制御装置、撮像装置およびプログラム
【課題】記録可能容量が異なる複数の記録媒体に、対応するデータを同じデータ件数だけ記録すること。
【解決手段】制御装置は、入力データを取得するデータ取得部と、第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、第1記録媒体および第2記録媒体に同一のデータ件数だけ入力データに対応する記録データが記録されるように、第1記録媒体および第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御部とを備える。
【解決手段】制御装置は、入力データを取得するデータ取得部と、第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、第1記録媒体および第2記録媒体に同一のデータ件数だけ入力データに対応する記録データが記録されるように、第1記録媒体および第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御部とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、撮像装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一回の撮像動作で複数のICメモリカードに同一の画像信号を記録する電子スチルカメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平7−231420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば複数の記録媒体の記録可能容量が互いに異なる場合、対応するデータを同一のデータ件数だけ複数の記録媒体に記録することができない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、制御装置は、入力データを取得するデータ取得部と、第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、第1記録媒体および第2記録媒体に同一のデータ件数だけ入力データに対応する記録データが記録されるように、第1記録媒体および第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御部とを備える。
【0005】
本発明の第2の態様においては、撮像装置は、撮像部と、上記制御装置とを備え、データ取得部は、撮像部が撮像した画像の画像データを、入力データとして取得する。
【0006】
本発明の第3の態様においては、プログラムは、入力データを取得するデータ取得ステップと、第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、入力データに対応する記録データが第1記録媒体および第2記録媒体に同一のデータ件数だけ記録されるように、第1記録媒体および第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御ステップとをコンピュータに実行させる。
【0007】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】撮像装置100のシステム構成図を示す。
【図2】システムの一部の詳細構成を示す。
【図3】撮像装置100における動作フローを概略的に示す。
【図4】記録設定を実行する場合の動作フローの一例を示す。
【図5】画質情報を設定する場合の動作フローの一例を示す。
【図6】静止画データに対する画質設定値の組み合わせの一例を示す。
【図7】記録可能枚数、動画記録可能時間と記録画質設定をユーザに提示する画面の一例を示す。
【図8】画像データを記録する場合の動作フローの一例を示す。
【図9】再生処理における動作フローの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
図1は、撮像装置100のシステム構成図を示す。撮像装置100は、交換レンズ120およびカメラ本体130を備える。交換レンズ120は、レンズマウント接点121を有するレンズマウントを備え、カメラ本体130は、カメラマウント接点131を有するカメラマウントを備える。レンズマウントとカメラマウントが係合して交換レンズ120とカメラ本体130が一体化されると、レンズマウント接点121とカメラマウント接点131が接続される。撮像装置100は、交換レンズ120とカメラ本体130とが一体化した状態で一眼レフカメラとして機能する。
【0011】
被写体像は、光軸に沿って撮影光学系としてのレンズ群122を透過して、撮像素子132の受光面に結像する。レンズ群122は、レンズMPU123によって制御される。例えば、レンズMPU123は、フォーカスレンズモータを制御して、レンズ群122を構成するフォーカスレンズ群を移動させる。撮像素子132は、レンズ群122を通過した被写体光により撮像する撮像部として機能する。
【0012】
レンズMPU123は、レンズマウント接点121およびカメラマウント接点131を介してカメラMPU133と接続され、相互に通信を実行しつつ協働して交換レンズ120とカメラ本体130を制御する。撮像素子132は、被写体像である光学像を光電変換する素子であり、例えばCCD、CMOSセンサが用いられる。撮像素子132で光電変換された被写体像は、A/D変換器134でアナログ信号からデジタル信号に変換される。露光制御部140は、カメラMPU133から与えられる露光時間、露光周期等に従って、撮像素子132の電荷リセットおよび読み出しタイミング、読み出しゲイン等に対する制御信号を出力する。
【0013】
デジタル信号に変換された受光信号としての被写体像は、画像データとして順次処理される。A/D変換器134によりデジタル信号に変換された画像データは、ASIC135へ引き渡される。ASIC135は、画像処理機能に関連する回路を一つにまとめた集積回路である。ASIC135は、SDRAM136との間で画像データを往復させつつ画像処理を施す。SDRAM136は、画像の記録、再生動作時に一時的に画像データを記憶するためのバッファメモリとして機能する。SDRAM136は、高速で読み書きのできる揮発性のランダムアクセスメモリである。
【0014】
ASIC135は、画像データを規格化された画像フォーマットに即した画像データに変換して出力する。例えば、ASIC135は、静止画データとしてのJPEGファイルを生成するための画像処理を行う。また、ASIC135は、動画データとしてのMPEGファイルを生成するための画像処理を行う。
【0015】
カメラ本体130は、2つの外部メモリスロット162aおよび162bを備える。外部メモリスロット162aには、カメラ本体130に対して着脱可能なメモリカード160aを装着することができる。外部メモリスロット162bには、カメラ本体130に対して着脱可能なメモリカード160bを装着することができる。メモリカード160aおよびメモリカード160bは、不揮発性メモリとする。メモリカード160aおよびメモリカード160bは、例えばフラッシュメモリ等により構成される。メモリカード160aは第1記録媒体の一例であり、メモリカード160bは第2記録媒体の一例である。
【0016】
カメラMPU133は、ASIC135によって画像処理された画像データを、メモリカード160aおよび160bの少なくとも一方に記録する。カメラMPU133は、メモリカード160aおよび160bのいずれにも、対応するデータを記録することができる。カメラMPU133は、いずれのメモリカードにも同じ数だけ画像データが記録されるよう、記録する画像データの画質を調節する。例えば、メモリカード160bの容量がメモリカード160aよりも小容量である場合、画像サイズ等の画質を低下させてメモリカード160bに記録する。このため、メモリカード160aおよび160bの両方に、対応する画像データを記録する場合に、ユーザが手動で画像サイズを縮小したりする手間を省くことができる。なお、メモリカード160aおよびメモリカード160bを、メモリカード160と総称する場合がある。なお、メモリカード160aおよび160bのいずれにも対応するデータを同じ数だけ記録させる記録モードを、複数記録モードと呼ぶ場合がある。
【0017】
ASIC135は、記録用に処理される画像データに並行して、表示用の画像データを生成する。生成された表示用の画像データは、表示制御部137の制御に従って表示画像信号に変換され、液晶ディスプレイ等の表示デバイスとしての表示部138に、画像として表示される。また、画像の表示と共に、もしくは画像を表示することなく、撮像装置100の各種設定に関する様々なメニュー項目も、表示制御部137の制御により表示部138に表示することができる。
【0018】
撮像装置100は、上記の画像処理における各々の要素も含めて、カメラMPU133により直接的または間接的に制御される。システムメモリ139は、電気的に消去・記憶可能な不揮発性メモリであり、例えばフラッシュROM等により構成される。システムメモリ139は、撮像装置100の動作時に必要な定数、変数、プログラム等を、撮像装置100の非動作時にも失われないように記憶している。カメラMPU133は、定数、変数、プログラム等を適宜SDRAM136に展開して、撮像装置100の制御に利用する。カメラ本体130内のA/D変換器134、ASIC135、SDRAM136、システムメモリ139、表示制御部137、カメラMPU133、内蔵マイク152、メモリカード160は、メモリインターフェースを含む接続インタフェース145により、相互に接続される。
【0019】
カメラMPU133は、ユーザによる設定操作等のユーザ操作を受け付ける操作入力部141が操作されたことを検知して、操作に応じた動作を実行する。操作入力部141としては、電源スイッチ、レリーズボタン、各種操作ボタン、表示部138に一体に実装されたタッチパネル等を含む。カメラMPU133は、レリーズボタンが操作された場合に、レリーズ動作を実行するよう撮像装置100の各要素を制御する。また、カメラMPU133は、タッチパネルが操作された場合に、表示部138に表示されたメニュー項目および操作内容に応じた動作をするよう、撮像装置100の各要素を制御する。
【0020】
マイク152は、音声を集音して電気信号を生成する。マイク152は、生成した電気信号をデジタルの音声データに変換して、接続インタフェース145に出力する。マイク152が生成した音声データは、ASIC135において画像データに対応する音声データとして処理される。カメラMPU133は、マイク152が集音した音声データを、画像データとともにメモリカード160に記録する。
【0021】
カメラ本体130およびメモリカード160は、電源170から電力供給を受ける。電源170は、カメラ本体130に対して着脱できる、例えばリチウムイオン電池などの二次電池、家庭用AC電源等により構成される。カメラMPU133は、電源170による各要素への電力供給を制御する。
【0022】
撮像装置100によれば、メモリカード160aおよびメモリカード160bの両方に、同一件数の対応する画像データを記録しつつ、両メモリカード160を高い利用率で利用することができる。このため、例えばユーザが個人的に利用するための記録媒体としてメモリカード160aを使用して、ユーザの友人等にプレゼントするための記録媒体としてメモリカード160bを使用することができる。また、メモリカード160bを、ウェブサイト上で公開するための画像データを記録するための記録媒体として使用することができる。ウェブサイト上への公開用の画像データであれば、メモリカード160と比較して小容量のメモリカード160bを使用しても、十分な画質の画像データを得ることができる。
【0023】
図2は、システムの一部の詳細構成を示す。ASIC135は、データ取得部210と、データ処理部220として機能する。カメラMPU133は、指標取得部230と、記録情報算出部240と、データ量制御部250と、記録可能容量取得部260と、記録制御部270として機能することができる。記録情報算出部240は、記録件数算出部242および記録時間算出部244として機能することができる。
【0024】
データ取得部210は、撮像素子132により撮像された画像の画像データをA/D変換器134から取得して、SDRAM136に記憶する。また、データ取得部210は、音声データをマイク152から取得して、SDRAM136に記憶する。画像データおよび音声データは、入力データの一例である。
【0025】
データ処理部220は、設定されている撮影モード、ユーザからの指示に従って、入力された画像データを規格化された画像フォーマットに即した画像データに変換して出力する。例えば、静止画としてJPEGファイルを生成する場合、データ処理部220は、色変換処理、ガンマ処理、ホワイトバランス処理等の画像処理を行った後に適応離散コサイン変換等を施して圧縮処理を行う。また、動画像としてMPEG4ファイルを生成する場合、画像処理により生成された連続する静止画としてのフレーム画像データに対して、フレーム内符号化、フレーム間符号化を施して圧縮処理を行う。データ処理部220は、画像を処理する画像処理部として機能する。
【0026】
データ処理部220は、入力された音声データを、規格化された音声フォーマットに即した音声データに変換して出力する。データ処理部220は、PCM符号化等によって、時間領域で音声データを符号化してよい。また、データ処理部220は、変換符号化やサブバンド符号化等によって、周波数領域で音声データを符号化してよい。データ処理部220は、音声データを処理する音声処理部として機能する。データ処理部220で処理されたデータは、SDRAM136に一旦記憶される。
【0027】
カメラMPU133は、データ処理部220におけるデータ処理を制御する。例えば、データ量制御部250は、メモリカード160aおよびメモリカード160bにそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、メモリカード160aおよびメモリカード160bに同一のデータ件数だけ入力データに対応する記録データが記録されるように、メモリカード160aおよびメモリカード160bの少なくとも一方のメモリカードに記録される記録データのデータ量を制御する。
【0028】
記録可能容量取得部260は、外部メモリ部290から、メモリカード160aおよびメモリカード160bのそれぞれの記録可能容量を取得する。具体的には、記録可能容量とは、データを追加で書き込みできるデータ量であってよい。例えば、メモリカード160aの全記録領域が6Gバイトであり、既に2Gバイトの記録領域が使用されている場合、メモリカード160aの記録可能容量は4Gバイトとなる。また、メモリカード160bの全記録領域が2Gバイトであり、記録領域が全く使用されていない場合、メモリカード160bの記録可能容量は2Gバイトとなる。記録可能容量取得部260は、メモリカード160aおよびメモリカード160bのそれぞれに作成されているファイルシステムの空き容量を、記録可能容量として取得してよい。
【0029】
記録可能容量が4Gバイトのメモリカード160aと、記録可能容量が2Gバイトのメモリカード160bとの両方に画像データを記録する場合、データ量制御部250は、メモリカード160bに記録する画像データのデータ量が、メモリカード160aに記録する画像データのデータ量の1/2になるように、メモリカード160bに記録する画像データの画素数(サイズ)を低減する。この制御によれば、メモリカード160bに記録される画像の画質は低下するが、記録可能容量が異なるメモリカード160bに、メモリカード160aと同一件数の画像データを記録することができる。
【0030】
このように、データ量制御部250は、メモリカード160aに記録される記録データのデータ量に対するメモリカード160bに記録される記録データのデータ量の比が、メモリカード160aの記録可能容量に対するメモリカード160bの記録可能容量の比と略同一になるように、少なくとも一方のメモリカードに記録される記録データのデータ量を制御する。より具体的には、データ量制御部250は、メモリカード160aに記録される1件あたりのデータ量に対するメモリカード160bに記録される1件あたりのデータ量の比が、メモリカード160aの記録可能容量に対するメモリカード160bの記録可能容量の比と略同一になるように、少なくとも一方のメモリカードに記録される記録データのデータ量を制御する。
【0031】
指標取得部230は、メモリカード160aに記録される1件あたりのデータ量を示す指標値である第1指標値を取得する。撮像装置100においては、画像データのデータ量は、画質と相関がある。したがって、画質を示す情報を、指標値として適用できる。画質を示す情報としては、サイズ、後述する画質モード等を例示することができる。撮像装置100では、例えばメモリカード160aに記録する画像データの画像サイズおよび画質モードを、例えば操作入力部141を介してユーザが設定することができる。この場合、指標取得部230は、設定されたサイズおよび画質モードを、第1指標値として取得する。
【0032】
記録件数算出部242は、指標取得部230が取得した指標値が示すデータ量と、メモリカード160aの記録可能容量とに基づいて、メモリカード160aに記録することができるデータ件数を算出する。例えばサイズおよび画質モードが指定された場合、指定されたサイズおよび画質モードから、生成された画像データのバイト数を予測することができる。記録件数算出部242は、指定されたサイズおよび画質モードから予測されるバイト数で、メモリカード160aの記録可能容量を除算する。そして、記録件数算出部242は、当該除算して得られた除算値に基づき、メモリカード160aに記録することができるデータ件数を算出する。
【0033】
データ量制御部250は、記録件数算出部242が算出したデータ件数と、メモリカード160bの記録可能容量とに基づいて、メモリカード160bに記録する記録データのデータ量を制御する。例えば、データ量制御部250は、記録件数算出部242が算出したデータ件数で、メモリカード160bの記録可能容量を除した値から、メモリカード160bに記録する記録データの1件あたりのバイト数を算出する。データ量制御部250は、算出したバイト数に近いデータ量に対応する第2指標値としてのサイズおよび画質モードに従って、メモリカード160bへの記録用の画像データを、データ処理部220に生成させる。
【0034】
記録制御部270は、データ処理部220が第1指標値に従って生成した画像データを、メモリカード160aに記録させる。また、記録制御部270は、データ処理部220が第2指標値に従って生成した画像データを、メモリカード160bに記録させる。記録制御部270は、対応する画像データをメモリカード160aおよびメモリカード160bに、同一のファイル名の画像データファイルとして記録してよい。例えば、記録制御部270は、第1指標値に従って生成した画像データを記録する場合にカウンタをインクリメントして、カウンタ値を含むファイル名の画像データファイルをメモリカード160aに作成して画像データを記録してよい。そして、記録制御部270は、メモリカード160aに作成したファイル名と同一の画像データファイルをメモリカード160bに作成して、当該画像データファイルに第2指標値に従って生成した対応する画像データを記録してよい。なお、記録制御部270は、複数記録モードに設定されている場合に、複数記録モード用の予め定められた名前のフォルダに記録してよい。そして、上記カウンタ値等を用いて、フォルダ内で連番となるカウンタ値を含むファイル名を決定してよい。
【0035】
入力データが動画データである場合、データ量は時間にも依存する。したがって、カメラMPU133は、単位時間あたりの動画データのデータ量を考慮して、メモリカード160の少なくとも一方に記録される動画データの画質を制御してよい。動画データのデータ量は、フレームレートにも依存する。したがって、カメラMPU133は、フレームレートを制御することによって、動画データのデータ量を制御してよい。
【0036】
具体的には、記録時間算出部244は、指標取得部230が取得した指標値が示すデータ量と、メモリカード160aの記録可能容量とに基づいて、メモリカード160aに動画を記録することができる時間を算出する。例えば入力データが動画データである場合、動画用の第1指標値としてのサイズおよびフレームレートが指定さると、指定されたサイズおよびフレームレートから、生成された動画データのビットレートを予測することができる。記録時間算出部244は、指定されたサイズおよびフレームレートから予測されるビットレートで、メモリカード160aの記録可能容量を除算する。そして、記録時間算出部244は、当該除算して得られた除算値に基づき、メモリカード160aに動画を記録することができる時間を算出する。
【0037】
データ量制御部250は、記録時間算出部244が算出した時間と、メモリカード160bの記録可能容量とに基づいて、メモリカード160bに記録する記録データのデータ量を制御する。例えば、データ量制御部250は、記録時間算出部244が算出した時間で、メモリカード160bの記録可能容量を除した値から、メモリカード160bに記録する動画データのビットレートを算出する。データ量制御部250は、算出したビットレートに近いデータ量に対応する第2指標値としてのサイズおよびフレームレートに従って、メモリカード160bへの記録用の動画データをデータ処理部220に生成させる。
【0038】
記録制御部270は、データ処理部220が第1指標値に従って生成した動画データを、メモリカード160aに記録させる。また、記録制御部270は、データ処理部220が第2指標値に従って生成した動画データを、メモリカード160bに記録させる。これにより、メモリカード160aおよびメモリカード160bに、同一件数および同一時間の動画データを記録することができる。
【0039】
なお、動画データのデータ量を、ビットレートを考慮して制御する処理について説明した。しかし、同様の処理を、入力データとしての音声データに対して適用することができる。このように、データ量制御部250は、入力データに対応する記録データがメモリカード160aおよびメモリカード160bに同一のデータ件数だけ記録されるように、少なくとも一方のメモリカードに記録される記録データのビットレートを制御してよい。
【0040】
図3は、撮像装置100における動作フローの概略を示す。本フローは、操作入力部141の一部としての電源スイッチがONされた場合に、開始される。
【0041】
ステップS302において、初期設定を開始する。例えば、カメラMPU133は、撮像装置100を制御するプログラム、各種パラメータなどを、システムメモリ139からSDRAM136に展開する。システムメモリ139からSDRAM136に展開されるパラメータとしては、例えば、ユーザによって以前に設定された指標値としてのサイズおよび画質モードを例示することができる。当該指標値は、撮像モードに対応づけてシステムメモリ139に記録され、撮像モードに対応づけてSDRAM136に展開されてよい。
【0042】
また、カメラMPU133は、例えば撮像モードを切り替える撮像モードスイッチ等を含む操作入力部141の状態、および、展開された各種パラメータに基づき、撮像装置100の各部の動作条件を設定する。例えば、撮像モードスイッチが示す撮像モードに対応づけてSDRAM136に展開された指標値に従って、サイズ、画質モード等を設定する。
【0043】
ステップS304において、操作入力部141に対するユーザ指示を判断する。ユーザ指示が記録設定を実行する指示である場合、カメラMPU133が主体となって、指示された設定処理を行う(ステップS342)。本処理の詳細な処理フローについては、図4に関連して説明する。
【0044】
ステップS304の判断において、ユーザ指示が画像の再生を実行する指示であると判断された場合、再生処理を実行する(ステップ332)。再生処理としては、記録媒体に記録された画像をサムネイル表示する処理、ユーザにより選択された画像を表示する処理等を例示することができる。再生処理の一部の動作については、図9に関連して説明する。
【0045】
ステップS304の判断において、ユーザ指示が撮影を実行する指示であると判断された場合、ステップS306において、動画を撮像するか静止画を撮像するかを判断する。例えば、操作入力部141の一部としてのレリーズスイッチが押し込まれた場合、静止画を撮像する指示であると判断する。操作入力部141の一部としての動画撮影ボタンが押し込まれた場合、動画を撮像する指示であると判断する。
【0046】
静止画を撮像する場合、ステップS308において露光処理を実行する。具体的には、カメラMPU133は、露光制御部140を制御して撮像素子132で露光させ、撮像素子132から画像データとしてSDRAM136に取り込む処理を行う。そして、カメラMPU133は、取り込んだ画像データに対してASIC135に色補間処理、ガンマ補正等の前処理を実行させ、SDRAM136に記憶させる(ステップS310)。
【0047】
続いて、ステップS312において、カメラMPU133は、SDRAM136に記憶された画像データを用いて、記録処理を実行する。本処理の詳細な処理フローについては、図5に関連して説明する。
【0048】
ステップS306の判断において、動画を撮像する指示であると判断された場合、ステップS322において動画撮影を行う。具体的には、カメラMPU133は、露光制御部140を制御して撮像素子132で露光させ、撮像素子132から動画を構成するフレームの画像データとしてSDRAM136に取り込む処理を行う。ステップS324において、動画の撮像を終了する否かを判断する。例えば、動画撮影ボタンが再度押し込まれた場合に、動画の撮像を終了すると判断する。動画の撮像を終了しない場合、ステップS322に処理を移行させ、動画の撮像を終了すると判断されるまで、フレームとしての画像データの取り込みを行う。ステップS324の判断において動画の撮像を終了すると判断された場合、ステップS312に処理を移行させる。
【0049】
ステップS342、ステップS312、ステップS332の処理が完了すると、ステップS314に進み、電源をOFFするか否かを判断する。例えば、電源スイッチがOFF位置に切り替えられた場合や、電源がONされてから予め定められた期間、ユーザ指示のない状態が継続した場合等に、電源をOFFすると判断する。電源をOFFすると判断した場合は動作を終了し、電源をOFFしないと判断した場合はステップ304に処理を移行させる。
【0050】
図4は、記録設定を実行する場合の動作フローの一例を示す。本フローは、図3のステップS342の詳細な処理フローの一例である。本処理フローに関する処理は、カメラMPU133が主体となって実行する。
【0051】
ステップS402において、記録設定の内容を判断する。具体的には、記録モードを複数記録モードに設定するか、複数記録モードを解除するか、記録する画質を変更するかを判断する。
【0052】
ステップS402の判断で複数記録モードに設定すると判断された場合、基準とするメモリカード160を選択する(ステップS404)。ここで、基準とするメモリカード160とは、ユーザが指定したサイズ、画質モードに従って画像データを記録するメモリカード160である。他方のメモリカード160には、基準とするメモリカード160に記録することができるデータ件数に応じて動的に画質が制御された画像データが記録される。なお、基準とするメモリカード160を、基準メモリカードと略称する場合がある。
【0053】
基準メモリカードには、ユーザが指定したサイズ、画質モードに従って画像データが記録される。このため、当該メモリカード160を、例えばユーザが使用する画像データを記録するメモリカードとして使用できる。一方、他方のメモリカード160には画質が動的に制御されつつ、同一件数の画像データを記録することができる。このため、当該メモリカード160を、友人等にプレゼントする画像データを記録するメモリカードとして使用できる。
【0054】
メモリカード160内に複数記録モードで記録された画像データが存在しない場合、記録可能容量が最も大きいメモリカード160を基準メモリカードとして選択してよい。記録可能容量に関わらず、予め定められた外部メモリスロット162に挿入されたメモリカード160を、基準メモリカードとして選択してもよい。また、基準メモリカードを、ユーザに選択させてもよい。基準メモリカードが選択された場合、基準メモリカードである旨を示す情報を、決定されたメモリカードに記録してよい。
【0055】
一方、メモリカード160内に複数記録モードで記録された画像データが既に存在する場合、当該複数記録モードにおいて基準メモリカードとして以前に選択されたメモリカード160を、基準メモリカードとして選択してよい。例えば、基準メモリカードである旨を示す情報が記録されたメモリカード160を、基準メモリカードとして選択してよい。
【0056】
ステップS404の処理に続いて、基準メモリカード以外の他のメモリカード160に記録する画質情報を設定する(ステップS406)。例えば、サイズ、画質モード、フレームレート等の画質情報を設定する。本処理の詳細な処理フローについては、図5に関連して説明する。なお、基準メモリカード以外のメモリカード160を、他のメモリカードと略称する場合がある。
【0057】
ステップS408において、記録制御部270は、複数記録モードにおいて記録される画像データの記録先を設定する。具体的には、記録制御部270は、基準メモリカードに対して、複数記録モードで画像データを記録するためのフォルダとして、予め定められた名前のフォルダを、記録先として設定する。例えば、複数記録モードでない場合に記録される第1フォルダとは、パスが異なる第2フォルダを、記録先のフォルダとして設定してよい。そして、複数記録モードが解除されるまで、本処理で設定したフォルダに画像データを記録し続けてよい。記録制御部270は、他のメモリカードへの記録先として、フォルダ分けをせずに記録するよう設定する。一方、記録制御部270は、他のメモリカードへの記録先として、フォルダ分けをして記録するよう設定してもよい。この場合、基準メモリカードに設定した記録先のフォルダ名と同じフォルダ名を、他のメモリカードの記録先フォルダとして設定してよい。ステップS408の処理が完了すると、本処理フローを終了する。
【0058】
ステップS402の判断で複数記録モードを解除する指示と判断された場合、ステップS408に処理を進めて、画像データの記録先を変更する。例えば、基準メモリカードの第1フォルダを記録先として設定する。また、他のメモリカードには、画像データを記録しない旨を設定する。
【0059】
ステップS402の判断で記録する画質を変更すると判断された場合、ステップS412において、画質設定値を変更する。画質設定値としては、図5等に関連して詳細に説明されるように、サイズ、画質モード、フレームレート等を例示することができる。続いてステップS414において、現在の記録モードが複数記録モードであるか否かを判断する。複数記録モードである場合、ステップS406に処理を進める。現在の記録モードが複数記録モードでない場合、記録先として現在選択されているメモリカード160の記録可能容量を取得する(ステップS416)。続いてステップS418において、ステップS412で取得した画質設定値に基づき、記録先として現在選択されているメモリカード160への記録可能枚数および動画記録可能時間を表示する。記録可能枚数および動画記録可能時間については、図5等に関連して説明される。続いて、ステップS420において、画質設定し直すか否かを判断する。画質設定をし直す旨がユーザから指示された場合、ステップS412に処理を移行させる。ステップS420の判断で画質設定をし直さない旨が判断された場合、本フローを終了する。
【0060】
なお、ステップS402の判断において、メモリカード160aおよびメモリカード160bがそれぞれ外部メモリスロット162aおよび外部メモリスロット162bに挿入さていることを条件として、ステップS404の処理に進むことができる。また、ステップS414の判断においても同様である。
【0061】
図5は、画質情報を設定する場合の動作フローの一例を示す。本フローは、図4のステップS406の詳細な処理フローの一例である。本処理フローに関する処理は、カメラMPU133が主体となって実行する。
【0062】
ステップS502において、記録可能容量取得部260は、メモリカード160aおよびメモリカード160bの記録可能容量を取得する。メモリカード160aおよびメモリカード160bのファイルシステム情報を取得するシステムコールを通じて、記録可能容量を取得してよい。
【0063】
ステップS504において、基準メモリカードに記録される画像データの画質設定値を取得する。例えば、現在の撮像モードに対応づけて設定されているサイズ、画質モード、フレームレートを、基準メモリカードの画質設定値として取得する。
【0064】
続いてステップS506において、基準メモリカードに静止画データを記録することができる記録可能枚数N1と、基準メモリカードに動画データを記録することができる時間である動画記録可能時間T1とを算出する。例えば、基準メモリカードの記録可能容量がM1バイトであり、画質設定値から予測される静止画データのバイト数をS1とすると、N1=M1/S1によりN1を算出できる。また、記録画質設定値から予測される動画データのビットレートをB1バイト/秒とすると、T1=M1/B1によりT1を算出できる。
【0065】
続いて、ステップS508において、他のメモリカードに記録する静止画1枚あたりの静止画データのデータ量と、単位時間あたりの動画データのデータ量とを算出する。例えば、基準メモリカードの記録可能容量がM2バイトである場合、他のメモリカードに記録する静止画データのバイト数S2を、S2=M2/N1により算出する。また、他のメモリカードに記録する動画データのビットレートB2(バイト/秒)を、B2=M2/T1により算出する。なお、S1、S2、B1およびB2は、整数演算により整数値として算出してもよく、浮動小数演算により実数値として算出してもよい。
【0066】
続いて、ステップS510において、他のメモリカードに記録する画質設定値を選択する。具体的には、S2に最も近いバイト数の静止画データが生成されると予測されるサイズおよび画質モードを、画質設定値として選択する。また、B2に最も近いビットレートの動画データが生成されると予測されるサイズおよびフレームレートを、画質設定値として選択する。なお、画質設定値の予め定められた複数の組み合わせの中から、生成される画像データのバイト数がS2に近い順に複数の組み合わせを選択して、選択した組み合わせの中から、他のメモリカードに静止画として記録する画質設定値の組み合わせをユーザに選択させてよい。また、画質設定値の予め定められた複数の組み合わせの中から、生成される動画データのビットレートがB2に近い順に複数の組み合わせを選択して、選択した組み合わせの中から、他のメモリカードに動画として記録する画質設定値の組み合わせユーザに選択させてよい。
【0067】
続いて、ステップS512において、両メモリカードに静止画データとして記録することができる静止画の数である記録可能枚数と、両メモリカードに動画として記録することができる時間である動画記録可能時間と、他のメモリカードに記録される画質設定値とを、表示部138に表示する。なお、ステップS510で選択した画質設定値から予測される画像データのバイト数と動画データのビットレートをs2、b2とすると、他のメモリカードへの記録可能枚数はM2/s2であり、動画記録可能時間はM2/b2である。ステップS512において表示する記録可能枚数は、N1およびM2/s2のうち小さい方の値を示す整数値であってよい。同様に、ステップS512において表示する動画記録可能時間は、T1およびM2/b2のうち小さい方の値であってよい。
【0068】
続いて、ステップS514において、画質設定をし直すか否かを判断する。基準メモリカードの画質設定をし直す旨がユーザから指示された場合、ステップS504に処理を移行させる。基準メモリカードの画質設定を変えずに他のメモリカードの画質設定をし直すがユーザから指示された場合、ステップS510に処理を移行させる。そして、ステップS510では、上述した画質設定値の複数の組み合わせの中から、1つの組み合わせをユーザに選択させ直してよい。ステップS514の判断で画質設定をし直さない旨が判断された場合、本フローを終了する。
【0069】
図6は、静止画データに対する画質設定値の組み合わせの一例を示す。撮像装置100において、ユーザは、Lサイズ、Mサイズ、Sサイズの中から記録する画像のサイズを選択できる。また、ユーザは、ファインモード、ノーマルモード、ベーシックの中から、画質モードを選択できる。ファインモード、ノーマルモード、ベーシックは、圧縮強度を示す指標値であってよい。例えば、3つの画質モードの中で、ファインモードに対応する圧縮強度が最も低く、ベーシックに対応する圧縮強度が最も高い。また、ユーザは、RAWデータを記録するべき旨の情報を、画質設定値として選択できる。RAWデータとは、例えば撮像素子132が有する複数の光電変換素子のそれぞれに1色のデータが割り当てられた画像データである。
【0070】
本図は、基準メモリカードの記録可能容量が4Gバイトであり、他のメモリカードの記録可能容量が2Gバイトである場合に、同一件数の画像データを両メモリカードに記録するために設定される画質設定値を対応づける表である。
【0071】
一例として、基準メモリカード用の画質設定値として、ユーザがLサイズおよびファインモードを選択した場合、552件の静止画データを基準メモリカードに記録することができる。この場合、他のメモリカード用の画質設定値として、Lサイズおよびノーマルモードの組み合わせを選択した場合に、552件に最も近いデータ件数(500件)の静止画データを記録することができる。したがって、図5のステップS510では、データ量制御部250は、他のメモリカード用の画質設定値として、Lサイズおよびノーマルモードの組み合わせを選択してよい。一方、ステップS514において、ユーザが他のメモリカードの画質設定をし直す旨を指示した場合、ステップS510では、例えばMサイズおよびファインモードの組み合わせと、Lサイズおよびノーマルモードの組み合わせとを、それぞれの組み合わせに対応するデータ件数(488件および500件)とともにユーザに提示して、その中から1つの組み合わせをユーザに選択させてもよい。
【0072】
なお、他のメモリカードに記録する画像データとして、画質およびサイズのいずれを優先するかを示す設定値を予めユーザに設定させてよい。例えば、本図を参照して、基準メモリカードへの画質設定値として、Lサイズおよびノーマルモードの組み合わせが設定されているとする。この場合、基準メモリカードには1000件の静止画データを記録することができる。他のメモリカードには、Sサイズおよびファインモードの組み合わせで1050件の静止画データを記録でき、Lサイズおよびベーシックモードの組み合わせでも1050件の静止画データを記録できる。この場合、データ量制御部250は、画質およびサイズのいずれを優先するかを示す設定値に従って、他のメモリカード用の画質設定値を選択してよい。例えば、サイズを優先する旨が設定されている場合には、Lサイズおよびベーシックモードの組み合わせを選択し、画質を優先する旨が設定されている場合には、Sサイズおよびファインモードの組み合わせを選択してよい。
【0073】
なお、本図の例では、サイズおよび画質モード等の予め定められた組み合わせの中から、基準メモリカード用および他のメモリカード用の画質設定を選択するとした。しかし、サイズおよび画質モードを、組み合わせに制限されずに任意に設定するようにしてもよい。
【0074】
図7は、記録可能枚数、動画記録可能時間と記録画質設定をユーザに提示する画面の一例を示す。本画面は、例えばステップS512において表示部138に表示される画面の一例である。画面700における「メモリカード1」および「メモリカード2」は、それぞれ基準メモリカードおよび他のメモリカードを示す。
【0075】
表示部138は、静止画データの画質設定値として、ユーザが指定したサイズを示す文字720aおよび画質モードを示す文字730aと、データ量制御部250が選択したサイズを示す文字720bおよび画質モードを示す文字730bとを含む画面700を表示する。また、画面700は、動画データの画質設定値として、ユーザが指定したサイズを示す文字750aおよびフレームレートを示す文字760aと、データ量制御部250が選択したサイズを示す文字750bおよびフレームレートを示す文字760bとを含む。画面700において、文字710は、静止画の記録可能枚数を示す。また、文字740は、動画記録可能時間を示す。
【0076】
ユーザは、操作入力部141を操作して、文字720aまたは文字730aにカーソルを移動させて選択ボタンを押し込むことで、基準メモリカードに記録する静止画データ用の画質設定値を設定し直す旨を指示することができる。また、文字750aまたは文字760aにカーソルを移動させて選択ボタンを押し込むことで、基準メモリカードに記録する動画データ用の画質設定値を設定し直す旨を指示することができる。
【0077】
また、ユーザは、操作入力部141を操作して、文字720bまたは文字730bにカーソルを移動させて選択ボタンを押し込むことで、他のメモリカードに記録する静止画データ用の画質設定値を設定し直す旨を指示することができる。また、文字750bまたは文字760bにカーソルを移動させて選択ボタンを押し込むことで、他のメモリカードに記録する動画データ用の画質設定値を設定し直す旨を指示することができる。
【0078】
図8は、画像データを記録する場合の動作フローの一例を示す。本フローは、図3のステップS312の詳細な処理フローの一例である。
【0079】
ステップS802において、データ処理部220は、いずれのメモリカード用の画像データを生成するかを選択する。具体的には、基準メモリカード用の画像データを生成するか、他のメモリカード用の画像データを生成するかを決定する。
【0080】
ステップS804において、データ処理部220は、SDRAM136に記憶されている画像データを、ステップS802で選択したメモリカードへの記録用の画質設定値に従って、画質変換する。具体的には、データ処理部220は、画像データに対して、データ量制御部250が設定したサイズの画像データに変換する画素数変換処理を適用する。そして、データ処理部220は、画素数変換を施した画像データに対して、データ量制御部250が設定した画質モードに対応する圧縮強度で圧縮処理を施す。圧縮処理が施された画像データは、SDRAM136に一旦記憶される。
【0081】
ステップS804の処理が完了すると、記録制御部270は、ステップS804で処理された画像データを、ステップS802で選択したメモリカードに転送する(ステップS806)。具体的には、記録制御部270は、図4のステップS408で設定した記録先に画像データを記録する。
【0082】
続いて、ステップS808において、記録モードが複数記録モードであるか否かを判断する。複数記録モードでない場合、ステップS810において、ステップS802で選択したメモリカードに空き容量があるか否かを判断する。メモリカードに空き容量がない場合、以後に生成された新たな画像データを記録するための記録先のメモリカードを切り替えて、処理を終了する。この場合、以後に生成される新たな画像データは、ステップS802で選択したメモリカードとは異なるメモリカードに記録される。ステップS810の判断で空き容量があると判断された場合は、記録先のメモリカードを切り替えずに、処理を終了する。この場合、以後に生成される新たに画像データは、ステップS802で選択したメモリカードに引き続き記録される。
【0083】
ステップS808の判断で記録モードが複数記録モードであると判断された場合、ステップS822において、複数記録モードで記録する全メモリカードに画像データを記録したか否かを判断する。全メモリカードに画像データを記録していない場合、ステップS802に処理を移行させる。したがって、ステップS802においてメモリカード160が順次に選択されて、選択されたメモリカード160に設定された画質設定値に従って画質変換が施され(ステップS804)、画質変化が施された画像データがメモリカード160へ転送される(ステップS806)。
【0084】
ステップS822の判断で全メモリカードへの記録が完了したと判断された場合、全てのメモリカード160に空き容量があるか否かを判断する(ステップS824)。例えば、メモリカード160のそれぞれに対して、それぞれに設定された画質設定値に対応するバイト数の画像データを記録することができるか否かを判断する。いずれかのメモリカード160に空き容量がないと判断された場合、記録することができない旨をユーザに通知する(ステップS826)。具体的には、カメラMPU133は、記録することができない旨の警告を表示部138に表示する。この場合、カメラMPU133は、以後に新たな画像が撮像された場合に、当該画像データをメモリカード160に記録することを禁止してよい。全てのメモリカード160に空き容量があると判断された場合、ユーザに警告することなく処理を終了する。
【0085】
なお、ここでは、一方のメモリカードに空き容量がないと判断された場合、以後に撮像された新たな画像の画像データをメモリカード160に記録することを禁止するとした。しかし、一方のメモリカードに空き容量がないと判断された場合でも、画質設定値を変更することで更に画像データを記録することができる場合、ユーザに対して画質設定値を変更すべき旨を通知してよい。また、空き容量がある方のメモリカードを記録可能枚数、動画記録可能時間等の計算対象として、他方のメモリカードに記録する画像データのサイズおよび画質モードを計算し直してよい。そして、メモリカードに更に画像データを記録することができる場合は、画質設定値を変更する旨をユーザに通知して、画像データの記録を継続するようにしてもよい。
【0086】
図9は、再生処理における動作フローの一例を示す。本フローは、図3のステップS332の詳細な処理フローの一例である。本処理フローに関する処理は、特に断らない限りカメラMPU133が主体となって実行する。ここでは特に、複数記録モードで記録された画像データに対する処理を説明する。
【0087】
ステップS902において、カメラMPU133は、表示させる画像を選択するファイル選択メニューを表示させる。例えば、カメラMPU133は、基準メモリカードに記録されている複数の画像データをサムネイル表示させて、ユーザに画像を選択させる。また、カメラMPU133は、現在選択されている画像を表示するとともに、他の画像を予め定められた順で選択するためのマークを表示してもよい。例えば、予め定められた表示順における次の画像を表示するための右向きマークと、表示順における前の画像を表示するための左向きマークを、現在選択されている画像とともに表示させてよい。
【0088】
続いて、ステップS904で、ユーザ指示を判断する。ユーザ指示が画像を選択する指示である場合、選択された画像を表示する(ステップS922)。例えば、サムネイル表示においてユーザにより選択された画像を、拡大して表示してよい。また、右向きマークをユーザが選択した場合、表示順における次の画像を表示し、左向きマークをユーザが選択した場合、表示順における前の画像を表示してよい。
【0089】
ステップS904の判断でユーザ指示が画像を変更する指示であると判断された場合、複数記録モードで記録された全てのメモリカード160に記録された画像データに、指示された変更を施す(ステップS932)。画像を変更する指示としては、画像処理の指示であってよい。ここでの画像処理としては、赤目補正処理等を例示することができる。この場合、ASIC135は、全てのメモリカード160に記録された対応する画像データに、指示された画像処理を施す。これによりユーザは、画像処理を一度指示するだけで、全ての画像データに同様の反映することができる。
【0090】
なお、画像を変更する指示としては、画像処理の他に、画像データファイルのファイル名を変更する指示、画像データに付帯される付帯データを変更する指示等を例示することができる。ファイル名を変更する指示である場合、カメラMPU133は、全てのメモリカード160に記録された対応する画像データファイルのファイル名を、指示されたファイル名に変更する。また、付帯データを変更する指示である場合、カメラMPU133は、全てのメモリカード160に記録された対応する画像データの付帯を、指示に従って変更する。ステップS932の処理が完了すると、ステップS914に処理を進める。
【0091】
ステップS904の判断で、画像データファイルを削除する指示であると判断された場合、ステップS906に処理を進める。例えば、操作入力部141の一部としての削除ボタンが押し込まれた場合に、画像データファイルを削除する指示であると判断する。
【0092】
ステップS906において、基準メモリカードから、選択された画像の画像データファイルを削除する。続いて、ステップS908において、他のメモリカードからも画像データを削除するか否かを判断する。例えば、基準メモリカードから画像データファイルが削除された場合に、他のメモリカードに記録された対応する画像データファイルを削除するか否かを示す設定値に従って、他のメモリカードからも画像データを削除するか否かを判断してよい。当該設定値は、ユーザに予め設定させてよい。
【0093】
ステップS908の判断で、他のメモリカードからも画像データを削除すると判断した場合、記録制御部270は、他のメモリカードから対応する画像データファイルを削除し(ステップS910)、ステップS914に処理を進める。このように、記録制御部270は、メモリカード160aおよびメモリカード160bの少なくとも一方に記録されている記録データが削除された場合に、他方のメモリカードに記録されている対応する記録データを削除する。
【0094】
ステップS908の判断で、他のメモリカードから画像データを削除しないと判断した場合、画質設定値を再設定する(ステップS912)。ステップS912の処理としては、図5に関連する処理を適用することができる。すなわち、データ量制御部250は、メモリカード160aおよびメモリカード160bの一方のメモリカードに記録されている記録データが削除された場合に、画質設定値を新たに算出し直す。このため、両方のメモリカード160に同一データ件数の画像データを記録するための画質設定値を常に適切な値に維持することができる。
【0095】
ステップS914において、画像の表示を終了するか否かを判断する。例えば記録設定を変更する操作等、表示処理に関連しない操作がなされた場合に、表示を終了すると判断する。画像の表示を終了すると判断された場合、本処理フローを終了する。画像の表示を終了しないと判断された場合、ステップS902に処理を移行する。
【0096】
以上の説明において、データ量制御部250は、記録件数算出部242が算出したデータ件数と、他方のメモリカードの記録可能容量とに基づいて、他方のメモリカードに記録する画像データのデータ量を示す指標値である第2指標値を予め算出するとした。そして、データ量制御部250は、データ取得部210が新たな画像データを取得した場合に、新たな画像データに第1指標値を適用した記録データを基準メモリカードに記録させるとともに、新たな画像データに第2指標値を適用した記録データを他方のメモリカードに記録させるとした。そして、一方のメモリカードに記録された画像データが削除された場合に、第2指標値を新たに算出し直すとした。しかし、画像データを一件記録する毎に、第2指標値を算出し直してよい。最終的に記録される画像データのデータ量は、画像内容によって異なる場合があるが、画像データを一件記録する毎に第2指標値の算出を行うことで、できる限り多くの画像データを両のメモリカードに記録することができる。また、予め定められたデータ件数の画像データを記録する毎に、第2指標値を算出し直してもよい。他にも、前回第2指標値を算出してから予め定められたデータ量の画像データが記録された場合に、第2指標値を算出し直してもよい。
【0097】
以上の説明において、データ量制御部250は、入力データに対応する記録データがメモリカード160aおよびメモリカード160bに同一のデータ件数だけ記録されるように、少なくとも一方のメモリカードに記録される画像データの画質を制御するとした。具体的には、画質を制御するためのパラメータとして、サイズ、画質モード、フレームレートを例示した。しかし、データ量制御部250は、少なくとも一方のメモリカードに記録される画像データのサイズ、階調数および色数の少なくともいずれかを制御してよい。また、複数の画質モードには、異なる圧縮方式が対応するとしてよい。例えば、第1の画質モードに非可逆圧縮の圧縮方式が対応し、第2の画質モードに可逆圧縮の圧縮方式が対応するとしてよい。また、第1の画質モードに第1の符号化方式が対応し、第2の画質モードに第2の符号化方式が対応するとしてもよい。また、複数の画質モードに、異なる量子化係数が対応するとしてよい。
【0098】
また、以上の説明において、複数記録モードにおいては、基準メモリカードに記録される画像データのデータ量に対する他方のメモリカードに記録される画像データのデータ量の比率を、基準メモリカードの記録可能容量に対する他のメモリカードの記録可能容量の比率を対応させるとして説明した。しかし、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で当該比率を対応させるか否かを、ユーザが指定できるようにしてよい。例えば、ユーザが当該比率を対応させるべき旨を指示していない場合には、当該比率を対応させることなく他のメモリカードに画像データを記録してよい。例えば、同じ画像データをメモリカード160a及びメモリカード160bの両方に記録してよい。そして、ユーザが当該比率を対応させるべき旨を指示した場合に、当該比率を対応させるとしてよい。
【0099】
また、予め定められた条件が満たされるまでは、当該比率を対応させることなく他のメモリカードに画像データを記録し、予め定められた条件が満たされたことを条件として、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で当該比率を対応させるとしてよい。例えば、予め定められた条件が満たされるまでは、基準メモリカードおよび他のメモリカードに同じ画像データを記録してよい。これにより、他のメモリカードに、基準メモリカードに記録した画像データのバックアップとして記録させることができる。そして、画像データを記録する毎に上記条件が満たされるか否かを判断して、当該条件が満たされた場合に、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で当該比率を対応させるとしてよい。例えば、他のメモリカードに画像データを同一のデータ件数だけ記録するために画質を異ならせる必要があると判断された場合に、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で上記比率を対応させるとしてよい。具体的には、予め定められた画質設定値の画像データを他のメモリカードに記録することができるデータ件数N2と、上述したN1との比較結果に基づいて、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で上記比率を対応させるか否かを判断してよい。
【0100】
例えば、予め定められた画質設定値として、Sサイズおよびベーシックモードの組み合わせを例示することができる。本画質設定値によると、予測される画像データのバイト数は、予め定められたサイズおよび画質モードの組み合わせの中で最小となる。そして、他のメモリカードの記録可能容量M2を当該バイト数で除算することによって、他のメモリカードへの記録可能n2を算出することができる。ここで、n2が、上述したN1以下となったことを条件として、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で上記比率を対応させると判断してよい。これにより、他のメモリカードに可能な限りバックアップとして記録しつつ、基準メモリカードおよび他のメモリカードに画像データを同一のデータ件数だけ記録することができる。なお、予め定められた画質設定値は、ユーザにより予め設定されてもよい。
【0101】
なお、記録モードとして、RAW画像および不可逆圧縮した画像を記録するモードが設定された場合、記録可能容量が最も大きいメモリカードを基準メモリカードとして選択してRAW画像データの記録先とし、他のメモリカードには不可逆圧縮した画像データの記録先として選択してよい。この場合にも上記の処理を適用して、他のメモリカードに記録する画像データの画質を、基準メモリカードに記録することができるデータ件数に応じて制御してよい。
【0102】
以上の説明において、撮像装置100は、2つのメモリカード160に記録することができるとした。しかし、撮像装置100は、3以上のメモリカードに記録するとしてよい。3以上のメモリカードのうち1つのメモリカードを基準メモリカードとして選択し、残りの2以上のメモリカードを、上記の「他のメモリカード」として適用してよい。
【0103】
また、以上の説明においては、外部の記録媒体としてのメモリカード160を適用の対象として説明した。しかし、少なくとも一方の記録媒体が、撮像装置100の内部の記録媒体であってよい。例えば、一方の記録媒体が撮像装置100内に設けられた内部メモリであってよく、他方の記録媒体が、撮像装置100に着脱可能な記録媒体であってよい。
【0104】
なお、入力データは、撮像された画像の画像データに限られない。入力データとは、コンピュータグラフィクスの画像データであってよい。入力データとしては、静止画データや動画データ等の画像データ、音楽データ等の音声データ等の他、文書データ等を例示することができる。
【0105】
本実施形態の撮像装置100に関連して説明した処理は、撮像装置100の各部、例えばカメラMPU133等のプロセッサ等が、プログラムに従って動作することにより、実現することができる。すなわち、当該処理を、いわゆるコンピュータ装置によって実現することができる。コンピュータ装置は、上述した処理の実行を制御するプログラムをロードして、読み込んだプログラムに従って動作して、当該処理を実行してよい。コンピュータ装置は、当該プログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な記録媒体を読み込むことによって、当該プログラムをロードすることができる。
【0106】
本実施形態において、撮像装置100を取り上げて電子装置の一例を説明した。撮像装置としては、レンズ交換式の一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス一眼カメラ、ビデオカメラ、撮像機能付きの携帯電話機、撮像機能付きの携帯情報端末、撮像機能付きのゲーム機器等の娯楽装置、スキャナ等、撮像機能を有する機器を適用の対象とすることができる。また、パーソナルコンピュータ、ビデオ等、記録装置を有する電子機器に適用することもできる。また、音楽プレーヤ、ICレコーダ等の音声データ記録装置等を有する電子機器にも適用することもできる。
【0107】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0108】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0109】
100 撮像装置、120 交換レンズ、121 レンズマウント接点、130 カメラ本体、131 カメラマウント接点、122 レンズ群、132 撮像素子、123 レンズMPU、133 カメラMPU、134 A/D変換器、135 ASIC、136 SDRAM、137 表示制御部、138 表示部、139 システムメモリ、140 露光制御部、141 操作入力部、145 接続インタフェース、152 マイク、170 電源、160 メモリカード、162 メモリスロット、210 データ取得部、220 データ処理部、230 指標取得部、240 記録情報算出部、242 記録件数算出部、244 記録時間算出部、250 データ量制御部、260 記録可能容量取得部、270 記録制御部、290 外部メモリ部、700 画面、720、730、740、750、760 文字
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、撮像装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一回の撮像動作で複数のICメモリカードに同一の画像信号を記録する電子スチルカメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平7−231420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば複数の記録媒体の記録可能容量が互いに異なる場合、対応するデータを同一のデータ件数だけ複数の記録媒体に記録することができない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、制御装置は、入力データを取得するデータ取得部と、第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、第1記録媒体および第2記録媒体に同一のデータ件数だけ入力データに対応する記録データが記録されるように、第1記録媒体および第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御部とを備える。
【0005】
本発明の第2の態様においては、撮像装置は、撮像部と、上記制御装置とを備え、データ取得部は、撮像部が撮像した画像の画像データを、入力データとして取得する。
【0006】
本発明の第3の態様においては、プログラムは、入力データを取得するデータ取得ステップと、第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、入力データに対応する記録データが第1記録媒体および第2記録媒体に同一のデータ件数だけ記録されるように、第1記録媒体および第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御ステップとをコンピュータに実行させる。
【0007】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】撮像装置100のシステム構成図を示す。
【図2】システムの一部の詳細構成を示す。
【図3】撮像装置100における動作フローを概略的に示す。
【図4】記録設定を実行する場合の動作フローの一例を示す。
【図5】画質情報を設定する場合の動作フローの一例を示す。
【図6】静止画データに対する画質設定値の組み合わせの一例を示す。
【図7】記録可能枚数、動画記録可能時間と記録画質設定をユーザに提示する画面の一例を示す。
【図8】画像データを記録する場合の動作フローの一例を示す。
【図9】再生処理における動作フローの一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
図1は、撮像装置100のシステム構成図を示す。撮像装置100は、交換レンズ120およびカメラ本体130を備える。交換レンズ120は、レンズマウント接点121を有するレンズマウントを備え、カメラ本体130は、カメラマウント接点131を有するカメラマウントを備える。レンズマウントとカメラマウントが係合して交換レンズ120とカメラ本体130が一体化されると、レンズマウント接点121とカメラマウント接点131が接続される。撮像装置100は、交換レンズ120とカメラ本体130とが一体化した状態で一眼レフカメラとして機能する。
【0011】
被写体像は、光軸に沿って撮影光学系としてのレンズ群122を透過して、撮像素子132の受光面に結像する。レンズ群122は、レンズMPU123によって制御される。例えば、レンズMPU123は、フォーカスレンズモータを制御して、レンズ群122を構成するフォーカスレンズ群を移動させる。撮像素子132は、レンズ群122を通過した被写体光により撮像する撮像部として機能する。
【0012】
レンズMPU123は、レンズマウント接点121およびカメラマウント接点131を介してカメラMPU133と接続され、相互に通信を実行しつつ協働して交換レンズ120とカメラ本体130を制御する。撮像素子132は、被写体像である光学像を光電変換する素子であり、例えばCCD、CMOSセンサが用いられる。撮像素子132で光電変換された被写体像は、A/D変換器134でアナログ信号からデジタル信号に変換される。露光制御部140は、カメラMPU133から与えられる露光時間、露光周期等に従って、撮像素子132の電荷リセットおよび読み出しタイミング、読み出しゲイン等に対する制御信号を出力する。
【0013】
デジタル信号に変換された受光信号としての被写体像は、画像データとして順次処理される。A/D変換器134によりデジタル信号に変換された画像データは、ASIC135へ引き渡される。ASIC135は、画像処理機能に関連する回路を一つにまとめた集積回路である。ASIC135は、SDRAM136との間で画像データを往復させつつ画像処理を施す。SDRAM136は、画像の記録、再生動作時に一時的に画像データを記憶するためのバッファメモリとして機能する。SDRAM136は、高速で読み書きのできる揮発性のランダムアクセスメモリである。
【0014】
ASIC135は、画像データを規格化された画像フォーマットに即した画像データに変換して出力する。例えば、ASIC135は、静止画データとしてのJPEGファイルを生成するための画像処理を行う。また、ASIC135は、動画データとしてのMPEGファイルを生成するための画像処理を行う。
【0015】
カメラ本体130は、2つの外部メモリスロット162aおよび162bを備える。外部メモリスロット162aには、カメラ本体130に対して着脱可能なメモリカード160aを装着することができる。外部メモリスロット162bには、カメラ本体130に対して着脱可能なメモリカード160bを装着することができる。メモリカード160aおよびメモリカード160bは、不揮発性メモリとする。メモリカード160aおよびメモリカード160bは、例えばフラッシュメモリ等により構成される。メモリカード160aは第1記録媒体の一例であり、メモリカード160bは第2記録媒体の一例である。
【0016】
カメラMPU133は、ASIC135によって画像処理された画像データを、メモリカード160aおよび160bの少なくとも一方に記録する。カメラMPU133は、メモリカード160aおよび160bのいずれにも、対応するデータを記録することができる。カメラMPU133は、いずれのメモリカードにも同じ数だけ画像データが記録されるよう、記録する画像データの画質を調節する。例えば、メモリカード160bの容量がメモリカード160aよりも小容量である場合、画像サイズ等の画質を低下させてメモリカード160bに記録する。このため、メモリカード160aおよび160bの両方に、対応する画像データを記録する場合に、ユーザが手動で画像サイズを縮小したりする手間を省くことができる。なお、メモリカード160aおよびメモリカード160bを、メモリカード160と総称する場合がある。なお、メモリカード160aおよび160bのいずれにも対応するデータを同じ数だけ記録させる記録モードを、複数記録モードと呼ぶ場合がある。
【0017】
ASIC135は、記録用に処理される画像データに並行して、表示用の画像データを生成する。生成された表示用の画像データは、表示制御部137の制御に従って表示画像信号に変換され、液晶ディスプレイ等の表示デバイスとしての表示部138に、画像として表示される。また、画像の表示と共に、もしくは画像を表示することなく、撮像装置100の各種設定に関する様々なメニュー項目も、表示制御部137の制御により表示部138に表示することができる。
【0018】
撮像装置100は、上記の画像処理における各々の要素も含めて、カメラMPU133により直接的または間接的に制御される。システムメモリ139は、電気的に消去・記憶可能な不揮発性メモリであり、例えばフラッシュROM等により構成される。システムメモリ139は、撮像装置100の動作時に必要な定数、変数、プログラム等を、撮像装置100の非動作時にも失われないように記憶している。カメラMPU133は、定数、変数、プログラム等を適宜SDRAM136に展開して、撮像装置100の制御に利用する。カメラ本体130内のA/D変換器134、ASIC135、SDRAM136、システムメモリ139、表示制御部137、カメラMPU133、内蔵マイク152、メモリカード160は、メモリインターフェースを含む接続インタフェース145により、相互に接続される。
【0019】
カメラMPU133は、ユーザによる設定操作等のユーザ操作を受け付ける操作入力部141が操作されたことを検知して、操作に応じた動作を実行する。操作入力部141としては、電源スイッチ、レリーズボタン、各種操作ボタン、表示部138に一体に実装されたタッチパネル等を含む。カメラMPU133は、レリーズボタンが操作された場合に、レリーズ動作を実行するよう撮像装置100の各要素を制御する。また、カメラMPU133は、タッチパネルが操作された場合に、表示部138に表示されたメニュー項目および操作内容に応じた動作をするよう、撮像装置100の各要素を制御する。
【0020】
マイク152は、音声を集音して電気信号を生成する。マイク152は、生成した電気信号をデジタルの音声データに変換して、接続インタフェース145に出力する。マイク152が生成した音声データは、ASIC135において画像データに対応する音声データとして処理される。カメラMPU133は、マイク152が集音した音声データを、画像データとともにメモリカード160に記録する。
【0021】
カメラ本体130およびメモリカード160は、電源170から電力供給を受ける。電源170は、カメラ本体130に対して着脱できる、例えばリチウムイオン電池などの二次電池、家庭用AC電源等により構成される。カメラMPU133は、電源170による各要素への電力供給を制御する。
【0022】
撮像装置100によれば、メモリカード160aおよびメモリカード160bの両方に、同一件数の対応する画像データを記録しつつ、両メモリカード160を高い利用率で利用することができる。このため、例えばユーザが個人的に利用するための記録媒体としてメモリカード160aを使用して、ユーザの友人等にプレゼントするための記録媒体としてメモリカード160bを使用することができる。また、メモリカード160bを、ウェブサイト上で公開するための画像データを記録するための記録媒体として使用することができる。ウェブサイト上への公開用の画像データであれば、メモリカード160と比較して小容量のメモリカード160bを使用しても、十分な画質の画像データを得ることができる。
【0023】
図2は、システムの一部の詳細構成を示す。ASIC135は、データ取得部210と、データ処理部220として機能する。カメラMPU133は、指標取得部230と、記録情報算出部240と、データ量制御部250と、記録可能容量取得部260と、記録制御部270として機能することができる。記録情報算出部240は、記録件数算出部242および記録時間算出部244として機能することができる。
【0024】
データ取得部210は、撮像素子132により撮像された画像の画像データをA/D変換器134から取得して、SDRAM136に記憶する。また、データ取得部210は、音声データをマイク152から取得して、SDRAM136に記憶する。画像データおよび音声データは、入力データの一例である。
【0025】
データ処理部220は、設定されている撮影モード、ユーザからの指示に従って、入力された画像データを規格化された画像フォーマットに即した画像データに変換して出力する。例えば、静止画としてJPEGファイルを生成する場合、データ処理部220は、色変換処理、ガンマ処理、ホワイトバランス処理等の画像処理を行った後に適応離散コサイン変換等を施して圧縮処理を行う。また、動画像としてMPEG4ファイルを生成する場合、画像処理により生成された連続する静止画としてのフレーム画像データに対して、フレーム内符号化、フレーム間符号化を施して圧縮処理を行う。データ処理部220は、画像を処理する画像処理部として機能する。
【0026】
データ処理部220は、入力された音声データを、規格化された音声フォーマットに即した音声データに変換して出力する。データ処理部220は、PCM符号化等によって、時間領域で音声データを符号化してよい。また、データ処理部220は、変換符号化やサブバンド符号化等によって、周波数領域で音声データを符号化してよい。データ処理部220は、音声データを処理する音声処理部として機能する。データ処理部220で処理されたデータは、SDRAM136に一旦記憶される。
【0027】
カメラMPU133は、データ処理部220におけるデータ処理を制御する。例えば、データ量制御部250は、メモリカード160aおよびメモリカード160bにそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、メモリカード160aおよびメモリカード160bに同一のデータ件数だけ入力データに対応する記録データが記録されるように、メモリカード160aおよびメモリカード160bの少なくとも一方のメモリカードに記録される記録データのデータ量を制御する。
【0028】
記録可能容量取得部260は、外部メモリ部290から、メモリカード160aおよびメモリカード160bのそれぞれの記録可能容量を取得する。具体的には、記録可能容量とは、データを追加で書き込みできるデータ量であってよい。例えば、メモリカード160aの全記録領域が6Gバイトであり、既に2Gバイトの記録領域が使用されている場合、メモリカード160aの記録可能容量は4Gバイトとなる。また、メモリカード160bの全記録領域が2Gバイトであり、記録領域が全く使用されていない場合、メモリカード160bの記録可能容量は2Gバイトとなる。記録可能容量取得部260は、メモリカード160aおよびメモリカード160bのそれぞれに作成されているファイルシステムの空き容量を、記録可能容量として取得してよい。
【0029】
記録可能容量が4Gバイトのメモリカード160aと、記録可能容量が2Gバイトのメモリカード160bとの両方に画像データを記録する場合、データ量制御部250は、メモリカード160bに記録する画像データのデータ量が、メモリカード160aに記録する画像データのデータ量の1/2になるように、メモリカード160bに記録する画像データの画素数(サイズ)を低減する。この制御によれば、メモリカード160bに記録される画像の画質は低下するが、記録可能容量が異なるメモリカード160bに、メモリカード160aと同一件数の画像データを記録することができる。
【0030】
このように、データ量制御部250は、メモリカード160aに記録される記録データのデータ量に対するメモリカード160bに記録される記録データのデータ量の比が、メモリカード160aの記録可能容量に対するメモリカード160bの記録可能容量の比と略同一になるように、少なくとも一方のメモリカードに記録される記録データのデータ量を制御する。より具体的には、データ量制御部250は、メモリカード160aに記録される1件あたりのデータ量に対するメモリカード160bに記録される1件あたりのデータ量の比が、メモリカード160aの記録可能容量に対するメモリカード160bの記録可能容量の比と略同一になるように、少なくとも一方のメモリカードに記録される記録データのデータ量を制御する。
【0031】
指標取得部230は、メモリカード160aに記録される1件あたりのデータ量を示す指標値である第1指標値を取得する。撮像装置100においては、画像データのデータ量は、画質と相関がある。したがって、画質を示す情報を、指標値として適用できる。画質を示す情報としては、サイズ、後述する画質モード等を例示することができる。撮像装置100では、例えばメモリカード160aに記録する画像データの画像サイズおよび画質モードを、例えば操作入力部141を介してユーザが設定することができる。この場合、指標取得部230は、設定されたサイズおよび画質モードを、第1指標値として取得する。
【0032】
記録件数算出部242は、指標取得部230が取得した指標値が示すデータ量と、メモリカード160aの記録可能容量とに基づいて、メモリカード160aに記録することができるデータ件数を算出する。例えばサイズおよび画質モードが指定された場合、指定されたサイズおよび画質モードから、生成された画像データのバイト数を予測することができる。記録件数算出部242は、指定されたサイズおよび画質モードから予測されるバイト数で、メモリカード160aの記録可能容量を除算する。そして、記録件数算出部242は、当該除算して得られた除算値に基づき、メモリカード160aに記録することができるデータ件数を算出する。
【0033】
データ量制御部250は、記録件数算出部242が算出したデータ件数と、メモリカード160bの記録可能容量とに基づいて、メモリカード160bに記録する記録データのデータ量を制御する。例えば、データ量制御部250は、記録件数算出部242が算出したデータ件数で、メモリカード160bの記録可能容量を除した値から、メモリカード160bに記録する記録データの1件あたりのバイト数を算出する。データ量制御部250は、算出したバイト数に近いデータ量に対応する第2指標値としてのサイズおよび画質モードに従って、メモリカード160bへの記録用の画像データを、データ処理部220に生成させる。
【0034】
記録制御部270は、データ処理部220が第1指標値に従って生成した画像データを、メモリカード160aに記録させる。また、記録制御部270は、データ処理部220が第2指標値に従って生成した画像データを、メモリカード160bに記録させる。記録制御部270は、対応する画像データをメモリカード160aおよびメモリカード160bに、同一のファイル名の画像データファイルとして記録してよい。例えば、記録制御部270は、第1指標値に従って生成した画像データを記録する場合にカウンタをインクリメントして、カウンタ値を含むファイル名の画像データファイルをメモリカード160aに作成して画像データを記録してよい。そして、記録制御部270は、メモリカード160aに作成したファイル名と同一の画像データファイルをメモリカード160bに作成して、当該画像データファイルに第2指標値に従って生成した対応する画像データを記録してよい。なお、記録制御部270は、複数記録モードに設定されている場合に、複数記録モード用の予め定められた名前のフォルダに記録してよい。そして、上記カウンタ値等を用いて、フォルダ内で連番となるカウンタ値を含むファイル名を決定してよい。
【0035】
入力データが動画データである場合、データ量は時間にも依存する。したがって、カメラMPU133は、単位時間あたりの動画データのデータ量を考慮して、メモリカード160の少なくとも一方に記録される動画データの画質を制御してよい。動画データのデータ量は、フレームレートにも依存する。したがって、カメラMPU133は、フレームレートを制御することによって、動画データのデータ量を制御してよい。
【0036】
具体的には、記録時間算出部244は、指標取得部230が取得した指標値が示すデータ量と、メモリカード160aの記録可能容量とに基づいて、メモリカード160aに動画を記録することができる時間を算出する。例えば入力データが動画データである場合、動画用の第1指標値としてのサイズおよびフレームレートが指定さると、指定されたサイズおよびフレームレートから、生成された動画データのビットレートを予測することができる。記録時間算出部244は、指定されたサイズおよびフレームレートから予測されるビットレートで、メモリカード160aの記録可能容量を除算する。そして、記録時間算出部244は、当該除算して得られた除算値に基づき、メモリカード160aに動画を記録することができる時間を算出する。
【0037】
データ量制御部250は、記録時間算出部244が算出した時間と、メモリカード160bの記録可能容量とに基づいて、メモリカード160bに記録する記録データのデータ量を制御する。例えば、データ量制御部250は、記録時間算出部244が算出した時間で、メモリカード160bの記録可能容量を除した値から、メモリカード160bに記録する動画データのビットレートを算出する。データ量制御部250は、算出したビットレートに近いデータ量に対応する第2指標値としてのサイズおよびフレームレートに従って、メモリカード160bへの記録用の動画データをデータ処理部220に生成させる。
【0038】
記録制御部270は、データ処理部220が第1指標値に従って生成した動画データを、メモリカード160aに記録させる。また、記録制御部270は、データ処理部220が第2指標値に従って生成した動画データを、メモリカード160bに記録させる。これにより、メモリカード160aおよびメモリカード160bに、同一件数および同一時間の動画データを記録することができる。
【0039】
なお、動画データのデータ量を、ビットレートを考慮して制御する処理について説明した。しかし、同様の処理を、入力データとしての音声データに対して適用することができる。このように、データ量制御部250は、入力データに対応する記録データがメモリカード160aおよびメモリカード160bに同一のデータ件数だけ記録されるように、少なくとも一方のメモリカードに記録される記録データのビットレートを制御してよい。
【0040】
図3は、撮像装置100における動作フローの概略を示す。本フローは、操作入力部141の一部としての電源スイッチがONされた場合に、開始される。
【0041】
ステップS302において、初期設定を開始する。例えば、カメラMPU133は、撮像装置100を制御するプログラム、各種パラメータなどを、システムメモリ139からSDRAM136に展開する。システムメモリ139からSDRAM136に展開されるパラメータとしては、例えば、ユーザによって以前に設定された指標値としてのサイズおよび画質モードを例示することができる。当該指標値は、撮像モードに対応づけてシステムメモリ139に記録され、撮像モードに対応づけてSDRAM136に展開されてよい。
【0042】
また、カメラMPU133は、例えば撮像モードを切り替える撮像モードスイッチ等を含む操作入力部141の状態、および、展開された各種パラメータに基づき、撮像装置100の各部の動作条件を設定する。例えば、撮像モードスイッチが示す撮像モードに対応づけてSDRAM136に展開された指標値に従って、サイズ、画質モード等を設定する。
【0043】
ステップS304において、操作入力部141に対するユーザ指示を判断する。ユーザ指示が記録設定を実行する指示である場合、カメラMPU133が主体となって、指示された設定処理を行う(ステップS342)。本処理の詳細な処理フローについては、図4に関連して説明する。
【0044】
ステップS304の判断において、ユーザ指示が画像の再生を実行する指示であると判断された場合、再生処理を実行する(ステップ332)。再生処理としては、記録媒体に記録された画像をサムネイル表示する処理、ユーザにより選択された画像を表示する処理等を例示することができる。再生処理の一部の動作については、図9に関連して説明する。
【0045】
ステップS304の判断において、ユーザ指示が撮影を実行する指示であると判断された場合、ステップS306において、動画を撮像するか静止画を撮像するかを判断する。例えば、操作入力部141の一部としてのレリーズスイッチが押し込まれた場合、静止画を撮像する指示であると判断する。操作入力部141の一部としての動画撮影ボタンが押し込まれた場合、動画を撮像する指示であると判断する。
【0046】
静止画を撮像する場合、ステップS308において露光処理を実行する。具体的には、カメラMPU133は、露光制御部140を制御して撮像素子132で露光させ、撮像素子132から画像データとしてSDRAM136に取り込む処理を行う。そして、カメラMPU133は、取り込んだ画像データに対してASIC135に色補間処理、ガンマ補正等の前処理を実行させ、SDRAM136に記憶させる(ステップS310)。
【0047】
続いて、ステップS312において、カメラMPU133は、SDRAM136に記憶された画像データを用いて、記録処理を実行する。本処理の詳細な処理フローについては、図5に関連して説明する。
【0048】
ステップS306の判断において、動画を撮像する指示であると判断された場合、ステップS322において動画撮影を行う。具体的には、カメラMPU133は、露光制御部140を制御して撮像素子132で露光させ、撮像素子132から動画を構成するフレームの画像データとしてSDRAM136に取り込む処理を行う。ステップS324において、動画の撮像を終了する否かを判断する。例えば、動画撮影ボタンが再度押し込まれた場合に、動画の撮像を終了すると判断する。動画の撮像を終了しない場合、ステップS322に処理を移行させ、動画の撮像を終了すると判断されるまで、フレームとしての画像データの取り込みを行う。ステップS324の判断において動画の撮像を終了すると判断された場合、ステップS312に処理を移行させる。
【0049】
ステップS342、ステップS312、ステップS332の処理が完了すると、ステップS314に進み、電源をOFFするか否かを判断する。例えば、電源スイッチがOFF位置に切り替えられた場合や、電源がONされてから予め定められた期間、ユーザ指示のない状態が継続した場合等に、電源をOFFすると判断する。電源をOFFすると判断した場合は動作を終了し、電源をOFFしないと判断した場合はステップ304に処理を移行させる。
【0050】
図4は、記録設定を実行する場合の動作フローの一例を示す。本フローは、図3のステップS342の詳細な処理フローの一例である。本処理フローに関する処理は、カメラMPU133が主体となって実行する。
【0051】
ステップS402において、記録設定の内容を判断する。具体的には、記録モードを複数記録モードに設定するか、複数記録モードを解除するか、記録する画質を変更するかを判断する。
【0052】
ステップS402の判断で複数記録モードに設定すると判断された場合、基準とするメモリカード160を選択する(ステップS404)。ここで、基準とするメモリカード160とは、ユーザが指定したサイズ、画質モードに従って画像データを記録するメモリカード160である。他方のメモリカード160には、基準とするメモリカード160に記録することができるデータ件数に応じて動的に画質が制御された画像データが記録される。なお、基準とするメモリカード160を、基準メモリカードと略称する場合がある。
【0053】
基準メモリカードには、ユーザが指定したサイズ、画質モードに従って画像データが記録される。このため、当該メモリカード160を、例えばユーザが使用する画像データを記録するメモリカードとして使用できる。一方、他方のメモリカード160には画質が動的に制御されつつ、同一件数の画像データを記録することができる。このため、当該メモリカード160を、友人等にプレゼントする画像データを記録するメモリカードとして使用できる。
【0054】
メモリカード160内に複数記録モードで記録された画像データが存在しない場合、記録可能容量が最も大きいメモリカード160を基準メモリカードとして選択してよい。記録可能容量に関わらず、予め定められた外部メモリスロット162に挿入されたメモリカード160を、基準メモリカードとして選択してもよい。また、基準メモリカードを、ユーザに選択させてもよい。基準メモリカードが選択された場合、基準メモリカードである旨を示す情報を、決定されたメモリカードに記録してよい。
【0055】
一方、メモリカード160内に複数記録モードで記録された画像データが既に存在する場合、当該複数記録モードにおいて基準メモリカードとして以前に選択されたメモリカード160を、基準メモリカードとして選択してよい。例えば、基準メモリカードである旨を示す情報が記録されたメモリカード160を、基準メモリカードとして選択してよい。
【0056】
ステップS404の処理に続いて、基準メモリカード以外の他のメモリカード160に記録する画質情報を設定する(ステップS406)。例えば、サイズ、画質モード、フレームレート等の画質情報を設定する。本処理の詳細な処理フローについては、図5に関連して説明する。なお、基準メモリカード以外のメモリカード160を、他のメモリカードと略称する場合がある。
【0057】
ステップS408において、記録制御部270は、複数記録モードにおいて記録される画像データの記録先を設定する。具体的には、記録制御部270は、基準メモリカードに対して、複数記録モードで画像データを記録するためのフォルダとして、予め定められた名前のフォルダを、記録先として設定する。例えば、複数記録モードでない場合に記録される第1フォルダとは、パスが異なる第2フォルダを、記録先のフォルダとして設定してよい。そして、複数記録モードが解除されるまで、本処理で設定したフォルダに画像データを記録し続けてよい。記録制御部270は、他のメモリカードへの記録先として、フォルダ分けをせずに記録するよう設定する。一方、記録制御部270は、他のメモリカードへの記録先として、フォルダ分けをして記録するよう設定してもよい。この場合、基準メモリカードに設定した記録先のフォルダ名と同じフォルダ名を、他のメモリカードの記録先フォルダとして設定してよい。ステップS408の処理が完了すると、本処理フローを終了する。
【0058】
ステップS402の判断で複数記録モードを解除する指示と判断された場合、ステップS408に処理を進めて、画像データの記録先を変更する。例えば、基準メモリカードの第1フォルダを記録先として設定する。また、他のメモリカードには、画像データを記録しない旨を設定する。
【0059】
ステップS402の判断で記録する画質を変更すると判断された場合、ステップS412において、画質設定値を変更する。画質設定値としては、図5等に関連して詳細に説明されるように、サイズ、画質モード、フレームレート等を例示することができる。続いてステップS414において、現在の記録モードが複数記録モードであるか否かを判断する。複数記録モードである場合、ステップS406に処理を進める。現在の記録モードが複数記録モードでない場合、記録先として現在選択されているメモリカード160の記録可能容量を取得する(ステップS416)。続いてステップS418において、ステップS412で取得した画質設定値に基づき、記録先として現在選択されているメモリカード160への記録可能枚数および動画記録可能時間を表示する。記録可能枚数および動画記録可能時間については、図5等に関連して説明される。続いて、ステップS420において、画質設定し直すか否かを判断する。画質設定をし直す旨がユーザから指示された場合、ステップS412に処理を移行させる。ステップS420の判断で画質設定をし直さない旨が判断された場合、本フローを終了する。
【0060】
なお、ステップS402の判断において、メモリカード160aおよびメモリカード160bがそれぞれ外部メモリスロット162aおよび外部メモリスロット162bに挿入さていることを条件として、ステップS404の処理に進むことができる。また、ステップS414の判断においても同様である。
【0061】
図5は、画質情報を設定する場合の動作フローの一例を示す。本フローは、図4のステップS406の詳細な処理フローの一例である。本処理フローに関する処理は、カメラMPU133が主体となって実行する。
【0062】
ステップS502において、記録可能容量取得部260は、メモリカード160aおよびメモリカード160bの記録可能容量を取得する。メモリカード160aおよびメモリカード160bのファイルシステム情報を取得するシステムコールを通じて、記録可能容量を取得してよい。
【0063】
ステップS504において、基準メモリカードに記録される画像データの画質設定値を取得する。例えば、現在の撮像モードに対応づけて設定されているサイズ、画質モード、フレームレートを、基準メモリカードの画質設定値として取得する。
【0064】
続いてステップS506において、基準メモリカードに静止画データを記録することができる記録可能枚数N1と、基準メモリカードに動画データを記録することができる時間である動画記録可能時間T1とを算出する。例えば、基準メモリカードの記録可能容量がM1バイトであり、画質設定値から予測される静止画データのバイト数をS1とすると、N1=M1/S1によりN1を算出できる。また、記録画質設定値から予測される動画データのビットレートをB1バイト/秒とすると、T1=M1/B1によりT1を算出できる。
【0065】
続いて、ステップS508において、他のメモリカードに記録する静止画1枚あたりの静止画データのデータ量と、単位時間あたりの動画データのデータ量とを算出する。例えば、基準メモリカードの記録可能容量がM2バイトである場合、他のメモリカードに記録する静止画データのバイト数S2を、S2=M2/N1により算出する。また、他のメモリカードに記録する動画データのビットレートB2(バイト/秒)を、B2=M2/T1により算出する。なお、S1、S2、B1およびB2は、整数演算により整数値として算出してもよく、浮動小数演算により実数値として算出してもよい。
【0066】
続いて、ステップS510において、他のメモリカードに記録する画質設定値を選択する。具体的には、S2に最も近いバイト数の静止画データが生成されると予測されるサイズおよび画質モードを、画質設定値として選択する。また、B2に最も近いビットレートの動画データが生成されると予測されるサイズおよびフレームレートを、画質設定値として選択する。なお、画質設定値の予め定められた複数の組み合わせの中から、生成される画像データのバイト数がS2に近い順に複数の組み合わせを選択して、選択した組み合わせの中から、他のメモリカードに静止画として記録する画質設定値の組み合わせをユーザに選択させてよい。また、画質設定値の予め定められた複数の組み合わせの中から、生成される動画データのビットレートがB2に近い順に複数の組み合わせを選択して、選択した組み合わせの中から、他のメモリカードに動画として記録する画質設定値の組み合わせユーザに選択させてよい。
【0067】
続いて、ステップS512において、両メモリカードに静止画データとして記録することができる静止画の数である記録可能枚数と、両メモリカードに動画として記録することができる時間である動画記録可能時間と、他のメモリカードに記録される画質設定値とを、表示部138に表示する。なお、ステップS510で選択した画質設定値から予測される画像データのバイト数と動画データのビットレートをs2、b2とすると、他のメモリカードへの記録可能枚数はM2/s2であり、動画記録可能時間はM2/b2である。ステップS512において表示する記録可能枚数は、N1およびM2/s2のうち小さい方の値を示す整数値であってよい。同様に、ステップS512において表示する動画記録可能時間は、T1およびM2/b2のうち小さい方の値であってよい。
【0068】
続いて、ステップS514において、画質設定をし直すか否かを判断する。基準メモリカードの画質設定をし直す旨がユーザから指示された場合、ステップS504に処理を移行させる。基準メモリカードの画質設定を変えずに他のメモリカードの画質設定をし直すがユーザから指示された場合、ステップS510に処理を移行させる。そして、ステップS510では、上述した画質設定値の複数の組み合わせの中から、1つの組み合わせをユーザに選択させ直してよい。ステップS514の判断で画質設定をし直さない旨が判断された場合、本フローを終了する。
【0069】
図6は、静止画データに対する画質設定値の組み合わせの一例を示す。撮像装置100において、ユーザは、Lサイズ、Mサイズ、Sサイズの中から記録する画像のサイズを選択できる。また、ユーザは、ファインモード、ノーマルモード、ベーシックの中から、画質モードを選択できる。ファインモード、ノーマルモード、ベーシックは、圧縮強度を示す指標値であってよい。例えば、3つの画質モードの中で、ファインモードに対応する圧縮強度が最も低く、ベーシックに対応する圧縮強度が最も高い。また、ユーザは、RAWデータを記録するべき旨の情報を、画質設定値として選択できる。RAWデータとは、例えば撮像素子132が有する複数の光電変換素子のそれぞれに1色のデータが割り当てられた画像データである。
【0070】
本図は、基準メモリカードの記録可能容量が4Gバイトであり、他のメモリカードの記録可能容量が2Gバイトである場合に、同一件数の画像データを両メモリカードに記録するために設定される画質設定値を対応づける表である。
【0071】
一例として、基準メモリカード用の画質設定値として、ユーザがLサイズおよびファインモードを選択した場合、552件の静止画データを基準メモリカードに記録することができる。この場合、他のメモリカード用の画質設定値として、Lサイズおよびノーマルモードの組み合わせを選択した場合に、552件に最も近いデータ件数(500件)の静止画データを記録することができる。したがって、図5のステップS510では、データ量制御部250は、他のメモリカード用の画質設定値として、Lサイズおよびノーマルモードの組み合わせを選択してよい。一方、ステップS514において、ユーザが他のメモリカードの画質設定をし直す旨を指示した場合、ステップS510では、例えばMサイズおよびファインモードの組み合わせと、Lサイズおよびノーマルモードの組み合わせとを、それぞれの組み合わせに対応するデータ件数(488件および500件)とともにユーザに提示して、その中から1つの組み合わせをユーザに選択させてもよい。
【0072】
なお、他のメモリカードに記録する画像データとして、画質およびサイズのいずれを優先するかを示す設定値を予めユーザに設定させてよい。例えば、本図を参照して、基準メモリカードへの画質設定値として、Lサイズおよびノーマルモードの組み合わせが設定されているとする。この場合、基準メモリカードには1000件の静止画データを記録することができる。他のメモリカードには、Sサイズおよびファインモードの組み合わせで1050件の静止画データを記録でき、Lサイズおよびベーシックモードの組み合わせでも1050件の静止画データを記録できる。この場合、データ量制御部250は、画質およびサイズのいずれを優先するかを示す設定値に従って、他のメモリカード用の画質設定値を選択してよい。例えば、サイズを優先する旨が設定されている場合には、Lサイズおよびベーシックモードの組み合わせを選択し、画質を優先する旨が設定されている場合には、Sサイズおよびファインモードの組み合わせを選択してよい。
【0073】
なお、本図の例では、サイズおよび画質モード等の予め定められた組み合わせの中から、基準メモリカード用および他のメモリカード用の画質設定を選択するとした。しかし、サイズおよび画質モードを、組み合わせに制限されずに任意に設定するようにしてもよい。
【0074】
図7は、記録可能枚数、動画記録可能時間と記録画質設定をユーザに提示する画面の一例を示す。本画面は、例えばステップS512において表示部138に表示される画面の一例である。画面700における「メモリカード1」および「メモリカード2」は、それぞれ基準メモリカードおよび他のメモリカードを示す。
【0075】
表示部138は、静止画データの画質設定値として、ユーザが指定したサイズを示す文字720aおよび画質モードを示す文字730aと、データ量制御部250が選択したサイズを示す文字720bおよび画質モードを示す文字730bとを含む画面700を表示する。また、画面700は、動画データの画質設定値として、ユーザが指定したサイズを示す文字750aおよびフレームレートを示す文字760aと、データ量制御部250が選択したサイズを示す文字750bおよびフレームレートを示す文字760bとを含む。画面700において、文字710は、静止画の記録可能枚数を示す。また、文字740は、動画記録可能時間を示す。
【0076】
ユーザは、操作入力部141を操作して、文字720aまたは文字730aにカーソルを移動させて選択ボタンを押し込むことで、基準メモリカードに記録する静止画データ用の画質設定値を設定し直す旨を指示することができる。また、文字750aまたは文字760aにカーソルを移動させて選択ボタンを押し込むことで、基準メモリカードに記録する動画データ用の画質設定値を設定し直す旨を指示することができる。
【0077】
また、ユーザは、操作入力部141を操作して、文字720bまたは文字730bにカーソルを移動させて選択ボタンを押し込むことで、他のメモリカードに記録する静止画データ用の画質設定値を設定し直す旨を指示することができる。また、文字750bまたは文字760bにカーソルを移動させて選択ボタンを押し込むことで、他のメモリカードに記録する動画データ用の画質設定値を設定し直す旨を指示することができる。
【0078】
図8は、画像データを記録する場合の動作フローの一例を示す。本フローは、図3のステップS312の詳細な処理フローの一例である。
【0079】
ステップS802において、データ処理部220は、いずれのメモリカード用の画像データを生成するかを選択する。具体的には、基準メモリカード用の画像データを生成するか、他のメモリカード用の画像データを生成するかを決定する。
【0080】
ステップS804において、データ処理部220は、SDRAM136に記憶されている画像データを、ステップS802で選択したメモリカードへの記録用の画質設定値に従って、画質変換する。具体的には、データ処理部220は、画像データに対して、データ量制御部250が設定したサイズの画像データに変換する画素数変換処理を適用する。そして、データ処理部220は、画素数変換を施した画像データに対して、データ量制御部250が設定した画質モードに対応する圧縮強度で圧縮処理を施す。圧縮処理が施された画像データは、SDRAM136に一旦記憶される。
【0081】
ステップS804の処理が完了すると、記録制御部270は、ステップS804で処理された画像データを、ステップS802で選択したメモリカードに転送する(ステップS806)。具体的には、記録制御部270は、図4のステップS408で設定した記録先に画像データを記録する。
【0082】
続いて、ステップS808において、記録モードが複数記録モードであるか否かを判断する。複数記録モードでない場合、ステップS810において、ステップS802で選択したメモリカードに空き容量があるか否かを判断する。メモリカードに空き容量がない場合、以後に生成された新たな画像データを記録するための記録先のメモリカードを切り替えて、処理を終了する。この場合、以後に生成される新たな画像データは、ステップS802で選択したメモリカードとは異なるメモリカードに記録される。ステップS810の判断で空き容量があると判断された場合は、記録先のメモリカードを切り替えずに、処理を終了する。この場合、以後に生成される新たに画像データは、ステップS802で選択したメモリカードに引き続き記録される。
【0083】
ステップS808の判断で記録モードが複数記録モードであると判断された場合、ステップS822において、複数記録モードで記録する全メモリカードに画像データを記録したか否かを判断する。全メモリカードに画像データを記録していない場合、ステップS802に処理を移行させる。したがって、ステップS802においてメモリカード160が順次に選択されて、選択されたメモリカード160に設定された画質設定値に従って画質変換が施され(ステップS804)、画質変化が施された画像データがメモリカード160へ転送される(ステップS806)。
【0084】
ステップS822の判断で全メモリカードへの記録が完了したと判断された場合、全てのメモリカード160に空き容量があるか否かを判断する(ステップS824)。例えば、メモリカード160のそれぞれに対して、それぞれに設定された画質設定値に対応するバイト数の画像データを記録することができるか否かを判断する。いずれかのメモリカード160に空き容量がないと判断された場合、記録することができない旨をユーザに通知する(ステップS826)。具体的には、カメラMPU133は、記録することができない旨の警告を表示部138に表示する。この場合、カメラMPU133は、以後に新たな画像が撮像された場合に、当該画像データをメモリカード160に記録することを禁止してよい。全てのメモリカード160に空き容量があると判断された場合、ユーザに警告することなく処理を終了する。
【0085】
なお、ここでは、一方のメモリカードに空き容量がないと判断された場合、以後に撮像された新たな画像の画像データをメモリカード160に記録することを禁止するとした。しかし、一方のメモリカードに空き容量がないと判断された場合でも、画質設定値を変更することで更に画像データを記録することができる場合、ユーザに対して画質設定値を変更すべき旨を通知してよい。また、空き容量がある方のメモリカードを記録可能枚数、動画記録可能時間等の計算対象として、他方のメモリカードに記録する画像データのサイズおよび画質モードを計算し直してよい。そして、メモリカードに更に画像データを記録することができる場合は、画質設定値を変更する旨をユーザに通知して、画像データの記録を継続するようにしてもよい。
【0086】
図9は、再生処理における動作フローの一例を示す。本フローは、図3のステップS332の詳細な処理フローの一例である。本処理フローに関する処理は、特に断らない限りカメラMPU133が主体となって実行する。ここでは特に、複数記録モードで記録された画像データに対する処理を説明する。
【0087】
ステップS902において、カメラMPU133は、表示させる画像を選択するファイル選択メニューを表示させる。例えば、カメラMPU133は、基準メモリカードに記録されている複数の画像データをサムネイル表示させて、ユーザに画像を選択させる。また、カメラMPU133は、現在選択されている画像を表示するとともに、他の画像を予め定められた順で選択するためのマークを表示してもよい。例えば、予め定められた表示順における次の画像を表示するための右向きマークと、表示順における前の画像を表示するための左向きマークを、現在選択されている画像とともに表示させてよい。
【0088】
続いて、ステップS904で、ユーザ指示を判断する。ユーザ指示が画像を選択する指示である場合、選択された画像を表示する(ステップS922)。例えば、サムネイル表示においてユーザにより選択された画像を、拡大して表示してよい。また、右向きマークをユーザが選択した場合、表示順における次の画像を表示し、左向きマークをユーザが選択した場合、表示順における前の画像を表示してよい。
【0089】
ステップS904の判断でユーザ指示が画像を変更する指示であると判断された場合、複数記録モードで記録された全てのメモリカード160に記録された画像データに、指示された変更を施す(ステップS932)。画像を変更する指示としては、画像処理の指示であってよい。ここでの画像処理としては、赤目補正処理等を例示することができる。この場合、ASIC135は、全てのメモリカード160に記録された対応する画像データに、指示された画像処理を施す。これによりユーザは、画像処理を一度指示するだけで、全ての画像データに同様の反映することができる。
【0090】
なお、画像を変更する指示としては、画像処理の他に、画像データファイルのファイル名を変更する指示、画像データに付帯される付帯データを変更する指示等を例示することができる。ファイル名を変更する指示である場合、カメラMPU133は、全てのメモリカード160に記録された対応する画像データファイルのファイル名を、指示されたファイル名に変更する。また、付帯データを変更する指示である場合、カメラMPU133は、全てのメモリカード160に記録された対応する画像データの付帯を、指示に従って変更する。ステップS932の処理が完了すると、ステップS914に処理を進める。
【0091】
ステップS904の判断で、画像データファイルを削除する指示であると判断された場合、ステップS906に処理を進める。例えば、操作入力部141の一部としての削除ボタンが押し込まれた場合に、画像データファイルを削除する指示であると判断する。
【0092】
ステップS906において、基準メモリカードから、選択された画像の画像データファイルを削除する。続いて、ステップS908において、他のメモリカードからも画像データを削除するか否かを判断する。例えば、基準メモリカードから画像データファイルが削除された場合に、他のメモリカードに記録された対応する画像データファイルを削除するか否かを示す設定値に従って、他のメモリカードからも画像データを削除するか否かを判断してよい。当該設定値は、ユーザに予め設定させてよい。
【0093】
ステップS908の判断で、他のメモリカードからも画像データを削除すると判断した場合、記録制御部270は、他のメモリカードから対応する画像データファイルを削除し(ステップS910)、ステップS914に処理を進める。このように、記録制御部270は、メモリカード160aおよびメモリカード160bの少なくとも一方に記録されている記録データが削除された場合に、他方のメモリカードに記録されている対応する記録データを削除する。
【0094】
ステップS908の判断で、他のメモリカードから画像データを削除しないと判断した場合、画質設定値を再設定する(ステップS912)。ステップS912の処理としては、図5に関連する処理を適用することができる。すなわち、データ量制御部250は、メモリカード160aおよびメモリカード160bの一方のメモリカードに記録されている記録データが削除された場合に、画質設定値を新たに算出し直す。このため、両方のメモリカード160に同一データ件数の画像データを記録するための画質設定値を常に適切な値に維持することができる。
【0095】
ステップS914において、画像の表示を終了するか否かを判断する。例えば記録設定を変更する操作等、表示処理に関連しない操作がなされた場合に、表示を終了すると判断する。画像の表示を終了すると判断された場合、本処理フローを終了する。画像の表示を終了しないと判断された場合、ステップS902に処理を移行する。
【0096】
以上の説明において、データ量制御部250は、記録件数算出部242が算出したデータ件数と、他方のメモリカードの記録可能容量とに基づいて、他方のメモリカードに記録する画像データのデータ量を示す指標値である第2指標値を予め算出するとした。そして、データ量制御部250は、データ取得部210が新たな画像データを取得した場合に、新たな画像データに第1指標値を適用した記録データを基準メモリカードに記録させるとともに、新たな画像データに第2指標値を適用した記録データを他方のメモリカードに記録させるとした。そして、一方のメモリカードに記録された画像データが削除された場合に、第2指標値を新たに算出し直すとした。しかし、画像データを一件記録する毎に、第2指標値を算出し直してよい。最終的に記録される画像データのデータ量は、画像内容によって異なる場合があるが、画像データを一件記録する毎に第2指標値の算出を行うことで、できる限り多くの画像データを両のメモリカードに記録することができる。また、予め定められたデータ件数の画像データを記録する毎に、第2指標値を算出し直してもよい。他にも、前回第2指標値を算出してから予め定められたデータ量の画像データが記録された場合に、第2指標値を算出し直してもよい。
【0097】
以上の説明において、データ量制御部250は、入力データに対応する記録データがメモリカード160aおよびメモリカード160bに同一のデータ件数だけ記録されるように、少なくとも一方のメモリカードに記録される画像データの画質を制御するとした。具体的には、画質を制御するためのパラメータとして、サイズ、画質モード、フレームレートを例示した。しかし、データ量制御部250は、少なくとも一方のメモリカードに記録される画像データのサイズ、階調数および色数の少なくともいずれかを制御してよい。また、複数の画質モードには、異なる圧縮方式が対応するとしてよい。例えば、第1の画質モードに非可逆圧縮の圧縮方式が対応し、第2の画質モードに可逆圧縮の圧縮方式が対応するとしてよい。また、第1の画質モードに第1の符号化方式が対応し、第2の画質モードに第2の符号化方式が対応するとしてもよい。また、複数の画質モードに、異なる量子化係数が対応するとしてよい。
【0098】
また、以上の説明において、複数記録モードにおいては、基準メモリカードに記録される画像データのデータ量に対する他方のメモリカードに記録される画像データのデータ量の比率を、基準メモリカードの記録可能容量に対する他のメモリカードの記録可能容量の比率を対応させるとして説明した。しかし、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で当該比率を対応させるか否かを、ユーザが指定できるようにしてよい。例えば、ユーザが当該比率を対応させるべき旨を指示していない場合には、当該比率を対応させることなく他のメモリカードに画像データを記録してよい。例えば、同じ画像データをメモリカード160a及びメモリカード160bの両方に記録してよい。そして、ユーザが当該比率を対応させるべき旨を指示した場合に、当該比率を対応させるとしてよい。
【0099】
また、予め定められた条件が満たされるまでは、当該比率を対応させることなく他のメモリカードに画像データを記録し、予め定められた条件が満たされたことを条件として、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で当該比率を対応させるとしてよい。例えば、予め定められた条件が満たされるまでは、基準メモリカードおよび他のメモリカードに同じ画像データを記録してよい。これにより、他のメモリカードに、基準メモリカードに記録した画像データのバックアップとして記録させることができる。そして、画像データを記録する毎に上記条件が満たされるか否かを判断して、当該条件が満たされた場合に、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で当該比率を対応させるとしてよい。例えば、他のメモリカードに画像データを同一のデータ件数だけ記録するために画質を異ならせる必要があると判断された場合に、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で上記比率を対応させるとしてよい。具体的には、予め定められた画質設定値の画像データを他のメモリカードに記録することができるデータ件数N2と、上述したN1との比較結果に基づいて、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で上記比率を対応させるか否かを判断してよい。
【0100】
例えば、予め定められた画質設定値として、Sサイズおよびベーシックモードの組み合わせを例示することができる。本画質設定値によると、予測される画像データのバイト数は、予め定められたサイズおよび画質モードの組み合わせの中で最小となる。そして、他のメモリカードの記録可能容量M2を当該バイト数で除算することによって、他のメモリカードへの記録可能n2を算出することができる。ここで、n2が、上述したN1以下となったことを条件として、基準メモリカードと他のメモリカードとの間で上記比率を対応させると判断してよい。これにより、他のメモリカードに可能な限りバックアップとして記録しつつ、基準メモリカードおよび他のメモリカードに画像データを同一のデータ件数だけ記録することができる。なお、予め定められた画質設定値は、ユーザにより予め設定されてもよい。
【0101】
なお、記録モードとして、RAW画像および不可逆圧縮した画像を記録するモードが設定された場合、記録可能容量が最も大きいメモリカードを基準メモリカードとして選択してRAW画像データの記録先とし、他のメモリカードには不可逆圧縮した画像データの記録先として選択してよい。この場合にも上記の処理を適用して、他のメモリカードに記録する画像データの画質を、基準メモリカードに記録することができるデータ件数に応じて制御してよい。
【0102】
以上の説明において、撮像装置100は、2つのメモリカード160に記録することができるとした。しかし、撮像装置100は、3以上のメモリカードに記録するとしてよい。3以上のメモリカードのうち1つのメモリカードを基準メモリカードとして選択し、残りの2以上のメモリカードを、上記の「他のメモリカード」として適用してよい。
【0103】
また、以上の説明においては、外部の記録媒体としてのメモリカード160を適用の対象として説明した。しかし、少なくとも一方の記録媒体が、撮像装置100の内部の記録媒体であってよい。例えば、一方の記録媒体が撮像装置100内に設けられた内部メモリであってよく、他方の記録媒体が、撮像装置100に着脱可能な記録媒体であってよい。
【0104】
なお、入力データは、撮像された画像の画像データに限られない。入力データとは、コンピュータグラフィクスの画像データであってよい。入力データとしては、静止画データや動画データ等の画像データ、音楽データ等の音声データ等の他、文書データ等を例示することができる。
【0105】
本実施形態の撮像装置100に関連して説明した処理は、撮像装置100の各部、例えばカメラMPU133等のプロセッサ等が、プログラムに従って動作することにより、実現することができる。すなわち、当該処理を、いわゆるコンピュータ装置によって実現することができる。コンピュータ装置は、上述した処理の実行を制御するプログラムをロードして、読み込んだプログラムに従って動作して、当該処理を実行してよい。コンピュータ装置は、当該プログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な記録媒体を読み込むことによって、当該プログラムをロードすることができる。
【0106】
本実施形態において、撮像装置100を取り上げて電子装置の一例を説明した。撮像装置としては、レンズ交換式の一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラ、ミラーレス一眼カメラ、ビデオカメラ、撮像機能付きの携帯電話機、撮像機能付きの携帯情報端末、撮像機能付きのゲーム機器等の娯楽装置、スキャナ等、撮像機能を有する機器を適用の対象とすることができる。また、パーソナルコンピュータ、ビデオ等、記録装置を有する電子機器に適用することもできる。また、音楽プレーヤ、ICレコーダ等の音声データ記録装置等を有する電子機器にも適用することもできる。
【0107】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0108】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0109】
100 撮像装置、120 交換レンズ、121 レンズマウント接点、130 カメラ本体、131 カメラマウント接点、122 レンズ群、132 撮像素子、123 レンズMPU、133 カメラMPU、134 A/D変換器、135 ASIC、136 SDRAM、137 表示制御部、138 表示部、139 システムメモリ、140 露光制御部、141 操作入力部、145 接続インタフェース、152 マイク、170 電源、160 メモリカード、162 メモリスロット、210 データ取得部、220 データ処理部、230 指標取得部、240 記録情報算出部、242 記録件数算出部、244 記録時間算出部、250 データ量制御部、260 記録可能容量取得部、270 記録制御部、290 外部メモリ部、700 画面、720、730、740、750、760 文字
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力データを取得するデータ取得部と、
第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、前記第1記録媒体および前記第2記録媒体に同一のデータ件数だけ前記入力データに対応する記録データが記録されるように、前記第1記録媒体および前記第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御部と
を備える制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1記録媒体に記録される記録データのデータ量に対する前記第2記録媒体に記録される記録データのデータ量の比が、前記第1記録媒体の記録可能容量に対する前記第2記録媒体の記録可能容量の比と略同一になるように、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1記録媒体に記録される1件あたりのデータ量に対する前記第2記録媒体に記録される1件あたりのデータ量の比が、前記第1記録媒体の記録可能容量に対する前記第2記録媒体の記録可能容量の比と略同一になるように、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第1記録媒体に記録される1件あたりのデータ量を示す指標値である第1指標値を取得する指標値取得部と、
前記指標値取得部が取得した指標値が示すデータ量と、前記第1記録媒体の記録可能容量とに基づいて、前記第1記録媒体に記録することができるデータ件数を算出する記録件数算出部と
をさらに備え、
前記制御部は、前記記録件数算出部が算出したデータ件数と、前記第2記録媒体の記録可能容量とに基づいて、前記第2記録媒体に記録する記録データのデータ量を制御する
請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記第1記録媒体および前記第2記録媒体のそれぞれの記録可能容量を取得する記録可能容量取得部
をさらに備え、
前記制御部は、前記記録件数算出部が算出したデータ件数と、前記第2記録媒体の記録可能容量とに基づいて、前記第2記録媒体に記録する記録データのデータ量を示す指標値である第2指標値を予め算出し、
前記制御部は、前記データ取得部が新たな入力データを取得した場合に、前記新たな入力データに第1指標値を適用した記録データを前記第1記録媒体に記録させるとともに、前記新たな入力データに前記第2指標値を適用した記録データを前記第2記録媒体に記録させる
請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記第1記録媒体および前記第2記録媒体の少なくとも一方に新たな入力データに対応する記録データを記録することができない場合に、ユーザに通知する通知部
をさらに備える請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記第2指標値を示す情報をユーザに提示する提示部
をさらに備える請求項5または6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1記録媒体および第2記録媒体の一方の記録媒体に記録されている記録データが削除された場合に、前記第2指標値を新たに算出し直す
請求項5から7のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記第1記録媒体および第2記録媒体の少なくとも一方に記録されている記録データが削除された場合に、他方の記録媒体に記録されている対応する記録データを削除する記録制御部
をさらに備える請求項5から7のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記データ取得部は、画像データを前記入力データとして取得する
請求項1から9のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記入力データに対応する記録データが前記第1記録媒体および前記第2記録媒体に同一のデータ件数だけ記録されるように、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される画像データの画質を制御する
請求項10に記載の制御装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される画像データの画素数、圧縮率、階調数および色数の少なくともいずれかを制御する
請求項11に記載の制御装置。
【請求項13】
前記データ取得部は、音声データを前記入力データとして取得する
請求項1から12のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記入力データに対応する記録データが前記第1記録媒体および前記第2記録媒体に同一のデータ件数だけ記録されるように、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される音声データのビットレートを制御する
請求項13に記載の制御装置。
【請求項15】
撮像部と、
請求項1から14のいずれか一項に記載の制御装置と
を備え、
前記データ取得部は、前記撮像部が撮像した画像の画像データを、前記入力データとして取得する
撮像装置。
【請求項16】
入力データを取得するデータ取得ステップと、
第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、前記入力データに対応する記録データが前記第1記録媒体および前記第2記録媒体に同一のデータ件数だけ記録されるように、前記第1記録媒体および前記第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項1】
入力データを取得するデータ取得部と、
第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、前記第1記録媒体および前記第2記録媒体に同一のデータ件数だけ前記入力データに対応する記録データが記録されるように、前記第1記録媒体および前記第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御部と
を備える制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1記録媒体に記録される記録データのデータ量に対する前記第2記録媒体に記録される記録データのデータ量の比が、前記第1記録媒体の記録可能容量に対する前記第2記録媒体の記録可能容量の比と略同一になるように、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第1記録媒体に記録される1件あたりのデータ量に対する前記第2記録媒体に記録される1件あたりのデータ量の比が、前記第1記録媒体の記録可能容量に対する前記第2記録媒体の記録可能容量の比と略同一になるように、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する
請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第1記録媒体に記録される1件あたりのデータ量を示す指標値である第1指標値を取得する指標値取得部と、
前記指標値取得部が取得した指標値が示すデータ量と、前記第1記録媒体の記録可能容量とに基づいて、前記第1記録媒体に記録することができるデータ件数を算出する記録件数算出部と
をさらに備え、
前記制御部は、前記記録件数算出部が算出したデータ件数と、前記第2記録媒体の記録可能容量とに基づいて、前記第2記録媒体に記録する記録データのデータ量を制御する
請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記第1記録媒体および前記第2記録媒体のそれぞれの記録可能容量を取得する記録可能容量取得部
をさらに備え、
前記制御部は、前記記録件数算出部が算出したデータ件数と、前記第2記録媒体の記録可能容量とに基づいて、前記第2記録媒体に記録する記録データのデータ量を示す指標値である第2指標値を予め算出し、
前記制御部は、前記データ取得部が新たな入力データを取得した場合に、前記新たな入力データに第1指標値を適用した記録データを前記第1記録媒体に記録させるとともに、前記新たな入力データに前記第2指標値を適用した記録データを前記第2記録媒体に記録させる
請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記第1記録媒体および前記第2記録媒体の少なくとも一方に新たな入力データに対応する記録データを記録することができない場合に、ユーザに通知する通知部
をさらに備える請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記第2指標値を示す情報をユーザに提示する提示部
をさらに備える請求項5または6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記第1記録媒体および第2記録媒体の一方の記録媒体に記録されている記録データが削除された場合に、前記第2指標値を新たに算出し直す
請求項5から7のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記第1記録媒体および第2記録媒体の少なくとも一方に記録されている記録データが削除された場合に、他方の記録媒体に記録されている対応する記録データを削除する記録制御部
をさらに備える請求項5から7のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記データ取得部は、画像データを前記入力データとして取得する
請求項1から9のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記入力データに対応する記録データが前記第1記録媒体および前記第2記録媒体に同一のデータ件数だけ記録されるように、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される画像データの画質を制御する
請求項10に記載の制御装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される画像データの画素数、圧縮率、階調数および色数の少なくともいずれかを制御する
請求項11に記載の制御装置。
【請求項13】
前記データ取得部は、音声データを前記入力データとして取得する
請求項1から12のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記入力データに対応する記録データが前記第1記録媒体および前記第2記録媒体に同一のデータ件数だけ記録されるように、前記少なくとも一方の記録媒体に記録される音声データのビットレートを制御する
請求項13に記載の制御装置。
【請求項15】
撮像部と、
請求項1から14のいずれか一項に記載の制御装置と
を備え、
前記データ取得部は、前記撮像部が撮像した画像の画像データを、前記入力データとして取得する
撮像装置。
【請求項16】
入力データを取得するデータ取得ステップと、
第1記録媒体および第2記録媒体にそれぞれ記録することができる記録可能容量に基づいて、前記入力データに対応する記録データが前記第1記録媒体および前記第2記録媒体に同一のデータ件数だけ記録されるように、前記第1記録媒体および前記第2記録媒体の少なくとも一方の記録媒体に記録される記録データのデータ量を制御する制御ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−235394(P2012−235394A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103842(P2011−103842)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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