説明

分離膜の欠陥検出方法

【課題】大型膜においても欠陥量が少なく、分離性能の高い分離膜を有するものを得るための分離膜の欠陥検出方法を提供する。
【解決手段】長手方向の一方の端面から他方の端面まで形成されたセルを複数個有する多孔質のモノリス基材のセルの内壁面に成膜された分離膜の欠陥検出方法である。セルの一方に真空ポンプ25、他方に真空計26を接続してセル内を真空引きし、セル内の到達真空度を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分離膜の欠陥検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ゼオライトは、触媒、触媒担体、吸着材等として利用されており、また、金属やセラミックスからなる多孔質基体の表面に成膜されたゼオライト膜配設体は、ゼオライトの分子篩作用を利用し、ガス分離膜や浸透気化膜として用いられるようになってきている。
【0003】
ゼオライトには、LTA、MFI、MOR、FER、FAU、DDRといった結晶構造が異なる数多くの種類(型)が存在する。例えば、DDR(Deca−Dodecasil 3R)型ゼオライトは、主たる成分がシリカであって、細孔径4.4×3.6オングストロームの酸素8員環からなる細孔を含む多面体によって形成されていることが知られている。DDR型ゼオライトは、その細孔径が小さいことから、二酸化炭素(CO)、メタン(CH)、エタン(C)のような低分子ガスの分子篩膜としての用途が期待されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、1−アダマンタンアミン、シリカ及び水を含有する原料溶液に多孔質基体を浸漬し、DDR型ゼオライト種結晶の存在下、DDR型ゼオライトを水熱合成してDDR型ゼオライト膜を形成するDDR型ゼオライト膜の製造方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、DDR型ゼオライト粉末を含有する原料溶液を用いたDDR型ゼオライト膜複合体の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2007/105407号
【特許文献2】特許第4204273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
構造規定剤を含むゼオライト膜は成膜後に構造規定剤を除去する必要がある。構造規定剤(SDA:Structure−Directing Agent)はゼオライト特有の細孔構造を形成するための型剤として使用される有機分子であり、鋳型剤またはテンプレートとも呼ばれる。構造規定剤の除去は、通常、大気雰囲気で焼成することにより行われるが、膜厚の厚い箇所では構造規定剤が分解されずに残留して熱膨張するため、膜に欠陥(割れ)を発生させる原因となっている。
【0008】
ディスク状の膜やチューブ形状の小型膜は全体として比較的均質な膜が形成でき、これまでにも性能の良い膜が得られている。一方、実用化には膜面積の大きなモノリス形状の大型基材へ成膜する必要があるが、モノリスなどの複雑形状の基材に膜を成膜した場合には箇所によって膜厚に差が生じることが多く、膜厚の厚い箇所では構造規定剤除去の際に膜に欠陥が発生する。このため、大型膜で全体として欠陥量が少なく、分離性能の高い膜を提供することができなかった。
【0009】
本発明の課題は、大型膜においても欠陥量が少なく、分離性能の高い分離膜を有するものを得るための分離膜の欠陥検出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、以下の分離膜の欠陥検出方法が提供される。
【0011】
[1] 長手方向の一方の端面から他方の端面まで形成されたセルを複数個有する多孔質のモノリス基材の前記セルの内壁面に成膜された分離膜の欠陥検出方法であって、前記セルの一方に真空ポンプ、他方に真空計を接続して前記セル内を真空引きし、前記セル内の到達真空度を測定する分離膜の欠陥検出方法。
【0012】
[2] 前記モノリス基材の一方の前記端面と他方の前記端面の前記セルに円錐状の栓を挿入して前記真空引きを行う前記[1]に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【0013】
[3] 前記分離膜は、ゼオライト膜である前記[1]または[2]に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【0014】
[4] 前記ゼオライト膜がDDRゼオライト膜である前記[3]に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【0015】
[5] 前記ゼオライト膜が、構造規定剤除去後のものである前記[3]または[4]に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【0016】
[6] 前記モノリス基材は、外径28mm以上、かつ全長が100mm以上である前記[1]〜[5]のいずれかに記載の分離膜の欠陥検出方法。
【0017】
[7] 前記モノリス基材は、前記セルを前記端面の単位面積中に1ヶ/cm以上で複数個有する前記[1]〜[6]のいずれかに記載の分離膜の欠陥検出方法。
【0018】
[8] 前記モノリス基材は、前記セルの、長手方向に垂直なセル断面の形状における最も長い径の長さが10mm以下である前記[1]〜[7]のいずれかに記載の分離膜の欠陥検出方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明の分離膜の欠陥検出方法では、真空度を測定することで、欠陥のある分離膜を有するセルを検出できる。本発明のゼオライト膜の製造方法では、構造規定剤除去工程において、酸素濃度を大気雰囲気よりも増加させることにより、酸素による構造規定剤の分解を促進し、構造規定剤除去時に発生する欠陥を少なくすることができる。このため膜厚に差が生じやすい大型の膜であっても、膜厚の厚い箇所で発生する割れを抑制することができ、膜性能が均質で、分離性能の高い膜を提供することが可能になる。大気雰囲気中での構造規定剤の除去ではガス分離性能を発揮しなかった膜も、本発明の構造規定剤除去工程により、ガス分離性能を発現するようになり、歩留まりは向上する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】ゼオライト膜を配設したゼオライト膜配設体を示す模式図である。
【図2A】ガス透過量の測定を説明するための図である。
【図2B】モノリス基材のセル番号を示す図である。
【図3】流下法による種付けを説明するための模式図である。
【図4】水熱合成を説明するための模式図である。
【図5】真空度の測定を説明するための図である。
【図6】真空度の測定結果を示すグラフである。
【図7】ガス透過量の測定結果を示すグラフである。
【図8A】長手方向に垂直な断面が楕円形であるセルの実施形態を示す模式図である。
【図8B】長手方向に垂直な断面が四角形であるセルの実施形態を示す模式図である。
【図8C】長手方向に垂直な断面が三角形であるセルの実施形態を示す模式図である。
【図8D】長手方向に垂直な断面が五角形であるセルの実施形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
【0022】
図1に本発明のゼオライト膜11が配設されたゼオライト膜配設体100を示す。本発明のゼオライト膜11は、モノリス基材1のセル2の内壁面2sに成膜されたゼオライト膜11である。ゼオライトの細孔径よりも分子径が大きいガスを用いて測定した、構造規定剤除去後のモノリス基材1の各セル2のガス透過量の標準偏差が6[L/m・s・MPa]以下である。なお、標準偏差Sは、各セルのガス透過量をx、ガス透過量を測定したセル数をnとした場合、下記式によって求められるものである。
【0023】
【数1】

【0024】
各セル2のガス透過量の標準偏差とは、モノリス基材1のセル2のガス透過量を、ゼオライトの細孔径よりも分子径が大きいガスを用いてすべてのセル2を個別に測定した場合の各セル2のガス透過量の標準偏差のことをいう。より具体的には、以下のようにして求める。図2Aに示すように、測定したいセル2の片端をシリコーン栓等の栓21で封じ、セル2の他方を石鹸膜流量計等の流量計22に接続する。そして、モノリス基材1の外表面からCF等のゼオライトの細孔径よりも分子径の大きいガス(評価ガス)をガスボンベ23から供給(例えば、0.2MPa)し、セル2から評価ガスが一定量(例えば0.5cc)漏れるまでの時間を計測して評価ガスの透過量を算出する。セル全数に対して前記測定を実施し、各セル2の評価ガスの透過量データから、評価ガスのガス透過量の標準偏差を算出する。本発明のゼオライト膜11は、モノリス基材1上に成膜されたゼオライト膜であって、ガス透過量の標準偏差は6[L/m・s・MPa]以下である。なお、モノリス基材1は、多孔質基材であるため、ガス透過量の標準偏差が小さいということは、ゼオライト膜11がどの箇所においても均質的な膜性能を持つことを意味する。
【0025】
本発明のゼオライト膜11は、例えば、DDR型ゼオライト膜11である。すなわち、ゼオライト膜11を構成するゼオライトの種類がDDR型ゼオライトである。また、MFI、MOR型ゼオライト膜11であってもよい。
【0026】
図1に示すように、本発明のゼオライト膜11は、多孔質のモノリス基材1のセル2の内壁面2sに形成されている。本発明における「モノリス基材」とは、長手方向の一方の端面から他方の端面まで複数のセルが形成された形状あるいはハニカム状の基材を言う。モノリス基材1の材質としては、強度や化学的安定性の観点から、アルミナ、シリカ、コージェライト、ムライト、チタニア、ジルコニア、炭化珪素等のセラミックス材料からなるものが好ましい。モノリス基材1の気孔率は、当該基材の強度と透過性の観点から10〜60%程度とすることが好ましい。また、多孔質基材の平均細孔径は、0.005〜5μm程度とすることが好ましい。
【0027】
モノリス基材1は長手方向の両端側に貫通し、長手方向と平行なセル2を、37〜2500個有している。セル2の内壁面2sにゼオライト膜11が形成されている。
【0028】
本発明のゼオライト膜11を成膜するモノリス基材1の大きさは、限定されるものではないが、外径28mm以上、かつ全長が100mm以上であるモノリス基材1に成膜されたゼオライト膜11は、従来のゼオライト膜11に比較して均質な膜性能を有するゼオライト膜11である。セル2の、モノリス基材1の長手方向に垂直なセル断面の形状は、特に限定されないが、円形、楕円形、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形等を採用することができる。また、セル2の、モノリス基材1の長手方向に垂直なセル断面の形状における、最も長い径(最長径2n)の長さが10mm以下であることが好ましい。図8A〜図8Dにセル2の形状の実施形態とその最長径2nを示す。図8Aは、楕円形、図8Bは、四角形、図8Cは、三角形、図8Dは、五角形の実施形態である。長手方向に垂直なセル断面の形状における最も長い径(最長径2n)の長さが10mm以下であるセル2を、モノリス基材1の端面4の単位面積中に1ヶ/cm以上で複数個有することが好ましい。このようなセル2の内壁面2sにゼオライト膜11を形成することにより、分離膜として実用上十分な処理量を得るための膜面積を確保することができ、機能を果たすことができる。
【0029】
モノリス基材1の両端面4,4には、シール部12が配設されていることが好ましい。シール部12は、モノリス基材1の両端面4,4全体にセル2を塞がないようにして配設する。また、側面3の端面4の近傍にもシール部12が配設されていることが好ましい。このようにシール部12が配設されていると、混合物の一部が分離膜11を通過することなくモノリス基材1の端面4からモノリス基材1の内部に直接流入し、分離膜11を通過したガス等と混ざって側面3から排出されることを防止することができる。
【0030】
シール部12としては、例えば、ガラスシールや金属シールを挙げることができ、これらの中でも、モノリス基材1との熱膨張係数を合わせやすい点で、ガラスシールが好ましい。ガラスシールに用いるガラスの物性としては、特に限定されないが、モノリス基材1の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有することが好ましい。
【0031】
本発明のゼオライト膜の製造方法は、水熱合成により基材に成膜された、構造規定剤を含むゼオライト膜を、O濃度が22.0vol%以上の雰囲気にて加熱し、前記構造規定剤の除去を行う方法である。より具体的には、種となるゼオライト粒子を基材1に付着させる粒子付着工程と、ゼオライト粒子を付着させた基材1を、構造規定剤を含むゾル中に浸漬して水熱合成し、基材1上にゼオライト膜11を形成する膜形成工程と、O濃度(酸素濃度)が22.0vol%以上の雰囲気にて構造規定剤の除去を行う構造規定剤除去工程を含む。構造規定剤除去工程におけるO濃度は、35vol%以上がより好ましく、45vol%以上がさらに好ましい。O濃度をこの範囲とすることにより、大型膜においても欠陥量が少なく、分解性能の高いゼオライト膜を得ることができる。
【0032】
基材としては、モノリス基材を利用することができる。また、大きな平板や長いチューブなど、全体の中に膜厚に分布があるようなものであれば、O濃度が22.0vol%以上の雰囲気にて加熱して構造規定剤を除去することによる効果が得られる。
【0033】
本発明のゼオライト膜11の製造方法は、構造規定剤除去工程を有する、MFI、MOR、DDR等の結晶構造のゼオライトの製造法として適用できるが、特に、DDR型ゼオライトの製造方法として適用できる。
【0034】
構造規定剤除去工程における構造規定剤除去温度は、300℃以上で行うことが好ましく、より好ましくは、400〜700℃、さらに好ましくは400〜600℃である。
【0035】
以下、DDR型ゼオライトの場合を例として、ゼオライト膜11の製造方法を、図3〜図4を参照しつつ具体的に説明する。
【0036】
[1]種付け用スラリー液の作製・種付け(粒子付着工程)
DDR型ゼオライト結晶粉末を製造し、これを必要に応じて粉砕して種結晶として使用する。DDR型ゼオライト粉末(これが種結晶となる)を溶媒に添加して分散させ、スラリー34(種付け用スラリー液)とする。種付け用スラリー液は、これに含まれる固形分濃度が1質量%以下になるように溶媒で希釈することが好ましい。希釈用の溶媒は、水またはエタノール、もしくはエタノール水溶液が好ましい。希釈に使用する溶媒には、水やエタノール以外にも、アセトン、IPA等の有機溶剤、または有機溶剤水溶液を使用することもできる。揮発性の高い有機溶剤を使用することで、乾燥時間を短縮することができ、同時に種付け用のスラリーの染込み量も少なくすることができるため、より薄いゼオライト膜を形成することが可能になる。スラリー34にDDR型ゼオライト粉末を分散させる方法としては、一般的な攪拌方法を採用すればよいが、超音波処理等の方法を採用してもよい。
【0037】
次に、種となるゼオライト粒子を基材1に付着させる粒子付着工程を行う。支持体となる基材1は、無孔質のものでも、多孔質のものでも使用することができる。支持体としては、アルミナ、ジルコニア、ムライト等をはじめとするセラミック、或いはガラス、ゼオライト、粘土、金属、炭素等の材質からなる無孔質、或いは多孔質の材料を好適に用いることができる。
【0038】
粒子付着工程は、分散させたスラリー34を自重により流下させる流下法を用いることが好ましい。粒子付着工程における流下とは、スラリー34を基材1上にて自重によって自由落下させることにより、スラリー34が基板表面上を流れることをいう。流下法では、例えば、円筒状に孔の開いた基材1のその孔の中にスラリー34を流し込むことにより、面に対して平行に多量の液を流す。このようにすると流下されたスラリー34は自重によって基材表面を流れる。このため基材1の中への染込みが少ない。また、事前に基材1の側面3をシールテープでマスキングしてからスラリー34を流下することで、基材1の中へのスラリーの染込みをより減らすことができる。
【0039】
図3に、流下法による種付け(粒子付着工程)の一実施形態を示す。基材1として、多孔質のモノリス形状(長手方向の一方の端面4から他方の端面4まで複数の孔(セル2)の開いたもの)を用いる場合は、図3に示すように、広口ロート32の下端に基材1を固定し、コック33を開けることにより基材1の上部から種付け用のスラリー34を流し込み、セル内を通過させることにより、種付けをすることができる。
【0040】
種付け(粒子付着工程)のスラリー34中の固形分濃度は、0.00001〜1質量%の範囲であることが好ましい。濃度範囲の下限値よりも濃度が薄い場合は工程数が増えて高コストの原因となる。また、1質量%を超えると、基材表面に厚いゼオライト粒子層が形成し、厚膜になることから低フラックスとなる。
【0041】
粒子付着工程において、種となるゼオライト粒子を含むスラリー34を流下させる工程(図3)を複数回行うことが好ましい。複数回とは、2〜10回程度である。それを超える回数では、作業量が多くコストがかかる。好ましくは、8回程度まで、より好ましくは、2〜6回程度である。複数回行うことにより、基材1の表面に、ゼオライト粒子をむらなく全面に付着させることができる。
【0042】
本発明のゼオライト膜11の製造方法は、種となるゼオライト粒子を含むスラリー34を流下させた後、基材1を上下反転してさらにゼオライト粒子を含むスラリー34を流下させる工程を含むことが好ましい。このようにすることにより、基材1の表面に、ゼオライト粒子をむらなく、均一に付着させることができる。
【0043】
本発明のゼオライト膜11の製造方法は、種となるゼオライト粒子を含むスラリー34を流下させた後、通風乾燥工程を含むことが好ましい。通風乾燥とは、ゼオライト粒子を含むスラリー34の付着した基材1の表面に通風することにより、スラリー34を乾燥させることである。通風乾燥を行うことにより、乾燥速度が上がり、液体が蒸発するときの液体の動きと共にゼオライト粒子が移動し表面に集まりやすくすることができる。
【0044】
なお、粒子付着工程は、流下法に限定されず、他の方法で行っても良いが、基材1への染込みを少なくするという点からは、流下法が好ましい。
【0045】
[2]原料溶液(ゾル)の調製
次に、エチレンジアミンに溶解させた1−アダマンタンアミンを含む、所定の組成を有する原料溶液を調製する。
【0046】
1−アダマンタンアミンは、DDR型ゼオライトの合成におけるSDA(構造規定剤)、即ち、DDR型ゼオライトの結晶構造を形成させるための鋳型となる物質(構造規定剤)であるため、DDR型ゼオライトの原料であるSiO(シリカ)とのモル比が重要である。1−アダマンタンアミン/SiOモル比は0.002〜0.5の範囲内であることが必要であり、0.002〜0.4の範囲内であることが好ましく、0.002〜0.3の範囲内であることが更に好ましい。1−アダマンタンアミン/SiOモル比がこの範囲未満であると、SDAの1−アダマンタンアミンが不足してDDR型ゼオライトを形成することが困難である。一方、この範囲を超えると高価な1−アダマンタンアミンを必要以上に添加することになり、製造コストの面から好ましくない。
【0047】
1−アダマンタンアミンは、水熱合成の溶媒である水に対して難溶性であるため、エチレンジアミンに溶解させた後、原料溶液の調製に供する。1−アダマンタンアミンをエチレンジアミンに完全に溶解させ、均一な状態の原料溶液を調製することにより、均一な結晶サイズを有するDDR型ゼオライトを形成させることが可能となる。エチレンジアミン/1−アダマンタンアミンモル比は4〜35の範囲内であることが必要であり、8〜24の範囲内であることが好ましく、10〜20の範囲内であることが更に好ましい。エチレンジアミン/1−アダマンタンアミンモル比がこの範囲未満であると、1−アダマンタンアミンを完全に溶解させるための量としては不充分である一方、この範囲を超えると、エチレンジアミンを必要以上に使用することになり、製造コストの面から好ましくない。
【0048】
本発明の製造方法においては、シリカ源として、例えば、コロイダルシリカを用いることができる。コロイダルシリカは市販のコロイダルシリカを好適に用いることができるが、微粉末状シリカを水に溶解し、或いは、アルコキシドを加水分解することにより調製することもできる。
【0049】
原料溶液中に含まれる水とSiO(シリカ)とのモル比(水/SiOモル比)は10〜500の範囲内であることが必要であり、14〜250の範囲内であることが好ましく、14〜112の範囲内であることが更に好ましい。水/SiOモル比がこの範囲未満であると、原料溶液のSiO濃度が高すぎるために、結晶化しない未反応のSiOが多量に残存する点において好ましくない。一方、この範囲を超えると、原料溶液のSiO濃度が低すぎるためにDDR型ゼオライトを形成することができなくなる点において好ましくない。
【0050】
本発明の製造方法によれば、オールシリカ型のDDR型ゼオライトの他、その骨格にアルミニウムと金属カチオンを含むDDR型ゼオライト(以下、「ローシリカ型のDDR型ゼオライト」と記す)を製造することもできる。このローシリカ型のDDR型ゼオライトは、細孔にカチオンを有するために、吸着性能や触媒性能がオールシリカ型のDDR型ゼオライトとは異なる。ローシリカ型のDDR型ゼオライトを製造する場合には、溶媒である水とシリカ源であるコロイダルシリカの他、アルミニウム源、カチオン源を添加して原料溶液を調製する。
【0051】
アルミニウム源としては、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、金属アルミニウム等を用いることができる。アルミニウムを酸化物として換算した場合におけるSiO/Alモル比は50〜1000の範囲内であることが必要であり、70〜300の範囲内であることが好ましく、90〜200の範囲内であることが更に好ましい。SiO/Alモル比がこの範囲未満であると、DDR型ゼオライト以外のアモルファスSiOの比率が多くなってしまう点において好ましくない。一方、この範囲を超えると、DDR型ゼオライトは製造することができるものの、アルミニウム及びカチオン量が著しく少なくなることに起因して、ローシリカ型のDDR型ゼオライトとしての特性を発揮することができず、オールシリカ型のゼオライトと何ら違いがなくなってしまう点において好ましくない。
【0052】
カチオンとしては、アルカリ金属、即ち、K、Na、Li、Rb、Csの何れかのカチオンが挙げられ、カチオン源としては、Naの例で説明すると、水酸化ナトリウム、アルミン酸ナトリウム等を挙げることができる。アルカリ金属を酸化物として換算した場合におけるXO/Alモル比は1〜25の範囲内であることが必要であり、3〜20の範囲内であることが好ましく、6〜15の範囲内であることが更に好ましい。XO/Alモル比がこの範囲未満であると、目的とするSiO/Alモル比のDDR型ゼオライトが得難くなる点において好ましくない。一方、この範囲を超えると、生成物にアモルファスSiOが混入してしまう点において好ましくない。
【0053】
以上に原料溶液の調製について説明したが、特に好ましい態様としては、1−アダマンタンアミンをエチレンジアミンに溶解した溶液、溶媒である水、コロイダルシリカ(ローシリカ型のDDRを合成する場合にあっては、更に、アルミニウム源である硫酸アルミニウム、及びカチオン源である水酸化ナトリウム)を所定の比率で混合し、溶解することにより、原料溶液を調製する方法が挙げられる。
【0054】
[3]膜化(膜形成工程)
原料溶液を入れた容器(例えば、広口瓶)をホモジナイザーにセットし攪拌し、水熱合成に用いるゾル37とする。次に、図4に示すように、流下法により種付けを行った基材1を耐圧容器35内に入れ、さらに調合したゾル37を入れた後、これらを乾燥器38に入れ、110〜200℃にて16〜84時間、加熱処理(水熱合成)を行うことにより、ゼオライト膜11を製造する。
【0055】
加熱処理の温度(合成温度)は、110〜200℃の範囲内とすることが好ましく、120〜180℃の範囲内とすることが更に好ましく、120〜170℃の範囲内とすることが特に好ましい。加熱処理の温度がこの範囲未満であると、DDR型ゼオライトを形成することができない点において好ましくない。一方、この範囲を超えると、相転移により、目的物ではないDOH型ゼオライトが形成されてしまう点において好ましくない。
【0056】
DDR型ゼオライト粉末を流下法により基材1に添加した場合における加熱処理の時間(合成時間)は、数時間〜5日間という極めて短時間で足りる。本発明の製造方法においては、DDR型ゼオライト粉末を流下法により基材1に付着させることにより、DDR型ゼオライトの膜化が促進される。
【0057】
[4]洗浄・構造規定剤除去
次に、ゼオライト膜11が形成された基材1を、水洗または、80〜100℃にて洗浄し、それを取り出して、80〜100℃にて乾燥する。そして、基材1を電気炉に入れ、ゼオライト膜11の細孔内の構造規定剤の1−アダマンタンアミンを燃焼除去する構造規定剤除去工程を行う。構造規定剤除去工程では、O濃度が22.0vol%以上の雰囲気にて、構造規定剤除去温度が300℃以上、好ましくは400〜700℃で、1〜200時間加熱する。以上により、従来よりも欠陥が少なく薄く均一な、膜厚10μm以下のゼオライト膜11を形成することができる。構造規定剤除去工程において、酸素濃度を大気雰囲気よりも増加させて燃焼除去させる方法は、大型のモノリス基材1に配設されたゼオライト膜11を製造する場合に、特に有効である。本発明の製造方法が特に効果的である大型とは、従来の方法では、均質化しにくかった大きさのものをいい、例えば、直径(外径)が30〜200mm、あるいはそれ以上のモノリス基材1をいう。なお、直径が30mm未満のモノリス基材1であっても従来の製造方法に比べ、欠陥が少なく性能がより均一な膜を得るという効果が得られる。
【実施例】
【0058】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0059】
(実施例1〜4)
以下の(1)〜(4)により、実施例1〜4の試料を作製した。
【0060】
(1)種付け(粒子付着工程)
粒径0.5μm以下のDDR型ゼオライト粒子を含む種結晶分散液をイオン交換水またはエタノールで希釈し、種結晶濃度0.001〜0.36質量%になるように調整し、スターラーで300rpmで攪拌し、種付け用スラリー液とした。広口ロート32の下端に多孔質なモノリス基材1(直径φ2.5mmの貫通孔(セル2)を55ヶ有する外径φ30mm−全長160mmの多孔質基材(図1参照、両端ガラスシール)で、セル2は、端面4の単位面積中に7.8ヶ/cm)を固定し、基材上部から160mlの種付け用スラリー液を流し込みセル2内を通過させた(図3参照)。スラリーを流下させた基材1のセル2内を室温〜80℃、風速3〜6m/sの条件で30分〜60分間通風乾燥させた。スラリー流下、通風乾燥を2〜5回繰り返して試料を得た。乾燥した後、電子顕微鏡による微構造観察を行った。実施例の条件では、DDR粒子が基材表面に付着していることを確認した。
【0061】
(2)膜化(膜形成工程)
フッ素樹脂製の100ml広口瓶に7.35gのエチレンジアミン(和光純薬工業製)を入れた後、1.156gの1−アダマンタンアミン(アルドリッチ製)を加え、1−アダマンタンアミンの沈殿が残らないように溶解した。別の容器に98.0gの30質量%コロイダルシリカ(スノーテックスS,日産化学製)と116.55gのイオン交換水を入れ軽く攪拌した後、これをエチレンジアミンと1−アダマンタンアミンを混ぜておいた広口瓶に加えて強く振り混ぜ、原料溶液を調製した。その後、原料溶液を入れた広口瓶をホモジナイザーにセットし、1時間攪拌した。内容積300mlのフッ素樹脂製内筒付きステンレス製耐圧容器35内に(1)の粒子付着工程でDDR粒子を付着させた基材1を配置し、調合した原料溶液(ゾル37)を入れ、135℃〜150℃にて16〜44時間、加熱処理(水熱合成)を行った。走査型電子顕微鏡で膜化させた基材1の断面を観察したところDDR膜の膜厚は1〜10μmであった。
【0062】
(3)膜化後のHe透過量測定
水熱合成後の膜11の欠陥の有無を調べるために、膜化後、水洗、乾燥した後に、He透過量を測定した。実施例の条件ではHe透過量が測定限界以下(<0.018L/min・m・kPa)となり、全面DDR膜で被覆ができていることを確認した。
【0063】
(4)構造規定剤除去工程(脱テンプレート)
被覆できた膜11を酸素を100〜200cc/min流しながら450℃または500℃で50時間加熱し、構造規定剤である細孔内の1−アダマンタンアミンを燃焼除去した。なお、酸素を100〜200cc/min流すことにより、炉内のO濃度は、45vol%以上であった。
【0064】
(実施例5、6)
多孔質なモノリス基材1(直径φ2.5mmの貫通孔(セル2)を2050ヶ有する外径φ180mm−全長1000mmの多孔質基材(図1参照、両端ガラスシール))を使用し、実施例1〜4と同様の製法にて実施例5、6を作製した。すなわち、上記(1)〜(3)と同様に、エタノールで希釈した種付け用スラリーを使用し、135℃にて52または62時間、加熱処理(水熱合成)を行うことによりゼオライト膜11を合成した。水熱合成後の膜のHe透過量は測定限界以下(<0.018L/min・m・kPa)であり、モノリス基材1のセル2がDDR膜で被覆ができていることを確認した。(4)の構造規定剤除去工程では、酸素を37L/min流しながら450℃で50時間加熱し、構造規定剤である細孔内の1−アダマンタンアミンを燃焼除去した。なお、酸素を37L/min流すことにより、炉内のO濃度は、50vol%以上であった。
【0065】
(比較例1〜4)
実施例と同様に比較例1〜4の試料を作製した。すなわち、上記(1)〜(3)と同様に、イオン交換水またはエタノールで希釈した種付け用スラリーを使用し、実施例と同様の方法で水熱合成によりゼオライト膜11を合成した。水熱合成後の膜のHe透過量は測定限界以下(<0.018L/min・m・kPa)であり、モノリス基材1のセル2がDDR膜で被覆ができていることを確認した。(4)の構造規定剤除去工程では、酸素を流すことなく、被覆できた膜11を、電気炉で大気中(O濃度20.9vol%)で450℃または500℃で50時間加熱し、細孔内の1−アダマンタンアミンを燃焼除去した。
【0066】
(比較例5、6)
実施例5、6と同様に多孔質なモノリス基材1(直径φ2.5mmの貫通孔(セル2)を2050ヶ有する外径φ180mm−全長1000mmの多孔質基材(図1参照、両端ガラスシール))を使用し、比較例5、6の試料を作製した。すなわち、上記(1)〜(3)と同様に、エタノールで希釈した種付け用スラリーを使用し、135℃にて52または62時間、加熱処理(水熱合成)を行うことによりゼオライト膜11を合成した。水熱合成後の膜のHe透過量は測定限界以下(<0.018L/min・m・kPa)であり、モノリス基材1のセル2がDDR膜で被覆ができていることを確認した。(4)の構造規定剤除去工程では、酸素を流すことなく、被覆できた膜11を、電気炉で大気中(O濃度20.9vol%)で450℃で50時間加熱し、細孔内の1−アダマンタンアミンを燃焼除去した。
【0067】
(実施例7)
実施例1〜4と同様に実施例7を作製した。すなわち、上記(1)〜(3)と同様に、イオン交換水またはエタノールで希釈した種付け用スラリーを使用し、実施例1〜4と同様の方法で水熱合成によりゼオライト膜11を合成した。水熱合成後の膜のHe透過量は測定限界以下(<0.018L/min・m・kPa)であり、モノリス基材1のセル2がDDR膜で被覆ができていることを確認した。(4)の構造規定剤除去工程では、酸素を流しながら450℃で50時間加熱し、構造規定剤である細孔内の1−アダマンタンアミンを燃焼除去した。なお、酸素を流すことにより、炉内のO濃度は、90vol%以上であった。
【0068】
(実施例8)
実施例1〜4と同様に実施例8を作製した。すなわち、上記(1)〜(3)と同様に、イオン交換水またはエタノールで希釈した種付け用スラリーを使用し、実施例1〜4と同様の方法で水熱合成によりゼオライト膜11を合成した。水熱合成後の膜のHe透過量は測定限界以下(<0.018L/min・m・kPa)であり、モノリス基材1のセル2がDDR膜で被覆ができていることを確認した。(4)の構造規定剤除去工程では、酸素を流しながら450℃で50時間加熱し、構造規定剤である細孔内の1−アダマンタンアミンを燃焼除去した。なお、酸素を流すことにより、炉内のO濃度は、35vol%以上であった。
【0069】
(5)X線回折
得られた膜11の結晶相をX線回折で調べることにより、結晶相の評価を行ったところ、DDR型ゼオライトおよび基体であるアルミナの回折ピークのみが検出された。なお、X線回折における「DDR型ゼオライトの回折ピーク」とは、International Center for Diffraction Data(ICDD)「Powder Diffraction File」に示されるDeca−dodecasil 3Rに対応するNo.38−651、又は41−571に記載される回折ピークである。
【0070】
(6)構造規定剤除去後の各セルの真空度測定
構造規定剤除去後の膜11の欠陥量を調べるために、各セル2の真空度を測定した。セル2の一方を真空ポンプ(アルバック機工(株)製:直結型油回転真空ポンプ、型番:G−20DA、排気速度24L/min、到達圧力1.3×10−1Pa、2段式)で吸引し、他方のセル2に真空計(GE Sensing社製:キャリブレーター、型番:DPI800)を接続してセル2内を真空引きし、セル2内の到達真空度を測定した(図5参照)。
【0071】
図6に、実施例2と比較例2の1セル真空度を示す。セル番号(図2B参照)における真空度を示したものである。実施例2と比較例2の真空度の標準偏差は、それぞれ0.51、1.19kPaであった。酸素雰囲気中で構造規定剤を燃焼除去した実施例2の方が、標準偏差が小さくなった。すなわち、均一的なゼオライト膜11が形成されていると言える。なお、他の実施例においても、すべての膜11で比較例(大気雰囲気)よりも1セル2の真空度の標準偏差が小さくなり、欠陥量が低下することが確認できた(表1参照)。
【0072】
(7)構造規定剤除去後の各セルのガス透過量測定
構造規定剤除去後の膜11の欠陥量を調べるために、各セル2のCF透過量を測定した。まずは測定したいセル2の片端をシリコーン栓で封じ、セル2の他方を石鹸膜流量計に接続した後、モノリス基材1の外表面からCFを0.2MPaで供給し、セル2からCFが0.5cc漏れるまでの時間を計測してCFの透過量を算出した(図2A参照)。各セル2のCFの透過量データから、CF透過量の標準偏差を算出した結果、各セル2のCF透過量の標準偏差と真空度の標準偏差の傾向は一致した。実施例の条件では、すべての膜11で比較例(大気雰囲気)よりもCF透過量の標準偏差が小さくなり、欠陥量が低下することを確認した。
【0073】
図7に、実施例2と比較例2のCF透過量を示す。セル番号(図2B参照)におけるCF透過量を示したものである。実施例2と比較例2のCF透過量の標準偏差は、それぞれ0.71、9.14L/m・s・MPaであった。酸素雰囲気中で構造規定剤を燃焼除去した実施例2の方が、標準偏差が小さくなった。すなわち、均一的なゼオライト膜11が形成されていると言える。以上の結果を表1にまとめて示す。
【0074】
【表1】

【0075】
表1に示すように、構造規定剤除去工程において、O雰囲気下で構造規定剤を除去させた実施例は、1セル真空度の標準偏差が、大気下で構造規定剤を除去させた比較例に比べ小さかった。すなわち、実施例では、各セルの真空度のばらつきが小さかった。また、1セルCF透過量の標準偏差も実施例の方が比較例に比べ小さかった。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、ガス分離膜、浸透気化膜等に使用されるゼオライト膜の製造方法として利用することができる。
【符号の説明】
【0077】
1:基材、2:セル、2n:最長径、2s:内壁面、3:側面、4:端面、11:分離膜(ゼオライト膜)、12:シール部、21:栓、22:流量計、23:ガスボンベ、25:真空ポンプ、26:真空計、32:ロート、33:コック、34:スラリー(種付け用スラリー液)、35:耐圧容器、37:ゾル、38:乾燥器、100:ゼオライト膜配設体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向の一方の端面から他方の端面まで形成されたセルを複数個有する多孔質のモノリス基材の前記セルの内壁面に成膜された分離膜の欠陥検出方法であって、前記セルの一方に真空ポンプ、他方に真空計を接続して前記セル内を真空引きし、前記セル内の到達真空度を測定する分離膜の欠陥検出方法。
【請求項2】
前記モノリス基材の一方の前記端面と他方の前記端面の前記セルに円錐状の栓を挿入して前記真空引きを行う請求項1に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【請求項3】
前記分離膜は、ゼオライト膜である請求項1または2に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【請求項4】
前記ゼオライト膜がDDRゼオライト膜である請求項3に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【請求項5】
前記ゼオライト膜が、構造規定剤除去後のものである請求項3または4に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【請求項6】
前記モノリス基材は、外径28mm以上、かつ全長が100mm以上である請求項1〜5のいずれか1項に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【請求項7】
前記モノリス基材は、前記セルを前記端面の単位面積中に1ヶ/cm以上で複数個有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の分離膜の欠陥検出方法。
【請求項8】
前記モノリス基材は、前記セルの、長手方向に垂直なセル断面の形状における最も長い径の長さが10mm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の分離膜の欠陥検出方法。

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図8C】
image rotate

【図8D】
image rotate

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−34994(P2013−34994A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−215304(P2012−215304)
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【分割の表示】特願2012−501861(P2012−501861)の分割
【原出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【Fターム(参考)】