説明

分電盤の分岐回路接続確認システム

【課題】各分岐ブレーカーと各居室のコンセントとの接続を特定することを目的とする。
【解決手段】電流計測ユニット160は、電流センサ151〜158が電流値を検知した日時及び当該電流値を検知した電流センサ151〜158を対応付けて記録する。結線確認ユニット170は、電力負荷ユニット14a〜14hのいずれかをオン状態にする指示をすると共に、当該指示の対象となった電力負荷ユニット及び当該指示をした日時を対応付けて記録する。結線確認ユニット170は、電流センサ151〜158が電流値を検知した日時及び当該電流値を検知した電流センサ151〜158を対応付けた記録を電流計測ユニット160から取得すると共に当該電流値を検知した日時と当該指示をした日時とを照合することにより、分岐ブレーカー121〜128と、電力負荷ユニット14a〜14hとの接続を特定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分電盤の分岐ブレーカーの接続を確認するシステムにかかり、特に、分電盤の分岐ブレーカーと各居室に設けられたコンセントとの接続を特定可能な分電盤の分岐回路接続確認システムに関する。
【背景技術】
【0002】
分電盤は、建物の電力の供給先毎に複数の分岐ブレーカーを有し、これら分岐ブレーカーからは、電力を供給するための分岐回路が、電力の供給先毎に敷設されている。
【0003】
分岐ブレーカーと分岐回路との接続は分電盤で目視できるので、各分岐ブレーカーと各分岐回路との対応は容易に把握できる。
【0004】
しかしながら、各分岐回路は、分岐ブレーカーから各電力供給先である居間及び寝室等の居室並びに玄関及び廊下等(以下、「居室等」と記載)に至るまでは、建物の壁内又は天井裏等を通っているので、各分岐回路が、どの居室等のコンセントに接続されているのかを把握するのは容易ではない。
【0005】
そこで、以前から、分電盤の各分岐ブレーカーと、各居室等のコンセントとの接続を特定する種々の技術が提案されている。
【0006】
例えば、特許文献1に記載の技術では、作業者が各居室等のコンセントに消費電力が所定値の負荷装置を差し込んで所定の電力を消費させた場合に、各分岐ブレーカーに接続された親機が各分岐ブレーカーの電流値を測定し、測定結果を送信する。そして、送信された各分岐ブレーカーの電流値の測定結果を作業者が携帯している子機で受信し、作業者は子機の表示部に表示された測定結果を読み取ることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−107121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、親機は、各分岐ブレーカーの電流値を測定可能であるものの、作業者は各居室等に子機と負荷装置を携えて移動しなければならない。さらに、作業者は、各居室のコンセントに負荷装置を差し込んだ後に、親機が測定した各分岐ブレーカーの電流値が子機の表示部に表示されるのを確認するということを、各居室等で行う必要があり、作業が煩雑になるという問題点があった。
【0009】
本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、作業者が各居室等に移動しなくても、各分岐ブレーカーと各居室等のコンセントとの接続の確認が可能な分電盤の分岐回路接続確認システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、分電盤が有する複数の分岐ブレーカー毎に設けられた電力供給配線に各々接続され、指示に応じてオン状態となり前記複数の分岐ブレーカーから供給される電力を消費する複数の電力負荷手段と、前記電力供給配線の前記分岐ブレーカー近傍において前記電力供給配線毎に設けられ、前記分岐ブレーカーから前記電力負荷手段への通電電流の電流値を検知する複数の通電電流検知手段と、前記通電電流検知手段が前記電流値を検知した日時及び前記電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けて記録する電流計測手段と、前記複数の電力負荷手段のいずれかをオン状態にする指示をすると共に、該指示の対象となった電力負荷手段及び該指示をした日時を対応付けて記録し、かつ前記通電電流検知手段が前記電流値を検知した日時及び前記電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けた記録を前記電流計測手段から取得すると共に前記電流値を検知した日時と該指示をした日時とを照合することにより、前記複数の分岐ブレーカーと前記複数の電力負荷手段との接続を特定する結線確認手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、電力負荷手段は、分岐ブレーカー毎に設けられた電力供給配線に接続されると共に無線通信による指示に応じてオン状態になり、内部に備えた抵抗等によって分岐ブレーカーから供給される電力を消費する。
【0012】
通電電流検知手段は、各電力供給配線の分岐ブレーカー近傍に設けられることにより、分岐ブレーカーから電力負荷手段への通電電流の電流値を検知する。
【0013】
電流計測手段は、通電電流検知手段が電流値を検知した日時及び電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けて記録する。
【0014】
結線確認手段は、複数の電力負荷手段のいずれかをオン状態にする指示をすると共に、指示の対象となった電力負荷手段及び指示をした日時を対応付けて記録する。
【0015】
さらに結線確認手段は、通電電流検知手段が電流値を検知した日時及び電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けた記録を電流計測手段から取得すると共に電流値を検知した日時と指示をした日時とを照合し、指示をした日時と電流値を検知した日時とが一致する場合に、電流値を検知した日時に対応付けられた通電電流検知手段が設けられている電力供給配線近傍の分岐ブレーカーと、指示をした日時に対応付けられた電力負荷手段とが接続されていると判定することで複数の分岐ブレーカーと複数の電力負荷手段との接続を特定することができる。
【0016】
上記目的を達成するために請求項2に記載の発明は、分電盤が有する複数の分岐ブレーカー毎に設けられた電力供給配線に各々接続され、指示に応じてオン状態となり前記複数の分岐ブレーカーから供給される電力を各々が異なる固有の消費電力で消費する複数の電力負荷手段と、前記電力供給配線の前記分岐ブレーカー近傍において前記電力供給配線毎に設けられ、前記分岐ブレーカーから前記電力負荷手段への通電電流の電流値を検知する複数の通電電流検知手段と、前記通電電流検知手段が検知した電流値及び前記電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けて記録する電流計測手段と、前記電力負荷手段及び前記電力負荷手段が各々示す消費電力を対応付けて予め記憶し、前記通電電流検知手段が検知した電流値及び前記電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けた記録を前記電流計測手段から取得すると共に前記通電電流検知手段が検知した電流値から消費電力量を算出し、該算出した消費電力量と前記電力負荷手段が各々示す消費電力とを照合することにより、前記複数の分岐ブレーカーと前記複数の電力負荷手段との接続を特定する結線確認手段と、備えることを特徴としている。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、電力負荷手段は、分岐ブレーカー毎に設けられた電力供給配線に接続されると共に無線通信による指示に応じてオン状態になり、内部に備えた抵抗等によって分岐ブレーカーから供給される電力を各々で異なる消費電力で消費する。
【0018】
通電電流検知手段は、各電力供給配線の分岐ブレーカー近傍に設けられることにより、分岐ブレーカーから電力負荷手段への通電電流の電流値を検知する。
【0019】
電流計測手段は、通電電流検知手段が検知した電流値及び電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けて記録する。
【0020】
結線確認手段は、電力負荷手段及び電力負荷手段が各々示す消費電力を対応付けて予め記憶し、通電電流検知手段が検知した電流値及び電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けた記録を前記電流計測手段から取得すると共に前記通電電流検知手段が検知した電流値から消費電力量を算出する。
【0021】
また、結線確認手段は、算出した消費電力量と電力負荷手段が各々示す消費電力とを照合して電流検知手段と電力負荷手段との対応を特定することにより、複数の分岐ブレーカーと複数の電力負荷手段との接続を特定することができる。
【0022】
なお、請求項3に記載の発明のように、前記電力負荷手段は、前記分岐ブレーカーから前記電力供給配線を介して電力が供給される電力供給先毎に設けられたコンセントに接続され、前記結線確認手段は、前記複数の分岐ブレーカーと前記複数の電力負荷手段との接続を特定した結果と、予め記憶した前記電力負荷手段及び前記コンセントの対応付けとに基づいて、前記分岐ブレーカーと前記コンセントとの接続を特定し、前記結線確認手段が特定した結果を表示する表示手段をさらに備えるようにしてもよい。これによって、分岐ブレーカーと各居室のコンセントとの接続を表示手段で確認することができる。
【0023】
また、請求項4に記載の発明のように、前記結線確認手段と前記表示手段とが一体に設けられていてもよい。これによって、分岐ブレーカーと電力負荷手段との接続確認の処理過程と、最終的な結果とを、1の装置の表示手段に表示することができる。
【0024】
また、請求項5に記載の発明のように、前記結線確認手段は、前記複数の電力負荷ユニットの各々をオン状態にする指示を送信するための送信手段と、前記電力負荷手段及び前記電力負荷手段が各々示す消費電力の対応付け、前記電力負荷手段及び前記コンセントの対応付け、並びに前記複数の分岐ブレーカーと前記複数の電力負荷手段との接続を特定した結果を記憶する記憶手段と、を有し、前記複数の電力負荷手段は、前記結線確認手段からの指示を受信するための受信手段を有してもよい。これによって、無線通信等による遠隔操作が可能となる。
【0025】
また、請求項6に記載の発明のように、前記表示手段は、前記コンセントが設けられている各居室の消費電力を表示可能で、前記結線確認ユニットは、前記複数の分岐ブレーカーを識別するための情報を入力可能な入力手段をさらに有してもよい。これによって、各居室の消費電力を確認すると共に、分岐ブレーカーを識別する番号等を入力することができる。
【0026】
また、請求項7に記載の発明のように、前記結線確認ユニットは、前記結線確認手段からの指示を受信するための受信手段を有する装置をオン状態又はオフ状態にすることが可能であってもよい。これによって、電力負荷手段以外の装置を用いても、分岐ブレーカーと当該装置との接続を確認できる。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように本発明によれば、作業者が各居室等に移動しなくても、各分岐ブレーカーと各居室等のコンセントとの接続の特定が可能な分電盤の分岐回路接続確認システムを提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る分電盤の分岐回路接続確認システムの一例を示す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る結線確認ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る電力負荷ユニットの概略構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る電力負荷ユニットの図1における符号と電力負荷ユニットのIDとの対応を示した表である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る結線確認ユニットが電力負荷ユニットをIDが小さい順から順次オン状態にした場合の記録の一例である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における各分岐回路の電流値及び当該電流値が計測された日付と時刻の記録の一例である。
【図7】本発明の第1の実施の形態において特定された各電力負荷ユニットと各分岐回路との接続の一例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る結線確認ユニットが予め記憶している各分岐回路と各分岐ブレーカーとの対応関係の一例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る結線確認ユニットが予め記憶している各電力負荷ユニットと各コンセントとの対応関係の一例を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態において、図7、図8及び図9によって特定された、各分岐ブレーカーと各コンセントとの接続の一例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る結線確認ユニットが予め記憶している各コンセントと各居室等との対応関係の一例を示す図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態において、図10及び図11によって特定された、各分岐ブレーカーと各居室等との接続の一例を示す図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る結線確認ユニットの処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る電力負荷ユニットの消費電力の一例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る電流計測ユニットが記録した各分岐回路の電流値の一例を示す表である。
【図16】本発明の第2の実施の形態における各分岐回路での消費電力の一例を示す表である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る結線確認ユニットの処理を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係る分電盤の分岐回路接続確認システムの一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る分電盤の分岐回路接続確認システム1の概略構成を示すブロック図である。
【0030】
図1では、電力会社から供給される系統電力の電力は、主幹ブレーカー100を介して分電盤120に供給されている。
【0031】
分電盤120は、複数の分岐ブレーカー121〜128を有し、分岐ブレーカー121〜128には、系統電力からの電力を建物内の各居室等のコンセントA〜H及び図示しない照明器具等へ供給するための分岐回路131〜138が各々接続されている。
【0032】
本実施の形態では、各コンセントA、B、C、D、E、F、G及びHに、オン状態で所定の電力を消費する電力負荷ユニット14a、14b、14c、14d、14e、14f、14g及び14hを各々接続すると共に、分岐回路131〜138には分岐回路の電流を計測する電流センサ151〜158が各々設けられている。
【0033】
また、電流センサ151〜158には、電流センサ151〜158が計測した各分岐回路の電流値を当該電流値が計測された日時に対応付けて記録する電流計測ユニット160が接続されている。
【0034】
また、本実施の形態では、電流計測ユニット160には、シリアル通信によって結線確認ユニット170が接続されている。
【0035】
結線確認ユニット170は、無線通信によって、電力負荷ユニット14a〜14hを個別にオン状態又はオフ状態にする指示を送信し、電力負荷ユニット14a〜14hは、当該指示に基づいてオン状態又はオフ状態になる。
【0036】
また、結線確認ユニット170は、オン状態にする指示を送信した電力負荷ユニット14a〜14hと、オン状態にする指示を送信した日時とを対応付けて記録する。
【0037】
さらに、結線確認ユニット170は、電流計測ユニット160から、分岐回路131〜138の電流値及び当該電流値が計測された日時の記録を取得し、電力負荷ユニット14a〜14hをオン状態にする指示を送信した日時の記録と照合する。
【0038】
照合した結果、電力負荷ユニット14a〜14hのいずれかをオン状態にする指示を送信した日時と、分岐回路131〜138において電力負荷ユニット14a〜14hの消費電力に相当する電流値が計測された日時とが一致する場合、オン状態になる指示を送信された電力負荷ユニットは、当該電流値を検知した分岐回路に接続していると判断する。
【0039】
例えば、ある時刻に分岐回路131で負荷ユニットの消費電力に相当する電流値が記録され、同時刻に結線確認ユニット170は負荷ユニット14aをオン状態にする指示を送信した記録がある場合は、負荷ユニット14aは分岐回路131に接続されていることが特定できる。
【0040】
本実施の形態では、分岐回路131〜138は分岐ブレーカー121〜128に各々対応し、電力負荷ユニット14a〜14hはコンセントA〜Hに各々対応している。従って、分岐回路131〜138と電力負荷ユニット14a〜14hとの対応が特定されれば、分岐回路131〜138とコンセントA〜Hとの接続、及び分岐ブレーカー121〜128とコンセントA〜Hとの接続が特定できる。
【0041】
さらに、コンセントA〜Hがどの居室等に設けられているかが明らかであれば、分岐回路131〜138と各居室等との接続、及び分岐ブレーカー121〜128と各居室等との接続も特定できる。
【0042】
結線確認ユニット170が特定した分岐ブレーカー121〜128と各居室等との接続の関係は、表示装置180に表示される。
【0043】
なお、電流センサ151〜159、電流計測ユニット160及び表示装置180は、建物内の各居室等に供給する電力を制御するHEMS(Home Energy Management System)が備える電流センサ、電流計測手段及び表示装置を用いてもよい。
【0044】
また、HEMSでは、各分岐回路の電流値のみならず電圧値も計測可能なので、本実施の形態においても、電流センサ151〜159以外に、各分岐回路の電圧を測定する手段を別途備えるようにしてもよい。
【0045】
結線確認ユニット170は、図2に示すように、電力負荷ユニット14a〜14hに無線通信によるオン又はオフの指示を発する無線通信ユニット171、電力計測ユニット160とのシリアル通信を行うシリアル通信ユニット172を有する。
【0046】
また、結線確認ユニット170は、電力負荷ユニット14a〜14hをオン状態にした日時の記録と、シリアル通信ユニットを介して電力計測ユニット160から取得した分岐回路131〜138の電流値及び当該電流値が計測された日時の記録とを照合して、分岐回路131〜138と電力負荷ユニット14a〜14hとの接続を特定する演算ユニット173を有する。
【0047】
演算ユニット173には、電力負荷ユニット14a〜14hをオン状態にした日時の記録、シリアル通信ユニットを介して電力計測ユニット160から取得した分岐回路131〜138の電流値及び当該電流値が計測された日時の記録、及びこれらの記録から特定された分岐回路131〜138と電力負荷ユニット14a〜14hとの接続等を記憶するメモリ174が含まれている。
【0048】
また、結線確認ユニット170は、分岐回路131〜138及び電力負荷ユニット14a〜14hの接続を特定する処理等の過程並びに特定した分岐回路131〜138及び電力負荷ユニット14a〜14hの接続等を表示する表示ユニット175と、作業者が操作するためのマウス、キーボード又はタッチパネル等の操作ユニット176と、を有する。
【0049】
本実施の形態における電力負荷ユニット14a〜14hは、図3に示すように、コンセントA〜Hに差し込まれるコンセントプラグ141、コンセントプラグ141から供給される電力を消費する電力負荷142を有する。
【0050】
電力負荷142は、所定の電力を消費する抵抗等であるが、その他、白熱電球等であってもよい。
【0051】
また、本実施の形態における電力負荷ユニット14a〜14hは、結線確認ユニット170からの無線通信による指示を受信する無線通信ユニット143、無線通信ユニット143が受信した指示に基づいて電力負荷142に電力が供給されるようにリレー145を動作させるリレー駆動回路144を有する。
【0052】
なお、結線確認ユニット170からの指示を受信するための無線通信ユニットを有し、結線確認ユニット170からの指示に応じてオン状態又はオフ状態になり、オン状態のときに所定の電力を消費するものであれば、上記の電力負荷ユニット以外の構成であってもよい。
【0053】
以下、本実施の形態に係る分電盤の分岐回路接続確認システムの動作について説明する。
【0054】
図4は、本実施の形態に係る電力負荷ユニットの図1における符号と本実施の形態に係る各分岐ブレーカーと各コンセントとの接続を特定する処理で用いる電力負荷ユニットのIDとの対応を示した表である。本実施の形態では、各電力負荷ユニットは、図1に示した符号ではなく、図4に示すIDを用いて管理される。
【0055】
図5は、本実施の形態に係る結線確認ユニット170が電力負荷ユニットをIDが小さい順から順次オン状態にした場合の記録の一例である。図5には、結線確認ユニットが電力負荷ユニットのいずれか1つをオン状態にする指示を無線通信を用いて送信した日付及び時刻が記載され、当該日付及び時刻に対応してオン状態にするための指示が送信された電力負荷ユニットのIDが記録されている。
【0056】
なお、図5には、便宜上であるが、右端に電力負荷ユニットのIDに対応する、図1における電力負荷ユニットの符号を記載している。
【0057】
図6は、本実施の形態における各分岐回路の電流値及び当該電流値が計測された日付と時刻の記録の一例である。図6は、分岐回路131〜138に各々設けられた電流センサ151〜158が検知した結果を、電流計測ユニット160が時系列で記録したものである。
【0058】
結線確認ユニット170は、図6の記録を電流計測ユニット160から取得し、図5の記録と図6の記録とを照合して、各分岐回路と各電力負荷ユニットとの接続を特定する。
【0059】
例えば、図5のログIDが「1」の日付及び時刻は、図6のログIDが「1」の日付及び時刻に一致するので、図5のIDが「1」の電力負荷ユニット、すなわち図1の電力負荷ユニット14aは、分岐回路131に接続されていると判定する。
【0060】
以下、図5の各ログIDの日付及び時刻を、図6の日付及び時刻と照合していき、図5と図6とで一致する日付及び時刻に係る電力負荷ユニット及び分岐回路が接続されていると判定する。
【0061】
その結果、図7に示すように各電力負荷ユニットと各分岐回路との接続が特定される。なお、図7では、便宜上、電力負荷ユニットのIDに対応する図1の符号をかっこ書で記している。
【0062】
結線確認ユニット170は、図8に示したような各分岐回路と各分岐ブレーカーとの対応関係、及び図9に示したような各電力負荷ユニットと各コンセントとの対応関係を予め記憶している。従って、図7及び図8から各分岐ブレーカーと各電力負荷ユニットとの接続を特定でき、さらに図9を用いて、図10に示す各分岐ブレーカーと各コンセントとの接続を特定できる。
【0063】
また、結線確認ユニット170は、図11に示したような各コンセントと各居室等との対応関係を予め記憶しているので、図10及び図11から、図12に示す各分岐ブレーカーと各居室との接続が特定できる。
【0064】
図13は、本実施の形態に係る結線確認ユニット170の処理を示すフローチャートである。
【0065】
ステップ100では、処理に係る電力負荷ユニットのIDを示す整数nを「1」にセットする。なお、本実施の形態では、電力負荷ユニットのIDは、図4で示した1〜8の整数値をとるものとする。
【0066】
続くステップ102では、IDがnの電力負荷ユニットをオン状態にする指示を無線通信で送信する。
【0067】
ステップ104では、オン状態にした電力負荷ユニットに対し、当該電力負荷ユニットをオフ状態にする指示を無線通信で送信する。
【0068】
ステップ106では、オン状態にする指示を送信した日時及び電力負荷ユニットのIDを記録する。
【0069】
ステップ108では、nを1インクリメントする。
【0070】
ステップ110では、nが電力負荷ユニットのIDの最大値であるNを超えているか否かを判断し、nがNを超えていない場合は手順をステップ102に戻して、次の電力負荷ユニットをオン状態にする指示を送信する。
【0071】
ステップ110で、nがNを超えた場合は、手順をステップ112に移行させる。なお、本実施の形態でNは「8」である。
【0072】
ステップ112では、図6に示したような、各分岐回路で計測された電流値と日時の記録を電流計測ユニット160から取得する。
【0073】
ステップ114では、ステップ106で記録した電力負荷ユニットをオン状態にする指示を送信した日時及び電力負荷ユニットのIDの記録と、各分岐回路で計測された電流値と日時の記録とを照合し、各電力負荷ユニットと各分岐回路との接続を特定する。
【0074】
ステップ116では、図8に示したような、各分岐回路と各分岐ブレーカーとの対応関係、及び図9に示したような、各電力負荷ユニットと各コンセントとの対応関係を用いて、各コンセントと各分岐ブレーカーとの接続を特定する。
【0075】
ステップ118では、図11に示したような、各コンセントと各居室等との対応関係を用いて、各分岐ブレーカーと各居室等との接続を特定して、本実施の形態における結線確認ユニット170の処理は終了する。
【0076】
このように本実施の形態では、電力供給先である各居室等のコンセントに電力負荷ユニットを接続し、無線通信によって結線確認ユニットから各電力負荷ユニットをオン状態にする指示を発し、当該指示をした日時と、各分岐回路で電力負荷ユニットの消費電力に相当する電流値を記録した日時とを照合することにより、各分岐回路に接続する各電力負荷ユニットを特定できる。
【0077】
作業者は、分電盤に接続されたHEMS等が備える電流計測ユニットに接続された結線確認ユニットを操作することにより各分岐ブレーカーと各電力負荷ユニットとの接続を特定できるので、各分岐ブレーカーと電力負荷ユニットが接続された各コンセントとの接続を確認する作業を大幅に簡素化できるという効果を奏する。
【0078】
[第2の実施の形態]
続いて本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態における分電盤の分岐回路接続確認システムの構成は、第1の実施の形態と同様なので、符号は第1の実施の形態の図1と同じものを使用する。しかしながら、本実施の形態は、電力負荷ユニット14a〜14hの各々で消費電力が異なるという点で第1の実施の形態と相違する。
【0079】
図14は、本実施の形態における電力負荷ユニット14a〜14hの消費電力の一例を示す図である。図14にあるように、本実施の形態における電力負荷ユニット14a〜14hは、20Wから160Wまで、各々固有の消費電力を示す。
【0080】
なお、図14に示した電力負荷ユニット14a〜14hの消費電力は、予め結線確認ユニット170のメモリ174に記憶されているものとする。
【0081】
メモリ174に記憶されている電力負荷ユニット14a〜14hの消費電力は、作業者が、結線確認ユニット170の操作ユニット176を操作することによって適宜変更でき、さらには新たな電力負荷ユニットの消費電力を記憶させることができるものとする。
【0082】
図15は、本実施の形態における電流計測ユニット160が記録した各分岐回路の電流値の一例を示す表である。図15では、電力負荷ユニット14a〜14hを同時にオン状態にして、分岐回路131〜138の電流値を測定している。
【0083】
本実施の形態では、電力負荷ユニット14a〜14hの消費電力は各々異なるので、全ての電力負荷ユニットが同時にオン状態になっても、分岐回路131〜138の電流値から各分岐回路に接続する電力負荷ユニットを特定できる。
【0084】
図16は、本実施の形態における各分岐回路での消費電力の一例を示す表である。記載された消費電力は、図15の電流計測ユニットが記録した各分岐回路の電流値に、定格電圧である100Vを乗算した結果であるが、別途電圧を計測する手段によって、各分岐回路の電圧を測定し、当該測定した電圧値を電流値に乗算するようにしてもよい。
【0085】
図14に示した各分岐回路での消費電力を、図16に示した本実施の形態での各電力負荷ユニットの消費電力と照合して、消費電力が一致又は近似する分岐回路と電力負荷ユニットとを特定することにより、各分岐回路と各電力負荷ユニットとの接続を特定する。
【0086】
また、本実施の形態においても、分岐回路131〜138は各々分岐ブレーカー121〜128に対応し、電力負荷ユニット14a〜14hは各々コンセントA〜Hに対応しているので、各分岐回路と各電力負荷ユニットとの接続を特定することにより、各分岐ブレーカーと各電力負荷ユニットとの接続、及び各分岐ブレーカーと各コンセントとの接続も特定できる。
【0087】
なお、本実施の形態では、電力負荷ユニット14a〜14hを同時にオン状態にしたが、第1の実施の形態のように、電力負荷ユニット14a〜14hを順次オン状態にするようにしてもよい。
【0088】
本実施の形態では、電力負荷ユニット14a〜14hが各々固有の消費電力を示すので、全ての電力負荷ユニットをオン状態にした場合であっても、各電力負荷ユニットを順次オン状態にした場合であっても、各分岐回路で測定された電流値から算出された消費電力により、各々の電力負荷ユニットを特定できる。
【0089】
続いて、本実施の形態における結線確認ユニット170における処理のフローについて説明する。図17は、本実施の形態に係る結線確認ユニット170の処理を示すフローチャートである。
【0090】
まず、ステップ200では、電力負荷ユニット14a〜14hをオン状態にする指示を無線通信によって送信する。
【0091】
ステップ202では、電力負荷ユニット14a〜14hをオフ状態にする指示を無線通信によって送信する。
【0092】
次いで、ステップ204では、分岐回路131〜138で測定された電流値の記録を電流計測ユニット160から取得する。
【0093】
ステップ206では、取得した電流値の記録から分岐回路131〜138の消費電力を算出する。
【0094】
ステップ208では、算出された分岐回路131〜138での消費電力を、電力負荷ユニット14a〜14hの消費電力と照合して、消費電力が一致又は近似する分岐回路と電力負荷ユニットとを特定することにより、図7に示したような各分岐回路及び各電力負荷ユニットの接続を特定する。
【0095】
ステップ210では、図8に示したような、各分岐回路と各分岐ブレーカーとの対応関係、及び図9に示したような、各電力負荷ユニットと各コンセントとの対応関係を用いて、各コンセントと各分岐ブレーカーとの接続を特定する。
【0096】
ステップ212では、図11に示したような、各コンセントと各居室等との対応関係を用いて、各分岐ブレーカーと各コンセントとの接続を特定して、本実施の形態における結線確認ユニット170の処理は終了する。
【0097】
このように本実施の形態では、電力負荷ユニット14a〜14hが各々固有の消費電力を示すようにすることで、第1の実施の形態のように各電力負荷ユニットをオン状態する指示を送信した日時を記録しなくても、各電流センサが各分岐回路で測定した電流値から各電力負荷ユニットを特定できる。
【0098】
また、第1の実施の形態のように、各電力負荷ユニットを順次オン状態にするような手間を要さずに、各分岐ブレーカーと各コンセントとの接続を特定できる。
【0099】
[第3の実施の形態]
図18に第3の実施の形態に係る分電盤の分岐回路接続確認システムの一例の概略を示す。
【0100】
本実施の形態に係る分電盤の分岐回路接続確認システム3は、制御装置190の中に結線確認ユニット192及び表示装置194を備える点で第1の実施の形態に係る分電盤の分岐回路接続確認システムと相違するが、その他の構成は第1の実施の形態に係る分電盤の分岐回路接続確認システムと同一である。
【0101】
第1の実施の形態では、電流センサ151〜159及び電流計測ユニット160は、建物内の各居室に供給する電力を制御するHEMSが備える電流センサ及び電流計測手段を用いることが可能であった。
【0102】
本実施の形態においても、電流センサ151〜159及び電流計測ユニット160は、HEMSが備える電流センサ及び電流計測手段を用いてもよい。
【0103】
本実施の形態では、第1の実施の形態のように、各電力負荷ユニットを順次オン状態にしてオン状態にした日時と、各分岐回路で各電力負荷ユニットの消費電力に相当する電流値が測定された日時とから、各分岐回路又は各と各電力負荷ユニットとの接続を特定してもよい。
【0104】
また、本実施の形態では、第2の実施の形態のように、各電力負荷ユニットが各々固有の消費電力を示すようにしておき、各分岐回路で測定された電流値から算出された消費電力から、各分岐回路と各電力負荷ユニットとの接続を特定してもよい。
【0105】
なお、本実施の形態も、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、特定した各分岐回路と各電力負荷ユニットとの接続から、各分岐ブレーカーと各コンセントとの接続及び各分岐ブレーカーと各居室との接続を特定する。
【0106】
このように本実施の形態では、結線確認ユニットと表示装置を一体に構成したことにより、結線確認ユニットにおける各分岐回路と各電力負荷ユニットとの接続を特定する処理の過程、及び特定した各分岐回路と各電力負荷ユニットとの接続に基づいた各分岐ブレーカーと各コンセントとの接続又は各分岐ブレーカーと各居室との接続を1の表示装置に表示することができるという効果を奏する。
【符号の説明】
【0107】
1 分電盤の分岐回路接続確認システム
3 分電盤の分岐回路接続確認システム
100 主幹ブレーカー
121〜128 分岐ブレーカー
131〜138 分岐回路
14a〜14h 電力負荷ユニット
141 コンセントプラグ
142 電力負荷
143 無線通信ユニット
144 リレー駆動回路
145 リレー
151〜158 電流センサ
160 電流計測ユニット
170 結線確認ユニット
171 無線通信ユニット
172 シリアル通信ユニット
173 演算ユニット
174 メモリ
175 表示ユニット
176 操作ユニット
180 表示装置
190 制御装置
192 結線確認ユニット
194 表示装置
A〜H コンセント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分電盤が有する複数の分岐ブレーカー毎に設けられた電力供給配線に各々接続され、指示に応じてオン状態となり前記複数の分岐ブレーカーから供給される電力を消費する複数の電力負荷手段と、
前記電力供給配線の前記分岐ブレーカー近傍において前記電力供給配線毎に設けられ、前記分岐ブレーカーから前記電力負荷手段への通電電流の電流値を検知する複数の通電電流検知手段と、
前記通電電流検知手段が前記電流値を検知した日時及び前記電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けて記録する電流計測手段と、
前記複数の電力負荷手段のいずれかをオン状態にする指示をすると共に、該指示の対象となった電力負荷手段及び該指示をした日時を対応付けて記録し、かつ前記通電電流検知手段が前記電流値を検知した日時及び前記電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けた記録を前記電流計測手段から取得すると共に前記電流値を検知した日時と該指示をした日時とを照合することにより、前記複数の分岐ブレーカーと前記複数の電力負荷手段との接続を特定する結線確認手段と、
を備える分電盤の分岐回路接続確認システム。
【請求項2】
分電盤が有する複数の分岐ブレーカー毎に設けられた電力供給配線に各々接続され、指示に応じてオン状態となり前記複数の分岐ブレーカーから供給される電力を各々が異なる固有の消費電力で消費する複数の電力負荷手段と、
前記電力供給配線の前記分岐ブレーカー近傍において前記電力供給配線毎に設けられ、前記分岐ブレーカーから前記電力負荷手段への通電電流の電流値を検知する複数の通電電流検知手段と、
前記通電電流検知手段が検知した電流値及び前記電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けて記録する電流計測手段と、
前記電力負荷手段及び前記電力負荷手段が各々示す消費電力を対応付けて予め記憶し、前記通電電流検知手段が検知した電流値及び前記電流値を検知した通電電流検知手段を対応付けた記録を前記電流計測手段から取得すると共に前記通電電流検知手段が検知した電流値から消費電力量を算出し、該算出した消費電力量と前記電力負荷手段が各々示す消費電力とを照合することにより、前記複数の分岐ブレーカーと前記複数の電力負荷手段との接続を特定する結線確認手段と、
を備える分電盤の分岐回路接続確認システム。
【請求項3】
前記電力負荷手段は、前記分岐ブレーカーから前記電力供給配線を介して電力が供給される電力供給先毎に設けられたコンセントに接続され、
前記結線確認手段は、前記複数の分岐ブレーカーと前記複数の電力負荷手段との接続を特定した結果と、予め記憶した前記電力負荷手段及び前記コンセントの対応付けとに基づいて、前記分岐ブレーカーと前記コンセントとの接続を特定し、
前記結線確認手段が特定した結果を表示する表示手段をさらに備える請求項1又は2に記載の分電盤の分岐回路接続確認システム。
【請求項4】
前記結線確認手段と前記表示手段とが一体に設けられている請求項1〜3の何れか1項に記載の分電盤の分岐回路接続確認システム。
【請求項5】
前記結線確認手段は、
前記複数の電力負荷ユニットの各々をオン状態にする指示を送信するための送信手段と、
前記電力負荷手段及び前記電力負荷手段が各々示す消費電力の対応付け、前記電力負荷手段及び前記コンセントの対応付け、並びに前記複数の分岐ブレーカーと前記複数の電力負荷手段との接続を特定した結果を記憶する記憶手段と、
を有し、
前記複数の電力負荷手段は、前記結線確認手段からの指示を受信するための受信手段を有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の分電盤の分岐回路接続確認システム。
【請求項6】
前記表示手段は、前記コンセントが設けられている各居室の消費電力を表示可能で、
前記結線確認ユニットは、前記複数の分岐ブレーカーを識別するための情報を入力可能な入力手段をさらに有する、請求項1〜5の何れか1項に記載の分電盤の分岐回路接続確認システム。
【請求項7】
前記結線確認ユニットは、前記結線確認手段からの指示を受信するための受信手段を有する装置をオン状態又はオフ状態にすることが可能な請求項1〜6の何れか1項に記載の分電盤の分岐回路接続確認システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−102612(P2013−102612A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244800(P2011−244800)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【Fターム(参考)】