出力制御システム、出力制御端末装置、出力制御サーバ装置およびプログラム
【課題】複数の情報処理装置と複数の出力装置とが接続されたシステムにおいて、ある端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減する。
【解決手段】出力予定情報送信手段が、第1ユーザ端末100の出力命令による文書の出力に関して、出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を第1ユーザ端末100以外の端末装置へ送信する。集計手段が、出力予定情報により特定される文書の出力を依頼するための出力依頼情報を第2ユーザ端末200から取得して文書の出力部数を集計する。制御手段が、第1のユーザ端末100からの文書出力指示に基づく出力部数と、集計手段により集計された出力部数とに基づいて、文書を画像形成装置に出力させるように制御する。
【解決手段】出力予定情報送信手段が、第1ユーザ端末100の出力命令による文書の出力に関して、出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を第1ユーザ端末100以外の端末装置へ送信する。集計手段が、出力予定情報により特定される文書の出力を依頼するための出力依頼情報を第2ユーザ端末200から取得して文書の出力部数を集計する。制御手段が、第1のユーザ端末100からの文書出力指示に基づく出力部数と、集計手段により集計された出力部数とに基づいて、文書を画像形成装置に出力させるように制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力制御システム、出力制御端末装置、出力制御サーバ装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、オフィス等においては、ネットワークを介して複数の情報処理装置と複数の出力装置とを接続し、任意の情報処理装置から出力コマンド(命令)を発行して所望の出力装置で印刷出力することが、一般的に行われている。このようなシステムでは、印刷ジョブを実行する場合、まず、情報処理装置においてメモリに印刷対象の文書データが展開され、展開された文書データがプリンタドライバによってPDL形式に変換されることにより、印刷データが生成される。そして、生成された印刷データが、ネットワークを介して情報処理装置から出力装置へ送信される。
【0003】
ところで、カタログ、マニュアル、会議資料のような共有ドキュメント等の出力においては、複数の利用者によって共通の文書が出力される場合がある。この場合、各利用者が各自の情報処理装置から出力コマンドを個別に発行して印刷ジョブを実行すると、同一の文書を出力するために、ネットワーク・リソースや出力装置のメモリ等のリソースが重複して使用されることとなり、効率的でない。
【0004】
特許文献1に開示される技術は、ネットワーク上の情報処理装置から出力装置に出力する際に、出力予定文書を文書情報利用者に通知し、文書情報利用者により指定された出力依頼情報に従って一括出力を実行するものである。そして、重複した印刷ジョブによるネットワーク・リソース及び出力装置の非効率な利用を改善し、効率的なネットワークプリンティング環境を構築する。
【0005】
【特許文献1】特開2000−339114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、複数の情報処理装置と複数の出力装置とが接続されたシステムにおいて、ある端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、第1の端末装置からの文書出力指示に関する少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、当該第1の端末装置以外の端末装置に送信する出力予定情報送信手段と、前記出力予定情報が送信された前記端末装置のうち、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼する第2の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記第1の端末装置からの前記文書出力指示に基づく出力部数と、前記集計手段により集計された出力部数とに基づいて、前記文書を画像形成装置に出力させるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする出力制御システムである。
請求項2に記載の発明は、前記出力予定情報送信手段は、前記第1の端末装置以外の前記端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の出力制御システムである。
請求項3に記載の発明は、前記第2の端末装置から取得した出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数に基づいて、該当する画像形成装置に当該文書を出力させるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の出力制御システムである。
請求項4に記載の発明は、第1の端末装置の出力命令による文書の出力に関して、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、当該第1の端末装置以外の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、前記出力予定情報が送信された前記端末装置のうち、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を生成した第2の端末装置から当該出力依頼情報を取得し、当該第2の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記第1の端末装置の出力命令に基づいて画像形成装置に文書を出力させ、当該文書および前記集計手段により集計された出力部数の情報を当該画像形成装置の記憶装置に保持させ、前記第2の端末装置の出力命令に基づいて当該記憶装置に保持されている当該出力部数の情報に基づき当該文書を当該画像形成装置に出力するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする出力制御システムである。
請求項5に記載の発明は、前記出力予定情報送信手段は、前記第1の端末装置以外の前記端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項4に記載の出力制御システムである。
請求項6に記載の発明は、前記第2の端末装置から取得した前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数に基づいて、該当する画像形成装置に当該文書を出力させるように制御することを特徴とする請求項4に記載の出力制御システムである。
請求項7に記載の発明は、前記制御部は、前記第2の端末装置の出力命令に基づいて前記文書を前記画像形成装置に出力させる度に、当該画像形成装置の記憶装置に保持させている前記出力部数の情報から実際に出力した部数を減算させることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の出力制御システムである。
請求項8に記載の発明は、前記制御部は、前記出力依頼情報を送信した前記第2の端末装置と前記出力命令を送信した前記第2の端末装置とが同一であることを認証して、当該出力命令に基づく出力を前記画像形成装置に実行させることを特徴とする請求項4に記載の出力制御システムである。
請求項9に記載の発明は、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、画像形成装置を制御可能な他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、前記他の端末装置により生成された、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、当該他の端末装置から取得し、当該他の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記画像形成装置に対する文書の出力命令を生成し、当該出力命令および前記出力依頼情報を集計して得られた当該文書の出力部数の情報を当該画像形成装置に送信する出力命令送信手段と、前記端末装置に前記文書を出力させるための出力文書情報を、前記他の端末装置に送信する出力文書情報送信手段と、を備えることを特徴とする出力制御端末装置である。
請求項10に記載の発明は、前記出力予定情報送信手段は、前記他の端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置である。
請求項11に記載の発明は、前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記出力命令送信手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数の情報を、該当する画像形成装置に送信することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置である。
請求項12に記載の発明は、出力対象の文書を、前記出力命令の送信先である前記画像形成装置および前記出力依頼情報により指定された前記画像形成装置に送信する文書送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の出力制御端末装置である。
請求項13に記載の発明は、前記出力文書情報送信手段は、前記端末装置に前記文書を出力させるために設定されたパスワードを含む前記出力文書情報を生成することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置である。
請求項14に記載の発明は、端末装置から文書出力指示を受信する受信手段と、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、前記他の端末装置から取得し、当該他の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記端末装置からの前記文書出力指示に基づく出力部数と、前記集計手段により集計された出力部数とに基づいて、前記文書を画像形成装置に出力させるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする出力制御サーバ装置である。
請求項15に記載の発明は、コンピュータを、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、画像形成装置を制御可能な端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、前記端末装置により生成された、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、当該端末装置から取得し、当該端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記画像形成装置に対する文書の出力命令を生成し、当該出力命令および前記出力依頼情報を集計して得られた当該文書の出力部数の情報を当該画像形成装置に送信して、当該画像形成装置を制御する制御手段と、前記端末装置に前記文書を出力させるための出力文書情報を、前記端末装置に送信する出力文書情報送信手段として、機能させることを特徴とするプログラムである。
請求項16に記載の発明は、前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段の機能として、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数の情報を、該当する画像形成装置に送信することを特徴とする請求項15に記載のプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項2の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末による出力に関連して出力を依頼する場合のシステムの安全性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第2の端末装置による出力に用いられる画像形成装置を柔軟に選択することが可能となる。
請求項4の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項5の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末による出力に関連して出力を依頼する場合のシステムの安全性を向上させることができる。
請求項6の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第2の端末装置による出力に用いられる画像形成装置を柔軟に選択することが可能となる。
請求項7の発明によれば、複数の端末装置により指定された画像形成装置における出力部数を管理することができる。
請求項8の発明によれば、許可されていない端末装置からの出力を抑制することができる。
請求項9の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、自装置による出力で用いられたデータと同じデータを他の端末装置からの指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項10の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、自装置による出力で用いられたデータを利用する場合のシステムの安全性を向上させることができる。
請求項11の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、他の端末装置による出力に用いられる画像形成装置を、柔軟に選択することが可能となる。
請求項12の発明によれば、自装置と他の端末装置とが異なる画像形成装置を用いて出力する場合でも、他の端末装置が出力対象の文書を改めて取得する必要がなく、全体的な処理の効率化を図ることができる。
請求項13の発明によれば、他の端末装置が文書を出力する際の許可されていない端末装置からの出力を抑制することができる。
請求項14の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項15の発明によれば、コンピュータを制御して実現される端末装置において、自装置による出力で用いられたデータと同じデータを他の端末装置からの指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項16の発明によれば、他の端末装置による出力に用いられる画像形成装置を、柔軟に選択することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態による出力制御システムの全体構成例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態は、ネットワークを介して接続された第1ユーザ端末100と、第2ユーザ端末200と、出力装置300とを備えて構成される。第1ユーザ端末100は、出力装置300を操作して所望の文書を出力しようとする端末装置である。第2ユーザ端末200は、第1ユーザ端末100による文書の出力操作を利用して同一文書を出力しようとする端末装置である。出力装置300は、プリンタやプリンタ機能を備えた複合機等の画像形成装置である。
【0010】
図1において、第1ユーザ端末100と第2ユーザ端末200とは、最初に文書を出力するための操作が行われる端末装置と、その操作に便乗して文書を出力する端末装置という立場の別を示すものである。したがって、ネットワークに接続された各端末装置が、各出力操作における立場に応じて、第1ユーザ端末100にも第2ユーザ端末200にもなる。また、図1には第2ユーザ端末200が1台のみ記載されているが、1つの文書の出力操作に関して複数台の第2ユーザ端末200が存在しても良い。また、図1では1つの出力操作に関わるシステム構成を記載しているため、出力装置300が1台のみ記載されているが、実際のネットワーク構成においては、複数台の出力装置300が接続されていても構わない。
【0011】
図2は、第1ユーザ端末100の機能構成を示す図である。
図2に示すように、第1ユーザ端末100は、文書出力に必要な情報を取得して出力コマンドを生成するための文書取得部110、出力予定情報生成部120、出力依頼集計部130、出力コマンド生成部140を備える。また、第1ユーザ端末100は、第2ユーザ端末200による文書出力のために用いられる情報を生成する出力文書情報生成部150を備える。さらに第1ユーザ端末100は、第2ユーザ端末200および出力装置300との間でデータの送受信を行うための送受信制御部160を備える。
【0012】
文書取得部110は、出力しようとする文書の文書データを取得する(以下、データ処理の説明等において文書データを印刷出力された文書と区別する必要がある場合のみ「文書データ」の文言を用い、その他の場合は単に「文書」と記す)。出力対象の文書は、ワードプロセッサ等のアプリケーションを用いて作成しても良いし、予め磁気ディスク装置等の記憶装置に保持されているものを読み出して取得しても良い。また、外部装置からネットワークを介して受信することにより取得しても良い。
【0013】
出力予定情報生成部120は、実行しようとするジョブに関する情報を出力予定情報として生成する。この情報は、出力しようとする文書を特定する情報(文書名等)、出力装置300を特定する情報(装置名等)、出力方法等を含む。また出力予定情報は、第2ユーザ端末200に文書の出力が行われる旨の通知と共に送られる。第2ユーザ端末200のユーザは、この出力予定情報に基づき、第1ユーザ端末100によって行われる出力操作を利用して、同一文書の出力を行うか否かを判断し、第2ユーザ端末200から第1ユーザ端末100へ回答を送る。
【0014】
出力依頼集計部130は、出力予定情報と共に送られた通知に対する回答を各第2ユーザ端末200から受け付け、集計する。第2ユーザ端末200からの回答には、出力しようとする文書を特定する情報(文書名等)、出力装置300を特定する情報(装置名等)、出力部数等の情報が含まれる。出力依頼集計部130は、この回答に含まれる情報を集計し、例えば、使用する出力装置300ごとに各文書の総出力部数を計算する。
【0015】
出力コマンド生成部140は、出力装置300に印刷ジョブを実行させるための出力コマンドを生成する。複数台の出力装置300に印刷ジョブを実行させる場合は、印刷ジョブを実行させる出力装置300ごとに出力コマンドを生成する。出力コマンドには、出力部数、拡大・縮小、用紙の指定、片面印刷または両面印刷の指定、その他、通常の出力においても設定される情報が、同様に含まれる。生成された出力コマンドは、出力装置300に送られる。また、本実施形態では、必要に応じて、第2ユーザ端末200による出力が行われることを示す情報や、第2ユーザ端末200による出力を行うための条件等が、出力コマンドと共に出力装置300に送られる。
【0016】
出力文書情報生成部150は、第1ユーザ端末100からの操作により出力装置300に保持されている文書を第2ユーザ端末200が出力させるために必要な情報を出力文書情報として生成する。この情報は、文書を特定する情報(文書名等)、文書を蓄積した出力装置300を特定する情報(装置名等)、パスワード等の情報を含む。また出力文書情報は、出力依頼集計部130により集計された第2ユーザ端末200からの回答に基づき、第2ユーザ端末200ごとに生成される。
【0017】
送受信制御部160は、第2ユーザ端末200および出力装置300との間でのデータの送受信を制御する。具体的には、送受信制御部160は、出力しようとする文書および出力コマンドを出力装置300に送信する。上記のように出力コマンドと共に文書を保持させるための命令等が送られる場合は、これらの情報も出力装置300へ送信する。また、送受信制御部160は、出力予定情報生成部120により生成された出力予定情報および出力文書情報生成部150により生成された出力文書情報を各第2ユーザ端末200に送信する。そして、第2ユーザ端末200から送信された回答を受信する。
【0018】
以上の構成において、出力予定情報生成部120および送受信制御部160が、出力予定情報を生成し、ネットワーク上の他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段として機能する。また、出力依頼集計部130および送受信制御部160が、第2ユーザ端末200から出力依頼情報を取得し、第2ユーザ端末200による文書の出力部数を集計する集計手段として機能する。また、出力コマンド生成部140および送受信制御部160が、出力コマンドを生成し、画像形成装置に送信する出力命令送信手段として機能する。また、出力文書情報生成部150および送受信制御部160が、出力文書情報を生成して第2ユーザ端末200へ送信する出力文書情報送信手段として機能する。
【0019】
図3は、第2ユーザ端末200の機能構成を示す図である。
図3に示すように、第2ユーザ端末200は、第1ユーザ端末100による出力操作に基づく出力希望を通知するための出力依頼情報生成部210と、出力コマンドを生成するための出力コマンド生成部220とを備える。
【0020】
出力依頼情報生成部210は、第1ユーザ端末100による出力操作を利用して文書出力を行うために必要な情報を出力依頼情報として生成する。この情報は、出力を希望する文書を特定する情報(文書名等)、出力装置300を特定する情報(装置名等)等の情報を含む。また出力依頼情報は、第1ユーザ端末100から送信された出力予定情報に対する回答として第1ユーザ端末100に送られる。
【0021】
出力コマンド生成部220は、第2ユーザ端末200が第1ユーザ端末100から受け取った出力文書情報に基づいて実際に出力装置300に印刷ジョブを実行させるための出力コマンドを生成する。この出力コマンドが出力依頼情報で指定された出力装置300に送信されることにより、第1ユーザ端末100の操作によって出力装置300に保持された文書が出力される。出力装置300に印刷ジョブを実行させるためのパスワードが設定されている場合は、このパスワードを含む出力コマンドが生成される。
【0022】
図4は、出力装置300の機能構成を示す図である。
図4に示すように、出力装置300は、用紙等の出力媒体上に画像を形成するための画像形成部310と、出力対象の文書を保持する記憶部320と、出力コマンドに基づいて画像形成部310の動作を制御する制御部330とを備える。
【0023】
画像形成部310は、印刷ジョブを実行する。すなわち、画像形成部310は、第1ユーザ端末100から取得した文書を画像化し、トナーやインク等の画像形成材を用いて、用紙等の媒体上に画像を形成する。画像形成の方式は、電子写真方式やインクジェット方式、静電誘導方式等、どのような方式であっても良い。
【0024】
記憶部320は、第1ユーザ端末100から取得した文書を保持する。記憶部320に保持された文書は、第2ユーザ端末200からの出力コマンドに応じて画像形成部310に送られ、出力される。
【0025】
制御部330は、画像形成部310による文書の出力および記憶部320による文書の保持を制御する制御手段である。第1ユーザ端末100による出力操作を利用して文書出力を行う第2ユーザ端末200がある場合、制御部330は、まず、第1ユーザ端末100からの出力コマンドに応じて画像形成部310により印刷ジョブを実行する。そして、出力した文書の文書データを記憶部320に保持しておき、第2ユーザ端末200からの出力コマンドに応じて記憶部320から文書データを読み出し、画像形成部310により印刷ジョブを実行する。制御部330は、これらの動作制御を行うと共に、これらの動作に付随して必要となるパスワードの検証等の処理を行う。
【0026】
<機器のハードウェア構成例>
図5は、第1ユーザ端末100および第2ユーザ端末200を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
図5に示すコンピュータ10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)10aと、記憶手段である主記憶装置(メインメモリ)10bおよび外部記憶装置10cを備える。外部記憶装置10cとしては、一般に磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が用いられる。また、図5のコンピュータ10は、ネットワークを介して外部装置に接続するためのネットワークI/F(インターフェイス)10dと、ディスプレイ装置へ表示出力を行うための表示機構10eと、音声出力を行うための音声機構10fとを備える。さらに、キーボードやマウス等の入力デバイス10gを備える。CPU10aと他の構成要素との間には、図示しないチップセットやブリッジ回路が介在している。
【0027】
図5において、各構成要素は、システムバスや入出力バス等の各種のバスを介して接続される。例えば、CPU10aと主記憶装置10bの間は、システムバスやメモリバスを介して接続される。また、CPU10aと外部記憶装置10c、ネットワークI/F10d、表示機構10e、音声機構10f、入力デバイス10g等との間は、PCI(Peripheral Components Interconnect)、PCI Express、シリアルATA(AT Attachment)、USB(Universal Serial Bus)、AGP(Accelerated Graphics Port)等の入出力バスを介して接続される。
【0028】
なお、図5は、第1ユーザ端末100および第2ユーザ端末200を実現するのに好適なコンピュータのハードウェア構成を例示するに過ぎず、図示の構成に限定されないことは言うまでもない。例えば、補助記憶装置として、外部記憶装置10cの他に、フレキシブルディスクや光学ディスクをメディアとするドライブを設けたり、USBメモリを設けたりしても良い。USBメモリは、USBを介してブリッジ回路に接続されることとなる。また、表示機構10eや音声機構10fを独立した構成とせず、チップセットの機能として備えるようにしても良い。
【0029】
第1ユーザ端末100が図5に示すコンピュータで実現される場合、文書取得部110、出力予定情報生成部120、出力依頼集計部130、出力コマンド生成部140、出力文書情報生成部150は、例えばプログラム制御されたCPU10aと主記憶装置10bとで実現される。また、送受信制御部160は、同様にプログラム制御されたCPU10aによりネットワークI/F10dを制御することにより実現される。プログラムは磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶手段に格納されており、このプログラムをCPU10aが読み出して実行することにより、これらの機能が実現される。
【0030】
第2ユーザ端末200が図5に示すコンピュータで実現される場合、出力依頼情報生成部210、出力コマンド生成部220は、例えばプログラム制御されたCPU10aと主記憶装置10bとで実現される。プログラムは磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶手段に格納されており、このプログラムをCPU10aが読み出して実行することにより、これらの機能が実現される。
【0031】
図6は、出力装置300を実現する画像形成装置の構成例を示す図である。
図6に示す画像形成装置20は、画像形成機構として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応させて、感光体ドラム20aと露光装置20bを備え、かつ中間転写体としての転写ベルト20cを備える。また、転写ベルト20cから画像(トナー像)を媒体(用紙等)に転写するいわゆる二次転写位置には、二次転写ロール20dが設けられている。さらに画像形成装置20は、記録媒体である用紙を収容する給紙カセット20eと、転写された用紙を定着するための定着器20fと、画像形成装置20全体の動作制御を行うための制御装置20gとを備える。制御装置20gは、CPUと、CPUを制御して各種の機能を実現するためのプログラムを格納した不揮発性メモリおよび各処理における作業用の揮発性メモリと、二次記憶装置である磁気ディスク装置とを備える。
【0032】
なお、図6には、電子写真方式による装置の構成例を示したが、上述したように本実施形態は、インクジェット方式やサーマル方式等の種々の方式による画像形成装置に対して適用することができる。また、図示の装置は、いわゆるタンデム型のデジタルカラー機であるが、4サイクル型のカラー機や、単色機等、種々の構成の画像形成装置に対しても本実施形態を適用可能である。
【0033】
出力装置300が図6に示す画像形成装置20で実現される場合、画像形成部310は、例えば感光体ドラム20a、露光装置20b、転写ベルト20c、二次転写ロール20d、給紙カセット20e、定着器20f等で構成された画像形成機構により実現される。また、記憶部320および制御部330は、制御装置20gにより実現される。
【0034】
<第1ユーザ端末および第2ユーザ端末の動作>
次に、第1ユーザ端末100および第2ユーザ端末200による文書出力の操作手順について説明する。
図7は、第1ユーザ端末100の動作を示すフローチャートである。
図7を参照すると、第1ユーザ端末100は、まず、送受信制御部160により、出力しようとする文書を出力装置300に送信する(ステップ701)。そして、出力予定情報生成部120が、第1ユーザ端末100の使用者による設定操作に基づいて、この文書に関する出力予定情報を生成し、ネットワーク上の他の端末装置へ送信する(ステップ702)。第1ユーザ端末100の使用者による出力予定情報の設定およびその操作の詳細については、後述する。
【0035】
ネットワーク上の他の端末装置の使用者は、第1ユーザ端末100から送られた出力予定情報を参照して、出力対象の文書を出力するか否かを決める。文書の出力を所望する場合は、その端末装置は、本実施形態における第2ユーザ端末200となる。そして、第2ユーザ端末200の使用者による設定操作に基づいて、出力依頼情報生成部210が出力依頼情報を生成し、第1ユーザ端末100に送信する。第2ユーザ端末200の使用者による出力依頼情報の設定およびその操作の詳細については、後述する。
【0036】
第1ユーザ端末100は、第2ユーザ端末200から出力依頼情報を受信すると(ステップ703でYes)、各第2ユーザ端末200からの出力依頼情報を集計する(ステップ704)。また、第1ユーザ端末100は、予め設定された待ち時間だけ第2ユーザ端末200からの出力依頼情報を待つ(ステップ705でNo)。待ち時間を超過したならば(ステップ705でYes)、出力コマンド生成部140が出力コマンドを生成して出力装置300に送信する(ステップ706)。
【0037】
ここで、ステップ703において、第2ユーザ端末200からの出力依頼情報を受信した場合は、ステップ704における出力依頼情報の集計結果に基づき、各第2ユーザ端末200による文書の出力において必要となる情報が出力コマンドと共に出力装置300に送信される。具体的には、総出力部数、第2ユーザ端末200を特定する情報、第2ユーザ端末200による出力における認証用パスワード等が含まれる。これらの情報は、例えば出力依頼集計部130により集計された出力依頼情報に基づいて、出力コマンド生成部140により生成される。
【0038】
また、詳しくは後述するが、出力依頼情報において、第1ユーザ端末100において指定された出力装置300とは異なる出力装置300が指定される場合がある。この場合、出力しようとする文書と、上記の第2ユーザ端末200による文書の出力において必要となる情報とが、出力依頼情報において指定された出力装置300へ送信される。
【0039】
次に、出力文書情報生成部150が、出力文書情報を生成し、各第2ユーザ端末200に送信する(ステップ707)。第2ユーザ端末200の使用者は、出力文書情報を受信した後、所望のタイミングで出力コマンド生成部220により出力コマンドを生成して出力装置300に送信し、所望の文書を出力させる。
【0040】
<各種画面の説明>
図8は、出力しようとする文書を出力装置300に送信する場合に、第1ユーザ端末100のディスプレイ装置に表示される設定画面の構成例を示す図である。
図8に示す設定画面800は、第1ユーザ端末100のプリンタドライバ等により生成され、表示される画面であり、通常の出力操作を行う場合に表示されるダイアログ・ボックスに相当する。すなわち、出力しようとする文書を指定し、出力操作(コマンド入力等)を行うことによって表示される。図8に示す設定画面800には、文書を出力する出力装置300を指定するプリンタ指定欄810と、第2ユーザ端末200による出力の設定を行う便乗プリント設定欄820と、確認ボタン(「OK」、「Cancel」)830とが設けられている。
【0041】
プリンタ指定欄810には、ネットワークに接続されて使用可能な出力装置300のうち、所望の出力装置300を選択するためのプルダウンメニュー811と、プロパティ設定用のダイアログ・ボックスを表示させるためのプロパティボタン812とが設けられている。また、プルダウンメニュー811で現在選択されている出力装置300の状態および設置場所の情報が表示されている。
【0042】
便乗プリント設定欄820には、第2ユーザ端末200による出力(便乗プリント)を許可するか否かを選択するためのチェックボックス821と、出力予定情報の送信先の範囲(通知範囲)を制限するか否かを選択するためのチェックボックス822とが設けられている。ここで、出力予定情報の送信先の範囲(通知範囲)とは、文書の出力を許可する第2ユーザ端末200の範囲(集合)である。具体的には、個々の第2ユーザ端末200やその使用者、使用者が属す組織等を指定することにより、範囲が制限される。
【0043】
図8に示す例では、第2ユーザ端末200による出力を許可した場合、さらに出力予定情報や出力文書情報を第2ユーザ端末200に通知するための通知方法として、電子メール(Eメール)による通知、またはポップアップメッセージによる通知を選択するように構成されている。また、図8に示す例では、出力予定情報の送信先の範囲(通知範囲)を制限する場合、出力予定情報の送信先一覧が表示され、第2ユーザ端末200の使用者、使用者が属す組織(グループ)の単位で送信先を追加するように構成されている。
【0044】
第1ユーザ端末100の使用者は、所望の文書を出力する際、出力操作を行って図8に示すような設定画面800を表示させ、出力装置300を選択し、第2ユーザ端末200による出力の設定を行う。そして、これらの設定が完了した後、第1ユーザ端末100の使用者が「OK」の確認ボタン830を選択すると、図7のステップ701、702に示したように、文書および出力予定情報が送信される。
【0045】
図9は、ポップアップメッセージにより出力予定情報が通知された場合の通知画面の構成例を示す図である。
図9に示す通知画面900は、例えば、ネットワーク上の各端末装置のOS(Operating System)により提供されるポップアップ・ウィンドウを用いて表示される。図9に示す通知画面900には、出力予定の文書を示す文書一覧910と、文書を出力する出力装置300を指定するプリンタ指定欄920と、確認ボタン(「完了」、「要らない」)930とが設けられている。
【0046】
文書一覧910には、第1ユーザ端末100の出力操作における出力対象の文書の文書名が表示されており、文書ごとに出力を希望するか否かを選択するためのチェックボックスが設けられている。第2ユーザ端末200の使用者は、このチェックボックスをチェックすることにより、第1ユーザ端末100の出力操作における出力対象の文書のうち、所望の文書のみを出力対象として指定する。
【0047】
プリンタ指定欄920には、ネットワークに接続されて使用可能な出力装置300のうち、所望の出力装置300を選択するためのプルダウンメニュー921が設けられている。また、プルダウンメニュー921で現在選択されている出力装置300の状態および設置場所の情報が表示されている。なお、プリンタ指定欄920には、図8に示した設定画面800のプリンタ指定欄810にあるようなプロパティボタンが設けられていない。これは、出力装置300のプロパティ設定は、第2ユーザ端末200から出力コマンドを送信する際に設定すれば良いためである。
【0048】
第2ユーザ端末200の使用者は、第1ユーザ端末100の出力操作を利用して文書を出力する場合、図9に示すような通知画面900に応じて、出力したい文書および使用したい出力装置300を選択し、「完了」の確認ボタン930を選択する。この操作により、文書と出力装置300が指定された出力依頼情報が出力依頼情報生成部210により生成され、第2ユーザ端末200から第1ユーザ端末100へ送信される。
【0049】
図10は、第2ユーザ端末200から第1ユーザ端末100へ送信される出力依頼情報のデータ構成例を示す図である。
なお、出力予定情報が電子メールにより通知された場合は、図10に示すような情報を記載した電子メールを作成し、第1ユーザ端末100へ返送すれば良い。
【0050】
図11は、電子メールにより出力文書情報が通知された場合における電子メールの文面の例を示す図である。
図11に示す電子メールの文面には、第2ユーザ端末200からの操作により出力可能な文書の文書名、その文書を出力するために使用可能な出力装置300を特定する情報(プリンタ名)、文書を出力する際に必要となる認証用のパスワードが記載されている。第2ユーザ端末200の使用者は、この文書を出力する際、出力操作を行って文書出力用のダイアログ・ボックスを表示させ、必要に応じて出力装置300のプロパティ設定を行い、出力コマンドを送信する。このとき、認証用のパスワードが設定されている場合は、システムからの要求に応じてパスワードを入力する。
【0051】
<出力装置の動作>
次に、出力コマンドを受け取った出力装置300の動作を説明する。
図12は、出力装置300による文書出力の手順を示すフローチャートである。
図12に示すように、出力装置300の制御部330は、第1ユーザ端末100から出力対象の文書および出力コマンドを受信すると(ステップ1201)、その出力コマンドの設定内容にしたがって文書を出力する(ステップ1202)。また、制御部330は、出力コマンドと共に第2ユーザ端末200による文書の出力において必要となる情報を受信した場合、ステップ1202で出力した文書の文書データを記憶部320に格納する(ステップ1203)。この文書データは、受信した情報に基づいて、出力依頼情報を生成した第2ユーザ端末200に対応付けられる。そして、第2ユーザ端末200によるこの文書の出力部数が文書データに対応付けて記憶部320に保持される。第2ユーザ端末200による文書の出力部数は、出力コマンドと共に受信した文書の総出力部数から第1ユーザ端末100の出力コマンドによる出力部数を減算した数である。また、認証用のパスワードが設定されている場合は、このパスワードも文書データに対応付けて記憶部320に保持される。
【0052】
次に、制御部330は、第2ユーザ端末200から出力コマンドを受信すると(ステップ1204)、この出力コマンドに基づく出力が許可されているか否かを判断する(ステップ1205)。具体的には、出力コマンドを送信した第2ユーザ端末200に対応付けられている文書が記憶部320に保持されているか、保持されている場合はパスワードによる認証ができたか(パスワードが設定されていない場合は不要)の判断が行われる。出力が許可されていないと判断した場合(ステップ1205でNo)、文書を出力できないことを、出力コマンドを送信した第2ユーザ端末200に通知する(ステップ1210)。そして、次の出力コマンドの受信待ち状態となる。
【0053】
一方、出力が許可されていると判断した場合(ステップ1205でYes)、次に制御部330は、この出力コマンドを送信した第2ユーザ端末200に対応付けられている文書データを記憶部320から読み出し、画像形成部310を制御して出力させる(ステップ1206)。そして、第2ユーザ端末200による文書の出力部数(残部数)からステップ1204で受信した出力コマンドによって今回出力した部数を減算する(ステップ1207)。
【0054】
次に、制御部330は、文書の出力部数の値が0になったか否かを調べ、0になっていないならば(ステップ1208でNo)、次の出力コマンドの受信待ち状態となる。一方、文書の出力部数の値が0になったならば(ステップ1208でYes)、この文書の文書データを記憶部320から削除する(ステップ1209)。
以上で、この文書に関する出力処理は終了する。
【0055】
なお、図12に示した動作は、第1ユーザ端末100が文書を出力しようとする出力装置300における動作である。第2ユーザ端末200により異なる出力装置300が指定された場合、その出力装置300においては、第1ユーザ端末100から文書および第2ユーザ端末200による文書の出力において必要となる情報を受信した後、図12のステップ1203以降の処理が実行される。すなわち、制御部330が、受信した情報を相互に対応付けて記憶部320に格納し、第2ユーザ端末200からの出力コマンドを受信した後、その出力コマンドにしたがって、文書を出力する。
【0056】
以上、本実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。例えば、第1ユーザ端末100による出力が行われた後、第2ユーザ端末200による出力が行われるまでの期間に制限を設けても良い。また、上記実施形態では、第1ユーザ端末100が出力予定情報を配信する前に、まず出力対象の文書を出力装置300に送ることとしたが、出力依頼情報を集計した後に、出力コマンドと共に出力装置300へ送信するようにしても良い。その他、上記実施形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0057】
また、上記の実施形態では、ネットワーク上の端末装置のうち、第1ユーザ端末100となった端末装置が出力予定情報を生成して他の端末装置に配信し、出力依頼情報を集計する構成とした。これに対し、端末装置とは別個にネットワーク上に設けられたプリントサーバでこれらの機能を実現するようにシステムを構成しても良い。
【0058】
図13は、プリントサーバにより出力制御を行う場合の出力制御システムの全体構成例を示す図である。
図13に示す構成では、第1ユーザ端末100、第2ユーザ端末200、出力装置300に加えて、ネットワーク上にプリントサーバ400が設けられている。そして、出力装置300は、プリントサーバ400を介してネットワークに接続されている。プリントサーバ400は、例えば、図5に示したコンピュータにより実現される。このようなシステムでは、図2に示した第1ユーザ端末100の機能のうち、出力予定情報生成部120、出力依頼集計部130、出力文書情報生成部150が、プリントサーバ400に設けられる。また、図13に示す構成例では、プリントサーバ400に出力装置300が1台のみ接続されているが、複数台の出力装置300が接続されていても良い。
【0059】
この場合、第1ユーザ端末100から出力対象の文書および出力コマンドがプリントサーバ400へ送られると、プリントサーバ400の出力予定情報生成部120が、出力予定情報を生成してネットワーク上の他の端末装置へ送信する。そして、第2ユーザ端末200から出力依頼情報がプリントサーバ400へ送られると、プリントサーバ400の出力依頼集計部130が出力依頼情報を集計し、保持する。そして、第1ユーザ端末100からの出力コマンドに基づいて出力装置300を制御し、文書を出力させる。また、出力文書情報生成部150が出力文書情報を生成して、第2ユーザ端末200へ送信する。この後、第2ユーザ端末200から出力コマンドを受け付けると、この出力コマンドに基づいて出力装置300を制御し、文書を出力させる。
【0060】
なお、上記の説明では、プリントサーバ400は、第2ユーザ端末200からの出力依頼情報を集計した後に、第1ユーザ端末100からの出力コマンドに基づく出力を行うこととした。これに対し、第1ユーザ端末100から文書および出力コマンドを受け付けた後、直ちにその出力コマンドに基づく出力を行い、この処理と並行して出力予定情報の配信および出力依頼情報の集計を行っても良い。また、プリントサーバ400が、図4に示した出力装置300の機能のうち、記憶部320および制御部330を、さらに備える構成としても良い。この場合、第2ユーザ端末200からの出力コマンドを受け付けるまで、プリントサーバ400が文書を保持しておき、第2ユーザ端末200からの出力コマンドと共に出力依頼情報で指定された出力装置300へ送信されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本実施形態による出力制御システムの全体構成例を示す図である。
【図2】本実施形態の第1ユーザ端末の機能構成を示す図である。
【図3】本実施形態の第2ユーザ端末の機能構成を示す図である。
【図4】本実施形態の出力装置の機能構成を示す図である。
【図5】第1ユーザ端末および第2ユーザ端末を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【図6】出力装置を実現する画像形成装置の構成例を示す図である。
【図7】第1ユーザ端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】出力しようとする文書を送信する場合に表示される設定画面の構成例を示す図である。
【図9】ポップアップメッセージにより出力予定情報が通知された場合の通知画面の構成例を示す図である。
【図10】出力依頼情報のデータ構成例を示す図である。
【図11】電子メールにより出力文書情報が通知された場合における電子メールの文面の例を示す図である。
【図12】出力装置による文書出力の手順を示すフローチャートである。
【図13】プリントサーバにより出力制御を行う場合の出力制御システムの全体構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
100…第1ユーザ端末、110…文書取得部、120…出力予定情報生成部、130…出力依頼集計部、140…出力コマンド生成部、150…出力文書情報生成部、160…送受信制御部、200…第2ユーザ端末、210…出力依頼情報生成部、220…出力コマンド生成部、300…出力装置、310…画像形成部、320…記憶部、330…制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力制御システム、出力制御端末装置、出力制御サーバ装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、オフィス等においては、ネットワークを介して複数の情報処理装置と複数の出力装置とを接続し、任意の情報処理装置から出力コマンド(命令)を発行して所望の出力装置で印刷出力することが、一般的に行われている。このようなシステムでは、印刷ジョブを実行する場合、まず、情報処理装置においてメモリに印刷対象の文書データが展開され、展開された文書データがプリンタドライバによってPDL形式に変換されることにより、印刷データが生成される。そして、生成された印刷データが、ネットワークを介して情報処理装置から出力装置へ送信される。
【0003】
ところで、カタログ、マニュアル、会議資料のような共有ドキュメント等の出力においては、複数の利用者によって共通の文書が出力される場合がある。この場合、各利用者が各自の情報処理装置から出力コマンドを個別に発行して印刷ジョブを実行すると、同一の文書を出力するために、ネットワーク・リソースや出力装置のメモリ等のリソースが重複して使用されることとなり、効率的でない。
【0004】
特許文献1に開示される技術は、ネットワーク上の情報処理装置から出力装置に出力する際に、出力予定文書を文書情報利用者に通知し、文書情報利用者により指定された出力依頼情報に従って一括出力を実行するものである。そして、重複した印刷ジョブによるネットワーク・リソース及び出力装置の非効率な利用を改善し、効率的なネットワークプリンティング環境を構築する。
【0005】
【特許文献1】特開2000−339114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、複数の情報処理装置と複数の出力装置とが接続されたシステムにおいて、ある端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、第1の端末装置からの文書出力指示に関する少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、当該第1の端末装置以外の端末装置に送信する出力予定情報送信手段と、前記出力予定情報が送信された前記端末装置のうち、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼する第2の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記第1の端末装置からの前記文書出力指示に基づく出力部数と、前記集計手段により集計された出力部数とに基づいて、前記文書を画像形成装置に出力させるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする出力制御システムである。
請求項2に記載の発明は、前記出力予定情報送信手段は、前記第1の端末装置以外の前記端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の出力制御システムである。
請求項3に記載の発明は、前記第2の端末装置から取得した出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数に基づいて、該当する画像形成装置に当該文書を出力させるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の出力制御システムである。
請求項4に記載の発明は、第1の端末装置の出力命令による文書の出力に関して、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、当該第1の端末装置以外の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、前記出力予定情報が送信された前記端末装置のうち、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を生成した第2の端末装置から当該出力依頼情報を取得し、当該第2の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記第1の端末装置の出力命令に基づいて画像形成装置に文書を出力させ、当該文書および前記集計手段により集計された出力部数の情報を当該画像形成装置の記憶装置に保持させ、前記第2の端末装置の出力命令に基づいて当該記憶装置に保持されている当該出力部数の情報に基づき当該文書を当該画像形成装置に出力するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする出力制御システムである。
請求項5に記載の発明は、前記出力予定情報送信手段は、前記第1の端末装置以外の前記端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項4に記載の出力制御システムである。
請求項6に記載の発明は、前記第2の端末装置から取得した前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数に基づいて、該当する画像形成装置に当該文書を出力させるように制御することを特徴とする請求項4に記載の出力制御システムである。
請求項7に記載の発明は、前記制御部は、前記第2の端末装置の出力命令に基づいて前記文書を前記画像形成装置に出力させる度に、当該画像形成装置の記憶装置に保持させている前記出力部数の情報から実際に出力した部数を減算させることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の出力制御システムである。
請求項8に記載の発明は、前記制御部は、前記出力依頼情報を送信した前記第2の端末装置と前記出力命令を送信した前記第2の端末装置とが同一であることを認証して、当該出力命令に基づく出力を前記画像形成装置に実行させることを特徴とする請求項4に記載の出力制御システムである。
請求項9に記載の発明は、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、画像形成装置を制御可能な他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、前記他の端末装置により生成された、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、当該他の端末装置から取得し、当該他の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記画像形成装置に対する文書の出力命令を生成し、当該出力命令および前記出力依頼情報を集計して得られた当該文書の出力部数の情報を当該画像形成装置に送信する出力命令送信手段と、前記端末装置に前記文書を出力させるための出力文書情報を、前記他の端末装置に送信する出力文書情報送信手段と、を備えることを特徴とする出力制御端末装置である。
請求項10に記載の発明は、前記出力予定情報送信手段は、前記他の端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置である。
請求項11に記載の発明は、前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記出力命令送信手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数の情報を、該当する画像形成装置に送信することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置である。
請求項12に記載の発明は、出力対象の文書を、前記出力命令の送信先である前記画像形成装置および前記出力依頼情報により指定された前記画像形成装置に送信する文書送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の出力制御端末装置である。
請求項13に記載の発明は、前記出力文書情報送信手段は、前記端末装置に前記文書を出力させるために設定されたパスワードを含む前記出力文書情報を生成することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置である。
請求項14に記載の発明は、端末装置から文書出力指示を受信する受信手段と、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、前記他の端末装置から取得し、当該他の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記端末装置からの前記文書出力指示に基づく出力部数と、前記集計手段により集計された出力部数とに基づいて、前記文書を画像形成装置に出力させるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする出力制御サーバ装置である。
請求項15に記載の発明は、コンピュータを、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、画像形成装置を制御可能な端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、前記端末装置により生成された、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、当該端末装置から取得し、当該端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、前記画像形成装置に対する文書の出力命令を生成し、当該出力命令および前記出力依頼情報を集計して得られた当該文書の出力部数の情報を当該画像形成装置に送信して、当該画像形成装置を制御する制御手段と、前記端末装置に前記文書を出力させるための出力文書情報を、前記端末装置に送信する出力文書情報送信手段として、機能させることを特徴とするプログラムである。
請求項16に記載の発明は、前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段の機能として、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数の情報を、該当する画像形成装置に送信することを特徴とする請求項15に記載のプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項2の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末による出力に関連して出力を依頼する場合のシステムの安全性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第2の端末装置による出力に用いられる画像形成装置を柔軟に選択することが可能となる。
請求項4の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項5の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末による出力に関連して出力を依頼する場合のシステムの安全性を向上させることができる。
請求項6の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第2の端末装置による出力に用いられる画像形成装置を柔軟に選択することが可能となる。
請求項7の発明によれば、複数の端末装置により指定された画像形成装置における出力部数を管理することができる。
請求項8の発明によれば、許可されていない端末装置からの出力を抑制することができる。
請求項9の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、自装置による出力で用いられたデータと同じデータを他の端末装置からの指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項10の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、自装置による出力で用いられたデータを利用する場合のシステムの安全性を向上させることができる。
請求項11の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、他の端末装置による出力に用いられる画像形成装置を、柔軟に選択することが可能となる。
請求項12の発明によれば、自装置と他の端末装置とが異なる画像形成装置を用いて出力する場合でも、他の端末装置が出力対象の文書を改めて取得する必要がなく、全体的な処理の効率化を図ることができる。
請求項13の発明によれば、他の端末装置が文書を出力する際の許可されていない端末装置からの出力を抑制することができる。
請求項14の発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、第1の端末装置により出力された文書と同じ文書を、他の端末からの印刷指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項15の発明によれば、コンピュータを制御して実現される端末装置において、自装置による出力で用いられたデータと同じデータを他の端末装置からの指示により出力する場合のリソースの重複した利用を削減することができる。
請求項16の発明によれば、他の端末装置による出力に用いられる画像形成装置を、柔軟に選択することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態による出力制御システムの全体構成例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態は、ネットワークを介して接続された第1ユーザ端末100と、第2ユーザ端末200と、出力装置300とを備えて構成される。第1ユーザ端末100は、出力装置300を操作して所望の文書を出力しようとする端末装置である。第2ユーザ端末200は、第1ユーザ端末100による文書の出力操作を利用して同一文書を出力しようとする端末装置である。出力装置300は、プリンタやプリンタ機能を備えた複合機等の画像形成装置である。
【0010】
図1において、第1ユーザ端末100と第2ユーザ端末200とは、最初に文書を出力するための操作が行われる端末装置と、その操作に便乗して文書を出力する端末装置という立場の別を示すものである。したがって、ネットワークに接続された各端末装置が、各出力操作における立場に応じて、第1ユーザ端末100にも第2ユーザ端末200にもなる。また、図1には第2ユーザ端末200が1台のみ記載されているが、1つの文書の出力操作に関して複数台の第2ユーザ端末200が存在しても良い。また、図1では1つの出力操作に関わるシステム構成を記載しているため、出力装置300が1台のみ記載されているが、実際のネットワーク構成においては、複数台の出力装置300が接続されていても構わない。
【0011】
図2は、第1ユーザ端末100の機能構成を示す図である。
図2に示すように、第1ユーザ端末100は、文書出力に必要な情報を取得して出力コマンドを生成するための文書取得部110、出力予定情報生成部120、出力依頼集計部130、出力コマンド生成部140を備える。また、第1ユーザ端末100は、第2ユーザ端末200による文書出力のために用いられる情報を生成する出力文書情報生成部150を備える。さらに第1ユーザ端末100は、第2ユーザ端末200および出力装置300との間でデータの送受信を行うための送受信制御部160を備える。
【0012】
文書取得部110は、出力しようとする文書の文書データを取得する(以下、データ処理の説明等において文書データを印刷出力された文書と区別する必要がある場合のみ「文書データ」の文言を用い、その他の場合は単に「文書」と記す)。出力対象の文書は、ワードプロセッサ等のアプリケーションを用いて作成しても良いし、予め磁気ディスク装置等の記憶装置に保持されているものを読み出して取得しても良い。また、外部装置からネットワークを介して受信することにより取得しても良い。
【0013】
出力予定情報生成部120は、実行しようとするジョブに関する情報を出力予定情報として生成する。この情報は、出力しようとする文書を特定する情報(文書名等)、出力装置300を特定する情報(装置名等)、出力方法等を含む。また出力予定情報は、第2ユーザ端末200に文書の出力が行われる旨の通知と共に送られる。第2ユーザ端末200のユーザは、この出力予定情報に基づき、第1ユーザ端末100によって行われる出力操作を利用して、同一文書の出力を行うか否かを判断し、第2ユーザ端末200から第1ユーザ端末100へ回答を送る。
【0014】
出力依頼集計部130は、出力予定情報と共に送られた通知に対する回答を各第2ユーザ端末200から受け付け、集計する。第2ユーザ端末200からの回答には、出力しようとする文書を特定する情報(文書名等)、出力装置300を特定する情報(装置名等)、出力部数等の情報が含まれる。出力依頼集計部130は、この回答に含まれる情報を集計し、例えば、使用する出力装置300ごとに各文書の総出力部数を計算する。
【0015】
出力コマンド生成部140は、出力装置300に印刷ジョブを実行させるための出力コマンドを生成する。複数台の出力装置300に印刷ジョブを実行させる場合は、印刷ジョブを実行させる出力装置300ごとに出力コマンドを生成する。出力コマンドには、出力部数、拡大・縮小、用紙の指定、片面印刷または両面印刷の指定、その他、通常の出力においても設定される情報が、同様に含まれる。生成された出力コマンドは、出力装置300に送られる。また、本実施形態では、必要に応じて、第2ユーザ端末200による出力が行われることを示す情報や、第2ユーザ端末200による出力を行うための条件等が、出力コマンドと共に出力装置300に送られる。
【0016】
出力文書情報生成部150は、第1ユーザ端末100からの操作により出力装置300に保持されている文書を第2ユーザ端末200が出力させるために必要な情報を出力文書情報として生成する。この情報は、文書を特定する情報(文書名等)、文書を蓄積した出力装置300を特定する情報(装置名等)、パスワード等の情報を含む。また出力文書情報は、出力依頼集計部130により集計された第2ユーザ端末200からの回答に基づき、第2ユーザ端末200ごとに生成される。
【0017】
送受信制御部160は、第2ユーザ端末200および出力装置300との間でのデータの送受信を制御する。具体的には、送受信制御部160は、出力しようとする文書および出力コマンドを出力装置300に送信する。上記のように出力コマンドと共に文書を保持させるための命令等が送られる場合は、これらの情報も出力装置300へ送信する。また、送受信制御部160は、出力予定情報生成部120により生成された出力予定情報および出力文書情報生成部150により生成された出力文書情報を各第2ユーザ端末200に送信する。そして、第2ユーザ端末200から送信された回答を受信する。
【0018】
以上の構成において、出力予定情報生成部120および送受信制御部160が、出力予定情報を生成し、ネットワーク上の他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段として機能する。また、出力依頼集計部130および送受信制御部160が、第2ユーザ端末200から出力依頼情報を取得し、第2ユーザ端末200による文書の出力部数を集計する集計手段として機能する。また、出力コマンド生成部140および送受信制御部160が、出力コマンドを生成し、画像形成装置に送信する出力命令送信手段として機能する。また、出力文書情報生成部150および送受信制御部160が、出力文書情報を生成して第2ユーザ端末200へ送信する出力文書情報送信手段として機能する。
【0019】
図3は、第2ユーザ端末200の機能構成を示す図である。
図3に示すように、第2ユーザ端末200は、第1ユーザ端末100による出力操作に基づく出力希望を通知するための出力依頼情報生成部210と、出力コマンドを生成するための出力コマンド生成部220とを備える。
【0020】
出力依頼情報生成部210は、第1ユーザ端末100による出力操作を利用して文書出力を行うために必要な情報を出力依頼情報として生成する。この情報は、出力を希望する文書を特定する情報(文書名等)、出力装置300を特定する情報(装置名等)等の情報を含む。また出力依頼情報は、第1ユーザ端末100から送信された出力予定情報に対する回答として第1ユーザ端末100に送られる。
【0021】
出力コマンド生成部220は、第2ユーザ端末200が第1ユーザ端末100から受け取った出力文書情報に基づいて実際に出力装置300に印刷ジョブを実行させるための出力コマンドを生成する。この出力コマンドが出力依頼情報で指定された出力装置300に送信されることにより、第1ユーザ端末100の操作によって出力装置300に保持された文書が出力される。出力装置300に印刷ジョブを実行させるためのパスワードが設定されている場合は、このパスワードを含む出力コマンドが生成される。
【0022】
図4は、出力装置300の機能構成を示す図である。
図4に示すように、出力装置300は、用紙等の出力媒体上に画像を形成するための画像形成部310と、出力対象の文書を保持する記憶部320と、出力コマンドに基づいて画像形成部310の動作を制御する制御部330とを備える。
【0023】
画像形成部310は、印刷ジョブを実行する。すなわち、画像形成部310は、第1ユーザ端末100から取得した文書を画像化し、トナーやインク等の画像形成材を用いて、用紙等の媒体上に画像を形成する。画像形成の方式は、電子写真方式やインクジェット方式、静電誘導方式等、どのような方式であっても良い。
【0024】
記憶部320は、第1ユーザ端末100から取得した文書を保持する。記憶部320に保持された文書は、第2ユーザ端末200からの出力コマンドに応じて画像形成部310に送られ、出力される。
【0025】
制御部330は、画像形成部310による文書の出力および記憶部320による文書の保持を制御する制御手段である。第1ユーザ端末100による出力操作を利用して文書出力を行う第2ユーザ端末200がある場合、制御部330は、まず、第1ユーザ端末100からの出力コマンドに応じて画像形成部310により印刷ジョブを実行する。そして、出力した文書の文書データを記憶部320に保持しておき、第2ユーザ端末200からの出力コマンドに応じて記憶部320から文書データを読み出し、画像形成部310により印刷ジョブを実行する。制御部330は、これらの動作制御を行うと共に、これらの動作に付随して必要となるパスワードの検証等の処理を行う。
【0026】
<機器のハードウェア構成例>
図5は、第1ユーザ端末100および第2ユーザ端末200を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
図5に示すコンピュータ10は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)10aと、記憶手段である主記憶装置(メインメモリ)10bおよび外部記憶装置10cを備える。外部記憶装置10cとしては、一般に磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が用いられる。また、図5のコンピュータ10は、ネットワークを介して外部装置に接続するためのネットワークI/F(インターフェイス)10dと、ディスプレイ装置へ表示出力を行うための表示機構10eと、音声出力を行うための音声機構10fとを備える。さらに、キーボードやマウス等の入力デバイス10gを備える。CPU10aと他の構成要素との間には、図示しないチップセットやブリッジ回路が介在している。
【0027】
図5において、各構成要素は、システムバスや入出力バス等の各種のバスを介して接続される。例えば、CPU10aと主記憶装置10bの間は、システムバスやメモリバスを介して接続される。また、CPU10aと外部記憶装置10c、ネットワークI/F10d、表示機構10e、音声機構10f、入力デバイス10g等との間は、PCI(Peripheral Components Interconnect)、PCI Express、シリアルATA(AT Attachment)、USB(Universal Serial Bus)、AGP(Accelerated Graphics Port)等の入出力バスを介して接続される。
【0028】
なお、図5は、第1ユーザ端末100および第2ユーザ端末200を実現するのに好適なコンピュータのハードウェア構成を例示するに過ぎず、図示の構成に限定されないことは言うまでもない。例えば、補助記憶装置として、外部記憶装置10cの他に、フレキシブルディスクや光学ディスクをメディアとするドライブを設けたり、USBメモリを設けたりしても良い。USBメモリは、USBを介してブリッジ回路に接続されることとなる。また、表示機構10eや音声機構10fを独立した構成とせず、チップセットの機能として備えるようにしても良い。
【0029】
第1ユーザ端末100が図5に示すコンピュータで実現される場合、文書取得部110、出力予定情報生成部120、出力依頼集計部130、出力コマンド生成部140、出力文書情報生成部150は、例えばプログラム制御されたCPU10aと主記憶装置10bとで実現される。また、送受信制御部160は、同様にプログラム制御されたCPU10aによりネットワークI/F10dを制御することにより実現される。プログラムは磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶手段に格納されており、このプログラムをCPU10aが読み出して実行することにより、これらの機能が実現される。
【0030】
第2ユーザ端末200が図5に示すコンピュータで実現される場合、出力依頼情報生成部210、出力コマンド生成部220は、例えばプログラム制御されたCPU10aと主記憶装置10bとで実現される。プログラムは磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶手段に格納されており、このプログラムをCPU10aが読み出して実行することにより、これらの機能が実現される。
【0031】
図6は、出力装置300を実現する画像形成装置の構成例を示す図である。
図6に示す画像形成装置20は、画像形成機構として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応させて、感光体ドラム20aと露光装置20bを備え、かつ中間転写体としての転写ベルト20cを備える。また、転写ベルト20cから画像(トナー像)を媒体(用紙等)に転写するいわゆる二次転写位置には、二次転写ロール20dが設けられている。さらに画像形成装置20は、記録媒体である用紙を収容する給紙カセット20eと、転写された用紙を定着するための定着器20fと、画像形成装置20全体の動作制御を行うための制御装置20gとを備える。制御装置20gは、CPUと、CPUを制御して各種の機能を実現するためのプログラムを格納した不揮発性メモリおよび各処理における作業用の揮発性メモリと、二次記憶装置である磁気ディスク装置とを備える。
【0032】
なお、図6には、電子写真方式による装置の構成例を示したが、上述したように本実施形態は、インクジェット方式やサーマル方式等の種々の方式による画像形成装置に対して適用することができる。また、図示の装置は、いわゆるタンデム型のデジタルカラー機であるが、4サイクル型のカラー機や、単色機等、種々の構成の画像形成装置に対しても本実施形態を適用可能である。
【0033】
出力装置300が図6に示す画像形成装置20で実現される場合、画像形成部310は、例えば感光体ドラム20a、露光装置20b、転写ベルト20c、二次転写ロール20d、給紙カセット20e、定着器20f等で構成された画像形成機構により実現される。また、記憶部320および制御部330は、制御装置20gにより実現される。
【0034】
<第1ユーザ端末および第2ユーザ端末の動作>
次に、第1ユーザ端末100および第2ユーザ端末200による文書出力の操作手順について説明する。
図7は、第1ユーザ端末100の動作を示すフローチャートである。
図7を参照すると、第1ユーザ端末100は、まず、送受信制御部160により、出力しようとする文書を出力装置300に送信する(ステップ701)。そして、出力予定情報生成部120が、第1ユーザ端末100の使用者による設定操作に基づいて、この文書に関する出力予定情報を生成し、ネットワーク上の他の端末装置へ送信する(ステップ702)。第1ユーザ端末100の使用者による出力予定情報の設定およびその操作の詳細については、後述する。
【0035】
ネットワーク上の他の端末装置の使用者は、第1ユーザ端末100から送られた出力予定情報を参照して、出力対象の文書を出力するか否かを決める。文書の出力を所望する場合は、その端末装置は、本実施形態における第2ユーザ端末200となる。そして、第2ユーザ端末200の使用者による設定操作に基づいて、出力依頼情報生成部210が出力依頼情報を生成し、第1ユーザ端末100に送信する。第2ユーザ端末200の使用者による出力依頼情報の設定およびその操作の詳細については、後述する。
【0036】
第1ユーザ端末100は、第2ユーザ端末200から出力依頼情報を受信すると(ステップ703でYes)、各第2ユーザ端末200からの出力依頼情報を集計する(ステップ704)。また、第1ユーザ端末100は、予め設定された待ち時間だけ第2ユーザ端末200からの出力依頼情報を待つ(ステップ705でNo)。待ち時間を超過したならば(ステップ705でYes)、出力コマンド生成部140が出力コマンドを生成して出力装置300に送信する(ステップ706)。
【0037】
ここで、ステップ703において、第2ユーザ端末200からの出力依頼情報を受信した場合は、ステップ704における出力依頼情報の集計結果に基づき、各第2ユーザ端末200による文書の出力において必要となる情報が出力コマンドと共に出力装置300に送信される。具体的には、総出力部数、第2ユーザ端末200を特定する情報、第2ユーザ端末200による出力における認証用パスワード等が含まれる。これらの情報は、例えば出力依頼集計部130により集計された出力依頼情報に基づいて、出力コマンド生成部140により生成される。
【0038】
また、詳しくは後述するが、出力依頼情報において、第1ユーザ端末100において指定された出力装置300とは異なる出力装置300が指定される場合がある。この場合、出力しようとする文書と、上記の第2ユーザ端末200による文書の出力において必要となる情報とが、出力依頼情報において指定された出力装置300へ送信される。
【0039】
次に、出力文書情報生成部150が、出力文書情報を生成し、各第2ユーザ端末200に送信する(ステップ707)。第2ユーザ端末200の使用者は、出力文書情報を受信した後、所望のタイミングで出力コマンド生成部220により出力コマンドを生成して出力装置300に送信し、所望の文書を出力させる。
【0040】
<各種画面の説明>
図8は、出力しようとする文書を出力装置300に送信する場合に、第1ユーザ端末100のディスプレイ装置に表示される設定画面の構成例を示す図である。
図8に示す設定画面800は、第1ユーザ端末100のプリンタドライバ等により生成され、表示される画面であり、通常の出力操作を行う場合に表示されるダイアログ・ボックスに相当する。すなわち、出力しようとする文書を指定し、出力操作(コマンド入力等)を行うことによって表示される。図8に示す設定画面800には、文書を出力する出力装置300を指定するプリンタ指定欄810と、第2ユーザ端末200による出力の設定を行う便乗プリント設定欄820と、確認ボタン(「OK」、「Cancel」)830とが設けられている。
【0041】
プリンタ指定欄810には、ネットワークに接続されて使用可能な出力装置300のうち、所望の出力装置300を選択するためのプルダウンメニュー811と、プロパティ設定用のダイアログ・ボックスを表示させるためのプロパティボタン812とが設けられている。また、プルダウンメニュー811で現在選択されている出力装置300の状態および設置場所の情報が表示されている。
【0042】
便乗プリント設定欄820には、第2ユーザ端末200による出力(便乗プリント)を許可するか否かを選択するためのチェックボックス821と、出力予定情報の送信先の範囲(通知範囲)を制限するか否かを選択するためのチェックボックス822とが設けられている。ここで、出力予定情報の送信先の範囲(通知範囲)とは、文書の出力を許可する第2ユーザ端末200の範囲(集合)である。具体的には、個々の第2ユーザ端末200やその使用者、使用者が属す組織等を指定することにより、範囲が制限される。
【0043】
図8に示す例では、第2ユーザ端末200による出力を許可した場合、さらに出力予定情報や出力文書情報を第2ユーザ端末200に通知するための通知方法として、電子メール(Eメール)による通知、またはポップアップメッセージによる通知を選択するように構成されている。また、図8に示す例では、出力予定情報の送信先の範囲(通知範囲)を制限する場合、出力予定情報の送信先一覧が表示され、第2ユーザ端末200の使用者、使用者が属す組織(グループ)の単位で送信先を追加するように構成されている。
【0044】
第1ユーザ端末100の使用者は、所望の文書を出力する際、出力操作を行って図8に示すような設定画面800を表示させ、出力装置300を選択し、第2ユーザ端末200による出力の設定を行う。そして、これらの設定が完了した後、第1ユーザ端末100の使用者が「OK」の確認ボタン830を選択すると、図7のステップ701、702に示したように、文書および出力予定情報が送信される。
【0045】
図9は、ポップアップメッセージにより出力予定情報が通知された場合の通知画面の構成例を示す図である。
図9に示す通知画面900は、例えば、ネットワーク上の各端末装置のOS(Operating System)により提供されるポップアップ・ウィンドウを用いて表示される。図9に示す通知画面900には、出力予定の文書を示す文書一覧910と、文書を出力する出力装置300を指定するプリンタ指定欄920と、確認ボタン(「完了」、「要らない」)930とが設けられている。
【0046】
文書一覧910には、第1ユーザ端末100の出力操作における出力対象の文書の文書名が表示されており、文書ごとに出力を希望するか否かを選択するためのチェックボックスが設けられている。第2ユーザ端末200の使用者は、このチェックボックスをチェックすることにより、第1ユーザ端末100の出力操作における出力対象の文書のうち、所望の文書のみを出力対象として指定する。
【0047】
プリンタ指定欄920には、ネットワークに接続されて使用可能な出力装置300のうち、所望の出力装置300を選択するためのプルダウンメニュー921が設けられている。また、プルダウンメニュー921で現在選択されている出力装置300の状態および設置場所の情報が表示されている。なお、プリンタ指定欄920には、図8に示した設定画面800のプリンタ指定欄810にあるようなプロパティボタンが設けられていない。これは、出力装置300のプロパティ設定は、第2ユーザ端末200から出力コマンドを送信する際に設定すれば良いためである。
【0048】
第2ユーザ端末200の使用者は、第1ユーザ端末100の出力操作を利用して文書を出力する場合、図9に示すような通知画面900に応じて、出力したい文書および使用したい出力装置300を選択し、「完了」の確認ボタン930を選択する。この操作により、文書と出力装置300が指定された出力依頼情報が出力依頼情報生成部210により生成され、第2ユーザ端末200から第1ユーザ端末100へ送信される。
【0049】
図10は、第2ユーザ端末200から第1ユーザ端末100へ送信される出力依頼情報のデータ構成例を示す図である。
なお、出力予定情報が電子メールにより通知された場合は、図10に示すような情報を記載した電子メールを作成し、第1ユーザ端末100へ返送すれば良い。
【0050】
図11は、電子メールにより出力文書情報が通知された場合における電子メールの文面の例を示す図である。
図11に示す電子メールの文面には、第2ユーザ端末200からの操作により出力可能な文書の文書名、その文書を出力するために使用可能な出力装置300を特定する情報(プリンタ名)、文書を出力する際に必要となる認証用のパスワードが記載されている。第2ユーザ端末200の使用者は、この文書を出力する際、出力操作を行って文書出力用のダイアログ・ボックスを表示させ、必要に応じて出力装置300のプロパティ設定を行い、出力コマンドを送信する。このとき、認証用のパスワードが設定されている場合は、システムからの要求に応じてパスワードを入力する。
【0051】
<出力装置の動作>
次に、出力コマンドを受け取った出力装置300の動作を説明する。
図12は、出力装置300による文書出力の手順を示すフローチャートである。
図12に示すように、出力装置300の制御部330は、第1ユーザ端末100から出力対象の文書および出力コマンドを受信すると(ステップ1201)、その出力コマンドの設定内容にしたがって文書を出力する(ステップ1202)。また、制御部330は、出力コマンドと共に第2ユーザ端末200による文書の出力において必要となる情報を受信した場合、ステップ1202で出力した文書の文書データを記憶部320に格納する(ステップ1203)。この文書データは、受信した情報に基づいて、出力依頼情報を生成した第2ユーザ端末200に対応付けられる。そして、第2ユーザ端末200によるこの文書の出力部数が文書データに対応付けて記憶部320に保持される。第2ユーザ端末200による文書の出力部数は、出力コマンドと共に受信した文書の総出力部数から第1ユーザ端末100の出力コマンドによる出力部数を減算した数である。また、認証用のパスワードが設定されている場合は、このパスワードも文書データに対応付けて記憶部320に保持される。
【0052】
次に、制御部330は、第2ユーザ端末200から出力コマンドを受信すると(ステップ1204)、この出力コマンドに基づく出力が許可されているか否かを判断する(ステップ1205)。具体的には、出力コマンドを送信した第2ユーザ端末200に対応付けられている文書が記憶部320に保持されているか、保持されている場合はパスワードによる認証ができたか(パスワードが設定されていない場合は不要)の判断が行われる。出力が許可されていないと判断した場合(ステップ1205でNo)、文書を出力できないことを、出力コマンドを送信した第2ユーザ端末200に通知する(ステップ1210)。そして、次の出力コマンドの受信待ち状態となる。
【0053】
一方、出力が許可されていると判断した場合(ステップ1205でYes)、次に制御部330は、この出力コマンドを送信した第2ユーザ端末200に対応付けられている文書データを記憶部320から読み出し、画像形成部310を制御して出力させる(ステップ1206)。そして、第2ユーザ端末200による文書の出力部数(残部数)からステップ1204で受信した出力コマンドによって今回出力した部数を減算する(ステップ1207)。
【0054】
次に、制御部330は、文書の出力部数の値が0になったか否かを調べ、0になっていないならば(ステップ1208でNo)、次の出力コマンドの受信待ち状態となる。一方、文書の出力部数の値が0になったならば(ステップ1208でYes)、この文書の文書データを記憶部320から削除する(ステップ1209)。
以上で、この文書に関する出力処理は終了する。
【0055】
なお、図12に示した動作は、第1ユーザ端末100が文書を出力しようとする出力装置300における動作である。第2ユーザ端末200により異なる出力装置300が指定された場合、その出力装置300においては、第1ユーザ端末100から文書および第2ユーザ端末200による文書の出力において必要となる情報を受信した後、図12のステップ1203以降の処理が実行される。すなわち、制御部330が、受信した情報を相互に対応付けて記憶部320に格納し、第2ユーザ端末200からの出力コマンドを受信した後、その出力コマンドにしたがって、文書を出力する。
【0056】
以上、本実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。例えば、第1ユーザ端末100による出力が行われた後、第2ユーザ端末200による出力が行われるまでの期間に制限を設けても良い。また、上記実施形態では、第1ユーザ端末100が出力予定情報を配信する前に、まず出力対象の文書を出力装置300に送ることとしたが、出力依頼情報を集計した後に、出力コマンドと共に出力装置300へ送信するようにしても良い。その他、上記実施形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0057】
また、上記の実施形態では、ネットワーク上の端末装置のうち、第1ユーザ端末100となった端末装置が出力予定情報を生成して他の端末装置に配信し、出力依頼情報を集計する構成とした。これに対し、端末装置とは別個にネットワーク上に設けられたプリントサーバでこれらの機能を実現するようにシステムを構成しても良い。
【0058】
図13は、プリントサーバにより出力制御を行う場合の出力制御システムの全体構成例を示す図である。
図13に示す構成では、第1ユーザ端末100、第2ユーザ端末200、出力装置300に加えて、ネットワーク上にプリントサーバ400が設けられている。そして、出力装置300は、プリントサーバ400を介してネットワークに接続されている。プリントサーバ400は、例えば、図5に示したコンピュータにより実現される。このようなシステムでは、図2に示した第1ユーザ端末100の機能のうち、出力予定情報生成部120、出力依頼集計部130、出力文書情報生成部150が、プリントサーバ400に設けられる。また、図13に示す構成例では、プリントサーバ400に出力装置300が1台のみ接続されているが、複数台の出力装置300が接続されていても良い。
【0059】
この場合、第1ユーザ端末100から出力対象の文書および出力コマンドがプリントサーバ400へ送られると、プリントサーバ400の出力予定情報生成部120が、出力予定情報を生成してネットワーク上の他の端末装置へ送信する。そして、第2ユーザ端末200から出力依頼情報がプリントサーバ400へ送られると、プリントサーバ400の出力依頼集計部130が出力依頼情報を集計し、保持する。そして、第1ユーザ端末100からの出力コマンドに基づいて出力装置300を制御し、文書を出力させる。また、出力文書情報生成部150が出力文書情報を生成して、第2ユーザ端末200へ送信する。この後、第2ユーザ端末200から出力コマンドを受け付けると、この出力コマンドに基づいて出力装置300を制御し、文書を出力させる。
【0060】
なお、上記の説明では、プリントサーバ400は、第2ユーザ端末200からの出力依頼情報を集計した後に、第1ユーザ端末100からの出力コマンドに基づく出力を行うこととした。これに対し、第1ユーザ端末100から文書および出力コマンドを受け付けた後、直ちにその出力コマンドに基づく出力を行い、この処理と並行して出力予定情報の配信および出力依頼情報の集計を行っても良い。また、プリントサーバ400が、図4に示した出力装置300の機能のうち、記憶部320および制御部330を、さらに備える構成としても良い。この場合、第2ユーザ端末200からの出力コマンドを受け付けるまで、プリントサーバ400が文書を保持しておき、第2ユーザ端末200からの出力コマンドと共に出力依頼情報で指定された出力装置300へ送信されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本実施形態による出力制御システムの全体構成例を示す図である。
【図2】本実施形態の第1ユーザ端末の機能構成を示す図である。
【図3】本実施形態の第2ユーザ端末の機能構成を示す図である。
【図4】本実施形態の出力装置の機能構成を示す図である。
【図5】第1ユーザ端末および第2ユーザ端末を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【図6】出力装置を実現する画像形成装置の構成例を示す図である。
【図7】第1ユーザ端末の動作を示すフローチャートである。
【図8】出力しようとする文書を送信する場合に表示される設定画面の構成例を示す図である。
【図9】ポップアップメッセージにより出力予定情報が通知された場合の通知画面の構成例を示す図である。
【図10】出力依頼情報のデータ構成例を示す図である。
【図11】電子メールにより出力文書情報が通知された場合における電子メールの文面の例を示す図である。
【図12】出力装置による文書出力の手順を示すフローチャートである。
【図13】プリントサーバにより出力制御を行う場合の出力制御システムの全体構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
100…第1ユーザ端末、110…文書取得部、120…出力予定情報生成部、130…出力依頼集計部、140…出力コマンド生成部、150…出力文書情報生成部、160…送受信制御部、200…第2ユーザ端末、210…出力依頼情報生成部、220…出力コマンド生成部、300…出力装置、310…画像形成部、320…記憶部、330…制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末装置からの文書出力指示に関する少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、当該第1の端末装置以外の端末装置に送信する出力予定情報送信手段と、
前記出力予定情報が送信された前記端末装置のうち、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼する第2の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記第1の端末装置からの前記文書出力指示に基づく出力部数と、前記集計手段により集計された出力部数とに基づいて、前記文書を画像形成装置に出力させるように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする出力制御システム。
【請求項2】
前記出力予定情報送信手段は、前記第1の端末装置以外の前記端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の出力制御システム。
【請求項3】
前記第2の端末装置から取得した出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数に基づいて、該当する画像形成装置に当該文書を出力させるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の出力制御システム。
【請求項4】
第1の端末装置の出力命令による文書の出力に関して、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、当該第1の端末装置以外の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、
前記出力予定情報が送信された前記端末装置のうち、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を生成した第2の端末装置から当該出力依頼情報を取得し、当該第2の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記第1の端末装置の出力命令に基づいて画像形成装置に文書を出力させ、当該文書および前記集計手段により集計された出力部数の情報を当該画像形成装置の記憶装置に保持させ、前記第2の端末装置の出力命令に基づいて当該記憶装置に保持されている当該出力部数の情報に基づき当該文書を当該画像形成装置に出力するように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする出力制御システム。
【請求項5】
前記出力予定情報送信手段は、前記第1の端末装置以外の前記端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項4に記載の出力制御システム。
【請求項6】
前記第2の端末装置から取得した前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数に基づいて、該当する画像形成装置に当該文書を出力させるように制御することを特徴とする請求項4に記載の出力制御システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記第2の端末装置の出力命令に基づいて前記文書を前記画像形成装置に出力させる度に、当該画像形成装置の記憶装置に保持させている前記出力部数の情報から実際に出力した部数を減算させることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の出力制御システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記出力依頼情報を送信した前記第2の端末装置と前記出力命令を送信した前記第2の端末装置とが同一であることを認証して、当該出力命令に基づく出力を前記画像形成装置に実行させることを特徴とする請求項4に記載の出力制御システム。
【請求項9】
少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、画像形成装置を制御可能な他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、
前記他の端末装置により生成された、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、当該他の端末装置から取得し、当該他の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記画像形成装置に対する文書の出力命令を生成し、当該出力命令および前記出力依頼情報を集計して得られた当該文書の出力部数の情報を当該画像形成装置に送信する出力命令送信手段と、
前記端末装置に前記文書を出力させるための出力文書情報を、前記他の端末装置に送信する出力文書情報送信手段と、
を備えることを特徴とする出力制御端末装置。
【請求項10】
前記出力予定情報送信手段は、前記他の端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置。
【請求項11】
前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記出力命令送信手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数の情報を、該当する画像形成装置に送信することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置。
【請求項12】
出力対象の文書を、前記出力命令の送信先である前記画像形成装置および前記出力依頼情報により指定された前記画像形成装置に送信する文書送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の出力制御端末装置。
【請求項13】
前記出力文書情報送信手段は、前記端末装置に前記文書を出力させるために設定されたパスワードを含む前記出力文書情報を生成することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置。
【請求項14】
端末装置から文書出力指示を受信する受信手段と、
少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、
前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、前記他の端末装置から取得し、当該他の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記端末装置からの前記文書出力指示に基づく出力部数と、前記集計手段により集計された出力部数とに基づいて、前記文書を画像形成装置に出力させるように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする出力制御サーバ装置。
【請求項15】
コンピュータを、
少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、画像形成装置を制御可能な端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、
前記端末装置により生成された、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、当該端末装置から取得し、当該端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記画像形成装置に対する文書の出力命令を生成し、当該出力命令および前記出力依頼情報を集計して得られた当該文書の出力部数の情報を当該画像形成装置に送信して、当該画像形成装置を制御する制御手段と、
前記端末装置に前記文書を出力させるための出力文書情報を、前記端末装置に送信する出力文書情報送信手段として、
機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段の機能として、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数の情報を、該当する画像形成装置に送信することを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
【請求項1】
第1の端末装置からの文書出力指示に関する少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、当該第1の端末装置以外の端末装置に送信する出力予定情報送信手段と、
前記出力予定情報が送信された前記端末装置のうち、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼する第2の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記第1の端末装置からの前記文書出力指示に基づく出力部数と、前記集計手段により集計された出力部数とに基づいて、前記文書を画像形成装置に出力させるように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする出力制御システム。
【請求項2】
前記出力予定情報送信手段は、前記第1の端末装置以外の前記端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の出力制御システム。
【請求項3】
前記第2の端末装置から取得した出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数に基づいて、該当する画像形成装置に当該文書を出力させるように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の出力制御システム。
【請求項4】
第1の端末装置の出力命令による文書の出力に関して、少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、当該第1の端末装置以外の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、
前記出力予定情報が送信された前記端末装置のうち、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を生成した第2の端末装置から当該出力依頼情報を取得し、当該第2の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記第1の端末装置の出力命令に基づいて画像形成装置に文書を出力させ、当該文書および前記集計手段により集計された出力部数の情報を当該画像形成装置の記憶装置に保持させ、前記第2の端末装置の出力命令に基づいて当該記憶装置に保持されている当該出力部数の情報に基づき当該文書を当該画像形成装置に出力するように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする出力制御システム。
【請求項5】
前記出力予定情報送信手段は、前記第1の端末装置以外の前記端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項4に記載の出力制御システム。
【請求項6】
前記第2の端末装置から取得した前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数に基づいて、該当する画像形成装置に当該文書を出力させるように制御することを特徴とする請求項4に記載の出力制御システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記第2の端末装置の出力命令に基づいて前記文書を前記画像形成装置に出力させる度に、当該画像形成装置の記憶装置に保持させている前記出力部数の情報から実際に出力した部数を減算させることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の出力制御システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記出力依頼情報を送信した前記第2の端末装置と前記出力命令を送信した前記第2の端末装置とが同一であることを認証して、当該出力命令に基づく出力を前記画像形成装置に実行させることを特徴とする請求項4に記載の出力制御システム。
【請求項9】
少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、画像形成装置を制御可能な他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、
前記他の端末装置により生成された、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、当該他の端末装置から取得し、当該他の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記画像形成装置に対する文書の出力命令を生成し、当該出力命令および前記出力依頼情報を集計して得られた当該文書の出力部数の情報を当該画像形成装置に送信する出力命令送信手段と、
前記端末装置に前記文書を出力させるための出力文書情報を、前記他の端末装置に送信する出力文書情報送信手段と、
を備えることを特徴とする出力制御端末装置。
【請求項10】
前記出力予定情報送信手段は、前記他の端末装置のうち、特に選択された端末装置にのみ前記出力予定情報を送信することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置。
【請求項11】
前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記出力命令送信手段は、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数の情報を、該当する画像形成装置に送信することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置。
【請求項12】
出力対象の文書を、前記出力命令の送信先である前記画像形成装置および前記出力依頼情報により指定された前記画像形成装置に送信する文書送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の出力制御端末装置。
【請求項13】
前記出力文書情報送信手段は、前記端末装置に前記文書を出力させるために設定されたパスワードを含む前記出力文書情報を生成することを特徴とする請求項9に記載の出力制御端末装置。
【請求項14】
端末装置から文書出力指示を受信する受信手段と、
少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、他の端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、
前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、前記他の端末装置から取得し、当該他の端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記端末装置からの前記文書出力指示に基づく出力部数と、前記集計手段により集計された出力部数とに基づいて、前記文書を画像形成装置に出力させるように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする出力制御サーバ装置。
【請求項15】
コンピュータを、
少なくとも出力対象の文書を特定する情報を含む出力予定情報を、画像形成装置を制御可能な端末装置へ送信する出力予定情報送信手段と、
前記端末装置により生成された、前記出力予定情報により特定される前記文書の出力を依頼するための出力依頼情報を、当該端末装置から取得し、当該端末装置による当該文書の出力部数を集計する集計手段と、
前記画像形成装置に対する文書の出力命令を生成し、当該出力命令および前記出力依頼情報を集計して得られた当該文書の出力部数の情報を当該画像形成装置に送信して、当該画像形成装置を制御する制御手段と、
前記端末装置に前記文書を出力させるための出力文書情報を、前記端末装置に送信する出力文書情報送信手段として、
機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
前記出力依頼情報において前記文書を出力する画像形成装置が指定されている場合、前記制御手段の機能として、当該出力依頼情報により指定された画像形成装置ごとの当該文書の出力部数の情報を、該当する画像形成装置に送信することを特徴とする請求項15に記載のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−157028(P2010−157028A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−333762(P2008−333762)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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