力覚付与型入力装置
【課題】光学式ロータリエンコーダの防塵性を高めると共に装置の大型化を抑制できる力覚付与型入力装置を提供する。
【解決手段】操作者が手動で揺動操作する操作レバー13と、この操作レバー13の揺動操作に連動して回転する駆動レバー11,12と、これら駆動レバー11,12を回転可能に支持する起立壁6a,6bを有する支持体と、駆動レバー11,12の回転を伝達ギヤを介して検出する一対の光学式ロータリエンコーダと、前記伝達ギヤから駆動レバー11,12を介して操作レバー13に外力を付与するモータ14,15とを備えた力覚付与型入力装置において、光学式ロータリエンコーダの構成部品であるコード板18,19を支持体の起立壁6a,6bの外側面に沿って回転可能に配置し、一側面を開放した箱状ケース23を起立壁6a,6bに取り付けることにより、これら箱状ケース23と起立壁6a,6b間に画成される空間に第1および第2のコード板18,19を収納するように構成した。
【解決手段】操作者が手動で揺動操作する操作レバー13と、この操作レバー13の揺動操作に連動して回転する駆動レバー11,12と、これら駆動レバー11,12を回転可能に支持する起立壁6a,6bを有する支持体と、駆動レバー11,12の回転を伝達ギヤを介して検出する一対の光学式ロータリエンコーダと、前記伝達ギヤから駆動レバー11,12を介して操作レバー13に外力を付与するモータ14,15とを備えた力覚付与型入力装置において、光学式ロータリエンコーダの構成部品であるコード板18,19を支持体の起立壁6a,6bの外側面に沿って回転可能に配置し、一側面を開放した箱状ケース23を起立壁6a,6bに取り付けることにより、これら箱状ケース23と起立壁6a,6b間に画成される空間に第1および第2のコード板18,19を収納するように構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動操作される操作レバーに電気制御された力覚を付与する力覚付与型入力装置に係り、特に、操作レバーを任意方向に揺動操作するジョイスティックタイプの力覚付与型入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、エアコンやオーディオあるいはナビゲーション等の車載用制御機器の機能調整を1つの操作レバーに集約し、この操作レバーの手動操作によって機器の選択や機能調整等を行う際に、操作レバーの操作量や操作方向に応じた抵抗感や推力等の外力を付与することにより、操作フィーリングを良好にして操作性を確実にしたフォースフィードバック機能付きの力覚付与型入力装置が種々提案されている。かかる力覚付与型入力装置の一例として、従来より、操作レバーの揺動運動を直交する一対の駆動レバーの回転運動に変換する変換部と、これら両駆動レバーの回転量および回転方向を検出する一対のロータリエンコーダと、操作レバーに外力を付与する一対のモータとを備え、両ロータリエンコーダの出力信号に基づいて両モータの駆動をそれぞれ制御することにより、両駆動レバーを介して操作レバーに所望の外力を付与するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図11は上記特許文献1に開示された力覚付与型入力装置の内部構造を示す平面図であり、同図に示すように、基台100上には第1および第2のモータ101,102と、これらモータ101,102の回転軸に連結された第1および第2のロータリエンコーダ103,104とが搭載されている。第1のモータ101の回転軸と第2のモータ102の回転軸とは互いに直交しており、第1および第2のロータリエンコーダ103,104は両モータ101,102の回転軸が交わる交点Pの近傍に配置されている。また、基台100には第1および第2の駆動レバー105,106が回転可能に支持されており、これら駆動レバー105,106には駆動体107を介して操作レバー108が連結されている。第1の駆動レバー105は第1のモータ101の回転軸と平行な軸105aを中心に回転可能であり、第1の駆動レバー105の先端には第1のモータ101の回転軸に固着したギヤ109に噛合する歯部105bが形成されている。第2の駆動レバー106は第2のモータ102の回転軸と平行な軸106aを中心に回転可能であり、第2の駆動レバー106の先端には第2のモータ102の回転軸に固着したギヤ110に噛合する歯部106bが形成されている。なお、第1および第2のモータ101,102と第1および第2のロータリエンコーダ103,104は図示せぬ制御部に接続されており、この制御部は第1および第2のロータリエンコーダ103,104の出力信号を取り込んで第1および第2のモータ101,102に所望の制御信号を出力する。
【0004】
このように概略構成された力覚付与型入力装置において、操作者が操作レバー108を任意方向、例えば図11のY−Y方向へ揺動操作すると、第1の駆動レバー105が軸105aを中心に回転し、それに伴ってギヤ109と第1のロータリエンコーダ103が回転駆動される。操作レバー108がX−X方向へ揺動操作された場合は、第2の駆動レバー106が軸106aを中心に回転し、それに伴ってギヤ110と第2のロータリエンコーダ104が回転駆動される。また、操作レバー108がX方向とY方向の中間方向へ揺動操作された場合、第1および第2の駆動レバー105,106がそれぞれ回転して第1および第2のロータリエンコーダ103,104が回転駆動される。これらロータリエンコーダ103,104の出力信号は制御部に取り込まれ、制御部がこの出力信号に基づいて第1および第2の駆動レバー105,106の回転方向と回転量、すなわち操作レバー108の揺動方向と揺動量(揺動角度)を演算し、その演算結果に基づいて第1および第2のモータ101,102に制御信号を出力することにより、操作レバー108に所望の操作フィーリングが付与される。例えば、操作レバー108が任意方向へ所定角度だけ揺動操作されたとき、第1および第2のモータ101,102が第1および第2の駆動レバー105,106の回転と逆方向に動作されると、操作レバー108に所定の大きさの作動力が付与され、この作動力が操作レバー108を手動操作する操作者にクリック感として認識される。
【0005】
なお、この種の力覚付与型入力装置において、第1および第2のロータリエンコーダ103,104としては、分解能が高く構造も簡単な光学式ロータリエンコーダが広く用いられている(例えば、特許文献2参照)。この光学式ロータリエンコーダは、円周方向に沿って複数のスリットが形成されたコード板と、凹部を介して対向する発光素子と受光素子を有するフォトセンサとで構成されており、コード板がフォトセンサの凹部内を回転することで回転情報が検出されるようになっている。
【特許文献1】特開2003−22159号公報
【特許文献2】米国特許第6704002号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前述の如く構成された従来の力覚付与型入力装置においては、装置の外殻を形成するハウジング等の天板部に設けられた開口から操作レバー108を突出させた状態で使用されるのが一般的であるため、第1および第2のロータリエンコーダ103,104としてコード板とフォトセンサとで構成される光学式ロータリエンコーダを用いた場合、開口からハウジング内に侵入した塵埃等の異物がコード板に付着し、光学式ロータリエンコーダの検出精度が経年的に劣化してしまうという問題があった。なお、このような問題を解決するために、下面を開口した袋状の防塵カバーによってコード板を包囲することが考えられるが、かかる防塵カバーはコード板を両側から覆う一対の側壁を必要とするため、防塵カバーの取付スペースによって装置全体が大型化するという別の問題を招来する。
【0007】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、光学式ロータリエンコーダの防塵性を高めると共に装置の大型化を抑制できる力覚付与型入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、操作者が手動で揺動操作する操作レバーと、この操作レバーの揺動操作に連動して回転する駆動体と、この駆動体を回転可能に支持する起立壁を有する支持体と、前記駆動体の回転を伝達ギヤを介して検出する光学式ロータリエンコーダと、前記伝達ギヤおよび前記駆動体を介して前記操作レバーに外力を付与するモータとを備えた力覚付与型入力装置において、前記光学式ロータリエンコーダが、前記支持体の前記起立壁に沿って回転可能に配置されたコード板と、前記起立壁に直交配置された回路基板上に実装されたフォトセンサとで構成され、一側面を開放した箱状ケースを前記起立壁に取り付けることにより、これら箱状ケースと起立壁との間に前記コード板を収納する構成とした。
【0009】
このように構成された力覚付与型入力装置では、コード板が支持体の起立壁と箱状ケースとの間に画成される空間に収納されるため、塵埃等の異物がコード板に付着することを確実に防止することができ、光学式ロータリエンコーダの検出精度を長期に亘って高精度に維持できる。また、支持体の起立壁をコード板の防塵構造の一部として利用しており、箱状ケースは起立壁に対向する一方側のみに側面を有していれば済むため、箱状ケースによって装置が徒に大型化することを抑制できる。
【0010】
上記の構成において、箱状ケースの底面から突出するボスを回路基板の位置決め孔に挿入すると共に、この箱状ケースに設けた孔部を起立壁の外側面から突出する突設部に嵌合すると、箱状ケースを回路基板と支持体に対して確実に固定することができて好ましい。この場合において、支持体が起立壁と協働して駆動体の回動軸の両端を支持するフレーム部材を有し、このフレーム部材をネジを用いて起立壁の内側面に固定すると共に、このネジの先端部を該起立壁の外側面から突出させて突設部とすると、フレーム部材の固定用ネジを箱状ケースの取付け用部材に兼用できて好ましい。
【0011】
また、上記の構成において、箱状ケースの底面から側面にかけて切り欠き部を形成し、この切り欠き部をフォトセンサの一端部に嵌合すると、この嵌合代に相当する分だけ箱状ケースの厚みを薄くできるため、装置の大型化をより効果的に抑制できて好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の力覚付与型入力装置は、操作レバーの揺動操作に連動して回転する駆動体を支持体の起立壁に回転可能に支持すると共に、駆動体の回転を検出する光学式ロータリエンコーダの構成部材であるコード板を起立壁に沿って回転可能に配置し、一側面を開放した箱状ケースを起立壁に取り付けることにより、これら箱状ケースと起立壁との間にコード板を収納するようにしたので、塵埃等の異物がコード板に付着することを確実に防止することができ、光学式ロータリエンコーダの検出精度を長期に亘って高精度に維持できる。また、支持体の起立壁をコード板の防塵構造の一部として利用しており、箱状ケースは起立壁に対向する一方側のみに側面を有していれば済むため、箱状ケースによって装置が徒に大型化することを抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係る力覚付与型入力装置の斜視図、図2は該力覚付与型入力装置の分解斜視図、図3は該力覚付与型入力装置の断面図、図4は該力覚付与型入力装置に備えられる多方向揺動機構の平面図、図5は該多方向揺動機構を一方向から見た斜視図、図6は図5のVI−VI線に沿って破断した斜視図、図7は図5のVII−VII線に沿って破断した斜視図、図8は図5の多方向揺動機構から箱状ケースを取り除いた状態を示す斜視図、図9は該多方向揺動機構を他方向から見た斜視図、図10は図9の多方向揺動機構から箱状ケースを取り除いた状態を示す斜視図である。
【0014】
これらの図に示すように、本実施形態例に係る力覚付与型入力装置は、上下両面を開放した合成樹脂製の外装ケース1と、外装ケース1の上面開放端に被着された透孔2aを有する上面板2と、外装ケース1の下面開放端を閉塞する蓋体3と、これら外装ケース1と上面板2および蓋体3の内部に収納された多方向揺動機構4とを備えている。外装ケース1と上面板2および蓋体3は装置の外殻をなすハウジング5を構成するもので、このハウジング5は自動車のセンターコンソール等の適宜箇所に設置されるようになっている。
【0015】
多方向揺動機構2はアルミニウム等の機械的強度の高い金属板で形成されメインフレーム6とサブフレーム7および下フレーム10を備えており、これらフレーム6,7,10によって支持体が構成されている。メインフレーム6には平面視L字状に連続する2つの起立壁6a,6bが一体形成されており、これら起立壁6a,6bの上部内側面にスペーサ8を介してサブフレーム7が複数本(片側で3本、合計6本)のネジ9を用いて固定されている。後述するように、これらネジ9の先端部は起立壁6a,6bを貫通して外側面に突出している。また、起立壁6a,6bの下部内側面には同じくスペーサ8を介して下フレーム10がネジ止めされている。サブフレーム7には2つの支持壁7a,7bが平面視逆L字状に折曲形成されており、支持体にはメインフレーム6の両起立壁6a,6bとサブフレーム7の両支持壁7a,7bによって平面視四角形の支持部が形成されている。図4に示すように、この支持部の内部には第1および第2の駆動レバー11,12が互いの回転軸を直交するように配置されており、第1の駆動レバー11の上部両端は支持部の相対向する起立壁6aと支持壁7aに回転可能に軸支され、第2の駆動レバー12の上部両端は支持部の相対向する起立壁6bと支持壁7bに回転可能に軸支されている。これら第1および第2の駆動レバー11,12の交差部分には操作レバー13が連結されており、この操作レバー13は上面板2の透孔2aを挿通してハウジング5の外部に突出している(図1参照)。第1および第2の駆動レバー11,12は操作レバー13の揺動運動を直交する2つの回転運動に変換する動力変換機構を構成しており、操作レバー13の中央部は第1の駆動レバー11の中央上部に軸支され、操作レバー13は第2の駆動レバー12の下部に形成された長孔に挿通されている。したがって、操作レバー13を任意方向へ揺動操作すると、その揺動方向に応じて第1および第2の駆動レバー11,12が回転する。
【0016】
第1の駆動レバー11の一側面には扇形のジンバルギヤ11aが設けられており、このジンバルギヤ11aの先端には該駆動レバー11の回転軸を中心として円弧状に延びる歯部が形成されている。また、第1の駆動レバー11の他側面には検出板11bが固着されており、この検出板11bの下端に形成された遮蔽部はジンバルギヤ11aと逆方向へ突出している。同様に、第2の駆動レバー12の一側面には扇形のジンバルギヤ12aが設けられており、このジンバルギヤ12aの先端には該駆動レバー12の回転軸を中心として円弧状に延びる歯部が形成されている。また、第2の駆動レバー12の他側面には検出板12bが固着されており、この検出板12bの下端に形成された遮蔽部はジンバルギヤ12aと逆方向へ突出している。
【0017】
支持体の構成部材である前記下フレーム10には第1および第2のモータ14,15が搭載されており、これらモータ14,15は互いの回転軸が直交するように配置されている。第1のモータ14の回転軸にはギヤ16が固着されており、このギヤ16はメインフレーム6の起立壁6aの内側で第1の駆動レバー11に設けられたジンバルギヤ11aの歯部に噛合している。第1のモータ14から見てこれらギヤ16とジンバルギヤ11aは減速ギヤ列を構成しており、第1のモータ14の回転はこの減速ギヤ列で減速されて第1の駆動レバー11に伝達される。同様に、第2のモータ15の回転軸にはギヤ17が固着されており、このギヤ17はメインフレーム6の起立壁6bの内側で第2の駆動レバー12に設けられたジンバルギヤ12aの歯部に噛合している。これらギヤ17とジンバルギヤ12aは第2のモータ15から見て減速ギヤ列を構成しており、第2のモータ15の回転はこの減速ギヤ列で減速されて第2の駆動レバー12に伝達される。
【0018】
図3に示すように、第1のモータ14の回転軸に固着されたギヤ16はメインフレーム6の起立壁6aを貫通して外方へ突出しており、このギヤ16の先端には第1のコード板18が圧入・固定されている。前述したジンバルギヤ11aとギヤ16は第1の駆動レバー11から見て増速ギヤ列を構成しており、第1の駆動レバー11の回転はこの増速ギヤ列で増速されて第1のコード板18に伝達される。同様に、第2のモータ15の回転軸に固着されたギヤ17はメインフレーム6の起立壁6bを貫通して外方へ突出しており、このギヤ17の先端には第2のコード板19が圧入・固定されている(図9参照)。そして、前述したジンバルギヤ12aとギヤ17は第2の駆動レバー12から見て増速ギヤ列を構成しており、第2の駆動レバー12の回転はこの増速ギヤ列で増速されて第2のコード板19に伝達される。
【0019】
メインフレーム6の下端には回路基板20が取り付けられており、この回路基板20上には第1および第2のフォトインタラプタ21,22が実装されている。この第1のフォトインタラプタ21と第1のコード板18によって第1の光学式ロータリエンコーダが構成され、第2のフォトインタラプタ22と第2のコード板19によって第2の光学式ロータリエンコーダが構成されている。両フォトインタラプタ21,22にはそれぞれ図示せぬLED(発光素子)とフォトトランジスタ(受光素子)が備えられており、これらLEDとフォトトランジスタは凹部21a,22aを介して対向している。第1および第2のコード板18,19の外周部には多数のスリットが形成されており、これらコード板18,19はそれぞれ対応する第1および第2のフォトインタラプタ21,22の凹部21a,22a内を回転するようになっている。
【0020】
図5〜図8に示すように、第1のコード板18は起立壁6aの外側面と平行に対向配置されており、この起立壁6aの外側面に合成樹脂製の箱状ケース23を取り付けることによって第1のコード板18は防塵構造とされている。この箱状ケース23の一側面は開放されており、この開放面に対向する反対側の側面上部には左右一対の孔部23a,23bが形成されている。また、箱状ケース23の底面には2つのボス23cが突設されており、箱状ケース23の底面から側面下部にかけて長方形の切り欠き部23dが形成されている。このような箱状ケース23を起立壁6aに取り付ける場合は、まず、起立壁6aの外側面に突出している3本のネジ9のうち、右下に位置するネジ9に箱状ケース23の右側の孔部23aを嵌合した後、回路基板20上に実装された第1のフォトインタラプタ21の一端部に切り欠き部23dを挿入しながら、両ボス23cを回路基板20に穿設された一対の位置決め孔20aに嵌合する。その結果、箱状ケース23が上下および左右方向に規制された状態で起立壁6aの外側面に固定され、第1のコード板18が支持体の起立壁6aと箱状ケース23との間に画成される空間に収納されるため、上面板2の透孔2aからハウジング5内に侵入した塵埃等の異物が第1のコード板18に付着することを確実に防止できる。また、支持体の起立壁6aを第1のコード板18の防塵構造の一部として利用しており、箱状ケース23は起立壁6aに対向する片側のみに側面を有していれば良く、しかも、箱状ケース23の底面から側面にかけて形成した切り欠き部23d内に第1のフォトインタラプタ21の一端面を露出させており、これら切り欠き部23dと第1のフォトインタラプタ21との嵌合代に相当する分だけ箱状ケース23の厚みを薄くすることができるため、箱状ケース23によって装置が徒に大型化することを抑制できる。
【0021】
図9と図10に示すように、第2のコード板19は起立壁6bの外側面と平行に対向配置されており、この起立壁6bの外側面に箱状ケース23を取り付けることによって第2のコード板19は防塵構造とされている。この場合、起立壁6bの外側面に突出している3本のネジ9のうち、左下に位置するネジ9に箱状ケース23の左側の孔部23bを嵌合するようになっており、この点を除くと第2のコード板19の防塵構造は前述した第1のコード板18の防塵構造と同様である。すなわち、箱状ケース23に左右一対の孔部23a,23bを形成することにより、第1のコード板18と第2のコード板19を共通の箱状ケース23を用いて収納することができ、その分、部品加工費を低減することができる。
【0022】
図2と図3に示すように、回路基板20上には第1および第2のフォトインタラプタ21,22とは別に一対のフォトインタラプタ24,25が実装されており、一方のフォトインタラプタ24の凹部内を第1の駆動レバー11に固着された検出板11bの遮蔽部が通過し、他方のフォトインタラプタ25の凹部内を第2の駆動レバー12に固着された検出板12bの遮蔽部が通過するようになっている。したがって、両検出板11b,12bの遮蔽部がフォトインタラプタ24,25の凹部内に位置しているとき、LEDの光が検出板11b,12bの遮蔽部で遮断されてフォトインタラプタ24,25からオフ信号が出力され、遮蔽部が凹部から外れた位置にあるとき、LEDの光がフォトトランジスタで受光されてフォトインタラプタ24,25からオン信号が出力される。
【0023】
前述した各フォトインタラプタ21,22,24,25から出力された検知信号は図示せぬ制御部に取り込まれ、この制御部はフォトインタラプタ24,25の検知信号に基づいて第1および第2の駆動レバー11,12の絶対位置を演算すると共に、この絶対位置を基準にして第1および第2のフォトインタラプタ21,22の検知信号から第1および第2の駆動レバー11,12の回転方向と回転量、すなわち操作レバー13の揺動方向と揺動量(揺動角度)を演算する。また、前記制御部はメモリに記憶されたデータやプログラムに基づいて制御信号を決定し、この制御信号を第1および第2のモータ14,15に出力する。この制御信号は操作レバー13に付与される操作フィーリングに対応する信号であり、信号の種類としては振動の発生や作動力(抵抗力または推力)の変更等がある。なお、制御部の回路構成部品は回路基板20の裏面や図示せぬ他の回路基板に実装されている。
【0024】
次に、このように構成された力覚付与型入力装置の動作について説明する。
【0025】
まず、力覚付与型入力装置のシステムを起動(電源オン)させると、前記制御部はフォトインタラプタ24,25の検知信号を取り込んで第1および第2のモータ14,15に制御信号を出力し、第1および第2のモータ14,15は第1および第2の駆動レバー11,12を回転駆動して操作レバー13を中立位置に自動復帰させる。この場合、第1および第2のモータ14,15はフォトインタラプタ24,25の出力がオフからオンに切り替わるように第1および第2の駆動レバー11,12を回転駆動すればよく、操作レバー13は両フォトインタラプタ24,25の出力が共にオフからオンに切り替わった時点で中立位置となり、制御部は当該位置を操作レバー13の基準位置(絶対位置)として記憶する。
【0026】
このように操作レバー13を中立位置に自動復帰させた状態で、操作者が上面板2の透孔2aから突出している操作レバー13を任意方向へ揺動操作すると、操作レバー13の揺動方向に応じて第1および第2の駆動レバー11,12がそれぞれの回転軸を中心に回転する。例えば、操作レバー13を図4のX−X方向へ揺動操作すると第1の駆動レバー11のみが同方向へ回転し、操作レバー13をY−Y方向へ揺動操作すると第2の駆動レバー12のみが同方向へ回転し、操作レバー13をX−Y方向(X方向とY方向の間)へ揺動操作すると第1および第2の駆動レバー11,12が共に回転する。そして、第1の駆動レバー11の回転がジンバルギヤ11aの歯部とギヤ16で増速されて第1のコード板18に伝達され、第2の駆動レバー12の回転がジンバルギヤ12aの歯部とギヤ17で増速されて第2のコード板19に伝達されるため、第1および第2の光学式ロータリエンコーダの各フォトインタラプタ21,22から連続的なオン/オフ信号が検知信号として制御部に入力される。
【0027】
制御部は第1および第2のフォトインタラプタ21,22の検知信号から求められる相対位置と前述したフォトインタラプタ24,25の検知信号から求められる絶対位置とに基づいて、第1および第2の駆動レバー11,12の回転方向と回転量を演算すると共に、第1および第2のモータ14,15に所定の制御信号を出力する。一例を挙げると、操作レバー13が所定方向に所定量だけ揺動操作されたとき、第1および第2のモータ14,15の回転をギヤ16,17とジンバルギヤ11a,12aで減速させて第1および第2の駆動レバー11,12に伝達することにより、これら駆動レバー11,12を介して操作レバー13にその揺動方向に抵抗する作動力が付与されると、この作動力が操作レバー13を手動操作する操作者にクリック感として認識される。
【0028】
このように本実施形態例に係る力覚付与型入力装置においては、操作者が手動で揺動操作する操作レバー13と、この操作レバー13の揺動操作に連動して回転する第1および第2の駆動レバー11,12と、これら駆動レバー11,12を回転可能に支持する起立壁6a,6bを有する支持体と、駆動レバー11,12の回転を伝達ギヤ(ジンバルギヤ11a,12aとギヤ16,17)を介して検出する一対の光学式ロータリエンコーダと、前記伝達ギヤから駆動レバー11,12を介して操作レバー13に外力を付与する第1および第2のモータ14,15とを備えた力覚付与型入力装置において、前記光学式ロータリエンコーダが、支持体の起立壁6a,6bに沿って回転可能に配置された第1および第2のコード板18,19と、起立壁6a,6bに直交する回路基板20上に実装された第1および第2のフォトインタラプタ21,22とで構成され、一側面を開放した箱状ケース23を起立壁6a,6bに取り付けることにより、これら箱状ケース23と起立壁6a,6b間に画成される空間に第1および第2のコード板18,19が収納されるように構成したので、上面板2の透孔2aからハウジング5内に侵入した塵埃等の異物が第1のコード板18に付着することを確実に防止でき、光学式ロータリエンコーダの検出精度を長期に亘って高精度に維持できる。また、支持体の起立壁6a,6bを第1および第2のコード板18,19の防塵構造の一部として利用しており、箱状ケース23は起立壁6a,6bに対向する片側のみに側面を有していれば良く、しかも、箱状ケース23の底面から側面にかけて形成した切り欠き部23d内に第1および第2のフォトインタラプタ21,22一端面を露出させており、これら切り欠き部23dとフォトインタラプタ21,22との嵌合代に相当する分だけ箱状ケース23の厚みを薄くすることができるため、箱状ケース23によって装置が徒に大型化することを抑制できる。
【0029】
また、箱状ケース23の壁部に左右一対の孔部23a,23bを形成し、いずれか一方の孔部23a,23bを起立壁6a,6bの外側面に突出しているネジ9の1つに嵌合すると共に、箱状ケース23の底面にボス23cを突設し、このボス23cを回路基板20に穿設した位置決め孔20aに嵌合するようにしたので、箱状ケース23を支持体の起立壁6a,6bと回路基板20に対して確実に固定することができる。しかも、メインフレーム6とサブフレーム7を一体化するために使用されるネジ9を起立壁6a,6bの外側面に突出させ、このネジ9の先端部に箱状ケース23の孔部23a,23bを嵌合するようになっているので、サブフレーム7の固定用ネジ9を箱状ケース23の取付け用部材として兼用することができ、その分、箱状ケース23の取付構造を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態例に係る力覚付与型入力装置の斜視図である。
【図2】該力覚付与型入力装置の分解斜視図である。
【図3】該力覚付与型入力装置の断面図である。
【図4】該力覚付与型入力装置に備えられる多方向揺動機構の平面図である。
【図5】該多方向揺動機構を一方向から見た斜視図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿って破断した斜視図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿って破断した斜視図である。
【図8】図5の多方向揺動機構から箱状ケースを取り除いた状態を示す斜視図である。
【図9】該多方向揺動機構を他方向から見た斜視図である。
【図10】図9の多方向揺動機構から箱状ケースを取り除いた状態を示す斜視図である。
【図11】従来例に係る力覚付与型入力装置の内部構造を示す平面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 外装ケース
2 上面板
2a 透孔
4 多方向揺動機構
5 ハウジング
6 メインフレーム
6a,6b 起立壁6a,6b
7 サブフレーム
7a,7b 支持壁
9 ネジ
11,12 駆動レバー
11a,12a ジンバルギヤ
13 操作レバー
14,15 モータ
16,17 ギヤ
18,19 コード板
20 回路基板
20a 位置決め孔
21,22 フォトインタラプタ
21a,22a 凹部
23 箱状ケース
23a,23b 孔部
23c ボス
23d 切り欠き部
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動操作される操作レバーに電気制御された力覚を付与する力覚付与型入力装置に係り、特に、操作レバーを任意方向に揺動操作するジョイスティックタイプの力覚付与型入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、エアコンやオーディオあるいはナビゲーション等の車載用制御機器の機能調整を1つの操作レバーに集約し、この操作レバーの手動操作によって機器の選択や機能調整等を行う際に、操作レバーの操作量や操作方向に応じた抵抗感や推力等の外力を付与することにより、操作フィーリングを良好にして操作性を確実にしたフォースフィードバック機能付きの力覚付与型入力装置が種々提案されている。かかる力覚付与型入力装置の一例として、従来より、操作レバーの揺動運動を直交する一対の駆動レバーの回転運動に変換する変換部と、これら両駆動レバーの回転量および回転方向を検出する一対のロータリエンコーダと、操作レバーに外力を付与する一対のモータとを備え、両ロータリエンコーダの出力信号に基づいて両モータの駆動をそれぞれ制御することにより、両駆動レバーを介して操作レバーに所望の外力を付与するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図11は上記特許文献1に開示された力覚付与型入力装置の内部構造を示す平面図であり、同図に示すように、基台100上には第1および第2のモータ101,102と、これらモータ101,102の回転軸に連結された第1および第2のロータリエンコーダ103,104とが搭載されている。第1のモータ101の回転軸と第2のモータ102の回転軸とは互いに直交しており、第1および第2のロータリエンコーダ103,104は両モータ101,102の回転軸が交わる交点Pの近傍に配置されている。また、基台100には第1および第2の駆動レバー105,106が回転可能に支持されており、これら駆動レバー105,106には駆動体107を介して操作レバー108が連結されている。第1の駆動レバー105は第1のモータ101の回転軸と平行な軸105aを中心に回転可能であり、第1の駆動レバー105の先端には第1のモータ101の回転軸に固着したギヤ109に噛合する歯部105bが形成されている。第2の駆動レバー106は第2のモータ102の回転軸と平行な軸106aを中心に回転可能であり、第2の駆動レバー106の先端には第2のモータ102の回転軸に固着したギヤ110に噛合する歯部106bが形成されている。なお、第1および第2のモータ101,102と第1および第2のロータリエンコーダ103,104は図示せぬ制御部に接続されており、この制御部は第1および第2のロータリエンコーダ103,104の出力信号を取り込んで第1および第2のモータ101,102に所望の制御信号を出力する。
【0004】
このように概略構成された力覚付与型入力装置において、操作者が操作レバー108を任意方向、例えば図11のY−Y方向へ揺動操作すると、第1の駆動レバー105が軸105aを中心に回転し、それに伴ってギヤ109と第1のロータリエンコーダ103が回転駆動される。操作レバー108がX−X方向へ揺動操作された場合は、第2の駆動レバー106が軸106aを中心に回転し、それに伴ってギヤ110と第2のロータリエンコーダ104が回転駆動される。また、操作レバー108がX方向とY方向の中間方向へ揺動操作された場合、第1および第2の駆動レバー105,106がそれぞれ回転して第1および第2のロータリエンコーダ103,104が回転駆動される。これらロータリエンコーダ103,104の出力信号は制御部に取り込まれ、制御部がこの出力信号に基づいて第1および第2の駆動レバー105,106の回転方向と回転量、すなわち操作レバー108の揺動方向と揺動量(揺動角度)を演算し、その演算結果に基づいて第1および第2のモータ101,102に制御信号を出力することにより、操作レバー108に所望の操作フィーリングが付与される。例えば、操作レバー108が任意方向へ所定角度だけ揺動操作されたとき、第1および第2のモータ101,102が第1および第2の駆動レバー105,106の回転と逆方向に動作されると、操作レバー108に所定の大きさの作動力が付与され、この作動力が操作レバー108を手動操作する操作者にクリック感として認識される。
【0005】
なお、この種の力覚付与型入力装置において、第1および第2のロータリエンコーダ103,104としては、分解能が高く構造も簡単な光学式ロータリエンコーダが広く用いられている(例えば、特許文献2参照)。この光学式ロータリエンコーダは、円周方向に沿って複数のスリットが形成されたコード板と、凹部を介して対向する発光素子と受光素子を有するフォトセンサとで構成されており、コード板がフォトセンサの凹部内を回転することで回転情報が検出されるようになっている。
【特許文献1】特開2003−22159号公報
【特許文献2】米国特許第6704002号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前述の如く構成された従来の力覚付与型入力装置においては、装置の外殻を形成するハウジング等の天板部に設けられた開口から操作レバー108を突出させた状態で使用されるのが一般的であるため、第1および第2のロータリエンコーダ103,104としてコード板とフォトセンサとで構成される光学式ロータリエンコーダを用いた場合、開口からハウジング内に侵入した塵埃等の異物がコード板に付着し、光学式ロータリエンコーダの検出精度が経年的に劣化してしまうという問題があった。なお、このような問題を解決するために、下面を開口した袋状の防塵カバーによってコード板を包囲することが考えられるが、かかる防塵カバーはコード板を両側から覆う一対の側壁を必要とするため、防塵カバーの取付スペースによって装置全体が大型化するという別の問題を招来する。
【0007】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、光学式ロータリエンコーダの防塵性を高めると共に装置の大型化を抑制できる力覚付与型入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、操作者が手動で揺動操作する操作レバーと、この操作レバーの揺動操作に連動して回転する駆動体と、この駆動体を回転可能に支持する起立壁を有する支持体と、前記駆動体の回転を伝達ギヤを介して検出する光学式ロータリエンコーダと、前記伝達ギヤおよび前記駆動体を介して前記操作レバーに外力を付与するモータとを備えた力覚付与型入力装置において、前記光学式ロータリエンコーダが、前記支持体の前記起立壁に沿って回転可能に配置されたコード板と、前記起立壁に直交配置された回路基板上に実装されたフォトセンサとで構成され、一側面を開放した箱状ケースを前記起立壁に取り付けることにより、これら箱状ケースと起立壁との間に前記コード板を収納する構成とした。
【0009】
このように構成された力覚付与型入力装置では、コード板が支持体の起立壁と箱状ケースとの間に画成される空間に収納されるため、塵埃等の異物がコード板に付着することを確実に防止することができ、光学式ロータリエンコーダの検出精度を長期に亘って高精度に維持できる。また、支持体の起立壁をコード板の防塵構造の一部として利用しており、箱状ケースは起立壁に対向する一方側のみに側面を有していれば済むため、箱状ケースによって装置が徒に大型化することを抑制できる。
【0010】
上記の構成において、箱状ケースの底面から突出するボスを回路基板の位置決め孔に挿入すると共に、この箱状ケースに設けた孔部を起立壁の外側面から突出する突設部に嵌合すると、箱状ケースを回路基板と支持体に対して確実に固定することができて好ましい。この場合において、支持体が起立壁と協働して駆動体の回動軸の両端を支持するフレーム部材を有し、このフレーム部材をネジを用いて起立壁の内側面に固定すると共に、このネジの先端部を該起立壁の外側面から突出させて突設部とすると、フレーム部材の固定用ネジを箱状ケースの取付け用部材に兼用できて好ましい。
【0011】
また、上記の構成において、箱状ケースの底面から側面にかけて切り欠き部を形成し、この切り欠き部をフォトセンサの一端部に嵌合すると、この嵌合代に相当する分だけ箱状ケースの厚みを薄くできるため、装置の大型化をより効果的に抑制できて好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の力覚付与型入力装置は、操作レバーの揺動操作に連動して回転する駆動体を支持体の起立壁に回転可能に支持すると共に、駆動体の回転を検出する光学式ロータリエンコーダの構成部材であるコード板を起立壁に沿って回転可能に配置し、一側面を開放した箱状ケースを起立壁に取り付けることにより、これら箱状ケースと起立壁との間にコード板を収納するようにしたので、塵埃等の異物がコード板に付着することを確実に防止することができ、光学式ロータリエンコーダの検出精度を長期に亘って高精度に維持できる。また、支持体の起立壁をコード板の防塵構造の一部として利用しており、箱状ケースは起立壁に対向する一方側のみに側面を有していれば済むため、箱状ケースによって装置が徒に大型化することを抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施形態例に係る力覚付与型入力装置の斜視図、図2は該力覚付与型入力装置の分解斜視図、図3は該力覚付与型入力装置の断面図、図4は該力覚付与型入力装置に備えられる多方向揺動機構の平面図、図5は該多方向揺動機構を一方向から見た斜視図、図6は図5のVI−VI線に沿って破断した斜視図、図7は図5のVII−VII線に沿って破断した斜視図、図8は図5の多方向揺動機構から箱状ケースを取り除いた状態を示す斜視図、図9は該多方向揺動機構を他方向から見た斜視図、図10は図9の多方向揺動機構から箱状ケースを取り除いた状態を示す斜視図である。
【0014】
これらの図に示すように、本実施形態例に係る力覚付与型入力装置は、上下両面を開放した合成樹脂製の外装ケース1と、外装ケース1の上面開放端に被着された透孔2aを有する上面板2と、外装ケース1の下面開放端を閉塞する蓋体3と、これら外装ケース1と上面板2および蓋体3の内部に収納された多方向揺動機構4とを備えている。外装ケース1と上面板2および蓋体3は装置の外殻をなすハウジング5を構成するもので、このハウジング5は自動車のセンターコンソール等の適宜箇所に設置されるようになっている。
【0015】
多方向揺動機構2はアルミニウム等の機械的強度の高い金属板で形成されメインフレーム6とサブフレーム7および下フレーム10を備えており、これらフレーム6,7,10によって支持体が構成されている。メインフレーム6には平面視L字状に連続する2つの起立壁6a,6bが一体形成されており、これら起立壁6a,6bの上部内側面にスペーサ8を介してサブフレーム7が複数本(片側で3本、合計6本)のネジ9を用いて固定されている。後述するように、これらネジ9の先端部は起立壁6a,6bを貫通して外側面に突出している。また、起立壁6a,6bの下部内側面には同じくスペーサ8を介して下フレーム10がネジ止めされている。サブフレーム7には2つの支持壁7a,7bが平面視逆L字状に折曲形成されており、支持体にはメインフレーム6の両起立壁6a,6bとサブフレーム7の両支持壁7a,7bによって平面視四角形の支持部が形成されている。図4に示すように、この支持部の内部には第1および第2の駆動レバー11,12が互いの回転軸を直交するように配置されており、第1の駆動レバー11の上部両端は支持部の相対向する起立壁6aと支持壁7aに回転可能に軸支され、第2の駆動レバー12の上部両端は支持部の相対向する起立壁6bと支持壁7bに回転可能に軸支されている。これら第1および第2の駆動レバー11,12の交差部分には操作レバー13が連結されており、この操作レバー13は上面板2の透孔2aを挿通してハウジング5の外部に突出している(図1参照)。第1および第2の駆動レバー11,12は操作レバー13の揺動運動を直交する2つの回転運動に変換する動力変換機構を構成しており、操作レバー13の中央部は第1の駆動レバー11の中央上部に軸支され、操作レバー13は第2の駆動レバー12の下部に形成された長孔に挿通されている。したがって、操作レバー13を任意方向へ揺動操作すると、その揺動方向に応じて第1および第2の駆動レバー11,12が回転する。
【0016】
第1の駆動レバー11の一側面には扇形のジンバルギヤ11aが設けられており、このジンバルギヤ11aの先端には該駆動レバー11の回転軸を中心として円弧状に延びる歯部が形成されている。また、第1の駆動レバー11の他側面には検出板11bが固着されており、この検出板11bの下端に形成された遮蔽部はジンバルギヤ11aと逆方向へ突出している。同様に、第2の駆動レバー12の一側面には扇形のジンバルギヤ12aが設けられており、このジンバルギヤ12aの先端には該駆動レバー12の回転軸を中心として円弧状に延びる歯部が形成されている。また、第2の駆動レバー12の他側面には検出板12bが固着されており、この検出板12bの下端に形成された遮蔽部はジンバルギヤ12aと逆方向へ突出している。
【0017】
支持体の構成部材である前記下フレーム10には第1および第2のモータ14,15が搭載されており、これらモータ14,15は互いの回転軸が直交するように配置されている。第1のモータ14の回転軸にはギヤ16が固着されており、このギヤ16はメインフレーム6の起立壁6aの内側で第1の駆動レバー11に設けられたジンバルギヤ11aの歯部に噛合している。第1のモータ14から見てこれらギヤ16とジンバルギヤ11aは減速ギヤ列を構成しており、第1のモータ14の回転はこの減速ギヤ列で減速されて第1の駆動レバー11に伝達される。同様に、第2のモータ15の回転軸にはギヤ17が固着されており、このギヤ17はメインフレーム6の起立壁6bの内側で第2の駆動レバー12に設けられたジンバルギヤ12aの歯部に噛合している。これらギヤ17とジンバルギヤ12aは第2のモータ15から見て減速ギヤ列を構成しており、第2のモータ15の回転はこの減速ギヤ列で減速されて第2の駆動レバー12に伝達される。
【0018】
図3に示すように、第1のモータ14の回転軸に固着されたギヤ16はメインフレーム6の起立壁6aを貫通して外方へ突出しており、このギヤ16の先端には第1のコード板18が圧入・固定されている。前述したジンバルギヤ11aとギヤ16は第1の駆動レバー11から見て増速ギヤ列を構成しており、第1の駆動レバー11の回転はこの増速ギヤ列で増速されて第1のコード板18に伝達される。同様に、第2のモータ15の回転軸に固着されたギヤ17はメインフレーム6の起立壁6bを貫通して外方へ突出しており、このギヤ17の先端には第2のコード板19が圧入・固定されている(図9参照)。そして、前述したジンバルギヤ12aとギヤ17は第2の駆動レバー12から見て増速ギヤ列を構成しており、第2の駆動レバー12の回転はこの増速ギヤ列で増速されて第2のコード板19に伝達される。
【0019】
メインフレーム6の下端には回路基板20が取り付けられており、この回路基板20上には第1および第2のフォトインタラプタ21,22が実装されている。この第1のフォトインタラプタ21と第1のコード板18によって第1の光学式ロータリエンコーダが構成され、第2のフォトインタラプタ22と第2のコード板19によって第2の光学式ロータリエンコーダが構成されている。両フォトインタラプタ21,22にはそれぞれ図示せぬLED(発光素子)とフォトトランジスタ(受光素子)が備えられており、これらLEDとフォトトランジスタは凹部21a,22aを介して対向している。第1および第2のコード板18,19の外周部には多数のスリットが形成されており、これらコード板18,19はそれぞれ対応する第1および第2のフォトインタラプタ21,22の凹部21a,22a内を回転するようになっている。
【0020】
図5〜図8に示すように、第1のコード板18は起立壁6aの外側面と平行に対向配置されており、この起立壁6aの外側面に合成樹脂製の箱状ケース23を取り付けることによって第1のコード板18は防塵構造とされている。この箱状ケース23の一側面は開放されており、この開放面に対向する反対側の側面上部には左右一対の孔部23a,23bが形成されている。また、箱状ケース23の底面には2つのボス23cが突設されており、箱状ケース23の底面から側面下部にかけて長方形の切り欠き部23dが形成されている。このような箱状ケース23を起立壁6aに取り付ける場合は、まず、起立壁6aの外側面に突出している3本のネジ9のうち、右下に位置するネジ9に箱状ケース23の右側の孔部23aを嵌合した後、回路基板20上に実装された第1のフォトインタラプタ21の一端部に切り欠き部23dを挿入しながら、両ボス23cを回路基板20に穿設された一対の位置決め孔20aに嵌合する。その結果、箱状ケース23が上下および左右方向に規制された状態で起立壁6aの外側面に固定され、第1のコード板18が支持体の起立壁6aと箱状ケース23との間に画成される空間に収納されるため、上面板2の透孔2aからハウジング5内に侵入した塵埃等の異物が第1のコード板18に付着することを確実に防止できる。また、支持体の起立壁6aを第1のコード板18の防塵構造の一部として利用しており、箱状ケース23は起立壁6aに対向する片側のみに側面を有していれば良く、しかも、箱状ケース23の底面から側面にかけて形成した切り欠き部23d内に第1のフォトインタラプタ21の一端面を露出させており、これら切り欠き部23dと第1のフォトインタラプタ21との嵌合代に相当する分だけ箱状ケース23の厚みを薄くすることができるため、箱状ケース23によって装置が徒に大型化することを抑制できる。
【0021】
図9と図10に示すように、第2のコード板19は起立壁6bの外側面と平行に対向配置されており、この起立壁6bの外側面に箱状ケース23を取り付けることによって第2のコード板19は防塵構造とされている。この場合、起立壁6bの外側面に突出している3本のネジ9のうち、左下に位置するネジ9に箱状ケース23の左側の孔部23bを嵌合するようになっており、この点を除くと第2のコード板19の防塵構造は前述した第1のコード板18の防塵構造と同様である。すなわち、箱状ケース23に左右一対の孔部23a,23bを形成することにより、第1のコード板18と第2のコード板19を共通の箱状ケース23を用いて収納することができ、その分、部品加工費を低減することができる。
【0022】
図2と図3に示すように、回路基板20上には第1および第2のフォトインタラプタ21,22とは別に一対のフォトインタラプタ24,25が実装されており、一方のフォトインタラプタ24の凹部内を第1の駆動レバー11に固着された検出板11bの遮蔽部が通過し、他方のフォトインタラプタ25の凹部内を第2の駆動レバー12に固着された検出板12bの遮蔽部が通過するようになっている。したがって、両検出板11b,12bの遮蔽部がフォトインタラプタ24,25の凹部内に位置しているとき、LEDの光が検出板11b,12bの遮蔽部で遮断されてフォトインタラプタ24,25からオフ信号が出力され、遮蔽部が凹部から外れた位置にあるとき、LEDの光がフォトトランジスタで受光されてフォトインタラプタ24,25からオン信号が出力される。
【0023】
前述した各フォトインタラプタ21,22,24,25から出力された検知信号は図示せぬ制御部に取り込まれ、この制御部はフォトインタラプタ24,25の検知信号に基づいて第1および第2の駆動レバー11,12の絶対位置を演算すると共に、この絶対位置を基準にして第1および第2のフォトインタラプタ21,22の検知信号から第1および第2の駆動レバー11,12の回転方向と回転量、すなわち操作レバー13の揺動方向と揺動量(揺動角度)を演算する。また、前記制御部はメモリに記憶されたデータやプログラムに基づいて制御信号を決定し、この制御信号を第1および第2のモータ14,15に出力する。この制御信号は操作レバー13に付与される操作フィーリングに対応する信号であり、信号の種類としては振動の発生や作動力(抵抗力または推力)の変更等がある。なお、制御部の回路構成部品は回路基板20の裏面や図示せぬ他の回路基板に実装されている。
【0024】
次に、このように構成された力覚付与型入力装置の動作について説明する。
【0025】
まず、力覚付与型入力装置のシステムを起動(電源オン)させると、前記制御部はフォトインタラプタ24,25の検知信号を取り込んで第1および第2のモータ14,15に制御信号を出力し、第1および第2のモータ14,15は第1および第2の駆動レバー11,12を回転駆動して操作レバー13を中立位置に自動復帰させる。この場合、第1および第2のモータ14,15はフォトインタラプタ24,25の出力がオフからオンに切り替わるように第1および第2の駆動レバー11,12を回転駆動すればよく、操作レバー13は両フォトインタラプタ24,25の出力が共にオフからオンに切り替わった時点で中立位置となり、制御部は当該位置を操作レバー13の基準位置(絶対位置)として記憶する。
【0026】
このように操作レバー13を中立位置に自動復帰させた状態で、操作者が上面板2の透孔2aから突出している操作レバー13を任意方向へ揺動操作すると、操作レバー13の揺動方向に応じて第1および第2の駆動レバー11,12がそれぞれの回転軸を中心に回転する。例えば、操作レバー13を図4のX−X方向へ揺動操作すると第1の駆動レバー11のみが同方向へ回転し、操作レバー13をY−Y方向へ揺動操作すると第2の駆動レバー12のみが同方向へ回転し、操作レバー13をX−Y方向(X方向とY方向の間)へ揺動操作すると第1および第2の駆動レバー11,12が共に回転する。そして、第1の駆動レバー11の回転がジンバルギヤ11aの歯部とギヤ16で増速されて第1のコード板18に伝達され、第2の駆動レバー12の回転がジンバルギヤ12aの歯部とギヤ17で増速されて第2のコード板19に伝達されるため、第1および第2の光学式ロータリエンコーダの各フォトインタラプタ21,22から連続的なオン/オフ信号が検知信号として制御部に入力される。
【0027】
制御部は第1および第2のフォトインタラプタ21,22の検知信号から求められる相対位置と前述したフォトインタラプタ24,25の検知信号から求められる絶対位置とに基づいて、第1および第2の駆動レバー11,12の回転方向と回転量を演算すると共に、第1および第2のモータ14,15に所定の制御信号を出力する。一例を挙げると、操作レバー13が所定方向に所定量だけ揺動操作されたとき、第1および第2のモータ14,15の回転をギヤ16,17とジンバルギヤ11a,12aで減速させて第1および第2の駆動レバー11,12に伝達することにより、これら駆動レバー11,12を介して操作レバー13にその揺動方向に抵抗する作動力が付与されると、この作動力が操作レバー13を手動操作する操作者にクリック感として認識される。
【0028】
このように本実施形態例に係る力覚付与型入力装置においては、操作者が手動で揺動操作する操作レバー13と、この操作レバー13の揺動操作に連動して回転する第1および第2の駆動レバー11,12と、これら駆動レバー11,12を回転可能に支持する起立壁6a,6bを有する支持体と、駆動レバー11,12の回転を伝達ギヤ(ジンバルギヤ11a,12aとギヤ16,17)を介して検出する一対の光学式ロータリエンコーダと、前記伝達ギヤから駆動レバー11,12を介して操作レバー13に外力を付与する第1および第2のモータ14,15とを備えた力覚付与型入力装置において、前記光学式ロータリエンコーダが、支持体の起立壁6a,6bに沿って回転可能に配置された第1および第2のコード板18,19と、起立壁6a,6bに直交する回路基板20上に実装された第1および第2のフォトインタラプタ21,22とで構成され、一側面を開放した箱状ケース23を起立壁6a,6bに取り付けることにより、これら箱状ケース23と起立壁6a,6b間に画成される空間に第1および第2のコード板18,19が収納されるように構成したので、上面板2の透孔2aからハウジング5内に侵入した塵埃等の異物が第1のコード板18に付着することを確実に防止でき、光学式ロータリエンコーダの検出精度を長期に亘って高精度に維持できる。また、支持体の起立壁6a,6bを第1および第2のコード板18,19の防塵構造の一部として利用しており、箱状ケース23は起立壁6a,6bに対向する片側のみに側面を有していれば良く、しかも、箱状ケース23の底面から側面にかけて形成した切り欠き部23d内に第1および第2のフォトインタラプタ21,22一端面を露出させており、これら切り欠き部23dとフォトインタラプタ21,22との嵌合代に相当する分だけ箱状ケース23の厚みを薄くすることができるため、箱状ケース23によって装置が徒に大型化することを抑制できる。
【0029】
また、箱状ケース23の壁部に左右一対の孔部23a,23bを形成し、いずれか一方の孔部23a,23bを起立壁6a,6bの外側面に突出しているネジ9の1つに嵌合すると共に、箱状ケース23の底面にボス23cを突設し、このボス23cを回路基板20に穿設した位置決め孔20aに嵌合するようにしたので、箱状ケース23を支持体の起立壁6a,6bと回路基板20に対して確実に固定することができる。しかも、メインフレーム6とサブフレーム7を一体化するために使用されるネジ9を起立壁6a,6bの外側面に突出させ、このネジ9の先端部に箱状ケース23の孔部23a,23bを嵌合するようになっているので、サブフレーム7の固定用ネジ9を箱状ケース23の取付け用部材として兼用することができ、その分、箱状ケース23の取付構造を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態例に係る力覚付与型入力装置の斜視図である。
【図2】該力覚付与型入力装置の分解斜視図である。
【図3】該力覚付与型入力装置の断面図である。
【図4】該力覚付与型入力装置に備えられる多方向揺動機構の平面図である。
【図5】該多方向揺動機構を一方向から見た斜視図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿って破断した斜視図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿って破断した斜視図である。
【図8】図5の多方向揺動機構から箱状ケースを取り除いた状態を示す斜視図である。
【図9】該多方向揺動機構を他方向から見た斜視図である。
【図10】図9の多方向揺動機構から箱状ケースを取り除いた状態を示す斜視図である。
【図11】従来例に係る力覚付与型入力装置の内部構造を示す平面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 外装ケース
2 上面板
2a 透孔
4 多方向揺動機構
5 ハウジング
6 メインフレーム
6a,6b 起立壁6a,6b
7 サブフレーム
7a,7b 支持壁
9 ネジ
11,12 駆動レバー
11a,12a ジンバルギヤ
13 操作レバー
14,15 モータ
16,17 ギヤ
18,19 コード板
20 回路基板
20a 位置決め孔
21,22 フォトインタラプタ
21a,22a 凹部
23 箱状ケース
23a,23b 孔部
23c ボス
23d 切り欠き部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者が手動で揺動操作する操作レバーと、この操作レバーの揺動操作に連動して回転する駆動体と、この駆動体を回転可能に支持する起立壁を有する支持体と、前記駆動体の回転を伝達ギヤを介して検出する光学式ロータリエンコーダと、前記伝達ギヤおよび前記駆動体を介して前記操作レバーに外力を付与するモータとを備えた力覚付与型入力装置であって、
前記光学式ロータリエンコーダが、前記支持体の前記起立壁に沿って回転可能に配置されたコード板と、前記起立壁に直交配置された回路基板上に実装されたフォトセンサとで構成され、一側面を開放した箱状ケースを前記起立壁に取り付けることにより、これら箱状ケースと起立壁との間に前記コード板を収納したことを特徴とする力覚付与型入力装置。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記箱状ケースの底面から突出するボスを前記回路基板の位置決め孔に挿入すると共に、この箱状ケースに設けた孔部を前記起立壁の外側面から突出する突設部に嵌合したことを特徴とする力覚付与型入力装置。
【請求項3】
請求項2の記載において、前記支持体は前記起立壁と協働して前記駆動体の回動軸の両端を支持するフレーム部材を有し、このフレーム部材をネジを用いて前記起立壁の内側面に固定すると共に、このネジの先端部を該起立壁の外側面から突出させて前記突設部としたことを特徴とする力覚付与型入力装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項の記載において、前記箱状ケースの底面から側面にかけて切り欠き部を形成し、この切り欠き部を前記フォトセンサの一端部に嵌合したことを特徴とする力覚付与型入力装置。
【請求項1】
操作者が手動で揺動操作する操作レバーと、この操作レバーの揺動操作に連動して回転する駆動体と、この駆動体を回転可能に支持する起立壁を有する支持体と、前記駆動体の回転を伝達ギヤを介して検出する光学式ロータリエンコーダと、前記伝達ギヤおよび前記駆動体を介して前記操作レバーに外力を付与するモータとを備えた力覚付与型入力装置であって、
前記光学式ロータリエンコーダが、前記支持体の前記起立壁に沿って回転可能に配置されたコード板と、前記起立壁に直交配置された回路基板上に実装されたフォトセンサとで構成され、一側面を開放した箱状ケースを前記起立壁に取り付けることにより、これら箱状ケースと起立壁との間に前記コード板を収納したことを特徴とする力覚付与型入力装置。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記箱状ケースの底面から突出するボスを前記回路基板の位置決め孔に挿入すると共に、この箱状ケースに設けた孔部を前記起立壁の外側面から突出する突設部に嵌合したことを特徴とする力覚付与型入力装置。
【請求項3】
請求項2の記載において、前記支持体は前記起立壁と協働して前記駆動体の回動軸の両端を支持するフレーム部材を有し、このフレーム部材をネジを用いて前記起立壁の内側面に固定すると共に、このネジの先端部を該起立壁の外側面から突出させて前記突設部としたことを特徴とする力覚付与型入力装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項の記載において、前記箱状ケースの底面から側面にかけて切り欠き部を形成し、この切り欠き部を前記フォトセンサの一端部に嵌合したことを特徴とする力覚付与型入力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−140844(P2007−140844A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−333052(P2005−333052)
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】
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