説明

加圧加熱装置

ワークを加圧及び加熱して成型する装置であって、アルミニウム製基盤1には複数のコラム2が立設されている。コラム2には、それに沿って昇降可能なように、アルミニウム製中間可動盤3が摺動自在に支持されている。コラム2の上方にはアルミニウム製天盤6が固定されている。中間可動盤3の上面と天盤6の下面とには、それぞれヒータを内蔵した下部加圧加熱器7と上部加圧加熱器8とが互いに対向するように装着されている。中間可動盤3と下部加圧加熱器7とは、アクチュエータ5の駆動により一体的に昇降する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを均一に加圧加熱する加圧加熱装置に関し、特に複数の薄膜又はシートを積層した積層体を加圧及び加熱して成型する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プレス対象のワーク、特に軟質な薄膜又はシート状のワーク、例えばフレキシブルEL、プラスチックシート又はフィルム、紙などを加圧する各種の方法及び装置が公知である。
【0003】
このようなワークをオーブン内で加熱加圧する所謂ホットプレス装置は公知である。このホットプレス装置においては、オーブン内の下方の定盤上にシート状ワークを載置して、オーブン内へ熱風を送ってワークを加熱しながら、オーブン内上方からプレスを下降させて、定盤とプレスとの間のワークを加圧する。
【0004】
しかしながら、このような装置の不都合は、装置がオーブン内に収容されているので、一台の装置の高さが嵩高になり、特に複数台の装置を重ねて配置する場合には大きなスペースを必要とすることである。
【0005】
一方、少しでも装置高さを低くするために定盤を薄くすると、圧縮力により定盤が撓むという問題がある。
【0006】
また、薄膜又はシート状ワークを加圧するに際し、その厚みを測定するためには、非接触方式(例えば日本国特許公開平成5−332764号公報(以下、’764号公報))又は接触方式(例えば日本国特許公開第2002−213903号公報(以下、’903号公報))による測定方法及び装置が公知である。ワーク(薄膜又はシート)の材質や形状などに応じて、これら接触方式と接触方式とが選択的に用いられている。
【0007】
しかしながら、ワークの厚みを非接触方式、例えば、’764号公報に記載されたように光学的に測定する場合には、ワークの厚みを直接に測定するわけではないので、測定中のワークの浮き上がりを考慮した補正項を加えてワークの近似的な厚みを間接的に測定することになる。
【0008】
一方、例えば’903号公報に記載された接触方式では、ワークに接触する測定プローブからワークに負荷される荷重の大きさに応じてワークの厚みが変化してしまうため、測定値が一定しない。更に、ワークに荷重を負荷すると、厚み測定装置のフレーム等も変形することがあり、正確な測定ができないという問題がある。
[発明の概要]
【0009】
従って本発明の目的は、定盤が撓んでもワークを均一に加圧及び加熱ができる加圧加熱装置を提供することにある。
【0010】
更に、このような加圧加熱装置において、ワークを構成する薄膜又はシートの厚さを測定する装置を提供することも本発明の目的の一部である。
【0011】
本発明のワークを加圧及び加熱して成型する加圧加熱装置は、複数のコラムが立設された下部固定盤と、この下部固定盤の上方に位置し、複数のコラムに沿って昇降可能な中間可動盤とを備える。この加圧加熱装置は更に、中間可動盤と下部固定盤との間に設けられ中間可動盤を昇降させる駆動手段と、前記中間可動盤の上方に位置し、前記複数のコラムの上端に固定された上部固定盤と、この上部固定盤の下面に設けられ、成型すべきワークを加圧及び加熱する上部加圧加熱手段と、この上部加圧加熱手段に対向するように、且つ中間可動盤と一体的に昇降するように、中間可動盤の上面に設けられ、成型すべきワークを加圧及び加熱する下部加圧加熱手段とを備える。
【0012】
加圧加熱装置は、上部又は下部加圧加熱手段から上部固定盤又は中間可動盤へ加わる圧力を緩衝する緩衝手段を更に備えてもよい。
【0013】
好ましくは、上部固定盤、中間可動盤及び下部固定盤は同じ材料、例えばアルミニウムから構成される。
【0014】
駆動手段は、圧力流体、例えば圧縮空気により作動するばねとしてもよい。この場合、ばねは、下部加圧加熱手段から中間可動盤へ加わる圧力を緩衝する緩衝手段を兼ねることができる。緩衝手段は、圧力を緩衝する緩衝媒体(例えば気体又は液体)を弾性的に包囲する包囲手段を含んでもよい。この場合、緩衝媒体は中間可動盤又は上部固定盤を貫通する通路を介して供給することができ、その通路の中間に前記緩衝媒体の圧力を計測する計測手段を設けてもよい。更に、複数台の加圧加熱装置を配列し(例えば装置を複数段重ね)、各々の装置へ供給すべき気体又は液体を1つの共通の供給源から供給してもよい。
【0015】
中間可動板を昇降させる駆動手段は、サーボモータとしてもよく、ワークに加わる荷重を検出する荷重検出手段を更に備えてもよい。本発明の一つの実施形態においては、荷重検出手段の検出値に基づいて、この検出値が所定の値になるようにサーボモータを制御する制御手段を更に備える。また下部加圧加熱手段の高さ位置を検出する位置検出手段を更に備え、制御手段は更に、位置検出手段による検出値に基づいて、この検出値が所定の値になるようにサーボモータを制御する。制御手段に記憶手段を含ませ、この記憶手段は、下部加圧加熱手段が上部加圧加熱手段に接触したときの下部加圧加熱手段の高さ位置を前記位置検出手段による参照基準点として記憶するようにしてもよい。
【0016】
ワークは、複数の薄膜又はシートを積層した積層体である。
【0017】
このような薄膜又はシートの厚さを測定する測定装置は、被検体としての前記薄膜又はシートを載置する定盤と、この定盤上の被検体に接触して加圧して荷重を与える昇降可能な加圧プローブと、この加圧プローブを昇降させるように、加圧プローブに結合された駆動伝達軸を有するサーボモータと、加圧プローブと駆動伝達軸との間に配置され、加圧プローブによる荷重を検出する検出手段と、検出手段により検出された荷重検出値に基づいて、加圧プローブから被検体に加わる荷重が一定になるようにサーボモータを制御する制御手段と、定盤と加圧プローブとの間の距離を測定する測距手段とを備える。
【0018】
本発明の上述及び他の目的及び特徴は、添付図面を参照してなす以下の実施形態を参照することにより一層明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は本発明の第1実施形態であり、アクチュエータとしてボールねじ及びモータを採用した加圧加熱装置を概略的に示す正面図である。
【図2】図2は図1と同様な図であり、アクチュエータとして空気ばねを採用した本発明の第2実施形態の加圧加熱装置を示す。
【図3】図3は図1と同様な図であり、ロードセルを採用しない本発明の第3実施形態の加圧加熱装置を示す。
【図4】図4は本発明の第4実施形態であり、第1乃至第3実施形態の何れかの加圧加熱装置を複数段積層した列を複数列設けた概略的な正面図である。
【図5】図5は本発明の第5実施形態に係る厚み測定装置の概略的な正面図である。
【図6】図6は図5の装置の概略的な側面図である。
【図7】図7は図5の装置のシート加圧部分を拡大して示す図である。
【図8】図8は本発明の他の実施形態に係る加圧加熱装置を一部破断して示す概略的な正面図である。
【図9】図9は本発明の更に他の実施形態に係る加圧加熱装置を一部破断して示す概略的な正面図である。
【0020】
[最良の実施形態の説明]
図1は本発明の第1の実施形態に係る加圧加熱装置を一部断面で示す立面図である。アルミニウム製の矩形の基盤1(下部固定盤)の四隅には、コラム2が立設されている(四本のコラム2のうち、2本のみが図示されている)。コラム2には、それに沿って昇降可能なように、アルミニウム製の中間可動盤3が滑り軸受け4を介して摺動自在に支持されている。尚、軸受け4の取り付け個所を示すために、当該個所の中間可動盤3は、その図示を省略してある。
【0021】
中間可動盤3の下面は、ボールねじ5aの上端で支承されており、このボールねじ5aの下端はモータ5bにより駆動支持されている。即ち、ボールねじ5aとモータ5bとで、中間可動盤3をコラム2に沿って昇降させるアクチュエータ(駆動手段)5を構成している。コラム2の上方にはアルミニウム製の天盤(上部固定盤)6が固定されている。中間可動盤3の上面と天盤6の下面とには、それぞれヒータを内蔵して所定の温度に保たれるべき下部加圧加熱器(下部加圧加熱手段)7と上部加圧加熱器(上部加圧加熱手段)8とが互いに対向するように装着されている。下部加圧加熱器7は、アクチュエータ5の駆動により中間可動盤3と一体的に昇降可能である。このように天盤6及び中間可動盤3に上部加圧加熱器8及び下部加圧加熱器7が設けられているので、この装置はオーブン内に収容する必要がない。
【0022】
基盤1、中間可動盤3、及び天盤6は同一の材料から構成できる。その材料としては、本実施形態におけるようにアルミニウムが軽量で好ましいが、これに限定されるものではない。
【0023】
好ましくは、天盤6の下面と上部加圧加熱器8との間、及び中間可動盤3の上面と下部加圧加熱器7との間の装着面には、それぞれ上部圧力緩衝体(緩衝手段)9と下部圧力緩衝体(緩衝手段)10とを介在させ、天盤6と上部加圧加熱器8とを、及び中間可動盤3と下部加圧加熱器7とを直接に接触させないようにする。この場合、下部圧力緩衝体10もアクチュエータ5の駆動により中間可動盤3及び下部加圧加熱器7と一体的に昇降可能である。上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10はそれぞれ密閉構造をなしているが、これら緩衝体の内部へは天盤6の内部及び中間可動盤3の内部にそれぞれ穿設された流体導入路11aを介して圧力流体源(本実施形態では圧縮空気源)11bからの圧力流体(本実施形態では圧縮空気)を導入可能である。
【0024】
これら上部圧力緩衝体9の内部及び下部圧力緩衝体10の内部へ圧縮空気が導入されると、上部加圧加熱器8及び下部加圧加熱器7は、それらが支持されている天盤6の下面及び中間可動盤3の上面から離間するので、天盤6及び中間可動盤3の変形の影響を受けない。
【0025】
第1実施形態に係る加圧加熱装置の動作について説明する。
【0026】
先ず、最終プレス圧力よりも高くなるような圧力、例えば0.4MPaの圧縮空気を導入路11aを介して圧縮空気源11bから上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10へ導入する。すると、上部加圧加熱器8及び下部加圧加熱器7は、上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10の空気圧によりそれぞれ天盤6及び中間可動盤3から離間するので、それらとは接触しない。
【0027】
次に、上部加圧加熱器8と下部加圧加熱器7との間に薄膜又はシート状のワーク12を設定する。
【0028】
アクチュエータ5を駆動させると、中間可動盤3、下部圧力緩衝体10及び下部加圧加熱器7が一体的に上昇し、下部加圧加熱器7がワーク12に接触する。ロードセル(図示せず)により加圧力を検出して、ワーク12に加わる加圧力を調整して加圧及び加熱して、必要な時間保持する。この時、上部加圧加熱器8及び下部加圧加熱器7は、それぞれ天盤6及び中間可動盤3から離間して、それらとは非接触状態にあるので、それらの撓みの影響を受けず、高精度な加圧が可能となる。その後、アクチュエータ5を逆駆動させて、中間可動盤3、下部圧力緩衝体10及び下部加圧加熱器7を一体的に降下させて、ワーク12を取り出して一連の処理が完了する。
【0029】
図2は本発明に係る加圧加熱装置の第2の実施形態を示す。本実施形態の実施形態1に対する差異は、中間可動盤3を昇降させるアクチュエータとして、実施形態1のボールねじ5aとモータ5bに代えて、圧力流体で作動するばね(本実施形態では空気ばね)21を採用し、下加圧加熱機器7が中間可動盤3を介して空気ばね21により応力を受ける構造としたことである。空気ばね21は、基盤1の内部に穿設された空気導入路11cを介して圧縮空気源11dから供給される圧縮空気により駆動される。
【0030】
次いで、第2実施形態の加圧加熱装置の動作について説明する。
【0031】
上部加圧加熱器8と下部加圧加熱器7との間にワーク12を設定し、空気ばね21に最終的に必要とされる圧力よりも低く設定した圧力、例えば0.1MPaの圧縮空気を導入路11cを介して圧縮空気源11dから導入して、空気ばね21を駆動する。すると、中間可動盤3、下部圧力緩衝体10及び下部加圧加熱器7が一体的に上昇し、下部加圧加熱器7がワーク12に接触する。ここで空気ばね21と上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10の受圧面積は同じであるとする。
【0032】
次に、空気ばね21に対するよりも高い圧力、例えば0.15MPaの圧縮空気を導入路11aを介して圧縮空気源11bから上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10へ導入する。すると、上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10内の空気圧により上部加圧加熱器8及び下部加圧加熱器7がそれぞれ天盤6及び中間可動盤3から離間するので、それらとは接触しない。
【0033】
その後、上部及び下部圧力緩衝体9,10と圧力ばね21との間の圧力差を保持しつつ、所定の圧力になるまで空気ばね21、上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10の空気圧を徐々に上昇させて、所定の圧力、例えば0.3MPaを加え、ワーク12を加圧及び加熱して必要な時間保持する。その後、空気ばね21、上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10の圧縮空気を抜いて、中間可動盤3、下部圧力緩衝体10及び下部加圧加熱器7を一体的に降下させて、ワーク12を取り出して一連の処理が完了する。
【0034】
ここでは空気ばね21と上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10の受圧面積は同じであるとした。これに代えて、上部圧力緩衝体9と下部圧力緩衝体10との受圧面積を同じにして、空気ばね21の受圧面積を上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10のそれよりも小さくして、空気ばね21と上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10へ導入する圧縮空気の圧力が同じになるようにしてもよい。
【0035】
また、アクチュエータとしての空気ばね21は、それ自身が圧力緩衝体として働くため、所望により上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10の一方又は両方を省くことも可能であろう。この場合、加熱加圧装置の設置高さを一層に低減でき、且つ装置が単純化するので製造コスト削減も図れる。
【0036】
第1及び第2実施形態においては、ワークに対する荷重を検出する手段として、ロードセルを採用した。しかしながら、ロードセルは高価であり、また衝撃に弱く故障し易い。従ってロードセルを用いない装置構成が望まれる場合もあろう。
【0037】
図3は本発明の第3の実施形態であり、ロードセルを用いない加圧加熱装置を示す。
【0038】
本実施形態の実施形態2に対する差異は、中間可動盤3の下部圧力緩衝体10(及びその圧縮空気導入機構)を省略し、上部圧力緩衝体9には圧縮空気に代えて圧力液体(本実施形態では作動油)を充填し、この上部圧力緩衝体9内の圧力を測定するための圧力測定器32を設けたことである。上部加圧加熱器8は、上部圧力緩衝体9内の作動油により天盤6から離間するので、この天盤6の変形の影響を受けない。
【0039】
次いで、第3実施形態の加圧加熱装置の動作について説明する。
【0040】
上部加圧加熱器8と下部加圧加熱器7との間にワーク12を設定し、空気ばね21に所定の圧力、例えば0.3MPaの圧縮空気を導入路11cを介して圧縮空気源11dから導入して、空気ばね21を駆動する。すると、中間可動盤3及び下部加圧加熱器7が一体的に上昇し、下部加圧加熱器7がワーク12に接触する。このとき、上部圧力緩衝体9内に満たされた作動油により上部加圧加熱器7は天盤6とは接触していない。また加圧された作動油の圧力は圧力測定器32により測定されるので、所定の圧力が加えられているか否かを検証可能である。所定時間経過後、空気ばね21の圧縮空気を抜いて、中間可動盤3及び下部加圧加熱器7を降下させて、ワーク12を取り出して一連の処理が完了する。
【0041】
本実施形態によれば、上部圧力緩衝体9内の油圧を測定する圧力測定器32によりアクチュエータとしての空気ばね21の加圧力を計算して加圧力を検出することができるので、高価で壊れやすいロードセルを省くことができる。従って経済的で信頼性に優れる加熱加圧装置を構成できる。
【0042】
尚、圧力測定器32により測定された圧力によって、空気ばね21側の圧縮空気圧をフィードバック制御して更に精密な圧力制御を実行することも可能である。
【0043】
図4は本発明に係る加圧加熱装置の第4の実施形態を示す。本実施形態では、上述の第1乃至第3実施形態の何れかの加圧加熱装置(本実施形態では符号41で示す)を複数段(例えば3段)積層した列を複数列(例えば2列)配置して用いる。各々の加圧加熱装置41はタワー状のラック42内に3段積層して載置され、加圧加熱装置41のそれぞれの圧縮空気駆動要素は、複数の圧縮空気源11b(図1),11d(図2及び図3)に代えて、共通の一つの供給源(図示せず)から供給される。ここで圧縮空気駆動要素は、加圧加熱装置41として第1実施形態のものを用いた場合には上部圧力緩衝体9及び下部圧力緩衝体10、第2実施形態のものを用いた場合には上部圧力緩衝体9、下部圧力緩衝体10及び空気ばね21、第3実施形態のものを用いた場合には空気ばね21である。共通供給源とそれぞれの圧縮空気駆動要素とを連結する配管経路(図示せず)の途中には、各々の圧縮空気駆動要素の圧力を個々に制御可能なように、減圧弁(図示せず)を設けてある。加圧加熱装置41として第3実施形態のものを複数台用いた場合には、圧力液体駆動要素(即ち上部圧力緩衝体9)への油も同様に共通の一つの供給源(図示せず)から供給される。
【0044】
このような構成では、複数の加圧加熱装置を1箇所で集中的に操業させることができるので、複数の圧縮空気駆動要素に対し、圧縮空気を一つの共通の供給源より供給でき、また圧力液体駆動要素も同様に一つの供給源より供給できるため、ランニングコストの軽減が図られ経済性に優れる。
【0045】
図5乃至図7は、上述の第1乃至第4実施形態の加圧加熱装置で加圧及び加熱されるワークのシートの厚みを測定する厚み測定装置を示す。厚み測定装置は、ベース部分Aと、シート加圧部分Bと、距離測定器(測距手段)Dとを含み、好ましくは平行調整機構Cも含む。
【0046】
ベース部分Aは、加圧による歪みを生じないように強固な構造をもち、表面に研磨加工を施した定盤51と、鋼板の折り曲げからなり、表面精度を必要としない比較的軽量な定盤フレーム52とからなる。定盤51は構造上重くなるが、定盤51を必要最小限の大きさにすることで、ベース部分Aを軽量化できる。
【0047】
シート加圧部分Bは、ベース部分Aの上面の定盤51に載置されたシート53に一定の荷重を与えるものであり、その構造を図7に示す。定盤51上のシート53に与える荷重を発生するサーボモータ54の回転ロッドは、第1軸受け55に支承されており、回転運動を伝達するカップリング56を介してシャフト57に連結されている。シャフト57は、ベアリングナット58により固定されたベアリング59と、シャフト57の回転運動を直線運動に変換するリニアブッシュ60とにより拘束されている。シャフト57の下端には、ねじが刻設されており、ここにナット61を螺合することにより、リニアブッシュ60の落下を防止するようにしてある。第1軸受け55に固定されて、シャフト57の縦方向中間位置に位置するロードセル62は、その中央部にシャフト57を挿通させる孔を有している。この孔の径は、シャフト57の軸径より若干大きくして、孔の内壁をシャフト57から離間させることにより、シャフト57の回転運動をロードセル62に伝達させないようにしてある。従って、ロードセル62には、シャフト57からの回転運動の伝達は遮断され、スラストベアリング63Aにより荷重のみが伝達される。またロードセル62の上面についても、カラー64及びスラストベアリング63Bにより、シャフト57の回転運動の伝達が遮断される。上述のリニアブッシュ60は、第2軸受け65に固定され、この第2軸受け65には、プローブ用ブラケット(着脱手段)66及び加圧プローブ67と、加圧プローブ67をブラケット66に着脱自在に取り付けるプローブナット68が固定されている。第2軸受け65は、リニアガイド69に固定されて、上下方向に沿った直線運動のみをなす。リニアガイド69及び第1軸受け55は、ベース部分Aの上面から定盤51上に垂直に立設する加圧フレーム70に取り付けられている。
【0048】
シートの厚みを測定する距離測定器Dの構造も図7に示されている。距離測定器Dは、リニアスケール71を含み、そのヘッド部は上述の第2軸受け65に固定され、そのスケール部分はリニアスケール用ブラケット(装着手段)72を介して定盤1に固定されている。
【0049】
本実施形態に係るシートの厚みの測定装置の設計について説明する。従来はロードセル62は定盤1の下方に配置されるのが通例であるが、ロードセル自身が加圧を受けると微少な変位を生じる。従って、定盤1に対する加圧力の変化に伴いロードセルの測定値に誤差を生じてしまう。特に0.1μm程度の分解能で厚みを測定しようとすると、加圧により生じる微少な歪みが測定に影響を与える。
【0050】
そこで本実施形態では、ロードセル62を加圧プローブ67とサーボモータ54の回転ロッドとの間に配置してある。この配置によれば、例えロードセル62が加圧により縮小しても、距離測定器Dは加圧プローブ67と定盤51間を測定しているので、厚みの測定には影響しない。また、ロードセル62をシャフト57に組み込み、サーボモータ54の回転ロッド、ロードセル62及び加圧プローブ67を一直線上に配置して、力の損失を極力に抑えることで、ロードセル62による正確な荷重値の検出が可能となり、シートに与える荷重の精度を高められる。
【0051】
また、定盤51も加圧により微少な歪みを生じるので、測定に影響を与える。この影響が無視ように定盤51を強固にすると、定盤1が極端に大きく、重くなってしまう。しかし、定盤51に強度が要求されるのは、加圧フレーム70の取り付け部から加圧プローブ67で加圧される部分までの個所である。そこで、定盤51の当該個所のみに強度を持たせることにより、定盤51全体に強度を持たせる場合に比べて、その重量を1/4程度に抑えることができる。従ってシートの厚みの測定に高精度が要求される場合でも、定盤51を必要最小限の大きさにすることで、厚み測定装置の軽量化を容易に実現できる。
【0052】
更に、加圧フレーム70も加圧により微少な歪みを生じるので、距離測定器Dの取り付け位置によっては、測定に誤差を生じさせる。この測定誤差を防ぐために、距離測定器Dリニアスケール71のスケール部分は、加圧フレーム70とは別個に、強固なベースからブラケット72を介して配置してある。
【0053】
このような厚み測定装置の動作について説明する。先ず定盤1上面に被測定物であるシート53を載置する。次に、サーボモータ54を駆動すると、その回転がカップリング56を介してシャフト57に伝達される。すると、シャフト57の下端のねじ部に設置されたリニアブッシュ60が垂直移動するので、第2軸受け65及びそれに固定されたプローブブラケット66及び加圧プローブ67が下降して、シート53に荷重を与える。このとき加圧プローブ67は、第2軸受け65が取り付けられたリニアガイド69によって、その不所望な回転運動を防止されるので、直線運動のみが得られる。
【0054】
加圧プローブ67がシート53に接触した後、なおも下降を続けるとシャフト57に圧縮荷重が生じる。この圧縮荷重を、シャフト57の縦方向中間位置の第1軸受け55にカバー73と共に固定されたロードセル62により検出する。ロードセル62により検出した圧縮荷重に基づいて、コンピュータ等の制御器(図示せず)により加圧プローブ67の昇降をフィードバック制御して、常に一定の荷重が加圧プローブ67を介してシート53に加えられるようにする。フィードバック制御のためにロードセル62により検出された圧縮荷重は、通常は、この圧縮荷重が定常状態に入ってから数秒後の値を採用する。これに代えて、被測定シートの種類に応じては、圧縮荷重が定常状態に入ってから数秒間についての平均値を採用してもよい。
【0055】
また、シート53に加えられる荷重は、PID制御により、オーバーシュートすることなく一定の傾きで荷重を加えることができるので、所定荷重に到達するまでに要する時聞は通常は数秒間であるが、所望によっては数分間程度を見込こんでもよい。
【0056】
以上のように、加圧プローブ67を介してシート53に一定の荷重を与えているときに、定盤51と加圧プローブ67の先端との間の距離をリニアスケール71にて測定し、この距離をシートの厚みとみなす。
【0057】
このような厚み測定装置によれば、軟質のシート53の厚みを測定する際に、シート53に常に一定の荷重を負荷することができるので、常に同じ測定圧力にて測定が可能となり、シート53の真の厚みを測定できる。また、サーボモータ54及びロードセル62により荷重を制御しているので、荷重値を自由に変更でき、また正確で再現性がある。
【0058】
尚、加圧プローブ67と定盤1と平行でなければ、加圧が均一になされないために、測定誤差が発生するのみならず、加圧プローブ67と定盤1とが加圧により片当たりして、シート53へ損傷を与えることになる。そこで加圧プローブ67は定盤51と平行をなす必要がある。しかしながら、加圧プローブ67の交換(例えば、被測定シートの種類に応じて加圧プローブ67を径の異なるものと交換する場合)に際して、交換後の加圧プローブ67と定盤1との平行関係が損なわれることがある。
【0059】
この問題を解決するためには、平行調整機構Cを設けることが好ましい。本実施形態の平行調整機構Cにおいては、プローブ用ブラケット66の取り付け面にレベル調整ボルト74を取り付けて、プローブ用ブラケット66と加圧プローブ67との平行を機械加工交差の範囲内で調整するようにしてある。これにより、加圧プローブ67を交換する際にも、加圧プローブ67と定盤1との平行の調整を容易に実行できる。但し、平行調整はこの手法に限定されるものではない。
【0060】
図8は本発明に係る加圧加熱装置の他の実施形態を示す。図8において、断面逆U状の基礎フレーム101の上部にはアルミニウム製の矩形状の基盤(下部固定盤)102が装着されている。基盤102の中央には取付板103を介して電動アクチュエータ(駆動手段)104が取り付けられており、この電動アクチュエータ104は基礎フレーム101の内部スペースから基礎フレーム101の上部及び基盤102を貫通して配置されている。この電動アクチュエータ104は電動サーボモータ104aにより駆動され、電動サーボモータ104aの回転運動が伝達機構104cを介してプレス軸104bを昇降させる。
【0061】
基盤102上には複数のガイドロッド105(本実施形態では基盤102の四隅の4本)が立設されている。電動アクチュエータ104のプレス軸104b先端には連結部材106及び荷重伝達板107を介してアルミニウム製の下側中間可動盤108が連結されている。この下側中間可動盤108は、上述の複数のガイドロッド105の各々にそれぞれ摺動自在に嵌合された複数のスリーブ108a(本実施形態では下側中間可動盤108の四隅の4個)を有し、ガイドロッド105に沿って昇降する。下側中間可動盤108上には荷重検出器又はロードセル(荷重検出手段)109が連結されている。このロードセル109の先端には連結部材110を介してアルミニウム製の上側中間可動盤111が連結されている。上側中間可動盤111も下側中間可動盤108と同様に、複数のガイドロッド105に摺動自在に嵌合された複数のスリーブ111aを介してガイドロッド105に沿って昇降する。本実施形態においては、上側中間可動盤111と下側中間可動盤108とで中間可動盤を構成している。ガイドロッド105の上端にはアルミニウム製の天盤(上部固定盤)114が取り付けられている。
【0062】
上側中間可動盤111上には、内蔵されたヒータ112aによって加熱される加圧板又は下部加圧加熱器(下部加圧加熱器)112が装着されている。一方、天盤114の下面には、内蔵されたヒータ113aによって加熱される受圧板又は上部加圧加熱器(上部加圧加熱器)113が下部加圧加熱器112に対向するように装着されている。
【0063】
基盤102、上側中間可動盤111、下側中間可動盤108、及び天盤114は同一の材料から構成できる。その材料としては、本実施形態におけるようにアルミニウムが軽量で好ましいが、これに限定されるものではない。
【0064】
ロードセル109及び電動サーボモータ104aは、制御器、例えばマイクロコンピュータ(制御手段)115に電気的に接続されている。
【0065】
図8の装置による圧着プレス工程について説明する。プレス対象のワーク(図示せず)としては、例えば薄膜又はシートを積層してなる積層体を用いる。
【0066】
先ず下部加圧加熱器112のヒータ112a及び上部加圧加熱器113のヒータ113aに通電して、下部加圧加熱器112及び上部加圧加熱器113を所望の温度になるまで加熱する。その際、下部加圧加熱器112及び上部加圧加熱器113の温度は、例えば熱電対(図示せず)によって装置の作動期間中に常時測定可能である。
【0067】
次に、ワークを適宜な搬送手段(図示せず)により上部加圧加熱器113と下部加圧加熱器112との間に搬入する。次いで電動サーボモータ114aを順方向回転させて下部加圧加熱器112を上昇させ、所望の時間、ワークを圧着してプレスする。
【0068】
上述の圧着プレス工程中に、ロードセル109はワークに加わる荷重の大きさを検出して、その荷重検出値をマイクロコンピュータ115へ入力する。マイクロコンピュータ115は、それに予め記憶された所望の荷重設定範囲から入力荷重検出値が外れている場合には、電動サーボモータ114aへ制御指令を出力する。この制御指令は電動サーボモータ114aを順方向又は逆方向回転させることにより、入力荷重検出値を荷重設定範囲に収まるようにワークに加わる荷重の大きさを補正する。従って、圧着プレス工程中においてワークに加わる荷重の大きさを所望の荷重設定範囲内に保つことができるので、高いプレス精度が得られる。
【0069】
圧着プレス終了後は、電動サーボモータ114aを逆方向回転させて下部加圧加熱器112を下降させ、圧着を解除する。そして、圧着プレス工程を終えた完成品のワークを搬送手段で取り出す。
【0070】
ワークの圧着プレス工程において、それに加えられる荷重の大きさ、各工程時間は、マイクロコンピュータ115のモニタ(図示せず)に表示させると共に、マイクロコンピュータ115の内部又は外部の記憶媒体装置(図示せず)に記憶させることができる。
【0071】
この実施形態においては、1回の圧着プレス工程において1個のワークをプレスするようにしたが、複数のワークを積層して同時にプレスするようにしてもよい。また複数のワークを平面上に(例えば格子状に)配置して同時にプレスするようにしてもよい。
【0072】
図9は本発明の加圧加熱装置の更に他の実施形態を示す。図8の装置の構成要素と同様な構成要素については同様な符号を付して示し、その説明は省略する。
【0073】
図9において、下部加圧加熱器112の位置を検出する位置検出器又はリニアスケール(位置検出手段)120は、メインスケール120aとスライダー120bとからなり、マイクロコンピュータ115に電気的に接続されている。メインスケール120aは連結部材121を介して天盤114に連結されており、スライダー120bは連結部材122を介して上側中間可動盤111に連結されている。リニアスケール120は0.1μmよりも小さな距離を測定可能なものが好ましい。
【0074】
図9の加圧加熱装置の操作について説明する。先ず下部加圧加熱器112のヒータ112aと上部加圧加熱器113のヒータ113aとに通電して、下部加圧加熱器112及び上部加圧加熱器113を所望の温度になるまで加熱し、この状態を所望時間維持した後、電動サーボモータ114aを順方向回転させて、下部加圧加熱器112を上部加圧加熱器113に接触するまで上昇させる。そして下部加圧加熱器112が上部加圧加熱器113に接触したときの下部加圧加熱器112の位置をリニアスケール120の基準点としてマイクロコンピュータ115の内部又は外部の記憶媒体装置(図示せず)に記憶させる。換言すれば、リニアスケール120の基準点は、上部加圧加熱器113と下部加圧加熱器112の熱膨張による変形を見込んだものとなるので、高いプレス精度を得ることができる。
【0075】
下部加圧加熱器112が上部加圧加熱器113がいつ接触したかについては、この接触が生じると、ロードセル109により検出している荷重検出値が変化するので、容易に判定できる。この判定はマイクロコンピュータ115が自動的に実行するようにプログラム可能である。
【0076】
次に電動サーボモータ104aを逆方向回転させて下部加圧加熱器112を下降させた後、搬送手段(図示せず)により、図示しないワーク(例えば、図8の実施形態に用いたのと同様に、薄膜又はシートを積層してなる積層体)を下部加圧加熱器112と上部加圧加熱器113との間に搬入する。次いで電動サーボモータ104aを順方向回転させて下部加圧加熱器112を上昇させ、所望の時間に亘ってワークを圧着してプレスする。
【0077】
この圧着プレスエ程中には、ロードセル109がワークに加わる荷重の大きさを検出し、且つリニアスケール120が下部加圧加熱器112の位置を検出すると共に、これらロードセル109及びリニアスケール120の検出値はマイクロコンピュータ115へ入力される。マイクロコンピュータ115は、ロードセル109からの荷重検出値が予め記憶された荷重設定値に達した後、リニアスケール120からの位置検出値が予め記憶された位置設定値から外れているか否かを判定する。外れている場合には、マイクロコンピュータ115は電動サーボモータ104aへ制御指令を出力し、電動サーボモータ104aを順方向又は逆方向回転させることにより、位置検出値が位置設定値と等しくなるように下部加圧加熱器112の位置を補正する。従って圧着プレスエ程中に下部加圧加熱器112の位置を位置設定値に保つことができるため、例えば油圧プレスに比べて高いプレス精度を得ることができる。圧着プレス終了後、電動サーボモータ104aを逆方向回転させて下部加圧加熱器112を下降させて、圧着を解除する。次いで搬送手段で接合後のワークを取り出す。
【0078】
圧着プレス工程において、ワークに加えられる荷重の大きさ、各工程時間及び下部加圧加熱器112の位置は、マイクロコンピュータ115に付属するモニタ(図示せず)に表示させると共に、マイクロコンピュータ115の内部又は外部の記憶媒体装置(図示せず)に記憶させることができる。
【0079】
この実施形態においても図8の実施形態と同様に、複数のワーク(積層体)を更に積層又は平面状に配列して、同時に圧着プレスエ程をなしてもよい。
【0080】
当業者には本発明は添付の請求項に記載された目的及び要旨を逸脱することなく様々な変更や変形をなせることが明らかである。
【0081】
例えば上述した実施形態において、加圧及び加熱して成型すべきワーク又は積層体を構成する薄膜又はシートは、例えばフレキシブルEL、フィルム、プラスチックシート、紙とすることができるが、特にこれらに限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを加圧及び加熱して成型する装置であって、
複数のコラムが立設された下部固定盤と、
この下部固定盤の上方に位置し、前記複数のコラムに沿って昇降可能な中間可動盤と、
この中間可動盤と前記下部固定盤との間に設けられ前記中間可動盤を昇降させる駆動手段と、
前記中間可動盤の上方に位置し、前記複数のコラムの上端に固定された上部固定盤と、
この上部固定盤の下面に設けられ、成型すべきワークを加圧及び加熱する上部加圧加熱手段と、
この上部加圧加熱手段に対向するように、且つ前記中間可動盤と一体的に昇降するように、前記中間可動盤の上面に設けられ、前記成型すべきワークを加圧及び加熱する下部加圧加熱手段とを備える装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、前記上部又は下部加圧加熱手段から前記上部固定盤又は中間可動盤へ加わる圧力を緩衝する緩衝手段を更に備える装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の装置において、前記上部固定盤、前記中間可動盤及び前記下部固定盤が同じ材料から構成されている装置。
【請求項4】
請求項3記載の装置において、前記材料がアルミニウムである装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載の装置において、前記駆動手段が、圧力流体により作動するばねである装置。
【請求項6】
請求項5記載の装置において、前記圧力流体が圧縮空気である装置。
【請求項7】
請求項5又は6記載の装置において、前記ばねが前記下部加圧加熱手段から前記中間可動盤へ加わる圧力を緩衝する前記緩衝手段を兼ねる装置。
【請求項8】
請求項2乃至7の何れか一項に記載の装置において、前記緩衝手段が、圧力を緩衝する緩衝媒体を弾性的に包囲する包囲手段を含む装置。
【請求項9】
請求項8記載の装置において、前記緩衝媒体が気体又は液体である装置。
【請求項10】
請求項8又は9記載の装置において、前記緩衝媒体が前記中間可動盤又は前記上部固定盤を貫通する通路を介して供給される装置。
【請求項11】
請求項10記載の装置において、前記通路の中間に前記緩衝媒体の圧力を計測する計測手段を設けた装置。
【請求項12】
請求項9乃至11の何れか一項に記載の装置において、複数台の前記装置を配列し、各々の前記装置へ供給すべき前記気体又は液体を1つの共通の供給源から供給する装置。
【請求項13】
請求項12記載の装置において、前記配列は、前記装置を複数段重ねた配列を含む装置。
【請求項14】
請求項1記載の装置において、前記中間可動板を昇降させる前記駆動手段が、サーボモータである装置。
【請求項15】
請求項14記載の装置において、前記ワークに加わる荷重を検出する荷重検出手段を更に備える装置。
【請求項16】
請求項15記載の装置において、前記荷重検出手段の検出値に基づいて、この検出値が所定の値になるように前記サーボモータを制御する制御手段を更に備える装置。
【請求項17】
請求項16記載の装置において、前記下部加圧加熱手段の高さ位置を検出する位置検出手段を更に備えると共に、前記制御手段は更に、前記位置検出手段による検出値に基づいて、この検出値が所定の値になるように前記サーボモータを制御する装置。
【請求項18】
請求項17記載の装置において、前記制御手段が記憶手段を含み、この記憶手段は、前記下部加圧加熱手段が前記上部加圧加熱手段に接触したときの前記下部加圧加熱手段の高さ位置を前記位置検出手段による参照基準点として記憶する装置。
【請求項19】
請求項1乃至18の何れか一項に記載の装置において、前記ワークが、複数の薄膜又はシートを積層した積層体である装置。
【請求項20】
請求項19に記載の前記薄膜又はシートの厚さを測定する測定装置であって、
被検体としての前記薄膜又はシートを載置する定盤と、
この定盤上の前記被検体に接触して加圧して荷重を与える昇降可能な加圧プローブと、
この加圧プローブを昇降させるように、前記加圧プローブに結合された駆動伝達軸を有するサーボモータと、
前記加圧プローブと前記駆動伝達軸との間に配置され、前記加圧プローブによる荷重を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された荷重検出値に基づいて、前記加圧プローブから前記被検体に加わる荷重が一定になるように前記サーボモータを制御する制御手段と、
前記定盤と前記加圧プローブとの間の距離を測定する測距手段とを備える測定装置。
【請求項21】
請求項20に記載の測定装置において、前記駆動伝達軸と前記検出手段と前記加圧プローブとが、前記加圧プローブの昇降方向に沿って直線状に配置されている測定装置。
【請求項22】
請求項20又は21に記載の測定装置において、前記測距手段を前記測定装置に装着する装着手段を更に備え、この装着手段は、前記加圧手段による不所望な歪を前記測距手段へ与えないように剛である測定装置。
【請求項23】
請求項20乃至22の何れか一項に記載の測定装置において、前記加圧プローブを着脱自在に取り付ける着脱手段を更に備えることにより、前記加圧プローブをその径が異なる他の加圧プローブと交換可能である測定装置。
【請求項24】
請求項23に記載の測定装置において、前記着脱手段と前記定盤とを平行にする手段を更に備える測定装置。
【請求項25】
複数の薄膜又はシートを積層した積層体を加圧及び加熱して成型する装置であって、
複数のコラムが立設された下部固定盤と、
この下部固定盤の上方に位置し、前記複数のコラムに沿って昇降可能な中間可動盤と、
この中間可動盤と前記下部固定盤との間に設けられ前記中間可動盤を昇降させるサーボモータと、
前記中間可動盤の上方に位置し、前記複数のコラムの上端に固定された上部固定盤と、
この上部固定盤の下面に設けられ、成型すべき積層体を加圧及び加熱する上部加圧加熱手段と、
この上部加圧加熱手段に対向するように、且つ前記中間可動盤と一体的に昇降するように、前記中間可動盤の上面に設けられ、前記成型すべき積層体を加圧及び加熱する下部加圧加熱手段と
前記積層体に加わる荷重を検出する荷重検出手段と、
この荷重検出手段の検出値に基づいて、この検出値が所定の値になるように前記サーボモータを制御する制御手段とを備える装置。
【請求項26】
請求項25記載の装置において、前記下部加圧加熱手段の高さ位置を検出する位置検出手段を更に備えると共に、前記制御手段は更に、前記位置検出手段による検出値に基づいて、この検出値が所定の値になるように前記サーボモータを制御する装置。
【請求項27】
請求項25又は26記載の装置において、前記制御手段が記憶手段を含み、この記憶手段は、前記下部加圧加熱手段が前記上部加圧加熱手段に接触したときの前記下部加圧加熱手段の高さ位置を前記位置検出手段による参照基準点として記憶する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【国際公開番号】WO2005/025849
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【発行日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−513979(P2005−513979)
【国際出願番号】PCT/JP2004/013632
【国際出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【出願人】(000191009)新東工業株式会社 (474)
【Fターム(参考)】