内燃機関用点火コイル装置
【課題】ラジオノイズ抑制用抵抗が第一スプリングと第二スプリングとの間に配置されているために、構成の複雑化を招くとともに組立ての際においても工数の低減ができないという問題がある。本発明の目的は、ラジオノイズ抑制用抵抗の取付けを簡単にして、作業工数、あるいは部品点数の低減を図るものである。
【解決手段】本発明では、ラジオノイズ抑制用抵抗を点火コイルとの接続端子と第一スプリングとの間に設け、金属材製の樹脂封止端子の内周部に筒状のラジオノイズ抑制用抵抗を挿入して保持するようにした。
【解決手段】本発明では、ラジオノイズ抑制用抵抗を点火コイルとの接続端子と第一スプリングとの間に設け、金属材製の樹脂封止端子の内周部に筒状のラジオノイズ抑制用抵抗を挿入して保持するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、内燃機関用点火コイル装置に関わり、特にコイル部からの高電圧を点火プラグに通電させるための高圧通電部がプラグホールに挿通される絶縁樹脂パイプ内に設けられ、点火コイル部がこの絶縁樹脂部の上端部（反点火プラグ側）に一体に取付けられる、いわゆるプラグトップ型の内燃機関用点火コイル装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
特開２００３−２４３２３４号公報などに記載された、エンジンのシリンダヘッド部に取付けられる内燃機関用点火コイル装置は、そのコイル部の二次コイル側で発生させた高電圧を、例えば高電圧端部，第一スプリング，ラジオノイズ抑制用抵抗，第二スプリング等からなる通電部を介して点火プラグに通電させ、前記点火プラグのうち、燃焼室内に配置されている一方の電極に前記高電圧を印加させ、前記シリンダヘッド部を通して接地された他方の電極との間に放電を生じさせるように構成されている。
【０００３】
ラジオノイズ抑制用抵抗の両端側に配置される第一スプリングと抵抗保持用端子の弾性力により信頼性のある接続がなされるように配置されている。
【０００４】
この場合、これら第一スプリング，ラジオノイズ抑制用抵抗，第二スプリング等は絶縁パイプ内においてそれらの中心軸をほぼ一致させて配置され、前記ラジオノイズ抑制用抵抗は前記絶縁パイプ内に取付けられている。
【０００５】
このため前記ラジオノイズ抑制用抵抗は、抵抗保持用端子とこの抵抗保持用端子とは別体として構成される抵抗接続用端子を介して、第二スプリング保持用端子，第二スプリングとの接続を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開２００３−２４３２３４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかし上述した内燃機関用点火コイル装置は、ラジオノイズ抑制用抵抗が第二スプリング側に配置されているために、構成の複雑化を招くとともに組立ての際においても工数の低減ができないという問題がある。
【０００８】
本発明の目的は、ラジオノイズ抑制用抵抗の取付けを簡単にして、作業工数、あるいは部品点数の低減を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明では上記目的を達成するために、高電圧を発生させる点火コイル部と、この点火コイル部からの高電圧を点火プラグに伝達させる高圧通電路と、当該高圧通電路内に設けたラジオノイズ抑制用抵抗と、プラグホール内に装着される高電圧絶縁用パイプを備え、前記ラジオノイズ抑制用抵抗は前記高電圧絶縁用パイプ内に設けられ、前記点火コイル部は前記高電圧絶縁用パイプのプラグホール側端部に一体に取付けられ、前記点火コイル部のコイルケース内に絶縁用エポキシ樹脂が封止されており、前記高電圧絶縁用パイプと前記点火コイル部との間には前記高圧通電路部材を挿通する孔から前記絶縁用エポキシ樹脂が流れ出るのを封止するための樹脂封止端子が設けられた内燃機関用点火コイルにおいて、当該樹脂封止端子は導電部材で形成され、前記絶縁用エポキシ樹脂側に凸状をなすキャップ状に形成され、前記樹脂封止端子の前記絶縁用エポキシ樹脂側の表面に前記点火コイル部との電気的接続部を有し、前記樹脂封止端子の凹部状側には、筒状に形成された前記ラジオノイズ抑制用抵抗の一端外周部が差し込まれて電気的に接続されており、前記ラジオノイズ抑制用抵抗の他端には前記高圧通電路を形成する残余の導体部が設けられている、ように構成した。
【発明の効果】
【００１０】
上記のように構成した本発明によれば、樹脂孔封止端子を点火コイルとの電気的接続用，樹脂封止用のほかにラジオノイズ抑制用抵抗の保持部材として機能させることができ、結果的に部品点数が低減でき、低コスト化が図れ、組立工数の低減も図ることができ、さらに絶縁信頼性の高い製品となる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の第１の実施形態である内燃機関用点火コイルの断面図。
【図２】本発明の第２の実施形態である内燃機関用点火コイルの断面図。
【図３】本発明の第３の実施形態である内燃機関用点火コイルの断面図。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
以下図面の記載に基づき本発明を説明する。
【００１３】
以下に、本発明が実施された内燃機関用点火コイルの基本的な実施の態様を説明する。
【００１４】
本実施例では、高電圧を発生させる点火コイル部１と、この点火コイル部１からの高電圧を点火プラグ１２に伝達させる高圧通電路（４，５，６，７，８，９，１０，１１）と、高圧通電路（４，５，６，７，８，９，１０，１１）内に設けたラジオノイズ抑制用抵抗（６）と、プラグホール（ＰＨ）内に装着される高電圧絶縁用パイプ（１４）を備え、ラジオノイズ抑制用抵抗（６）は高電圧絶縁用パイプ（１４）内に設けられ、点火コイル部（１）は高電圧絶縁用パイプ（１４）のプラグホール（ＰＨ）側端部に一体に取付けられ、点火コイル部（１）のコイルケース（１００）内に絶縁用エポキシ樹脂（１０１）が封止されており、高電圧絶縁用パイプ（１４）と点火コイル部（１）との間には電気導体取出し孔（５６）から絶縁用エポキシ樹脂（１０１）が流出を防止するために、電気導体取出し孔（５６）を塞ぐ樹脂封止端子（５）が設けられた内燃機関用点火コイルにおいて、樹脂封止端子（５）は導電部材で形成され、絶縁用エポキシ樹脂（１０１）側に凸状をなすキャップ状に形成され、樹脂封止端子（５）の絶縁用エポキシ樹脂（１０１）側の表面に点火コイル部（１）との電気的接続部（４５）を有し、樹脂封止端子（５）の凹部状側には、筒状に形成されたラジオノイズ抑制用抵抗（６）の一端外周部が差し込まれて電気的に接続されており、ラジオノイズ抑制用抵抗（６）の他端には高圧通電路（４，５，６，７，８，９，１０，１１）を形成する残余の導体部（７，８，９，１０，１１）が設けられている。
【００１５】
〔第１実施例〕
図１を用い、本発明による点火コイル装置の第１の実施例を説明をする。
【００１６】
点火コイル部ＩＧＣはボルト２によりエンジンのシリンダヘッド部３に取付けられる。
【００１７】
通電部ＩＧＳの部品構成配置は点火コイル側ＩＧＣから点火プラグ１２に向かって、高圧端部４，樹脂封止端子５，ラジオノイズ抑制用抵抗６，抵抗接続用端子７，第一スプリング８，接続用端子９，第二スプリング保持用端子１０，第二スプリング１１と配置し、点火プラグ１２へと通電される。
【００１８】
ラジオノイズ抑制用抵抗６をコイル側に配置し、さらに樹脂封止端子５の形状を改良することにより、樹脂封止端子５は従来の絶縁用エポキシ樹脂１３の封止機能の他に、抵抗保持用端子１５の抵抗保持機能を一体化することができ、部品の削減が可能となる。
【００１９】
〔第２実施例〕
次に図２を用い、本発明である樹脂封止端子５について第２の実施例を説明する。
【００２０】
樹脂封止端子５上部のコイル側接続部５ａの形状を凹み形状５ｃとすることで高圧端部４との接続ポイントが１ケ所から２ケ所と複数になり、信頼性の高い接続方法となる。
【００２１】
〔第３実施例〕
次に図３を用い、本発明である樹脂封止端子５について第３の実施例を説明する。
【００２２】
本実施例では、樹脂封止端子５の抵抗保持部５ｂはスリット５ｄを設け、圧入荷重及び圧入部品への印加応力を容易に調整ができる構造をとっている。
【００２３】
また、樹脂封止端子５の抵抗保持部５ｂはくびれ部５ｅまたは先端を面取り形状にすることで、ラジオノイズ抑制用抵抗圧入時の作業性を向上させることができる。
【００２４】
さらに抵抗保持部５ｂの先端は電界が集中するため高い絶縁性能が必要となるが、本発明では絶縁性能の高い絶縁用エポキシ樹脂１３が抵抗保持部５ｂの径方向の周辺に形成されているので、絶縁信頼性の高い構造とすることができる。
【００２５】
これら実施例に拠れば以下の効果がある。
【００２６】
樹脂封止端子５とラジオノイズ抑制用抵抗６の接続は圧入となる。通常、金属同士の圧入では圧入荷重が大きくなり、それを管理するために圧入代の微妙な調整が必要となる。このため、寸法精度の高い部品が要求され、コスト的にも高いものとなってしまう。また、圧入荷重が大きくなることにより圧入部品へ過剰な印加応力が働き、ラジオノイズ抑制用抵抗６の割れ等につながるため部品の信頼性確保も難しくなってしまう。
【００２７】
本実施例では、これらの問題の少なくとも一つを解消することができた。
【産業上の利用可能性】
【００２８】
本発明は高電圧通電部を２本のばねで形成したものを説明したが、このばねが１本のものにも利用できる。
【符号の説明】
【００２９】
１，ＩＧＣ 点火コイル部
２ ボルト
３ シリンダヘッド部
４ 高圧端部
５ 樹脂封止端子
５ａ コイル側接続部
５ｂ 抵抗保持部
５ｃ 凹み形状部
５ｄ スリット
５ｅ くびれ部
６ ラジオノイズ抑制用抵抗
７ 抵抗接続用端子
８ 第一スプリング
９ 接続用端子
１０ 第二スプリング保持用端子
１１ 第二スプリング
１２ 点火プラグ
１３ 絶縁用エポキシ樹脂
１４ 高電圧絶縁用パイプ
１５ 抵抗保持用端子
ＩＧＳ 通電部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、内燃機関用点火コイル装置に関わり、特にコイル部からの高電圧を点火プラグに通電させるための高圧通電部がプラグホールに挿通される絶縁樹脂パイプ内に設けられ、点火コイル部がこの絶縁樹脂部の上端部（反点火プラグ側）に一体に取付けられる、いわゆるプラグトップ型の内燃機関用点火コイル装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
特開２００３−２４３２３４号公報などに記載された、エンジンのシリンダヘッド部に取付けられる内燃機関用点火コイル装置は、そのコイル部の二次コイル側で発生させた高電圧を、例えば高電圧端部，第一スプリング，ラジオノイズ抑制用抵抗，第二スプリング等からなる通電部を介して点火プラグに通電させ、前記点火プラグのうち、燃焼室内に配置されている一方の電極に前記高電圧を印加させ、前記シリンダヘッド部を通して接地された他方の電極との間に放電を生じさせるように構成されている。
【０００３】
ラジオノイズ抑制用抵抗の両端側に配置される第一スプリングと抵抗保持用端子の弾性力により信頼性のある接続がなされるように配置されている。
【０００４】
この場合、これら第一スプリング，ラジオノイズ抑制用抵抗，第二スプリング等は絶縁パイプ内においてそれらの中心軸をほぼ一致させて配置され、前記ラジオノイズ抑制用抵抗は前記絶縁パイプ内に取付けられている。
【０００５】
このため前記ラジオノイズ抑制用抵抗は、抵抗保持用端子とこの抵抗保持用端子とは別体として構成される抵抗接続用端子を介して、第二スプリング保持用端子，第二スプリングとの接続を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】特開２００３−２４３２３４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかし上述した内燃機関用点火コイル装置は、ラジオノイズ抑制用抵抗が第二スプリング側に配置されているために、構成の複雑化を招くとともに組立ての際においても工数の低減ができないという問題がある。
【０００８】
本発明の目的は、ラジオノイズ抑制用抵抗の取付けを簡単にして、作業工数、あるいは部品点数の低減を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明では上記目的を達成するために、高電圧を発生させる点火コイル部と、この点火コイル部からの高電圧を点火プラグに伝達させる高圧通電路と、当該高圧通電路内に設けたラジオノイズ抑制用抵抗と、プラグホール内に装着される高電圧絶縁用パイプを備え、前記ラジオノイズ抑制用抵抗は前記高電圧絶縁用パイプ内に設けられ、前記点火コイル部は前記高電圧絶縁用パイプのプラグホール側端部に一体に取付けられ、前記点火コイル部のコイルケース内に絶縁用エポキシ樹脂が封止されており、前記高電圧絶縁用パイプと前記点火コイル部との間には前記高圧通電路部材を挿通する孔から前記絶縁用エポキシ樹脂が流れ出るのを封止するための樹脂封止端子が設けられた内燃機関用点火コイルにおいて、当該樹脂封止端子は導電部材で形成され、前記絶縁用エポキシ樹脂側に凸状をなすキャップ状に形成され、前記樹脂封止端子の前記絶縁用エポキシ樹脂側の表面に前記点火コイル部との電気的接続部を有し、前記樹脂封止端子の凹部状側には、筒状に形成された前記ラジオノイズ抑制用抵抗の一端外周部が差し込まれて電気的に接続されており、前記ラジオノイズ抑制用抵抗の他端には前記高圧通電路を形成する残余の導体部が設けられている、ように構成した。
【発明の効果】
【００１０】
上記のように構成した本発明によれば、樹脂孔封止端子を点火コイルとの電気的接続用，樹脂封止用のほかにラジオノイズ抑制用抵抗の保持部材として機能させることができ、結果的に部品点数が低減でき、低コスト化が図れ、組立工数の低減も図ることができ、さらに絶縁信頼性の高い製品となる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】本発明の第１の実施形態である内燃機関用点火コイルの断面図。
【図２】本発明の第２の実施形態である内燃機関用点火コイルの断面図。
【図３】本発明の第３の実施形態である内燃機関用点火コイルの断面図。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
以下図面の記載に基づき本発明を説明する。
【００１３】
以下に、本発明が実施された内燃機関用点火コイルの基本的な実施の態様を説明する。
【００１４】
本実施例では、高電圧を発生させる点火コイル部１と、この点火コイル部１からの高電圧を点火プラグ１２に伝達させる高圧通電路（４，５，６，７，８，９，１０，１１）と、高圧通電路（４，５，６，７，８，９，１０，１１）内に設けたラジオノイズ抑制用抵抗（６）と、プラグホール（ＰＨ）内に装着される高電圧絶縁用パイプ（１４）を備え、ラジオノイズ抑制用抵抗（６）は高電圧絶縁用パイプ（１４）内に設けられ、点火コイル部（１）は高電圧絶縁用パイプ（１４）のプラグホール（ＰＨ）側端部に一体に取付けられ、点火コイル部（１）のコイルケース（１００）内に絶縁用エポキシ樹脂（１０１）が封止されており、高電圧絶縁用パイプ（１４）と点火コイル部（１）との間には電気導体取出し孔（５６）から絶縁用エポキシ樹脂（１０１）が流出を防止するために、電気導体取出し孔（５６）を塞ぐ樹脂封止端子（５）が設けられた内燃機関用点火コイルにおいて、樹脂封止端子（５）は導電部材で形成され、絶縁用エポキシ樹脂（１０１）側に凸状をなすキャップ状に形成され、樹脂封止端子（５）の絶縁用エポキシ樹脂（１０１）側の表面に点火コイル部（１）との電気的接続部（４５）を有し、樹脂封止端子（５）の凹部状側には、筒状に形成されたラジオノイズ抑制用抵抗（６）の一端外周部が差し込まれて電気的に接続されており、ラジオノイズ抑制用抵抗（６）の他端には高圧通電路（４，５，６，７，８，９，１０，１１）を形成する残余の導体部（７，８，９，１０，１１）が設けられている。
【００１５】
〔第１実施例〕
図１を用い、本発明による点火コイル装置の第１の実施例を説明をする。
【００１６】
点火コイル部ＩＧＣはボルト２によりエンジンのシリンダヘッド部３に取付けられる。
【００１７】
通電部ＩＧＳの部品構成配置は点火コイル側ＩＧＣから点火プラグ１２に向かって、高圧端部４，樹脂封止端子５，ラジオノイズ抑制用抵抗６，抵抗接続用端子７，第一スプリング８，接続用端子９，第二スプリング保持用端子１０，第二スプリング１１と配置し、点火プラグ１２へと通電される。
【００１８】
ラジオノイズ抑制用抵抗６をコイル側に配置し、さらに樹脂封止端子５の形状を改良することにより、樹脂封止端子５は従来の絶縁用エポキシ樹脂１３の封止機能の他に、抵抗保持用端子１５の抵抗保持機能を一体化することができ、部品の削減が可能となる。
【００１９】
〔第２実施例〕
次に図２を用い、本発明である樹脂封止端子５について第２の実施例を説明する。
【００２０】
樹脂封止端子５上部のコイル側接続部５ａの形状を凹み形状５ｃとすることで高圧端部４との接続ポイントが１ケ所から２ケ所と複数になり、信頼性の高い接続方法となる。
【００２１】
〔第３実施例〕
次に図３を用い、本発明である樹脂封止端子５について第３の実施例を説明する。
【００２２】
本実施例では、樹脂封止端子５の抵抗保持部５ｂはスリット５ｄを設け、圧入荷重及び圧入部品への印加応力を容易に調整ができる構造をとっている。
【００２３】
また、樹脂封止端子５の抵抗保持部５ｂはくびれ部５ｅまたは先端を面取り形状にすることで、ラジオノイズ抑制用抵抗圧入時の作業性を向上させることができる。
【００２４】
さらに抵抗保持部５ｂの先端は電界が集中するため高い絶縁性能が必要となるが、本発明では絶縁性能の高い絶縁用エポキシ樹脂１３が抵抗保持部５ｂの径方向の周辺に形成されているので、絶縁信頼性の高い構造とすることができる。
【００２５】
これら実施例に拠れば以下の効果がある。
【００２６】
樹脂封止端子５とラジオノイズ抑制用抵抗６の接続は圧入となる。通常、金属同士の圧入では圧入荷重が大きくなり、それを管理するために圧入代の微妙な調整が必要となる。このため、寸法精度の高い部品が要求され、コスト的にも高いものとなってしまう。また、圧入荷重が大きくなることにより圧入部品へ過剰な印加応力が働き、ラジオノイズ抑制用抵抗６の割れ等につながるため部品の信頼性確保も難しくなってしまう。
【００２７】
本実施例では、これらの問題の少なくとも一つを解消することができた。
【産業上の利用可能性】
【００２８】
本発明は高電圧通電部を２本のばねで形成したものを説明したが、このばねが１本のものにも利用できる。
【符号の説明】
【００２９】
１，ＩＧＣ 点火コイル部
２ ボルト
３ シリンダヘッド部
４ 高圧端部
５ 樹脂封止端子
５ａ コイル側接続部
５ｂ 抵抗保持部
５ｃ 凹み形状部
５ｄ スリット
５ｅ くびれ部
６ ラジオノイズ抑制用抵抗
７ 抵抗接続用端子
８ 第一スプリング
９ 接続用端子
１０ 第二スプリング保持用端子
１１ 第二スプリング
１２ 点火プラグ
１３ 絶縁用エポキシ樹脂
１４ 高電圧絶縁用パイプ
１５ 抵抗保持用端子
ＩＧＳ 通電部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
高電圧を発生させる点火コイル部と、
この点火コイル部からの高電圧を点火プラグに伝達させる高圧通電路と、
当該高圧通電路内に設けたラジオノイズ抑制用抵抗と、
プラグホール内に装着される高電圧絶縁用パイプを備え、
前記ラジオノイズ抑制用抵抗は前記高電圧絶縁用パイプ内に設けられ、
前記点火コイル部は前記高電圧絶縁用パイプのプラグホール側端部に一体に取付けられ、
前記点火コイル部のコイルケース内に絶縁用エポキシ樹脂が封止されており、
前記高電圧絶縁用パイプと前記点火コイル部との間には前記高圧通電路部材を挿通する孔から前記絶縁用エポキシ樹脂が流れ出るのを封止するための樹脂封止端子が設けられた内燃機関用点火コイルにおいて、
当該樹脂封止端子は導電部材で形成され、前記絶縁用エポキシ樹脂側に凸状をなすキャップ状に形成され、
前記樹脂封止端子の前記絶縁用エポキシ樹脂側の表面に前記点火コイル部との電気的接続部を有し、
前記樹脂封止端子の凹部状側には、筒状に形成された前記ラジオノイズ抑制用抵抗の一端外周部が差し込まれて電気的に接続されており、
前記ラジオノイズ抑制用抵抗の他端には前記高圧通電路を形成する残余の導体部が設けられている
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項２】
請求項１において、
前記樹脂注入孔封止端子のコイル側表面部に窪みを有し、当該窪みに前記点火コイル部側から伸びる導電端子の先端が当接する
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項３】
請求項１において、
前記樹脂注入孔封止端子の抵抗保持部に弾性生起用のスリットが形成されている
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項４】
請求項１において、
前記樹脂注入孔封止端子の抵抗保持部は内周側にくびれた弾性部を有する
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項５】
請求項１に記載したものにおいて、
前記樹脂注入孔封止端子の抵抗保持部は前記ラジオノイズ抑制用抵抗挿入側端部に面取り部を有する
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項６】
請求項１に記載したものにおいて、
前記樹脂注入孔封止端子の前記点火コイル側外周部の少なくとも一部が前記絶縁用エポキシ樹脂で覆われている
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項１】
高電圧を発生させる点火コイル部と、
この点火コイル部からの高電圧を点火プラグに伝達させる高圧通電路と、
当該高圧通電路内に設けたラジオノイズ抑制用抵抗と、
プラグホール内に装着される高電圧絶縁用パイプを備え、
前記ラジオノイズ抑制用抵抗は前記高電圧絶縁用パイプ内に設けられ、
前記点火コイル部は前記高電圧絶縁用パイプのプラグホール側端部に一体に取付けられ、
前記点火コイル部のコイルケース内に絶縁用エポキシ樹脂が封止されており、
前記高電圧絶縁用パイプと前記点火コイル部との間には前記高圧通電路部材を挿通する孔から前記絶縁用エポキシ樹脂が流れ出るのを封止するための樹脂封止端子が設けられた内燃機関用点火コイルにおいて、
当該樹脂封止端子は導電部材で形成され、前記絶縁用エポキシ樹脂側に凸状をなすキャップ状に形成され、
前記樹脂封止端子の前記絶縁用エポキシ樹脂側の表面に前記点火コイル部との電気的接続部を有し、
前記樹脂封止端子の凹部状側には、筒状に形成された前記ラジオノイズ抑制用抵抗の一端外周部が差し込まれて電気的に接続されており、
前記ラジオノイズ抑制用抵抗の他端には前記高圧通電路を形成する残余の導体部が設けられている
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項２】
請求項１において、
前記樹脂注入孔封止端子のコイル側表面部に窪みを有し、当該窪みに前記点火コイル部側から伸びる導電端子の先端が当接する
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項３】
請求項１において、
前記樹脂注入孔封止端子の抵抗保持部に弾性生起用のスリットが形成されている
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項４】
請求項１において、
前記樹脂注入孔封止端子の抵抗保持部は内周側にくびれた弾性部を有する
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項５】
請求項１に記載したものにおいて、
前記樹脂注入孔封止端子の抵抗保持部は前記ラジオノイズ抑制用抵抗挿入側端部に面取り部を有する
内燃機関用点火コイル装置。
【請求項６】
請求項１に記載したものにおいて、
前記樹脂注入孔封止端子の前記点火コイル側外周部の少なくとも一部が前記絶縁用エポキシ樹脂で覆われている
内燃機関用点火コイル装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１０−２５８２４７（Ｐ２０１０−２５８２４７Ａ）
【公開日】平成２２年１１月１１日（２０１０．１１．１１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−１０７２７２（Ｐ２００９−１０７２７２）
【出願日】平成２１年４月２７日（２００９．４．２７）
【出願人】（５０９１８６５７９）日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１１月１１日（２０１０．１１．１１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年４月２７日（２００９．４．２７）
【出願人】（５０９１８６５７９）日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Ｆターム（参考）】
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