説明

入力装置

【課題】操作方法の分かりやすい入力装置を提供する。
【解決手段】入力装置の表示部の表示色を遷移的に変化させることで入力情報の変化方向をユーザに対して直感的に理解させる。入力装置の操作の際には、表示部の通常状態において入力装置の状態に対応した表示色とは異なる表示色を表示し、その後表示部の通常状態において入力装置の状態に対応した表示色を表示する。入力装置により温度設定を行う際に設定温度を上げた場合、設定温度に対応する表示色を超えてより高温に対応する表示色を表示した後に設定温度に対応する表示色を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は機器に入力を行う入力装置に関し、さらに詳しくは入力される情報の表示機能に関するものである。
【背景技術】
【0002】
種々の機器においては、得られる情報を自動的に入力したり、設定すべき情報を手動で入力したりするための入力装置が設けられている。例えば浴室においては、好みの湯の量や温度を入力するための表示機能を伴うコントローラが設けられる。
【特許文献1】特開平7−132134号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、入力装置における表示機能については、その改善について検討しなければならないことが多く、特にわかりやすい表示の実現にむけて種々の提案が行われている。
【0004】
本発明の課題は、上記に鑑み、わかりやすい表示機能を備えた入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するため、本願発明は、変化する入力情報を入力する入力部と、表示色が変更可能な表示部と、前記入力情報の変化方向に応じて前記表示部の色を異なった方向に遷移的に変化させることにより、前記入力情報の変化方向を表示させる制御部と、を備えることを特徴とする入力装置を提供する。
この構成によれば、入力部からの入力情報の変化方向に応じて表示部の色が遷移的に変化するので、ユーザは入力情報の変化方向を直感的に捉えることができる。具体的徴には、入力情報の変化方向に応じた方向に表示色を連続的または段階的に時間変化させる。
本願発明の具体的特徴によると、入力情報は温度情報であり、前記制御部は高温方向への変化に応じて前記表示部を暖色系の方向に変化させるとともに、低温方向への変化に応じ前記表示部を寒色方向に変化させる。
この構成によれば、温度変化の方向が日常慣れ親しんだ色の変化方向により容易に理解することができる。
本願発明の他の具体的特徴によると、制御部は、入力情報に基づき、入力情報の変化方向を強調するよう表示色を変更させる。
この構成によれば、入力情報の変化が小さくてもその変化方向を明確に知ることができる。
本願発明のさらに具体的な特徴によると、制御部は、入力情報に対応する表示色を超えて変化方向に表示色を強調変化させた後、入力情報に対応する表示色とする。
この構成によれば、強調変化により変化方向を示したあとで表示色が入力情報に対応する表示色に戻るので、変化後の入力情報を色情報として認識することができるとともに、次の変化があったとき、強調変化を入力情報に対応する色から出発させることができる。
【0006】
本願発明の他の具体的特徴によると、入力装置は、操作部と、前記操作部の動きを検出し、検出した信号を前記入力部に対して入力情報として出力する検出部とを備える。このように、本発明は手動で入力情報を設定する場合の表示機能として有用である。
本願発明の他の具体的特徴によると、前記入力情報は警告情報であり、前記制御部は危険方向への変化に応じて前記表示部を赤色方向に変化させるとともに、安全方向への変化に応じ前記表示部を緑色方向に変化させることを特徴とする。
この構成によれば、入力情報が危険方向に変化しているのか安全方向に変化しているのかを、日常慣れ親しんだ色の変化方向により容易に理解することができる。
上記本願発明のさらに具体的な特徴によると、前記制御部は、前記入力情報に基づき、入力情報の変化方向を強調するよう表示色を変化させ、変化量が小さくても変化方向が明確にわかるようにする。
【0007】
本願発明のさらに具体的な特徴によると、前記制御部は、入力情報に対応する表示色を超えて変化方向に表示色を強調変化させた後、入力情報に対応する表示色とする。これによって、変化後の入力情報を色情報として認識することができるとともに、次の変化があったとき、強調変化を入力情報に対応する色から出発させることができる。
本願発明の他の具体的な特徴によると、入力装置は、周囲の環境を監視し、その検出結果を前記入力部に対して入力情報として出力する周囲環境検出部を備えることを特徴とする。このように、本発明は入力情報が自動的に入力される場合の表示機能としても有用である。
【0008】
本願発明の他の特徴によると、入力のための操作部と、前記操作部による操作結果を表示する入力表示部と、前記操作部を操作してからの経過時間をカウントするカウンタと、前記所定時間のカウント状況を表示するカウント表示部と、前記カウンタによるカウントが所定時間経過してから前記カウント表示部によるカウント状況の表示を開始させる表示制御部とを有することを特徴とする入力装置を提供する。
このように操作部の操作開始から所定時間経過してからカウント状況の表示を開始することにより、操作者への注意喚起力を高めることができる。
上記本願発明の具体的な特徴によると、本願発明は、前記カウント表示部によるカウント状況の表示開始から所定時間内に前記操作部の再操作がなかった場合には前記入力表示部における表示どおりの入力を行う。
このように、当初の操作の後ユーザが何も操作をおこなわなければ表示どおりの入力を行うよう構成した場合において、上記の操作部の操作開始から所定時間経過してからカウント状況の表示を開始する構成は特に有用である。カウント状況の表示開始は、表示どおりの入力が行われることの良い予告となるからである。
本願発明のさらに具体的な特徴によると、記入力制御部は、前記カウント表示部によるカウント状況の表示開始から所定時間内に前記操作部の再操作があったときは、前記カウンタによるカウントをリセットし、新たに経過時間のカウントを開始させる。
これによって操作者は当初の操作に基づく表示どおりの入力をしたくないときはこれを変更することができるが、このように構成した場合においても、上記の操作部の操作開始から所定時間経過してからカウント状況の表示を開始する構成は有用である。カウント状況の表示開始によってこのような変更ができる猶予時間を操作者に知らせることができるからである。
【0009】
本願発明の他の特徴によると、変化する入力情報を入力する入力部と、入力情報に対応する表示色を表示する表示部と、入力情報が変化したとき入力情報に対応する表示色を超えて変化方向に表示色を強調変化させた後、入力された状態に対応する表示色へと前記表示部の表示色を変更させる制御部と、を備えることを特徴とする入力装置を提供する。
この構成によれば、強調変化により変化方向を示したあとで表示色が入力情報に対応する表示色に戻るので、変化後の入力情報を色情報として認識することができるとともに、次の変化があったときに再度入力情報に対応する色から強調変化を行わせることができる。出発させることができる。
上記本願発明の具体的な特徴によると、入力装置は、操作部と、前記操作部の動きを検出し、入力情報として出力する検出部と、を備え、前記入力情報は設定温度に関する情報であり、前記制御部は高温方向への変化に応じて前記表示部を暖色系の方向に変化させるとともに、低温方向への変化に応じ前記表示部を寒色方向に変化させることを特徴とする。
このように上記本願発明の特徴は、温度変化の表示に有用であり、また、手動で入力情報を設定する場合に有用である。
本願発明の他の具体的な特徴によると、入力装置は、周囲の環境を監視し、その検出結果を前記入力部に対して入力情報として出力する周囲環境検出部を備え、前記入力情報は警告情報であり、前記制御部は危険方向への変化に応じて前記表示部を赤色方向に変化させるとともに、安全方向への変化に応じ前記表示部を緑色方向に変化させることを特徴とする。
このように上記本願発明の特徴は、警告表示に有用であり、また、入力情報が検出部から自動的に入力される場合においても有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係るリモコンの第一実施例を説明するためのリモコンの外観と、リモコンの内部を説明するための正面図と側面図である。図1に示すリモコン1には液晶表示部3が前面に備え付けられており、通常はメイン画面5が表示される。メイン画面5には温度表示部7と水位表示部9と時計表示部11とが表示される。そしてリモコン1はダイヤル13により入力操作が行われる。
【0011】
図1の正面図と側面図によりリモコン1の構成を説明する。リモコン1に備え付けられているダイヤル13の内部には磁性媒体である磁石15が備えられている。そしてダイヤル13の動きに連動して磁石15が動作し、その動作がホールセンサ17により検出される。 ホールセンサ17で検出された信号は制御部20へと出力される。制御部20はメモリ21とカウンタ23とを備えている。メモリ21はリモコン1が現在保持している情報を記憶するための不揮発性記憶媒体である。カウンタ23は詳細を後述するが、一定時間を測定するために用いられる。制御部20からの出力は液晶ドライバ25へと入力され、液晶ドライバ25からの出力を受けて液晶表示部3が駆動される。
【0012】
図2から図10までを用い、第一実施例において設定温度が変更されるまでの一連の動作について説明する。図2には第一実施例におけるメイン画面が表示されている。このメイン画面はリモコン1の電源が入力されている際に通常表示している画面である。この状態でダイヤル13が操作されると図3のメニュー画面が表示される。
【0013】
図3は第一実施例におけるメニュー画面のうちのひとつである。メニュー画面30にはメニュー32が表示される。メニュー32のうち、ユーザが今現在選択している項目は項目選択枠34により囲まれる。メニュー32のうち、選択項目が階層を有するものについては階層表示インデックス36が表示される。第一実施例においてはメニュー32に表示する文字を大きくしてある。そのため、選択項目一覧がメニュー32に全て表示できない場合、それらがスクロールする構成となっている。図3に示すスクロール項目には「温度」「水位」「その他」「戻る」「EXIT」がある。メニュー32がスクロールして選択項目を表示する必要がある場合はスクロールインデックス38が表示される。棒状に横長に表示されているのはカウントバー40であり、この詳細については後述する。図3に示すとおり、項目選択枠34が温度を囲んだ状態で、一定時間が経過するとカウントバー40が動作を始める。この動作は図4に示す。
【0014】
図4では動作中のカウントバー40が示されている。この状態でダイヤル13が操作されるとカウントバーはリセットされて、カウント表示がバーの右側まで満たされる。一方カウントバーが動作を始めた状態でそのままダイヤル13を操作しないでおくと、項目選択枠34で選択している選択項目が決定されたことになる。ここでは「温度」の項目が選択されており、それが決定されることになる。
【0015】
図5には、温度設定画面にて温度パラメータ50を設定するための画面が示されている。この状態でダイヤル13を操作すると温度パラメータ50の値が変化する。なお、この温度パラメータ50は点滅表示される。これによりユーザは自分が操作している項目を一目で理解することができる。
【0016】
図6には、温度設定画面において温度パラメータが操作されている画面を示されている。ダイヤル13が反時計方向に回転すると温度パラメータ50はその値を下げ、ダイヤル13が時計方向に回転すると温度パラメータ50はその値を上げる。ここでは温度パラメータ50を42℃に設定することを目標とする。パラメータ50が42℃を示す状態でダイヤル13が一定時間操作されないでいるとカウントバー40が動作を開始する。
【0017】
図7に、温度パラメータ50が42℃を表示した状態でカウントバー40が動作している状態を示す。ダイヤル13が操作されるとカウントバー40はリセットされる。ダイヤル13が操作されない場合はカウントバー40はその動作を続ける。そしてカウントバーが動作を完了すると温度パラメータ50が42℃として決定されたことになる。
【0018】
図8に、設定温度確認画面を示す。この画面では確認選択項目52が表示される。この確認選択項目52には「決定」と「戻る」が存在する。そして現在選択している確認項目は確認項目選択枠54にて囲まれる。風呂の設定温度を42℃から変更したい場合は「戻る」を選択してダイヤル13を一定時間操作しない状態にし、カウントバー40を動作させ、カウントバーの動作を完了させればよい。風呂の設定温度を42℃として設定することに間違いがない場合は確認項目選択枠54で「決定」を囲んだまま、ダイヤル13を一定時間操作しないでおけばよい。
【0019】
図9は、風呂の設定温度を42℃として決定し、ダイヤル13が一定時間操作されない場合にカウントバー40が動作している状態を示している。この状態で風呂の設定温度を42℃から変更したい場合はダイヤル13を操作してカウントバー40をリセットさせればよい。風呂の設定温度を42℃として間違いがない場合はダイヤル13を操作しないでカウントバー40をそのまま動作終了させればよい。
【0020】
図10は風呂の設定温度が42℃となっていることを表示しているメイン画面である。このメイン画面を見ることによりユーザは自身の操作が入力操作の結果が反映されているか否かを確認することができる。
【0021】
図11に、第一実施例におけるリモコンの操作インターフェースを説明するためのフローチャートを示す。図11のフローチャートはリモコンの電源が投入されるとその動作を開始する。そしてステップS2にてメイン画面(図1の5)が表示される。そしてステップS4にてホールセンサが動きを検出するまではメイン画面を表示し続ける。ステップS4にてホールセンサが動きを検出するとステップS6にてメニューとカウントバーが表示される。そしてステップS8にてカウンタAがスタートする。カウントAはウントバーを動作させるまでの時間をカウントするもので、一定時間内にダイヤルが操作されるとカウントをリセットする。ステップS10にてホールセンサが動きを検出するとステップS12にてホールセンサの検出結果を基に選択項目にカーソルが移動される。そしてステップS14にてカウントはリセットされ、ステップS8に戻り再度カウントAのカウントが行われる。
【0022】
ステップS10にてホールセンサが動きを検出しない場合はステップS16にてカウント時間が3秒を経過するまではステップS10に戻るループ処理が行われる。ステップS16にてカウント時間が3秒経過したと判断される場合はステップS18にてカウントBがスタートするとともにカウントバーが動作を開始する。このカウントBではカウントバーが動作完了するまでの時間が測定される。カウントバーの表示残量とカウンタのカウンタ時間とは一対一の関係を有する。ステップS18に続いてステップS20にてカウント時間が2秒を経過したか否か(カウントバーが動作を完了したか否か)を判断し、カウント時間が2秒を経過していないと判断される場合はステップS22にてホールセンサが動きを検出するか否かを判断する。ステップS22にてホールセンサが動きを検出しないと判断される場合はステップS20へと戻るループを形成する。ステップS22にてホールセンサが動きを検出したと判断される場合はステップS24にてカウンタをリセットして、ステップS26にてカウントバーをリセットしてステップS8へと戻る。カウントバーのリセットとはカウントバーの表示状態を初期状態に戻すことである。
【0023】
ステップS20にてカウント時間が2秒経過したと判断される場合はステップS28にて選択決定がなされたものと判断する。続いてステップS30にて選択決定されたものが「EXIT」である場合はステップS2に戻りメイン画面を表示する。なおデフォルトでは選択項目は「EXIT」に設定されているが、「戻る」「温度設定」がデフォルトで設定されていてもよい。ステップS30にて選択決定されたものが「EXIT」でない場合はステップS34にて選択決定した項目が「戻る」であるか否かを判断する。ステップS34にて選択決定した項目が「戻る」であると判断された場合はステップS36にてひとつ上の階層がメイン画面であるか否かが判断される。ひとつ上の階層がメイン画面であると判断される場合はステップS2に戻りメイン画面を表示する。ステップS36にてひとつ上の画面がメイン画面ではないと判断される場合はステップS40にてひとつ上の階層に移動してステップS2にもどりメイン画面を表示する。 ステップS34にて選択決定した項目が「戻る」ではないと判断された場合はステップS42にて選択した項目が下階層をもつか否かを判断する。下階層を持つと判断される場合はステップS44にてひとつ下の階層に進んで下位層のメニューを表示してステップS8へと戻る。 ステップS42にて選択した項目が下階層を持たないと判断される場合はステップS48にてパラメータ操作画面に移行する。なお、ステップS8とステップS18にて動作するカウンタは同一もカウンタであっても別々のカウンタであってもよいが、測定する時間は異なる。すなわちステップS8でカウントする時間とステップS18にてカウントする時間とは第一時間と第二時間というように別々の時間であるが、それをカウントするのに異なるカウンタを用いても良いし同一のカウンタを用いても良い。またステップS8とステップS18とではそれぞれ3秒と2秒をカウントしているが、カウントする時間はこのとおりの時間に限られることはなく、例えばそれぞれ2秒をカウントする、というように設定しておけば選択項目を決定するまでの時間がより素早くなる。
【0024】
図12は、本願発明の第一実施例におけるパラメータ操作画面を説明するためのフローチャートであり、図11のステップS48を詳細に説明するものである。図12において、ステップS50にて操作対象のパラメータを点滅させる。そしてステップS52にてカウントAがスタートする。このカウントAはカウントバーの動作を開始させるまでの時間を測定するためのカウントである。ステップS52の後ステップS54にてホールセンサが動きを検出するか否かを判断し、動きが検出されたと判断される場合はステップS56にてホールセンサの検出結果に基づいてパラメータを調整する。そしてステップS58にてカウンタをリセットしてステップS52へと戻る。 ステップS54にてホールセンサが動きを検出しないと判断される場合はステップS60にてカウント時間が3秒経過するか否か判断がされる。カウント時間が3秒経過しないと判断される場合はステップS54に戻るループ処理を形成する。ステップS60にてカウント時間が3秒を経過したと判断される場合はステップS62にてカウントBのカウントが開始されると同時にカウントバーの動作が開始される。そしてステップS64にてカウント時間が2秒経過したか否かの判断(ウントバーが動作完了したか否かの判断)がなされ、カウント時間が2秒経過していないと判断される場合はステップS66にてホールセンサが動きを検出したか否か判断がなされる。ホールセンサが動きを検出しないと判断される場合はステップS64へと戻るループが形成される。ステップS66にてホールセンサが動きを検出したと判断される場合はステップS68にてホールセンサの検出結果を基にパラメータを調整し、ステップS70にてカウンタをリセット(カウントバーをリセット)してステップS52へと戻る。
【0025】
ステップS64にてカウントBのカウント時間が2秒経過(カウントバーが動作完了)したと判断される場合はステップS72にて確認選択項目である「決定」「戻る」を表示する。そしてステップS74にてカウントAをスタートし、ステップS76にてホールセンサが動きを検出したか否かの判断がなされ、検出したと判断される場合はステップS78にてセンサの検出結果に基づいて選択項目を変更し、ステップS80にてカウンタをリセットしてステップS74へと戻る。ステップS76にてホールセンサが動きを検出しなかったと判断される場合はステップS82にてカウント時間が3秒を経過したか否かの判断がなされ、3秒経過していないと判断される場合はステップS76に戻り、ステップS82にて3秒が経過したと判断される場合はステップS84へと進む。そしてステップ
S84にてカウントBのカウント(カウントバーの動作)がスタートし、ステップS86にてカウントBのカウント時間が2秒を経過したか否か(カウントバーの動作が完了したか否か)の判断がなされる。ステップS86にてカウントBのカウント時間が2秒に達していないとないと判断される場合はステップS88にてホールセンサが動きを検出したか否かの判断がなされ、動きを検出していないと判断される場合はステップS86に戻る。ステップS88にて動きを検出したと判断される場合はステップS90にてホールセンサの検出結果を基にパラメータの調整を行う。そしてステップS92にてカウンタをリセットし(カウントバーをリセットし)ステップS74に戻る。 ステップS86にてカウントバーの動作が完了したと判断される場合はステップS94にて選択項目が「決定」であるか否かの判断がなされ、「決定」ではないと判断される場合はステップS50へと戻る。ステップS94にて「決定」であると判断される場合はステップS96にてメイン画面を表示して終了する。
【0026】
以上図1から図12を用いて第一実施例を説明した。この実施の形態によると、リモコンのパラメータを操作するのにたったひとつの入力部を利用することから、リモコンに備え付けられる液晶のサイズを大きくすることができる。これにより液晶に表示する文字を大きくすることができ、視力の優れないユーザにとっても使用しやすいリモコンを提供することができる。またリモコンのパラメータを操作する際の入力デバイスとして磁石とホールセンサとを用いることから、従来から使用されている機械的な入力ボタンを使用する場合に比較して、湿度が高い環境下においても故障の発生率を抑えることができる。
【0027】
次に図13と図14とを用いて第二実施例について説明する。本実施例は制御部がカウントバーの動作開始まで測定する時間と、カウントバーが動作完了するまでの時間を測定するのに使用するカウンタを1つにした際のリモコンを制御するフローチャートについて述べるものである。
【0028】
図13は第一実施例の図11に比較してステップS8がステップS100に、ステップS18がステップS102に、ステップS20がステップS104に置き換わったものである。図13を説明するに当たって図11と符号を同じくするものについてはその説明を省略し、置き換わったステップだけについて説明する。 ステップS100では第二実施例におけるリモコンの制御装置が備えるカウンタのスタートが開始される。そしてステップS102ではステップS16にてカウント時間が3秒を経過した後にカウントバーが動作を開始する。そしてステップS104ではカウント時間が5秒経過したか否か(カウントバーが動作完了したか否か)を判断する。
【0029】
図14は第一実施例の図12に比較してステップS52がステップS110に、ステップS62がステップS112に、ステップS64がステップS114に、ステップS74がステップS116に、ステップS84がステップS118に、ステップS86がステップS120に置き換わったものである。図14のフローチャートを説明するにあたって図12と符号を同じくするものについては説明を省略し、置き換わったステップだけについて説明する。
【0030】
ステップS112ではステップS60にてカウント時間が3秒経過した後にカウントバーの動作が開始される。そしてステップS114にて同じカウンタのカウント時間が5秒を経過したか否か(カウントバーの動作が完了したか否か)の判断が成される。カウント時間が5秒経過していないと判断されるときはステップS66に、カウント時間が5秒経過したと判断されるときはステップS72に進む。 ステップS118はステップS82においてカウント時間が3秒経過したと判断されたのちにカウントバーの動作を開始させる。そしてステップS120にて同じカウンタのカウント時間が5秒を経過したか否か(カウントバーの動作が完了したか否か)の判断がなされる。カウント時間が5秒経過していないと判断される場合はステップS88に、カウント時間が5秒経過したと判断される場合はステップS94に進む。
【0031】
図13と図14を用いて説明した第二実施例によると、カウントバーが動作開始まで測定する時間と、カウントバーが動作完了するまでの時間を測定するのに使用するカウンタを唯一とすることができ、カウンタを容易な構成とすることができる。
【0032】
次に図15から図25を用いて本願発明の第三実施例について説明する。第三実施例は第一実施例および第二実施例とは異なり、カウントバーを用いずにコントローラを操作するインターフェースに関する実施例である。
【0033】
図15に本願発明の第三実施例の全体図を示す。浴室とその周辺の風呂設備を含むコントローラ60は浴室内の設備の一つであるが、図15ではその詳細構成の説明の必要上、浴室および風呂設備82とは独立させて図示している。そしてコントローラ60は、コントローラ60を操作するための左ダイヤル62と、右ダイヤル64が設けられている。これらのダイヤルは矢印61および矢印63で示すように左右いずれの方向にも自由に回転できるよう構成される。 左ダイヤル62には複数の磁石66が設けられており、これら磁石66とAホール素子センサ群68によって左ダイヤル62の回転方向及び回転量を検出することができる。同様にして、右ダイヤル64に備え付けられている複数の磁石70と、磁石70の動きを検出するBホール素子センサ群72により、右ダイヤル62の回転方向および回転量が検出される。 コントローラ制御部74はAホール素子センサ群68とBホール素子センサ群72からの出力信号を受け、それぞれのダイヤルの操作の有無およびその方向と量を判定する。メモリ78とはコントローラ制御部74の動作のためのプログラムおよび必要なデータを記憶する。スピーカ76および表示部80は、コントローラ制御部に制御されて浴室制御に関する情報をそれぞれアナウンスするとともに表示する。 表示部80は、RGB三色のLEDを含むLEDバックライト79によって照明されるモノクロLCD81を含み、このバックライトの三色比率の変化によって表示部80の表示色が暖色系から寒色系に変化する。その詳細は後述する。 浴室および風呂設備82はコントローラ制御部74によって制御される浴室制御部84を有する。浴室制御部84は、水源部86、水源部86からの水を熱するための熱源部88および、水源部86から熱源部88への水の供給および熱源部88から浴槽94へのお湯の供給を制御する水栓駆動部92を制御する。なお、熱源部で加熱されたお湯は、シャワー90にも供給される。熱源部88にて加熱されたお湯が供給される浴槽94には、浴槽94に貯められている水温を測定する水温センサ96と、浴槽94の水位を測定する水位センサ98および排水栓99が設けられている。
【0034】
図16を用いてコントローラ60の外観と初期状態表示について説明する。コントローラ60は、左ダイヤル62と、右ダイヤル64と、表示部80により構成されるシンプルな外観である。表示部80には、コントローラ60の電源が投入された通常状態において図16の状態の表示が行われ、湯船温度表示部100と、シャワー90から放出される水温を表示するシャワー温度表示部102とが表示される。なお、この表示は、コントローラにてパラメータの操作を何も行っておらず、また湯船も空で、湯の供給も加熱も行われていない状態を示す。第三実施例のコントローラ60はダイヤル62とダイヤル64とがコントローラ60の側面に埋め込まれた形であるため表示部80を大きくすることができる。
【0035】
図17を用いて給湯中および浴室に貯められた湯を加熱する際の表示部80の表示状態を示す。同図では湯船に湯または水が張られていることを示すために湯船の中の色が図16とは変わっている。なお、浴槽に貯められている水または湯の温度に応じて湯船温度表示部100で表示されている湯船の色を変化させてもよい。これにより視力が優れないために温度表示の数字が読取れないユーザも湯船の温度を直感的に認識することができる。 さらに、熱源部により浴槽94に給湯中であるか、または湯船の張られた水または湯が加熱中である場合には、加熱中アイコン101が湯船温度表示部100の下に現れる。
【0036】
図18を用いて湯船の温度設定中の表示部80の表示状態を示す。湯船の温度設定中は表示部80にシャワー温度表示部が表示されなくなる。これはユーザに対して操作対象が湯船の温度であるということを認識させるためのものである。これによりユーザが操作対象を湯船の温度設定とシャワーの温度設定とを混同することが回避される。
【0037】
図19を用いてシャワーの温度設定中の表示部80の表示状態を示す。シャワーの温度設定中は表示部80に湯船温度表示部が表示されなくなる。これはユーザに対して操作対象がシャワーの温度設定であるということを認識させるためのものである。これによりユーザが操作対象をシャワーの温度設定と、湯船の温度設定とを混同することが回避される。
【0038】
図20を用いて、図15のコントローラ制御部74の動作の基本フローチャートを示す。このフローは風呂設備が家庭内電源に接続されるとスタートする。フローがスタートすると、コントローラ制御部74はまずステップS202にて風呂設備の主電源がONであるか否かを判断する。そして主電源が投入されていないと判断するとステップS204にて両ホール素子センサ群のいずれから出力信号が出てもこれに応答して主電源がONとなるよう両ホール素子センサ群を待機状態におく。これによって左ダイヤル62と右ダイヤル64のいずれが操作されてもこれらが主電源スイッチとして機能することとなる。 そしてステップS206にて両ホール素子センサ群の少なくともいずれか一方からの出力信号を受けたか否かを判断する。両ホール素子センサ群からの信号を検出しない場合は、ステップS202に戻る。以下、ステップS206で両ホール素子センサ群の出力が検出されないかぎり、ステップS202からステップS202のループが繰り返される。一方、ステップS206にて両ホール素子センサ群からの信号を検出した場合これに応答してステップS208に進み、コントローラの主電源をONにする。そしてステップS210にてコントローラ60の主電源がONであることをコントローラ60の表示部で表示させる。 これに対し、ステップS202にて主電源が投入されていると判断される場合は直接ステップS210に進む。この場合は既に主電源がONであるので操作が不要であり、そのため、ステップS204で両ホール素子センサ群が主電源ON待機状態におかれることもない。
【0039】
主電源ON表示が行われるとステップS212に進み、両ホール素子センサ群からの出力が同時になされたか否かを判断する。両ホール素子センサ群からの出力が同時になされたと判断される場合はステップS214にて湯船の水温などを設定する設定処理に入る。その詳細は後述する。なお、同時出力とは、Aホール素子センサ群68からの出力信号とBホール素子センサ群72からの出力信号とが同時に制御部74で検出されることをいい、右ダイヤル62と左ダイヤル64が意図的に同時に回転させられた場合に該当する。これは、誤った設定処理によって意図せずに設定が変わってしまうことを防止するための配慮であり、右ダイヤル62と左ダイヤル64を同時に回転させるような不自然な操作が不用意になされる可能性が少ないことを想定している。つまり、誤って片方のダイヤルを触ってしまい、これを回転させたとしても設定処理に入ることはない。ステップS214における設定処理が完了すると、ステップS216に進む。一方、ステップS212にて両ホール素子センサ群からの出力が同時になされたことの検出がない場合は直接ステップS216に進む。ステップS216では、湯船が空であるか否かを判断する。そして、湯船が空であると判断された場合は、コントローラ制御部74はステップS218にて両ホー
ル素子センサ群の出力を待ち、そのいずれかから出力が検出されたときは給湯処理を行うべく待機する状態となる。このように、ホール素子センサ群の出力は浴室および風呂設備の状態検出結果に応じその意味が変身する。つまり、例えばステップS202の状態検出があったときは電源ONを行うための信号となるのが、ステップS216の状態検出があったときは給湯を行うための信号となる。
【0040】
ステップS218の給湯待機状態となった後、フローはステップS220に進み、両ホール素子センサ群のうち少なくともいずれか一方からの出力があったか否かを判断する。待機状態開始後一定時間内に両ホール素子センサ群からの出力がない場合はステップS202へと戻る。これにより、湯船が空の状態が続きかつ設定処理が検出されない限りは、ステップS202からステップS220が繰り返され、左ダイヤル62および右ダイヤル64の機能は給湯開始操作の検出を待機する状態に維持される。 一方、ステップS218における待機状態開始後一定時間内に両ホール素子センサ群からの出力があった場合はステップS222に進み、給湯処理を開始する。そして給湯処理が完了するとステップS224に進んで自動補湯保温処理を行い、ステップS202へと戻る。 これに対し、ステップS216にて湯船が空ではないと判断された場合はステップS226に進み、湯船が冷水であるか否かを判断する。そして冷水でないと判断された場合はステップS224に移行して自動補湯保温処理を行う。一方、ステップS226にて湯船が冷水であると判断される場合はステップS228に進み、そのいずれかから出力が検出されたときは追焚処理を行うべく待機機する状態となる。次いで、ステップS230で待機状態開始から一定時間内に両ホール素子センサ群のうちのいずれかからの出力があったかどうか検出する。ステップS230にて両ホール素子センサ群からの出力がないと判断される場合はステップS202へと戻る。一方、ステップS230にて両ホール素子センサ群のいずれかからの出力があったと判断される場合はステップS232に進んで追焚処理を行い、追い焚き処理が完了するとステップS202へと戻る。
【0041】
図20の基本フローは以下、ステップS202からステップS232を繰り返し、電源0N操作、設定操作、給湯操作および追焚操作のいずれにも対応するようにする。そしてこれらの操作はいずれも、ダイヤル操作によって行われ、浴室および風呂設備の状態に応じてダイヤル操作の意味が変身することになる。
【0042】
図21は、図20のステップS222における給湯処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、まずステップS242にて給湯を開始する。そしてステップS244にて給湯中である旨をユーザに対して知らせる画面をコントローラ60の表示部に表示する。そしてステップS246にて水位表示を開始する。この処理は、浴槽が給湯されるごとに湯船の水位があがっていく状態をコントローラ60の表示部に表示されている水位に連動させるためのものである。そしてステップS248にて水位に応じた水温表示位置移動処理を開始する。この処理はコントローラ60の表示部に表示される湯船の水位のちょうど真ん中に水温を表示するための処理である。この処理によると湯船の水位が一定以上になり、かつその水位が上がっていく場合は、水温表示の位置も連動して上がっていくことになる。一方水位が下がった場合は、水温表示の位置もそれに連動して下がっていくことになる。これらの表示は、図17に相当する。
【0043】
次に、ステップS250に進み、両ホール素子センサ群の出力を待ってそのいずれかから出力が検出されたときは給湯中止を行うべく待機する状態となる。このように、給湯中であれば、左ダイヤル62および右ダイヤル64は給湯中止を指示する操作部に変身する。そしてステップS252にて両ホール素子センサ群のいずれか一方のみからの出力があるか否かを判断する。該当しない場合はステップS254に進み、両ホール素子センサ群から同時に出力があったか否かを判断する。そして、ここでも該当がなければステップS256に進み、湯船が設定湯量に到達したか否かを判断する。設定湯量に到達していないと判断される場合はステップS252へと戻る。以下、ホール素子からの出力がない限り、設定湯量への到達までステップS252からステップS256が繰り返される。一方ステップS256において、設定湯量に到達していると判断される場合はステップS258にて給湯を中止してフローを終了する。 ステップS254にて両ホール素子センサ群からの出力が同時になされたと判断される場合はステップS260にて給湯を中断し、ステップS262にて設定処理に入る。このように給湯中であっても両ダイヤルの同時操作によっていつでも設定処理にはいることができる。 一方、ステップS252にて一方のみのホール素子センサ群からの出力があると判断される場合はステップS258に飛び、その時点て給湯を中止してフローを終了する。このように設定湯量に到達しなくてもステップS252でホール素子の一方のみの出力が検出された場合は給湯をストップできる。これにより、湯または水が所定量張られていない場合は、片方のダイヤルを任意の方向に回す度に、給湯開始および給湯中止を交互に繰り返される。これは、湯船が空の状態においてダイヤル操作を知らない操作者が誤ってダイヤルに触り、不用意に給湯が始まってしまった場合でも再びダイヤルを回せば給湯が中止されることを意味する。これは操作者が慌てて行う操作として最も予想されるものなので、操作者の自然な行動により誤操作から復帰することが可能となる。
【0044】
図22は、図20のステップS224における自動補湯保温処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、まずステップS272にて浴槽の水位が所定以上であるか否かを判断する。水位が所定以下であると判断される場合はステップS274に進む。一方ステップS272で水位が所定以上であると判断されるとステップS273に進んで湯温が所定以上かどうかチェックする。そして湯温が所定以上であれば何もする必要がないので直ちにフローを終了する。なお、ステップS273で湯温が所定以上であることが検出されない場合はステップS274に進む。 ステップS274では補湯保温を開始する。補湯保温の処理は、浴槽の湯船の水位と温度を、ユーザがコントローラ60で設定している水位と温度以上に保つ処理であり、具体的には減った湯量を補充するかまたは冷めた湯を再加熱するものである。補温補湯を開始した後ステップS276にて補湯保温中である旨をユーザに対して知らせる画面をコントローラ60の表示部に表示する。そしてステップS278にて両ホール素子センサ群をダイヤルによる補湯保温中止操作への待機状態とする。
【0045】
次いでステップS279において補湯保温を開始してから所定時間が経過したかどうかチェックする。時間経過がなければステップS280に進み、両ホール素子センサ群のいずれか一方のみ出力があるか否かを判断する。該当しない場合はステップS282に進み、両ホール素子センサ群から同時に出力があるか否かを判断する。そして、ここでも該当がなければステップS256に進み、湯船の湯が設定水位および設定湯温以上となったかどうかチェックする。該当しない場合はステップS279に戻る。以下、ホール素子からの出力がなく、かつ補湯保温開始後所定時間が経過しない限り、ステップS279からステップS284が繰り返される。一方ステップS284において、湯船の湯が設定水位および設定湯温以上となったと判定されるとステップS286にて補湯保温を中止してフローを終了する。一方、ステップS279において補湯保温を開始してから所定時間が経過したと判断されたときは、湯船の湯が設定水位および設定湯温以上となっていなくても直ちにステップS286に進み、補湯保温を中止してフローを終了する。これは、中止操作のないまま住人が不在で長期に渡り自動補湯保温が継続されてしまうことを自動的に防止するためのものであり、ステップS279において設定される経過時間は例えば6時間に設定し、これ以上はダイヤルの操作がなくても補湯保温を打ち切るようにする。 これに対し、ステップS280にて両ホール素子センサ群のうちのいずれか一方のみからの出力があると判断される場合はステップS286に進み、所定時間経過前であっても補湯保温を中止してフローを終了する。 一方、ステップS282にて両ホール素子センサ群からの出力が同時になされたと判断される場合はステップS288にて補湯保温を中断し、ステップS290にて設定処理に入る。このように補湯保温中であっても両ダイヤルの同時操作によっていつでも設定処理にはいることができる。
【0046】
図23は、図20のステップS232における追焚処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、まずステップS302にて追焚を開始する。そしてステップS304にて追焚中である旨をユーザに対して知らせる画面をコントローラ60の表示部に表示する。そしてステップS306にて両ホール素子センサ群を追焚停止操作の待機状態とする。そしてステップS308にて両ホール素子センサ群のいずれか一方のみからの出力があるか否かを判断する。該当しない場合はステップS310に進み、両ホール素子センサ群から同時に出力があったか否かを判断する。そして、ここでも該当がなければステップS312に進み、追焚の結果湯温が設定温度に到達したか否かを判断する。設定温度に到達していないと判断される場合はステップS308へと戻る。以下、ホール素子からの出力がない限り、設定温度への到達までステップS308からステップS312が繰り返される。一方ステップS312において、設定温度に到達していると判断される場合はステップS314にて追焚を中止してフローを終了する。 ステップS310にて両ホール素子センサ群からの出力が同時になされたと判断される場合はステップS318にて給湯を中断し、ステップS320にて設定処理に入る。このように追焚中であっても両ダイヤルの同時操作によっていつでも設定処理にはいることができる。 一方、ステップS308にて一方のみのホール素子センサ群からの出力があると判断される場合はステップS314に飛び、その時点で追焚を中止してフローを終了する。このように設定温度に到達しなくてもステップS308でホール素子の一方のみの出力が検出された場合は好みに応じ追焚をストップできる。
【0047】
図24は、図20のステップS214、図21のステップS262、図22のステップS290および図23のステップS320における設定処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、まずステップS332にて湯船温度設定表示を行う。これは図18表示部の画面に相当する。そしてこの表示を継続したままステップS334に進み、両ホール素子センサ群を設定項目変更待機状態とする。 次いで、ステップS336にて両ホール素子センサ群の一方からの出力があるか否かを判断し、出力があると判断される場合はステップS338にてその操作に応じて設定項目の変更を行う。例えば設定項目に湯船の温度設定とシャワーの設定温度とがある場合、上記一方のホール素子センサ群の出力に応じ、設定項目が湯船の温度設定からシャワーの設定温度に変更される。この結果、図19の表示部80の画面における表示状態となる。なお、設定項目の変更はダイヤルの回転量に応じて変わるので回す角度が大きければ、一回の回転操作で図18と図19の表示が何度も交代する。これによって、ダイヤル操作を知らない場合でもダイヤルを回してみることによってその機能を知ることができる。 一方のダイヤルの操作によりステップS336からステップS340に至ると、他方ホール素子センサ群からの信号により設定項目を決定すべく待機する状態となる。これに対応してステップS336で検出された当初のホール素子センサ群の出力は設定項目変更のための信号として固定
される。例えば、ステップS336でAホール素子センサ群68からの信号を検知したとすると、ステップS340では右ダイヤル64の操作によるBホール素子センサ群72の出力を設定項目決定の信号とするよう待機する。一方、当初検出されたAホール素子センサ群68からの信号は引き続き設定項目変更に用いるようにして待機する。
【0048】
この状態でステップS342に進み、当初ホール素子センサ群からの出力が検出されたか否かを判断する。出力が検出された場合はステップS344へと進み、設定項目の変更が行われる。例えば、ステップS336の検出により図18の状態から図19の状態となっていたとすると、ステップS342の検出により、図19の状態から図19の状態に戻し、設定項目を再び湯船の水温設定としてステップS346に進む。一方、ステップS342で当初ホール素子の出力を検出しなければ直接ステップS346に至る。 ステップS346では、当初のホール素子の出力を最後に検出してから後、所定時間が経過したか否かが判断される。そして、ステップS346にて所定時間が経過していないと判断される場合はステップS348にて他方ホール素子センサ群からの出力があるか否かの判断がなされ、他方ホール素子センサ群からの出力がないと判断される場合はステップS342へと戻る。以下、ステップS346で所定時間の経過が検出されなければ、ステップS348による他方ホール素子センサ群の出力が検出されない限りステップS342からステップS348が繰り返される。そして、この間、当初ホール素子の操作によって何度でも設定項目の変更が可能であり、その度にステップS346でチェックされる所定時間はリセットされる。 ステップS348にて他方ホール素子センサ群からの出力があると判断される場合はステップS350に進み、ステップS344で変更された状態にて設定項目が決定される。このようにして設定項目が決定されるとステップS352に進み、両ホール素子センサ群のいずれか一方信号が検出されたとき、これを設定項目における数値変更の信号として処理すべく待機させる。なお、ステップS352の待機状態に至ると、ステップS342やステップS348の検出において決定されていた「当初ホール素子」および「他方ホール素子」の関係はキャンセルされており、いずれのホール素子センサ群が操作されてもその信号が数値変更信号として扱われるよう待機が行われる。ついでステップS354の数値変更および決定処理に進む。ステップS354の処理の詳細は後述する。
【0049】
ステップS354の処理が終わるとステップS356に進む。また、ステップS336の段階でいずれのホール素子センサ群からの出力も検出されないとき、または、ステップS346において所定時間が経過したときは直接ステップS356に進む。ステップS356では、両ホール素子センサ群が同時に出力されたかあるいはステップS354の処理が終わってから所定時間が経過したかをチェックする。いずれの条件も満たさない場合はステップS336に戻り、以下、ステップS356での検出がない限り、ステップS336からステップS356を繰り返す。そしてこの間、設定項目の変更、設定項目の決定および決定された設定項目の数値変更およびその決定に対応する。 ステップS356においていずれかの条件を満たすと判断される場合はステップS358に進む。そして図20に示すステップS212を経て設定処理に入ったのかどうかがが判断される。そして、該当すれば直ちにフローを終了し、該当しなければ元のフローのスタートにもどる。該当しないケースとは例えば図21の給湯処理のステップS254を経て図24の設定処理に入った場合である。元のフローのスタートに戻るとは、このような場合において、図21の給湯処理のスタートに戻ることをいう。図22のステップS282、図23のステップS310から図24の設定処理に入った場合も同様である。
【0050】
図25は、図24のステップS354における数値変更と決定処理の詳細を示すフローチャートである。フローがスタートすると、まずステップS362にていずれか一方のホール素子センサ群からの出力が所定時間内にあるか否かを判断する。そして、所定時間出力がないと判断される場合は数値変更を中止し、直ちにフローを終了する。これは、設定操作をよく知らない操作者の操作により図25に至り、以後操作者が何も操作しないときに、このフローから抜けられないようになるのを防止するためのものである。 一方、ステップS362において両ホール素子センサ群のいずれか一方からの出力があると判断される場合はステップS364にて数値変更を行う。そしてステップS366にて予め決められているダイヤルの回転方向のいずれへの変更であったかに基づき、高温方向に数値が変更されたか否かを判断する。図15の実施例では、複数の磁石がダイヤルに設けられているため、このような回転方向の検知も可能である。なお、回転方向の検知ができない場合は、変更後の数値と変更前の数値の比較により高温方向への数値変更を検出してもよい。
【0051】
ステップS366において高温方向に数値が変更されたと判断された場合はステップS368にて表示部に表示されている数値の色を暖色方向に強調変更させる。色の変化は、図15のLEDバックライト79におけるR色LED、G色LEDおよびB色LEDの輝度比率を変更することによって可能となる。なお、LEDの輝度はPWM制御により行う。そして暖色方向への強調変更処理とは、色の変化が高温方向に行われたことをユーザにわかりやすく認識させるための処理である。すなわち、ステップS364において変更された数値に対応する色よりもより暖色系寄りの色を表示することにより、変更が高温方向に行われたことを明確にする。この処理は特に数値の変化が少なく、元の数値に対応する色と変更された数値に対応する色との差が判別しにくいときに有用である。例えば、温度設定中に図18に示すように39℃の温度が黄色で表示されている場合に、表示部の数字が39.5℃に変化した際には対応して数字の色をわずかにオレンジ色側に変化させるのではなく、赤色に変化させる処理を行う。この処理によると、パラメータを微小に変化させた場合においても、変化の方向をわかりやすく伝達することができる。これによって視力が弱くて39℃から39.5℃への高温方向への変化を数字で読み取れないユーザに対しても色の変化により変化の方向をわかりやすく伝達することができる。そしてステップS370にて強調変更後所定時間が経過するまで待機し、所定時間が経過するとステップS373にて変更数値に対応する色を温度表示の色とする。これは、色の変化方向をユーザに視認させた後、表示色を表示色と温度との相関関係に戻すための処理である。例えば、表示色と設定温度の相関関係が、39℃が黄色、39.5℃が黄色からわずかにオレンジ側に寄った色であった場合において赤色に強調変更された色を39.5℃に対応する色に表示し直す。相関関係とは直線関係を含む種々の関数の他、入力装置に記録された表示色と設定温度の対応表などが含まれる。 一方、ステップS366にて数値変更が高温方向ではないと判断された場合は、低温方向に数値変更が行われたことを意味するので、ステップS372にて数値色寒色方向に強調変更が行われる。例えば、表示色と設定温度の相関が、39.5℃で黄色、39.0℃で薄黄色になる相関関係あった際に、39.5度の温度が39.0℃に変更された際に、ステップS372で色を黄色から水色に表示する。そしてステップS370にてユーザが強調変更を認識できる最低限の時間を経てステップS373に移行し、パラメータを変更数値対応色に変更させる処理を行う。上記の例では表示色を39.0℃に対応する薄黄色に変化させる。
なお、このような強調変更は温度設定を示す数字の表示色のみに限られることはない。例えば、設定温度を示す数字の背景色を強調変更するものや、強調変更を表示する専用の表示部が設けられているものでも良い。
上記ステップS368およびステップS372における数値色の変更は、変更方向がわかるよう、元の色から強調変更による最終到達色に向かって遷移的に変化させられる。つまり、元の色から最終到達色に瞬間的に変わった場合その変化方向が直感的にわかりにくいので元の色から最終到達色に向かって例えば0.5秒程度の時間をかけて徐々に変化させる。この変化は連続的であっても良いし、何段階かのステップを踏んでもよい。
なお、ステップS368およびステップS372の強調変化において色を遷移的に変更することは変化方向の明示において有用であるが、元の色から最終到達色に一気に変化させてもユーザが変化方向を了解できるときはこのような簡易的な変化を採用してもよい。
【0052】
ステップS374では、他方のホール素子センサ群からの出力があったときこれを数値決定信号として処理すべく待機状態とする。同時に、ステップS362において検出された当初のホール素子センサ群の出力は、以後も数値変更信号として処理すべく待機させる。次いで、ステップS376で当初ホール素子センサ群からの出力があるか否かを判断する。 ステップS376にて当初ホール素子センサ群からの出力があったと判断される場合はステップS378にて数値変更の処理を行い、ステップS380にて数値色変更処理が行われる。このステップS380に示す処理はステップS366からステップS373に示す処理と同様である。そしてステップS380が完了するとステップS382に至る。一方ステップS376で当初ホール素子センサ群からの出力が検出されない場合は直接ステップS382に移行する。 ステップS382では、最後の数値変更後、所定時間が経過するか否かの判断がなされる。そして所定時間の経過がなければステップS384に進み、他方ホール素子センサ群からの出力があるか否かを判断する。そしてステップS384にて他方ホール素子センサ群からの出力がないと判断される場合はステップS376に戻り、以後所定時間が経過せずステップS384での他方ホール素子からの出力が検出されない限り、ステップS378からステップS384が繰り返され、この間何度でも数値の変更が可能である。なおす382で設定される所定時間はステップS378で数値が変更されるたびにリセットされる。 ステップS384で他方ホール素子センサ群からの出力があると判断された場合はステップS386にて数値/数値色決定処理が行われる。そしてステップS388にて両ホール素子センサ群を設定項目変更待機としてフローを終了する。ステップS388は、フローを設定項目変更状態に戻すためのものである。 なお、ステップS382で所定時間が経過したと判断される場合は数値変更の決定を行うことなく直ちにフローを終了する。これも、数値の決定法をよく知らない操作者がステップS376以降のループから抜けられないようになるのを防止するためのものである。
【0053】
次に図26と図27とを用いて第四実施例について説明する。本実施例は、第一実施例と第二実施例で説明したカウントバーにより動作決定を行う制御方法を、別途のフローチャートで表現したものである。また、本実施例は第一実施例と第二実施例とは選択カーソルのデフォルト位置が異なり、ユーザが誤動作をしてもパラメータは変更されずにメインが面に戻るなどの工夫がなされている。
【0054】
図26は、第四実施例におけるコントローラの操作インターフェースを説明するための基本フローチャートである。このフローチャートは風呂設備が家庭内電源に接続されるとスタートする。フローがスタートすると、コントローラの制御部はステップS400にてメイン画面(図2)を表示する。そしてステップS402にてホール素子センサ群が動きを検出するか否かを判断する。動きが検出されなければステップS402の処理を繰り返し、動きが検出されるとステップS404に移行する。ステップS404では最上階層メニュー(図3のメニュー画面)を表示し、デフォルト項目にカーソルを設定する。ここで、デフォルト項目を「EXIT」「戻る」のいずれかに選択しておけば、ユーザが誤操作によりダイヤルを触ってしまった場合、そのままにしておくとすぐにメイン画面に戻る。これは下位の層においても同じである。 ステップS404にて最上階層メニュー画面が表示され、カーソルが「EXIT」に選択された後、ステップS406にてカウンタのカウントをスタートする。そしてステップS408にてホール素子センサ群が動きを検出するか否かの判断を行う。ユーザがダイヤルを回転している場合はホール素子センサ群が動きを検出することになるのでステップS410に移行する。そしてステップS410にてユーザの操作にあわせてホール素子センサ群の検出結果を基に選択項目にカーソルを移動し、ステップS412にてカウンタのリセットスタートを行う。そしてステップS414にてカウンタのカウント時間が3秒経過したか否かを判断する。3秒経過していないと判断される場合はステップS416にてカウントバーを非表示としてステップS418に進み、カウンタのカウント時間が5秒を経過したか否かを判断する。カウンタが5秒を経過していないと判断される場合はステップS408に戻る。 つまり、ユーザがダイヤルを回転させ続ける限り、以上で説明したように、ステップS408と途中の処理を経てステップS418に移行し、ステップS408に戻る処理が繰り返される。
【0055】
ユーザがダイヤルの回転をやめるとステップS408にてホール素子センサ群の動きが検出されなくなるのでステップS414に移行する。ユーザがダイヤルの回転を止めた直後はステップS414にてカウント時間が3秒経過していないと判断され、ステップS416、ステップS418を経て再度ステップS408に戻る。ユーザがダイヤルの回転をやめると以上のループを何度か繰り返すことになる。そしてユーザがダイヤルの回転をやめて3秒経過した際にはステップS414にてカウンタのカウント時間が3秒経過したと判断され、ステップS422にてカウントバーを表示する。このカウントバーは第一実施例と第二実施例で説明したとおり、カウンタのカウント時間に連動してバーの表示面積を増大し、カウント時間が一定に達すると、ユーザが現在選択している項目を選択したものとみなすことをユーザに視覚的に伝達するためのものである。ステップS422にてカウントバーが表示され、ステップS424にてカウント値に連動させてバーの表示面積が増大される。そしてステップS418にて5秒経過したか否かの判断がなされ、5秒が経過していないと判断される場合はステップS408に戻る。このときステップS408にてホール素子センサ群の動きが検出されるとステップS410とステップS412とステップS414を経てステップS416にてカウントバーを非表示とする。 カウントバーの動作中にダイヤルを操作すると、以上で説明したように、ステップS412にてカウントをリセットし、ステップS416を経るのでカウントバーが非表示になる。
【0056】
カウントバーが動作開始後、ユーザがダイヤルを操作しないでおいておくと、ステップS418にてカウント時間が5秒を経過してカウントバーの動作が完了したと判断され、ステップS426にてカウントバーを非表示としてステップS428にてカウンタをリセットする。そしてステップS430の選択処理決定に移行する。 例えば、ユーザが選択項目を「温度」にしてそのままダイヤルを回さないとカウントバーが動作を完了するのでステップS430の選択決定処理に移行することになる。 そしてステップS430の選択決定処理を経たあと、ステップS432にて処理結果が「EXIT」であると判断されればステップS406に戻り、ステップS432にて処理結果が「EXIT」でないと判断されればステップS400に戻る。
【0057】
図27は、図26のステップS430に示す選択決定処理の詳細を示すフローチャートである。図27のステップS440にて選択カーソルが選択している項目が「EXIT」であればフローを終了し、図26のステップS432を経てステップS400に戻りメイン画面を表示する。図27のステップS440にて選択決定した項目が「EXIT」でなければステップS442にて選択決定した項目が「戻る」であるか否かを判断する。「戻る」であると判断される場合は一つ上の階層に移動し、ステップS452にて移動先の層のメニューを表示してデフォルト項目にカーソルをあわせてフローを終了する。図26のステップS432にて処理結果が「EXIT」ではないと判断されて図26のステップS406に戻る。図27のステップS442にて選択決定した項目が「戻る」ではないと判断される場合はステップS448にて選択決定した項目が下位層を持つか否かが判断される。下位層を持つと判断される場合はステップS450にて1つ下の階層に移動し、ステップS452にて移動先の層のメニューを表示してデフォルト項目にカーソルをあわせる。そしてフローを終了し図26のステップS432にて処理結果が「EXIT」ではないと判断されて図26のステップS406に戻る。図27のステップS448にて選択決定した項目が下位層を持たないと判断される場合、すなわち選択決定した項目がパラメータ画面の具体的な数値である場合は、ステップS454にてパラメータの決定を行い、ステップS456にて処理結果を「EXIT」とする。そしてフローを終了し、図26のステップS432にて処理結果が「EXIT」であると判断されるのでステップS400にもどりメイン画面を表示する。
【0058】
以上の実施例では、温度設定について説明したが、本発明における色の変化による情報変化方向の表示はこのような温度情報の表示に関する実施に限られるものではなく、他の情報の変化を表示する場合にも適用が可能である。また、以上の実施例では、操作部による手動入力により情報入力する例をしめしたが、本発明はこのような実施に限るものではなく、自動的に情報が入力される場合にも適用が可能である。例えば、空気中の有害物質の濃度を測定するセンサ等の周囲環境検出部の情報を自動的に入力し、濃度が危険領域にあるときは赤、安全領域にあるときは緑で表示を行うような警報装置においても、本発明は有用である。このような場合、濃度を示す入力情報が危険方向に変化しているときは、これに応じて表示部の表示色を緑色から赤色への方向に強調変化させるとともに、安全方向に変化している場合には、表示部の表示色を赤色から緑色への方向に強調変化させる。これによって、人間の色感覚または慣れ親しんだ色についての習慣に適合した色変化により、入力情報の変化方向を効果的に表示することができる。このような機能は、図25のステップS364からステップS373に準じたフローにより実現できる。但し、図25の「高温」を「危険」に、「暖色」を「赤」に「寒色」を「緑」に、それぞれ読替えるものとする。
【0059】
また、以上の実施例において入力情報の変化を表示色の変化として表示する際に、数値表示部自体の色を変更しているが、本発明の特徴はこれに限られるものではない。例えば、数値表示部と色変化が可能な表示部を独立させ、後者を入力情報変化方向の表示専用とすることもできる。この場合は、色変化可能な表示部に入力情報そのものを表示する機能を持たせることは不要なので、変化方向表示の際の出発色は常に同じでも良い。具体的には、出発色を常に白としておき、高温方向に入力情報が変化したときは色を白から赤方向に変化させるとともに、低温方向への変化に対しては色を白から青方向に変化させるようにする。この場合、図25のステップS374における「変更数値対応色」は「出発色」と読替えるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態に係るリモコンの第一実施例を説明するためのリモコンの外観と、リモコンの内部を説明するための正面図と側面図である。
【図2】第一実施例におけるメイン画面である。
【図3】第一実施例におけるメニュー画面のうちのひとつである。
【図4】第一実施例におけるメニュー画面において動作中のカウントバーを示すものである。
【図5】第一実施例における温度設定画面にて温度パラメータを設定するための画面である。
【図6】第一実施例における温度設定画面において温度パラメータが操作されている画面を示す。
【図7】第一実施例における温度設定画面においてカウントバーが動作している状態を示すものである。
【図8】第一実施例における温度設定画面における確認画面を示すものである。
【図9】第一実施例における温度設定画面において確認画面の後の動作中のカウントバーを示すものである。
【図10】第一実施例におけるメイン画面で設定温度が42℃に設定されているメイン画面を示すものである。
【図11】第一実施例におけるリモコンの操作インターフェースを説明するためのフローチャートである。
【図12】第一実施例におけるパラメータ操作画面を説明するためのフローチャートである。
【図13】第二実施例におけるリモコンの操作インターフェースを説明するためのフローチャートである。
【図14】第二実施例におけるパラメータ操作画面を説明するためのフローチャートである。
【図15】本願発明の第三実施例の全体図である。浴室とその周辺の風呂設備を含むコントローラ60は浴室内の設備の一つであるが、その詳細構成の説明の必要上、浴室および風呂設備82とは独立させて図示している。
【図16】コントローラ60の外観と初期状態表示を示す図である。
【図17】給湯中および浴室に貯められた湯を加熱する際の表示部80の表示状態を示す図である。
【図18】湯船の温度設定中の表示部80の表示状態を示す図である。
【図19】シャワーの温度設定中の表示部80の表示状態を示す図である。
【図20】図15のコントローラ制御部74の動作の基本フローチャートである。
【図21】図20のステップS222における給湯処理の詳細を示すフローチャートである。
【図22】図20のステップS224における自動補湯保温処理の詳細を示すフローチャートである。
【図23】図20のステップS232における追焚処理の詳細を示すフローチャートである。
【図24】図20のステップS214、図21のステップS262、図22のステップS290および図23のステップS320における設定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図25】図24のステップS354における数値変更と決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図26】第四実施例におけるコントローラの操作インターフェースを説明するための基本フローチャートである
【図27】図26のステップS430に示す選択決定処理の詳細を示すフローチャートである
【符号の説明】
【0061】
1 リモコン 3 液晶表示部 5 メイン画面7 温度表示部9 水位表示部11 時計表示部13 ダイヤル15 磁石17 ホールセンサ20 制御部21 メモリ23 カウンタ25 液晶ドライバ30 メニュー画面32 メニュー34 項目選択枠38 スクロールインデックス40 カウントバー50 温度パラメータ60 コントローラ62 左ダイヤル64 右ダイヤル66、70 磁石68 Aホール素子センサ群72 Bホール素子センサ群74 コントローラ制御部76 スピーカ78 メモリ79 LEDバックライト80 表示部81 LCD82 風呂設備84 浴室制御部86 水源部88 熱源部90 シャワー92 水栓駆動部94 浴槽96 水温センサ98 水位センサ99 排水栓100 湯船温度表示部101 加熱中アイコン102 シャワー温度表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変化する入力情報を入力する入力部と、
表示色が変更可能な表示部と、
前記入力情報の変化方向に応じて前記表示部の色を異なった方向に遷移的に変化させることにより、前記入力情報の変化方向を表示させる制御部と、
を備えることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記制御部は、入力情報の変化方向に応じた方向に表示色を連続的または段階的に時間変化させることを特徴とする請求項1記載の入力装置。
【請求項3】
前記入力情報は温度情報であり、前記制御部は高温方向への変化に応じて前記表示部を暖色系の方向に変化させるとともに、低温方向への変化に応じ前記表示部を寒色方向に変化させることを特徴とする請求項1または2記載の入力装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記入力情報に基づき、入力情報の変化方向を強調するよう表示色を変化させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の入力装置。
【請求項5】
前記制御部は、入力情報に対応する表示色を超えて変化方向に表示色を強調変化させた後、入力情報に対応する表示色とすることを特徴とする請求項4記載の入力装置。
【請求項6】
操作部と、
前記操作部の動きを検出し、検出した信号を前記入力部に対して入力情報として出力する検出部と、
を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の入力装置。
【請求項7】
前記入力情報は警告情報であり、前記制御部は危険方向への変化に応じて前記表示部を赤色方向に変化させるとともに、安全方向への変化に応じ前記表示部を緑色方向に変化させることを特徴とする請求項1または2記載の入力装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記入力情報に基づき、入力情報の変化方向を強調するよう表示色を変化させることを特徴とする請求項7記載の入力装置。
【請求項9】
前記制御部は、入力情報に対応する表示色を超えて変化方向に表示色を強調変化させた後、入力情報に対応する表示色とすることを特徴とする請求項8記載の入力装置。
【請求項10】
周囲の環境を監視し、その検出結果を前記入力部に対して入力情報として出力する周囲環境検出部を備えることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の入力装置。
【請求項11】
入力のための操作部と、前記操作部による操作結果を表示する入力表示部と、前記操作部を操作してからの経過時間をカウントするカウンタと、前記カウンタのカウント状況を表示するカウント表示部と、前記カウンタによるカウントが所定時間経過してから前記カウント表示部によるカウント状況の表示を開始させる表示制御部とを有することを特徴とする入力装置。
【請求項12】
前記カウント表示部によるカウント状況の表示開始から所定時間内に前記操作部の再操作がなかった場合には前記入力表示部における表示どおりの入力を行う入力制御部を有することを特徴とする請求項11記載の入力装置。
【請求項13】
前記入力制御部は、前記カウント表示部によるカウント状況の表示開始から所定時間内に前記操作部の再操作があったときは、前記カウンタによるカウントをリセットし、新たに経過時間のカウントを開始させることを特徴とする請求項11または12記載の入力装置。
【請求項14】
変化する入力情報を入力する入力部と、
前記入力部に入力された入力情報に対応する表示色を表示する表示部と、
前記入力部に入力される信号が変化したとき、入力情報に対応する表示色を超えて変化方向に表示色を強調変化させた後、入力された状態に対応する表示色へと前記表示部の表示色を変更させる制御部と、
を備えることを特徴とする入力装置。
【請求項15】
操作部と、
前記操作部の動きを検出し、入力情報として出力する検出部と、を備えるとともに、
前記入力情報は温度情報であり、
前記制御部は高温方向への変化に応じて前記表示部を暖色系の方向に変化させるとともに、低温方向への変化に応じ前記表示部を寒色方向に変化させることを特徴とする請求項14記載の入力装置。
【請求項16】
周囲の環境を監視し、その検出結果を前記入力部に対して入力情報として出力する周囲環境検出部を備えるとともに、前記入力情報は警告情報であり、前記制御部は危険方向への変化に応じて前記表示部を赤色方向に変化させるとともに、安全方向への変化に応じ前記表示部を緑色方向に変化させることを特徴とする請求項14記載の入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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