説明

入出力インタフェース装置を用いたシステム

【課題】カード型の入出力インタフェース装置を用いたシステムに関し、第1の装置の小型化を図り、且つ各種のシステムを構成する。
【解決手段】第1の装置(本体装置)のカード挿入用スロットに挿入されるカード型の入出力インタフェース装置と、第3の装置と接続される第2の装置を備え、入出力インタフェース装置は、第1の装置のカード挿入用スロットに挿入される一端に、第1のインタフェース部を備え、他端に、第2の装置との間で無線によりデータの送受信を行うアンテナを備え、第2の装置は、入出力インタフェース装置との間で無線通信を行うアンテナと、第3の装置と接続するためのコネクタを備え、入出力インタフェース装置と第2の装置とを介して第3の装置を第1の装置に接続した状態で、入出力インタフェース装置が指定されて、第1の装置と第3の装置との間のデータの送受信を行う構成を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の装置(例えば、本体装置)と、第3の装置を接続する第2の装置(例えば、外部装置)との間を接続する為の入出力インタフェース装置を用いたシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体技術等の進歩により、各種の電子機器が小型化されている。それに伴って、電子機器の本体のスロットに挿抜できるICメモリカードが外部補助記憶装置として採用されている。又小型化された電子機器に於いては、プリンタ等の外部装置やデータ伝送を行う為のモデム等の外部装置と接続する為のコネクタ等が設けられている。このような電子機器の一層の小型化と経済化とが要望されている。
【0003】
ICメモリカードは、マスクROMやEEPROM等の集積回路化された不揮発性メモリ或いはSRAMやDRAM等の集積回路化された揮発性メモリをカードに搭載したもので、例えば、64kビットのICメモリ(半導体集積回路メモリ)をカードに12個搭載すると、768kビットの記憶容量を有するICメモリカードとなる。従って、1チップで数MビットのICメモリを、カード上に数チップ分搭載することにより、数M〜数10Mバイトの容量のICメモリカードも容易に構成できることになる。又このようなICメモリと共に集積回路化されたプロセッサを搭載し、このプロセッサによりデータ処理を可能としたICカードも実用化されている。このICカードは、ICメモリカードに対して、スマートカード或いはインテリジェントカード等と称される場合もある。
【0004】
ICメモリカード又はICカードの外形寸法は、例えば、85.6×54.0×3.3〔mm〕の外形寸法を有し、パソコン(パーソナルコンピュータ)やワープロ(ワードプロセッサ)等の電子機器のカード挿入用スロットに挿入することにより、内部バスと直接或いはレジスタ等を介して接続される。この接続型式として、接点の弾性接触による接触式と、磁気結合や電波結合等による非接触式とがあり、非接触式は機械的な接触部分がないから、耐久性があり、且つ接触不良の障害が生じないが、結合機能の構成が複雑となり、又データの転送速度を余り高くすることができないものである。
【0005】
又ラップトップ型やノート型のパソコンやワープロ等の電子機器に於いては、前述のICメモリカードを、交換可能の外部記憶装置として利用することにより、薄型化している。このように薄型化することにより、総ての機能を内蔵させることが困難となるから、筐体側面等にプリンタ等の外部装置と接続する為のコネクタを設けるのが一般的である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のパソコンやワープロ等の電子機器に於いては、小型化を図る為に常時使用しない機能を省くことになる。例えば、常時データ通信を行わない場合は、モデム等の機能を外部装置として用意し、データ通信を行う場合に、本体装置との間をコネクタにより接続することになる。その為には、小型化した電子機器の筐体の側面等にコネクタを設けることになる。従って、このコネクタを設ける為のスペースを必要とする欠点が生じる。又このようなコネクタを設ける代わりに、本体装置からケーブルを引出して、半固定的に外部装置と接続することが考えられるが、ラップトップ型やノート型のように、移動することが多い電子機器に於いては、ケーブルが邪魔となる欠点がある。
【0007】
本発明は、ICカードやICメモリカードを挿入する第1の装置のスロットに挿入する入出力インタフェース装置を利用して、第3の装置と接続される第2の装置と、第1の装置との間を接続し、第1の装置の一層の小型化を図ることが可能のシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の入出力インタフェース装置を用いたシステムは、ICカード又はICメモリカードが挿入されるカード挿入用スロットを有する第1の装置(例えば、本体装置)と、この第1の装置と第3の装置を接続するために、第1の装置側に第3の装置と接続するためのコネクタを必要とするシステムであって、第1の装置のカード挿入用スロットに挿入される入出力インタフェース装置と、第3の装置と接続される第2の装置を備え、入出力インタフェース装置は、その外形をカード型とし、第1の装置のカード挿入用スロットに挿入される一端に、第1の装置との間でデータの送受信を行う第1のインタフェース部を、他端に、第2の装置との間で無線によりデータの送受信を行うアンテナを備え、第2の装置は、入出力インタフェース装置との間で無線通信を行うアンテナと、第3の装置と接続するためのコネクタを備え、入出力インタフェース装置と第3の装置との間のデータの送受信を行うように構成し、入出力インタフェース装置を第1の装置のカード挿入用スロットに挿入し、第2の装置に設けられたコネクタに、第3の装置を接続した状態で、入出力インタフェース装置が指定されることにより、第1の装置と第3の装置との間のデータの送受信を行う構成を備えている。
【0009】
又前記入出力インタフェース装置の他端には、前記アンテナを含む増大部分を設けた構成を備えている。
【0010】
又前記入出力インタフェース装置と前記第2の装置との間で用いられる無線周波数は可変とする構成を備えている。
【0011】
又前記第1のインタフェース部を介して第1の装置から前記入出力インタフェース装置に動作電力を供給する構成を備えている。
【0012】
又カードスロットを有する第1の装置と、前記カードスロットに挿入され、第1の装置との間でデータの送受信を行う第1のインタフェース部と、後記第2の装置との間で無線によりデータの送受信を行うアンテナを有するカードと、前記カードとの間で無線通信を行うアンテナと後記第3の装置と接続するためのコネクタを有する第2の装置及び第2の装置のコネクタで接続される第3の装置とで構成し、前記カードを第1の装置のスロットに挿入し、第2と第3の装置がコネクタで接続された状態で、前記カードが指定されることにより、第1の装置と第3の装置との間のデータの送受信を行うように構成を備えている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の入出力インタフェース装置を用いたシステムは、図1を参照すると、外形をカード型としたカード4の一端にデータの送受信を行う第1の接続部1と、他端に外部装置との間で無線によりデータの送受信を行う第2の接続部2と、第1の接続部1と第2の接続部2との間でデータを転送する転送部(回路部3)とを備えた入出力インタフェース装置を、パソコン,ワープロ等の第1の装置(本体装置)のカード挿入用スロットに挿入し、第3の装置と接続する第2の装置(外部装置)と入出力インタフェース装置との間を無線により接続して、各種のシステムを構成できるのであり、第1の装置にコネクタを設ける必要がなくなるから、第1の装置を更に小型化することができる。又入出力インタフェース装置は、ICメモリカードと同様に簡単に交換できるから、第2の装置のインタフェース型式に従ったカード型の入出力インタフェース装置を用いることにより、任意の構成の第2の装置と接続することが可能となり、第1の装置の機能拡大を行ったシステムを容易に構成することができる利点がある。
【0014】
又入出力インタフェース装置と第2の装置とを接続する為の第2の接続部2を無線部により構成したことにより、外部装置との接続構成が簡単となり、又第2の装置にコネクタ等の接続部を設けて、第3の装置を接続することにより、第1の装置と各種の第3の装置とを第2の装置を介して接続した各種のシステムを構築することが容易となる。又通常のICメモリカードやICカードに対しても、無線部による第2の接続部2を設けることにより、メモリ機能とインタフェース機能との両方を実現することができる。即ち、従来例のICメモリカードやICカードは、第1の装置との間の閉じた環境下で動作するものであるが、本発明に於いては、外部に対して開いた環境下で動作することになり、各種の応用が可能となる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の入出力インタフェース装置を用いたシステムは、ICカード又はICメモリカードが挿入されるカード挿入用スロットを有する第1の装置(本体装置)と、この第1の装置(本体装置)と第3の装置を接続するために、第1の装置(本体装置)側に、第3の装置と接続するためのコネクタを必要とするシステムであって、第1の装置(本体装置)のカード挿入用スロットに挿入される入出力インタフェース装置と、第3の装置と接続される第2の装置を備え、入出力インタフェース装置は、その外形をカード型とし、第1の装置(本体装置)のカード挿入用スロットに挿入される一端に、第1の装置(本体装置)との間でデータの送受信を行う第1のインタフェース部を、且つ他端に第2の装置との間で無線によりデータの送受信を行うアンテナを備え、第2の装置は、入出力インタフェース装置との間で無線通信を行うアンテナと、第3の装置と接続するためのコネクタを備え、入出力インタフェース装置と第3の装置との間のデータの送受信を行うように構成し、入出力インタフェース装置を第1の装置(本体装置)のカード挿入用スロットに挿入し、第2の装置に設けられたコネクタに、第3の装置を接続した状態で、入出力インタフェース装置が指定されることにより、第1の装置(本体装置)と第3の装置との間のデータの送受信を行う構成を備えている。
【実施例1】
【0016】
図1は本発明の原理説明図であり、本体装置(第1の装置)のカード挿入用スロットに、一端から挿入できるカード4の構成を有し、その一端に第1の接続部1を設け、他端に第2の接続部2を設け、第1の接続部1と第2の接続部2との間に情報を転送する為の回路部3(転送部)を設け、第2の接続部2と外部装置(第2の装置)との間を無線で接続し、外部装置(第2の装置)に第3の装置(図示を省略)を接続し、本体装置(第1の装置)と第3の装置との間で、入出力インタフェース装置と外部装置(第2の装置)とを介してデータの送受信を行う。
【0017】
図2は本発明の実施例1の説明図であり、(A)は概略側面図、(B)は概略ブロック図である。同図に於いて、10はカード型の入出力インタフェース装置、11は第1の接続部1を構成するコネクタからなる本体IF部、12は第2の接続部2を構成する無線部による接続部で、アンテナ12−1と無線送受信部12−2とから構成されている。又13は回路部3を構成するデータ伝送部、20はパソコン,ワープロ,計測機器等の小型化された電子機器の第1の装置としての本体装置、21は本体装置のバス、30はプリンタやモデム等の入出力装置としての第2の装置、即ち、外部装置、31はカード型の入出力インタフェース装置10の第2の接続部12と接続する為の無線部、31−1はアンテナ、31−2は無線送受信部、32は他の外部装置と接続する為のコネクタ、33は外部IF部であり、第3の装置は図示を省略している。
【0018】
カード型の入出力インタフェース装置10は、カードの一端に設けられた第1の接続部1を構成する本体IF部11と、カードの他端に設けられた第2の接続部2を構成するアンテナ12−1と無線送受信部12−2と、第1,第2の接続部1,2間を接続する回路部3(図1参照)を構成するデータ伝送部13とを備えている。本体IF部11は、本体装置20のバス21と接触式或いは非接触式で接続する構成を有するものであり、又第2の接続部2を無線でデータを送受信する無線部により構成する。従って、外部装置30は、アンテナ31−1と無線送受信部31−2とを備えている。又回路部3はプリント基板の配線とすることも可能であるが、この実施例1に於いては、データの直並列変換やデータの伝送制御を行う機能を備えた場合を示す。
【0019】
本体装置20のカード挿入用スロットに、ICメモリカードを挿入すると、このICメモリカードは、本体装置20のバス21と接続されて、外部補助記憶装置として利用される。又ICメモリカードの代わりに、前述のカード型の入出力インタフェース装置10を挿入すると、接触式又は非接触式の接続構成の本体IF部11により本体装置20のバス21と接続される。この場合、カード型の入出力インタフェース装置10の無線送受信部12−2及びデータ伝送部13の動作電力は、リチウム電池等の電池を搭載して供給するように構成することも可能であり、又本体装置20から本体IF部11の接点を介して供給するように構成することも可能である。
【0020】
又カード型の入出力インタフェース装置10のアンテナ12−1と外部装置30のアンテナ31−1との間を無線で接続できるように、カード型の入出力インタフェース装置10のサービスエリア内に外部装置30を配置する。この場合、微弱電波により相互間を接続するものであるから、他の装置に妨害を与えることはない。又同様なカード型の入出力インタフェース装置10を使用する電子機器が近くに存在する場合に、無線妨害が生じる可能性があるが、無線周波数を可変として、相互に妨害しない無線周波数に切替えることにより、容易に混信の問題を回避することができる。
【0021】
本体装置20のプロセッサ等により外部装置30が指定されてデータの転送指示があると、カード型の入出力インタフェース装置10のデータ伝送部13は、転送指示に応答してバス21上の並列データを本体IF部11を介して取込み、直列データに変換して無線送受信部12−2に転送する。無線送受信部12−2は、所定の変調方式に従って変調した直列データをアンテナ12−1から送信することになる。外部装置30では、この無線直列データをアンテナ31−1により受信し、無線送受信部31−2により復調し、外部IF部33を介して更に外部の装置(第3の装置)或いは外部装置30内のプリンタ制御部やモデム制御部等の内部回路に転送される。
【0022】
又外部装置30側からのデータを本体装置20へ転送する場合は、外部IF部33を介して無線送受信部31−2に加えられた直列データは、無線信号に変調されてアンテナ31−1から送信されて、カード型の入出力インタフェース装置10のアンテナ12−1を介して無線送受信部12−2により受信復調される。この復調データは直列データであり、データ伝送装置13は受信情報に応答して、並列データに変換し、本体IF部11を介して本体装置20のバス21に送出する。従って、データ伝送部13を介して第1の接続部と第2の接続部との間でデータを転送することができる。
【0023】
又外部装置30は、プリンタやモデム等の入出力装置とすることができることは勿論であるが、RS−232C等の標準インタフェースによるコネクタ32を設けた構成とすることもできる。即ち、カード型入出力インタフェース装置10の厚さは、前述のように、数mm程度の極めて薄いものであるから、RS−232C等のコネクタ32を設けることは不可能であり、この外部装置30にコネクタ32を設け、この外部装置30とカード型入出力インタフェース装置10との間を無線で接続することにより、本体装置20にはコネクタを設けることなく、外部装置30に設けた通常のコネクタを用いて、各種の外部装置を第3の装置として、第2の装置(外部装置30)に接続することができる。従って、本体装置20を小型化しても、各種の外部装置を容易に接続することができる。
【実施例2】
【0024】
図3は本発明の実施例2のブロック図であり、図2と同一符号は同一部分を示し、14は転送部の機能に相当する調歩同期制御部、15は無線変調部、16は無線復調部、34はドライバ/レシーバ、35は無線復調部、36は無線変調部である。この実施例は、外部装置30に標準インタフェース等によるコネクタ32を設け、このコネクタ32にモデム等の他の外部装置(第3の装置)(図示を省略)を接続して、調歩同期でデータを転送する場合を示す。即ち、前述のように、カード型の入出力インタフェース装置10と外部装置30とにより、調歩データを転送する外部インタフェース部を構成した場合の実施例となる。
【0025】
前述の実施例1と同様に、本体装置20のカード挿入用スロットに、カード型の入出力インタフェース装置10を挿入し、本体IF部11を介して本体装置20のバス21と接続し、カード型の入出力インタフェース装置10のアンテナ12−1と、外部装置30のアンテナ31−1とが無線で接続される位置に、その外部装置30を配置する。又コネクタ32にモデム等の外部装置(第3の装置)(図示を省略)を接続する。
【0026】
本体装置20のプロセッサ(図示せず)から外部装置30のコネクタ32により接続されたモデム等の外部装置(第3の装置)(図示を省略)にデータを転送する場合、カード型の入出力インタフェース装置10が指定されてバス21を介してデータが転送される。調歩同期制御部14は、プロセッサからの指令に応答し、バス21を介して転送されたデータを、本体IF部11を介して取込み、直列の調歩データに変換して無線変調部15に転送する。調歩データは、無線変調部15により変調されてアンテナ12−1から送信される。
【0027】
外部装置30に於いては、アンテナ31−1を介して無線復調部35で受信復調し、復調されたデータをドライバ/レシーバ34を介してコネクタ32に転送し、このコネクタ32を介して図示を省略したモデム等の外部装置に調歩データを転送する。従って、本体装置20にコネクタ32を設けなくても、カード型の入出力インタフェース装置10をカード挿入用スロットに挿入することにより、コネクタ32を設けた場合と同様に、外部装置30に設けたコネクタ32を介してモデム等にデータを転送することができる。
【実施例3】
【0028】
図4は本発明の実施例3の第2の接続部の説明図であり、(A)は、カード41の他端に、そのカード41の厚さを増大した部分42aを設け、その増大部分42aにコネクタ43を設けた場合を示し、又44はコネクタ43に挿入するジャック、45はケーブルを示す。カード41の図示を省略した部分は、ICメモリカードやICカードと同様に、本体装置のカード挿入用スロットに挿入した時に、本体装置のバス等と接続できる第1の接続部を備えている。
【0029】
前述のジャック44をモジュラージャックとして知られている小型の多接点ジャックとすることにより、コネクタ43は縦横7mm程度の大きさとすることができるから、カード41の厚さを3mmとすると、増大部分42aは6mm程度とし、合計で9〜10mm程度とすることが可能である。この程度の厚さでは、カード型の入出力インタフェース装置としての取扱いが困難となることはない。又本体装置側は、カード41を挿入するスロットに、この増大部分42aが入って、本体装置の側面に増大部分42aが突出しないように構成することもできる。又この増大部分42aに前述のアンテナ12−1や無線送受信部12−2を設けるものである。
【0030】
又図4の(B)は、カード41の他端に形成した増大部分42bを、コネクタ43を設けることができる程度の幅とした場合を示し、カード41が大型化しないようにしたものである。この場合も、本体装置のカード挿入用スロットに、この増大部分42bが入って、本体装置の側面から増大部分42bが突出しないように構成することもできる。
【0031】
又図4の(C)は、カード41の他端に形成した増大部分42cを、上下に厚さを増大して形成した場合を示し、この増大部分42cにコネクタ43を設けることができる。この構成のカード型の入出力インタフェース装置に於いても、本体装置のカード挿入用スロットに挿入した時に、本体装置から突出しないように、本体装置側を構成することができる。この場合の本体装置のカード挿入用スロットの開口形状は、挿入したICメモリカードを上下から挟むようにして取り出すことが可能の形状となる。本発明に於いては、この増大部分42a,42b,42c、即ち、カードの他端に形成した増大部に、第2の接続部を構成するアンテナ12−1と無線送受信部12−2とを含む無線部を収容することができる。又無線部は無線周波数帯に対応して既に知られている各種の構成とすることができる。
【0032】
外形をカード型としたカード4の一端にデータの送受信を行う第1の接続部1と、他端に外部装置との間で無線によりデータの送受信を行う第2の接続部2と、第1の接続部1と第2の接続部2との間でデータを転送する転送部(回路部3)とを備えており、パソコン,ワープロ等の本体装置(第1の装置)のカード挿入用スロットに挿入して、外部装置(第2の装置)と無線により接続し、外部装置(第2の装置)に第3の装置を接続して、各種のシステムを構成できるのであり、第1の装置にコネクタを設ける必要がなくなるから、第1の装置を更に小型化することができる。又ICメモリカードと同様に簡単に交換できるから、第2の装置のインタフェース型式に従ったカード型の入出力インタフェース装置を用いることにより、任意の構成の第2の装置と接続することが可能となり、第1の装置の機能拡大を容易に行うことができる。
【0033】
又第2の装置と接続する為の第2の接続部2を無線部により構成したことにより、外部装置との接続構成が簡単となり、又第2の装置にコネクタ等の接続部を設けることにより、第1の装置と各種の第3の装置とを第2の装置を介して接続することが容易となる。又通常のICメモリカードやICカードに対しても、無線部による第2の接続部2を設けることにより、メモリ機能とインタフェース機能との両方を実現することができる。即ち、従来例のICメモリカードやICカードは、第1の装置との間の閉じた環境下で動作するものであるが、本発明に於いては、外部に対して開いた環境下で動作することになり、各種の応用が可能となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施例1の説明図であり、(A)は概略側面図、(B)は概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施例2のブロック図である。
【図4】本発明の実施例3の第2の接続部の説明図であり、(A),(B),(C)はそれぞれ異なる形状の概略斜視図を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 第1の接続部
2 第2の接続部
3 回路部
4 カード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICカード又はICメモリカードが挿入されるカード挿入用スロットを有する第1の装置と、該第1の装置と第3の装置を接続するために前記第1の装置側に前記第3の装置と接続するためのコネクタを必要とするシステムであって、
前記第1の装置のカード挿入用スロットに挿入される入出力インタフェース装置と、
前記第3の装置と接続される第2の装置を備え、
前記入出力インタフェース装置は、その外形をカード型とし、前記第1の装置のカード挿入用スロットに挿入される一端に前記第1の装置との間でデータの送受信を行う第1のインタフェース部を、他端に前記第2の装置との間で無線によりデータの送受信を行うアンテナを備え、
前記第2の装置は、前記入出力インタフェース装置との間で無線通信を行うアンテナと、前記第3の装置と接続するための前記コネクタを備え、前記入出力インタフェース装置と第3の装置との間のデータの送受信を行うように構成し、
前記入出力インタフェース装置を前記第1の装置の前記カード挿入用スロットに挿入し、前記第2の装置に設けられた前記コネクタに前記第3の装置を接続した状態で、前記入出力インタフェース装置が指定されることにより、前記第1の装置と前記第3の装置との間のデータの送受信を行うように構成した
ことを特徴とする入出力インタフェース装置を用いたシステム。
【請求項2】
前記入出力インタフェース装置の他端には前記アンテナを含む増大部分を設けたことを特徴とする請求項1に記載の入出力インタフェース装置を用いたシステム。
【請求項3】
前記入出力インタフェース装置と第2の装置との間で用いられる無線周波数は可変であることを特徴とする請求項1に記載の入出力インタフェース装置を用いたシステム。
【請求項4】
前記第1のインタフェース部を介して第1の装置から前記入出力インタフェース装置に動作電力を供給するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の入出力インタフェース装置を用いたシステム。
【請求項5】
カードスロットを有する第1の装置と、
前記カードスロットに挿入され、第1の装置との間でデータの送受信を行う第1のインタフェース部と、後記第2の装置との間で無線によりデータの送受信を行うアンテナを有するカードと、
前記カードとの間で無線通信を行うアンテナと後記第3の装置と接続するためのコネクタを有する第2の装置と、
及び第2の装置のコネクタで接続される第3の装置とで構成し、
前記カードを第1の装置のスロットに挿入し、第2と第3の装置がコネクタで接続された状態で、前記カードが指定されることにより、第1の装置と第3の装置との間のデータの送受信を行うように構成した
ことを特徴とする入出力インタフェース装置を用いたシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−155659(P2006−155659A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−40433(P2006−40433)
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【分割の表示】特願2002−112004(P2002−112004)の分割
【原出願日】平成3年4月30日(1991.4.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】