説明

処理設備

【課題】工程室内の雰囲気の汚染を抑制する処理設備を提供する。工程室や機器の改変に容易に対応できる処理設備を提供する。
【解決手段】複数の工程室11Aー11Dが前後方向に配置された処理フロア1と、この処理フロア1の階下に設けられ、前記複数の工程室11A−11Dの各々に搬送容器を搬入するための搬入通路と、前記複数の工程室の各々から搬送容器を搬出するための搬出通路とが、互いに左右方向に区画された物流フロア2と、を備える。工程室11A−11Dには搬入口A1を介して搬入通路に設けられた搬入用搬送車により搬送容器が受け渡され、当該工程室11A−11Dから搬出口B1を介して搬出通路に設けられた搬出用搬送車に搬送容器が受け渡される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被処理体に対して処理を行う工程室が複数設けられた処理設備に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば医薬品などの固形製剤を製造する工場では、被処理物である粉体原料やこの粉体原料から得られた中間生成物などに対して、例えば秤量、造粒、篩過、錠剤への成形(打錠)、検査及び包装などの処理を行う複数の工程室が設けられており、上記の被処理物や、工程室において所定の処理が行われた処理物は、例えばコンテナなどの搬送容器内に収納された状態で搬送されて、工程室内において例えば作業者により処理が行われる。これらの工程室内には、各処理を行うための処理装置が設けられており、この処理装置に搬送容器を設置する高さ位置は、例えば工程室の床面よりも例えば数m程度高い位置に設定されている場合がある。
【0003】
このような工場において、上記の工程室に対して搬送容器の搬送を行う搬送装置としては、例えば水平に敷設されたレール上を走行可能で且つ搬送容器を昇降自在に保持するスタッカークレーンと呼ばれている容器搬送機構が知られている。このスタッカークレーンを用いる場合には、図19に示すように、例えばスタッカークレーン100が走行する搬送室101の両側に工程室102を配置して、スタッカークレーン100によりこの搬送室101の両側の工程室102に対して搬送口105を介して搬送容器が搬送される。この工程室102の側面における搬送室101とは反対側の面には、作業者が工程室102に出入りするための作業者通路103が各々配置されており、これらの搬送室101や作業者通路103は、コンタミの防止のために、内部が清浄な雰囲気に保たれている。
【0004】
また、例えば作業者通路103の側方位置における工程室102とは反対側の面には、例えば処理装置の部材や配電盤を設置したりするための機械室107が設けられており、この機械室107は、例えば一端側あるいは側面が工場の外壁に面するように配置されている。更に、この工場には、一般に例えば各工程室102内の大気の給排気を行うための通気路であるダクトや、例えば各工程室102内を見学する見学者が行き来する見学者用通路(いずれも図示せず)が設けられており、従って工場内には工程室102、作業者通路103、搬送室101、機械室107、ダクト及び見学者用通路が所定のレイアウトで配置されている。更にまた、工場内には、工程室102に代えて未内装(未使用)のエリア(部屋)104が設けられている場合があり、この未内装エリア104は、例えば工場を建設した後の増産などに対応するために、例えば内装工事、搬送口105の形成及び処理装置の搬入などの改造工事が行われて工程室102として使用されることになる。
【0005】
このような工場では、例えば複数の工程室102に搬送容器が順次搬送され、各工程室102において夫々所定の処理が行われ、固形製剤が製造される。具体的には、原料である被処理物の搬送容器(仕込み容器)が工程室102に搬入されて処理装置に原料が供給される。そして処理装置にて得られた処理物は処理物用の搬送容器(受け容器)に収納され、搬送室101を介して次工程の工程室102に搬送される。この次工程の工程室102では、搬入された受け容器が、仕込み容器の機能を有することになる。一方工程室102内の空になった仕込み容器は搬送室101に搬出され、例えば次の原料が投入される前に、水洗及び乾燥を実施する洗浄室(図示せず)に搬送される。こうして各工程室102においても同様に、前工程の工程室から搬出された受け容器が仕込み容器の機能を有して次工程の工程室に搬入され、空になった仕込み容器は洗浄室に搬送される。
【0006】
上述の構成では、前記スタッカークレーン100を用いることにより、上記のように作業者の流れ(作業者通路103)と物(搬送容器)の流れ(搬送室101)とを隔てることができるので、搬送物を他の人が持って行くなどの人為的ミスの防止やスタッカークレーン100と作業者との衝突のおそれがなく作業者やスタッカークレーン100が安全に移動できる。
【0007】
しかしながら、工程室102においては、粉体原料や中間生成物などが工程室102内に飛散しているため、搬送容器の外面にも飛散物が付着するおそれがある。従って工程室102から搬送室101に仕込み容器を搬出すると、当該搬送室101内にこの汚れが飛散し、受け容器や原料が収納された仕込み容器を介して別の工程室102内が汚染されるおそれがある。
【0008】
ここで、ある種の工場内では、通常ラインで商用の医薬品を製造しているときに、同じ工程室を用いて開発中の医薬品をテスト用に製造する要請がある場合がある。従って搬送室101を介して工程室102内にテスト用の粉体原料等が侵入しない処理設備の開発が望まれている。
【0009】
また、工場を建設した後に改変を行う場合例えば上記の未内装エリアの改造工事や工程室102内の処理装置を入れ替えるための工事を行う場合には、処理装置は工場の外壁に隣接している機械室107から、例えば当該機械室107と工程室102との間における作業者通路103の壁面を取り壊して搬入されることになる。この時、既述のように作業者通路103内が清浄雰囲気に保たれているので、この作業者通路103の内部雰囲気が汚染されないように、例えば工事する領域106を作業者通路103から区画する必要があるが、この工事領域106を区画する工事を行うのは手間がかかるし、またこの工事領域106により作業者通路103が途中で遮られた場合には、当該工事領域106を介して作業者が行き来できなくなってしまう。
【0010】
さらに、未内装エリア104に搬送口105を形成する場合には、搬送室101内が清浄雰囲気に保たれていることから、例えば搬送室101内を区画する必要があるので、この工事によりスタッカークレーン100の移動が妨げられるおそれがある。そのため、この未内装エリア104に予め搬送口105を形成しておく必要があるが、工程室102(未内装エリア104)内に設けられる処理装置の種類によって搬送口105の高さ位置などが異なる場合があるので、予め搬送口105を形成しておくと、増設できる工程室102の種類が少なくなってしまう場合がある。従って、スタッカークレーン100を用いる場合には、工場のレイアウトに手間がかかってしまうし、また工場を建設した後の改変工事が困難になってしまう。
【0011】
一方、搬送容器を搬送する搬送装置としては、例えばAGV(Auto Guided Vehicle)と呼ばれる水平に移動する自動搬送装置などが知られているが、上記の課題を解決できるものではない。
特許文献1には、粉体を機器40に投入する粉粒体投入システムについて記載されているが、上記の課題については何ら検討されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2007−30914
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、被処理物を処理装置により処理する工程室に搬送容器を搬入するための搬入通路と、工程室から搬送容器が搬出される搬出通路とを区画することにより、工程室内の雰囲気の汚染を抑制する処理設備を提供することにある。また他の目的は、工程室や機器の改変に容易に対応できる処理設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このため本発明の処理設備は、
被処理物に対して処理装置により処理を行って処理物を得る工程室が複数設けられ、前記被処理物が収納された被処理物用の搬送容器を工程室に搬入し、当該工程室において前記処理物を処理物用の搬送容器に収納して搬出する処理設備において、
複数の工程室が前後方向に配置された第1の階と、
この第1の階の階下に設けられ、前記複数の工程室の各々に前記搬送容器を搬入するための搬入通路と、前記複数の工程室の各々から搬送容器を搬出するための搬出通路とが、互いに左右方向に区画された第2の階と、
複数の工程室の各床面に形成され、前記搬入通路との間において前記搬送容器の受け渡しを行うための搬入口と、
複数の工程室の各床面に形成され、前記搬出通路との間において前記搬送容器の受け渡しを行うための搬出口と、
前記搬入口を介して前記工程室に対して夫々搬送容器の受け渡しをするために前記搬入通路に設けられ、水平に移動する走行車本体と、この走行車本体に設けられ、搬送容器を保持して昇降する受け渡し機構と、を有する搬入用搬送車と、
前記搬出口を介して前記工程室に対して夫々搬送容器の受け渡しをするために前記搬出通路に設けられ、水平に移動する走行車本体と、この走行車本体に設けられ、搬送容器を保持して昇降する受け渡し機構と、を有する搬出用搬送車と、
前記搬入用搬送車及び搬出用搬送車の動作を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
また前記制御部は、被処理物用の搬送容器を搬入通路から搬入口を介して工程室に搬入するステップと、
処理物用の搬送容器を搬入通路から搬入口を介して工程室に搬入するステップと、
処理装置に被処理物を供給した後の空の被処理物用の搬送容器を工程室から搬出口を介して搬出通路に搬送するステップと、
次いで、当該工程室にて処理物が収納された処理物用の搬送容器を工程室から搬出口を介して搬出通路に搬送するステップと、を実行するように制御信号を出力するように構成することができる。
【0016】
さらに前記制御部は、被処理物用の搬送容器を搬入通路から搬入口を介して工程室に搬入するステップと、
処理物用の搬送容器を搬入通路から搬入口を介して工程室に搬入するステップと、
処理装置に被処理物を供給した後の空の被処理物用の搬送容器を工程室から搬出口を介して搬出通路に搬出するステップと、
次いで、当該工程室にて処理物が収納された処理物用の搬送容器を工程室から搬入口を介して搬入通路に搬送するステップと、を実行するように制御信号を出力するように構成してもよい。
【0017】
さらにまた前記制御部は、第1の被処理物用の搬送容器を搬入通路から搬入口を介して工程室に搬入するステップと、
第1の処理物用の搬送容器を搬入通路から搬入口を介して工程室に搬入するステップと、
処理装置に第1の被処理物を供給した後の空の第1の被処理物用の搬送容器を工程室から搬入口を介して搬入通路に搬送するステップと、
当該工程室にて第1の処理物が収納された第1の処理物用の搬送容器を工程室から搬入口を介して搬入通路に搬送するステップと、
第2の被処理物用の搬送容器を搬入通路から搬入口を介して工程室に搬入するステップと、
第2の処理物用の搬送容器を搬入通路から搬入口を介して工程室に搬入するステップと、
処理装置に第2の被処理物を供給した後の空の被処理物用の搬送容器を工程室から搬出口を介して搬出通路に搬送するステップと、
当該工程室にて第2の処理物が収納された第2の処理物用の搬送容器を工程室から搬入口を介して搬入通路に搬送するステップと、を実行するように制御信号を出力するように構成してもよい。
【0018】
本発明では、前記搬出通路から搬送容器が搬入され、搬入通路へ搬送容器を搬出するように洗浄室が設けられ、
この洗浄室は、前記処理物が収納された搬送容器の外部にドライアイスを供給して、当該搬送容器の外部を洗浄する区域を備えるように構成してもよい。また前記洗浄室は、空の搬送容器の内部及び外部を洗浄液を用いて洗浄する区域をさらに備えるように構成してもよい。また前記工程室内に出入りする作業者用の作業者通路が工程室の側壁を介して隣接して設けられるようにしてもよいし、前記工程室内の処理設備に関連する機械設備が配置された機械室が、前記作業者通路とは反対側の工程室の側壁を介して設けられるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、工程室の階下に物流フロアである搬送室を設け、この搬送室を、工程室に搬送容器を搬入するための搬入通路と、工程室から搬送容器を搬出するための搬出通路とに区画している。このため次工程の工程室に搬入される処理物の搬送容器と、当該工程室から搬出される被処理物の搬送容器とを別の搬送通路で搬送できる。これにより仮に工程室において被処理物の搬送容器の外部に被処理物が付着したとしても搬入通路には飛散しないので、搬入通路の清浄度が維持され、工程室内の雰囲気の汚染を抑制することができる。
【0020】
また、工程室の下方に搬送室が設けられているため、工程室や作業者通路、機械室等の配置のレイアウトの自由度が大きくなる。このため例えば将来の工程室の増設が容易になり、また工程室内を改変あるいはメンテナンスするときには、機器等の搬入出を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の生産工場の要部を概略的に示す縦断面図である。
【図2】本発明の生産工場の一例を示す斜視図である。
【図3】上記の工場の工程室及び搬送室を示す縦断面図である。
【図4】上記の工場の搬送室を示す平面図である。
【図5】上記の工場に用いられる搬送容器の一例を示す斜視図である。
【図6】上記工程室の処理区域の一例を示す平面図である。
【図7】上記工程室の投入区域の一例を示す平面図である。
【図8】上記の工場に設けられるドライアイス洗浄部の一例を示す側面図である。
【図9】上記の工場の一例を示す縦断面図である。
【図10】上記搬送容器が受け渡される受け渡し部材の一例を示す斜視図である。
【図11】上記の工場で用いられるスタッカークレーンを示す斜視図である。
【図12】上記の工場における搬送容器の搬送経路の一例を示す斜視図である。
【図13】上記の工場の他の例を示す縦断面図である。
【図14】上記の工場の他の実施の形態における工程室の処理区域の一例を示す平面図である。
【図15】上記の他の実施の形態における搬送容器の搬送経路の一例を示す斜視図である。
【図16】上記の工場のさらに他の実施の形態における搬送容器の搬送経路の一例を示す斜視図である。
【図17】上記の工場のさらに他の実施の形態における工程室の処理区域の一例を示す平面図である。
【図18】上記の工場のさらに他の実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図19】従来の工場の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の処理設備について、例えば被処理物である原料粉末から処理物である医薬品の固形製剤を製造する医薬品製造工場を例に挙げて図を参照して説明する。先ずこの工場の要部について図1を参照して概略的に説明すると、この工場には、被処理物である原料粉末やこの原料粉末から得られた中間生成物及び製品である処理物に対して例えば保管、秤量、後述の搬送容器への原料粉末の充填、造粒、篩過、錠剤への成形(打錠)、コーティング、検査及び包装などを行うための工程室11が前後方向に平面的に複数配置された第1の階をなす処理フロア1と、この処理フロア1の階下に設けられ、被処理物または処理物が内部に収納された搬送容器Tの搬送を行う第2の階である物流フロア2と、からなる階層構造体3が配置されている。
【0023】
前記物流フロア2は搬送室をなすものであり、前記工程室11に前記搬送容器Tを搬入するための搬入通路21と、前記工程室11から搬送容器Tを搬出するための搬出通路22とに、区画壁23により互いに左右方向(図1中X方向)に区画されている。前記搬入通路21内の圧力は工程室11よりも高くなるように調整され、搬入通路21から工程室11に向けた気流が形成されるようになっている。そして各工程室11における床面10には、前記搬入通路21との間において前記搬送容器Tの受け渡しを行うための搬入口Aと、前記搬出通路22との間において前記搬送容器Tの受け渡しを行うための搬出口Bとが各々形成されている。前記処理フロア1と物流フロア2との間では、搬入通路21に設けられた搬入用搬送車4A及び搬出通路22に設けられた搬出用搬送車4Bにより、搬入口A1及び搬出口B1を介して搬送容器Tの受け渡しを行うことになる。尚、前記「検査」及び「包装」もこの明細書では「処理」という用語に含まれるものとする。
【0024】
図2には、前記階層構造体3が複数階層例えば2層積層された構成を示している。前記処理フロア1には、例えば4個の工程室11A〜11Dが階層構造体3の前後方向(図2中Y方向)に一列に配列されている。前記工程室11(11A〜11D)は例えば同様に構成されており、この工程室11及び物流フロア2の一例について、図3を用いて説明する。
【0025】
先ず物流フロア2について説明する。物流フロア2は、既述のように区画壁23により搬入通路21と搬出通路22とに区画されており、搬入通路21には搬入用搬送車4A、搬出通路22には搬出用搬送車4Bが夫々複数台ずつ設けられている。これら搬入用搬送車4Aや搬出用搬送車4Bは同様に構成され、例えばAGF(Auto Guided Forklift)などが用いられる。これら搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bは、図3及び図4に示すように、走行車本体である車輪41と、搬送容器Tを昇降自在に保持する受け渡し機構であるフォーク42とを備え、後述する制御部Cの制御信号に基づいて、例えば床面に付設された例えば磁気テープなどの搬送路43に沿って水平方向に移動自在に構成されている。
【0026】
また、この搬送車4の下面には、搬送路43に沿って移動できるように当該搬送路を検知する図示しない検知部が設けられている。複数の搬送車4は、前記制御部Cに指示により所定の搬送プログラムに従って、工程室11に対して搬送容器Tの受け渡しを行うときには互いに干渉(衝突)しないように移動するように構成されている。物流フロア2の床面20における、搬送車4A,4Bの停止位置例えば搬入口Aや搬出口Bの下方位置にはマーカー13が付設されており、搬送車4A,4Bはその下面に設けられた図示しないセンサーなどによりマーカー13位置を読みとり、制御部Cの指示によりこのマーカー13の上方において停止して所定の受け渡し動作を行うこととなる。
【0027】
前記搬送容器Tは、例えば図5に示すように、下方に向かうにつれて縮径する概略箱型の容器であり、その下部は支持枠40に支持されている。この搬送容器Tは、前記フォーク42により縮径部が左右両側から支持されるように構成されている。前記フォーク42は、搬送車4A,4Bが水平移動する時には下方に縮退し、後述するように工程室11との間において搬送容器Tを受け渡すときには上方に伸び出すように構成されている。
【0028】
続いて工程室11について説明する。工程室11には仕切り部12により、処理区域6の上方側の一部に投入区域5が形成されている。この投入区域5は、処理原料である被処理物を収納する被処理物用の搬送容器(仕込み容器)T1を搬送する領域であり、処理区域6は処理装置60を備えると共に、処理装置60にて得られた処理物を収納する処理物用の搬送容器(受け容器)T2を搬送する領域である。
【0029】
これら投入区域5及び処理区域6には、搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bにより搬送容器T(仕込み容器T1や受け容器T2)の搬入や搬出が行われる。例えば図6に示すように、前記処理区域6の底壁を構成する床面10には、前記搬入用搬送車4Aとの間で搬送容器Tの受け渡しを行うための第1の搬入口A1及び第2の搬入口A2とが前後方向(図6中Y方向)に並んで形成されている。また前記床面10には、前記搬出用搬送車4Bとの間で搬送容器Tの受け渡しを行うための第1の搬出口B1及び第2の搬出口B2とが前後方向に並んで形成されている。この例では第1の搬入口A1と第1の搬出口B1とが夫々左右方向(図6中X方向)に並び、第2の搬入口A2と第2の搬出口B2とが夫々左右方向に並ぶように形成されている。
【0030】
また、処理区域6には、処理装置60において得られた処理物を取り出すための搬送部材64が設けられており、この搬送部材64により処理装置60から、収納位置62に置かれた受け容器T2に対して処理物が搬送されることになる。こうして処理区域6では、受け容器T2が第2の搬入口A2から搬入され、収納位置62にて処理装置60にて得られた処理物を収納した後、第2の搬出口B2から搬出されるようになっている。このため処理区域6には、第2の搬入口A2と前記収納位置62と第2の搬出口B2とを通るように、受け容器T2の搬送路63が形成されている。
【0031】
前記投入区域5の仕切り部12は、図7に示すように、処理区域6の第1の搬送口A1及び第1の搬出口B1に対してアクセスできるように構成され、仕込み容器T1が第1の搬入口A1から搬入され、処理装置60の上方側の投入位置52において、処理装置60に被処理物を投入落下した後、被処理物供給後の空になった仕込み容器T1が第1の搬出口B1から搬出されるようになっている。このため投入区域5には、第1の搬入口A1から前記投入位置52を通って第1の搬出口B1に至る仕込み容器T1の搬送路53が形成されている。
【0032】
前記搬送路53,63は、搬送容器T(仕込み容器T1,受け容器T2)の幅寸法よりも狭くなるように離間して配置された1対のコンベアなどからなる。これら搬送路53,63の一端側及び他端側は、搬入口A1,A2及び搬出口B1,B2の近傍に位置している。そしてこれら搬送路53,63の一端側及び他端側に、搬入口A1,A2及び搬出口B1,B2を介して搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bのフォーク42がアクセスして、搬送容器Tの受け渡しを行うようになっている。また投入区域5において搬送容器Tを投入位置52に位置させたときに、搬送容器Tの下部から処理装置60に対して被処理物が投入落下されるように、前記コンベアが離間され、投入区域5の仕切り部12には開口部12aが形成されている。
【0033】
また、処理装置60に搬送容器Tから被処理物を投入するための管状の投入路65が、この開口部12aを介して当該処理装置60から上方に伸び出して投入区域5において開口している。前記処理装置60は、例えばコーティングを行う工程室11では例えば2.5m角程度の大型のコーティング機、打錠を行う工程室11では打錠機から構成されている。
【0034】
さらに、この例においては、例えば図4に示すように、物流エリア2の前後方向(図4中Y方向)の奥側には、洗浄室7が設けられている。この洗浄室7に対しては搬出用搬送車4Bにより搬出通路22を介して搬送容器Tが搬入され、洗浄された搬送容器Tが搬入通路21の搬入用搬送車4Aに受け渡されるように構成されている。図中71,72は夫々前記搬入用開口部及び搬出用開口部であり、シャッタにより夫々開閉自在に構成されている。
【0035】
洗浄室7の内部には、図4に示すように、搬送容器Tの内部を洗浄する内部洗浄区域73と、搬送容器Tの外部を洗浄する外部洗浄区域74とが設けられている。前記内部洗浄区域73は、搬送容器Tの内部及び外部を洗浄する洗浄部73aと、洗浄された搬送容器Tを乾燥する乾燥部73bとを備えている。この洗浄部73aは、例えば搬送容器Tの内部及び外部に対して洗浄液例えば水をシャワー状に供給して洗浄するように構成され、前記乾燥部73bは搬送容器Tの内部及び外部に対して温風ガスを吹き付けて乾燥するように構成されている。
【0036】
また、外部洗浄区域74は、処理物が充填された搬送容器Tの外部を洗浄するドライアイス洗浄部8を備えている。このドライアイス洗浄部8について図8を参照しながら説明する。図中81はドライアイスを吐出するノズルであり、左右方向(Y軸方向)、上下方向(Z軸方向)に移動可能なハンド82に取り付けられている。83はハンド82を左右に移動させるための水平移動機構であり、昇降ガイド84に沿って昇降される。なお水平移動機構83にスイング機構を組み合わせ、ノズルが左右にスイング(首振り動作)するように構成してもよい。図中85は、搬送容器Tを支持する支持枠40が載置される回転テーブルであり、前記搬送容器Tは支持枠40を介して回転テーブル85に搭載され、四角形状の本体部の一つの側面がノズル81に対向するように配置される。一方、搬送容器Tの載置領域の上方にもノズル86がハンド87に取り付けられて配置されている。このハンド87はX、Y方向に移動自在に構成されている。なお搬送容器Tは回転テーブル85により回転自在に構成されていることから、ハンド87はX方向のみに動く構成としてもよい。
【0037】
これらノズル81,86からドライアイスを搬送容器Tの側面、上面に夫々吹き付けることにより、当該搬送容器Tの外面の汚れが洗浄される。図中V1、V2はノズル81,86に夫々設けられたバルブである。
【0038】
ドライアイスの供給機構について簡単に説明しておく。ノズル86の近傍にはエジェクタ91Aが設けられており、このエジェクタ91Aの吸気ポートには、バルブV3が介設された配管92Aを介して送気機構93が接続され、エジェクタ91Aの吐出ポートにはノズル86が接続されている。図中94Aはドライアイス供給管である。ドライアイスはホッパ95Aに投入されており、スクリューフィーダ96Aから送り出され、エジェクタ91Aの送気流に引き込まれてドライアイス供給管94A内を吸引輸送され、ノズル86から吐出されることになる。またノズル81も同様に構成され、エジェクタ91Bの吸気ポートにバルブV4が介設された配管92Bを介して送気機構93が接続されている。そしてホッパ95B内のドライアイスは、スクリューフィーダ96Bから送り出されてドライアイス供給管94B内を吸引輸送され、ノズル81から吐出される。
【0039】
このようにドライアイスにより洗浄すれば、搬送容器Tの内部に洗浄液が入ったり、パッキン部に残る水分が次の工程で処理物に悪影響を与えるという不具合がなく、外面の汚れだけを落とすことができる。このため商品用の処理物を収納した搬送容器Tであっても、その外部を洗浄することができる。
【0040】
また、洗浄室7には、搬入用開口部71から搬入された搬送容器Tを内部洗浄区域73に搬送し、当該洗浄区域73にて洗浄された搬送容器Tを搬出用開口部72に搬送する搬送路75が設けられると共に、搬入用開口部71から搬入された搬送容器Tを外部洗浄区域74に搬送し、当該洗浄区域74にて洗浄された搬送容器Tを搬出用開口部72に搬送する搬送路76が設けられている。これら搬送路75,76は、例えば上述のコンベア等により構成される。
【0041】
さらに、この例においては階層構造体3が複数階層例えば2層積層されており、例えば図2,図4,図9に示すように、上下の階層の物流フロア2、2同士の間で搬送容器Tを搬送するための昇降装置であるスタッカークレーン14が設けられている。このスタッカークレーン14は、例えば工場における洗浄室7が設けられていない側の端部に隣接する位置において複数階層の物流フロア2に亘って設けられた昇降室15内に配置されている。この昇降室15と物流フロア2との間の壁面には、図9に示すように、昇降室15と物流フロア2の搬入通路21及び搬出通路22との間において夫々搬送容器Tの受け渡しを行うための搬送口16、17が各々開口している。また物流フロア2においてこの搬送口16,17に臨む位置には、スタッカークレーン14と搬入用搬送車4A又は搬出用搬送車4Bとの間において搬送容器Tを受け渡すための受け渡し部材18が夫々設けられている。なおスタッカークレーンの代わりに垂直搬送機を用いるようにしてもよい。
【0042】
この受け渡し部材18は、図10に示すように、例えば搬送容器Tの搬送方向(後述の搬送台28の進退方向)に互いに離間して並ぶ2つのコ字型部材18a、18aから構成されている。尚、図2においては、スタッカークレーン14や搬送口16,17の描画を省略している。また、図4においては便宜的にこのスタッカークレーン14を描画している。
【0043】
昇降室15内の床面には、図4に示すように、工場の外壁に沿って水平に配置されたレール19が設けられている。上記のスタッカークレーン14は、図11に示すように、互いに間隔を開けて鉛直方向に伸びる2本の柱部24、24及びこの柱部24、24を上下から支持する基部25、25を備えている。この図11中26及び27は夫々リフト及び車輪であり、スタッカークレーン14がレール19上を走行すると共に、柱部24、24に沿って搬送容器Tを昇降できるように構成されている。このリフト26上には、搬送容器Tを載置するための搬送台28が設置されており、この搬送台28は、上記のコ字型部材18a、18aの離間寸法よりも狭く形成されると共に、階層構造体3(物流フロア2)に対して水平方向に進退自在に構成されている。
【0044】
そして、このスタッカークレーン14から物流フロア2の搬入通路21及び搬出通路22に搬送容器Tを搬送する時には、例えばこの搬送台28上に搬送容器Tを載置して、既述の搬送口16,17を介してコ字型部材18a、18aの上方位置にスタッカークレーン14から当該搬送台28を伸張させ、次いで搬送台28がコ字型部材18a、18a間を下側に通過するようにリフト26を下降させることにより、受け渡し部材18上に搬送容器Tが載置されることになる。また、物流フロア2の搬入通路21及び搬出通路22から搬送容器Tを受け取る時には、この順番と逆の順序でスタッカークレーン14が動作することとなる。そして、既述の搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bがこの受け渡し部材18から搬送容器Tを受け取る時には、搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bが受け渡し部材18に臨む位置に移動すると共に、例えば搬送容器Tの下方側からあるいはこの搬送容器Tの縮径部の上端位置より僅かに下方側からフォーク42を上昇させて搬送容器Tを持ち上げることになる。搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bから受け渡し部材18に搬送容器Tを引き渡す時には、この搬送動作と逆の順番で搬入用搬送車4A及び搬入用搬送車4Bが動作する。
【0045】
また、工程室11としては、例えば図2に未使用エリア31として示すように、内壁面や床面に内装が施されていない領域(部屋)が設けられている場合がある。この未使用エリア31は、工場を建設した後に、例えば医薬品を増産するために工程室11を増設したい場合などに工程室11として使用される領域であり、そのため工場を建設した時点では使用されていない領域である。工程室11を増設する時には、搬入口Aや搬出口Bの工事と共に、内装工事や処理装置60を搬入する工事などが行われることになる。
【0046】
工程室11の列の右側の側面には、図2,図3及び図9に示すように、この工程室11内において作業を行う作業者が当該工程室11内に入室するための入室用作業者通路32が当該工程室11の列に沿うように設けられていると共に、工程室11の列の左側の側面には、前記作業者が当該工程室11からに退室するための退室用作業者通路33が当該工程室11の列に沿うように設けられている。また前記入室用作業者通路32の上方側には、当該工程室11の列に沿うように工程室11の側壁に形成された図示しない窓を介して見学者が工程室11内を見学するための見学者用通路34が作業者通路32(工程室11)に沿って配置されている。
【0047】
作業者通路32,33及び見学者用通路34の上方には、例えば通気路(ダクト)が設けられており、この通気路は、前後方向に並ぶ工程室11に沿って長く形成されている。この通気路は、工程室11の雰囲気を工場の外部に排気したり、あるいは工場の外部などから清浄な大気を吸引したりするための領域であり、各工程室21から例えば工場の外部に伸びる図示しない給気路や排気路が引き回されている。尚、図3中32a、33aは、作業者通路32,33から工程室11内に作業者が出入りするためのドアである。これらの作業者通路32,33、物流フロア2及び工程室11内は、コンタミの発生を抑えるために清浄な雰囲気に保たれている。また物流フロア2の搬入通路21及び搬出通路22には、図3に示すように、搬送容器Tを一次的に載置したり、保管したりする載置部35が設けられている。なお図3以外の図においては、図示の便宜上載置部35の記載を省略している。
【0048】
さらに、前記退室用作業者通路33における工程室11が設けられていない側には、工程室11の列に沿うように、機械室36が設けられている。この機械室36において工場の外部に面する壁面(外壁)には、既述の処理装置60の搬入出を行うための図示しないドアが形成されている。
【0049】
この機械室36は、工程室11内に処理装置60に関連する部材例えば集塵機や空調機あるいは配電盤などの機械設備を設置するための領域であり、上記の工程室11や物流フロア2、あるいは作業者通路32,33などよりも清浄度が低いレベルに設定されている。これらの工程室11と機械室36との間の壁面には、処理装置60と上記の機械設備とを接続する配線や配管を引き回すための図示しない開口部が形成されている。また、この機械室36は、後述するように、工場の外部と工程室11との間において処理装置60を例えば入れ替える場合に、工場の外壁(機械室36の側面)に形成された図示しないドアから当該機械室36を介して処理装置60を搬送するための領域である。このように処理装置60を入れ替える(交換する)例としては、例えば工程室11内の古い処理装置60を新しい処理装置60に切り替える場合、あるいは当該工程室11内における処理の種類が変更になる場合などがある。
【0050】
この時、処理装置60の入れ替えを行わない場合もあるし、また処理装置60の大きさも処理の種類に応じて様々である。そのため、機械室36と工程室11との間において処理装置60を搬入出する場合には、例えば工事を行うことにより、機械室36と工程室11との間の壁面にその都度開口部が形成されることになる。尚、この壁面に予め開口部を形成しておき、処理装置60の搬送を行わない時には扉等で気密に塞ぐようにしても良い。また、この機械室36は、工程室11に面する壁面以外の3つの側面のうちのいずれかの側面が工場の外壁に接するように配置されていれば良い。
【0051】
この工場は、図4に示すように、搬送車4やスタッカークレーン13の搬送動作を制御する制御部Cを備えている。この制御部Cは、CPU、メモリ及びプログラム格納部を備えており、被処理物に対して処理を行って処理物が得られるように、工場の各部(搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bやスタッカークレーン14)に対して制御信号を出力するように構成されている。このプログラム格納部内に格納されるプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスクあるいはメモリーカードなどの図示しない記憶媒体から制御部Cにインストールされる。
【0052】
次に、この工場の作用について図12を参照して説明するが、ここでは商用の搬送経路とテスト用の搬送経路とについて説明する。但し、この実施の形態では、商用の仕込み容器T11とテスト用の仕込み容器T12は同じ搬送経路で搬送され、商用の受け容器T21とテスト用の受け容器T22は同じ搬送経路で搬送されるので、商用の仕込み容器T11及び受け容器T21を例にして説明する。なお商用の被処理物は第1の被処理物、テスト用の被処理物は第2の被処理物に夫々相当し、商用の処理物は第1の処理物、テスト用の処理物は第2の処理物に夫々相当する。
【0053】
先ず、物流フロア2の搬入通路21では、例えば載置部35や、物流フロア2と同じ階層に設けられた図示しない倉庫から、その内部に被処理物が収納された仕込み容器T11を搬入用搬送車4Aが受け取る。次いでこの仕込み容器T11は、搬入用搬送車4Aにより搬入通路21内を処理が行われる工程室11まで搬送される。例えば搬入用搬送車4Aは前記工程室11の第1の搬入口A1の下方位置に設けられたマーカー13を検知すると停止し、所定の受け渡し動作を行う。具体的には、搬入用搬送車4Aはフォーク42を上昇させて、第1の搬入口A1を介して工程室11の投入区域5内に仕込み容器T11を搬入し、搬送路53に受け渡す。次いで仕込み容器T11は搬送路53により投入位置52に移動され、ここから処理区域6内の処理装置60に被処理物を投入落下する。被処理物を処理装置60に供給した空の仕込み容器T11は、搬送路53により第1の搬出口B1側まで搬送され、ここから搬出用搬送車4Bに受け取られて、搬出通路22に搬送される。
【0054】
一方、空の受け容器T21は、例えば前記載置部35や倉庫から搬入用搬送車4Aにより受け取られ、当該工程室11の処理区域6に第2の搬入口A2を介して搬入され、搬送路63に受け渡される。次いで受け容器T21は搬送路63により収納位置62に移動され、ここにて処理装置60により処理され搬送部材64により搬送された処理物が当該受け容器T21に収納される。処理物を収納した受け容器T21は、搬送路62により第2の搬出口B2に搬送され、ここから搬出用搬送車4Bに受け取られて、搬出通路22に搬送される。なお図12では、仕込み容器T11及び受け容器T21の搬入経路を実線で示し、仕込み容器T11及び受け容器T21の搬出経路を一点鎖線で示している。以下の図においても同様に、搬入経路を実線で示し、搬出経路を一点鎖線で示す。
【0055】
こうして、搬出通路22に搬送された空の仕込み容器T11は、搬出用搬送車4Bにより洗浄室7の内部洗浄区域73に搬送される。内部洗浄区域73では、仕込み容器T11の内部及び外部が洗浄部73aにて洗浄液を用いて洗浄された後、乾燥部73bにて乾燥される。こうして洗浄された仕込み容器T11は、搬入用搬送車4Aに受け取られて、前記搬入通路21内の載置部35や保管倉庫に搬送される。
【0056】
一方、搬出通路22に搬送された処理物が充填された受け容器T21は、搬出用搬送車4Bにより洗浄室7の外部洗浄区域74に搬送され、ドライアイス洗浄部8にてその外部にドライアイスが吹きつけられて洗浄される。こうして外部が洗浄された受け容器T21は、搬入用搬送車4Aに受け取られて、前記搬入通路21を介して次工程を実施する工程室11に搬送されるか、搬入通路21内の載置部35に一旦載置される。前記次工程を実施する工程室11に搬送される場合には、当該受け容器T21は仕込み容器T11の機能を有して第1の搬入口A1を介して搬入されることになる。このような仕込み容器T11と受け容器T21の搬送は、制御部Cにより、前記搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bに対して制御信号を出力することにより行われる。こうして複数の階層の工程室11内において、被処理物に対して複数の処理を行うことにより、最終製品である医薬品が製造される。ここで複数の階層間で搬送容器Tを搬送するときには、物流フロア2同士の間でスタッカークレーン14を用いて搬送容器Tの受け渡しが行われる。
【0057】
このような実施の形態では、物流フロア2である搬送室が搬入通路21と搬出通路22とに区画されており、工程室11に搬送容器T(仕込み容器T11,受け容器T21)を搬入する通路と、工程室11から搬送容器Tを搬出する経路とを分けている。このため次工程の工程室11に搬入される受け容器T21と、当該工程の工程室11から搬出される仕込み容器T11とを別の搬送通路で搬送できる。これにより仮に工程室11において仕込み容器T11の外部に原料粉末等が付着したとしても、原料粉末等は搬出通路22には飛散するものの、搬入通路21には飛散しない。従って搬入通路21の清浄度が維持されるため、工程室11内の雰囲気の汚染を抑制することができる。既述のように搬入通路21から工程室11に向う気流が形成されているため、搬入通路21から工程室11に清浄な雰囲気が通流するためである。
【0058】
従って商用の医薬品を製造しているときに、同じ工程室を用いて開発中の医薬品をテスト用に製造する要請があったとしても、商用の処理を行っている工程室がテスト用の成分により汚染されるおそれはない。
【0059】
また洗浄室7を設けて、搬出通路22に搬出した仕込み容器T11の内部や外部、受け容器T21の外部を洗浄しており、洗浄後の仕込み容器T11や受け容器T21を搬入通路21に搬送しているので、仮に工程室11において受け容器T21の外部に原料粉末等が付着したとしても、原料粉末等は搬入通路21には飛散しない。従って工程室11内への原料粉末等の持ち込みが抑えられ、当該工程室11の雰囲気の汚染を抑制することができる。
【0060】
さらにこの例では、搬入通路21側に入室用作業者通路32が設けられ、搬出通路22側に退室用作業者通路33が設けられているので、作業者も搬入側から工程室11に入室し、作業後は搬出側から退室する。このように作業前と作業後にて作業者通路が異なるので、工程室11において作業服に原料粉末等が付着したとしても、入室用作業者通路32への原料粉末等の飛散が抑制される。このため作業服に付着した原料粉末等が作業者の入室によって工程室11へ持ち込まれることが抑えられるので、工程室11内の雰囲気汚染が防止される。
【0061】
さらにまた階下の物流フロア2と階上の処理フロア1とにおいて搬送容器Tを受け渡しているので、処理フロア1には搬送容器Tの搬送を行う搬送路を設けなくて済む。このため物の動線である物流フロア2と人の動線である作業者通路32とを別個に配置しながら、工程室11、機械室61、作業者通路32及び見学者用通路34の配置レイアウトの自由度が大きくなる。
【0062】
例えば処理フロア1に隣接して搬送路を形成する必要がないので、既述のように処理フロア1の両隣に作業者通路32,33を設けて、工程室11の清浄度を維持するようにしてもよいし、例えば図13に示すように、一方の作業者通路33の代わりに、機械室36を工程室11の側壁に隣接して設けるようにしてもよい。この場合には作業者通路32を介して作業者が工程室11に入室及び退室を行うことになる。このように機械室36を工程室11に隣接して設けることにより、例えば将来の工程室の増設が容易になり、また工程室内を改変あるいはメンテナンスするときには、機器等の搬入出を容易に行うことができる。
【0063】
例えば工程室11内の処理装置60を取り替える(入れ替える)場合には、工事により工程室11内に発生する粉塵などが当該工程室11から物流フロア2に出て行かないように、当該工程室11の搬入口A1,A2及び搬出口B1,B2を例えば板状の覆い部材により密閉する。次いで、工事を行って機械室61と工程室11との間の壁面を取り壊す。この工事により粉塵などが発生するが、上記のようにこの工程室11を気密に保っているので、粉塵はこの工程室11から物流フロア2には出て行かない。
【0064】
そして、工程室11から処理装置60を機械室61を介して工場の外部に搬出し、例えば新しい処理装置60を当該工程室11内に搬入する。その後、この工程室11内の清掃及び工程室11と機械室61との間の壁面が形成されて(修復されて)、搬入口A1,A2及び搬出口B1,B2を開口させて既述のように処理が再開されることになる。
【0065】
また、既述の未使用エリア31に対して新たに工程室11を設置する場合には、未使用エリア31に搬入口A1,A2及び搬出口B1,B2を形成する。そして、例えばこの未使用エリア31に対して内装工事を行ったり、また上記のように機械室61との間の壁面を取り壊して新たに処理装置60を搬入する工事を行ったりすることにより、この未使用エリア31に対して新たな工程室11が設けられることになる。そして、清掃や機械室61との間の壁面を修復した後、この未使用エリア31は工程室11として使用されることになる。
【0066】
通常機械室36は工場の外壁に面していることから、工場を建設した後に工程室11内の処理装置60を入れ替える場合に、機械室36を介して工場の外部と工程室11との間で処理装置60等の機器を運搬できるため、他の工程室11に影響を及ぼすことなく、当該工程室11における処理を停止するだけで工事を行うことができる。この結果、処理装置60を容易に且つ速やかに交換できる。同様に未使用エリア31に工程室11を増設する場合にも、他の工程室11の処理を停止することなく工事を行うことができるので、例えば医薬品の増産などにも容易に対応することができる。また増産などにも容易に対応できるので、自由度の高い工場を得ることができる。
【0067】
また、物流フロア2と作業者通路32とを別個に設けていることから、搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bと作業者との衝突を防ぐことができるし、また作業者による搬送容器Tや被処理物あるいは処理物への干渉を防止できる。さらに上下の階層の物流フロア2、2間に亘って搬送容器Tを搬送する必要がある場合には、スタッカークレーン14により搬送容器Tを昇降させることができるので、階層構造体3を積層でき、工場の設置面積を抑えることができる。
【0068】
続いて本発明の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態では、図14に示すように、工程室11の処理区域6に、第1の搬入口A1及び第2の搬入口A2と、第1の搬出口B1とが設けられている。搬送路63が第1の搬出口B1まで伸びている以外の構成は、上述の実施の形態と同様である。この実施の形態では、商用の仕込み容器T11とテスト用の仕込み容器T12は異なる搬送経路で搬送されるので、先ず商用の仕込み容器T11及び受け容器T21の搬送経路について説明する。
【0069】
先ず、商用の仕込み容器T11は、図15に示すように、搬入用搬送車4Aにより商用の被処理物に対して処理が行われる工程室11の投入区域5内に第1の搬入口A1を介して搬入され、この商用の仕込み容器T11は搬送路53により投入位置52に移動され、処理装置60に商用の被処理物を投入落下した後、第1の搬入口A1を介して搬入用搬送車4Aに受け取られて、搬入通路21に搬送される。次いでこの空の商用の仕込み容器T11は、例えば搬入用搬送車4Aにより、搬入通路21内の載置部35に一旦載置される。
【0070】
一方空の商用の受け容器T21は、搬入用搬送車4Aにより当該工程室11の処理区域6に第2の搬入口A2を介して搬入される。次いでこの商用の受け容器T21は収納位置62に搬送され、ここにて処理装置60により処理された処理物が収納される。この後商用の受け容器T21は、第2の搬入口A2に搬送され、ここから搬入用送車4Aに受け取られて、搬入通路21に搬送される。次いでこの処理物が充填された商用の受け容器T21は、搬入用搬送車4Aにより、次工程の工程室11に搬入されるか、又は搬入通路21内の載置部35に一旦載置される。
【0071】
一方テスト用の仕込み容器T12は、図16に示すように、搬入用搬送車4Aにより前記投入区域5内に第1の搬入口A1を介して搬入される。そしてこのテスト用の仕込み容器T12は投入位置52に移動され、処理装置60にテスト用の被処理物を投入落下した後、第1の搬出口B1を介して搬出用搬送車4Bにより搬出通路22に搬出される。この後空のテスト用の仕込み容器T12は、例えば搬出用搬送車4Bにより洗浄室7の内部洗浄区域73に搬送されて、その内部及び外部が水洗され、乾燥される。次いで洗浄された仕込み容器T12は搬入用搬送車4Aに受け渡され、搬入通路21内の載置部35に一旦載置される。
【0072】
一方空のテスト用の受け容器T22は、搬入用搬送車4Aにより当該工程室11の処理区域6に第2の搬入口A2を介して搬入される。次いでこのテスト用の受け容器T22は収納位置62に搬送され、ここにて処理装置60により処理された処理物が収納される。続いてテスト用の受け容器T22は、第2の搬入口A2を介して搬入用搬送車4Aに受け取られる。そしてこの搬入通路21の処理物が充填されたテスト用の受け容器T22は、搬入用搬送車4Aにより、次工程の工程室11に搬入されるか、又は搬入通路21内の載置部35に一旦載置される。これら仕込み容器T11,T12及び受け容器T21,22の搬送については、制御部Cからの制御信号に基づいて搬入用搬送車4A,搬出用搬送車4Bにより行われる。
【0073】
このような構成では、テスト用の仕込み容器T12については、第1の搬出口B1を介して搬出通路22に搬出し、一方商用の仕込み容器T11、商用の受け容器T21、テスト用の受け容器T22については、第1の搬入口A1又は第2の搬入口A2を介して搬入通路21に搬出している。このように、外部にテスト用の原料粉末等が付着しているおそれがあるテスト用の仕込み容器T12と、商用の受け容器T21の搬送通路とが分けられているので、搬送中において、商用の受け容器T21にテスト用の原料粉末等が付着するおそれがない。従って商用の医薬品を製造している工程室11がテスト用の成分により汚染されるおそれがない。
【0074】
このように当該実施の形態においても、工程室11の雰囲気の汚染が防止され、また上記の実施の形態と同様に、処理フロア1には搬送容器Tの搬送を行う搬送路を設けなくて済むため、処理フロア1の配置レイアウトの自由度が大きくなる。このため例えば将来の工程室の増設が容易になり、また工程室内を改変あるいはメンテナンスするときには、機器等の搬入出を容易に行うことができる。
【0075】
続いて本発明の第3の実施の形態について説明する。この実施の形態では、商用の仕込み容器T11及びテスト用の仕込み容器T12、商用の受け容器T21及びテスト用の受け容器T22は、図16に示す経路に沿ってテスト用の仕込み容器T11及びテスト用の受け容器T22と同じように搬送される。
【0076】
つまり商用の仕込み容器T11及びテスト用の仕込み容器T12は第1の搬入口A1から搬入され、投入位置52にて被処理物を処理装置60に投入した後、第1の搬出口B1から搬出される。そして空の仕込み容器T11,T12は洗浄室7の内部洗浄区域73にて、その内部及び外部が洗浄され、乾燥された後、搬入用搬送車4Aにより搬送される。
【0077】
一方、商用の受け容器T21及びテスト用の受け容器T22は、第2の搬入口A2から搬入され、収納位置62にて処理物が収納された後、第2の搬入口A2から搬入通路21に搬出され、この処理物が充填された受け容器T21,T22は搬入用搬送車4Aにより次工程の工程室11か又は載置部35に搬送される。
【0078】
この実施の形態においても第2の実施の形態と同様に、商用の受け容器T21は搬入通路21に搬出され、テスト用の仕込み容器T12は搬出通路22に搬出されるので、商用の処理を行う工程室11がテスト用の成分により汚染されるおそれがない。
【0079】
このように、当該実施の形態においても、工程室の雰囲気の汚染が防止され、また上記の実施の形態と同様に、処理フロア1には搬送容器Tの搬送を行う搬送路を設けなくて済むため、処理フロア1の配置レイアウトの自由度が大きくなる。このため例えば将来の工程室の増設が容易になり、また工程室内を改変あるいはメンテナンスするときには、機器等の搬入出を容易に行うことができる。
【0080】
以上において、上述の第2の実施の形態及び第3の実施の形態においては、必ずしも洗浄室7を設ける必要はない。洗浄室7がなくても、既述のように、テスト用の仕込み容器T12は搬出通路22に搬出され、商用の受け容器T21及びテスト用の受け容器T22は搬入経路21に搬出されるので、搬送領域や工程室11において、テスト用の成分と商用の成分との混入が抑えられ、工程室11内の雰囲気汚染が防止されるからである。
【0081】
以上において本発明の処理設備では、図17に示すように、工程室11と搬入通路21との間の搬入口A1を一つとし、工程室11と搬出通路22との間の搬出口B1を一つとする構成としてもよい。この場合第1の実施の形態と同様の搬送経路で搬送する場合には、商用の仕込み容器T11及びテスト用の仕込み容器T12は、いずれも搬入通路21→搬入口A1→投入区域5の投入位置52→搬出口B1→搬出通路22の経路で搬送される。また商用の受け容器T21及びテスト用の受け容器T22は、いずれも搬送口A1→処理区域6の収納位置62→搬出口B1→搬出通路22の経路で搬送される。
【0082】
また第2の実施の形態と同様の搬送経路で搬送する場合には、商用の仕込み容器T11は搬入通路21→搬入口A1→投入区域5の投入位置52→搬入口A1→搬入通路21の経路で搬送され、テスト用の仕込み容器T12は搬入通路21→搬入口A1→投入区域5の投入位置52→搬出口B1→搬出通路22の経路で搬送される。一方商用の受け容器T21は搬入通路21→搬入口A1→処理区域6の収納位置62→搬入口A1→搬入通路21の経路で搬送され、テスト用の受け容器T22は搬入通路21→搬入口A1→処理区域6の収納位置62→搬入口A1→搬入通路21の経路で搬送される。
【0083】
さらに第3の実施の形態と同様の搬送経路で搬送する場合には、商用の仕込み容器T11及びテスト用の仕込み容器T12は、搬入通路21→搬入口A1→投入区域5の投入位置52→搬出口B1→搬出通路22の経路で搬送され、商用の受け容器T21及びテスト用の受け容器T22は搬入通路21→搬入口A1→処理区域6の収納位置62→搬入口A1→搬入通路21の経路で搬送される。
【0084】
また本発明では階層構造体3を3層以上に積層するようにしてもよい。また図18に示すように、図1に示す階層構造体3を2つ組み合わせる構成としてもよい。この例では、作業者通路32同士を隣接させ、この作業者通路32に隣接して工程室11と機械室36とがこの順序にて設けられている。この例の作業者通路32は入室用及び退室用を兼用するものである。
【0085】
さらに搬入用搬送車4A及び搬出用搬送車4Bは搬送容器Tを縮径部において側方側から保持し、一方スタッカークレーン14は下方側から搬送容器Tを保持するように構成されているので、既述の受け渡し部材18を設けずに、これらの搬送車4A,4Bとスタッカークレーン14との間において搬送容器Tを直接受け渡すようにしてもよい。また、搬送車4A,4Bについては、当該搬送車4A,4B上においてフォーク42を進退させる機構を持たせてもよいし、あるいは搬送車4A,4B上においてフォーク42(搬送容器T)の向きを調整できるようにしてもよい。
【0086】
なお洗浄室7を設ける場合においても、搬出通路22に搬出された搬送容器Tを全て洗浄室7に搬送する必要はなく、仕込み容器T1のみを洗浄室7に搬送するようにしてもよいし、受け容器T2のみを洗浄室7に搬送するようにしてもよい。また仕込み容器T1や受け容器T2の一部を洗浄室7に搬送するようにしてもよい。この際、洗浄処理を行なわない受け容器T2等を搬入通路21側に戻すためには、洗浄室7内に洗浄を行わずに、そのまま洗浄室7内を通過する搬送路を設けるようにしてもよいし、洗浄室7外に搬出通路22と搬入通路21とを結ぶ連絡路を設けるようにしてもよいし、搬出通路22側からスタッカークレーン14により搬入通路21側に搬送容器Tを受け渡すようにしてもよい。
【0087】
また、洗浄室7を搬送容器Tの外部を洗浄するドライアイス洗浄部8のみを備えるように構成し、搬送容器Tの内部及び外部の洗浄、乾燥は、他の洗浄ユニットにて行うようにしてもよい。さらにまた、ドライアイス洗浄部8では被処理物が充填された搬送容器Tを洗浄するようにしてもよい。らに、前記洗浄室は、搬出通路から搬出用搬送車により搬送容器が搬入され、搬入通路へ搬入用搬送車により搬送容器Tを搬出する構成であれば、物流フロアのみならず処理フロアに設けるようにしてもよい。また、洗浄室は物流フロアと処理フロアの夫々に設けるようにしてもよい。さらに、1つの処理設備に1つの洗浄室を設けるようにしてもよいし、1つの処理設備に複数の洗浄室を設けるようにしてもよい。
【0088】
上記の例では固形製剤を製造する医薬品工場を例に本発明について説明したが、例えばこのような固形製剤以外にも、被処理物に対して処理を行う工程室11が複数設けられた処理設備例えば食品、化学品を製造する工場などに本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0089】
T 搬送容器
T1 仕込み容器
T2 受け容器
1 処理フロア
11 工程室
2 物流フロア
21 搬入通路
22 搬出通路
3 階層構造体
32 入室用作業者通路
33 退室用作業者通路
34 見学者通路
36 機械室
4A 搬入用搬送車
4B 搬出用搬送車
14 スタッカークレーン
A1,A2 搬入口
B1,B2 搬出口
60 処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理物に対して処理装置により処理を行って処理物を得る工程室が複数設けられ、前記被処理物が収納された被処理物用の搬送容器を工程室に搬入し、当該工程室において前記処理物を処理物用の搬送容器に収納して搬出する処理設備において、
複数の工程室が前後方向に配置された第1の階と、
この第1の階の階下に設けられ、前記複数の工程室の各々に前記搬送容器を搬入するための搬入通路と、前記複数の工程室の各々から搬送容器を搬出するための搬出通路とが、互いに左右方向に区画された第2の階と、
複数の工程室の各床面に形成され、前記搬入通路との間において前記搬送容器の受け渡しを行うための搬入口と、
複数の工程室の各床面に形成され、前記搬出通路との間において前記搬送容器の受け渡しを行うための搬出口と、
前記搬入口を介して前記工程室に対して夫々搬送容器の受け渡しをするために前記搬入通路に設けられ、水平に移動する走行車本体と、この走行車本体に設けられ、搬送容器を保持して昇降する受け渡し機構と、を有する搬入用搬送車と、
前記搬出口を介して前記工程室に対して夫々搬送容器の受け渡しをするために前記搬出通路に設けられ、水平に移動する走行車本体と、この走行車本体に設けられ、搬送容器を保持して昇降する受け渡し機構と、を有する搬出用搬送車と、
前記搬入用搬送車及び搬出用搬送車の動作を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする処理設備。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2011−178559(P2011−178559A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−163074(P2010−163074)
【出願日】平成22年7月20日(2010.7.20)
【分割の表示】特願2010−41462(P2010−41462)の分割
【原出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000004411)日揮株式会社 (94)
【Fターム(参考)】