説明

冷却式放射線放出デバイス

【課題】冷却式放射線放出デバイスを提供する。
【解決手段】冷却式放射線放出デバイスはその内部でX線を発生させる筐体を有している。この筐体内には、陰極と、この陰極と対面すると共にシャフト(7)上で回転するように配置させた陽極と、固定の陽極シャフト支持体(11)と、が存在している。この支持体は、陽極のシャフトをその内部に保持している保持用チェンバ(12)を含んでいる。この管球の冷却では、陽極シャフトを通過するガリウム−インジウム−すず液体合金の流れを利用する。この合金は熱及び電気に対する伝導体である。これによって、ベアリングの潤滑及び陽極の電力供給と同時に陽極の冷却が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は放射線放出デバイスであり、またさらに詳細にはX線管である。この実施形態は医用イメージングに使用することができ、さらに高パワーのX線管が使用される非破壊的管理の分野で使用することができる。本発明の一実施形態はこうしたデバイスの冷却を目的としている。
【背景技術】
【0002】
放射線医学では、シャフト上で回転する陽極を備えた電子管によってX線を発生させている。陰極と陽極の間に発生させた強力な電場によって、陰極が放出した電子を陽極に衝突させてX線を発生させる。このX線放出では、陽極にはそのシャフトによって正極性が加えられており、また陰極には負極性が加えられている。このユニットは、特に誘電体片によるか、電子管の筐体によって隔絶されている。この筐体はその一部がガラスから製作されることがある。
【0003】
この管球を高パワーで使用すると、陽極上への電子の衝突によってこの陽極を異常に加熱させる結果が生じる。パワーが過度に大きいと、陽極のエミッタ・トラックが劣化して衝突穴ができることがある。こうした過熱を防ぐために、電子流に対して常に新たでかつ常に低温の表面が提示されるように陽極を回転させている。
【0004】
したがって、管球のモータによって機械式ベアリング内で陽極のシャフトを自由に駆動させている。このシャフトは陽極チェンバ内に配置させている。この陽極チェンバ自体は陽極の支持体内に形成される。ベアリングは一方では陽極支持体によって保持されると共に、また一方では陽極のシャフトを保持している。
【0005】
実際に工業的規模で製作する場合、このベアリングは典型的なボールベアリングを備えており、一方磁気ベアリングは滅多に使用されない。回転陽極によって提起される問題点は、ベアリング内でのシャフトの回転中にボールをコーティングしている金属が急速に損耗することに起因する。ここでその実用寿命は約100時間であり、約6ヶ月から1年までの管球の使用期間に相当する。この問題を克服するために、ベアリングを鉛や銀などの金属を薄い層状にしてコーティングすることが提唱されている。金属層のこの早期の損耗を抑えるために、ボールとシャフトの各表面間、ベアリングと陽極のシャフトの間の境界面に潤滑剤薄膜を配置させている。このためには、チェンバの内部をガリウム−インジウム−すずベースの液体で満たしている。こうした液体が選択される理由は、これによれば摩擦係数が改善され、ボール同士の衝突のノイズが低下し、かつ対流と伝導のいずれかによって固定部分への陽極の加熱による熱の伝達が増大するためである。これ以外の潤滑剤液体は脱ガス特性が悪いために選択されない。
【特許文献1】特開平5−258691号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
目下の放射線医学や将来的な放射線医学では、診断を向上させるために電子管により要求されるパワーが増大しつつある。このパワーの増大は、陽極の重量を6〜8キログラムまで増大させつつある。このため、ベアリング内部で生じる影響が重大となる。さらに、毎秒2回転で連続回転させるコンピュータ断層法で使用する場合、そのベアリングは約8Gの加速度を受ける。毎秒3〜4回転の回転速度が予想される。この結果、ボールと液体を伴ったベアリングの実用寿命(したがって、管球の実用寿命)はその時間が限られることがある。実際に、この液体は、ベアリング内部で加熱や摩擦が発生するに連れて(また、発生した際に)その特性を失う(したがって、その品質が下がる)ことがある。
【0007】
回転陽極を使用するにはさらに、3つの主要な制約を満たさなければならない。第1は、その陽極の回転をできる限り自由かつできる限り完全としなければならず、また陽極の回転時に管球が振動するのを防止するように動的バランス調整に対する簡単な解決法を設計しなければならない。第2に、陽極は高い電圧に導くことができなければならない(通常は、鋼鉄製ボールベアリングを有するベアリングがこの目的に叶っている)。第3に、電子の陽極ターゲットとの衝突によって発生しシャフト内を伝わる熱が効率よく放出されなければならない。
【0008】
特開平5−258691号は、その内部においてボールベアリングがガリウム合金によって潤滑を受けているアセンブリに関して記載している。しかしこのアセンブリは上述の制約に適合していない。実際に、回転子の直径が大きいためにその内部におけるバランス調整が困難であり、熱放出が小型の固定シャフトによってなされており、かつ熱伝導及び電気伝導を改善させるように設計されたものは存在していない。
【0009】
米国特許第6,125,168号はX線管に関して記載しているが、ガリウム合金を使用して熱伝導を改善させているのみである。米国特許第6,160,868号もまた、ガリウム合金を用いた熱伝導率の改善を提供している。米国特許第6,377,658号も同種のものであり、さらに米国特許第6,192,107号も同様である。米国特許第4,943,989号は陽極自体の冷却を提供している。熱に関する理由から、米国特許第3,719,847号は気化し次いで液体状態に戻るような液体金属を提供している。米国特許第2003−0165217号は熱分流器を提供しているのみである。
【0010】
いずれの場合も、管球をより大きく製作することが要求される一方、取り扱いの理由からは管球をむしろより小さく製作することが求められるため、管球の冷却が問題となる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって本発明の一実施形態は、放射線放出デバイスであって、放射線をその内部で発生させる筐体と、該デバイスを冷却するための手段と、を備えたデバイスである。この筐体内には、陰極と、この陰極と対面すると共にシャフト上で回転するように配置させた陽極と、固定の陽極シャフト支持体と、がある。この支持体は、保持用チェンバと、該チェンバ内にあるボールベアリングと、を備えている。チェンバ内において陽極のシャフトはベアリングによって保持されている。この支持体のチェンバは、ベアリングをその中に浸漬させるガリウム−インジウム−すず液体合金で満たされている。デバイスを冷却するための手段は、管球の使用中に液体合金をチェンバに進入させかつ取り戻している循環路を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の一実施形態は、以下の説明及び添付の図面からより明瞭に理解できよう。これらの図面は、純粋に表示のために提供したものであり、いかなる意味でも本発明の範囲を制限するものではない。
【0013】
本発明の一実施形態では、金属液体合金が陽極を通って流れる。したがって、この合金は陽極支持体のチェンバに入り、この内部でベアリング及びシャフトを冷却し、かつ最終的に陽極を冷却する。チェンバからあるボリュームの合金が抽出されると、同時にこれが別の冷却ボリュームによって置き換えられる。この操作様式は、管球の使用中(すなわち、X線を発生させている間)に実行されており、これにより回転部分の重量(すなわち、陽極及び/またはそのシャフトの重量)を増加させることなく、かつ管球の大きさを増加させることなく冷却過程に寄与する合金量が増加する。したがって、X線によって加熱される質量が大きくなり、この際に加速度、バランス及びベアリングの付随する摩耗に関して全く影響を与えない。詳細には、この合金はガリウム−インジウム−すず合金である。
【0014】
本発明の別の実施形態によれば、シャフト出口の位置に配置させた密着封止デバイスによってチェンバの密着封止を得て、シャフト全体が液体金属合金内に浸漬されることになる。別の実施形態では、その陽極シャフトは長手方向に中空である。次いで、この陽極シャフトはこのシャフトの両側にある2つの別々のチェンバ内に存在させたベアリング上に置かれる。液体合金は、このシャフト内を流れて、シャフトをその長さ全体にわたって冷却する。
【0015】
図1a及び1bは、本発明の一実施形態によるX線管1を表している。管球1は筐体2を有している。例えば、筐体2は管球1の壁3によって境界画定された筐体である。管球1はさらに回転陽極4を有している。この回転陽極4は陰極5と対面するように配置されている。管球1の筐体2の内部には、陽極4を回転駆動するためのモータ6が存在する。このモータの固定子7は、筐体2の外部で回転子と対面するように配置させている。陽極4は陽極シャフト8を有している。陰極5は陽極トラック9と対面するように配置されている。陽極4に高電圧をパワー供給すると、電子が陰極5から解放されると共に、これらは強力な電場の影響下で陽極トラック9に衝突する。この入射の影響下で、X線放出性材料によって形成された陽極トラック9はX線を放出する。X線は壁3内に製作されたウィンドウ10を通過して管球1から出てくる。ウィンドウ10は例えば、ガラスやX線に対して透明な材料から製作されている。このウィンドウは気密性である。こうして形成した筐体2は従来方式で(詳細には後で心棒によって塞がれる吸引穴(図示せず)を通じて)真空状態にする。
【0016】
陽極4の回転状態を維持するために、管球1には金属から製作した陽極支持体11が設られている。この支持体11は中空であると共に、チェンバ12を有している。このチェンバ12内において参照番号13などのベアリングを、支持体11とシャフト8のそれぞれの上に置くことによって支持体11によって陽極4を維持している。陽極4の回転の間の潤滑及び熱伝達の問題を解決するために、チェンバ12をガリウム−インジウム−すず液体合金で満たすことがある。したがって、ベアリング13は液体合金内に浸漬される。ガリウム−インジウム−すず液体合金はさらに複数の役割を果たす。その第1は、該合金がベアリング13のボールを潤滑することである。第2に、該合金によって、支持体11によって指令された電位に対する陽極の高効率の電気接続が提供される。第3に、液体合金は、陽極4で発生した熱を取り出して陽極を冷却し、さらに陽極を支持体に連絡しこれをそのシャフト8内に伝えている。
【0017】
本発明の一実施形態では、その冷却手段は液体合金の循環によって提供される。循環路またはコンジッドは、液体合金をチェンバ12に進入させかつこれをこのチェンバから取り出すように設けられている。この循環路は管球の使用中に動作する。図示した幾つかの実施形態では、この循環路はチェンバ12とチェンバ14という2つのチェンバを備えている。2つのチェンバ12及び14はシャフト8の2つの端部のそれぞれ15及び16の位置に製作されている。このためには、チェンバ14は第2の支持体17内に製作される。この2つの支持体11及び17は壁3に対して固定される。例えば、チェンバ12は液体合金流入チェンバの役割を果たし、またチェンバ14は流出チェンバの役割を果たす。
【0018】
一方のチェンバからもう一方のチェンバまで通じさせるために、その液体合金が補助的コンジッドを占有することがある。シャフト8が中空であれば熱伝達効率を向上させることができる。さらにシャフト8は補助的コンジッドの役割を果たす。このためには、シャフト8はその長さ全体にわたる長手方向ボア18を有している。このボア18はチェンバ12及び14のそれぞれの内部にその端部において開かれている。したがって、チェンバ12及び14は液体合金をそれぞれ引き入れるため及び引き出すためのポート19及び20を有している。
【0019】
支持体1つだけの中に1つだけのチェンバを有することも可能である。この場合では、この単一の支持体がベアリングのすべてを支えると共に液体合金の引き入れ及び排除のための両方のポートを有することになる。
【0020】
シャフト8は、チェンバ12及び14の各々からの出口位置にそれぞれシャフト出口21及び22を有している。液体合金がこれらの出口21及び22を通過して流れないように、2つの補完的方法によって密着封止を得ている。第1に、真空気密を得るために、陽極シャフトが回転していないときに、支持体11または17の内径とシャフト8の外径の間で、これらの出口21または22に対して垂直の位置に1つの空間が境界画定される。この空間の境界は、シャフト8の材料と支持体11及び17の材料に対するガリウム−インジウム−すず液体金属合金の表面張力によって固定される。この合金は湿潤度(wetness)が低くかつ表面張力によって約100分の1ミリメートルのすき間が提供され、これによりシャフト8の高効率の回転に好都合であり、さらに工業的規模の条件への適合が容易であることが理解できよう。シャフト8が回転するときに、支持体11及び17は固定している。
【0021】
シャフト8が回転すると、液体合金の圧力が増加する。合金はチェンバ12から漏れて管球の筐体2を汚染させる傾向がある。この場合では、チェンバ12の内部に合金を閉じこめるために、出口21と接触状態にある支持体11の表面、または出口21に対して垂直の領域にあるシャフト8の表面にヘリカル起伏構成を提供するように設計される。このヘリカルピッチの向きは、シャフト8の回転のある種の検知について、ヘリカル起伏が、表面がその方向を向く前にスクレーパのような挙動をする向きとする。こうしたスクレーパは、合金をチェンバ12内に押し戻す傾向がある。この同じ構成は、必要であれば、チェンバ14に関しても実現させることができる。
【0022】
図1aの変形形態では、その回転子6は陽極シャフト8に沿って固定されている。この管球の全体寸法はより大きいが、シャフトの液体合金と接触した長さがより大きいために陽極シャフトによる熱移動はより高効率となる。図1bの変形形態では、その構造はよりコンパクトである。この第2の場合では、その回転子6は陽極円盤に対して固定である。この2つの場合において、その固定子の極は回転子の極が取る経路に対面するように提供される。図1aの変形形態の場合は、その回転子が支持体11内に配置されている。図1bの変形形態の場合は、これが筐体2内に直接配置されている。
【0023】
図2は、液体合金が熱交換器23に取り込まれるようにした一実施形態を表している。この交換器23内において、ガリウム−インジウム−すずベースの液体合金はその熱を別の流体(例えば、水)に与える。この交換器23は、例えば電気絶縁用材料(例えば、セラミック)から製作することがある。この場合、X線管の絶縁に対するより高効率の解決法が提示されることがある。必要であれば、陽極の電位は接地電位と異なることがあり、また高電圧に導くことがある。交換器23内を流れるもう一方の流体はヒートシンク24によって冷却され、ヒートシンク24自体は空気によって冷却されることがある。ポンプ25及び26はこれら異なるネットワーク内でこれらの流体を循環させている。
【0024】
図3は、開示したような冷却がなされたX線管を備えたアイソセンタ式C字アーム27が医学的に利用されている様子を表している。図3では、交換器25が固定子の可動部内に配置されており、一方ヒートシンク26はC字アーム27の基礎部に配置されている。この場所は広い空間が存在する箇所であり、また患者に対して(生じる循環ノイズを通じて)不都合を生じさせることなく空冷を確立できる箇所である。
【0025】
さらに、本発明の一実施形態に関して例示的な実施形態を参照しながら記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく機能及び/または方法及び/または結果について様々な変更が可能であると共に、その要素の等価物による置換が可能であることは当業者であれば理解するであろう。さらに、多くの修正形態により、本発明の本質的範囲を逸脱することなく具体的な状況や材料を本発明の教示に適応させることができる。したがって、本発明を実施するように企図したベストモードとして開示した特定の実施形態に本発明を限定しようという意図ではなく、本発明は添付の特許請求の範囲の域内に入るすべての実施形態を包含するように意図している。さらに、「第1」、「第2」などの用語の使用は、何らかの順序や重要度を意味しておらず、「第1」、「第2」などの用語はむしろ、ある要素や特徴を別の要素や特徴と区別するために使用したものである。さらに、「a」、「an」などの用語の使用は、数量の限定を意味したものではなく、むしろ言及された要素や特徴が少なくとも1つ存在することを意味している。また、図面の符号に対応する特許請求の範囲中の符号は、単に本願発明の理解をより容易にするために用いられているものであり、本願発明の範囲を狭める意図で用いられたものではない。そして、本願の特許請求の範囲に記載した事項は、明細書に組み込まれ、明細書の記載事項の一部となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1a】本発明のX線管の実施形態に関する一変形形態の模式的断面図である。
【図1b】本発明のX線管の実施形態に関する一変形形態の模式的断面図である。
【図2】本発明の別の実施形態の概略図である。
【図3】本発明の一実施形態の使用様式を表した図である。
【符号の説明】
【0027】
1 X線管
2 筐体
3 壁
4 回転陽極
5 陰極
6 モータ
7 固定子
8 陽極シャフト
9 陽極トラック
10 ウィンドウ
11 陽極支持体
12 チェンバ
13 ベアリング
14 チェンバ
15 シャフトの端部
16 シャフトの端部
17 第2の支持体
18 ボア
19 ポート
20 ポート
21 シャフト出口
22 シャフト出口
23 熱交換器
24 ヒートシンク
25 交換器
26 ヒートシンク
27 C字アーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その内部で放射線を発生させている筐体(2)と、
前記筐体内にある、陰極(5)、該陰極と対面すると共にシャフト(8)上で回転するように配置させた陽極(4)、及び固定の陽極シャフト支持体(11)と、を備える放射線放出デバイス(1)であって、
前記支持体は、保持用チェンバ(12)と、該チェンバ内にあるボールベアリング(13)と、を備えていること、
前記陽極のシャフトは前記ベアリングによって前記チェンバ内に保持されていること、
前記支持体の前記チェンバはベアリングをその中に浸漬させる液体合金で満たされていること、並びに
冷却手段(12、14)によって、該デバイスの使用中に液体合金をチェンバに進入させかつ取り戻していること、
を特徴とする放射線放出デバイス。
【請求項2】
該デバイスが2つのチェンバ(12、14)を備えること、
前記陽極シャフトは中空であり(18)かつこれらの2つのチェンバのうちの一方においてその2つの端部(15、16)の位置で保持されていること、並びに
一方のチェンバが前記冷却手段の液体合金のための流入チェンバの役割をしており、もう一方のチェンバが前記冷却手段の液体合金のための流出チェンバの役割をしていること、
を特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
シャフト出口の位置でチェンバからの合金の漏れを防止するための密着封止手段を備える請求項1乃至2のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項4】
前記シャフトを駆動させるためのモータ(6)であって、その回転子が前記チェンバまたは筐体の内部にありかつ前記陽極を回転させているモータと、
前記チェンバまたは筐体の外部にあって、陽極シャフトに沿って固定された前記回転子と対面して配置されている固定子(7)と、
を備える請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記シャフトを駆動させるためのモータであって、その回転子が前記チェンバまたは筐体の内部にありかつ前記陽極を回転させているモータと、
前記チェンバまたは筐体の外部にあって、陽極円盤に対して固定された前記回転子と対面して配置されている固定子と、
を備える請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記液体合金から別の流体まで熱を移転させるための熱交換器(23)を備える請求項1乃至5のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記熱交換器は電気絶縁デバイスを備えており、かつ前記別の流体は電気絶縁用流体である、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
電気的接地を有しており、前記陽極が該電気的接地の電位に導かれている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記陽極シャフトの前記支持体からの出口の位置において支持体は、その1つがシャフトに取り付けられており別の1つが支持体に取り付けられている相対する2つの同心性表面であって、シャフトに取り付けられた表面が支持体に取り付けられた表面の内部に配置されており、これらの2つの表面間のすき間がこの合金の表面張力による合金の自然流のすき間と比べてより狭くなっている2つの同心性表面を有している、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記陽極シャフトの前記支持体からの出口の位置において支持体は、その1つがシャフトに取り付けられており別の1つが支持体に取り付けられている相対する2つの同心性表面であって、シャフトに取り付けられた表面が支持体に取り付けられた表面の内部に配置されており、これらの表面のうちの一方は、そのピッチの向きが陽極の回転時に合金をチェンバ内に押し入れるようにしたヘリカル起伏構成またはスパイラル起伏構成を備えている2つの同心性表面を有している、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記液体合金がガリウム−インジウム−すずである、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のデバイス。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2006−179482(P2006−179482A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−352800(P2005−352800)
【出願日】平成17年12月7日(2005.12.7)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】