免疫グロブリン
本発明は、オンコスタチンM(OSM)、特にヒトOSM(hOSM)に特異的に結合し、かつOSMとgp130の相互作用をモジュレートする、抗体のような免疫グロブリンに関する。典型的な実施形態では、OSMはグリコシル化されている。本発明はまた、OSMのサイトIIおよびサイトIIIと、それらに対応する相互作用パートナーとの相互作用をモジュレートする抗体に関する。医薬組成物、スクリーニング方法および医学的治療法についてもさらに開示する。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
OSM、特にhOSM、に特異的に結合し、かつOSMとgp130の相互作用をモジュレートする治療用抗体。
【請求項2】
配列番号3のCDRH3を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
さらに、
配列番号1のCDRH1、
配列番号2のCDRH2、
配列番号4のCDRL1、
配列番号5のCDRL2、
配列番号6のCDRL3、
を含む、請求項2に記載の抗体。
【請求項4】
配列番号42のCDRH3を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
さらに、
配列番号40のCDRH1、
配列番号41のCDRH2、
配列番号43のCDRL1、
配列番号44のCDRL2、
配列番号45のCDRL3、
を含む、請求項4に記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体が、完全抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、ヘテロコンジュゲート抗体からなる群より選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体が完全抗体である、請求項6に記載の抗体。
【請求項8】
完全抗体がマウス、ラット、ウサギ、霊長類またはヒトの抗体である、請求項7に記載の抗体。
【請求項9】
完全抗体がヒトの抗体である、請求項8に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体がキメラ抗体またはヒト化抗体である、請求項6に記載の抗体。
【請求項11】
前記抗体がヒト化抗体である、請求項8に記載の抗体。
【請求項12】
ヒトアクセプター可変重鎖フレームワーク領域の残基28、29、30、71および94、ならびにヒトアクセプター可変軽鎖フレームワークの49位および71位が、CDRH3の由来となるドナー抗体フレームワーク中の対応する残基で置換されている、請求項2に記載のヒト化抗体。
【請求項13】
ヒト重鎖フレームワークが以下の残基もしくはその保存的置換残基:
位置 残基
28 S
29 L
30 T
71 K
94 K
を有し、かつヒト軽鎖が以下の残基もしくはその保存的置換残基:
位置 残基
49 E
71 Y
を有する、請求項12に記載の抗体。
【請求項14】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMとgp130の相互作用をモジュレートするヒト化治療用抗体であって、配列番号9のVHドメインおよび配列番号10のVLドメインを含む前記抗体。
【請求項15】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMとgp130の相互作用をモジュレートするヒト化治療用抗体であって、配列番号11の重鎖および配列番号12の軽鎖を含む前記抗体。
【請求項16】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMとgp130の相互作用をモジュレートするヒト化治療用抗体であって、配列番号48のVHドメインおよび配列番号49のVLドメインを含む前記抗体。
【請求項17】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMとgp130の相互作用をモジュレートするヒト化治療用抗体であって、配列番号50の重鎖および配列番号51の軽鎖を含む前記抗体。
【請求項18】
IgA1、IgA2、IgD、IgE、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgMからなる群より選択されるヒト重鎖定常領域をさらに含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の治療用抗体。
【請求項19】
定常領域がIgGアイソタイプ、例えばIgG1またはIgG4、のものである、請求項18に記載の治療用抗体。
【請求項20】
定常領域がIgG1のものである、請求項19に記載の治療用抗体。
【請求項21】
定常領域が、前記抗体を非溶解性とするように突然変異されている、請求項20に記載の治療用抗体。
【請求項22】
前記抗体がhOSMのサイトIIとgp130との相互作用をモジュレートする、請求項1〜21のいずれか1項に記載の治療用抗体。
【請求項23】
前記抗体が前記相互作用を阻害する、請求項22に記載の治療用抗体。
【請求項24】
前記抗体が前記相互作用を遮断する、請求項23に記載の抗体。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれか1項に記載の治療用抗体の抗原結合フラグメント。
【請求項26】
前記フラグメントがFab、Fab'、Fd、F(ab)2、ScFvからなる群より選択される、請求項25に記載のフラグメント。
【請求項27】
請求項1〜26のいずれか1項に記載の治療用抗体またはその抗原結合フラグメントを含む医薬組成物。
【請求項28】
hOSMとgp130との相互作用のモジュレーションに応答性である疾患または障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項29】
慢性の炎症性疾患または障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項30】
関節炎性疾患または障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項31】
前記患者が慢性関節リウマチおよび/または変形性関節症を患っている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
喘息またはCOPDなどの炎症性肺疾患を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項33】
乾癬を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項34】
アテローム性動脈硬化症などの心血管疾患もしくは障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項35】
カポジ肉腫を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項36】
慢性関節リウマチ、変形性関節症、乾癬、喘息、COPDのような、hOSMとgp130との相互作用のモジュレーションに応答性である疾患を治療するための医薬の製造における、請求項1〜26のいずれか1項に記載の治療用抗体またはその抗原結合フラグメントの使用。
【請求項37】
請求項1〜20のいずれか1項に記載の治療用抗体またはその抗原結合フラグメントを含んでなる医薬。
【請求項38】
請求項1〜26のいずれか1項に記載の治療用抗体またはその抗原結合フラグメントの重鎖および/または軽鎖をコードするプラスミドのようなベクターであって、例えば請求項39〜46のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含む、前記ベクター。
【請求項39】
配列番号9のVHドメインをコードするポリヌクレオチドであって、配列番号17の配列を含むか、または実質的に配列番号17の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項40】
配列番号10のVLドメインをコードするポリヌクレオチドであって、配列番号18の配列を含むか、または実質的に配列番号18の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項41】
配列番号11の重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号19の配列を含むか、または実質的に配列番号19の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項42】
配列番号12の軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号20の配列を含むか、または実質的に配列番号20の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項43】
配列番号48のVHドメインをコードするポリヌクレオチドであって、配列番号54の配列を含むか、または実質的に配列番号54の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項44】
配列番号49のVLドメインをコードするポリヌクレオチドであって、配列番号55の配列を含むか、または実質的に配列番号55の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項45】
配列番号50の重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号56の配列を含むか、または実質的に配列番号56の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項46】
配列番号51の軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号57の配列を含むか、または実質的に配列番号57の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項47】
請求項38に記載のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項48】
配列番号17のポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、配列番号18のポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項49】
配列番号19のポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、配列番号20のポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項50】
配列番号54のポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、配列番号55のポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項51】
配列番号56のポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、配列番号57のポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項52】
前記細胞が脊椎動物細胞である、請求項47〜51のいずれか1項に記載の宿主細胞。
【請求項53】
前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項52に記載の宿主細胞。
【請求項54】
前記細胞がCHOまたはNSOである、請求項53に記載の宿主細胞。
【請求項55】
請求項47〜51のいずれか1項に記載の宿主細胞を培養するステップを含む、治療用抗体の製造方法。
【請求項56】
請求項15に記載の治療用抗体とOSM、特にhOSM、さらに特定するとhOSMのサイトII、との結合を、ELISAに基づくアッセイにおいて、競合的に阻害する抗体またはその抗原結合フラグメントであって、該競合抗体が配列番号42のCDRH3を含まないことを条件とする、前記抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項57】
請求項56に記載の競合抗体を含む医薬組成物。
【請求項58】
hOSMとgp130との相互作用のモジュレーションに応答性である(関節炎性疾患、例えば慢性関節リウマチおよび/または変形性関節症のような)疾患または障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項57に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項59】
慢性関節リウマチ、若年性関節炎、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎のような関節炎性疾患、慢性プラーク疾患のような乾癬、COPDまたは重症喘息のような炎症性肺疾患、MS、アルツハイマー病のような認知症、神経因性疼痛または炎症性疼痛のような疼痛、アテローム性動脈硬化症、癌(例えば前立腺癌)のような細胞周期調節の疾患、骨髄腫からなる群より選択される疾患または障害を治療するための医薬の製造における、グリコシル化hOSMのタンパク質バックボーンに特異的に結合する(請求項15または17に記載の抗体のような)治療用抗体の使用。
【請求項60】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMのサイトIIとgp130との相互作用をモジュレートする第1の治療用抗体、ならびに、hOSMに特異的に結合し、かつhOSMのサイトIIIとOSMRβおよび/またはLIFRとの相互作用をモジュレートする第2の治療用抗体を含む医薬組成物。
【請求項61】
hOSMに結合し、かつ(a) hOSMのサイトIIとgp130との相互作用、ならびに(b) hOSMのサイトIIIとOSMRβおよび/またはLIFRとの相互作用、の両方をモジュレートする二重特異性治療用抗体を含む医薬組成物。
【請求項62】
hOSMに結合し、かつ(a) hOSMのサイトIIとgp130との相互作用、ならびに(b) hOSMのサイトIIIとOSMRβおよび/またはLIFRとの相互作用、の両方をモジュレートする少なくとも第1のアンタゴニストを含む医薬組成物。
【請求項63】
gp130および/またはOSMRβおよび/またはLIFRに結合し、かつ(a) gp130とhOSMとの相互作用、ならびに(b) OSMRβおよび/またはLIFRとhOSMとの相互作用をモジュレートする(例えば阻害または遮断する)少なくとも第1のアンタゴニスト(例えば抗体などのタンパク質性アンタゴニスト)を含む医薬組成物。
【請求項64】
OSM、特にhOSM、に結合すると予想される抗体(例えばOSM/hOSMに対して誘発された抗体)をスクリーニングする方法であって、以下のステップ:
(a) 前記抗体をグリコシル化OSM、特にグリコシル化hOSMと、結合を可能にする条件下でインキュベートすること;
(b) 前記抗体の結合親和性を測定すること;
(c) 前記抗体が1μMより強い、典型的には100nMより強い結合親和性を有する場合は、その抗体を選択すること;
(d) ステップ(c)の抗体をコードするポリヌクレオチドを用意して、該ポリヌクレオチドを含むベクターを用いて哺乳動物宿主細胞を形質転換またはトランスフェクトすること;
(e) 前記抗体の培地中への分泌を許容する条件下でステップ(d)の宿主細胞を培養すること;
(f) 場合により、ステップ(e)の培地を精製すること;
(g) ステップ(e)または(f)の抗体を医薬組成物に組み入れること;
を含む前記方法。
【請求項65】
OSM、特にhOSM、に結合すると予想される抗体(例えばOSM/hOSMに対して誘発された抗体)をスクリーニングする方法であって、以下のステップ:
(a) 前記抗体をグリコシル化OSM、特にグリコシル化hOSMと、結合を可能にする条件下でインキュベートすること;
(b) 前記抗体の結合親和性を測定すること;
(c) 前記抗体が1μMより強い、典型的には100nMより強い結合親和性を有する場合、その抗体を選択すること;
を含む前記方法。
【請求項66】
OSMがCHOのような哺乳動物宿主細胞によりグリコシル化されている、請求項64または65に記載の方法。
【請求項67】
hOSMが天然のグリコシル化hOSMである、請求項64または65に記載の方法。
【請求項68】
hOSMがヒト、特にRAのような関節炎性疾患を患っているヒト、の滑液から分離されたものである、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
請求項65〜68のいずれか1項に記載の方法により同定された抗体。
【請求項70】
請求項69に記載の抗体および製薬上の不活性担体を含む医薬組成物。
【請求項71】
hOSMに結合可能であることに加え、cOSMにも結合可能である、請求項1に記載の治療用抗体。
【請求項72】
生物学的サンプル、特にヒト滑液またはヒト血清、中のhOSMの検出方法であって、ELISAに基づくアッセイにおいてサイトIII抗体を捕捉抗体として使用することを含む前記方法。
【請求項73】
ELISAに基づくアッセイが本質的に実施例16のものである、請求項72に記載の方法。
【請求項1】
OSM、特にhOSM、に特異的に結合し、かつOSMとgp130の相互作用をモジュレートする治療用抗体。
【請求項2】
配列番号3のCDRH3を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
さらに、
配列番号1のCDRH1、
配列番号2のCDRH2、
配列番号4のCDRL1、
配列番号5のCDRL2、
配列番号6のCDRL3、
を含む、請求項2に記載の抗体。
【請求項4】
配列番号42のCDRH3を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
さらに、
配列番号40のCDRH1、
配列番号41のCDRH2、
配列番号43のCDRL1、
配列番号44のCDRL2、
配列番号45のCDRL3、
を含む、請求項4に記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体が、完全抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、ヘテロコンジュゲート抗体からなる群より選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体が完全抗体である、請求項6に記載の抗体。
【請求項8】
完全抗体がマウス、ラット、ウサギ、霊長類またはヒトの抗体である、請求項7に記載の抗体。
【請求項9】
完全抗体がヒトの抗体である、請求項8に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体がキメラ抗体またはヒト化抗体である、請求項6に記載の抗体。
【請求項11】
前記抗体がヒト化抗体である、請求項8に記載の抗体。
【請求項12】
ヒトアクセプター可変重鎖フレームワーク領域の残基28、29、30、71および94、ならびにヒトアクセプター可変軽鎖フレームワークの49位および71位が、CDRH3の由来となるドナー抗体フレームワーク中の対応する残基で置換されている、請求項2に記載のヒト化抗体。
【請求項13】
ヒト重鎖フレームワークが以下の残基もしくはその保存的置換残基:
位置 残基
28 S
29 L
30 T
71 K
94 K
を有し、かつヒト軽鎖が以下の残基もしくはその保存的置換残基:
位置 残基
49 E
71 Y
を有する、請求項12に記載の抗体。
【請求項14】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMとgp130の相互作用をモジュレートするヒト化治療用抗体であって、配列番号9のVHドメインおよび配列番号10のVLドメインを含む前記抗体。
【請求項15】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMとgp130の相互作用をモジュレートするヒト化治療用抗体であって、配列番号11の重鎖および配列番号12の軽鎖を含む前記抗体。
【請求項16】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMとgp130の相互作用をモジュレートするヒト化治療用抗体であって、配列番号48のVHドメインおよび配列番号49のVLドメインを含む前記抗体。
【請求項17】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMとgp130の相互作用をモジュレートするヒト化治療用抗体であって、配列番号50の重鎖および配列番号51の軽鎖を含む前記抗体。
【請求項18】
IgA1、IgA2、IgD、IgE、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgMからなる群より選択されるヒト重鎖定常領域をさらに含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の治療用抗体。
【請求項19】
定常領域がIgGアイソタイプ、例えばIgG1またはIgG4、のものである、請求項18に記載の治療用抗体。
【請求項20】
定常領域がIgG1のものである、請求項19に記載の治療用抗体。
【請求項21】
定常領域が、前記抗体を非溶解性とするように突然変異されている、請求項20に記載の治療用抗体。
【請求項22】
前記抗体がhOSMのサイトIIとgp130との相互作用をモジュレートする、請求項1〜21のいずれか1項に記載の治療用抗体。
【請求項23】
前記抗体が前記相互作用を阻害する、請求項22に記載の治療用抗体。
【請求項24】
前記抗体が前記相互作用を遮断する、請求項23に記載の抗体。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれか1項に記載の治療用抗体の抗原結合フラグメント。
【請求項26】
前記フラグメントがFab、Fab'、Fd、F(ab)2、ScFvからなる群より選択される、請求項25に記載のフラグメント。
【請求項27】
請求項1〜26のいずれか1項に記載の治療用抗体またはその抗原結合フラグメントを含む医薬組成物。
【請求項28】
hOSMとgp130との相互作用のモジュレーションに応答性である疾患または障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項29】
慢性の炎症性疾患または障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項30】
関節炎性疾患または障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項31】
前記患者が慢性関節リウマチおよび/または変形性関節症を患っている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
喘息またはCOPDなどの炎症性肺疾患を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項33】
乾癬を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項34】
アテローム性動脈硬化症などの心血管疾患もしくは障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項35】
カポジ肉腫を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項27に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項36】
慢性関節リウマチ、変形性関節症、乾癬、喘息、COPDのような、hOSMとgp130との相互作用のモジュレーションに応答性である疾患を治療するための医薬の製造における、請求項1〜26のいずれか1項に記載の治療用抗体またはその抗原結合フラグメントの使用。
【請求項37】
請求項1〜20のいずれか1項に記載の治療用抗体またはその抗原結合フラグメントを含んでなる医薬。
【請求項38】
請求項1〜26のいずれか1項に記載の治療用抗体またはその抗原結合フラグメントの重鎖および/または軽鎖をコードするプラスミドのようなベクターであって、例えば請求項39〜46のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含む、前記ベクター。
【請求項39】
配列番号9のVHドメインをコードするポリヌクレオチドであって、配列番号17の配列を含むか、または実質的に配列番号17の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項40】
配列番号10のVLドメインをコードするポリヌクレオチドであって、配列番号18の配列を含むか、または実質的に配列番号18の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項41】
配列番号11の重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号19の配列を含むか、または実質的に配列番号19の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項42】
配列番号12の軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号20の配列を含むか、または実質的に配列番号20の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項43】
配列番号48のVHドメインをコードするポリヌクレオチドであって、配列番号54の配列を含むか、または実質的に配列番号54の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項44】
配列番号49のVLドメインをコードするポリヌクレオチドであって、配列番号55の配列を含むか、または実質的に配列番号55の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項45】
配列番号50の重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号56の配列を含むか、または実質的に配列番号56の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項46】
配列番号51の軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号57の配列を含むか、または実質的に配列番号57の配列からなる前記ポリヌクレオチド。
【請求項47】
請求項38に記載のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項48】
配列番号17のポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、配列番号18のポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項49】
配列番号19のポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、配列番号20のポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項50】
配列番号54のポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、配列番号55のポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項51】
配列番号56のポリヌクレオチドを含む第1のベクターと、配列番号57のポリヌクレオチドを含む第2のベクターを含む、安定に形質転換されたまたはトランスフェクトされた組換え宿主細胞。
【請求項52】
前記細胞が脊椎動物細胞である、請求項47〜51のいずれか1項に記載の宿主細胞。
【請求項53】
前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項52に記載の宿主細胞。
【請求項54】
前記細胞がCHOまたはNSOである、請求項53に記載の宿主細胞。
【請求項55】
請求項47〜51のいずれか1項に記載の宿主細胞を培養するステップを含む、治療用抗体の製造方法。
【請求項56】
請求項15に記載の治療用抗体とOSM、特にhOSM、さらに特定するとhOSMのサイトII、との結合を、ELISAに基づくアッセイにおいて、競合的に阻害する抗体またはその抗原結合フラグメントであって、該競合抗体が配列番号42のCDRH3を含まないことを条件とする、前記抗体またはその抗原結合フラグメント。
【請求項57】
請求項56に記載の競合抗体を含む医薬組成物。
【請求項58】
hOSMとgp130との相互作用のモジュレーションに応答性である(関節炎性疾患、例えば慢性関節リウマチおよび/または変形性関節症のような)疾患または障害を患っているヒト患者の治療法であって、該患者に、治療に有効な量の請求項57に記載の組成物を投与することを含んでなる前記方法。
【請求項59】
慢性関節リウマチ、若年性関節炎、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎のような関節炎性疾患、慢性プラーク疾患のような乾癬、COPDまたは重症喘息のような炎症性肺疾患、MS、アルツハイマー病のような認知症、神経因性疼痛または炎症性疼痛のような疼痛、アテローム性動脈硬化症、癌(例えば前立腺癌)のような細胞周期調節の疾患、骨髄腫からなる群より選択される疾患または障害を治療するための医薬の製造における、グリコシル化hOSMのタンパク質バックボーンに特異的に結合する(請求項15または17に記載の抗体のような)治療用抗体の使用。
【請求項60】
hOSMに特異的に結合し、かつhOSMのサイトIIとgp130との相互作用をモジュレートする第1の治療用抗体、ならびに、hOSMに特異的に結合し、かつhOSMのサイトIIIとOSMRβおよび/またはLIFRとの相互作用をモジュレートする第2の治療用抗体を含む医薬組成物。
【請求項61】
hOSMに結合し、かつ(a) hOSMのサイトIIとgp130との相互作用、ならびに(b) hOSMのサイトIIIとOSMRβおよび/またはLIFRとの相互作用、の両方をモジュレートする二重特異性治療用抗体を含む医薬組成物。
【請求項62】
hOSMに結合し、かつ(a) hOSMのサイトIIとgp130との相互作用、ならびに(b) hOSMのサイトIIIとOSMRβおよび/またはLIFRとの相互作用、の両方をモジュレートする少なくとも第1のアンタゴニストを含む医薬組成物。
【請求項63】
gp130および/またはOSMRβおよび/またはLIFRに結合し、かつ(a) gp130とhOSMとの相互作用、ならびに(b) OSMRβおよび/またはLIFRとhOSMとの相互作用をモジュレートする(例えば阻害または遮断する)少なくとも第1のアンタゴニスト(例えば抗体などのタンパク質性アンタゴニスト)を含む医薬組成物。
【請求項64】
OSM、特にhOSM、に結合すると予想される抗体(例えばOSM/hOSMに対して誘発された抗体)をスクリーニングする方法であって、以下のステップ:
(a) 前記抗体をグリコシル化OSM、特にグリコシル化hOSMと、結合を可能にする条件下でインキュベートすること;
(b) 前記抗体の結合親和性を測定すること;
(c) 前記抗体が1μMより強い、典型的には100nMより強い結合親和性を有する場合は、その抗体を選択すること;
(d) ステップ(c)の抗体をコードするポリヌクレオチドを用意して、該ポリヌクレオチドを含むベクターを用いて哺乳動物宿主細胞を形質転換またはトランスフェクトすること;
(e) 前記抗体の培地中への分泌を許容する条件下でステップ(d)の宿主細胞を培養すること;
(f) 場合により、ステップ(e)の培地を精製すること;
(g) ステップ(e)または(f)の抗体を医薬組成物に組み入れること;
を含む前記方法。
【請求項65】
OSM、特にhOSM、に結合すると予想される抗体(例えばOSM/hOSMに対して誘発された抗体)をスクリーニングする方法であって、以下のステップ:
(a) 前記抗体をグリコシル化OSM、特にグリコシル化hOSMと、結合を可能にする条件下でインキュベートすること;
(b) 前記抗体の結合親和性を測定すること;
(c) 前記抗体が1μMより強い、典型的には100nMより強い結合親和性を有する場合、その抗体を選択すること;
を含む前記方法。
【請求項66】
OSMがCHOのような哺乳動物宿主細胞によりグリコシル化されている、請求項64または65に記載の方法。
【請求項67】
hOSMが天然のグリコシル化hOSMである、請求項64または65に記載の方法。
【請求項68】
hOSMがヒト、特にRAのような関節炎性疾患を患っているヒト、の滑液から分離されたものである、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
請求項65〜68のいずれか1項に記載の方法により同定された抗体。
【請求項70】
請求項69に記載の抗体および製薬上の不活性担体を含む医薬組成物。
【請求項71】
hOSMに結合可能であることに加え、cOSMにも結合可能である、請求項1に記載の治療用抗体。
【請求項72】
生物学的サンプル、特にヒト滑液またはヒト血清、中のhOSMの検出方法であって、ELISAに基づくアッセイにおいてサイトIII抗体を捕捉抗体として使用することを含む前記方法。
【請求項73】
ELISAに基づくアッセイが本質的に実施例16のものである、請求項72に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【公表番号】特表2007−530068(P2007−530068A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505621(P2007−505621)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001147
【国際公開番号】WO2005/095457
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001147
【国際公開番号】WO2005/095457
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]