説明

再シール可能な開口部を有するカテーテル組立体

好ましくは親水性表面コーティングを有するカテーテル;及び該カテーテルを収容しているパッケージを含む、カテーテル組立体が開示される。パッケージは、好ましくは、湿潤流体も収容する。パッケージは以下を含む:端部の回りに連結された第一及び第二のシート材料;該シート材料の一つにおける非閉鎖ループに沿って伸びている切り取り点線、ここで該切り取り点線がフラップ開口部を画成する;該フラップ開口部に亘って接着剤を用いて連結された第三のシート材料、ここで縁を有する該第三のシート材料がフラップ開口部全体を覆う。接着剤は、使用前にパッケージの滅菌閉鎖を保持するために、そして使用後に再シール可能であるように適合される。更に、第三のシート材料は、接着剤を供されないタブを更に形成し、ここで該タブが、パッケージを剥離して開けるためのグリップ部分を供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテル、及びカテーテルを収容している再シール可能なパッケージを含むカテーテル組立体に関する。本発明は、特に、親水性表面コーティングを有するカテーテルに関し、ここで組立体は、親水性表面コーティングの活性化のための湿潤流体も含む。本発明は特に尿路カテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、親水性カテーテルのためのカテーテル組立体に関する。カテーテルは、例えば、膀胱から体液を排出するために一般に使用される。尿路カテーテルは、例えば、一日に数回起こる、日常の生活手順である断続的カテーテル処理のために、大きなグループの人々によって使用される。典型的には、断続的カテーテル処理のためのカテーテルは、尿失禁を患っている患者によって、又は対麻痺(下半身麻痺)又は四肢麻痺のような身体障害者によって使用される。断続的カテーテルを使用することにより、自然な又は人工の尿道を通して膀胱が排出され得る。断続的カテーテル処理のための多くのカテーテルは、親水性コーティングなどを備えており、尿路中への安全かつ快適な挿入のための、濡れた時に平滑でそして滑りやすい表面が供される。
【0003】
多くの親水性カテーテル組立体は、使用前の親水性表面の清浄で便利な活性化のため、カテーテルとの直接的な接触において、又は別の区画においてのどちらかで、湿潤流体の供給を含む。
【0004】
しかしながら、そのようなカテーテル組立体用の改良されたパッケージに対するニーズがまだある。パッケージは、好ましくは、製造するために比較的に簡単でそしてコストパフォーマンスに優れていなければならない。更に、パッケージは不器用な使用者に対してさえ、開けるのが容易であるべきである。また更に、パッケージは、カテーテルを適切に濡らすこと、そしてクリーンな方法でパッケージを取り扱うことを可能にするべきである。パッケージはまた、好ましくは、使用者によって、その日常生活において容易に持ち運び回りできるように、むしろ小さくなければならない。もし、それが直ぐに始末され得ないならば、使用後にカテーテルが再度閉じられ得るように、もしパッケージが再シール可能であるならば、それは非常に有利でもあろう。特に、もし、如何なる漏れのリスクもなく、濡れた製品及び/又は湿潤流体も包むために、パッケージが再シール可能であるならば、それは有利であろう。
【0005】
結論として、上で論じられた一般的なタイプの改善されたカテーテル組立体の必要性が依然としてある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って本発明の目的は、上で論じられた問題を少なくとも緩和するカテーテル組立体を供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、添付された請求の範囲に従うカテーテル組立体を用いて得られる。
【0008】
本発明に従えば、カテーテル組立体であって:
好ましくは親水性表面コーティングを有するカテーテル;及び
該カテーテルを収容しているパッケージ;
を含み、
ここで、該パッケージが:
端部の回りに連結された第一及び第二のシート材料;
該シート材料の一つにおける非閉鎖ループに沿って伸びている切り取り点線、ここで該切り取り点線がフラップ開口部を画成する;
該フラップ開口部に亘って接着剤を用いて連結された第三のシート材料、ここで縁を有する該第三のシート材料がフラップ開口部全体を覆い;
ここで、該接着剤が、使用前にパッケージの滅菌閉鎖を保持するために、そして使用後に再シール可能であるように適合され;そして
ここで、該第三のシート材料が、接着剤を供されないタブを更に形成し、ここでタブが、パッケージを剥離して開けるためのグリップ部分を供する、
を含む、カテーテル組立体が供される。
【0009】
本出願の文脈において、「切り取り点線」は、全切断、部分的切断、点切り取りなどのような弱い部分を形成する、つまり、材料上に力がかけられるときにそこに破裂が生じる弱い部分を形成する線を示すために使用される。
【0010】
本出願の文脈において「再シール」は、前に開いた開口部の閉鎖に関し、ここで、液体が閉鎖から漏れ出すことを少なくとも最大限に防ぐ閉鎖が形成される。
【0011】
「切り取り」は、完全な切断を供する、できれば全厚みに亘って伸びている減じられた材料の厚みを意味する。「切り取り点線」は、連続又は不連続な切り取りを有する線を意味する。
【0012】
このパッケージは親水性カテーテルのための使用に非常によく適している。パッケージは、親水性カテーテルの容易で清浄でかつ効率的な濡れ及び取扱いを可能にする。同時に、パッケージは、製造するのが比較的に簡単でコストパフォーマンスに優れている。特に、カテーテル組立体は、親水性カテーテル及びパッケージによって収容されている湿潤流体を含む組立体のタイプに対してよく適している。湿潤流体は、例えば、カテーテルの親水性表面と直接的に接触され得て、又はパッケージの別の区画中に、又はパッケージによって収容されている別の容器中に配置され得る。
【0013】
しかしながら、現在、カテーテル組立体は、パッケージが湿潤流体も含む、尿路親水性カテーテルを主として意図されるが、カテーテル組立体は他のタイプのカテーテルにも使用され得る。例えば、カテーテルは血管カテーテルなどのような、他のタイプのカテーテであり得る。更に、カテーテルにはゲル潤滑剤などのような他のタイプの潤滑性コーティングが供され得るか、または如何なる表面コーティングも用いられない。また更に、湿潤流体なしの組立体も可能である。
【0014】
タブによって、パッケージの非常に簡単な剥離開口が可能になる。同時に、フラップ開口部によって、一旦、カテーテルが使用され、そしてパッケージ中に戻されたとき、取り外しに効率的なカテーテル、そしてまた、パッケージの再シールが効率的なカテーテルが供される。
【0015】
製造において、第一及び第二のシートの一つに、切断などを用いて非閉鎖ループの切り取り点線が供され得て、そして第三のシート材料はその後、その最上部上に接着できる。
【0016】
好ましくは、湿潤流体は組立体中にも含まれる。湿潤流体はカテーテルの親水性表面と直接的に接触して配置され得る。しかしながら、好ましくは、湿潤流体が、パッケージ内の該カテーテルから分離されて配置される。湿潤流体の分離された配置は、パッケージ内の閉じられた区画を用いて得ることができる。しかしながら、好ましい実施態様において、湿潤流体は、該パッケージ内に配置された、ポーチ、小袋などにおけるような湿潤流体容器中に配置される。湿潤流体が別々に配置される場合、使用前に湿潤流体を開放してカテーテルの親水性部分と接触させることを可能にするために、容器又は区画は、カテーテルを収容しているパッケージの部分内に開けられ得る。湿潤流体の開放は、当業技術においてそれ自体周知の、絞り、曲げなどによって得ることができる。
【0017】
カテーテルは、好ましくは、挿入端及びコネクター端を含み、そこにフラップ開口部が、該カテーテルのコネクター端の上に横たわって配置される。こうすることによって、カテーテルは、コネクター端を最初にして引き込まれ得て、それによって、挿入可能部を手で直接的に触れることなく、カテーテルを取り扱う清浄で便利な方法が可能になる。
【0018】
フラップ開口部を画成している非閉鎖ループは、好ましくは、カテーテルの挿入端の反対にあるパッケージの端部(つまり、面)に向かって流れ出る。こうすることによって、タブはパッケージの中央近くに配置され、そして剥離が上方に端部に向かって生じ、それは活性化後のパッケージ内での湿潤流体の漏れを避けるために効率的である。
【0019】
第三のシート材料は、好ましくは、縁を有するフラップ開口部全体を、2ミリメーターを超えて、そして好ましくは、5ミリメーターを超えて覆う。こうすることによって、パッケージを開ける前に、殺菌シールを得ることができ、そして同時に適切な再シールの能力を得ることができる。
【0020】
好ましくは、切り取り点線の非閉鎖ループは、非閉鎖ループの非閉開口部に向かって内側に向かうトングを形成する。こうすることによって、例えば、下方のシートへの開口部周りのパッケージ材料の付着が避けられる故に、開口部が供されて、パッケージ内へのカテーテルの再挿入が非常に容易になる。
【0021】
更に、非閉鎖ループは、好ましくは、非閉鎖ループの内部の方に向かうループ端を有する。こうすることによって、第三の材料シートが完全に剥ぎ取られることが効率的に避けられる。
【0022】
第三のシート材料は、シール完全マーク(seal integrity mark)を形成している弱められた領域を更に含む。こうすることによって、使用前にシールが破られていないことが確保され、製品の完全な整合性(full integrity)が確保される。好ましくは、シール完全マークは、タブと切り取り点線の上に横たわる第三のシート材料の部分の間に配置される。
【0023】
カテーテル組立体は、第三のシート材料に向かい合っている該パッケージの辺の上に配置された第四のシート材料を更に含み得て、ここで該第四のシート材料は接着剤を用いて該パッケージに連結されて、そして接着剤を供されないタブを形成し、ここで該タブは、該パッケージのための保持配置を形成すべく、該接着剤に曝されるためのグリップ部分を供する。この第四のシート材料を用いて、カテーテル組立体が、例えば、シンク(sink)、壁などに取り付けられ得て、それによって、不器用な使用者に対してさえ、製品の非常に効率的でかつ容易な取り扱いが可能になる。
【0024】
第一及び第二のシート材料は、好ましくは、溶接を用いて端部の回りに連結される。好ましくは、第一及び第二のシート材料は、溶接可能な内部層及び保護外部層を有する積層されたシートを含む。
【0025】
好ましい実施態様において、パッケージは、伸ばされた、そして好ましくは、本質的に矩形の形態である。こうすることによって、非常にコンパクトな製品が得られる。フラップ開口部に最も近い伸ばされたパッケージの短い側が、内側に突き出ている形を有することが更に好まれる。こうすることによって、パッケージのしわ、座屈などが避けられ、第三のシート材料を用いた気密シールが確保される。
【0026】
本発明のこれらのそして他の態様が、以下に述べる実施態様から明らかになり、そしてそれらを参照して説明されるであろう。
【0027】
例示目的で、本発明が添付図面において説明されたその実施態様を参照して以下により詳細に述べられる:
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施態様に従うカテーテル組立体の展開図を説明する。
【図2】使用状態における図1の組立体を説明する。
【図3】別の使用状態における図1の組立体を説明する。
【図4】製造シート上に配置された第三及び第四のシート材料を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下の詳細な記述において、本発明の好ましい実施態様が述べられるであろう。しかしながら、特に別に示されない限り、異なる実施態様の機構が実施態様の間で交換可能であり、そして異なる方法で組合せられ得ると考えられるべきである。なおまた、簡明を期すために、図において説明された或るコンポーネントの寸法、例えば、カテーテルの長さは、本発明の実生活での実施における対応する寸法とは異なり得る。
【0030】
カテーテルは多くの異なる目的及び種々のタイプの体空洞内への挿入に対して使用され得る。しかしながら、以下の議論は特に、好ましい使用分野、親水性尿路カテーテル、に関するものであるが、本発明はこの特別なタイプのカテーテルに制限されるものではない。
【0031】
図1〜3において説明される通り、カテーテル組立体は、親水性表面コーティング、該親水性表面コーティングの活性化のための湿潤流体、並びにカテーテル及び湿潤流体を収容しているパッケージ3を有するカテーテル1を含む。
【0032】
カテーテル1は、当業技術においてそれ自体周知である、如何なるタイプの親水性カテーテルでもあり得る。好ましくは、カテーテルはフレア付きコネクター11を形成しているフレア付き後方部分、及びフレア付きコネクター11に連結された、そして反対側の端部においてカテーテル挿入端13を有する伸ばされた軸12を含む。
【0033】
伸ばされた軸12の少なくとも一部は、尿路カテーテルの場合の尿道のような、使用者の体の開放部を通して挿入されることになる挿入可能な長さを形成する。親水性カテーテルの文脈において、挿入可能な長さは通常、親水性材料、例えば、PVPでコーティングされ、そして患者の尿道内に挿入可能な伸ばされた軸3のその長さを意味する。典型的に、これは女性患者に対しては50〜140ミリメーター、そして男性患者に対しては200〜350ミリメーターであろう。PVPは、好ましい親水性材料であるものの、ポリビニル化合物、多糖類、ポリウレタン、ポリアクリレート、又はビニル化合物及びアクリレート若しくは無水物との共重合体、特に、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ヘパリン、デキストラン、キサンタンゴム、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ビニルピロリドン及びアクリル酸ヒドロキシエチルメチルの共重合体、又はポリメチルビニルエーテル及びマレイン酸無水物の共重合体から選択される親水性重合体のような他の親水性材料が使用され得る。コーティング材料には、例えば、EP0217771において教唆される浸透圧増大化合物も含まれる。
【0034】
湿潤流体は、好ましくは、カテーテルから分離されて、ポーチ又は小袋のような湿潤流体容器2中に配置される。湿潤流体容器は、例えば、圧力を容器にかけることによって開けることができ、それに従って湿潤流体はパッケージ内に開放され、それによってカテーテルの親水性表面を濡らす。湿潤流体は、好ましくは、水又は生理食塩水のような水性液体である。そのような湿潤流体容器及び湿潤流体は、当業技術においてそれ自体周知である。湿潤流体容器は、例えば、アルミニウムを含んでいるシート材料で作られ得る。
【0035】
湿潤流体は、カテーテルの親水性表面を濡らす如何なる流体でもあり得る。
【0036】
好ましくは、湿潤流体容器2はカテーテルの挿入端の近くに配置され、それに従って、コンパクトなカテーテル組立体を得ることができる。
【0037】
パッケージは、カテーテル及び湿潤流体を収容している内部空洞を形成するために、端部の回りに連結された第一のシート材料4及び第二のシート材料5を含む。第一及び第二のシート材料は、好ましくは、溶接を用いて端部の回りに連結される。好ましくは、第一及び第二のシート材料は、溶接可能な内部層及び保護外部層を有する積層されたシートを含む。
【0038】
第一のシート材料は、フラップ開口部を定義している非閉鎖ループに沿って伸びている切り取り点線41を含む。フラップ開口部を画成している非閉鎖ループは、好ましくは、カテーテル1のコネクター端に亘って配置される。更に、非閉鎖ループは、好ましくは、カテーテルの挿入端に向かい合っているパッケージの端部に向かって流れ出ている開口部42を有する。他の端部で、非閉鎖ループは、好ましくは、非閉鎖ループの非閉開口部の方に内側に向かっているトング43を形成する。ループ端は、開口部42で、好ましくは、非閉鎖ループの内部の方に向けられる。
【0039】
非閉鎖ループは、一般的にC−又はU−形を形成する。
【0040】
非閉鎖ループに亘って、第三のシート材料6が配置され、そして接着剤を用いて第一のシート材料4に連結される。第三のシート材料は、縁を有するフラップ開口部全体を、好ましくは、2ミリメーターを超えて、そして最も好ましくは、5ミリメーターを超えて覆う。第三のシート材料の端部は第一のシート材料に接着されず、そしてパッケージを剥離して開くためのグリップ部分を供しているタブ61を形成する。タブは、好ましくは、カテーテルの挿入可能な部分に向かう端部において配置される。
【0041】
タブ61において、第一のシート材料に接着された第三のシート材料の部分の近くに、少なくとも片側上に、そして好ましくは、両側上に、窪みが供され得る。窪みは第三のシート材料においてウェストを形成する。このウェストは、タブが材料に付着する傾向を減じ、そしてタブの平坦性を向上させる。こうすることによって、タブを掴むことがより容易になる。
【0042】
接着剤は、使用前のパッケージの滅菌閉鎖を保持するために、そして使用後に再シール可能であるように適合される。接着剤は、好ましくは、3〜10Nの範囲の引く力に耐えるための強度を有する。接着剤は、例えば、アクリレートエマルジョン又はアクリレート−系ホットメルト接着剤であり得る。
【0043】
第三のシート材料は、更に好ましくは、シール完全マークを形成している弱められた領域62を含む。こうすることによって、シールが使用前に破られていないことが確保され、そして製品の完全無傷が確保される。好ましくは、シール完全マークは、タブと切り取り点線の上に横たわる第三のシート材料の部分の間に配置される。弱められた領域は、好ましくは、例えば、図において説明される通り、パターン中に配置された、弱められた又は切り取り点線を含み、第三のシート材料の剥ぎ取り中に、第三のシート材料の部分を第一のシート材料に接着されたままに留める。
【0044】
カテーテル組立体は、第二のシート材料上、つまり、第三のシート材料に向かい合っているパッケージの側上に配置された第四のシート材料7を更に含み得る。第四のシート材料も接着剤を用いてパッケージに連結され、そして接着剤を供されないタブ71を形成し、パッケージに対する保持配置を形成するべく、該タブは、該接着剤に対して曝すためのグリップ部分を供する。この第四のシート材料を用いて、カテーテル組立体は、例えば、シンク、壁などに取り付けられ得て、それによって、不器用な使用者に対してさえ、製品の非常に効率的でかつ容易な取り扱いが可能になる。
【0045】
タブ71において、第二のシート材料に接着された第四のシート材料の部分の近くに、少なくとも片側上に、そして好ましくは、両側上に、窪みが供され得る。窪みは第四のシート材料においてウェスト(waist)を形成する。このウェストは、タブが材料に付着する傾向を減じ、そしてタブの平坦性を向上させる。こうすることによって、タブを掴むことがより容易になる。
【0046】
第四のシート材料が、剥離中に、完全に取り外されないことを確保するため、切り取り点線72は辺の一つの、好ましくは、両方の上に配置され得る。切り取り点線は、好ましくは、第四のシート材料の外側から、シート材料の略中心において、シートの内部に向かって引っ張りタブから離れる方向に伸びる。引き裂き線は、好ましくは、シートのサイドに向かってフックなどの中で終わるが、シートのサイドへと完全には伸びていない。
【0047】
第三及び第四のシート材料は、例えば、ポリプロペン(ポリプロピレン)、ポリエステル又はポリエテン(ポリエチレン)で作られ得る。
【0048】
好ましい実施態様において、パッケージは、伸ばされた、そして好ましくは、本質的に矩形の形態である。こうすることによって、非常にコンパクトな製品が得られる。フラップ開口部に最も近い伸ばされたパッケージの短辺45、55が、内側に突き出ている形を有することが更に好まれる。こうすることによって、パッケージのしわ、座屈などが避けられ、第三のシート材料を用いた気密シールが確保される。
【0049】
使用中に、カテーテルの親水性表面を活性化するために、湿潤流体容器が開かれる。十分な濡れの後、カテーテル組立体がシンクなどに連結され得るように、第四のシートのタブが剥離され得る(図2を参照)。第三のシートのタブは剥がして開けかれ、そしてカテーテルは取り外されて使用される。その後、カテーテルは再度挿入され得て(図3を参照)、そして次いでパッケージは閉じられ、そして後での廃棄のために保存される。
【0050】
前に論じられたカテーテル組立体の製造方法は、好ましくは、如何なる順序でも実行される、パッケージの製造の以下の工程を含む:
−第一及び第二のシート材料を供すること;
−材料を切断することにより、第一のシート材料中に非閉鎖ループの切り取り点線を供すること;
−第一及び第二のシート材料を、溶接を用いて、端部に沿って互いに連結すること;
−第三のシート材料を供すること;
−第三のシート材料中に切り取り点線を供すること;
−第三のシート材料を第一のシート材料に接着すること;
−第四のシート材料を供すること;
−第四のシート材料中に切り取り点線を供すること;及び
−第四のシート材料を第二のシート材料に接着すること;
【0051】
また、カテーテル及び湿潤流体容器は、パッケージが最終的に閉じられる前にパッケージ内に供されて配置され、そして製品の滅菌が、例えば、放射線を用いて供される。
【0052】
第三及び第四のシート材料は、接着剤の層上に配置され、そして組立て前に事前配置された切り取り点線を有する大きなシート上に供され得る。そのようなシートが図4において説明される。
【0053】
好ましい実施態様を用いて、本発明がここまで述べられてきた。しかしながら、多くの更なる変更が可能である。例えば、第四のシートを有しないパッケージが実行でき、そして他のシートも使用され得る。更に、種々の切り取り点線のための他の形も実行できる。そのようなそして他の明らかな修正は、添付された請求の範囲によってそれが定義される通りの本発明の範囲内にあると考えられなければならない。なお、上記実施態様は、本発明を制限するというよりむしろ説明するのであり、当業者は、添付された請求の範囲を逸脱することなく多くの代替実施態様設計することが可能であろう。請求の範囲において、かっこの間に置かれた如何なる参照符号も請求の範囲を制限するものと考えられるべきでない。用語「含む」は、請求の範囲においてリストアップされたもの以外の要素又は工程の存在を排除するものではない。要素の前の用語「a」又は「an」は複数のそのような要素の存在を排除するものではない。更に、単一ユニットは請求の範囲において列挙された幾つかの手段の機能を行い得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテル組立体であって:
好ましくは親水性表面コーティングを有するカテーテル;及び
該カテーテルを収容しているパッケージ;
を含み、
ここで、該パッケージが:
端部の回りに連結された第一及び第二のシート材料;
該シート材料の一つにおける非閉鎖ループに沿って伸びている切り取り点線、ここで該切り取り点線がフラップ開口部を画成している;
該フラップ開口部に亘って接着剤を用いて連結された第三のシート材料、ここで縁を有する該第三のシート材料がフラップ開口部全体を覆う、
ここで、該接着剤が、使用前にパッケージの滅菌閉鎖を保持するために、そして使用後に再シール可能であるように適合され;そして
ここで、該第三のシート材料が、接着剤を供されないタブを更に形成し、ここでタブが、パッケージを剥離して開けるためのグリップ部分を供する、
を含む、カテーテル組立体。
【請求項2】
請求項1に記載のカテーテル組立体であって、該親水性表面コーティングの活性化のための湿潤流体を更に含み、ここで該湿潤流体が該パッケージによって収容されている、カテーテル組立体。
【請求項3】
請求項2に記載のカテーテル組立体であって、湿潤流体が、該パッケージ中の該カテーテルから分離されて配置され、そして好ましくは、該パッケージ内に配置された湿潤流体容器中に配置されている、カテーテル組立体。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、カテーテルが挿入端及びコネクター端を含み、ここで、フラップ開口部が該カテーテルのコネクター端の上に横たわって配置される、カテーテル組立体。
【請求項5】
請求項4に記載のカテーテル組立体であって、フラップ開口部を画成している非閉鎖ループが、カテーテルの挿入端の反対にあるパッケージの端部に向かって流れ出る、カテーテル組立体。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、第三のシート材料が、縁を有するフラップ開口部全体を、2ミリメーターを超えて、そして好ましくは、5ミリメーターを超えて覆う、カテーテル組立体。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、切り取り点線の非閉鎖ループが、非閉鎖ループの非閉開口部に向かって内側に向かうトングを形成する、カテーテル組立体。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、非閉鎖ループが、非閉鎖ループの内部の方に向かうループ端を有する、カテーテル組立体。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、第三のシート材料が、シール完全マークを形成している弱められた領域を更に含む、カテーテル組立体。
【請求項10】
請求項9に記載のカテーテル組立体であって、シール完全マークが、タブと切り取り点線の上に横たわる第三のシート材料の部分の間に配置される、カテーテル組立体。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、第三のシート材料に向かい合っている前記パッケージの辺の上に配置された第四のシート材料を更に含み、ここで該第四のシート材料が接着剤を用いて前記パッケージに連結されて、そして接着剤を備えないタブを形成し、ここで該タブが、前記パッケージのための保持配置を形成すべく、該接着剤に曝されるためのグリップ部分を供する、カテーテル組立体。
【請求項12】
請求項1〜11の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、第一及び第二のシート材料が、溶接を用いて端部の回りに連結される、カテーテル組立体。
【請求項13】
請求項1〜12の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、第一及び第二のシート材料が、溶接可能な内部層及び保護外部層を有する積層されたシートを含む、カテーテル組立体。
【請求項14】
請求項1〜13の何れか1項に記載のカテーテル組立体であって、パッケージが、伸ばされた、そして好ましくは、本質的に矩形の形態である、カテーテル組立体。
【請求項15】
請求項14に記載のカテーテル組立体であって、フラップ開口部に最も近い伸ばされたパッケージの短い側が、内側に突き出ている形を有する、カテーテル組立体。
【請求項16】
カテーテル組立体を製造する方法であって、以下の工程:
好ましくは親水性表面コーティングを有するカテーテルを供すること;及び
パッケージ中にカテーテルを収容すること;を含み、
ここで、該パッケージが:
端部の回りに連結された第一及び第二のシート材料;
該シート材料の一つにおける非閉鎖ループに沿って伸びている切り取り点線、 ここで該切り取り点線がフラップ開口部を画成する;
該フラップ開口部に亘って接着剤を用いて連結された第三のシート材料、ここで縁を有する該第三のシート材料がフラップ開口部全体を覆い、
ここで、該接着剤が、使用前にパッケージの滅菌閉鎖を保持するために、そして使用後に再シール可能であるように適合され;そして
ここで、該第三のシート材料が、接着剤を供されないタブを更に形成し、ここでタブが、パッケージを剥離して開けるためのグリップ部分を供する、
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−503671(P2013−503671A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527334(P2012−527334)
【出願日】平成22年9月3日(2010.9.3)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062927
【国際公開番号】WO2011/026930
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(501249869)アストラ・テック・アクチエボラーグ (22)
【Fターム(参考)】