説明

剥離装置及び剥離方法

【課題】半田付けされた電子部品にダメージを与えることなく、FPCを金属板から剥離する剥離装置及び剥離方法を提供する。
【解決手段】第1の板と接着剤により接着された第2の板が挿入されるスリット121部分を備えたローラ120と、先端に刃を備え、接着剤の層に当該先端が進入する位置に固定されたスクレイパー110と、を有し、ローラは、回転し、スリット部分に挿入された第2の板を巻き込み、スクレイパーは、第2の板がローラに巻き込まれることにより移動する接着剤の層に進入していき、第1の板と第2の板とを剥離していく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属板からプリント基板を剥離する剥離装置及び剥離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント基板は、表面に電子部品が半田付けされており、それらの電子部品間を配線で接続することにより電子回路を構成している。プリント基板は、強度を持たせるために、金属板に接着剤により接着させて使用される。このため、プリント基板と金属板とをそれぞれ再利用をする場合、プリント基板と金属板とを剥離する必要がある。
【0003】
剥離を行う際は、通常、スクレイパーが用いられる。図8に示すように、スクレイパーをプリント基板と金属板との間に挿入することにより、プリント基板を金属板から剥離する。金属板に残る接着剤を剥離する方法として、例えば、特許文献1に記載に開示された方法がある。この方法は、表面に接着層を有するローラを、金属板に残る接着剤に押し当て、この表面の接着層に接着剤を接着させることにより、金属板から接着剤を剥離する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−215577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、通常のプリント基板とは違い、柔軟なプリント基板であるFPC(Flexible Printed Circuit:フレキシブルプリント基板)を金属板から剥離する際に、上記のように、スクレイパーを使用すると、スクレイパーの刃により、図9に示すように、FPCが反り上がってしまう。このように、FPCが変形すると、FPCに半田付けされた電子部品にダメージがでることが懸念される。また、電子部品とFPCとを接合する半田の部分である半田接合部分にひびが入るなどのダメージも懸念される。
【0006】
例えば、金属板のみが不良であるために、FPCに電子部品が半田付けされたままの状態で再利用したい場合がある。このような場合には、電子部品や半田接合部分分にダメージがないように、FPCと金属板とを剥離したい。
【0007】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、半田付けされた電子部品にダメージを与えることなく、FPCを金属板から剥離する剥離装置及び剥離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明における剥離装置は、第1の板と接着剤により接着された第2の板が挿入されるスリット部分を備えたローラと、先端に刃を備え、前記接着剤の層に当該先端が進入する位置に固定されたスクレイパーと、を有し、前記ローラは、回転し、前記スリット部分に挿入された第2の板を巻き込み、前記スクレイパーは、前記第2の板が前記ローラに巻き込まれることにより移動する前記接着剤の層に進入していき、前記第1の板と前記第2の板とを剥離していくことを特徴とする。
【0009】
また、本発明における剥離方法は、第1の板と接着剤により接着された第2の板をローラのスリット部分に挿入し、ローラを回転して当該ローラのスリット部分に挿入された第2の板を当該ローラに巻き込み、当該第2の板が前記ローラに巻き込まれることにより移動する前記接着剤の層に、位置が固定されたスクレイパーの先端を進入させていき、前記第1の板と前記第2の板とを剥離することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、半田付けされた電子部品にダメージを与えることなく、FPCを金属板から剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る剥離装置100の構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る剥離装置100の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る剥離装置100の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る剥離装置100の構成例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る剥離装置100の構成例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る剥離装置100の構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る剥離装置100の構成例を示す図である。
【図8】スクレイパーによる剥離方法を説明する図である。
【図9】スクレイパーによる剥離方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
<剥離装置100の構成例>
図1〜3を参照しながら、本発明の実施形態に係る剥離装置100の構成例を説明する。図1は、本実施形態に係る剥離装置100の構成例を正面から観た図であり、図2、3は、図1に示した剥離装置100を横から(図1のa方向から)観た図である。
【0014】
本実施形態に係る剥離装置100は、スクレイパー110と、ローラ120と、第1の加圧ローラ130と、第2の加圧ローラ140と、を有して構成される。本実施形態に係る剥離装置100は、この構成により、複数の電子部品14が半田付けされており、金属薄板12と接着剤13により接着したFPC11を、金属薄板12から剥離する。
【0015】
ローラ120は、スリット121を有している。このスリット121は、金属薄板12が挿入できるようになっており、図2に示すように、ローラ120は、回転することにより、FPCの金属薄板12を巻き込んでいく。
【0016】
スクレイパー110は、FPC11と金属薄板12との間に挿入されるように配置されている。ローラ120が回転することにより、図3に示すように、スクレイパー110は、FPC11と金属薄板12との間に挿入していき、FPC11と金属薄板12とを剥離する。
【0017】
スクレイパー110は、片刃であり、刃が金属薄板12側に向くようになっている。つまり、スクレイパー110のFPC11側は、FPC11とスクレイパー110とが平行である。このため、図3に示すように、FPC11は、反り返ることなく、スクレイパー110と平行な状態を保ったまま金属薄板12から剥離される。このため、FPC11に半田付けされている複数の電子部品14がダメージを受けずにFPC11と金属薄板12とを剥離することができる。また、FPC11と複数の電子部品14との間の半田接合部分もダメージに与えずに、FPC11と金属薄板12とを剥離することができる。
【0018】
また、スクレイパー110の金属薄板12側は、刃が付いているため、金属薄板12は、反り返るようにFPC11から剥離していく。このため、ローラ2に巻き込まれやすく、FPC11と金属薄板12との剥離をより容易にする。なお、刃の角度は、ローラが金属薄板を巻き込む角度と同じになるようにしても良い。このようにすることにより、FPC11と金属薄板12との剥離することがより容易になる。
【0019】
スクレイパー110の先端は、前述したように、刃があるため、FPC11にあたると、FPC11に傷が付く。そこで、スクレイパー110は、スクレイパー110の先端が接着剤13の層にあたるように配置する。このようにすることにより、スクレイパー110の先端がFPC11にあたることがなくなり、FPC11が傷付くこともなくなる。
【0020】
なお、剥離後、FPC11に残った接着剤13が金属薄板12に残った接着剤13より少なくなるように、スクレイパー110の先端の位置を決めるようにすると良い。つまり、スクレイパー110の先端の位置が、接着剤13の層のうち、よりFPC11に近い方になるように、スクレイパー110を配置するようにすると良い。このようにすることにより、剥離後のFPC11から接着剤13をより容易に除去することが可能になる。
【0021】
スクレイパー110は、0.2mm〜0.6mmの間の厚さのものをいくつか用意すると良い。そのようにすることにより、FPC11と金属薄板12との間の距離、つまり、接着剤13の層の厚さに合わせて、スクレイパー110の厚さを調整することができるようになる。
【0022】
第1の加圧ローラ130は、スクレイパー110によりFPC11から剥離した金属薄板12をローラ120に押し当てるように金属薄板12に加圧する。第1の加圧ローラ130は、図3に示すように、スクレイパー110と平行な面から離れた位置で、金属薄板12をローラ120に押し当てる。また、図1に示すように、第1の加圧ローラ130は、金属薄板12のうち、FPC11が接着していない部分を加圧するように配置されている。このように、第1の加圧ローラ130は、金属薄板12にだけ下方向の力を与え、金属薄板12を曲げる。つまり、第1の加圧ローラ130は、金属薄板12に、FPC11から剥離する方向に力を加える。このため、FPC11を金属薄板12から剥離しやくなる。また、第1の加圧ローラ130は、金属薄板12をローラ120に押し当てるため、金属薄板12がローラ120に巻き込まれやすくなる。
【0023】
第2の加圧ローラ140は、図3に示すように、金属薄板12がスクレイパー110と平行な状態を保つように金属薄板12に加圧する。ローラ120のスリット121に挿入された金属薄板12は、ローラ120が回転するにつれ、立ち上がっていくが、本実施形態では、第2の加圧ローラ140を備え、上方から金属薄板12に加圧することにより、図3に示すように、金属薄板12とFPC11とがスクレイパー110と平行である状態を保つことが可能になる。なお、第2の加圧ローラ140は、金属薄板12がスクレイパーと平行な状態を保つために、金属薄板12の厚さにより設置位置の調整を行う。
【0024】
また、第2の加圧ローラ140は、第1の加圧ローラ130と同様に、金属薄板12のうち、FPC11が接着していない部分を加圧するように設置されている。このようにすることにより、FPC11に取り付けら部品14を傷付けることなく、FPC11がスクレイパーと平行な状態を保つことが可能になる。
【0025】
図4に示すように、第2の加圧ローラ140を、第1の加圧ローラ130と同じ高さに設置し、第1の加圧ローラ130と同様に、金属薄板12をローラ120に押し当てるように加圧するようにしても良い。このようにすることにより、金属薄板12がローラ120により巻き込まれやすくなる。なお、このときは、図4に示すように、FPC11が曲がる。しかし、FPC11が多少曲がっても部品14や半田接合部分にダメージはない。そこで、図4に示すような構成にする際は、部品14や半田接合部分にダメージが及ばない範囲でFPC11が曲がるように、第1の加圧ローラ130と第2の加圧ローラ140の設置位置を決める。
【0026】
また、図5に示すように、スクレイパー110の先端が第2の加圧ローラ140とローラ120の最接近するラインに配置されるようにしても良い。このようにすることにより、この第2の加圧ローラ140とローラ120の最接近するラインでFPC11と金属薄板12が剥離することになり、FPC11を曲げることなく、金属薄板12から剥離することができるようになる。また、図4に示す構造と同様に、剥離した金属薄板12がローラ120のより巻き込まれやすくなる。
【0027】
金属薄板12が、ローラ120に二重に巻かれると、接着剤13の層の位置が、金属薄板12が一重であるときに比べて金属薄板12の厚さの分だけ高くなる。このため、スクレイパー110の先端の位置と接着剤13の層の位置とがずれる。よって、金属薄板12が二重に巻かれるときには、二重になる時点から、スクレイパー110と第1の加圧ローラと第2の加圧ローラとを上昇させ、スクレイパー110の先端が接着剤13の層に位置するように、調整する必要がある。
【0028】
しかし、このような調整は難しい。よって、ローラ120の円周の長さは、剥離する金属薄板12の長さに合わせて調整するようにすると良い。ローラ120の円周の長さを剥離する金属薄板12の長さより長くすることにより、金属薄板12がローラ120に二重に巻かれないことになる。
【0029】
スクレイパー110は、図2、3に示した矢印Bの左右方向に移動できるようになっている。また、第1の加圧ローラ130と第2の加圧ローラ140は、図2、3に示した矢印Cの上下方向に移動できるようになっている。よって、FPC11と金属薄板12とを剥離した後に、スクレイパー110と第1の加圧ローラ130と第2の加圧ローラ140とをローラ120から離れた位置に退避させることができ、ローラ120から金属薄板12を容易に取り除くことができるようになる。
【0030】
<加熱装置150の設置例>
本発明の実施形態に係る剥離装置100は、さらに、加熱装置150を備えるようにしても良い。図6、7は、本実施形態に係る剥離装置100の加熱装置150の設置例を示す図である。剥離前に加熱装置150により加熱することにより、接着剤13が軟化し、FPC11を金属薄板12から剥離しやすくなる。
【0031】
図6に示すように、加熱装置150を剥離前のFPC11の上方に配置するようした場合は、部品14とFPC11とを接合している半田を溶かさない温度で加熱する。例えば、60〜90度の温風を加熱装置150から送出することで、半田を溶かさず、接着剤13を軟化させ、FPC11と金属薄板12とを剥離しやすくなる。
【0032】
また、図7に示すように、加熱装置150を剥離前の金属薄板12の下方に配置するようにしても良い。このように配置し、金属薄板12側に温風を送出し、接着剤13を軟化させるようにすることにより、FPC11の半田接合部分や部品14に温風が直接当たらない。このため、図6にように上方に配置する場合に比べて、温度の高い温風を送出しても半田が溶けないことになる。また、金属薄板12は絶縁体を含むFPC11より熱伝導率が高い。よって、接着剤13をより加熱することが可能になり、接着剤13をより軟化しやすくなるため、FPC11と金属薄板12とをより剥離しやすくなる。
【0033】
また、ローラ120を加熱するように加熱装置150を設置するようにしても良い。このようにすることにより金属薄板12を接した状態で金属薄板12を加熱することが可能になり、加熱効率が上がる。また、図7の構成と同様に、半田接合部分や部品14に対する加熱の影響が小さくなるため、より高い温度で金属薄板12を加熱することが可能になり、接着剤11を加熱することが可能になる。このため、接着剤11をより軟化させ、FPC11と金属薄板12とをより剥離しやすくすることが可能になる。
【0034】
<FPC11を金属薄板12から剥離する方法例>
図2、3を参照しながら、FPC11を金属薄板12から剥離する方法例を説明する。
【0035】
金属薄板12の端を、図2に示すように、ローラ120のスリット121に挿入する。そして、第1の加圧ローラ130が金属薄板12をローラ120に押し当て、金属薄板12がスクレイパーと平行な状態を保つように第2の加圧ローラ140が金属薄板12に加圧する位置、つまり、図3に示す位置まで、第1の加圧ローラ130と第2の加圧ローラ140とを下降させる。また、スクレイパー110の先端が、図2に示すように、ローラ120の中心と頂点とを結ぶライン上に位置するように、スクレイパー110を配置する。また、このとき、スクレイパー110の配置する高さは、上述したように、スクレイパー110の先端が接着剤13の層にあたる位置にくるようにする。
【0036】
そして、ローラ120を回転させる。ローラ120が回転するにつれ、接着剤12の層がスクレイパー120の先端の位置まで移動し、図3に示すように、スクレイパー110が接着剤12の層に挿入されていく。
【0037】
スクレイパー110が接着剤12の層に挿入されていくことにより、FPC11と金属薄板12とが剥離する。このとき、金属薄板12の剥離した部分は、図3に示すように、スクレイパー110の刃の角度と、ローラ120に引っ張られることにより、下方に曲がっていく。他方、FPC11の剥離した部分は、図3に示すように、スクレイパー110の上部をスクレイパー110と平行にスライドしていく。このように、本実施形態では、金属薄板12を曲げることにより、FPC11と金属薄板12とを剥離する。このため、FPC11は、曲がらず、FPC11に半田付けされた部品14や半田接合部分にダメージを与えないで済む。
【0038】
金属薄板12の剥離した部分は、ローラ120に引っ張られ、また、図3に示すように、第1の加圧ローラにより加圧され、ローラ120に巻き込まれていく。このようにして、本実施形態では、FPC11と金属薄板12とが剥離していく。
【0039】
FPC11と金属薄板12とが剥離した後、スクレイパー110の上部に残ったFPC11を取る。その後、スクレイパー110を図2、3の矢印Bの右方向に移動させ、第1の加圧ローラ130と第2の加圧ローラ140とを矢印Cの上方向に移動させる。そして、ローラ120から金属薄板12を取り除く。
【0040】
上記のような方法を用いることにより、FPC11に半田付けされた部品14と半田接合部分とをダメージを与えることなく、FPC11を金属薄板12から剥離することができるようになる。このように、剥離されたFPC11は、取り付けられた部品14も半田接合部分もダメージを受けていないため、そのまま再利用することが可能である。
【0041】
なお、剥離装置100が加熱装置150を備えるようにする場合は、ローラ120の回転を始める前に、加熱装置150による加熱するようにすると良い。このようにすることにより、スクレイパー110が接着剤13の層に挿入されるときには、接着剤13が軟化していることになり、FPC11を金属薄板12から剥離することがより容易になる。
【0042】
上述した実施形態における処理動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0043】
なお、ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)から、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリ(RAM)にプログラムを読み込んで実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0044】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROMに予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスク等の光磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。
【0045】
このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することが可能である。
【0046】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送したりし、コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0047】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【0048】
また、上記実施形態で説明したシステムは、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各装置の機能を混在させたりするように構築することも可能である。
【0049】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【0050】
また、本発明における剥離装置は、前記スクレイパーの先端の刃は、前記第1の板側は前記第1の板と平行であり、前記第2の板側は角度を有するようにしても良い。
【0051】
また、本発明における剥離装置は、前記第2の板のうちの前記第1の板から剥離した部分を前記ローラに押し当てる第1の加圧ローラを有するようにしても良い。
【0052】
また、本発明における剥離装置は、前記第1の板と前記スクレイパーが平行を保つように前記第2の板のうちの当該第2の板に接着した部分を加圧する第2の加圧ローラを有するようにしても良い。
【0053】
また、本発明における剥離装置は、前記第2の板のうちの前記第1の板と接着した部分を前記ローラに押し当てる第2の加圧ローラを有するようにしても良い。
【0054】
また、本発明における剥離装置は、前記第1の板のうちの前記第2の板と接着した部分を加熱する加熱装置を有するようにしても良い。
【0055】
また、本発明における剥離装置は、前記第2の板のうちの前記第1の板と接着した部分を加熱する加熱装置を有するようにしても良い。
【0056】
また、本発明における剥離装置は、前記ローラを加熱する加熱装置を有するようにしても良い。
【0057】
また、本発明における剥離装置は、前記第1の板は、フレキシブルプリント基板であるようにしても良い。
【0058】
また、本発明における剥離方法は、前記スクレイパーの先端は、刃を備え、前記スクレイパーの先端の刃は、前記第1の板側は前記第1の板と平行であり、前記第2の板側は角度を有するようにしても良い。
【0059】
また、本発明における剥離方法は、前記第1の板は、フレキシブルプリント基板であるようにしても良い。
【符号の説明】
【0060】
100 剥離装置
110 スクレイパー
120 ローラ
121 スリット
130 第1の加圧ローラ
140 第2の加圧ローラ
150 加熱装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の板と接着剤により接着された第2の板が挿入されるスリット部分を備えたローラと、
先端に刃を備え、前記接着剤の層に当該先端が進入する位置に固定されたスクレイパーと、を有し、
前記ローラは、回転し、前記スリット部分に挿入された第2の板を巻き込み、
前記スクレイパーは、前記第2の板が前記ローラに巻き込まれることにより移動する前記接着剤の層に進入していき、前記第1の板と前記第2の板とを剥離していくことを特徴とする剥離装置。
【請求項2】
前記スクレイパーの先端の刃は、前記第1の板側は前記第1の板と平行であり、前記第2の板側は角度を有することを特徴とする請求項1に記載の剥離装置。
【請求項3】
前記第2の板のうちの前記第1の板から剥離した部分を前記ローラに押し当てる第1の加圧ローラを有することを特徴とする請求項1または2に記載の剥離装置。
【請求項4】
前記第1の板と前記スクレイパーが平行を保つように前記第2の板のうちの当該第2の板に接着した部分を加圧する第2の加圧ローラを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の剥離装置。
【請求項5】
前記第2の板のうちの前記第1の板と接着した部分を前記ローラに押し当てる第2の加圧ローラを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の剥離装置。
【請求項6】
前記第1の板のうちの前記第2の板と接着した部分を加熱する加熱装置を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の剥離装置。
【請求項7】
前記第2の板のうちの前記第1の板と接着した部分を加熱する加熱装置を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の剥離装置。
【請求項8】
前記ローラを加熱する加熱装置を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の剥離装置。
【請求項9】
前記第1の板は、フレキシブルプリント基板であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の剥離装置。
【請求項10】
第1の板と接着剤により接着された第2の板をローラのスリット部分に挿入し、ローラを回転して当該ローラのスリット部分に挿入された第2の板を当該ローラに巻き込み、当該第2の板が前記ローラに巻き込まれることにより移動する前記接着剤の層に、位置が固定されたスクレイパーの先端を進入させていき、前記第1の板と前記第2の板とを剥離することを特徴とする剥離方法。
【請求項11】
前記スクレイパーの先端は、刃を備え、
前記スクレイパーの先端の刃は、前記第1の板側は前記第1の板と平行であり、前記第2の板側は角度を有することを特徴とする請求項10に記載の剥離方法。
【請求項12】
前記第1の板は、フレキシブルプリント基板であることを特徴とする請求項10または11に記載の剥離方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−201701(P2011−201701A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73214(P2010−73214)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】