説明

光生体計測装置

【課題】
増倍管高電圧の調整により被検体の拘束下で行われる従来の感度補正作業に起因する、被検体の介在による補正精度の低下、被検体への負担増加および補正作業によるスループットの低下を改善する手段を提供する。
【解決手段】
4個のレーザ1A〜1Dを内蔵する光源1から光ファイバ2を介して供給される4個の光から1個を光切替器21で選択し、光吸収係数が均等な物質で構成されたホルダ22の送光スポット23に供給する。送光スポット23を中心としてホルダ22の上表面の同心円状の等距離位置に受光スポット24を設け、各受光スポットからの光を光ファイバ5を介して増倍管6A〜6Dに供給し、各レーザ毎に各増倍管毎の出力値を比較しそれらの不均一を平均値化すべく補正する受光補正係数を被検体の測定時の入力パラメータとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療分野において、光を用いた被検体散乱吸収の内部分布の測定から、たとえば脳内各部の血流の経時変化・酸素代謝量の変化・循環器系の障害・組織の正常/異常などの、生体の活動状況およびその経時的変化を測定・診断する光生体計測装置においてその各光送伝達系の均一化に関する。
【背景技術】
【0002】
光生体計測装置は、可視光から近赤外領域の波長の光を生体に照射し、生体を透過して得られる光の吸収量から生体の活動状況およびその経時的変化を測定・診断する無侵襲の計測装置として、医療分野で広く使用されている。たとえば、ヘモグロビンは血液中で酸素と結合したり離れたりすることで酸素を運搬する役割を果たしているが、血液に含まれるヘモグロビンの量は血管の拡張・収縮に応じて増減するので、組織中のヘモグロビンの量を測ることによって、血管の拡張・収縮状況を検出することができ、光生体計測装置を使用することによって簡便に測定することができる。
【0003】
脳内では脳活動により酸素が使われても血流再配分作用によって活性化している部位には必要量以上の酸素供給が行われるのが普通で、その結果活性化した部位はオキシヘモグロビンの量が増加している。したがって、オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビンの動きの測定を、脳の活動の観察に応用することができる。一般にヘモグロビンの吸収スペクトルは、ヘモグロビンが酸素と結合しオキシヘモグロビンとなるか、酸素が離れデオキシヘモグロビンとなるかによってその形状が異なる。
【0004】
この形状の違いは光生体計測装置のスペクトルの差から測定できるので、光生体計測装置を使用したオキシヘモグロビンおよびデオキシヘモグロビンの無侵襲定量測定が行われている。このように、光生体計測装置(以下、単に「装置」と称す)は、脳の血液量変化や酸素代謝の活性化状態の測定を通じて運動や感覚や思考等の脳機能等の計測にも適用されている。
【0005】
装置は人体頭部などの被検体に照射する光を発生・供給する送光光源と、送光光源の光を伝送する複数の光ファイバと、光ファイバの各々の終端に設けられ被検体表面に密接する複数の送光プローブと、被検体表面に密接し被検体から散乱・反射する光を受光する複数の受光プローブと、受光プローブで受光した光を伝送する光ファイバと、受光した光を検出・解析する受光信号解析回路を備えている(たとえば特許文献1参照)。
【0006】
一般に特定の送光プローブに光が供給された場合、その送光プローブを取り巻く直近の複数の受光プローブの受光信号を検出・解析することが必要になるので、たとえば送光光源からの光を時間分割し送光プローブ毎に異なる期間に光を供給し、また受光信号解析回路にも光の供給期間に対応する信号を供給することにより、受光信号解析回路において解析に必要な受光プローブのみの受光信号を取り出し解析することができる。
【0007】
以下、図5によって従来の装置の構成を説明する。複数個のレーザ(図示せず)を内蔵した光源1で発生した光は光ファイバ2を経由して複数個の送光プローブ3から被検体H表面に放射される。光ファイバ2は送光プローブ3毎に独立しており、時間分割により、それぞれの送光プローブ3に順次光が送られる。被検体Hで散乱・反射された光は複数個の受光プローブ4で受光され、受光プローブ4毎に独立した光ファイバ5を経由して受光信号解析回路10内の検出器6で電気信号に変換される。すなわち、検出器6には複数個の光ファイバ5に対応した複数個の入力端子(図示せず)が設けられており、各入力端子は複数個のフォトマルチプライヤ(図示せず、以下増倍管と称す)に接続され、光ファイバ5からの光信号が電気信号に変換される。
【0008】
そして信号線Lから供給される光源1の時間分割信号を参照することにより送光プローブ3毎の独立した信号として増幅・演算器7で必要な信号処理・演算が行われる。結果は表示器8に表示されるとともに、またデータ記録器9に蓄積される。なお図5には4個の送光プローブ3と4個の受光プローブ4が示されているが、この数は動作を説明するために一例を示したもので、各プローブの数は測定目的に応じて増減される。
【0009】
図6には図5の光源1から受光信号解析回路10内の検出器6に至る部分の構成をやや詳細にブロック図で示している。光源1にはレーザ1A、1B、1C、1Dの4個のレーザ光源があり、光ファイバ2を介して被検体H頭上の4個の送光プローブ3に接続されている。被検体Hを通過した光は4個の受光プローブ4から光ファイバ5を介してそれぞれ検出器6内の4個の増倍管、増倍管6A、6B、6C、6Dに導かれ、各増倍管を介して電気信号に変換される。各増倍管はそれぞれ増倍管電源PA、PB、PC、PDから高電圧を供給され作動する。各増倍管電源には外部からの各高圧制御信号によって各高電圧を制御するための高圧制御入力端子(図示せず)が個別に設けられている。各増倍管の光から電気信号への変換効率(以下「増倍管利得」と称す)は、各増倍管電源から供給される高電圧によって変化するので、上記の各高圧制御入力端子に適切な高圧制御信号を与えることによって、各高電圧、したがって各増倍管利得を個別に調整することができる。
【0010】
【特許文献1】特開2006−109964号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来法では、プローブを被検体に装着後、本来の測定に先だって、各送光プローブから光を被検体に照射し各受光プローブで受光し、各受光プローブの受光量の不均一がある場合は受光量が一定になるように受光信号解析回路内の増倍管に印加されている高電圧を増減し受光プローブ毎の受光感度の調整による感度補正作業を実施し、その後で本来の測定を行っていたが、この方法は感度補正作業に光吸収係数の均一性が保証されていない被検体が介在するため補正精度が不十分であり、また被検体を拘束した状態で長時間の感度補正作業を行うため被検体に負担を与え、全体の測定時間を増加させるためスループットも低下していた。本発明はこのような問題点を解決する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明が提供する光生体計測装置は、送光伝送手段と受光伝送手段のそれぞれの送光プローブ、受光プローブの組み合わせを各対ごとに等距離で光吸収係数が均等な物質で構成されたホルダに光を透過させホルダに配設されたそれぞれの受光プローブからの受光信号を計測しその強度の不均一を平均値化すべく補正する受光補正係数設定器を設け、この受光補正係数設定器からの係数を被検体の測定時の入力パラメータとする。また、前記ホルダに配設されたそれぞれの受光プローブからの受光信号を計測しその強度の出力値を保持する第1保持手段と、前記光生体計測装置の前記被検体の測定時の送光・受光プローブの組み合わせデータの強度の出力値を保持する第2保持手段を備え、第1保持手段の出力値に基づいて前記受光伝送手段の感度補正を行う。また、前記送光光源に接続された前記送光伝送手段の複数の送光用光ファイバの光から1個を任意に選択する光切替器を介して前記送光伝送手段をホルダの送光スポットに固設するとともに、ホルダの複数個の受光スポットにそれぞれ配設した受光プローブを介して受光信号を検出する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、被検体にプローブを装着する以前に被検体の介在無く受光プローブ毎の適切な感度補正が完了しており、従来の被検体を拘束したままで測定直前に行われた感度補正が不要となり、光吸収係数が均質な物質で構成されたホルダを使用することによる補正精度の向上、被検体への負担の軽減および測定時の感度補正作業の省略によるスループットの改善が達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明が提供する光生体計測システムの第1の特徴は被検体に光を照射するための複数の送光プローブおよび先端がそれぞれの送光プローブに接続され他端が送光光源に接続された複数の送光用光ファイバから構成する送光伝送手段と、被検体を透過・反射した光を受光するための複数の受光プローブおよび先端がそれぞれの受光プローブに接続され他端が受光信号解析回路に接続され前記複数個の送光伝送手段に対応する複数の受光用光ファイバからなる受光伝送手段を備えた光生体計測装置において、前記送光伝送手段と受光伝送手段のそれぞれの送光プローブ、受光プローブの組み合わせを各対ごとに等距離で光吸収係数が均等な物質で構成されたホルダに光を透過させホルダに配設されたそれぞれの受光プローブからの受光信号を計測しその強度の不均一を平均値化すべく補正する受光補正係数設定器を設け、この受光補正係数設定器からの係数を被検体の測定時の入力パラメータとした点である。
【0015】
そして第2の特徴は前記ホルダに配設されたそれぞれの受光プローブからの受光信号を計測しその強度の出力値を保持する第1保持手段と、前記光生体計測装置の前記被検体の測定時の送光・受光プローブの組み合わせデータの強度の出力値を保持する第2保持手段を備え、第1保持手段の出力値に基づいて前記受光伝送手段の感度補正を行う点であり、また第3の特徴は前記送光光源に接続された前記送光伝送手段の複数の送光用光ファイバの光から1個を任意に選択する光切替器を介して前記送光伝送手段をホルダの送光スポットに固設するとともに、ホルダの複数個の受光スポットにそれぞれ配設した受光プローブを介して受光信号を検出する点であり、これらの特徴を備え合わせた形態が最良の形態である。
【0016】
以下、本発明の光生体計測システムの実施例を、図1〜図4を参照しながら説明する。図1において、レーザ1A、1B,1C、1Dの4個のレーザを内蔵した光源1からの光は、光ファイバ2を介在して光切替器21に供給される。光切替器21は前記4個のレーザ光のうち1個を選択する機能を有し、その1個をホルダ22の中央に設けた送光スポット23に供給する。なお図1〜図4において図5、図6と同一の符号で示される部品は図5、図6と同一であり詳細な説明は省略する。
【0017】
ホルダ22は光吸収係数が均等な物質で構成されており、光源1から送光された光は前記のようにホルダ22の上表面中央に設けられた送光スポット23に放射される。ホルダ22は円柱形状で、送光スポット23を中心としてホルダ22の上表面の同心円上の等距離位置に等角度ごとに受光プローブ4を固定するための複数の受光スポット24が設けられている。4個の受光スポット24、したがって受光プローブ4からの光はそれぞれ独立した光ファイバ5を経由して受光信号解析回路10内の検出器6に内蔵されている増倍管6A、6B、6C、6Dに入射し、電気信号に変換される。
【0018】
図2は図1の構成をブロックダイアグラムとして示している。なお、図1および図2には4個のレーザ1A〜1Dおよび4個の受光スポット24が示されているが、これは基本構造を説明するための一例であり、これらの数は4個に限定されているわけではない。たとえば図4に示す実際の装置の光源1に32個のレーザが用いられている場合には、光生体計測システムの光源1のレーザ数も同一の32個となる。また受光スポット24は実際の装置の受光プローブ4と同数を配設する。
【0019】
図3は図1の構成における各増倍管の出力値を、選択されたレーザ別に表形式で示している。たとえば(図1の光切替器21により)レーザ1Aが選択されている場合の増倍管6Aの出力値は記号D11で示されている。また増倍管6Bの出力値はD12で、増倍管6Cの出力値はD13で、増倍管6Dの出力値はD14で示されている。同様にレーザ1Bが選択されている場合の増倍管6Aの出力値は記号D21で、増倍管6Bの出力値はD22で、増倍管6Cの出力値はD23で、増倍管6Dの出力値はD24で示されている。レーザ1C、レーザ1Dが選択されている場合も上記と同様の規則で記号を定めているので詳細な記載は省略する。なお、図3の表下部には平均値MVを示す式が示されているが、この式に関しては後記する。
【0020】
図3の各増倍管の出力値は、レーザ・光ファイバ・増倍管利得などの各要素の特性が同一であれば同一になるべき値である。実際にはこれらの値は各要素の特性の差により異なった値になるが、以下に説明するように、図3の16個の出力値のデータから、たとえば図5の増幅・演算器7の演算機能を利用して増倍管利得の制御を行い、どのレーザを選択した場合でも各増倍管の各出力値が上記の平均値MV(以下、「平均値MV」または「MV」と称す)に一致するように、増倍管個別にレーザ毎の補正係数を算出することができ、被検体H(図5参照)の検査時にこの補正係数を使用して、各増倍管の増倍管利得を個別に自動的に補正することにより、レーザ・光ファイバなどの各要素の特性差を補正することができる。
【0021】
以下、図3および図4を参照して説明する。図4は上記の補正に関連した受光信号解析回路10(図1、図2および図5を参照)の構成の一例である。図1に示した光生体計測システムの実施例において、図3に示した検出器6からの各増倍管の出力値は、図4に示すように、切替スイッチSを第1ルート25側に切り替えることにより第1ルート25を介して第1保持手段26に記憶される。なお、図4では簡略化のために第1ルート25を1本の線で示しているが、実際の本数は増倍管数と同数である。図4において図6と同一の符号の部品は図6と同一である。
【0022】
次に増幅・演算器7の演算機能を利用して、上記の第1保持手段26の記憶値から出力値の平均値MV=(D11+D12+・・+Dij+・・+D43+D44)/16を計算し、この値を改めて第1保持手段26に記憶する。(図3の表下部には上式を総和記号Σを使用して記載している。)なお上式は一般式としては、同じく図3の表下部に示したように、平均値MV=ΣDij/n(nは出力値数)となる。前記のようにDijの下付のiはレーザの順番を、jは増倍管の順番を示している。(図3の表においては、たとえばi=1がレーザ1Aに、またj=2が増倍管6Bに対応しているので、この場合の出力値は上記のように記号D12で示されている。)なお、以下の説明は原則として上記のi、jを用いて行う。
【0023】
次に各増倍管出力値を平均値MVに変換するために必要な補正係数、Kij=MV/Dijを算出し、この値を改めて第1保持手段26に記憶する。被検体Hの検査時(図5参照)にはレーザおよび増倍管の組み合わせの情報を手動または自動検知により入力し、その情報に基づいて、対応する補正係数を第1保持手段26から読み出し、MV=Kij×Dijによって各増倍管出力値を補正する。
【0024】
次に同じく図4により、増倍管利得を自動制御して補正を行う方法の一例を説明する。この場合は各増倍管利得と各高圧制御信号の関係、すなわち一般式で示すとGij=fij(αij)、(ここにGijはi番目のレーザ光源を使用している場合のj番目の増倍管の利得、αijはその場合のj番目の増倍管の高圧制御信号、fijはGijがαijの関数であることを示す)を増倍管個別に測定しておき、さらに上式の逆関数、αij=fij−1(Gij)を同じく第1保持手段26に記憶しておく。
【0025】
さらに上記の各記憶値を使用し、補正のために必要な高圧制御信号αijを計算する。たとえば図3のレーザ1Aと増倍管6Aの組み合わせにおいては、データD11を取得したときの増倍管利得(以下、「G11」と称す)を、上記のK11を使用してG11=G11×K11(G11は補正後の増倍管利得)に補正すれば、増倍管6Aの増倍管利得を補正し、D11をMVに補正することができる。この補正のために必要な高圧制御信号α11は上式より、α11=f11−1(G11)であるから、増倍管6Aの高圧制御入力端子にα11を与えることにより上記の補正が行われることになる。上記の手順で必要なレーザと増倍管の組み合わせについての高圧制御信号αijを順次自動計算し、再び第1保持手段26に記憶しておく。
【0026】
被検体Hの検査時(図5参照)には、上記の方法で決定した高圧制御信号αijを必要なレーザと増倍管の組み合わせに応じて各増倍管に与えるとともに、切替スイッチSを操作して上記の第1ルート25を第2ルート27に切り替え、検出器6からの検査データを第2ルート27を介して第2保持手段28に記憶し、この値を使用して図5に示す増幅・演算器7で必要な信号処理・演算を行う。
【0027】
第2保持手段28に記憶されている検査データ値は前記のようにレーザ・光ファイバ・増倍管利得などの各要素の特性差が補正された値であるので、この補正方法によって、従来の被検体を拘束したままで検査直前に行われた感度補正が不要となり、前記のように、光吸収係数が均質な物質で構成されたホルダ22を使用することによる補正精度の向上、被検体への負担の軽減および測定時の感度補正作業の省略によるスループットの改善が達成される。
【0028】
本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、さらに種々の変形実施例を挙げることができる。たとえば前記のように、本発明の光生体計測システムにおいて1個のホルダに装着される受光プローブ4は図1では4個であるがこれは一例を示したものであり、受光プローブ4の数は4個に限定されない。
【0029】
またホルダ22の形状は図1に示した円柱に限定されることはなく、送光スポット23の中心を通りホルダ22の上表面に垂直な垂線に対して線対称な端面形状を備えたものであれば良い。たとえば上表面端面が円形である回転楕円体の一部を使用しても良い。送光スポット23および受光スポット24のホルダ22への固定方法については螺合・嵌合その他の適切な方法を選定することができる。また上記の説明では補正係数の算出に増幅・演算器7の演算機能を利用しているが、別に専用の演算装置を使用しても良い。図1では光ファイバ2の後段の光切替器21でホルダ22に入射するレーザ光の選択を行っているが、レーザ1A〜1D内部にレーザ光を順次に送光するスイッチ機能が含まれている場合にはその機能を利用して光切替器21を省くこともできる。本発明はこれらをすべて包含する。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は医療分野において、光を用いた被検体散乱吸収の内部分布の測定から、たとえば脳内各部の血流の経時変化・酸素代謝量の変化・循環器系の障害・組織の正常/異常などの、生体の活動状況およびその経時的変化を測定・診断する光生体計測装置においてその各光送伝達系の均一化に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明のホルダ部分の斜視図である。
【図2】本発明の構成を示すブロックダイアグラムである。
【図3】レーザ別の増倍管出力値である。
【図4】本発明のデータ保持手段を示す図である。
【図5】光生体計測装置の構成を示す図である。
【図6】光生体計測装置の一部についての詳細構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0032】
1 光源
1A レーザ
1B レーザ
1C レーザ
1D レーザ
2 光ファイバ
3 送光プローブ
4 受光プローブ
5 光ファイバ
6 検出器
6A 増倍管
6B 増倍管
6C 増倍管
6D 増倍管
7 増幅・演算器
8 表示器
9 データ記録器
10 受光信号解析回路
21 光切替器
22 ホルダ
23 送光スポット
24 受光スポット
25 第1ルート
26 第1保持手段
27 第2ルート
28 第2保持手段
H 被検体
L 信号線
PA 増倍管電源
PB 増倍管電源
PC 増倍管電源
PD 増倍管電源
S 切替スイッチ
αij高圧制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に光を照射するための複数の送光プローブおよび先端がそれぞれの送光プローブに接続され他端が送光光源に接続された複数の送光用光ファイバから構成する送光伝送手段と、被検体を透過・反射した光を受光するための複数の受光プローブおよび先端がそれぞれの受光プローブに接続され他端が受光信号解析回路に接続され前記複数の送光伝送手段に対応する複数の受光用光ファイバからなる受光伝送手段を備えた光生体計測装置において、前記送光伝送手段と受光伝送手段のそれぞれの送光プローブ、受光プローブの組み合わせを各対ごとに等距離で光吸収係数が均等な物質で構成されたホルダに光を透過させホルダに配設されたそれぞれの受光プローブからの受光信号を計測しその強度の不均一を平均値化すべく補正する受光補正係数設定器を設け、この受光補正係数設定器からの係数を被検体の測定時の入力パラメータとしたことを特徴とする光生体計測装置。
【請求項2】
前記ホルダに配設されたそれぞれの受光プローブからの受光信号を計測しその強度の出力値を保持する第1保持手段と、前記光生体計測装置の前記被検体の測定時の送光・受光プローブの組み合わせデータの強度の出力値を保持する第2保持手段を備え、第1保持手段の出力値に基づいて前記受光伝送手段の感度補正を行うことを特徴とする請求項1記載の光生体計測装置。
【請求項3】
前記送光光源に接続された前記送光伝送手段の複数の送光用光ファイバの光から1個を任意に選択する光切替器を介して前記送光伝送手段をホルダの送光スポットに固設するとともに、ホルダの複数個の受光スポットにそれぞれ配設した受光プローブを介して受光信号を検出することを特徴とする請求項1記載の光生体計測装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−101051(P2009−101051A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−277511(P2007−277511)
【出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】