55a、55bによって、対物レンズ58の入射瞳面に空間光変調器54で表現された参照光用空間変調パターンが結像するように伝搬される。その途中、ミラー56によって対物レンズ58に向けて反射され、4分の1波長板57を通過する。そして、対物レンズ58によって記録媒体61に照射され、記録媒体61のホログラム記録層62に記録された干渉縞によって回折され、記録時における情報光と同じ情報を有する再生光を発生する。
【0095】
再生光は、記録媒体61の反射層63によって記録媒体61から対物レンズ58に向かって射出し、対物レンズ58によってその射出瞳面に情報光用空間変調パターンを結像し、かかる像を光検出手段59に再び結像されるように一対のリレーレンズ55a、55bによって伝搬される。その間に、再生光は、4分の1波長板57を通過し、ミラー56によって偏光ビームスプリッタ53に向けて反射される。その後、再生光は、照射時の再生用の参照光と比べて4分の1波長板57を2回通過しているので偏光方向が90°ずれているため、偏光ビームスプリッタ53によって、光検出手段59に向けて反射される。最後に光検出手段59によって再生光の空間変調パターンが検出され、検出された情報は、制御手段(図示せず)に送られ、制御手段において図3において説明したように2次元パターン情報のシンボル単位が識別されて、更にデコードされて情報を再生する。
【0096】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、図5の装置においては、記録媒体61に照射される際に、情報光の光軸と記録用再生光の光軸とが同一となり、再生用参照光の光軸と再生光の光軸とが同一となるように光学系が配置されているが、情報光の光軸と参照光の光軸とが一定の角度で交差するように情報光と参照光を記録媒体に照射して、二光束干渉型のホログラフィを形成してもよい。また、図5においては、情報光と同時に記録用参照光も対物レンズによって記録媒体に対し収束するように照射されているが、記録用参照光は対物レンズを通過させず、平行光のまま記録媒体に照射してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の記録する情報を二次元パターン情報のシンボル単位に変換するための変換表の概略を示す図
【図2】(A)乃至(D)はシンボル単位間のハミング距離について説明するための図
【図3】本発明の再生した2次元パターン情報のシンボル単位を認識する方法を説明する図
【図4】本発明の識別方法と比較するための従来の認識方法によって識別した場合を示す図
【図5】光情報記録再生装置の実施形態を示す概略構成図
【図6】空間光変調器の表示面における情報光の領域と参照光の領域の配置及び情報光用空間変調パターンの一実施態様を示す図
【図7】(A)及び(B)は、幾つかのコード体系のシンボル単位を示す図
【図8】シンボル単位の領域の大きさとオン画素の数を変化させた場合の組合わせの数を示す図
【図9】シンボル単位の領域の大きさとオン画素の数毎のホワイトレートを示す図
【図10】従来の再生した2次元パターン情報のシンボル単位を認識する方法を説明する図
【符号の説明】
【0098】
11 記録する情報の第一の部分
12 記録する情報の第二の部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定量の情報の一部については第一のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させ、前記一定量の情報の他の少なくとも一部については第二のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させた変換表によって、記録する情報を前記一定量毎に変換して得られた2次元パターン情報のシンボル単位を含む情報光用空間変調パターンによって光を空間的に変調して情報光を生成し、
参照光を生成し、
前記情報光を対物レンズによって記録媒体に対して収束するように照射すると共に前記参照光を記録媒体に照射して前記記録媒体のホログラム記録層における情報光と参照光との干渉縞を記録することを特徴とする光情報記録方法。
【請求項2】
前記変換表は、前記一定量の情報の更に他の一部については第三のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させていることを特徴とする請求項1記載の光情報記録方法。
【請求項3】
前記第一及び第二のコード体系は、m個の画素の領域内におけるn個の一属性の画素の配置によって情報を表現するコード体系であって、前記第一及び第二のコード体系の領域内の画素の個数mが同じで、一属性の画素の個数nが異なるものであることを特徴とする請求項1または2記載の光情報記録方法。
【請求項4】
前記第一のコード体系は、m個の画素の領域内において一属性の画素をn個配置させる組合わせの数mnが前記一定量よりも少ないことを特徴とする請求項3記載の光情報記録方法。
【請求項5】
前記変換表において、前記領域内の画素の個数mに対する前記一属性の画素の個数nの割合の平均値が10〜50%の範囲内であることを特徴とする請求項3または4項記載の光情報記録方法。
【請求項6】
前記第一のコード体系における一属性の画素の個数nと前記第二のコード体系における一属性の画素の個数nとの差が2以上であることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項記載の光情報記録方法。
【請求項7】
前記第一のコード体系のシンボル単位と、前記第二のコード体系のシンボル単位は、ハミング距離が2以上であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の光情報記録方法。
【請求項8】
記録する情報を一定量毎に変換して得られた2次元パターン情報のシンボル単位を含む情報光用空間変調パターンによって空間的に変調された情報光と記録用参照光との干渉縞を利用して情報を記録した記録媒体から情報を再生する方法であって、
前記記録媒体に再生用の参照光を照射して前記情報光用空間変調パターンを担持した再生光を生成し、
前記再生光の前記情報光用空間変調パターンを複数の光検出器によって検出し、
前記光検出器の検出結果について、しきい値との差を演算し、前記2次元パターン情報の各シンボル単位について、画素の属性に応じて符号を付した対照用パターンを作成し、前記演算の結果と前記対照用パターンとの相関をとることにより、前記情報光用空間変調パターンに含まれる2次元パターン情報のシンボル単位を識別することを特徴とする光情報再生方法。
【請求項9】
前記しきい値は、前記情報光用空間変調パターンの一定範囲内における検出結果の平均値であることを特徴とする請求項8記載の光情報再生方法。
【請求項10】
前記2次元パターン情報のシンボル単位は、前記一定量の情報の一部については第一のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させ、前記一定量の情報の他の少なくとも一部については第二のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させた変換表によって、記録する情報を前記一定量毎に変換して得られることを特徴とする請求項8又は9記載の光情報再生方法。
【請求項11】
前記変換表は、前記一定量の情報の更に他の一部については第三のコード体系に基づく2次元パターン情報のシンボル単位を対応させていることを特徴とする請求項10記載の光情報再生方法。
【請求項12】
前記第一及び第二のコード体系は、m個の画素の領域内におけるn個の一属性の画素の配置によって情報を表現するコード体系であって、前記第一及び第二のコード体系の領域内の画素の個数mが同じで、一属性の画素の個数nが異なるものであることを特徴とする請求項10または11記載の光情報再生方法。
【請求項13】
前記第一のコード体系は、m個の画素の領域内において一属性の画素をn個配置させる組合わせの数mnが前記一定情報量よりも少ないことを特徴とする請求項12記載の光情報再生方法。
【請求項14】
前記変換表において、前記領域内の画素の個数mに対する前記一属性の画素の個数nの割合の平均値が10〜50%の範囲内であることを特徴とする請求項12または13項記載の光情報再生方法。
【請求項15】
前記第一のコード体系における一属性の画素の個数nと前記第二のコード体系における一属性の画素の個数nとの差が2以上であることを特徴とする請求項12乃至14の何れか1項記載の光情報再生方法。
【請求項16】
前記第一のコード体系のシンボル単位と、前記第二のコード体系のシンボル単位は、ハミング距離が2以上であることを特徴とする請求項10乃至15の何れか1項記載の光情報再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−156801(P2007−156801A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−350754(P2005−350754)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(500112179)株式会社オプトウエア (22)
【Fターム(参考)】