説明

光路長調整装置及び光路長調整方法

【課題】 光路長差が大きい場合であっても光路長が同じになるように調整する。
【解決手段】 「エバネットセント波のしみこみ現象」の発生を光路長の調整に適用したものであり、2つの光導波路3,4のコア31,41を接触させ、そのコアの接触面7を介して光信号の一部が対面する光導波路3,4に伝搬することを利用しカプリングを生じさせ、その接触位置を光導波路3,4の長手方向に移動させることによって、光路長を伸縮させることが可能となるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重化された光線路の光路長が同じになるように調整する光路長調整装置及び光路長調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、光線路の支障移転工事等において通信サービスを途絶させることなく現用回線から移転先回線に移転させることを可能とするサービス無瞬断切替技術が開発されている。この技術は、迂回回線を用意して、現用回線と一時的な二重化を行った後、通信光を迂回回線のみに伝送することにより現用回線の工事を可能とするものである。通信サービスを維持しながら回線を二重化するには、現用回線と迂回回線の光路長差を規定の誤差範囲内に収める必要があるため、二つの回線の光路長を調整する技術が不可欠となる。
【0003】
従来、二重化線路の光路長調整には、一方の光路を流れる信号を遅延させる方法(信号遅延方法)が用いられているが、(1)光路の一部に空間伝搬経路を設け、その伝搬区間の長さを伸縮することにより遅延を与える方法の場合は、空間伝播経路を伝播する光が広がらないようにするために、調整(可変)範囲には限界があり、可変量が少なく、また(2)光信号を電気信号に変換し信号蓄積器により遅延を与える方法の場合は、光電変換などの処理にサブマイクロセカンドの時間を必要とするため、光路長差の小さい二重化線路の場合には対応できないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−109182号公報
【特許文献2】特開2009−17498号公報
【特許文献3】特開2009−17499号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】"Frame-Loss-Free Optical Line Switching System for In-Service Optical Network", JTL TECHNOL. VOL. 28, NO. 4, FEB. 15, 2010 PP. 539-546
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上述べたように、従来の二重化線路の無瞬断切替技術で用いる光路長調整装置は、その通過損失が大きく、また可変量が小さいことから、二重化線路の光路長差が大きな場合には適用できなかった。
本発明は、上記の事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、光通信線路の無瞬断切替を実施するために二重化された線路の光路長を一致させる調整技術について、光路長の調整長さが大きな場合であっても適用が可能な光路長調整装置及び光路長調整方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る光路長調整装置は以下のような態様の構成とする。
(1)コアが平面状で露出している第1の光導波路と、クラッドに覆われたコアを有し、片端付近においてクラッドが除去されコアが平面状で露出している第2の光導波路とを備え、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとを接触させ、前記第1及び第2の光導波路について接触を維持した状態で、前記接触の位置を前記第1の光導波路の片端まで移動させることにより、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとの間で伝搬する信号光の伝播距離を連続的に短縮もしくは延長させる態様とする。
【0008】
(2)(1)の構成において、前記第1の光導波路は、クラッドを有さない前記コアだけであり、前記コアが前記クラッドと同等の屈折率である屈折率整合剤に覆われている態様とする。
(3)(1)または(2)において、前記第1の光導波路が、巻き取り器で巻き取りが可能な線状である態様とする。
【0009】
(4)(1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記第2の光導波路が、前記第1の光導波路と接触する長手方向の結合長を変えることにより、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとの間で伝搬する信号光の波長を選択する態様とする。
【0010】
また、本発明に係る光路長調整方法は以下のような態様の構成とする。
(5)第1の光導波路のコアを平面状にして露出させ、第2の光導波路の片端付近においてクラッドを除去してコアの一部を平面状にして露出させ、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとを接触させ、前記第1及び第2の光導波路について接触を維持した状態で、前記接触の位置を前記第1の光導波路の片端まで移動させることにより、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとの間で伝搬する信号光の伝播距離を連続的に短縮もしくは延長させる態様とする。
【0011】
(6)(5)の方法において、前記第1の光導波路は、クラッドを有さない前記コアだけであり、前記コアが前記クラッドと同等の屈折率である屈折率整合剤に覆われている態様とする。
(7)(5)または(6)の方法において、前記第1の光導波路が、巻き取り器で巻き取りが可能な線状である態様とする。
【0012】
(8)(5)乃至(7)のいずれかの方法において、前記第2の光導波路が、前記第1の光導波路と接触する長手方向の結合長を変えることにより、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとの間で伝搬する信号光の波長を選択する態様とする。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、光通信線路の無瞬断切替を実施するために二重化された線路の光路長を一致させる調整において、光路長の調整長さが大きな場合であっても適用が可能な光路長調整装置及び光路長調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施形態に係る光路長調整装置を示す構成図である。
【図2】第1の実施形態の入出力位置と伝達時間との関係を示す特性図である。
【図3】第2の実施形態の第1光導波路及び第2光導波路のコア接触面の構造を示す断面図である。
【図4】第2の実施形態に係る光路長調整装置を示す構成図である。
【図5】本発明に係る光路長調整装置が適用される二重化線路光通信切替システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
まず、図5を参照して本発明に係る光路長調整装置が適用される二重化線路光通信切替システムの構成について説明する。
【0016】
図5は二重化線路を構成した光通信システムのサービス無瞬断光線路切替の構成例を示すブロック図である。図5において、所内伝送装置T1と所外終端装置T2とを結ぶ現用線路101の途中に設置された光カプラ102および103の迂回接続用ポート104,105に迂回線路106を接続して二重化線路を構築する。迂回線路106には、現用線路101との長さを一致させるために、本発明が適用される光路長調整装置100(第1の実施形態)または200(第2の実施形態)がある。
【0017】
上記二重化線路に対して、チャープパルス光源107から試験パルス光を送出すると、この試験パルス光は光アイソレータ108を介して試験光接続ポート109より光カプラ103に送られ、この光カプラ103により現用線路101と迂回線路106とに分岐され、光カプラ102によって再び合波される。この合波された試験パルス光は測定用ポート110からO/E(光/電気)変換器111に送られ、この変換器111でその合波光を電気に変換した後、オシロスコープ112でその波形が検出される。
【0018】
尚、上記試験パルス光が伝送装置T1,T2に入力されないように、それぞれの入出力端にはそれぞれ試験光遮断フィルタ113,114が配備されている。
ここで、上記光カプラ102によって得られた合波波形には二重化線路の光路差(零位点)情報(合波波形は二重化した線路の光路差により波形が変化する)が含まれており(例えば、非特許文献1参照)、その情報を基に光路長調整装置100(第1の実施形態)または200(第2の実施形態)を動作させ、迂回線路106を現用線路101と同じ長さに調整する。これによって、二重化線路を伝播してきた通信光の信号の位相を同調させることができるものである。
【0019】
ここで、上記迂回線路106側に設置した光路長調整装置100または200が全て光経路で構成された遅延装置の場合、その通過損失が大きく、可変量が小さいという問題が生じてしまう。本発明はこの点を考慮してなされたものである。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る光路長調整装置100の構成を示す概略図である。この光路長調整装置100は、第1及び第2光ファイバ1,2間の光路長をコア面が接触された第1の光導波路3及び第2の光導波路4の、長手方向における両者の結合長によって調整する。
【0020】
上記第1光導波路3はコア31とクラッド32から構成されている。コア31はクラッド32に覆われているものの、その一部がクラッド32から剥き出された構造をもつ。また、その長手方向の長さは任意であり、第1光導波路3のコア31の長手方向の片端は無反射処理が施され、もう一方の片端には第1光ファイバ1が取り付けられている。
【0021】
一方、第2光導波路4は、第1光導波路3と同様に、コア41とクラッド42から構成されている。コア41はクラッド42に覆われているものの、その一部がクラッド42から剥き出された構造となっている。また、第2光導波路4のコア41の長手方向の片端は無反射処理が施され(図面には表示されず)、もう一方の片端には第2光ファイバ2が取り付けられている。ここで、使用する信号光の波長に応じて、第1光導波路3のコア31と第2光導波路4のコア41が接触している長さ(結合長)を調整する。また、第1光導波路3のコア31と第2光導波路4のコア41との接触面7が、長手方向に対して、マイクロメートルオーダで平行に移動できるように、第2光導波路4をガイドするレールガイド機構6を備えている。
【0022】
上記レールガイド機構6は、第1光導波路3のクラッド32の長手方向に沿って平行にV字型の溝が形成された一対のガイドレール61,62を配設し、第2光導波路4の移動方向に対して水平に支持アーム63,64を取り付け、各支持アーム63,64の先端に上記ガイドレール61,62のV字溝に沿って、図中矢印A,BまたはA’,B’に示す方向にスライド可能な支持片65,66を取り付けたものである。
【0023】
次に、光路長調整装置の動作について説明する。図1に示すように、第1光導波路3のコア31と第2光導波路4のコア41を密着させる。第1光導波路3のコア31と第2光導波路4のコア41を伝播する光は全反射のためコア内に閉じ込められているが、密着させた状態においては、エバネッセント波と呼ばれるごく微小の光がしみ出しており、そのしみ出した光の一部が接触する相手側のコアに乗り移る。その乗り移り方は、溶融型光ファイバカプラと同じ挙動であり、接触長(結合長)に応じて積算される。
【0024】
次に、第2光導波路4をレールガイド機構6によって長手方向にスライド移動させることにより、コア同士の接触面を移動させる。このように光カップリングが発生する接触位置を移動させることによって、光路長を伸縮させることが可能となる。
例えば、図1に示すように、第2光導波路4の光ファイバ2が取り付けられていない無反射終端されたコア41の端面と第1光導波路3の光ファイバ1が取り付けられている端面の位置が一致している場合の第2光導波路4の光ファイバ2が取り付けられていない無反射終端されたコア41の端面の座標をX=0とし、第2光導波路4を位置X0(X=0から第2光導波路4の光ファイバ2が取り付けられていない無反射終端されたコア41がX0だけ移動した位置)から位置X1(X=0から第2光導波路4の光ファイバ2が取り付けられていない無反射終端されたコア41がX1だけ移動した位置)に移動させた場合の光路長の変化量ΔX(=X1−X0)と伝達時間の変化量ΔTとの関係は、図2の通りである。第1光導波路3のコア31の屈折率をnとすると、ΔXとΔTは以下の関係にある。
【0025】
ΔT=±n・ΔX/c
ここで、「c」は光速度であり、「±」の符号は伸縮の方向を表す。符号「+」は、第2光導波路4の光ファイバ2が取り付けられていない無反射終端されたコア41の端面の位置をX=0に近づける方向へ動かす場合であり、符号「−」は、第2光導波路4の光ファイバ2が取り付けられていない無反射終端されたコア41の端面の位置をX=0に遠ざける方向へ動かす場合である。
【0026】
また、第1光導波路3からクラッド32を取り除いてコア31だけの構造とし、クラッド32を除去したコア31のみの第1光導波路3の周囲をそのクラッド32と同等の屈折率を有するオイル状の屈折率整合剤で満たすようにしてもよい。この場合、当該屈折率整合剤がクラッド32と同様に光をコア31に閉じ込める役割を果たす。このため、第1光導波路3のコア31内に通過光は閉じ込められることになり、上述と同様の挙動を示す。
【0027】
尚、コア31がオイル状の屈折率整合剤に満たされた状態は、屈折率整合剤が適度な粘性を有しているため、第1光導波路3のコア31と第2光導波路4のコア41が接触面7で密着する効果が大きくなるので好ましい。
また、第2光導波路4は、第1光導波路3と接触する長手方向の接触長(結合長)7を変えることにより、第1光導波路3と第2光導波路4との間で入出力される信号光の波長を選択することができる。さらに、この結合長を変えることにより、通過光の分岐比と波長を選択することが可能である。
【0028】
また、第1光導波路3のコア31と第2光導波路4のコア41のコア同士の接触を維持しつつ、コア同士の長手方向の結合長を変化させず、いずれか一方のコアを長手方向とは垂直方向に光ファイバ1または2をシフトすることにより、接触面積のみを変化させることによって通過光の分岐比を選択することが可能となる。
【0029】
したがって、上記構成による光路長調整装置を用いることにより、現用線路と迂回線路の長さに大きな差を伴うような二重化線路の支障移転工事の場合であっても、より低損失で光路長の調整が可能となる。これにより、多数のユーザに対してサービスを停止させることなく通信経路を切り替えるサービス無瞬断光線路の切替工事が可能になるとともに、計画的な支障移転工事が実行でき工事コストの削減も期待できる。
【0030】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図3および図4を用いて説明する。図3は第2の実施形態に係る光路長調整装置200の第1光導波路8及び第2光導波路9のコア接触面の構造を示す断面図、図4は第2の実施形態に係る光路長調整装置200の構成を示す概略図である。
【0031】
まず、図3に示すように、第2の実施形態に係る光路長調整装置200では、第1光導波路8と第2光導波路9は、それぞれの被覆83,93とクラッド82,92の一部を除去した光ファイバ81,91を側面で接触させることにより接触面を構成するものである。なお、被覆83,93とクラッド82,92の一部を除去した光ファイバには、光ファイバを研磨しクラッドと被覆の一部を除去したものを用いる。これは一般的に用いられる分岐比可変カプラと同様の構成のものである。
【0032】
被覆とクラッドを一部除去した光ファイバによる第1光導波路8を巻き取り器などを用いて巻き取ることにより、第2光導波路9との接触位置を変え、光路長を伸縮させるものであり、第1導波路8と第2導波路9とが接触する付近の構造・構成および挙動は全て同じである。従って、ここでは第1光導波路(光ファイバ形状)8を巻き取るための構成と動作についてのみ説明する。
【0033】
図4は、ファイバ状の第1光導波路8のコア81を第2光導波路9のコア91に接触させた光路長調整装置200の概略図である。第1光導波路8を送り台10にセットし、当該光導波路8において緩みが生じないように、第1光導波路8の送り台10から伸びる両方に光ファイバ送り出し器12,12’を設け、お互いを適度な張力で引くようにしている。更に、光ファイバ送り出し器12,12’に同調した動きによって生じる僅かな第1光導波路8の緩みを回避するためにファイバテンション部11,11’を設け、第1光導波路8の送り台10と光ファイバ送り出し器12,12’との間の第1光導波路8に圧力をかけている。
【0034】
このような状態の中で、第1光導波路8の入出力位置を変更するため、光ファイバ巻取り器13,13’と光ファイバ送り出し器12,12’を回して信号光の入出力位置を変える。即ち、光ファイバ巻取り器13,13’を回転させることにより、第1光導波路8と第2光導波路9との接触面の位置が変わることにより、その接触面の位置から第1光導波路8の無反射処理を施してある片端面までの光路長を変化させることができる。
【0035】
以上のように、本実施形態100または200の光路長調整装置を二重化線路光通信切替システムに用いることにより、現用線路と迂回線路の長さに大きな差を伴うような二重化線路の支障移転工事の場合であっても、より低損失で光路長の調整が可能となる。これにより、多数のユーザに対してサービスを停止させることなく通信経路を切り替えるサービス無瞬断光線路の切替工事が可能になるとともに、計画的な支障移転工事が実行でき工事コストの削減も期待できる。
【0036】
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成を削除してもよい。さらに、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0037】
T1…所内伝送装置、T2…所外終端装置、101…現用線路、102,103…光カプラ、104,105…迂回接続用ポート、106…迂回線路、107…チャープパルス光源、108…光アイソレータ、109,110…試験光接続ポート、111…O/E変換器、112…オシロスコープ、113,114…試験光遮断フィルタ、100…光路長調整装置、1,2…第1、第2光ファイバ、3…第1の光導波路、31…コア、32…クラッド、4…第2の光導波路、41…コア、42…クラッド、7…コア接触面、6…レールガイド機構、61,62…ガイドレール、63,64…支持アーム、65,66…支持片、8…第1光導波路、81…コア、82…クラッド、83…被覆、9…第2光導波路、91…コア、92…クラッド、93…被覆、10…送り台、11,11’…ファイバテンション部、12,12’…光ファイバ送り出し器、13,13’…光ファイバ巻取り器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアが平面状で露出している第1の光導波路と、
クラッドに覆われたコアを有し、片端付近においてクラッドが除去されコアが平面状で露出している第2の光導波路と
を備え、
前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとを接触させ、
前記第1及び第2の光導波路について接触を維持した状態で、前記接触の位置を前記第1の光導波路の片端まで移動させることにより、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとの間で伝搬する信号光の伝播距離を連続的に短縮もしくは延長させることを特徴とする光路長調整装置。
【請求項2】
前記第1の光導波路は、クラッドを有さない前記コアだけであり、前記コアが前記クラッドと同等の屈折率である屈折率整合剤に覆われていることを特徴とする請求項1に記載の光路長調整装置。
【請求項3】
前記第1の光導波路が、巻き取り器で巻き取りが可能な線状であることを特徴とする請求項1または2に記載の光路長調整装置。
【請求項4】
前記第2の光導波路が、前記第1の光導波路と接触する長手方向の結合長を変えることにより、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとの間で伝搬する信号光の波長を選択することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光路長調整装置。
【請求項5】
第1の光導波路のコアを平面状にして露出させ、
第2の光導波路の片端付近においてクラッドを除去してコアの一部を平面状にして露出させ、
前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとを接触させ、
前記第1及び第2の光導波路について接触を維持した状態で、前記接触の位置を前記第1の光導波路の片端まで移動させることにより、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとの間で伝搬する信号光の伝播距離を連続的に短縮もしくは延長させることを特徴とする光路長調整方法。
【請求項6】
前記第1の光導波路は、クラッドを有さない前記コアだけであり、前記コアが前記クラッドと同等の屈折率である屈折率整合剤に覆われていることを特徴とする請求項5に記載の光路長調整方法。
【請求項7】
前記第1の光導波路が、巻き取り器で巻き取りが可能な線状であることを特徴とする請求項5または6に記載の光路長調整方法。
【請求項8】
前記第2の光導波路が、前記第1の光導波路と接触する長手方向の結合長を変えることにより、前記第1の光導波路の平面状のコアと前記第2の光導波路の平面状のコアとの間で伝搬する信号光の波長を選択することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の光路長調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−50614(P2013−50614A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188996(P2011−188996)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】