説明

光量調整装置

【課題】開口を有する円板の回動時のバランスを確保すると共に、円板の軽量化、慣性モーメントの低減を図ることにより、円板の起動時の応答性や製造コスト低減を可能とする光量調整装置を提供する。
【解決手段】露光用開口部11,21を有する基板10,20、基板10,20に対して回動自在に支持されていて開口部11,21を開閉する開口32を備えた円板30、円板30を回動させる駆動源を備え、円板30にはその回動中心を挟んで開口32と反対側に欠損部34を設けて円板30の回動中心にその重心を合わせるようにしてバランスをとるようにした。これにより、円板30の回動時のバランスを確保すると共に、円板30の軽量化、開口部11,21の開閉作動時における起動時の応答性、円板の製造コストの低減が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、露光用開口部を閉鎖し又は所定の口径に絞ることで、開口部を通過する光を完全に遮断又は減少させて光量を調整する光量調整装置に関し、特に、所定軸の回りに回転する円板を備えた光量調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、開口(透光部)を有する円板の回転によって撮像素子等を露光する光量調整装置が知られている。そしてこの光量調整装置においては、円板の遮光部と同一あるいは近似する比重のガラスや透明の樹脂材料等によって構成された透明部材を開口に嵌め込んで一体化し、円板のバランス(質量バランス)をとることにより回転ぶれ等の発生を抑制するようになっていた。(特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】特開平11−275424号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の光量調整装置においては、開口に透明部材を嵌め込むようにしているため、円板の重量増加や慣性モーメントの増大により起動時の応答性が悪化し、また、透明部材そのもののコストやそれを嵌め込んで円板を製作する際の工数が増えることにより高コスト化を招く等の問題点があった。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、円板のバランスをとりつつ、特に、円板の軽量化、起動応答性、低コスト化を可能とする光量調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の光量調整装置は、露光用開口部を有する基板と、基板に対して回動自在に支持されていて露光用開口部を開閉する少なくとも一つの開口を備えた円板と、円板を回動させる駆動源と、を備えていて、円板には円板の回動中心を挟んで開口と反対側に欠損部を設けて円板の回動中心にその重心を合わせるようにしてバランスをとるようにしたことを特徴としている。
【0007】
また、本発明の光量調整装置においては、基板は、円板と同心に形成された円弧状の長孔を有しており、円板には開口と同じ半径方向に長孔に挿入されその回動範囲を規制するピンを備えていて、欠損部は回動中心を挟んでその半径方向とは反対側に設ける、構成を採用することができる。
【0008】
また、本発明の光量調整装置においては、円板は、開口に加えて露光用開口部を絞る絞り開口を有していて、円板の回動中心を挟んで絞り開口と反対側に絞り開口用欠損部を設ける、構成を採用することができる。
【0009】
また、本発明の光量調整装置においては、円板は、周方向において異なる磁性に着磁されたマグネットを有し、駆動機構は、マグネットと対向する磁極片をもつヨークと、ヨークの周りに巻回された励磁用のコイルと、を有する、構成を採用することができる。
【0010】
また、本発明の光量調整装置においては、カメラに適用することができる。
【発明の効果】
【0011】
上記構成をなす光量調整装置によれば、円板にその回動中心を挟んで開口と反対側に欠損部を設けて、円板の回動中心に重心を合わせるようにしてバランスをとるようにしたことにより、円板のバランスが確保されると共に、円板の軽量化や起動応答性の向上、円板のコスト低減が可能となる光量調整装置が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図4は、本発明に係る光量調整装置の一実施形態を示すものであり、図1は装置の外観正面図、図2及び図4は装置の内部を示す平面図、図3は装置断面図である。
【0013】
この光量調整装置は、図1ないし図4に示すように、基板としてベース10及びカバー20、ベース10に回動自在に支持された円板30、ベース10に固定されたヨーク40、ヨーク40にボビン50を介して巻回された励磁用のコイル60等を備えている。
尚、ヨーク40、コイル60等により、円板30を回動する駆動機構が構成されている。
【0014】
ベース10は、図2ないし図4に示すように、例えば樹脂材料を用いて略短形形状の輪郭をなすように形成され、円形をなす露光用開口部11、円板30を回動自在に支持する軸受孔12、円板30を収容する収容室13、ヨーク40及びボビン50を位置決めする位置決め部14等を備えている。
カバー20は、図1及び図3に示すように、例えば樹脂材料を用いてベース10と略同一の輪郭をなす短形形状に形成され、ベース10の露光用開口部11より若干大きく且つ後述する円板の開口32よりも小さな円形をなす開口部21、円板30を回動自在に支持する軸受孔22、後述する円板30のピン33aを挿入して円板30が回動する角度範囲を規定する円弧状の長孔23等を備えている。そのため、露光用開口は開口部11によって規制されることになる。
尚、ベース10とカバー20とは、ベース10に対して円板30、ボビン50の周りに巻回されたコイル60を保持したヨーク40が収容された後にネジ等により一体的に締結される。
【0015】
円板30は、図2ないし図4に示すように、磁性粉末を含む樹脂材料により型成形され、かつ、成型後に周方向において異なる極性をもつように(N極とS極とに二分するように)着磁処理が施されてマグネット(永久磁石)を有するものである。
円板30は、支軸31、開口部11,21よりも大きい径をなす円形の開口32、厚肉の外縁部33、外縁部33上でかつ開口32と同じ半径方向に突出して形成されたピン33a、欠損部34等を備えている。
そして、支軸31がベース10の軸受孔12及びカバー20の軸受孔22に挿入されて、円板30はベース10及びカバー20に対して回動自在に支持されている。このように、円板30はその回動中心が支軸31で回動自在に支持されるため、摺動界面の面積を小さくすることができ、それ故に円板30の回動に伴う摩擦力等を極力抑制することができる。
【0016】
欠損部34は、円板30の回動中心と開口32とピン33aとを結んだ一直線上にあって、開口32とピン33aとは回動中心を挟んだ反対側に、円板30の回動中心にその重心を合わせるようにしてバランスをとるための孔または窪みとして形成されている。
また、開口32とピン33aと欠損部34において、それらの大きさの関係は、円板30の比重が全体で略均一となるように形成されているため、開口32の体積からピン33aの体積を差し引いた体積と、欠損部34の体積とが等しくなるように形成されており、それらの位置関係は、図2、図4に示すように、開口32と同じ半径方向にピン33aを設け、欠損部34は回動中心と開口32とピン33aとを結んだ一直線上にあって円板30の回動中心を挟んで反対側に設けてある。
【0017】
また、円板30の外周面30aは、図2ないし図4に示すように、後述するヨーク40の磁極片41,42と対向するように形成されており、円板30のマグネット(N極及びS極)と磁極片41,42とは、円板30の径方向において、お互いに磁気的吸引力及び反発力を生じるようになっている。
ピン33aは、長孔23に挿入されて、長孔23の一端縁部23aに当接することで、円板30を時計回りの回転端に位置決めし、長孔23の他端縁部23bに当接することで、円板30を反時計回りの回転端に位置決めするものである。
【0018】
ヨーク40は、磁力線を通す磁路を画定するものであり、図2及び図4に示すように、略U字状に屈曲して形成され、その自由端側に第1磁極片41及び第2磁極片42、二つの磁極片41,42を連結する領域に直線状の連結部43等を備えている。
第1磁極片41及び第2磁極片42は、所定の間隔を置いて円板30の外周面30aと対向するように円弧状に形成されている。連結部43には、長手方向に二分割されたボビン50が一体的に成形され、その後、ボビン50の周りにはコイル60が巻回されている。
そして、ヨーク40は、ボビン50にコイル60が巻回された状態で、ベース10の位置決め部14に嵌め込まれて固定されるようになっている。
【0019】
そして、コイル60に対して、一方向に通電されると、第1磁極片41にN極(又はS極)が生じ、第2磁極片42にS極(又はN極)が生じ、他方向に通電されると、第1磁極片41にS極(又はN極)が生じ、第2磁極片42にN極(又はS極)が生じるようになっている。
【0020】
次に、この装置がデジタルカメラのシャッタ装置として適用される場合の動作について、図1ないし図4に基づいて説明する。
先ず、コイル60への通電が断たれた非通電の状態において、図1ないし図3に示すように、ピン33aは長孔23の一端縁部23aに当接して、円板30は時計回りの回転端に停止し、円板30の開口32が開口部11,21に臨む全開状態にある。
このとき、円板30のN極は第1磁極片41と磁気的に吸引し合い、又、円板30のS極は第2磁極片42と磁気的に吸引しあって、円板30は、さらに磁気的安定位置へと向かおうとする力により付勢されているので時計回りの回転端に位置決め保持されている。
【0021】
この全開状態において、レリーズ信号に基づき、コイル60に対して一方向に通電されると、第1磁極片41にN極が生じ、又、第2磁極片42にS極が生じる。これにより、円板30のN極は第1磁極片41と磁気的に反発し合い、又、円板30のS極は第2磁極片42と磁気的に反発しあって、図4に示すように、円板30は反時計回りに回転して、ピン33aが長孔23の他端縁部23bに当接して停止すると同時に、円板30が開口部11,21を閉鎖する。これにより、開口部11,21を閉鎖するシャッタ動作が行われる。
【0022】
この閉じ作動の際には、肉抜きをした欠損部34を設けて円板30のバランスをとるようにしたので、円板30が軽量になり、さらに慣性モーメントも小さくなった分だけ起動応答性が良くなり、開口部11,21を閉鎖するシャッタ動作を高速で行うことが可能となる。
また、円板のバランスをとるために別の部材を必要としないので、円板のコスト低減が可能となる。この場合、前述のように円板が磁性粉末を含んだ樹脂材料を金型で一体成形されるようにすると、欠損部も同時に成形されるのでさらに好適となる。
そして、コイル60への通電が断たれると、円板30のS極は第1磁極片41と磁気的に吸引し合い、又、円板30のN極は第2磁極片42と磁気的に吸引し合って、円板30は、さらに磁気的安定位置へと向かおうとする力により付勢されているので反時計回りの回転端に位置決め保持される。
【0023】
一方、この全閉状態において、コイル60に対して逆向きに通電されると、第1磁極片41にS極が生じ、又、第2磁極片42にN極が生じる。これにより、円板30のS極は第1磁極片41と磁気的に反発し合い、又、円板30のN極は第2磁極片42と磁気的に反発し合って、円板30は時計回りに回転して、ピン33aが長孔23の一端縁部23aに当接して停止すると同時に、円板30の透光部32が露光用の開口部11,21を全開する位置に至る。これにより、図2に示された最初の全開状態に復帰する。そして、次のシャッタ動作に備えて待機することになる。
この復帰動作の際にも、円板30の軽量化と慣性モーメントの減少によりその起動応答性が向上した分、高速復帰が可能となり、特に、連続的に撮影を行う場合に好適となる。さらに、装置の被写体に対する傾き度合(姿勢差)による動作時間への影響も排除されるので、円板30を円滑に往復回動させることができる。
【0024】
また、このように、開口32をもつ円板30にマグネットを設け、円板30の周面と対向するように配置したヨーク40との間で生じる磁気的吸引力及び反発力を回転駆動力として円板30に直接及ぼすようにしたことで、装置全体の構造を簡略化、小型化、薄型化することができる。
【0025】
図5及び図6は、本発明に係る光量調整装置の他の実施形態を示すものであり、図5及び6は装置の内部を示す平面図である。尚、前述の実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0026】
この光量調整装置は、図5及び図6に示すように、基板としてベース10及びカバー20、ベース10に回動自在に支持された円板30´、ベース10に固定されたヨーク40、ヨーク40にボビン50を介して巻回された励磁用のコイル60等を備えている。尚、ヨーク40、コイル60等により、円板30´を回動する駆動機構が構成されている。
【0027】
円板30´は、図5及び図6に示すように、前述同様に、磁性粉末を含む樹脂材料により型形成された後に周方向において異なる極性を持つように(N極とS極とに二分するように)着磁処理が施されてマグネット(永久磁石)を有していて、支軸31が軸受孔12,22に挿入され、ベース10及びカバー20に対し回動自在に支持されている。
また、円板30´は、支軸31,開口32,外縁部33,ピン33a,欠損部34等の他に、開口11よりも小径の絞り開口35,絞り開口35と円板30´の回動中心を結ぶ一直線上であって且つ回動中心を挟んで絞り開口35の反対側に絞り開口35と同じ体積の絞り開口用欠損部36が孔または窪みとして形成されていて、円板30´は回動中心にその重心を合わせるようにしてバランスが保たれている。
【0028】
そして、円板30´は、ピン33aが長孔23の一端縁部23aに当接するとき、開口32が開口部11,21に臨んで全開状態を形成し、ピン33aが長孔23の他端縁部23bに当接するとき、絞り開口35が開口部11,21に臨んで絞り状態を形成するようになっている。
【0029】
次に、この装置がデジタルカメラの絞り装置として適用される場合の動作について図5及び図6に基づいて説明する。
先ず、コイル60への通電が断たれた非通電の状態において、図5及び図6に示すように、ピン33aは長孔23の一端縁部23aに当接して、円板30´は時計回りの回転端に停止して、開口32が露光用の開口部11,21に臨む全開状態にある。このとき、円板30´のN極は第1磁極片41と磁気的に吸引し合い、又、円板30´のS極は第2磁極片42と磁気的に吸引し合って、円板30´は時計回りの回転端に位置決めされる。
【0030】
この全開状態において、所定の信号に基づき、コイル60に対して一方向に通電されると、第1磁極片41にN極が生じ、又、第2磁極片42にS極が生じる。これにより、円板30´のN極は第1磁極片41と磁気的に反発し合い、又、円板30´のS極は第2磁極片42と磁気的に反発しあって、図6に示すように、円板30´は反時計回りに回転して、ピン33aが長孔23の他端縁部23bに当接して停止すると同時に、絞り開口35が開口部11,21に臨み、開口部11,21を所定の口径に絞る絞り動作が行われる。これにより、開口部11を絞る絞り作動が行われる。
【0031】
この絞り作動の際に、欠損部34に加えて絞り開口用欠損部36を設けるようにして円板30´のバランスをとるようにしたので、円板30´の軽量化され、さらに慣性モーメントが小さくなった分だけ起動応答性が良くなり、開口部11と絞り開口35の中心を速やかに合わせることが可能となる。
また、円板のバランスをとるために別の部材を必要としないので、円板のコスト低減が可能となる。この場合、前述のように、円板が磁性粉体を含んだ樹脂材料を金型で一体成形されるようにすると、欠損部も同時に成形されるのでさらに好適となる。そして、コイル60への通電が断たれると、円板30´のS極は第1磁極片41と磁気的に吸引し合い、又、円板30´のN極は第2磁極片42と磁気的に吸引し合って、円板30´は反時計回りの回転端に位置決めされる。
【0032】
一方、この絞り状態において、コイル60に対して逆向きに通電されると、第1磁極片41にS極が生じ、又、第2磁極片42にN極が生じる。これにより、円板30´のS極は第1磁極片41と磁気的に反発し合い、又、円板30´のN極は第2磁極片42と磁気的に反発し合って、円板30´は時計回りに回転して、ピン33aが長孔23の一端縁部23に当接して停止すると同時に、開口32が開口部11,21に臨む全開位置に至る。これにより、図5に示された最初の全開状態に復帰する。
この復帰動作の際にも、円板30´が軽量化され、さらに、慣性モーメントが小さくなってその応答性が向上した分だけ高速復帰が可能になる。さらに、装置の被写体に対する傾き度合(姿勢差)による影響も排除されるので、円板30´を円滑に往復回動させることができる。
【0033】
このように、開口32及び絞り用開口35をもつ円板30´にマグネットを設け、円板30´の周面と対向するように配置したヨーク40との間で生じる磁気的吸引力及び反発力を回転駆動力として円板30´に直接及ぼすようにしたことで、装置全体の構造を簡略化、小型化、薄型化することができる。
【0034】
図7は、上記光量調整装置Mが、携帯電話機に搭載された実施形態を示すものである。
即ち、携帯電話機200は、図7に示すように、種々の操作釦201aが配列されると共に内部に種々の電子部品が配置された本体201、本体201に対して開閉自在に連結され種々の情報を表示するモニター202aが設けられた蓋体202、蓋体202に配置されたカメラユニット203等により形成されている。そして、カメラユニット203に本発明の光量調整装置Mが適用されている。
このように、軽量化、薄型化、小型化が要求される携帯電話202において、本発明の光量調整装置Mを容易に搭載することができる。
【0035】
上記実施例においては、ピン33aを円板30,30´の半径方向外側に設けるようにしたが、これに限定されるものでなく支軸31に円板30,30´の回動角度範囲に相当する切欠部を形成し、その切欠部の両端に当接するようなストッパ(突起)をベース10に設けるようにしても差し支えない。
上記実施形態においては、ヨーク40を円板30,30´の周面に対向させる場合を示したが、これに限定されるものではなくヨークを円板の回動中心線に垂直な面に対向させる構成にしても装置の小型化を図ることは可能である。
また、上記実施形態においては、磁性材料を含んだ材料で成形された円板30,30´に対して、着磁処理によりマグネットを形成したが、別個に形成されたマグネットを円板に後付けするようにしても差し支えない。
また、上記各実施形態においては、長孔23はカバー20に形成されているが、ベース10に形成するようにしても差し支えない。
また、上記実施形態においては、欠損部または絞り開口用欠損部を、各々同じ半径方向において、円板30,30´の回転中心線に垂直な2つの面(表裏面)に、各々窪みを設けるようにしても差し支えない。
また、上記実施形態においては、欠損部と絞り開口用欠損部を、各々同じ半径方向において、一方を表面に形成し、他方を裏面に形成するようにしても差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の光量調整装置では、開口や絞り用開口をもつ円板にマグネットを形成し、駆動機構として、マグネットに磁気的作用を及ぼすヨーク及びコイルを採用したことにより、小型化、薄型化等が達成され、さらに、円板に欠損部を設けてバランスをとることにより、円板の軽量化と起動応答性も高まる。そのため、特に小型化や軽量化が要求される携帯電話機等のカメラユニットの光量調整装置として使用することができるのは勿論のこと、その他のカメラユニットにおいても有用である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の光量調整装置の一実施形態を示す外観正面図である。
【図2】図1に示す装置の内部を示す平面図である。
【図3】図1に示す装置の断面図である。
【図4】図1に示す装置の平面図である。
【図5】本発明の光量調整装置の他の実施形態を示す内部の平面図である。
【図6】図5に示す装置の内部を示す平面図である。
【図7】本発明の光量調整装置を携帯電話機に搭載した実施形態を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
10 ベース(基板)
11 露光用開口部
12,22 軸受孔
13 収容室
14 位置決め部
20 カバー(基板)
21 開口部
23 長孔
23a 一端縁部
23b 他端縁部
30,30´ 円板
30a 外周面
31 支軸
32 開口
33 外縁部
33a ピン
34 欠損部
35 絞り開口
36 絞り開口用欠損部
40 ヨーク
41 第1磁極片
42 第2磁極片
43 連結部
50 ボビン
60 コイル
200 携帯電話機
201a 操作釦
202a モニター
203 カメラユニット








































【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光用開口部を有する基板と、前記基板に対して回動自在に支持されていて前記露光用開口部を開閉する少なくとも一つの開口を備えた円板と、前記円板を回動させる駆動源と、を備えていて、前記円板には該円板の回動中心を挟んで前記開口と反対側に欠損部を設けて該円板の回動中心に該円板の重心を合わせるようにしてバランスをとるようにしたことを特徴とする光量調整装置。
【請求項2】
前記基板は、前記円板と同心に形成された円弧状の長孔を有しており、前記円板には前記開口と同じ半径方向に前記長孔に挿入されその回動範囲を規制するピンを備えていて、前記欠損部は前記回動中心を挟んで前記半径方向とは反対側に設けるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光量調整装置。
【請求項3】
前記円板は、前記開口に加えて前記露光用開口部を絞る絞り開口を有していて、前記円板の回動中心を挟んで前記絞り開口と反対側に絞り開口用欠損部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の光量調整装置。
【請求項4】
前記円板は、周方向において異なる極性に着磁されたマグネットを有し、前記駆動機構は、前記マグネットと対向する磁極片をもつヨークと、前記ヨークの周りに巻回された励磁用のコイルと、を有する、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の光量調整装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかの光量調整装置を備えたカメラ。




























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−86547(P2007−86547A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−276910(P2005−276910)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(000001225)日本電産コパル株式会社 (755)
【Fターム(参考)】