説明

全方位カメラ及び全方位レンズ

【課題】表示画像の各画角で不均一になりやすかった解像度を改善した全方位カメラ及び全方位レンズを提供する。
【解決手段】全方位カメラは、周状に形成された側面を構成し、周囲360度の方向から光を入射する入射面11と、入射した光を反射する反射層13が形成された凸面である反射面12と、反射層13で反射した光を出射する出射面15とを有するレンズプリズム10と、レンズプリズム10から出射された光を、所定の方向に導く光学系30,40,51と、光学系30,40,51に導かれた光を受光して、撮像画像を得る撮像素子55と、を備える。入射面11と反射面12とは非球面タイプのトロイダル面を形成し、出射面15は非球面タイプの凹面を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全方位(360度)を撮像することが可能な全方位カメラ及びこれに使用される全方位レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の全方位カメラとして、例えば、特許文献1に開示されたものがある。特許文献1に開示された全方位カメラは、所定の曲面で形成された反射鏡と、反射鏡からの反射光を撮像手段上に集光する光学レンズとを備えている。また、従来の全方位カメラとしては、例えば特許文献2に開示されたものもある。特許文献2に開示された全方位カメラは、三角形の平面鏡が配置されて形成された正多角錐の反射鏡と、この反射鏡の頂部側に配置された撮像手段と、この撮像手段と反射鏡とを一体的に回転する回転手段とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−290807号公報
【特許文献2】特開2010−45555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の全方位カメラにおいては、撮像画像の中央部に比べてその周辺部は、径方向に伸縮し、また周方向に伸びるため、撮像画像を表示画像(パノラマ画像)に変換すると各画角での解像度が不均一になりやすいという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、表示画像の各画角で不均一になりやすかった解像度を改善した全方位カメラ、及びこれに使用される全方位レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る全方位カメラは、周状に形成された側面を構成し、周囲360度の方向から光を入射する光入射面と、入射した前記光を反射する反射層が形成された凸面である光反射面と、前記反射層で反射した光を出射する光出射面とを有するレンズと、前記レンズから出射された光を、所定の方向に導く光学系と、前記光学系に導かれた光を受光して、撮像画像を得る撮像素子と、を備え、前記光反射面は非球面タイプのトロイダル面を形成し、前記光出射面は非球面タイプの凹面を形成することを特徴とする。ここで、光学系とは、レンズから出射された光を撮像素子に導くための光学素子全般を含むものとする。また、レンズとは、レンズプリズム等、全方位から光を入射させて所定の方向に光を出射させるレンズ全般を含むものとする。
【0007】
また、上記課題を解決するため、本発明に係る全方位レンズは、周状に形成された側面を構成し、周囲360度の方向から光を入射する光入射面と、入射した前記光を反射する反射層が形成された凸面である光反射面と、前記反射層で反射した光を出射する光出射面とを有し、前記光反射面は非球面タイプのトロイダル面を形成し、前記光出射面は非球面タイプの凹面を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、表示画像の各画角で不均一になりやすかった解像度を改善した全方位カメラ及び全方位レンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る全方位カメラの構成図。
【図2】本発明の実施形態に係るレンズプリズムの形状を説明するための説明図であり、(a)はレンズプリズムの断面図、(b)はレンズプリズムの外面形状を表わしたグラフ。
【図3】本発明の実施形態に係る全方位カメラにより得られる画像のイメージ図を示しており、(a)は撮像素子に結像する像のイメージ図、(b)は得られた撮像画像を画像変換して得た表示画像のイメージ図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係る全方位カメラを図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係る全方位カメラの構成図を示している。
【0011】
図1に示すように、本実施形態に係る全方位カメラ1は、入射した光Lを反射層13で反射して外部へ出射するレンズプリズム10と、レンズプリズム10に接続された鏡筒20とを備えている。また、鏡筒20内には、リレーレンズ30、実絞り40、及び撮像手段50が収容されている。
【0012】
レンズプリズム10は、例えば、空気よりも高い媒質である光学用樹脂を射出成形することにより形成されており、図1に示したレンズプリズム10の外形線を中心軸2周りに回転させた際の軌跡を外周面とする形状に形成されている。なお、レンズプリズム10は、波長587.56mmの光に対する屈折率が1.6以上であり、かつ、同波長の光に対するアッベ数が30以下である光学用樹脂から構成されることが好ましい。なお、レンズプリズム10の側面は光Lが入射する入射面11、上面は入射した光Lを反射する反射面12(この反射面12には、アルミニウムが蒸着されることにより反射層13が形成されている)、及び下面は反射層13で反射された光Lを外部に出射する出射面15に設定されている。
【0013】
図2は、レンズプリズム10の形状を説明するための説明図であり、(a)はレンズプリズム10の断面図、(b)はレンズプリズム10の外面形状を表わしたグラフである。図2(b)では便宜上、入射面11を表わす曲線を曲線A、反射面12を表わす曲線を曲線B、また、出射面15を表わす曲線を曲線Cと表記する。また、曲線A、B、Cに対応するそれぞれの原点は、A、B、Cに´を付して原点A´、B´、C´と表記する。なお、図2(b)に示すように、原点A´、B´、C´は、それぞれ異なる箇所に位置しており、曲線A、B、Cはそれぞれ対応する原点A´、B´、C´を基準にして図示されている。
【0014】
曲線Aは、入射面11を表わす曲線であり、図2(b)に示すように、原点A´を基準としてz−y座標を規定すると、以下に示す式1で定義される。なお、原点A´は、レンズプリズム10の中心軸2(光軸)から図中左側に10.5mmずれた箇所に、また原点C´から図中上側へ19.5mmずれた箇所に位置している。また、曲線Aは、式1で表わせる曲線のうち所定の範囲内にある曲線(図中、実線で示した曲線)とするものとする。
【0015】
【数1】

【0016】
ここで、CUY(1/mm)は原点A´における曲率(CUY=1/r(曲率半径(mm))、kはコーニック係数、Aは4次の非球面係数、Bは6次の非球面係数である。なお、曲線Aのこれらのパラメータの値を表1に示す。
【0017】
【表1】

【0018】
入射面11は、図2(b)に示す曲線Aを中心軸2周りに回転した軌跡により表わすことができる。なお、図2(b)においては、レンズプリズム10の中心軸2を軸として曲線Aと線対称となる曲線も併せて示してある。曲線Aを外形線に設定された入射面11は、非球面タイプのトロイダル面を構成する。
【0019】
曲線Bは、反射面12を表わす曲線であり、図2(b)に示すように、原点B´を基準としてz−y座標を規定すると、曲線Aと同様に上記の式1で定義される。なお、原点B´は、レンズプリズム10の中心軸2(光軸)から15.0mmずれた箇所に、また原点C´から図中上側へ40.5mmずれた箇所に位置している。また、曲線Bは、式1で表わせる曲線のうち所定の範囲内にある曲線(図中、実線で示した曲線)とするものとする。
【0020】
曲線Bの各パラメータの値を表1に示す。反射面12は、入射面11と同様に、曲線Bを中心軸2周りに回転した軌跡により表わすことができる。なお、図2(b)においては、レンズプリズム10の中心軸2を軸として曲線Bと線対称となる曲線も併せて示してある。曲線Bを外形線に設定された反射面12は、非球面タイプのトロイダル面を構成する。
【0021】
このように形成された反射面12には、前述したようにアルミニウムが蒸着されて反射層13が形成されており、入射面11から入射した光Lを反射層13で反射して出射面15に導く。反射面12は、図2(a)、(b)に示すように、頂部から上方に向けて放射状に伸びる曲線の集合体により形成される凸面であり、その頂部から下方に向けて柱状の遮光部14が形成されている。この遮光部14は、レンズプリズム10の頂部に形成された穴に黒色系の塗料が注入されることにより形成されている。レンズプリズム10に遮光部14が形成されていることにより、レンズプリズム10に入射した光Lや、レンズプリズム10に入射し反射層13で反射した光Lが、中心軸2、あるいはその近傍を通過するのを抑制することができる。これにより、入射した光Lがレンズプリズム10内で複数回反射し、その反射角度によって迷光が発生するのを抑制することができる。
【0022】
このように形成された入射面11、及び反射面12は、中心軸2に直交する平面で切断した形状が円形となる。そのためレンズプリズム10は、全方位カメラ1の周囲360°からの光Lを入射させることができるとともに、周囲360°から入射させた光Lを反射面12で反射して出射面15に導くことができる。また、反射面12の頂点及びその近傍には、反射層13のかわりに遮光部14が設けられているため、反射層13に撮像手段50が写り込むことを防止することができる。
【0023】
曲線Cは、出射面15を表わす曲線であり、図2(b)に示すように、原点C´を基準としてz−y座標を規定すると、以下の式2で定義される。なお、原点C´は、レンズプリズム10の中心軸2(光軸)上に位置している。また、曲線Cは、式2が表わせる曲線のうちの所定の範囲内にある曲線(図中、実線で示した曲線)とするものとする。
【0024】
【数2】

【0025】
ここで、CUY(1/mm)は原点C´における曲率(CUY=1/r(曲率半径(mm))、kはコーニック係数、Aは4次の非球面係数、Bは6次の非球面係数、Cは8次の非球面係数である。曲線Cのこれらのパラメータの値を表1に示す。
【0026】
出射面15は、図2(b)に示す曲線Cを中心軸2周りに回転した軌跡により表わすことができる。このように、曲線Cを外形線に設定された出射面15は、負のパワーを有する凹面非球面を構成する。このように形成された出射面15は、反射面12で反射された光Lを出射し、鏡筒20内に収容されたリレーレンズ30へと導く。
【0027】
なお、出射面15は、反射面12と併せて、レンズプリズム10が負のパワーを有するように設定されている。そのため、レンズプリズム10によって形成される像は虚像となり、この虚像は反射面12の後方(図中上方)に像面湾曲を伴って存在することとなる。
【0028】
リレーレンズ30は、図1に示すように、レンズプリズム10の直下に配置されて、レンズプリズム10が作り出す虚像を実絞り40へと導く機能を有する。リレーレンズ30は、第1の凸レンズ31と、第1の凹レンズ32とを備えており、リレーレンズ30全体として正のパワーを有するように構成されている。なお、リレーレンズ30の焦点距離は、リレーレンズ30の主点からレンズプリズム10で作られる虚像までの距離と略同一に設定されている。このように、リレーレンズ30を設置することにより、鮮明な画像が撮像できるとともに、像高を制御できるという効果を奏する。
【0029】
実絞り40は、リレーレンズ30と撮像手段50の間に設けられ、リレーレンズ30に導かれ撮像手段50に入射する光Lの量を制限する。なお、実絞り40は、撮像手段50の内部に配置してもよい。
【0030】
撮像手段50は、第2の凸レンズ52と第2の凹レンズ53とが貼り合わされて形成された撮像レンズ51と、撮像レンズ51に集光された光Lを受光する撮像素子55とを備えている。第2の凸レンズ52と第2の凹レンズ53とは性質の異なる光学ガラスから構成されている。これにより、撮像レンズ51に起因する色収差を補正することができる。
【0031】
撮像レンズ51は、実絞り40を通過した光Lを入射させ、入射させた光Lを撮像素子55に導く。
【0032】
撮像素子55は、基板(不図示)上に複数の光電変換素子(不図示)がマトリクス状に配置されて構成されている。この複数の光変換素子は撮像レンズ51により集光された光Lを受け取り、受け取った光Lの強度を電気信号に変換する。撮像素子55は、例えば、CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサ等の周知のイメージセンサから構成することができる。
【0033】
図3は、本発明の実施形態に係る全方位カメラにより得られる画像のイメージ図を示しており、(a)は撮像素子に結像する像のイメージ図、(b)は得られた撮像画像を変換して得た表示画像(パノラマ画像)のイメージ図を示している。
【0034】
図3(a)に示すように、全方位カメラ1(図1)を構成する種々の光学素子により形成される像56は円形となる。この円形の像56の周方向は全方位カメラ1(図1)の水平方向に、像56の径方向は全方位カメラ1(図1)の垂直方向に対応する。撮像素子55に形成された像56は、マトリクス状に配置された光電変換素子(不図示)により、その光の強度が電気信号に変換され撮像画像として取得される。
【0035】
なお、図3(a)(b)には、撮像素子55に形成される像56(図3(a))と、撮像した像56を変換して得た表示画像57(図3(b))との関係が示されている。すなわち、図3(b)に示された表示画像57は、図3(a)の右上の扇形部(中心角90度)の像56´を撮像し画像変換したものである。そのため、表示画像57には、全方位カメラ1(図1)の水平方向に周囲90度の範囲の像が写しだされる。
【0036】
図3に示すように、便宜上、像56及び表示画像57をそれぞれ16の領域に区画している。像56の領域a1と表示画像57の領域a1´とが、画像変換前後において対応する領域である。また、他の領域においても、像56の各領域は、その符号に´を付した表示画像57の領域とそれぞれ対応している。なお、前述したように、図3はイメージ図であり、像56を区画する各領域は、撮像素子55を構成する光電変換素子(不図示)の配置態様とは関係しない。
【0037】
図3(a)に示すように、本実施形態に係る全方位カメラ1(図1)は、撮像素子55に結像された像56が、その中心から径方向に離れるにつれて径方向に縮む度合が大きくなるように集光されている。すなわち、領域a1に結像される像は、領域a2に結像される像よりも径方向に縮んだ状態で結像される。また、領域a2に結像される像は、領域a3に結像される像よりも径方向に縮んだ状態で結像される。さらに、領域a3に結像される像は、領域a4に結像される像よりも径方向に縮んだ状態で結像される。他の領域に結像される像に関しても同様である。
【0038】
また、図3(a)に示すように、本実施形態に係る全方位カメラ1(図1)は、撮像素子55に結像された像56が、周方向にその角度位置に依らず一定の伸縮度合となるように集光されている。そのため、撮像素子55に結像された像56は、その中心から径方向に離れるにつれて、周方向に伸びる度合が大きくなる。すなわち、領域a1に結像される像は、領域a2に結像される像よりも周方向に伸びた状態で結像される。また、領域a2に結像される像は、領域a3に結像される像よりも周方向に伸びた状態で結像される。さらに、領域a3に結像される像は、領域a4に結像される像よりも周方向に伸びた状態で結像される。他の領域に結像される像に関しても同様である。
【0039】
撮像素子55に結像された像56は、マトリクス状に配置された光電変換素子(不図示)により電気信号に変換されて、撮像画像が取得される。前述したように撮像画像は、周方向あるいは径方向に伸縮した状態で取得される。そのため、撮像画像を表示画像57に画像変換するためには、撮像画像の伸縮の度合に応じた補正をする必要がある。
【0040】
この補正について説明すると、円形の撮像画像において、中心から径方向に離れた位置にある画像ほど径方向に引き伸ばす補正をするとともに、中心近くにある画像ほど周方向に引き伸ばす補正をする。このような補正のイメージを、図3(b)の右側に示した矢印で表わしている。図に示すように、上方(撮像画像の中心より離れた位置)にある画像ほど上下方向(径方向)に大きく伸ばす補正をし、また、下方にある(撮像画像の中心近くに位置する)画像ほど左右方向(周方向)に大きく伸ばす補正をしている。このような補正をすることにより、図3(b)に示すように歪を補正した、全方位カメラ1(図1)の周囲90度の表示画像57を得ることができる。
【0041】
上記では、図3(a)の右上の扇形部(中心角90度)の像56´を表示画像57に変換する場合について説明したが、他の扇形部の像についても同様に表示画像57に変換する。これにより、全方位カメラ1(図1)の周囲90度を撮像したそれぞれの表示画像を得ることができ、これらを組み合わせることにより周囲360度を撮像した表示画像(パノラマ画像)を得ることができる。
【0042】
上述した実施形態に係る全方位カメラ1を用いることにより、以下のような効果を奏する。
【0043】
上述したように、反射面12の頂点、及びその近傍に反射層13が形成されないため、撮像手段50が反射層13に写り込むことがない。そのため、撮像画像として不必要な撮像素子55の像が撮像素子55に形成されることがない。その結果、撮像素子55の中央部に全方位カメラ1の周囲の像を形成することができ、撮像素子55を有効に利用することができる。
【0044】
また、レンズプリズム10の反射面12及び出射面15を上述のような形状とすることにより(本実施形態では入射面11、反射面12、反射層13、及び、出射面15を上述のような形状とすることにより)、撮像素子55に結像される像56が、その中心から径方向に離れるにつれて径方向に縮む度合が大きくなるように形成することができる。これにより、径方向あるいは/及び周方向に引き伸ばす補正が、撮像画像内で比較的均等に行われる。これにより、表示画像57の各画角で不均一になりやすかった解像度を改善することができる。
【0045】
また、反射面12の頂部から下方に向けて遮光部14が形成することにより、全方位カメラ1に入射した光Lによる迷光を抑制することができる。これにより、高品質の表示画像57を得ることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 全方位カメラ
2 中心軸
10 レンズプリズム
11 入射面
12 反射面
13 反射層
14 遮光部
15 出射面
20 鏡筒
30 リレーレンズ
31 第1の凸レンズ
32 第1の凹レンズ
40 実絞り
50 撮像手段
51 撮像レンズ
52 第2の凸レンズ
53 第2の凹レンズ
55 撮像素子
56 像
57 表示画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周状に形成された側面を構成し、周囲360度の方向から光を入射する光入射面と、入射した前記光を反射する反射層が形成された凸面である光反射面と、前記反射層で反射した光を出射する光出射面とを有するレンズと、
前記レンズから出射された光を、所定の方向に導く光学系と、
前記光学系に導かれた光を受光して、撮像画像を得る撮像素子と、を備え、
前記光反射面は非球面タイプのトロイダル面を形成し、前記光出射面は非球面タイプの凹面を形成することを特徴とする全方位カメラ。
【請求項2】
前記光入射面は、非球面タイプのトロイダル面を形成していることを特徴とする請求項1に記載の全方位カメラ。
【請求項3】
前記反射層は、前記光反射面の頂点を中心とした所定の範囲には形成されていないことを特徴とする請求項1又は2に記載の全方位カメラ。
【請求項4】
前記光反射面の頂点から前記光出射面に向けて、柱状の遮光部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の全方位カメラ。
【請求項5】
前記遮光部は、前記頂点から形成された穴に黒色系の塗料が充填されて形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の全方位カメラ。
【請求項6】
前記レンズは、波長587.56nmの光に対する屈折率が1.6以上であり、かつ、前記波長の光に対するアッベ数が30以下である光学用樹脂から構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の全方位カメラ。
【請求項7】
前記光学系は、凸レンズと凹レンズとが組み合わされて形成されたリレーレンズ、及び撮像レンズと、通過する光量を制限する実絞りと、を有し、
前記実絞りは、前記リレーレンズと前記撮像レンズとの間に配されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の全方位カメラ。
【請求項8】
前記リレーレンズ及び前記撮像レンズは、それぞれ正のパワーを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の全方位カメラ。
【請求項9】
周状に形成された側面を構成し、周囲360度の方向から光を入射する光入射面と、入射した前記光を反射する反射層が形成された凸面である光反射面と、前記反射層で反射した光を出射する光出射面とを有し、
前記光反射面は非球面タイプのトロイダル面を形成し、前記光出射面は非球面タイプの凹面を形成することを特徴とする全方位レンズ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−78674(P2012−78674A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−225265(P2010−225265)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】