説明

写真シール作成装置

【課題】撮影を良好に行なうことができる、複数のカメラを備えた写真シール作成装置を提供する。
【解決手段】写真シール作成装置は、撮影ブース12内の被写体を撮影する、第1の方向に向けられたカメラ4と、第2の方向に向けられたカメラ5と、カメラ4での撮影時に被写体の背景となる背景部材22Aと、カメラ5での撮影時に被写体の背景となる背景部材22Bとを備える。カメラ4および背景部材22Aの間の距離は、カメラ5および背景部材22Bの間の距離よりも短く構成されている。これにより、カメラ4および5において、背景および被写体までの距離を考慮した設定で撮影を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は写真シール作成装置に関し、特に複数のカメラを備えた写真シール作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等に設置され、設けられた撮影ブース内において被写体(ユーザ)を自動的に撮影し、この撮影画像と、付属のタッチペンによりユーザから入力される文字や図形、スタンプ画像、フレーム画像、背景画像などの編集画像とを合成して印刷画像を作成し、この印刷画像を、ユーザから選択された所定のレイアウトに配置してシールシート等の印刷媒体に印刷し、提供する写真シール作成装置があることは広く知られている。
【0003】
このような写真シール作成装置においては、被写体の撮影を行なうための撮影ブースと、撮影した画像に対して編集を行なうための編集ブースとが互いに異なる位置に設けられ、異なるユーザが撮影行為と編集行為とを同時に行なえるようにした、いわゆる多重接客方式を採用しているものがある。
【0004】
ところで、近年の写真シール作成装置の利用者層は、比較的に若いユーザが多くを占めており、このようなユーザからは、作成できる写真の綺麗さに加えて、撮影画像に対して楽しく編集(落書き)できる装置や、より個性的な写真を作成することができる装置が好まれる傾向にある。
【0005】
下記特許文献1は、撮影のための複数のカメラを設けた画像プリント供給装置を開示している。
【0006】
下記特許文献2は、検知手段で被写体を検知し、被写体の状態に基づいて出力画像の作成条件を変化させる写真シール自動販売方法を開示している。
【0007】
下記特許文献3は、顔アップ撮影時には、撮影空間の中央付近に設置された背景カーテンを下ろし、その背景カーテンに対応した天井照明のみを発光させることで、被写体の位置に応じた照明で撮影を行なう写真自動販売機を開示している。
【特許文献1】特開2002−330371号公報
【特許文献2】特開2003−173472号公報
【特許文献3】特開2006−10933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
写真シール作成装置において、複数のカメラを備えさせることで、写真撮影をバリエーションに富んだものとすることが考えられる。
【0009】
本発明は、撮影を良好に行なうことができる、複数のカメラを備えた写真シール作成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、写真シール作成装置は、撮影空間内の被写体を撮影する、第1の方向に向けられた第1のカメラと、撮影空間内の被写体を撮影する、第2の方向に向けられた第2のカメラと、第1のカメラでの撮影時に、被写体の背景となる第1の背景部材と、第2のカメラでの撮影時に、被写体の背景となる第2の背景部材とを備え、第1のカメラおよび第1の背景部材の間の距離が、第2のカメラおよび第2の背景部材の間の距離よりも短く構成されている。
【0011】
好ましくは第1のカメラは、被写体のアップ撮影を行ない、第2のカメラは、被写体の全体撮影を行なう。
【0012】
好ましくは写真シール作成装置は、第1のカメラと第2のカメラとの間に、どのカメラを用いて撮影を行なうかを説明するためのディスプレイを備える。
【0013】
この発明の他の局面に従うと写真シール作成装置は、撮影空間内の被写体を撮影する第1のカメラと、撮影空間内の被写体を撮影する第2のカメラと、第1のカメラでの撮影時に、被写体の背景となる第1の背景部材と、第2のカメラでの撮影時に、被写体の背景となる第2の背景部材と、第1および第2のカメラのそれぞれからの映像信号を用いて、その背景に画像合成を行なう合成手段と、合成手段の画像合成のための調整値を設定する設定手段であって、第1のカメラからの映像信号の合成を行なう時と、第2のカメラからの映像信号の合成を行なう時とで異なる値を設定する設定手段とを備える。
【0014】
好ましくは写真シール作成装置は、第1のカメラからの映像であって、合成手段による合成後の映像を表示する第1のライブモニタと、第2のカメラからの映像であって、合成手段による合成後の映像を表示する第2のライブモニタとをさらに備える。
【0015】
この発明の他の局面に従うと写真シール作成装置は、撮影空間内の被写体を撮影する第1のカメラと、撮影空間内の被写体を撮影する第2のカメラと、第1のカメラの近傍に設けられる、第1のカメラの撮影動作を示すための第1の表示手段と、第2のカメラの近傍に設けられる、第2のカメラの撮影動作を示すための第2の表示手段と、第1および第2の表示手段を用いて、撮影するカメラを告知する告知手段とを備え、告知手段は、撮影するカメラの告知を行なうときには、そのカメラの近傍の表示手段の表示を点滅させ、撮影中においてはその表示を消灯させ、そのカメラによって撮影された画像の確認を行なわせるときには、その表示を点灯状態とする。
【発明の効果】
【0016】
これら発明に従うと、以下の効果を奏する。
写真シール作成装置に、第1および第2のカメラ、およびそれらに対応する第1および第2の背景部材を備えさせ、第1のカメラおよび第1の背景部材の間の距離を、第2のカメラおよび第2の背景部材の間の距離よりも短く構成することで、第1および第2のカメラにおける撮影条件を異ならせることができ、良好な撮影を行なうことができるという効果がある。
【0017】
また、写真シール作成装置に、第1および第2のカメラのそれぞれからの映像信号を用いて、その背景に画像合成を行なう合成手段と、合成手段の画像合成のための調整値を設定する設定手段とを備えさせ、第1のカメラからの映像信号の合成を行なう時と、第2のカメラからの映像信号の合成を行なう時とで異なる値を設定することで、合成を的確に行ない、良好な撮影を行なうことができるという効果がある。
【0018】
また、第1および第2のカメラの近傍に、カメラの撮影動作を示すための表示手段をそれぞれ設け、撮影するカメラの告知を行なうときには、そのカメラの近傍の表示手段の表示を点滅させ、撮影中においてはその表示を消灯させ、そのカメラによって撮影された画像の確認を行なわせるときには、その表示を点灯状態とすることで、ユーザに対して撮影状態を的確に知らせることができ、良好な撮影を行なうことができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、写真シール作成装置を撮影側筐体方面から見た斜視図、図2は、写真シール作成装置の平面図、図3は、撮影側筐体2Aに含まれるカメラ4の位置関係を示す図、図4は、撮影側筐体2Cに含まれるカメラ5および6の位置関係を示す図である。
【0020】
また、図5は、図1のカメラ4の周辺の正面図である。
なお、図1においては、撮影空間である撮影ブース12内に被写体である人物が存在するときに、その人物から見て右側を右、左側を左として説明を行なう。すなわち、撮影側筐体2Aは、左側の撮影筐体であり、撮影側筐体2Cは、右側の撮影筐体である。
【0021】
図1〜図4に示すように、写真シール作成装置は、被写体(ユーザ)を撮影するカメラ4〜6を備えるとともに、種々の処理および制御を行なう機器を備える撮影側筐体2A,2Cと、タッチパネルディスプレイ21を備えるとともに、種々の処理および制御を行なう機器を備える撮影側筐体2Bと、撮影側筐体2Cに隣接して設けられている編集側筐体3と、撮影側筐体2(2A〜2C)および編集側筐体3を囲うように取り付けられて写真シール作成装置全体の外形を箱型に形成する外形フレームと、撮影時にユーザが撮影ポーズを形成するためのはしご8A、8Bと、撮影用椅子9とを備える。
【0022】
外形フレームと撮影側筐体2A〜2Cとで形成される空間が、ユーザが撮影を行なうための撮影ブース12となり、外形フレームと撮影側筐体2B,2Cと編集側筐体3とで形成される空間が、ユーザが撮影された画像に対して編集行為を行なう編集ブース13(13A,13B)とされている。
【0023】
写真シール作成装置全体は、外形フレームに吊り下げられている周囲カーテン(図示は省略)により覆われており、ユーザの足元以外は外部から各ブース内の様子が見えないようにされている。また、撮影側筐体2Aの左側と、外形フレームとの間は、ユーザが撮影ブース12に出入りするための出入口14とされており、撮影側筐体2Aにおける外部に面する位置にはコイン投入口が設けられている。このコイン投入口は、撮影側筐体2Aの背面側とほぼ面一になるように取り付けられている。
【0024】
撮影側筐体2A〜2Cは、上から見ると全体としてL字状になるように構成されている。撮影側筐体2A〜2Cは互いに一体的に固定されている。また、撮影側筐体2Cの右端には、開口部(荷物置き場)16が設けられて、ユーザがその内部に荷物などを置くことができるようにされている。
【0025】
それぞれの筐体部における、撮影ブース12に面する側を正面側とすると、上から見ると撮影側筐体2Aの正面側の面と、撮影側筐体2Cの正面側の面とは直交するように設けられている。撮影側筐体2Bの正面側の面は、上から見ると撮影側筐体2Aの正面側の面と、撮影側筐体2Cの正面側の面とに45度の角度で交わるように設置されている。
【0026】
撮影側筐体2Aには、上部から下部にかけて乳半のアクリル製の照明パネル17a,17bが設けられ、撮影側筐体2Cには、上部から下部にかけて照明パネル17c,17dが設けられている。これらの照明パネル17a〜17dよりも内側には、図示は省略するが、撮影ブース12内を常に照明する蛍光灯や、撮影時に被写体(ユーザ)を照明するストロボ照明部、または各種の機器類が必要に応じて収容されている。
【0027】
これらの照明パネル17a〜17dのうち、照明パネル17a,17cは、その上側が撮影ブース12側に傾斜するように設けられ、照明パネル17b,17dは、その下側が撮影ブース12側に傾斜するように設けられている。これにより、ユーザを上方および下方から好適に照明できるようにされている。
【0028】
撮影側筐体2Aにおける照明パネル17aの下部には、図5に示すように、カメラ4およびカメラ4で捉えた画像を表示するライブモニタ19Aが設けられており、このカメラ4の周囲、たとえばカメラフードに沿った位置にはLED表示灯20Aが設けられている。
【0029】
また、撮影側筐体2Bのほぼ中央部には、撮影時に、ユーザからの操作入力の受付、およびデモ画面や撮影操作の手順等をユーザに対して表示するタッチパネルディスプレイ21が設けられている。
【0030】
また、撮影側筐体2Cにおける照明パネル17cの下部から照明パネル17dの上部にかけては、図5と同様に、カメラ5およびカメラ5で捉えた画像を表示するライブモニタ19Bが設けられており、このカメラ5のカメラフードに沿った位置にはLED表示灯20Bが設けられている。
【0031】
さらに、照明パネル17dの下部に対応する位置には、図5と同様に、カメラ6およびカメラ6で捉えた画像を表示するライブモニタ19Cが設けられており、このカメラ6のカメラフードに沿った位置にはLED表示灯20Cが設けられている。また、撮影側筐体2Aおよび撮影側筐体2Cには、撮影時の音声案内やBGM、効果音などを出力する撮影側スピーカ18(図6参照)が設けられている。
【0032】
撮影側筐体2Aに収納されているカメラ4は、図3に示すように、たとえば下向きに約12度傾斜した状態で設けられ、カメラ4に対して近い位置でユーザをアップ撮影することを主な目的として設定されている。また、撮影側筐体2Cに収納されているカメラ5は、図4に示すように、カメラ4に比べてやや下方に取り付けられているとともに、その角度は0度(すなわち光軸が水平の状態)で設けられており、カメラ5に対して若干遠い位置のユーザを撮影する、すなわちユーザを全身撮影することを主な目的として設定されている。さらに、撮影側筐体2Cに収納されているカメラ6は、図4に示すように、たとえば上向きに4度傾斜した状態で設けられ、ユーザを下方からその全身を撮影することを主な目的として設定されている。
【0033】
また、写真シール作成装置において、カメラ4で撮影する際の背面には、背景22A(図2参照)が設けられている。この背景22Aは、後述するクロマキ合成を好適に行なえるように緑などの単色のものである。カメラ5,6に対する背景22Bにおいても同様である。
【0034】
図2に示すように、撮影ブース12は上から見ると長方形をしている。カメラ4と背景22Aと間の距離S1と、カメラ5(カメラ6)と背景22Bとの間の距離S2とを比較すると、距離S1のほうが短くなるようにされている。カメラ4は、距離S1の区間内においてアップ撮影を良好にできる設定とされている。ユーザがカメラ4に対して距離S1以上離れられないように制限することで、常に綺麗なアップ撮影を行なうことができるようにされている。
【0035】
また、カメラ5およびカメラ6はおよそ距離S2においてユーザの全身撮影を良好にできるような設定とされている。背景22B側に、はしご8A,8B、撮影用椅子9を設けることで、撮影時にユーザが背景22B側に寄るようにし、およそ距離S2においてユーザの全身撮影を良好に行なうことができるようにされている。
【0036】
なお、装置に複数のカメラを備えさせ、第1のカメラおよびその背景部材の間の距離と、第2のカメラおよびその背景部材の間の距離とが異なるように撮影ブースを構成するのであれば、撮影ブースの形態は上述のものに限られない。たとえば、上から見て楕円形に撮影ブースを構成し、短軸上に第1のカメラを設置し、長軸上に第2のカメラを設置するなどである。
【0037】
編集側筐体3には、一方と他方の両面にタブレットディスプレイ23A,23B(以下、これらに区別をつける必要が無い場合には単にタブレットディスプレイ23と記す。)と、このタブレットディスプレイ23に対して編集入力を行なうためのタッチペン24A,24B(以下、これらに区別をつける必要が無い場合には単にタッチペン24と記す。)と、編集画像の入力操作時に音声案内やBGMなどを出力する編集側スピーカ25(図6参照)とが設けられている。
【0038】
編集側筐体3における一方側の面と、撮影側筐体2Bと、外形フレームとで形成される空間が編集ブース13Aとされ、編集側筐体3における他方側の面と、撮影側筐体2Cと、外形フレームとで形成される空間が編集ブース13Bとされている。このように、本実施の形態の写真シール作成装置は、一つの撮影ブース12と二つの編集ブース13A,13Bとを備える、いわゆる三重接客方式を採用している。
【0039】
また、編集側筐体3の側面には、プリント取出口26が設けられており、プリント取出口26からは、撮影画像と編集入力した画像とを合成した印刷用画像が、編集側筐体3の内部に収納されたプリンタ27(図6参照)によってシールシート28(図6参照)に印刷されたものが排出される。このとき、シールシート28は、図2に示すように、編集側筐体3の側面、すなわち編集ブース13A,13Bとは異なる箇所に排出されるので、編集入力を済ませた印刷待ちのユーザを、編集ブース13から速やかに退出させるようにすることができる。
【0040】
なお、図1に示されるように写真シール作成装置の外部に向けて外部PV(プロモーションビデオ)用モニタ51が設けられている。これは、タッチパネルディスプレイ21に表示されている内容、タッチパネルディスプレイ21に表示されている内容のうち、ユーザに対する指示を削除した内容、またはDVDや記憶装置に独自に記録されたビデオの内容を表示し、行列を作って並ぶ撮影待ち(または画像編集、プリント待ちなど)のユーザに対して退屈感を軽減させるためのものである。
【0041】
本実施の形態における写真シール作成装置は、上記のように、全体としてL字状になるように構成された撮影側筐体を備え、かつ、カメラ4、カメラ5、およびカメラ6の3台のカメラを備えているので、ユーザが撮影を行なうために撮影ブース12に入って来たときに、今までに無い強いインパクトを与えることができるとともに、大きな期待感を与えることができるという効果がある。
【0042】
上記の写真シール作成装置は、ユーザからのニーズに対応すべく、さまざまな機能、たとえば音声案内機能、ストロボ照射光の変更機能などを備えている。これらさまざまの機能を実現するための機能構成を、図6を参照しながら説明する。
【0043】
図6は、写真シール作成装置の機能構成を示すブロック図である。
写真シール作成装置は、図6に示すように、カメラ4、カメラ5、およびカメラ6による撮影、ならびにこれらのカメラによって撮影した画像の転送など、撮影側の処理を実行する撮影用コンピュータ装置31aと、編集処理時にユーザからタブレットディスプレイ23に入力された内容をこのタブレットディスプレイ23に表示するとともに、入力に基づいて編集入力する画像の作成、描画などを行なう編集に関する処理や、プリンタ27の印刷に関する処理を実行する画像編集用コンピュータ装置31bと、動作中のコンピュータ装置31a、31bからの指示を受け付けて、接続されている各種装置を制御する制御基板35とを備える。この撮影用コンピュータ装置31aと画像編集用コンピュータ装置31bとは互いに接続され、画像データなどの授受をピアツーピアで行なう。
【0044】
コンピュータ装置31a,31bは、CPU(Central Processing Unit)32a,32bと、写真シール作成装置に所定の処理を実行させるためのプログラム、種々の処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、ビデオデータ、撮影画像、編集入力する画像などを記憶するハードディスクドライブ(HDD)33a,33bと、プログラムの一時的な作業領域となるメモリ34a,34bとを有する。
【0045】
撮影用コンピュータ装置31aは、カメラ4、カメラ5、カメラ6、クロマキーキャプチャーボード36、ライブモニタ19A〜19C、タッチパネルディスプレイ21、および制御基板35と電気的に接続され、撮影ブース12での撮影側の処理を実行する。具体的には、内部のHDD33aに記憶された撮影側の処理についてのプログラムを実行して、ユーザからタッチパネルディスプレイ21を介して受け付けた入力操作に基づく指示信号に従って、制御基板35に対して制御信号を送信する。
【0046】
クロマキーキャプチャーボード36は、カメラ4、カメラ5、カメラ6および撮影用コンピュータ装置31aに接続され、このクロマキーキャプチャーボード36により、図7に示すように、被写体であるユーザ11を撮影する、それぞれのカメラのうちの1つのカメラから取り込んだ画像とあらかじめHDD33aに記憶された背景画像とがクロマキ合成(詳細は後述)され、合成された画像がたとえば毎秒30フレームで撮影用コンピュータ装置31aに送られる。
【0047】
そして、送られた画像がCPU32aにより、順次、撮影しているカメラに応じたライブモニタ19A〜19Cのいずれかに表示され、その結果、ライブ画像が表示されることになる。
【0048】
詳細には、図8に示すように、本実施の形態の写真シール作成装置においては、カメラは3台である。このような場合、それぞれのライブモニタ19A〜19Cに、それぞれのカメラが撮影した画像を同時にライブ表示すると、ユーザは、どのライブモニタを見て撮影を行なうのかが把握しにくくなる。したがって、本実施の形態においては、ライブ画像が表示されるライブモニタ19が撮影するカメラに応じて順次切り替えられる。
【0049】
図8に示すように、カメラ4、カメラ5、カメラ6のそれぞれで撮影した画像は、いったん切替装置55aに送られる。切替装置55aにおいて、次に撮影を行なうカメラ(たとえばカメラ4で撮影が行われる場合には、カメラ4)で撮影した画像を選択的にクロマキーキャプチャーボード36に送る。クロマキーキャプチャーボード36により、送られた画像とHDD33aから読み出される背景画像とをクロマキ合成し、その合成画像をライブモニタ19Aにライブ表示する。合成映像をカメラに対応するライブモニタに表示するために、クロマキーキャプチャーボード36の合成映像を表示するライブモニタを切替えるための切替装置55cが設けられている。
【0050】
たとえばカメラ4による撮影が終わり、次にたとえばカメラ5により撮影が行われる場合には、切替装置55a,55bにより、カメラ5の画像をクロマキーキャプチャーボード36に送り、このクロマキーキャプチャーボード36により、送られた画像をライブモニタ19Bにライブ表示する。このようにすることで、撮影用のカメラが3台、ライブモニタが3台であっても、切替装置55a,55bによりどのカメラで撮影した画像をライブ表示するのかを選択することで、ユーザに対してどのライブモニタを見て撮影するのかを容易に教示することができる。
【0051】
なお、撮影に用いられていないカメラに対するライブカメラには、何も表示しなくてもよいし、表示画面に蓋をしているような画像を表示してもよい。
【0052】
また、背景22A,22Bには異なる色彩を付すこともあるし、同じ色彩を付したとしてもカメラから背景までの距離、照明の当たり具合、カメラの設定などが異なる場合がある。このような場合、撮影するカメラによって背景の色彩が異なることとなり、クロマキ処理において背景と認識すべき色の範囲に差が出る。このため、カメラ4〜6のそれぞれに対応させて、クロマキ調整値57a〜57cを記憶しておき、切替装置55bによって撮像を行なったカメラに対応するものを選択し、それをクロマキ処理に用いるものとする。
【0053】
すなわち、CPU32aからの切替信号に従って、映像を入力するカメラが切替えられ、対応するクロマキ調整値がクロマキーキャプチャーボード36に入力される。カメラ画像のうち、調整値で設定されるキー色の部分に画像が合成され、対応するライブカメラに表示される。
【0054】
このような処理を実行するために、切替装置55a〜55cの切替えは連動して行なわれる。
【0055】
なお、たとえば、撮影用コンピュータ装置31aにおけるCPU32aに切替装置55a〜55cの機能を備える(より具体的には、たとえば切替装置55bとして、撮影用コンピュータ装置31aのCPU32aがHDD33aに記憶されるクロマキ調整値57a〜57cのいずれかを読み出しクロマキーキャプチャーボード36に入力することにより切り替えを実現する)、またはクロマキーキャプチャーボード36に、これら切替装置55a〜55cの一部又は全ての機能を備えるなど、切替装置55a〜55cは、映像を入力するカメラ4〜6に連動して、クロマキ調整値57a〜57c及びライブモニタ19A〜19Cを切り替えることができればよく、いずれか特定のハードウェア又はソフトウェアにより構成されるものであることに限定する趣旨ではない。
【0056】
また、上記の例では3台のカメラに対してクロマキーキャプチャーボード36が1つである場合を説明しているが、これに限らず、それぞれのカメラに対応するクロマキーキャプチャーボード36を設けてもよい。
【0057】
説明を図6に戻して、画像編集用コンピュータ装置31bは、プリンタ27、タブレットディスプレイ23、および制御基板35に電気的に接続され、編集ブース13A,13Bでの編集に関する処理および編集側筐体3内に収納されているプリンタ27の印刷処理を実行する。具体的には、画像編集用コンピュータ装置31bは、ユーザがタブレットディスプレイ23に対して行なうタッチペン24の操作に応じて制御信号を制御基板35に送信する。
【0058】
撮影側筐体2Bに設けられているタッチパネルディスプレイ21は、ユーザの指等の接触を検知し、その位置に応じた指示信号を撮影用コンピュータ装置31aに送信する。このタッチパネルディスプレイ21は、撮影用コンピュータ装置31aから送信された画像、具体的には、撮影のための案内、選択肢などをユーザに対して表示する。
【0059】
タブレットディスプレイ23は、それぞれに対応する左右のタッチペン24A,24Bにおけるペン先の接触を検知し、その位置に応じた指示信号を画像編集用コンピュータ装置31bに送信する。そして、画像編集用コンピュータ装置31bから送信された画像、具体的には、編集画像の入力処理時にユーザにより描画されたペン画像、選択されたスタンプ画像、フレーム画像などの編集画像を、表示している撮影画像(編集対象となる画像)の上に重ねて表示する。
【0060】
プリンタ27は、撮影画像と、撮影画像に対して編集処理により入力された画像とを合成した印刷用画像をシールシート28に印刷する。以下の例では、プリンタ27が印刷用画像をシールシート28に印刷する場合を説明するが、印刷媒体はシールシート28に限定されず、他の印刷媒体でもよい。
【0061】
制御基板35は、コンピュータ装置31a,31bの他に、ストロボ制御部41、撮影ブース12や編集ブース13A,13Bに設けられている蛍光灯42、サービスパネル43、印刷中LED44、印刷エラーLED45、コイン制御部46、音声制御部47、および外部PV用モニタ51に接続され、それぞれを所定の設定に従って制御する。
【0062】
ストロボ制御部41は、カメラ4、カメラ5、カメラ6およびストロボ48に接続され、それぞれのカメラのシャッタタイミングに応じて発光するようにストロボ48を制御する。ストロボ48から照射された光は、照明パネル17a〜17dを介してユーザに照射される。
【0063】
サービスパネル43は、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、撮影側スピーカ18、編集側スピーカ25から出力する音声のボリュームを調整する音量調整つまみ、テストモードを行なうためのテストボタン、コインを投入しなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタン等を備えるパネルであり、写真シール作成装置が設置される店舗などの管理人が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。サービスパネル43は、テストボタンの操作などが行われると、その操作にしたがった制御信号を制御基板35に対して送信したり、所定の指示信号をコンピュータ装置31a,31bに送信したりする。
【0064】
なお、制御基板35は、撮影用コンピュータ装置31aあるいは画像編集用コンピュータ装置31bから受信した制御信号(指示コマンドなど)に従って、サーピスパネル43に対して制御信号を送信する。サービスパネル43は、この制御信号に従って、コインカウンタやプリントカウンタを動作させる(たとえばカウンタを1インクリメントする)。
【0065】
音声制御部47は、制御基板35を介して撮影用コンピュータ装置31aおよび画像編集用コンピュータ装置31bに接続されている。撮影用スピーカ18は、撮影用コンピュータ装置31aから制御基板35および音声制御部47を介して与えられる指示信号に基づいて、撮影のための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。また、編集側スピーカ25は、上述のように、編集側筐体3に配備され、画像編集用コンピュータ装置31bから制御基板35および音声制御部47を介して与えられる指示信号に基づいて、編集のための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。
【0066】
コイン制御部46は、コイン投入口15に投入されたコインの正当性を検出し、制御基板35にコインが投入されたことを示す検出信号を送信する。このとき、制御基板35は、撮影用コンピュータ装置31aあるいは画像編集用コンピュータ装置31bから受信した制御信号(指示コマンドなど)に従って、コイン制御部46に対して制御信号を送信する。所定枚数のコインが投入されると、コイン制御部46は制御信号に従って、新たにコインが投入されないようにコイン投入口15をブロックする。
【0067】
以上のような構成において、ユーザは、撮影ブース12内において、タッチパネルディスプレイ21を介して背景画像を選択したうえで、はしご8A、8B、撮影用椅子9を利用するなどして好みの撮影ポーズを形成して写真撮影を行なう。
【0068】
上記のようにして、撮影を行ったユーザは、編集ブース13Aまたは13Bに移動し、タッチペン24を用いて、撮影画像が表示されるタブレットディスプレイ23に対して編集画像の入力を行なう。そして、編集画像の入力が終わると、生成された印刷用画像がシールシート28に印刷されて排出されるプリント取出口26に移動し、出力されるシールシート28を取得して写真シール作成装置の利用を終了する。
【0069】
ここで、写真シール作成装置における撮影側の処理について、図9を参照しながら詳細に説明する。
【0070】
この撮影側の処理は、撮影用コンピュータ装置31aにおけるCPU32aがHDD33aに記憶された動作プログラムをメモリ34aに読出して実行することで実現される。
【0071】
撮影側の処理としては、はじめに、写真シール作成装置に電源が投入されると、撮影用コンピュータ装置31aのHDD33a、画像編集用コンピュータ装置31bのHDD33bに格納された動作プログラムが起動する。CPU32a,32bは、各種機器が正常に接続されているかチェックし、初期化が必要な機器に対しては初期化を行なう。
【0072】
初期化処理時に、コイン制御部46がコイン投入口15をロックするように作動している場合は、CPU32aはロックを解除する制御信号を送出し、ロックを解除する。そしてコイン投入を可能にする。
【0073】
次にCPU32aは、写真シール作成装置の利用を促すタイトルデモ画面を撮影ブース12におけるタッチパネルディスプレイ21に表示し、その間にコイン制御部46において対価であるコインの投入を監視する(S101)。
【0074】
所定の枚数のコインが、ユーザにより投入されたと判断すると、これ以上のコインが過剰に投入されないように、コイン投入口15をロックする。
【0075】
コインロックを行なうと、次に、ユーザからタッチパネルディスプレイ21を介してスタートの指示を示す画面のタッチ(S103)と、撮影コースの選択とを受付ける(S103)。撮影コースは、ここではたとえば、「こだわりコース」、「オートコース」の2種類のコースがあり、選択されるコースによって撮影方法、撮影回数、写り具合、明るさなどが異なるように設定されている。ユーザはこれらのコースの中から好みの撮影コースを選択する。
【0076】
「こだわりコース」が選択されると、図10および図11の処理が行なわれ、「オートコース」が選択されると、図21の処理が行なわれる。これらの処理については、後述する。
【0077】
所定枚数の撮影が終了する、あるいは撮影制限時間が経過すると、CPU32aは、処理をステップS111に進め、タッチパネルディスプレイ21にメイン写真選択画面を表示する。この画面において、ユーザは撮影された4〜12枚の写真の中から、メインとなる写真を4枚選択する。
【0078】
次に、タッチパネルディスプレイ21に撮影終了の画面を表示して(S113)、撮影画像を画像編集用コンピュータ装置31bに転送する。また、このときにエラーチェックを行なってもよい。そして、ユーザを編集ブース13Aまたは13Bに案内し、処理をステップS101に戻し、前記ユーザに対する撮影側の処理を終了する。
【0079】
撮影を終えたユーザは撮影側の処理が終了したことになるので、撮影ブース12を出て、次の編集作業を行なうべく、所定の編集ブース13Aまたは13Bに移動し、編集作業を開始する。
【0080】
図10および図11は、図9のこだわりコースでの処理を示すフローチャートである。
ステップS201において、タッチパネルディスプレイ21に写りおよび明るさの選択画面を表示する。
【0081】
図12は、写りおよび明るさの選択画面の具体例を示す図である。
ここでは、2種類の写り方(ソフト/ハード)と、明るさ(明るい/オススメ/ふつう/こんがり)の中からユーザは好みのものを選択することができる。
【0082】
ここでは装置の設定に関する2つの項目として、写り方と明るさとの選択を受付けているが、写り方の項目に関する選択肢(ソフト/ハード)のそれぞれに対応付けて、明るさの項目に関する複数の選択肢(明るい/オススメ/ふつう/こんがり)を表示している。このような表示を行なうことで、明るさの項目に関する選択肢が選択されると、それに対応付けられている写り方の項目に関する選択肢も選択されたものと判定することができる。これにより、ユーザの1回の操作で2つの項目の選択を受付けることができ、操作時間を短縮することができるという効果がある。
【0083】
ステップS203において、タッチパネルディスプレイ21に、3回分の撮影それぞれにおける、使用するカメラおよび合成する背景画像の選択画面を表示する。
【0084】
図13は、使用するカメラおよび合成する背景画像の選択画面の具体例を示す図である。
【0085】
ここでは、背景としてa〜hの8種類、および3台のカメラのうちのどのカメラを用いた撮影を行なうかを選択することができる。選択肢としては、8×3の24種類があるものとするが、スクロール表示などを用いることによりさらに背景の選択肢を増やすよう装置を構成してもよい。図13においても、カメラに対する選択肢のそれぞれに対応させて、背景に対する複数の選択肢を表示しているため、操作時間の短縮が図られる。
【0086】
なお、ステップS201では写りと明るさの2つの項目を、ステップS203ではカメラと背景の2つの項目を選択することとしたが、たとえば図14に示されるように、先ず画面(1)を表示し、そこで項目A(第1の項目)についての選択(たとえば、a1〜a3のいずれか)を受付け、その後画面(2)を表示し、そこで項目B(第2の項目)についての選択(たとえば、b1〜b3のいずれか)を受付けるようにしてもよい。但し、この場合2画面分のデータを用意せねばならず、またユーザの選択に係る時間が長くなり、顧客回転率の点で問題がある。
【0087】
また、図15に示されるように1つの画面で2つの項目を選択させ、1画面において画面中の2箇所のタッチをユーザから受付けるようにしてもよいが、この場合でもユーザは2回の選択を行なわねばならず、選択に係る時間が長くなる。
【0088】
そこで、本実施の形態では図16に示されるように、1つの画面中において2つの項目を一度に選択できるようにするために、タッチパネルディスプレイ21の表示における項目Aに対する選択肢a1〜a3のそれぞれに、項目Bに対する選択肢b1〜b3を表示させる。これにより、1回のタッチで2項目を選択することができ、ユーザの選択に係る時間を短くすることができるという効果がある。
【0089】
すなわち、図12においてはソフト/ハードの選択肢の中に、明るい/オススメ/ふつう/こんがりの選択肢が含まれている。また、図13の例ではカメラの選択肢の中に背景の選択肢が含まれている。
【0090】
なお、図12、13、および16の例では、1つの項目の中に同じ選択肢を含めることとしたが、図17に示されるように項目Aの選択肢a1〜a3ごとに、その中に含める項目Bの選択肢を変化させるようにしてもよい。このようにすることで、項目Aに適した項目Bの選択肢を提供することができ、また設定されると好ましくない組合せで選択肢が選ばれることを防ぐことができる。
【0091】
ステップS205において、選ばれた設定で3回分の撮影が行なわれる。先ず、1shot目を撮影するカメラがどのカメラなのかをユーザに教示すべく、タッチパネルディスプレイ21に矢印などを用いた案内画面を表示する。このとき、1shot目を撮影するカメラに対応するLED表示灯20を点滅表示させ、ユーザに対して目立たせる。
【0092】
例として1shot目にカメラ4による撮影を行なう場合を説明すると、タッチパネルディスプレイ21には、そのカメラの方向を示す案内画面が表示される。なお、案内画面の表示に合わせて、「左のカメラで撮影するよ!」といった音声案内をすることが好ましい。
【0093】
カメラ4で撮影するという案内画面がタッチパネルディスプレイ21に表示され、かつ、カメラ4に対応するLED表示灯20Aが点灯表示されると、ユーザはその体を、撮影側筐体2Bに対して向かい合っている現在の方向から、撮影を行なうカメラ4に相対する方向に回転させる。
【0094】
CPU32aは、タッチパネルディスプレイ21に案内画面を表示すると、カメラ4が現在撮影している画像をライブ画像としてライブモニタ19Aに表示する。そして、CPU32aは、選択された設定に基づいて、写りや明るさを変更し、シャッタ動作を行なう。なお、シャッタ動作の際には、LED表示灯20の点滅状態は解かれ、ユーザにとって目障りにならないようにされている。また、被写体若しくは被写体の目などへLED表示灯が映りこむことを防ぐことができる。
【0095】
このとき、カメラ4と背景22Aとの距離がS1で、カメラ4は距離S1の区間内においてアップ撮影を良好にできるような設定とされ、かつ、ユーザがカメラ4に対して距離S1以上離れられないように制限されているため、カメラ4で常に綺麗なアップ撮影を行なうことができる。
【0096】
そして、シャッタ動作を終えると、どのような画像が撮影されたのかをユーザに示すべく、CPU32aは、撮影した画像をタッチパネルディスプレイ21とライブモニタ19Aに表示する。このときLED表示灯20は、点灯状態となる。撮影画像を所定の間だけ表示すると、次に、CPU32aは、所定枚数(ここでは3枚)の撮影をしたのかを判断し、所定枚数の撮影が完了するまで撮影処理を行なう。
【0097】
なお、カメラ5による撮影が行なわれる際には、ユーザは背景22B側に体を寄せ、はしご8A、8Bや撮影用椅子9を使用して、カメラ5との距離がほぼS2となる位置で撮影ポーズを形成する。カメラ5と背景22Bとの距離がS2で、カメラ5はほぼ距離S2において全身撮影を良好にできるような設定とされ、かつ、ユーザがカメラ5に対してほぼ距離S2の位置で撮影ポーズを形成するため、カメラ5で常に綺麗な全身撮影を行なうことができる。
【0098】
以上のような撮影方法によると、ユーザは、1回の撮影が終わるたびに、タッチパネルディスプレイ21を見て次にどのカメラで撮影が行われるのかを確認し、そして、タッチパネルディスプレイ21に表示、案内され、かつ、LED表示灯20により案内されたカメラに相対するように体の向きを変え、そのカメラに対して撮影ポーズを形成して撮影を行なう、ということを連続して繰り返し行なうことになる。
【0099】
また、複数のカメラの近傍に備えられたそれぞれのLED表示灯20の表示を、シャッタ動作前(撮影前)は撮影するカメラを告知するために点滅させ、シャッタ動作中(撮影中)は被写体への映り込みを防止するために消灯させ、シャッター動作後(撮影後)は撮影された画像を確認させ、次に撮影するカメラと誤解させないために、点灯させることにより、複数のカメラにより撮影を行わせる写真シール作成装置において、ユーザの混乱なく視線を誘導でき、かつLEDが映りこまないきれいな写真を提供することが可能となる。
【0100】
3回の撮影が終了すると、図10のステップS207において、タッチパネルディスプレイ21に、次の3回分の撮影それぞれにおける、使用するカメラおよび合成する背景画像の選択画面を表示する。
【0101】
このとき、図13と同様の画面が表示されるが、既にステップS203で選択されたカメラおよび合成する背景画像の組合せの欄には、「選択済み」のマークを表示することで既に選択されて撮影済みであることをユーザに告知する。また、ステップS207においては「明るさ変更」ボタンが画面に表示される。「明るさ変更」ボタンが押下されると(S209でYES)、図18に示される明るさ選択画面が表示され、明るさの変更を行なうことができる(S219)。この明るさ変更は、1回だけ可能とする。
【0102】
3回分の撮影の設定が選択されると(S211でYES)、ステップS213でその設定による3回の撮影処理が行なわれる。
【0103】
3回の撮影が終了すると、ステップS215において、プレイ開始から所定時間(ここでは140秒)以上経過しているかを判定する。YESであれば、メインルーチン(図9のステップS111)へ戻る。NOであれば、ステップS217においてカメラ5を用いて人物スタンプ用の撮影を2回行なう。これは、後の編集処理でスタンプとして用いる画像を撮影するものである。2回の撮影後、メインルーチン(図9のステップS111)へ戻る。
【0104】
人物スタンプとは、カメラにより撮影された撮影画像から、人物である被写体以外の所定のキー色の背景部分をクロマキ処理により抽出し、抽出された画素を透明にし、後述の
編集処理のスタンプとして利用できるようサイズ等が加工された画像である。
【0105】
なお、上記フローチャートでは、6回の撮影を行なうときに設定画面を2回表示し、それぞれの設定画面において3回分の撮影の設定を行ない、設定後に3回の撮影を連続して行なうこととした。これに替えて、図19のフローチャートで示す撮影を行なってもよい。
【0106】
図19は、撮影処理の変形例を示すフローチャートである。
この変形例では、ステップS301において2回分の撮影の設定を行ない、ステップS303において、それぞれの設定で2回の撮影を行なう。ステップS305で合計6回の撮影が終了したかを判定し、YESとなるまで、ステップS301からの処理を繰返す。
【0107】
但し、図19に示した例では、ステップS301での選択に要する時間を20秒、ステップS303での1回の撮影に要する時間を10秒(2回の撮影で20秒)とすると、全体で(20+20)×3=120秒の時間が必要となる。
【0108】
これに対して本実施の形態では、図20のように3回分の撮影の設定を一度に行なわせ(S351)、それぞれの設定で3回の撮影を行ない(S353)、その処理を2回繰返すことで(S355)、合計6回の撮影を行なう処理が実行される。3回分の撮影のための設定時間を20秒、1回の撮影に要する時間を10秒(3回の撮影で30秒)とすると、全体で(20+30)×2=100秒の時間で設定から撮影までの処理を完了することができる。
【0109】
このように、本実施の形態では、撮影手段で一度に連続撮影する写真撮影の回数を、設定および撮影処理を繰返す回数よりも多くすることで、図19の例よりも、設定から撮影に至る時間を短縮することができ、顧客の回転率を上げることができるという効果がある。
【0110】
図21は、図9のオートコースでの処理を示すフローチャートである。
ステップS401において、タッチパネルディスプレイ21に楽曲の選択画面を表示する。楽曲には、プロモーションビデオなどのビデオムービーが対応付けられており、選択された楽曲のビデオ画像、音声とともに以降の撮影が行われることとなる。すなわち、選択された楽曲に応じて、撮影時にタッチパネルディスプレイ21に表示されるムービー、撮影側スピーカ18から流れる曲、撮影枚数、および撮影タイミングなどが決定される。
【0111】
ユーザによって楽曲の選択が行なわれると、その楽曲に対応するムービーの再生がタッチパネルディスプレイ21においてスタートし、同時にムービーに合わせた楽曲の音声が撮影側スピーカ18から出力され、ステップS403において再生が継続する。
【0112】
ステップS405において、再生中に撮影タイミングとなったかが判定され、YESであればムービーを流しながら、ステップS407において撮影の告知(用いるカメラの告知など)、カウントダウン、シャッター動作、およびプレビュー表示などの撮影の一連の処理が行なわれる。撮影の一連の処理においては、ユーザに撮影状況を示すための音声を楽曲に重ねて出力し、タッチパネルディスプレイ21に再生されるムービーに重ねて、撮影状況を示すための画像を表示する。
【0113】
ステップS409において、撮影が終了(またはムービーが終了)したかが判定され、YESであれば図9のステップS111へ戻り、NOであればステップS403からの処理を行なうことでムービーの再生を継続する。
【0114】
図22は、撮影時における一連の処理を示すフローチャートである。
図を参照して、ステップS501で撮影に使用するカメラに対応するLED表示灯20を点滅させることで、ユーザに対して撮影するカメラを知らせる。ステップS503において、撮影に使用するカメラに対応するライブモニタ19に、そのカメラのライブ画像を表示させる。
【0115】
ステップS505において、LED表示灯20を消灯することで、撮影中にユーザの目障りにならないようにする。ステップS507で映像と音声によるカウントダウンを開始し、カウントダウンが終了すると(S509でYES)、ステップS511でシャッター動作を行ない、画像を得る。ステップS513で、消灯させていたLED表示灯20を点灯させ、そのカメラで得られたプレビュー画面を表示する(S515)。プレビュー画面は、ライブモニタ19においては画面全体を用いて、タッチパネルディスプレイ21においては、ムービーに重ねた小さなサムネイル画像として表示されるものとする。
【0116】
本実施の形態では、撮影時にはLED表示灯を点滅、プレビュー画像表示時には点灯させているため、カメラで撮影を行なうのか、プレビュー表示を行なうのかをユーザに区別して告知することができる。
【0117】
図23は、オートコースにおけるタッチパネルディスプレイ21の表示内容のタイミングチャートを示す図である。
【0118】
たとえばユーザによりある楽曲のプロモーションビデオ(PV)が選択されたことを想定する。プロモーションビデオの再生がスタートする時点T1で、プロモーションビデオの画面に撮影開始を示すメッセージを重ねて表示する。プロモーションビデオの画面または音楽に合わせた好ましいタイミングを撮影タイミングT2とし、撮影の告知(用いるカメラの告知など)、カウントダウンを行ない、時刻T3においてシャッター動作を行なう。時刻T4において撮影画像をプレビュー表示させる。このT2〜T4の処理を繰返し行なうことで、複数回の撮影を行ない、プロモーションビデオが終了する所定時間前の時刻Tnにおいてプロモーションビデオに重ねて終了のメッセージを表示する。時刻Tn+1においてプロモーションビデオが終了する。
【0119】
たとえば、このT1〜T4のタイミング値(映像が再生されてからの経過時間)、及びそれぞれのタイミングでプロモーションビデオに重ねて表示する表示内容等の情報は、プロモーションビデオごとに所定のファイルに記録される。撮影用コンピュータ装置31aのHDD33aに記憶された当該ファイルをCPU32aが読み出し、再生と同時に開始されるタイマー等の計時手段により、再生からの経過時間を監視し、経過時間が記録されたタイミングに達した場合、記録された表示内容を表示させることにより、上記処理を実現することができる。このようにすれば、装置で提供するプロモーションビデオを追加、差し替え等する場合であっても、これらプロモーションビデオごとに、メッセージを重ねて表示する新たなプロモーションビデオを作成する必要がなく、上述のファイルの記録を更新するだけでよい、これにより、ユーザに提供する映像の差し替え等がスムーズに行なうことが可能となる。
【0120】
なお、1回の撮影ごとに使用するカメラを変更すると、ユーザは、撮影のたびごとに、タッチパネルディスプレイ21に表示、案内されるカメラに対して撮影ポーズを形成する、すなわち、撮影するカメラに応じて体の向きを変えたり、しやがんだり、立ったり、はしご8A、8Bに掴まったり、撮影用椅子9に座ったりすることで、単に撮影を行なうだけでなく、体を動かすという要素が追加されるので、音楽に合わせて、はしゃいで楽しく撮影を行なうことができ、ユーザに対して新たな遊戯性と驚きを提供することができる。さらに、ユーザによっては、体を動かしたことで爽快感を得ることもできる。
【0121】
また、上述したように、カメラ4は主にアップ撮影を目的とし、カメラ5は主に全身撮影を目的とし、カメラ6は主に下アングルからの全身撮影を目的としており、たとえば、撮影時におけるこれらのカメラの使用回数が均等になるように設定をすることで、ユーザに対して、アップ撮影、全身撮影、下アングルからの撮影をバランスよく行わせることができ、撮影ブース12ならびにこの撮影ブース12内に設けられているはしご8A、8B、撮影用椅子9を無駄なく使用させることができる。
【0122】
また、ユーザは、次に撮影で使用するカメラがどのカメラなのかを撮影前まで分からないことから、次に撮影に使用するカメラがどれであるのかを表示、案内するタッチパネルディスプレイ21やLED表示灯20に対して必然的に集中するようになり、したがって、ユーザを撮影に集中させることができる。
【0123】
また、撮影時にどのカメラを使用するのかは、あらかじめ設定しておいてもよいし、ランダムで決定してもよい。あらかじめ設定しておく場合であれば、たとえばカメラ4の次にカメラ6で撮影するパターンまたは、カメラ6の次にカメラ4で撮影するパターンを多く用いれば、ユーザの運動量を多くすることができ、逆に、カメラ4の次にカメラ5で撮影するパターンまたは、カメラ5の次にカメラ4で撮影するパターンを多く用いれば、ユーザ12の運動量を前者に比べて少なくすることができる。このように、撮影時にどのカメラを使用するのかをあらかじめ設定しておけば、ユーザの運動量を調整することができる。
【0124】
また、アップ撮影重視か全身撮影重視かを、ユーザにあらかじめ選択させておいて、その結果に基づいて、たとえば、全身撮影重視と選択されていれば、所定枚数の撮影のうち、カメラ5による撮影回数の割合が多くなるようにしてもよい。これにより、ユーザのニーズにより近付くことができる。
【0125】
また、上記においては、撮影のたびごとに使用するカメラが変更する場合を説明しているが、これに限らず、たとえばその回の撮影と次の撮影とを同じカメラで行ってもよい。このようにすることで、ユーザの意表をつくことができる。
【0126】
図24は、図21のステップS401で表示される楽曲選択画面の具体例を示す図である。
【0127】
図に示されるように、ここでは横3×縦4の計12の楽曲の中からユーザは好みのものを選択することができる。図中、N1〜N12は曲名が表示される部分を示し、a1〜a12はアーティスト名が表示される部分を示している。また、それぞれの楽曲に対応させてアーティストや曲のイメージを示す写真が表示される。また、星の数により難易度が表示される。
【0128】
さらに、「NEW」の表示により新規に導入された楽曲であることが示され、「PV」の表示によりプロモーションビデオが表示されることが、「NA」の表示によりそのアーティストによるナレーションが行なわれることが示されている。
【0129】
図25は、図23の開始メッセージ表示タイミングT1におけるタッチパネルディスプレイ21の表示の具体例を示す図である。
【0130】
この画面においては、プロモーションビデオの画像に「START」のメッセージが合成されて表示され、これにより撮影の一連の処理が始まることが告知される。
【0131】
図26〜28は、図23の撮影タイミングT2におけるタッチパネルディスプレイ21の表示の具体例を示す図である。
【0132】
図26〜28は、それぞれカメラ4〜6で撮影を行なう時の表示を示している。ここでは、矢印により視覚的に撮影するカメラを示している。なお、矢印などの撮影を示す表示は、画面に大きく重ねて表示することが好ましい。ムービーの表示からユーザの目を離させるためである。
【0133】
また、よりムービーの表示からユーザの目を離させるためには、矢印などの撮影の案内を表示するタイミングで、ムービーの音声だけを再生するようにし、ムービーを非表示、もしくは矢印表示に不透明の背景を表示する等、完全にムービーの映像を隠すようにしてもよい。
【0134】
なお、図25〜図28に示されるビデオ画像と、文字や矢印などの画像は、予め合成した状態でHDDに記録していてもよいし、別に記録しておき、プレイ中に合成することとしてもよい。音声に関しても同様であり、ビデオの音声と、撮影タイミングなどを通知する音声は、予め合成した状態でHDDに記録していてもよいし、別に記録しておき、プレイ中に合成することとしてもよい。
【0135】
図29は、図23のプレビュー表示タイミングT4におけるタッチパネルディスプレイ21の表示の具体例を示す図である。
【0136】
ここでは、9回の撮影が行なわれた後の表示を示しており、撮影された画像がP1〜P9として並べて表示されている。なお、プレビュー画像P1〜P12の表示は、所定時間経過後に消去し、ムービー表示の邪魔にならないようにしてもよい。
【0137】
なお、オートコースにおいては楽曲ごとの写真撮影枚数をユーザに知らせないことが好ましい。ユーザが写真撮影枚数によって楽曲を選択することをなくすためである。ムービーの再生には楽曲の宣伝効果もあり撮影回数が多く設定されている楽曲に選択が偏らないよう満遍なく選択させるためでもある。また、ムービー再生中においても、撮影の残り枚数をユーザに知らせないことが望ましい。ユーザを撮影に集中させるためである。
【0138】
また、バラード調の静かな曲に対しては撮影回数を少なくし、逆に激しい曲に対しては撮影回数を多くするなどしてもよい。また、曲によって撮影タイミング、撮影回数、撮影間隔、用いるカメラなどを変更することが好ましい。これにより、撮影の難易度を調整することが可能である。
【0139】
また、図25〜図28に示される画面は、外部PV用モニタ51にも表示するようにしてもよいし、外部PV用モニタ51においては、ビデオ画面のみを表示し、文字や矢印などの画像は表示しないようにしてもよい。外部PV用モニタ51の設置により、写真シール作成装置の利用を待機するユーザの退屈感をなくす効果がある。さらに、内部に表示されている映像と連動して表示させる場合には、撮影終了までのおおよその時間を外部に知らせる効果もあり、またどのような映像が表示されるかを撮影前にあらかじめ知ることができ、撮影ポーズ等を待機中に考えておくことも可能となる。
【0140】
図30は、編集側の処理を示すフローチャートである。
編集側の処理は、画像編集用コンピュータ装置31bの電源が投入されると、HDD33bに記憶されたプログラムがメモリ34bに自動的に展開され、CPU32bにより実行される処理である。編集側の処理を実行することにより、ユーザに対して、カメラ4、カメラ5、カメラ6で撮影された撮影画像に対する編集画像の入力を行なえるようにする。
【0141】
編集側の処理として、CPU32bは、まず初期化処理を行ない、「先に撮影をしてね!」などの待機画面を含むデモ画面をタブレットディスプレイ23に表示する(S601)。そして、撮影側から撮影画像が転送されるとデータ転送中画面を表示し(S603)、完了すると画面をペンでタッチさせることで編集処理をスタートさせる(S605)。
【0142】
ステップS607以降において、編集画像の入力処理(らくがき処理)を行なう。この編集画像の入力処理では、ユーザはタッチペン24により、ベンツール、スタンプツール、フレームツールなどの好みの編集ツールを選択し、所定の編集画像を撮影画像に対して入力するが、この編集画像の入力処理については既に公知であるので、詳細な説明は省略する。また、ここでは、いずれの撮影画像に対して編集画像を入力するかを選択させるために、撮影画像のサムネイル画像の一覧が表示される。図9のS111で選択されたメインの4枚の写真が大きく、残りの撮影画像は小さく表示され、撮影した撮影画像全てに編集画像を入力できるようになっている。
【0143】
タッチペン24は、タブレットディスプレイに対して左右2本備えられているため、タブレットディスプレイの画面は左右2分割され、左右それぞれのユーザからの入力を受付ける。
【0144】
編集画像の入力処理が終了すると、ステップS609において、ユーザからのおまけ画像の選択を最大4枚まで受付ける。
【0145】
CPU32bは、ユーザから印刷画像をシールシート28に印刷する際のレイアウトの選択を受け付け(S611)、落書き後のプレイを実行しながら(S613)、印刷を実行する。印刷が終了すると、その旨をユーザに対して告知し(S615)、写真シール作成装置の利用を終了させ、デモ画面に戻る(S601)。
【0146】
図31は、図30の落書き後のプレイ(S613)の処理を示すフローチャートである。
【0147】
図を参照してステップS701において、ユーザにプリント中に行なうプレイを選択させる。ここでは、携帯電話への画像の転送、携帯写真用落書き、および落書き見本を見る、の中から選択を受付けるものとする。なお、上述の通り画面は左右2分割されているため、左右ユーザにおいて異なる選択を受付け、異なるプレイを提供することも可能である。
【0148】
携帯電話への画像の転送が選択された場合には、ステップS703において、電波状況によっては送信できない旨の警告画面を表示する。ステップS705において、送信先のアドレスの入力を受付ける。また、IDが取得できるのであればそれに対応させて記憶しておいたアドレスを読出すようにしてもよい。
【0149】
ステップS707において、メイン画像として選んだ写真の中から携帯電話に送信する写真の選択を受付ける。
【0150】
図32は、図31のステップS707でタブレットディスプレイ23に表示される画面の具体例を示す図である。
【0151】
図に示されるように、ユーザによって選択されたメイン画像が表示され、選択が受付けられる。ここでは、画像編集が行われた状態のメイン画像A〜Dと、行われていない状態のメイン画像a〜dが表示され、入力を受付けるものとする。
【0152】
ステップS709において、送信する画像に対して動くデザインを施す処理を行ない、その画像を送信先に送信する。
【0153】
図33は、図31のステップS709でタブレットディスプレイ23に表示される画面の具体例を示す図である。
【0154】
図32で画像Cが選択されたものとすると、画像Cに対して複数のデザインを施した画像C1〜C6が表示され、ユーザからの選択を受付ける。なお、このうち一部は動かないデザインを施したものでもよく、またデザインを施さないものを送信画像としてもよい。
【0155】
ステップS739において、ウエイト画面をタブレットディスプレイの左右両方での処理が終了するまで表示する。
【0156】
携帯写真用落書きが選択された場合には、ステップS731において、電波状況によっては送信できない旨の警告画面を表示する。ステップS733において、送信先のアドレスの入力を受付ける。また、IDが取得できるのであればそれに対応させて記憶しておいたアドレスを読出すようにしてもよい。
【0157】
ステップS735において、ユーザに対して落書きの説明を行ない、ステップS737で落書きの入力を受付け、ステップS739へ進む。
【0158】
落書き見本を見る、が選択された場合には、ステップS761において、写真登録画面を表示する。ユーザはこの画面において、メイン画像の中から登録するものを1枚選択する。なお、ボタン押下により登録を行わないこととしてもよい。
【0159】
ステップS763において、過去に登録された写真の閲覧画面を表示し、ユーザからの投票を受付け、ステップS739へ進む。
【0160】
なお、印刷においては図12などの画面で、ソフトが選ばれたかハードが選ばれたかによって、印刷方法を変えても良い。たとえば前者が選ばれた場合マット調の印刷とし、後者が選ばれた場合には、光沢ありの印刷とするなどである。
【0161】
[その他]
なお、写真シール作成装置においては、1回の撮影で1枚の写真画像を生成する場合もあれば、複数回の撮影で1枚の写真画像を生成する場合もある。また、これら撮影によって得られた写真画像に編集を行ないそれぞれ編集された写真画像を生成する場合もある。さらに、カメラなどの撮影機能を備えない写真シール作成装置を構成することも可能である。この場合はカメラによる撮影に代えて、記憶媒体や通信回線から写真画像を取込む。このように写真シール作成装置において色々な方法で生成される写真画像を含む意味において生成手段としている。
【0162】
また、上述の写真シール作成装置のコンピュータ装置100の制御方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、RAMおよびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、電気通信回線や衛星通信回線などのネットワークを通じて、プログラムを提供することもできる。
【0163】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0164】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0165】
【図1】写真シール作成装置を撮影側筐体方面から見た斜視図である。
【図2】写真シール作成装置の平面図である。
【図3】撮影側筐体2Aに含まれるカメラ4の位置関係を示す図である。
【図4】撮影側筐体2Cに含まれるカメラ5および6の位置関係を示す図である。
【図5】図1のカメラ4の周辺の正面図である。
【図6】写真シール作成装置の機能構成を示すブロック図である。
【図7】クロマキーキャプチャーボード36の動作を示す図である。
【図8】複数の合成ライブ表示の動作を示す図である。
【図9】写真シール作成装置における撮影側の処理を示すフローチャートである。
【図10】こだわりコースでの処理を示すフローチャートである。
【図11】図10に続くフローチャートである。
【図12】写りおよび明るさの選択画面の具体例を示す図である。
【図13】使用するカメラおよび合成する背景画像の選択画面の具体例を示す図である。
【図14】選択画面の例を示す図である。
【図15】選択画面の例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態における選択画面の例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態における選択画面の例を示す図である。
【図18】明るさ選択画面を示す図である。
【図19】撮影処理の変形例を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施の形態における撮影処理を示すフローチャートである。
【図21】図9のオートコースでの処理を示すフローチャートである。
【図22】撮影時における一連の処理を示すフローチャートである。
【図23】オートコースにおけるタッチパネルディスプレイ21の表示内容のタイミングチャートを示す図である。
【図24】図21のステップS401で表示される楽曲選択画面の具体例を示す図である。
【図25】図23の開始メッセージ表示タイミングT1におけるタッチパネルディスプレイ21の表示の具体例を示す図である。
【図26】図23の撮影タイミングT2におけるタッチパネルディスプレイ21の表示の具体例を示す図である。
【図27】図23の撮影タイミングT2におけるタッチパネルディスプレイ21の表示の具体例を示す図である。
【図28】図23の撮影タイミングT2におけるタッチパネルディスプレイ21の表示の具体例を示す図である。
【図29】図23のプレビュー表示タイミングT4におけるタッチパネルディスプレイ21の表示の具体例を示す図である。
【図30】編集側の処理を示すフローチャートである。
【図31】図30の落書き後のプレイ(S613)の処理を示すフローチャートである。
【図32】図31のステップS707でタブレットディスプレイ23に表示される画面の具体例を示す図である。
【図33】図31のステップS709でタブレットディスプレイ23に表示される画面の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0166】
2A〜2C 撮影側筐体、3 編集側筐体、4〜6 カメラ、8A,8B はしご、9 撮影用椅子、12 撮影ブース、13 編集ブース、17a〜17d 照明パネル、18 撮影側スピーカ、19A〜19C ライブモニタ、20A〜20C LED表示灯、21 タッチパネルディスプレイ、22A,22B 背景、23 タブレットディスプレイ、24 タッチペン、25 編集側スピーカ、27 プリンタ、31a,31b コンピュータ装置、32a,32b CPU、33a,33b HDD、34a,34b メモリ、35 制御基板、36 クロマキーキャプチャーボード、47 音声制御部、51 PV用外部モニタ、55a〜55c 切替装置、57a〜57c クロマキ調整値、a1〜a3,b1〜b3 選択肢。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影空間内の被写体を撮影する、第1の方向に向けられた第1のカメラと、
撮影空間内の被写体を撮影する、第2の方向に向けられた第2のカメラと、
前記第1のカメラでの撮影時に、被写体の背景となる第1の背景部材と、
前記第2のカメラでの撮影時に、被写体の背景となる第2の背景部材とを備え、
前記第1のカメラおよび前記第1の背景部材の間の距離が、前記第2のカメラおよび前記第2の背景部材の間の距離よりも短く構成されている、写真シール作成装置。
【請求項2】
前記第1のカメラは、被写体のアップ撮影を行ない、前記第2のカメラは、被写体の全体撮影を行なう、請求項1に記載の写真シール作成装置。
【請求項3】
前記第1のカメラと前記第2のカメラとの間に、どのカメラを用いて撮影を行なうかを説明するためのディスプレイを備えた、請求項1または2に記載の写真シール作成装置。
【請求項4】
撮影空間内の被写体を撮影する第1のカメラと、
撮影空間内の被写体を撮影する第2のカメラと、
前記第1のカメラでの撮影時に、被写体の背景となる第1の背景部材と、
前記第2のカメラでの撮影時に、被写体の背景となる第2の背景部材と、
前記第1および第2のカメラのそれぞれからの映像信号を用いて、その背景に画像合成を行なう合成手段と、
前記合成手段の画像合成のための調整値を設定する設定手段であって、前記第1のカメラからの映像信号の合成を行なう時と、前記第2のカメラからの映像信号の合成を行なう時とで異なる値を設定する設定手段とを備えた、写真シール作成装置。
【請求項5】
前記第1のカメラからの映像であって、前記合成手段による合成後の映像を表示する第1のライブモニタと、
前記第2のカメラからの映像であって、前記合成手段による合成後の映像を表示する第2のライブモニタとをさらに備えた、請求項4に記載の写真シール作成装置。
【請求項6】
撮影空間内の被写体を撮影する第1のカメラと、
撮影空間内の被写体を撮影する第2のカメラと、
前記第1のカメラの近傍に設けられる、前記第1のカメラの撮影動作を示すための第1の表示手段と、
前記第2のカメラの近傍に設けられる、前記第2のカメラの撮影動作を示すための第2の表示手段と、
前記第1および第2の表示手段を用いて、撮影するカメラを告知する告知手段とを備え、
前記告知手段は、撮影するカメラの告知を行なうときには、そのカメラの近傍の表示手段の表示を点滅させ、撮影中においてはその表示を消灯させ、そのカメラによって撮影された画像の確認を行なわせるときには、その表示を点灯状態とする、写真シール作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2008−46489(P2008−46489A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−223420(P2006−223420)
【出願日】平成18年8月18日(2006.8.18)
【出願人】(591237685)株式会社メイクソフトウェア (137)
【Fターム(参考)】