説明

列車位置情報収集システム

【課題】低コストで構築し運用できる列車位置情報収集システムを提供する。
【解決手段】駅や分岐点の線路脇に設けられたタグ11a〜11nと、自社線から他社線へ向かう往路列車に設けられた第1のタグリーダ・ライタ21aと第1の記憶装置22aと、他社線から自社線へ向かう復路列車2bに設けられた第2のタグリーダ・ライタ21bと第2の記憶装置22bとを備える。タグは、無線信号形式のID要求信号を受信したら、IDを示すID応答信号を送信する。第1のタグリーダ・ライタは、ID応答信号が受信できたら、このID応答信号の内容と、受信日時と、予め登録されている所属会社コードと車両番号を示す設定情報をまとめた位置情報を出力する。第1の記憶装置は、位置情報要求信号を受信したら、位置情報応答信号を送信する。第2のタグリーダ・ライタは、受信できた位置情報応答信号の内容を出力し、第2の記憶装置が保存する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、列車の位置情報を収集する列車位置情報収集システムに関する。
【背景技術】
【0002】
他社線と相互乗り入れしている場合に、GPS(Global Positioning System)などの位置把握技術によって一定時間ごとに蓄積された車両の位置を、一般の無線による公衆通信回線網を用いて伝えることにより、他社線区内であっても車両の位置把握を行うものがある。
【0003】
また、IDカードを車両に取り付け、車両番号を収集することによって車両の位置を特定する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−189673号
【特許文献2】特開平4−56677号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、即時性を必要としない位置情報であっても、無線による公衆通信回線を用いると、通信装置を取り付けた車両の数に対して回線使用料が発生するコストの問題があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、低コストで構築し運用できる列車位置情報収集システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の列車位置情報収集システムは、駅や分岐点の線路脇に設けられたタグと、自社線から他社線へ向かう路線を運行する往路列車に設けられた第1のタグリーダ・ライタと第1の記憶装置と、他社線から自社線へ向かう路線を運行する復路列車に設けられた第2のタグリーダ・ライタと第2の記憶装置とを備える。タグは、無線信号形式のID要求信号を受信した場合には、予め登録されているIDを示す無線信号形式のID応答信号を送信する。第1のタグリーダ・ライタは、このID要求信号に応じるID応答信号が受信できた場合には、このID応答信号の内容と、受信日時と、予め登録されている所属会社コードと車両番号を示す設定情報をまとめた位置情報を出力する。第1の記憶装置は、この位置情報を保存し、無線信号形式の位置情報要求信号を受信した場合には、保存されている位置情報を示す無線信号形式の位置情報応答信号を送信する。第2のタグリーダ・ライタは、この位置情報要求信号に応じる位置情報応答信号が受信できた場合には、この位置情報応答信号の内容を出力する。第2の記憶装置は、この位置情報応答信号の内容を保存する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施例1の列車位置情報収集システムの構成を示すブロック図
【図2】情報の具体例を示す図
【図3】他社線内での位置情報検出の例を示す図
【図4】処理のフローチャートを示す図
【図5】他社線内での列車間の位置情報伝達の例を示す図
【図6】位置情報の収集例を示す図
【図7】実施例2の列車位置情報収集システムの構成を示すブロック図
【図8】他社線内での位置情報伝達の例を示す図
【図9】情報の具体例を示す図
【図10】位置情報収集処理のフローチャートを示す図
【図11】位置情報の収集例を示す図
【図12】他社線内に設置する位置情報記録システムフロー図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0010】
(1) システム構成
本実施例の列車位置情報収集システム1の構成を示すブロック図を図1に示す。同図に示すように、運行中の列車2の位置情報を収集する列車位置情報収集システム1は、駅や分岐点の線路脇に設けられたICタグ11と、各列車2に設けられたRFID(Radio Frequency Identification)リーダー・ライタ21、記憶装置22から構成されている。列車2は、自社線内運行中は自社線内ネットワーク150を介し、時計装置や列車集中制御装置などを備えた外部システム200と通信可能である。
【0011】
ICタグ11には、その設置場所が関連付けられたICタグ設定情報101が設定されている。
【0012】
RFIDリーダー・ライタ21は、列車2が通過する線路脇に設けられたICタグ11を付属のアンテナで検知し、このICタグ11から読み取ったICタグ設定情報101と通過日時とみなした読取日時をRFIDリーダー・ライタ21内のメモリに書き込むものである。このメモリには、RFIDリーダー・ライタ設定情報102が設定されており、これらICタグ設定情報101と通過日時とRFIDリーダー・ライタ設定情報102を関連付けて位置情報103として保存する。
【0013】
記憶装置22は、例えばICタグである。この記憶装置22は、RFIDリーダー・ライタ21内のメモリから出力された位置情報103を保存する。
【0014】
各情報の構成について図2を用いて説明する。
【0015】
ICタグ設定情報101は、図2(1)に示すように、ICタグ11に設定されたタグID(ア)であり、このタグID(ア)ごとに用意された変換テーブルで、その設置場所の緯度経度と関連付けられている。
【0016】
さらに、緯度経度と線路の閉塞区間(範囲)を関連付けた変換テーブルにより、在線区間の特定が可能である。
【0017】
RFIDリーダー・ライタ設定情報102は、図2(2)に示すように、RFIDリーダー・ライタ21に設定された車両所属会社コード(イ)と車両番号(ウ)で構成される。
【0018】
位置情報103は、図2(3)に示すように、ICタグ11からタグID(ア)の読取日時を列車の通過日時とみなした通過日時(エ)と、タグID(ア)と、車両所属会社コード(イ)と、車両番号(ウ)で構成される。なお、最新の情報が追加されていき履歴が保存されるが、記憶装置22の容量に応じて不要な過去の情報は削除される。
【0019】
また、図2(4)に示すように、タグIDそのものではなく、変換テーブルを参照しタグIDから導き出される経度緯度(カ)を記憶装置22に蓄積していくようにしても良い。
【0020】
なお、本実施例では地下鉄を考慮し、列車2aに設けられたRFIDリーダー・ライタ21aが駅や分岐点に設置されたICタグ11を検知して位置情報を収集するが、図3に示すように屋外走行中は定期的(例えば10分ごと)にGPSから緯度経度を受信するようにしてもよい。
【0021】
(2) 処理
次に処理を図4のフローチャートに従い説明する。なお図4中の丸数字は、図2中の丸数字と対応している。
【0022】
●運行中の位置情報の収集
RFIDリーダー・ライタ21a内のメモリに設定された車両所属会社コード(イ)と車両番号(ウ)を読み込み、(S401)、ICタグ11が検知可能な状態にする。
【0023】
列車2aが運行中にICタグ11に接近すると(S402)、列車2aに設けられたRFIDリーダー・ライタ21aはICタグ11を検知して(S403)、タグID(ア)を読み取る(S404)。図2(1)によれば、タグID(ア)は35である。
【0024】
読取日時をこのICタグ11が設けられた地点の列車2aの通過日時とみなし(S405)、この通過日時(エ)とタグID(ア)を、RFIDリーダー・ライタ21aに設定された車両所属会社コード(イ)と車両番号(ウ)に関連付け、位置情報103としてRFIDリーダー・ライタ21内のメモリに書き込む。
【0025】
さらにこのメモリから出力された位置情報103を列車2a内に設けられた記憶装置22aに保存する(S406)。図2(2)、(3)によれば、例えば通過日時(エ)は2010/3/15 18:25:35、タグID(ア)は35、車両所属会社コード(イ)2062、車両番号(ウ)8401である。
【0026】
●すれ違い通信
図5に、列車2aが先に自社線内に戻る列車2bとすれ違う際、列車間で位置情報103を伝達する仕組みを示す。
【0027】
列車2aと列車2bがすれ違う際に接近すると(S407)、列車2bに設けられたRFIDリーダー・ライタ21bが、列車2a内に設けられたICタグである記憶装置22aを検知する(S408)。
【0028】
するとRFIDリーダー・ライタ21bは、記憶装置22aに保存された位置情報103を読み込んで(S409)、既に保存されている位置情報103に加えてメモリに追加保存する。
【0029】
さらに、この追加保存された位置情報103をICタグである記憶装置22bに保存する(S410)。
【0030】
なお、列車にICタグを設ける代わりに、記憶装置22を不揮発性メモリデバイスであって、例えばハードディスクやソリッドステートディスク、またはSDカード等としてもよい。また、列車間での位置情報の受け渡しはアドホック通信が可能な無線LANやBluetooth規格などの無線通信技術を用いてもよい。
【0031】
●拠点での位置情報の収集
列車2bは、すれ違った列車2、例えば列車2aの位置情報103が記憶装置22bに保存された状態で自社線に帰ってくる。
【0032】
ICタグである記憶装置22bを乗務員が事務所に持ち帰れば、位置情報103を収集することができる。
【0033】
図6は、列車2bが持ち帰った位置情報103を地上側の設備で収集する例を示す図である。
【0034】
図6に示すように、記憶装置22が例えばハードディスク等の場合、他社線から戻ってきた列車2bの記憶装置22bから位置情報103を早く収集できる自社線に入った所にデータ収集装置を設け、位置情報103の受け渡しはアドホック通信が可能な無線LANやBluetooth規格などの無線通信技術を用いてもよい。
【0035】
●拠点での位置情報の活用
外部システム200を構成するGIS(Geographic Information System:地理情報システム)の機能を有するCTC(Centralized Traffic Control:列車集中制御装置)などに、画面表示プログラムがインストールされている。この画面表示プログラムは、データ収集装置から位置情報103を取得すると、緯度経度情報に変換、車両番号と時刻を合わせて表示し、GISによる地図上に表示する。
【0036】
なお、取得した位置情報を閉塞区間に変換し、車両番号と時刻を合わせて表示し、線形図上に在線情報として表示するようにしてもよい。
【0037】
鉄道での位置情報の表示は、GISを用いた表示には緯度経度情報を使い、CTCにおけるTID(Traffic Information Display:運行情報表示装置)での表示のように在線表示の場合は閉塞区間に変換して表示するが、表示の最終段階で相互に変換可能である。
【0038】
本実施形態の列車位置情報収集システムによれば、列車に設ける位置情報記憶手段をRFIDによるICタグすると、すれ違い時の情報処理用の装置を車載しないので、より低コスト化を実現できるようになる。
【実施例2】
【0039】
(1)システム構成
第2の実施例の列車位置情報収集システムの構成を示すブロック図を図7に示す。同図に示すように、他社線内を運行中の列車2の位置情報を収集する列車位置情報収集システム1は、駅や分岐点の線路脇に設けられたRFIDリーダー・ライタ51、記憶装置52と、各列車2に設けられたICタグ61から構成されている。
【0040】
ICタグ61には、その列車のICタグ設定情報111が設定されている。
【0041】
RFIDリーダー・ライタ51aは、自社線から他社線へ向かう往路を運行する列車2aが近くを通過する際にICタグ61aを付属のアンテナで検知し、このICタグ61aから読み取ったICタグ設定情報111と通過日時とみなした読取日時をRFIDリーダー・ライタ51a内のメモリに書き込むものである。このメモリには、RFIDリーダー・ライタ設定情報112が設定されており、これらICタグ設定情報111と通過日時とRFIDリーダー・ライタ設定情報112を関連付けて位置情報113として保存する。
【0042】
記憶装置52aは、例えばICタグである。この記憶装置52aは、RFIDリーダー・ライタ51a内のメモリから出力された位置情報113を保存する。
【0043】
またRFIDリーダー・ライタ51aは、他社線内から自社線へ向かう復路を運行する列車2bが近くを通過する際にICタグ61bを付属のアンテナで検知し、このICタグ61bから読み込んだICタグ設定情報111に基づいて位置情報が必要な自社の列車かを判断する。
【0044】
自社の列車と判断された場合には、RFIDリーダー・ライタ51aは記憶装置52aから位置情報113を読み込み、ICタグ61bに追加保存する。
【0045】
図8に、他社線内での位置情報伝達の例を示す。同図では1台のRFIDリーダー・ライタ51aで位置情報の列車2aからの読み込みと、列車2bへの書き込みを行っている。往路線路と復路線路の距離などによっては、位置情報の列車2aからの読み込みと、列車2bへの書き込みをそれぞれ別のRFIDリーダー・ライタ51で行うようにしてもよい。
【0046】
各情報の構成について図9を用いて説明する。
【0047】
ICタグ設定情報111は、図9(1)に示すように、ICタグ61に設定された
車両所属会社コード(イ)と車両番号(ウ)で構成される。
【0048】
RFIDリーダー・ライタ設定情報112は、図9(2)に示すように、RFIDリーダー・ライタ51内のメモリに設定された装置ID(オ)であり、この装置ID(オ)ごとに用意された変換テーブルで、その設置場所の緯度経度と関連付けられている。
【0049】
さらに、緯度経度と線路の閉塞区間(範囲)を関連付けた変換テーブルにより、在線区間の特定が可能である。
【0050】
位置情報113は、図9(3)に示すように、ICタグ61から車両所属会社コード(イ)と車両番号(ウ)の読取日時を列車の通過日時とみなした通過日時(エ)と、装置ID(オ)とで構成される。なお、最新の情報が追加されていき履歴が保存されるが、記憶装置52の容量に応じて不要な過去の情報は削除される。
【0051】
(2)処理
次に、運行中の位置情報を収集する処理を図10のフローチャートに従って説明する。なお図10中の丸数字は、図9中の丸数字と対応している。
【0052】
●運行中の位置情報の収集
RFIDリーダー・ライタ51a内のメモリに設定された装置ID(オ)を読み込み、(S1001)、ICタグ61が検知可能な状態にする。
【0053】
RFIDリーダー・ライタ51aに自社線から他社線へ向かう往路を運行中の列車2aが接近すると(S1002)、RFIDリーダー・ライタ51aは列車2aに設けられたICタグ61aを検知して(S1003)、車両所属会社コード(イ)と車両番号(ウ)を読み取る(S1004)。図9(1)によれば、車両所属会社コード(イ)2062、車両番号(ウ)8401である。
【0054】
読取日時をこのRFIDリーダー・ライタ51aが設けられた地点の列車2aの通過日時とみなし(S1005)、この通過日時(エ)と車両所属会社コード(イ)と車両番号(ウ)を、RFIDリーダー・ライタ51aに設定された装置ID(オ)に関連付け、位置情報103としてRFIDリーダー・ライタ51a内のメモリに書き込む。
【0055】
さらにこのメモリから出力された位置情報113を記憶装置52aに保存する(S1006)。図9(2)、(3)によれば、例えば位置情報113は、通過日時(エ)は2010/3/15 18:25:35、装置ID(オ)は35、車両所属会社コード(イ)2062、車両番号(ウ)8401である。
【0056】
●戻り列車の検出と位置情報の追加
RFIDリーダー・ライタ51aに他社線内から自社線へ向かう復路を運行する列車2bが接近すると(S1007)、RFIDリーダー・ライタ51aは列車2bに設けられたICタグ61bを検知して(S1008)、車両所属会社コード(イ)と車両番号(ウ)を読み取る。図9(4)によれば、車両所属会社コード(イ)2062、車両番号(ウ)9822である。
【0057】
車両所属会社コード(イ)が自社のコードであれば、RFIDリーダー・ライタ51aは、記憶装置52aから位置情報113を読み込み(S1009)、ICタグ61bに追加保存する(S1010)。
【0058】
図9(5)に追加後の位置情報113の例を示す。
【0059】
●戻ってきた列車からの位置情報の収集
ICタグ61bを乗務員が事務所に持ち帰れば、位置情報113を収集することができる。
【0060】
また図11に、列車2bがICタグ61bに保存して持ち帰った位置情報113を地上側の設備で収集する例を示す。図11に示すように、他社線から戻ってきた列車2bのICタグ61bから位置情報113を早く収集できる自社線に入った所に、例えばRFIDリーダー・ライタ51nと記憶装置52nで構成されたデータ収集装置を設け、自社線内ネットワーク150を介して外部システムに位置情報113を出力する。
【0061】
次に、戻ってきた列車から位置情報を収集する処理を図12のフローチャートに従って説明する。なお図12中の丸数字は、図9中の丸数字と対応している。
【0062】
他社線から戻ってきた列車2bが、自社線内に設けられたデータ収集装置に接近すると(S1201)、データ収集装置のRFIDリーダー・ライタ51nが列車2bに設けられたICタグ61bを検知して(S1202)、保存されている位置情報113を読み取り(S1203)、メモリに保存すると共に、記憶装置52nに保存する(S1204)。
【0063】
位置情報113の収集後、ICタグ61bの位置情報113を初期化する(S1205)。
【0064】
なお位置情報113は、例えば列車位置の特定を必要とする運行管理システムなどの外部システム200に自社線内ネットワーク150を介してデータ収集装置から出力される。
【0065】
図9(6)にICタグ61bの位置情報113をRFIDリーダー・ライタ51cのメモリに追加保存した状態を示す。
【0066】
収集した位置情報113を車両番号や通過日時でソートすれば、運行管理システムなどで路線図に画面表示が可能である。
【0067】
以上述べた実施形態の列車位置情報収集システムによれば、RFIDで収集した自社線から他社線へ向かう往路を運行する自社列車の位置情報を、他社線から自社線へ向かう復路を運行する列車で持ち帰るので、有料通信回線を使用せずに地下鉄内でも位置を把握できる。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0069】
1・・・列車位置情報収集システム
2・・・列車
11・・・ICタグ
21・・・RFIDリーダー・ライタ
22・・・記憶装置
51・・・RFIDリーダー・ライタ
52・・・記憶装置
61・・・ICタグ
101・・・ICタグ設定情報
102・・・RFIDリーダー・ライタ設定情報
103・・・位置情報
111・・・ICタグ設定情報
112・・・RFIDリーダー・ライタ設定情報
113・・・位置情報
150・・・自社線内ネットワーク
200・・・外部システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駅や分岐点の線路脇に設けられ、無線信号形式のID要求信号を受信した場合には、予め登録されているIDを示す無線信号形式のID応答信号を送信するタグと、
自社線から他社線へ向かう路線を運行する往路列車に設けられ、このID要求信号に応じるID応答信号が受信できた場合には、このID応答信号の内容と、受信日時と、予め登録されている所属会社コードと車両番号を示す設定情報をまとめた位置情報を出力する第1のタグリーダー・ライタと、
この位置情報を保存し、無線信号形式の位置情報要求信号を受信した場合には、保存されている位置情報を示す無線信号形式の位置情報応答信号を送信する第1の記憶装置と、
他社線から自社線へ向かう路線を運行する復路列車に設けられ、この位置情報要求信号に応じる位置情報応答信号が受信できた場合には、この位置情報応答信号の内容を出力する第2のタグリーダー・ライタと、
この位置情報応答信号の内容を保存する第2の記憶装置と、
を有する列車位置情報収集システム。
【請求項2】
前記第2の記憶装置は、無線信号形式の位置情報要求信号を受信した場合には、保存されている位置情報を示す無線信号形式の位置情報応答信号を送信し、
自社線の線路脇に設けられ、無線信号形式の位置情報要求信号に応じる前記第2の記憶装置からの位置情報応答信号が受信できた場合には、位置情報を外部システムに出力するデータ収集装置、
を有する請求項1記載の列車位置情報収集システム。
【請求項3】
自社線から他社線へ向かう路線を運行する往路列車に設けられ、無線信号形式の設定情報要求信号を受信した場合には、予め登録されている所属会社コードと車両番号を示す無線信号形式の設定情報応答信号を送信する往路タグと、
他社線から自社線へ向かう路線を運行する復路列車に設けられ、無線信号形式の設定情報要求信号を受信した場合には、予め登録されている所属会社コードと車両番号を示す無線信号形式の設定情報応答信号を送信する復路タグと、
駅や分岐点の線路脇に設けられ、この設定情報要求信号に応じる前記往路タグからの設定情報応答信号が受信できた場合には、この設定情報応答信号の内容と、受信日時と、予め登録されているIDをまとめた位置情報を出力するタグリーダー・ライタと、
この位置情報を保存する記憶装置と、
を有し、
前記タグリーダー・ライタは、
この設定情報要求信号に応じる前記復路タグからの設定情報応答信号が受信できた場合には、前記記憶装置に保存された位置情報を示す無線信号形式の位置情報信号を送信し、
前記復路タグは、この位置情報信号を受信して位置情報を保存する、
列車位置情報収集システム。
【請求項4】
前記復路タグは、無線信号形式の位置情報要求信号を受信した場合には、保存されている位置情報を示す無線信号形式の位置情報応答信号を送信し、
自社線の線路脇に設けられ、無線信号形式の位置情報要求信号に応じる前記復路タグからの位置情報応答信号が受信できた場合には、位置情報を外部システムに出力するデータ収集装置、
を有する請求項3記載の列車位置情報収集システム。
【請求項5】
前記復路タグは、無線信号形式の位置情報要求信号を受信した場合には、保存されている位置情報を示す無線信号形式の位置情報応答信号を送信し、
自社線の線路脇に設けられ、無線信号形式の位置情報要求信号に応じる前記復路タグからの位置情報応答信号が受信できた場合には、位置情報を出力する収集タグリーダー・ライタと、
この位置情報を保存する収集記憶装置と、
を有する請求項3記載の列車位置情報収集システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−76582(P2012−76582A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−223222(P2010−223222)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】