分散通信システムのための協同的な自律的なスケジュールされたリソース割当
【課題】分散通信システムのための、協同的で自律的なスケジュールされたリソース割当を提供する。
【解決手段】アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可1374がアクセスネットワークから受信されたか否かを決定する方法を実施する。現在の電力割当許可1374がまだアクティブなら、フローのための現在の電力割当1338aは現在の電力割当許可1374に等しく設定される。現在の電力割当許可1374が受信されていないなら、フローのための現在の電力割当1338aが決定される。
【解決手段】アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可1374がアクセスネットワークから受信されたか否かを決定する方法を実施する。現在の電力割当許可1374がまだアクティブなら、フローのための現在の電力割当1338aは現在の電力割当許可1374に等しく設定される。現在の電力割当許可1374が受信されていないなら、フローのための現在の電力割当1338aが決定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
35U.S.C.119に基づく優先権主張
本特許出願はまた本願の譲受人に譲渡され参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる、2003年8月6日に出願の「分散通信システムのための協同的な自律的なスケジュールされたリソース割当」というタイトルの米国仮出願第60/493,782号の優先権を主張する。
【0002】
本特許出願はまた本願の譲受人に譲渡され参照することにより本明細書に組み込まれる、2003年12月3日に出願された、「通信システムのためのマルチフローリバースリンクMAC」というタイトルの米国仮出願第60/527、081号の優先権を主張する。
【0003】
本発明は一般に無線通信システムに関し、特に、無線通信システム内のアクセス端末の媒体アクセス制御(MAC)層の動作の改良に関する。
【背景技術】
【0004】
通信システムは開始局から物理的に別個のあて先局に情報信号の送信を可能にするために開発されてきた。通信チャネル上の開始局から情報信号を送信する際に、情報信号は最初に通信チャネル上での効率的な送信に適した形態に変換される。結果として生じる変調された搬送波のスペクトルが通信チャネル帯域幅内に制限されるように、情報信号の変換または変調は、情報信号に従って搬送波のパラメーターを変化させることを含む。あて先局において、オリジナル情報信号は、通信チャネルを介して受信された変調された搬送波から複製される。そのような複製は一般的に開始局により採用される変調プロセスの逆を用いて達成される。
【0005】
変調はまた多元接続性、すなわち共通の通信チャネル上のいくつかの信号の同時送信および/または受信を容易にする。多元接続通信システムはしばしば共通通信チャネルへの連続的なアクセスよりもむしろ相対的に短い期間の断続的なサービスを必要とする複数の遠隔加入者ユニットを含む。いくつかの多元接続技術は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)および振幅変調多元接続(AM)のように技術的に知られている。
【0006】
多元接続通信システムは無線または有線であってもよいし音声および/またはデータを運んでもよい。多元接続通信システムにおいて、ユーザー間の通信は1つ以上の基地局を介して行われる。第1の加入者局上の第1のユーザーは、リバースリンクを介してデータを基地局に送信することにより、第2の加入者局上の第2のユーザーに通信する。基地局はデータを受信し、そのデータを別の基地局に送ってもよい。データは、同じ基地局または他の基地局のフォワードチャネルを介して第2の加入者局に送信される。フォワードチャネルは基地局から加入者局への送信を指し、リバースチャネルは、加入者局から基地局への送信を指す。同様に、通信は1つの移動加入者局上の第1のユーザーと地上局上の第2のユーザーとの間で行ってもよい。基地局はリバースチャネル上のユーザーからデータを受信し、公衆交換電話網(PSTN)を介して第2のユーザーにデータを送る。多くの通信システム、例えば、IS−95、W−CDMA、IS−2000において、フォワードチャネルとリバースチャネルには別個の周波数が割り当てられる。
【0007】
データが最適化された通信システムの一例は、高データレート(HDR)通信システムである。HDR通信システムでは、基地局はときどきアクセスネットワークと呼ばれ、遠隔局はときどきアクセス端末(AT)と呼ばれる。ATにより実行される機能性は媒体アクセス制御(MAC)層を含む層のスタックとして組織されてもよい。MAC層は、リバースチャネルの動作に関連するサービスを含む、より高次の層に、あるサービスを提供する。利点は無線通信システム内のATのMAC層の動作の改良により実現されるかもしれない。
【発明の概要】
【0008】
セクター内のアクセスネットワークとの無線通信のために構成されるアクセス端末が開示される。アクセス端末は、リバーストラヒックチャネルをアクセスネットワークに送信するための送信機と、アクセスネットワークから信号を受信するためのアンテナと、プロセッサーと、プロセッサーと電子的に通信するメモリを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可がアクセスネットワークから受信されたか否かを決定することを含む方法を実施するように実行可能である。現在の電力割当許可がまだアクティブであるなら、フローのための現在の電力割当は現在の電力割当許可に等しく設定される。現在の電力割当許可が受信されなかったなら、フローのための現在の電力割当が決定される。方法はまたフローのための累積された電力割当を決定することを含む。フローのための現在の電力割当およびフローのための累積された電力割当は、フローのための合計利用可能な電力を決定するために使用される。
【0009】
フローのための合計の利用可能な電力は、アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定するために使用される。
【0010】
いくつかの実施形態において、フローの合計利用可能な電力は、ピーク電力割当と、フローのための現在の電力割当とフローのための累積された電力割当の少なくとも一部との和のうちの少ないほうに等しくてもよい。フローのためのピーク電力割当は、限定因子により乗算されたフローのための現在の電力割当であってもよい。限定因子はフローのための現在の電力割当に依存していてもよい。フローのための累積された電力割当は、飽和レベルにより制限されていてもよい。
【0011】
現在の電力割当許可がアクセスネットワークから受信されるなら、方法は、現在の電力割当許可のための保持期間を受信することを含んでいてもよい。保持期間は、現在の電力割当許可に等しいフローのための現在の電力割当をどのくらい長くアクセス端末が保持するかを示す。保持期間を満了すると、アクセス端末は、現在の電力割当許可の開始点から現在の電力割当を自律的に決定する。いくつかの実施形態において、方法は、また、アクセスネットワークから、フローのための累積された電力割当を受信することも含む。
【0012】
方法はまた、現在の電力割当許可の要求をアクセスネットワークに送信するための条件が満足されたか否かを含んでいてもよい。条件が満たされていたなら、要求はアクセスネットワークに送信してもよい。いくつかの実施形態において、条件は、リバーストラフィックチャネル上に送信された要求と、リバーストラフィック上に送信されたデータとの比がしきい値を下回るということであってもよい。あるいはまたはさらに、条件は、以前の要求がアクセスネットワークに送信されたときから要求間隔が経過したということであってもよい。
【0013】
アクセス端末と無線通信のために構成されるアクセスネットワークも開示される。アクセスネットワークは、第1の信号をアクセス端末に送信するための送信機と、アクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、プロセッサーと、プロセッサーと電子的に通信するメモリとを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律的な電力割当の定常状態を推定することを含む方法を実施するように実行可能である。複数のフローのための現在の電力割当許可は、推定された定常状態に等しく設定される。許可メッセージは1つ以上のアクセス端末の各々に送信される。特定のアクセス端末に送信される許可メッセージは、そのアクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を含む。
【0014】
セクター内のアクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセスネットワークは、第1の信号を複数のアクセス端末に送信するための送信機と、複数のアクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、プロセッサーと、プロセッサーと電子的に通信するメモリとを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、複数のフローのサブセットのための現在の電力割当許可を決定することを含む方法を実施するように実行可能である。許可メッセージは、複数のフローのサブセットに対応するアクセス端末に送信される。許可メッセージは現在の電力割当許可を含む。アクセス端末は、サブセットに含まれない残りのフローのための現在の電力割当を自律的に決定することが可能である。
【0015】
アクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセス端末は、第1の信号をアクセス端末に送信するための送信機とアクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、プロセッサーと、プロセッサーと電子的に通信するメモリとを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、フローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しているかどうかを決定することを含む方法を実施するように実行可能である。フローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足していないなら、許可メッセージがアクセス端末に送られる。許可メッセージはフローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当許可を含む。フローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しているなら、フローは独自の電力割当を自律的に設定することが可能である。
【0016】
セクター内のアクセスネットワークとの無線通信のために構成されるアクセス端末の他の実施形態も開示される。アクセス端末は、アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可がアクセスネットワークから受信されたか否かを決定する手段を含む。アクセス端末はまた、現在の電力割当許可がまだアクティブなら、フローのための現在の電力割当を現在の電力割当許可に等しく設定する手段も含む。現在の電力割当許可が受信されていなかったなら、アクセス端末はフローのための現在の電力割当を決定する手段も含む。また、アクセス端末は、フローのための累積された電力割当を決定する手段も含む。また、アクセス端末は、フローのための現在の電力割当とフローのための累積された電力割当を使用してフローのための合計の利用可能な電力割当を決定する手段も含む。また、アクセス端末は、フローのための合計の利用可能な電力を使用してアクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定する手段も含む。
【0017】
アクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセスネットワークは、1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律的な電力割当の定常状態を推定する手段を含む。また、アクセスネットワークは、複数のフローのための現在の電力割当許可を推定された定常状態値に等しく設定するための手段も含む。アクセスネットワークは、また、1つ以上のアクセス端末の各々へ許可メッセージを送るための手段を含む。特定のアクセス端末に送られた許可メッセージは、そのアクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を含む。
【0018】
セクター内のアクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセスネットワークは、複数のフローのサブセットのための現在の電力割当許可を決定するための手段を含む。アクセスネットワークは、また許可メッセージを複数のフローのサブセットに対応するアクセス端末に送信する手段も含む。許可メッセージは現在の電力割当許可を含む。アクセスネットワークは、またサブセットに無い残りのフローのための現在の電力割当をアクセス端末が自律的に設定することを可能にする手段も含む。
【0019】
アクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセスネットワークは、アクセス端末上のフローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しているか否かを決定する手段を含む。アクセスネットワークは、また、フローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しないなら許可メッセージをアクセス端末に送信する手段も含む。許可メッセージは、フローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当許可を含む。アクセスネットワークは、またフローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しているなら、独自の電力割当を自律的に設定可能にする手段も含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は多数のユーザーをサポートし、ここに議論される実施形態の少なくともいくつかの観点を実施することができる通信システムの一例を図解する。
【図2】図2は、高データレート通信システムにおけるアクセスネットワークおよびアクセス端末を図解するブロック図である。
【図3】図3はアクセス端末上の層のスタックを図解するブロック図である。
【図4】図4はアクセス端末上の高次層、媒体アクセス制御層、および物理層間の例示相互作用を図解するブロック図である。
【図5A】図5Aはアクセスネットワークに送信されている高容量パケットを図解するブロック図である。
【図5B】図5Bは、アクセスネットワークに送信されている低い待ち時間パケットを図解するブロック図である。
【図6】図6は、アクセスネットワーク上に存在するかもしれない異なるタイプのフローを図解するブロック図である。
【図7】図7は高容量パケットのために設定された例示フローを図解するブロック図である。
【図8】図8は低い待ち時間パケットのために設定された例示フローを図解するブロック図である。
【図9】図9は低い待ち時間パケットのフローセット内に高容量フローが含まれるか否かを決定するためにアクセス端末において維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図10】図10は、セクター内のアクセスネットワークおよび複数のアクセス端末を図解するブロック図である。
【図11】図11は、アクセス端末のために利用可能な電力を決定するために使用してもよい例示機構を図解する。
【図12】図12は、セクター内のアクセス端末の少なくともいくつかが複数のフローを含む実施形態を図解するブロック図である。
【図13】図13は、アクセス端末がアクセス端末上のフローのための現在の電力割当を取得してもよい1つの方法を図解するブロック図である。
【図14】図14は、セクター内のアクセスネットワークからアクセス端末に送信されているリバースアクティビティビットを図解するブロック図である。
【図15】図15は、アクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当を決定するためにアクセス端末において維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図16】図16はリバースアクティビティビットの推定値およびセクターの現在の負荷レベルの推定値を決定するために使用してもよいアクセス端末内の例示機能コンポーネントを図解する機能ブロック図である。
【図17】図17はアクセス端末上のフローのための現在の電力割当を決定する例示方法を図解するフロー図である。
【図18】図18は、アクセスネットワーク上のスケジューラーに要求メッセージを送信するアクセス端末を図解するブロック図である。
【図19】図19は、いつ要求メッセージをアクセスネットワークに送信するかをアクセス端末が決定するためにアクセス端末において維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図20】図20は、セクター内のアクセスネットワーク上で実行するスケジューラーとアクセス端末との間の例示相互作用を図解するブロック図である。
【図21】図21はアクセスネットワーク上で実行するスケジューラーとアクセス端末との間の他の例示相互作用を図解するブロック図である。
【図22】図22はアクセスネットワーク上のスケジューラーからアクセス端末に送信される許可メッセージの他の実施形態を図解するブロック図である。
【図23】図23は、アクセス端末において記憶してもよい電力プロファイルを図解するブロック図である。
【図24】図24はアクセス端末において記憶してもよい複数の送信条件を図解するブロック図である。
【図25】図25はパケットのためのペイロードサイズと電力レベルを決定するためにアクセス端末が実行してもよい例示方法を図解するフロー図である。
【図26】図26はアクセス端末の一実施形態を図解する機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書において「例示」という用語は、例、インスタンスまたは例証として機能することを意味するために使用される。「例示」としてここに記載されるいかなる実施形態も他の実施形態に対して好適であるまたは利点があると必ずしも解釈されるべきではない。
【0022】
例示実施形態は、この議論全体にわたって例として提供されるが、代わりの実施形態は本発明の範囲を逸脱することなく種々の観点を含んでいてもよいことに留意する必要がある。具体的には、本発明は、データ処理システム、無線通信システム、移動IPネットワークおよび無線信号を受信して処理することを所望する任意の他のシステムに適用可能である。
【0023】
例示実施形態はスペクトル拡散無線通信システムを採用する。無線通信システムは音声、データ等のような種々のタイプの通信を提供するために広範囲に展開される。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、またはその他の変調技術に基づいていてもよい。CDMAシステムは増加されたシステム容量を含む他のタイプのシステムに対してある利点を提供する。
【0024】
無線通信システムはここでは、IS−95規格と呼ばれる「デュアルモード広帯域スペクトル拡散セルラーシステムのためのTIA/EIA/IS−95−B移動局−基地局互換規格、ここでは、W−CDMA規格と呼ばれ、ここでは3GPPと呼ばれる「第三世代パートナーシッププロジェクト」という名前の共同体により提供され、文献番号第3GPP TS 25.211、3GPP TS 25.212、3GPP TS 25.213、3GPP TS 25.214、3GPP TS 25.302を含む文献のセットに具現化された規格、ここでは、3GPP2と呼ばれる「第三世代パートナーシッププロジェクト2」という名前の共同体により提供される規格、および正式にはIS−2000 MCと呼ばれ、ここでは、cdma2000と呼ばれるTR−45.5のような1つ以上の規格をサポートするように設計してもよい。上で引用された規格は、参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる。
【0025】
本明細書に記載されたシステムと方法は、高データレート(HDR)通信システムで使用してもよい。HDR通信システムは、「第三世代パートナーシッププロジェクト2」という共同体により公布された「cdma2000高レートパケットデータエアーインターフェース仕様」3GPP2 C.S0024−A、バージョン1、2004年3月のような1つ以上の規格に準拠するように設計してもよい。上述の規格の内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0026】
本明細書では、アクセス端末(AT)と呼んでもよいHDR加入者局はモバイルであってもよいし、静止していてもよく、本明細書では、モデムプールトランシーバー(MPTs)と呼んでもよい、1つ以上のHDR基地局と通信してもよい。アクセス端末は、1つ以上のモデムプールトランシーバーを介して、本明細書では、モデムプールコントローラー(MPC)と呼んでもよい、HDR基地局コントローラーに対してデータパケットを送受信する。モデムプールトランシーバーとモデムプールコントローラーは、アクセスネットワークと呼ばれるネットワークの一部である。アクセスネットワークは、複数のアクセス端末間でデータパケットを輸送する。アクセスネットワークはさらに企業イントラネットまたはインターネットのようなアクセスネットワーク外部の更なるネットワークに接続されていてもよく、各アクセス端末とそのような外部のネットワークとの間でデータパケットを輸送してもよい。1つ以上のモデムプールトランシーバーとのアクティブトラフィックチャネル接続を確立したアクセス端末はアクティブアクセス端末と呼ばれ、トラフィック状態にあると言われる。1つ以上のモデムプールトランシーバーとアクティブトラフィックチャネル接続を確立するプロセスにあるアクセス端末は接続セットアップ状態にあると言われる。アクセス端末は、例えば光ファイバーまたは同軸ケーブルを用いて、無線チャネルまたは有線チャネルを介して通信する任意のデータ装置であってよい。アクセス端末はさらにこれらに限定されないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、または無線または地上通信線電話を含む多数のタイプの装置のいずれであってもよい。アクセス端末が信号をモデムプールトランシーバーに送信する通信チャネルはリバースチャネルと呼ばれる。モデムプールトランシーバーが信号をアクセス端末に送信する通信チャネルはフォワードチャネルと呼ばれる。
【0027】
図1は多数のユーザーをサポートし本明細書で述べられる実施形態の少なくともいくつかの観点を実施することができる通信システム100の一例を図解する。様々なアルゴリズムおよび方法のいずれかを用いてシステム100における送信をスケジュールしてよい。システム100は、各セルがそれぞれ対応する基地局104A−104Gによりサービスされる多数のセル102A−102Gのための通信を提供する。例示実施形態において、基地局104のいくつかは複数の受信アンテナを有し、他は、唯一つの受信アンテナを有する。同様に、基地局104のいくつかは複数の送信アンテナを有し、他は単一の送信アンテナを有する。送信アンテナと受信アンテナの組み合わせに制限は無い。それゆえ、基地局104が複数の送信アンテナと単一の受信アンテナを有したり、または複数の受信アンテナと単一の送信アンテナを有したり、または両方とも単一または複数の送信および受信アンテナを有したりすることが可能である。
【0028】
サービスエリア内の遠隔局106は固定(すなわち、静止)されていてもよいしまたはモバイルであってもよい。図1に示すように、種々の遠隔局がシステム全体にわたって分散されている。各遠隔局106は、例えば、ソフトハンドオフが採用されたか否か、または端末が指定され複数の基地局からの複数の送信を(同時にまたはシーケンシャルに)受信するように動作されるか否かに応じて、いつなんどきでもフォワードチャネルおよびリバースチャネル上の少なくとも1つおよびおそらくは1つ以上の基地局104と通信する。CDMA通信システムにおけるソフトハンドオフは技術的に良く知られており、本発明の譲受人に譲渡される「CDMA携帯電話システムにソフトハンドオフを提供するための方法およびシステム」(Method and System for Providing a Soft Handoff in a CDMA Cellular Telephone System)というタイトルの米国特許第5,101,501号に詳細に記載されている。
【0029】
フォワードチャネルは基地局104から遠隔局106への送信を指し、リバースチャネルは、遠隔局106から基地局104への送信を指す。例示実施形態において、遠隔局106のいくつかは複数の受信アンテナを有し、他は唯一つの受信アンテナを有する。図1において、基地局104Aはデータをフォワードチャネル上の遠隔局106Aおよび106Jに送信し、基地局104Bは、データを遠隔局106Bおよび106Jに送信し、基地局104Cはデータを遠隔局106Cに送信する、等々である。
【0030】
高データレート(HDR)通信システムにおいて、基地局はときどきアクセスネットワーク(AN)と呼ばれ、遠隔局はときどきアクセス端末(AT)と呼ばれる。図2は、HDR通信システムにおけるAN204とAT206を示す。
【0031】
AT206はAN204と無線通信状態にある。上述したように、リバースチャネルは、AT206からAN204への送信を指す。リバーストラフィックチャネル208は図2に示される。リバーストラフィックチャネル208は、特定のAT206からAN204に情報を運ぶリバースチャネルの部分である。もちろん、リバースチャネルは、リバーストラフィックチャネル208に加えて他のチャネルを含んでいてもよい。また、フォワードチャネルは、パイロットチャネルを含む複数のチャネルを含んでいてもよい。
【0032】
AT206により実行される機能性は、層のスタックとして組織されてもよい。図3はAT306上の層のスタックを図解する。層の中には、媒体アクセス制御(MAC)層308がある。高次層310はMAC層308の上に位置する。MAC層308は、リバーストラフィックチャネル208の動作に関連するサービスを含むあるサービスを高次層310に提供する。MAC層308は、リバーストラフィックチャネル(RTC)MACプロトコル314の実施を含む。RTC MACプロトコル314はAT306がリバーストラフィックチャネル208を送信し、AN204がリバーストラフィックチャネル208を受信することが後続する手続を提供する。
【0033】
物理層312はMAC層308の下に位置する。MAC層308は物理層312からあるサービスを要求する。これらのサービスは、AN204へのパケットの物理的な送信に関連する。
【0034】
図4は、AT406の上の高次層410とMAC層408および物理層412の間の例示相互作用を図解する。図示するように、MAC層408は高次層410から1つ以上のフロー416を受信する。フロー416はデータのストリームである。典型的には、フロー416は、ボイスオーバーアイピー(VoIP)、テレビ電話、ファイル転送プロトコル(FTP)、ゲーム等のような特定のアプリケーションに相当する。
【0035】
AT406上のフロー416からのデータはパケットでAN204に送信される。RTC MACプロトコル414に従って、MAC層は、各パケットのフローセット418を決定する。ときどき、AT406上の複数のフロー416が同時に送信するデータを有する。パケットは2以上のフロー416からのデータを含んでいてもよい。しかしながら、時々、送信するデータを有するがパケットに含まれていない1つ以上のフロー416がAT406上にあるかもしれない。パケットのフローセット418は、そのパケットに含まれることになっているAT406上のフロー416を示す。パケットのフローセット418を決定するための例示方法が以下に記載されるであろう。
【0036】
また、MAC層408は各パケットのペイロードサイズ420を決定する。パケットのペイロードサイズ420は、フローセット418からのどれだけのデータがパケットに含まれるかを示す。
【0037】
また、MAC層408は、パケットの電力レベル422を決定する。いくつかの実施形態において、パケットの電力レベル422は、リバースパイロットチャネルの電力レベルに関連して決定される。
【0038】
AN204に送信されるパケット毎に、MAC層408は、パケットに含まれるフローセット418、パケットのペイロードサイズ420、およびパケットの電力レベル422を物理層412に通信する。次に、物理層412は、MAC層308により提供される情報に従ってAN204へのパケットの送信を行う。
【0039】
図5Aおよび5BはAT506からAN504に送信されているパケット524を図解する。パケット524はいくつかの可能な送信モードのうちの1つで送信してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、2つの可能な送信モード、すなわち高容量送信モードと低い待ち時間送信モードがある。図5AはAN504に送信されている高容量パケット524a(すなわち、高容量モードで送信されるパケット524a)を図解する。図5Bは、AN504に送信されている低い待ち時間パケット524b(すなわち、低い待ち時間モードで送信されるパケット524b)を図解する。
【0040】
低い待ち時間パケット524bは、同じパケットサイズの高容量パケット524aより高い電力レベル422で送信される。それゆえ、低い待ち時間パケット524bは、高容量パケット524aよりもより迅速にAN504に到着するであろう。しかしながら、低い待ち時間パケット524bは高容量パケット524aよりもシステム100により多くの負荷を生じる。
【0041】
図6は、AT606に存在してもよい異なるタイプのフロー616を図解する。いくつかの実施形態において、AT606上の各フロー616は特定の送信モードに関連する。可能な送信モードが高容量送信モードおよび低い待ち時間モードである場合、AT606は、1つ以上の高容量フロー616aおよび/または1つ以上の低い待ち時間フロー616bを含んでいてもよい。それは、高容量パケット524aで送信される高容量フロー616aには望ましい。それは、低い待ち時間パケット524bで送信される低い待ち時間フロー616bには望ましい。
【0042】
図7は、高容量パケット724aのための例示フローセット718を図解する。いくつかの実施形態において、送信するデータを有するすべてのフロー716が高容量フロー716aである場合にのみパケット724aが高容量モードで送信される。従って、そのような実施形態において、高容量パケット724a内のフローセット718は単に高容量フロー716aのみを含む。あるいは、AT606の裁量で、低い待ち時間フロー616bが高容量パケット724aに含まれていてもよい。これを行う1つの例示理由は、低い待ち時間フロー616bが十分なスループットを得ていないときである。例えば、低い待ち時間フロー616bのキューが増えていることが検出されるかもしれない。その代わりに、フローは、増加した待ち時間を犠牲にして、高容量モードを用いてスループットを改善してもよい。
【0043】
図8は低い待ち時間パケット824bのための例示フローセット818を図解する。いくつかの実施形態において、送信すべきデータを有する少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bがあるなら、パケット824bは低い待ち時間モードで送信される。低い待ち時間パケット824b内のフローセット818は、送信するデータを有する各低い待ち時間フロー816bを含む。送信するデータを有する高容量フロー816aの1つ以上もフローセット818に含まれていてもよい。しかしながら、送信するデータを有する高容量フロー816aの1つ以上はフローセット818に含まれていなくてもよい。
【0044】
図9は高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bのフローセット818に含まれるかどうかを決定するためにAT906において維持されてもよい情報を図解する。AT906上の各高容量フロー916aは、送信に利用可能なあるデータ量926を有する。また、AT906上の各高容量フロー916aに対してマージ(merge)しきい値928が定義されてもよい。さらに、全体としてAT906に対してマージしきい値930が定義されてもよい。最後に、セクターの負荷レベルの推定値がしきい値未満であるとき、高容量フローのマージング(merging)を生じてもよい。(セクターの負荷レベルの推定値がどのように決定されるかは以下に述べられるであろう。)すなわち、セクターに十分に軽い負荷がかけられるとき、マージングの効率損失は重要ではなく、積極的な使用が可能である。
【0045】
いくつかの実施形態において、2つの条件のいずれかが満足されるなら高容量フロー916aは低い待ち時間パケット524bに含まれる。第1の条件は、AT906上の高容量フロー916aのすべてのための送信可能なデータの和が、AT906に対して定義されるマージしきい値930を超えるということである。第2の条件は、高容量フロー916aのための送信可能なデータ926が高容量フロー916aのために定義されるマージしきい値928を超えるということである。
【0046】
第1の条件は、低い待ち時間パケット824bから高容量パケット724aへの電力遷移に関連する。高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bに含まれないなら、少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bからの送信のために利用可能なデータがある限り、高容量フロー916aからのデータは増加する。高容量フロー916aからあまりにも多くのデータが累積することが許されるなら、高容量パケット724aが送信される次のときに、低い待ち時間パケット824bから高容量パケット724aへの受け入れ難いほど先鋭な電力遷移があるかもしれない。それゆえ、第1の条件に従って、AT906上の高容量フロー916aからの送信可能なデータ926の量が(マージしきい値930により定義される)ある値を超えると、高容量フロー916aから低い待ち時間パケット824bへのデータの「マージング」が許される。
【0047】
第2の条件は、AT906上の高容量フロー916aのためのサービスの質(QOS)要件に関連する。高容量フロー916aのためのマージしきい値928が非常に大きな値に設定されるなら、これは、低い待ち時間パケット824bに含まれるとしても高容量フロー916aはめったにないことを意味する。従って、そのような高容量フロー916aは送信遅延を経験するかもしれない。なぜなら、送信するデータを伴う少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bがあるときはいつも高容量フロー916aは送信されないからである。反対に、高容量フロー916aのためのマージしきい値928が非常に小さな値に設定される場合、これは高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bにほとんど常に含まれることを意味する。従って、そのような高容量フロー916aは伝送遅
延をほとんど経験しないかもしれない。しかしながら、そのような高容量フロー916aは、データを送信するためにより多くのセクターリソースを使い果たす。
【0048】
有利に、いくつかの実施形態において、AT906上の高容量フロー916aのいくつかのためのマージしきい値928は非常に大きな値に設定してもよく、一方AT906上の他の高容量フロー916aのためのマージしきい値は非常に小さなマージしきい値928に設定してもよい。そのような設計は有利である。なぜなら、あるタイプの高容量フロー916aは厳格なQOS要件を有し、その他の高容量フローは有さないかもしれないからである。厳格なQOS要件を有し、高容量モードで送信してもよいフロー916の一例はリアルタイムビデオである。リアルタイムビデオは高い帯域幅要件を有し、低い待ち時間モードでの送信は非効率にさせるかもしれない。しかしながら、任意の送信遅延は、リアルタイムビデオのために望ましくない。厳格なQOS遅延要件を有さず、高容量モードで送信してもよいフロー916の一例は、ベストエフォートフロー(best effort flow)916である。
【0049】
図10はセクター1032内のAN1004と複数のATs1006を図解する。セクター1032はAN1004からの信号がAT1006により受信されてもよく、逆もまた同様である地理的領域である。
【0050】
CDMシステムのようないくつかの無線通信システムの1つの特性は、送信が互いに干渉するということである。それゆえ、同じセクター1032内のAT1006間に干渉があり過ぎないことを保証するために、ATs1006が集合的に使用してもよいAN1004で受信された電力量に制限がある。この制限内にATs1006を留めることを保証するために、リバーストラフィックチャネル208上に送信するためにセクター1032内の各ATs1006は、ある電力量1034が利用可能である。各AT1006は、合計の利用可能な電力1034を超えないようにリバーストラフィックチャネル208上にAT1006が送信するパケット524の電力レベルを設定する。
【0051】
AT1006に割り当てられる電力レベル1034は、リバーストラフィックチャネル上にパケット524を送信するためにAT1006が使用する電力レベル422に正確に等しくなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、パケット524の電力レベル422を決定する際にAT1006が選択する電力レベルの離散的なセットがある。AT1006のための合計の利用可能な電力1034は、離散的な電力レベルのいずれかに正確に等しくなくてもよい。
【0052】
いつでも使用されない合計の利用可能電力1034は累積することが可能であり、それはその後の時間に使用されてもよい。従って、そのような実施形態において、AT1006のための合計の利用可能な電力1034は、現在の電力割当1034aプラス累積された電力割当1034bの少なくともある部分に(おおよそ)等しい。AT1006はAT1006のための合計の利用可能電力を超えないようにパケット524の電力レベル422を決定する。
【0053】
AT1006のための合計の利用可能電力1034は、AT1006の現在の電力割当1034aプラスAT1006の累積された電力割当1034bに常に等しくなくてもよい。いくつかの実施形態において、AT1006の合計の利用可能電力1034は、ピーク割当1034cにより制限されてもよい。AT1006のためのピーク割当1034cは、ある限定因子を乗算したAT1006のための現在の電力割当1034aに等しくてもよい。例えば、限定因子が2なら、AT1006のピーク割当1034cは、現在の電力割当1034aの2倍に等しい。いくつかの実施形態において、限定因子は、AT1006のための現在の電力割当1034aの関数である。
【0054】
ATのためのピーク割当1034cを供給することは、ATの送信がどの程度「バースティ」であるかが許されることを制限してもよい。例えば、ある期間にAT1006が送信するデータを有していないことが生じるかもしれない。この期間中に、電力は、AT1006に割当続けられるかもしれない。送信するデータが無いので、割り当てられた電力は累積する。ある時点で、AT1006は、送信すべき相対的に大きなデータ量を突然持つかもしれない。この時点では、累積された電力割当1034bは相対的に大きいかもしれない。AT1006が全体の累積された電力割当1034bを使用することが許されたなら、AT1006の送信された電力は、突然の迅速な増加を経験するかもしれない。
【0055】
しかしながら、AT1006の送信された電力422があまりにも急激に増加するなら、これはシステム100の安定性に影響を及ぼすかもしれない。従って、このような状況でのAT1006の合計の利用可能な電力1034を制限するために、AT1006のためのピーク割当1034cを設けてもよい。累積された電力割当1034bはまだ利用可能であるがその使用は、ピーク割当1034cが制限されるときより多くのパケットに広げられる。
【0056】
図11は、AT206のための合計の利用可能な電力1034を決定するために使用してもよい例示機構を図解する。この機構は、仮想「バケット」1136の使用を含む。周期的な間隔で、新しい現在の電力割当1034aはバケット1136に加えられる。また、周期的な間隔で、AT206によって送信されたパケット524の電力レベル422は、バケット1136を出る。現在の電力割当1034aがパケットの電力レベル422を超える量は、累積された電力割当1034bである。累積された電力割当1034bは、使用されるまでバケット1136にとどまる。
【0057】
利用可能な合計電力1034マイナス現在の電力割当1034aは、バケット1136からの合計の潜在的な引き出しである。AT1006は、AT1006が送信するパケット524の電力レベル422がAT1006のための合計の利用可能な電力1034を超えないことを保証する。上述したように、いくつかの状況の下では、合計利用可能電力1034は、現在の電力割当1034aおよび累積された電力割当1034bの和未満である。例えば、合計の利用可能電力1034は、ピーク電力割当1034cにより制限されてもよい。
【0058】
累積された電力割当1034bは飽和レベル1135により制限されてもよい。いくつかの実施形態において、飽和レベル1135は、ATがピーク電力割当1034cを利用するために許される時間量の関数である。
【0059】
図12はセクター1232内のATs1206の少なくともいくつかが複数のフロー1216を含む実施形態を図解する。そのような実施形態では、別個の利用可能な電力量1238はAT1206上の各フロー1216のために決定されてもよい。AT1206上のフロー1216のための利用可能な電力は、図10−11に関連して上述した方法に従って決定してもよい。具体的には、フロー1216のための合計の利用可能な電力1238は、フロー1216のための現在の電力割当1238aプラスフロー1216のための累積された電力割当1238bの少なくともある部分を含んでいてもよい。さらに、フロー1216のための合計の利用可能な電力1238は、フロー1216のためのピーク割当1238cにより制限されてもよい。各フロー1216のための合計の利用可能な電力1238を決定するために各フロー1216のために、図11に示すような別個のバケット機構が維持されてもよい。AT1206のための合計の利用可能電力1234は、AT1206上の異なるフロー1216のための合計の利用可能電力1238の和を取ることにより決定してもよい。
【0060】
以下は、AT1206上のフロー1216のための合計の利用可能な電力1238の決定において使用してもよい種々の公式およびアルゴリズムの数学的記載を提供する。以下に記載される方程式において、AT1206上の各フローiのための合計の利用可能な電力1238はサブフレーム毎に1回決定される。(いくつかの実施形態において、サブフレームは4タイムスロットに等しく、1タイムスロットは5/3msに等しい。)フローのための合計の利用可能な電力1238は、方程式においてPotentialT2POutflowと呼ばれる。
【0061】
高容量パケット524aで送信されるフローiのための合計の利用可能な電力1238は以下のように表してもよい:
【数1】
【0062】
低い待ち時間パケット524bで送信されるフローiのための合計利用可能電力1238は以下のように表してもよい:
【数2】
【0063】
BucketLeveli,nは、サブフレームnにおけるフローiのための累積された電力割当1238bである。T2PInflowi,nはサブフレームnにおけるフローiのための現在の電力割当1238aである。BucketFactor(T2PInflowi,n,FRABi,n)×T2PInflowi,nは、サブフレームnにおけるフローiのためのピーク電力割当1238cである。BucketFactor(T2PInflowi,n,FRABi,n)は合計の利用可能な電力1238のための限定因子、すなわち、サブフレームnにおけるフローiのための合計の利用可能な電力1238が、サブフレームnにおけるフローiのための現在の電力割当1238aを超えることが許される因子を決定するための関数である。FRABi,nはセクター1232の負荷レベルの推定値であり、以下により詳細に記載されるであろう。AllocationStaggerは、同期化問題を回避するために、割当レベルをディザー(dither)するランダム項の振幅であり、rnは、レンジ[−1,1]において実数値の均一に分散された乱数である。
【0064】
サブフレームn+1におけるフローiのための累積された電力割当1238bは以下のように表してもよい:
【数3】
【0065】
T2POutflowi,nは、サブフレームnにおいてフローiに割り当てられる送信された電力422の部分である。T2POutflowi,nのための典型的な方程式は以下にに提供される。BucketLevelSati,n+1は、サブフレームn+1におけるフローiのための累積された電力割当1238bのための飽和レベル1135である。
【0066】
BucketLevelSati,n+1のための例示方程式は以下に提供される。
【0067】
T2POutflowi,nは次のように表現してもよい:
【数4】
【0068】
方程式4において、di,nは、サブフレーム nの期間中に送信されるサブパケットに含まれるフローiからのデータ量である。(サブパケットは、サブフレーム期間中に送信されるパケットの一部である。)SumPayloadnは、di,nの和である。TxT2Pnは、サブフレームの期間中に送信されるサブパケットの電力レベル422である。
【0069】
BucketLevelSati,n+1は以下のように表してもよい。
【数5】
【0070】
BurstDurationFactoriは、フローiがピーク電力割当で1238c送信することを許される時の長さに対する制限である。
【0071】
BurstDurationFactoriは、フローiがピーク電力割当1238cで送信することを許される時間長上の制限である。
【0072】
図13はAT1306上のフロー1316のための現在の電力割当1338aをAT1306が取得してもよい1つの方法を図解する。図示するように、AT1306は、AN1304上で実行しているスケジューラー1340から許可メッセージ1342を受信してもよい。許可メッセージ1342は、AT1306上のフロー1316のいくつかまたはすべてのための現在の電力割当許可1374を含んでいてもよい。受信される現在の電力割当許可1374毎に、AT1306は対応するフロー1316のための現在の電力割当1338aを現在の電力割当許可1374に等しくなるように設定する。
【0073】
いくつかの実施形態において、現在の電力割当1338aを取得することは2ステッププロセスである。第1のステップは、フロー1316のための現在の電力割当許可1374がAN1304から受信されたかどうかを決定することを含む。そうでなければ、次に、AT1306はフロー1216のための現在の電力割当1338aを自律的に決定する。言い換えれば、AT1306はスケジューラー1340からの調停なしにフロー1216のための現在の電力割当1338aを決定する。以下の議論は、AT1306上の1つ以上のフロー1316のための現在の電力割当1338aを自律的に決定するためにAT1306のための例示方法に関連する。
【0074】
図14は、セクター1432内のAN1404からATs1406に送信されているリバースアクティビティビット(RAB)1444を図解する。RAB1444は過負荷表示である。RAB1444は、2つの値の1つであってよい。すなわち、セクター1432が現在ビジーであることを示す第1の値(例えば、+1)またはセクター1432が現在アイドルであることを示す第2の値(例えば、−1)である。以下に説明されるであろうように、RAB1444は、AT1206上のフロー1216のための現在の電力割当1238aを決定するために使用してもよい。
【0075】
図15は、AT1506上の1つ以上のフロー1516のための現在の電力割当1238aを決定するためにAT1506で維持してもよい情報を図解する。図解された実施形態において、各フロー1516は、RAB1444の「迅速な」推定値に関連する。この迅速な推定値は、本明細書では、QRAB1546と呼ばれるであろう。QRAB1546を決定するための例示方法は以下に記載されるであろう。
【0076】
また、各フロー1516は、本明細書において、FRAB1548(これは「フィルターされた」RAB1444を意味する)と呼ばれる、セクター1232の長期的な負荷レベルの推定値に関連する。FRAB1548は、RAB1444の2つの可能な値の間のどこかに位置する実数である。FRAB1548がRAB1444の値に近づけば近づくほど、セクター1432はビジーとなり、より重度の負荷がセクター1432にかけられる。反対に、FRAB1548がRAB1444の値に近づけば近づくほど、セクター1432はアイドルとなり、より少ない負荷がセクター1432にかけられる。FRAB1548を決定する例示的な方法は以下に記載されるであろう。
【0077】
また、各フロー1516はアップワードランピング関数(upward ramping function)およびダウンワードランピング関数(downward ramping function)にも関連している。特定のフロー1516に関連するアップワードランピング関数1552およびダウンワードランピング関数はフロー1516のための現在の電力割当1238aの関数である。フロー1516に関連するアップワードランピング関数1550は、フロー1516のための現在の電力割当1238aの増加を決定するために使用される。反対に、フロー1516に関連したダウンワードランピング関数1552は、フロー1516のための現在の電力割当1238aの減少を決定するために使用される。いくつかの実施形態において、アップワードランピング関数1550とダウンワードランピング関数1552は両方ともFRAB1548の値と、フロー1516のための現在の電力割当1238aに依存する。
【0078】
アップワードランピング関数とダウンワードランピング関数はネットワーク内の各フロー1516のために定義され、フローのAT1506を制御するAN1404からダウンロード可能である。アップワードランピング関数およびダウンワードランピング関数は、引数としてフローの現在の電力割当1238aを有する。アップワードランピング関数はときとして本明細書においてguと呼ばれ、ダウンワードランピング関数はときとして本明細書においてgdと呼ばれるであろう。需要関数として(現在の電力割当1238aの関数でもある)gu/gdの比に言及する。フローの割当で得られたときすべてのフロー需要関数値が等しくなるように、データおよびアクセス端末電力に従って、RLMacアルゴリズムは各フロー1516のための現在の電力割当1238aに収束することが実証できる。この事実を用いて、フロー需要関数の注意深い設計によって、集中型スケジューラーにより達成されるどんなマッピングとも同じ、リソース割当へのフローレイアウトと要件の全体のマッピングを達成することが可能である。しかし、需要関数方法は、最小の制御シグナリングを用いて、純粋に分散された方法でこの全体的なスケジューリング能力を達成する。
【0079】
図16はQRAB1646およびFRAB1648を決定するために使用してもよいAT1606内の例示機能コンポーネントを図解するブロック図である。図示するように、AT1606は、RAB復調コンポーネント1654、マッパー1656、第1および第2単極IIRフィルター1658、1660、および制限装置1662を含んでいてもよい。
【0080】
RAB1644はAN1604からAT1606に通信チャネル1664を介して送信される。RAB復調コンポーネント1654は、当業者に知られている標準技術を用いて受信された信号を復調する。RAB復調コンポーネント1654は対数尤度比(LLR)1666を出力する。マッパー1656は入力としてLLR1666を取り込み、そのスロットのための送信されたRABの推定値である、RABの可能な値間の値(例えば、+1と−1)にLLR1666をマッピングする。
【0081】
マッパー1656の出力は、第1の単極IIRフィルター1658に供給される。第1のIIRフィルター1658は時定数τsを有する。第1のIIRフィルターの出力は制限装置1662に供給される。制限装置1662は、RAB1644の2つの可能な値に対応する、2つの可能な値の1つに第1のIIRフィルター1658の出力を変換する。例えば、RAB1644が−1または+1のいずれかだった場合、制限装置1662は第1のIIRフィルター1658の出力を−1または+1のいずれかに変換する。制限装置1662の出力はQRAB1646である。時定数τsは、AN1604から送信されたRABの現在の値が何であるかの推定値をQRAB1646が表すように選択される。時定数τsのための例示的な値は4タイムスロットである。
【0082】
また、マッパー1656の出力は時定数τlを有する第2の単極IIRフィルター1660にも供給される。第2のIIRフィルター1660の出力はFRAB1648である。時定数τlは時定数τsよりはるかに長い。時定数τlのための例示的な値は384タイムスロットである。
【0083】
第2のIIRフィルタ1660の出力は制限装置に供給されない。従って、上述したように、FRAB1648は、セクター1432がセクター1432がビジーであることを示すRAB1644の第1の値と、セクター1432がアイドルであることを示すRAB1644の第2の値との間のどこかに位置する実数である。
【0084】
図17は、AT1206上のフロー1216のための現在の電力割当1238aを決定するための例示方法1700を図解する。方法1700のステップ1702はフロー1216に関係しているQRAB1546の値を決定することを含んでいる。ステップ1704において、QRAB1546がビジー値(すなわち、セクター1432が現在ビジーであることを示す値)に等しいかどうか決定する。QRAB1546がビジー値に等しいなら、ステップ1706において、現在の電力割当1238aは減少される。すなわち、時刻nにおけるフロー1216のための現在の電力割当1238aは、時刻n−1におけるフロー1216のための現在の電力割当1238a未満である。減少の大きさは、フロー1216のために定義されるダウンワードランピング関数1552を使用して計算してもよい。
【0085】
QRAB1546がアイドル値に等しいなら、ステップ1708において、現在の電力割当1238aは増加される。すなわち、現在の時間期間中におけるフロー1216のための現在の電力割当1238aは、最も最近の時間期間中におけるフロー1216のための現在の電力割当1238aより大きい。増加の大きさはフロー1216のために定義されるアップワードランピング関数1550を用いて計算してもよい。
【0086】
アップワードランピング関数1550とダウンワードランピング関数1552は、現在の電力割当1238aの関数であり、(AN1404によりダウンロード可能な)各フロー1516に対して潜在的に異なる。これがどのようにして、自律割当を用いてフローあたりQoS差別化を達成するかである。また、ランピング関数の値は、FRAB1548を用いて変化してもよく、ランピングのダイナミクスは負荷を用いて変化してもよいことを意味し、これは、より少ない負荷条件の下で定点へのより迅速な収束を可能にする。
【0087】
現在の電力割当1238aが増加される場合、増加の大きさは、以下のように表してもよい:
【数6】
【0088】
現在の電力割当1238aが減少する場合、減少の大きさは以下のように表してもよい:
【数7】
【0089】
T2PUpiはフローiのためのアップワードランピング関数である。T2PDniはフローiのためのダウンワードランピング関数1552である。PilotStrengthn,sは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのパイロット電力の測定値である。いくつかの実施形態において、それは他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのFLパイロット電力の比である。PilotStrengthiは、ランピング関数のT2P引数内のオフセットに対する関数マッピングパイロット強度であり、ANからダウンロード可能である。このようにATにおけるフローの優先度は、PilotStrengthn,s変数により測定されるようにネットワーク内のATのロケーションに基づいて調節してもよい。
【0090】
現在の電力割当1238aは以下のように表してもよい:
【数8】
【0091】
上述の式からわかるように、飽和レベル1135が到達されランピングがゼロに設定されると、現在の電力割当1238aは、指数関数的に減衰する。これは、バースティトラフィックソースのための現在の電力割当の値における持続を可能にし、これに対して、持続時間は典型的なパケット到着間時間よりも長くなければならない。
【0092】
いくつかの実施形態において、QRAB1546は、AT1206のアクティブセット内の各セクターに対して推定される。QRABがATのアクティブセット内のセクターのいずれかに対してビジーであるなら、現在の電力割当1238aは減少される。QRABがATのアクティブセット内のセクターのすべてに対してアイドルであるなら、現在の電力割当1238aが増加される。代わりの実施形態において、他のパラメーターQRABpsを定義してもよい。QRABpsの場合、測定されたパイロット強度が考慮される。(パイロット強度は、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのパイロット電力の測定値である。いくつかの実施形態において、それは他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのFLパイロット電力の比である。)QRABが、下記条件の1つ以上を満たすセクターsに対してビジーであるなら、QRABpsはビジー値に設定される。
【0093】
(1)セクターsはアクセス端末のためのフォワードリンクサービングセクターである。
【0094】
(2)セクターsからのDRCLockビットはアウトオブロック(out-of-lock)であり、セクターsのPilotStrengthn,sはしきい値より大きい。
【0095】
(3)セクターsからのDRCLockビットはインロック(in-lock)であり、セクターsのPilotStrengthn,sはしきい値より大きい。
【0096】
そうでなければ、QRABpsはアイドル値に設定される。QRABpsが決定される実施形態において、QRABpsがアイドルであるとき、現在の電力割当1238aは増加してもよく、QRABpsがビジーのとき、減少してもよい。
【0097】
図18は要求メッセージ1866をAN1804上のスケジューラー1840に送信するAT1806を図解する。また、図18は、AT1806に許可メッセージに1842を送るスケジューラー1840を図解する。いくつかの実施形態において、スケジューラー1840は、独自のイニシアティブで許可メッセージ1842をAT1806に送信してもよい。あるいは、スケジューラー1840は、AT1806によって送られる要求メッセージ1866に応答してAT1806に許可メッセージ1842を送ってもよい。要求メッセージ1866はAT電力ヘッドルーム情報並びにパーフロー(per-flow)長情報を含む。
【0098】
図19は、AT1906がいつ要求メッセージ1866をAN1804に送信するかを決定するために、AT1906に維持されてもよい情報を図解する。図示するように、AT1906は要求比1968に関連していてもよい。要求比1968はリバーストラフィックチャネル208上に送信されるデータに対するリバーストラフィックチャネル208上に送信される要求メッセージサイズ1866の比を示す。いくつかの実施形態において、要求比1968があるしきい値を下回ると、AT1906は要求メッセージ1866をスケジューラー1840に送る。
【0099】
また、AT1906は要求間隔1970に関連していてもよい。要求間隔1970は、最後の要求メッセージ1866がスケジューラー1840に送信されたときからの期間を示す。いくつかの実施形態において、要求間隔1970があるしきい値を超えて増加すると、AT1906は要求メッセージをスケジューラー1840に送信する。そのうえ、要求メッセージ1866をトリガするための両方の方法は、一緒に使用してもよい(すなわち、いずれかの方法がそれを生じると要求メッセージ1866は送信されてもよい)。
【0100】
図20は、セクター2032内のAN 2004上で実行しているスケジューラー2040とATs2006との間の例示相互作用を図解する。図20に示すように、スケジューラー2040は、セクター2032内のATs2006のサブセット2072のための現在の電力割当許可1374を決定してもよい。個別の現在の電力割当許可1374は、AT2006ごとに決定してもよい。サブセット2072内のATs2006が1つ以上のフロー1216を含む場合、スケジューラー2040は、各AT2006上のフロー1216のいくつかまたはすべてのための個別の現在の電力割当許可1374を決定してもよい。スケジューラー2040は周期的にサブセット2072内のATs2006に許可メッセージ2042を送る。スケジューラー2040はサブセット2072の一部ではないセクター2032内のATs2006のための現在の電力割当許可1374を決定しない。代わりに、セクター2032内の残りのATs2006は自律的に独自の現在の電力割当1038aを決定する。許可メッセージ2042は、現在の電力割当許可1374のいくつかまたはすべての保持期間を含んでいてもよい。現在の電力割当許可1374のための保持期間は、現在の電力割当許可1374により指定されるレベルで対応するフロー1216のための現在の電力割当1238aをどのくらい長くAT2006が維持するかを示す。
【0101】
図20で図解されたアプローチに従って、スケジューラー2040はセクター2032内の容量のすべてを満たすようには設計されていない。代わりに、スケジューラー2040は、サブセット2072内のATs2006のための現在の電力割当を決定し、残りのセクター2032容量は、スケジューラー2040からの調停なしに残りのATs2006により効率的に使用される。サブセット2072は時間とともに変化してもよく、各許可メッセージ2042とともに変化してもよい。また、ATs2006のいくつかのサブセット2072に許可メッセージ2042を送信するための決定は、いくつかのフローがあるQoS要件を満足していないことを検出することを含む、任意の数の外部イベントによりトリガされてもよい。
【0102】
図21は、AN2104上で実行しているスケジューラー2140とAT2106の間の別の例示相互作用を図解する。いくつかの実施形態において、AT2106がAT2106上のフロー2116のための現在の電力割当2138aを決定することが可能なら、現在の電力割当2138aの各々は、時間とともに、定常状態値に収束する。例えば、1つのAT210が、送信するデータを有するフロー2116を有する負荷のかけられていないセクター1232に入るなら、そのフロー2116のための現在の電力割当2138aは、そのフロー2116が、全体のセクター2132のスループットを手に入れるまで増加するであろう。しかしながら、それはこれを生じさせるためにある時間かかってもよい。
【0103】
代替アプローチは各AT2106内のフローが究極的に到達する定常状態値の推定値をスケジューラー2140が決定することである。次に、スケジューラー2140は、許可メッセージ2142をすべてのATs2106に送信してもよい。許可メッセージ2142において、フロー2116のための現在の電力割当許可2174は、スケジューラー2140により決定されるように、フロー2116のための定常状態値の推定値に等しいように設定される。許可メッセージ2142を受信すると、AT2106は、AT2106上のフロー2116のための現在の電力割当2138aを、許可メッセージ2142内の定常状態推定値2174に等しく設定する。これが成されると、AT2106は次に、システム条件の何らかの変化を追跡することを可能にし、スケジューラー2140からの更なる調停なしに、フロー2116のための現在の電力割当2138aを自律的に決定してもよい。
【0104】
図22はAN2204上のスケジューラー2240からAT2206に送信される許可メッセージ2242の他の実施形態を図解する。上述したように、許可メッセージ2242は、AT2206上のフロー2216の1つ以上のための現在の電力割当許可2274を含む。さらに、許可メッセージは、現在の電力割当許可2274のいくつかまたはすべてのための保持期間2276を含む。
【0105】
許可メッセージ2242はまた、AT2206上のフロー2216のいくつかまたはすべてのための累積された電力割当許可2278を含む。許可メッセージ2242を受信すると、AT2206は、AT2206上のフロー2216のための現在の電力割当2238bを許可メッセージ2242内の対応するフロー2216のための累積された電力割当許可2278に等しく設定する。
【0106】
図23は、いくつかの実施形態において、AT2306で記憶してもよい電力プロファイル2380を図解する。電力プロファイル2332は、AT2306によりAN204に送信されるパケットのペイロードサイズ420と電力レベル422を決定するために使用してもよい。
【0107】
電力プロファイル2380は、複数のペイロードサイズ2320を含む。電力プロファイル2380に含まれるペイロードサイズ2320は、AT2306により送信されるパケット524のための可能なペイロードサイズ2320である。
【0108】
電力プロファイル2380内の各ペイロードサイズ2320は、各可能な送信モードのための電力レベル2322と関連している。図解した実施形態において、各ペイロードサイズ2320は、高容量電力レベル2322aおよび低い待ち時間電力レベル2322bに関連している。高容量電力レベル2322aは、対応するペイロードサイズ2320を有した高容量パケット524aのための電力レベルである。低い待ち時間電力レベル2322bは、対応するペイロードサイズ2320を備えた低い待ち時間パケット524bのための電力レベルである。
【0109】
図24は、AT2406で記憶してもよい複数の送信条件2482を図解する。いくつかの実施形態において、送信条件2482は、パケット524のためのペイロードサイズ420および電力レベル422の選択に影響を及ぼす。
【0110】
送信条件2482は、割り当てられた電力条件2484を含む。割り当てられた電力条件2484は、AT2406が割り当てられた以上に電力を使用しないことを保証することに一般的に関連している。具体的には、割り当てられた電力条件2484は、パケット524の電力レベル422がAT2406のための合計の利用可能な電力1034を超えないということである。AT2406のための合計の利用可能な電力1034を決定するための種々の例示方法は上述した。
【0111】
伝送条件2482はまた最大電力条件2486を含んでいる。最大電力条件2486は、パケット524の電力レベル422がAT2406のために指定された最大電力レベルを超えないということである。
【0112】
伝送条件2482はまたデータ条件2488を含んでいる。データ条件2488は、パケット524のペイロードサイズ420がAT2406の合計の利用可能な電力1034の観点並びにAT2406が現在送信のために利用可能なデータの量の観点からあまり大きくないことを保証することに一般的に関連する。具体的には、データ条件2488は、パケット524の送信モードのためのより低い電力レベル2322に対応し、(1)送信のための現在利用可能なデータ量と、(2)AT2406のための合計の利用可能な電力1034が対応するデータ量のうちの少ないほうを運ぶことができる電力プロファイル2380にペイロードサイズ2320が無いということである。
【0113】
以下は、送信条件2482の数学的記述を提供する。
【数9】
【0114】
TxT2PNominalPS,TMはペイロードサイズPSと送信モードTMのための電力レベル2322である。Fはフローセット418である。
【0115】
最大電力条件は以下のように表してもよい:
【数10】
【0116】
いくつかの実施形態において、パケット524の電力レベル422は、パケット524の送信期間中のある時点で第1の値から第2の値への遷移が許される。そのような実施形態では、電力プロファイル2380で指定される電力レベル2322は事前遷移値およびポスト遷移値を含んでいる。TxT2PPreTransitionPS,TMは、ペイロードサイズPSおよび送信モードTMのための事前遷移値である。TxT2PPostTransitionPS,TMはペイロードサイズPSのためのポスト遷移値である。TxT2Pmaxは、AT206のために定義される最大電力レベルであり、AT206により測定されるPilotStrengthの関数であってもよい。PilotStrengthは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのパイロット電力の測定値である。いくつかの実施形態において、それは他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのFLパイロット電力の比である。また、この比は、AT206が自律的に実行するアップおよびダウンランピングを制御するために使用されてもよい。また、この比はTxT2Pmaxを制御するために使用されてもよい。その結果、質の悪い地理(例えば、セクターの端)におけるATs206は、他のセクターにおける望ましくない干渉を起こすことを回避するために最大送信電力を制限してもよい。
【0117】
いくつかの実施形態において、データ条件は、パケット524の送信モードのためのより低い電力レベル2322に対応し、以下によって与えられるサイズのペイロードを運ぶことができる電力プロファイル2380にペイロードサイズ2320は無い。
【数11】
【0118】
方程式11において、di,nは、サブフレームnの期間中に送信されるサブパケットに含まれるフロiからのデータ量である。式T2PConversionFactorTMxPotentiaIT2POutflowi,TMはフローiのための送信可能なデータであり、すなわちAT2406のための合計の利用可能な電力1034が相当するデータ量である。T2PConversionFactorTMは、フローiのための合計の利用可能な電力1238をデータレベルに変換するための変換係数である。
【0119】
図25は、パケット524のためのペイロードサイズ420と電力レベル422を決定するためにAT206が実行してもよい例示方法2500を図解する。ステップ2502は電力プロファイル2380からペイロードサイズ2320を選択することを含む。ステップ2504は、パケット524の送信モードのための選択されたペイロードサイズ2320に関連する電力レベル2322を識別することを含む。例えば、パケット524が高容量モードで送信されようとしているなら、ステップ2504は、選択されたペイロードサイズ2320に関連する高容量電力レベル2322aを識別することを含む。反対に、パケットが低い待ち時間モードで送信されようとしているなら、ステップ2504は、選択されたペイロードサイズ2320に関連する低い待ち時間電力レベル2322bを識別することを含む。
【0120】
ステップ2506は、パケットが選択されたペイロードサイズ2320および対応する電力レベル2322で送信されるなら、送信条件2482が満足されたか否かを決定することを含む。ステップ2506において、送信条件2482が満足されるなら、ステップ2508において、選択されたペイロードサイズ2320および対応する電力レベル2322が物理層312に通信される。
【0121】
ステップ2506において、送信条件が満足されないと決定されるなら、ステップ2510において異なるペイロードサイズ2320が電力プロファイル2380から選択される。次に、方法2500はステップ2504に戻り、上述したように進む。
【0122】
マルチフロー割当の裏側にある設計哲学は、合計の利用可能な電力がアクセス端末内の各フローに対して利用可能な電力の和に等しいということである。この方法は、ハードウエア制限により、またはTxT2Pmax制限により、送信電力外でアクセス端末自体が動作するポイントに達するまで動作する。送信電力が制限されているとき、アクセス端末におけるフロー電力割当のさらなる調停が必要である。上述したように、電力制限が無い条件下では、gu/gd需要関数は、RABの正規関数およびフローランピングを介して各フローの現在の電力割当を決定する。今、AT電力が制限されると、フロー割当を設定するための1つの方法は、セクター電力制限に厳格に類似するAT電力を考慮することである。一般に、セクターは、RABを設定するために使用される最大受信電力基準を有し、それは次に各フローの電力割当に導く。ATが電力制限されているとき、そのATにおける各フローは、ATの電力制限が実際には、セクターの受信電力の対応する制限であったならフローが受信したであろう電力に設定されるということである。このフロー電力割当は、AT内の仮想RABを実行することにより、または等価なアルゴリズムによりgu/gd需要関数から直接決定してもよい。このように、イントラ−ATフロープライオリティは維持され、AT間フロープライオリティと一致している。さらに、既存のguおよびgd関数を超える情報は必要ない。
【0123】
ここに記載された実施形態のいくつかまたはすべての種々の特徴の要約が今提供されるであろう。システムは、平均リソース割当(T2PInflow)のデカップリングおよびどのようにこのリソースが(ピークレートおよびピークバースト期間の制御を含む)パケット割当のために使用されるかを考慮に入れる。
【0124】
パケット割当は、すべての場合において自律のままであってもよい。平均リソース割当の場合、スケジューラーまたは自律割当が可能である。これは、スケジュールされたおよび自律割当のシームレスな統合を可能にする。なぜなら、パケット割当プロセスは、両方の場合において同じ動作をし、平均リソースは、必要に応じてしばしばまたはそうではなく更新してもよい。
【0125】
許可メッセージにおけるホールド時間の制御は、最小のシグナリングオーバーヘッドでリソースアリケーションタイミングの正確な制御を可能にする。
【0126】
許可メッセージ中のBucketLevel制御は、時間とともに平均割当に影響を及ぼすことなく、フローへのリソースの迅速な注入を可能にする。これは、「一度だけの」リソース注入の類である。
【0127】
各スケジューラーは、「定点」の推定値または各フローのための適切なリソース割当を作成してもよく、次に、これらの値を各フローにダウンロードしてもよい。これは、ネットワークがその適切な割当(「粗い」割当)に近づく時間を低減し、自律モードは、究極の割当(「精細な割当」)を迅速に達成する。
【0128】
スケジューラーは、フローのサブセットに許可を送ってもよいし、他が自律割当を実行するのを可能にする。このように、あるキーフローにリソース保証を行ってもよいし、残りのフローは、適切に残りのフローに自律的に「充足」する。
【0129】
フローがQoS要件を満足していないときのみ許可メッセージの送信が生じる場合、スケジューラーは、「シェパーディング(shepherding)]関数を実施してもよい。そうでなければ、フローは、自律的に独自の電力割当を設定することを可能にされる。このように、最小のシグナリングとオーバーヘッドでQoS保証を行ってもよい。フローのためのQoS目標を達成するために、シェパーディングスケジューラーは、自律割当の定点ソリューションとは異なる電力割当を許可してもよい。
【0130】
ANは、アップおよびダウンのランピング関数のパーフロー設計を指定してもよい。これらのランピング機能の適切な選択によって、各セクターにおいてわずか1ビットの制御情報を用いて、純粋に自律的な動作のみで任意のパーフローリソース割当を正確に指定することができる。
【0131】
(各ATにおいてスロットごとに更新され、短い時定数でフィルターされた)QRAB設計において暗示される非常に迅速なタイミングは、各フローの電力割当の非常に堅固な制御を可能にし、安定性とサービスエリアを維持しながら全体のセクター容量を最大化する。
【0132】
ピーク電力のパーフロー制御は、平均電力割当とセクター負荷(FRAB)の関数として許可される。これは、全体のセクターと安定性に関する効果を備えたバースティトラフィックの適時性のトレードオフを可能にする。
【0133】
ピーク電力レートでの送信の最大期間のパーフロー制御は、BurstDurationFactorの使用を介して許可される。ピークレート制御と共に、これは、自律のフロー割当のセンタ調整なしにセクターの安定性およびピーク負荷の制御を可能にし、特定のソースタイプへの同調要件を可能にする。
【0134】
バースティソースへの割当はバケット機構およびT2PInflowの持続により優雅に取り扱われ、これは、平均電力の制御を維持しながらバースティソース到着に平均電力割当をマッピングすることを可能にする。T2PInflowフィルタ時定数は、散発的なパケット到着が与えられる持続時間を制御し、それを超えて、T2PInflowは最小の割当に減衰する。
【0135】
FRAB上でランピングするT2PInflowの依存性は、最終の平均電力割当に影響を及ぼすことなく、より少ない負荷がかけられたセクターにおけるより高次のランピングダイナミクスを可能にする。このように、セクターにより少ない負荷がかけられているとき積極的なランピングが実施されてもよく、一方ランピングの積極性を低減することにより高い負荷レベルで良好な安定性が維持される。
【0136】
T2PInflowは、フロープライオリティ、データ要件および利用可能な電力に基づいて、自律動作を介して与えられたフローのための適切な割当への自己同調である。フローが過度に割り当てられると、BucketLevelはBucketLevelSat値に達し、T2PInflow値は、BucketLevelがBucketLevelSat未満であるレベルまで減衰するであろう。従って、これはT2PInflowのための適切な割当である。
【0137】
アップ/ダウンランピング関数設計に基づいて自律割当において利用可能なパーフローQoS差別化の他に、QRABまたはQRABpsを介して、チャネル条件、およびPilotStrength上のランピングの依存性に基づいて、フロー電力割当を制御することも可能である。このように、質の悪いチャネル条件にあるフローは、より低い割当を得てもよく、干渉を低減し、システムの全体の容量を改良し、またはチャネル条件に関係なく全割当を得てもよく、それは、システム容量を犠牲にして均一な動作を維持する。これは、公正/公共の福祉のトレードオフの制御を可能にする。
【0138】
できる限り、各フローのためのAT間およびイントラAT電力割当は、できるだけ位置に依存しない。これは、他のフローが同じATにあってもまたは他のATにあっても構わず、フローの割当は、合計のセクター負荷にのみ依存していることを意味している。いくつかの物理的事実は、どれくらいよくこの目標が達成されるか特に最大AT送信電力、およびHiCapおよびLoLatフローをマージすることについての課題を達成できるかを制限する。
【0139】
このアプローチと一致して、ATパケット割当に利用可能な合計電力は、ATの送信電力制限に従う、AT内の各フローに利用可能な電力の和である。
【0140】
パケット割当に含まれる各フローからのデータ割当を決定するためにどんなルールが使用されようとも、バケット撤回の観点からフローのリソース使用をシステムは常に知っている。このように、フロー間公平は任意のデータ割当ルールに対して保証される。
【0141】
ATの電力が制限され、そのすべてのフローに利用可能な総計の電力を供給できないとき、電力は、AT内で利用可能なより少ない電力に適切な各フローから使用される。すなわち、あたかもフローがセクターを丁度これらのATのフローおよびその最大電力レベルと共有しているかのようにAT内のフローは、互いに関連する適切なプライオリティを維持する(AT電力制限は全体としてセクターの電力制限に類似している)。従って電力制限されたATにより使用されないセクター内の残りの電力は従来どおりセクター内の他のフローに対して利用可能である。
【0142】
1つのAT内の高容量電位データ使用の和が十分に高く、マージングが起こらなかったならパケット間に大きな電力差を導くとき、高容量フローは、低い待ち時間送信にマージ
してもよい。これは、自己干渉システムに適切な送信された電力に平滑さを維持する。特定の高容量フローが、送信するために同じAT内のすべての低い待ち時間に対して待つことができないように、特定の高容量フローが遅延要件を有するとき、高容量フローは、低い待ち時間送信にマージしてもよい。次に、電位データ使用のしきい値に到達すると、フローはそのデータを低い待ち時間送信にマージしてもよい。従って、高容量フローのための遅延要件は、ATを永続性の低い待ち時間フローと共有するときに満足されるかもしれない。セクターに軽い負荷がかけられ、低い待ち時間として高容量フローを送信する際の効率損失が重要ではなく、それゆえマージングが常に可能であるとき、高容量フローは、低い待ち時間送信にマージしてもよい。
【0143】
高容量モードのパケットサイズが、サイズにおいて少なくともPayloadThreshであるときアクティブな低い待ち時間フローが無いとしても高容量フローのセットは低い待ち時間モードで送信してもよい。ATのための最高のスループットは、最大のパケットサイズおよび低い待ち時間送信モードで生じるので、これは、高容量モードフローの電力割当が十分に高いとき、高容量モードフローが最高のスループットを達成することを可能にする。それを別のやり方で言うと、高容量送信のためのピークレートは、低い待ち時間送信のピークレートよりはるかに低い。従って、高容量モードフローは、それが最も高いスループットを達成することが適切な場合、低い待ち時間送信を使用することを許される。
【0144】
各フローは、その最大電力割当を制限するT2Pmaxパラメーターを有する。また、おそらくネットワーク内の位置に依存する、ATの総計の送信電力を制限することは望ましいかもしれない(例えば、2つのセクターの境界にあるとき、ATは別の干渉を作り、安定性に影響を及ぼす)パラメーターTxT2Pmaxは、PilotStrengthの関数であるように設計してもよく、ATの最大の送信電力を制限する。
【0145】
図26はAT2606の実施形態を図解する機能ブロック図である。AT2606は、AT2606の動作を制御するプロセッサー2602を含む。プロセッサー2602また、CPUと呼んでもよい。メモリ2604はリードオンリメモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含んでいてもよく、命令とデータをプロセッサー2602に供給する。メモリ2604の一部は、不揮発性のランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含んでいてもよい。
【0146】
AT2606は、携帯電話のような無線通信装置で具現化してもよく、AT2606と、AN204のような遠隔局との間のオーディオ通信のように、データの送受信を可能にするために送信機2608と受信機2610を含むハウジング2607を含んでいてもよい。送信器2608および受信機2610はトランシーバー2612に結合してもよい。
【0147】
アンテナ2614はハウジング2607に取り付けられ、トランシーバー2612に電気的に接続される。追加のアンテナ(図示せず)も使用されてもよい。送信機2608、受信機2610およびアンテナ2614の動作は技術的に良く知られており、ここに記述される必要はない。
【0148】
AT2606は、またトランシーバー2612によって受信された信号のレベルを検出し定量化するために使用される信号検出器2616を含んでいる。信号検出器2616は、技術的に知られているように、合計エネルギー、擬似雑音(PN)チップあたりのパイロットエネルギー、電力スペクトル密度、及び他の信号のような信号を検出する。
【0149】
AT2606の状態変更器2626は、現在の状態およびトランシーバー2612により受信され信号検出器2616により検出される更なる信号に基づいて、無線通信装置の状態を制御する。無線通信装置は、多数の状態のうちの任意の1つで動作することができる。
【0150】
AT2606は、無線通信装置を制御するために、および無線通信装置が、現在のサービスプロバイダーシステムが不適当であると決定したとき、無線通信装置がどのサービスプロバイダーシステムに転送しなければならないかを決定するために使用されるシステム決定器2628も含む。
【0151】
AT2606の種々のコンポーネントは、データバスに加えて電力バス、制御信号バス、およびステータスバスを含んでいてもよいバスシステム2630により一緒に接続される。しかしながら、明瞭さのために、種々のバスはバスシステム2630として図26において図解される。AT 2606は、また信号の処理で使用されるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)2609を含んでいてもよい。当業者は、図6に図解されるAT2606が特定のコンポーネントのリストというよりはむしろ機能ブロック図であることを理解するであろう。
【0152】
当業者は、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを用いて表してもよいことを理解するであろう。例えば、前記説明を通して参照されてよいデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光学粒子、またはその任意の組み合わせによって表現されてよい。
【0153】
当業者は、さらに、ここに開示されている実施形態に関連して説明された多様な例示的な論理ブロック、モジュール、回路及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実現されてよいことを理解するだろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に説明するために、多様な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路及びステップが、一般的にそれらの機能という点で前述されている。このような機能性がハードウェアとして実現されるのか、あるいはソフトウェアとして実現されるのかは、特定の用途及び全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の用途のために変化する方法で説明された機能性を実現してよいが、このような実現の決定は、本発明の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されるべきではない。
【0154】
ここに開示されている実施形態に関連して説明された多様な例示的な論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブルロジックデバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェア構成要素、あるいはここに説明される機能を実行するように設計されたその任意の組み合わせをもって実現または実行されてよい。汎用プロセッサーは、マイクロプロセッサであってよいが、代替策ではプロセッサーは、任意の従来のプロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラーまたは状態機械であってよい。プロセッサーは、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1台または複数台のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のこのような構成など計算装置の組み合わせとして実現されてもよい。ここに開示された実施形態に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア内、プロセッサーによって実行されるソフトウェアモジュール内、あるいは2つの組み合わせの中で直接的に具現化されてよい。ソフトウェアモジュールはRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスク、CD−ROM、または技術的に既知である任意の他の形式の記憶媒体に常駐してよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサーが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサーに結合される。代替策では、記憶媒体はプロセッサーに一体化してよい。プロセッサー及び記憶媒体はASICに常駐してよい。ASICはユーザー端末に常駐してよい。代替策では、プロセッサー及び記憶媒体はユーザー端末内に別々の構成要素として常駐してよい。
【0155】
開示された実施形態の過去の説明は、当業者が本発明を製造するまたは使用することができるようにするために提供される。これらの実施形態に対する多様な修正は、当業者に容易に明らかになり、ここに定義される一般的な原則は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用されてよい。したがって、本発明はここに示されている実施形態に制限されるのではなく、ここに説明される原則及び新規な特徴と一致する最も幅広い範囲を与えられるべきである。
【技術分野】
【0001】
35U.S.C.119に基づく優先権主張
本特許出願はまた本願の譲受人に譲渡され参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる、2003年8月6日に出願の「分散通信システムのための協同的な自律的なスケジュールされたリソース割当」というタイトルの米国仮出願第60/493,782号の優先権を主張する。
【0002】
本特許出願はまた本願の譲受人に譲渡され参照することにより本明細書に組み込まれる、2003年12月3日に出願された、「通信システムのためのマルチフローリバースリンクMAC」というタイトルの米国仮出願第60/527、081号の優先権を主張する。
【0003】
本発明は一般に無線通信システムに関し、特に、無線通信システム内のアクセス端末の媒体アクセス制御(MAC)層の動作の改良に関する。
【背景技術】
【0004】
通信システムは開始局から物理的に別個のあて先局に情報信号の送信を可能にするために開発されてきた。通信チャネル上の開始局から情報信号を送信する際に、情報信号は最初に通信チャネル上での効率的な送信に適した形態に変換される。結果として生じる変調された搬送波のスペクトルが通信チャネル帯域幅内に制限されるように、情報信号の変換または変調は、情報信号に従って搬送波のパラメーターを変化させることを含む。あて先局において、オリジナル情報信号は、通信チャネルを介して受信された変調された搬送波から複製される。そのような複製は一般的に開始局により採用される変調プロセスの逆を用いて達成される。
【0005】
変調はまた多元接続性、すなわち共通の通信チャネル上のいくつかの信号の同時送信および/または受信を容易にする。多元接続通信システムはしばしば共通通信チャネルへの連続的なアクセスよりもむしろ相対的に短い期間の断続的なサービスを必要とする複数の遠隔加入者ユニットを含む。いくつかの多元接続技術は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)および振幅変調多元接続(AM)のように技術的に知られている。
【0006】
多元接続通信システムは無線または有線であってもよいし音声および/またはデータを運んでもよい。多元接続通信システムにおいて、ユーザー間の通信は1つ以上の基地局を介して行われる。第1の加入者局上の第1のユーザーは、リバースリンクを介してデータを基地局に送信することにより、第2の加入者局上の第2のユーザーに通信する。基地局はデータを受信し、そのデータを別の基地局に送ってもよい。データは、同じ基地局または他の基地局のフォワードチャネルを介して第2の加入者局に送信される。フォワードチャネルは基地局から加入者局への送信を指し、リバースチャネルは、加入者局から基地局への送信を指す。同様に、通信は1つの移動加入者局上の第1のユーザーと地上局上の第2のユーザーとの間で行ってもよい。基地局はリバースチャネル上のユーザーからデータを受信し、公衆交換電話網(PSTN)を介して第2のユーザーにデータを送る。多くの通信システム、例えば、IS−95、W−CDMA、IS−2000において、フォワードチャネルとリバースチャネルには別個の周波数が割り当てられる。
【0007】
データが最適化された通信システムの一例は、高データレート(HDR)通信システムである。HDR通信システムでは、基地局はときどきアクセスネットワークと呼ばれ、遠隔局はときどきアクセス端末(AT)と呼ばれる。ATにより実行される機能性は媒体アクセス制御(MAC)層を含む層のスタックとして組織されてもよい。MAC層は、リバースチャネルの動作に関連するサービスを含む、より高次の層に、あるサービスを提供する。利点は無線通信システム内のATのMAC層の動作の改良により実現されるかもしれない。
【発明の概要】
【0008】
セクター内のアクセスネットワークとの無線通信のために構成されるアクセス端末が開示される。アクセス端末は、リバーストラヒックチャネルをアクセスネットワークに送信するための送信機と、アクセスネットワークから信号を受信するためのアンテナと、プロセッサーと、プロセッサーと電子的に通信するメモリを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可がアクセスネットワークから受信されたか否かを決定することを含む方法を実施するように実行可能である。現在の電力割当許可がまだアクティブであるなら、フローのための現在の電力割当は現在の電力割当許可に等しく設定される。現在の電力割当許可が受信されなかったなら、フローのための現在の電力割当が決定される。方法はまたフローのための累積された電力割当を決定することを含む。フローのための現在の電力割当およびフローのための累積された電力割当は、フローのための合計利用可能な電力を決定するために使用される。
【0009】
フローのための合計の利用可能な電力は、アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定するために使用される。
【0010】
いくつかの実施形態において、フローの合計利用可能な電力は、ピーク電力割当と、フローのための現在の電力割当とフローのための累積された電力割当の少なくとも一部との和のうちの少ないほうに等しくてもよい。フローのためのピーク電力割当は、限定因子により乗算されたフローのための現在の電力割当であってもよい。限定因子はフローのための現在の電力割当に依存していてもよい。フローのための累積された電力割当は、飽和レベルにより制限されていてもよい。
【0011】
現在の電力割当許可がアクセスネットワークから受信されるなら、方法は、現在の電力割当許可のための保持期間を受信することを含んでいてもよい。保持期間は、現在の電力割当許可に等しいフローのための現在の電力割当をどのくらい長くアクセス端末が保持するかを示す。保持期間を満了すると、アクセス端末は、現在の電力割当許可の開始点から現在の電力割当を自律的に決定する。いくつかの実施形態において、方法は、また、アクセスネットワークから、フローのための累積された電力割当を受信することも含む。
【0012】
方法はまた、現在の電力割当許可の要求をアクセスネットワークに送信するための条件が満足されたか否かを含んでいてもよい。条件が満たされていたなら、要求はアクセスネットワークに送信してもよい。いくつかの実施形態において、条件は、リバーストラフィックチャネル上に送信された要求と、リバーストラフィック上に送信されたデータとの比がしきい値を下回るということであってもよい。あるいはまたはさらに、条件は、以前の要求がアクセスネットワークに送信されたときから要求間隔が経過したということであってもよい。
【0013】
アクセス端末と無線通信のために構成されるアクセスネットワークも開示される。アクセスネットワークは、第1の信号をアクセス端末に送信するための送信機と、アクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、プロセッサーと、プロセッサーと電子的に通信するメモリとを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律的な電力割当の定常状態を推定することを含む方法を実施するように実行可能である。複数のフローのための現在の電力割当許可は、推定された定常状態に等しく設定される。許可メッセージは1つ以上のアクセス端末の各々に送信される。特定のアクセス端末に送信される許可メッセージは、そのアクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を含む。
【0014】
セクター内のアクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセスネットワークは、第1の信号を複数のアクセス端末に送信するための送信機と、複数のアクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、プロセッサーと、プロセッサーと電子的に通信するメモリとを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、複数のフローのサブセットのための現在の電力割当許可を決定することを含む方法を実施するように実行可能である。許可メッセージは、複数のフローのサブセットに対応するアクセス端末に送信される。許可メッセージは現在の電力割当許可を含む。アクセス端末は、サブセットに含まれない残りのフローのための現在の電力割当を自律的に決定することが可能である。
【0015】
アクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセス端末は、第1の信号をアクセス端末に送信するための送信機とアクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、プロセッサーと、プロセッサーと電子的に通信するメモリとを含む。命令はメモリに記憶される。命令は、フローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しているかどうかを決定することを含む方法を実施するように実行可能である。フローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足していないなら、許可メッセージがアクセス端末に送られる。許可メッセージはフローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当許可を含む。フローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しているなら、フローは独自の電力割当を自律的に設定することが可能である。
【0016】
セクター内のアクセスネットワークとの無線通信のために構成されるアクセス端末の他の実施形態も開示される。アクセス端末は、アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可がアクセスネットワークから受信されたか否かを決定する手段を含む。アクセス端末はまた、現在の電力割当許可がまだアクティブなら、フローのための現在の電力割当を現在の電力割当許可に等しく設定する手段も含む。現在の電力割当許可が受信されていなかったなら、アクセス端末はフローのための現在の電力割当を決定する手段も含む。また、アクセス端末は、フローのための累積された電力割当を決定する手段も含む。また、アクセス端末は、フローのための現在の電力割当とフローのための累積された電力割当を使用してフローのための合計の利用可能な電力割当を決定する手段も含む。また、アクセス端末は、フローのための合計の利用可能な電力を使用してアクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定する手段も含む。
【0017】
アクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセスネットワークは、1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律的な電力割当の定常状態を推定する手段を含む。また、アクセスネットワークは、複数のフローのための現在の電力割当許可を推定された定常状態値に等しく設定するための手段も含む。アクセスネットワークは、また、1つ以上のアクセス端末の各々へ許可メッセージを送るための手段を含む。特定のアクセス端末に送られた許可メッセージは、そのアクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を含む。
【0018】
セクター内のアクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセスネットワークは、複数のフローのサブセットのための現在の電力割当許可を決定するための手段を含む。アクセスネットワークは、また許可メッセージを複数のフローのサブセットに対応するアクセス端末に送信する手段も含む。許可メッセージは現在の電力割当許可を含む。アクセスネットワークは、またサブセットに無い残りのフローのための現在の電力割当をアクセス端末が自律的に設定することを可能にする手段も含む。
【0019】
アクセス端末との無線通信のために構成されるアクセスネットワークの他の実施形態も開示される。アクセスネットワークは、アクセス端末上のフローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しているか否かを決定する手段を含む。アクセスネットワークは、また、フローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しないなら許可メッセージをアクセス端末に送信する手段も含む。許可メッセージは、フローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当許可を含む。アクセスネットワークは、またフローが少なくとも1つのサービス品質要件を満足しているなら、独自の電力割当を自律的に設定可能にする手段も含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は多数のユーザーをサポートし、ここに議論される実施形態の少なくともいくつかの観点を実施することができる通信システムの一例を図解する。
【図2】図2は、高データレート通信システムにおけるアクセスネットワークおよびアクセス端末を図解するブロック図である。
【図3】図3はアクセス端末上の層のスタックを図解するブロック図である。
【図4】図4はアクセス端末上の高次層、媒体アクセス制御層、および物理層間の例示相互作用を図解するブロック図である。
【図5A】図5Aはアクセスネットワークに送信されている高容量パケットを図解するブロック図である。
【図5B】図5Bは、アクセスネットワークに送信されている低い待ち時間パケットを図解するブロック図である。
【図6】図6は、アクセスネットワーク上に存在するかもしれない異なるタイプのフローを図解するブロック図である。
【図7】図7は高容量パケットのために設定された例示フローを図解するブロック図である。
【図8】図8は低い待ち時間パケットのために設定された例示フローを図解するブロック図である。
【図9】図9は低い待ち時間パケットのフローセット内に高容量フローが含まれるか否かを決定するためにアクセス端末において維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図10】図10は、セクター内のアクセスネットワークおよび複数のアクセス端末を図解するブロック図である。
【図11】図11は、アクセス端末のために利用可能な電力を決定するために使用してもよい例示機構を図解する。
【図12】図12は、セクター内のアクセス端末の少なくともいくつかが複数のフローを含む実施形態を図解するブロック図である。
【図13】図13は、アクセス端末がアクセス端末上のフローのための現在の電力割当を取得してもよい1つの方法を図解するブロック図である。
【図14】図14は、セクター内のアクセスネットワークからアクセス端末に送信されているリバースアクティビティビットを図解するブロック図である。
【図15】図15は、アクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当を決定するためにアクセス端末において維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図16】図16はリバースアクティビティビットの推定値およびセクターの現在の負荷レベルの推定値を決定するために使用してもよいアクセス端末内の例示機能コンポーネントを図解する機能ブロック図である。
【図17】図17はアクセス端末上のフローのための現在の電力割当を決定する例示方法を図解するフロー図である。
【図18】図18は、アクセスネットワーク上のスケジューラーに要求メッセージを送信するアクセス端末を図解するブロック図である。
【図19】図19は、いつ要求メッセージをアクセスネットワークに送信するかをアクセス端末が決定するためにアクセス端末において維持してもよい情報を図解するブロック図である。
【図20】図20は、セクター内のアクセスネットワーク上で実行するスケジューラーとアクセス端末との間の例示相互作用を図解するブロック図である。
【図21】図21はアクセスネットワーク上で実行するスケジューラーとアクセス端末との間の他の例示相互作用を図解するブロック図である。
【図22】図22はアクセスネットワーク上のスケジューラーからアクセス端末に送信される許可メッセージの他の実施形態を図解するブロック図である。
【図23】図23は、アクセス端末において記憶してもよい電力プロファイルを図解するブロック図である。
【図24】図24はアクセス端末において記憶してもよい複数の送信条件を図解するブロック図である。
【図25】図25はパケットのためのペイロードサイズと電力レベルを決定するためにアクセス端末が実行してもよい例示方法を図解するフロー図である。
【図26】図26はアクセス端末の一実施形態を図解する機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書において「例示」という用語は、例、インスタンスまたは例証として機能することを意味するために使用される。「例示」としてここに記載されるいかなる実施形態も他の実施形態に対して好適であるまたは利点があると必ずしも解釈されるべきではない。
【0022】
例示実施形態は、この議論全体にわたって例として提供されるが、代わりの実施形態は本発明の範囲を逸脱することなく種々の観点を含んでいてもよいことに留意する必要がある。具体的には、本発明は、データ処理システム、無線通信システム、移動IPネットワークおよび無線信号を受信して処理することを所望する任意の他のシステムに適用可能である。
【0023】
例示実施形態はスペクトル拡散無線通信システムを採用する。無線通信システムは音声、データ等のような種々のタイプの通信を提供するために広範囲に展開される。これらのシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、またはその他の変調技術に基づいていてもよい。CDMAシステムは増加されたシステム容量を含む他のタイプのシステムに対してある利点を提供する。
【0024】
無線通信システムはここでは、IS−95規格と呼ばれる「デュアルモード広帯域スペクトル拡散セルラーシステムのためのTIA/EIA/IS−95−B移動局−基地局互換規格、ここでは、W−CDMA規格と呼ばれ、ここでは3GPPと呼ばれる「第三世代パートナーシッププロジェクト」という名前の共同体により提供され、文献番号第3GPP TS 25.211、3GPP TS 25.212、3GPP TS 25.213、3GPP TS 25.214、3GPP TS 25.302を含む文献のセットに具現化された規格、ここでは、3GPP2と呼ばれる「第三世代パートナーシッププロジェクト2」という名前の共同体により提供される規格、および正式にはIS−2000 MCと呼ばれ、ここでは、cdma2000と呼ばれるTR−45.5のような1つ以上の規格をサポートするように設計してもよい。上で引用された規格は、参照することにより本明細書に明示的に組み込まれる。
【0025】
本明細書に記載されたシステムと方法は、高データレート(HDR)通信システムで使用してもよい。HDR通信システムは、「第三世代パートナーシッププロジェクト2」という共同体により公布された「cdma2000高レートパケットデータエアーインターフェース仕様」3GPP2 C.S0024−A、バージョン1、2004年3月のような1つ以上の規格に準拠するように設計してもよい。上述の規格の内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0026】
本明細書では、アクセス端末(AT)と呼んでもよいHDR加入者局はモバイルであってもよいし、静止していてもよく、本明細書では、モデムプールトランシーバー(MPTs)と呼んでもよい、1つ以上のHDR基地局と通信してもよい。アクセス端末は、1つ以上のモデムプールトランシーバーを介して、本明細書では、モデムプールコントローラー(MPC)と呼んでもよい、HDR基地局コントローラーに対してデータパケットを送受信する。モデムプールトランシーバーとモデムプールコントローラーは、アクセスネットワークと呼ばれるネットワークの一部である。アクセスネットワークは、複数のアクセス端末間でデータパケットを輸送する。アクセスネットワークはさらに企業イントラネットまたはインターネットのようなアクセスネットワーク外部の更なるネットワークに接続されていてもよく、各アクセス端末とそのような外部のネットワークとの間でデータパケットを輸送してもよい。1つ以上のモデムプールトランシーバーとのアクティブトラフィックチャネル接続を確立したアクセス端末はアクティブアクセス端末と呼ばれ、トラフィック状態にあると言われる。1つ以上のモデムプールトランシーバーとアクティブトラフィックチャネル接続を確立するプロセスにあるアクセス端末は接続セットアップ状態にあると言われる。アクセス端末は、例えば光ファイバーまたは同軸ケーブルを用いて、無線チャネルまたは有線チャネルを介して通信する任意のデータ装置であってよい。アクセス端末はさらにこれらに限定されないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)、外部または内部モデム、または無線または地上通信線電話を含む多数のタイプの装置のいずれであってもよい。アクセス端末が信号をモデムプールトランシーバーに送信する通信チャネルはリバースチャネルと呼ばれる。モデムプールトランシーバーが信号をアクセス端末に送信する通信チャネルはフォワードチャネルと呼ばれる。
【0027】
図1は多数のユーザーをサポートし本明細書で述べられる実施形態の少なくともいくつかの観点を実施することができる通信システム100の一例を図解する。様々なアルゴリズムおよび方法のいずれかを用いてシステム100における送信をスケジュールしてよい。システム100は、各セルがそれぞれ対応する基地局104A−104Gによりサービスされる多数のセル102A−102Gのための通信を提供する。例示実施形態において、基地局104のいくつかは複数の受信アンテナを有し、他は、唯一つの受信アンテナを有する。同様に、基地局104のいくつかは複数の送信アンテナを有し、他は単一の送信アンテナを有する。送信アンテナと受信アンテナの組み合わせに制限は無い。それゆえ、基地局104が複数の送信アンテナと単一の受信アンテナを有したり、または複数の受信アンテナと単一の送信アンテナを有したり、または両方とも単一または複数の送信および受信アンテナを有したりすることが可能である。
【0028】
サービスエリア内の遠隔局106は固定(すなわち、静止)されていてもよいしまたはモバイルであってもよい。図1に示すように、種々の遠隔局がシステム全体にわたって分散されている。各遠隔局106は、例えば、ソフトハンドオフが採用されたか否か、または端末が指定され複数の基地局からの複数の送信を(同時にまたはシーケンシャルに)受信するように動作されるか否かに応じて、いつなんどきでもフォワードチャネルおよびリバースチャネル上の少なくとも1つおよびおそらくは1つ以上の基地局104と通信する。CDMA通信システムにおけるソフトハンドオフは技術的に良く知られており、本発明の譲受人に譲渡される「CDMA携帯電話システムにソフトハンドオフを提供するための方法およびシステム」(Method and System for Providing a Soft Handoff in a CDMA Cellular Telephone System)というタイトルの米国特許第5,101,501号に詳細に記載されている。
【0029】
フォワードチャネルは基地局104から遠隔局106への送信を指し、リバースチャネルは、遠隔局106から基地局104への送信を指す。例示実施形態において、遠隔局106のいくつかは複数の受信アンテナを有し、他は唯一つの受信アンテナを有する。図1において、基地局104Aはデータをフォワードチャネル上の遠隔局106Aおよび106Jに送信し、基地局104Bは、データを遠隔局106Bおよび106Jに送信し、基地局104Cはデータを遠隔局106Cに送信する、等々である。
【0030】
高データレート(HDR)通信システムにおいて、基地局はときどきアクセスネットワーク(AN)と呼ばれ、遠隔局はときどきアクセス端末(AT)と呼ばれる。図2は、HDR通信システムにおけるAN204とAT206を示す。
【0031】
AT206はAN204と無線通信状態にある。上述したように、リバースチャネルは、AT206からAN204への送信を指す。リバーストラフィックチャネル208は図2に示される。リバーストラフィックチャネル208は、特定のAT206からAN204に情報を運ぶリバースチャネルの部分である。もちろん、リバースチャネルは、リバーストラフィックチャネル208に加えて他のチャネルを含んでいてもよい。また、フォワードチャネルは、パイロットチャネルを含む複数のチャネルを含んでいてもよい。
【0032】
AT206により実行される機能性は、層のスタックとして組織されてもよい。図3はAT306上の層のスタックを図解する。層の中には、媒体アクセス制御(MAC)層308がある。高次層310はMAC層308の上に位置する。MAC層308は、リバーストラフィックチャネル208の動作に関連するサービスを含むあるサービスを高次層310に提供する。MAC層308は、リバーストラフィックチャネル(RTC)MACプロトコル314の実施を含む。RTC MACプロトコル314はAT306がリバーストラフィックチャネル208を送信し、AN204がリバーストラフィックチャネル208を受信することが後続する手続を提供する。
【0033】
物理層312はMAC層308の下に位置する。MAC層308は物理層312からあるサービスを要求する。これらのサービスは、AN204へのパケットの物理的な送信に関連する。
【0034】
図4は、AT406の上の高次層410とMAC層408および物理層412の間の例示相互作用を図解する。図示するように、MAC層408は高次層410から1つ以上のフロー416を受信する。フロー416はデータのストリームである。典型的には、フロー416は、ボイスオーバーアイピー(VoIP)、テレビ電話、ファイル転送プロトコル(FTP)、ゲーム等のような特定のアプリケーションに相当する。
【0035】
AT406上のフロー416からのデータはパケットでAN204に送信される。RTC MACプロトコル414に従って、MAC層は、各パケットのフローセット418を決定する。ときどき、AT406上の複数のフロー416が同時に送信するデータを有する。パケットは2以上のフロー416からのデータを含んでいてもよい。しかしながら、時々、送信するデータを有するがパケットに含まれていない1つ以上のフロー416がAT406上にあるかもしれない。パケットのフローセット418は、そのパケットに含まれることになっているAT406上のフロー416を示す。パケットのフローセット418を決定するための例示方法が以下に記載されるであろう。
【0036】
また、MAC層408は各パケットのペイロードサイズ420を決定する。パケットのペイロードサイズ420は、フローセット418からのどれだけのデータがパケットに含まれるかを示す。
【0037】
また、MAC層408は、パケットの電力レベル422を決定する。いくつかの実施形態において、パケットの電力レベル422は、リバースパイロットチャネルの電力レベルに関連して決定される。
【0038】
AN204に送信されるパケット毎に、MAC層408は、パケットに含まれるフローセット418、パケットのペイロードサイズ420、およびパケットの電力レベル422を物理層412に通信する。次に、物理層412は、MAC層308により提供される情報に従ってAN204へのパケットの送信を行う。
【0039】
図5Aおよび5BはAT506からAN504に送信されているパケット524を図解する。パケット524はいくつかの可能な送信モードのうちの1つで送信してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、2つの可能な送信モード、すなわち高容量送信モードと低い待ち時間送信モードがある。図5AはAN504に送信されている高容量パケット524a(すなわち、高容量モードで送信されるパケット524a)を図解する。図5Bは、AN504に送信されている低い待ち時間パケット524b(すなわち、低い待ち時間モードで送信されるパケット524b)を図解する。
【0040】
低い待ち時間パケット524bは、同じパケットサイズの高容量パケット524aより高い電力レベル422で送信される。それゆえ、低い待ち時間パケット524bは、高容量パケット524aよりもより迅速にAN504に到着するであろう。しかしながら、低い待ち時間パケット524bは高容量パケット524aよりもシステム100により多くの負荷を生じる。
【0041】
図6は、AT606に存在してもよい異なるタイプのフロー616を図解する。いくつかの実施形態において、AT606上の各フロー616は特定の送信モードに関連する。可能な送信モードが高容量送信モードおよび低い待ち時間モードである場合、AT606は、1つ以上の高容量フロー616aおよび/または1つ以上の低い待ち時間フロー616bを含んでいてもよい。それは、高容量パケット524aで送信される高容量フロー616aには望ましい。それは、低い待ち時間パケット524bで送信される低い待ち時間フロー616bには望ましい。
【0042】
図7は、高容量パケット724aのための例示フローセット718を図解する。いくつかの実施形態において、送信するデータを有するすべてのフロー716が高容量フロー716aである場合にのみパケット724aが高容量モードで送信される。従って、そのような実施形態において、高容量パケット724a内のフローセット718は単に高容量フロー716aのみを含む。あるいは、AT606の裁量で、低い待ち時間フロー616bが高容量パケット724aに含まれていてもよい。これを行う1つの例示理由は、低い待ち時間フロー616bが十分なスループットを得ていないときである。例えば、低い待ち時間フロー616bのキューが増えていることが検出されるかもしれない。その代わりに、フローは、増加した待ち時間を犠牲にして、高容量モードを用いてスループットを改善してもよい。
【0043】
図8は低い待ち時間パケット824bのための例示フローセット818を図解する。いくつかの実施形態において、送信すべきデータを有する少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bがあるなら、パケット824bは低い待ち時間モードで送信される。低い待ち時間パケット824b内のフローセット818は、送信するデータを有する各低い待ち時間フロー816bを含む。送信するデータを有する高容量フロー816aの1つ以上もフローセット818に含まれていてもよい。しかしながら、送信するデータを有する高容量フロー816aの1つ以上はフローセット818に含まれていなくてもよい。
【0044】
図9は高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bのフローセット818に含まれるかどうかを決定するためにAT906において維持されてもよい情報を図解する。AT906上の各高容量フロー916aは、送信に利用可能なあるデータ量926を有する。また、AT906上の各高容量フロー916aに対してマージ(merge)しきい値928が定義されてもよい。さらに、全体としてAT906に対してマージしきい値930が定義されてもよい。最後に、セクターの負荷レベルの推定値がしきい値未満であるとき、高容量フローのマージング(merging)を生じてもよい。(セクターの負荷レベルの推定値がどのように決定されるかは以下に述べられるであろう。)すなわち、セクターに十分に軽い負荷がかけられるとき、マージングの効率損失は重要ではなく、積極的な使用が可能である。
【0045】
いくつかの実施形態において、2つの条件のいずれかが満足されるなら高容量フロー916aは低い待ち時間パケット524bに含まれる。第1の条件は、AT906上の高容量フロー916aのすべてのための送信可能なデータの和が、AT906に対して定義されるマージしきい値930を超えるということである。第2の条件は、高容量フロー916aのための送信可能なデータ926が高容量フロー916aのために定義されるマージしきい値928を超えるということである。
【0046】
第1の条件は、低い待ち時間パケット824bから高容量パケット724aへの電力遷移に関連する。高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bに含まれないなら、少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bからの送信のために利用可能なデータがある限り、高容量フロー916aからのデータは増加する。高容量フロー916aからあまりにも多くのデータが累積することが許されるなら、高容量パケット724aが送信される次のときに、低い待ち時間パケット824bから高容量パケット724aへの受け入れ難いほど先鋭な電力遷移があるかもしれない。それゆえ、第1の条件に従って、AT906上の高容量フロー916aからの送信可能なデータ926の量が(マージしきい値930により定義される)ある値を超えると、高容量フロー916aから低い待ち時間パケット824bへのデータの「マージング」が許される。
【0047】
第2の条件は、AT906上の高容量フロー916aのためのサービスの質(QOS)要件に関連する。高容量フロー916aのためのマージしきい値928が非常に大きな値に設定されるなら、これは、低い待ち時間パケット824bに含まれるとしても高容量フロー916aはめったにないことを意味する。従って、そのような高容量フロー916aは送信遅延を経験するかもしれない。なぜなら、送信するデータを伴う少なくとも1つの低い待ち時間フロー816bがあるときはいつも高容量フロー916aは送信されないからである。反対に、高容量フロー916aのためのマージしきい値928が非常に小さな値に設定される場合、これは高容量フロー916aが低い待ち時間パケット824bにほとんど常に含まれることを意味する。従って、そのような高容量フロー916aは伝送遅
延をほとんど経験しないかもしれない。しかしながら、そのような高容量フロー916aは、データを送信するためにより多くのセクターリソースを使い果たす。
【0048】
有利に、いくつかの実施形態において、AT906上の高容量フロー916aのいくつかのためのマージしきい値928は非常に大きな値に設定してもよく、一方AT906上の他の高容量フロー916aのためのマージしきい値は非常に小さなマージしきい値928に設定してもよい。そのような設計は有利である。なぜなら、あるタイプの高容量フロー916aは厳格なQOS要件を有し、その他の高容量フローは有さないかもしれないからである。厳格なQOS要件を有し、高容量モードで送信してもよいフロー916の一例はリアルタイムビデオである。リアルタイムビデオは高い帯域幅要件を有し、低い待ち時間モードでの送信は非効率にさせるかもしれない。しかしながら、任意の送信遅延は、リアルタイムビデオのために望ましくない。厳格なQOS遅延要件を有さず、高容量モードで送信してもよいフロー916の一例は、ベストエフォートフロー(best effort flow)916である。
【0049】
図10はセクター1032内のAN1004と複数のATs1006を図解する。セクター1032はAN1004からの信号がAT1006により受信されてもよく、逆もまた同様である地理的領域である。
【0050】
CDMシステムのようないくつかの無線通信システムの1つの特性は、送信が互いに干渉するということである。それゆえ、同じセクター1032内のAT1006間に干渉があり過ぎないことを保証するために、ATs1006が集合的に使用してもよいAN1004で受信された電力量に制限がある。この制限内にATs1006を留めることを保証するために、リバーストラフィックチャネル208上に送信するためにセクター1032内の各ATs1006は、ある電力量1034が利用可能である。各AT1006は、合計の利用可能な電力1034を超えないようにリバーストラフィックチャネル208上にAT1006が送信するパケット524の電力レベルを設定する。
【0051】
AT1006に割り当てられる電力レベル1034は、リバーストラフィックチャネル上にパケット524を送信するためにAT1006が使用する電力レベル422に正確に等しくなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、パケット524の電力レベル422を決定する際にAT1006が選択する電力レベルの離散的なセットがある。AT1006のための合計の利用可能な電力1034は、離散的な電力レベルのいずれかに正確に等しくなくてもよい。
【0052】
いつでも使用されない合計の利用可能電力1034は累積することが可能であり、それはその後の時間に使用されてもよい。従って、そのような実施形態において、AT1006のための合計の利用可能な電力1034は、現在の電力割当1034aプラス累積された電力割当1034bの少なくともある部分に(おおよそ)等しい。AT1006はAT1006のための合計の利用可能電力を超えないようにパケット524の電力レベル422を決定する。
【0053】
AT1006のための合計の利用可能電力1034は、AT1006の現在の電力割当1034aプラスAT1006の累積された電力割当1034bに常に等しくなくてもよい。いくつかの実施形態において、AT1006の合計の利用可能電力1034は、ピーク割当1034cにより制限されてもよい。AT1006のためのピーク割当1034cは、ある限定因子を乗算したAT1006のための現在の電力割当1034aに等しくてもよい。例えば、限定因子が2なら、AT1006のピーク割当1034cは、現在の電力割当1034aの2倍に等しい。いくつかの実施形態において、限定因子は、AT1006のための現在の電力割当1034aの関数である。
【0054】
ATのためのピーク割当1034cを供給することは、ATの送信がどの程度「バースティ」であるかが許されることを制限してもよい。例えば、ある期間にAT1006が送信するデータを有していないことが生じるかもしれない。この期間中に、電力は、AT1006に割当続けられるかもしれない。送信するデータが無いので、割り当てられた電力は累積する。ある時点で、AT1006は、送信すべき相対的に大きなデータ量を突然持つかもしれない。この時点では、累積された電力割当1034bは相対的に大きいかもしれない。AT1006が全体の累積された電力割当1034bを使用することが許されたなら、AT1006の送信された電力は、突然の迅速な増加を経験するかもしれない。
【0055】
しかしながら、AT1006の送信された電力422があまりにも急激に増加するなら、これはシステム100の安定性に影響を及ぼすかもしれない。従って、このような状況でのAT1006の合計の利用可能な電力1034を制限するために、AT1006のためのピーク割当1034cを設けてもよい。累積された電力割当1034bはまだ利用可能であるがその使用は、ピーク割当1034cが制限されるときより多くのパケットに広げられる。
【0056】
図11は、AT206のための合計の利用可能な電力1034を決定するために使用してもよい例示機構を図解する。この機構は、仮想「バケット」1136の使用を含む。周期的な間隔で、新しい現在の電力割当1034aはバケット1136に加えられる。また、周期的な間隔で、AT206によって送信されたパケット524の電力レベル422は、バケット1136を出る。現在の電力割当1034aがパケットの電力レベル422を超える量は、累積された電力割当1034bである。累積された電力割当1034bは、使用されるまでバケット1136にとどまる。
【0057】
利用可能な合計電力1034マイナス現在の電力割当1034aは、バケット1136からの合計の潜在的な引き出しである。AT1006は、AT1006が送信するパケット524の電力レベル422がAT1006のための合計の利用可能な電力1034を超えないことを保証する。上述したように、いくつかの状況の下では、合計利用可能電力1034は、現在の電力割当1034aおよび累積された電力割当1034bの和未満である。例えば、合計の利用可能電力1034は、ピーク電力割当1034cにより制限されてもよい。
【0058】
累積された電力割当1034bは飽和レベル1135により制限されてもよい。いくつかの実施形態において、飽和レベル1135は、ATがピーク電力割当1034cを利用するために許される時間量の関数である。
【0059】
図12はセクター1232内のATs1206の少なくともいくつかが複数のフロー1216を含む実施形態を図解する。そのような実施形態では、別個の利用可能な電力量1238はAT1206上の各フロー1216のために決定されてもよい。AT1206上のフロー1216のための利用可能な電力は、図10−11に関連して上述した方法に従って決定してもよい。具体的には、フロー1216のための合計の利用可能な電力1238は、フロー1216のための現在の電力割当1238aプラスフロー1216のための累積された電力割当1238bの少なくともある部分を含んでいてもよい。さらに、フロー1216のための合計の利用可能な電力1238は、フロー1216のためのピーク割当1238cにより制限されてもよい。各フロー1216のための合計の利用可能な電力1238を決定するために各フロー1216のために、図11に示すような別個のバケット機構が維持されてもよい。AT1206のための合計の利用可能電力1234は、AT1206上の異なるフロー1216のための合計の利用可能電力1238の和を取ることにより決定してもよい。
【0060】
以下は、AT1206上のフロー1216のための合計の利用可能な電力1238の決定において使用してもよい種々の公式およびアルゴリズムの数学的記載を提供する。以下に記載される方程式において、AT1206上の各フローiのための合計の利用可能な電力1238はサブフレーム毎に1回決定される。(いくつかの実施形態において、サブフレームは4タイムスロットに等しく、1タイムスロットは5/3msに等しい。)フローのための合計の利用可能な電力1238は、方程式においてPotentialT2POutflowと呼ばれる。
【0061】
高容量パケット524aで送信されるフローiのための合計の利用可能な電力1238は以下のように表してもよい:
【数1】
【0062】
低い待ち時間パケット524bで送信されるフローiのための合計利用可能電力1238は以下のように表してもよい:
【数2】
【0063】
BucketLeveli,nは、サブフレームnにおけるフローiのための累積された電力割当1238bである。T2PInflowi,nはサブフレームnにおけるフローiのための現在の電力割当1238aである。BucketFactor(T2PInflowi,n,FRABi,n)×T2PInflowi,nは、サブフレームnにおけるフローiのためのピーク電力割当1238cである。BucketFactor(T2PInflowi,n,FRABi,n)は合計の利用可能な電力1238のための限定因子、すなわち、サブフレームnにおけるフローiのための合計の利用可能な電力1238が、サブフレームnにおけるフローiのための現在の電力割当1238aを超えることが許される因子を決定するための関数である。FRABi,nはセクター1232の負荷レベルの推定値であり、以下により詳細に記載されるであろう。AllocationStaggerは、同期化問題を回避するために、割当レベルをディザー(dither)するランダム項の振幅であり、rnは、レンジ[−1,1]において実数値の均一に分散された乱数である。
【0064】
サブフレームn+1におけるフローiのための累積された電力割当1238bは以下のように表してもよい:
【数3】
【0065】
T2POutflowi,nは、サブフレームnにおいてフローiに割り当てられる送信された電力422の部分である。T2POutflowi,nのための典型的な方程式は以下にに提供される。BucketLevelSati,n+1は、サブフレームn+1におけるフローiのための累積された電力割当1238bのための飽和レベル1135である。
【0066】
BucketLevelSati,n+1のための例示方程式は以下に提供される。
【0067】
T2POutflowi,nは次のように表現してもよい:
【数4】
【0068】
方程式4において、di,nは、サブフレーム nの期間中に送信されるサブパケットに含まれるフローiからのデータ量である。(サブパケットは、サブフレーム期間中に送信されるパケットの一部である。)SumPayloadnは、di,nの和である。TxT2Pnは、サブフレームの期間中に送信されるサブパケットの電力レベル422である。
【0069】
BucketLevelSati,n+1は以下のように表してもよい。
【数5】
【0070】
BurstDurationFactoriは、フローiがピーク電力割当で1238c送信することを許される時の長さに対する制限である。
【0071】
BurstDurationFactoriは、フローiがピーク電力割当1238cで送信することを許される時間長上の制限である。
【0072】
図13はAT1306上のフロー1316のための現在の電力割当1338aをAT1306が取得してもよい1つの方法を図解する。図示するように、AT1306は、AN1304上で実行しているスケジューラー1340から許可メッセージ1342を受信してもよい。許可メッセージ1342は、AT1306上のフロー1316のいくつかまたはすべてのための現在の電力割当許可1374を含んでいてもよい。受信される現在の電力割当許可1374毎に、AT1306は対応するフロー1316のための現在の電力割当1338aを現在の電力割当許可1374に等しくなるように設定する。
【0073】
いくつかの実施形態において、現在の電力割当1338aを取得することは2ステッププロセスである。第1のステップは、フロー1316のための現在の電力割当許可1374がAN1304から受信されたかどうかを決定することを含む。そうでなければ、次に、AT1306はフロー1216のための現在の電力割当1338aを自律的に決定する。言い換えれば、AT1306はスケジューラー1340からの調停なしにフロー1216のための現在の電力割当1338aを決定する。以下の議論は、AT1306上の1つ以上のフロー1316のための現在の電力割当1338aを自律的に決定するためにAT1306のための例示方法に関連する。
【0074】
図14は、セクター1432内のAN1404からATs1406に送信されているリバースアクティビティビット(RAB)1444を図解する。RAB1444は過負荷表示である。RAB1444は、2つの値の1つであってよい。すなわち、セクター1432が現在ビジーであることを示す第1の値(例えば、+1)またはセクター1432が現在アイドルであることを示す第2の値(例えば、−1)である。以下に説明されるであろうように、RAB1444は、AT1206上のフロー1216のための現在の電力割当1238aを決定するために使用してもよい。
【0075】
図15は、AT1506上の1つ以上のフロー1516のための現在の電力割当1238aを決定するためにAT1506で維持してもよい情報を図解する。図解された実施形態において、各フロー1516は、RAB1444の「迅速な」推定値に関連する。この迅速な推定値は、本明細書では、QRAB1546と呼ばれるであろう。QRAB1546を決定するための例示方法は以下に記載されるであろう。
【0076】
また、各フロー1516は、本明細書において、FRAB1548(これは「フィルターされた」RAB1444を意味する)と呼ばれる、セクター1232の長期的な負荷レベルの推定値に関連する。FRAB1548は、RAB1444の2つの可能な値の間のどこかに位置する実数である。FRAB1548がRAB1444の値に近づけば近づくほど、セクター1432はビジーとなり、より重度の負荷がセクター1432にかけられる。反対に、FRAB1548がRAB1444の値に近づけば近づくほど、セクター1432はアイドルとなり、より少ない負荷がセクター1432にかけられる。FRAB1548を決定する例示的な方法は以下に記載されるであろう。
【0077】
また、各フロー1516はアップワードランピング関数(upward ramping function)およびダウンワードランピング関数(downward ramping function)にも関連している。特定のフロー1516に関連するアップワードランピング関数1552およびダウンワードランピング関数はフロー1516のための現在の電力割当1238aの関数である。フロー1516に関連するアップワードランピング関数1550は、フロー1516のための現在の電力割当1238aの増加を決定するために使用される。反対に、フロー1516に関連したダウンワードランピング関数1552は、フロー1516のための現在の電力割当1238aの減少を決定するために使用される。いくつかの実施形態において、アップワードランピング関数1550とダウンワードランピング関数1552は両方ともFRAB1548の値と、フロー1516のための現在の電力割当1238aに依存する。
【0078】
アップワードランピング関数とダウンワードランピング関数はネットワーク内の各フロー1516のために定義され、フローのAT1506を制御するAN1404からダウンロード可能である。アップワードランピング関数およびダウンワードランピング関数は、引数としてフローの現在の電力割当1238aを有する。アップワードランピング関数はときとして本明細書においてguと呼ばれ、ダウンワードランピング関数はときとして本明細書においてgdと呼ばれるであろう。需要関数として(現在の電力割当1238aの関数でもある)gu/gdの比に言及する。フローの割当で得られたときすべてのフロー需要関数値が等しくなるように、データおよびアクセス端末電力に従って、RLMacアルゴリズムは各フロー1516のための現在の電力割当1238aに収束することが実証できる。この事実を用いて、フロー需要関数の注意深い設計によって、集中型スケジューラーにより達成されるどんなマッピングとも同じ、リソース割当へのフローレイアウトと要件の全体のマッピングを達成することが可能である。しかし、需要関数方法は、最小の制御シグナリングを用いて、純粋に分散された方法でこの全体的なスケジューリング能力を達成する。
【0079】
図16はQRAB1646およびFRAB1648を決定するために使用してもよいAT1606内の例示機能コンポーネントを図解するブロック図である。図示するように、AT1606は、RAB復調コンポーネント1654、マッパー1656、第1および第2単極IIRフィルター1658、1660、および制限装置1662を含んでいてもよい。
【0080】
RAB1644はAN1604からAT1606に通信チャネル1664を介して送信される。RAB復調コンポーネント1654は、当業者に知られている標準技術を用いて受信された信号を復調する。RAB復調コンポーネント1654は対数尤度比(LLR)1666を出力する。マッパー1656は入力としてLLR1666を取り込み、そのスロットのための送信されたRABの推定値である、RABの可能な値間の値(例えば、+1と−1)にLLR1666をマッピングする。
【0081】
マッパー1656の出力は、第1の単極IIRフィルター1658に供給される。第1のIIRフィルター1658は時定数τsを有する。第1のIIRフィルターの出力は制限装置1662に供給される。制限装置1662は、RAB1644の2つの可能な値に対応する、2つの可能な値の1つに第1のIIRフィルター1658の出力を変換する。例えば、RAB1644が−1または+1のいずれかだった場合、制限装置1662は第1のIIRフィルター1658の出力を−1または+1のいずれかに変換する。制限装置1662の出力はQRAB1646である。時定数τsは、AN1604から送信されたRABの現在の値が何であるかの推定値をQRAB1646が表すように選択される。時定数τsのための例示的な値は4タイムスロットである。
【0082】
また、マッパー1656の出力は時定数τlを有する第2の単極IIRフィルター1660にも供給される。第2のIIRフィルター1660の出力はFRAB1648である。時定数τlは時定数τsよりはるかに長い。時定数τlのための例示的な値は384タイムスロットである。
【0083】
第2のIIRフィルタ1660の出力は制限装置に供給されない。従って、上述したように、FRAB1648は、セクター1432がセクター1432がビジーであることを示すRAB1644の第1の値と、セクター1432がアイドルであることを示すRAB1644の第2の値との間のどこかに位置する実数である。
【0084】
図17は、AT1206上のフロー1216のための現在の電力割当1238aを決定するための例示方法1700を図解する。方法1700のステップ1702はフロー1216に関係しているQRAB1546の値を決定することを含んでいる。ステップ1704において、QRAB1546がビジー値(すなわち、セクター1432が現在ビジーであることを示す値)に等しいかどうか決定する。QRAB1546がビジー値に等しいなら、ステップ1706において、現在の電力割当1238aは減少される。すなわち、時刻nにおけるフロー1216のための現在の電力割当1238aは、時刻n−1におけるフロー1216のための現在の電力割当1238a未満である。減少の大きさは、フロー1216のために定義されるダウンワードランピング関数1552を使用して計算してもよい。
【0085】
QRAB1546がアイドル値に等しいなら、ステップ1708において、現在の電力割当1238aは増加される。すなわち、現在の時間期間中におけるフロー1216のための現在の電力割当1238aは、最も最近の時間期間中におけるフロー1216のための現在の電力割当1238aより大きい。増加の大きさはフロー1216のために定義されるアップワードランピング関数1550を用いて計算してもよい。
【0086】
アップワードランピング関数1550とダウンワードランピング関数1552は、現在の電力割当1238aの関数であり、(AN1404によりダウンロード可能な)各フロー1516に対して潜在的に異なる。これがどのようにして、自律割当を用いてフローあたりQoS差別化を達成するかである。また、ランピング関数の値は、FRAB1548を用いて変化してもよく、ランピングのダイナミクスは負荷を用いて変化してもよいことを意味し、これは、より少ない負荷条件の下で定点へのより迅速な収束を可能にする。
【0087】
現在の電力割当1238aが増加される場合、増加の大きさは、以下のように表してもよい:
【数6】
【0088】
現在の電力割当1238aが減少する場合、減少の大きさは以下のように表してもよい:
【数7】
【0089】
T2PUpiはフローiのためのアップワードランピング関数である。T2PDniはフローiのためのダウンワードランピング関数1552である。PilotStrengthn,sは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのパイロット電力の測定値である。いくつかの実施形態において、それは他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのFLパイロット電力の比である。PilotStrengthiは、ランピング関数のT2P引数内のオフセットに対する関数マッピングパイロット強度であり、ANからダウンロード可能である。このようにATにおけるフローの優先度は、PilotStrengthn,s変数により測定されるようにネットワーク内のATのロケーションに基づいて調節してもよい。
【0090】
現在の電力割当1238aは以下のように表してもよい:
【数8】
【0091】
上述の式からわかるように、飽和レベル1135が到達されランピングがゼロに設定されると、現在の電力割当1238aは、指数関数的に減衰する。これは、バースティトラフィックソースのための現在の電力割当の値における持続を可能にし、これに対して、持続時間は典型的なパケット到着間時間よりも長くなければならない。
【0092】
いくつかの実施形態において、QRAB1546は、AT1206のアクティブセット内の各セクターに対して推定される。QRABがATのアクティブセット内のセクターのいずれかに対してビジーであるなら、現在の電力割当1238aは減少される。QRABがATのアクティブセット内のセクターのすべてに対してアイドルであるなら、現在の電力割当1238aが増加される。代わりの実施形態において、他のパラメーターQRABpsを定義してもよい。QRABpsの場合、測定されたパイロット強度が考慮される。(パイロット強度は、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのパイロット電力の測定値である。いくつかの実施形態において、それは他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのFLパイロット電力の比である。)QRABが、下記条件の1つ以上を満たすセクターsに対してビジーであるなら、QRABpsはビジー値に設定される。
【0093】
(1)セクターsはアクセス端末のためのフォワードリンクサービングセクターである。
【0094】
(2)セクターsからのDRCLockビットはアウトオブロック(out-of-lock)であり、セクターsのPilotStrengthn,sはしきい値より大きい。
【0095】
(3)セクターsからのDRCLockビットはインロック(in-lock)であり、セクターsのPilotStrengthn,sはしきい値より大きい。
【0096】
そうでなければ、QRABpsはアイドル値に設定される。QRABpsが決定される実施形態において、QRABpsがアイドルであるとき、現在の電力割当1238aは増加してもよく、QRABpsがビジーのとき、減少してもよい。
【0097】
図18は要求メッセージ1866をAN1804上のスケジューラー1840に送信するAT1806を図解する。また、図18は、AT1806に許可メッセージに1842を送るスケジューラー1840を図解する。いくつかの実施形態において、スケジューラー1840は、独自のイニシアティブで許可メッセージ1842をAT1806に送信してもよい。あるいは、スケジューラー1840は、AT1806によって送られる要求メッセージ1866に応答してAT1806に許可メッセージ1842を送ってもよい。要求メッセージ1866はAT電力ヘッドルーム情報並びにパーフロー(per-flow)長情報を含む。
【0098】
図19は、AT1906がいつ要求メッセージ1866をAN1804に送信するかを決定するために、AT1906に維持されてもよい情報を図解する。図示するように、AT1906は要求比1968に関連していてもよい。要求比1968はリバーストラフィックチャネル208上に送信されるデータに対するリバーストラフィックチャネル208上に送信される要求メッセージサイズ1866の比を示す。いくつかの実施形態において、要求比1968があるしきい値を下回ると、AT1906は要求メッセージ1866をスケジューラー1840に送る。
【0099】
また、AT1906は要求間隔1970に関連していてもよい。要求間隔1970は、最後の要求メッセージ1866がスケジューラー1840に送信されたときからの期間を示す。いくつかの実施形態において、要求間隔1970があるしきい値を超えて増加すると、AT1906は要求メッセージをスケジューラー1840に送信する。そのうえ、要求メッセージ1866をトリガするための両方の方法は、一緒に使用してもよい(すなわち、いずれかの方法がそれを生じると要求メッセージ1866は送信されてもよい)。
【0100】
図20は、セクター2032内のAN 2004上で実行しているスケジューラー2040とATs2006との間の例示相互作用を図解する。図20に示すように、スケジューラー2040は、セクター2032内のATs2006のサブセット2072のための現在の電力割当許可1374を決定してもよい。個別の現在の電力割当許可1374は、AT2006ごとに決定してもよい。サブセット2072内のATs2006が1つ以上のフロー1216を含む場合、スケジューラー2040は、各AT2006上のフロー1216のいくつかまたはすべてのための個別の現在の電力割当許可1374を決定してもよい。スケジューラー2040は周期的にサブセット2072内のATs2006に許可メッセージ2042を送る。スケジューラー2040はサブセット2072の一部ではないセクター2032内のATs2006のための現在の電力割当許可1374を決定しない。代わりに、セクター2032内の残りのATs2006は自律的に独自の現在の電力割当1038aを決定する。許可メッセージ2042は、現在の電力割当許可1374のいくつかまたはすべての保持期間を含んでいてもよい。現在の電力割当許可1374のための保持期間は、現在の電力割当許可1374により指定されるレベルで対応するフロー1216のための現在の電力割当1238aをどのくらい長くAT2006が維持するかを示す。
【0101】
図20で図解されたアプローチに従って、スケジューラー2040はセクター2032内の容量のすべてを満たすようには設計されていない。代わりに、スケジューラー2040は、サブセット2072内のATs2006のための現在の電力割当を決定し、残りのセクター2032容量は、スケジューラー2040からの調停なしに残りのATs2006により効率的に使用される。サブセット2072は時間とともに変化してもよく、各許可メッセージ2042とともに変化してもよい。また、ATs2006のいくつかのサブセット2072に許可メッセージ2042を送信するための決定は、いくつかのフローがあるQoS要件を満足していないことを検出することを含む、任意の数の外部イベントによりトリガされてもよい。
【0102】
図21は、AN2104上で実行しているスケジューラー2140とAT2106の間の別の例示相互作用を図解する。いくつかの実施形態において、AT2106がAT2106上のフロー2116のための現在の電力割当2138aを決定することが可能なら、現在の電力割当2138aの各々は、時間とともに、定常状態値に収束する。例えば、1つのAT210が、送信するデータを有するフロー2116を有する負荷のかけられていないセクター1232に入るなら、そのフロー2116のための現在の電力割当2138aは、そのフロー2116が、全体のセクター2132のスループットを手に入れるまで増加するであろう。しかしながら、それはこれを生じさせるためにある時間かかってもよい。
【0103】
代替アプローチは各AT2106内のフローが究極的に到達する定常状態値の推定値をスケジューラー2140が決定することである。次に、スケジューラー2140は、許可メッセージ2142をすべてのATs2106に送信してもよい。許可メッセージ2142において、フロー2116のための現在の電力割当許可2174は、スケジューラー2140により決定されるように、フロー2116のための定常状態値の推定値に等しいように設定される。許可メッセージ2142を受信すると、AT2106は、AT2106上のフロー2116のための現在の電力割当2138aを、許可メッセージ2142内の定常状態推定値2174に等しく設定する。これが成されると、AT2106は次に、システム条件の何らかの変化を追跡することを可能にし、スケジューラー2140からの更なる調停なしに、フロー2116のための現在の電力割当2138aを自律的に決定してもよい。
【0104】
図22はAN2204上のスケジューラー2240からAT2206に送信される許可メッセージ2242の他の実施形態を図解する。上述したように、許可メッセージ2242は、AT2206上のフロー2216の1つ以上のための現在の電力割当許可2274を含む。さらに、許可メッセージは、現在の電力割当許可2274のいくつかまたはすべてのための保持期間2276を含む。
【0105】
許可メッセージ2242はまた、AT2206上のフロー2216のいくつかまたはすべてのための累積された電力割当許可2278を含む。許可メッセージ2242を受信すると、AT2206は、AT2206上のフロー2216のための現在の電力割当2238bを許可メッセージ2242内の対応するフロー2216のための累積された電力割当許可2278に等しく設定する。
【0106】
図23は、いくつかの実施形態において、AT2306で記憶してもよい電力プロファイル2380を図解する。電力プロファイル2332は、AT2306によりAN204に送信されるパケットのペイロードサイズ420と電力レベル422を決定するために使用してもよい。
【0107】
電力プロファイル2380は、複数のペイロードサイズ2320を含む。電力プロファイル2380に含まれるペイロードサイズ2320は、AT2306により送信されるパケット524のための可能なペイロードサイズ2320である。
【0108】
電力プロファイル2380内の各ペイロードサイズ2320は、各可能な送信モードのための電力レベル2322と関連している。図解した実施形態において、各ペイロードサイズ2320は、高容量電力レベル2322aおよび低い待ち時間電力レベル2322bに関連している。高容量電力レベル2322aは、対応するペイロードサイズ2320を有した高容量パケット524aのための電力レベルである。低い待ち時間電力レベル2322bは、対応するペイロードサイズ2320を備えた低い待ち時間パケット524bのための電力レベルである。
【0109】
図24は、AT2406で記憶してもよい複数の送信条件2482を図解する。いくつかの実施形態において、送信条件2482は、パケット524のためのペイロードサイズ420および電力レベル422の選択に影響を及ぼす。
【0110】
送信条件2482は、割り当てられた電力条件2484を含む。割り当てられた電力条件2484は、AT2406が割り当てられた以上に電力を使用しないことを保証することに一般的に関連している。具体的には、割り当てられた電力条件2484は、パケット524の電力レベル422がAT2406のための合計の利用可能な電力1034を超えないということである。AT2406のための合計の利用可能な電力1034を決定するための種々の例示方法は上述した。
【0111】
伝送条件2482はまた最大電力条件2486を含んでいる。最大電力条件2486は、パケット524の電力レベル422がAT2406のために指定された最大電力レベルを超えないということである。
【0112】
伝送条件2482はまたデータ条件2488を含んでいる。データ条件2488は、パケット524のペイロードサイズ420がAT2406の合計の利用可能な電力1034の観点並びにAT2406が現在送信のために利用可能なデータの量の観点からあまり大きくないことを保証することに一般的に関連する。具体的には、データ条件2488は、パケット524の送信モードのためのより低い電力レベル2322に対応し、(1)送信のための現在利用可能なデータ量と、(2)AT2406のための合計の利用可能な電力1034が対応するデータ量のうちの少ないほうを運ぶことができる電力プロファイル2380にペイロードサイズ2320が無いということである。
【0113】
以下は、送信条件2482の数学的記述を提供する。
【数9】
【0114】
TxT2PNominalPS,TMはペイロードサイズPSと送信モードTMのための電力レベル2322である。Fはフローセット418である。
【0115】
最大電力条件は以下のように表してもよい:
【数10】
【0116】
いくつかの実施形態において、パケット524の電力レベル422は、パケット524の送信期間中のある時点で第1の値から第2の値への遷移が許される。そのような実施形態では、電力プロファイル2380で指定される電力レベル2322は事前遷移値およびポスト遷移値を含んでいる。TxT2PPreTransitionPS,TMは、ペイロードサイズPSおよび送信モードTMのための事前遷移値である。TxT2PPostTransitionPS,TMはペイロードサイズPSのためのポスト遷移値である。TxT2Pmaxは、AT206のために定義される最大電力レベルであり、AT206により測定されるPilotStrengthの関数であってもよい。PilotStrengthは、他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのパイロット電力の測定値である。いくつかの実施形態において、それは他のセクターのパイロット電力に対するサービングセクターのFLパイロット電力の比である。また、この比は、AT206が自律的に実行するアップおよびダウンランピングを制御するために使用されてもよい。また、この比はTxT2Pmaxを制御するために使用されてもよい。その結果、質の悪い地理(例えば、セクターの端)におけるATs206は、他のセクターにおける望ましくない干渉を起こすことを回避するために最大送信電力を制限してもよい。
【0117】
いくつかの実施形態において、データ条件は、パケット524の送信モードのためのより低い電力レベル2322に対応し、以下によって与えられるサイズのペイロードを運ぶことができる電力プロファイル2380にペイロードサイズ2320は無い。
【数11】
【0118】
方程式11において、di,nは、サブフレームnの期間中に送信されるサブパケットに含まれるフロiからのデータ量である。式T2PConversionFactorTMxPotentiaIT2POutflowi,TMはフローiのための送信可能なデータであり、すなわちAT2406のための合計の利用可能な電力1034が相当するデータ量である。T2PConversionFactorTMは、フローiのための合計の利用可能な電力1238をデータレベルに変換するための変換係数である。
【0119】
図25は、パケット524のためのペイロードサイズ420と電力レベル422を決定するためにAT206が実行してもよい例示方法2500を図解する。ステップ2502は電力プロファイル2380からペイロードサイズ2320を選択することを含む。ステップ2504は、パケット524の送信モードのための選択されたペイロードサイズ2320に関連する電力レベル2322を識別することを含む。例えば、パケット524が高容量モードで送信されようとしているなら、ステップ2504は、選択されたペイロードサイズ2320に関連する高容量電力レベル2322aを識別することを含む。反対に、パケットが低い待ち時間モードで送信されようとしているなら、ステップ2504は、選択されたペイロードサイズ2320に関連する低い待ち時間電力レベル2322bを識別することを含む。
【0120】
ステップ2506は、パケットが選択されたペイロードサイズ2320および対応する電力レベル2322で送信されるなら、送信条件2482が満足されたか否かを決定することを含む。ステップ2506において、送信条件2482が満足されるなら、ステップ2508において、選択されたペイロードサイズ2320および対応する電力レベル2322が物理層312に通信される。
【0121】
ステップ2506において、送信条件が満足されないと決定されるなら、ステップ2510において異なるペイロードサイズ2320が電力プロファイル2380から選択される。次に、方法2500はステップ2504に戻り、上述したように進む。
【0122】
マルチフロー割当の裏側にある設計哲学は、合計の利用可能な電力がアクセス端末内の各フローに対して利用可能な電力の和に等しいということである。この方法は、ハードウエア制限により、またはTxT2Pmax制限により、送信電力外でアクセス端末自体が動作するポイントに達するまで動作する。送信電力が制限されているとき、アクセス端末におけるフロー電力割当のさらなる調停が必要である。上述したように、電力制限が無い条件下では、gu/gd需要関数は、RABの正規関数およびフローランピングを介して各フローの現在の電力割当を決定する。今、AT電力が制限されると、フロー割当を設定するための1つの方法は、セクター電力制限に厳格に類似するAT電力を考慮することである。一般に、セクターは、RABを設定するために使用される最大受信電力基準を有し、それは次に各フローの電力割当に導く。ATが電力制限されているとき、そのATにおける各フローは、ATの電力制限が実際には、セクターの受信電力の対応する制限であったならフローが受信したであろう電力に設定されるということである。このフロー電力割当は、AT内の仮想RABを実行することにより、または等価なアルゴリズムによりgu/gd需要関数から直接決定してもよい。このように、イントラ−ATフロープライオリティは維持され、AT間フロープライオリティと一致している。さらに、既存のguおよびgd関数を超える情報は必要ない。
【0123】
ここに記載された実施形態のいくつかまたはすべての種々の特徴の要約が今提供されるであろう。システムは、平均リソース割当(T2PInflow)のデカップリングおよびどのようにこのリソースが(ピークレートおよびピークバースト期間の制御を含む)パケット割当のために使用されるかを考慮に入れる。
【0124】
パケット割当は、すべての場合において自律のままであってもよい。平均リソース割当の場合、スケジューラーまたは自律割当が可能である。これは、スケジュールされたおよび自律割当のシームレスな統合を可能にする。なぜなら、パケット割当プロセスは、両方の場合において同じ動作をし、平均リソースは、必要に応じてしばしばまたはそうではなく更新してもよい。
【0125】
許可メッセージにおけるホールド時間の制御は、最小のシグナリングオーバーヘッドでリソースアリケーションタイミングの正確な制御を可能にする。
【0126】
許可メッセージ中のBucketLevel制御は、時間とともに平均割当に影響を及ぼすことなく、フローへのリソースの迅速な注入を可能にする。これは、「一度だけの」リソース注入の類である。
【0127】
各スケジューラーは、「定点」の推定値または各フローのための適切なリソース割当を作成してもよく、次に、これらの値を各フローにダウンロードしてもよい。これは、ネットワークがその適切な割当(「粗い」割当)に近づく時間を低減し、自律モードは、究極の割当(「精細な割当」)を迅速に達成する。
【0128】
スケジューラーは、フローのサブセットに許可を送ってもよいし、他が自律割当を実行するのを可能にする。このように、あるキーフローにリソース保証を行ってもよいし、残りのフローは、適切に残りのフローに自律的に「充足」する。
【0129】
フローがQoS要件を満足していないときのみ許可メッセージの送信が生じる場合、スケジューラーは、「シェパーディング(shepherding)]関数を実施してもよい。そうでなければ、フローは、自律的に独自の電力割当を設定することを可能にされる。このように、最小のシグナリングとオーバーヘッドでQoS保証を行ってもよい。フローのためのQoS目標を達成するために、シェパーディングスケジューラーは、自律割当の定点ソリューションとは異なる電力割当を許可してもよい。
【0130】
ANは、アップおよびダウンのランピング関数のパーフロー設計を指定してもよい。これらのランピング機能の適切な選択によって、各セクターにおいてわずか1ビットの制御情報を用いて、純粋に自律的な動作のみで任意のパーフローリソース割当を正確に指定することができる。
【0131】
(各ATにおいてスロットごとに更新され、短い時定数でフィルターされた)QRAB設計において暗示される非常に迅速なタイミングは、各フローの電力割当の非常に堅固な制御を可能にし、安定性とサービスエリアを維持しながら全体のセクター容量を最大化する。
【0132】
ピーク電力のパーフロー制御は、平均電力割当とセクター負荷(FRAB)の関数として許可される。これは、全体のセクターと安定性に関する効果を備えたバースティトラフィックの適時性のトレードオフを可能にする。
【0133】
ピーク電力レートでの送信の最大期間のパーフロー制御は、BurstDurationFactorの使用を介して許可される。ピークレート制御と共に、これは、自律のフロー割当のセンタ調整なしにセクターの安定性およびピーク負荷の制御を可能にし、特定のソースタイプへの同調要件を可能にする。
【0134】
バースティソースへの割当はバケット機構およびT2PInflowの持続により優雅に取り扱われ、これは、平均電力の制御を維持しながらバースティソース到着に平均電力割当をマッピングすることを可能にする。T2PInflowフィルタ時定数は、散発的なパケット到着が与えられる持続時間を制御し、それを超えて、T2PInflowは最小の割当に減衰する。
【0135】
FRAB上でランピングするT2PInflowの依存性は、最終の平均電力割当に影響を及ぼすことなく、より少ない負荷がかけられたセクターにおけるより高次のランピングダイナミクスを可能にする。このように、セクターにより少ない負荷がかけられているとき積極的なランピングが実施されてもよく、一方ランピングの積極性を低減することにより高い負荷レベルで良好な安定性が維持される。
【0136】
T2PInflowは、フロープライオリティ、データ要件および利用可能な電力に基づいて、自律動作を介して与えられたフローのための適切な割当への自己同調である。フローが過度に割り当てられると、BucketLevelはBucketLevelSat値に達し、T2PInflow値は、BucketLevelがBucketLevelSat未満であるレベルまで減衰するであろう。従って、これはT2PInflowのための適切な割当である。
【0137】
アップ/ダウンランピング関数設計に基づいて自律割当において利用可能なパーフローQoS差別化の他に、QRABまたはQRABpsを介して、チャネル条件、およびPilotStrength上のランピングの依存性に基づいて、フロー電力割当を制御することも可能である。このように、質の悪いチャネル条件にあるフローは、より低い割当を得てもよく、干渉を低減し、システムの全体の容量を改良し、またはチャネル条件に関係なく全割当を得てもよく、それは、システム容量を犠牲にして均一な動作を維持する。これは、公正/公共の福祉のトレードオフの制御を可能にする。
【0138】
できる限り、各フローのためのAT間およびイントラAT電力割当は、できるだけ位置に依存しない。これは、他のフローが同じATにあってもまたは他のATにあっても構わず、フローの割当は、合計のセクター負荷にのみ依存していることを意味している。いくつかの物理的事実は、どれくらいよくこの目標が達成されるか特に最大AT送信電力、およびHiCapおよびLoLatフローをマージすることについての課題を達成できるかを制限する。
【0139】
このアプローチと一致して、ATパケット割当に利用可能な合計電力は、ATの送信電力制限に従う、AT内の各フローに利用可能な電力の和である。
【0140】
パケット割当に含まれる各フローからのデータ割当を決定するためにどんなルールが使用されようとも、バケット撤回の観点からフローのリソース使用をシステムは常に知っている。このように、フロー間公平は任意のデータ割当ルールに対して保証される。
【0141】
ATの電力が制限され、そのすべてのフローに利用可能な総計の電力を供給できないとき、電力は、AT内で利用可能なより少ない電力に適切な各フローから使用される。すなわち、あたかもフローがセクターを丁度これらのATのフローおよびその最大電力レベルと共有しているかのようにAT内のフローは、互いに関連する適切なプライオリティを維持する(AT電力制限は全体としてセクターの電力制限に類似している)。従って電力制限されたATにより使用されないセクター内の残りの電力は従来どおりセクター内の他のフローに対して利用可能である。
【0142】
1つのAT内の高容量電位データ使用の和が十分に高く、マージングが起こらなかったならパケット間に大きな電力差を導くとき、高容量フローは、低い待ち時間送信にマージ
してもよい。これは、自己干渉システムに適切な送信された電力に平滑さを維持する。特定の高容量フローが、送信するために同じAT内のすべての低い待ち時間に対して待つことができないように、特定の高容量フローが遅延要件を有するとき、高容量フローは、低い待ち時間送信にマージしてもよい。次に、電位データ使用のしきい値に到達すると、フローはそのデータを低い待ち時間送信にマージしてもよい。従って、高容量フローのための遅延要件は、ATを永続性の低い待ち時間フローと共有するときに満足されるかもしれない。セクターに軽い負荷がかけられ、低い待ち時間として高容量フローを送信する際の効率損失が重要ではなく、それゆえマージングが常に可能であるとき、高容量フローは、低い待ち時間送信にマージしてもよい。
【0143】
高容量モードのパケットサイズが、サイズにおいて少なくともPayloadThreshであるときアクティブな低い待ち時間フローが無いとしても高容量フローのセットは低い待ち時間モードで送信してもよい。ATのための最高のスループットは、最大のパケットサイズおよび低い待ち時間送信モードで生じるので、これは、高容量モードフローの電力割当が十分に高いとき、高容量モードフローが最高のスループットを達成することを可能にする。それを別のやり方で言うと、高容量送信のためのピークレートは、低い待ち時間送信のピークレートよりはるかに低い。従って、高容量モードフローは、それが最も高いスループットを達成することが適切な場合、低い待ち時間送信を使用することを許される。
【0144】
各フローは、その最大電力割当を制限するT2Pmaxパラメーターを有する。また、おそらくネットワーク内の位置に依存する、ATの総計の送信電力を制限することは望ましいかもしれない(例えば、2つのセクターの境界にあるとき、ATは別の干渉を作り、安定性に影響を及ぼす)パラメーターTxT2Pmaxは、PilotStrengthの関数であるように設計してもよく、ATの最大の送信電力を制限する。
【0145】
図26はAT2606の実施形態を図解する機能ブロック図である。AT2606は、AT2606の動作を制御するプロセッサー2602を含む。プロセッサー2602また、CPUと呼んでもよい。メモリ2604はリードオンリメモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含んでいてもよく、命令とデータをプロセッサー2602に供給する。メモリ2604の一部は、不揮発性のランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含んでいてもよい。
【0146】
AT2606は、携帯電話のような無線通信装置で具現化してもよく、AT2606と、AN204のような遠隔局との間のオーディオ通信のように、データの送受信を可能にするために送信機2608と受信機2610を含むハウジング2607を含んでいてもよい。送信器2608および受信機2610はトランシーバー2612に結合してもよい。
【0147】
アンテナ2614はハウジング2607に取り付けられ、トランシーバー2612に電気的に接続される。追加のアンテナ(図示せず)も使用されてもよい。送信機2608、受信機2610およびアンテナ2614の動作は技術的に良く知られており、ここに記述される必要はない。
【0148】
AT2606は、またトランシーバー2612によって受信された信号のレベルを検出し定量化するために使用される信号検出器2616を含んでいる。信号検出器2616は、技術的に知られているように、合計エネルギー、擬似雑音(PN)チップあたりのパイロットエネルギー、電力スペクトル密度、及び他の信号のような信号を検出する。
【0149】
AT2606の状態変更器2626は、現在の状態およびトランシーバー2612により受信され信号検出器2616により検出される更なる信号に基づいて、無線通信装置の状態を制御する。無線通信装置は、多数の状態のうちの任意の1つで動作することができる。
【0150】
AT2606は、無線通信装置を制御するために、および無線通信装置が、現在のサービスプロバイダーシステムが不適当であると決定したとき、無線通信装置がどのサービスプロバイダーシステムに転送しなければならないかを決定するために使用されるシステム決定器2628も含む。
【0151】
AT2606の種々のコンポーネントは、データバスに加えて電力バス、制御信号バス、およびステータスバスを含んでいてもよいバスシステム2630により一緒に接続される。しかしながら、明瞭さのために、種々のバスはバスシステム2630として図26において図解される。AT 2606は、また信号の処理で使用されるデジタルシグナルプロセッサ(DSP)2609を含んでいてもよい。当業者は、図6に図解されるAT2606が特定のコンポーネントのリストというよりはむしろ機能ブロック図であることを理解するであろう。
【0152】
当業者は、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを用いて表してもよいことを理解するであろう。例えば、前記説明を通して参照されてよいデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光学粒子、またはその任意の組み合わせによって表現されてよい。
【0153】
当業者は、さらに、ここに開示されている実施形態に関連して説明された多様な例示的な論理ブロック、モジュール、回路及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実現されてよいことを理解するだろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に説明するために、多様な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路及びステップが、一般的にそれらの機能という点で前述されている。このような機能性がハードウェアとして実現されるのか、あるいはソフトウェアとして実現されるのかは、特定の用途及び全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の用途のために変化する方法で説明された機能性を実現してよいが、このような実現の決定は、本発明の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されるべきではない。
【0154】
ここに開示されている実施形態に関連して説明された多様な例示的な論理ブロック、モジュール及び回路は、汎用プロセッサー、デジタル信号プロセッサー(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブルロジックデバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェア構成要素、あるいはここに説明される機能を実行するように設計されたその任意の組み合わせをもって実現または実行されてよい。汎用プロセッサーは、マイクロプロセッサであってよいが、代替策ではプロセッサーは、任意の従来のプロセッサー、コントローラー、マイクロコントローラーまたは状態機械であってよい。プロセッサーは、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1台または複数台のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のこのような構成など計算装置の組み合わせとして実現されてもよい。ここに開示された実施形態に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア内、プロセッサーによって実行されるソフトウェアモジュール内、あるいは2つの組み合わせの中で直接的に具現化されてよい。ソフトウェアモジュールはRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスク、CD−ROM、または技術的に既知である任意の他の形式の記憶媒体に常駐してよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサーが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサーに結合される。代替策では、記憶媒体はプロセッサーに一体化してよい。プロセッサー及び記憶媒体はASICに常駐してよい。ASICはユーザー端末に常駐してよい。代替策では、プロセッサー及び記憶媒体はユーザー端末内に別々の構成要素として常駐してよい。
【0155】
開示された実施形態の過去の説明は、当業者が本発明を製造するまたは使用することができるようにするために提供される。これらの実施形態に対する多様な修正は、当業者に容易に明らかになり、ここに定義される一般的な原則は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用されてよい。したがって、本発明はここに示されている実施形態に制限されるのではなく、ここに説明される原則及び新規な特徴と一致する最も幅広い範囲を与えられるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セクター内のアクセスネットワークと無線通信するように構成されたアクセス端末において、
アクセスネットワークにリバーストラフィックチャネルを送信する送信機と、
前記アクセスネットワークから信号を受信するアンテナと、
プロセッサーと、
前記プロセッサーと電子通信するメモリと、
前記メモリに記憶され、
前記アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可が前記アクセスネットワークから受信されたかどうかを決定することと、
前記現在の電力割当許可がまだアクティブなら、前記フローのための現在の電力割当を前記現在の電力割当許可に等しく設定することと、
前記現在の電力割当許可が受信されなかったなら、前記フローのための現在の電力割当を決定することと、
前記フローのための累積された電力割当を決定することと、
前記フローのための現在の電力割当および前記フローのための累積された電力割当を用いて前記フローのための合計の利用可能な電力を決定することと、
前記フローのための合計の利用可能な電力を用いて前記アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定すること、
とを備えた方法を実施するように実行可能な命令とを備えたアクセス端末。
【請求項2】
前記フローのための合計の利用可能な電力は、ピーク電力割当と、前記フローのための現在の電力割当および前記フローのための累積された電力割当の少なくとも一部との和のうちの少ない方に等しい、請求項1のアクセス端末。
【請求項3】
前記フローのためのピーク電力割当は限定因子により乗算された前記フローのための現在の電力割当である、請求項2のアクセス端末。
【請求項4】
前記限定因子は、前記フローのための現在の電力割当に依存する、請求項3のアクセス端末。
【請求項5】
前記フローのための累積された電力割当は飽和レベルにより制限される、請求項1のアクセス端末。
【請求項6】
前記現在の電力割当許可が前記アクセスネットワークから受信されるなら、前記方法はさらに、前記現在の電力割当許可のための保持期間であって、どのくらい長く、前記フローのための現在の電力割当を前記現在の電力割当許可に等しく維持できるかを示す保持期間を受信することを備え、前記保持期間が満了すると、前記アクセス端末は自律的に前記現在の電力割当許可の開始点から現在の電力割当を決定する、請求項1のアクセス端末。
【請求項7】
前記方法は、さらに前記アクセスネットワークから前記フローのための累積された電力割当を受信することを備える、請求項1のアクセス端末。
【請求項8】
前記方法は、
現在の電力割当のための要求を前記アクセスネットワークに送信するための条件が満足されたか否かを決定することと、
前記条件が満足されたなら、前記要求を前記アクセスネットワークに送信することとをさらに備えた請求項1の方法。
【請求項9】
前記条件は、前記リバーストラフィックチャネル上に送信されたデータに対する前記リバーストラフィックチャネル上に送信された要求の比がしきい値を下回って減少したことである、請求項8のアクセス端末。
【請求項10】
前記条件は以前の要求が前記アクセスネットワークに送信されてから要求期間が経過したことである、請求項8のアクセス端末。
【請求項11】
アクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記アクセス端末に第1の信号を送信するための送信機と、
前記アクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、
プロセッサーと、
前記プロセッサーと電子通信するメモリと、
メモリに記憶された命令であって、
1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律電力割当の定常状態値を推定することと、
前記複数のフローのための現在の電力割当許可を前記推定された定常状態値に等しく設定することと、
前記アクセス端末上の前記1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を備えた許可メッセージであって特定のアクセス端末に送信される許可メッセージを前記1つ以上のアクセス端末の各々に送信することとを備えた方法を実施するように実行可能な命令と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項12】
セクター内のアクセス端末であって複数のフローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記複数のアクセス端末に第1の信号を送信するための送信機と、
前記複数のアクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、
プロセッサーと、
前記プロセッサーと電子通信するメモリと、
前記メモリに記憶された命令であって、
前記複数のフローのサブセットのための現在の電力割当許可を決定することと、
前記現在の電力割当許可を備えた許可メッセージを前記複数のフローの前記サブセットに対応する前記アクセス端末に送信することと、
前記サブセットにはない残りのフローのための現在の電力割当を前記アクセス端末が自律的に決定可能にすることとを備えた方法を実施するように実行可能な命令と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項13】
フローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記アクセス端末に第1の信号を送信する送信機と、
前記アクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、
プロセッサーと、
前記プロセッサーと電子通信するメモリと、
前記メモリに記憶された命令であって、
前記フローが少なくとも1つのサービスの質要件を満足しているか否かを決定することと、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足していないなら、前記フローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当許可を備えた許可メッセージを前記アクセス端末に送信することと、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足するなら、前記フローが独自の電力割当を自律的に設定可能にすることとを備えた方法を実施するように実行可能な命令と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項14】
セクター内のアクセスネットワークと無線通信するように構成されたアクセス端末において、
前記アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可が前記アクセスネットワークから受信されたか否かを決定する手段と、
前記現在の電力割当許可がまだアクティブならば、前記フローのための現在の電力割当を前記現在の電力割当許可に等しく設定する手段と、
前記現在の電力割当許可が受信されなかったなら、前記フローのための現在の電力割当を決定する手段と、
前記フローのための累積された電力割当を決定する手段と、
前記フローのための現在の電力割当と、前記フローのための累積された電力割当とを用いて、前記フローのための合計の利用可能な電力を決定する手段と、
前記フローのための合計の利用可能な電力を使用して前記アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定する手段と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項15】
アクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律電力割当の定常状態値を推定する手段と、
前記複数のフローのための現在の電力割当許可を前記推定された定常状態値と等しく設定する手段と、
そのアクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を備え特定のアクセス端末に送信される許可メッセージを前記1つ以上のアクセス端末の各々に送信する手段と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項16】
セクター内のアクセス端末であって、複数のフローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記複数のフローのサブセットのための現在の電力割当許可を決定する手段と、
前記現在の電力割当許可を備えた許可メッセージを、前記複数のフローの前記サブセットに対応する前記アクセス端末に送信する手段と、
前記サブセットにない残りのフローのための現在の電力割当を前記アクセス端末が自律的に決定可能にする手段と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項17】
フローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記フローが少なくとも1つのサービスの質要件を満足しているか否かを決定する手段と、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足していないなら、前記フローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当許可を備えた許可メッセージを前記アクセス端末に送信する手段と、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足するなら、前記フローが独自の電力割当を自律的に設定可能にする手段と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項18】
セクター内のアクセスネットワークと無線通信するように構成されたアクセス端末における方法において、
アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可が前記アクセスネットワークから受信されたか否かを決定することと、
前記現在の電力割当許可がまだアクティブなら、前記フローのための現在の電力割当を前記現在の電力割当許可と等しく設定することと、
前記現在の電力割当許可が受信されなかったなら、前記フローのための現在の電力割当を決定することと、
前記フローのための累積された電力割当を決定することと、
前記フローのための現在の電力割当と前記フローのための累積された電力割当を使用して、前記フローのための合計の利用可能な電力を決定することと、
前記フローのための合計の利用可能な電力を使用して、前記アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定することと、
を備えた方法。
【請求項19】
アクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおける方法において、
1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律電力割当の定常状態値を推定することと、
前記複数のフローのための現在の電力割当許可を前記推定された定常状態値と等しく設定することと、
そのアクセス端末上の前記1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を備え、特定のアクセス端末に送信される許可メッセージを、前記1つ以上のアクセス端末に送信することと、
を備えた方法。
【請求項20】
セクター内のアクセス端末であって、複数のフローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおける方法において、
前記複数のフローのサブセットのための現在の電力割当を決定することと、
前記現在の電力割当許可を備えた許可メッセージを、前記複数のフローの前記サブセットに対応する前記アクセス端末に送信することと、
前記サブセットにない残りのフローのための現在の電力割当を前記アクセス端末が自律的に設定可能にすることと、を備えた方法。
【請求項21】
フローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおける方法において、
前記フローが少なくとも1つのサービスの質要件を満足しているか否かを決定することと、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足していないなら、前記フローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当を備えた許可メッセージを前記アクセス端末に送信することと、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足するなら、前記フローが独自の電力割当を自律的に設定することを可能にすることと、
を備えた方法。
【請求項1】
セクター内のアクセスネットワークと無線通信するように構成されたアクセス端末において、
アクセスネットワークにリバーストラフィックチャネルを送信する送信機と、
前記アクセスネットワークから信号を受信するアンテナと、
プロセッサーと、
前記プロセッサーと電子通信するメモリと、
前記メモリに記憶され、
前記アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可が前記アクセスネットワークから受信されたかどうかを決定することと、
前記現在の電力割当許可がまだアクティブなら、前記フローのための現在の電力割当を前記現在の電力割当許可に等しく設定することと、
前記現在の電力割当許可が受信されなかったなら、前記フローのための現在の電力割当を決定することと、
前記フローのための累積された電力割当を決定することと、
前記フローのための現在の電力割当および前記フローのための累積された電力割当を用いて前記フローのための合計の利用可能な電力を決定することと、
前記フローのための合計の利用可能な電力を用いて前記アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定すること、
とを備えた方法を実施するように実行可能な命令とを備えたアクセス端末。
【請求項2】
前記フローのための合計の利用可能な電力は、ピーク電力割当と、前記フローのための現在の電力割当および前記フローのための累積された電力割当の少なくとも一部との和のうちの少ない方に等しい、請求項1のアクセス端末。
【請求項3】
前記フローのためのピーク電力割当は限定因子により乗算された前記フローのための現在の電力割当である、請求項2のアクセス端末。
【請求項4】
前記限定因子は、前記フローのための現在の電力割当に依存する、請求項3のアクセス端末。
【請求項5】
前記フローのための累積された電力割当は飽和レベルにより制限される、請求項1のアクセス端末。
【請求項6】
前記現在の電力割当許可が前記アクセスネットワークから受信されるなら、前記方法はさらに、前記現在の電力割当許可のための保持期間であって、どのくらい長く、前記フローのための現在の電力割当を前記現在の電力割当許可に等しく維持できるかを示す保持期間を受信することを備え、前記保持期間が満了すると、前記アクセス端末は自律的に前記現在の電力割当許可の開始点から現在の電力割当を決定する、請求項1のアクセス端末。
【請求項7】
前記方法は、さらに前記アクセスネットワークから前記フローのための累積された電力割当を受信することを備える、請求項1のアクセス端末。
【請求項8】
前記方法は、
現在の電力割当のための要求を前記アクセスネットワークに送信するための条件が満足されたか否かを決定することと、
前記条件が満足されたなら、前記要求を前記アクセスネットワークに送信することとをさらに備えた請求項1の方法。
【請求項9】
前記条件は、前記リバーストラフィックチャネル上に送信されたデータに対する前記リバーストラフィックチャネル上に送信された要求の比がしきい値を下回って減少したことである、請求項8のアクセス端末。
【請求項10】
前記条件は以前の要求が前記アクセスネットワークに送信されてから要求期間が経過したことである、請求項8のアクセス端末。
【請求項11】
アクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記アクセス端末に第1の信号を送信するための送信機と、
前記アクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、
プロセッサーと、
前記プロセッサーと電子通信するメモリと、
メモリに記憶された命令であって、
1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律電力割当の定常状態値を推定することと、
前記複数のフローのための現在の電力割当許可を前記推定された定常状態値に等しく設定することと、
前記アクセス端末上の前記1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を備えた許可メッセージであって特定のアクセス端末に送信される許可メッセージを前記1つ以上のアクセス端末の各々に送信することとを備えた方法を実施するように実行可能な命令と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項12】
セクター内のアクセス端末であって複数のフローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記複数のアクセス端末に第1の信号を送信するための送信機と、
前記複数のアクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、
プロセッサーと、
前記プロセッサーと電子通信するメモリと、
前記メモリに記憶された命令であって、
前記複数のフローのサブセットのための現在の電力割当許可を決定することと、
前記現在の電力割当許可を備えた許可メッセージを前記複数のフローの前記サブセットに対応する前記アクセス端末に送信することと、
前記サブセットにはない残りのフローのための現在の電力割当を前記アクセス端末が自律的に決定可能にすることとを備えた方法を実施するように実行可能な命令と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項13】
フローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記アクセス端末に第1の信号を送信する送信機と、
前記アクセス端末から第2の信号を受信するためのアンテナと、
プロセッサーと、
前記プロセッサーと電子通信するメモリと、
前記メモリに記憶された命令であって、
前記フローが少なくとも1つのサービスの質要件を満足しているか否かを決定することと、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足していないなら、前記フローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当許可を備えた許可メッセージを前記アクセス端末に送信することと、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足するなら、前記フローが独自の電力割当を自律的に設定可能にすることとを備えた方法を実施するように実行可能な命令と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項14】
セクター内のアクセスネットワークと無線通信するように構成されたアクセス端末において、
前記アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可が前記アクセスネットワークから受信されたか否かを決定する手段と、
前記現在の電力割当許可がまだアクティブならば、前記フローのための現在の電力割当を前記現在の電力割当許可に等しく設定する手段と、
前記現在の電力割当許可が受信されなかったなら、前記フローのための現在の電力割当を決定する手段と、
前記フローのための累積された電力割当を決定する手段と、
前記フローのための現在の電力割当と、前記フローのための累積された電力割当とを用いて、前記フローのための合計の利用可能な電力を決定する手段と、
前記フローのための合計の利用可能な電力を使用して前記アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定する手段と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項15】
アクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律電力割当の定常状態値を推定する手段と、
前記複数のフローのための現在の電力割当許可を前記推定された定常状態値と等しく設定する手段と、
そのアクセス端末上の1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を備え特定のアクセス端末に送信される許可メッセージを前記1つ以上のアクセス端末の各々に送信する手段と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項16】
セクター内のアクセス端末であって、複数のフローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記複数のフローのサブセットのための現在の電力割当許可を決定する手段と、
前記現在の電力割当許可を備えた許可メッセージを、前記複数のフローの前記サブセットに対応する前記アクセス端末に送信する手段と、
前記サブセットにない残りのフローのための現在の電力割当を前記アクセス端末が自律的に決定可能にする手段と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項17】
フローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおいて、
前記フローが少なくとも1つのサービスの質要件を満足しているか否かを決定する手段と、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足していないなら、前記フローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当許可を備えた許可メッセージを前記アクセス端末に送信する手段と、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足するなら、前記フローが独自の電力割当を自律的に設定可能にする手段と、
を備えたアクセスネットワーク。
【請求項18】
セクター内のアクセスネットワークと無線通信するように構成されたアクセス端末における方法において、
アクセス端末上のフローのための現在の電力割当許可が前記アクセスネットワークから受信されたか否かを決定することと、
前記現在の電力割当許可がまだアクティブなら、前記フローのための現在の電力割当を前記現在の電力割当許可と等しく設定することと、
前記現在の電力割当許可が受信されなかったなら、前記フローのための現在の電力割当を決定することと、
前記フローのための累積された電力割当を決定することと、
前記フローのための現在の電力割当と前記フローのための累積された電力割当を使用して、前記フローのための合計の利用可能な電力を決定することと、
前記フローのための合計の利用可能な電力を使用して、前記アクセスネットワークに送信されるパケットのための電力レベルを決定することと、
を備えた方法。
【請求項19】
アクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおける方法において、
1つ以上のアクセス端末上の複数のフローのための自律電力割当の定常状態値を推定することと、
前記複数のフローのための現在の電力割当許可を前記推定された定常状態値と等しく設定することと、
そのアクセス端末上の前記1つ以上のフローのための現在の電力割当許可を備え、特定のアクセス端末に送信される許可メッセージを、前記1つ以上のアクセス端末に送信することと、
を備えた方法。
【請求項20】
セクター内のアクセス端末であって、複数のフローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおける方法において、
前記複数のフローのサブセットのための現在の電力割当を決定することと、
前記現在の電力割当許可を備えた許可メッセージを、前記複数のフローの前記サブセットに対応する前記アクセス端末に送信することと、
前記サブセットにない残りのフローのための現在の電力割当を前記アクセス端末が自律的に設定可能にすることと、を備えた方法。
【請求項21】
フローを備えたアクセス端末と無線通信するように構成されたアクセスネットワークにおける方法において、
前記フローが少なくとも1つのサービスの質要件を満足しているか否かを決定することと、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足していないなら、前記フローのための現在の電力割当許可または累積された電力割当を備えた許可メッセージを前記アクセス端末に送信することと、
前記フローが前記少なくとも1つのサービスの質要件を満足するなら、前記フローが独自の電力割当を自律的に設定することを可能にすることと、
を備えた方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2013−9377(P2013−9377A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−159701(P2012−159701)
【出願日】平成24年7月18日(2012.7.18)
【分割の表示】特願2009−284393(P2009−284393)の分割
【原出願日】平成16年8月3日(2004.8.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−159701(P2012−159701)
【出願日】平成24年7月18日(2012.7.18)
【分割の表示】特願2009−284393(P2009−284393)の分割
【原出願日】平成16年8月3日(2004.8.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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