説明

全反射測定装置

【課題】 本発明の目的は単素子検出器やリニアアレイ検出器を用いても、高速、高精度な二次元マッピング測定を行うことが可能な全反射測定装置を提供することにある。
【解決手段】 臨界角以上の入射角で試料とATRプリズム14の当接面に光を集光し、該当接面からの全反射光を測定する全反射測定装置10であって、前記当接面へ集光される光を出射する光照射手段12と、前記当接面からの全反射光を検出する光検出手段18と、前記光検出手段が検出する光を当接面内の特定部位からの光のみに制限するアパーチャー20と、ATRプリズム14からアパーチャー20へと至る光路上に設けられた検出側スキャンミラー22と、を備える。検出側スキャンミラー22は反射面の向きを変更可能に構成され、前記当接面からの全反射光に対して検出側スキャンミラー22の反射面を変更することで、光検出手段18で測定する当接面内での測定部位を変更しマッピング測定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は全反射測定装置、特にそのマッピング測定機構の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
全反射測定法(ATR:Attenuated total reflection)とは、測定対象の試料面上に高屈折率媒体であるATRプリズムを接触させて測定を行う方法である。つまり、試料とプリズムの界面において全反射となる条件で、ATRプリズムを通して試料面上に光を入射し、その反射光を測定する。全反射時に光は試料表面へ僅かにもぐり、試料表面付近で吸収を受ける。この吸収のスペクトルを測定することにより試料表面付近での情報を得ることができる(特許文献1参照)。
また、ATRプリズムを赤外顕微鏡の対物鏡に取り付けることにより微小部位に対する全反射測定が行われている。従来、このようなATR測定においては、単素子検出器による一点測定を行っており、面分布の測定はATRプリズムと試料との脱着を繰り返す必要があった。そのため、プリズムの位置ずれや、プリズムの接触面に試料が付着することによるコンタミネーション、等が原因となり、高速、高精度なマッピング測定は望めなかった。
上記の測定では、単素子検出器により当接面内の中央部分からの光を受光しているため、ATRプリズムと試料との当接面の大きさ(通常、直径が100μm程度の領域)以下の空間分解能でマッピング測定を行うことは難しかった。つまり、当接面の大きさ以下でマッピング測定を行おうとすれば、ATRプリズムが試料面へ当接する位置を僅かに変えて、再度ほぼ同じ位置に接触させることになるが、プリズムの微小な位置変更は難しく、また一度プリズムと試料が接触した位置に再びプリズムを当接させることは測定上好ましいことではない。また、当接面の大きさをより小さくすると、試料へのプリズムの接触圧が大きくなってしまうという問題がある。
この問題を回避するため、特許文献2では二次元多素子検出器によるATRイメージ測定装置が開示されている。つまり、ATRプリズムと試料面との当接面内からの全反射光を二次元検出器により取得することでイメージ測定を行っている。すなわち、二次元検出器の個々の素子からのデータは、当接面内の個々の位置からの全反射光のデータに対応する。
【特許文献1】特開平4−348254号公報
【特許文献2】米国特許第6141100号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献2に示されているFPA(focal plane detector array)のような二次元多素子検出器は、(1)コストが高い、(2)各素子からの信号の読み出しをシリアルに行っているため、全データを取り込むのに時間がかかる、(3)測定波長領域が制限される、(4)検出器の製造時に受光面内の一部の素子に欠陥が生じる等の問題がある。そのため、より安価な通常の単素子検出器やリニアアレイ検出器を用いて、プリズムと試料との脱着を行うことなく、ATRマッピング測定を行うことができる装置が望まれていた。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は単素子検出器やリニアアレイ検出器を用いても、高速、高精度な二次元マッピング測定を行うことが可能な全反射測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本発明の全反射測定装置は、臨界角以上の入射角で試料とATRプリズムの当接面に光を集光し、該当接面からの全反射光を測定する全反射測定装置において、前記当接面へ集光される光を出射する光照射手段と、前記当接面からの全反射光を検出する光検出手段と、前記光検出手段が検出する光を当接面内の特定部位からの光のみに制限し、該部位を測定部位とするアパーチャーと、前記ATRプリズムから前記アパーチャーへと至る光路上に設けられた検出側スキャンミラーと、を備える。そして、前記検出側スキャンミラーは反射面の向きを変更可能に構成され、前記当接面からの全反射光に対して該検出側スキャンミラーの反射面を変更することで、前記光検出手段で測定する当接面内での測定部位を変更し、前記当接面内のマッピング測定を行うことを特徴とする。
上記の全反射測定装置において、前記光照射手段からの光を前記ATRプリズムへと導くための照射側スキャンミラーを備え、前記照射側スキャンミラーは反射面の向きを変更可能に構成され、前記光照射手段の照射光に対して前記照射側スキャンミラーの反射面を変えることにより前記当接面内での光の照射部位を変更することが好適である。
上記の全反射測定装置において、前記検出側および/または照射側スキャンミラーの反射面の向きを制御する制御手段を備えることが好適である。
上記の全反射測定装置において、前記当接面に光を集光、および前記当接面からの光を集光する顕微手段を備えることが好適である。
上記の全反射測定装置において、前記光検出手段は、単素子検出器を用いて構成されることが好適である。
上記の全反射測定装置において、前記光検出器は、一次元多素子検出器を用いて構成されることが好適である。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、反射面の向きが可変な検出側スキャンミラーを備え、該ミラーの反射面の向きを変えることで、試料とATRプリズムの当接面内での測定部位を変更するように構成されているため、単素子検出器、一次元検出器を用いても、高速、高精度に二次元マッピング測定を行うことが可能となる。
また本発明によれば、反射面の向きが可変な照射側スキャンミラーを備え、該ミラーの反射面の向きを変えることで、試料とATRプリズムの当接面内での光の照射部位を変更するように構成されているため、効率良く測定部位に光を照射することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明を行う。図1は本発明にかかる実施形態の全反射測定装置の概略構成図である。本実施形態の全反射測定装置10は、光照射手段12と、試料面に当接させるATRプリズム14と、試料とATRプリズム14の当接面に光を集光、および該当接面からの反射光を集光する対物鏡16(顕微手段)と、反射光を検出する検出器18(光検出手段)と、検出器18へ向う光を当接面内の特定部位からの光に制限するアパーチャー20と、ATRプリズム14からアパーチャー20へと至る光路上に設置された検出側スキャンミラー22と、光照射手段12からATRプリズム14へ至る光路上に設置された照射側スキャンミラー24とを備えている。
【0007】
光照射手段12から射出された光は、照射側スキャンミラー24によって反射され、カセグレン鏡等で構成された対物鏡16へと送られる。対物鏡16からATRプリズム14を通して、ATRプリズム14と試料との当接面内の特定微小部位に、臨界角以上の入射角で光が照射される。このとき、照射側スキャンミラー24の反射面の向きをコントローラー26(制御手段)によって制御して、照射部位が特定位置にくるようにする。また試料からの全反射光はATRプリズム14を通り、再び対物鏡16によって集光され、検出側スキャンミラー22へと送られる。検出側スキャンミラー22では試料からの全反射光を反射しアパーチャー20へと送る。ここで検出側スキャンミラー22の反射面の向きは特定の測定部位からの光のみがアパーチャー20の開口に向かうように調整されている。アパーチャー20では測定部位以外からの反射光を遮断し、測定部位からの光のみが通過する。アパーチャー20を通過した光は集光鏡36によって集光され検出器18で検出される。検出されたデータはデータ処理回路38にて処理され、コンピュータ40に記憶される。そして、照射側スキャンミラー24、および検出側スキャンミラー22、の反射面の向きを変更して測定を繰り返すことにより、ATRプリズム14と試料面との当接面領域の二次元マッピング測定を行う。
以上が本発明の概略構成であり、次に本実施形態の各構成要素毎の説明を行う。光照射手段12は赤外光源28と干渉計30とにより構成にされている。赤外光源28からの光は、干渉計30を通り干渉光とされて、照射側スキャンミラー24へと向う。本実施形態では、フーリエ変換型分光器を用いた例を示したが、もちろん分散型の分光器を用いてもよい。また、光照射手段12側に分光器を配置した例を示したが、光検出手段18側に配置してもよい。
【0008】
照射側スキャンミラー24はその反射面の向きを変更できるように構成され、光照射手段12からの光に対して反射面の向きを変えることができる。その結果、ATRプリズム14と試料の当接面内で、光照射手段12からの光の結像位置を様々に移動させることができる。
同様に検出側スキャンミラー22はその反射面の向きが変更可能なように構成されており、当接面からの光の入射方向に対して検出側スキャンミラー22の反射面の向きを変更することができる。このように、検出側スキャンミラー22の反射面の向きを変えることで、当接面内のどの位置からの光がアパーチャー20を透過できるかを選択することができる。すなわち、アパーチャー20の当接面内における共役位置を変更することができる。
【0009】
検出側及び照射側スキャンミラー22、24の反射面の向きの変更は、駆動手段32、34によって行われ、また駆動手段32,34による駆動量は制御手段(コントローラー26)によって制御される。反射面の向きを変えるには、例えば、ミラーを互いに独立な2軸(互いに平行でない)に対して回転可能なように構成すればよい。つまり、図2に示すように、スキャンミラーを、直交する回転軸42、44を中心として駆動手段により回転させる。駆動手段としては、ステッピングモータ、ピエゾ素子、磁歪素子など等により構成すればよい。また、駆動手段32、34によるスキャンミラー22、24の回転方向、回転量はコントローラ26によって制御される。照射位置と反射面の向きとの関係はあらかじめコンピュータ40に記憶されており、その情報に従ってコントローラ26は回転量等を調整する。このように、ミラーの反射面の法線Nの向きを精密に制御することができるため、ミラーに入射する光に対してその反射方向を精密に制御することが可能となる。また、ここでは回転軸を2つ持つ場合を示したが、一次元多素子検出器を使用した場合のように、1方向にのみ照射位置、測定位置を変更すればよいときには、ミラーの回転軸は1つの軸のみでよい。
【0010】
ATRプリズム14としては、例えば、図3(a)に示すような、試料との接触面と反対側の面46(光の入射/出射面)が半球状であり、試料との接触面側が断面逆台形状(台形の短い片が接触面48)のものを用いればよい。つまり、試料との接触部分48が突き出た形状のものを用いる。また、同図(b)に示すような、特許文献2に記載された略凸レンズ状で、対向する二つの面50,52がそれぞれ異なる曲率半径および中心を有するものも用いてもよい。ただし、本発明に用いるATRプリズムとしてはこれらの形状に限定されない。また、ATRプリズムの材質としてはGe、ZnSe、ダイヤモンドなどが一般的である。
アパーチャー20は測定部位の範囲を調節できるように開口の大きさや形が変更可能に構成されている。アパーチャー20は測定部位以外からの反射光、全反射光を遮断し、測定部位からの光のみを選択的に通過させる役割を持つ。そして、検出側スキャンミラー22によって試料からの反射光、全反射光の内、どの部分がアパーチャー20の開口部分に向かうかを制御している。このように、アパーチャー20により光検出手段が受光する光を制限することで精度よく試料の微小部位の測定を行うことができる。
光検出手段18にて使用される光検出器としては、赤外測定に通常用いられる検出器、例えば、MCT検出器、InSb検出器等の単素子、一次元多素子検出器を用いればよい。
コンピュータ40は、データ処理回路38、光照射手段12、コントローラ26などに接続され、装置の制御、データの処理・記憶等を行っている。また、マッピング測定を行うのでコンピュータ40に記憶される測定データは、測定部位の情報と関係付けて記憶される。測定部位の位置情報は、測定データ取得時のスキャンミラーの反射面の向きから得られる。
【0011】
本実施形態では検出側スキャンミラーと、照射側スキャンミラーとを共に備えた実施形態を説明したが、照射位置を固定する場合、照射側スキャンミラーは必要ない。ただし、測定位置が照射中心から外れると照射強度が小さくなっていくため、上記実施形態のように照射側スキャンミラーによって照射位置も同時に変更していく方が望ましい。
次に本実施形態の作用の説明を行う。図4は照射側スキャンミラーによって光の照射部位を変更する場合の説明図である。照射部位が符号Pの位置の場合のミラーの向き及び光束を実線で、符号P´の位置の場合を点線で示した。光照射手段12から出射された光は照射側スキャンミラー24によって反射され、対物鏡(図示せず)にて集光され、ATRプリズム14と試料との当接面上の特定部位に照射される。このとき、照射側スキャンミラー24の反射面の向きによってATRプリズム14へ入射する光の進行方向が異なるため、当接面上に照射される位置が異なることになる。このように、ミラー24の向きを変更することで容易に光の試料への照射位置を変更することが可能である。
【0012】
図5は検出側スキャンミラーによる測定部位の変更についての説明図である。測定部位が符号Pの位置の場合のミラーの向き及び光束を実線で、符号P´の位置の場合を点線でそれぞれ示した。試料とATRプリズム14の当接面からの光は、対物鏡(図示せず)によって集光され、検出側スキャンミラー22へ向かう。このとき、当接面からの光は試料面上での位置によって、その進行方向が異なる。そのため、検出側スキャンミラー22の反射面の向きをある方向に固定した場合、その反射面の向きに対応した試料面上の特定箇所からの光のみがアパーチャー20を通過し、その他の部位からの光は遮断される。つまり、検出器側スキャンミラーの向きを変えることによって、アパーチャー20の当接面上での共役位置を変更することができる。このように、試料自体を移動させることなく光検出手段によって測定される測定部位を容易に変更することができる。
【0013】
次に本実施形態の装置を用いたマッピング測定について説明を行う。
図6がその説明図である。光検出器として単素子の検出器を用いた場合を説明する。図6で丸印の部分(符号54)が測定光が照射される照射部位、四角印の部分(符号56)が検出器によって測定される測定部位である。同図(a)〜(c)に示すように(図で点線で示した部分は、測定が終了した測定部位、照射部位である)、照射側スキャンミラーによって照射部位54をATRプリズムと試料との当接面(図中、大きな円で囲んだ部分)内で変更してゆく。それに合わせて測定部位56を検出側スキャンミラーによって変更して行き、プリズムと試料との当接面内のマッピング測定を行う。
このように、検出側スキャンミラーによって、測定部位を変更することができるため、単素子検出器を用いても、プリズムの脱着を行うことなくマッピング測定を行うことができる。そのため、高速、高精度にATRマッピング測定を行うことができる。
【0014】
ATR測定では、通常の透過測定とは異なりサンプリングが不要となり測定が簡便になり、さらに吸収ピークが飽和しない良好なスペクトルが得られる。また、ATRプリズムを用いることにより、高倍率に測定を行うことができる。
次に光検出器として受光素子を一列に並べた一次元多素子検出器(リニアアレイ検出器)を用いた場合を説明する。図7がその場合の説明図である。図7(a)で測定部位56のマス目一つ一つが一次元多素子検出器の受光素子に対応し、受光素子が並んだ方向のマッピング測定は検出器自体の機能を用いて一度に行われる。また図7で丸で囲んだ部分が光照射部位(符号54)である。そして、同図(a)〜(c)に示すように、検出側および照射側スキャンミラーの向きを変えることによって次々と測定部位(符号56)および照射部位(符号54)を、受光素子の配列方向と直交する方向に移動させて測定を行う。ここで、同図(b)、(c)の点線部分は既に測定し終わった測定部位、照射部位を示している。同図(c)に示すように、検出部位を一方向に移動させることによってプリズムと試料と当接した範囲が隈なくマッピング測定される。また、一次元多素子検出器を用いる場合、アパーチャーの開口形状を検出器の受光部形状に合わせてスリット型にすることも好適である。
【0015】
このように一次元検出器を用いることにより、図6のように単素子の検出器を用いて行った場合よりも、測定を高速に行うことができる。また、リニアアレイ検出器は、二次元検出器であるFPAとは異なり、各素子からパラレルに検出信号を読み出すことができるため、高速に測定を行うことができる。
また上記では、照射部位を様々に変更させた場合を説明したが、測定光の照射部位を十分大きく取っておき、その照射範囲のなかで測定部位を移動させることによって、照射範囲のマッピング測定を行ってもよい。つまり、図8(a)〜(c)に示すように、照射する光束の径を十分大きくとり、当接面上のマッピング測定を行いたい範囲に光が照射されるようにする。このように照射部位(符号54)を固定する場合には、照射側スキャンミラーは必要ない。そして、測定部位(符号56)のみを検出器側スキャンミラーによって移動させることでマッピング測定を行う。
【0016】
以上説明したように、本実施形態の全反射測定装置によれば、反射面の向きが可変な検出側スキャンミラーを備えているため、単素子検出器、一次元検出器を用いても、高速、高精度に二次元マッピング測定を行うことが可能となる。また反射面の向きが可変な照射側スキャンミラーを備えているため、効率良く測定部位に光を照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明にかかる実施形態の全反射測定装置の概略構成図
【図2】本実施形態のスキャンミラーの説明図
【図3】本実施形態で使用するATRプリズムの例を示す図
【図4】照射側スキャンミラーの作用を説明する模式図
【図5】検出側スキャンミラーの作用を説明する模式図
【図6】単素子検出器を使用した場合のマッピング測定の説明図
【図7】リニアアレイ検出器を使用した場合のマッピング測定の説明図
【図8】リニアアレイ検出器を使用した場合のマッピング測定の説明図
【符号の説明】
【0018】
10 全反射測定装置
12 光照射手段
14 ATRプリズム
16 対物鏡(顕微手段)
18 検出器(光検出手段)
20 アパーチャー
22 検出側スキャンミラー
24 照射側スキャンミラー
26 コントローラ(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
臨界角以上の入射角で試料とATRプリズムの当接面に光を集光し、該当接面からの全反射光を測定する全反射測定装置において、
前記当接面へ集光される光を出射する光照射手段と、
前記当接面からの全反射光を検出する光検出手段と、
前記光検出手段が検出する光を当接面内の特定部位からの光のみに制限し、該部位を測定部位とするアパーチャーと、
前記ATRプリズムから前記アパーチャーへと至る光路上に設けられた検出側スキャンミラーと、を備え、前記検出側スキャンミラーは反射面の向きを変更可能に構成され、前記当接面からの全反射光に対して該検出側スキャンミラーの反射面を変更することで、前記光検出手段で測定する当接面内での測定部位を変更し、前記当接面内のマッピング測定を行うことを特徴とする全反射測定装置。
【請求項2】
請求項1記載の全反射測定装置において、
前記光照射手段からの光を前記ATRプリズムへと導くための照射側スキャンミラーを備え、前記照射側スキャンミラーは反射面の向きを変更可能に構成され、前記光照射手段の照射光に対して前記照射側スキャンミラーの反射面を変えることにより前記当接面内での光の照射部位を変更することを特徴とする全反射測定装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の全反射測定装置において、
前記検出側および/または照射側スキャンミラーの反射面の向きを制御する制御手段を備えたことを特徴とする全反射測定装置。
【請求項4】
請求項1から3に記載の全反射測定装置において、
前記当接面に光を集光、および前記当接面からの光を集光する顕微手段を備えたことを特徴とする全反射測定装置。
【請求項5】
請求項1から4に記載の全反射測定装置において、
前記光検出手段は、単素子検出器を用いて構成されることを特徴とする全反射測定装置。
【請求項6】
請求項1から4に記載の全反射測定装置において、
前記光検出器は、一次元多素子検出器を用いて構成されることを特徴とする全反射測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−208016(P2006−208016A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−16439(P2005−16439)
【出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(000232689)日本分光株式会社 (87)
【Fターム(参考)】