説明

入力装置

【課題】回転またはスライド可能な操作子とこれと一体的に設けられた決定ボタンを有し、入力操作性に優れると共に入力時の位置ずれを補正して入力精度の高い入力装置を提供する。
【解決手段】移動または回転により入力位置の調整を行なう位置調整部としてのロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170と、上記の位置調整部と一体的に設けられロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170により定められる位置を押圧により入力操作する位置入力部としてのプッシュスイッチ126を備えた入力デバイス部100と、この入力デバイス部100の操作条件に基づいて、位置入力部により位置入力操作がされた時点から所定時間前の位置調整部の位置情報を求める位置決定部としての制御部200と、を有して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関し、特に位置入力時の位置ずれの少ない入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロータリスイッチ、プッシュスイッチ及びスライドスイッチの機能を併せ持つ操作子と、押しボタンスイッチとから構成される入力装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この入力装置は、表示部に初期画面が表示され、操作者が操作子を動かすと、初期画面がメニュー画面に切り換わり、そのまま操作子を回転、スライド、押圧することにより電装品の操作項目の選択や確定操作を行う。制御部は、入力部からの出力に基づき、電装品の操作項目の選択や確定操作に基づく制御処理及び制御ユニットとの通信を行う。
【0004】
この入力装置によれば、制御手段が、操作子の回転方向の変位を検出して操作メニューの同一階層の操作項目のうちの1つを選択状態とするように操作メニューを表示し、操作子のスライド方向の変位を検出して選択状態とされている操作項目の上位又は下位の操作メニューを表示し、かつ、操作子の押圧方向の変位を検出して選択状態とされている操作項目に対する選択確定処理を実行するので、操作子を回転、スライド及び押圧操作という一連の操作で階層化された操作項目の選択や確定操作を行うことができる。これにより、押圧操作を繰り返して行う場合に比べ、操作者の操作負担は大幅に軽減されるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−70505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に示す入力装置では、操作子を回転またはスライドさせて操作子の変位を検出した後にその状態で操作子の押圧操作を行なうので操作子の変位がずれやすく、操作者の意図した位置からずれた状態で入力されてしまうという問題があった。これは一つの操作子に回転、スライド及び押圧操作の機能を持たせて入力操作性を向上させたために入力精度が低下したことによる。
【0007】
従って、本発明の目的は、回転またはスライド可能な操作子とこれと一体的に設けられた決定ボタンを有し、入力操作性に優れると共に入力時の位置ずれを補正して入力精度の高い入力装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[1]本発明は上記目的を達成するため、移動または回転により入力位置の調整を行なう位置調整部と、前記位置調整部と一体的に設けられ前記位置調整部により定められる位置を押圧により入力操作する位置入力部とを備えた入力デバイス部と、前記入力デバイス部の操作条件に基づいて、前記位置入力部により位置入力操作がされた時点から所定時間前の前記位置調整部の位置情報を求める位置決定部と、を有することを特徴とする入力装置を提供する。
【0009】
[2]前記位置決定部は、位置入力操作がされた時点から所定時間前の前記位置調整部の位置調整に伴う移動速度と所定の速度との比較により、前記移動速度に応じて設定された所定時間前の前記位置調整部の前記位置情報を求めることを特徴とする上記[1]に記載の入力装置であってもよい。
【0010】
[3]また、前記位置決定部は、前記入力デバイス部に設けられた感圧センサの出力値と所定の閾値との比較により、押圧により前記入力操作がされた時の前記感圧センサの出力値が所定の閾値に達した時の前記位置調整部の位置に基づいて前記位置情報を求めることを特徴とする上記[1]に記載の入力装置であってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、回転またはスライド可能な操作子とこれと一体的に設けられた決定ボタンを有し、入力操作性に優れると共に入力時の位置ずれを補正して入力精度の高い入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る入力装置の入力デバイス部の回転、スライド及び押圧操作の方向等を示す外観斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る入力装置の構成ブロック図である。
【図3】(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る入力装置の入力デバイス部の構成を示す斜視図であり、(b)は、ボイスコイルモータ160の部分の分解斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る入力装置の動作時の、操作速度が小さいときの信号波形を示すものであり、(a)は、プッシュスイッチのON〜OFF間の位置状態を示す出力信号、(b)は、プッシュスイッチのON/OFF状態を示す出力信号、(c)は、X、Y方向またはθ回転位置情報の位置情報Pを示す出力信号(但し、図は、X、Yまたはθのうち1の出力信号を示す)、(d)は、位置調整部(ロータリボタン120)の操作速度Vを示す出力信号V(但し、図は、X、Yまたはθのうち1の出力信号、または、X、Yを合成した2次元操作速度)である。
【図5】制御部200(位置決定部)による位置情報Pを求めるフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る入力装置の動作時の、操作速度が大きいときの信号波形を示すものであり、(a)は、プッシュスイッチのON〜OFF間の位置状態を示す出力信号、(b)は、プッシュスイッチのON/OFF状態を示す出力信号、(c)は、X、Y方向またはθ回転位置情報の位置情報Pを示す出力信号(但し、図は、X、Yまたはθのうち1の出力信号を示す)、(d)は、位置調整部(ロータリボタン120)の操作速度Vを示す出力信号V(但し、図は、X、Yまたはθのうち1の出力信号、または、X、Yを合成した2次元操作速度)である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る入力装置の制御部200(位置決定部)による位置情報Pを求めるフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る入力装置の動作時の信号波形を示すものであり、(a)は、感圧センサのON〜OFF間の位置状態を示す出力信号、(b)は、ON/OFF状態を示す出力信号、(c)は、X、Y方向またはθ回転位置情報の位置情報Pを示す出力信号(但し、図は、X、Yまたはθのうち1の出力信号を示す)である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る入力装置を2度押した場合の信号波形を示すものであり、(a)は、感圧センサのON〜OFF間の位置状態を示す出力信号、(b)は、ON/OFF状態を示す出力信号、(c)は、X、Y方向またはθ回転位置情報の位置情報Pを示す出力信号(但し、図は、X、Yまたはθのうち1の出力信号を示す)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(本発明の第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係る入力装置1は、図1に示すように、操作者が入力装置1のロータリボタン120をθ回転、X移動、及びY移動させることにより、後述する表示部にカーソル等の位置を表示させ、所望の位置で、プッシュ(Z)操作することによりその位置を入力する。例えば、自動車の車載機器の入力装置として使用でき、具体的には、カーナビゲーション装置の入力、オーディオ機器の入力等に使用できる。また、車載機器の入力装置に限られず、一般機器への入力装置として使用可能である。
【0014】
本発明の第1の実施の形態に係る入力装置1は、図2、図3に示すように、移動または回転により入力位置の調整を行なう位置調整部としてのロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170と、上記の位置調整部と一体的に設けられロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170により定められる位置を押圧により入力操作する位置入力部としてのプッシュスイッチ126を備えた入力デバイス部100と、この入力デバイス部100の操作条件に基づいて、位置入力部により位置入力操作がされた時点から所定時間前の位置調整部の位置情報を求める位置決定部としての制御部200と、を有して構成されている。上記のロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170、およびプッシュスイッチ126は、ロータリボタン120で共通に操作される。
【0015】
入力装置1は、図2に示すように、この入力装置1により動作制御される車載機器300と接続され、また、例えば車載機器300の操作メニュー等を表示してロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170により操作メニュー上で入力されるカーソル等を表示する表示部400に接続されている。
【0016】
入力装置1は、ベース110およびベース110を覆うカバー111と、操作者が操作できるようにこのカバー111から突出して取付けられたロータリボタン120と、ベース110に取付けられ、ロータリスイッチ125およびプッシュスイッチ126を備えXおよびY方向に傾倒支持する2次元球面軸受に一端が支持され他端にロータリボタン120が取付けられたノブシャフト130と、X方向にはノブシャフト130と当接しY方向にはノブシャフト130と摺動するX方向へスライド移動可能なXキャリッジ140と、Xキャリッジ140と直交しY方向にはノブシャフト130と当接しX方向にはノブシャフト130と摺動するY方向へスライド移動可能なYキャリッジ150と、Xキャリッジ140およびYキャリッジ150に搭載されそれぞれに力覚付与するボイスコイルモータ160と、Xキャリッジ140およびYキャリッジ150のそれぞれの移動量を検出するためのリニアエンコーダ170と、を有して構成される。
【0017】
ここで、Xキャリッジ140およびYキャリッジ150は、それぞれベース110に取付けられたX方向およびY方向へスライド移動可能なリニアスライドガイド180に支持されている。
【0018】
また、ボイスコイルモータ160は、Xキャリッジ140またはYキャリッジ150に固定されるボイスコイル161と、マグネット166と軟磁性材料のヨーク167で形成される磁気回路165と、で構成される。ボイスコイル161は、所定の導電線材162がコイル状に巻回されて形成されており、磁気回路165から発生する磁束が導電線材162を横切るように配置されている。これにより、導電線材162に通電されたボイスコイル161は、フレミングの左手の法則により電磁力を受け、Xキャリッジ140またはYキャリッジ150に駆動力を作用させて、操作者に力覚を付与することができる。
【0019】
制御部200は、インターフェース(図示省略)を介して図2に示すように、ロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170、およびプッシュスイッチ126と接続されている。制御部200は、CPU(Central Processing Unit)と閾値等のパラメータ、制御プログラムを記憶した記憶部等、から構成される。
【0020】
ロータリスイッチ125は、ロータリボタン120のθ方向の回転角(位置情報P)に応じた信号を制御部200に出力する。あるいは、ロータリエンコーダからの検出パルスを制御部200に出力し、制御部200でパルスカウントにより回転角を算出する構成でもよい。X、Yリニアエンコーダ170は、それぞれロータリボタン120のX、Y方向の移動に応じてパルスを制御部200に出力し、制御部200でパルスカウントにより操作速度V、及びそれを積分して移動量(位置情報P)を算出する。プッシュスイッチ126は、押圧することによりON/OFF動作するものであれば種々のものが使用できる。ここでは、ON/OFF動作で急峻な出力信号が出力されるものを使用する(図4(a)等参照)。
【0021】
(第1の実施の形態の作用)
操作者がロータリボタン120をX方向、Y方向に移動させることにより、表示部400に入力位置を示すものとしてカーソル等が表示される。また、ロータリボタン120をθ回転させることによっても表示部上のカーソル位置を移動させることができる。操作者は、上記のような操作により表示部上のカーソル位置を移動させ、入力位置の調整を行なう。入力位置の調整後、ロータリボタン120をZ方向に押圧することによりプッシュスイッチ126をON操作して位置入力を行い、制御部200により位置情報を決定して求める。
【0022】
図4(a)の時間Tに操作者がプッシュスイッチ126の押圧を開始し、図4(b)に示すように、時間Tでプッシュスイッチ126がON状態となる。ここで、時間T〜TのΔTの間にカーソル位置(位置情報P)が変化する場合がある。これは、ロータリボタン120によりXY位置調整および回転調整を行なうのでプッシュスイッチ126を押圧する際にロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170の出力がずれてしまうことに起因する。
【0023】
そこで、図4(c)に示すように、実際にプッシュスイッチ126がON状態となる時間Tでのカーソル位置(位置情報P)を入力値とするのではなく、時間TからΔTだけ前の時間Tでのカーソル位置(位置情報P)を入力値とする。すなわち、入力デバイス部(ロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170)の操作条件に基づいて、位置入力操作がされた時点から所定時間前の位置情報を求める。
【0024】
図5に示す制御部200(位置決定部)による位置情報Pを求めるフローチャートにより説明する。プッシュスイッチ126はONされたかどうかを判断し、プッシュスイッチ126はONされたと判断された場合は次のStep2へ進む(Step1)。NOの場合はStep1を繰り返す。
【0025】
Step2では、入力デバイス部(ロータリスイッチ125、X、Yリニアエンコーダ170)の操作条件に基づいて、位置入力操作がされた時点から所定時間前の位置情報を求めるための判断を行なう。図6(d)で示す操作速度Vが所定の閾値Vth以下の場合はStep3へ進み、そうでない場合はStep4へ進む。
【0026】
図4(d)で示す操作速度Vが所定の閾値Vth以下の場合は、プッシュスイッチ126がONされた時間Tの前の時間Tでのカーソル位置(位置情報P)を入力値とする(Step3)。ここで、操作速度Vが所定の閾値Vth以下の場合は、操作者がゆっくりロータリボタン120の操作をして微妙な位置合わせを行っていると想定されるので、図4(d)で示すロータリボタン120の押圧前の大きな時間Tでのカーソル位置(位置情報P)を入力値としている。
【0027】
一方、図6(d)で示す操作速度Vが所定の閾値Vthを超える場合は、プッシュスイッチ126がONされた時間Tの前の時間Tでのカーソル位置(位置情報P)を入力値とする(Step4)。ここで、操作速度Vが所定の閾値Vthを越える場合は、操作者がはやい操作速度Vでロータリボタン120の操作を行ない、微妙な位置ずれを気にしていないと想定されるので、図6(c)で示すロータリボタン120の押圧前の小さな時間Tでのカーソル位置(位置情報P)を入力値としている。
【0028】
上記のいずれかのStepにより、位置決定部としての制御部200により位置情報Pが求められて決定されるので、これを車載機器300へ位置入力することができる(Step5)。
【0029】
(本発明の第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る入力装置1は、第1の実施の形態において、プッシュスイッチ126がON/OFF機能以外に感圧センサを備えているところが異なり、その他の構成は同様である。感圧センサは、プッシュスイッチ126を押圧していくと、例えば図8(a)に示すように感圧センサの出力がゼロレベルから一定レベルまで増加する。この感圧センサを備えたプッシュスイッチ126は、上記のゼロレベルから一定レベルまでの間に、いわゆる半押し状態を検出するための閾値Vth2が設定される。
【0030】
(第2の実施の形態の作用)
図7に示す制御部200(位置決定部)による位置情報Pを求めるフローチャートにより説明する。尚、図8は第2の実施の形態に係る入力装置の動作時の信号波形を示すもので、図9は感圧センサが2度押しされた場合の波形図であるが、感圧センサを備えたプッシュスイッチ126を使用する本第2の実施の形態では、いずれの場合でも図7に示すフローチャートで制御可能である。さらに、感圧センサを複数回押した場合でも対応可能である。
【0031】
制御部200(位置決定部)は、感圧センサの出力が閾値Vth2を超えたかどうかを判断し、超えたと判断された場合は次のStep12へ進む(Step11)。NOの場合はStep11を繰り返す。
【0032】
感圧センサの出力が閾値Vth2を超えた場合は、一旦、位置情報Pを記憶する(Step12)。すなわち、図8(a)の時間Tでの位置情報P(図8(c))、あるいは、図9(a)の時間Tでの位置情報P(図9(c))を制御部200に備えた記憶部に記憶する。
【0033】
次に、感圧センサの出力が閾値Vth2以下となったかどうかを判断し、閾値Vth2以下となったと判断された場合はStep14へ進む(Step13)。閾値Vth2以下とならないNOの場合はStep15へ進む。
【0034】
Step14では、一旦記憶部に記憶された位置情報Pを破棄して、Step11へ戻る。
【0035】
閾値Vth2以下とならない場合は、プッシュスイッチ126がONされたかどうかを判断し、プッシュスイッチ126がONされたと判断された場合は、記憶された位置情報Pを車載機器300へ位置入力するStep16へ進む(Step15)。すなわち、図8(c)、図9(c)で示すプッシュスイッチ126がONされた時間Tの前の時間Tまたは時間Tでのカーソル位置(位置情報P)を入力値とする。プッシュスイッチ126がONされたと判断されない場合は、Step13へ戻る。
【0036】
上記のフローで、Step14から戻ってきてStep12で位置情報Pが記憶される場合は、いわゆる2度押し状態であり、図9(a)の時間Tでの位置情報P(図9(c))が制御部200に備えた記憶部に記憶される。
【0037】
(本発明の実施の形態の効果)
本発明の実施の形態に係る入力装置1は、以下の効果を有する。
(1)プッシュスイッチ126がONされたと判断された時間Tの前の時間(T、T、T)でのカーソル位置(位置情報P)を入力値とするので、プッシュスイッチ126を押圧する際の位置ずれが緩和される。これにより、回転またはスライド可能な操作子とこれと一体的に設けられた決定ボタンを有し、入力操作性に優れると共に入力時の位置ずれを補正して入力精度の高い入力装置を提供することができる。
(2)車載機器300として、例えばカーナビゲーション装置の場合、地図のセンタリング等の細かい位置あわせを行なった後に、決定ボタンを押した場合は、位置あわせをした位置での選択位置が採用されるので、押した瞬間の位置ずれに関係なく所望の位置にて入力できる。これは、特に、振動等の影響を受け易い車両に搭載される車載機器の入力装置として効果を発揮する。
【0038】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されず、本発明の技術思想を逸脱あるいは変更しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、入力装置1のX、Y方向の移動量はリニアエンコーダ170によるものとしたが、ポテンショメータ等により絶対位置を検出する構成としてもよい。第1の実施の形態において、操作速度Vの検出はプッシュスイッチ126がON状態となる時間TからΔTだけ前の速度としたが、時間TからΔTまでの平均速度としてもよい。また、第2の実施の形態において、感圧センサを追加するのとは別に、プッシュスイッチ126を2段節度スイッチとして、感圧センサの検知プロセスを初段の接点ON、プッシュスイッチのON検出を2段目の接点ONに置き換えてもよい。また、プッシュスイッチ126を廃止して、ON検出を感圧センサの検出値がさらに大きい値となった場合にONとするようにしてもよい。この場合は、初段の検出閾値よりさらに大きな値をON検出の閾値に設定する。
【符号の説明】
【0039】
1…入力装置、100…入力デバイス部、110…ベース、111…カバー、120…ロータリボタン、125…ロータリスイッチ、126…プッシュスイッチ、130…ノブシャフト、140…Xキャリッジ、150…Yキャリッジ、160…ボイスコイルモータ
161…ボイスコイル、162…導電線材、165…磁気回路、166…マグネット、167…ヨーク、170…リニアエンコーダ、180…リニアスライドガイド、200…制御部、300…車載機器、400…表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動または回転により入力位置の調整を行なう位置調整部と、前記位置調整部と一体的に設けられ前記位置調整部により定められた位置を押圧により入力操作する位置入力部とを備えた入力デバイス部と、
前記入力デバイス部の操作条件に基づいて、前記位置入力部により位置入力操作がされた時点から所定時間前の前記位置調整部の位置情報を求める位置決定部と、
を有することを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記位置決定部は、位置入力操作がされた時点から所定時間前の前記位置調整部の位置調整に伴う移動速度と所定の速度との比較により、前記移動速度に応じて設定された所定時間前の前記位置調整部の位置情報を求めることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記位置決定部は、前記入力デバイス部に設けられた感圧センサの出力値と所定の閾値との比較により、押圧により前記入力操作がされた時の前記感圧センサの出力値が所定の閾値に達した時の前記位置調整部の位置に基づいて前記位置情報を求めることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−257074(P2010−257074A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104263(P2009−104263)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】