説明

再生装置、再生方法、記録装置、記録方法、プログラム、及び、データ構造

【課題】記録媒体から、複数のファイルのデータストリームを、同時に、迅速に読み出す。
【解決手段】再生装置22は、ファイルBとDのデータストリームそれぞれを、インターリーブユニットに分割し、そのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、ディスク21に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、チャンクを構成するインターリーブユニットの位置を表す位置情報とを含む、ISO base media file formatのファイルが記録されているディスク21から、インターリーブデータを連続して読み出す。さらに、再生装置22は、位置情報に基づき、インターリーブデータを、ファイルBとDのそれぞれのインターリーブユニットに分離する。本発明は、例えば、BD等から、ステレオ画像等のデータストリームを再生する場合に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生装置、再生方法、記録装置、記録方法、プログラム、及び、データ構造に関し、特に、記録媒体から、複数のファイルのデータストリームを、同時に、迅速に読み出すことができるようにする再生装置、再生方法、記録装置、記録方法、プログラム、及び、データ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、映画等の画像(動画像)のコンテンツとしては、2次元画像のコンテンツが主流であるが、最近では、立体視が可能な立体視画像のコンテンツが注目を集めている。
【0003】
立体視画像の表示には、専用のデバイス(以下、立体視用デバイスともいう)が必要であり、そのような立体視用デバイスとしては、例えば、NHK(日本放送協会)が開発したIP(Integral Photography)立体画像システムがある。
【0004】
立体視画像の画像データは、複数の視点の画像データ(複数の視点から撮影された画像の画像データ)からなり、視点の数が多く、かつ、視点が広範囲にわたるほど、様々な方向から被写体を見ることができる、いわば「のぞけるテレビ」を実現することができる。
【0005】
立体視画像のうちの、視点の数が最も少ないのは、視点の数が2視点のステレオ画像(いわゆる3D画像)である。ステレオ画像の画像データは、左眼で観察される画像(以下、左眼用画像という)の画像データと、右眼で観察される画像(以下、右眼用画像という)の画像データとからなる。
【0006】
一方、映画等の、高解像度の画像のコンテンツは、大容量であるから、そのような大容量の画像のコンテンツを記録するには、大容量の記録媒体が必要である。
【0007】
そのような大容量の記録媒体としては、例えば、BD(Blu-Ray(R))-ROM(Read Only Memory)等のBlu-Ray(R) Disc(以下、BDともいう)がある(非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】BD-ROM Part3-1規格
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、BDの規格では、ステレオ画像を含む立体視画像の画像データを、BDに、どのように記録し、また、再生するかは、規定されていない。
【0010】
いま、説明を簡単にするために、立体視画像のうちの、ステレオ画像に注目すると、ステレオ画像の画像データは、上述したように、左眼用画像の画像データと、右眼用画像の画像データとの2つ(2本)のデータストリームからなる。
【0011】
ステレオ画像のコンテンツは、左眼用画像と右眼用画像との2つのデータストリームを、BDに適切に記録しないと、再生時に、データストリームの読み出しが間に合わなくなるおそれがある。
【0012】
すなわち、BDからデータストリームを読み出すときの読み出しレートには、BDを駆動するドライブの回転数(BDを回転させる回転数)や、シーク時間等を含むアクセスタイム、ドライブからのデータの転送速度等に起因する上限がある。
【0013】
したがって、例えば、BD上に、左眼用画像と右眼用画像との2つのデータストリームのうちの一方を記録し、その後、他方を記録すると、シークが頻発して、再生時に、データストリームの読み出しが間に合わなくなるおそれがある。
【0014】
そこで、例えば、左眼用画像と右眼用画像との2つのデータストリームを多重化し、1つのTS(Transport Stream)のファイルとして、BDに記録する方法が考えられる。
【0015】
しかしながら、1つのTSのビットレートには、TSを処理するデマルチプレクサやデコーダ等の性能に起因する上限がある。したがって、2つのデータストリームを多重化して、1つのTSとした場合には、個々のデータストリームのビットレートを低ビットレートにせざるを得ず、ステレオ画像の画質が劣化することになる。
【0016】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、BD等の記録媒体から、複数のファイルのデータストリームを、(見かけ上)同時に、迅速に読み出すことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の第1の側面の再生装置、又は、プログラムは、記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報とを含む、ISO base media file formatのファイルが記録されている記録媒体から、前記インターリーブデータを連続して読み出す読み出し制御を行う読み出し制御手段と、前記記録媒体から、前記位置情報を取得する取得手段と、前記位置情報に基づき、前記インターリーブデータを、前記複数のファイルのデータストリームそれぞれの前記インターリーブユニットに分離し、前記インターリーブユニットからなる前記複数のファイルのデータストリームそれぞれを再構成する分離制御を行う分離制御手段とを備える再生装置、又は、再生装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0018】
本発明の第1の側面の再生方法は、記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報とを含む、ISO base media file formatのファイルが記録されている記録媒体から、前記インターリーブデータを連続して読み出す読み出し制御を行う読み出し制御ステップと、前記記録媒体から、前記位置情報を取得する取得ステップと、前記位置情報に基づき、前記インターリーブデータを、前記複数のファイルのデータストリームそれぞれの前記インターリーブユニットに分離し、前記インターリーブユニットからなる前記複数のファイルのデータストリームそれぞれを再構成する分離制御を行う分離制御ステップとを含む再生方法である。
【0019】
以上のような第1の側面においては、記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報とを含む、ISO base media file formatのファイルが記録されている記録媒体から、前記インターリーブデータが連続して読み出される。また、前記記録媒体から、前記位置情報が取得される。そして、前記位置情報に基づき、前記インターリーブデータが、前記複数のファイルのデータストリームそれぞれの前記インターリーブユニットに分離され、前記インターリーブユニットからなる前記複数のファイルのデータストリームそれぞれが再構成される。
【0020】
本発明の第2の側面の記録装置、又は、プログラムは、記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを生成するインターリーブ手段と、前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報を生成する生成手段と、前記インターリーブデータ、及び、前記位置情報を、ISO base media file formatの1ファイルとして、前記インターリーブデータを、記録媒体に物理的に連続して記録するとともに、前記位置情報を、前記記録媒体に記録する記録制御を行う記録制御手段とを備える記録装置、又は、記録装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0021】
本発明の第2の側面の記録方法は、記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを生成するインターリーブステップと、前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報を生成する生成ステップと、前記インターリーブデータ、及び、前記位置情報を、ISO base media file formatの1ファイルとして、前記インターリーブデータを、記録媒体に物理的に連続して記録するとともに、前記位置情報を、前記記録媒体に記録する記録制御を行う記録制御ステップとを含む記録方法である。
【0022】
以上のような第2の側面においては、記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれが、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割され、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータが生成される。さらに、前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報が生成される。そして、前記インターリーブデータ、及び、前記位置情報を、ISO base media file formatの1ファイルとして、前記インターリーブデータが、記録媒体に物理的に連続して記録されるとともに、前記位置情報が、前記記録媒体に記録される。
【0023】
本発明の第3の側面のデータ構造は、記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報とを含む、ISO base media file formatのファイルのデータ構造である。
【0024】
以上のような第3の側面においては、ISO base media file formatのファイルに、記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報とが含まれる。
【0025】
なお、上述の再生装置、及び、記録装置のそれぞれは、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
【0026】
また、上述のプログラム、及び、データ構造のデータは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して提供することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の第1ないし第3の側面によれば、記録媒体から、複数のファイルを、同時に、迅速に読み出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】BD-ROM Part3-1規格のAnnexEに規定されているマルチアングルのための複数のデータストリームの配置を説明する図である。
【図2】BD-ROM Part3-1規格のAnnexEに規定されているマルチアングルのための複数のデータストリームの配置を利用した、ステレオ画像の画像データの記録を説明する図である。
【図3】ステレオ画像が記録されたBDを再生する対応再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】ディスク11からのデータストリームの読み出しを説明する図である。
【図5】新ファイル管理方式の概要を説明する図である。
【図6】新ファイル管理方式でのインターリーブデータの読み出しを説明する図である。
【図7】ISOファイルのMovieを説明する図である。
【図8】ISOファイルにおけるメディアデータ(Movie)の論理的な配置を示す図である。
【図9】ISOファイルのデータ構造を示す図である。
【図10】メディアデータが格納されるISOファイルのデータ構造を示す図である。
【図11】ボックスmoovの構成例を示す図である。
【図12】ボックスmdiaの構成例を示す図である。
【図13】ボックスstblの構成例を示す図である。
【図14】ISOファイルとして構成されるファイルCを説明する図である。
【図15】ISOファイルであるファイルCのボックスmoovに含められる位置情報を説明する図である。
【図16】新ファイル管理方式において、ISO base media file formatのデータの各単位に割り当てられる対象を示す図である。
【図17】本発明を適用した再生装置を利用した立体視システムの構成例を示す図である。
【図18】本発明を適用した再生装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図19】システムコントローラ31の構成例を示すブロック図である。
【図20】再生処理を説明するフローチャートである。
【図21】本発明を適用した記録装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図22】記録処理を説明するフローチャートである。
【図23】本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[BD-ROM Part3-1規格のAnnexEを利用したステレオ画像の記録と再生]
【0030】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、その前に、BD-ROM Part3-1規格のAnnexEに規定されているマルチアングルのための複数のデータストリームの配置を利用した、ステレオ画像の画像データ(データストリーム)の記録と再生について説明する。
【0031】
図1は、BD-ROM Part3-1規格のAnnexEに規定されているマルチアングルのための複数のデータストリームの配置を説明する図である。
【0032】
すなわち、図1Aは、異なる3つのアングルA1,A2,A3のそれぞれで撮影した画像の、MPEG(Moving Picture Experts Group)2のTSのファイルを示している。
【0033】
図1Aでは、1つ目のアングルA1の画像のTSのファイルのファイル名が、"000001.m2ts"になっている。また、2つ目のアングルA2の画像のTSのファイルのファイル名は、"000002.m2ts"に、3つ目のアングルA3の画像のTSのファイルのファイル名は、"000003.m2ts"に、それぞれなっている。
【0034】
図1Bは、図1Aの3つのTSのファイルのBD上の配置を示している。
【0035】
図1Bでは、3つのアングルA1,A2,A3のTSのファイルそれぞれのデータストリームは、所定のサイズSEXTENTの断片に分割されている。そして、3つのアングルA1,A2,A3のTSのファイルそれぞれのデータストリームは、アングルA1の断片、アングルA2の断片、アングルA3の断片、アングルA1の断片、・・・というように、インターリーブして、BDに、物理的に連続して記録される。
【0036】
なお、図1Bにおいて、Angle Change Pointsが表す位置には、Iピクチャが存在する。アングルの切り替えは、このAngle Change Pointsのタイミングで行うことができる(あるAngle Change Pointから、他のAngle Change Pointに、ジャンプすることができる)。
【0037】
また、図1Bにおいて、SANGLE_POINTは、隣接するAngle Change Pointsどうしの間隔を表す。
【0038】
図2は、図1に示したBD-ROM Part3-1規格のAnnexEに規定されているマルチアングルのための複数のデータストリームの配置を利用した、ステレオ画像の画像データの記録を説明する図である。
【0039】
すなわち、図2Aは、基本画像(Base view)と、拡張画像(Extended view)とを示している。
【0040】
ステレオ画像の左眼用画像の画像データのデータストリームのファイルと、右眼用画像の画像データのデータストリームのファイルとは、例えば、その左眼用画像と右眼用画像のファイルのうちの一方を基本画像のファイルBとするとともに、他方を拡張画像のファイルDとして、BDに記録することができる。
【0041】
ここで、BDを再生する再生装置が、ステレオ画像を再生することができる再生装置(以下、対応再生装置ともいう)である場合には、BDから、基本画像と拡張画像の両方、つまり、左眼用画像と右眼用画像を再生し、その左眼用画像と右眼用画像からなるステレオ画像を表示することができる。
【0042】
これに対して、BDを再生する再生装置が、ステレオ画像を再生することができない再生装置(以下、非対応再生装置ともいう)である場合には、例えば、BDから、基本画像と拡張画像のうちの、基本画像、つまり、左眼用画像と右眼用画像のうちの一方だけが再生され、その基本画像としての2次元画像が表示される。
【0043】
図2Bは、基本画像のファイルBと、拡張画像のファイルDの、BD上の配置を示している。
【0044】
基本画像のファイルBのデータストリームと、拡張画像のファイルDのデータストリームは、図1の場合と同様に、所定のサイズの断片に分割され、ファイルBの断片、ファイルDの断片、ファイルBの断片、・・・というように、インターリーブして、BDに、物理的に連続して記録される。
【0045】
図3は、図2で説明したように、ステレオ画像が記録されたBDを再生する対応再生装置の構成例を示すブロック図である。
【0046】
ディスク11は、例えば、BDであり、図2で説明したように、基本画像のファイルBと、拡張画像のファイルDとが記録されている。
【0047】
ドライブ12には、ディスク11が着脱可能になっている。ドライブ12は、そこに装着されたディスク11から、ファイルB及びDのデータストリームを読み出し、信号処理部13に供給する。
【0048】
信号処理部12は、ドライブ12からのデータストリームに対して、復調処理(Demoduration)や、誤り訂正処理(ECC(Error Checking and Correction) decode)等の信号処理を施し、その結果得られるデータストリームRUDを、スイッチ14に供給する。
【0049】
スイッチ14は、バッファ151に接続されている端子141と、バッファ152に接続されている端子142とを、適宜選択し、選択した方の端子に、信号処理部12からのデータストリームRUDを供給する。
【0050】
すなわち、スイッチ14は、信号処理部13から、データストリームRUDとして、ファイルBのデータストリーム(の断片)が供給されるタイミングでは、端子141を選択する。これにより、ファイルBのデータストリームは、スイッチ14から、データストリームRMAX1として、バッファ151に供給される。
【0051】
また、スイッチ14は、信号処理部13から、データストリームRUDとして、ファイルDのデータストリーム(の断片)が供給されるタイミングでは、端子142を選択する。これにより、ファイルDのデータストリームは、スイッチ14から、データストリームRMAX2として、バッファ152に供給される。
【0052】
バッファ151は、スイッチ14から端子141を介して供給されるファイルBのデータストリームRMAX1を一時記憶し、デパケッタイザ(Source de-packetizer)161に供給する。
【0053】
バッファ152は、スイッチ14から端子142を介して供給されるファイルDのデータストリームRMAX2を一時記憶し、デパケッタイザ162に供給する。
【0054】
デパケッタイザ161は、バッファ151からのファイルBのデータストリームRMAX1に含まれるヘッダを削除し、その結果得られる188バイトのTSパケットで構成される、基本画像のTSのデータストリームRTS1を出力する。
【0055】
すなわち、BDであるディスク11から読み出される画像のファイルのデータストリームは、188バイトのTSパケットに、4バイトのヘッダを付加したパケットのデータストリームになっている。デパケッタイザ161は、188バイトのTSパケットに、4バイトのヘッダを付加したパケットのデータストリームから、4バイトのヘッダを削除し、188バイトのTSパケットのデータストリームRTS1を構成して出力する。
【0056】
デパケッタイザ162は、デパケッタイザ161と同様に、バッファ152からのファイルDのデータストリームRMAX2に含まれるヘッダを削除し、その結果得られる188バイトのTSパケットで構成される、拡張画像のTSのデータストリームRTS2を出力する。
【0057】
ところで、マルチアングルでは、各時刻に必要な画像は、ある1つのアングルの画像だけである。このため、BD-ROM Part3-1規格のAnnexEでは、BDから同時に読み出すファイルは、1つのファイルだけであることが想定されている。
【0058】
また、BDの再生装置において、ファイルを読み出すには、ファイルシステムに対して、読み出しの対象のファイルの読み出し命令を発行する必要がある。
【0059】
したがって、図3の対応再生装置では、図2Bに示したように、基本画像のファイルBのデータストリームの断片と、拡張画像のファイルDのデータストリームの断片とがインターリーブされて、物理的に連続して記録されたディスク11から、基本画像のファイルBと、拡張画像のファイルDとを読み出すのに、ファイルBの読み出し命令と、ファイルDの読み出し命令とを、断片ごとに、交互に発行する必要がある。
【0060】
すなわち、図4は、ディスク11からのデータストリームの読み出しを説明する図である。
【0061】
ここで、図2Bに示したように、基本画像のファイルBのデータストリームの断片と、拡張画像のファイルDのデータストリームの断片とをインターリーブして配置したデータストリームを、インターリーブデータともいう。
【0062】
非対応再生装置では、基本画像のファイルBの読み出し命令が発行され、ディスク11に物理的に連続して記録されたインターリーブデータが、拡張画像のファイルDのデータストリームの断片をジャンプしながら読み出される。これにより、非対応再生装置では、基本画像のファイルBのデータストリームの断片だけが読み出される。
【0063】
一方、対応再生装置では、ディスク11に物理的に連続して記録されたインターリーブデータが、すべて読み出される。
【0064】
但し、対応再生装置が、インターリーブデータのうちの、基本画像のファイルBのデータストリームの断片を読み出すときには、ファイルBの読み出し命令を発行し、拡張画像のファイルDのデータストリームの断片を読み出すときには、ファイルDの読み出し命令を発行する必要がある。
【0065】
このため、インターリーブデータがディスク11に物理的に連続して記録されていても、インターリーブデータの読み出しにおいては、基本画像のファイルBのデータストリームの断片と、拡張画像のファイルDのデータストリームの断片との間で、読み出し命令を発行しなければならないオーバーヘッドが生じる。
【0066】
その結果、基本画像のファイルBのデータストリームの断片と、拡張画像のファイルDのデータストリームの断片とのうちの、一方から他方に読み出しの対象が切り替わるときに、ディスク11が1回転するのに必要な時間の回転待ちが、少なくとも生じる。
【0067】
以上のように、BD-ROM Part3-1規格のAnnexEを、ステレオ画像の記録に、そのまま利用したのでは、回転待ちが生じることによって、ファイルB及びDの読み出しが、ステレオ画像の再生に間に合わないおそれがある。
【0068】
[新ファイル管理方式の説明]
【0069】
そこで、本発明では、インターリーブデータについて、ファイルの管理を、以下のような新しい方式(以下、新ファイル管理方式ともいう)で行うことにより、インターリーブデータ、ひいては、複数のファイルのデータストリームの読み出しを迅速に行う。
【0070】
図5は、新ファイル管理方式の概要を説明する図である。
【0071】
新ファイル管理方式では、BD等の記録媒体に記録される複数のファイルとしての、例えば、ファイルB及びDのデータストリームそれぞれを、データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、ファイルB及びDのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られるインターリーブデータが、BDに物理的に連続して記録される。
【0072】
図5Aは、インターリーブデータの、BD上の物理的な配置を示している。
【0073】
BDには、ファイルBとDのそれぞれのインターリーブユニットが、交互に、物理的に配置(記録)される。
【0074】
新ファイル管理方式では、インターリーブデータを構成する、ファイルB及びDのインターリーブユニットがそれぞれ格納されたファイルB及びDの他、インターリーブデータが格納されたファイルCが提供される。
【0075】
図5Bは、新ファイル管理方式において、BD上に存在する(ようにみえる)ファイルを示している。
【0076】
新ファイル管理方式では、ファイルシステム上は、基本画像のファイルBと、拡張画像のファイルDの他、インターリーブデータが格納されたファイルCが、BD上に存在するようにみえる。
【0077】
ここで、新ファイル管理方式では、インターリーブデータが、ファイルB及びD、並びにCの間で共有される。すなわち、基本画像の画像データのデータストリームのインターリーブユニットは、ファイルBとCとで共有され、拡張画像の画像データのデータストリームのインターリーブユニットは、ファイルDとCとで共有される。
【0078】
このようなデータ(データストリーム)の共有は、UDF(OSTA Universal Disk Format(R))と呼ばれるファイルシステム、あるいは、UNIX(登録商標)その他のOS(Opereting System)等のファイルシステムが提供するリンク機能(ハードリンクやシンボリックリンク等と呼ばれる機能)を応用し、記録媒体上にある、実際にデータが記録されている領域を複数ファイル間で共有することによって実現することができる。
【0079】
新ファイル管理方式では、基本画像のファイルBのデータストリームと、拡張画像のファイルDのデータストリームとからなるインターリーブデータに対し、ファイルCのデータストリームとしてアクセスすることができる。
【0080】
したがって、新ファイル管理方式では、ファイルCの読み出し命令を発行するだけで、インターリーブデータを読み出すことができる。
【0081】
すなわち、図6は、新ファイル管理方式でのインターリーブデータの読み出しを説明する図である。
【0082】
新ファイル管理方式では、インターリーブデータを、ファイルBのデータ(インターリーブユニット)と、ファイルDのデータとして読み出すのではなく、ファイルCのデータとして読み出すので、読み出す命令としては、ファイルCの読み出し命令を発行するだけで済む。
【0083】
したがって、図4で説明したように、ファイルBの読み出し命令と、ファイルDの読み出し命令とを、交互に発行する場合に比較して、インターリーブデータ、すなわち、ファイルB及びDのデータストリームを迅速に読み出すことができる。
【0084】
以上のように、ファイルシステムのリンク機能を利用し、インターリーブデータを、ファイルCのデータストリームとして扱うことで、ファイルB及びDのデータストリームを、BDから、迅速に読み出すことができる。
【0085】
なお、ファイルBの読み出し命令が発行された場合には、インターリーブデータのうちの、ファイルBのデータストリームのインターリーブユニットが読み出され、これにより、ファイルBを読み出すことができる。同様に、ファイルDの読み出し命令の発行により、ファイルDを読み出すことができる。
【0086】
ところで、図6で説明したように、BDからインターリーブデータを、ファイルCとして読み出した後、基本画像と拡張画像とによるステレオ画像の表示を行うには、例えば、基本画像と拡張画像とによるステレオ画像の表示の制御等を行うアプリケーションにおいて、インターリーブデータから、基本画像のファイルBのデータストリームと、拡張画像のファイルDのデータストリームとを再構成する必要がある。
【0087】
インターリーブデータから、基本画像のファイルBのデータストリームと、拡張画像のファイルDのデータストリームとを再構成するには、インターリーブデータにおける、ファイルB及びDそれぞれのインターリーブユニットを分離する必要がある。
【0088】
そして、インターリーブユニットの分離には、インターリーブデータ上の、ファイルB及びDそれぞれのインターリーブユニットの位置の情報が必要となる。
【0089】
そこで、新ファイル管理方式では、インターリーブデータが格納されるファイルCを、ISO base media file formatのファイルとして構成する。
【0090】
ここで、ISO base media file formatは、正式には、ISO/IEC((International Organization for Standardization/International Engineering Consortium)) 14496-12: Part 12と呼ばれる国際標準であり、ISO/IEC 14496-12:2005(E) Part 12:ISO base media file formatに規定されている。
【0091】
図7ないし図13を参照して、ISO base media file formatの概要を説明する。
【0092】
図7は、ISO base media file formatのファイル(以下、ISOファイルともいう)のMovieを示している。
【0093】
ISO base media file formatでは、再生対象の画像(video)や音声(audio)等のメディアデータ(AV(Audio Visual)データ)の集合は、Movieと呼ばれ、Movieは、1以上のトラック(track)から構成される。
【0094】
再生対象の画像や音声等の独立した1つのメディアデータ(データストリーム(例えば、エレメンタリストリーム))(ファイルではなく、データストリーム)が、1つのトラックを構成し、Movieに含まれるトラックのうちの1以上は、同時に再生することができる。
【0095】
図7では、Movieは、3つのトラック#1,#2,#3から構成されている。また、トラック#1は、画像(video)のデータストリームで、トラック#2は、画像に付随する1チャンネルの音声(audio)のデータストリームで、トラック#3は、画像に付随する他の1チャンネルの音声のデータストリームで、それぞれ構成されている。
【0096】
各トラックのメディアデータは、サンプルから構成される。
【0097】
サンプルとは、ISOファイル内のメディアデータにアクセスする場合の、最小の単位(アクセス単位)である。したがって、サンプルより細かい単位で、ISOファイル内のメディアデータにアクセスすることはできない。
【0098】
画像のメディアデータについては、例えば、1フレーム(又は、1フィールド)や、MPEG-2 Video 規格の1GOP(Group of Pictures)等が、1サンプルとなる。また、音声のメディアデータについては、例えば、その音声のメディアデータの規格で定められた1オーディオフレーム等が、1サンプルとなる。
【0099】
図8は、ISOファイルにおけるメディアデータ(Movie)の論理的な配置を示している。
【0100】
メディアデータは、チャンク(chunk)と呼ばれる単位で配置される。
【0101】
Movieのメディアデータとして、複数のデータ、すなわち、例えば、画像のデータストリームと、音声のデータストリームとの2つのデータストリームが存在する場合には、その複数のメディアデータが、チャンク単位で、インターリーブして配置される。
【0102】
ここで、チャンクは、論理的に連続したアドレスに配置される1以上のサンプルの集合である。
【0103】
図9は、ISOファイルのデータ構造を示している。
【0104】
ISOファイルは、ボックス(box)と呼ばれる単位で構成され、ボックス構造と呼ばれる構造を有する。
【0105】
ボックスは、4バイトのサイズ(size)、4バイトのタイプ(type)、及び、実データ(data)を有する。
【0106】
サイズは、ボックス全体のサイズを表し、タイプは、ボックス内の実データの種類を表す。
【0107】
実データとしては、例えば、上述したメディアデータそのもの等のデータの他、ボックスを採用することができる。
【0108】
すなわち、ボックスは、実データとして、ボックスを持つことができ、これにより、階層構造にすることができる。
【0109】
実データとして、ボックスが採用される場合、タイプは、実データとしてのボックスの種類(後述するmoov等)を表す。
【0110】
図10は、メディアデータが格納されるISOファイルのデータ構造を示している。
【0111】
図10において、ISOファイルは、ボックスftyp(File Type Compatibility Box),moov(Movie Box)、及び、mdat(Media Data Box)から構成される。
【0112】
ボックスftypには、ファイルフォーマットの情報、すなわち、例えば、ファイルがISOファイルであることや、ボックスのバージョン、ISOファイルを作成したメーカのメーカ名等が含まれる。
【0113】
ボックスmoovには、メディアデータを管理するための、例えば、時間軸やアドレス等のメタデータが含まれる。
【0114】
ボックスmdatには、メディアデータ(AVデータ)が含まれる。
【0115】
図11は、図10のボックスmoovの構成例を示している。
【0116】
ボックスmoovには、ボックスmvhd(movie header box)と、1以上のボックスtrak(track box)とが含まれる。
【0117】
ボックスmvhdには、ボックスmoovの作成日時等のヘッダ情報が含まれる。
【0118】
ボックスtrakには、Movie(図7)を構成する1トラックに関する情報としてのボックスtkhd(track header box)、及び、mdia(media box)が含まれる。
【0119】
ボックスtkhdには、画像の表示サイズ等の、トラックを構成するメディアデータに関する情報が含まれる。
【0120】
ボックスmdiaには、トラックを構成するメディアデータの種類(例えば、メディアデータが、画像や音声のデータである等)や、タイムスケール(トラックを構成するメディアデータのサンプルの再生時間等)、メディアデータで使用される言語の情報等が含まれる。
【0121】
すなわち、図12は、図11のボックスmdiaの構成例を示している。
【0122】
ボックスmdiaには、ボックスmdhd(media header box),hdlr(media handler box)、及び、minf(media information box)が含まれる。
【0123】
ボックスmdhdには、そのボックスmdhdを含むボックスtrak(図11)が情報を有するトラックを構成するメディアデータの作成日時等の、そのメディアデータに関する全般的な情報が含まれる。
【0124】
ボックスhdlrには、そのボックスhdlrを含むボックスtrak(図11)が情報を有するトラックを構成するメディアデータの種類の情報が含まれる。
【0125】
ボックスminfには、そのボックスminfを含むボックスtrak(図11)が情報を有するトラックを構成するメディアデータの情報(information)のうちの、ボックスmdhd及びmdlrに含まれる情報以外の情報としてのボックスdinf(data Information box)、及び、stbl(sample table box)を含む。
【0126】
ボックスdinfには、ボックスdrefが含まれ、ボックスdrefには、そのボックスdrefを含むボックスtrak(図11)が情報を有するトラック(を構成するメディアデータ)の、ISOファイル内の位置の情報が含まれる。
【0127】
ボックスstblには、そのボックスstblを含むボックスtrak(図11)が情報を有するトラックを構成するメディアデータのサンプルの情報が含まれる。
【0128】
すなわち、図13は、図12のボックスstblの構成例を示している。
【0129】
ボックスstblは、ボックスstsd(sample descriptions box),stts(time-to-sample box),sttc(sample-to-chunk box)、及び、stco(chunk offset box)を含む。
【0130】
ボックスstsdには、そのボックスstsdを含むボックスtrak(図11)が情報を有するトラックを構成するメディアデータのサンプルの、コーデック(codec)の種別や、デコーダに設定する初期情報等の、サンプルに関する詳細な情報が含まれる。
【0131】
ボックスsttsには、サンプルの、duration(Sample duration)と呼ばれる再生時間(区間)と、そのdurationを有するサンプルの個数(Sample count)との対応を表すテーブルが含まれる。このテーブルによれば、ISOファイルの先頭の時刻を基準とする、サンプルのデコード時刻から、そのデコード時刻にデコードすべきサンプルの番号(再生順で、何番目のサンプルかを表す番号)を認識することができる。
【0132】
ボックスsttcには、チャンク(図8)を構成するサンプルの数の情報が含まれる。
【0133】
ボックスstcoには、ISOファイルの先頭を基準とするチャンクの位置の情報が含まれる。
【0134】
新ファイル管理方式では、以上のようなISOファイルとして、インターリーブデータが格納されるファイルCを構成する。
【0135】
すなわち、図14は、ISOファイルとして構成されるファイルCを説明する図である。
【0136】
図5で説明したように、新ファイル管理方式では、BD等の記録媒体に記録される2つのファイルである基本画像のファイルB、及び拡張画像のファイルDのデータストリームそれぞれを、インターリーブユニットに分割し、基本画像のファイルB、及び拡張画像のファイルDのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られるインターリーブデータが、BDに物理的に連続して記録される。
【0137】
また、新ファイル管理方式では、インターリーブデータのうちの、基本画像(ファイルB)のインターリーブユニットの並びが格納された、MPEG2のTSのファイル(以下、m2tsファイルともいう)であるファイルBと、拡張画像(ファイルD)のインターリーブユニットの並びが格納されたm2tsファイルであるファイルDとが作成される。
【0138】
さらに、新ファイル管理方式では、ファイルシステムのリンク機能を利用して、インターリーブデータが格納されたファイルCが、ISOファイルとして作成される。
【0139】
また、ファイルCの実体は、基本画像のファイルB、及び拡張画像のファイルDのデータストリームを分割したインターリーブユニットをインターリーブして配置したインターリーブデータであるが、新ファイル管理方式では、このファイルB及びDのデータストリームのそれぞれが、ISO base media file formatの1トラック(図7)とされる。
【0140】
すなわち、基本画像のファイルBのデータストリームが、ISOファイルであるファイルCのMovieの1トラックを構成し、拡張画像のファイルDのデータストリームが、他の1トラックを構成する。
【0141】
そして、新ファイル管理方式では、ISOファイルであるファイルCのボックスmdat(図10)に、インターリーブデータが含められ、ボックスmoov(図10)に、インターリーブデータのインターリーブユニットの位置を表す位置情報が含められる。
【0142】
なお、図14では、ボックスmoovは、ISOファイルであるファイルCの(論理的に)最後の位置に配置されている。
【0143】
以上のように、新ファイル管理方式では、複数のm2tsファイルであるファイルB及びDをインターリーブユニットに分割し、そのインターリーブユニットをインターリーブして、1つのISOファイルであるファイルCとする。さらに、そのISOファイルであるファイルCには、インターリーブユニットの、ファイルCにおける位置情報が、ファイルCのメタデータとして含められる。
【0144】
図15は、ISOファイルであるファイルCのボックスmoovに含められる位置情報を説明する図である。
【0145】
なお、図14では、ボックスmoovを、ISOファイルであるファイルCの最後の位置に配置したが、図15では、ボックスmoovは、先頭の位置に配置されている。このように、ボックスmoovは、ファイルCの(論理的に)先頭の位置に配置することもできるし、最後の位置に配置することもできる。
【0146】
新ファイル管理方式では、ISOファイルであるファイルCのインターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンク(図8)として、チャンクを構成するインターリーブユニットの、インターリーブデータの先頭(ISOファイルの先頭)からの相対的な位置を表す位置情報(チャンクの先頭の位置までのバイト数)が、ボックスmoovに含まれるボックスstco(chunk offset box)(図13)に含められる。
【0147】
すなわち、新ファイル管理方式では、ISOファイルであるファイルCのインターリーブユニットが、ISO base media file formatのチャンク(図8)とされる。その結果、ボックスmoovに含まれるボックスstcoが含む、ISOファイルの先頭を基準とするチャンクの位置の情報は、チャンクを構成するインターリーブユニットの、インターリーブデータ上の位置を表す位置情報となる。
【0148】
したがって、ファイルCのインターリーブデータは、位置情報としてのボックスstcoに基づき、基本画像のファイルBのインターリーブユニットと、拡張画像のファイルDのインターリーブユニットとに分離することができる。
【0149】
その結果、ファイルCを読み出し、そのファイルCから、ファイルBとDとを再構成することができる。
【0150】
すなわち、ファイルBとDそれぞれの読み出し命令を発行するのではなく、ファイルCの読み出し命令だけを発行し、ファイルBとDのそれぞれを得ることができる。
【0151】
したがって、(等価的に)ファイルBとDを、同時に、迅速に読み出すことができる。
【0152】
なお、以上においては、ファイルB及びDの存在を前提とし、そのファイルB及びDのデータストリームをインターリーブユニットに分割し、そのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られるインターリーブデータを、ファイルシステムのリンク機能によって、ISOファイルであるファイルCのデータストリームとして共有することとしたが、このようなデータの共有は、インターリーブデータが格納されたISOファイルであるファイルCの存在を前提とし、ファイルシステムのリンク機能によって、インターリーブデータのうちの、基本画像のインターリーブユニットを、ファイルBのデータストリームとして共有するとともに、拡張画像のインターリーブユニットを、ファイルDのデータストリームとして共有することでも、実現することができる。
【0153】
図16は、新ファイル管理方式において、ISO base media file formatのデータの各単位に割り当てられる対象を示している。
【0154】
新ファイル管理方式では、インターリーブがされるファイルBとDのそれぞれが、ISO base media file formatの1トラック(track)に割り当てられる。
【0155】
また、新ファイル管理方式では、インターリーブがされるファイルBとDそれぞれを分割したインターリーブユニットが、ISO base media file formatの1チャンク(chunk)に割り当てられる。
【0156】
さらに、新ファイル管理方式では、基本画像のファイルB、及び、拡張画像のファイルDそれぞれのデータストリーム(TS)の1GOP(や1フレーム)が、ISO base media file formatの1サンプル(sample)に割り当てられる。
【0157】
なお、基本画像、及び拡張画像に付随する音声(例えば、基本画像等に写っている物体が音を発している場合の、その音等)のオーディオフレームも、画像を基準に割り当てた1サンプルに含まれる。
【0158】
[再生装置を利用した立体視システムの構成例]
【0159】
図17は、本発明を適用した再生装置を利用した立体視システムの構成例を示している。
【0160】
図17において、立体視システムは、再生装置22と、立体視用表示装置23とから構成される。
【0161】
再生装置22には、例えば、BD等であるディスク21が着脱可能になっている。
【0162】
ディスク21には、新ファイル管理方式で、例えば、上述した、m2tsファイルであるファイルB及びDと、ISOファイルであるファイルCとが記録されている。
【0163】
ここで、ディスク21には、ファイルB及びDのデータストリーム、つまり、左眼用画像、及び右眼用画像のうちの、一方を基本画像とし、他方を拡張画像とする2つ視点の画像のデータストリームの他、3以上のN個の視点の立体視用の画像のデータストリームを記録することができる。
【0164】
この場合、ディスク21に記録されるN個の視点の立体視用の画像のファイルのデータストリームそれぞれを、インターリーブユニットに分割し、N個のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、ディスク21に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを含むボックスmdat(図10)と、インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、チャンクを構成するインターリーブユニットの、インターリーブデータ上の位置を表す位置情報としてのボックスstco(図13)を含むボックスmoov(図10)とからなるISOファイルが、N個の視点の立体視用の画像のファイルそれぞれとともに、ディスク21に記録される。
【0165】
なお、N個のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られるインターリーブデータでは、1番目のファイルのインターリーブユニット、2番目のファイルのインターリーブユニット、・・・、N番目のファイルのインターリーブユニット、1番目のファイルのインターリーブユニット、・・・のように、インターリーブユニットが並んでいる。
【0166】
再生装置22は、そこに装着されたディスク21から、ISOファイルであるファイルCを読み出し、そのファイルC(のデータストリーム(インターリーブデータ))から、基本画像のファイルB(のデータストリーム)と、拡張画像のファイルD(のデータストリーム)とを再構成して、立体視用表示装置23に供給する。
【0167】
立体視用表示装置23は、再生装置22からのファイルB(のデータストリーム)に基づき、基本画像を表示するとともに、再生装置22からのファイルD(のデータストリーム)に基づき、拡張画像を表示することで、立体視画像(ここでは、ステレオ画像)を表示する。
【0168】
なお、再生装置22では、ディスク21から、ファイルBだけや、ファイルDだけを読み出すことが可能である。
【0169】
[本発明を適用した再生装置の一実施の形態の構成例]
【0170】
図18は、本発明を適用した再生装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0171】
すなわち、図18は、図17の再生装置22の機能的な構成例を示している。
【0172】
なお、図中、図3の再生装置と同様に構成される部分には、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
【0173】
再生装置22は、新ファイル管理方式により、ディスク21に記録されたファイルを再生する再生処理を行う。
【0174】
すなわち、図18において、再生装置22は、ドライブ12、信号処理部13、デパケッタイザ161及び162、システムコントローラ31、ファイルシステム32、バッファ33、分離部34、並びに、デコーダ351及び352から構成される。
【0175】
ここで、再生装置22は、ドライブ12、信号処理部13、並びに、デパケッタイザ161及び162を有する点で、図3の再生装置と共通する。
【0176】
但し、再生装置22は、バッファ151及び152に代えて、バッファ33が設けられている点、並びに、スイッチ14に代えて、分離部34が設けられている点で、図3の再生装置と相違する。
【0177】
さらに、再生装置22は、システムコントローラ31、ファイルシステム32、並びに、デコーダ351及び352が新たに設けられている点で、図3の再生装置と相違する。
【0178】
システムコントローラ31は、アプリケーションの1つであり、ファイルシステム32や分離部34を制御する。
【0179】
すなわち、システムコントローラ31は、ファイルシステム32に、m2tsファイルであるファイルBやDの読み出し命令を発行し、これにより、ディスク21から、ファイルBやDを読み出させる。
【0180】
また、システムコントローラ31は、ファイルシステム32に、ISOファイルであるファイルCの読み出し命令を発行し、これにより、ディスク21から、ファイルCを読み出させる。
【0181】
さらに、システムコントローラ31は、ディスク21からファイルCが読み出されることにより得られるボックスmoovを、ファイルシステム32を経由して取得し、そのボックスmoovに含まれる、ファイルCのインターリーブデータを構成するインターリーブユニット(チャンク)の位置情報としてのボックスstco(図13)に基づき、分離部34を制御して、ファイルCのインターリーブデータを、ファイルBのインターリーブユニットと、ファイルDのインターリーブユニットとに分離させる。
【0182】
ファイルシステム32は、例えば、汎用のファイルシステムであり、ディスク21上のファイルへのアクセス、その他、ファイルに関する管理、制御を行う。
【0183】
すなわち、ファイルシステム32は、リンク機能により、ファイルBとCとでデータを共有し、かつ、ファイルDとCとでデータを共有する、m2tsファイルであるファイルB及びD、並びに、ISOファイルであるファイルCへのアクセスを可能とする。
【0184】
そして、ファイルシステム32は、システムコントローラ31から、ファイルBや、C,Dの読み出し命令が発行された場合に、ドライブ12に、システムコントローラ31からの読み出し命令に対応するファイルを、ディスク21から読み出させる。
【0185】
バッファ33には、ディスク21から読み出されたファイルのデータストリームが、ドライブ12、及び信号処理部13を介して供給される。
【0186】
バッファ33は、ディスク21から読み出され、信号処理部13から供給されるファイルのデータストリームを一時記憶し、分離部34に供給する。
【0187】
なお、バッファ33は、ディスク21から読み出されたファイルが、ISOファイルであるファイルCである場合、信号処理部13から供給される、ファイルCに格納されている、インターリーブユニット(チャンク)の位置情報としてのボックスstcoを含むボックスmoovを、ファイルシステム32を介して、システムコントローラ31に供給する。
【0188】
分離部(de-interleaver)34は、ディスク21から読み出されたファイルが、ISOファイルであるファイルCである場合に、システムコントローラ31からの制御に従い、バッファ33から供給されるファイルCのインターリーブデータを、ファイルCのインターリーブデータを、ファイルBのインターリーブユニットと、ファイルDのインターリーブユニットとに分離(デインターリーブ)する。
【0189】
さらに、分離部34は、ファイルBのインターリーブユニットを連続して並べた基本画像のデータストリームと、ファイルDのインターリーブユニットを連続して並べた拡張画像のデータストリームとを再構成する。
【0190】
そして、分離部34は、ファイルBの基本画像のデータストリームを、デパケッタイザ161を経由して、デコーダ351に供給するとともに、ファイルDの基本画像のデータストリームを、デパケッタイザ162を経由して、デコーダ352に供給する。
【0191】
デコーダ351は、デパケッタイザ161からの基本画像のデータストリーム(TS)を、図示せぬデマルチプレクサでエレメンタリストリーム(PES (Packetized Elementary Stream))に分離し、その後、基本画像の画像データにMPEGデコードして、立体視用表示装置23(図17)に供給する。
【0192】
デコーダ352は、デパケッタイザ162からの拡張画像のデータストリーム(TS)を、図示せぬデマルチプレクサでエレメンタリストリームに分離し、その後、拡張画像の画像データにMPEGデコードして、立体視用表示装置23に供給する。
【0193】
図19は、図18のシステムコントローラ31の機能的な構成例を示すブロック図である。
【0194】
図19において、システムコントローラ31は、読み出し制御部41、取得部42、記憶部43、及び、分離制御部44から構成される。
【0195】
読み出し制御部41は、例えば、ユーザの操作(例えば、再生を指示する再生ボタンの操作)等に応じて、ファイルシステム32(図18)に、ファイルCの読み出し命令を発行することで、ディスク21から、ファイルCのインターリーブデータを連続して読み出す読み出し制御を行う。
【0196】
取得部42は、ディスク21からファイルCが読み出された場合に、そのファイルCの、インターリーブユニット(チャンク)の位置情報としてのボックスstcoを含むボックスmoovを、バッファ33(図18)から、ファイルシステム32を経由して取得する。
【0197】
さらに、取得部42は、ボックスmoovを、記憶部43に供給する。
【0198】
記憶部43は、取得部42から供給されるボックスmoovを記憶する。
【0199】
分離制御部44は、記憶部43に記憶されたボックスmoovに含まれる、ファイルCのインターリーブユニット(チャンク)の位置情報としてのボックスstcoに基づき、分離部34(図18)を制御する。
【0200】
すなわち、分離制御部44は、ボックスstcoに基づき、インターリーブデータを、ファイルBのインターリーブユニットと、ファイルDのインターリーブユニットとに分離し、各インターリーブユニットからなるファイルBとCのそれぞれを再構成する分離制御を行う。
【0201】
[再生処理]
【0202】
図20は、図17の立体視システムが行う処理(再生処理)を説明するフローチャートである。
【0203】
ステップS11において、再生装置22(図18)のシステムコントローラ31(アプリケーションレイヤ)は、ディスク21に記録されたISOファイルであるファイルCをオープンし、そのファイルCのボックスmoovを読み出す(取得する)。さらに、システムコントローラ31は、ディスク21から、ファイルCのインターリーブデータを連続的に読み出すことを開始する。
【0204】
すなわち、ステップS11では、システムコントローラ31(図19)の読み出し制御部41が、ISOファイルであるファイルCの読み出し命令を、ファイルシステム32(図18)に発行する。
【0205】
ファイルシステム32は、システムコントローラ31によるファイルCの読み出し命令の発行に応じて、ドライブ12に、ファイルCのボックスmoov(図10)を、ディスク21から読み出させる。
【0206】
ドライブ12がディスク21から読み出したボックスmoovは、信号処理部13を介して、バッファ33に供給されて記憶される。
【0207】
システムコントローラ31(図19)の取得部42は、バッファ33に記憶されたボックスmoovを、ファイルシステム32(図18)を経由して取得し、記憶部43に供給して記憶させる。
【0208】
また、ファイルシステム32は、システムコントローラ31によるファイルCの読み出し命令の発行に応じて、ドライブ12に、ファイルCのボックスmdat(図10)を、ディスク21から連続的に読み出すことを開始させる。
【0209】
ドライブ12がディスク21から読み出したボックスmdat、すなわち、インターリーブデータは、信号処理部13を介してバッファ33に供給される。
【0210】
バッファ33は、信号処理部13からのインターリーブデータを一時記憶し、その記憶した順に、インターリーブデータを、分離部34に供給することを開始する。
【0211】
その後、処理は、ステップS11からステップS12に進み、システムコントローラ31(図19)の分離制御部44は、ファイルCのインターリーブデータを、ファイルBのインターリーブユニットと、ファイルDのインターリーブユニットとに分離するように、分離部34(図18)の分離制御を行う。
【0212】
すなわち、分離制御部44(図19)は、記憶部43に記憶されたボックスmoovに含まれるボックスstbl(sample table box)(図13)の中の、インターリーブユニットの位置情報としてのボックスstcoに基づき、インターリーブユニットの位置を認識し、その位置で、インターリーブデータを分離するように、分離部34(図18)を制御する。
【0213】
これにより、分離部34は、バッファ33から供給されるファイルCのインターリーブデータを、チャンクとしての、ファイルBのインターリーブユニットと、ファイルDのインターリーブユニットとに分離することを開始する。
【0214】
その後、処理は、ステップS12からステップS23に進み、システムコントローラ31(図19)の分離制御部44は、ファイルB及びCのそれぞれを再構成するように、分離部34(図18)の分離制御を行う。
【0215】
すなわち、分離制御部44(図19)は、記憶部43に記憶されたボックスmoovに含まれるボックスtrak(track box)(図11)から、ファイルCのMovie(図7)を構成するトラックの数等の、トラックの情報を認識し、そのトラックの数に等しいファイル数のファイル(のデータストリーム)を再構成するように、分離部34を制御する。
【0216】
これにより、分離部34は、インターリーブデータから分離したインターリーブユニットから、ファイルBのインターリーブユニットを連続して並べた(連結した)基本画像のデータストリームと、ファイルDのインターリーブユニットを連続して並べた拡張画像のデータストリームとを再構成することを開始する。
【0217】
分離部34が再構成した基本画像のファイルBは、デパケッタイザ161を経由して、デコーダ351に供給される。また、分離部34が再構成した拡張画像のファイルDは、デパケッタイザ162を経由して、デコーダ352に供給される。
【0218】
その後、処理は、ステップS13からステップS14に進み、デコーダ351は、デパケッタイザ161を経由して供給される基本画像のデータストリーム(TS)を、基本画像の画像データ(AVデータ)(メディアデータ)にデマルチプレクスおよびMPEGデコードし、立体視用表示装置23(図17)に供給することを開始する。
【0219】
さらに、ステップS14では、デコーダ352が、デパケッタイザ162を経由して供給される拡張画像のデータストリーム(TS)を、拡張画像の画像データにデマルチプレクスおよびMPEGデコードし、立体視用表示装置23に供給することを開始する。
【0220】
そして、処理は、ステップS14からステップS15に進み、立体視用表示装置23(図17)は、再生装置22のデコーダ351からのファイルB(のデータストリーム)に基づき、基本画像を表示するとともに、再生装置22のデコーダ352からのファイルD(のデータストリーム)に基づき、拡張画像を表示することを開始し、これにより、立体視画像(ここでは、ステレオ画像)の表示が開始される。
【0221】
[本発明を適用した記録装置の一実施の形態の構成例]
【0222】
図21は、本発明を適用した記録装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0223】
図21において、記録装置は、新ファイル管理方式により、ディスク21に、ファイルを記録する記録処理を行う。
【0224】
すなわち、図21において、記録装置は、設定部61、インターリーバ62、データ生成部63、記録制御部64、及び、ドライブ65から構成される。
【0225】
設定部61は、ディスク21の規格で規定されたドライブの性能(例えば、アクセスタイムや転送速度)、データストリームをインターリーブユニットに分割するファイル(例えば、ファイルB及びD)(以下、対象ファイルともいう)の数、及び、対象ファイルのデータストリームのビットレート等に基づき、対象ファイルすべてのデータストリームの読み出しが、再生に間に合うように、インターリーブユニットのサイズであるインターリーブサイズを設定する。
【0226】
そして、設定部61は、インターリーブサイズを表すサイズ情報を、インターリーバ62と、データ生成部63に供給する。
【0227】
インターリーバ62には、ディスク21に記録される対象ファイルである、例えば、基本画像のファイルB、及び、拡張画像のファイルDのデータストリーム(TS)が供給される。
【0228】
インターリーバ62は、基本画像のファイルB、及び、拡張画像のファイルDのデータストリームそれぞれを、設定部61からのサイズ情報が表すインターリーブサイズのインターリーブユニットに分割する。
【0229】
さらに、インターリーバ62は、基本画像のファイルB、及び、拡張画像のファイルDのデータストリームそれぞれのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、ディスク21に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを生成する。
【0230】
そして、インターリーバ62は、インターリーブデータを、記録制御部64に供給する。
【0231】
データ生成部63は、インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、チャンクを構成するインターリーブユニットの、インターリーブデータ上の位置を表す位置情報を、設定部61から供給されるサイズ情報が表すインターリーブサイズから生成する(求める)。
【0232】
さらに、データ生成部63は、位置情報としてのボックスstcoを含むボックスstbl(Sample table box)(図13)や、基本画像のファイルB、及び、拡張画像のファイルDのデータストリームで構成されるトラックの情報を含むボックスtrak(track box)(図11)等の、ISOファイルであるファイルCのボックスmoov(図10)の生成に必要な情報としての必要情報を生成する。そして、データ生成部63は、必要情報を用いて、ボックスmoovを生成し、記録制御部64に供給する。
【0233】
記録制御部64は、ファイルシステムを含み、ドライブ65を制御することにより、ディスク21に対するデータの記録の記録制御を行う。
【0234】
すなわち、記録制御部64は、インターリーバ62からのインターリーブデータ、及び、データ生成部63からのボックスmoov等を、ISO base media file formatの1ファイルであるファイルCとして、インターリーブデータを、ディスク21に物理的に連続して記録するとともに、ボックスmoovを、ディスク21に記録する記録制御を行う。
【0235】
また、記録制御部64は、ファイルシステムのリンク機能を利用して、ディスク21に記録されたファイルCの中身であるインターリーブデータのうちの、基本画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルB、及び、拡張画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルDを、ディスク21に記録する記録制御を行う。
【0236】
ドライブ65には、ディスク21が着脱可能になっている。
【0237】
ドライブ65は、ディスク21を駆動し、記録制御部64の制御に従って、データをディスク21に記録する。
【0238】
[記録処理]
【0239】
図22は、図21の記録装置が行う処理(記録処理)を説明するフローチャートである。
【0240】
ステップS31において、設定部61は、ディスク21の規格で規定されたドライブの性能、対象ファイルであるファイルB及びDの数、及び、対象ファイルであるファイルB及びDのデータストリームのビットレート等に基づき、インターリーブサイズを設定する。
【0241】
そして、設定部61は、インターリーブサイズを表すサイズ情報を、インターリーバ62と、データ生成部63に供給して、処理は、ステップS31からステップS32に進む。
【0242】
ステップS32では、インターリーバ62は、基本画像のファイルB、及び、拡張画像のファイルDのデータストリームそれぞれを、設定部61からのサイズ情報が表すインターリーブサイズのインターリーブユニットに分割する。
【0243】
さらに、インターリーバ62は、基本画像のファイルB、及び、拡張画像のファイルDのデータストリームそれぞれのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、ディスク21に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを生成する。
【0244】
そして、インターリーバ62は、インターリーブデータを、記録制御部64に供給する。
【0245】
記録制御部64は、インターリーバ62からのインターリーブデータを含む、ISOファイルであるファイルCのボックスmdat(図10)を構成する。さらに、記録制御部64は、ドライブ65を制御することにより、ファイルCのボックスmdatを、ディスク21に物理的に連続して記録させ、処理は、ステップS32からステップS33に進む。
【0246】
ステップS33では、データ生成部63が、ISOファイルであるファイルCのボックスmoovを構成(生成)する。
【0247】
すなわち、データ生成部63は、インターリーブユニットを、ISOファイルであるファイルCのチャンクとして、チャンクを構成するインターリーブユニットの、インターリーブデータ(ISOファイルであるファイルC)の先頭からの相対的な位置を表す位置情報を、設定部61から供給されるサイズ情報が表すインターリーブサイズから生成する。
【0248】
さらに、データ生成部63は、位置情報としてのボックスstcoを含むボックスstbl(図13)を生成(構築)する。
【0249】
また、データ生成部63は、インターリーブデータのうちの、基本画像のファイルBのインターリーブユニットの並び、及び、拡張画像のファイルDのインターリーブユニットの並びのそれぞれを、1トラックとして、各トラックの情報を含むボックスtrak(track box)(図11)等の、ISOファイルであるファイルCのボックスmoov(図10)の生成に必要な必要情報としてのボックス(以下、moov用ボックスともいう)を生成する。
【0250】
そして、データ生成部63は、ボックスstblやtrak等のmoov用ボックスを用いて、ファイルCのボックスmoovを生成し、記録制御部64に供給して、処理は、ステップS33からステップS34に進む。
【0251】
ステップS34では、記録制御部64は、ドライブ65を制御することにより、ファイルCのボックスmoovを、ディスク21に記録させる。さらに、記録制御部64は、ディスク21に記録されたファイルCのボックスmoov及びmdatを含んで構成されるファイルCの、ファイルに関するファイル情報(例えば、ファイル名や、ファイルが記録されているディスク21のセクタ情報等)を、ディスク21に記録させ、処理は、ステップS34からステップS35に進む。
【0252】
ステップS35では、記録制御部64は、ファイルシステムのリンク機能を利用して、ディスク21に記録されたファイルCの中身であるインターリーブデータのうちの、基本画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルB、及び、拡張画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルDを、ディスク21に記録させる。
【0253】
すなわち、記録制御部64は、ドライブ65を制御することにより、ディスク21に記録されたファイルCの中身であるインターリーブデータのうちの、基本画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルB、及び、拡張画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルDのファイル情報を、ディスク21に記録させる。
【0254】
なお、図22では、インターリーブデータを中身とするファイルCを、ディスク21に記録し、その後、ファイルシステムのリンク機能を利用して、ディスク21に記録されたファイルCの中身であるインターリーブデータのうちの、基本画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルB、及び、拡張画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルDを、ディスク21に記録するようにしたが、その他、逆に、インターリーブデータのうちの、基本画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルB、及び、拡張画像のインターリーブユニットの並びを中身とするファイルDを、ディスク21に記録し、その後、ファイルシステムのリンク機能を利用して、ディスク21に記録されたファイルB及びDの中身を構成するインターリーブデータを中身とするファイルCを、ディスク21に記録することもできる。
【0255】
以上のように、記録装置(図21)では、ディスク21に記録されるm2tsファイルであるファイルB及びDのデータストリームそれぞれを、インターリーブユニットに分割し、そのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、ディスク21に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを生成する。さらに、記録装置では、インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、チャンクを構成するインターリーブユニットの、インターリーブデータ上の位置を表す位置情報としてのボックスstco(図13)を含むボックスmoovを生成する。そして、記録装置では、インターリーブデータ、及び、ボックスmoovを、ISO base media file formatの1ファイルであるファイルCとして、インターリーブデータを、ディスク21に物理的に連続して記録するとともに、ボックスmoovを、ディスク21に記録する。
【0256】
したがって、再生装置22(図17)では、1つのファイルであるファイルCの中身であるインターリーブデータを、ファイルCのみの読み出し命令の発行によって、ディスク21から連続して読み出すことができる。すなわち、結果として、ディスク21から、インターリーブデータを構成するファイルB及びDのデータストリームを、同時に、迅速に読み出すことができる。
【0257】
また、再生装置22では、ディスク21から、インターリーブユニットの位置情報としてのボックスstco(図13)を含むボックスmoovを取得する。そして、再生装置22では、位置情報に基づき、インターリーブデータを、ファイルB及びDのデータストリームそれぞれのインターリーブユニットに分離し、ファイルB及びDのデータストリームそれぞれを再構成する。
【0258】
したがって、ディスク21から迅速に読み出されたインターリーブデータから、基本画像のファイルBのデータストリームと、拡張画像のファイルDのデータストリームとを得ることができる。
【0259】
なお、ISOファイルであるファイルCでは、インターリーブユニットは、ISO base media file formatのチャンクであるため、インターリーブユニットの位置情報は、ISO base media file formatのボックスstco(図13)で管理することができる。
【0260】
したがって、インターリーブユニットの位置情報を管理するために、独自の、新たなデータ構造(syntax)を定義する必要がない。
【0261】
ここで、ISOファイルであるファイルCのデータベースであるボックスmoovは、Java(登録商標)のファイルリード命令で読み出すことができる。
【0262】
また、ディスク21から他のディスクに対して、ファイルCをコピーする場合には、他のディスクにおいて、ファイルCの中身のインターリーブデータを、物理的に連続して記録する必要がある。
【0263】
なお、ディスク21から他のディスクに対して、ファイルB及びCのそれぞれをコピーした場合、ファイルB及びCの中身全体には、インターリーブデータが含まれるが、インターリーブユニットの配置の情報(ファイルBのインターリーブユニットと、ファイルDのインターリーブユニットとがインターリーブされて配置されていたこと)は、失われる。
【0264】
[本発明を適用したコンピュータの説明]
【0265】
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0266】
そこで、図23は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0267】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク105やROM103に予め記録しておくことができる。
【0268】
あるいはまた、プログラムは、リムーバブル記録媒体111に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体111は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。ここで、リムーバブル記録媒体111としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
【0269】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体111からコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵するハードディスク105にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
【0270】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)102を内蔵しており、CPU102には、バス101を介して、入出力インタフェース110が接続されている。
【0271】
CPU102は、入出力インタフェース110を介して、ユーザによって、入力部107が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)103に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU102は、ハードディスク105に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)104にロードして実行する。
【0272】
これにより、CPU102は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU102は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース110を介して、出力部106から出力、あるいは、通信部108から送信、さらには、ハードディスク105に記録等させる。
【0273】
なお、入力部107は、キーボードや、マウス、マイク等で構成される。また、出力部106は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される。
【0274】
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
【0275】
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【0276】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0277】
すなわち、本実施の形態では、インターリーブデータが記録されている記録媒体として、BDであるディスク21を採用したが、インターリーブデータが記録されている記録媒体としては、その他、BD以外のディスク状の記録媒体や、テープ状の記録媒体を採用することが可能である。
【0278】
また、本実施の形態では、ステレオ画像を構成する基本画像のファイルBと、拡張画像のファイルDとの、2つのファイルのデータストリームを、インターリーブの対象としたが、インターリーブは、3以上のファイルのデータストリームを対象として行うことができる。
【0279】
さらに、インターリーブの対象としては、例えば、画像以外の、例えば、字幕その他の任意のメディアのファイルのデータストリームを採用することが可能である。
【0280】
また、本実施の形態では、ファイルシステムのリンク機能によって、基本画像のデータストリームを、ファイルBとCとで共有するとともに、拡張画像のデータストリームを、ファイルDとCとで共有することとしたが、ファイルB及びD、並びに、ファイルCは、このような共有を行わずに(リンク機能を利用せずに)、ディスク21に記録することができる。
【0281】
すなわち、基本画像のデータストリーム、及び、拡張画像のデータストリーム、並びに、基本画像と拡張画像それぞれのデータストリームのインターリーブユニットからなるインターリーブデータのすべてを、ディスク21に記録し、ファイルBを、基本画像のデータストリームを中身とするファイルとし、ファイルDを、拡張画像のデータストリームを中身とするファイルとし、ファイルCを、インターリーブデータを中身とするファイルとすることができる。
【0282】
但し、この場合、ファイルBの中身である基本画像のデータストリーム、及び、ファイルDの中身である拡張画像のデータストリームのセットと、ファイルCの中身であるインターリーブデータとは、内容が重複するので、ディスク21の容量を圧迫することになる。
【符号の説明】
【0283】
11 ディスク, 12 ドライブ, 13 信号処理部, 14 スイッチ, 141,142 端子, 151,152 バッファ, 161,162 デパケッタイザ, 21 ディスク, 22 再生装置, 23 立体視用表示装置, 31 システムコントローラ, 32 ファイルシステム, 33 バッファ, 34 分離部, 351,352 デコーダ, 41 読み出し制御部, 42 取得部, 43 記憶部, 44 分離制御部, 61 設定部, 62 インターリーバ, 63 データ生成部, 64 記録制御部, 65 ドライブ, 101 バス, 102 CPU, 103 ROM, 104 RAM, 105 ハードディスク, 106 出力部, 107 入力部, 108 通信部, 109 ドライブ, 110 入出力インタフェース, 111 リムーバブル記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、
前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報と
を含む、ISO base media file formatのファイルが記録されている記録媒体から、前記インターリーブデータを連続して読み出す読み出し制御を行う読み出し制御手段と、
前記記録媒体から、前記位置情報を取得する取得手段と、
前記位置情報に基づき、前記インターリーブデータを、前記複数のファイルのデータストリームそれぞれの前記インターリーブユニットに分離し、前記インターリーブユニットからなる前記複数のファイルのデータストリームそれぞれを再構成する分離制御を行う分離制御手段と
を備える再生装置。
【請求項2】
前記複数のファイルのデータストリームは、立体視用の画像のデータストリームである
請求項1に記載の再生装置。
【請求項3】
前記複数のファイルのデータストリームは、左眼で観察される左眼用の画像と、右眼で観察される右眼用の画像との2つの画像のデータストリームである
請求項2に記載の再生装置。
【請求項4】
前記データストリームは、ISO base media file formatの1トラックを構成する
請求項1に記載の再生装置。
【請求項5】
記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、
前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報と
を含む、ISO base media file formatのファイルが記録されている記録媒体から、前記インターリーブデータを連続して読み出す読み出し制御を行う読み出し制御ステップと、
前記記録媒体から、前記位置情報を取得する取得ステップと、
前記位置情報に基づき、前記インターリーブデータを、前記複数のファイルのデータストリームそれぞれの前記インターリーブユニットに分離し、前記インターリーブユニットからなる前記複数のファイルのデータストリームそれぞれを再構成する分離制御を行う分離制御ステップと
を含む再生方法。
【請求項6】
記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、
前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの位置を表す位置情報と
を含む、ISO base media file formatのファイルが記録されている記録媒体から、前記インターリーブデータを連続して読み出す読み出し制御を行う読み出し制御手段と、
前記記録媒体から、前記位置情報を取得する取得手段と、
前記位置情報に基づき、前記インターリーブデータを、前記複数のファイルのデータストリームそれぞれの前記インターリーブユニットに分離し、前記インターリーブユニットからなる前記複数のファイルのデータストリームそれぞれを再構成する分離制御を行う分離制御手段と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項7】
記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを生成するインターリーブ手段と、
前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報を生成する生成手段と、
前記インターリーブデータ、及び、前記位置情報を、ISO base media file formatの1ファイルとして、前記インターリーブデータを、記録媒体に物理的に連続して記録するとともに、前記位置情報を、前記記録媒体に記録する記録制御を行う記録制御手段と
を備える記録装置。
【請求項8】
前記複数のファイルのデータストリームは、立体視用の画像のデータストリームである
請求項7に記載の記録装置。
【請求項9】
前記複数のファイルのデータストリームは、左眼で観察される左眼用の画像と、右眼で観察される右眼用の画像との2つの画像のデータストリームである
請求項8に記載の記録装置。
【請求項10】
前記データストリームは、ISO base media file formatの1トラックを構成する
請求項7に記載の記録装置。
【請求項11】
記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを生成するインターリーブステップと、
前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報を生成する生成ステップと、
前記インターリーブデータ、及び、前記位置情報を、ISO base media file formatの1ファイルとして、前記インターリーブデータを、記録媒体に物理的に連続して記録するとともに、前記位置情報を、前記記録媒体に記録する記録制御を行う記録制御ステップと
を含む記録方法。
【請求項12】
記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータを生成するインターリーブ手段と、
前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報を生成する生成手段と、
前記インターリーブデータ、及び、前記位置情報を、ISO base media file formatの1ファイルとして、前記インターリーブデータを、記録媒体に物理的に連続して記録するとともに、前記位置情報を、前記記録媒体に記録する記録制御を行う記録制御手段と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項13】
記録媒体に記録される複数のファイルのデータストリームそれぞれを、前記データストリームの断片であるインターリーブユニットに分割し、前記複数のファイルのデータストリームのインターリーブユニットをインターリーブして配置することにより得られる、記録媒体に物理的に連続して記録されるインターリーブデータと、
前記インターリーブユニットを、ISO base media file formatのチャンクとして、前記チャンクを構成する前記インターリーブユニットの、前記インターリーブデータ上の位置を表す位置情報と
を含む、ISO base media file formatのファイルのデータ構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2010−212948(P2010−212948A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−56267(P2009−56267)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】