説明

初代ラット肝細胞毒性モデリング

本発明は、遺伝子発現の全体的な変化の解明と既知の毒に曝された組織又は細胞中の毒性マーカーの同定に基づいている。遺伝子とそれらがコードするタンパク質は、医薬スクリーニング及び毒性アッセイにおいて、毒性マーカーとして使われる。本発明は、毒に誘導された差次的な発現によって特徴づけられる遺伝子及び/又はタンパク質のデータベースを含む。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物が組織又は細胞に対して少なくとも一つの毒作用を誘導するか否かを決定する方法であって、
(a)当該化合物に曝された組織又は細胞試料の遺伝子発現プロファイルを作成すること、及び
(b)当該遺伝子発現プロファイルを表5A〜5MMMMMのデータ又は情報を充分な量含むデータベースと比較し、当該化合物が組織又は細胞に対して少なくとも一つの毒作用を誘導するか否かを決定すること
を含む方法。
【請求項2】
前記組織又は細胞試料から作成された前記遺伝子発現プロファイルが少なくとも1つの遺伝子の発現レベルを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記遺伝子の発現レベルが表5A〜5MMMMMの毒性平均及び/又は非毒性平均の値と比較される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記発現レベルが比較の前に規格化される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記発現プロファイルが遺伝子発現プロファイルである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記発現プロファイルがタンパク質発現プロファイルである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記データベースが表5A〜5MMMMMのデータ又は情報を実質的にすべて含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
化合物の少なくとも1つの毒作用を予測する方法であって、
(a)当該化合物に曝された組織又は細胞試料において、表5A〜5MMMMMの中の2個又はそれ以上の遺伝子の発現レベルを検出することを含み、
ここで、表5A〜5MMMMMの中の遺伝子の差次的発現が少なくとも1つの毒作用を示唆している、方法。
【請求項9】
ある化合物の毒作用の進行を予測する方法であって、
(a)当該化合物に曝された組織又は細胞試料において、表5A〜5MMMMMの中の2個以上の遺伝子の発現レベルを検出するステップを含み、
表5A〜5MMMMMの中の当該遺伝子の差次的発現が毒性の進行を示唆している、方法。
【請求項10】
ある化合物の肝毒性を予測する方法であって、
(a)当該化合物に曝された組織又は細胞試料において、表5A〜5MMMMMの中の2個以上の遺伝子の発現レベルを検出するステップを含み、
表5A〜5MMMMMの中の当該遺伝子の差次的発現が肝毒性を示唆している、方法。
【請求項11】
毒性反応の発症又は進行を調節する薬剤を同定する方法であって、
(a)細胞を当該薬剤及び既知の毒に曝すこと、及び
(b)表5A〜5MMMMMの中の2個又はそれ以上の遺伝子の発現レベルを検出することを含み、
ここで、表5A〜5MMMMMの中の遺伝子の差次的発現が毒性を示唆している、方法。
【請求項12】
細胞中で化合物が調節する細胞経路を予測する方法であって、
(a)当該化合物に曝された組織又は細胞において、表5A〜5MMMMMの中の2個又はそれ以上の遺伝子の発現レベルを検出することを含み、
ここで、表5A〜5MMMMMの中の遺伝子の差次的発現が少なくとも1つの細胞経路の調節と関連している、方法。
【請求項13】
少なくとも10個の遺伝子の発現レベルが検出される、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも50個の遺伝子の発現レベルが検出される、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも100個の遺伝子の発現レベルが検出される、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも500個の遺伝子の発現レベルが検出される、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
表5A〜5MMMMMの中の実質的にすべての遺伝子が検出される、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
表5A〜5MMMMMの少なくとも1つの表中のすべての遺伝子が検出される、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
化合物への曝露がインビトロである、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記細胞サンプルがラット肝臓細胞を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記発現レベルを検出するステップが、2個以上の前記遺伝子によってコードされているタンパク質のレベルを検出することを含む、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記発現レベルを検出するステップが、2個以上の前記遺伝子に付随するタンパク質活性のレベルを検出することを含む、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記発現レベルが、核酸増幅、ヌクレアーゼ保護、又はハイブリダイゼーションの各アッセイによって検出される、請求項8〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
検出される発現レベルが既知の毒に曝された細胞で見出される発現レベルと比較される、請求項6〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記毒が、アミオダロン、α−ナフチルイソチオシアネート(ANIT)、アセトアミノフェン(APAP)、AY−25329、ブロモベンゼン、カプトプリル、カルバマゼピン、四塩化炭素、クロロホルム、クロルプロマジン、CI−1000、クロフィブラート、CPA、デキサメタゾン、ジクロフェナク、ジエチルニトロサミン、ジフルニサル、ジメチルニトロサミン(DMN)、17α−エチニルエストラジオール、ゲムフィブロジル(Lopid(登録商標))、ヒドラジン、イミプラミン(Janimine)、インドメタシン、リポ多糖、ロバスタチン(Mevacor(登録商標))、メトトレキセート、フェナセチン、フェノバルビタール、タクリン、タモキシフェン、テトラサイクリン、チオアセトアミド、バルプロ酸及びWy−14643からなる群から選択される毒である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記発現レベルが表5A〜5MMMMMで見出される発現レベルと比較される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記細胞が初代肝細胞である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記細胞がラット初代肝細胞である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記作用が、遺伝毒性発癌、非遺伝毒性発癌、胆汁鬱帯、直接作用毒性、肝炎、肝肥大、炎症、壊死、脂肪肝を伴う壊死、ペルオキシソーム増殖、脂肪肝、肝炎を伴う脂肪肝からなる群から選択される、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項30】
前記肝毒性が、遺伝毒性発癌、非遺伝毒性発癌、胆汁鬱帯、直接作用毒性、肝炎、肝肥大、炎症、壊死、脂肪肝を伴う壊死、ペルオキシソーム増殖、脂肪肝、肝炎を伴う脂肪肝からなる群から選択される少なくとも1つの肝臓疾患の病理と関連している、請求項8に記載の方法。
【請求項31】
前記細胞経路が、アミオダロン、α−ナフチルイソチオシアネート(ANIT)、アセトアミノフェン(APAP)、AY−25329、ブロモベンゼン、カプトプリル、カルバマゼピン、四塩化炭素、クロロホルムクロルプロマジン、CI−1000、クロフィブラート、CPA、デキサメタゾン、ジクロフェナク、ジエチルニトロサミン、ジフルニサル、ジメチルニトロサミン(DMN)、17α−エチニルエストラジオール、ゲムフィブロジル(Lopid(登録商標))、ヒドラジン、イミプラミン(Janimine)、インドメタシン、リポ多糖、ロバスタチン(Mevacor(登録商標))、メトトレキセート、フェナセチン、フェノバルビタール、タクリン、タモキシフェン、テトラサイクリン、チオアセトアミド、バルプロ酸及びWy−14643からなる群から選択される毒によって調節される、請求項10に記載の方法。
【請求項32】
各プローブが表5A〜5MMMMMの中の遺伝子に特異的にハイブリダイズする配列を含む、少なくとも2個のプローブのセット
【請求項33】
前記セットが少なくとも3個の遺伝子にハイブリダイズするプローブを含む、請求項32に記載のプローブのセット。
【請求項34】
前記セットが少なくとも10個の遺伝子にハイブリダイズするプローブを含む、請求項32に記載のプローブのセット。
【請求項35】
前記セットが少なくとも100個の遺伝子にハイブリダイズするプローブを含む、請求項32に記載のプローブのセット。
【請求項36】
前記セットが少なくとも500個の遺伝子にハイブリダイズするプローブを含む、請求項32に記載のプローブのセット。
【請求項37】
前記プローブが少なくとも1つの固体支持体に取り付けられている、請求項32〜36のいずれか1項に記載のプローブのセット。
【請求項38】
前記少なくとも1つの固体支持体が、膜、ガラス支持体、ビーズのセット及びシリコン支持体からなる群から選択される、請求項37に記載のプローブのセット。
【請求項39】
各プローブが表5A〜5MMMMMの中の遺伝子に特異的にハイブリダイズする配列を含む、少なくとも2個のプローブを含む固体支持体。
【請求項40】
前記固体支持体が、1平方センチメートル当たり、少なくとも10個の異なるオリゴヌクレオチドを分離した位置に含むアレイである、請求項39記載の固体支持体。
【請求項41】
前記固体支持体が、1平方センチメートル当たり、少なくとも約100個の異なるオリゴヌクレオチドを分離した位置に含むアレイである、請求項39記載の固体支持体。
【請求項42】
前記固体支持体が、1平方センチメートル当たり、少なくとも約1,000個の異なるオリゴヌクレオチドを分離した位置に含むアレイである、請求項39記載の固体支持体。
【請求項43】
前記固体支持体が、1平方センチメートル当たり、少なくとも約10,000個の異なるオリゴヌクレオチドを分離した位置に含むアレイである、請求項39記載の固体支持体。
【請求項44】
(a)肝臓毒に曝された組織又は細胞試料において、表1〜5MMMMMの中の少なくとも2個の遺伝子を含む遺伝子セットの発現レベルを同定する情報を含むデータベース、及び
(b)前記情報を見るためのユーザーインターフェース
を含むコンピューターシステム。
【請求項45】
前記細胞試料がラット初代肝細胞である、請求項44に記載のコンピューターシステム。
【請求項46】
前記データベースが前記遺伝子の配列情報をさらに含む、請求項44に記載のコンピューターシステム。
【請求項47】
前記データベースが肝臓毒に曝される前の組織又は細胞試料における前記遺伝子セットの発現レベルを同定する情報をさらに含む、請求項44に記載のコンピューターシステム。
【請求項48】
前記データベースが少なくとも第二の肝臓毒に曝された組織又は細胞試料における前記遺伝子セットの発現レベルを同定する情報をさらに含む、請求項44に記載のコンピューターシステム。
【請求項49】
請求項44〜48のいずれか1項に記載のコンピューターシステムであって、外部データベースからの記述的な情報、タンパク質の活性、タンパク質の発現レベルを含む記録をさらに含み、当該情報は前記遺伝子を当該外部データベースの記録に関連する、コンピューターシステム。
【請求項50】
前記外部データベースがGenBankである、請求項49に記載のコンピューターシステム。
【請求項51】
組織又は細胞試料における表5A〜5MMMMMの中の少なくとも1個の遺伝子の発現レベルを同定する情報を提示するために、請求項44〜49のいずれか1項に記載のコンピューターシステムを用いる方法であって、
(a)試験薬剤に曝された組織又は細胞試料における、表5A〜5MMMMMの中の少なくとも1個の遺伝子の発現レベルを、データベース中の遺伝子の発現レベルと比較すること
を含む方法。
【請求項52】
少なくとも2個の遺伝子の発現レベルが比較される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
少なくとも10個の遺伝子の発現レベルが比較される、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
少なくとも100個の遺伝子の発現レベルが比較される、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
組織又は細胞試料における少なくとも1個の遺伝子の発現レベルを、毒に曝されたときの発現レベルと比較して表示するステップを更に含む、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記遺伝子の遺伝子発現情報と共にパッケージされた、請求項39〜43のいずれか1項に記載の少なくとも1個の固体支持体を含むキット。
【請求項57】
前記遺伝子発現情報が、肝臓毒に曝された組織又は細胞試料における遺伝子発現情報を含む、請求項56に記載のキット。
【請求項58】
前記遺伝子発現情報が電子フォーマットである、請求項57のキット。
【請求項59】
表5A〜5MMMMMの中の遺伝子によってコードされるタンパク質の少なくとも1つの活性を調節する薬剤を同定する方法であって、
(a)当該タンパク質を当該薬剤に曝すこと、及び
(b)当該タンパク質の少なくとも1つの活性をアッセイすること
を含む方法。
【請求項60】
前記薬剤が前記タンパク質を発現している細胞に曝される、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記細胞が既知の毒に曝される、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記毒が前記タンパク質の発現を調節する、請求項61に記載の方法。

【公表番号】特表2007−501617(P2007−501617A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522784(P2006−522784)
【出願日】平成16年8月9日(2004.8.9)
【国際出願番号】PCT/US2004/025646
【国際公開番号】WO2005/014793
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(501105750)ジーン ロジック インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】