説明

内視鏡

【課題】操作部を把持した状態、或いは操作部を作業台等に置いた載置状態において安定した操作を行える内視鏡を提供すること。
【解決手段】内視鏡2の操作部4は、スイッチ41−45を長手軸方向に配列するためのスイッチ配置面13を備えた第1把持部である第2ケース体12と、湾曲レバー46の指載せ部46aがスイッチ配置平面13と同方向を向くレバー端が回動自在に軸支されるレバー取付面21、側面22、指載せ部46aが移動する曲面を有する第1曲面23、および、指掛け部及び第1設置部を兼ねる第2曲面24を備えた、第1凸部20と、一対の切欠面31、32、一対の切欠平面部のそれぞれの第1方向端を結ぶ曲面を有する周部33、および、第2設置部であって、周面に予め定めた間隔で交互に配置される周面35及び転がり防止部36を有す周状部を備えた、第2把持部である第2凸部30と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入部の基端部に連結された操作部に複数のスイッチが設けられた内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、内視鏡は、医療分野及び工業用分野において利用されている。医療分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部を体内に挿入することによって観察を行え、必要に応じて処置具挿通チャンネル内に所望の処置具を挿入することによって各種処置を行える。
【0003】
一方、工業用分野において用いられる内視鏡は、細長い挿入部をボイラー、ガスタービンエンジン、または化学プラント等の配管、自動車エンジン等に挿入することによって、傷、或いは腐蝕等の検査を行える。
【0004】
例えは、特許文献1には術者が容易に周辺機器を制御することができるうえ、リモートコントロールスイッチを意図せず押してしまうおそれのない内視鏡が示されている。この内視鏡においては、挿入部と、リモートコントロールスイッチを備えたスイッチボックスと、湾曲操作部と、グリップとを順に並べて配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−271073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の内視鏡では、湾曲操作部の外形がスイッチボックスの外形及びグリップの外形よりも突出している。このため、操作部を机上に載せた場合、不安定となり、転がって机上から落下するおそれがある。また、工業用分野で使用される内視鏡においては、作業台に置いた状態で検査等を行いたいという要望がある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、操作部を把持した状態、或いは操作部を作業台等に置いた載置状態において安定した操作を行える内視鏡を提供することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様における内視鏡は、先端側に湾曲部を備える細長で可撓性を有する挿入部と、前記挿入部の基端側に連設する筒状の操作部と、前記操作部の基端面から延出されるユニバーサルコードとを備える内視鏡において、
前記操作部は、外周の予め定めた部位に該外周面より予め定めた量、落とし込んで形成された、複数のスイッチを長手軸方向に配列するためのスイッチ配置平面部を備えた、予め定めた長さ寸法に設定された第1把持部である筒状部と、予め定めた屈曲形状の湾曲レバーの指載せ部が前記スイッチ配置平面部と同方向である第1の方向を向くように該湾曲レバーの一端が回動自在に軸支される第1面部、前記第1面部に対設する第2面部、前記筒状部の外周面の前記第1の方向に突出する、前記指載せ部が沿うように移動する曲面を有する第1曲面、および、指掛け部及び第1設置部を兼ねる、前記筒状部の外周面の前記第1の方向に対向する第2の方向に突出する球面部を含む第2曲面を備えた、前記操作部の先端よりも予め定めた距離基端側に離間して設けられた第1凸部と、前記筒状部の外周面より突出する、前記第1面部及び前記第2面部と同様な位置関係で対向して設けられた一対の切欠平面部、前記一対の切欠平面部のそれぞれの第1方向端を結ぶ曲面を有するである第1曲部、および、第2設置部であって、前記一対の切欠平面部のそれぞれの第2方向端を結ぶ曲面に予め定めた間隔で交互に配置される回転部及び転がり防止部を有する第2曲部を備えた、前記筒状部の基端に設けられた第2把持部である第2凸部と、を具備している。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、把持性に優れ、作業台等に置いて操作する際に安定した載置状態を得られる内視鏡操作部を有する内視鏡を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】内視鏡システムを説明する図
【図2】操作部の構成を説明する図
【図3】操作部の側面図
【図4A】操作部の正面図であって、図3の矢印Y4a方向から見た図
【図4B】操作部の背面図であって、図3の矢印Y4b方向から見た図
【図5】操作部の第1把持状態を説明する図
【図6】操作部の第2把持状態を説明する図
【図7】操作部の載置状態を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように内視鏡システム1は、細長な挿入部3を備えた内視鏡2と、内視鏡2の操作部4から延出するユニバーサルコード5が接続された装置本体6とを備えて構成されている。本実施形態の内視鏡2においては、挿入部3、操作部4、及びユニバーサルコード5が略一直線上になるように設けられている。
【0012】
挿入部3は、先端側から順に、先端部3aと、例えば上下方向に湾曲可能に構成された湾曲部3bと、可撓性を有する長尺に形成された可撓管部3cとを連設して構成されている。先端部3aにはC−MOS等の撮像素子を有する撮像装置(不図示)が内蔵されている。
【0013】
操作部4は、筒状であって、湾曲部3bを湾曲動作させる操作を行うための後述する湾曲操作レバー46が設けられている。湾曲部3bは、湾曲操作レバー46の回動操作に応じて、上方向、または下方向に湾曲する構成になっている。
なお、操作部4には、湾曲操作レバー46の他、後述する例えば先端部3a内に設けられた各種設定を行うためのスイッチ、撮像動作を指示するスイッチ等が設けられている。
【0014】
装置本体6には撮像装置で撮像した内視鏡画像を表示するモニター6aが備えられている。装置本体6の内部には、画像処理用のCPU、処理画像を記録する記録装置等の電気部品(不図示)、電源を供給するバッテリユニット(不図示)等が配設されている。
バッテリーの電力は、モニター6a、電気部品、撮像装置、操作部4内に設けられた発光素子等に供給される。
ユニバーサルコード5内には、撮像装置に接続される信号ケーブル、発光素子である例えばLEDに電力を供給する電線等が挿通している。
【0015】
図2−図4を参照して操作部4の構成を説明する。
図2、図3に示すように操作部4は、主に筒状部10と、第1凸部20と、第2凸部30とを備えて構成されている。
【0016】
筒状部10は、第1ケース体11と第2ケース体12とを備えて構成されている。第1ケース体11は、着脱カバーで有り、第2ケース体12の第1凸部20に取り付けられる構成である。
【0017】
第2ケース体12は、第1把持部であって、スイッチ配置面13と、指当て面14とを有する。指当て面14には連続する凹凸部で構成された滑り止め15が設けられている。滑り止め15は、使用者に対して視覚的に第2ケース体12が把持部であることを告知する告知部を兼ねている。
【0018】
スイッチ配置面13は、スイッチ配置平面部であって、第2ケース体12の外周面より予め定めた量L、落とし込んで形成されている。
スイッチ配置面13には、この平面から突出した複数のスイッチ41−45が操作部4の長手軸に沿って一列に配列されている。
【0019】
第1スイッチ41は、複数の機能を備える多機能スイッチ41であり、中央スイッチ41aと、外周スイッチ41bとを備えて構成されている。中央スイッチ41aは、中央に位置する押釦式のスイッチであり、外周スイッチ41bは中央スイッチ41aの外周側に設けられた円環状の四方向スイッチである。
中央スイッチ41aは、モニター6aの画面にメニュー画面を表示させる機能、及び画面上に表示された選択項目に対して決定を下す機能を備える。
【0020】
外周スイッチ41bは、モニター6aの画面にメニュー画面が表示されている際、複数の選択項目を画面上で上下左右方向に移動させるスイッチとして機能する。また、外周スイッチ41bは、モニター6aの画面にカメラ画像が表示されている際、ズームスイッチ機能とブライトネススイッチ機能とを有する。外周スイッチ41bの例えば矢印2aで指す部分を押圧することによって画面が徐々に明るくなり、矢印2bで示す部分を押圧することによって画面が徐々に暗くなる。また、外周スイッチ41bの矢印2cで指す部分を押圧することによって表示画像が徐々に拡大され、矢印2dで示す部分を押圧することによって表示画像が徐々に広角になる。
【0021】
第2スイッチ42は、例えば、モニター6aの画面をゲイン調整用からカメラ画像表示用に切り換える機能、或いはその逆に切り換える機能を有している。第3スイッチ43は、例えは、記録画像を閲覧する機能を有している。第4スイッチ44は、第1録画/撮影スイッチであり、第5切換スイッチ45は第2録画/撮影スイッチである。録画/撮影スイッチは、モニター6aの画面に表示されているカメラ画像が録画或いは撮影する機能を有している。
【0022】
第2ケース体12には、第1凸部20と、第2凸部30とが設けられている。
まず、第1凸部20について説明する。
図2−図4Aに示す第1凸部20は、レバー取付部であり、湾曲部3bを湾曲動作させるための湾曲操作レバー46が設けられている。第1凸部20は、レバー取付面21と、側面22と、第1曲面23と、第2曲面24とを備えて構成される。
【0023】
レバー取付面21は、第1面部である。側面22は、レバー取付面21に対向する位置に設けられた第2面部である。第1曲面23は、第3面部であって湾曲操作レバー46が沿って移動する曲面を有する。第2曲面24は、第4面部であって机上面等に配置される第1設置部である。
【0024】
湾曲操作レバー46は、略L字形状であって、指載せ部46aと連結部46bとを備えている。指載せ部46aは、予め定めた曲面形状であり、表面には凹凸部で構成された滑り止めが設けられている。連結部46bは、板形状であり、一端部が取付ピン9aによってレバー取付面21に矢印Y3aに示すように反時計方向、及び矢印Y3bに示すように時計方向に回転するように取り付けられる。符号9bは湾曲ロックレバーである。
【0025】
図3に示すレバー取付状態は、挿入部3の湾曲部3bをストレートにする初期状態である。湾曲部3bは、連結部46bが時計方向に回転されることに上方向に湾曲し、反時計方向に回転されることに下方向に湾曲する。湾曲操作レバー46の指載せ部46aは、初期状態において、スイッチ配置面13と同方向である図3中の上方向を向く。
以下、操作部4の上方向については第1の方向と記載する。
【0026】
側面22は、第2のレバー取付面であって、湾曲操作レバー46の取り付けが可能である。レバー取付面21と側面22とは湾曲操作レバー46が取り付けられているか否かの違いであり、構成は同様である。符号29は、金属製の取付板であり、レバー取付面21の平面及び側面22の平面にそれぞれネジ止めによって一体に固定される。
【0027】
図3、図4Aに示すように第1曲面23は、取付ピン9aの中心軸を中心にした半径r1の第1円弧面と第2ケース体12の中心軸を中心にした半径r2の第2円弧面とを含んで構成され、第2ケース体12の外周面より第1方向に突出して構成される。上述したように湾曲部3bを上方向或いは下方向に湾曲動作させるために、湾曲操作レバー46を回動操作すると、指載せ部46aの裏面が第1曲面23に沿って移動する。
【0028】
第2曲面24は、第2ケース体12の中心軸を中心にした半径r2の第2円弧面と、第2ケース体12の中心軸に直交して前記取付ピン9aの中心軸に平行な軸を中心にした半径r2の第2円弧面とを含む球面部として構成されている。球面部である第2曲面24は、第2ケース体12の外周面より第1方向に対向する第2方向に突出して構成される。上述したように第2曲面24は、机上、作業台の面上に配置される第1設置部である。
【0029】
次に、第2凸部30について説明する。
図2−図4Bに示すように第2凸部30は、第2把持部及び掌当接部を兼用する。掌当接部は、第1把持部を握る手の平がユニバーサルコード5側に抜け落ちるのを防止する堰である。
【0030】
第2凸部30は、例えば外形が円形のフランジ形状部であり、予め定めた幅寸法に設定されている。
第2凸部30は、切欠平面部である第1切欠面31及び第2切欠面32と、第1曲面部である周部33と、第2曲面部である周状部34とを備えて構成される。
【0031】
第1切欠面31は、レバー取付面21に平行な面であり、第2切欠面32は第1切欠面31に対向する位置に設けられた面である。
周部33は、第1切欠面31の第1方向端31uと第2切欠面32の第1方向端32uとを結ぶ円弧面である。周状部34は、第1切欠面31の第2方向端31dと第2切欠面32の第2方向端32dとを結ぶ円弧面である。
【0032】
周状部34は、第2設置部であり、机上、作業台の面上に配置される。周状部34には、複数の周面35と、複数の転がり防止部36とが周方向に交互に配列されている。周面35は、操作部4を例えば机上に配置した際、転がり可能な載置状態にする。これに対して、転がり防止部36は、机上に配置されて操作部4を転がりし難い載置状態にする。
【0033】
転がり防止部36は、例えば周状部34に複数の窪み37を予め定めた間隔で設けて構成される。転がり防止部36の1つは、図3、図4Bに示すように周状部34の第2方向最下端に位置するように設定されている。
【0034】
なお、窪み37の代わりに、周状部34に予め定めた間隔で平面を設けて、転がり防止部36と周面35とを交互に設けるようにしてもよい。
また、切欠面31、32を窪みで構成するようにしてもよい。
本実施形態において、周部33及び周状部34は、第2ケース体12の中心軸を中心にした半径r2の第2円弧面である。
【0035】
さらに、符号38は、第2把持部補助部である。第2把持部補助部38は、第2周状部34の基端面から一体で突出する、或いは一体に固定された凸部である。また、第2凸部30は、外形が円形で予め定めた幅寸法のフランジ形状部に限定されるものではなく、球形状で構成するようにしてもよい。
【0036】
上述のように構成した操作部4は、以下に示す第1把持状態、第2把持状態及び載置状態での使用に好適に構成されている。
図5に示す第1把持状態において、使用者は、人指し指と中指と薬指と小指と手の平とで第2ケース体12を把持した上で、親指を湾曲操作レバー46の指載せ部46aに配置する。そのため、第1凸部20の第2曲面24は、滑り止め15を有する指当て面14に配置された使用者の例えば中指と人指し指とで挟持可能なように位置及び突出量が設定されている。つまり、第2曲面24は、第1ケース体11側に配置された指と第2ケース体12側に配置された指とによって挟持される指掛け部になっている。
【0037】
また、第2凸部30の周部33は、使用者の手の掌が第2凸部30の周部33の第1凸部20側に当接するようにその高さが設定されている。したがって、使用者の掌が周部33の第1凸部20側に当接して、誤って手が第1把持部から脱落することが防止されている。
【0038】
また、第1把持状態において、第2ケース体12に近接する使用者の手によって、各種スイッチ41−45が誤って操作されることをないように第2ケース体12の外周面からスイッチ配置面13までの寸法Lが設定されている。
【0039】
そして、第1把持状態においては、操作部4を把持する際、上述したように第2曲面24を人指し指と中指とで挟持し、且つ、周部33の第1凸部20側に掌をあてがうことより、手の平を第2ケース体12から浮かせた状態になる。
この結果、作業者は、親指で湾曲操作ノブ46を自由に操作することができるとともに、その操作中等に各種スイッチ41−45を誤って操作することがより確実に防止される。
【0040】
図6に示す第2把持状態において、使用者は、第2ケース体12に設けられている第2凸部30及び第2把持部補助部38を、手の平、および、人指し指、中指、薬指、小指のうちの何れかの指で把持した上で、親指で各スイッチ41−44を操作する。そのため、各スイッチ41−44は、親指で操作可能な範囲に配置されている。
【0041】
なお、複数のスイッチ41−44は、使用優先順位、或いは使用頻度を考慮して配置される。そして、本実施形態においては、使用優先順位の高いスイッチを第1凸部20側に配置している。また、第5切換スイッチ45については、後述する載置状態で使用するスイッチとしている。このため、載置状態で、第2凸部30の周部33の周面上等に手の平を置いた状態で親指において操作可能な範囲に設けてある。
【0042】
図7に示す載置状態において、操作部4は、第1凸部20の第2曲面24を構成する球面部が机上面50に当接すると共に、第2凸部30の周状部34の転がり防止部36又は周面35が机上面50に配置される。言い換えれば、操作部4は、第2曲面24を構成する球面部と、周状部34の転がり防止部36とが机上面50に配置されて、又は第2曲面24を構成する球面部と、周状部34の周面35とが机上面50に配置されて載置状態になる。
この載置状態において、前記操作部4を構成する第1ケース体11の外周面及び第2ケース体12の外周面が机上面50から離間している。
【0043】
そして、第2曲面24を構成する球面部と、周状部34の転がり防止部36とが面上に置かれた第1載置状態おいて、操作部4は、転がることなく机上面50上に設置される。一方、第2曲面24を構成する球面部と、周状部34の周面35とが面上に置かれた第2載置状態において、操作部4は、周面35が机上面50上を僅かに転がり移動する。
【0044】
また、第1載置状態において、作業者が第2凸部30に手の平を載せた状態で、第2凸部30を手元側或いは奥方向に回転移動させる操作を行うと、操作部4は、該操作部4の長手軸が机上面50に略平行な状態で回転する。このとき、周状部34には周面35と転がり防止部36とが交互に設けられているため、操作部4は回転と停止を繰り返しながら段階的に回転する。この結果、使用者は、挿入部3を段階的に回転させる捩り操作を行える。そして、作業者は、所望する挿入部の捩り状態を得られたとき、転がり防止部36を机上面50に配置させることによって、操作部4が机上面50に安定した状態で設置される。
【0045】
このように、操作部4に上述のように構成した第1凸部20及び第2凸部30を設けると共に、第1凸部20に湾曲操作レバー46を設け、操作部4のスイッチ配置面13にスイッチ41−45を配列する。このことによって、使用者は、操作部4を第1把持状態で把持することにより、安定した状態で操作部4を把持して内視鏡2による観察等を行うことができる。また、使用者は、操作部4を第2把持状態で把持することにより、安定した状態で操作部4を把持して、設定作業等を行うことができる。さらに、使用者は、操作部4を机上面50上等に置く載置状態において、第2方向最下端に位置する転がり防止部36を机上面50に配置することによって、安定した載置状態を得ることができる。言い換えれば、机上面50に操作部4を配置する場合、机上面50に転がり防止部36を配置することにより、操作部4が机上面50から転がり落ちることが防止される。加えて、この載置状態において、設定作業及び観察を行うことができる。
【0046】
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【符号の説明】
【0047】
1…内視鏡システム 2…内視鏡 3…挿入部 3a…先端部 3b…湾曲部
3c…可撓管部 4…操作部 5…ユニバーサルコード 6…装置本体
6a…モニター 9a…取付ピン 9b…湾曲ロックレバー 10…筒状部
11…第1ケース体 12…第2ケース体 13…スイッチ配置面
14…指当て面 20…第1凸部 21…レバー取付面 22…側面
23…第1曲面 24…第2曲面 29…取付板 30…第2凸部
31…第1切欠面 31d…第2方向端 31u…第1方向端 32…第2切欠面
32d…第2方向端 32u…第1方向端 33…周部 34…周状部
35…周面 36…転がり防止部 38…把持部補助部 41…多機能スイッチ
41a…中央スイッチ 41b…外周スイッチ 42…第2スイッチ
43…第3スイッチ 44…第4スイッチ 45…第5スイッチ
46…湾曲操作レバー 46a…指載せ部 46b…連結部 50…机上面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端側に湾曲部を備える細長で可撓性を有する挿入部と、前記挿入部の基端側に連設する筒状の操作部と、前記操作部の基端面から延出されるユニバーサルコードとを備える内視鏡において、
前記操作部は、
外周の予め定めた部位に該外周面より予め定めた量、落とし込んで形成された、複数のスイッチを長手軸方向に配列するためのスイッチ配置平面部を備えた、予め定めた長さ寸法に設定された第1把持部である筒状部と、
予め定めた屈曲形状の湾曲レバーの指載せ部が前記スイッチ配置平面部と同方向である第1の方向を向くように該湾曲レバーの一端が回動自在に軸支される第1面部、前記第1面部に対設する第2面部、前記筒状部の外周面の前記第1の方向に突出する、前記指載せ部が沿うように移動する曲面を有する第1曲面、および、指掛け部及び第1設置部を兼ねる、前記筒状部の外周面の前記第1の方向に対向する第2の方向に突出する球面部を含む第2曲面を備えた、前記操作部の先端よりも予め定めた距離基端側に離間して設けられた第1凸部と、
前記筒状部の外周面より突出する、前記第1面部及び前記第2面部と同様な位置関係で対向して設けられた一対の切欠平面部、前記一対の切欠平面部のそれぞれの第1方向端を結ぶ曲面を有する第1曲部、および、第2設置部であって、前記一対の切欠平面部のそれぞれの第2方向端を結ぶ曲面に予め定めた間隔で交互に配置される回転部及び転がり防止部を有する第2曲部を備えた、前記筒状部の基端に設けられた第2把持部である第2凸部と、
を具備することを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記操作部の筒状部を手の平と中指と薬指と小指とで把持した第1の把持状態において、
前記第1凸部は、前記湾曲レバーの指載せ部が親指によって回動操作可能な位置で、且つ、前記第2曲面を前記中指と人指し指とで挟持可能な位置となるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記操作部の第2凸部を、手の平、および、人指し指、中指、薬指、小指のうちの何れかの指で把持した第2の把持状態において、
前記スイッチ平面部に配列された複数のスイッチは、親指で操作可能な位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記操作部を机面等の一面上に横置きした載置状態において、
前記第1凸部の第2曲面の球面部が当接し、前記第2凸部の第2曲部の転がり防止部又は曲面が設置されて、前記操作部の把持部が前記一面上から離間することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記複数のスイッチは、複数の機能を有する多機能スイッチと、1つの機能を有する各種スイッチとであって、複数のスイッチは優先順位、使用頻度を考慮して配置され、優先順位、使用頻度の高いスイッチが第1凸部側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記複数のスイッチとして、録画/撮影ボタンを2つ設ける構成において、2つの録画/撮影ボタンのうちの1つは、横置き状態に設置された前記操作部の第2凸部に手の平を載せた状態において、親指により操作可能な位置に配置されることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の内視鏡

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−139338(P2012−139338A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293552(P2010−293552)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】