説明

入力装置およびシステム

【課題】タッチパネルを有する表示部を用い簡単に情報処理装置の選択を可能とすること。
【解決手段】タッチパネル24を備える表示部20と、前記タッチパネルに入力された入力信号に基づき、複数の情報処理装置の一つを選択する選択信号を生成し、前記選択信号を、選択された前記情報処理装置から受信した画像信号を前記表示部に送信し前記タッチパネルの座標に対応した座標信号を前記選択された情報処理装置に送信する選択装置に、送信する制御部30と、を具備する入力装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置およびシステムに関し、例えば、タッチパネルを備える表示部を有する入力装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のユーザがコンソール(例えば、キーボード、マウスおよびモニタ)を使用し、複数の情報処理装置(例えば、パソコンまたはサーバ)を切り換えて遠隔操作可能とするKVMスイッチが知られている。さらに、特許文献1および2のように、タッチパネルを有するモニタを用いる場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−46762号公報
【特許文献2】特開2009−211567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが情報処理装置を切り換える際は、キーボードまたはマウスからホットキーを入力して、OSD(On-Screen Display)を表示し、一覧表から操作したい情報処理装置を選択する。キーボードおよびマウスのプロトコルは汎用性が高いため、型式の異なるキーボードまたはマウスを用いても、ホットキーを用い情報処理装置の選択を行なうことが容易である。しかしながら、タッチパネルのプロトコルは汎用性が低い。このため、キーボードおよびマウスのように簡単に情報処理装置の選択を行なうことが難しいという課題がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、タッチパネルを有する表示部を用い簡単に情報処理装置の選択を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、タッチパネルを備える表示部と、前記タッチパネルに入力された入力信号に基づき、複数の情報処理装置のうち一つを選択する選択信号を生成し、前記選択信号を、選択された前記情報処理装置から受信した画像信号を前記表示部に送信し前記タッチパネルの座標に対応した座標信号を前記選択された情報処理装置に送信する選択装置に、送信する制御部と、を具備することを特徴とする入力装置である。
【0007】
上記構成において、前記制御部は、前記表示部に第1領域と第2領域とを表示させ、前記第1領域に入力した入力信号に基づき前記座標信号を生成し、前記第2領域に入力した入力信号に基づき、前記選択信号を生成する構成とすることができる。
【0008】
上記構成において、前記制御部は、前記第2領域に前記複数の情報処理装置に対応した複数の領域を表示し、前記複数の領域のうち前記入力信号が入力した領域に対応する情報処理装置を選択する前記選択信号を生成する構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記座標信号および前記選択信号の少なくとも一方を無効とするスイッチを具備することを特徴とする請求項2記載の入力装置。
【0010】
上記構成において、前記制御部は、前記表示部を連続してタッチした回数に基づき前記選択信号を生成する構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、前記制御部は、前記連続してタッチした回数が特定回数の場合、前記連続してタッチした領域の座標に基づき、前記選択信号を生成する構成とすることができる。
【0012】
上記構成において、前記選択装置に、キーボードまたはマウスのいずれも接続されていない構成とすることができる。
【0013】
本発明は、上記入力装置と、前記選択装置と、を具備するシステムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、タッチパネルを有する表示部を用い簡単に情報処理装置の選択を可能とすることを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、実施例1が用いられるシステムを示すブロック図である。
【図2】図2(a)は、実施例1に係る入力装置を示すブロック図である。図2(b)は、表示部の画面の解体斜視図である。図2(c)は、制御部のブロック図である。
【図3】図3は、表示部の画面の例を示す図である。
【図4】図4は、タッチ検出部の処理を示すフローチャートである。
【図5】図5は、データ解析部の処理を示すフローチャートである。
【図6】図6は、メイン制御部の処理を示すフローチャートである。
【図7】図7は、データ解析部の処理を示すフローチャートである。
【図8】図8は、図7のステップS62におけるデータ解析部の処理を示すフローチャートである。
【図9】図9は、図7のステップS64におけるデータ解析部の処理を示すフローチャートである。
【図10】図10は、表示部の画面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し実施例について説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、実施例1が用いられるシステムを示すブロック図である。KVMシステム100は、メインユニット10、情報処理装置12、サーバユニット14、コンソールユニット16およびコンソール18を備えている。情報処理装置12は複数設けられ、それぞれサーバユニット14を介しメインユニット10に接続されている。情報処理装置12は、例えばサーバまたはパーソナルコンピュータである。サーバユニット14は、キーボード、マウス、モニタまたはタッチパネル等のコンソール18のエミュレーションを行なう。コンソール18は、1または複数設けられている。それぞれのコンソール18は、キーボード、マウス、モニタまたはタッチパネルを備えている。少なくとも1つのコンソール18は、タッチパネルを含むモニタを備えている。コンソール18は、それぞれコンソールユニット16を介しメインユニット10に接続されている。コンソールユニット16は情報処理装置12のエミュレーションを行なう。
【0018】
メインユニット10は、情報処理装置12とコンソール18との切り換えを制御する。例えば、メインユニット10は、複数の情報処理装置12から1つを選択し、選択された情報処理装置12から受信した画像信号をコンソール18内のモニタに送信する。一方、コンソール18内のタッチパネルの座標に対応した座標信号を選択された情報処理装置12に送信する。実施例1においては、コンソール18のうち少なくとも一つはタッチパネルを備えるモニタ(表示部)を有する入力装置である。
【0019】
図2(a)は、実施例1に係る入力装置を示すブロック図である。入力装置19は、表示部20と制御部30とを備えている。表示部20は画面21を有している。制御部30は、タッチ検出部32、データ解析部34およびメイン制御部36を含んでいる。メイン制御部36にはスイッチSW1およびSW2が接続されている。また、メイン制御部36は、コンソールユニット16に座標信号をインターフェースI1を介し送信する。メイン制御部36は、コンソールユニット16に選択信号をインターフェースI2を介し送信する。コンソールユニット16は、座標信号および選択信号をメインユニット10に中継する。選択信号は、メインユニット10が複数の情報処理装置12から1つを選択するための信号である。
【0020】
図2(b)は、表示部の画面の解体斜視図である。画面21は、表示パネル22とタッチパネル24とを備えている。表示パネル22の正面側にタッチパネル24が設けられている。表示パネル22は、例えば液晶パネルまたは有機EL(Electroluminescence)パネルである。タッチパネル24は、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、表面型静電容量方式または投影型静電容量方式等の方式を用いる。表示パネル22には、選択された情報処理装置12から受信された画像信号に基づき画像が表示される。タッチパネル24は、指等の対象物がタッチされた箇所の座標に関するタッチ信号をタッチ検出部32に出力する。例えば、抵抗膜方式では、タッチ箇所のX座標、Y座標に対応した電圧がタッチ信号としてタッチ検出部32に出力される。
【0021】
図2(c)は、制御部30のブロック図である。制御部30は、CPU(Central Processing Unit)37、メモリ38、入出力部39および内部バス31を備えている。CPU37は、図2(a)のタッチ検出部32、データ解析部34およびメイン制御部36として機能する。メモリ38は、タッチ検出部32、データ解析部34およびメイン制御部36が演算する際のパラメータ等を記憶する。入出力部39は、タッチパネル24からのタッチ信号を受信する。また、入出力部39は、コンソールユニット16を介しメインユニット10に座標信号または選択信号を送信する。内部バス31は、CPU37、メモリ38および入出力部39間を接続する。なお、表示パネル22に出力する画像信号の制御については省略している。
【0022】
図3は、表示部20の画面21の例を示す図である。制御部30は表示部20の画面21に第1領域26と第2領域28とを表示させる。第1領域26は、主に座標信号を生成するために指等がタッチする領域である。第2領域28は、主に選択信号を生成するために指等がタッチする領域である。実施例1においては、第2領域28は第1領域26の下方に設けられているが、第1領域26の上方、左、右および中央のいずれに設けられていてもよい。また、第2領域28は8分割されている。分割されてなくてもよく、8分割以外に分割されていてもよい。実施例1においては、分割された第2領域28はそれぞれ情報処理装置12に対応する。すなわち、情報処理装置12は、例えば8個メインユニット10に接続されている。
【0023】
図4は、タッチ検出部の処理を示すフローチャートである。図4のように、タッチ検出部32は、タッチ検出を開始する(ステップS10)。タッチ検出部32は、タッチを検出したかを判断する(ステップS10)。例えば、タッチ信号の電圧に変化があると、タッチ検出部32は、タッチパネル24がタッチを検出したと判断する。Noの場合、ステップS12に戻る。Yesの場合、タッチ検出部32は、タッチ信号から指等がタッチされたタッチパネル24内の座標を示す入力信号を生成する(ステップS14)。タッチ検出部32は、入力信号をデータ解析部34に送信する(ステップS16)。タッチ検出部32は、終了するかを判断する(ステップS18)。例えば、タッチパネル24のオフ信号を受信した場合、Yesと判断する。Yesの場合、終了する。Noの場合、ステップS12に戻る。
【0024】
図5は、データ解析部の処理を示すフローチャートである。データ解析部34は、入力信号を受信したか判断する(ステップS20)。Noの場合、ステップS20に戻る。Yesの場合、データ解析部34は、タッチされた領域が第1領域26か第2領域28かを判断する。第1領域26の場合、データ解析部34は、第1領域26に入力した入力信号を座標信号に変換する(ステップS28)。座標信号は、タッチパネル24のXY座標に関する信号であり、データ解析部34は、例えば入力信号を座標信号としてもよい。または、データ解析部34は、例えば入力信号から、接続されている情報処理装置12に対応した座標信号を生成してもよい。データ解析部34は、座標信号をメイン制御部36に送信する(ステップS30)。ステップS22において、第2領域の場合、データ解析部34は、第2領域28に入力した入力信号に基づき選択信号を生成する(ステップS24)。例えば、図3のように第2領域28が8個の領域に分割されている場合、それぞれの分割された領域を、8個の情報処理装置12に対応つけておく。データ解析部34は、タッチされた分割された領域に対応する情報処理装置12を選択する選択信号を生成する。例えば、8個の分割された領域に1〜8の番号を付し、番号5を付した領域に指等がタッチされた場合、5番目の情報処理装置12を選択する選択信号を生成する。なお、実施例1では、第2領域28を8個に分割する例を説明したが、第2領域28は複数に分割されていればよい。データ解析部34は、選択信号をメイン制御部36に送信する(ステップS26)。ステップS32において、データ解析部34は、終了するかを判断する(ステップS32)。例えばタッチパネル24のオフ信号を受信した場合、Yesと判断する。Yesの場合、終了する。Noの場合、ステップS20に戻る。
【0025】
図6は、メイン制御部の処理を示すフローチャートである。図6のように、メイン制御部36は、座標信号を受信したか判断する(ステップS40)。Noの場合、ステップS48に進む。Yesの場合、メイン制御部36は、スイッチSW1がオンかオフかを判断する(ステップS42)。オンの場合、メイン制御部36は、座標信号をインターフェースI1を介しコンソールユニット16に送信する(ステップS44)。オフの場合、メイン制御部36は、座標信号を破壊する(ステップS46)。ステップS48において、メイン制御部36は、選択信号を受信したか判断する。オンの場合、メイン制御部36は、選択信号をインターフェースI2を介しコンソールユニット16に送信する(ステップS52)。オフの場合、メイン制御部36は、選択信号を破壊する(ステップS54)。ステップS56において、メイン制御部36は、終了するかを判断する(ステップS56)。例えばタッチパネル24のオフ信号を受信した場合、Yesと判断する。Yesの場合、終了する。Noの場合、ステップS40に戻る。
【0026】
スイッチSW1およびSW2は、スイッチの種類を問わず用いることができる。例えば、スイッチSW1およびSW2として、タクトスイッチ、トグルスイッチ、ディップスイッチまたはフォトカプラを用いることができる。また、インターフェースI1およびI2は、通信方式を問わず用いることができる。例えば、インターフェースI1およびI2として、PS/2、USB(Universal Serial Bus)、I2C、クロック非同期シリアル通信(例えばRS−232C)、クロック同期シリアル通信(例えばCSI)またはパラレル通信を用いることができる。スイッチSW1およびSW2は、設けられていなくてもよい。すなわち、メイン制御部36は、座標信号を受信すると、座標信号をインターフェースI1を介しコンソールユニット16に送信してもよい。また、メイン制御部36は、選択信号を受信すると、選択信号をインターフェースI2を介しコンソールユニット16に送信してもよい。コンソールユニット16は、座標信号および選択信号をメインユニット10に中継する。
【0027】
以上により、スイッチSW1およびSWがオンの場合、タッチパネル24は座標信号を入力し、かつ情報処理装置12を選択するための入力装置として用いられる。スイッチSW1がオンかつスイッチSW2がオフの場合、タッチパネル24は座標信号を入力する入力装置として用いられ、情報処理装置12を選択するための入力装置としては用いられない。この場合、第1領域26に加え第2領域28も座標信号を入力するための領域として用いることができる。制御部30はタッチパネル24の座標信号のみをコンソールユニット16に送信する。スイッチSW1がオフかつスイッチSW2がオンの場合、タッチパネル24は情報処理装置12を選択するための入力装置として用いられ、座標信号を入力する入力装置としては用いられない。スイッチSW1およびSWがオフの場合、タッチパネル24は機能せず、モニタとして使用される。
【0028】
実施例1によれば、図5のステップS24のように、制御部30は、タッチパネル24に入力された入力信号に基づき、複数の情報処理装置12の一つを選択する選択信号を生成する。図6のステップS52のように、制御部30は、選択信号を、コンソールユニット16を介して選択装置であるメインユニット10に送信する。これにより、タッチパネル24を用い、複数の情報処理装置12のうち一つを簡単に選択することができる。
【0029】
また、実施例1によれば、図5のステップS24およびS28のように、制御部30は、第1領域26に入力した入力信号に基づき座標信号を生成する。制御部30は、第2領域28に入力した入力信号に基づき、選択信号を生成する。このように、表示部20に表示された領域により、座標信号または選択信号を生成するため、表示部20の画面を切り換えることなく、簡単に複数の情報処理装置12のうち一つを簡単に選択することができる。
【0030】
さらに、図3のように、制御部30は、第2領域28に複数の情報処理装置に対応した複数の領域を表示する。図5のステップS24のように、制御部30は、複数の領域のうち入力信号が入力した領域に対応する情報処理装置12を選択する選択信号を生成する。これにより、1回の画面のタッチにより、情報処理装置を選択することができる。
【0031】
さらに、図6のように、座標信号および選択信号の少なくとも一方を無効とするスイッチSW1およびSW2を設けることができる。表示部20の機能として、座標信号を入力する入力装置、情報処理装置12を選択するための入力装置および単なるモニタのいずれかを選択することができる。
【実施例2】
【0032】
実施例2は、タッチ回数により、情報処理装置を選択する例である。実施例2が用いられるシステムのブロック図は図1と同じである。実施例2に係る入力装置の構成は図2(a)から図2(c)と同じであり説明を省略する。
【0033】
図7は、データ解析部の処理を示すフローチャートである。図7のように、データ解析部34は入力信号を受信したか判断する(ステップS60)。Noの場合、ステップS60に戻る。Yesの場合、データ解析部34は、指等の対象物がタッチパネルをタッチしたタッチ回数をカウントする(ステップS62)。データ解析部34は、タッチ回数に基づき、選択信号を生成する(ステップS64)。データ解析部34は、選択信号が生成されたか判断する(ステップS66)。Noの場合、図5のステップS28と同様に、データ解析部34は、入力信号を座標信号に変換する(ステップS68)。図5のステップS30と同様に、データ解析部34は、座標信号をメイン制御部36に送信する(ステップS70)。ステップS66において、Yesの場合、図5のステップS26と同様に、データ解析部34は、選択信号をメイン制御部36に送信する(ステップS72)。その後終了し、ステップS60に戻る。
【0034】
図8は、図7のステップS62におけるデータ解析部の処理を示すフローチャートである。データ解析部34に入力信号が入力する(ステップS80)。データ解析部34は、タイマが起動中か判断する(ステップS82)。Noの場合、データ解析部34は、指等がタッチパネル24にタッチしたタッチ座標を記憶する(ステップS84)。データ解析部34は、カウンタをリセットする(ステップS86)。データ解析部34は、タイマを起動する(ステップS88)。その後終了する。
【0035】
次に入力信号が入力した際、ステップS82においてYesの場合、データ解析部34は、タッチ座標が、前回と同じか判断する(ステップS90)。例えば、ステップS84において記憶したタッチ座標と、今回のタッチ座標が同じか判断する。Yesの場合、データ解析部34は、タイマを再起動する(ステップS92)。データ解析部34は、タッチ回数をインクリメントする(ステップS94)。ステップS90からS94により、タイマ起動中(前回タッチされてから一定期間内)に同じ座標がタッチされるとタッチ回数が増加する。これにより、同じ座標をタッチした回数がカウントされる。
【0036】
ステップS90においてNoの場合、データ解析部34は、ステップS84において記憶したタッチ座標を削除する(ステップS96)。データ解析部34は、タッチ回数のカウンタをリセットする(ステップS98)。データ解析部34はタイマを停止する(ステップS99)。ステップS96からS99により、タイマ起動中(前回タッチされてから一定期間内)に異なる座標がタッチされると、タッチ回数のカウントはリセットされる。
【0037】
図9は、図7のステップS64におけるデータ解析部の処理を示すフローチャートである。図9のように、データ解析部34は、タイマが完了しているかを判断する(ステップS100)。すなわち、タイマ起動から一定期間経ているかを判断する。Noの場合、終了する。Yesの場合、データ解析部34は、タッチ回数を判断する(ステップS102)。タッチ回数が0、1または9以上の場合、ステップS114に進む。ステップS102において、タッチ回数が2〜4または6〜8の場合、データ解析部34は、対応する情報処理装置12を選択する(ステップS104)。例えば、タッチ回数が2回の場合、2番目の情報処理装置12を選択する。ステップS112に進む。ステップS102において、タッチ回数が5の場合、データ解析部34は、タッチ座標が原点か判断する(ステップS106)。Yesの場合、1番目の情報処理装置12を選択する(ステップS108)。ステップS106においてNoの場合、5番目の情報処理装置12を選択する(ステップS110)。ステップS112に進む。
【0038】
ステップS112において、データ解析部34は、選択した情報処理装置12に対応する選択信号を生成する(ステップS112)。データ解析部34は、記憶したタッチ座標を削除する(ステップS114)。データ解析部34は、タッチ回数のカウンタをリセットする(ステップS116)。データ解析部34はタイマを停止する(ステップS118)。その後終了する。
【0039】
ステップS100のように、前回のタッチ後一定期間経ていなければ、データ解析部34は選択信号の生成は行なわない。ステップS102において、タッチ回数が0、1、9以上の場合、タッチ回数は間違っているため、データ解析部34は選択信号を生成せず、記憶しタッチ座標の削除、カウンタリセットおよびタイマ停止を行なう。タッチ回数が2〜4、6〜8の場合、データ解析部34はタッチ回数をそのまま選択する情報処理装置12の番号とする。このように、タッチ回数に応じ情報処理装置12を選択できる。なお、タッチ回数と情報処理装置12とは一致していなくとも対応していればよい。
【0040】
図10は、表示部の画面の模式図である。図9のステップS106において、図10のように、タッチ座標が画面21内の原点40の場合、ステップS108のように、1番目の情報処理装置12を選択する。また、タッチ座標が画面21内の原点40以外の点44の場合、ステップS110のように、5番目の情報処理装置12を選択する。1回のタッチだけでは、座標信号を入力しているか選択信号を入力しているか不明である。そこで、1番目の情報処理装置12を選択する場合は、特定の座標を特定タッチすることにより、座標信号の入力との区別をすることができる。特定の座標は原点でなくとも、特定の領域でもよい。特定のタッチ回数は5回以外の回数でもよい。なお、図8、図9におけるタッチ座標が同じか否かの判断は、タッチ座標を含む一定の範囲(例えば原点40について範囲42、点44について範囲46)内であれば、タッチ座標が同じと判断してもよい。
【0041】
実施例2によれば、図8および図9のように、制御部30は、表示部20を連続してタッチした回数に基づき選択信号を生成する。これにより、実施例1のように、画面21を第1領域26および第2領域28に分けずとも選択信号を生成できる。
【0042】
また、制御部30は、連続してタッチした回数が特定回数の場合、連続してタッチした領域の座標に基づき、選択信号を生成する。例えば図9のステップS102、S106、S108、S110のように、連続してタッチした回数が特定回数5回の場合、連続してタッチした領域の座標(原点か否か)に基づき、選択信号を生成する。これにより、例えば、1番目の情報処理装置12を選択することもできる。
【0043】
実施例1および実施例2において、コンソールユニット16に、キーボードまたはマウスのいずれも接続されていない場合、ホットキーにより簡単に情報処理装置を選択することができない。よって、タッチパネル24を用い簡単に情報処理装置を選択することが好ましい。
【0044】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0045】
10 メインユニット
12 情報処理装置
16 コンソールユニット
18 コンソール
20 表示部
22 表示パネル
24 タッチパネル
30 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルを備える表示部と、
前記タッチパネルに入力された入力信号に基づき、複数の情報処理装置の一つを選択する選択信号を生成し、前記選択信号を、選択された前記情報処理装置から受信した画像信号を前記表示部に送信し前記タッチパネルの座標に対応した座標信号を前記選択された情報処理装置に送信する選択装置に、送信する制御部と、を具備することを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示部に第1領域と第2領域とを表示させ、前記第1領域に入力した入力信号に基づき前記座標信号を生成し、前記第2領域に入力した入力信号に基づき、前記選択信号を生成することを特徴とする請求項1記載の入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2領域に前記複数の情報処理装置に対応した複数の領域を表示し、前記複数の領域のうち前記入力信号が入力した領域に対応する情報処理装置を選択する前記選択信号を生成することを特徴とする請求項1または2記載の入力装置。
【請求項4】
前記座標信号および前記選択信号の少なくとも一方を無効とするスイッチを具備することを特徴とする請求項2記載の入力装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記表示部を連続してタッチした回数に基づき前記選択信号を生成することを特徴とする請求項1記載の入力装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記連続してタッチした回数が特定回数の場合、前記連続してタッチした領域の座標に基づき、前記選択信号を生成することを特徴とする請求項5記載の入力装置。
【請求項7】
前記選択装置に、キーボードまたはマウスのいずれも接続されていないことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の入力装置。
【請求項8】
請求項1から6のいずれか一項記載の入力装置と、
前記選択装置と、
を具備するシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−185749(P2012−185749A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49630(P2011−49630)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】