説明

加熱調理器

【課題】グリル装置を備えた加熱調理器において、使い勝手を損なうことなく、グリル扉を幼児等がうっかり触っても熱くない加熱調理器を提供すること。
【解決手段】前板保持部材17は、グリル扉15を構成する上で最低限必要なネジ止め用の穴20もしくは受け皿14との嵌着用の開口21、またはグリル扉15にパッキン22等を配した場合の嵌合用の穴23を除いて、特に内部の調理状態を確認するための覗き窓などの開口24および穴を極力少なくし、グリル扉15の略全域に渡ってグリル扉前板16と前板保持部材17の間に所定の間隔25の空気断熱層26を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭の台所や業務用の厨房等で使用される、グリル装置を備えた加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種の加熱調理器におけるグリル装置(ロースター部)の概略構成は、グリル装置内に調理庫を配設し、調理物を載せる網を載置した受け皿を収納して、調理庫に臨ませたヒーターよって加熱調理を行なうものである。
【0003】
図3(b)は、特許文献1に記載された従来の加熱調理器のグリル扉の詳細を示す断面図である。図3(b)に示すようにグリル装置の開口部に設けられた扉は、内部の調理状態を確認するようガラス製の覗き窓24を有するように構成されることが殆どであり、加熱調理時の調理庫内の熱気をさえぎるのはこの扉が有するガラス一枚というものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−83037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、グリル装置(ロースター部)の扉は、特にヒーターに熱せられて熱くなるため、取扱い説明書にその旨を記載するとか、扉に「高温注意」等の文字を印刷して注意をうながす等の対策を講じるのが一般的であった。
【0005】
しかしながら、文字の読めない幼児等はグリル使用中あるいは使用直後の扉が熱い時に触ってしまう可能性があり、特に内部の調理状態を確認するよう、扉はガラス製で覗き窓を有する場合が殆どで、この場合加熱調理中にヒーターから受ける熱が直接ガラス外面に伝わる為、扉の内ではこの覗き窓の部分が最も熱くなり易い部分である。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、使い勝手を損なうことなく、グリル装置の扉を幼児等がうっかり触っても熱くない加熱調理器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、外郭を構成する本体と、被加熱調理容器を載置する天板と、前記天板の下方に位置する加熱手段と、前記本体の内部に配されたグリル装置と、前記グリル装置の開口を覆い開閉自在に配されたグリル扉とを備え、前記グリル扉は前面を構成する耐熱性のガラスから成るグリル扉前板と、前記グリル扉前板を保持する金属製の前板保持部材と、グリル扉を開閉する際に持ち手となるグリル把手とから構成し、前板保持部材はグリル扉を構成する上で最低限必要なネジ止め用の穴もしくは嵌着用の開口、またはグリル扉にパッキン等を配した場合の嵌合用の穴を除き、特に内部の調理状態を確認するための覗き窓などの開口および穴を極力少なくして、グリル扉の略全域に渡ってグリル扉前板と前板保持部材の間に所定の間隔の空気断熱層を設けたものである。
【0008】
この空気断熱層を設けることにより、グリル使用中あるいは使用直後においても、加熱調理時の調理庫内の熱気を遮断し、グリル扉が熱くなることを防止するため安全性がより一層高まるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の加熱調理器は使い勝手を損なうことなく、グリル使用中あるいは使用直後においてグリル扉が熱くなることを防止し、グリル扉を幼児等がうっかり触っても熱くない加熱調理器を実現できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第1の発明は、外郭を構成する本体と、被加熱調理容器を載置する天板と、前記天板の下方に位置する加熱手段と、前記本体の内部に配されたグリル装置と、前記グリル装置の開口を覆い開閉自在に配されたグリル扉とを備え、前記グリル扉は前面を構成する耐熱性のガラスから成るグリル扉前板と、前記グリル扉前板を保持する金属製の前板保持部材と、グリル扉を開閉する際に持ち手となるグリル把手とから構成し、前板保持部材はグリル扉を構成する上で最低限必要なネジ止め用の穴もしくは嵌着用の開口、またはグリル扉にパッキン等を配した場合の嵌合用の穴を除き、特に内部の調理状態を確認するための覗き窓などの開口および穴を極力少なくして、グリル扉の略全域に渡ってグリル扉前板と前板保持部材の間に所定の間隔の空気断熱層を設けたものである。
【0011】
この空気断熱層を設けることにより、グリル使用中あるいは使用直後においても、加熱調理時の調理庫内の熱気を遮断し、グリル扉が熱くなることを防止するため安全性がより一層まるものである。
【0012】
第2の発明は、特に第1の発明のグリル扉を、グリル扉前板と前板保持部材の間に少なくとも一枚以上の遮熱板を設けたことにより、さらに加熱調理時の調理庫内の熱気を遮断するとともに、空気断熱層内での熱の滞留を抑えることによって熱伝達を低減し、さらには輻射熱も遮断し、より熱が伝わりにくい構成となり、さらに安全性がより一層高まるもののである。
【0013】
第3の発明は、特に第1および第2の発明のグリル扉、グリル扉前板を樹脂で構成したことにより、触れたときの熱の伝わり方を抑えるものである。
【0014】
一般的に人間の体の熱伝導率はほぼ水と同じ(水:0.6W/(m・K))と考えられ、それに比べて金属やガラスは熱伝導率(例えば、鉄:84W/(m・K)、ガラス:1W/(m・K))が高く、樹脂は熱伝導率(例えば、ポリカーボネート:0.19W/(m・K)、塩化ビニール:0.16W/(m・K))が低いため、触れたときでも熱は伝わりにくく、安全性がより一層高まるものである。
【0015】
特に、電気製品の場合は一般的に外郭の温度上昇については、人が容易に触れる恐れがあるもので、金属製のもの、陶磁器製のもの及びガラス製のものについては85℃以下、その他のものについては100℃以下と、外郭に使用される材質によって基準が分かれるものであり、金属製のもの、陶磁器製のもの及びガラス製のものについては注意が必要である。
【0016】
ただし、従来のグリル装置については、内部の調理状態を確認できるよう、グリル扉はガラス製の覗き窓を有する場合が殆どで、通例的にこの覗き窓部分は高温になることが認知されており、対象外とするものである。
【0017】
また、第1〜第2の発明においてグリル扉は、グリル扉前板に伝わる温度を構成的に低減していることから、グリル扉前板に用いる樹脂に要求される耐熱温度は比較的低くてもよく、高耐熱性で高価な樹脂(例えば、ポリフェニレンサルファイトやポリエステル、ポリブチルテレフタレートといった一般的にエンプラと呼ばれる樹脂)を使用する必要がない分、使用者に安価な製品を提供することができる。
【0018】
また、グリル扉前板に樹脂を使うことでガラス製などよりは、グリル扉全体として軽量化が図れ、調理物の出し入れやお手入れ時等の使い勝手がよくなるものである。
【0019】
また、グリル扉前板に使用する樹脂を難燃性の樹脂で構成することによれば、さらに安全性がより一層高まるものである。
【0020】
第4の発明は、特に第3の発明のグリル扉に、グリル扉前板の裏に金属製の前板補強板を設けたことにより、グリル扉前板に樹脂を用いたことによるグリル扉全体の強度低下を補うとともに、熱硬化性の樹脂ならば特に問題はないが熱可塑性の樹脂を用いた場合には、熱によって樹脂が軟化しグリル扉全体の強度低下を起こすことを防止することができる。
【0021】
また、第2の発明と同様にこの前板補強板が遮熱板と同様の役割を果たすものであり、さらなる温度低減、そしてさらに安全性がより一層高まるものである。
【0022】
第5の発明は、特に第1〜第4の発明のグリル扉は、グリル扉前板の表面に所定の凹凸設けたことにより、触れたときの接触面積を減少させることと、接触熱抵抗を大きくし熱の伝わりを低減するものである。
【0023】
グリル扉前板が樹脂の場合は、一般的にシボ加工といわれるもの、もしくは、ディンプルや溝によって凹凸を設けるものである。グリル扉前板がガラス製の場合は、一般的に梨地模様やすりガラス調といわれるものや、樹脂と同様にディンプルや溝によって凹凸を設けるものである。
【0024】
ここで接触熱抵抗とは、固体同士の接触面が完全に密着しないことにより生じる熱抵抗であり、熱伝導の低い空気(空気:0.022W/(m・K))が介在することによって大きくなり、本発明のように凹凸を設けることによって、触れた部分に空気が介在することで、熱は伝わりにくく、安全性がより一層高まるものである。
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。
【0026】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の外観を示す斜視図である。以下、図面を用いて説明する。
【0027】
尚、本実施の形態は天板下方に配した加熱手段が電磁誘導加熱式のものについてのものであるが、本発明がこの方式に限定されるものではない。
【0028】
図1において、外郭を構成する本体1の天面には、被加熱調理容器を載置する天板2が配されている。天板2は高耐熱性のガラス等を用い、電磁誘導によって加熱されない材質で構成されている。
【0029】
トップフレーム3は、天板2の外周を囲み、本体1の天面の一部もしくは殆ど全部を構成しており、天板2を介して伝わる被加熱調理容器からの熱に十分耐え、かつ外観部品として見栄えがよく、腐食にも強いステンレスやホーロー処理鋼板等の金属から成っている。
【0030】
トップフレーム3に形成された操作部4の内部には、後述する操作部ユニット等が配設されている。
【0031】
図2は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器の主要構成部品を示す分解斜視図である。但し、実施の形態の説明に不要な構成部分については主要構成であっても省略している。
【0032】
図2において、天板2の下方には誘導加熱コイル5が近接して設けられている。誘導加熱コイル5はコイルケース6に収納され、本体1内の所定の位置に保持されている。
【0033】
誘導加熱コイル5には電源回路7によって高周波電力が供給される。誘導加熱コイル5及び電源回路7は冷却ファン8の送風によって冷却される。
【0034】
トップフレーム3の操作部4下方に配設された操作部ユニット9は、外部操作により機器の運転を制御するための信号入力部、及び機器の運転状態を表示する表示部等を有する制御回路等を収納している。
【0035】
本体1内には略箱形状のグリル装置10が配設されており、グリル装置10内に調理庫11および調理庫11内に発熱部を臨ませたグリルヒーター12よって加熱調理を行なう。
【0036】
調理庫11内には、調理物を載せる焼網13を載置した受け皿14を収納してある。
【0037】
グリル使用時はグリル装置10の開口を覆うグリル扉15は受け皿14に嵌着されており、グリル扉15と受け皿14は連動して前後に摺動する。なお、本構成はグリル装置に関する一例を示すものであり、本発明がこの方式に限定されるものではない。
【0038】
グリル扉15は、前面を構成する耐熱性のガラスから成るグリル扉前板16と、グリル扉前板16を保持する金属製の前板保持部材17と、金属等に対して熱伝導率の低い樹脂等により形成され、グリル扉15を開閉する際に持ち手となるグリル把手18や、グリル扉15の上方に配し、金属等に対して熱伝導率の低い樹脂等により形成され、調理物の出し入れのときに直接金属製の前板保持部材17に触れないよう設置した扉保護枠19等で構成されている。
【0039】
図3(a)は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器のグリル扉の詳細図を示すものである。図3(b)は従来の加熱調理器のグリル扉の詳細を示す断面図である。
【0040】
図3において、前板保持部材17は、グリル扉15を構成する上で最低限必要なネジ止め用の穴20、もしくは受け皿14との嵌着用の開口21、またはグリル扉15にパッキン22等を配した場合の嵌合用の穴23を除いて、特に内部の調理状態を確認するための覗き窓などの開口24(図3(b))および穴を極力少なくし、グリル扉15の略全域に渡ってグリル扉前板16と前板保持部材17、の間に所定の間隔25の空気断熱層26を設けたものである。
【0041】
図4(a)は、本発明の第1の実施の形態における加熱調理器のグリル装置の詳細を示す断面図であり、(b)は従来の加熱調理器のグリル装置の詳細を示す断面図である。
【0042】
図4において、グリルヒーター12の加熱が開始されると、調理庫11内の中心部27の温度は約270〜300℃に保たれる。図4の(b)に示す従来の構成では、前面を構成する耐熱性のガラスから成るグリル扉前板16の庫内28側の温度は約170〜200℃で安定し、グリル扉前板16の外面29側の温度については約130〜150℃を示し、直接触れられる温度とは言い難い。
【0043】
しかしながら図4(a)に示す本発明の構成によれば、同様にグリルヒーター12の加熱が開始されると、調理庫11内の中心部27の温度は約270〜300℃に保たれ、前板保持部材17の庫内28側の温度は、空気断熱層26を設けたことにより、従来の構成のような外面側への放熱が少ないため、若干温度が上昇し、約200〜230℃で安定するが、ここで所定の間隔25を実験的に約10mmとした場合は、空気断熱層26の断熱効果によって、グリル扉前板16の外面29側の温度は約50〜80℃を示す。
【0044】
特に、電気製品の場合は一般的に外郭の温度上昇については、人が容易に触れる恐れがあるもので、金属製のもの、陶磁器製のもの及びガラス製のものについては85℃以下という基準があるが、本発明によってこの基準を満足することができ、より安全性の高い加熱調理器を提供することができる。
【0045】
なお、この温度上昇値については、実験によって得られた値の一例であり、この数字によって本発明の効果が制限を受けるものではない。
【0046】
また、本発明によれば、内部の調理状態を確認する覗き窓がなくなり、焼き具合の確認のためにはいちいちグリル扉を開けざるを得ないが、ここで特に詳細な説明はしないが例えば、グリルヒーター12を上下に設置して両面焼きのグリル装置とすれば、焼き具合の確認が少なくなり、使い勝手は向上するものである。
【0047】
また、本体にタイマー機能を設ければ、このタイマー機能にて焼き上がり時間を好みに合わせて設定することができ、使い勝手がさらに向上するものである。また、さらに自動調理機能を設ければ、適度な焼き加減に自動で調理してくれるため、使い勝手がさらに向上するものである。
【0048】
(実施の形態2)
図5は、本発明の第2の実施の形態における加熱調理器のグリル扉の詳細を示す断面図であり、特に第1の実施の形態におけるグリル扉15において、グリル扉前板16と前板保持部材17の間に少なくとも一枚以上の遮熱板30を設けて仕切ることによって空気断熱層26内での熱の滞留を抑え、熱伝達を低減し、さらには輻射熱も遮断し、より熱が伝わりにくい構成となり、さらに安全性が一層高まるものである。
【0049】
また、特に第1および第2の実施の形態におけるグリル扉15において、グリル扉前板16を樹脂で構成したことにより、触れたときの熱の伝わり方を抑えるものである。
【0050】
なお、第1および第2の実施の形態によれば、グリル扉前板16に伝わる温度をすでに低減していることから樹脂に要求される耐熱温度も低くてよく、高耐熱性で高価な樹脂(例えば、ポリフェニレンサルファイトやポリエステル、ポリブチルテレフタレートといった一般的にエンプラと呼ばれる樹脂)を使用する必要がない分、使用者に安価な製品を提供することができる。
【0051】
例えば、耐薬品性のよいポリプロピレン樹脂や、装飾性のよいポリカーボネート樹脂、成形性のよいABS樹脂等があげられるが、特に限定するものではない。
【0052】
また、樹脂を使うことでガラスなどよりはグリル扉15の軽量化が図れ、調理物の出し入れやお手入れ時等の使い勝手がよくなるものである。
【0053】
(実施の形態3)
図6は、本発明の第3の実施の形態における加熱調理器のグリル扉の詳細を示すもので
あり、特に第2の実施の形態におけるグリル扉15において、グリル扉前板16を樹脂で構成した場合に、そのグリル扉前板16の裏に金属製の前板補強板31を設けたものである。
【0054】
グリル扉前板16に樹脂を用いたことによるグリル扉15全体の強度低下を補うとともに、熱硬化性の樹脂ならば特に問題はないが熱可塑性の樹脂を用いた場合は、熱によって樹脂が軟化しグリル扉15全体の強度低下を起こすことを防止することができる。
【0055】
また、この前板補強板31が遮熱板30と同様の役割を果たすものであり、さらなる温度低減、そしてさらに安全性がより一層高まるものである。
【0056】
また、この前板補強板31は、ビードを配したり、波板状に折り曲げをつけたりすることによってさらに強度を増すことができる。
【0057】
また、特に第1および第3の実施の形態におけるグリル扉15において、グリル扉前板16の表面に所定の凹凸設けたことにより、触れたときの接触面積を減少させることと、接触熱抵抗を大きくし熱の伝わりを低減するものである。
【0058】
樹脂の場合は、一般的にシボ加工といわれるものもしくは、ディンプルや溝によって凹凸を設けるものである。
【0059】
ガラスの場合は、一般的に梨地模様やすりガラス調といわれるものや、樹脂と同様にディンプルや溝によって凹凸を設けるものである。
【0060】
特に、この凹凸の間隔は当然接触する指の大きさよりも小さいことが前提となり、特に幼児を対象に考えた場合は、一般的に言われる幼児の指の大きさが直径で約5mm程度であり、最低限2〜3点の接触点を設ける場合、間隔は約2.5〜1.66mmとなる。ただし、この大きさによって本発明の効果が制限を受けるものではなく、あくまでも一例を示すものである。
【0061】
したがって、本発明のように凹凸を設けることによって、触れたときでも熱は伝わりにくく、安全性がより一層高まるものである。
【0062】
ここで、本発明の各実施の形態においてはグリル扉の持ち手となるグリル把手をグリル扉の下部に設けたものであるが、グリル扉の上部に設けたものであっても同様の効果を発揮することは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上のように、本発明にかかる加熱調理器は、グリル加熱室を備えた加熱調理器において、使い勝手を損なうことなく、グリル扉を幼児等がうっかり触っても熱くない加熱調理器を提供できるもので、グリルの加熱手段やグリル以外の調理機能に係わらず加熱調理器全般に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態1における加熱調理器の外観を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における加熱調理器の主要構成部品を示す分解斜視図
【図3】(a)本発明の実施の形態1における加熱調理器のグリル扉の詳細図(b)従来の加熱調理器のグリル扉の詳細を示す断面図
【図4】(a)本発明の実施の形態1における加熱調理器のグリル装置の詳細を示す断面図(b)従来の加熱調理器のグリル装置の詳細を示す断面図
【図5】本発明の実施の形態2における加熱調理器のグリル扉の詳細を示す断面図
【図6】本発明の実施の形態3における加熱調理器のグリル扉の詳細を示す断面図
【符号の説明】
【0065】
1 本体
2 天板
5 誘導加熱コイル
6 コイルケース
7 電源回路
8 冷却ファン
10 グリル装置
15 グリル扉
16 グリル扉前板
17 前板保持部材
18 グリル把手
20 ネジ止め用の穴
21 嵌着用の開口
22 パッキン
23 嵌合用の穴
24 覗き窓などの開口
25 所定の間隔
26 空気断熱層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外郭を構成する本体と、被加熱調理容器を載置する天板と、前記天板の下方に位置する加熱手段と、前記本体の内部に配されたグリル装置と、前記グリル装置の開口を覆い開閉自在に配されたグリル扉とを備え、前記グリル扉は前面を構成する耐熱性のガラスから成るグリル扉前板と、前記グリル扉前板を保持する金属製の前板保持部材と、グリル扉を開閉する際に持ち手となるグリル把手とから構成し、前板保持部材はグリル扉を構成する上で最低限必要なネジ止め用の穴もしくは嵌着用の開口、またはグリル扉にパッキン等を配した場合の嵌合用の穴を除き、特に内部の調理状態を確認するための覗き窓などの開口および穴を極力少なくして、グリル扉の略全域に渡ってグリル扉前板と前板保持部材の間に所定の間隔の空気断熱層を設けたことを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
グリル扉は、グリル扉前板と前板保持部材の間に少なくとも一枚以上の遮熱板を設けたことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
グリル扉は、グリル扉前板を樹脂で構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
グリル扉は、グリル扉前板の裏に金属製の前板補強板を設けたことを特徴とする請求項3に記載の加熱調理器。
【請求項5】
グリル扉は、グリル扉前板の表面に所定の凹凸を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−213684(P2009−213684A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−60658(P2008−60658)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】