説明

内部引っ張りタブ作動機構を備える装置

ベース層(20)と、シーム(35)において該ベース層に取り付けられて、ベース層との間に内側空間(40)を形成する拭き取り層(15)と、内部表面を有する内側空間と、及び内側空間内に配置されて、シーム及び内部表面のうちの1つに取り付けられた小袋(50)とを含み、該小袋は、上部層(55)と、上部層に取り付けられて、その間に凹部(70)を形成する底部層(65)と、上部層と底部層のうちの1つにある開口(75)とを有し、小袋と、シーム及び内部表面のうちの1つとに引っ張りタブ(96)が取り付けられた、延伸可能な装置(10)を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清浄用、吸収用、及び塗布用の装置、及び液体のコンテナに関連するものである。
【0002】
流体コンテナを含む清浄用装置及び他の類似した装置は、一般的には、可撓性袋又は液体収容小袋を含む。このような小袋は、圧力が、装置すなわち小袋に付与された時、脆いシーム又は部分に沿って破れるように設計されている。このような装置は、選択的なものではなく、圧力が使用者により意図的に付与されたものであるか、或いは、圧力が、取り扱い中、移送中、又は貯蔵中に意図的ではなく付与されたものであるかにかかわらず、圧力が十分であると破裂する。
【0003】
【特許文献1】米国特許第4,657,802号公報
【特許文献2】米国特許第5,695,868号公報
【特許文献3】米国特許第5,843,056号公報
【特許文献4】米国特許出願一連番号11/125,725
【特許文献5】米国特許出願一連番号11/217,079
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
流体を収容する可撓性袋を含む清浄用装置及び他の類似した装置は、このような液体を収容する小袋の早すぎる破裂が問題となっている。更に、流体を収容する小袋を含む幾つかの清浄用装置及び他の類似した装置は、外部の、すなわち、取り外し可能な引っ張りタブを含むものであり、該引っ張りタブは、装置が作動した後廃棄しなければならない。更に、幾つかの清浄用装置は、コンテナが耐水性である性質と、コンテナが開封しやすい性質の1つを有するが、両方の性質をもっておらず、自己完全性の問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここに開示されている本発明は、流体の柔軟な可撓性小袋及び引っ張りタブを含む装置を形成することにより、早すぎる破裂の問題を解決するものである。可撓性小袋は、耐久性があり、通常の取り扱い中には破裂しないように設計されている。装置は、自己完全性(早すぎる破裂を妨げるための)と、使用しやすさとの間で均衡が保たれている。装置は、開封しやすい防水性コンテナを含み、製造するのに比較的安価である。
【0006】
より特定的には、本発明は、ベース層と、シームにおいて該ベース層に取り付けられて、ベース層との間に内部表面を有する内側空間を形成する拭き取り層と、該内側空間内に配置されて、シームと内部表面のうちの1つに取り付けられた小袋とを含み、該小袋は、上部層と、該上部層との間に凹部を形成するように上部層に取り付けられる底部層と、上部層と底部層のうちの1つにある開口とを有し、小袋及びシームと内部表面のうちの1つに引っ張りタブが取り付けられた装置を提供するものである。
【0007】
本発明は又、ベース層と、該ベース層との間に内側空間を形成するように該ベース層に取り付けられた拭き取り層と、内側空間内に配置された、流体を収容するための手段と、流体収容手段を開封する手段とを含み、該開封手段は、拭き取り層とベース層のうちの1つを延伸することにより作動されるようになった装置を提供する。
【0008】
本発明は又、装置を使用する方法を提供するものであり、該方法は、ベース層と、シームでベース層に取り付けられて、該ベース層との間に内部表面を有する内側空間を形成する拭き取り層とを含み、拭き取り層とベース層のうちの1つは延伸可能である装置を形成し、該装置を延伸することにより作動させることを含む。
【0009】
本発明は又、装置を使用する方法を提供するものであり、該方法は、ベース層と、シームにおいてベース層に取り付けられて、ベース層との間に内部表面を有する内側空間を形成する拭き取り層と、内側空間内に配置されて、シームと内部表面のうちの1つに取り付けられた小袋とを含み、該小袋は、上部層と、該上部層との間に凹部を形成するように上部層に取り付けられる底部層と、上部層と底部層のうちの1つにある開口とを有し、小袋及びシームと内部表面のうちの1つに引っ張りタブが取り付けられた装置を製造する。該方法は又、装置を延伸させることにより装置を作動させて、開口を開くことを含む。
【0010】
本発明は又、ベース層と、シームでベース層に取り付けられて、ベース層との間に内部表面を有する内側空間を形成する拭き取り層と、内側空間内に配置されて、シームと内側表面のうちの1つに取り付けられた小袋とを含み、拭き取り層とベース層の少なくとも1つが延伸可能であり、該小袋は、上部層と、該上部層との間に凹部を形成するように上部層に取り付けられる底部層と、上部層と底部層のうちの1つにある開口とを有し、小袋及びシームと内部表面のうちの1つに引っ張りタブが取り付けられた装置を提供する。
【0011】
本発明は又、内部表面を有する内側空間を形成するように形成された延伸可能な拭き取り層と、内側空間内に配置されて、内部表面に取り付けられた小袋とを含み、該小袋は、外部表面と、外部表面にある開口とを有し、小袋に引っ張りタブが取り付けられた装置を提供する。
【0012】
本発明の目的及び利点は、以下の説明及び添付図面により、当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
ここに述べられている本発明の態様は、清浄用装置として例示的目的のために示されるものである。しかしながら、本発明の態様は、吸収性装置、塗布装置、個人ケアー用装置、化粧用装置、及び、とりわけ拭き布、モップ、手袋、及び清浄用タオルを含む他の装置を含む他の形態の製品、更に清浄用、付与用、及び除去用を含むすべての適当な用途に対して、同様に適用できるものである。
【0014】
「表面」及びその複数形の用語は、ここでは一般的には、物体の外側すなわち最も外側の境界を意味する。表面は、皮膚、髪、布、室内装飾用品、調理台、床、壁、窓、テーブル、設備品、浴用備品、自動車、又は他のあらゆる物体の表面を意味することができ、清浄、その表面から何かを取り除く、又はその表面に何かを付与することを必要とするか、又は受け入れることができるものである。
【0015】
「延伸可能」という用語は、一般的には、弾性的に又は可塑性のいずれかにより伸張可能である材料の能力を意味する。弾性的に伸張可能であるか又は弾性的に延伸可能である材料は、引張力を付与した時に伸張可能であり、その力を取り除いた時には、その元来の寸法にまで、部分的に又は完全に近い状態まで収縮可能とする材料である。可塑的に伸張可能な材料は、引張力を付与した時に、破断することなく伸張又は変形することが可能であるが、伸張又は変形を引き起こす力を取り除いた後は、その元来の大きさ及び形状には実質的には回復しない材料である。
【0016】
ここで示されるのは、汚れなどを表面から取り除くための、使い棄て清浄用装置10である。このような清浄用装置10は、使用者が表面を清浄にすることを可能にする。
【0017】
図1は、本発明の態様として、例示的清浄用装置10を示している。装置10は、拭き取り層15及びベース層20を含む。限定的な意味ではなく、説明のために、清浄用装置10はパッドとして示されている。
【0018】
装置10は、拭き取り層15を含む。拭き取り層15は、あらゆる適当な形状とすることができるが、全体的に平坦であることが好ましく、更に全体的に長方形又は長楕円形であることが好ましい。拭き取り層15は、拭き取り層15の周囲に延びる周辺縁部25を有する。本発明の一態様においては、拭き取り層15は、ほぼ表面に人の手を平坦に置いた大きさである。本発明の別の態様においては、拭き取り層15は、人の手のほぼ4本分の指の大きさである。本発明の更に別の態様においては、拭き取り層15は、ほぼ人の指の大きさである。装置10は、子供の手、大人の手、又はあらゆる清浄用道具上に最も良く適合する大きさのパッドを含む、あらゆる形状又はあらゆる寸法で製造することができる。一般的には、拭き取り層15は、清浄用装置10の意図する使用に適当なものとして選択される好ましい大きさで、あらゆる適当な大きさとすることができる。本発明の他の態様においては、装置10は、手袋型、又は四角、又は円形パッドなどの他の形状に製造することができる。
【0019】
拭き取り層15は活性層であり、清浄機能を形成する。拭き取り層15は延伸可能で、弾性的に延伸可能か、又は可塑的に延伸可能のいずれかとすることができる。本発明の代替的態様においては、あらゆる適当なコフォーム材料、不織材料又は織成材料を使用することができる。本発明の一態様においては、拭き取り層15は吸収性材料である。拭き取り層15は、予め延伸された弾性フィラメントと各々の外側表面上に1プライのスパンボンド材料を有し、およそ70gsmの基本重量を有するメルトブローン材料を有する延伸接着した積層体(SBL)とすることができるが、あらゆる適当な吸収性材料を使用することができる。SBL及び他の複合不織弾性ウエブは、Mormanの米国特許第4,657,802号に更に述べられている。本発明の一態様においては、拭き取り層15は、Kimberly−Clark Corporationから入手可能な、乾燥時エンボス加工した110グラム/平方メートル(gsm)のコフォーム積層体を含む。
【0020】
本発明の他の態様においては、拭き取り層15の材料は、綿、レーヨン、木質パルプ、及び不織布、発泡体スポンジ、及び熱可塑材などのポリマー性物質を含むことができる。材料は、相互結合した熱可塑性繊維により形成される不織布で形成することができる。繊維は、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン)、ポリスチレン、及びポリアミド(例えば、ナイロン)を含む種々異なる熱可塑性材料から形成することができる。更に、エラストマー性である熱可塑性ポリマーも、ポリウレタン及びブロックコポリマーを含む繊維として使用することができる。これらの材料のいずれかの混合物は、繊維を形成するために使用することができる。繊維は、繊維内に1又はそれ以上の望ましい特性を達成するように繊維が製造される時に、挿入される添加剤(例えば、蝋、顔料、安定剤、及び充填材)を含むことができる。幾つかの例示的添加剤は、繊維の表面を一層湿潤可能にさせるために、対応する表面活性剤がポリマーに添加され、これにより、皮膚から離れる方向に、望まれない異物を引きつけるように、繊維構造の能力を改善する。繊維に添加される表面活性剤の量は、繊維から形成される布の表面湿潤性を制御するのに適したものとすることができる。適当な表面活性剤の例としては、ソジウムジオクチルスルホ琥珀酸塩及びアルキルフェノキシエタノールを含む。
【0021】
拭き取り層15を形成するのに使用される材料は、材料内に物質を捕捉し、及び/又は貯蔵することが可能なものとすることができる。このような材料は、装置10の使用前又は使用中に、とりわけ異物、浄化剤、潤滑油、殺精子剤、及び薬剤を貯蔵し、及び/又は捕捉することができるものである。このような材料の例としては、スパンボンド、スパンレース、ボンデッドカーデッドウエブ、及び孔あきフィルム材料を含む。本発明の一態様においては、材料は、不織布と組み合わせることができるポリオレフィンで形成される孔あきフィルムである。本発明の他の態様においては、拭き取り層15の材料は、ティッシュ材料、不織材料、織成材料又はフィルム材料と同様の、類似した、又は異なる積層体、或いは、ここに示されたあらゆる他の材料の積層体とすることができる。スパンレースなどの幾つかの材料では、装置10の端部を引っ張ると、装置10の中間で、装置10の幅を減少させることができる。この場合には、使用者は、装置10の側部を軽く引っ張ることにより、装置10の形状を修復することができる。
【0022】
不織布が使用される場合は、不織布の基本重量は、装置10内に望まれる特性に応じて変化することができる。例としては、不織布の基本重量は、10gsmといった低い値とすることができ、300gsmといった高い値とすることができる。このような不織材料は、テクスチャー加工された表面を含むことができる。このような不織のテクスチャー加工された材料の例としては、とりわけ急速移送材料、フロック状材料、ワイヤー成形された不織材、及び熱点接着された材料を含む。
【0023】
本発明の一態様においては、拭き取り層15は、表面から液体を吸収して乾燥させるために使用することができる。本発明の別の態様においては、拭き取り層15は、清浄用装置10で清浄するのを介助するために、使用者が水又は別の物質で湿らせることができる。
【0024】
清浄用装置10は、ベース層20を含む。ベース層20は、拭き取り層15とほぼ同じ大きさ及び形状とすることが望ましいが、ベース層20の大きさ及び/又は形状は、清浄用装置10の使用意図に基づいて、拭き取り層15と異なる大きさ及び/又は形状となるように選択することができる。ベース層20は、ベース層20の周辺に延びる周辺縁部30を有する。
【0025】
ベース層20は、裏側層とすることができる。ベース層20は、延伸可能とすることができ、弾性又は可塑性によるかのいずれかで、延伸可能とすることができる。ベース層20は、あらゆる適当な不織材料、織成材料又は紙ティッシュ材料から製造することができる。本発明の一態様においては、ベース層20は吸収性材料とする。ベース層20は、予め延伸されたフィラメントと、各々の外側表面上に1プライのスパンボンド材料を有し、およそ70gsmの基本重量を有するメルトブローン材料を有するSBLとすることができるが、あらゆる適当な吸収性材料を使用することができる。本発明の一態様においては、ベース層20は、Kimberly−Clark Corporationから入手可能な、乾燥時エンボス加工した100gsmのコフォーム積層体を含む。
【0026】
本発明の代替的態様においては、ベース層20は活性層であり、拭き取り層15に対して上記した本発明のあらゆる態様の下で製造される。活性層としてのベース層20の場合には、ベース層20は、拭き取り層15に使用される材料と類似した又は異なる材料から製造することができる。
【0027】
本発明の代替的態様においては、拭き取り層15及びベース層20のうちの1つ又はこれら両方は、装置10の中を空気が循環することが可能なように通気性とすることができる。
【0028】
拭き取り層15は、ベース層20に取り付けられる。拭き取り層15及びベース層20のうちの1つは、他方の拭き取り層15及びベース層20と重なり、拭き取り層15及びベース層20の周辺縁部25、30が、ほぼ整列するように配置することができる。拭き取り層15の周辺縁部25の一部は、ベース層20の周辺縁部30に取り付けられて、シーム35及び内側空間40を形成する。シーム35は、周辺縁部25、30で形成することができるか、又はシーム35は、周辺縁部25、30に近接するか或いはその内側とすることができる。拭き取り層15及びベース層20は、接着剤、超音波接着、熱、縫い合わせ、又はあらゆる他の適当な方法によって取り付けることができる。本発明の一態様においては、拭き取り層15及びベース層20は、ニュージャージー州ブリッジウオーターのNational Starch&Chemical Companyから入手可能な34−5610構造接着剤などのブロックコポリマー接着剤を使用して取り付けられる。拭き取り層15及びベース層20を取り付けるために使用される構造接着剤も、延伸可能とすることができる。拭き取り層15及びベース層20は、周辺縁部25、30に添加して、又はこれとは違う位置で取り付けることができる。
【0029】
拭き取り層15をベース層20に取り付けると、装置10に内側空間40を形成する。
【0030】
ベース層20は、内側空間40に向く液体不透過性バリア層(図示されず)を含むことができる。本発明の一態様においては、バリア層の材料は、熱シール又は超音波シールすることができる、ポリオレフィン型材料である。本発明の別の態様においては、バリア層の材料は、BSTL、通気性で延伸可能な熱積層体などの材料である。BSTL及び類似する材料は、McCormack他の米国特許第5,695,868号及びGood他の米国特許第5,843,056号に記載されている。本発明の更に別の態様においては、バリア層の材料は、上記したSBLとすることができるか、又は特に、拭き取り層15に関連して上記したようなあらゆる他の適当な材料とすることができる。本発明の一態様においては、ベース層20は、使用者の手と最もよく接触する層であるので、バリア層は、ベース層20及び使用者の手を乾いた状態にするように機能する。本発明の別の態様においては、使用者の手又は1又はそれ以上の指をバリア層とベース層20との間に挿入するようにことができ、この場合にも、バリア層は、そこで使用者の手/指を乾いた状態にするように機能する。バリア層は、拭き取り層15の一部に近接して配置されて、拭き取り層15の一部を流体接触から遮断して、拭き取り層15の部分が乾燥したままであるようにさせることができる。別個のバリア層を、ベース層20に近接して、更に拭き取り層15に近接して配置することができる。本発明の別の態様においては、ベース層20及びバリア層は、同じ層とすることができる。
【0031】
装置10に対して選択された設計及び材料によって、装置10は、使い棄てとするように企画されることが好ましい。この場合においては、使い棄ては、装置10が使用後に清浄されることなく、廃棄されることを意味する。
【0032】
本発明の代替的態様においては、拭き取り層15及びベース層20は、同じ材料片の2つの部分である。拭き取り層15とベース層20のうちの1つは、他方の拭き取り層15とベース層上に折り重ねられ、周辺縁部25、30の一部が、ここに示された手段のいずれかによって取り付けられて、装置10を形成する。
【0033】
本発明の代替的態様においては、材料の付加的手袋形成層(図示されず)が、付加され、周辺縁部25、30の一部に取り付けられ、少なくとも1つの端部を開口状態にして、使用者が着用する指なし手袋を形成するようにすることができる。指なし手袋は、人の手の大きさとすることができ、或いは、1又はそれ以上の人の指の大きさとすることができ、この場合には、指手袋の形態をとることもできる。手袋形成層は、装置10と同じ大きさ又は形状とすることができるか、又は、装置10より小さくするか、又は大きくするなどの、異なる大きさ又は形状とすることができる。本発明の一態様においては、手袋形成層は紐とすることができる。
【0034】
清浄用装置10は、更に流体収容小袋を含む。適当な小袋の3つの例がここに示されているが、あらゆる適当な流体収容小袋を使用することができる。
【0035】
図1に示されている本発明の一態様においては、小袋は、ここに引用により組み入れられる2005年5月9日付けの「Device with Pull Tab Activation」という名称の、係属中の米国特許出願一連番号11/125,725に記載されているような、外側表面60を有する上部層55と該上部層55に取り付けられた底部層65とを含む小袋50とすることができる。上部層55及び底部層65は、凹部70を形成して、囲むように取り付けられる。上部層55及び底部層65は、熱接着により取り付けることができるが、あらゆる適当な取り付け手段を使用することができる。凹部70は、流体を収容するようにシールすることができる。小袋50は、長方形、正方形、円、長楕円形、又はあらゆる他の適当な大きさ又は形状とすることができる。
【0036】
上部層55は、凹部70と外側表面60との間に流体流通させる開口75を含むが、この開口75は、典型的には最初はシールされている。開口75は、図1に示されるように、1又はそれ以上のスリットとすることができる。本発明の別の態様においては、開口75は、1又はそれ以上の孔、小孔、ピン孔、脆い部分とすることができ、或いはあらゆる適当な形状又は大きさとすることができる。開口75は、大きさ又は長さにおいて、非均一なものとすることができる。本発明の別の態様においては(図示されず)、開口75は、上部層55と底部層65との間に配置することができる。
【0037】
小袋50は、小袋50の外側表面60に取り付けられるシール80を含む。シール80は、シール80が開口75を塞ぎ、それにより開口75をシールするように、外側表面60に付着される。シール80は、Bemis Company,Inc.から入手可能な2ミルのポリエチレンフィルムから形成することができるが、あらゆる適当な材料を使用することができる。シール80は、感圧性アクリル系接着剤などの接着剤又はBemis Company,Inc.から入手可能な脆いシール剤ポリエチレンを使用して外側表面60に付着させることができる。
【0038】
本発明の他の態様においては、シール80を小袋50に取り付けるために使用される接着剤は、EVA、ポリオレフィン、反応性エポキシ樹脂、澱粉、スチレン系ブロックコポリマー(SBC)、天然ゴム、ポリブチレン、アクリル樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリアミド、シリコン、及びEVA、SBC、及びアモーファスポリアルファオレフィン(APAO)を含むホットメルト接着剤を含むことができる。幾つかの型の接着剤は、ポリエチレンフィルムと使用する時に、粘着剤の添加を必要とする。接着剤は、乳化剤ベースの調合剤(例えば、PVAc、EVA、SBR及びネオプレンなどのゴム)又は溶液ベースの調合剤(例えば、PVOH、Kymene、及びポリエチレン酸化物)とすることができる。接着剤は又、ポリマー、濃化剤、充填剤、粘着剤、湿潤剤、及び湿潤促進剤などの天然成分及び合成成分のいずれか又はこれらの両方を含む、水ベースの接着剤とすることができる。接着剤は、澱粉(例えば、コーン、タピオカ、及び小麦)、デキストリン、及び動物性膠などの、天然接着剤とすることができる。
【0039】
本発明の一態様においては、このような接着剤は、外側表面60に接触するシール80の部分のみに付与される。シール80に十分な引っ張り圧力が付与されると、接着力に打ち勝ち、シール80を外側表面60から外れさせ、開口75を開封することとなる。製造においては、シール80は、小袋50が流体で充填される前に、小袋50上に設置することができる。
【0040】
シール80は、シール80から延びる引っ張りタブ96を含むことができる。引っ張りタブ96は、シール80と同じ材料の延長部であり、かつ同じ材料から形成することができるか、或いは、引っ張りタブ96は、別個に形成されて、シール80に付着することができる。引っ張りタブ96及びシール80は、両者とも、又は別個に、小袋の延長部と考えることができる。引っ張りタブ96を引っ張ると、シール80を引っ張ることになり、開口75をシールしている位置から、シール80を取り除くことが可能である。本発明の一態様においては、引っ張りタブ96は、シール80の上に重なるように、シール80を横切って折り返される。この位置においては、外側表面60にほぼ接する方向に引っ張りタブ96を引っ張ると、引っ張りタブ96がシール80を引っ張ることとなる。シール80が外側表面60から取り外される時、シール80は小袋50から剥離され、これにより開口75を開封する。本発明の一態様においては、引っ張りタブ96が、確実にシール80と重なる位置にあるようにするために、引っ張りタブ96は、接着剤又はあらゆる他の適当な取り付け方法を使用して、シール80に取り外し可能に取り付けることができる。明らかなことであるが、引っ張りタブ96とシール80は、単一片材料における2つの領域とすることができる。
【0041】
示されていない本発明の更に別の態様においては、小袋50は、小袋50の上部層55及び底部層60の各々において、少なくとも1つの開口75を含むことができる。この態様においては、各々の開口75は、各々が引っ張りタブ96を有するシール80によってシールされる。各々の開口75は、他方とは関係なく開封することができる。各々の引っ張りタブ96は、独立に引っ張ることができるか、又は引っ張りタブ96は、互いに取り付けられて、開口75の開封が確実に同時に起こるようにすることができる。
【0042】
図2及び図3に示される本発明の別の態様においては、装置10内に収容される小袋150は、ここに引用により組み入れられる2005年8月31日付けの「Fluid Applicator with a Pull Tab Activated Pouch」という名称の係属中の米国特許出願一連番号11/217,079に記載されているように、小袋150の第一部分136に凹部170を有する。流体化合物は、凹部170内に収容される。図2に例として見られるように、小袋150は、互いに取り付けられた両側の層の材料155、165から形成することができ、シールされた凹部170を形成する。両側の層、すなわち上部層155及び底部層165は、熱接着により取り付けることができるが、上部層155及び底部層165に対して選択される材料の型に応じて、あらゆる適当な取り付け方法を使用することができる。全体的に175で示す出口構造すなわち開口は、小袋150の層の1つに形成し、装置10の使用においては、小袋150を通して流体化合物が流れるようにすることができる。開口175の形態は、種々異ならせることができる。例えば、開口175は、孔、スリット、小孔、又はそれぞれの小袋層を通して完全に形成される他の開口のあらゆるパターンを含むことができる。代替的実施形態においては、開口175は、小袋材料内の弱められた位置、又は小袋に圧力が加えられた時に、破壊又は破裂するように設計されたシーム構造とすることができる。
【0043】
図2及び3は、パッドとして形成された本発明による装置10の態様を示したものである。この実施形態では、小袋150は、あらゆる形態の表面を清浄にするために特に適した流体化合物を含むことができる。装置10の清浄効果を促進するために、拭き取り層15は、あらゆる適当なテクスチャー加工された材料から形成することができる、テクスチャー加工した外側面を含むことができる。
【0044】
小袋150は、小袋材料の延長部から形成されるフラップ146を備える。例えば、フラップ146は、凹部170を含む第一部分136に近接する小袋150の第二部分138(図2)において、互いにシールされた対向する小袋層155、165の延長部から形成することができる。フラップ146は、開口175を覆って、取り外し可能にシールするのに十分な距離が、小袋150の後方に延びるように折り畳まれる。取り外し可能な接着剤は、フラップ146と小袋材料との間に付与することができ、フラップ146が、装置10が使用されるまで、開口175をシールしたままの状態であることを確実にする。フラップ146は、フラップ146の最初の折りを覆って後方に延びるように、二度目は対向する方向に折り畳むことができる。
【0045】
フラップ146は、小袋150から外向きに、縦方向に延びる引っ張りタブ196を含む。引っ張りタブ196は、フラップ146の延長部とすることができるか、又は別個の材料片とすることができる。
【0046】
引っ張りタブ196が引っ張られると、フラップ146が広げられて、小袋材料から外され、開口175が見えるようになる(図3参照)。開口175が、小袋材料に孔又は他の開口を含むような実施形態においては、凹部170内の流体化合物は、開口175の外に自由に移動する。開口175が、脆い又は破裂しやすいシールを含むような実施形態においては、小袋は、使用者により、開口を開かせるように小袋に圧力を付与されることにより作動する。流体化合物は、拭き取り層15とベース層20との間の内側空間40に自由に移動し、更に拭き取り層15の中を自由に移動する。第二小袋の設計の代替的態様は、2005年8月31日付けの「Fluid Applicator with a Pull Tab Activated Pouch」という名称の、係属中の米国特許出願一連番号11/217,079に記載されており、引用によりここに組み入れられる。
【0047】
図4及び5に示されている本発明の別の態様においては、小袋は、外側表面260を有する上部層255と、該上部層255に取り付けられる底部層265とを含む小袋250とすることができる。上部層255及び底部層265は、凹部270を形成して囲むように、更に小袋縁部290を形成するように取り付けられる。上部層255及び底部層265は、熱接着により取り付けることができるが、あらゆる適当な取り付け方法も使用することができる。凹部270は、流体を収容するようにシールすることができる。小袋250は、長方形、正方形、円、長楕円形、又はあらゆる他の適当な大きさ又は形状とすることができる。
【0048】
本発明の一態様においては、小袋は、小袋縁部290に開口275を含み、小袋250の内容物はそこを通って押し出されるが、小袋250が作動するまで、技術的には開口275は存在しない。開口275は、開口275が、小袋の内容物を押し出すことができる速度を制限するための計量ポートとして機能するような形態及び大きさとすることができる。開口275は、あらゆる適当な方法によって計量ポートを形成することができる。本発明の別の態様においては(図示されず)、小袋250は、開口275から離れて、計量ポートを含むことができる。計量ポートは、使用者が装置10に圧力を付与した時、小袋250の内容物をすべて一度に放出するのではなく、小袋250の内容物を必要に応じて取り出すことを可能とさせる。
【0049】
小袋250は更に、小袋250に取り付けられて開口275を閉じている作動タブすなわち引っ張りタブ296を含む。本発明の一態様においては、引っ張りタブ296は、小袋250とともに形成され、次に切断、切り込み、又は引っ張りタブ296と小袋250との間に切り裂きを形成することにより、小袋250から部分的に切り離される。開口275を閉じている、引っ張りタブ296と小袋250との間の取り付け点は、引っ張りタブ296が引っ張られる時、引っ張りタブ296が小袋250から更に切り離されるように、引き裂き可能又は脆いものとすることができる。例えば、引っ張りタブ296と小袋250との間の切り離し部の端に応力集中用切れ込みを形成し、引っ張りタブ296が小袋250から部分的に又は完全に切り裂かれるようにすることができる。
【0050】
小袋250から延びる引っ張りタブ296は、小袋250の延長部として該小袋と同じ材料から形成することができ、或いは、引っ張りタブ296は、小袋250とは別に形成されて、次に小袋250に取り付けることができる。引っ張りタブ296を引っ張ると、開口275をシールした位置から引っ張りタブ296を取り外すことが可能である(図5参照)。本発明の一態様においては、引っ張りタブ296は、小袋250の上に重なるように、小袋250を横切って折り返される。この位置において、外側表面260にほぼ接するような方向に引っ張りタブ296を引っ張ると、引っ張りタブ296を小袋250から切り離すことができ、これにより開口275を開封する。本発明の一態様においては、更に引っ張りタブ296が、小袋250と重なる位置にあることを確実なものとするために、引っ張りタブ296は、接着剤又はあらゆる他の適当な取り付け方法を使用して、小袋250の外側表面260に取り外し可能に取り付けることができる。
【0051】
ここに示されたあらゆる小袋の形態において、小袋50、150、250は、装置10の内側空間40内に配置される。小袋凹部70、170、270は、1又はそれ以上の流体が充填されるか又は部分的に充填される前にシールすることができる。小袋50、150、250は、収容される流体及び装置10の意図する使用に基づいて選択される大きさで、内側空間40内に嵌合するあらゆる大きさとすることができる。
【0052】
小袋50、150、250は、流体を拭き取り層15全体に含浸させて、意図する表面により吸収させることが可能になるように、過飽和レベルを付与する大きさとすることができる。この例としては、しみを吸収することが望まれる絨毯を清浄にするためのしみ取り除き用布がある。
【0053】
小袋50、150、250は、Bemis Company,Inc.から入手可能な2ミルのポリエチレンフィルムなどの、可撓性の、熱シール可能な材料から形成される。本発明の他の態様においては、小袋50、150、250は、ポリエチレン、ポリプロピレン、又は他の適当な熱可塑材から、又は金属ホイル或いは金属被膜したフィルムなどの高液体バリア材料から形成することができる。小袋50、150、250が形成される材料は、小袋50、150、250内に収容される流体との間で何らの負の影響もないか又は何ら反応しないものとするべきである。小袋50、150、250の形成において使用される材料及び小袋50、150、250内の流体の充填レベルは、耐久性がありかつ可撓性がある構造、及び通常の取り扱い中には容易には破裂による開封のない構造を形成する。本発明の一態様においては、小袋50、150、250は、拭き取り層15、ベース層20、又はバリア層のうちの1つに接着する。
【0054】
本発明の一態様においては、小袋50、150、250は、上部層55、155、255が底部層65、165、265に取り付けられる、1又はそれ以上の接着点98、198、298を含むことができる。接着点98、198、298は、上部層55、155、255を底部層65、165、265に取り付けて、小袋50、150、250を形成するように、上記した方法にいずれかによって形成することができる。接着点98、198、298は、力が引っ張りタブ96、196、296に付与される時、上部層55、155、255が底部層65、165、265に対して移動するのを妨げるように機能する。本発明の一態様においては、接着点98、198、298は、凹部70、170、270内に、小袋50、150、250の縁部から離れて配置することができる。点として述べてきたが、本発明の他の態様においては、接着点98、198、298は、線、幾何学的形状、又はあらゆる他の適当な形状又は大きさとすることができる。
【0055】
本発明の別の態様においては、小袋50、150、250は、小袋50、150、250の内側に配置されるバッフル(図示されず)を含むことができ、小袋50、150、250からの流体放出速度を制御する。バッフルは、あらゆる適当なスポンジ、繊維性材料、又は多孔性材料から製造することができる。
【0056】
本発明の一態様においては、引っ張りタブ96、196、296は、拭き取り層15及びベース層20の周辺縁部25、30に延びるものとすることができる(図1及び図3参照)。引っ張りタブ96、196、296は、シーム35に組み込まれるか、又は拭き取り層15、ベース層20及びバリア層のうちの1つ又はそれ以上に取り付けることができる。この配列は、小袋50、150、250が内側空間40内に配置される場合に、使用者が実際に引っ張りタブ96、196、296に触ることなく、引っ張りタブ96、196、296を操作することを可能にする。周辺縁部25、30を引っ張ると、同様に引っ張りタブ96、196、296を引っ張る。これにより引っ張りタブ96、196、296は、内側空間40内に存在したままとすることができる。小袋50、150、250は、シーム35内に組み込まれるか、又はそうでなければ拭き取り層15、ベース層20及びバリア層のうちの1つ又は2つに取り付けることができる。
【0057】
ここに示した小袋の形態のいずれにおいても、或いは、示されていない本発明の別の態様においても、装置10は、小袋50、150、250を所定の位置に保持するポケットを内側空間40内に形成するために、縫い線、膠、又は他の適当な手段を含むことができる。
【0058】
示されていない本発明の別の態様においては、分散層が、小袋と拭き取り層15との間に重ねられ、流体が拭き取り層15全体にわたって分散することを確実にすることができる。分散層は、例えば、拭き取り層15のかなりの部分に流体を吸い上げるサージ材料とすることができる。
【0059】
本発明の更に別の態様においては、拭き取り層15又はベース層20への流体の分散は、異なるパターン、速度、及び方法で流体を吸収及び分散するような、異なる吸い上げ及び他の特性を有する材料を使用して制御することができる。
【0060】
小袋の凹部に収容される流体は、人/動物の使用のための浄化用流体及び清浄用表面のための清浄用流体を含む、装置10の意図する使用に適したあらゆる流体とすることができる。流体は、ペースト状、ゲル状、粉末状、油、液体、又はあらゆる他の適当な媒体とすることができる。例示的浄化用流体は、水溶性ポリマー、ポリソルベート、グリセリン、グリコールベース表面活性剤、及び/又はシリコンベース表面活性剤などの表面活性剤を含む。流体は、水、塩、酢、湿潤剤、研磨剤、濃化剤、及び芳香剤などの他の材料を含むことができる。浄化用流体は、通常の皮膚を水化レベルに維持させるような加湿剤を含むことができる。浄化用流体は、皮膚を破壊しないような防腐剤及び他の成分(例えば、ソルビン酸、クエン酸、メチルパラベン、及びグレープフルーツ抽出物などの天然防腐剤)を含むことができる。流体は、本体の領域に付与することができる他の材料を含むことができる。例示的材料は、潤滑剤、脱臭剤、及び他の非活性成分又は活性成分(例えば、殺精子剤、又は薬物)を含む。本発明の一態様においては、流体は、主に、表面活性剤、防腐剤、pH中和剤、及び濃化剤を有する水ベースの溶液(水含有量が90パーセントより大きいか又は90パーセントに等しい)である浄化用流体とする。流体は、ローション又は乳剤とすることができる。限定されない例として、日焼け用ローション、皮膚柔軟剤、及び脱毛剤を含む。
【0061】
流体は、水、天然酵素、及び柔軟洗剤を含むFOUR PAWS Super Strength Stain and Odor Remover(ニューヨーク州HauppaugeのFour Paws Products,Ltd.からの)、又は水、天然酵素、イソプロピルアルコール、及び天然柑橘類芳香を含むNATURE’S MIRACLE Stain&Odor Remover(カリフォルニア州、ローリングヒルズエステートのPets‘N People,Inc.からの)、又はRESOLVE Carpet Spot&Stain Carpet Cleaner(ニュージャージー州ウエインのReckitt Benckiserからの)などの清浄用溶液とすることができる。流体は、ペット用シャンプーとすることができる。流体は、水、2−ブトキシエタノール、過酸化水素、及び表面活性剤を含む、Stain Protectorを有するSCOTCHGARD Oxy Carpet Cleaner(ミネソタ州セントポールの3M Corporationからの)などのしみ清浄剤及びしみガードとすることができる。布の表面を清浄するために、清浄装置10を使用する場合においては、流体は、活性成分メチルノニルケトンを有するSIMPLE SOLUTION Indoor/Outdoor Repellent for Dogs and Cats(テキサス州ダラスのThe Bramton Companyからの)などのペット用駆虫剤を含むことができる。
【0062】
流体は、抗菌性とすることができる。適当な抗菌剤の例としては、3−トリメトキシシリルプロピルジメチルオクタデシル塩化アンモニウム(AEGIS)などの4元素アンモニウム化合物、ビグアニド(ポリ(へキサメチレン)ビグアニドヒドロクロライド(PHMB)Arch Chemical)、2、4、4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシル−ジペニルエーテル(CibaのTinosan)などのポリ陽イオン化学物質、2、4、4’−トリクロロ−2’ヒドロキシジペニルエーテル又は5−クロロ−2−(2、4−ジクロロフェノキシル)フェノールのいずれかとして知られるジフェニルエーテル(ビスフェニル)派生物、トリクロサン、銀、及び銅を含む。流体は、荷電した又は混合荷電した粒子又はナノ粒子であるアレルギー抗原遮蔽剤とすることができる。ほとんどのアレルギー蛋白質は、糖蛋白質(共有結合されたオリゴ糖を含む蛋白質)であるので、混合荷電を好むこともできるが、粒子上への負の荷電が、正の荷電を優先するより良いものとすることができる。この点において、陶土又は変成した陶土が機能する。適当なアレルギー抗原遮蔽剤の例としては、ジャカリン、ピーナッツ、及び大豆などのN−アセチルガラクトサミンに対して親和性を有する植物性レクチンを含み、レクチンはアレルギー抗原と結合し、かつウエブに結合されるので、表面からアレルギー抗原を除去する。流体は又、芳香剤を含むことができる。流体は、動物を引きつけるか或いは撃退するかのいずれかのために、フェロモンを含むことができる。流体は、靴磨き剤、カーペット清浄溶液、しみ取り除き用流体、台所の床及び調理台の清浄剤などとすることができる。
【0063】
使用に際して、使用者は、引っ張りタブ96、196、296の各々の端部を握り、互いが離れる方向に端部を引っ張って、引っ張りタブ96、196、296が開口75、175、275を開封するようにさせる。望まれるならば、小袋50、150、250の限定された量だけの内容物が、小袋50、150、250から一度に取り出されるように、装置10は、垂直に又は他の適当な位置に保持することができる。このような位置に装置10を保持すると、装置10が、絞られたり、傾けられたり、又はその他の方法で操作されるまで、内容物がほとんど損失しない。このような方法で装置を使用することにより、内容物が、意図される使用に対して供給されるので、装置10は、用途を拡張して使用することができる。
【実施例1】
【0064】
本発明の一態様の例として、清浄用装置10が製造された。拭き取り層15は、Kimberly−Clark Corporationから入手可能な乾燥エンボス加工した110グラム/平方メートル(gsm)のコフォーム積層体から形成された。ベース層20は、Kimberly−Clark Corporationから入手可能な乾燥エンボス加工した110gsmのコフォーム積層体から形成された。拭き取り層15は、超音波接着によりベース層20に取り付けられた。小袋50は、Bemis Company,Inc.から入手可能な2ミルのポリエチレンフィルムから形成され、内側空間40内に配置された。引っ張りタブ96は、Bemis Company,Inc.から入手可能な2ミルのポリエチレンフィルムから形成された。小袋50を完全にシールする直前に、凹部70に射出された流体は、蒸留水であった。外側表面60と引っ張りタブ96との間に、脆い接着が形成された。完成した装置10は、小袋50を破裂させないで、輸送及び取り扱いすることに密接な、様々な手作動による操作に曝された。最後に、引っ張りタブ96は引っ張られて、小袋50を開封し、その結果、拭き取り層15は、小袋50の流体内容物により湿潤された。
【実施例2】
【0065】
本発明の一態様の例として、清浄用装置10が製造された。熱シーラーを使用して、上記した形態でホイル小袋250が部分的に形成された。小袋250は、5ml注射器を使用して、5.5グラムのTurtle Wax Max Black Tire Dressingで充填された。小袋250の末端縁部が熱シーラーを使用してシールされた。小袋250の縁部290は、小袋250を開封しやすくするために、引っ張りタブ296を形成して形を整えられた。小袋250は、ホットメルト接着剤グルーガンを使用して、3.7osyの点非接着ポリプロピレン不織材の内側表面に、膠で接着された。この組立体は、アンビル接着パターン上に、次にフィルム/不織積層体の層に、最後にネック付与状態で接着した積層体の層に置かれた。層は、Branson超音波プランジ接着機を使用して3つの側部に沿った周辺を互いに接着し、複指型デバイス10を形成した。引っ張りタブ296及び小袋250のいずれも、接着により損傷しないように注意が払われた。
【0066】
引っ張りタブ296が引っ張られて、小袋250内の開口275が開封された。装置10は、使用者の手の指3本分上に置かれた。装置10を絞ることにより、したがって小袋250を絞ることにより、計量された割合で小袋250の内容物を取り出した。
【0067】
以上。本発明の実施形態が、様々な特定の及び例示的な態様及び技術を参照して示された。しかしながら、多くの変更及び修正が、本発明の思想及び範囲内にあるままで成すことができることが理解される。
【0068】
したがって、添付した特許請求の範囲の思想及び範囲内にあるすべてのこのような代替的手段、修正及び変更を含むことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の態様の斜視図である。
【図2】図1の発明の別の態様の斜視図である。
【図3】図2に示された本発明の態様の斜視図である。
【図4】図1の本発明の別の態様の斜視図である。
【図5】図4に示された本発明の態様の斜視図である。
【符号の説明】
【0070】
10 装置
15 拭き取り層
20 ベース層
25 周辺縁部
30 周辺縁部
35 シーム
40 内側空間
50 小袋
55 上部層
60 外側表面
65 底部層
70 凹部
75 開口
80 シール
96 引っ張りタブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース層と、
シームにおいて前記ベース層に取り付けられ、該ベース層との間に、内部表面を有する内側空間を形成する拭き取り層と、
前記内側空間内に配置され、前記シームと前記内部表面のうちの1つに取り付けられた小袋と、
からなり、
前記小袋は、
上部層と、
前記上部層に取り付けられて、その間に凹部を形成する底部層と、
前記上部層と底部層のうちの1つにある開口と、
引っ張りタブと、
を有し、前記引っ張りタブは、前記小袋と、前記シーム及び前記内部表面のうちの1つに取り付けられたことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記小袋は、前記引っ張りタブが引っ張られる時に、前記開口が露出されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記小袋は、前記タブが引っ張られる時に、特定の位置で引き裂きが生成されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記小袋と前記ベース層との間に介在されたバリア層を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記装置は、指手袋であることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記装置は、パッドであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記装置は、指なし手袋であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記小袋は、前記シームにおいて取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記引っ張りタブは、前記シームにおいて取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記拭き取り層は、延伸可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記拭き取り層は、弾性的に延伸可能であることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ベース層は、延伸可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記ベース層は、弾性的に延伸可能であることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記開口は、スリットであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記開口は、脆い部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記開口は、前記小袋の一部によりシールされることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記引っ張りタブは、接着剤を使用して前記小袋に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記引っ張りタブは、前記上部層と底部層のうちの1つから形成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記上部層を前記底部層に付着する接着点を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記拭き取り層と前記ベース層は、同じ材料片の2つの部分であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項21】
前記内側空間内に配置される第二小袋を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項22】
ベース層と、
前記ベース層に取り付けられて、その間に内部空間を形成する拭き取り層と、
前記内部空間内に配置される流体を収容するための手段と、
前記流体収容手段を開封する手段と、
を含み、
前記開封手段は、前記拭き取り層とベース層のうちの1つを延伸することにより作動されることを特徴とする装置。
【請求項23】
装置の使用方法であって、
ベース層と、シームにおいて前記ベース層に取り付けられて、前記ベース層との間に内部表面を有する内側空間を形成する拭き取り層とを含み、前記拭き取り層とベース層のうちの1つが延伸可能である装置を製造し、
前記装置を延伸することにより該装置を作動させる、
ことから成ることを特徴とする方法。
【請求項24】
前記内側空間内に配置され、前記シームと前記内部表面のうちの1つに取り付けられる小袋を更に含み、前記小袋は、前記小袋と、前記シームと前記内側表面のうちの1つに取り付けられる引っ張りタブを有することを特徴とする方法。
【請求項25】
前記装置を延伸することにより前記小袋が開封されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
装置を使用する方法であって、
ベース層と、
シームにおいて前記ベース層に取り付けられ、ベース層との間に内部表面を有する内側空間を形成する拭き取り層と、
前記内側空間内に配置され、前記シームと前記内部表面のうちの1つに取り付けられる小袋と、
を含み、前記小袋が、
上部層と、
前記上部層に取り付けられて、その間に凹部を形成する底部層と、
前記上部層と底部層のうちの1つにある開口と、
前記小袋と、前記シーム及び前記内部表面のうちの1つとに取り付けられた引っ張りタブと、
を有する装置を製造し、
前記装置を延伸させることにより前記装置を作動させて、前記開口を開封する、
ことから成ることを特徴とする方法。
【請求項27】
ベース層と、
シームにおいて前記ベース層に取り付けられ、該ベース層との間に、内部表面を有する内側空間を形成する拭き取り層と、
を備え、前記拭き取り層とベース層の少なくとも1つは延伸可能であり、
前記内側空間内に小袋が配置され、前記シームと前記内部表面のうちの1つに取り付けられており
前記小袋は、
上部層と、
前記上部層に取り付けられて、その間に凹部を形成する底部層と、
前記上部層と底部層のうちの1つにある開口と、
を有し、
前記小袋と、前記シーム及び前記内部表面のうちの1つとに引っ張りタブが取り付けられた、
ことを特徴とする装置。
【請求項28】
内部表面を有する内側空間を定めるように形成された延伸可能な拭き取り層と、
前記内側空間内に配置され、前記内部表面に取り付けられた小袋と、
から成り、
前記小袋は、
外側表面と、
前記外側表面にある開口と、
を有し、
前記小袋に引っ張りタブが取り付けられた、
ことを特徴とする装置。
【請求項29】
前記小袋は、前記引っ張りタブが引っ張られる時、前記開口が露出されるように形成されたことを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記引っ張りタブは、前記内部表面に取り付けられていることを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項31】
前記小袋は、前記引っ張りタブが引っ張られる時、特定の位置で引き裂きが形成されるように構成されていることを特徴とする請求項28に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−519185(P2009−519185A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545596(P2008−545596)
【出願日】平成18年11月3日(2006.11.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/043035
【国際公開番号】WO2007/070187
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】