説明

分離体製造装置、分離体製造方法

【課題】 付着体が表面に付着した付着金属体を金属体から分離する際により分離性などに利点を有する分離体製造装置、分離体製造方法を提供する。
【解決手段】 金属体たる鋼材粉に付着体たる油が表面に付着した油付着鋼材粉16は、分離体製造装置100の加熱加圧炉100aに収容される。高圧熱風孔24から高圧熱風を導入して油付着鋼材粉16周囲のガス雰囲気圧を上昇させるように加圧し、加熱することで鋼材粉または油を主に含むように鋼材粉を主に含む分離体と油を主に含む分離体とを製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分離体製造装置、分離体製造方法、特に金属体表面に付着体が付着した付着金属体から前記金属体を主に含む分離体と前記付着体を主に含む分離体とのうち少なくとも一方を製造する分離体製造装置、分離体製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属体表面に付着体が付着した付着金属体を前記金属体または前記付着体を主に含むように分離する方法が報告されている。例えばステンレス鋼屑を例示して説明すると、金属体たるステンレス鋼屑に付着した付着体たる油を除去する技術として、幾つかのものが提案されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、ステンレス鋼屑を遠心分離や圧搾によって付着した油を分離すると共に、ステンレスの塊とされたうえ、仮焼され、残った油を焼き尽くして製造する方法が提案されている。
【0004】
また、例えば、下記特許文献2や下記特許文献3には、気密の釜内に入れられ、静止しの状態で外から加熱され、油が蒸発、分離される方法が提案されている。
【0005】
下記特許文献4や下記特許文献5にも形成された塊がプツシャで押されて一方向に略連続的に移動する間に間接加熱され、油が蒸発、分離される方法が提案されている。
【0006】
下記特許文献6には、油が付着したステンレス鋼屑を、還元性雰囲気中を撹拌しながら連続的に通過させると共に、外部から間接加熱することによって油を蒸発させる方法が提案されている。
【特許文献1】特公昭52−35003号公報
【特許文献2】特公昭58−44106号公報
【特許文献3】特開平3−237191号公報
【特許文献4】特開平7−34086号公報
【特許文献5】特開平7−126761号公報
【特許文献6】特開2004−27349号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1、4、5に係る方法では付着体たる油を燃焼させてしまうので油を回収することができない場合もある。また、上記特許文献2、3、6に係る方法のように加熱して油を蒸発させる方法では、油とステンレス鋼屑とがどれほどの精度で両者を分離できたかという分離度や分離にどれほどの時間がかかるかという分離効率などの分離性の面が芳しくない場合もある。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、付着体が表面に付着した付着金属体を金属体から分離する際により分離性などに利点を有する分離体製造装置、分離体製造方法を提供することをその主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、金属体表面に付着体が付着した付着金属体から分離された前記金属体を主に含む分離体と前記付着体を主に含む分離体とのうち少なくとも一方を製造する分離体製造装置であって、前記付着金属体の周囲のガス雰囲気圧を上昇させるように加圧する加圧装置と、前記加圧時に前記付着金属体を加熱する加熱装置とを含むことを特徴とする。
【0010】
さらに、前記付着金属体は磁性を有する磁性金属体であり、前記磁性金属体と前記分離体のうち少なくとも一方の近傍に磁石を含むと好適である。
【0011】
さらに、前記付着体を主に含む分離体が搬送される搬送路に前記金属体の通過の障害となる分離フィルタを含むと好適である。
【0012】
さらに、前記分離フィルタは、複数の単位フィルタを含み、前記分離フィルタは、前記単位フィルタ間の間隙の大きさを可変とすると好適である。
【0013】
さらに、前記分離フィルタの少なくとも一端に磁石を含み、この磁石の磁力を制御して前記単位フィルタ間の間隙の大きさを可変とすると好適である。
【0014】
前記複数の単位フィルタは、弾性体を構成する部材であると好適である。
【0015】
さらに、発火を防止する発火防止剤を添加することを含むと好適である。
【0016】
さらに、前記付着体を乳化させることを含むと好適である。
【0017】
さらに、前記付着体を乳化させることを防止すると好適である。
【0018】
本発明は、金属体表面に付着体が付着した付着金属体から分離された前記金属体を主に含む分離体と前記付着体を主に含む分離体とのうち少なくとも一方を製造する分離体製造方法であって、前記付着金属体の周囲のガス雰囲気圧を上昇させるように加圧する加圧工程と、前記加圧時に前記付着金属体を加熱する加熱工程と、を含むことを特徴とする。
【0019】
さらに、前記金属体は磁性を有する磁性金属体であり、磁力により前記分離がなされると好適である。
【0020】
さらに、前記付着体を主に含む分離体が搬送される搬送路に前記金属体の通過の障害となる分離フィルタを含むと好適である。
【0021】
さらに、前記分離フィルタは、複数の単位フィルタを含み、前記分離フィルタは、前記単位フィルタ間の間隙の大きさを可変とすると好適である。
【0022】
さらに、前記分離フィルタの少なくとも一端に磁石を含み、この磁石の磁力を制御して前記単位フィルタ間の間隙の大きさを可変とすると好適である。
【0023】
前記複数の単位フィルタは、弾性体を構成する部材であると好適である。
【0024】
さらに、発火を防止する発火防止剤を添加することを含むと好適である。
【0025】
さらに、前記付着体を乳化させることを含むと好適である。
【0026】
さらに、前記付着体を乳化させることを防止すると好適である。
【発明の効果】
【0027】
付着体が表面に付着した付着金属体を金属体から分離する際により分離性などに利点を有する分離体製造装置、分離体製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態については、本発明を実施するための一形態に過ぎず、本発明は本実施形態によって限定されるものではない。
【0029】
本実施形態では、好適であることから例示的に、金属体として鋼材粉を、付着体として油を、付着金属体として、鋼材粉に油が付着した油付着鋼材粉を用いて説明しているがこれに限定されるものではない。金属体、付着体、付着金属体は適宜選択して用いることができる。
【0030】
金属体としては、本実施形態においてステンレス鋼等の鋼材などのFe、Ni、Coこれらの合金等の磁性体を含む金属体であると好適であるが、これに限られない。金属体とは、例えば、アルミ、金、銀、銅、合金や酸化物、セラミックスなどの金属元素(例えば、重金属、軽金属、貴金属、卑金属、遷移金属、非遷移金属金属などの元素)を少しでも含むものまたは主に含むものであってもよい。なお、金属体の個々の形状は分離性などの観点から粉体、屑、塊状などであると好適である。
【0031】
付着体としては表面に付着している物質であればよく、液体、固体、ゲル、ゾルなど様々な態様であってよい。例えば、切削油、潤滑油など表面に付着した油脂や防錆剤などであってもよい。特に水によって乳化させて粘性を低下させるなどの場合には水よりも粘性の大きいものが付着体であると乳化による粘性低下の効果を得られやすい。
【0032】
「分離体製造装置」
図1には、本実施形態に係る分離体製造装置100が示される。分離体製造装置100は、加熱と加圧により最初に鋼材粉を主に含む分離体と油を主に含む分離体とに分離する加熱加圧炉100aと、加熱加圧炉100aによって油を主に含む分離体が処理され、外部に回収される油処理部100bとから構成されている。
【0033】
加熱加圧炉100aは、加熱加圧炉100aにおいて加熱、加圧処理される油付着鋼材粉16が収容される収容部10と、収容部10に蓋をして、油付着鋼材粉16に対して加熱加圧処理を可能とする蓋部20とから構成されている。
【0034】
収容部10は、その内部に油付着鋼材粉16を内部に収容したメッシュの細かい収容袋14(バスケット等)を備えることが可能な収容構造である。収容構造は、加熱加圧炉100aの外壁が側面壁となり、油処理部100bの一部たる後述の電磁石板32の一面が底面となっているものである。蓋部20を開き、油付着鋼材粉16を内部に収容した収容袋14を収容構造中に、具体的には電磁石板32の一面上に配置する。
【0035】
蓋部20は、収容部10に蓋をして密封し、加熱加圧炉100aで油付着鋼材粉16に対して加熱加圧処理を可能とする。この密封のために蓋部20の下端部側面壁外側に設けられ、収容部10の上端部側壁面外側に設けられた密封用部材12と接合体18を介して接合する密封用部材22を有している。密封用部材12と密封用部材22を接合体18で接合することにより加熱加圧炉100aはその上端が蓋され、密封される。下端部に関しては電磁石板32の一面により電磁石板32に貫通して設けられた穴たる油輸送路34以外を除き密封された状態となっている。この密封により、加熱加圧炉100aは加熱加圧処理を可能とすることができる。
【0036】
蓋部20は、その上端部に油付着鋼材粉16に対して加熱加圧処理する高圧熱風孔24と、加熱加圧炉100aの圧力バランスを制御する圧力安全弁26、水蒸気を油付着鋼材粉16表面に供給するスチーム孔28が備えられている。また、加熱加圧炉100a内の温度制御、圧力制御にそれぞれ用いられる温度計(図示せず)、圧力計(図示せず)が備えられている。
【0037】
高圧熱風孔24からは、矢印Aで示されるように加熱炉100aの内部を分離体製造装置100の下部へ吹き付けるように油付着鋼材粉16に向かって高圧熱風が導入される。本実施形態では、熱風の温度は油の発火点以下、例えば150〜300℃の温度に加熱加圧炉100aの内部、特に油付着鋼材粉16を加熱する。また、圧力は加熱加圧炉100aの内部圧で10KPa程度とするように加圧する。加圧状態は圧力安全弁26も制御して適切な加圧状態に制御する。なお、油の再利用には油が発火しない方が好適であるが油を再利用しない場合には発火させ、燃焼させてもよい。
【0038】
本実施形態では、スチーム孔28から水蒸気が導入され、加熱加圧された状態の油付着鋼材粉16の表面を加湿する。
【0039】
加湿により、油付着鋼材粉16の表面に付着している油は乳化され、鋼材粉から分離されやすくなり、分離性が向上する。なお、一方で乳化した油は再利用が乳化していないものと比べ、油の再利用に支障となり易い傾向にもあるので、そのような場合には水蒸気を供給せずに加湿をしない方が好適である。
【0040】
また、加湿により、油付着鋼材粉16の表面に付着している油の発火を防止することができる。これにより油の発火が防止されるので、加熱による温度の上昇、加圧による圧力の上昇をさらに図ることができ、分離性をさらに向上させることができる。なお、本実施形態では、発火防止として水蒸気を導入しているがこれに限られず、発火を防止するガス(希ガス、窒素ガスなど)、液体、固体など付着体たる油の発火を存在しないときよりも防止する発火防止剤一般を適宜選択して適用することができる。
【0041】
油処理部100bは、加熱加圧炉100aで最初に分離された油をさらに磁気的、物理的に分離する分離部30と、分離部30で分離された油を受ける油受け部40とから構成される。
【0042】
分離部30は、加熱加圧炉100aの底面ともなる電磁石板32と、この電磁石板32の加熱加圧炉100aの底面の背面を一端とする弾性体たるばね36、ばね36のもう一端となる電磁石板38とから構成される。
【0043】
電磁石板32は、本実施形態のように電磁石であると磁力の有無をコントロールできるので好適であるがこれに限られることなく、磁石一般、永久磁石であってもよい。電磁石板32または電磁石板38はいずれか一方を磁石でなく、Fe、Ni、Coおよびこれらの合金などの磁性体に変えることも可能である。
【0044】
電磁石板32には、電磁石板32を貫通した穴であって加熱加圧炉100aで最初に分離された油を電磁石板32上面から下面へ通過させる油輸送路34を有している。油輸送路34を通過した油はばね36に至り、接触する。
【0045】
ばね36は、油輸送路34を通過した油中にまだ鋼材粉が含まれている場合にその通過の障害となる分離フィルタとなるものである。ばね36に変えて濾過することができる紙や布、メッシュ、膜などのフィルタ一般を用いてもよい。
【0046】
ばね36は図2に示されるように縮まされた状態で油から鋼材粉を分離する。縮めた状態でばね36を構成する単位ばねの間の間隙が小さくなる。単位ばねの間の間隙が小さくなることで、油がばね36から逃げてしまうことを防止して、より多くの単位ばねを通過することとなり、油から鋼材粉を分離する分離性が向上する。
【0047】
ばね36を縮めるには、本実施形態では好適であることから電磁石板32と電磁石板38との磁力によって縮めているがこれに限られることなく、他の電磁的圧縮方法、物理的方法を用いて縮めてもよく、例えばモータなどの回転駆動力、アクチュエータなどの直線駆動力、正負の電荷を利用したクーロン力などによって縮めてもよい。
【0048】
なお、本実施形態では分離性の向上性の観点からばね36は単位フィルタたる複数の単位ばねから構成されているが用途などに応じて分離度がそれほど要しないなどの場合などには、単一の単位ばねからのみ構成するとし、分離効率の向上を図るなどしてもよい。
【0049】
また、ばね36など通過の障害となる分離フィルタを構成する単位フィルタは、その表面が粗いと鋼材粉がその粗い表面に引っかかりやすくなるので分離度が向上し、好適である。
【0050】
本実施形態に係るばね36など通過の障害となる分離フィルタは単位フィルタ間の間隙を可変とすると好適である。図3は図2と比較して間隙を大きくしたばね36の態様が示される。メンテナンス時などにばね36が図3に示されるように単位フィルタ間の間隙を大きくすると、単位フィルタ間に捕らえられた鋼材粉を取り除きやすくなり好適である。特にばねなどの弾性体であるとその伸縮力を利用して単位フィルタ間の間隙を可変としやすいなどの観点から好適である。
【0051】
油受け部40は、ばね26を通過した油を受ける受け皿44と、受け皿44の底面に形成された油輸送路42から構成される。最終的に分離された油を主に含む分離体は油輸送路42を通じて分離体製造装置100外へ輸送される。
【0052】
油受け部の上部に通気口35が備えられている。本実施形態では、油処理部100bは通気口35を通じて外気と接しており、密封された構造ではないが、油輸送路42へ油を押し出しやすくするなどで密封性が必要となる場合などは通気口35を塞ぎ密封状態してもよい。
【0053】
「分離体製造方法」
図1で示される上述の分離体製造装置100を用いて、油付着鋼材粉16から鋼材粉と油とをそれぞれ主に含むように鋼材粉を主に含む分離体と油を主に含む分離体とのうち少なくとも一方を製造する分離体製造方法について説明する。
【0054】
分離体製造装置100において、加熱加圧炉100aは蓋部10が開かれた状態となっている。この状態で、油付着鋼材粉16がその内部に収容された収容袋14を収容部10中に収容する。
【0055】
収容後、蓋部20を閉め、加熱加圧炉100aを密封して加熱、加圧状態を行えるようにする。また、電磁石板32および電磁石板38の両者が磁力で引き合うように電磁石板32および電磁石板38の電磁石をONにし、図2に示されるようにばね36を縮める状態とする。さらに電磁石32のONにより、電磁石板32に油付着鋼材粉16が磁着され、安定配置とされる。
【0056】
次に高圧熱風孔24から高圧熱風を導入し、油付着鋼材粉16を加熱し、かつ、その周囲の雰囲気を加圧する。これにより付着体たる油と金属体たる鋼材粉とが分離する。分離メカニズムは、例示的に一考察するに、加熱による付着体たる油の粘性の低下が促され、かつ、周囲から加圧されることによって粘性が低下した油が鋼材粉の表面から押し出されて分離が促進されるものとも考えられる。
【0057】
本実施形態では、さらに油の粘性の低下を促進させるためと油の発火を防止することなどを目的として水蒸気をスチーム孔28から導入し、油付着鋼材粉16表面に水蒸気を供給し、水蒸気と油を乳化させる。これは必要に応じて省略してもよく、省略した方が好適な場合もある。
【0058】
加熱加圧炉100aにおいて、加熱、加圧、(加湿)により鋼材粉と最初に分離された油は、矢印Aで示される下方向の加圧に促進され、電磁石板32の表面に至るように落下する。この時点では、油にはまだ鋼材粉が含まれている場合がある。問題がない場合などでは、加熱加圧炉100aにおいて、油付着鋼材粉16に対する加熱、加圧、(加湿)処理のみの処理から得られる油を主に含む分離体で十分として本工程で分離を終了してもよい。
【0059】
電磁石板32の表面まで落下した油は油輸送路34へ向かって電磁石板32の表面を移動する。油輸送路34へ至った油は油輸送路34を図2の矢印Bで示されるように通過して、ばね36へと向かう。この途中において、油に含まれていた鋼材粉のみが電磁石板32の表面、油輸送路34に引きつけられ、油から鋼材粉がより取り除かれることとなる。この時点では、油にはまだ鋼材粉が含まれている場合がある。問題がない場合などでは、加熱加圧炉100aにおいて、油付着鋼材粉16に対する加熱、加圧、(加湿)処理と本工程のみから得られる油を主に含む分離体で十分として分離を終了してもよい。
【0060】
図2の状態のばね36へ至った油は、ばね36を通過することにより油から鋼材粉が取り除かれる。矢印Bの状態の油よりも、ばね36によるフィルタリングにより、ばね36を通過した矢印Cの段階の油はより鋼材粉が取り除かれた油となる。油は油輸送路42から分離体製造装置100の外部へと輸送され、最終的な油を主に含む分離体(油のみであってもよい)とされる。
【0061】
一方、もう一方の分離体となる鋼材粉であって収容袋14中のものは、十分に油が取り除かれた後、電磁石板32がOFFとなり、磁着状態が解除される。加熱加圧炉100aが温度、圧力などが開閉可能な状態になった後、蓋部20を開け、収容袋14ごと取り出されることで最終的な鋼材粉を主に含む分離体(鋼材粉のみであってもよい)とされる。
【0062】
鋼材粉であって収容袋14から油と共に流れ落ち、電磁石板32や油輸送路42に磁着されていたものは、電磁石板32をOFFとして磁着状態を解消して回収するなどすればよい。
【0063】
鋼材粉であって収容袋14から油と共に流れ落ち、ばね36に捕集されていたものは、図3に示されるようにばね36の間隙を大きくし、取りやすい状態にして回収などすれば取りやすく好適である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本実施形態における分離体製造装置を示す断面図である。
【図2】本実施形態における分離体製造装置の一部の断面図である。
【図3】本実施形態における分離体製造装置の一部の断面図である。
【符号の説明】
【0065】
10 収容部
20 蓋部
30 分離部
40 油受け部
100 分離体製造装置
100a 加熱加圧炉
100b 油処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属体表面に付着体が付着した付着金属体から分離された前記金属体を主に含む分離体と前記付着体を主に含む分離体とのうち少なくとも一方を製造する分離体製造装置であって、
前記付着金属体の周囲のガス雰囲気圧を上昇させるように加圧する加圧装置と、
前記加圧時に前記付着金属体を加熱する加熱装置と、を含む分離体製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の分離体製造装置であって、
さらに、
前記金属体は磁性を有する磁性金属体であり、
磁力により前記分離がなされることを含む分離体製造装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の分離体製造装置であって、
さらに、
前記付着体を主に含む分離体が搬送される搬送路に前記金属体の通過の障害となる分離フィルタを含む分離体製造装置。
【請求項4】
請求項3に記載の分離体製造装置であって、
さらに、
前記分離フィルタは、複数の単位フィルタを含み、
前記分離フィルタは、前記単位フィルタ間の間隙の大きさを可変とする分離体製造装置。
【請求項5】
請求項4に記載の分離体製造装置であって、
さらに、
前記分離フィルタの少なくとも一端に磁石を含み、
この磁石の磁力を制御して前記単位フィルタ間の間隙の大きさを可変とする分離体製造装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の分離体製造装置であって、
前記複数の単位フィルタは、弾性体を構成する部材である分離体製造装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1つに記載の分離体製造装置であって、
さらに、
発火を防止する発火防止剤を添加することを含む分離体製造装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1つに記載の分離体製造装置であって、
さらに、
前記付着体を乳化させることを含む分離体製造装置。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか1つに記載の分離体製造装置であって、
さらに、
前記付着体を乳化させることを防止する分離体製造装置。
【請求項10】
金属体表面に付着体が付着した付着金属体から分離された前記金属体を主に含む分離体と前記付着体を主に含む分離体とのうち少なくとも一方を製造する分離体製造方法であって、
前記付着金属体の周囲のガス雰囲気圧を上昇させるように加圧する加圧工程と、
前記加圧時に前記付着金属体を加熱する加熱工程と、を含む分離体製造方法。
【請求項11】
請求項10に記載の分離体製造方法であって、
さらに、
前記金属体は磁性を有する磁性金属体であり、
磁力により前記分離がなされる分離体製造方法。
【請求項12】
請求項10または11に記載の分離体製造方法であって、
さらに、
前記付着体を主に含む分離体が搬送される搬送路に前記金属体の通過の障害となる分離フィルタを含む分離体製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載の分離体製造方法であって、
さらに、
前記分離フィルタは、複数の単位フィルタを含み、
前記分離フィルタは、前記単位フィルタ間の間隙の大きさを可変とする分離体製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の分離体製造方法であって、
さらに、
前記分離フィルタの少なくとも一端に磁石を含み、
この磁石の磁力を制御して前記単位フィルタ間の間隙の大きさを可変とする分離体製造方法。
【請求項15】
請求項13または14に記載の分離体製造方法であって、
前記複数の単位フィルタは、弾性体を構成する部材である分離体製造方法。
【請求項16】
請求項10から15のいずれか1つに記載の分離体製造方法であって、
さらに、発火を防止する発火防止剤を添加することを含む分離体製造方法。
【請求項17】
請求項10から16のいずれか1つに記載の分離体製造方法であって、
さらに、
前記付着体を乳化させることを含む分離体製造方法。
【請求項18】
請求項10から16のいずれか1つに記載の分離体製造方法であって、
さらに、
前記付着体を乳化させることを防止する分離体製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−348323(P2006−348323A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−173294(P2005−173294)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【出願人】(502446612)
【Fターム(参考)】