説明

利得の動き適合を行なう超音波画像化装置

【課題】対象物の動きの影響を受けない超音波画像処理装置を提供することである。
【解決手段】プローブ(102)と、該プローブに接続された超音波画像処理装置(108)とを有する超音波画像化装置(100)であって、前記超音波画像処理装置は対象物(106)の動きの変化速度の示度(104)を受信する形式の超音波画像化装置において、
前記利得は、対象物(106)の動きの変化速度に相応して少なくとも部分的に調整され、出力装置(112)が前記超音波画像処理装置(108)に接続されている、ことを特徴とする超音波画像化装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブと、該プローブに接続された超音波画像処理装置とを有する超音波画像化装置であって、前記超音波画像処理装置は、対象物の動きの変化速度の示度を受信し、利得を調整する形式の超音波画像化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
「画像化」とは、1つまたは複数の興味対象物の視覚的フィーチャをキャプチャする処理に関する。「超音波画像化」とは、音響信号の処理を含む画像処理に関するものであり、音響信号は1つまたは複数の興味対象物により反射されるか、またはこれを通過する。超音波画像化技術を使用する医学専門家は典型的には画像を診断目的に使用する。
【0003】
典型的な超音波画像処理装置では、超音波の形態で組織に送信される音響信号から超音波画像が、興味対象物からの音響信号の反射および/または透過から生じた信号を処理することにより形成される。音響信号を受信する装置はトランスデューサを有する。トランスデューサは典型的には音響信号を受信し、この音響信号を処理のために電気信号に変換する。音響信号は、例えば興味対象物からの伝搬距離および/または種々の組織での伝搬深度に基づき大きく変化する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、対象物の動きの影響を受けない超音波画像化装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は本発明により冒頭に述べた装置において、前記利得は、対象物の動きの変化速度に相応して少なくとも部分的に調整され、出力装置が前記超音波画像処理装置に接続されているように構成して解決される。
【実施例】
【0006】
以下に実施例を説明する。実施例が例として図示されており、類似の参照符号は類似の要素を示す。
【0007】
超音波装置では、共通の画像化モードとしてグレースケール、ドップラー、および/または静脈/動脈モードがある。一般的にグレースケールモードは音響信号のバーストを使用し、ドップラーモードは周波数シフト原理を使用し、静脈/動脈モードはグレースケールモードとドップラーモードの両方を使用する。
【0008】
特定の状況に依存して、興味対象物は必ずしも静止しておらず、または規則的に運動するのではなく、位置を少なくとも部分的に不規則に変化する(例えば胎児の運動)。このことは画像品質に影響を及ぼす。さらに技術者が別の興味対象物を画像化するためにトランスデューサを新たな位置へ移動することがある。これも画像品質に影響を及ぼす。すなわち音響信号における不規則変化または突然の変化は画像品質の改善および/または最適化を困難にする。相応にして音響信号における変化、例えば動きは生じる画像に影響を及ぼすことがある。
【0009】
図面を参照すると、図1は超音波画像化診断装置の実施例の概略図である。超音波画像化装置100は種々の要素、例えばプローブ102を有し、このプローブは超音波画像信号104を送信および受信することができる。この実施例で、プローブ102は診断目的のために対象物106に直接向けられている。さらにプローブ102は超音波画像処理装置108に接続されている。この実施例で、超音波画像処理装置108はとりわけ利得コントロールブロック110を有する。さらに超音波画像処理装置108は出力装置112に接続されており、ここで超音波画像113が表示される。
【0010】
実施例を説明するために図1で対象物106は、種々の組織層の後方に配置されており、例えば胎児による不規則な運動を受ける。プローブ102は、種々の形式の測定可能信号を別の信号形式に変換することのできるいずれかの形式のプローブとすることができる。例えばトランスデューサは、位相アレイを形成する表面エリアに配置することのできる単一の変換要素または複数の個別変換要素であり、この表面エリアで変換要素は独立して超音波画像信号の一部を送信し、受信された超音波画像信号の一部を受信することができる。図1の実施例でプローブ102は、対象物106に超音波画像信号104を送信することにより対象物106を「アクティブ走査」するように構成されている。従ってこの実施例でプローブ102は対象物106からエネルギー(例えば反射された超音波画像信号104)を受信することができる。相応にしてプローブ102は、超音波画像信号104の形成および受信を促進するために圧電材料を含むことができる。しかしこれはプローブの単なる例であり、請求される対象はこれに限定されるものではない。
【0011】
図1を参照すると、出力装置112は超音波画像を表示する表示装置、音を出力するオーディオ装置等を有することができる。さらに出力装置112はデータを受信および記憶する装置を有することができる。さらに詳細に述べるように、出力装置112は対象物106を表す超音波画像113を観察者(図示せず)に提示する。
図2は、図1の実施例の詳細を示す。図2を参照すると、利得コントロールブロック110は利得を調整するための種々の要素を有する。これにより超音波画像113の品質を、対象物106の動きの変化速度に基づいて調整する。図2に示すように、利得コントロールブロック110はプロセッサ202およびフィルタ204を有する。さらに1つの実施例では、利得は自動的に調整される。すなわち動きの比較的大きな変化のようなトリガイベントによりプロセッサは相応に利得を調整する。
【0012】
図1を再び参照すると、プローブ102は超音波画像処理装置108と接続部114を介して接続されている。さらに出力装置112は超音波画像処理装置108と接続部116を介して接続されている。しかし接続部114と116は、ケーブル、バス、ワイヤレス接続等のいずれの形式でも良い。
【0013】
この関連で利得は信号強度の相対的上昇を参照し、その原因が送信電力、増幅率、電圧、電流等であることには関係ない。さらに利得は例えばデシベル(dB)で表現することができる。本発明の対象を説明するために、利得は上記の信号の一部またはすべてを調整し、超音波画像の発生を促進するものであるとする。しかし超音波画像処理装置108の利得には、(a)所定エリアの超音波画像に影響を及ぼす局所的利得、(b)超音波画像全体に影響を及ぼす非局所的利得、および/またはそれらの組み合わせがある。
【0014】
前に述べたように、プローブ102は超音波画像信号104を送信および受信することができる。相応にして図2で、超音波画像処理装置108はトランスミッタ/レシーバ(TX/RX)スイッチ206を有し、これはプローブ102と電気的に接続されている。TX側に超音波画像処理装置108は、TXビーム形成要素208を有し、これはTX増幅器210と電気的に接続されている。TX増幅器はさらに電気的にTX/RXスイッチ206と接続されている。RX側では、TX/RXスイッチ206はRX増幅器212と電気的に接続されている。RX増幅器212は電気的にAD変換器214と接続されており、AD変換器はさらにRXビーム形成要素216と接続されている。図2に示すように、超音波画像処理装置108はビーム形成コントローラ218を有し、このビーム形成コントローラ218は1つの実施例ではTXビーム形成要素208およびRXビーム形成要素216とそれぞれ接続されている。図2に示した実施例では、プロセッサ202とフィルタ204を有する利得コントロールブロック110がRXビーム形成要素216および超音波画像処理装置108の他の種々の要素と電気的に接続されている。利得コントロールブロック110は、超音波画像処理装置108のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)装置の一部として実現されている。さらに択一的実施例では、フィルタ204をプロセッサ202の要素として含めることができる。さらに1つの実施例では利得コントロールブロック110が1つまたは複数のフィルタを有する。
【0015】
図2で、TX/RXスイッチ206、TXビーム形成要素208、TX増幅器210、RX側増幅器212、AD変換器214、RXビーム形成要素216、および/またはビーム形成コントローラ218は超音波画像処理装置のいずれかの形式の要素を有することができる。例えばTX/RXスイッチ206はプローブ102へのおよび/またはからのTX/RXを促進するスイッチング要素を有することができる。さらにTX/RXスイッチ206はマルチプレクサ(MUX)を含むことができる。MUXは、超音波画像信号104のステアリングを促進する多重送信機能を実現するために使用することができる。ここでステアリングとは、ラインに沿って指向された入射ビームエネルギーを使用し、空を掃引するレーダのようにビームを後方および前方に掃引し、または同時に送信信号および/または受信信号を促進し、2つまたはそれ以上の信号をコンポジット信号に結合することを言う。ビーム形成要素208と216は、ビームをフォーカシングする要素、チャネルを遅延する要素を有する。TX増幅器およびRX増幅器210と212は、種々の増幅要素を有することができ、例えばRX増幅器212は時間利得補償(TGC)増幅器を有することができる。この増幅器は超音波画像113(図1)の品質コントロールをすることができる。
【0016】
続いて図2を参照すると、利得コントロールブロック110のプロセッサ202はプローブ102を介して、対象物106の動き変化速度の示度を受信する。対象物の動き変化は例えば胎児の突然の運動、またはプローブが新たな個所に突然移動されたときに生じ、その変化速度を実施例では利得調整の信号に使用する。対象物が静止状態から運動したり、定常的運動状態からさらに高速または低速の運動をしたりする場合のいずれの変化も択一的実施例では利得調整信号に使用することができる。相応にしてこの実施例で、示度は動き変化速度を含む。動き変化に応答して、プロセッサ202は、出力装置112に供給される超音波画像113に対する利得を調整する(両者とも図1に示されている)。この調整は、この実施例では対象物106の動き変化速度に基づいて行なわれる。さらに1つの実施例では、利得は対象物106の動き変化速度に実質的に、または少なくとも部分的に相応するよう調整される。
【0017】
1つの実施例では、プロセッサ202は利得を、フィルタ204の係数を変化することによって調整する。ここではフィルタ204の係数が、動きの瞬時変化に関連して利得を調整するように変化される。例えばフィルタ204の係数は、以前の動き変化のために以前に調整された利得の平均に相応して利得を調整するように変化することができる。この平均は例えば、利得における以前の10の調整である。
【0018】
相応にして超音波画像処理装置の利得は動き変化の量に基づいて調整することができる。この調整は、対象物の動きが比較的小さく変化することは利得の比較的小さな調整に相当し、対象物の動きが比較的大きく変化することは利得の比較的大きな調整に相当するように行なわれる。さらに実施例では、この利得調整の速度は対象物の動きの変化速度に実質的に相当するか、または少なくとも部分的に相当するように行なわれる。例えば対象物の動きの変化速度が大きければ、利得調整の速度も大きく、動きの変化速度が小さければ、利得調整の速度も小さい。
【0019】
フィルタ204は、現在公知の、またはDSPシステムで将来開発されるフィルタを含みことができる。相応に1つの実施例では、フィルタ204は無限パルス応答(IIR)フィルタとすることができる。択一的に1つの実施例では、フィルタ204は有限パルス応答(FIR)フィルタとすることができる。しかし請求される本発明の対象はこれに限定されるものではない。
【0020】
図1と2は特定の実施例を示す。しかし当業者であれば、ここに示した要素を含まない実施例またはここに示さない要素を含む実施例も可能である。さらに種々の要素が省略および/または簡素化されている。従って説明する要素は、超音波画像処理装置に含まれる種々異なる要素の単なる例であり、本発明の対象ではない。
【0021】
図3は、利得調整処理を行なう実施例のフローチャートである。図示の実施例では、図1の利得コントロールブロック110がフローチャ―ト300の実現手段を有する。例えば利得コントロールブロック110は、種々のイベント通知サービスが使用可能なシステム環境で実現されるように構成することができる。しかし利得コントロールブロック110は複数のプログラムアプローチを有することもできる。
【0022】
図3に示すように、対象物の動き変化速度の示度が、ブロック302により示されるように受信される。前に説明したように、対象物106の動きの変化速度はプローブ102を介して受信される。とりわけプローブ102は動きの変化速度を、超音波画像信号104の送信および/または受信によって検知する。
【0023】
ブロック304で利得は、受信された動きの変化速度に基づいて調整される。特定の実施例では、利得は対象物106の動き変化速度に実質的に、または少なくとも部分的に相応するよう調整される。前に説明したように、利得調整は少なくとも部分的にプロセッサ202によって、フィルタ204の係数を変更することによりコントロールされる。前に説明したように1つの実施例では、対象物の動きの変化速度が高ければ、利得調整の速度も高く、その反対も新である。しかし本発明の対象はこれに限定されるものではない。
【0024】
図4は、利得調整処理を行なう別の実施例のフローチャートである。ここでも図示の実施例では、図1の利得コントロールブロック110がフローチャ―ト400の実現手段を有する。例えば利得コントロールブロック110は、種々のイベント通知サービスが使用可能なシステム環境で実現されるように構成することができる。しかし利得コントロールブロック110は複数のプログラムアプローチを有することもできる。
【0025】
図4に示すように、利得コントロールブロック110は、ブロック402により示されるように画像フレームを受信する。画像フレームは、例えば出力装置112に画像113として供給されるように処理される。ブロック404で画像フレームはさらに、対象物の動きの変化速度の示度が受信されたか否かを決定するように処理される。特定の実施例では、画像フレームはセグメント化され、分析されるように処理される。これにより対象物の動き検出および生じた画像変化の検出が促進される。対象物の動き変化速度の示度が受信されたことが決定されると、動きの変化速度がブロック406で決定される。次にブロック408で前に説明したように、利得は動きの変化速度に少なくとも部分的に基づいて調整される。ここでは例えば利得は、プロセッサ202によりフィルタ204の係数を、動きの変化速度に少なくとも部分的に相応して変更することによって調整される。ブロック412で利得調整は、出力装置112に表示される画像113に適用される。
【0026】
特定の実施例で、ブロック404で対象物の動き変化速度の示度が受信されなければ(すなわち画像フレームのセグメントおよび分析が対象物の画像に動きおよび/または変化を検知しない)、利得コントロールブロック110は利得をブロック410に従い供給し、この利得が相応に適用される。
【0027】
図5A〜5Cは、動き変化速度に基づく利得調整の例を示す線図であり、ここで利得は対象物の動きの変化速度に相応して少なくとも部分的に調整される。実施例を説明するために、対象物は心臓を含み、特定の実施例でグラフィック表示は60の画像フレームからなる全心拍周期のサンプリングを含む。図5Aは、種々異なる画像フレームを累積したグラフィック表示であり、図5Bは、従来のように決定された利得の相応のグラフィック表示であり、図5Cは、動きの変化速度に基づいた利得調整を示す相応のグラフィック表示である。図5Cでは、利得は対象物の動きの速度変化に少なくとも部分的に相応して調整される。
【0028】
図5Bを参照すると、利得は従来のように公知の組織均等化法(TEQ)により決定される。1つの実施例で、TEQ法のような利得調整法では、図5Cに示すようなグラフィック表示が得られるように信号がフィルタリングされる。グラフィック表示間の関係性は次の関係により計算することができる。累積的画像フレーム:
【0029】
【数1】

ここで和は1つの画像フレーム内のすべてのピクセルにわたるものであり、Bは2進画像でのピクセル値0または1であり、kは画像フレームの番号である。
【0030】
各ピクセルに対する利得の二乗和により与えられる全体的利得調整の尺度は次式のとおりである:
【0031】
【数2】

【0032】
平坦化された利得(すなわち調整された利得)は特定の実施例ではフィルタ、有利にはIIRフィルタを使用して得られる。ここでポールの位置は累積差に適合される:
【0033】
【数3】

ここで
【0034】
【数4】

ただし、Cは一定である。
相応にして調整利得は次式により定義される:
【0035】
【数5】

【0036】
もう一度、図5A−Cを参照すると、グラフィック表示は上記の数式に関連することができ、図5AはCとフレーム番号を、図5BはGとフレーム番号を、そして図5CはSとフレーム番号を示す。
【0037】
図6は、一般的なハードウエアシステムの実施例を示す。しかし本発明の対象はこれに限定されるものではない。図示の実施例でハードウエアシステム600はプロセッサ202を有し、プロセッサは高速バス605と接続されている。この高速バスは入出力(I/O)バス615とバスブリッジ630を介して接続されている。一時メモリ620が高速バス605と接続されている。さらにフィルタ204が高速バス605に接続されているが、フィルタ204は前に述べたようにプロセッサ202に命令セットの一部として含むこともできる。恒久的メモリ640がI/Oバス615と接続されている。I/Oデバイス650がI/Oバス615と接続されている。1つの実施例でI/Oデバイス650は表示装置112(図1に図示)を有し、および/または他の種々のI/Oデバイスはキーボード、外部ネットワークインタフェース等である。前に述べたように、画像データは恒久的メモリ640に記憶される。画像データは表示装置112に出力するか、または択一的に後での検索のために記憶される。
【0038】
所定の実施例は付加的要素を含み、上記の要素すべてを必要とせず、および/または1つまたは複数の要素を組み合わせる。例えば一時メモリ620はプロセッサ202を有するオンチップメモリとすることができる。択一的に恒久的メモリ640を省略することができ、および/または一時メモリ620を電気的に消去可能なプログラミング可能読み出し専用メモリ(EEPROM)により置換することができる。この場合、ソフトウエアルーチンはEEPROMから実行される。いくつかの実施例はシングルバスを使用し、このシングルバスにすべての要素が接続されている。また別の実施例は1つまたは複数の付加的バスおよび/またはバスブリッジを有し、これらに種々の付加的要素を接続することができる。同様に種々の択一的内部ネットワークを使用することができる。これには例えばメモリコントローラハブおよび/またはI/Oコントローラハブを有する高速システムバスに基づく内部ネットワークが含まれる。付加的要素は、付加的プロセッサ、CD−ROMドライブ、付加的メモリ、および/または関連分野で公知の他の周辺要素を含むことができる。
【0039】
上に説明した種々の機能および/または動作は、広い範囲のハードウエアシステムを使用して実現することができる。1つの実施例では、機能は命令および/またはルーチンとして実現され、これはハードウエアシステム内にあるプロセッサ202のような実行ユニットによって実行される。このマシン実行可能命令は、いずれかのアクセス可能媒体を使用して記憶することができる。このアクセス可能媒体はマシン読み出し可能記憶媒体であり、メモリ620および640(図6に図示)のような内部メモリおよび種々の外部および/またはリモートメモリを含む。この外部および/またはリモートメモリは、ハードディスク、フロッピー、CD−ROM、磁気テープ、デジタル多目的ディスク(DVD)、レーザディスク、フラッシュメモリ、ネットワークサーバ等を含む。1つの実施例でこれらのソフトウエアルーチンは、C、C+またはC++のようなプログラミング言語で書かれている。しかしこれらのルーチンは他の種々のプログラミング言語により実現することもできる。
【0040】
択一的実施例で、実施例の種々の機能および/または動作は離散的ハードウエアおよび/またはファームウエアで実現することができる。例えばアプリケーション専用集積回路(ASIC)を、上記の機能によりプログラミングすることができる。別の実施例では、1つまたは複数の上記機能が、上記のシステムに挿入することのできる付加的回路ボード上のASICに実現されている。別の実施例では、1つまたは複数のプログラム可能ゲートアレイ(PGA)が上記の機能および/または動作の実現のために使用される。別の実施例では、ハードウエアおよび/またはソフトウエアの組み合わせが上記の機能および/または動作の実現のために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、超音波画像化診断装置の実施例の概略図である。
【図2】図2は、図1の実施例の詳細を示す。
【図3】図3は、処理実施例のフローチャートである。
【図4】図4は、利得調整処理を行なう別の実施例のフローチャートである。
【図5】図5A〜5Cは、動き変化速度に基づく利得調整の例を示す線図であり、ここで利得は対象物の動きの変化速度に相応して調整される。
【図6】図6は、一般的なハードウエアシステムの実施例の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブ(102)と、該プローブに接続された超音波画像処理装置(108)とを有する超音波画像化装置(100)であって、
前記超音波画像処理装置は、対象物(106)の動きの変化速度の示度(104)を受信し、利得を調整する形式の超音波画像化装置において、
前記利得は、対象物(106)の動きの変化速度に相応して少なくとも部分的に調整され、出力装置(112)が前記超音波画像処理装置(108)に接続されている、ことを特徴とする超音波画像化装置。
【請求項2】
請求項1記載の超音波画像化装置(100)であって、
前記プローブ(102)はトランスデューサを有する装置。
【請求項3】
請求項1記載の超音波画像化装置(100)であって、
前記プローブは、対象物(106)をアクティブ走査するように構成されている装置。
【請求項4】
請求項1記載の装置(100)であって、
前記超音波画像処理装置(108)は、アナログ信号を受信し、アナログ信号をデジタル信号に変換する装置。
【請求項5】
請求項1記載の超音波画像化装置(100)であって、
前記超音波画像処理装置(108)は利得コントロールブロック(110)を有する装置。
【請求項6】
請求項5記載の超音波画像化装置(100)であって、
前記利得コントロールブロック(110)は1つまたは複数のプロセッサ(202)を有する装置。
【請求項7】
請求項5記載の超音波画像化装置(100)であって、
前記利得コントロールブロック(110)は1つまたは複数のフィルタ(204)を有する装置。
【請求項8】
請求項7記載の超音波画像化装置(100)であって、
1つまたは複数のフィルタ(204)は1つまたは複数の無限パルス応答(IIR)フィルタを有する装置。
【請求項9】
請求項1記載の超音波画像化装置(100)であって、
前記超音波画像処理装置(108)は、画像フレームを受信し、該画像フレームを処理し、前記対象物の動きの変化速度の示度が受信されたか否かを、少なくとも部分的に前記画像フレームに基づいて決定し、前記調整された利得を前記出力装置に表示される表示画像に適用する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−7412(P2007−7412A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−178392(P2006−178392)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(593063105)シーメンス メディカル ソリューションズ ユーエスエー インコーポレイテッド (156)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Medical Solutions USA,Inc.
【住所又は居所原語表記】51 Valley Stream Parkway,Malvern,PA 19355−1406,U.S.A.
【Fターム(参考)】