説明

凍結乾燥製剤の包装体の製造方法

【課題】無菌性を保持した凍結乾燥製剤の包袋体の製造方法に関し、無菌性を維持するために高額な設備投資を必要とすることがなく、また製剤がタンパク質などの場合に変性や失活のおそれを生じさせることのない無菌的な凍結乾燥製剤の包袋体の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】下記(1)乃至(3)の工程を含むことを特徴とする。
(1)無菌下で、凍結乾燥すべき製剤を容器内に収容する工程
(2)無菌下で、菌遮断性且つ通気性を有する密閉シートを前記製剤が収容された容器の周縁部に溶着する工程
(3)該密閉シートが容器の周縁部に溶着され密閉された容器を凍結乾燥する工程

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無菌性を維持した凍結乾燥製剤の包装体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品の無菌的な製造を行う場合、その作業所に要求される清浄度のレベルは高く、そのレベルを維持・管理するための構造物や設備には多大な投資が必要となる。
【0003】
凍結乾燥されるタンパク質製剤のような医薬品の製造を行う場合、一般にはバイアルやトレイ等の容器等に凍結乾燥すべき製剤を充填し、半密閉状態で凍結乾燥を行い、凍結乾燥後にその容器を密閉する方法等が採用されている。
【0004】
しかしながら、このような方法では、容器の密閉性が維持されていないので、製造現場の広い範囲にわたっての無菌性、乾燥性を維持する必要があり、そのための設備コスト及びランニングコストが上昇することとなる。たとえばアイソレーター等の高額な設備投資も必要となっていた。
【0005】
また、凍結乾燥後、その製剤の無菌性が保証されない場合、製剤に対して電子線滅菌やガンマ線照射滅菌を行う場合もあるが、タンパク質製剤の場合、照射線量に応じて変性や失活が認められるので、このような照射線による滅菌は避ける必要がある。
【0006】
尚、バイアル等の容器を用いることの問題点を解決するために、たとえば下記特許文献1に示すような特許出願もなされているが、この特許文献1に記載された発明においても、容器で製剤を密封する前に凍結乾燥されているため、無菌性を維持するための高額な設備投資が必要となる点で、従来の問題点を解決しうるには至らなかった。また、この特許文献1に記載された発明においても紫外線滅菌などがなされており、製剤がタンパク質の場合に変性や失活のおそれを解消することもできない。
【0007】
【特許文献1】特許第2767016号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、無菌性を維持するために高額な設備投資を必要とすることがなく、また製剤がタンパク質などの場合に変性や失活のおそれを生じさせることのない無菌的な凍結乾燥製剤の包装体の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記のような課題を解決するために、
(1)無菌下で、凍結乾燥すべき製剤を容器内に収容する工程
(2)無菌下で、菌遮断性且つ通気性を有する密閉シートを前記製剤が収容された容器の周縁部に溶着する工程
(3)該密閉シートが容器の周縁部に溶着され密閉された容器を凍結乾燥する工程
上記(1)乃至(3)の工程を含むことを特徴とする、凍結乾燥製剤包装体の製造方法を提供するものである。
【0010】
菌遮断性且つ通気性を有する密閉シートの容器周縁部への溶着は、シール剤を介して行うのが望ましい。シール剤としては、たとえばワックス系ホットメルト接着剤のようなものが用いられる。また、製剤が収容される容器としては、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、又はこれらの複合素材で構成されたものが用いられる。さらに、密閉シートとしては、たとえばポリエチレンの連続極細繊維に熱、圧力をかけて結合させた素材からなるものが用いられる。凍結乾燥製剤としては、たとえばタンパク質製剤が用いられ、そのタンパク質製剤として、たとえばトロンビン含有製剤やフィブリノゲン含有製剤のようなものが用いられる。タンパク質製剤は、たとえばタンパク質を支持体に含浸させること等によって固定化した形態とすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、上述のように、容器内に被包装物を収容する工程と、菌遮断性で且つ通気性を有する密閉シートを容器の周縁部に溶着する工程とを無菌状態で行い、その後に凍結乾燥工程を行なうため、すなわち凍結乾燥工程前において、すでに密閉シートを容器の周縁部に溶着して容器の密閉性が維持されているため、凍結乾燥工程においては、無菌性を維持するために、アイソレーターなどの高額な設備を必要とせずに、無菌的に凍結乾燥製剤が得られるという効果がある。
【0012】
また、製剤がタンパク質などの場合に変性や失活のおそれを生じさせることがないという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の凍結乾燥製剤の包装体の製造方法は、上述のように、
(1)無菌下で、凍結乾燥すべき製剤を容器内に収容する工程
(2)無菌下で、菌遮断性且つ通気性を有する密閉シートを前記製剤が収容された容器の周縁部に溶着する工程
(3)該密閉シートが容器の周縁部に溶着され密閉された容器を凍結乾燥する工程
上記(1)乃至(3)の工程を含むものである。
【0014】
凍結乾燥すべき製剤を容器内に収容する(1)の工程では、予め支持体を充填することができる。この支持体としては、たとえば不織布からなるものが用いられる。このような不織布からなる支持体を用いることで、薬液等の製剤を支持体に滴下して、その製剤を支持体に含浸させることができる。支持体の形態は問うものではないが、たとえばシート状の形態とすることができる。製剤としては、たとえばタンパク質製剤等を用いることができる。タンパク質製剤としては、たとえばトロンビン含有製剤やフィブリノゲン含有製剤のようなものを用いることが可能であり、これ以外のタンパク質製剤を用いることも可能である。この場合、トロンビン含有製剤やフィブリノゲン含有製剤等のタンパク質製剤は、トロンビンやフィブリノゲンをシート状の支持体に含浸させること等によって固定化した固定化シート製剤の形態とすることができる。
【0015】
また容器の材質は特に限定されるものではないが、凍結乾燥によっても割れにくい素材、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、またはこれらの複合素材で構成されたものを用いることができる。後述する密閉シートの剥離性を良好とする観点からは、ポリエチレン若しくはその複合素材を用いることが望ましい。
【0016】
被包装物の収容後に、菌遮断性で且つ通気性を有する密閉シートを容器の周縁部に溶着する(2)の工程においては、シール装置に容器を設置した状態で、密閉シートを加熱によって容器の周縁部に溶着する。加熱温度は特に限定されないが、130〜150℃程度の温度でなされる。
【0017】
密閉シートは、菌遮断性で且つ通気性を有するものである。すなわち、空気は通過させるが細菌等を通過させないような径(好ましくは0.3μm以下)の微細孔を多数有するメッシュ状の素材で密閉シートが構成される。たとえばポリエチレンの連続極細繊維に熱、圧力をかけて結合させた素材からなるようなものが用いられる。具体的にはデュポン社のタイベック(登録商標)が例示される。
【0018】
また、密閉シートは、シール剤を介して容器の周縁部に溶着することが望ましい。シール剤としては、後に凍結乾燥がされるので、その温度にも耐えることができるような素材であることが望ましく、たとえばワックス系のホットメルト接着剤等が用いられる。このようなホットメルト接着剤を、上記タイベック(登録商標)にドットコーティングした市販品(米国オリバープロダクツ社製)を、上記密閉シートとして用いることが可能である。
【0019】
上述のように、製剤を容器内に収容する(1)の工程と、容器の周縁部に密閉シートを溶着する(2)の工程は無菌室内でなされるが、(3)の凍結乾燥工程は無菌室の外部でなされる。凍結乾燥は約−50℃程度の温度でなされる。凍結乾燥後には、上記のように密閉シートで密閉された容器は、アルミニウムシートで包装され、製品として供されることとなる。
【0020】
以下、一実施形態の凍結乾燥製剤の包装体の製造方法について、図面に従ってより具体的について説明する。
【0021】
先ず、凍結乾燥製剤を収容すべき容器を準備する。本実施形態においては、容器1は、図1及び図2に示すように、上面に開口部2を有し、底面3から側面4が斜めに短く立ち上がり形成されて、全体が平面略長方形状のトレイ状に形成されている。開口部2の周縁にはフランジ部5が外向きに突設されており、一端側のフランジ部5には、斜めに傾斜する傾斜部6が連設されている。容器1の素材としては、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートの複合素材からなるものが用いられる。
【0022】
次に、図3に示すように、容器1内に支持体7を収容し、該容器1の底面3に支持体7を載置する。この支持体7は不織布によって構成されている。次に、図4に示すように、液体の製剤8を、支持体7に滴下するように容器1内に収容する。製剤8としては、上記のように、トロンビンやフィブリノゲン等のタンパク質の製剤等が用いられる。支持体7に滴下することで、製剤8は該支持体7に含浸されることとなる。
【0023】
次に、図5及び図6に示すように、密閉シート9を容器1のフランジ部5に溶着する。より具体的には、フランジ部5と対面する密閉シート9の周縁部にシール剤を塗布し、そのシール剤が塗布された部分を容器1のフランジ部5に接合させ、加熱することによって密閉シート9の周縁部を容器1のフランジ部5に溶着する。密閉シート9の素材としては、本実施形態では、ポリエチレンの連続極細繊維に熱、圧力をかけて結合させた素材からなるもの、具体的にはデュポン社のタイベック(登録商標)が用いられる。
【0024】
ここで密閉シート9の一端9a側は、図5及び図6に示すように、一端側のフランジ部3に連設する傾斜部6と接合するが、この傾斜部6と接合する密閉シート9の一端9aの部分においては溶着がなされず、その密閉シート9の一端9a側と傾斜部6とは離間した状態とされている。これは、容器の開封時において、溶着されていない密閉シート9の一端9a側を開封起点とし、密閉シート9を捲り上げて容器1のフランジ部5から剥離するのを容易にするためである。
【0025】
このように容器1内に製剤8を含浸させた支持体7を収容し、その容器1を密閉シート9で密閉することにより、図5及び図6に示すような包装体10が得られることとなる。このような包装体10を凍結乾燥した後、その凍結乾燥後の包装体10を、図7に示すように、アルミニウムシートからなる包材11で包装する。この場合、図示しないが、包装体10とともに乾燥剤を包材11内に封入することができる。
【実施例】
【0026】
次に、本発明の凍結乾燥製剤の包装体の製造方法を、実施例に従ってさらに詳細に説明するが、かかる実施例のみに本発明が限定されるものではない。
【0027】
(実施例1)
先ず、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートの複合素材からなる樹脂を真空もしくは圧空成形法によって、上記図1及び図2に示すような容器を成形する。
【0028】
次に、上記のような成形方法で得られた容器に支持体を収容し、容器の底面に載置する。支持体としては、ポリグリコール酸シート(PGAシート:グンゼ社製)を用いた。このPGAシートに、タンパク質製剤である1850U/mLのトロンビン溶液(180mM ヒスチジン、3重量%トレハロース、1重量%グリセリン、20mM塩化カルシウム、0.1重量%Tween80)を1平方センチメートル当たり50μL充填した。
【0029】
次に、上記のように支持体及びタンパク質製剤を充填した容器の周縁部(フランジ部)に、密閉シートを重層し、重層部分を130〜160℃で0.5〜10秒間加熱処理し圧着を行った。密閉シートとしては、微細孔を多数有するメッシュ状の素材であって、ポリエチレンの連続極細繊維に熱、圧力をかけて結合させた素材であるタイベック(デュポン社製)に、ワックス系のホットメルト接着剤をドットコーティングしたもの(米国オリバープロダクツ社製)を用いた。このようなホットメルト接着剤のドットコーティングは、タイベックからなる密閉シートの素材の、上記容器の周縁部と対面する周縁部に施されている。
【0030】
このように密閉シートによって密閉した容器を、−50℃で2時間凍結した後、真空乾燥させ、トロンビン固定化シート製剤を調製した。凍結乾燥後のトロンビン固定化シート製剤は、容器のまま乾燥剤を同封してアルミニウムシートを用いて密封保存を行った。
【0031】
(比較例1)
上記実施例1の容器及び密閉シートによる包装に代えて、ポリスチレン製シャーレを用いて実施例1と同様の操作を行った。すなわち、ポリスチレン製シャーレ内にPGAシートを収容し、そのPGAシートに上記実施例1と同じトロンビン溶液を滴下して含浸させた。
【0032】
このようにPGAシート及びトロンビン溶液が収容されたポリスチレン製シャーレに、ポリスチレン製のシャーレを蓋として半密閉状態で嵌合し、−50℃で2時間凍結した後、真空乾燥させ、トロンビン固定化シート製剤を調製した。また、このようなトロンビン固定化シート製剤は、実施例1と同様に、容器のまま乾燥剤を同封してアルミニウムシートを用いて密封保存した。
【0033】
(試験例1)
上記実施例1及び比較例1のトロンビン固定化シート製剤について、凍結乾燥直後及び37℃での保存1ヵ月後のそれぞれの含水量を、カールフィッシャー水分定量器(京都電子社製)を用いて測定した。試験結果を表1に示す。
【0034】
【表1】

【0035】
表1からも明らかなように、実施例1及び比較例1の凍結乾燥直後及び1ヶ月保存後の含湿度に差は認められず、実施例1のような容器と密閉シートからなる形態の包装体でも、比較例1のようにポリスチレン製シャーレによる半密閉状態の包装の場合と同様に凍結乾燥が可能であることが示された。
【0036】
(試験例2)
上記実施例1及び比較例1のトロンビン固定化シート製剤について、凍結乾燥直後及び37℃での保存1ヵ月後のそれぞれの含水量を、トロンビン活性を測定した。37℃という温度条件は、トロンビンを保存するには過酷な温度条件であるが、短期間で残存活性を測定するために、あえて37℃の温度条件で試験した。
【0037】
トロンビンの活性は以下の方法で測定した。すなわち、ファルコン社製2008チューブに、上記実施例1と比較例1の試料20μlに、50mM Tris−HCl(pH8.5)及び50mM NaClからなるバッファー60μlを添加し、さらに0.1重量% PULURONIC F−68を20μl添加して、37℃で3分インキュベーションした。
【0038】
標準品としてヒトプラズマ由来精製α−トロンビン(ヘマトロジックテクノロジー社製:KCT−0020)を、上記バッファーで5、2.5、1.25、0.625、0.3125μg/mlに希釈したものを用いた。
【0039】
上記の反応液にテストチーム発色基質S−2238(1mM:第一化学薬品工業製)を100μl添加して攪拌混合し、37℃で5分間の反応後、0.1Mクエン酸溶液を800μl加えて反応を停止させた。反応液200μlを96ウェルプレートに移し、OD405/650を測定した。実施例1と比較例1ともに、凍結乾燥直後の測定値を100%とし、それに対する保存1ヵ月後の測定値を百分率で示した。試験結果を表2に示す。
【0040】
表2からも明らかなように、実施例1及び比較例1の凍結乾燥直後及び1ヶ月保存後のトロンビン活性には差は認められず、実施例1のような容器と密閉シートからなる形態の包装体でも、比較例1のようにポリスチレン製シャーレによる半密閉状態の包装の場合と同様に凍結乾燥が可能であることが示された。
【0041】
【表2】

【0042】
(試験例3)
医薬品の滅菌方法には、種々の方法があり、それぞれの剤型により選択することが可能である。たとえば溶液であればろ過滅菌、医療用材料であればエチレンオキサイドガス滅菌などである。しかしながら、製剤が、上記トロンビンのようなタンパク質の場合、エチレンオキサイドガス、電子線、γ線滅菌などを用いると、変性が起こり失活することが予想される。
【0043】
そこで、本試験例においては、上記比較例1のように調製したトロンビン固定化シートについて、種々の照射エネルギー(kGy:キログレイ)のγ線を照射した後のトロンビン活性について試験した。γ線照射は日本照射サービス株式会社にて行った。γ線照射を行わない場合のトロンビン活性測定値を100%とし、それに対して、各照射量のγ線を照射した場合のトロンビン活性測定値を百分率で示した。試験結果を表3に示す。
【0044】
【表3】

【0045】
表3からも明らかなように、γ線の照射線量に応じて、トロンビンの残存活性が低下した。このことは、トロンビン固定化シートを製造後に滅菌することの困難性を示しており、無菌的な製剤を製造するためには、製造時の環境・操作を無菌に保つ必要があることがわかった。
【0046】
(試験例4)
上記実施例1のトロンビン固定化シート製剤について、無菌試験を行った。無菌試験は、トロンビン固定化シートより生理食塩水を用いてトロンビンを抽出し、その抽出液について日本薬局方に記載の方法に従って行った。試験の結果、実施例1のトロンビン固定化シート製剤からの抽出液には、細菌及び真菌の生育は認められなかった。
【0047】
従って、実施例1のように容器及び密閉シートによる包装体を用い、PGAシートとタンパク成分を充填することによって無菌性を維持できることがわかった。
【0048】
(その他の実施例)
上記実施例で用いたトロンビンは、血液凝固反応に関わるタンパク分解酵素であり、止血剤として用いられるものであるが、トロンビン以外のタンパク質製剤、たとえばフィブリノゲンのようなタンパク質製剤に本発明を適用することもむろん可能である。またタンパク質製剤以外の製剤に本発明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】容器を準備する工程の平面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】容器内に支持体を収容する工程の断面図。
【図4】容器内に製剤を収容する工程の断面図。
【図5】密閉シートで容器を密閉する工程の平面図。
【図6】図5のB−B線断面図。
【図7】アルミニウムシートで包装する工程の断面図。
【符号の説明】
【0050】
1 容器
8 製剤
9 密閉シート
10 包装体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(1)乃至(3)の工程を含むことを特徴とする、凍結乾燥製剤包装体の製造方法。
(1)無菌下で、凍結乾燥すべき製剤を容器内に収容する工程
(2)無菌下で、菌遮断性且つ通気性を有する密閉シートを前記製剤が収容された容器の周縁部に溶着する工程
(3)該密閉シートが容器の周縁部に溶着され密閉された容器を凍結乾燥する工程
【請求項2】
製剤が収容される容器が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、又はこれらの複合素材で構成されている請求項1記載の凍結乾燥製剤包装体の製造方法。
【請求項3】
菌遮断性且つ通気性を有する密閉シートが、ポリエチレンの連続極細繊維に熱、圧力をかけて結合させた素材からなる請求項1又は2記載の凍結乾燥製剤包装体の製造方法。
【請求項4】
菌遮断性且つ通気性を有する密閉シートの容器の周縁部への溶着を、シール剤を介して行う請求項1乃至3のいずれかに記載の凍結乾燥製剤包装体の製造方法。
【請求項5】
シール剤がワックス系ホットメルト接着剤である請求項4記載の凍結乾燥製剤包装体の製造方法。
【請求項6】
凍結乾燥製剤がタンパク質製剤である請求項1乃至5のいずれかに記載の凍結乾燥製剤包装体の製造方法。
【請求項7】
タンパク質製剤がトロンビン含有製剤又はフィブリノゲン含有製剤である請求項6記載の凍結乾燥製剤包装体の製造方法。
【請求項8】
タンパク質製剤が、タンパク質を支持体に固定化した製剤である請求項6記載の凍結乾燥製剤包装体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−124931(P2010−124931A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300741(P2008−300741)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000129057)株式会社カナエ (39)
【出願人】(000173555)財団法人化学及血清療法研究所 (86)
【Fターム(参考)】