説明

分子および組織学的診断用の組織閉込めおよび安定化用密閉キット

生物試料を貯蔵する容器(20)が開示される。容器(20)は、容器内部(36)を画定する、閉鎖端(28)、開放端(24)、およびこれらの端部の間に延びる側壁(32)を有する筐体を含む。容器(20)は、筐体の開放端(28)を密封する着脱可能な閉じ具(60)と、この閉じ具(60)に取外し可能に連結され、かつ容器内部(36)の中に挿入可能である、生物試料を収容する試料保持器(50)とを有する。口(76)が、試料保持器(50)に隣接して閉じ具(60)の内部に配置され、流体が、この口を介して容器内部の中へ流れることを可能にする。また口(76)に係合する注入装置(110)が提供されうる。第1の流体が、最初に容器内部(36)の中に用意され、かつ第2の流体が、注入装置(110)によって口(76)を介して容器内部(36)の中へ引き続いて注入されうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物試料を貯蔵する密閉キットシステムに関する。より詳細には、本発明は、分子試験もしくは診断試験(molecular or diagnostic testing)および/または組織学的試験(histological testing)用の生物組織標本を試薬の中に貯蔵する、所望であれば、多試薬の中に貯蔵する密閉キットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2007年10月23日出願の名称「Closed Kit for Tissue Containment and Stabilization for Molecular and Histopathology Diagnostics」と題する米国仮特許出願第60/982049号の優先権を主張するものであり、その開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
生物試料は、ある種の疾病の存在を判定し、かつその疾病のための適正な治療を決めるために、診断評価用に研究者または臨床家によってしばしば入手される。組織試料は、数多くの疾病の治療のための研究で当たり前になった分子診断的および核酸分析、特にRNAおよびDNA分析用に、しばしば患者から入手される。正確なRNAおよびDNA分析にとって欠かせない要件は、生物試料中に高い品質かつ無傷のRNAおよびDNAが存在することである。
【0004】
時として、組織学的または細胞学的分析は、貯蔵中に生じる恐れのある分子変化を回避するために、試料が患者または供給源から取り出された直後に実行されることになる。遺伝子転写のようなこれら変化は、未処理の試料をいくつかの環境ストレスに暴露することによって引き起こされる、試料内部の核酸の劣化に起因する。しかし、試料が収集された直後の試料の分析は、しばしば不可能であるかまたは非実用的である。したがって、試料の構造的および分子的完全性を維持しながら、ある一定の期間の間、制御条件下で試料を貯蔵するシステムを提供することが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7147826号明細書
【特許文献2】米国特許第4220252号明細書
【特許文献3】米国特許第4034884号明細書
【特許文献4】米国特許第5775671号明細書
【特許文献5】米国特許第7100890号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、この貯蔵を達成する1つの様式は、試料を単一の固定液(fixative reagent)の中に浸漬することによるものである。典型的な固定液は、10パーセント(%)のホルマリンであるが、この試薬には、水、混和性アルコール、エタノール/アセトン混合液、およびエタノール/酢酸混合液も含まれうる。このような貯蔵用に使用される容器は、一般に、特定の生物組織試料を処理するための有効試薬量を収容しうる単一の一体空洞で構成される。生物組織試料は、試薬と一緒に容器の中に配置され、容器は密閉されて、次いで試料は、固定液によって保存されながら、貯蔵および輸送される。このような容器の例が、Haywoodらに対する特許(例えば、特許文献1参照)に見受けられうる。このような容器は、当業界で多少の成功を経験してきたが、いくつかの制約を受けている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの実施形態では、生物試料を貯蔵するシステムが、容器内部を画定する、閉鎖端、開放端、およびこれらの端部の間に延びる側壁を有する容器を含む。また容器は、この容器の開放端を密封する着脱可能な閉じ具と、生物試料を収容する試料保持器とを含む。試料保持器は、容器内部の中に挿入可能である。口が、容器および着脱可能な閉じ具の一方の内部に配置され、注入装置が、注入装置内部から容器内部の中へ流体が流れることを可能にする口と係合可能である。
【0008】
試料保持器は、着脱可能な閉じ具に取外し可能に連結されうる。1つの構成では、口は、試料保持器に隣接して閉じ具の内部に配置される。任意選択で、本システムは、着脱可能な閉じ具に装着され、かつ試料保持器を受け入れるように適合された台を含む。試料保持器は、口と流体アクセス(fluid−access)状態で位置決め可能であり、口を介して導入される流体が、試料保持器を直接通過する。他の構成では、試料保持器は、組織学カセット(histology cassette)である。
【0009】
また本システムは、ある一定量の空気を容器内部から排出するように適合される通気口を含みうる。この通気口は、着脱可能な閉じ具の内部に配置されうる。任意選択で、通気口は、容器内部における容積圧力(volumetric pressure)が閾値に達するときに、第1の閉位置から第2の開位置に移行する。着脱可能な閉じ具および容器の開放端は、ねじ嵌合可能でよい。
【0010】
他の構成では、注入装置は注射器である。任意選択で、注入装置は、口に係合可能であり、係合すると、口は、第1の閉位置から第2の開位置に移行しうる。第1の流体が、容器内部の中に配置可能であり、かつ第2の流体が、注入装置の内部に配置可能であり、この第2の流体は第1の流体とは異なる。別の構成では、この口は、ルアー駆動式弁(luer−activated valve)を含みうる。
【0011】
本発明の別の実施形態では、生物試料貯蔵用の容器が、容器内部を画定する、閉鎖端、開放端、これらの端部の間に延びる側壁を有する筐体を含む。また筐体は、この筐体の開放端を密封する着脱可能な閉じ具と、生物試料を収容する試料保持器とを含む。試料保持器は、着脱可能な閉じ具に取外し可能に連結され、かつ容器内部の中に挿入可能でありうる。口が、試料保持器に隣接して着脱可能な閉じ具の内部に配置される。この口は、流体が、この口を介して容器外部の箇所から容器内部に流れることを可能にするように適合される。
【0012】
任意選択で、試料保持器は組織学カセットである。また容器は、着脱可能な閉じ具の内部に配置され、ある一定量の空気を容器内部から排出するように適合される通気口を含みうる。第1の流体が、容器内部の中に配置可能であり、口は、この口の中に、第2の流体を容器内部の中へ移転する注入装置の少なくとも一部を受け入れるように構成可能であり、第2の流体は第1の流体とは異なる。
【0013】
本発明のさらに別の実施形態では、生物試料を貯蔵する方法が、容器内部を画定する、閉鎖端、開放端、およびこれらの端部の間に延びる側壁を有する筐体を備える容器を提供するステップを含む。容器内部は、その中に配置される第1の流体を有する。また容器は、筐体の開放端を密封する着脱可能な閉じ具と、生物試料を収容する試料保持器とを含む。試料保持器は、着脱可能な閉じ具に取外し可能に連結され、容器内部の第1の流体内部に配置される。また容器は、試料保持器に隣接して着脱可能な閉じ具の内部に配置される口を含む。本方法は、第2の流体を収容する注入装置を口と係合させるステップを含み、第2の流体は第1の流体とは異なる。また本方法は、口を介して第2の流体を注入装置から容器内部の中へ注入するステップを含む。
【0014】
本発明の他の細部および利点は、全体を通じて同様の部分に同様の参照数字が指定されている添付図と共に、以下の詳細な説明を読むと明白になろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の1つの実施形態に従う密閉キットシステムの斜視図である。
【図2】閉じ具なしで示されている、図1のキットの容器を示す斜視図である。
【図3】1つの実施形態による閉じ具と共に示されている、図1のキットの容器を示す斜視図である。
【図4】線A−Aを横切って取った、図3に示された容器の断面図である。
【図5】底表面が上向きに配向され、底表面に連結される試料保持器を示す、図1のキットの閉じ具を示す斜視図である。
【図6】1つの実施形態による注入装置の側面図である。
【図7A】開位置で示される、1つの実施形態による試料保持器の斜視図である。
【図7B】閉位置で示される、1つの実施形態による試料保持器の斜視図である。
【図8】注入装置の異なる実施形態で示される、図1におけるような密閉キットシステムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以降の説明のために、空間配向用語(使用される場合に)は、参照される実施形態が、添付の図面の図中で配向されるか、または以下の詳細な説明の中で別様に説明されるとき、この参照される実施形態に関するものとする。しかし、以降に説明される実施形態は、多くの代替的変形および代替的実施形態を想定しうることを理解されたい。添付の図面の図中で例示され、かつ本明細書で説明される具体的な装置は、単に例示的であるにすぎず、したがって限定するものと考えられるべきではないことも理解されたい。
【0017】
本発明の密閉キットシステムは、分子診断および組織学的診断、特に組織病理学試験用の組織試料のような、生物試料の貯蔵を可能にする。特に、本システムは、容器内部を画定する、開放端、閉鎖端、および開放端と閉鎖端との間に延びる側壁を有する容器を含む。本システムは、注入装置と、流体が注入装置から容器内部まで流れることを可能にする口とをさらに含む。したがって、注入装置は、液体媒体を容器の中へ注入することができる。このようにして、容器中に収容される組織試料は、この組織を注入装置中の溶液と接触させる前に、対処または処理されうる。本明細書でより詳細に論じられることになるように、本発明の1つの実施形態では、容器内部は、溶液を収容することはなく、貯蔵室を表し、注入装置は、組織病理学診断用の試料を固定する組織固定溶液の形態にある試薬のような液体媒体を含む。このようにして、組織試料は、空の容器内部の中に配置可能であり、所望されるときに、注入容器を使用して試薬を容器内部の中へ導入して、組織試料を注入装置内部の試薬と流体接触状態に置く。
【0018】
他の実施形態では、容器内部は、組織固定溶液のような第1の流体または試薬を収容でき、注入装置は、核酸安定溶液のような第2の流体または試薬を含むことができて、組織試料が、所望期間の間、第1の流体と流体接触状態で容器内部の中に配置され、この所望期間の後に、注入装置を使用して第2の流体を容器内部へ注入することができ、組織試料を第2の流体と流体接触状態にすることができる。本明細書に説明される実施形態は、これらの任意の様態で使用可能な密閉キットシステムの代表的なものである。
【0019】
本図面のいくつかの図全体を通じて同様の参照文字が同様の部分を指す図面を参照すると、図1は、生物組織試料を貯蔵するための、システム10のような、密閉キットシステムを全体的に図示する。システム10は、容器20と、試料保持器50と、注入装置110と、注入装置110を受け入れて、流体が注入装置110から容器20の中へ流れることを可能にする口76とを一般に含む。
【0020】
容器20は、容器内部36を画定する、閉鎖端28、開放端24、および開放端24と閉鎖端28との間に延びる側壁32を含む。図1に示されるように、1つの実施形態では、容器20は、本明細書の説明の意図される使用と整合性のある任意の形状として形成されうることが企図されているけれども、容器20は、形状が円筒形である。容器20は、ガラスまたはプラスチックのような任意の知られている材料から製作可能であり、ポリマー材料から成形されることが望ましい。
【0021】
試料保持器50が、システム10で使用するためにさらに設けられ、容器20の内部36の中に受け入れられるように適合される。試料保持器50は、診断試験用の試料の調製時に、生物組織試料を貯蔵するために本発明の技術分野で知られるような従来型の組織学カセット(「組織カセット(histo−cassette)」)の形態でありうる。後続の分析用に標本を調製するために流体を用いて処理する間、生物標本を収容するための、このような試料保持器または組織カセットが知られている。典型的には、このような試料保持器または組織カセットは、内部空洞を有する概長方形の平坦筐体構造であり、その壁表面を貫通する複数の開口を有し、流体が筐体構造を通過する。しばしば、扉状のカバーを筐体構造に設けるために筐体構造の一端に沿って位置するヒンジを介してなど、着脱可能であるかまたは開放可能であるカバーが構造を密封する。また、平面表面(これは傾斜しうる)が、このような試料保持器または組織カセットの中にしばしば設けられて、標識付けまたは書込み用の表面として働く。例えば、このような試料保持器の寸法は、約0.3インチ(0.762cm)(プラスまたはマイナス0.1インチ(0.254cm))の高さと、約1.73インチ(4.39cm)(プラスまたはマイナス0.1インチ(0.254cm))の長さと、約1.12インチ(2.84cm)(プラスまたはマイナス0.1インチ(0.254cm))の幅とを含みうる。本明細書に有用でありうる試料保持器の例が、共に参照により本明細書に明示的に組み込まれるBeallらおよびWhiteに対する特許に示されている(例えば、特許文献2および3参照)。
【0022】
例えば、図7Aおよび7Bに示されているように、試料保持器50は、生物組織試料を内部に保持するための内部空洞54を画定する対向壁を有する概長方形の平面筐体52を含む。筐体52の壁の少なくとも1つは、傾斜壁55のように傾斜可能であり、標識貼付用または書込み用の表面を設けて、試料保持器50の内部に収容される試料を識別する機構を適宜設ける。試料保持器50の筐体52は、密閉可能な構造であり、筐体52に装着されるヒンジ式扉状構造58を含むことが可能であり、それによって組織試料を内部空洞54の内部に貯蔵したりまたは組織試料をこの空洞から取り出したりするために、内部空洞54に対するアクセスを可能にする。扉状構造58は、筐体52と一体形成されて、フラップを介して筐体52に連結される扉58を有して、筐体52に対して扉58を枢動する機構を設ける一体構造となるか、または扉58は、内部空洞54にアクセスできるように扉58を筐体52の片側から開くヒンジとして働く枢点53を介してなど、筐体52に別様に連結可能でありうる。試料保持器50の筐体52は、流体が貫通して流動することを可能にするように適合される少なくとも1つの、好ましくは複数の流体開口56を含む。このようにして、筐体52が、第1の室20の内部に位置決めされるとき、第1の室20内部の流体は、開口56を介して流動し、内部空洞44の内部に収容される生物組織試料に接触しうる。
【0023】
またシステム10は、開放端24を密閉するカバーまたは閉じ具60を含む。閉じ具60は、容器20に付着されて開放端24を密閉するワックスまたはポリマー材料のような、着脱可能なまたは穿刺可能な膜から成りうる。図3に示されるように、1つの実施形態では、閉じ具60は、望ましくは成形ポリマー材料から製作されるキャップまたは蓋として表される。閉じ具60は、閉じ具60の内部に配置される第1のねじ山付き部材64と、開放端24近くの容器側壁32の外側に配置される、対応する第2のねじ山付き部材40とによって、容器20とねじ嵌合可能でありうる。しかし、閉じ具60は、摩擦嵌め、相互錠止構造的係合、または液密封止を設ける他の様態のような、任意の様態で容器20に係合しうる。
【0024】
システム10は、試料保持器50を閉じ具60と嵌合する構造を任意選択で含む。試料保持器50が、閉じ具60と嵌合されると、試料保持器50は、閉じ具60が、先に説明されたように容器20に係合するときに容器内部36に進入することになる。1つの実施形態では、嵌合は、閉じ具60に連結されるかまたはこの閉じ具と一緒に形成される一体部品として試料保持器50を設けることによって達成される。あるいは、試料保持器50は、図4〜5に示されるように閉じ具60の底表面から延びる受入れ部材68を介して閉じ具60と嵌合されうる。受入れ部材68は、着脱式にまたは恒久的に、例えば、スナップ嵌め係合を介して試料保持器50を閉じ具60に固定することができる。図5に示される実施形態では、受入れ部材68は、台66と、試料保持器50を内部に収容する閉じ具60の底表面から延びる一連の指70とを含む。台66は、図5に示されるように、閉じ具60にスナップ嵌め係合などで装着される試料保持器50を維持する構造を含むことが可能であり、試料保持器50は、台66から解放可能でありうる。特に、台66は、試料容器50の概サイズおよび概形状に適合する長方形凹部を画定する概長方形構造でありうる。台66は、試料保持器50と係合し、それによって、台66によって画定される凹部または空洞72の内部に試料保持器50を維持する、この台から延びる1つまたは複数の指70を含みうる。このような指70は偏向可能でよく、傾斜壁55に隣接する試料容器50の縁部が、台66の対応する突起または指(図示せず)に対接して定位置に保持され、かつ試料保持器50が、台66の凹部の中へ押し込まれるとき、指70は、試料保持器50の壁から離れるように偏向し、次いでこれらの指の初期位置に戻り、それによって試料保持器50を定位置にスナップ嵌めする。指70は、試料保持器50を台66および閉じ具60に対して恒久的に定位置に錠止することができるか、またはこれらの指は、所望であれば、試料保持器50を台66から取り外すように偏向可能でありうる。
【0025】
また台66には、試料保持器50の扉58の開放を可能とすると共に、試料保持器50を内部に収容する筐体52を維持する全体形状が備わり、それによって試料保持器50の内部空洞54に対するアクセスを可能とし、他方で試料保持器50は、台66の内部でかつ閉じ具60に対して定位置に保持されうる。
【0026】
この配置では、空洞72は、台66と、閉じ具60の底表面と、指70との間に創出されうる。容器内部36の中に収容される流体は、空洞72全体にわたって流動しうる。任意選択で、台66は、この台上に複数の開口を含み、空洞72の内部の流体が、台66を貫通して流動して、試料容器50と、この容器内部に収容される生物試料とに接触することを可能にする。1つの実施形態では、以下で論じられるように、口76が、閉じ具60に組み込まれるとき、台66は、図5に示されるように、この台が、口76と位置合わせされるように位置決めされうる。この配置では、流体が口76を通過するとき、この流体は、台66と迅速に接触し、次いで台66上の複数の開口を経由して試料保持器50に接触する。
【0027】
またシステム10は口76を含むが、この口76は、注入装置110または、より詳細には、この注入装置のノズル114によって係合されるとき、流体が、注入装置110から容器内部36に流れることを可能にする。一般に、口76は、ノズル114が、このノズル114を受け入れるように適合される口76の端部の中へ挿入されると、開位置に移行しうる通常は閉位置にある弁である。口76は、開位置にあるとき、流体が、この口を介して少なくとも1つの方向へ流動することを可能にし、かつ口76は、閉位置にあるとき、大きな背圧に耐えうる。流体が少なくとも1つの方向に流動することを可能にする、現在知られるかまたはこれから見いだされる任意の種類の弁が、口76として使用されてよい。1つの実施形態では、口76は、当業界で一般に知られるルアー駆動式弁(luer−activated valve)から構成される。システム10内部で口76として使用されうる弁の例が、共に本明細書に参照により明示的に組み込まれるCote,Sr.およびCote,Sr.らに対する特許(例えば、特許文献4および5参照)に示される。
【0028】
図3〜4に示される1つの実施形態では、口76は、閉じ具60に埋め込まれるかまたは組み込まれる。この配置では、口76は2つの端部から構成されるが、その場合に一端が閉じ具60の一方の表面に隣接して配置され、他端が閉じ具60の他方の表面に隣接して配置される。この配置では、口76は、流体が、閉じ具60を通りかつ容器内部36の中へ流入することを可能にする、閉じ具60を貫通する通路を形成する。別の実施形態では、口76は、容器20の側壁32に埋め込まれるかまたは組み込まれて通路を形成するが、この通路を通過して流体は、容器内部36に進入する前に、側壁32を貫通して流動する。他の実施形態では、口76は、試料保持器50に隣接して位置決めされ、試料保持器50内部に収容される試料が、注入装置110から注入される流体によって十分に濡れることを保証する。1つの構成では、口76は、試料保持器50のすぐ上方の閉じ具60内部に配置され、流体が、口76を介して注入装置110から注入されるとき、流体は、試料保持器50の内部に配置される試料に直接接触する。任意選択で、試料保持器50を保持する台66が、口76と流体アクセス(fluid−access)状態で位置決め可能であり、口76を介して導入された流体が、台66および/または試料保持器50を直接通過する。口76は、流体が、筐体52および閉じ具60の外部の箇所から、この口を通過して容器内部36に達することを可能にするように適合される。試料保持器50は、口76の直下に位置決め可能であるか、または一連の阻流板および/または貫通誘導される流体用の一連の導路を介して口76と流体連通状態で設けられうる。
【0029】
またシステム10は注入装置110を含むが、この注入装置を使用して、試薬または溶液を筐体内部36の中へ注入し、この筐体内部で、この試薬または溶液は、容器内部36の中に置かれている組織試料に接触することができる。注入装置110は、口76によって受け入れられ、一旦そのように受け入れられると、口76によって創出される通路を介して、流体を容器内部36の中へ注入することが可能である。1つの変形では、注入装置110は、口76に係合するノズル114を含む。任意選択で、ノズル114はルアー取付け具である。1つの実施形態では、注入装置110は、この注入装置110が、注射器またはブリスタパッケージ(blister package)(これらは共に当業界では一般的に知られている)である場合のように、この注入装置の内部に、ある設定量の溶液または試薬を収容しうる。別の実施形態では、注入装置110は、例えば、ホースまたは管によって貯槽またはタンクに連結される。この貯槽は、容器内部36の中へ注入されるべき試薬または溶液を収容する。この実施形態では、一旦、注入装置110が口76に係合されると、ある一定量の溶液が、貯槽から注入装置110を介して容器内部36の中へ流入することが可能であるが、この容器内部で、溶液は、容器内部の組織試料に接触することができる。
【0030】
またシステム10は、注入過程の間に押し出される空気または他の媒体を容器内部36から除去する通気口88を含みうる。通気口88は、容器内部36と外部環境との間の移行障壁として働き、媒体が容器内部36から放出されない第1の閉位置から、媒体(好ましくは空気)が容器内部36から周囲環境に流動しうる第2の開位置に移行可能である。通気口88は、現在知られているかまたはこれから見いだされる任意の種類の弁または止め栓でありうる。通気口88は、容器内部36の容積圧力(volumetric pressure)が閾値に達するときに、空気を容器内部36から自動的に排出するように動作可能である。あるいは、通気口88は、閉位置から開位置に手動で移行可能である。1つの実施形態では、通気口88は、閉じ具60に埋め込まれるか組み込まれ、通気口88は、開位置にあるときに、閉じ具60を介して容器内部36へ通じる通路を形成する。別の実施形態では、通気口88は、容器20の側壁32に埋め込まれるかまたは組み込まれ、したがって開位置にあるときに側壁32を介して容器内部36に至る通路を創出する。
【0031】
システム10は、製造時点で容器内部36および/または注入装置110の内部に貯蔵される溶液または試薬のような液体媒体と共に組み立てられかつ供給される。あるいは、任意のこのような液体媒体が、組織試料を試料保持器50の中へ挿入する直前のように、使用前の任意の時点で容器内部36および/または注入装置110の中へ充填されうる。
【0032】
システム10は、1試薬様式(one reagent scheme)で使用するために設けられうる。このようにして、ホルマリンのような組織固定液(tissue fixative)などの単一試薬溶液を、注入装置110の内部に用意することができる。このような固定溶液は、分子診断試験を実行するために、組織試料内部のRNAを安定化させる。あるいは、システム10は、2溶液様式または2試薬様式(two solution or a two reagent scheme)で使用するために設けられうる。例えば、洗浄溶液が注入装置110の中に用意され、第1の試薬固定液を容器内部36の中で希釈することができる。ある一定の時間が経過した後に、試薬を容器内部36において追加的な試薬で再生することも有利でありうるので、容器内部36および注入装置110はそれぞれが、同じ試薬を含むことも可能である。または、ホルマリンのような組織固定液のような第1の試薬溶液が、容器内部36の中で使用可能であり、組織試料の形態学的構造(morphology)を安定化するために、核酸安定試薬の形態にある安定液(stabilizer)のような第2の試薬溶液を、注入装置110の内部に用意することができる。
【0033】
任意の試薬が、本発明の容器で使用されうる。例えば、固定液は、ホルマリン、エタノール溶液、カルノイ液I(エタノールおよび酢酸)、カルノイ液II(エタノール、クロロホルム、および酢酸)、メタカーン(methacarn)(メタノール、クロロホルム、および酢酸)、クラーク固定液、ブーンフィクス(Boonfix)、および同様物でよい。市販の固定液の非限定的なリストには、限定されるものではないが、MIRSKY’S FIXATIVE(米国ジョージア州アトランタ市のNational Diagnostics,Inc.から入手可能)、GLYOFIX(米国ペンシルバニア州ピッツバーグ市のShadon Lipshaw,Inc.から入手可能)、HISTOCHOICE(Amrescoから入手可能)、HISTOFIX(米国ミネソタ州ニューブライトン市、Trend Scientificから入手可能)、KRYOFIX(Merckから入手可能)、MICROFIX(米国コネチカット州イーストグランベリ市、Energy Beam Sciences,Inc.から入手可能)、MEOFIX(Merckから入手可能)、NOTOX(米国ニュージャージー州ベルミード市、Earth Safe Industries,Inc.から入手可能)、OMNIFIX IIおよびOMNIFIX 2000(米国ニューヨーク州メルビル市、AnCon Genetics,Inc.から入手可能)、PREFER(米国ミシガン州バトルクリーク市、Anatech Ltdから入手可能)、PRESERVE(米国コネチカット州イーストグランベリ市、Energy Beam Sciences,Inc.から入手可能)、SAFEFIX II(Thermo Fischer Scientific,Inc.から入手可能)、STATFIX(米国テキサス州ルイスヴィル市のStatlab Medical Products,Inc.から入手可能)、STF(Streck Tissue Fixative;米国ネブラスカ州オマハ市、Streck Laboratoriesから入手可能)、UMFIX(米国カルフォルニア州トランス市、Sakura Finetek USA,Inc.から入手可能)、ならびにFINEFIX(米国コネチカット州シェルトン市のMilestone Medicalから入手可能)が含まれる。市販の安定液には、限定されるものではないが、RNALATER(米国テキサス州オースティン市、Ambion,Inc.から入手可能)、およびRNEASY(米国カルフォルニア州バレンシア市、Qiagen,Inc.から入手可能)が含まれる。固定液および/または安定液として使用するための知られたまたはこれから見いだされる任意の他の試薬が、本発明に有用なものとして意図されている。
【0034】
使用に際して、患者から分子診断または組織学的診断試験用に抽出される組織試料のような生物試料が、試料保持器50の内部空洞54の中に置かれる。試料保持器50が、閉じ具60と嵌合される実施形態では、閉じ具60が、容器20から取り外される後に、すなわち、試料保持器50が、依然として閉じ具60に連結された状態であるか、または最初に試料保持器50を閉じ具60から取り外し、次いで、一旦組織試料が、試料保持器50の中に置かれ終えると、この容器に再装着される後に、組織試料は、試料保持器50の内部に置かれうる。あるいは、試料保持器50が、閉じ具60と嵌合されない場合には、組織試料を内部に収容する試料保持器50は、一旦、閉じ具60が取り外されてしまうと、容器内部36の中へ直接置かれうる。この実施形態では、試料保持器50を容器内部36の中に置き終えた後に、閉じ具60を使用して、容器20の開放端24を密閉するべきである。
【0035】
本図は、容器内部36の上端に概隣接する位置で、受入れ部材68によって保持されるものとして試料保持器50を全体的に図示するが、試料保持器50を容器保持器36の内部に厳密に配置することは、容器内部36中の溶液の体積に応じて調整されうることに留意される。例えば、受入れ部材68は、試料保持器50を容器内部36中に第1の端部24と第2の端部28との間の実質的に中間箇所に位置決めするように製作されうることが企図されている。このようにして、容器内部36中の溶液のより少ない体積は、試料保持器50(およびこの保持器内部に収容される任意の試料)が、容器内部36中の任意の溶液と完全に接触することを依然として保証することになる。
【0036】
以上に論じた1試薬様式を含む実施形態では、当該箇所おける組織試料は、任意の試薬との接触から隔離状態で、容器内部36中の試料保持器50の内部に収容される。組織試料を試薬と接触させることが所望されるとき、使用者は、注入装置110を口76に係合させ、注入装置110の内部に収容される試薬を、口76を介して容器内部36の中へ注入する。任意選択で、試薬が、注入装置110から導入されることにより、容器内部36中の増大した容積に割り当てるために、通気口88は、注入過程の直前または最中に必要量の空気を容器内部36から排出する。組織試料が、所望の時間の間、試薬と接触し終えた後に、閉じ具60は取り外されて、試料保持器50と、さらなる診断試験用のこの保持器内部の組織試料とに対して、使用者にアクセスを許すことができる。
【0037】
以上に論じた2試薬様式を含む実施形態では、試料保持器50が、容器内部36の中に置かれるとき、組織試料は、容器内部36の中に収容される第1の試薬と接触状態に置かれ、このような試薬は、試料保持器50の流体開口56を介して流動し、それによって、この試料保持器内部の内部空洞54中に収容される組織試料に接触する。組織試料は、所定時間の間、容器内部36中の試薬と接触状態に維持されうるが、この所定時間の後に、注入装置110を使用して、以上に論じたように、第2の試薬を容器内部36の中へ注入することができる。この場合も、試薬が注入装置110から導入されることにより、容器内部36中の増大した容積に割り当てるために、通気口88は、注入過程の直前にまたは最中に、必要量の媒体(好ましくは空気)を容器内部36から排出することができる。2試薬様式を含む実施形態では、容器内部36および注入装置110の中に収容される試薬の合計組合せ試薬容積は、多くとも容器内部36の合計容積であり、注入装置110の中に収容される第2の試薬のすべてが、最初に任意の試薬をこの容器内部から除去する必要もなく、容器内部36に進入するのを保証することが有利でありうる。組織試料が、第2の試薬と十分に接触し終えた後に、閉じ具60は取り外されて、さらなる診断試験用の組織試料に対して、使用者にアクセスを許すことができる。
【0038】
試料保持器50が、閉じ具60と連結される実施形態では、試料保持器50の中に収容される組織試料に対するアクセスは、閉じ具60を容器20から取り外し、この閉じ具を反転させ、外表面を計数装置(counter)の上に置き、それによって露出された試料保持器50を提供することによって実現されうる。試料保持器50の内部に収容される任意の流体は、閉じ具60の底表面または内部表面の中で下向きに滴下し、閉じ具60を包囲するへりによって捕捉されうるが、それによって計数装置の表面上への漏れまたは溢れをいずれも防止する。試料保持器50は、試料保持器50が、閉じ器60と連結されている間動作可能でよく、それによって、この試料保持器の内部に収容される組織試料に対する容易なアクセスを許して、試料にアクセスしながら、試料保持器50を定位置に保持するために、この試料保持器50のどの部分にも物理的に接触する必要もなく、試料保持器50を定位置に維持する適正な支持体を設け、したがって使用者による接触に基づく試料の汚染に対する恐れをいずれも防止する。
【0039】
その後、容器20は、洗浄されかつ再使用されうるか、またはより好ましくは、廃棄されることになって、他の試料との交差汚染を防止する。注入装置110には、同じ溶液が好ましく再充填され、次いで再使用されうるか、またはこの注入装置は廃棄されうる。
【0040】
本発明の実施形態は、多くの異なる形態で充足されるが、本開示は、本発明の原理の典型として考えられるべきであり、例示された実施形態に本発明を限定しようとするものではないという理解の下で、図示されかつ本明細書で詳細に説明される本発明の具体的な実施形態が示されている。様々な他の実施形態が、当業者には明白であり、かつ本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく当業者によって容易に実施されよう。例えば、本開示および図面は、試薬を容器の中へ注入する1つの注入装置を含むシステムを図示するが、追加的な注入装置が提供可能であり、本システムは、様々な試薬を有する任意の数の注入装置を含みうることが企図されている。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって判定されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物試料を貯蔵するシステムであって、
容器内部を画定する、閉鎖端、開放端、およびこれらの端部の間に延びる側壁を有する容器と、
前記容器の前記開放端を密封する着脱可能な閉じ具と、
前記容器内部の中に挿入可能である、生物試料を収容する試料保持器と、
前記容器および前記着脱可能な閉じ具の一方の内部に配置された口と、
流体が注入装置の内部から前記容器内部の中へ流れるのを可能にする前記口に係合可能である注入装置と
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項2】
試料保持器が、前記着脱可能な閉じ具に取外し可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記口は、前記試料保持器に隣接して前記閉じ具の内部に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記着脱可能な閉じ具に装着され、前記試料保持器を受け入れるように適合された台をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記口を介して導入された流体が前記試料保持器を直接通過するように、前記試料保持器が前記口と流体アクセス状態で位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記試料保持器は、組織学カセットであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
ある一定量の空気を前記容器内部から排出するように適合された通気口をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記通気口は、前記着脱可能な閉じ具の内部に配置されることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記通気口は、前記容器内部の中の容積圧力が閾値に達するとき、第1の閉位置から第2の開位置に移行することを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記着脱可能な閉じ具および前記容器の前記開放端は、ねじ嵌合可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記注入装置は、注射器であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記注入装置は、前記口に係合し、係合すると、前記口は、第1の閉位置から第2の開位置に移行することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記容器内部の中に配置される第1の流体をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記注入装置の内部に配置される第2の流体をさらに備え、前記第2の流体は、前記第1の流体とは異なることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記口は、ルアー駆動式弁を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
生物試料を貯蔵する容器であって、
容器内部を画定する、閉鎖端、開放端、およびこれらの端部の間に延びる側壁を有する筐体と、
前記筐体の前記開放端を密封する着脱可能な閉じ具と、
前記着脱可能な閉じ具に取外し可能に連結され、かつ前記容器内部の中に挿入可能である、生物試料を収容する試料保持器と、
前記試料保持器に隣接して前記着脱可能な閉じ具の内部に配置された口とを備え、前記口は、流体が、前記口を介して前記容器の外部の箇所から前記容器内部に流れるのを可能にするように適合されることを特徴とする容器。
【請求項17】
前記試料保持器は、組織学カセットであることを特徴とする請求項16に記載の容器。
【請求項18】
前記着脱可能な閉じ具の内部に配置され、ある一定量の空気を前記容器内部から排出するように適合された通気口をさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の容器。
【請求項19】
前記容器内部の中に配置された第1の流体をさらに備えることを特徴とする請求項16に記載の容器。
【請求項20】
前記口は、前記口の中に、第2の流体を前記容器内部の中へ移転する注入装置の少なくとも一部を受け入れるように適合され、前記第2の流体は、前記第1の流体とは異なることを特徴とする請求項19に記載の容器。
【請求項21】
生物試料を貯蔵する方法において、
第1の流体が中に配置される容器内部を画定する、閉鎖端、開放端、およびこれらの端部の間に延びる側壁を有する筐体と、
前記筐体の前記開放端を密封する着脱可能な閉じ具と、
前記着脱可能な閉じ具に取外し可能に連結され、かつ前記容器内部の第1の流体内部に配置され、生物試料を収容する試料保持器と、
前記試料保持器に隣接して前記着脱可能な閉じ具の内部に配置された口と
を備える容器を提供するステップと、
第2の流体を収容する注入装置を、前記口に係合するステップであって、前記第2の流体は前記第1の流体とは異なる、係合するステップと、
前記口を介して前記第2の流体を、前記注入装置から前記容器内部の中へ注入するステップと
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−502253(P2011−502253A)
【公表日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−531249(P2010−531249)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際出願番号】PCT/US2008/080995
【国際公開番号】WO2009/055595
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】