説明

処理装置,制御装置および処理方法

【課題】高密度実装に伴い処理装置を成す各ボードに実装される部品の数が増大しても、処理装置の効率的な制御を実現する。
【解決手段】複数のボード20のそれぞれにおいて、管理部10からの実行指示に応じ、各ボード20上で実行されるべき一連の処理手順を記憶した記憶部20bから処理手順を一つずつ読み出し、読み出された処理手順に応じた処理を各ボード20上で順次実行させて複数の部品21a,21b,22a〜22cを制御し、一連の処理手順の実行結果を管理部10に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置,制御装置および処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、HPC(High Performance Computing)モデル等の計算機システムでは、複数のノードがラック等に搭載される。各ノードは、一つのOS(Operating System)によって稼働する処理単位であり、一つのボード(以下、システムボード(SB)という)上にプロセッサおよびメモリなどの部品を実装して構成される。このような複数のノードからなる大規模な計算機システムでは、設置面積コストを削減するために、高密度実装がはかられている。高密度実装に伴い、一つのシステムを構成する部品の点数が増加し、システム運用のために制御すべき対象部品の点数も増大してきている。そのため、システムの運用・制御を行なうシステム制御装置(以下、サービスプロセッサ(SP)という)の負荷が増大し、システムの立ち上げ,部品監視のインターバル,ハードウェアエラー時のログ採取等の時間が増大してきている。システム制御時間の増大は、計算機の簡便な運用を阻害する要因となり、システム制御負荷の少ないシステム制御方式が望まれている。
【0003】
以下、図18を参照しながら、一般的な計算機システム100の構成について具体的に説明する。図18に示す計算機システム100は、複数の部品122a〜122eを実装される複数のボード(SB)120と、これらのSB120を管理するSP110とを有している。各SB120上に実装された複数の部品122a〜122eは、例えば電源制御素子,記憶素子,演算素子,通信素子であり、以下に説明するごとく、それぞれSP110から制御可能に構成されている。図18に示す例において、各部品122a〜122eは、JTAG(Joint Test Action Group)用制御インタフェースおよびI2C(Inter-Integrated Circuit)用制御インタフェースのいずれか一方を介して制御されるものとする。
【0004】
各SB120上には、当該SB120上の各部品122a〜122eとの制御インタフェースとして機能する2種類の制御回路、つまりJTAG制御回路121aとI2C制御回路121bとを有する制御部(以下、MBC(Maintenance Bus Controller)という)121が搭載されている。MBC121は、専用の制御/通信経路を介しSP110から部品122a〜122eへの制御指示を受けると、制御対象部品の制御インタフェースに応じた制御回路121aまたは121bを選択し、選択された制御回路121aまたは121bを通じ制御対象部品の制御を行なう。
【0005】
また、SP110は、上述した各種部品122a〜122eの制御機能に加え、オペレータに対し、システム運用の各種モード設定や各種ハードウェアの状態表示,故障発生時の通報および交換部品の指摘を行なう機能を有している。さらに、SP110は、故障部品の交換作業におけるアシストなどの機能も有している。これにより、計算機システム100の運用/保守の機能(システム制御)が実現される。
【0006】
次に、図18を参照しながら、計算機システム100でのSP110の動作について説明する。より具体的には、SP110が、ある一のSB120(SB#0)上の部品122aを制御する場合の動作について説明する。なお、部品122aは、JTAG用の制御インタフェース方式を介して制御されるものとする。
SP110は、SB#0における部品122aに対する制御を実行すべく、部品制御コマンド群の中から、部品122aの制御インタフェース(ここではJTAG用制御インタフェース)の制御コマンドを一つ、SB#0のMBC121に対して送信する(矢印(1),(2)参照)。制御コマンドは、制御対象部品の制御インタフェース毎に異なる。
【0007】
SB#0のMBC121は、SP110から、部品制御コマンド群の中の一の制御コマンドを受信すると、そのコマンドを参照し、部品122aに対するJTAG用制御コマンドであることを認識し、部品122aに対しJTAG制御回路121aを起動する(矢印(3)参照)。JTAG制御回路121aは、部品122aに対して制御コマンドに応じた制御を実施し(矢印(4)参照)、部品122aから制御結果および取得情報を取得する(矢印(5)参照)。そして、SB#0のMBC121は、JTAG制御回路121aにより取得された部品122aの制御結果および取得情報をSP110に対して返信し(矢印(6),(7)参照)、SP110は、受信した部品122aの制御結果および取得情報に基づき各種判断を行なう。
【0008】
以降、上述と同様の動作(矢印(1)〜(7)参照)が、部品制御コマンド群(コマンドリスト)における各コマンドに対し、順次実行される。また、SB#0の他の部品122b〜122eや、SB#0以外の他のSB120における各種部品に対しても、SP110による制御が上記と同様の手順(矢印(1)〜(7)参照)で実行され、システム制御が実現される。
【0009】
このとき、図18に示す計算機システム100では、システム100を構成するSB120や各SB120に実装される部品は、多種多様なものであり、SP110は、SB種類(版数)や部品種類ごとにコマンドの処理順序を意識しながら、コマンドによる制御を実行している。このため、SBの数や部品の数に応じて、コマンドによる制御を処理する時間が長くなっている。また、SP110における部品制御コマンド群が例えば100エントリのコマンドリストである場合、図18に示す計算機システム100において、SP110から該当SB120のMBC121への指示処理と、MBC121からの制御結果の確認処理とをそれぞれ100回実行する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−163239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
HPCシステムなど、大規模で高性能な計算機システムは、多数のSBから構成されている。性能に対する社会的ニーズに応えるべく、システムを構成するSBの数は増加の一途を辿っているが、システム規模増大に伴う設置スペースの拡大を抑止するため、高密度実装がはかられている。高密度実装に伴い、SPが制御対象とするSBの数や、各SB上の部品の数も増加する。そのため、SPによる個々の部品制御に関する処理、例えばシステム初期化,ログ採取,各部品の定期的な状態監視などの処理時間も増加し、SPによるシステム制御の全体負荷増大が問題となっている。
【0012】
一つの側面で、本件は、高密度実装に伴い処理装置を成す各ボードに実装される部品の数が増大しても、処理装置の効率的な制御を実現することを目的とする。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的の一つとして位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本件の処理装置は、複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有し、前記複数のボードはそれぞれは、記憶部および制御部を有している。前記記憶部は、各ボード上で実行されるべき一連の処理手順を記憶する。前記制御部は、前記管理部からの実行指示に応じ、前記記憶部から前記処理手順を一つずつ読み出し、読み出された処理手順に応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記一連の処理手順の実行結果を前記管理部に通知する。
【0014】
また、本件の制御装置は、複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有する処理装置における、前記複数のボードのそれぞれにそなえられる制御装置であり、前記記憶部および前記制御部を有している。
さらに、本件の処理方法は、複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有する処理装置における処理方法である。そして、前記複数のボードのそれぞれにおいて、前記管理部からの実行指示に応じ、各ボード上で実行されるべき一連の処理手順を記憶した記憶部から前記処理手順を一つずつ読み出し、読み出された処理手順に応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記一連の処理手順の実行結果を前記管理部に通知する。
【発明の効果】
【0015】
一態様によれば、高密度実装に伴い処理装置を成す各ボードに実装される部品の数が増大しても、処理装置の効率的な制御が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本件の処理装置(計算機システム)の基本的なハードウエア構成および機能構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す処理装置(計算機システム)の動作を説明するためのフロー図である。
【図3】第1実施形態としての処理装置(計算機システム)のハードウエア構成および機能構成を示すブロック図である。
【図4】バッファ(第1記憶部)の取得データ格納領域を説明するための図である。
【図5】バッファ(第1記憶部)のコマンドリストおよび結果比較値リストを説明するための図である。
【図6】図3に示す処理装置(計算機システム)の動作を説明するためのフロー図である。
【図7】第2実施形態としての処理装置(計算機システム)のハードウエア構成および機能構成の要部を示すブロック図である。
【図8】バッファ(第1記憶部)の部品制御インタフェース表を説明するための図である。
【図9】図7に示す処理装置(計算機システム)で用いられるJTAG/I2C共通パケットフォーマットの例を示す図である。
【図10】一般的なJTAG制御インタフェース用制御コマンドのフォーマットの例を示す図である。
【図11】一般的なI2C制御インタフェース用制御コマンドのフォーマットの例を示す図である。
【図12】図7に示す処理装置(計算機システム)の動作を説明するためのフロー図である。
【図13】第3実施形態としての処理装置(計算機システム)のハードウエア構成および機能構成の要部を示すブロック図である。
【図14】バッファ(第1記憶部;固定領域)における複数のコマンドリストを説明するための図である。
【図15】図13に示す処理装置(計算機システム)の動作を説明するためのフロー図である。
【図16】第4実施形態としての処理装置(計算機システム)のハードウエア構成および機能構成の要部を示すブロック図である。
【図17】図16に示す処理装置(計算機システム)の動作を説明するためのフロー図である。
【図18】一般的な計算機システムの構成および動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。
〔1〕基本構成/動作
図1は、本件の処理装置としての計算機システム1の基本的なハードウエア構成および機能構成を示すブロック図である。
図1に示す計算機システム1は、複数のSB(システムボード)20と、一のSP10とを有している。SP10は、複数のSB20を管理する管理部として機能する。各SB20は、制御対象部品である複数の部品21a,21b,22a〜22cを実装されるとともに、MBC20aおよびバッファ20bを有している。
【0018】
バッファ20bは、SP10およびMBC20aから参照/更新可能であり、各SB20上で連続的に実行されるべき一連の処理手順つまり連続手順として、各SB20上で連続的に実行されるべき一連のコマンドを含むコマンドリスト12を記憶する第1記憶部として機能する。バッファ20bには、SP10からコマンドリスト12が格納される。バッファ20bは、例えばRAM(Random Access Memory)によって構成される。バッファ20bは、MBC20a上に設けてもよい。
【0019】
コマンドリスト12は、複数のエントリで構成される。一つのエントリには、各コマンドについての部品制御データが記述される。部品制御データには、例えば、制御対象部品を特定する情報と、その情報によって特定される部品の制御インタフェース(I/F)方式に応じた制御コマンドコード(つまりJTAGかI2Cかを示すコード)と、データ設定を指示するコマンドの場合には当該部品に設定されるべきデータとが含まれる。
【0020】
MBC20aは、SP10からのコマンドリスト12の実行指示に応じ、コマンドリスト12からコマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各SB20上で順次実行させて部品21a,21b,22a〜22cを制御し、コマンドリスト12の実行結果をSP10に通知する制御部として機能する。このため、MBC20aは、部品制御部25,バッファ制御部26,JTAG制御回路9aおよびI2C制御回路9bを有し、このMBC20aとしての機能は、例えば集積回路上の処理機能が所定プログラムを実行することによって実現される。
【0021】
図1に示す計算機システム1において、各SB20に実装される部品21a,21b,22a〜22cは、それぞれ、複数種類の制御インタフェース方式のうちの一つを介しMBC20aの部品制御部25によって制御される。複数種類の制御インタフェース方式としては、例えばJTAG制御インタフェース方式およびI2C制御インタフェース方式の2種類が採用される。ここで、部品21a,21bは、CPU(Central Processing Unit)等の演算素子で、JTAG用制御インタフェースを介して制御されるべく、JTAG制御インタフェース方式に対応するJTAG制御回路(インタフェース部)9aに接続されている。また、部品22a〜22cは、電源制御素子,記憶素子,通信素子等で、I2C用制御インタフェースを介して制御されるべく、I2C制御インタフェース方式に対応するI2C制御回路(インタフェース部)9bに接続されている。
【0022】
バッファ制御部26は、バッファ20bに対するデータの書込/読出を制御するものであり、SP10からのコマンドリスト12の実行指示に応じ、バッファ20b(コマンドリスト12)から処理手順(コマンド)を一つずつ読み出す読出部として機能する。
部品制御部25は、バッファ制御部26によって読み出されたコマンドに基づき、当該コマンドによって制御されるべき制御対象部品を複数の部品21a,21b,22a〜22cの中から特定する。また、部品制御部25は、特定された制御対象部品に応じたインタフェース部を2種類のインタフェース部9a,9bの中から選択し、選択されたインタフェース部9aまたは9bを起動して当該コマンドによる当該制御対象部品の制御を実行する。つまり、部品制御部25は、コマンド実行部として機能する。
【0023】
このように、図1に示す計算機システム1では、各SB20に、各種部品との制御インタフェースを有するMBC(コントローラ)20aと、複数の処理指示依頼をコマンドリスト12として格納するバッファ(インタフェース領域)20bとがそなえられる。そして、MBC20aは、バッファ20bに格納されたコマンドリスト12に従って、複数の処理を順次実行する機能を有している。SP10は、複数の処理を、当該複数の処理をまとめたコマンドリスト12により特定のSB20上のMBC20aに依頼する。依頼を受けたMBC20aは、コマンドリスト12のコマンドの処理を順次行ない、処理を終了すると、その処理の実行結果をSP10に対して通知するように構成されている。
【0024】
次に、図1に示す計算機システム1の動作について、図2に示すフロー(ステップS1〜S8)に従って説明する。
図1に示す計算機システム1においてSP10が特定SB20の部品制御を行なう場合、SP10は、一連の制御指示をコマンドリストの形式で用意しておき、このコマンドリストを、制御対象のSB20のバッファ20bに格納する(ステップS1)。このとき、SP10は、コマンドリスト12を、制御対象のSB20のMBC20a(部品制御部25およびバッファ制御部26)経由でバッファ20bに格納する。
【0025】
SP10からのコマンドリスト12をバッファ20bに格納した後、SP10は、特定SB20のMBC20aに対し、バッファ20bに格納されたコマンドリスト12の実行指示/起動指示を行なう(ステップS2)。指示を受けたMBC20aは、バッファ制御部26を介してバッファ20bに格納されたコマンドリスト12の1エントリつまり一のコマンドを取得する(ステップS3)。そして、MBC20aの部品制御部25は、取得された当該エントリで示された対象部品に対し、当該対象部品の制御インタフェースに応じた制御回路9aまたは9bを動作させ、制御コマンドや設定データに基づく部品制御を行ない(ステップS4)、部品の制御結果を取得する(ステップS5)。
【0026】
MBC20aは、部品の制御結果の正常/エラーを判断し(ステップS6)、正常であれば、コマンドリスト12を参照し次のエントリがあればステップS3の処理に戻り、次のエントリがなければステップS8の処理に移行する(ステップS7)。一方、MBC20は、部品の制御結果がエラーであれば、コマンドリスト12の処理を中断し、直ちにステップS8の処理に移行する(ステップS6)。
【0027】
ステップS8において、MBC20aの部品制御部25は、SP10に対し、コマンドリスト12の実行結果を通知する。つまり、コマンドリスト12の全てのエントリによる制御を正常に完了した場合、MBC20aの部品制御部25は、SP10に対して正常終了を応答する一方、制御結果がエラーのコマンドがあった場合、その時点で処理を終了しSP10に対してエラー(異常)を通知する。
【0028】
図1に示す計算機システム1によれば、当該SB20の種類に応じた部品制御順にエントリを並べたコマンドリスト12が定義され特定SB20上のバッファ20bに格納される。これにより、SP10から特定SB20に対し複数の部品制御がまとめて指示されることになり、SP10による、一SB当たりのコマンド発行および結果確認の負荷を大幅に軽減することができる。一SB当たりのSP10の負荷を軽減することで、多数種類のSB20や部品に対する制御処理時間を大幅に短縮することができる。
【0029】
例えばコマンドリスト12のエントリ数が100の場合つまり100個のコマンドを連続的に処理する場合、図18に示す従来手法では、SPからMBCへの指示処理と、SPでの各コマンドによる制御結果の確認処理とをそれぞれ100回実行する必要がある。しかしながら、図1に示す計算機システム1によれば、バッファ20bへのコマンドリスト12の格納と、MBC20aに対するコマンドリスト12の実行指示と、コマンドリスト12の実行結果の確認とをそれぞれ1回実行するだけでよい。
【0030】
従って、図1に示す計算機システム1によれば、高密度実装に伴い計算機システム1を成す各SB20に実装される部品の数が増大しても、SP10の負荷を大幅に軽減し、計算機システム1の効率的な制御を実現することができる。つまり、高密度実装された計算機システム1において、SP10が制御対象とする部品点数が増加しても、システム1の立ち上げ時間を短縮することができるとともに部品の監視負荷を低減することができ、システム制御負荷の少ない、効率的なシステム制御方式が実現される。
【0031】
〔2〕第1実施形態
図3は、第1実施形態としての計算機システム(処理装置)1Aのハードウエア構成および機能構成を示すブロック図である。
図3に示す計算機システム1Aも、図1に示す計算機システム1と同様、複数のSB20と、一のSP10とを有している。SP10は、複数のSB20を管理する管理部として機能する。各SB20は、制御対象部品である複数の部品21〜23を実装されるとともに、MBC20a,バッファ20bおよびROM(Read Only Memory)20cを有している。
【0032】
SP10は、複数のSB20により構成されるシステム1Aのシステム制御を行なう、独立した制御装置であり、SP10は、各SB20上に搭載されるMBC20aとの専用の通信経路をそなえている。SP10によって実行される部品制御は、各部品21〜23に対する制御実行指示、および、各部品21〜23からの情報取得によって実行される。例えば初期化動作を行なう場合、SP10は、指示を行なうだけでなく、指示後に期待通りの状態となっているか否かを確認して正常/異常を判断する動作も必要で、異常を検知した場合には動作を中断させることが必要である。また、各部品21〜23の異常検出のために各SB20から定期的に各SB20の状態を読み出し正常/異常を判断する機能も、SP10の部品制御の一部である。第1実施形態の計算機システム1Aは、SP10から特定SB20に対し上述のような複数の部品制御をまとめて指示可能に構成したものである。
【0033】
バッファ20bは、SP10およびMBC20aから参照/更新可能であり、上述したように、SP10からのコマンドリスト12を記憶する第1記憶部として機能する。つまり、バッファ20bには、SP10からのコマンドリスト12を保存するインタフェース領域が確保される。また、バッファ20bには、SP10またはROM20cからの結果比較値リスト13を保存する領域や、取得データ格納領域14が確保されている。結果比較値リスト13は、後述する取得データ比較制御部6においてコマンドの実行結果と比較される比較データのリストである(図5参照)。取得データ格納領域14は、一連のコマンドに対応する処理を各SB20上で実行させることにより部品21〜23から得られたデータを保存する領域である(図4参照)。さらに、バッファ20bには、SP10またはROM20cからのコマンドリスト15を保存する固定領域や、SP10またはROM20cからの部品制御インタフェース表16を保存する領域が確保されている。本第1実施形態ではコマンドリスト12,結果比較値リスト13および取得データ格納領域14が用いられ、コマンドリスト(固定領域)15および部品制御インタフェース表16の詳細については、第2〜第4実施形態において後述する。なお、バッファ20bは、例えばRAMによって構成される。バッファ20bは、MBC20a上に設けてもよい。
【0034】
ROM20cには、必要に応じて、部品制御インタフェース表(ROM)17,コマンドリスト(固定領域用)18,結果比較値リスト(ROM)19を保存する領域が確保される。これらの部品制御インタフェース表17,コマンドリスト18および結果比較値リスト19のいずれかが必要な場合、必要なものは、SB20の製造段階でROM20cに格納される。部品制御インタフェース表(ROM)17は、バッファ20bに部品制御インタフェース表16として格納されるべきもので、その詳細については第2実施形態において後述する。コマンドリスト18は、バッファ20bの固定領域15に格納されるべきもので、その詳細については第4実施形態において後述する。結果比較値リスト19は、バッファ20bに結果比較値リスト13として格納されるべきもので、後述するごとく、必要に応じて本第1実施形態において用いられる。ROM20cは、MBC20a上に設けてもよい。
【0035】
MBC20aは、SP10からのコマンドリスト12の実行指示に応じ、コマンドリスト12からコマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各SB20上で順次実行させて対象部品21〜23を制御し、コマンドリスト12の実行結果をSP10に通知する制御部として機能する。このため、MBC20aは、SPインタフェース3,コマンド取得制御部4,コマンド実行部5,取得データ比較制御部6,データ格納制御部7,ROMデータ制御部8,JTAG制御回路9aおよびI2C制御回路9bを有し、このMBC20aとしての機能は、例えば集積回路上の処理機能が所定プログラムを実行することによって実現される。
【0036】
図3に示す計算機システム1Aにおいて、各SB20に実装される部品21〜23は、それぞれ、複数種類の制御インタフェース方式のうちの一つを介しMBC20aのコマンド実行部5によって制御される。第1〜第4実施形態においても、上述したシステム1と同様、複数種類の制御インタフェース方式としては、JTAG制御インタフェース方式およびI2C制御インタフェース方式の2種類が採用されているものとする。部品21は、CPUであり、JTAG用制御インタフェースを介して制御されるべく、JTAG制御インタフェース方式に対応するJTAG制御回路9aに接続されている。また、部品22および23は、それぞれメモリおよび電源部品であり、I2C用制御インタフェースを介して制御されるべく、I2C制御インタフェース方式に対応するI2C制御回路9bに接続されている。
【0037】
SPインタフェース3は、SP10とMBC20aとの間の専用通信経路を用いて、SP10との通信を行なう。
コマンド取得制御部4は、前述したシステム1のバッファ制御部26と同様、バッファ20bに対するデータの書込/読出を制御するものであり、SP10からのコマンドリスト12の実行指示に応じ、コマンドリスト12からコマンドを一つずつ読み出す読出部として機能する。
【0038】
コマンド実行部5は、コマンド取得制御部4によって読み出されたコマンドに基づき、当該コマンドによって制御されるべき制御対象部品を複数の部品21〜23の中から特定する。また、コマンド実行部5は、特定された制御対象部品に応じたインタフェース部を2種類のインタフェース部9a,9bの中から選択し、選択されたインタフェース部9aまたは9bを起動して当該コマンドによる当該制御対象部品の制御を実行する。
【0039】
取得データ比較制御部6は、バッファ20bのコマンドリスト12および結果比較値リスト13を読み出し、以下の比較制御を行なう。結果比較値リスト13は、図5に示すように、コマンドリスト12の各エントリと1対1で対応した形式で、後述する比較データを保持する。第1実施形態のシステム1Aでは、コマンドリスト12の各コマンドに、当該コマンドの実行結果の比較を行なうか否かを示すフラグが設定されている。図5に示すように、エントリ#n(n=0,1,2,…)においては、上述した各コマンドの部品制御データとともに、前記フラグとして「比較制御有無」に関する情報が記述・設定されている。比較制御有が設定されている場合、図5に示すように、当該エントリ#nと、当該エントリ#nのコマンドの実行結果と比較されるべき比較データの格納領域とが1対1でリンクされている。コマンドリスト12から読み出されたコマンドのフラグが比較を行なうことを示している場合(比較制御有の場合)、取得データ比較制御部6は、当該コマンドの実行結果と、当該コマンドにリンクされた結果比較値リスト13の比較データとの比較を行なう比較部として機能する。そして、MBC20a(コマンド実行部5)は、取得データ比較制御部6による比較結果が妥当であれば、コマンドリスト12における後続のコマンドに応じた処理を継続して実行するように構成される。一方、MBC20aは、取得データ比較制御部6による比較結果が妥当でなければ、SPインタフェース3を通じてエラー情報をSP10に通知するとともにコマンドリスト12の処理を中断するように構成される。なお、図5は、バッファ20aのコマンドリスト12および結果比較値リスト13を説明するための図である。
【0040】
データ格納制御部7は、一連のコマンドに対応する処理を各SB20上で実行させることにより得られたデータを、バッファ20aに確保された取得データ格納領域14に書き込む。図4に示すように、取得データ格納領域14において、エントリ#nのコマンドに対応する処理によって対象部品で得られたデータは、エントリ#n用のデータ領域に保存される。そして、MBC20aは、コマンドリスト12における一連のコマンドに対応する処理を終了すると、SP10に対し終了通知を行なうように構成される。また、SP10は、MBC20aからの終了通知に応じ、バッファ20bの取得データ格納領域14に保存された取得データを読み出す。なお、図4は、バッファ20aの取得データ格納領域14を説明するための図である。
【0041】
ROMデータ制御部8は、SP10からの展開指示に応じ、ROM20cのデータをバッファ20bに展開制御する。第1実施形態のシステム1Aにおいて、ROMデータ制御部8は、システム1の電源投入時または新たなSB20の追加実装時にSP10からの展開指示を受け、ROM20cの結果比較値リスト19を、結果比較値リスト13としてバッファ20bに展開するリスト展開部の機能を果たす。また、第2実施形態のシステム1Bにおいて、ROMデータ制御部8は、システム1の電源投入時または新たなSB20の追加実装時にSP10からの展開指示を受け、ROM20cの部品制御インタフェース表17を、部品制御インタフェース表16としてバッファ20bに展開する表展開部の機能を果たす。さらに、第4実施形態のシステム1Dにおいて、ROMデータ制御部8は、システム1の電源投入時または新たなSB20の追加実装時にSP10からの展開指示を受け、ROM20cのコマンドリスト18を、コマンドリスト15としてバッファ20bに展開するリスト展開部の機能を果たす。
【0042】
次に、図3に示す計算機システム1Aの動作について、図6に示すフロー(ステップA1〜A14)に従って説明する。
図3に示す計算機システム1AにおいてSP10が特定SB20の部品制御を行なう場合、SP10は、一連の制御指示をコマンドリストの形式で用意し、このコマンドリストを、制御対象のSB20のバッファ20bに予め格納する(ステップA1)。このとき、SP10は、コマンドリスト12を、制御対象のSB20のMBC20a(SPインタフェース3等)経由でバッファ20bに格納する。
【0043】
また、SP10は、結果比較値リスト13を予め用意しておき、この結果比較値リスト13を、制御対象のSB20のバッファ20bに予め格納しておく(ステップA2)。このとき、SP10は、結果比較値リスト13を、制御対象のSB20のMBC20a(SPインタフェース3等)経由でバッファ20bに格納する。なお、第1実施形態のシステム1Aにおいては、結果比較値リスト19がSB20の製造段階でROM20cに予め格納されていてもよい。この場合、システム1Aの電源投入時または新たなSB20の追加実装時に、SP10からのリスト展開指示を受けたROMデータ制御部8により、ROM20cの結果比較値リスト19が、結果比較値リスト13としてバッファ20bに展開される。このような構成とすることで、結果比較値リスト19を各SB20のROM20cに持たせ結果比較値リスト13としてバッファ20bに展開するだけで、SP10は、各SB20の構成および各部品の制御インタフェース方式を考慮することなく、比較制御を行なうことが可能になる。
【0044】
この後、SP10は、特定SB20のMBC20aに対し、バッファ20bに格納されたコマンドリスト12の実行指示/移動指示を行なう。SPインタフェース3は、当該指示を受信すると、コマンド取得制御部4を起動する(ステップA3)。コマンド取得制御部4は、バッファ20bに格納されたコマンドリスト12から1エントリつまり一のコマンドを取得しコマンド実行部5に渡す(ステップA4)。そして、コマンド実行部4は、渡された当該エントリを参照し、SB20上における部品21〜23の中から対象部品を判断するとともに、当該対象部品の制御インタフェースに応じた制御回路を判断し制御回路9aまたは9bに指示を行なう。これにより、制御コマンドや設定データに基づく部品制御が行なわれる(ステップA5)。
【0045】
コマンド実行部5は、部品の制御結果を取得すると(ステップA6)、部品の制御結果の正常/エラーを判断する(ステップA7)。部品の制御結果がエラーであれば、MBC20aは、コマンドリスト12の処理を中断し、直ちにステップA13の処理に移行し、SPインタフェース3は、SP10に対し、実行エラーとなったコマンドのエントリ番号とともにエントリエラーを通知する。
【0046】
部品の制御結果が正常であれば、コマンド実行部5は、得られた部品制御結果をデータ格納制御部7に渡し、データ格納制御部7が、得られた部品制御結果を、図4に示す取得データ格納領域14の対応領域に格納する(ステップA8)。
さらに、コマンド実行部5で部品制御結果として得られたデータは、取得データ比較制御部6に渡され、取得データ比較制御部6は、コマンドリスト12における対応コマンドのフラグを参照し、比較制御の必要性を判断する(ステップA9)。比較制御有のフラグが設定されていなければ、MBC20aは、ステップA12の処理に移行する。
【0047】
一方、比較制御有のフラグが設定されていれば、取得データ比較制御部6は、結果比較値リスト13の対応領域から比較データを取得し(ステップA10)、取得した比較データと部品制御結果として得られたデータとの比較を行なう(ステップA11)。
取得データ比較制御部6による比較結果が期待通りでない場合、MBC20aは、コマンドリスト12の処理を中断し、直ちにステップA13の処理に移行し、SPインタフェース3は、SP10に対し、実行エラーとなったコマンドのエントリ番号とともにエントリエラーを通知する。
【0048】
また、取得データ比較制御部6は、比較結果が期待通りであれば、コマンド取得制御部4を起動し、コマンド取得制御部4は、コマンドリスト12を参照し次のエントリがあればステップA4の処理に戻り、上述と同様の処理が実行される。次のエントリが存在しない、つまりコマンドリスト12の全てのエントリを処理した場合、MBC20aは、ステップA13の処理に移行する(ステップA12)。SPインタフェース3は、全てのエントリの処理を完了したことを通知されると、SP10に対し、正常終了を通知する(ステップA13)。
【0049】
正常終了の通知を受信したSP10は、バッファ20bの取得データ格納領域14を呼び出し、コマンドリスト12の実行結果として得られた情報を、バッファ20bから一括で取得する。また、MBC20aがコマンドリスト12の処理をエラー終了した場合、SP10は、コマンドの実行エラーとして報告されたエントリ番号以前のデータのみを有効な情報と判断し取得データ格納領域14から取得する(ステップA14)。そして、SP10は、取得データ格納領域14から取得されたデータの妥当性の判断を行なう。
【0050】
このように、第1実施形態の計算機システム1Aでは、上述したシステム1と同様、バッファ20bに格納したコマンドリスト12による複数コマンドの実行指示が行なわれるほか、比較制御の有無を示すフラグおよび結果比較値リスト13を用いた部品制御結果による動作継続可否判断と、取得データ格納領域14による部品制御結果の格納とが行なわれる。
【0051】
これにより、SP10は、各SB20のMBC20aに対し、実行指示を一回だけ行なうとともに一度の終了報告を受けるだけで、複数の部品制御や各部品からの情報取得を実行することができる。従って、図1に示すシステム1と同様、高密度実装されたシステム1Aにおいて、SP10が制御対象とする部品点数が増加しても、システム1Aの立ち上げ時間を短縮することができるとともに部品の監視負荷を低減することができ、システム制御負荷の少ない、効率的なシステム制御方式が実現される。
【0052】
特に、第1実施形態の計算機システム1Aでは、バッファ20bに取得データ格納領域14が用意され、この取得データ格納領域14にコマンドリスト12の実行により得られた情報が随時格納される。そして、SP10は、バッファ20bに格納された情報を、コマンドリスト12の処理終了後に一括して取得することができる。このため、ハードウェアからの情報取得についても、SP10による一括指示が可能となる。このような情報取得機能は、SP10が、例えば、SB20上の各部品の動作状態を一定の時間間隔で監視する機能(定期監視機能)を有する場合に有効に活用される。この定期監視機能では、例えば、電源部品23から出力電圧値,温度,ファン回転数,圧力等の動作状態値が読み出され、読み出された動作状態値が妥当な範囲であるか異常状態であるかのを判定が行なわれる。
【0053】
また、第1実施形態の計算機システム1Aでは、バッファ20bに、コマンドリスト12にリンクした結果比較値リスト13が用意され、このリスト13に格納された各エントリに対応した比較データと各コマンドの実行結果とが比較可能に構成されている。これにより、部品21〜23から得られた情報を判断する動作についても、SP10は、コマンドリスト12を用いて一括指示することが可能になる。
【0054】
部品制御においては、部品状態により処理継続の可否を判断することが必要な場合がある。例えば、部品に初期化を指示し当該部品の初期化後に当該部品に対する設定動作を行なう手順の場合、当該部品の状態を読み出し、状態情報に基づき当該部品の初期化が正常に行なわれているか否かを判断する必要がある。このような場合、当該部品の状態情報を参照し動作継続可否の判断を行なうのはSP10であるため、この判断処理の前後でコマンドリスト12を分割する必要がある。
【0055】
そこで、第1実施形態の計算機システム1Aでは、SB20のMBC20aにおいて、コマンドリスト12の各エントリに比較制御有無を示すフラグが付与され、バッファ20bに結果比較値リスト13が用意され、取得データ比較制御部6により動作継続可否の判断が行なわれる。これにより、コマンドリスト12を分割することなく、一つのコマンドリスト12を用いて一括指示の可能範囲を大幅に拡大することができる。
【0056】
〔3〕第2実施形態
図7は、第2実施形態としての計算機システム(処理装置)1Bのハードウエア構成および機能構成の要部を示すブロック図である。
図7に示す計算機システム1Bも、図3に示す計算機システム1Aと同様に構成されており、既述の符号と同一の符号は、同一もしくはほぼ同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
【0057】
計算機システム1BのMBC20aにおいては、第1実施形態と同様のSPインタフェース3,コマンド取得制御部4,コマンド実行部5,ROMデータ制御部8および制御回路9a,9bがそなえられ、取得データ比較制御部6およびデータ格納制御部7が省略されている。また、計算機システム1Bのバッファ20bにおいては、コマンドリスト12および部品制御インタフェース表16がそなえられ、結果比較値リスト13,取得データ格納領域14およびコマンドリスト15が省略されている。さらに、計算機システム1BのROM20cにおいては、部品制御インタフェース表17がそなえられ、コマンドリスト18および結果比較値リスト19が省略されている。
【0058】
第2実施形態のシステム1Bでは、バッファ20bに、第1実施形態と同様のコマンドリスト12とともに、部品制御インタフェース表16(図8参照)が配置される。部品制御インタフェース表16をバッファ20bに配置することで、MBC20a(コマンド実行部5)は、部品制御インタフェース表16を参照可能に構成されている。部品制御インタフェース表16のバッファ20bへの配置・格納は、システム1Bの電源投入時、または、SP10が新たなSB20の実装を認識したタイミングでSP10から行なわれる。
【0059】
部品制御インタフェース表16は、例えば図8に示すように、SB20上に実装される複数の部品21〜23のそれぞれと制御インタフェースの種類(制御回路9a,9b)とを対応付けるべく、これらの対応関係を保持する。図8に示す部品制御インタフェース表16では、部品21に相当するCPU#0〜CPU#4がJTAG(制御回路9a)に対応する。また、部品22もしくは23に相当するICC#0,…,IBC#0,…,POL−A#0,…,FAN−A#0,…,FAN−B#0,…がI2C(制御回路9b)に対応していることが示されている。なお、図8はバッファ20bの部品制御インタフェース表16を説明するための図である。
【0060】
ここで、SB20上の各部品21〜23を制御する制御回路9aまたは9bは、MBC2内に専用レジスタ(図示略)を設け、各レジスタに部品制御の内容に応じた値を設定することで、その値に応じた部品制御を実行する。JTAG制御インタフェース用制御コマンドの場合、JTAG回路のアクセス方法や、対象部品への指示内容や、対象部品の選択情報や、設定/読出のデータ指定などを含む、例えば図10に示すようなフォーマットのコマンドが必要である。また、I2C制御インタフェース用制御コマンドの場合も、JTAGの場合と同様なデータ、例えば図11に示すようなフォーマットのコマンドが必要である。しかし、MBC20a内のI2C専用レジスタの構成は、JTAG専用レジスタとは異なり、各レジスタのフォーマットに応じたデータ(コマンド)をSP10で用意してMBC20aに送信し、そのコマンドの実行を依頼する必要がある。なお、図10は、一般的なJTAG制御インタフェース用制御コマンドのフォーマットの例を示す図であり、図11は、一般的なI2C制御インタフェース用制御コマンドのフォーマットの例を示す図である。
【0061】
第2実施形態の計算機システム1Bにおいて、コマンド実行部5は、コマンドリスト12から読み出された一コマンドに基づき制御対象部品を特定すると、バッファ20bの部品制御インタフェース表16を参照して制御対象部品に応じた制御回路9aまたは9bを選択する。そして、コマンド実行部5は、選択された制御回路9aまたは9bに応じた形式の制御情報を生成し、生成された制御情報に基づき、選択された制御回路9aまたは9bを介し当該制御対象部品の制御を実行する。
【0062】
このとき、第2実施形態のSP10では、部品の制御インタフェースの種類毎に用意されていたコマンドパケット形式(フォーマット)が、例えば図9に示すような24バイト形式に統一される。統一された形式のJTAG用またはI2C用コマンドから成るコマンドリスト12がバッファ20bに格納される。コマンドリスト12の一エントリ(統一された形式のコマンド)に記載される内容は、制御対象部品21〜23の選択情報と制御対象部品に対する指示/設定/情報取得に関する情報とを含み、JTAGとI2Cとについて共通化されている。制御インタフェース方式の種類の違いによるレジスタ差分が存在する場合には、各エントリ(コマンド)が、そのレジスタ差分を包含した形式とする。
【0063】
そして、コマンド実行部5は、コマンド取得制御部4により読み出されたコマンドと、部品制御インタフェース16とを参照し、対象部品の制御インタフェース方式がJTAGかI2Cかを判断する。また、コマンド実行部5は、読み出されたコマンドの内容に基づき、判断された制御インタフェース方式に応じた形式の制御情報を生成し、制御対象部品の制御を実行する。これにより、SP10は、図9に示すような統一形式のコマンドから成るコマンドリスト12を用意するだけで、JTAGまたはI2Cの制御インタフェース方式により部品制御を実行することが可能になる。なお、図9は、計算機システム1Bで用いられるJTAG/I2C共通パケットフォーマットの例を示す図である。
【0064】
次に、図7に示す計算機システム1Bの動作について、図12に示すフロー(ステップB1〜B10)に従って説明する。
第2実施形態のシステム1Bでは、システム1Bの電源投入時または新たなSB20の追加実装時に、バッファ20bに、部品制御インタフェース表16が格納される(ステップB1)。部品制御インタフェース表16の格納は、部品制御開始とは同期しない。
【0065】
そして、SP10が特定SB20の部品制御を行なう場合、SP10は、一連の制御指示をコマンドリストの形式で用意し、このコマンドリストを、制御対象のSB20のバッファ20bに予め格納する(ステップB2)。このとき、SP10は、コマンドリスト12を、制御対象のSB20のMBC20a(SPインタフェース3等)経由でバッファ20bに格納する。
【0066】
この後、SP10は、特定SB20のMBC20aに対し、バッファ20bに格納されたコマンドリスト12の実行指示/起動指示を行なう(ステップB3)。SPインタフェース3は、当該指示を受信すると、コマンド取得制御部4を起動する。コマンド取得制御部4は、バッファ20bに格納されたコマンドリスト12から1エントリつまり一コマンドを取得し(ステップB4)、コマンド実行部5に渡す。そして、コマンド実行部4は、渡された当該エントリおよび部品制御インタフェース表16を参照し、制御対象部品に応じた制御回路9aまたは9bを選択し、選択された制御回路9aまたは9bに応じた形式の制御情報を生成する(ステップB5)。コマンド実行部5は、選択された制御回路9aまたは9bに対し指示を行なって制御回路9aまたは9bを操作することにより、生成された制御情報に基づく制御対象部品の制御を実行する(ステップB6)。このとき、コマンドリスト12からMBC2内の制御回路専用レジスタへの設定動作に際し、部品制御インタフェース表16に基づき対象レジスタや利用データを判断することが可能である。
【0067】
コマンド実行部5は、部品の制御結果を取得すると(ステップB7)、部品の制御結果の正常/エラーを判断する(ステップB8)。部品の制御結果がエラーであれば、MBC20aは、コマンドリスト12の処理を中断し、直ちにステップB10の処理に移行し、SPインタフェース3は、SP10に対し、実行エラーとなったコマンドのエントリ番号とともにエントリエラーを通知する。
【0068】
一方、部品の制御結果が正常であれば、コマンド実行部5は、コマンド取得制御部4を起動し、コマンド取得制御部4は、コマンドリスト12を参照し次のエントリがあればステップB4の処理に戻り、上述と同様の処理が実行される。次のエントリが存在しない、つまりコマンドリスト12の全てのエントリを処理した場合、MBC20aは、ステップB10の処理に移行する(ステップB9)。SPインタフェース3は、全てのエントリの処理を完了したことを通知されると、SP10に対し、正常終了を通知する(ステップB10)。
【0069】
このように、第2実施形態の計算機システム1Bでは、図1に示すシステム1と同様、高密度実装されたシステム1Bにおいて、SP10が制御対象とする部品点数が増加しても、システム1Bの立ち上げ時間を短縮することができるとともに部品の監視負荷を低減することができ、システム制御負荷の少ない、効率的なシステム制御方式が実現される。
【0070】
また、部品制御インタフェース表16を用意することで、コマンドリスト12の情報を各部品の制御インタフェース方式に応じた形式で保持する必要はなくなる。したがって、SP10が保持するデータは、例えば図9に示すような統一形式のコマンドリスト形式による管理が可能になり、SP10による管理がより簡易化され、よりシステム制御負荷の少ない、効率的なシステム制御方式が実現される。
【0071】
なお、第2実施形態のシステム1Bにおいては、部品制御インタフェース表17がSB20の製造段階でROM(第3記憶部)20cに予め格納されていてもよい。この場合、システム1Bの電源投入時または新たなSB20の追加実装時に、SP10からの表展開指示を受けたROMデータ制御部(表展開部)8により、ROM20cの部品制御インタフェース表17が、部品制御インタフェース表16としてバッファ20bに展開される。このような構成とすることで、部品制御インタフェース表17を各SB20のROM20cに持たせ部品制御インタフェース表16としてバッファ20bに展開するだけで、SP10は、各SB20の構成および各部品の制御インタフェース方式を考慮することなく、部品制御を行なうことが可能になる。したがって、SP10による管理がより簡易化され、さらなるシステム制御方式の効率化に寄与することになる。
【0072】
〔4〕第3実施形態
図13は、第3実施形態としての計算機システム(処理装置)1Cのハードウエア構成および機能構成の要部を示すブロック図である。
図13に示す計算機システム1Cも、図3に示す計算機システム1Aと同様に構成されており、既述の符号と同一の符号は、同一もしくはほぼ同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
【0073】
計算機システム1CのMBC20aにおいては、第1実施形態と同様のSPインタフェース3,コマンド取得制御部4,コマンド実行部5および制御回路9a,9bがそなえられ、取得データ比較制御部6,データ格納制御部7およびROMデータ制御部8が省略されている。また、計算機システム1Cのバッファ20bにおいては、固定領域のコマンドリスト15がそなえられ、コマンドリスト12,結果比較値リスト13,取得データ格納領域14および部品制御インタフェース表16が省略されている。さらに、計算機システム1CのROM20cにおいては、図3を参照しながら説明した部品制御インタフェース表17,コマンドリスト18および結果比較値リスト19はいずれも省略されている。
【0074】
第3実施形態のシステム1Cでは、バッファ20bに、コマンドリスト15を格納する固定的な領域(図14参照)が確保されている。固定領域に配置されるコマンドリスト15のデータ形式では、図14に示すように、データ領域において複数のコマンドリスト#1,#2,…が内包され、これらのリスト#1,#2,…は、ヘッダ領域における有効リスト数と各リスト#1,#2,…のアドレスとによって管理される。つまり、コマンドリスト15は、リスト番号#1,#2,…によって特定可能な複数のコマンドリストを含んでおり、第3実施形態では、SP10が、このようなコマンドリスト15を予め保持しておく。そして、コマンドリスト15の、バッファ20bの固定領域への配置・格納は、システム1Cの電源投入時、または、SP10が新たなSB20の実装を認識したタイミングでSP10から行なわれる。なお、図14は、バッファ20bの固定領域における複数のコマンドリスト15を説明するための図である。
【0075】
第3実施形態の計算機システム1Cにおいて、SP10は、部品制御の実行指示とともに、特定SB20上で実行されるべきコマンドリスト15の一つを特定するリスト番号をMBC20aへ送信する。そして、コマンド取得制御部4は、SP10からのリスト番号によって特定されるコマンドリスト15からコマンドを一つずつ読み出す。コマンド実行部5は、コマンド取得制御部4によって読み出されたコマンドに応じた処理を各SB20上で順次実行させて複数の部品21〜23を制御する。
【0076】
次に、図13に示す計算機システム1Cの動作について、図15に示すフロー(ステップC1〜C10)に従って説明する。
第3実施形態のシステム1Cでは、システム1Cの電源投入時または新たなSB20の追加実装時に、バッファ20bの固定領域に、複数のコマンドリスト15が格納される(ステップC1)。複数のコマンドリスト15の格納は、部品制御開始とは同期しない。
【0077】
そして、SP10が特定SB20の部品制御を行なう場合、SP10は、制御対象のSB20のMBC20aに対し、コマンドリスト15の一つを特定するリスト番号を通知して部品制御の実行を指示する(ステップC2)。SPインタフェース3は、当該指示を受信すると、コマンド取得制御部4を起動する。コマンド取得制御部4は、バッファ20bのコマンドリスト15を格納された固定領域のヘッダ領域を参照し(ステップC3)、有効リスト数に基づき、指示されたリスト番号の妥当性の判断、つまり指定リスト番号が有効エントリ数内にあるか否かの判断を行なう(ステップC4)。
【0078】
指定リスト番号が有効エントリ数内にない場合(異常の場合)、MBC20aは、コマンドリスト15の処理を実行せず、直ちにステップC10の処理に移行し、SPインタフェース3は、SP10に対し、リスト番号が妥当でなかった旨のエラーを通知する。
一方、指定リスト番号が有効エントリ数内にある場合(正常の場合)、コマンド取得制御部4は、指定リスト番号のエントリ領域の先頭アドレスをヘッダ領域から取得し、当該エントリ領域におけるコマンドリスト15から1エントリつまり一コマンドを取得し(ステップC5)、コマンド実行部5に渡す。そして、コマンド実行部4は、制御対象部品に応じた制御回路9aまたは9bを選択し、選択された制御回路9aまたは9bに対し指示を行なって制御回路9aまたは9bを操作することにより、制御対象部品の制御を実行する(ステップC6)。
【0079】
コマンド実行部5は、部品の制御結果を取得すると(ステップC7)、部品の制御結果の正常/エラーを判断する(ステップC8)。部品の制御結果がエラーであれば、MBC20aは、指定されたコマンドリスト15の処理を中断し、直ちにステップC10の処理に移行し、SPインタフェース3は、SP10に対し、実行エラーとなったコマンドのエントリ番号とともにエントリエラーを通知する。
【0080】
一方、部品の制御結果が正常であれば、コマンド実行部5は、コマンド取得制御部4を起動し、コマンド取得制御部4は、コマンドリスト15を参照し次のエントリがあればステップC5の処理に戻り、上述と同様の処理が実行される。次のエントリが存在しない、つまりコマンドリスト15の全てのエントリを処理した場合、MBC20aは、ステップC10の処理に移行する(ステップC9)。SPインタフェース3は、全てのエントリの処理を完了したことを通知されると、SP10に対し、正常終了を通知する(ステップC10)。
【0081】
このように、第3実施形態の計算機システム1Cでは、図1に示すシステム1と同様、高密度実装されたシステム1Cにおいて、SP10が制御対象とする部品点数が増加しても、システム1Cの立ち上げ時間を短縮することができるとともに部品の監視負荷を低減することができ、システム制御負荷の少ない、効率的なシステム制御方式が実現される。
【0082】
また、第3実施形態の計算機システム1Cでは、リスト番号#1,#2,…によって特定可能な複数のコマンドリスト15が、SP10で用意され、システム1Cの電源投入時または新たなSB20の追加実装時にバッファ20bの固定領域に配置される。これにより、部品制御の契機毎にコマンドリストを転送しなくともリスト番号の通知のみで当該コマンドリストに基づく部品制御を実行することができる。したがって、SP10による管理がより簡易化され、さらなるシステム制御方式の効率化に寄与することになる。
【0083】
〔5〕第4実施形態
図16は、第4実施形態としての計算機システム(処理装置)1Dのハードウエア構成および機能構成の要部を示すブロック図である。
図16に示す計算機システム1Dも、図3に示す計算機システム1Aと同様に構成されており、既述の符号と同一の符号は、同一もしくはほぼ同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
【0084】
計算機システム1DのMBC20aにおいては、第1実施形態と同様のSPインタフェース3,コマンド取得制御部4,コマンド実行部5,ROMデータ制御部8および制御回路9a,9bがそなえられ、取得データ比較制御部6およびデータ格納制御部7が省略されている。また、計算機システム1Dのバッファ20bにおいては、固定領域のコマンドリスト15がそなえられ、コマンドリスト12,結果比較値リスト13,取得データ格納領域14および部品制御インタフェース表16が省略されている。さらに、計算機システム1CのROM20cにおいては、コマンドリスト(固定領域用)18がそなえられ、部品制御インタフェース表17および結果比較値リスト19が省略されている。
【0085】
第4実施形態のシステム1Dでは、第3実施形態のシステム1Cで上述した、バッファ20bの固定領域に配置されるコマンドリスト15が、各SB上のROM(第2記憶部)20cに、コマンドリスト(固定領域用)18として予め搭載される。この場合、システム1Dの電源投入時または新たなSB20の追加実装時に、SP10からのリスト展開指示を受けたROMデータ制御部8により、ROM20cのコマンドリスト(固定領域用)18が、コマンドリスト15としてバッファ20bに展開される。このとき、第4実施形態においては、各SB20のハードウェア版数に応じた複数のコマンドリストと他の異なるハードウェア版数に応じた複数のコマンドリストとの間において、同じもしくは同等の機能を果たすコマンドリストには、共通のリスト番号が付与されている。
【0086】
また、第4実施形態のシステム1Dにおいても、第3実施形態と同様、SP10は、部品制御の実行指示とともに、特定SB20上で実行されるべきコマンドリスト15の一つを特定するリスト番号をMBC20aへ送信する。そして、コマンド取得制御部4は、ROMデータ制御部8によってバッファ20bに展開された複数のコマンドリスト15のうち、SP10からのリスト番号によって特定されるコマンドリスト15からコマンドを一つずつ読み出す。コマンド実行部5は、コマンド取得制御部4によって読み出されたコマンドに応じた処理を各SB20上で順次実行させて複数の部品21〜23を制御する。
【0087】
一般に、システムを構成するSB20は、同一のもので構成され、SP10による各種制御は、いずれのSB20に対しても同じ手順で実行される。しかしながら、性能向上,機能改善やトラブル対応としてハードウェアの改版が行なわれることがあり、その改版に伴って制御手順が変更されることがある。システムの規模が大きい場合や、故障に伴ってSB20の交換などが発生した場合には、1つのシステム内に複数のハードウェア版数が混在することがあり得るため、それぞれのハードウェア版数に応じた制御手順をSP10で実装することが必要となる。この場合、従来、SP10は、SB20のハードウェア版数を認識した上、版数に応じた制御手順に従った制御を実施しなければならず、処理時間が増加していた。
【0088】
また、近年、SB20上の部品は、他ベンダからの購入部品で構成されることが多くなってきている。このとき、ベンダの都合で部品が製造中止(EOL:End Of Life)になると、製造中止になった部品と同機能を持つ代替部品を搭載しなければならないことがある。この場合、制御方式や制御手順が異なれば、SP10による部品の制御手順を変更せざるを得ない。これもまた部品版数を認識して処理を行なう要因となっている。
【0089】
このような問題に対し、SB20上のROM20cに、SB20のハードウェア版数に応じたコマンドリスト(固定領域)15を格納することで、SP10は、SB20のハードウェア版数を意識せず、全てのSBに対し、共通のリスト番号で部品制御の実行を指示することが可能になる。
【0090】
次に、図16に示す計算機システム1Dの動作について、図17に示すフロー(ステップD1〜D4およびC2〜C10)に従って説明する。ここで、図17に示すように、計算機システム1Dでは、システム1CのステップC1(図15参照)に代えステップD1〜D4が実行され、その後、システム1Cと同様のステップC2〜C10が実行される。したがって、以下では、ステップD1〜D4について詳細に説明し、ステップC2〜C10の説明については省略する。
【0091】
第4実施形態のシステム1Dでは、まず、SB20の版数に応じたコマンドリスト(固定領域用)18が、当該SB20の製造段階で実行される(ステップD1)。
そして、SP10は、システム1Dの電源投入または新たなSB20の追加実装を認識したタイミングで、特定SB20のMBC20aに対しROM20cにおけるコマンドリスト(固定領域用)18のバッファ20bへの展開を指示する(ステップD2)。SPインタフェース3は、当該指示を受信すると、ROMデータ制御部8を起動する。ROMデータ制御部8は、ROM20c内のコマンドリスト(固定領域用)18を、バッファ20bの固定領域にコマンドリスト15として展開する(ステップD3)。展開動作を完了すると、ROMデータ制御部8は、SPインタフェース3を介してSP10に対し、展開動作の終了通知する(ステップD4)。以降の動作は、図15を参照しながら上述したステップC2〜C10に従って実行され、MBC20aによる部品制御が実行される。
【0092】
このように、第4実施形態の計算機システム1Dでは、図1に示すシステム1と同様、高密度実装されたシステム1Dにおいて、SP10が制御対象とする部品点数が増加しても、システム1Dの立ち上げ時間を短縮することができるとともに部品の監視負荷を低減することができ、システム制御負荷の少ない、効率的なシステム制御方式が実現される。
【0093】
また、第4実施形態の計算機システム1Dでは、図15に示す計算機システム1Cと同様、SB20上のROM20cに、SB20のハードウェア版数に応じたコマンドリスト(固定領域)15を格納することで、SP10は、SB20のハードウェア版数を意識せず、全てのSBには、共通の同じリスト番号で部品制御の実行を指示することが可能になる。
【0094】
さらに、第4実施形態の計算機システム1Dでは、SB20上のROM20cに、SB20のハードウェア版数に応じたコマンドリスト(固定領域)15を格納することで、SP10は、SB20のハードウェア版数を意識せず、全てのSBに対し、共通のリスト番号で部品制御の実行を指示することが可能になる。
【0095】
〔5〕その他
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は、係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変形、変更して実施することができる。
なお、上述した実施形態では、SB20上に実装されるの部品の制御インタフェース方式をJTAGとI2Cとの2種類の場合について説明したが、本件は、これに限定されるものではなく、JTAG,I2C以外の制御インタフェース方式であっても、上述した実施形態と同様に適用される。
【0096】
〔6〕付記
以上の本実施形態を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有する処理装置であって、
前記複数のボードのそれぞれは、
各ボード上で実行されるべき一連の処理手順を記憶する第1記憶部と、
前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部から前記処理手順を一つずつ読み出し、読み出された処理手順に応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記一連の処理手順の実行結果を前記管理部に通知する制御部と、
を有する、処理装置。
【0097】
(付記2)
前記一連の処理手順は、各ボード上で実行されるべき一連のコマンドを含むコマンドリストとして、前記第1記憶部に記憶され、
前記制御部は、前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部の前記コマンドリストから前記コマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記コマンドリストの実行結果を前記管理部に通知する、付記1記載の処理装置。
【0098】
(付記3)
前記管理部は、前記コマンドリストを前記第1記憶部に格納してから前記実行指示を前記制御部へ送信する、付記2記載の処理装置。
【0099】
(付記4)
前記第1記憶部は、リスト番号によって特定可能な複数のコマンドリストを記憶し、
前記管理部は、前記実行指示とともに、各ボード上で実行されるべきコマンドリストを特定するリスト番号を前記制御部へ送信し、
前記制御部は、前記管理部からの前記リスト番号によって特定されるコマンドリストからコマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御する、付記2記載の処理装置。
【0100】
(付記5)
前記複数のボードのそれぞれは、
各ボードのハードウェア版数に応じた、リスト番号によって特定可能な複数のコマンドリストを予め記憶する第2記憶部と、
前記管理部からのリスト展開指示に応じ、前記第2記憶部の前記複数のコマンドリストを前記第1記憶部に展開するリスト展開部と、
をさらに有し、
各ボードのハードウェア版数に応じた複数のコマンドリストと他の異なるハードウェア版数に応じた複数のコマンドリストとの間において、同じもしくは同等の機能を果たすコマンドリストには、共通のリスト番号が前記リスト番号として付与され、
前記管理部は、前記実行指示とともに、各ボード上で実行されるべきコマンドリストを特定するリスト番号を前記制御部へ送信し、
前記制御部は、前記リスト展開部によって前記第1記憶部に展開された複数のコマンドリストのうち、前記管理部からの前記リスト番号によって特定されるコマンドリストからコマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御する、付記2記載の処理装置。
【0101】
(付記6)
前記管理部は、本処理装置の電源投入時、または、新たなボードの追加実装時に、前記リスト展開指示を前記リスト展開部へ送信する、付記5記載の処理装置。
【0102】
(付記7)
前記複数の部品のそれぞれは、複数種類の制御インタフェース方式のうちの一つを介し前記制御部によって制御され、
前記制御部は、
前記複数種類の制御インタフェース方式にそれぞれ対応する複数種類のインタフェース部と、
前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部の前記コマンドリストから前記コマンドを一つずつ読み出す読出部と、
前記読出部によって読み出されたコマンドに基づき、当該コマンドによって制御されるべき制御対象部品を前記複数の部品の中から特定するとともに、特定された制御対象部品に応じたインタフェース部を前記複数種類のインタフェース部の中から選択し、選択されたインタフェース部を介し当該コマンドによる当該制御対象部品の制御を実行するコマンド実行部と、
を有している、付記2〜付記6のいずれか一項に記載の処理装置。
【0103】
(付記8)
前記第1記憶部は、前記複数の部品と前記複数種類のインタフェース部との対応関係を保持する部品制御インタフェース表を記憶し、
前記コマンド実行部は、前記制御対象部品を特定すると、前記第1記憶部の前記部品制御インタフェース表を参照して前記制御対象部品に応じたインタフェース部を選択し、選択されたインタフェース部に応じた形式の制御情報を生成し、生成された制御情報に基づき、選択されたインタフェース部を介し当該制御対象部品の制御を実行する、付記7記載の処理装置。
【0104】
(付記9)
前記複数のボードのそれぞれは、
前記部品制御インタフェース表を予め記憶する第3記憶部と、
前記管理部からの表展開指示に応じ、前記第3記憶部の前記部品制御インタフェース表を前記第1記憶部に展開する表展開部と、
をさらに有している、付記8記載の処理装置。
【0105】
(付記10)
前記管理部は、本処理装置の電源投入時、または、新たなボードの追加実装時に、前記表展開指示を前記表展開部へ送信する、付記9記載の処理装置。
【0106】
(付記11)
前記制御部は、前記一連のコマンドに対応する処理を各ボード上で実行させることにより得られたデータを前記第1記憶部に保存し、前記一連のコマンドに対応する処理を終了すると前記管理部に対し終了通知を行ない、
前記管理部は、前記制御部からの前記終了通知に応じ、前記第1記憶部に保存された前記データを読み出す、付記2〜付記10のいずれか一項に記載の処理装置。
【0107】
(付記12)
前記コマンドリストの各コマンドに、当該コマンドの実行結果の比較を行なうか否かを示すフラグが設定されるとともに、
前記第1記憶部は、当該コマンドの実行結果と比較される比較データを記憶し、
前記複数のボードのそれぞれは、
前記コマンドリストから読み出されたコマンドの前記フラグが前記比較を行なうことを示している場合、当該コマンドの実行結果と前記第1記憶部の前記比較データとの比較を行なう比較部、
をさらに有し、
前記制御部は、前記比較部による比較結果が妥当であれば、前記コマンドリストにおける後続のコマンドに応じた処理を継続して実行する一方、前記比較部による比較結果が妥当でなければ、エラー情報を前記管理部に通知する、付記2〜付記11のいずれか一項に記載の処理装置。
【0108】
(付記13)
複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有する処理装置における、前記複数のボードのそれぞれにそなえられる制御装置であって、
各ボード上で実行されるべき一連の処理手順を記憶する第1記憶部と、
前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部から前記処理手順を一つずつ読み出し、読み出された処理手順に応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記一連の処理手順の実行結果を前記管理部に通知する制御部と、
を有する、制御装置。
【0109】
(付記14)
前記一連の処理手順は、各ボード上で実行されるべき一連のコマンドを含むコマンドリストとして、前記第1記憶部に記憶され、
前記制御部は、前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部の前記コマンドリストから前記コマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記コマンドリストの実行結果を前記管理部に通知する、付記13記載の制御装置。
【0110】
(付記15)
前記第1記憶部は、リスト番号によって特定可能な複数のコマンドリストを記憶し、
前記制御部は、前記管理部から前記実行指示とともに送信されたリスト番号によって特定されるコマンドリストからコマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御する、付記14記載の制御装置。
【0111】
(付記16)
各ボードのハードウェア版数に応じた、リスト番号によって特定可能な複数のコマンドリストを予め記憶する第2記憶部と、
前記管理部からのリスト展開指示に応じ、前記第2記憶部の前記複数のコマンドリストを前記第1記憶部に展開するリスト展開部と、
をさらに有し、
各ボードのハードウェア版数に応じた複数のコマンドリストと他の異なるハードウェア版数に応じた複数のコマンドリストとの間において、同じもしくは同等の機能を果たすコマンドリストには、共通のリスト番号が前記リスト番号として付与され、
前記制御部は、前記リスト展開部によって前記第1記憶部に展開された複数のコマンドリストのうち、前記管理部から前記実行指示とともに送信されたリスト番号によって特定されるコマンドリストからコマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御する、付記14記載の制御装置。
【0112】
(付記17)
前記複数の部品のそれぞれは、複数種類の制御インタフェース方式のうちの一つを介し前記制御部によって制御され、
前記制御部は、
前記複数種類の制御インタフェース方式にそれぞれ対応する複数種類のインタフェース部と、
前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部の前記コマンドリストから前記コマンドを一つずつ読み出す読出部と、
前記読出部によって読み出されたコマンドに基づき、当該コマンドによって制御されるべき制御対象部品を前記複数の部品の中から特定するとともに、特定された制御対象部品に応じたインタフェース部を前記複数種類のインタフェース部の中から選択し、選択されたインタフェース部を介し当該コマンドによる当該制御対象部品の制御を実行するコマンド実行部と、
を有している、付記14〜付記16のいずれか一項に記載の制御装置。
【0113】
(付記18)
前記第1記憶部は、前記複数の部品と前記複数種類のインタフェース部との対応関係を保持する部品制御インタフェース表を記憶し、
前記コマンド実行部は、前記制御対象部品を特定すると、前記第1記憶部の前記部品制御インタフェース表を参照して前記制御対象部品に応じたインタフェース部を選択し、選択されたインタフェース部に応じた形式の制御情報を生成し、生成された制御情報に基づき、選択されたインタフェース部を介し当該制御対象部品の制御を実行する、付記17記載の制御装置。
【0114】
(付記19)
前記コマンドリストの各コマンドに、当該コマンドの実行結果の比較を行なうか否かを示すフラグが設定されるとともに、
前記第1記憶部は、当該コマンドの実行結果と比較される比較データを記憶し、
前記コマンドリストから読み出されたコマンドの前記フラグが前記比較を行なうことを示している場合、当該コマンドの実行結果と前記第1記憶部の前記比較データとの比較を行なう比較部、をさらに有し、
前記制御部は、前記比較部による比較結果が妥当であれば、前記コマンドリストにおける後続のコマンドに応じた処理を継続して実行する一方、前記比較部による比較結果が妥当でなければ、エラー情報を前記管理部に通知する、付記14〜付記18のいずれか一項に記載の制御装置。
【0115】
(付記20)
複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有する処理装置における処理方法であって、
前記複数のボードのそれぞれにおいて、
前記管理部からの実行指示に応じ、各ボード上で実行されるべき一連の処理手順を記憶した記憶部から前記処理手順を一つずつ読み出し、
読み出された処理手順に応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、
前記一連の処理手順の実行結果を前記管理部に通知する、処理方法。
【符号の説明】
【0116】
1,1A,1B,1C,1D 計算機システム(処理装置)
3 SPインタフェース(制御部)
4 コマンド取得制御部(読出部)
5 コマンド実行部(制御部)
6 取得データ比較制御部(比較部)
7 データ格納制御部(制御部)
8 ROMデータ制御部(リスト展開部,表展開部)
9a JTAG制御回路(インタフェース部)
9b I2C制御回路(インタフェース部)
10 管理部(SP,サービスプロセッサ)
12 コマンドリスト
13 結果比較値リスト
14 取得データ格納領域
15 コマンドリスト(固定領域)
16 部品制御インタフェース表
17 部品制御インタフェース表(ROM)
18 コマンドリスト(固定領域用)
19 結果比較値リスト(ROM)
20 システムボード(SB,ボード)
20a 制御部(MBC)
20b バッファ(第1記憶部)
20c ROM(第2記憶部,第3記憶部)
21 CPU(部品)
21a,21b 部品
22 電源部品(部品)
22a,22b,22c 部品
23 メモリ(部品)
25 部品制御部(制御部)
26 バッファ制御部(制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有する処理装置であって、
前記複数のボードのそれぞれは、
各ボード上で実行されるべき一連の処理手順を記憶する第1記憶部と、
前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部から前記処理手順を一つずつ読み出し、読み出された処理手順に応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記一連の処理手順の実行結果を前記管理部に通知する制御部と、
を有する、処理装置。
【請求項2】
前記一連の処理手順は、各ボード上で実行されるべき一連のコマンドを含むコマンドリストとして、前記第1記憶部に記憶され、
前記制御部は、前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部の前記コマンドリストから前記コマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記コマンドリストの実行結果を前記管理部に通知する、請求項1記載の処理装置。
【請求項3】
前記第1記憶部は、リスト番号によって特定可能な複数のコマンドリストを記憶し、
前記管理部は、前記実行指示とともに、各ボード上で実行されるべきコマンドリストを特定するリスト番号を前記制御部へ送信し、
前記制御部は、前記管理部からの前記リスト番号によって特定されるコマンドリストからコマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御する、請求項2記載の処理装置。
【請求項4】
前記複数のボードのそれぞれは、
各ボードのハードウェア版数に応じた、リスト番号によって特定可能な複数のコマンドリストを予め記憶する第2記憶部と、
前記管理部からのリスト展開指示に応じ、前記第2記憶部の前記複数のコマンドリストを前記第1記憶部に展開するリスト展開部と、
をさらに有し、
各ボードのハードウェア版数に応じた複数のコマンドリストと他の異なるハードウェア版数に応じた複数のコマンドリストとの間において、同じもしくは同等の機能を果たすコマンドリストには、共通のリスト番号が前記リスト番号として付与され、
前記管理部は、前記実行指示とともに、各ボード上で実行されるべきコマンドリストを特定するリスト番号を前記制御部へ送信し、
前記制御部は、前記リスト展開部によって前記第1記憶部に展開された複数のコマンドリストのうち、前記管理部からの前記リスト番号によって特定されるコマンドリストからコマンドを一つずつ読み出し、読み出されたコマンドに応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御する、請求項2記載の処理装置。
【請求項5】
前記複数の部品のそれぞれは、複数種類の制御インタフェース方式のうちの一つを介し前記制御部によって制御され、
前記制御部は、
前記複数種類の制御インタフェース方式にそれぞれ対応する複数種類のインタフェース部と、
前記管理部からの実行指示に応じ、前記第1記憶部の前記コマンドリストから前記コマンドを一つずつ読み出す読出部と、
前記読出部によって読み出されたコマンドに基づき、当該コマンドよって制御されるべき制御対象部品を前記複数の部品の中から特定するとともに、特定された制御対象部品に応じたインタフェース部を前記複数種類のインタフェース部の中から選択し、選択されたインタフェース部を介し当該コマンドによる当該制御対象部品の制御を実行するコマンド実行部と、
を有している、請求項2〜請求項4のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項6】
前記第1記憶部は、前記複数の部品と前記複数種類のインタフェース部との対応関係を保持する部品制御インタフェース表を記憶し、
前記コマンド実行部は、前記制御対象部品を特定すると、前記第1記憶部の前記部品制御インタフェース表を参照して前記制御対象部品に応じたインタフェース部を選択し、選択されたインタフェース部に応じた形式の制御情報を生成し、生成された制御情報に基づき、選択されたインタフェース部を介し当該制御対象部品の制御を実行する、請求項5記載の処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記一連のコマンドに対応する処理を各ボード上で実行させることにより得られたデータを前記第1記憶部に保存し、前記一連のコマンドに対応する処理を終了すると前記管理部に対し終了通知を行ない、
前記管理部は、前記制御部からの前記終了通知に応じ、前記第1記憶部に保存された前記データを読み出す、請求項2〜請求項6のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項8】
前記コマンドリストの各コマンドに、当該コマンドの実行結果の比較を行なうか否かを示すフラグが設定されるとともに、
前記第1記憶部は、当該コマンドの実行結果と比較される比較データを記憶し、
前記複数のボードのそれぞれは、
前記コマンドリストから読み出されたコマンドの前記フラグが前記比較を行なうことを示している場合、当該コマンドの実行結果と前記第1記憶部の前記比較データとの比較を行なう比較部、
をさらに有し、
前記制御部は、前記比較部による比較結果が妥当であれば、前記コマンドリストにおける後続のコマンドに応じた処理を継続して実行する一方、前記比較部による比較結果が妥当でなければ、エラー情報を前記管理部に通知する、請求項2〜請求項8のいずれか一項に記載の処理装置。
【請求項9】
複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有する処理装置における、前記複数のボードのそれぞれにそなえられる制御装置であって、
各ボード上で実行されるべき一連の処理手順を記憶する記憶部と、
前記管理部からの実行指示に応じ、前記記憶部から前記処理手順を一つずつ読み出し、読み出された処理手順に応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、前記一連の処理手順の実行結果を前記管理部に通知する制御部と、
を有する、制御装置。
【請求項10】
複数の部品を実装される複数のボードと前記複数のボードを管理する管理部とを有する処理装置における処理方法であって、
前記複数のボードのそれぞれにおいて、
前記管理部からの実行指示に応じ、各ボード上で実行されるべき一連の処理手順を記憶した記憶部から前記処理手順を一つずつ読み出し、
読み出された処理手順に応じた処理を各ボード上で順次実行させて前記複数の部品を制御し、
前記一連の処理手順の実行結果を前記管理部に通知する、処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−230597(P2012−230597A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99222(P2011−99222)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】