説明

加熱可能な光透過センサアレイを備える窓ガラス

加熱可能な、光透過センサアレイを備える窓ガラスであって、
a)窓ガラス(1)と、
b)窓ガラス(1)の表面上の少なくとも1つの光透過センサアレイ(2)と、
c)光透過センサアレイ(2)上に取り付けられた少なくとも1つの加熱可能膜(3)であって、少なくとも
c1.支持膜(3a)と、
c2.支持膜(3a)上の加熱可能被覆(3b)、印刷導体、メッシュ、および/または電熱線(3c)と、を含む少なくとも1つの加熱可能膜(3)と、
d)加熱可能被覆(3b)および/または電熱線(3c)上に取り付けられた少なくとも1つの電気的接触手段(4)と、
e)光透過センサアレイ(2)上または加熱可能膜(3)上に取り付けられたカプセル封止(6)、およびカプセル封止(6)内に取り付けられたセンサ(7)と、を少なくとも含む窓ガラス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱可能な光透過センサアレイを備える窓ガラス、その製造方法、およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの自動車、航空機、ヘリコプタ、および船舶は、様々な光学センサを備えている。光学センサの例は、ビデオカメラ、暗視カメラ、残光増幅器、またはFLIR(前方赤外線)のような受動型赤外線検知器などの、カメラシステムである。カメラシステムは、紫外線(UV)、可視光線(VIS)、および赤外線波長範囲(IR)の光を使用することができる。このため、これらは、暗がりおよび霧などの悪天候条件の下でも、物体、自動車、ならびに人間を正確に検知することを可能にする。自動車においては、これらのカメラシステムは、車室内のフロントガラスの後に配置されることが可能である。このため、これらは、走行中であってもタイミングよく、危険な状態および障害物を検知する能力を提供する。
【0003】
光学センサを使用する別の分野は、たとえばレーザー測距儀を使用する、電子距離測定(EDM)を含む。別の自動車までの距離が、判定され得る。このようなシステムは、軍事分野の用途において一般的だが、民生利用にも、多くの可能性がある。前を走る車両までの距離の測定により、必要とされる安全距離を判定して、交通安全を著しく向上させることが可能である。自動警告システムを用いると、追突の危険が著しく低下する。
【0004】
天候の影響または気流に対する感度のため、このようなセンサはすべての場合において、適切な窓ガラスによって保護されなければならない。ヘリコプタの熱探知カメラの場合のように、センサは、自動車の内側または外側のいずれかに設置されることが可能である。この場合、センサは、ヘリコプタ外側の回転式ハウジング内に実装される。いずれの場合も、光学センサの最適な機能を確保するために、きれいな、結露のない窓ガラスが絶対的に必要である。結露および着氷は、電磁放射線の透過を著しく減少させるので、機能を著しく妨害する。水滴およびほこり粒子のためにワイパーシステムが使用可能であるものの、これらは通常、着氷には不適切である。必要に応じて少なくとも短時間だけセンサに関連づけられた窓ガラスの部分を加熱し、こうして円滑な使用を可能にするシステムが不可欠である。エネルギー消費および必要とされる電圧を低く抑えるために、センサにとって必要な窓ガラスの視野のみが、このようにして加熱されるべきである。
【0005】
窓ガラスの外面に加えて、とりわけ窓ガラス内面も、結露から保護されなければならない。汚れおよびほこりの粒子がセンサを汚さないように、センサおよび窓ガラスの配置は、通常は封入されている。水分がこの封入空間内に侵入すると、この水分は、特に冷たい外気温では、窓ガラスの内側に凝結して、センサの機能性を制限する。
【0006】
独国特許出願公開第102007001080号明細書は、電気的に加熱可能な窓ガラスを開示している。これは、電気母線から電流が供給され、それによって加熱される。母線の配置は、小さな電磁場のみが発生するようになっている。このため、電磁場に対して敏感に反応する装置の動作は、窓ガラスの領域内であっても可能である。
【0007】
独国特許出願公開第10156850号明細書は、レンズが封入によって自動車の内側から封止されている、自動車窓ガラス内のセンサを開示している。この構成は、レンズ上のほこり粒子の堆積を防止する。換気のために粒子フィルタが提供される。
【0008】
独国特許出願公開第102004054161号明細書は、自動車フロントガラス内の赤外線光検知領域を開示している。赤外線光検知領域は、熱伝導によって着氷および結露を防止する加熱素子によって包囲されている。欧州特許出願公開第1605729号明細書は、カメラ窓を備えて電気的に加熱可能な窓ガラスを開示している。このカメラ窓は、加熱装置によって結露および着氷から保護されている。加熱素子は、カメラ窓の位置で、窓ガラス内に積層されている。これに加えて、窓ガラス表面に、別の付加的な加熱素子が適用されることが可能である。付加的な加熱素子は、好ましくは導電性ペーストとして、窓ガラス表面上に印刷される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】独国特許出願公開第102007001080号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第10156850号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102004054161号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1605729号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第1777251号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、大きな変更なく、完成済みの標準化窓ガラスから容易に製造され得る、加熱可能な光透過センサアレイを備える窓ガラスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の目的は、独立請求項1、14、および15による、加熱可能な光透過センサアレイを備える窓ガラス、その製造方法、およびその使用によって、本発明により達成される。好適な実施形態は、従属請求項より明らかとなる。
【0012】
加熱可能な光透過センサアレイを備える窓ガラスは、少なくとも1つの窓ガラス、および少なくとも1つの光透過センサアレイを含む。本発明の関連において、「光透過センサアレイ」という表現は、関連する光および電磁データまたは信号をセンサに供給する窓ガラスの部分を指す。これは、関連する光および電磁信号の高透過率を有する窓ガラスまたは挿入窓ガラス部分のいずれの部分であってもよい。特徴的な「光透過性」とは、本発明の関連において、200nmから2000nm、好ましくは400nmから1300nmの波長範囲を指す。透過率は、好ましくは400nmから1300nmの波長範囲において70%超である。
【0013】
光透過センサアレイは、好ましくは窓ガラスの表面の10%未満、特に好ましくは5%未満を占有する。光透過センサアレイ上に配置された加熱可能膜は、少なくとも支持膜、加熱可能被覆、印刷導体(たとえばスクリーン印刷またはインクジェット印刷)、メッシュ(たとえばエッチングによって構築された銅被覆)、および/または電熱線、ならびに加熱可能被覆、印刷導体、メッシュ、および/もしくは電熱線上に取り付けられた電気的接触手段を含む。本発明の関連において、加熱可能被覆、印刷導体、メッシュ、および/または電熱線は、支持膜の窓ガラスに対向する側、および/または支持膜の窓ガラスと反対の側のいずれにも、取り付け可能である。支持膜は、好ましくは20μmから500μm、特に好ましくは30μmから200μmの厚みを有する。加熱可能被覆、印刷導体、メッシュ、および/または電熱線は、電気抵抗として機能し、膜上に直接取り付けられる。層の厚さまたは線の太さは、必要な熱出力に基づいて定義される。電熱線は、好ましくは10μmから100μmの太さを有し、電気被覆は好ましくは12Vから15Vの電圧で0.5オームパースクエアから3オームパースクエアのシート抵抗を有する。センサアレイおよび加熱可能膜の全体的な配置の平均透過率は、好ましくは60%超、特に好ましくは70%超である。
【0014】
カプセル封止およびカプセル封止内に取り付けられたセンサは、光透過センサアレイおよび過熱可能な膜の上に実装される。カプセル封止は、汚れおよびほこり粒子、ならびに望ましくない光の入射から、センサを保護する。カプセル封止は好ましくは、窓ガラスの上部領域、好ましくは上縁および/または下縁から窓ガラスの高さの30%を超えないで、配置される。カプセル封止は好ましくは、ポリマー、特に好ましくはポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリブチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、エチレン酢酸ビニル、エチレンビニルアルコール、ポリイミド、ポリエステル、ポリケトン、ポリエーテルエーテルケトン、および/またはポリメチルメタクリレート、ならびにそれらの混合物、ブロック重合体、および共重合体を含有する。
【0015】
センサは好ましくは、400nmから800nmの波長の可視光、および800nmから1300nmの波長の赤外光のためのカメラを含む。
【0016】
窓ガラスは好ましくは、ガラスおよび/またはポリマー、好ましくは平面ガラス、フロートガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、ポリメチルメタクリレート、および/またはそれらの混合物を含有する。窓ガラスは好ましくは、一枚安全ガラス(SPSG)または積層安全ガラス(LSG)を含む。
【0017】
センサアレイは好ましくは、60%超、好ましくは70%超の、可視光(VIS)および/または赤外線(IR)の光透過率を有する。
【0018】
センサアレイは好ましくは、不透明および/または着色の縁を有している。縁は両側とも縁ストリップまたは縁領域として構成されることが可能である。
【0019】
支持膜は好ましくは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリビニルブチラール(PVB)、および/またはポリエチル酢酸ビニル(EVA)、および/またはそれらの混合物および/または共重合体を含有する。
【0020】
支持膜は好ましくは、80%超、特に好ましくは90%超の、可視光(VIS)および/または赤外線(IR)の光透過率を有する。
【0021】
加熱可能被覆および/または電熱線は好ましくは、フッ素ドープ二酸化錫(F:SnO)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、銀、銅、錫、金、アルミニウム、鉄、タングステン、クロム、またはそれらの合金、および/または少なくとも1つの導電性有機ポリマーを含有する。
【0022】
加熱可能被覆は好ましくは、0.1μmから50μm、特に好ましくは1μmから10μmの層の厚さを有する。
【0023】
電気的接触手段は好ましくは、銀、銅、錫、金、アルミニウム、鉄、タングステン、クロム、またはそれらの合金、および/または少なくとも1つの導電性有機ポリマーを含有する。
【0024】
加熱可能膜は好ましくは、随意的に透明の静電防止の、吸水性の、親水性の、疎水性の、または疎油性および疎水性の被覆を含む。ポリエステル膜の親水性被覆の例は、欧州特許出願公開第1777251号明細書に見出される。親水性被覆の被覆溶液は、たとえば、90モル%のイソフタル酸および10モル%のスルホイソフタル酸ナトリウムのスルホポリエステル、ならびにいずれの場合も1重量%から5重量%の、スルホコハク酸ジエチルヘキシルナトリウム塩(AOT)などの界面活性剤を含有する。ハロゲン化炭化水素の、具体的には−CHF−、−CF−、および−CF−基の被覆は、疎油性、撥油性、または無極性炭化水素、および疎水性、撥水性の両方である被覆を可能にする。吸水性被覆は、たとえば、多糖、セルロース誘導体、およびポリエチレンオキシドなどの、膨潤性親水ポリマーを含む。
【0025】
加熱可能膜は好ましくは接着剤、好ましくはアクリル酸系接着剤、メチルメタクリレート接着剤、シアノアクリレート接着剤、ポリエポキシ、シリコーン接着剤、および/またはシラン架橋ポリマー接着剤、ならびにそれらの混合物および/または共重合体を含有する。加熱可能膜は好ましくは、自己接着膜を含む。
【0026】
カプセル封止は好ましくは、フロントガラスおよび/またはリアウィンドウの上部領域に、具体的には好ましくはカバーストリップ、日よけ、および/またはバンドフィルタの後に、取り付けられる。この構成において、光透過センサアレイのために、好ましくは窪みが配置される。
【0027】
カプセル封止は好ましくは、吸水性材料または乾燥剤、特に好ましくはシリカゲル、CaCl、活性炭、ケイ酸塩、ベントナイト、ゼオライト、および/またはそれらの混合物を含有する。乾燥剤は、カプセル封止の表面に組み込まれること、および/またはカプセル封止の開放レセプタクル内に配置されることが可能である。乾燥剤は好ましくは、カプセル封止の内部の空気との空気および水分の交換が可能なように配置されるが、しかし材料は飛び回ることはできず、固定されている。これは好ましくは、空気および水分透過性ポリマー膜の中に、または微細メッシュ網の中に、乾燥剤を封入することによって行われる。本発明は、加熱可能な、光透過センサアレイを備える窓ガラスを製造する方法をさらに含む。第一ステップにおいて、支持膜には、加熱可能被覆、印刷導体、メッシュ、および/または電熱線が設けられる。得られた加熱可能膜は、窓ガラスのセンサアレイ上に実装される。加熱可能膜の取り付けは好ましくは、自己接着膜として、または光透過性接着剤を使用して、実行される。ポリマー膜で作られた被覆層が、好ましくは加熱可能膜に塗布される。被覆層は好ましくは、PVB、EVA、PET、および/またはそれらの混合物を含有する。被覆層は好ましくは、支持膜および加熱可能被覆が被覆層を使用して窓ガラス表面上に積層されるように、張り出すように配置される。
【0028】
本発明は、自動車、船舶、航空機、およびヘリコプタにおける、本発明による加熱可能な光透過センサアレイを備える窓ガラスの使用をさらに含む。加熱可能な光透過センサアレイを備える窓ガラスは好ましくは、自動車のフロントガラスおよび/またはリアウィンドウとして使用される。
【0029】
以下において、本発明は、図面を参照して詳細に説明される。図面は決して本発明を制限しない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による窓ガラス(1)の平面図である。
【図2】本発明による加熱可能な光透過センサアレイ(2)を備える窓ガラス(1)の好適な実施形態の断面図である。
【図3】加熱可能な光透過センサアレイ(2)の断面図である。
【図4】加熱可能な光透過センサアレイ(2)の別の断面図である。
【図5】加熱可能な光透過センサアレイ(2)の好適な実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、本発明による窓ガラス(1)の平面図を示す。加熱可能膜(3)は、光透過センサアレイ(2)上に配置されている。光透過センサアレイ(2)は、図2に示されるセンサ(7)に、関連する光および電磁データまたは信号を提供する窓ガラス(1)の部分を含む。これは、関連する光および電磁信号の高透過率を有する窓ガラス(1)または挿入窓ガラス部分のいずれの部分であってもよい。加熱可能膜(3)は、たとえば自動車バッテリなどの動力源に接続されている、電気的接触手段(4)に接続されている。
【0032】
図2は、加熱可能な光透過センサアレイ(2)を備える、本発明による窓ガラス(1)の好適な実施形態の、図1におけるIからI’の窓ガラスの高さに沿った断面を示す。光透過センサアレイ(2)の領域において、加熱可能膜(3)は、窓ガラス(1)の内面に配置されている。光透過センサアレイ(2)に向けて配向されたセンサ(7)は、光透過センサアレイ(2)上に実装されたカプセル封止(6)の内部に配置されている。乾燥剤(8)は、カプセル封止(6)の内部に配置されている。乾燥剤(8)は好ましくは、カプセル封止(6)の表面に組み込まれている。
【0033】
図3は、加熱可能な、光透過センサアレイ(2)の断面を示す。加熱可能膜(3)は、光透過センサアレイ(2)上に、電気的接触手段(4)とともに配置されている。加熱可能膜(3)は、支持膜(3a)、および、支持膜(3a)の光透過センサアレイ(2)と反対の側に、加熱可能被覆(3b)および/または電熱線(3c)を含む。これらには、化学的蒸着(CVD)または陰極スパッタリング(スパッタリング)のような物理的蒸着(PVD)などの、従来技術が適用され得る。
【0034】
図4は、加熱可能な、光透過センサアレイ(2)の別の実施形態の断面を示す。電気的接触手段(4)を備える加熱可能膜(3)は、光透過センサアレイ(2)上に配置されている。加熱可能膜(3)は、支持膜(3a)、および、支持膜(3a)の光透過センサアレイ(2)に対向する側に、加熱可能被覆(3b)および/または電熱線(3c)を含む。これらには、化学的蒸着(CVD)または陰極スパッタリング(スパッタリング)のような物理的蒸着(PVD)などの、従来技術が適用され得る。
【0035】
図5は、加熱可能な、光透過センサアレイ(2)の好適な実施形態の断面を示す。電気的接触手段(4)を備える加熱可能膜(3)は、光学窓ガラス部分上に配置されている。加熱可能膜(3)は、支持膜(3a)および加熱可能被覆(3b)および/または電熱線(3c)を含む。ポリマー膜で作られた被覆層(3d)は、加熱可能被覆(3b)および/または電熱線(3c)上に配置されている。被覆層(3d)は好ましくは、支持膜(3a)および加熱可能被覆(3b)が窓ガラス表面(1、2)上の被覆層(3d)の上に積層および取り付けられるように、張り出すように配置される。被覆層(3d)は、静電防止の、親水性の、疎水性の、または疎油性および疎水性の被覆(3e)を含有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱可能な、光透過センサアレイを備える窓ガラスであって、
a)窓ガラス(1)と、
b)窓ガラス(1)の表面上の少なくとも1つの光透過センサアレイ(2)と、
c)光透過センサアレイ(2)上に取り付けられた少なくとも1つの加熱可能膜(3)であって、少なくとも
c1.支持膜(3a)と、
c2.支持膜(3a)上の加熱可能被覆(3b)、印刷導体、メッシュ、および/または電熱線(3c)と、を含む少なくとも1つの加熱可能膜(3)と、
d)加熱可能被覆(3b)および/または電熱線(3c)上に取り付けられた少なくとも1つの電気的接触手段(4)と、
e)光透過センサアレイ(2)上または加熱可能膜(3)上に取り付けられたカプセル封止(6)、およびカプセル封止(6)内に取り付けられたセンサ(7)と、を少なくとも含む窓ガラス。
【請求項2】
窓ガラス(1)が、ガラスおよび/またはポリマー、好ましくは平面ガラス、フロートガラス、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、またはポリメチルメタクリレート、および/またはそれらの混合物を含有する、請求項1に記載の窓ガラス。
【請求項3】
センサアレイ(2)が、60%超、好ましくは70%超の、可視光および/または赤外線の透過率を有する、請求項1または2のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項4】
センサアレイ(2)が、不透明および/または着色の縁を有している、請求項1から3のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項5】
支持膜(3a)が、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルブチラール、および/またはポリエチル酢酸ビニル、それらの混合物、ブロック重合体、および/または共重合体を含有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項6】
支持膜(3a)が、80%超、好ましくは90%超の、可視光および/または赤外線の透過率を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項7】
加熱可能被覆(3b)および/または電熱線(3c)が、フッ素ドープ二酸化錫、錫、ドープ酸化インジウム、銀、銅、錫、金、アルミニウム、鉄、タングステン、クロム、またはそれらの合金および/または導電性有機ポリマーを含有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項8】
加熱可能被覆(3b)が、0.1μmから50μm、好ましくは1μmから10μmの層の厚さを有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項9】
電気的接触手段(4)が、銀、銅、錫、金、アルミニウム、鉄、タングステン、クロム、および/またはそれらの合金、および/または導電性有機ポリマーを含有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項10】
加熱可能膜(3)が、静電防止の、吸水性の、親水性の、疎水性の、または疎油性および疎水性の被覆を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項11】
加熱可能膜(3)が、接着剤、好ましくはアクリル酸系接着剤、メチルメタクリレート接着剤、シアノアクリレート接着剤、ポリエポキシ、シリコーン接着剤、および/またはシラン架橋ポリマー接着剤、ならびにそれらの混合物および/または共重合体を含有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項12】
カプセル封止(6)が、窓ガラスの上部領域内、好ましくはカバーストリップの後に配置されている、請求項1から11のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項13】
カプセル封止(6)が、乾燥剤(8)、好ましくはシリカゲル、CaCl、活性炭、ケイ酸塩、ベントナイト、ゼオライト、および/またはそれらの混合物を含有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の窓ガラス。
【請求項14】
加熱可能な、光透過センサアレイを備える窓ガラスを製造する方法であって、
a)加熱可能被覆、印刷導体、メッシュ、および/または電熱線(3c)を備える支持膜(3a)を含む加熱可能膜(3)が窓ガラス(1)の表面のセンサアレイ(2)上に取り付けられ、
b)加熱可能膜(3)が電気的接触手段(4)を備え、
c)センサ(7)を備えるカプセル封止(6)が加熱可能膜(3)上に取り付けられる、方法。
【請求項15】
自動車、船舶、航空機、およびヘリコプタにおける、好ましくは自動車のフロントガラスおよび/またはリアウィンドウとしての、請求項1から13のいずれか一項に記載の加熱可能な、光透過センサアレイを備える窓ガラスの、使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−530646(P2012−530646A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516696(P2012−516696)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【国際出願番号】PCT/EP2010/058805
【国際公開番号】WO2010/149649
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】