説明

分割治療プログラムでの基質内の波面で誘導される切除の閉ループ制御

患者の角膜の光学特性を変化させる閉ループ制御システムは、基質内光切除による1つ又は複数の気泡が崩壊した後の角膜の形状を予測するアルゴリズムを含む。患者のデータをアルゴリズムへの入力として使用し、次いでそのアルゴリズムを稼動して角膜変化の最初の治療計画が立案される。最初の計画には、通常、複数の基質内光切除部位及び対応する切除エネルギが含まれる。1つ又は複数の計画の部位が光切除された後、かつ発生した気泡が崩壊する前に、角膜を通過する光の実時間の波面形状が測定される。次いで波面がアルゴリズムで使用されて、気泡崩壊後の角膜形状が予測され、更新された治療計画が作成される。次いで処置は、更新された治療計画で確認された1つ又は複数の部位を切除することによって継続される。波面測定及び計画更新を所望の回数だけ繰り返すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は現在係属中の2002年11月13日に出願された出願第10/293,226号の一部継続出願である。出願第10/293,226号の内容を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本発明は、一般に、角膜組織を光切除して眼の視力を向上させるレーザ・システムに関する。本発明は、より詳細には、眼の矯正手術中に組織の基質内の光切除を行うレーザ・システム及び方法に関する。本発明は特に、しかしそれだけに限定されないが、処置中に光切除の影響を測定し、その測定されたデータを使用して処置中に光切除治療計画を更新する実時間の閉ループ制御システムとして有用である。
【背景技術】
【0003】
レーザ外科手術によって眼の光学特性を変化させることができることは良く知られている。たとえば、「Method and Apparatus for Measuring the Refractive Properties of the Human Eye」と題する発明についてBille他に発行された米国特許第6,050,687号は、こうした目的に使用することができるレーザ・システムを開示している。いずれにせよ、光切除の結果、組織内の個々の細胞が気化される。従って、気体は光切除の生成物である。外科レーザ処置が組織の表面の光切除に関する場合、こうした気体の発生はあまり問題にならない。しかし、内部組織が光切除される場合はそうではない。
【0004】
角膜組織の基質内の光切除が必要な特定の外科処置では、こうした光切除によって基質内に小さい気泡が形成されることが知られている。さらに、こうした気泡の形成によって、角膜の光学特性を変化させる収差が生じることが知られている。この変化の理由は本質的に2つある。第1に、気泡は周囲の基質組織とは異なる屈折率を有する。第2に、恐らくさらに重要なことは、気泡は基質を変形させる傾向があり、従って角膜を通過する光に対する屈折作用を変化させることである。制御された外科処置では、こうした収差を考慮しなければならない。
【0005】
波面分析は、光ビームが特定の媒体又は物質(たとえば眼の角膜)を通過するときに、その媒体(物質)が光ビームに与える影響を決定するための有用かつ有益な概念的ツールを提供する。波面分析では、光ビームが成分光ビームのいわゆる「束」であると便宜的に考えることができる。こうした成分光ビームは全てが互いに平行であり、光ビームの成分ビーム全てが空間内の一平面を通るときに互いに一致する場合、それらは平面波面を画定すると言われる。しかし光ビームが媒体を通過する場合、媒体はたいがい光ビームのそれぞれ個々の成分ビームに対して異なる屈折作用を有する。その結果、成分光ビームの相は互いに異なるものになる。全体的に考えると、こうした成分光ビームは平面波面以外の波面を画定するものである。要約すれば、特定の波面は1つ又は複数の媒体が光ビームに与える屈折作用を規定するものである。
【0006】
レーザ外科手術に関する限り、こうした外科手術の目的は、患者が視覚的に知覚する光ビームからの望ましくない収差を排除することである。上記で示唆したように、波面分析は、角膜の屈折特性をどの程度変化又は修正する必要があるかを評価し決定する際の有益なツールであり得る。実際、こうした分析は表面の光切除に関する外科処置に有益であった。たとえば、「Closed Loop Control for Refractive Laser Surgery(LASIK)」と題する発明についてBille他に発行され本発明と同じ譲受人に譲渡された米国特許第6,428,533B1号はこうしたシステムを開示している。
【0007】
本発明で理解されるように、基質内光切除が行われ、波面分析の評価及び決定が実行される場合、波面を画定するそれぞれ個々の成分ビームの制御を確立することが望ましい。この制御によって、上述の収差など発生した収差を正確に補正して処置全体の制御を向上させることができる。
【0008】
さらに本発明で理解されるように、基質内光切除の一時的な影響を3つの異なる期間を有するものとして特徴付けることができる。第1の期間は、通常、組織の光切除後の約30〜60分間続くものであり、基質内に気泡が存在することを特徴とする。一方、第2の期間は、気泡の崩壊後に発生する。この第2の期間中、光切除によって誘起された応力が、前に気泡を取り囲んでいた基質の組織内に残る。これらの誘起された応力が第2の期間中に弛緩され、この弛緩中に、角膜の曲率が変化する。角膜の曲率は最終的に安定する。従って、第3の期間の開始は誘起された応力が弛緩され、角膜の形状が実質的に安定したときと一致する。この安定形状は、切除の長期間での外科手術の成績を表すものである。通常、第3の期間は切除の約1〜30日後に開始する。
【0009】
一般に、角膜矯正の単一の処置には何百回もの基質内光切除が必要であり、そのたびにそれに応じて気泡が形成される。こうした角膜矯正では、約100kHzの典型的なレーザ・パルス繰返し率が使用される。このパルス繰返し率では、以前に発生したすべての気泡が崩壊する前に処置中に幾つかの切除がなされることが理解される。実際、完全に崩壊した気泡がないままで処置全体が完了するのが通常である。上記を考慮して、角膜の形状を示す連続切除間の波面を測定することができる。次いで、この実時間の情報を使用して治療計画を更新し、それによって処置中に、その後の切除の計画された位置及びサイズを修正することができる。
【0010】
角膜整形など複雑な処置では、切除の長期間の外科的影響(すなわち、気泡が崩壊し光切除に誘起された応力が弛緩された後の最終的な角膜形状)を予測することは有益である。この予測を処置中に(すなわち切除後かつ切除の結果発生した気泡が崩壊する前に)得られる波面測定から実時間で行うことができることが好ましい。次いで、この情報を使用して、処置中に治療計画を修正して処置全体の正確さを向上することができる。しかし、本発明で理解されるように、上記の第2の期間中に起こる誘起された応力の弛緩、及びその応力が角膜形状に与える影響は幾分予測不能である。少なくとも現在のモデルを使用するとそうである。一方、本発明者らは、気泡の崩壊後に(すなわち上記の第2の期間の終わりに)角膜形状を予測することが可能であると決定した。さらに、これは処置中に、連続する気泡間で測定した実時間の波面データを使用して行うことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記に照らして、本発明の目的は、基質内光破壊処置中に測定される実時間の波面データを使用して、外科処置の成績を向上させる目的に適したシステム及び方法を提供することである。本発明のさらに他の目的は、光切除で誘起される応力の弛緩に関連する比較的長期間の影響を考慮した正確な眼の矯正を行うためのシステム及び方法を提供することである。本発明の他の目的は、使用が簡単であり、実行が比較的単純であり、比較的低コストの基質内光切除のためのシステム及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様では、基質内外科処置中に眼の基質組織の光切除を制御する閉ループ・システムを提供する。より詳細には、本発明の制御システムは、矯正処置に必要な基質組織の光切除の制御の他に、光切除される基質組織内に気泡が形成されるときに気泡によって生じる光学収差も補正する。
【0013】
波面分析のため、光ビームは適切には複数の個々の成分ビームを含むと考えられる。集合的に、こうした成分光ビームはより大きい包括的な光ビームの波面を画定する。このことを考慮し、また本発明の文脈においては、光ビームの波面の幾つかの定義が有益である。詳細には、こうした定義は光ビームが眼の基質を通過した後に関するものである。「望ましい波面」は矯正された眼の基質から得られるものであり、外科処置の目的である。「ひずみ波面」は未矯正の眼の基質から得られるものであり、矯正前の角膜の実際の実時間の特性を示すものである。「誘起された波面」は基質内に気泡が形成された結果得られるものであり、「ひずみ波面」を含むものである。「矯正された波面」は「誘起された波面」と「望ましい波面」を組み合わせることによって得られる。
【0014】
構造的に、本発明のシステムは、2つの異なるレーザ源を備える。1つは基質組織の光切除に使用される切除レーザ・ビームを生成するためのものである。他方は、診断レーザ・ビームを生成するためのものである。概念的には、上述のように、診断レーザ・ビームは適切には複数の個々の成分ビームを含むと考えられる。
【0015】
今述べた2つのレーザ源と共に、システムは通常、アクティブ・ミラー及び検出器を備える。より詳細には、アクティブ・ミラーは、それぞれ診断ビームの成分ビームを個別に反射する複数の個別の反射要素を含む。アクティブ・ミラーのこうした要素を同時に協働的に使用して、診断レーザ・ビームを眼の網膜上の焦点に向ける。次いで検出器を使用して、診断ビームが網膜から反射された後に診断ビームを受ける。
【0016】
本発明の操作では、検出器が誘起された波面を受けたときに、補正装置が(患者のための事前に決定された)望ましい波面とその誘起された波面を組み合わせる。この組合せによって矯正された波面が生成される。次いで比較装置を使用して、矯正された波面と(診断によって決定された)ひずみ波面が比較され、エラー信号が生成される。光ビームの画定に使用される波面分析と一致するには、エラー信号が複数のエラー・セグメントを有すると考えるのが適切である。次いで、こうしたエラー・セグメントを本発明のシステムで使用して、それぞれアクティブ・ミラーのそれぞれの反射要素を個々に活動化させ、それによって診断ビームの焦点が網膜上に維持されるようにする。次いで、切除レーザ源は連続的に作動されて、エラー信号が実質的に無効になるまで、いわゆる「1点ずつ」局所を切除する方策を使用して基質組織が光切除される。
【0017】
本発明の他の態様では、光切除後の角膜形状を予測するアルゴリズムを使用する、患者の角膜の光学特性を変化させるシステム及び方法を開示する。より詳細には、アルゴリズムは、基質内光切除による1つ又は複数の気泡が崩壊した後の角膜の形状を予測するように展開される。さらに詳細には、患者のデータがアルゴリズムへの入力として使用され、次いでそのアルゴリズムを使用して患者の角膜の光学特性を変化させる最初の治療計画が立案される。アルゴリズムからの出力として、最初の治療計画には通常、複数の基質内光切除部位及び各部位における光切除それぞれの切除エネルギが含まれる。
【0018】
最初の治療計画が立案された後、次のステップは、その計画に従って1つ又は複数の部位の組織を光切除することである。次いで、各光切除によって基質内に気泡がそれぞれ発生する。1つ又は複数の部位が光切除された後、かつその結果発生した気泡が崩壊する前に、角膜を通過する光の実時間の波面形状が測定される。通常、この実時間の波面測定には、気泡を通過する光は使用されない。その代わり、光切除を受けていない角膜の一部が実時間の波面の確立に使用される。
【0019】
測定後、実時間の波面をアルゴリズムに入力して、その時点の、処置の中間の状態で、気泡崩壊後の角膜の形状を予測することができる。次いで、この予測がアルゴリズムと共に使用されて、実時間の更新された治療計画が作成される。次いで、更新された治療計画で確認された1つ又は複数の部位を切除することによって、処置が継続される。更新された計画の1つ又は複数の部位が光切除された後、他の波面測定が行われ、波面が処理されてさらに他の実時間の更新された治療計画が作成される。次いで、適切な光切除が得られるまで必要に応じて何回もこのサイクルが継続される。
【0020】
さらに詳細な分析では、アルゴリズムに入力して気泡崩壊後の波面を予測するために幾つかの要因を測定し、又は特徴付けることができる。たとえば、患者の角膜に事前に存在する応力分布は、基質内光切除後の気泡崩壊後の角膜の形状に影響を与える。従って、測定された応力分布に対応するデータをアルゴリズムに入力して、気泡崩壊後の波面形状を予測することができる。さらに、アルゴリズムでは、切除後長い時間にわたって生じる幾つかの事象を考慮することができる。これらには、水の蒸発、組織の拡張、膠原線維の伸張、及び組織の崩壊が含まれるがそれだけに限定されない。
【0021】
本発明のさらに他の態様では、基質内光切除を使用して視覚欠陥を正確に矯正するための分割治療プログラムを提供する。具体的には、分割治療プログラムは、光切除に誘起される応力の弛緩に関連する比較的長期間の影響が考慮されるように設計される。さらに詳細には、分割治療プログラムは、光切除に誘起された応力が処置と処置の間に弛緩されることができるように、時間的に間隔をおいた複数の処置を含む。通常、各処置は、アルゴリズムを使用して処置中に治療計画が更新される上記の開示に従って行われる。
【0022】
より詳細には、分割治療プログラムの第1の処置では、レーザ・ビームが表面下の部位の焦点に向けられ、複数の部位の基質組織を光切除するように走査される。一実装形態では、この処置は上記のように処置中に更新される治療計画に従って行われる。特定の実装形態では、第1の処置に使用される治療計画は、角膜を矯正不足状態のままにしておくように設計される。具体的には、処置の終わりに、かつ処置中に発生した気泡が崩壊した後に、角膜を矯正不足状態にしておくことが目標である。次に、分割治療計画では、第1の処置後に所定期間が経過するようになされる。この期間中は光切除が行われない。その代わり、光切除によって応力を受けた組織が弛緩されて、実質的に安定した状態になることができるようにする。その結果、比較的安定した角膜形状が得られる。通常、経過期間は、約1日から約30日の間である。
【0023】
上記で示したように、第1の光切除処置から角膜形状が安定した後、角膜は通常は矯正不足状態にある。次いで、第2の光切除処置が行われる。この第2の処置も、通常、処置中に更新される治療計画に従って行われ、やはり通常は角膜を矯正不足状態のままにしておく。再度、安定した角膜形状が得られるまで(たとえば1〜30日)、処置の結果得られた光切除で誘起された応力が弛緩されることができるようにする。こうした中間処置を任意の数だけ行うことができ、そのたびに予測されるように角膜を矯正不足状態のままにしておく。その後、角膜が完全に矯正された状態になるように設計された治療計画を有する最終処置が行われる。
【0024】
本発明の新規な特徴、並びに本発明自体は、共に本発明の構造及び動作に関して、添付の記載と併せて添付の図面から最も良く理解されるであろう。図面では同様の参照番号は同様の部品を指す。
【実施例】
【0025】
最初に図1を参照すると、本発明による角膜組織の基質内光切除のための閉ループ・システムが示されており、全般的に10で示されている。詳細には、システム10の構成要素には、切除レーザ・ビーム14を生成する源12、及び診断レーザ・ビーム18を生成する源16が含まれる。さらに、システム10は、アクティブな多面体ミラー20、ビーム・スプリッタ22、及びビーム・スプリッタ24を備える。さらに詳細には、アクティブ・ミラー20は、本発明と同じ譲受人に譲渡される、Billeに発行された米国特許第6,220,707号、発明の名称「Method for Programming an Active Mirror to Mimic a Wavefront」で開示されたタイプのものが好ましい。図で示したように、アクティブ・ミラー20並びにビーム・スプリッタ22及び24は、診断レーザ源16からの診断レーザ・ビーム18を眼26に向ける。同様に、ビーム・スプリッタ22及び24は切除レーザ源12からの切除レーザ・ビーム14を眼26に向けるために使用される。
【0026】
図1は、本発明のシステム10が、検出器28、比較装置30、及び補正装置32を備えることも示している。具体的には、検出器28はHartmann−Shackセンサとして一般に知られているタイプが好ましい。比較装置30及び補正装置32は、システム10に必要な機能を果たす関連技術で周知の電子部品である。
【0027】
さらに図1を参照すると、理解されるように、基質内光切除処置中に、本発明のシステム10で行われる際に、基質内光切除を達成する目的で切除レーザ・ビーム14の焦点が(図示していない光学部品によって)眼26の角膜の基質組織34上に合わせられる。この組織34の光切除の結果、基質組織34の光学収差をもたらす気泡36が形成される。同時に、診断レーザ・ビーム18の焦点が(図示されない光学部品によって)眼26の網膜40上の焦点38に合わせられる。この組合せで、システム10による切除レーザ・ビーム14の制御が、診断レーザ・ビーム18’が眼26の網膜40上の焦点38から基質組織34を通って反射されるときに、反射された診断レーザ・ビーム18’を使用して実際に達成される。
【0028】
図1は、反射された診断レーザ・ビーム18’が眼26から基質組織34を通過して出るときに、ビーム18’がビーム・スプリッタ24によって検出器28に向けられるところを示す。波面分析の考察を使用して、反射された診断ビーム18’が複数の個々の個別のレーザ・ビーム成分を含んでいると概念的に考えることができる。こうした成分をひずみ波面42として共に特徴付けることができる。さらに、このひずみ波面42は2つの原因からもたらされたものである。一因は未矯正の眼26から生じるものであり、基質組織34を通過する光の実際の実時間の結果である。矯正すべきはこの原因である。他の原因は、基質組織34内の気泡36の存在によって生じる収差から起こる。やはり波面分析を使用して、気泡36によって生じる原因を、一過性の成分(気泡)と永久の空隙成分を含み、その比率を処置前に収集された経験的データを使用して予測することができる誘起された波面44として全体的に特徴付けられる複数の成分を有する波面として概念化することができる。図1はさらに、光切除による気泡が崩壊した後の望ましい波面46を示す。この望ましい波面46は、平面波面、又は平面波面に比較的似た波面である可能性が最も高い。いずれにせよ、システム10で行われる処置の目的は望ましい波面46である。
【0029】
図1と2を相互参照すると、理解されるように、システム10の動作では、ひずみ波面42が最初に検出器28によって受け取られる。システム10で眼26に行うべき矯正に関する所定の診断情報を使用して、検出器28は誘起された波面44を決定し生成する。次いで、補正装置32が誘起された波面44の気泡成分で望ましい波面46を増補する。この変化により矯正された波面48が生成される。次いで、矯正された波面48がひずみ波面42と比較されて、エラー信号50が生成される。このエラー信号50は、診断レーザ・ビーム18を制御するためのアクティブ・ミラー20の操作に使用される。重要なことには、エラー信号50は切除レーザ源12の活動化にも使用される。具体的には、エラー信号50は、エラー信号50が無効になったときに切除レーザ源12がその動作を停止するようにさせる。
【0030】
図3を参照すると、エラー信号50に応答するアクティブ・ミラー20の動作、並びに切除レーザ源12の動作が恐らく最も良く理解されるであろう。やはり波面分析を使用して、エラー信号50が複数の成分エラー信号を含むと概念的に考えることができる。この分析では、図3で示された成分エラー信号50a、50b、50c、及び50dは単なる例である。全般的に、本明細書で重要なことは、それぞれ例示の成分エラー信号50a〜dは対応する波面42、44、46、及び48の成分の相互作用の結果、生成されることである。上記で開示したように、こうした波面42、44、46、及び48は、診断レーザ・ビーム18の対応するビーム成分の屈折から直接得られるものである。換言すれば、診断レーザ・ビーム18の各成分ビームが各波面、すなわち、ひずみ波面42、誘起された波面44、望ましい波面46、及び矯正された波面48内に存在する。従って、診断レーザ・ビーム18の各成分ビームは対応するエラー信号成分50a〜dを生成する。システム10を通過するときの屈折過程に応じて、各エラー信号成分50a〜dはそれぞれ大きさ52を有する。
【0031】
図3は、アクティブ・ミラー20が複数の反射要素54を含むところも示している。その反射要素54a〜dは例である。図3は、各反射要素54が基準点58からそれぞれの距離56(すなわち距離56a〜d)のところに存在することも示している。たとえば、各エラー信号成分50(たとえばエラー信号成分50a)はシステム10に使用されて、アクティブ・ミラー20の対応する反射要素54のそれぞれの距離56(たとえば、信号50aと距離56a)が確立される。
【0032】
図3は、切除レーザ源12が、各対応するエラー信号成分50a〜dに対応する複数の個別のレーザ・パルス列60を生成することも示している。たとえば、エラー信号成分50aはレーザ・パルス列60aを生成する。次いで、レーザ・パルス列60aは、エラー信号成分50aが無効になるまで継続される。同様に、レーザ・パルス列60b〜dは対応するエラー信号成分50b〜dに反応する。これが起こって基質組織34が切除される間、エラー信号成分50a〜dはアクティブ・ミラー20とも相互作用する。具体的には、エラー信号成分50aの大きさ52が縮小されるにつれて、反射要素54aの基準点58からの距離56も短縮される。これは、、ひずみ波面42が基質内切除処置の進行の正確な測定として維持されるように、眼26の網膜40上に固定された焦点38を維持するために行われる。切除レーザ源12は、エラー信号成分50a〜d(すなわちエラー信号50)が全て無効になったときに非活動化される。
【0033】
図4は、実時間の波面測定値(すなわち処置中に得られる測定値)を使用して、処置中に光切除治療計画を定期的に更新する基質内光切除の(全般的に62で示した)処置を示す。この処置は、患者の視覚欠陥が診断され、目標とされる処置後の角膜形状が定められることによって開始される(符号64)。以下により詳細に記載するように、目標形状は完全に、又は部分的に矯正された(矯正不足の)角膜形状に対応することができる。図4で示したように、処置には、光切除後の角膜形状を予測するアルゴリズムを展開するステップも含まれる(ボックス66)。展開後、アルゴリズムに使用される入力データは、1つ又は複数の以下の入力、すなわち、測定された角膜の応力分布、光切除中及び光切除後に起こる水の蒸発、組織の拡張、膠原線維の伸張、及び組織の崩壊を含むことができるが、必ずしもそれに限定する必要はない(ボックス68)。
【0034】
処置62では、アルゴリズムは、基質内光切除処置62の一部又は全てによる1つ又は複数の気泡が崩壊した後の角膜の形状を予測するように展開される。この能力を有するアルゴリズムを使用して、患者の角膜の光学特性を変化させる最初の治療計画を立案することができる(ボックス70)。アルゴリズムからの出力として、最初の治療計画には通常、複数の基質内光切除部位及び各部位における光切除のそれぞれの切除エネルギが含まれる。
【0035】
図5は角膜72を示し、通常、部位76a〜cが標識された数百の光切除部位76を含む治療領域74を含む最初の治療計画を示す。処置では、最初の治療計画で、通常、部位76及び各部位76の光切除エネルギが特定される。この光切除エネルギは、部位76全てに対して同じでもよく、又は部位76によって変化させてもよい。図4に戻ると分かるように、最初の治療計画が立案された(ボックス70)後、次のステップは、計画に従って1つ又は複数の部位の組織を光切除することである(ボックス78)。次いで、各光切除によって基質内に気泡がそれぞれ発生する。こうした気泡は約30〜60分後に崩壊する。理解されるように、各気泡は角膜72を通過する波面を激しく歪め、気泡が崩壊する前の角膜72の形状は気泡が崩壊した後の角膜72の形状とはかなり異なる。
【0036】
図4の参照を続けると、1つ又は複数の部位が光切除され、発生した気泡が崩壊する前に、角膜72を通過する光の実時間の波面形状が測定されることが示されている(ボックス80)。通常、図5及び6で示したように、気泡84a、bを通過する光は実時間の波面の測定に使用されない。その代わり、図6で最も良く分かるように、診断レーザ・ビーム82が、図で示したように、角膜72の気泡84aとbの間を通過して網膜86上の焦点に至る。この焦点は次いで点光源として働く。網膜86上の焦点からの光は、それ自体、角膜72を通過して戻る。図5で示したように、角膜72の一部(すなわち光切除を受けていない診断領域88)を通過する網膜86からの光(図6で最も良く分かる)を使用して、角膜72に対する実時間の波面を測定することができる。場合によっては、光切除領域74又は光切除領域74の縁部を通過する光を使用して実時間の波面を測定することができる。
【0037】
図4で示したように、測定後、実時間の波面をアルゴリズムに入力して、気泡が崩壊した後の角膜72の形状を予測することができる(ボックス90)。この気泡崩壊後の形状は、処置でこれまでに発生した気泡が崩壊した後の角膜形状を示す。次いでプロセッサが予測された気泡崩壊後の形状と目標とされる角膜形状を比較する(決定ボックス92)。予測された気泡崩壊後の形状と目標の角膜形状が実質的に同じである場合(矢印94)、処置が終了する(符号96)。一方、予測された気泡崩壊後の形状と目標の角膜形状が同じでない場合、更新された治療計画が作成される(ボックス98)。具体的には、予測された気泡崩壊後の形状がアルゴリズムと共に使用されて更新された治療計画が作成される。最初の治療計画と同様に、実時間の更新された治療計画には、複数の新規の光切除部位及び各新規の部位の対応する光切除エネルギが含まれる。
【0038】
図4は、処置62が、更新された治療計画で確認された1つ又は複数の部位を切除することによって継続されることを示す(ボックス100)。更新された計画の1つ又は複数の部位が光切除された後、矢印102は、他の波面測定が行われ(ボックス80)、その測定を使用して角膜72の気泡崩壊後の形状が予測される(ボックス90)ことを示す。次いでプロセッサが予測された気泡崩壊後の形状と目標とされる角膜形状を比較する(決定ボックス92)。予測された気泡崩壊後の形状と目標の角膜形状が同じでない場合、更新された治療計画が作成され(ボックス98)、更新された計画の1つ又は複数の部位が光切除される(ボックス100)。図で示したように、次いでこのサイクル(すなわちボックス80、90、92、98、及び100)が、予測される角膜形状と目標の角膜形状が実質的に同じになるまで必要に応じて何回でも継続される。
【0039】
図7は、基質内光切除を使用して角膜の光学特性を正確に変化させるための(全般的に104で示された)分割治療プログラムを示す論理流れ図である。分割治療プログラム104は、機能上、光切除に誘起された応力の弛緩に関連する比較的長期間の影響が考慮されるように設計される。図7で示したように、分割治療計画には、レーザ・ビームが表面下の部位の焦点に向けられ、複数の部位の基質組織が光切除されるように走査される第1の処置が含まれる(ボックス106)。分割治療計画104の一実装形態では、図4で示し上述したように、この第1の処置は処置中に更新された治療計画に従って行われる。特定の実装形態では、処置に使用される治療計画は、処置の終わりに角膜が矯正不足の状態(すなわち処置中に発生した気泡が崩壊した後に矯正不足の状態)のままにしておかれるように設計される。次に図7で示したように、光切除を行わない所定期間が経過するようになされる(ボックス108)。この期間中、気泡を包囲する組織を含む光切除による応力を受けた組織が弛緩されて、実質的に安定した状態になることができるようにされ、比較的安定した角膜形状が得られる。通常、経過期間は約1日から約30日の間である。
【0040】
角膜形状が第1の光切除処置から安定した後、図7のボックス110は、他の光切除処置が行われることを示す。この第2の処置も、図4で示し上述したように、処置中に更新された治療計画に従って行うことができる。さらに、第2の処置を、角膜を矯正不足の状態にしておくように設計することができ、又は角膜を完全に矯正された状態にするように試みるように設計することができる。図7は、第2の処置後、安定した角膜形状が得られるまで、光切除に誘起された応力を約1〜30日間弛緩させることができるようにすることを示す(ボックス112)。次のステップは、たとえば波面分析又は他の適切な診断ツールを使用して、角膜の形状を測定することである(ボックス114)。次いで、測定された形状が、眼が「完全に矯正された」と考えられる許容範囲内であるかどうかを判断するために検証される(決定ボックス116)。測定された形状が許容範囲内である場合(矢印118)、処置が終了する(符号120)。一方、測定された形状が許容範囲内でない場合(矢印122)、図7は他の光切除処置が行われることを示す(ボックス110)。
【0041】
各追加の処置(ボックス110)を、角膜を矯正不足の状態にしておくように設計することができ、又は角膜を完全に矯正された状態にするように試みるように設計することができる。図7は、各処置(ボックス110)後に、その結果光切除に誘起された応力が弛緩されることができるようにし(ボックス112)、角膜形状が測定され(ボックス114)、次いで測定された形状が検証されて、眼が「完全に矯正された」と考えられる許容範囲内であるかどうかが判断される(決定ボックス116)ことを示す。測定された角膜形状が許容範囲内になるまで、このサイクル(ボックス110、112、114、及び116)を必要なだけ継続することができる。特定の一実装形態では、最初の9回が角膜を矯正不足の状態にしておくように設計された、約10の処置が行われる。次いで、角膜が完全に矯正された状態になるように設計された治療計画を有する最終処置が行われる。
【0042】
本明細書で詳細に示し開示した特定の分割治療プログラムでの基質内の波面で誘導される切除の閉ループ制御は、目的を十分に達成し、本明細書に上述した利点を提供するものであるが、理解されるように、これは本発明の現時点で好ましい実施例を単に示したものであり、添付の特許請求の範囲に記載された以外、本明細書に示した構造又は設計の詳細に対する限定は意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による眼の角膜組織の基質内光切除を制御するためのシステムの構成要素の相互関係を示す概略配置図である。
【図2】本発明のシステムの操作に使用される波面分析法を示す機能図である。
【図3】波面の成分ビーム、対応するアクティブ・ミラーの反射要素、及び必要とされる切除レーザ源からのレーザ・パルスの間の相互関係を示す概略図である。
【図4】処置中に行われる実時間の波面測定値を使用して処置中に治療計画を更新する方法を示す論理流れ図である。
【図5】基質内光切除治療領域及び光切除処置中の診断モニタリング領域を示す角膜の上平面図である。
【図6】光切除による気泡間を通過し眼の網膜上に焦点を合わせた診断ビームを示す眼の概略断面図である。
【図7】角膜の光学特性を正確に変化させるための分割治療プログラムを示す論理流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼の角膜の視覚欠陥を修正する方法であって、
レーザ・ビームを角膜の表面下の部位の焦点に向けて、前記部位の基質組織を光切除するステップと、
連続する複数の部位の前記焦点を走査して各連続する部位の基質組織を光切除し、前記複数の部位を取り囲む組織に一時的に応力を誘起するステップと、
前記走査するステップ後に、光切除を行わない所定の期間の経過を可能にするステップであって、前記期間が前記応力を受けた組織が弛緩して実質的に安定した状態になることができるように十分に長い期間であるステップと、
その後に追加の基質組織を光切除するステップとを含む方法。
【請求項2】
前記視覚欠陥が前記走査するステップ後に矯正不足の状態になされる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記期間が1日よりも長い、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記追加の基質組織を光切除するステップが、
レーザ・ビームを前記角膜の表面下の部位の焦点に向けて、前記部位の基質組織を光切除するサブステップと、
連続する複数の部位の前記焦点を走査して各連続する部位の基質組織を光切除し、前記複数の部位を取り囲む組織に一時的に応力を誘起するサブステップと、
前記走査するステップ後に、光切除を行わない所定の期間の経過を可能にするサブステップであって、前記期間が前記応力を受けた組織が弛緩して実質的に安定した状態になることができるように十分に長い期間であるサブステップと、
その後に追加の基質組織を光切除するサブステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記向けるステップと走査するステップが、
基質内光切除による気泡の崩壊後の前記角膜の形状を予測するアルゴリズムを生成するサブステップと、
患者のデータを前記アルゴリズムに入力して、前記患者の角膜の光学特性を変化させる最初の治療計画を立案するサブステップであって、前記最初の治療計画が少なくとも1つの光切除部位を含むサブステップと、
前記最初の治療計画の部位を光切除して気泡を発生させるサブステップと、
前記光切除するステップの後、かつ前記気泡の崩壊前に、前記角膜を通過する光の波面形状を測定するサブステップと、
前記測定された波面形状を用いて前記アルゴリズムを処理して、更新された治療計画を作成するサブステップであって、前記更新された治療計画が少なくとも1つの光切除部位を含むサブステップと、
レーザ・ビームを使用して、前記更新された治療計画の部位の組織を光切除するサブステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
患者の角膜の光学特性を変化させる方法であって、
基質内光切除による気泡の崩壊後の前記角膜の形状を予測するアルゴリズムを生成するステップと、
患者のデータを前記アルゴリズムに入力して、前記患者の角膜の前記光学特性を変化させる最初の治療計画を立案するサブステップであって、前記最初の治療計画が少なくとも1つの光切除部位を含むステップと、
前記最初の治療計画の部位を光切除して気泡を発生させるステップと、
前記光切除するステップの後、かつ前記気泡の崩壊前に、前記角膜を通過する光の波面形状を測定するステップと、
前記測定された波面形状を用いて前記アルゴリズムを処理して、更新された治療計画を作成するサブステップであって、前記更新された治療計画が少なくとも1つの光切除部位を含むステップと、
レーザ・ビームを使用して、前記更新された治療計画の部位の組織を光切除するステップとを含む方法。
【請求項7】
前記方法が、
前記患者の角膜の応力分布を測定するステップと、
前記測定された応力分布に対応するデータを前記アルゴリズムに入力して、気泡崩壊後の波面形状を予測するステップとをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記基質内光切除によって水の蒸発が起こり、前記方法が、気泡崩壊後の波面形状を予測する際に前記水の蒸発に対応するデータを入力するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記基質内光切除によって組織の拡張が起こり、前記方法が、気泡崩壊後の波面形状を予測する際に前記組織の拡張に対応するデータを入力するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記基質内光切除によって膠原線維の伸張が起こり、前記方法が、気泡崩壊後の波面形状を予測する際に前記膠原線維の伸張に対応するデータを入力するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記基質内光切除によって組織の崩壊が起こり、前記方法が、気泡崩壊後の波面形状を予測する際に前記組織の崩壊に対応するデータを入力するステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記測定するステップで、気泡を通過しなかった光を使用して前記波面形状が測定される、請求項6に記載の方法。
【請求項13】
患者の角膜の光学特性を変化させるシステムであって、
アルゴリズムを処理して基質内光切除による気泡の崩壊後の前記角膜の形状を予測する、ソフトウェアを備えるコンピュータと、
患者のデータを前記コンピュータに入力して前記アルゴリズムと共に使用して最初の治療計画を立案する手段であって、前記最初の治療計画が前記患者の角膜の前記光学特性を変化させるための少なくとも1つの光切除部位を含む手段と、
前記コンピュータに応答して、前記最初の治療計画の部位を光切除して気泡を発生させるレーザ手段と、
前記部位の光切除の後、かつその結果発生した気泡の崩壊前に、前記角膜を通過する光の波面形状を測定する手段と、
前記測定された波面形状を前記アルゴリズムに入力して更新された治療計画を作成する手段であって、前記更新された治療計画が少なくとも1つの光切除部位を含む手段と、
前記コンピュータに応答して、前記レーザ手段が前記更新された治療計画の部位を光切除するように構成する手段とを備えるシステム。
【請求項14】
前記レーザ手段がパルス・レーザ・ビームを生成する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記測定する手段がHartmann−Shackセンサ・ユニットである、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記患者の角膜の応力分布を測定する手段と、
前記測定された応力分布に対応するデータを前記アルゴリズムに入力して、気泡崩壊後の波面形状を予測する手段とをさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記基質内光切除によって水の蒸発が起こり、前記システムが、前記水の蒸発に対応するデータを前記アルゴリズムに入力する手段をさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記基質内光切除によって組織の拡張が起こり、前記システムが、前記組織の拡張に対応するデータを前記アルゴリズムに入力する手段をさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記基質内光切除によって膠原線維の伸張が起こり、前記システムが、前記膠原線維の伸張に対応するデータを前記アルゴリズムに入力する手段をさらに含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
前記基質内光切除によって組織の崩壊が起こり、前記システムが、前記組織の崩壊に対応するデータを前記アルゴリズムに入力する手段をさらに含む、請求項13に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−526417(P2008−526417A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550860(P2007−550860)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【国際出願番号】PCT/IB2005/003586
【国際公開番号】WO2006/075204
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(502381346)20/10 パーフェクト ビジョン オプティシュ ゲラエテ ゲーエムベーハー (7)
【Fターム(参考)】