説明

内視鏡

【課題】湾曲部周辺の前後長を短くしつつ、湾曲部内に設けた後端に位置する湾曲駒と挿入部内に設けたチューブの前端部とを熱処理により接続することが可能な内視鏡を提供する。
【解決手段】挿入部内に設けた、可撓性を有する円筒状のチューブ20と、湾曲部内に設けた、隣合うもの同士が相対回転可能な複数の湾曲駒23と、後端に位置する湾曲駒であり、チューブの前端部に接続する接続駒23Bと、後端が湾曲操作手段に接続し、前端が接続駒より前方に位置する湾曲駒に接続する操作用ワイヤと、前端が接続駒より前方に位置する湾曲駒に接続する、操作用ワイヤの周囲を覆う保護コイル28と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、操作部と、操作部から前方に延びる挿入部とを具備し、挿入部の前端近傍部が、操作部に設けた湾曲操作手段の操作に応じて湾曲する湾曲部を構成する内視鏡を開示している。挿入部の湾曲部より基端側に位置する部分(可撓管部)の内部には円筒状の螺旋管が設けてある。一方、湾曲部の内部には、挿入部の軸線を中心とする環状体からなる複数の節輪(湾曲駒)が設けてあり、隣り合う節輪同士は該軸線に対して直交する軸回りに相対回転可能に接続している。さらに、後端に位置する節輪は螺旋管の前端部に固定状態で接続している。操作部及び挿入部の内部空間には、後端が湾曲操作手段に接続しかつ前端が一部の節輪に接続する操作用ワイヤが配設してある。さらに挿入部の内部空間には、操作用ワイヤの周囲を覆い、かつ、前端が螺旋管の内面の前端部に蝋付けにより固定してある保護コイルが設けてある。
【0003】
この内視鏡の湾曲操作手段を操作すると、操作用ワイヤが押し引きされることによって各節輪が隣接する節輪に対して相対回転するので、湾曲部全体が湾曲する。
また、この内視鏡では後端に位置する節輪を螺旋管の前端部に直接固定しているので、後端に位置する節輪と螺旋管とを別の硬質部材を介して接続する場合に比べて、挿入部の硬質部(自由に湾曲できない部分)の前後長が短くなっている。そのため挿入部を被検者の体内に挿入するときに、被検者に対して大きな苦痛を与えることがない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−108175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
後端に位置する節輪と螺旋管の前端部は様々な接続方法によって接続可能であるが、両者が金属製の場合は例えば半田付けにより接続可能となる。
しかし特許文献1の内視鏡では、螺旋管の内面の前端部に保護コイルの前端部を蝋付けしているので、螺旋管の前端部に半田付けを行うと、半田による熱によって蝋が溶けてしまうおそれがある。そのため特許文献1の発明では、内視鏡の節輪と螺旋管の間に半田付けを適用できない。
【0006】
本発明は、湾曲部周辺の前後長を短くしつつ、湾曲部内に設けた後端に位置する湾曲駒と挿入部内に設けたチューブの前端部とを熱処理により接続することが可能な内視鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の内視鏡は、操作部、該操作部から前方に延びる変形可能な挿入部、及び、該挿入部の一部をなし上記操作部に設けた湾曲操作手段の操作に応じて湾曲する湾曲部を備える内視鏡において、上記挿入部内に設けた、可撓性を有する円筒状のチューブと、上記湾曲部内に設けた、上記挿入部の軸線方向に並び隣合うもの同士が該軸線に直交する軸回りに相対回転可能な、上記チューブと同軸の環状体からなる複数の湾曲駒と、後端に位置する上記湾曲駒であり、上記チューブの前端部に接続する接続駒と、後端が上記湾曲操作手段に接続し、前端が上記接続駒より前方に位置する上記湾曲駒に接続する、上記チューブ及び湾曲駒の内部空間に配設した操作用ワイヤと、前端が上記接続駒より前方に位置する上記湾曲駒に接続する、上記操作用ワイヤの周囲を覆う保護コイルと、を備えることを特徴としている。
【0008】
上記保護コイルの上記前端に湾曲状の取付板を固定し、該取付板を、上記接続駒より前方に位置し、かつ該取付板より曲率半径が大きい上記湾曲駒の内面に固定してもよい。
取付板は保護コイルよりも湾曲駒との接触面が大きいので、保護コイルを湾曲駒に対して直接固着する場合に比べて、保護コイルの湾曲駒に対する接続作業が簡単になる。
【0009】
上記チューブを金属により構成してもよい。
このように構成すれば、接続駒とチューブの接続状態が安定する。
【0010】
上記接続駒に、上記チューブの前端面と当接する位置決め面を形成してもよい。
接続駒とチューブの前端部の前後方向の相対位置を確実に位置決めできるようになる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、後端に位置する湾曲駒である接続駒を、他の部材を介さずにチューブの前端部に直接接続しているので、挿入部の硬質部(自由に湾曲できない部分)の前後長が短くなっている。そのため挿入部を被検者の体内に挿入するときに、被検者に対して大きな苦痛を与えることがない。
さらに、保護コイルの前端を接続駒より前方に位置する他の湾曲駒に接続しているため、例えば保護コイルの前端と該湾曲駒を蝋付けにより接続した場合に、接続駒とチューブの前端部を熱処理(例えば半田付け)により接続しても、この熱は(保護コイルの前端部を接続した)該湾曲駒に伝わり難いので、保護コイルの蝋付けが溶けるおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態の内視鏡の全体図である。
【図2】湾曲部を含む挿入部の一部を部分的に破断して示す側面図である。
【図3】湾曲部とその周辺部の内部構成部品の分解斜視図である。
【図4】図2のIV部の拡大断面図である。
【図5】図4のV−V矢線に沿う断面図である。
【図6】本発明の変形例の内視鏡の全体図である。
【図7】変形例の操作用ワイヤと取付板の拡大斜視図である。
【図8】変形例の図4と同様の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1から図5を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。以下の説明中の前後方向は、内視鏡10の挿入部12の先端側を「前方」、プロセッサ側延出部13の先端側(コネクタ部14側)を「後方」と定義している。
医療用の内視鏡10は、硬質樹脂からなる操作部11と、操作部11から前方に延びる挿入部12と、操作部11から後方に延びるプロセッサ側延出部13と、プロセッサ側延出部13の後端に固定した、画像処理回路や光源等が内蔵されたプロセッサ(光源装置兼画像処理装置。図示略)に接続するコネクタ部14と、を備えている。挿入部12の先端近傍部は、操作部11に回転可能に設けた上下湾曲操作レバー(湾曲操作手段)15Aの回転操作に応じて湾曲する湾曲部16となっており、湾曲部16より後方の部分は可撓性を有する可撓管部17となっている。
【0014】
次に挿入部12の詳細な構造について説明する。
可撓管部17は、金属からなり両端が開口する円筒状のチューブ20と、チューブ20の前端部を除く外周面全体を被覆する可撓性及び絶縁性を有する素材(例えば、ポリウレタン等の合成樹脂)からなる第1外皮材21と、を具備している。チューブ20は、多数の金属線材を編み込んでメッシュ状にしたものと、金属製の帯状部材を螺旋状に巻いたものとを重ねて構成したものであり、全体として可撓性を有している。チューブ20及び第1外皮材21の後端部は操作部11に接続してあり、第1外皮材21はチューブ20に対して固定してある。
【0015】
湾曲部16の内部には、金属からなりかつ挿入部12(湾曲部16)の軸線を中心とする環状をなす複数の湾曲駒23が、湾曲部16の軸線方向に並べて設けてある。図示するように隣合う湾曲駒23同士は、一方に設けた左右方向(湾曲部16の軸線に対して直交する方向)に延びる左右一対の回転接続軸24と、他方に設けた左右の湾曲駒23が回転可能に嵌合する左右一対の回転接続孔25とによって、上下方向に相対可能に接続してある。
前端に位置する湾曲駒23(図示略)は、挿入部12の先端部内に設けた樹脂製の先端硬質部19の後端部に固定状態で接続している。
【0016】
操作部11及びチューブ20の内部空間には金属からなる上下一対の上下操作用ワイヤ27が配設してあり、各上下操作用ワイヤ27の後端部は操作部11の内部空間において上下湾曲操作レバー15Aに接続している。各上下操作用ワイヤ27の前端部はチューブ20を通り抜けて各湾曲駒23の内部空間にまで延びており、前端に位置する湾曲駒23の内面に固定してある。
さらに各上下操作用ワイヤ27の周囲を前後方向に延びる金属製の保護コイル28が相対移動可能に覆っている。各保護コイル28の前端部には、湾曲板(断面円弧形状)からなる金属製の取付板29がそれぞれ半田付け(または蝋付け、スポット溶接など)により固定してある。上下一対の取付板29は保護コイル28と一体化された状態で湾曲駒23A(湾曲駒23の中で最も後方に位置する接続駒23Bの前方(直前)に位置している)内に挿入され、蝋付け(または半田付け、スポット溶接など)により内面の曲率半径が取付板29より僅かに大きい湾曲駒23Aの内面の上下2カ所にそれぞれ固定される。各保護コイル28の後端部は操作部11の内壁に固定してある。
【0017】
図4に示すように接続駒23Bの内面の後端部には後端が開放した環状凹部23B1が凹設してある。取付板29を湾曲駒23Aに蝋付けした後に、接続駒23Bの環状凹部23B1をチューブ20の前端部に対して嵌合し、かつ環状凹部23B1の前端面(位置決め面)をチューブ20の前端面に当接させると、接続駒23Bがチューブ20に対して前後方向に位置決めされた状態で接続する。そして接続駒23Bとチューブ20の前端部を半田付け(または蝋付け、スポット溶接など)することにより両者を固定する。
接続駒23Bとチューブ20を接続した後に、先端硬質部19及び各湾曲駒23の外周面にゴム(例えばフッ素ゴム)等の弾力性を有する材料からなる円筒形状の第2外皮材31を被覆し、第2外皮材31の後端部と第1外皮材21の前端部を紐で縛った上で接着すれば挿入部12が完成する。
【0018】
以上説明した構造の内視鏡10は、操作部11に設けた上下湾曲操作レバー15Aを一方向に回転させると、操作部11及び挿入部12の内部空間において上側の上下操作用ワイヤ27が上下湾曲操作レバー15A側に引かれて下側の上下操作用ワイヤ27が湾曲部16側に押し出され、各湾曲駒23が直後に位置する湾曲駒23に対して上方に相対回転するので、湾曲部16が全体として上向きに湾曲する。一方、上下湾曲操作レバー15Aを他方向に回転させると、操作部11及び挿入部12の内部空間において下側の上下操作用ワイヤ27が上下湾曲操作レバー15A側に引かれて上側の上下操作用ワイヤ27が湾曲部16側に押し出され、各湾曲駒23が直後に位置する湾曲駒23に対して下方に相対回転するので、湾曲部16が全体として下向きに湾曲する。
【0019】
そして湾曲駒23の中で最も後方に位置する接続駒23Bを他の部材を介さずにチューブ20の前端部に対して直接接続しているので、挿入部12の硬質部(自由に湾曲できない部分)の前後長L(接続駒23Bの前端面から第1外皮材21の前端面までの範囲)が短くなっている。そのため挿入部12を被検者の体内に挿入するときに、被検者に対して大きな苦痛を与えることがない。また当該他の部材を介さないので、湾曲駒23(接続駒23B)とチューブ20の組立作業性、及び、湾曲駒23(接続駒23B)とチューブ20の接続部の修理作業性が良好である。
さらに、接続駒23Bとチューブ20の間の半田付け等による熱は接続駒23Bから湾曲駒23Aに伝わり難いので、取付板29と湾曲駒23Aの間の蝋付け等が半田等の熱によって溶けるおそれはない。
また取付板29は保護コイル28よりも湾曲駒23Aとの接触面が大きいので、保護コイル28を湾曲駒23Aに対して直接蝋付け等する場合に比べて、保護コイル28の湾曲駒23Aに対する接続作業が簡単である。
【0020】
以上、上記実施形態を利用して本発明を説明したが、本発明は様々な変形を施しながら実施可能である。
例えば図6から図8に示す態様で実施してもよい。この変形例の内視鏡10’は、操作部11に設けた左右湾曲操作レバー(湾曲操作手段)15Bを回転操作することにより湾曲部16を左右方向に湾曲可能であり、湾曲部16を左右方向に湾曲させるための構造(左右湾曲操作レバー15B、湾曲駒33、左右操作用ワイヤ37、保護コイル38、取付板39など)以外は内視鏡10と同じ構造である。
湾曲部16の内部には、湾曲駒23と類似する環状構造である複数の湾曲駒33が湾曲部16の軸線方向に並べて設けてある。後端から数えて奇数番目に位置する各湾曲駒33には上下方向(湾曲部16の軸線に対して直交する方向)に延びる上下一対の回転接続軸(図示略)が突設してあり、後端から数えて偶数番目に位置する各湾曲駒33には、直後に位置する湾曲駒33の回転接続軸が回転可能に嵌合する上下一対の回転接続孔(図示略)が設けてある。また後端から数えて偶数番目に位置する各湾曲駒33には左右方向に延びる左右一対の回転接続軸34が突設してあり、後端から数えて奇数番目に位置する各湾曲駒33には、直後に位置する湾曲駒33の回転接続軸34が回転可能に嵌合する左右一対の回転接続孔35が設けてある。前端に位置する湾曲駒33(図示略)は先端硬質部19の後端部に固定状態で接続している。
【0021】
操作部11及びチューブ20の内部空間には金属からなる左右一対の左右操作用ワイヤ37が配設してあり、各左右操作用ワイヤ37の後端部は操作部11の内部空間において左右湾曲操作レバー15Bに接続している。各左右操作用ワイヤ37の前端部はチューブ20を通り抜けて各湾曲駒33の内部空間にまで延びており、前端から2番目(後端から数えて偶数番目)の湾曲駒33(左右方向に延びる回転接続軸を有する湾曲駒33)の内面に固定してある。さらに各左右操作用ワイヤ37の周囲を前後方向に延びる金属製の保護コイル38が相対移動可能に覆っている。各保護コイル38の前端部には湾曲板(断面円弧形状)からなる金属製の取付板39がそれぞれ半田付け(または蝋付け、スポット溶接など)により固定してある。左右一対の取付板39は保護コイル38と一体化された状態で後端から数えて2番目に位置する湾曲駒33A内に挿入され、蝋付け(または半田付け、スポット溶接など)により湾曲駒33Aの内面(曲率半径が取付板39より僅かに大きい)の上下2カ所にそれぞれ固定される。各保護コイル38の後端部は操作部11の内壁に固定してある。
上下一対の上下操作用ワイヤ27の前端部は、前端に位置する湾曲駒33(左右一対の回転接続孔を有する湾曲駒33)の内面に固定してある。さらに上下一対の取付板29(曲率半径は湾曲駒33Aの内面より僅かに小さい)は保護コイル28と一体化された状態で湾曲駒33A内に挿入され、蝋付け(または半田付け、スポット溶接など)により湾曲駒33Aの内面の上下2カ所にそれぞれ固定される。
【0022】
本実施形態の内視鏡10’も、取付板29と取付板39を湾曲駒33Aに蝋付け等した後に、接続駒33Bの内面の後端部に形成した環状凹部33B1に対してチューブ20の前端部を嵌合(環状凹部33B1の前端面をチューブ20の前端面に当接)させた後に、接続駒33Bとチューブ20の前端部を半田付け(または蝋付け、スポット溶接など)することにより、接続駒33Bとチューブ20を固定状態で接続する。
【0023】
以上構造の内視鏡10’は左右湾曲操作レバー15Bを一方向に回転させると、操作部11及び挿入部12の内部空間において左側の左右操作用ワイヤ37が左右湾曲操作レバー15B側に引かれて右側の左右操作用ワイヤ37が湾曲部16側に押し出され、後端から数えて偶数番目に位置する各湾曲駒33が直後に位置する湾曲駒33に対して左方に相対回転するので、湾曲部16が全体として左向きに湾曲する。一方、左右湾曲操作レバー15Bを他方向に回転させると、操作部11及び挿入部12の内部空間において右側の左右操作用ワイヤ37が左右湾曲操作レバー15B側に引かれて左側の左右操作用ワイヤ37が湾曲部16側に押し出され、後端から数えて偶数番目に位置する各湾曲駒33が直後に位置する湾曲駒33に対して右方に相対回転するので、湾曲部16が全体として右向きに湾曲する。また上下湾曲操作レバー15Aを一方向に回転させると、後端から数えて奇数番目に位置する各湾曲駒33が直後に位置する湾曲駒33に対して上方に相対回転するので湾曲部16が全体として上向きに湾曲し、上下湾曲操作レバー15Aを他方向に回転させると、後端から数えて奇数番目に位置する各湾曲駒33が直後に位置する湾曲駒33に対して下方に相対回転するので湾曲部16が全体として下向きに湾曲する。
【0024】
そして本変形例の内視鏡10’も湾曲駒33の中で最も後方に位置する接続駒33Bを他の部材を介さずにチューブ20の前端部に対して直接接続しているので、挿入部12の硬質部(自由に湾曲できない部分)の前後長L(接続駒33Bの前端面から第1外皮材21の前端面までの範囲)が短くなっている。そのため挿入部12を被検者の体内に挿入するときに、被検者に対して大きな苦痛を与えることがない。また当該他の部材を介さないので、湾曲駒33(接続駒33B)とチューブ20の組立作業性、及び、湾曲駒33(接続駒33B)とチューブ20の接続部の修理作業性が良好である。
さらに接続駒33Bとチューブ20の間の半田付け等による熱は接続駒33Bから湾曲駒33Aに伝わり難いので、取付板29、39と湾曲駒33Aの間の蝋付け等が半田等の熱によって溶けるおそれがない。
【0025】
また取付板29、39を、接続駒23B、33Bより2つ以上前方に位置する、(内面の曲率半径が取付板29、39より僅かに大きい)いずれかの湾曲駒23、33の内面に固定してもよい。
さらに工業用内視鏡に対して本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0026】
10 10’ 内視鏡
11 操作部
12 挿入部
13 プロセッサ側延出部
14 コネクタ部
15A 上下湾曲操作レバー(湾曲操作手段)
15B 左右湾曲操作レバー(湾曲操作手段)
16 湾曲部
17 可撓管部
19 先端硬質部
20 チューブ
21 第1外皮材
23 23A 湾曲駒
23B 接続駒
23B1 環状凹部
24 回転接続軸
25 回転接続孔
27 上下操作用ワイヤ
28 保護コイル
29 取付板
31 第2外皮材
33 33A 湾曲駒
33B 接続駒
33B1 環状凹部
34 回転接続軸
35 回転接続孔
37 左右操作用ワイヤ
38 保護コイル
39 取付板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部、該操作部から前方に延びる変形可能な挿入部、及び、該挿入部の一部をなし上記操作部に設けた湾曲操作手段の操作に応じて湾曲する湾曲部を備える内視鏡において、
上記挿入部内に設けた、可撓性を有する円筒状のチューブと、
上記湾曲部内に設けた、上記挿入部の軸線方向に並び隣合うもの同士が該軸線に直交する軸回りに相対回転可能な、上記チューブと同軸の環状体からなる複数の湾曲駒と、
後端に位置する上記湾曲駒であり、上記チューブの前端部に接続する接続駒と、
後端が上記湾曲操作手段に接続し、前端が上記接続駒より前方に位置する上記湾曲駒に接続する、上記チューブ及び湾曲駒の内部空間に配設した操作用ワイヤと、
前端が上記接続駒より前方に位置する上記湾曲駒に接続する、上記操作用ワイヤの周囲を覆う保護コイルと、
を備えることを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
請求項1記載の内視鏡において、
上記保護コイルの上記前端に湾曲状の取付板を固定し、
該取付板を、上記接続駒より前方に位置し、かつ該取付板より曲率半径が大きい上記湾曲駒の内面に固定した内視鏡。
【請求項3】
請求項1または2記載の内視鏡において、
上記チューブを金属により構成した内視鏡。
【請求項4】
請求項3記載の内視鏡において、
上記接続駒に、上記チューブの前端面と当接する位置決め面を形成した内視鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−143476(P2012−143476A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5500(P2011−5500)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】