説明

剥離フィルムを有する包装袋

【課題】包装材料フィルムをチリ、埃等の汚染から保護している剥離フィルムを包装材料フィルムから容易に剥がすことができるようにした剥離フィルムを有する包装袋を提供すること。
【解決手段】剥離フィルム(11)と包装材料フィルム(12)を重ね合わせた二重フィルム(10)を、包装材料フィルムのシーラント層(14)を互いに対向させて周縁部(2)をシールしてなる包装袋であって、剥離フィルム(11)と包装材料フィルム(12)とは、周縁部(2)では剥離可能に密着しており、周縁部以外の収納部(3)では互いに密着していない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品、特に塵や埃を嫌う半導体製品、磁気ディスク、シリコンウェハ等の包装に好適な剥離フィルムを有する包装袋に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体や精密機器といった製品は、ゴミ、埃、チリといった塵埃を極端に嫌うため、その製造は清浄度の高いクリーンルーム内で行われ、さらに清浄度の高い治具を用い、製造作業員の衣服、手袋といったものも高い清浄度のものが用いられる。このような環境にクリーンルーム外から物品を持ち込む際には、プラスチックフィルム製の袋に包装して行う場合が多い。
【0003】
この包装袋としては、例えば、包装袋の表面に保護フィルム層を設け、輸送等により保護フィルム層が汚染された後、再度クリーンルームに搬入する際には汚染された保護フィルム層を剥き、最外層を再びクリーンな状態に戻せるようにしたフィルムや袋がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記先行技術文献を示す。
【特許文献1】特開平7−330020号公報。
【0005】
しかしこの包装用袋は、保護フィルム層(以後保護フィルム層=剥離フィルムとし、剥離フィルムと呼ぶ)と基材層が密着していることによる剥離フィルムの剥ぎ難さの問題がある。
【0006】
例えば、剥離フィルムは内容物を密封した後に剥離させることになっているが、内容物を収容して密封した後の袋は形状に凹凸がついて機械で自動的に剥離フィルムを剥くことは難しい。
【0007】
手作業による剥離フィルムの剥きは、剥離フィルムと基材層が全面にわたり密着しているため、抵抗感が強く容易に剥くことができない。
【0008】
これは、剥離フィルムを剥く場合、剥離開始時は剥離部の幅が狭く剥離強度が弱くても次第に袋の幅方向、もしくは縦方向の全体を剥く必要があるため剥離フィルムの剥き幅が大きくなるのに従い剥離させるのに必要な力が大きくなるためである。
【0009】
仮に剥離フィルムと基材層の間の強度が20g/15mm幅(90°剥離)であっても製袋幅が200mmならば266g以上の力が一定の間剥き終わるまでに必要になる。さらに実際の作業に近い180°剥離の場合、おおよそ倍の力が必要になることや、内容物が密封され形状が複雑になる場合、さらに力が必要になる場合もある。
【0010】
そのため剥離フィルムが剥がし辛く作業者に負担がかかる。また、剥離フィルムに何らかの傷等がある場合、剥き作業時に剥離フィルムが裂けて全く剥くことができず、外気に汚染された剥離フィルムが袋に残ってしまい必要とする機能を満たせなくなる。これらの問題点は剥離フィルムと基材層の全面が密着していることが原因となっている。
【0011】
逆に剥離作業を簡単にするため、剥離フィルムと基材層の貼り合わせ強度を弱くすることが考えられる。その場合、剥離フィルムが使用中に基材層から剥がれてしまう問題が発
生するため一定以上剥離強度を弱くすることはできない。
【0012】
剥離フィルムと基材層が完全に密着している場合、剥離フィルムが基材層から剥がれないようにするために必要な密着強度は15〜20g/15mm幅(90°剥離)が最低限度値であるが、それでも上述の剥離フィルムが剥がし辛く作業者に負担がかかるという問題は解決できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせた二重フィルムを、包装材料フィルムのシーラント層を互いに対向させて周縁部をシールしてなる剥離フィルムを有する包装袋に関する以上のような問題に鑑みてなされたもので、包装材料フィルムをチリ、埃等の汚染から保護している剥離フィルムを包装材料フィルムから容易に剥がすことができるようにした剥離フィルムを有する包装袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の請求項1の発明は、剥離フィルムと、包装材料フィルムを重ね合わせた二重フィルムを、包装材料フィルムのシーラント層を互いに対向させて周縁部をシールしてなる包装袋であって、前記剥離フィルムと包装材料フィルムとは、周縁部では剥離可能に密着しており、周縁部以外の収納部では互いに密着していないことを特徴とする剥離フィルムを有する包装袋である。
【0015】
このように請求項1記載の発明によれば、剥離フィルムと、包装材料フィルムを重ね合わせた二重フィルムを、包装材料フィルムのシーラント層を互いに対向させて周縁部をシールしてなる包装袋であって、前記剥離フィルムと包装材料フィルムとは、周縁部では剥離可能に密着しており、周縁部以外の収納部では包装材料フィルムと剥離フィルムは重なっているだけで互いに密着していないので、二重フィルムから剥離フィルムを容易に剥がすことができる。
【0016】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記包装材料フィルムは、二軸延伸プラスチックフィルムからなる基材層と、ポリオレフィン系樹脂からなるシーラント層からなり、前記剥離フィルムは、外層と内層の熱融着性樹脂層からなることを特徴とする剥離フィルムを有する包装袋である。
【発明の効果】
【0017】
このように本発明の剥離フィルムを有する包装袋は、剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせた二重フィルムを製袋してなり、二重フィルムの外側に位置する剥離フィルムは簡単に剥ぐことができ、剥離フィルムを剥いだ後はクリーンな包装袋を容易、かつ、確実に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を一実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の剥離フィルムを有する包装袋(1)は、例えば図1、図2に示すように、剥離フィルム(11)と、包装材料フィルム(12)を重ね合わせた二重フィルム(10)を、包装材料フィルムのシーラント層(14)を互いに対向させて周縁部(2)をシールしてなる包装袋である。
【0019】
そして、剥離フィルム(11)と包装材料フィルム(12)とは、周縁部(2)では剥離可能に密着しており、周縁部以外の収納部(3)では互いに密着していないことを特徴としている。
【0020】
また、前記包装材料フィルム(12)は、二軸延伸プラスチックフィルムからなる基材層(13)と、ポリオレフィン系樹脂からなるシーラント層(14)からなり、前記剥離フィルム(11)は、外層(15)と内層(16)の熱融着性樹脂層からなる。
【0021】
剥離フィルム(11)の外層(15)としては、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、アルミニウム箔等が使用でき、剥離フィルム(11)の内層(16)としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、線状低密度ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂フィルムが好ましく使用できる。
【0022】
剥離フィルムの内側に配置される包装材料フィルム(12)の基材層(13)としては、ナイロン等の二軸延伸プラスチックフィルムが好ましく使用でき、包装材料フィルムのシーラント層(14)としては、剥離フィルムの内層と同様にポリエチレン、ポリプロピレン、線状低密度ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂フィルムが好ましく使用できる。
【0023】
なお、図示してないが必要に応じて、包装材料フィルムの基材層(13)とシーラント層(14)の間に二軸延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、アルミニウム箔等からなる中間層を設けることもできる。
【0024】
剥離フィルム(11)の外層(15)と内層(16)、また、包装材料フィルム(12)の基材層(13)とシーラント層(14)とは、例えば、ポリエステル樹脂系の二液反応型接着剤を用いたドライラミネート法、あるいは溶融ポリエチレンを介した押し出しラミネート法等の一般的に公知のラミネート法により貼り合わせることができる。
【0025】
包装袋の形態は、三方シール袋、合掌貼り袋、ガゼット袋等に適用できる。
【0026】
つぎに本発明を具体的な実施例によりさらに詳細に説明する。
【0027】
(a)実験1
【実施例1】
【0028】
剥離フィルム(11)として、外層(15)となる厚さ12μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムと内層(16)となる厚さ40μmのポリエチレンフィルム(MFR:2、融点:110℃)とを溶融ポリエチレンを介して積層し、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ12μm)/ポリエチレン(厚さ15μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ40μm)からなる層構成の剥離フィルム(11)を準備した。なお、内層のポリエチレンの外側面にはコロナ放電処理を施した。
なお、MFRはJIS K7210により、融点はJIS K7121により測定した。
【0029】
別に厚さ15μmのチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムと厚さ7μmのアルミニウム箔を二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ複合フィルムとし、この複合フィルムのアルミニウム箔面に厚さ15μmのチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムを二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ、二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)からなる層構成の包装材料フィルム(12)用の基材層(13)を作製した。
【0030】
なお、この構成において、最初の二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)が基材層
にあたり、あとのアルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)が中間層にあたる。
【0031】
また、剥離フィルム(11)と接する側の二軸延伸ナイロンフィルム表面は、コロナ放電等の表面処理を施さない未処理面である。
【0032】
この基材層(13)の剥離フィルム(11)と接しない方の二軸延伸ナイロンフィルム面に、シーラント層(14)となる厚さ80μmの低密度ポリエチレンフィルムを二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ、二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)の層構成からなる包装材料フィルム(12)を作製した。
【0033】
このようにして作製した剥離フィルム(11)のポリエチレン面(コロナ放電処理面)と包装材料フィルム(12)の未処理延伸ナイロンフィルム面を対向させて重ね合わせて二重フィルム(10)とし、この二重フィルムを2本作製した。
【0034】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を下記ヒートシール条件で作製し、実施例1の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【0035】
ヒートシール条件;温度〜200℃、時間〜0.5秒、圧力〜0.2MPa、加圧回数〜3回。
【実施例2】
【0036】
剥離フィルム(11)の内層(16)に、MFR:4、融点:110℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmのポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例1と同様の材質構成で実施例1と同様の二重フィルム(10)を作製した。
【0037】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例2の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例3】
【0038】
剥離フィルム(11)の内層(16)に、実施例1とは別のMFR:2、融点:110℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmのポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例1と同様の材質構成で実施例1と同様の二重フィルム(10)を作製した。
【0039】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例3の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例4】
【0040】
剥離フィルム(11)の内層(16)に、MFR:2、融点:110℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmの線状低密度ポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例1と同様の材質構成で、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ12μm)/ポリエチレン(厚さ15μm)/線状低密度ポリエチレンフィルム(厚さ40μm)からなる層構成の剥離フィルム(11)を準備した。なお、内層の線状低密度ポリエチレンの外側面にはコロナ放電処理を施した。
【0041】
別に、実施例1と同様に、厚さ15μmのチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムと厚さ7μmのアルミニウム箔を二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ複合フィルムとし、この複合フィルムのアルミニウム箔面に厚さ15μmのチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムを二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ、二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)からなる層構成の包装材料フィルム(12)用の基材層(13)を作製した。
なお、剥離フィルム(11)と接する側の二軸延伸ナイロンフィルム表面は、コロナ放電等の表面処理を施さない未処理面である。
【0042】
この基材層(13)の剥離フィルム(11)と接しない方の二軸延伸ナイロンフィルム面に、実施例1と同様にシーラント層(14)となる厚さ80μmの低密度ポリエチレンフィルムを二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ、二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)の層構成からなる包装材料フィルム(12)を作製した。
【0043】
このようにして作製した剥離フィルム(11)の線状低密度ポリエチレン面(コロナ放電処理面)と包装材料フィルム(12)の未処理延伸ナイロンフィルム面を対向させて重ね合わせて二重フィルム(10)とし、この二重フィルムを2本作製した。
【0044】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、実施例1と同じ縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例4の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例5】
【0045】
剥離フィルム(11)の内層(16)に、MFR:2、融点:125℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmの線状低密度ポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例4と同様の材質構成で実施例4と同様の二重フィルム(10)を作製した。
【0046】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、実施例1と同じ縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例5の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例6】
【0047】
実施例1において、基材層(13)の二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm、表面未処理)の代わりに、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ15μm、表面未処理)を使用して、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ15μm)からなる層構成の基材層(13)を作製した。
【0048】
これ以外は実施例1と同じ剥離フィルム(11)を用いて、この剥離フィルム(11)と接しない方の二軸延伸ポリプロピレンフィルム面に、シーラント層(14)となる厚さ
80μmの低密度ポリエチレンフィルムを二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)の層構成からなる包装材料フィルム(12)を作製した。
【0049】
このようにして作製した剥離フィルム(11)のポリエチレン面(コロナ放電処理面)と包装材料フィルム(12)の未処理延伸ポリプロピレンフィルム面を対向させて重ね合わせて二重フィルム(10)とし、この二重フィルムを2本作製した。
【0050】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例6の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例7】
【0051】
基材層(13)の二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm、表面未処理)の代わりに、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ15μm、表面未処理)を使用した以外は、すべて実施例2と同じ材質、構成で、実施例1と同様の二重フィルムを作製した。
【0052】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例7の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例8】
【0053】
基材層(13)の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面にコロナ放電処理を施した以外は全て実施例6と同じ条件で、実施例1と同様の二重フィルムを作製した。
【0054】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例8の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例9】
【0055】
基材層(13)の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面にコロナ放電処理を施した以外は全て実施例7と同じ条件で、実施例1と同様の二重フィルムを作製した。
【0056】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例9の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例10】
【0057】
基材層(13)の二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm、表面未処理)の代わりに、二軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ15μm、表面未処理)を使用した以外は、すべて実施例1と同じ材質、構成で、実施例1と同様の二重フィルムを作製した。
【0058】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例10の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例11】
【0059】
基材層(13)の二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm、表面未処理)の代わりに、二軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ15μm、表面未処理)を使用した以外は、すべて実施例2と同じ材質、構成で、実施例1と同様の二重フィルムを作製した。
【0060】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例11の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例12】
【0061】
剥離フィルム(11)の内層(16)のポリエチレンの外側面にコロナ放電処理を施さなかった(未処理)以外は実施例1と同じ材質、構成で二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ12μm)/ポリエチレン(厚さ15μm)/ポリエチレンフィルム(MFR:2、融点:110℃)(厚さ40μm)なる層構成の剥離フィルム(11)を作製した。なお、内層のポリエチレンの外側面にコロナ放電等の表面処理は施されていない。
【0062】
その他、包装材料フィルム(12)の基材層(13)、シーラント層(14)は、実施例1と同じものを用いた。
【0063】
このようにして作製した剥離フィルム(11)のポリエチレン面(未処理面)と包装材料フィルム(12)のチューブラー法で作製した未処理ナイロンフィルム面を対向させて重ね合わせて二重フィルム(10)とし、この二重フィルムを2本作製した。
【0064】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、実施例1と同じ縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例12の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例13】
【0065】
剥離フィルム(11)の内層(16)に、MFR:4、融点:110℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmのポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例12と同様の材質構成で実施例1と同様の二重フィルム(10)を作製した。
【0066】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、実施例1と同じ縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例13の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例14】
【0067】
剥離フィルム(11)の内層(16)に、実施例12とは別のMFR:2、融点:110℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmのポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例12と同様の材質構成で実施例1と同様の二重フィルム(10)を作製した。
【0068】
この二重フィルム2本を実施例1と同様に包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例14の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例15】
【0069】
剥離フィルム(11)の内層(16)に、MFR:2、融点:110℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmの線状低密度ポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例12と同様の材質構成で、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ12μm)/ポリエチレン(厚さ15μm)/線状低密度ポリエチレンフィルム(厚さ40μm)からなる層構成の剥離フィルム(11)を準備した。なお、内層の線状低密度ポリエチレンの外側面にはコロナ放電等の表面処理は施されていない。
【0070】
別に、実施例1と同様に、厚さ15μmのチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムと厚さ7μmのアルミニウム箔を二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ複合フィルムとし、この複合フィルムのアルミニウム箔面に厚さ15μmのチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムを二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ、二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)からなる層構成の包装材料フィルム(12)用の基材層(13)を作製した。
なお、剥離フィルム(11)と接する側の二軸延伸ナイロンフィルム表面は、コロナ放電等の表面処理を施さない未処理面である。
【0071】
この基材層(13)の剥離フィルム(11)と接しない方の二軸延伸ナイロンフィルム面に、実施例1と同様にシーラント層(14)となる厚さ80μmの低密度ポリエチレンフィルムを二液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を介してドライラミネート法により貼り合わせ、二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)の層構成からなる包装材料フィルム(12)を作製した。
【0072】
このようにして作製した剥離フィルム(11)の線状低密度ポリエチレン面(未処理面)と包装材料フィルム(12)の未処理延伸ナイロンフィルム面を対向させて重ね合わせて二重フィルム(10)とし、この二重フィルムを2本作製した。
【0073】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、実施例1と同じ縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例15の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例16】
【0074】
剥離フィルム(11)の内層(16)に、MFR:2、融点:125℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmの線状低密度ポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例15と同様の材質構成で実施例15と同様の二重フィルム(10)を作製した。
【0075】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、実施例1と同じ縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例16の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例17】
【0076】
チューブラー法で作製した厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(表面未処理)の
代わりに、Tダイ法で作製した厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(表面、コロナ放電処理)を使用した以外は実施例12と同じ材質、構成で、二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm、表面、コロナ放電処理)/接着剤/アルミニウム箔(厚さ7μm)/接着剤/二軸延伸ナイロンフィルム(厚さ15μm)/接着剤/低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)の層構成からなる包装材料フィルム(12)を作製した。
【0077】
実施例12と同じ材質、構成の剥離フィルム(11)のポリエチレン面(未処理面)と包装材料フィルム(12)のコロナ処理延伸ナイロンフィルム面を対向させて重ね合わせて二重フィルム(10)とし、この二重フィルムを2本作製した。
【0078】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例17の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例18】
【0079】
剥離フィルム(11)の内層(16)のポリエチレンフィルムに、MFR:4、融点:110℃のレジンを用いて作製した厚さ40μmの線状低密度ポリエチレンフィルムを使用した以外は実施例17と同様の材質構成で実施例17と同様の二重フィルム(10)を作製した。
【0080】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、実施例1と同じ縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例18の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例19】
【0081】
剥離フィルム(11)は実施例12と同じものを用い、包装材料フィルム(12)は二軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ15μm、表面未処理)の代わりに、二軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ15μm、表面コロナ放電処理)を用いた以外は実施例10と同じ構成のものを用いて、剥離フィルム(11)の低密度ポリエチレンの未処理面と、包装材料フィルム(12)の二軸延伸ポリエステルフィルムのコロナ処理面を対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)とした。
【0082】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例19の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例20】
【0083】
剥離フィルム(11)は実施例2と同じものを用い、包装材料フィルム(12)は実施例19と同じものを用いて、剥離フィルム(11)の低密度ポリエチレンの未処理面と、包装材料フィルム(12)の二軸延伸ポリエステルフィルムのコロナ処理面を対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルムとした。
【0084】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例20の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例21】
【0085】
剥離フィルムは実施例1と同じものを用い、包装材料フィルムは実施例17と同じものを用いて、剥離フィルム(11)の低密度ポリエチレンのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)のTダイ法で作製した二軸延伸ナイロンフィルムのコロナ処理面を対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルムとした。
【0086】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、比較例となる実施例21の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例22】
【0087】
剥離フィルムは実施例2と同じものを用い、包装材料フィルムは実施例実施例17と同じものを用いて、剥離フィルム(11)の低密度ポリエチレンのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)のTダイ法で作製した二軸延伸ナイロンフィルムのコロナ処理面を対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルムとした。
【0088】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、比較例となる実施例22の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例23】
【0089】
剥離フィルムは実施例1と同じものを用い、包装材料フィルムは実施例19と同じものを用いて、剥離フィルム(11)の低密度ポリエチレンのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)の二軸延伸ポリエステルフィルムのコロナ放電処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0090】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、比較例となる実施例23の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【0091】
このようにして作製した実施例1から実施例23の剥離フィルムを有する包装袋のシール部分の剥離フィルムと包装材料フィルムの間の接着強度をJIS Z1707の方法により測定した。また、手で包装袋から剥離フィルムを剥がす際の剥離感を官能によりチェックした。その結果を表1に示す。
【0092】
【表1】

(b)実験2
【実施例24】
【0093】
剥離フィルム(11)として、外層(15)となる厚さ12μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムと内層(16)となる厚さ30μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(レトルト用)とを溶融ポリエチレンを介して積層し、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ12μm)/ポリエチレン(厚さ15μm)/未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)からなる層構成の剥離フィルム(11)を準備した。なお、内層の未延伸ポリプロピレンフィルムの外側面にはコロナ放電処理を施した。
【0094】
包装材料フィルム(12)は、実施例1と同じものを用いて、剥離フィルム(11)の
未延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)のチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムの未処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0095】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例24の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例25】
【0096】
剥離フィルム(11)は実施例24と同じものを用い、包装材料フィルム(12)は実施例17と同じものを用いて、剥離フィルムの未延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)のTダイ法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムのコロナ処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0097】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例25の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例26】
【0098】
剥離フィルム(11)は実施例24と同じものを用い、包装材料フィルム(12)はチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルム(未処理)の代わりに、Tダイ法により作製した二軸延伸ナイロンフィルム(未処理)を用いた以外は実施例1と同じ材料、構成で作製したものを用いて、剥離フィルム(11)の未延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)のTダイ法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムの未処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0099】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例26の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例27】
【0100】
剥離フィルム(11)は実施例24と同じものを用い、包装材料フィルム(12)は実施例19と同じものを用いて、剥離フィルムの未延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)の二軸延伸ポリエステルフィルムのコロナ処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0101】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例27の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例28】
【0102】
剥離フィルム(11)は実施例24と同じものを用い、包装材料フィルム(12)は実施例8と同じものを用いて、剥離フィルムの未延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電
処理面と、包装材料フィルム(12)の二軸延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0103】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例28の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例29】
【0104】
剥離フィルム(11)は実施例24と同じものを用い、包装材料フィルム(12)は実施例10と同じものを用いて、剥離フィルムの未延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)の二軸延伸ポリエステルフィルムの未処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0105】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、比較例となる実施例29の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例30】
【0106】
剥離フィルム(11)は実施例24と同じものを用い、包装材料フィルム(12)は実施例6と同じものを用いて、剥離フィルムの未延伸ポリプロピレンフィルムのコロナ放電処理面と、包装材料フィルム(12)の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの未処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0107】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、比較例となる実施例30の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【実施例31】
【0108】
剥離フィルム(11)として、外層(15)となる厚さ12μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムと内層(16)となる厚さ30μmの未延伸ポリプロピレンフィルム(レトルト用)とを溶融ポリエチレンを介して積層し、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ12μm)/ポリエチレン(厚さ15μm)/未延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)からなる層構成の剥離フィルム(11)を準備した。なお、内層の未延伸ポリプロピレンフィルムの外側面は表面処理が施されていない。
【0109】
包装材料フィルム(12)は、実施例1と同じものを用いて、剥離フィルム(11)の未延伸ポリプロピレンフィルムの未処理面と、包装材料フィルム(12)のチューブラー法により作製した二軸延伸ナイロンフィルムの未処理面とを対向させて剥離フィルムと包装材料フィルムを重ね合わせ、二重フィルム(10)を作製した。
【0110】
この二重フィルム2本を、包装材料フィルム(12)のシーラント層(14)である低密度ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)面同士を互いに対向させて、縦360mm、横260mm、シール幅10mmの三方シール袋を実施例1と同じヒートシール条件で作製し、実施例31の剥離フィルムを有する包装袋とした。
【0111】
このようにして作製した実施例24から実施例31の剥離フィルムを有する包装袋のシール部分の剥離フィルムと包装材料フィルムの間の接着強度をJIS Z1707の方法により測定した。また、手で包装袋から剥離フィルムを剥がす際の剥離感を官能によりチェックした。その結果を表2に示す。
【0112】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の剥離フィルムを有する包装袋の一実施例を示す、(a)は平面説明図であり、(b)は(a)のA−A‘線断面説明図である。
【図2】本発明の剥離フィルムを有する包装袋の層構成の一実施例を示す部分拡大説明図である。
【符号の説明】
【0114】
1‥‥包装袋
2‥‥周縁部、シール部
3‥‥収納部
4‥‥開口
10‥‥二重フィルム
11‥‥剥離フィルム
12‥‥包装材料フィルム
13‥‥基材層
14‥‥シーラント層
15‥‥外層
16‥‥内層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥離フィルムと、包装材料フィルムを重ね合わせた二重フィルムを、包装材料フィルムのシーラント層を互いに対向させて周縁部をシールしてなる包装袋であって、
前記剥離フィルムと包装材料フィルムとは、周縁部では剥離可能に密着しており、周縁部以外の収納部では互いに密着していないことを特徴とする剥離フィルムを有する包装袋。
【請求項2】
前記包装材料フィルムは、二軸延伸プラスチックフィルムからなる基材層と、ポリオレフィン系樹脂からなるシーラント層からなり、
前記剥離フィルムは、外層と内層の熱融着性樹脂層からなることを特徴とする請求項1記載の剥離フィルムを有する包装袋。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−1285(P2009−1285A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−161093(P2007−161093)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】