説明

動画コンテンツを含むドキュメントを閲覧及び印刷するための情報出力方法、装置及びプログラム

【課題】動画を含むドキュメントの印刷又は表示をするシステム、方法に関わる問題を解決する。
【解決手段】ドキュメントを取得し(120)、ドキュメントに含まれる動画コンテンツを識別し(130)、動画コンテンツを、動画コンテンツを識別する識別子を含む代替物に置き換え(150)、第一の媒体上でユーザに代替物を含むドキュメントを提供し(160)、識別子の提供に応答して、動画コンテンツの表示に適した第二の媒体上で動画の形式でユーザに表示すべく動画コンテンツを保持する(170)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してドキュメントを印刷し表示する情報出力方法及びシステムに関し、より詳しくは、動画コンテンツを含むドキュメントを印刷し表示する情報出力方法、装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットで利用可能なドキュメントにおいて、動画を含むものが増えてきている。例えば、各種ウェブサイトのチュートリアルページには、特定のデバイスの動作方法に関するユーザ理解を助ける短い動画が添付されていることが多い。チュートリアルドキュメントの大部分がテキストであるため、ユーザはドキュメントを印刷すると考えられる。場合により、ユーザはオリジナルのオンラインバージョンが消失することを恐れ、あるいは法的な理由から、アーカイブの目的でページ又はドキュメントを印刷する。ウェブドキュメントの他にも、表示スライド、ワードプロセシングドキュメント及びポータブルドキュメントフォーマット(PDF)ドキュメントに動画コンテンツが含まれることがある。しかしながら、ドキュメントに含まれる動画効果には、ドキュメント印刷時に発生しうる問題が含まれている。更に、埋め込み動画の表示には、携帯機器のように表示能力に制限のある媒体表示デバイスで利用できない追加のリソースを必要とすることがある。
【0003】
よく行われているようにユニフォームリソースロケータ(URL)がドキュメントと共に印刷されると仮定すると、ユーザはインターネットで利用可能なデバイスを用いて動画を含むドキュメントのオンラインバージョンに再アクセスする。しかし、この方法でも動画を含むパスを検出するにはいくらかの手間を要する。
【0004】
コンピュータ表示ソフトウェアにより生成される、動画を含む表示スライドにも課題はある。ドキュメントの印刷バージョンでは、動画は1枚のスライドに重ねて印刷され、そうでなければ混乱を来す。動画の印刷に関する問題を緩和するための市販のソフトウェアでは、ドキュメント自体のフォーマット化問題が発生する。新しいバージョンのオンライン表示ツールでは、ユーザが表示中にオンラインビデオを埋め込むことは容易なこととなった。動画の他に、製品やソフトウェアデモンストレーションの短い埋め込みビデオクリップ又は会議のクリップはますます一般的なものとなっている。しかし、従来の印刷デバイスは、この豊富なコンテンツの表示を作成できない。
【0005】
ある既存のシステムは、ビデオコンテンツの印刷バージョンを提供する。非特許文献1に開示されるシステムでは、テレビ放送又は記録されたビデオと対話するためのビデオペーパーと呼ばれる紙ベースのインタフェースを提供する。ビデオペーパーの目的は、新聞事業のために設計されたフォーマットガイドラインに沿ってマルチメディアコンテンツの判読可能な紙バージョンを作成することにある。ビデオペーパーはビデオファイルを分析し、その目的は、重要なキーフレームを有するドキュメントを作成するため、光学式文字認識(OCR)を通じてあるいは音声のテキスト化すなわちキャプショニングを利用して、フレームから重要なキーフレーム及びテキストを抽出することにある。ユーザがオリジナルビデオ内の対応するセクションを迅速に検索できるように、コードが各キーフレームに隣接して印刷される。従ってビデオペーパーはビデオのスキミングのためのナビゲーションエイドとして紙を利用する。この技術はテレビ放送又はビデオ録画用に開示されたもので、ウェブサイトで利用可能なドキュメント、表示スライド、ワードプロセシングドキュメント、PDFドキュメント又は電子ブック(e−book)において利用可能なドキュメントに関連していない。更に、ドキュメント全体がビデオファイルであり、ソフトウェアは異なるファイル形式内からビデオクリップを検出する必要はない。
【0006】
ユーザがアクセス可能な一定のタイプのデジタルコンテンツを記憶する指定されたウェブサイトが利用できる。バーコードはデジタルコンテンツにリンクする1つの従来の手段である。他の従来システムと同様に、ビデオペーパーはデジタルアーチファクトにリンクするためにバーコードを利用する。ビデオペーパーにおいてバーコードは各抽出されたキーフレームに隣接して印刷され、該キーフレームから開始されるビデオの部分にこのバーコードを利用してアクセスできる。別の例として、書籍に関する国際標準図書番号(ISBN)コードはオンライン書店における当該書籍の説明にリンクするために利用できる。デジタルビデオディスク(DVD)バーコードはインターネットムービーデータベース(IMDB)ウェブサイトへリンクするために利用できる。ユーザが所与のビデオに関するバーコード及びサムネイルを含むPDFドキュメントを生成することを可能とするウェブサイトも存在する。
【0007】
印刷する前に動画コンテンツを削除するために一定の従来の方法が利用できる。例えば、ソフトウェアツールはインクを節約するグリーンプリンティングに利用可能である。グリーンプリンティングソフトウェアは印刷出力をプレビューし、行数の少ないページや大きな着色領域を含むページなど、インクを消耗するコンテンツを自動的に削除する。閲覧者にドキュメントを表示する前にウェブドキュメントから広告を削除するために利用可能なソフトウェアツールも存在する。広告を削除するソフトウェアによってブロックされるURLのレジストリを提供するウェブサイトが存在する。広告を削除するソフトウェアは、広告の既知のリスト又はソースURLのレジストリを参照することで、ウェブページから自動的に広告を削除する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】ジェイ・グレアム(J.Graham)及びジェイ・ジェイ・ハル(J.J.Hull)、「Video Paper:A Paper−Based Interface for Skimming and Watching Video(ビデオペーパー:ビデオのスキミング及び閲覧のための紙ベースのインタフェース)」、アメリカ カリフォルニア州ロサンゼルス、家電に関する国際会議(International Conference on Consumer Electronics)、2002年6月16日〜18日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このような従来の方法においては削除目的の素材は静的なものであり、あるいは既存のリストを参照することによって識別されるものである。更に、このような従来の方法はウェブページにおいてのみ有効であり、ワードプロセシング、スライド表示又はPDFドキュメントなど他のタイプのドキュメントには利用できない。また、これらの方法は、目的の素材を保存したり表示したりすることではなく、目的の素材を削除することにのみ関連している。
【0010】
また、上述の従来の方法は、種々のタイプのドキュメントに埋め込まれたビデオコンテンツを含む動画コンテンツの印刷に関する課題に取り組む。動画を含むドキュメントに関する別の問題は、ドキュメントが印刷されるか否かに関わらずユーザにドキュメントを表示することにある。例えば、携帯電話はページ内の動画の閲覧に必要なレンダリングエンジンを有さないことがあるため、携帯電話からウェブページへのアクセスは速度がかなり遅い場合やアクセスが不可能である場合がある。別の例として、電子ブック上でユーザに表示されるドキュメントの場合、電子ブックの現在のハードウェアは高速のリフレッシュレートや音声の再生を考慮していない。従って、これらのインタフェース上でドキュメントの動画コンテンツを表示するだけで問題を生じることがある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、入出力手段によりドキュメントを取得し、識別手段により、前記ドキュメントに含まれる動画コンテンツを識別し、置換手段により、前記動画コンテンツを、前記動画コンテンツを識別する識別子を含む代替物に置き換え、 ドキュメント提供手段により、第一の媒体上で前記代替物を含む前記ドキュメントを提供し、保持手段により、前記識別子の提供に応答して、前記動画コンテンツの表示に適した第二の媒体上で動画の形式で表示すべく前記動画コンテンツを保持する、 ことを含む情報出力方法が提供される。
【0012】
前記ドキュメントは、ウェブページ、ワードプロセシングドキュメント、スライド表示ドキュメント及びPDFドキュメントからなる群より選択されてもよい。
【0013】
前記動画コンテンツは、ビデオファイル、ビルドアップ動画及びハイパーリンクからなる群より選択されてもよい。
【0014】
前記動画コンテンツは、フラッシュ動画、スライド表示動画、スライド表示ビルドアップ、AGIF、ビデオファイル、FLVファイル、SWFファイル、及びワードプロセシングファイルにおけるMOVへのハイパーリンクを含む動画コンテンツ又はAVIファイルへのリンクからなる群より選択されてもよい。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、上記第1の態様において、前記代替物は、動画コンテンツのキーフレーム及び漫画形式のレンダリングからなる群より選択された静止画像を含んでもよい。
【0016】
本発明の第3の態様によれば、上記第1の態様において、前記識別することは、前記ドキュメントのドキュメントオブジェクトモデルを分析することを含んでもよい。
【0017】
本発明の第4の態様によれば、上記第1の態様において、前記識別手段は、前記動画コンテンツを再生し、前記動画コンテンツが再生される時の画面画素または音声コンテンツを捕捉する、ことを含んでもよい。
【0018】
本発明の第5の態様によれば、上記第1の態様において、前記動画コンテンツは、前記動画コンテンツを生成するストリームから再生可能なコピーを直接捕捉することにより前記保持手段に保持されるか、又はインタラクティブな動画の画面再生を通じて前記保持手段に保持されてもよい。
【0019】
本発明の第6の態様によれば、上記第1の態様において、前記保持手段は、ドキュメントの元の保存場所、前記動画コンテンツのコピーを保持するサーバ、及びユーザに前記ドキュメントを表示するサーバからなる群から選択されてもよい。
【0020】
本発明の第7の態様によれば、上記第1の態様において、前記動画コンテンツは、前記ドキュメントの提供と同期してユーザデバイスに送信されてもよい。
【0021】
本発明の第8の態様によれば、上記第1の態様において、更に、前記識別子の入力に応答して、前記第二の媒体上で前記動画コンテンツを表示することを含んでもよい。
【0022】
本発明の第9の態様によれば、上記第1の態様において、前記代替物を含む前記ドキュメントは、印刷プレビューであってもよく、更に、印刷コマンドを受け取ることに応答して、前記印刷プレビューを印刷することを含んでもよく、前記入出力手段は、前記印刷プレビューの表示時点において、前記代替物で置き換えられる動画コンテンツをユーザに選択させる入力を受け付け、前記ドキュメント提供手段は、該入力に応じて前期代替物の使用が選択された動画コンテンツの前記前記代替物を含む前記ドキュメントを提供することを含んでもよい。
【0023】
更に、前記ドキュメント中に埋め込まれた全ての動画コンテンツを、前記動画コンテンツへの対応するリンク及び対応するメタデータ情報と共にインデックスページにリストすることを含んでもよい。
【0024】
本発明の第10の態様によれば、上記第1の態様において、前記識別手段は、更に、性質、外観、起点及び画素アクティビティの少なくとも一つを含む動画特性に基づいて前記動画コンテンツをランク分けすることを含んでもよく、前記性質は、静的又は動画性質を含んでもよく、前記外観は、アスペクト比、サイズ及び位置を含んでもよく、前記起点は、参照されたURLを含んでもよく、前記画素アクティビティは、前記ドキュメント中の前記動画コンテンツに対するユーザの操作入力を含んでもよい。
【0025】
前記代替物を含む前記ドキュメントは印刷プレビューであり、更に、前記代替物を変更し、前記ドキュメントがスライド表示ツールによって生成される際に、スライドが照合され、前記動画コンテンツが複合動画である場合、所定位置で前記複合動画を再生し、前記動画コンテンツに対して代替のソースを選択し、前記ドキュメント中で検出された全ての動画コンテンツをリストするために特別のインデックスページを利用する、ことのうち1つ以上を含み、前記代替物を変更することは、前記動画をトリミングすること又は前記動画が記憶されている解像度を調節することを含み、前記スライドを照合することは、前記ドキュメントから数枚のスライドを照合することを含み、前記複合動画を再生することは、画面キャプチャを利用して捕捉するために所定位置にて前記複合動画を再生することを含み、前記動画コンテンツに対して前記代替ソースを選択することは、SWFファイル及びSWFファイルに含まれる他の全てのファイルを維持するのではなく、所望のFLVファイルを維持することを含んでもよい。
【0026】
前記ドキュメントを取得することは、ユーザへの表示用にドキュメントをレンダリングすることを含んでもよい。
【0027】
本発明の第11の態様によれば、前記ドキュメントを受け取るための入力インタフェースと、1つ以上のプロセッサであって、前記ドキュメントに含まれる動画コンテンツを識別し、前記動画コンテンツを、前記動画コンテンツを識別する識別子を含む代替物で置き換える、ためのプロセッサと、前記代替物を含む前記ドキュメントをユーザに提供するための出力デバイスと、前記動画コンテンツを、前記識別子の提供に応答して前記動画コンテンツを表示することに適した媒体でユーザに表示するために前記動画コンテンツを保持する記憶媒体に提供するための出力インタフェースと、 を含む情報出力装置が提供される。
【0028】
前記代替物を含む前記ドキュメントは印刷プレビューであり、更に、ユーザから印刷コマンドを受け取ることに応答して前記印刷プレビューを印刷するためのプリンタを含んでもよい。
【0029】
前記装置が携帯機器であってもよい。
【0030】
前記代替物は空白画像又は静止画像であり、前記装置は記憶媒体を含んでもよい。
【0031】
本発明の第12の態様によれば、コンピュータに、ドキュメントを取得し、前記ドキュメントに含まれる動画コンテンツを識別し、前記動画コンテンツを、静止画像であると共に前記動画コンテンツを識別する識別子を含む代替物で置き換え、前記代替物を含む前記ドキュメントを第一の媒体上で表示し、前記識別子の提供に応答して、且つ動画コンテンツの表示に適した第二の媒体上で動画の形式で表示するために前記動画コンテンツを保持する、情報出力処理を実行させるためのプログラムが提供される。
【0032】
本発明に関連する更なる態様は、その一部が以下の説明に記載され、一部が説明より明白となり、あるいは本発明を実施することにより理解されることができる。本発明の態様は、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲において特に指摘された要素及び各種要素と態様の組合せによって実現され達成されることができる。
【0033】
上記説明及び以下の説明はあくまで例示及び説明のためになされるもので、特許請求された発明やその応用をなんら制限する意図はないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の態様に従った、動画オブジェクト又はリンクを識別及び削除し、あるいは静止画像で置き換える方法のフローチャートである。
【図2】動画を含むドキュメントのページを示す図である。
【図3】本発明の態様に従った、動画が静止画像で置き換えられた後の図2のドキュメントページの印刷出力を示す図である。
【図4】本発明の態様に従った、静止画像で置き換えられた動画オブジェクトを示す図である。
【図5】本発明の態様に従った、動画の漫画形式のレンダリングで置き換えられた動画オブジェクトを示す図である。
【図6】本発明の態様に従った、ドキュメントのページの動画を識別する印刷プレビューウィンドウを示す図である。
【図7】本発明の態様に従った、ウェブサイトを参照することによる図2の動画の検索を示す図である。
【図8】本発明の態様に従った、携帯機器の画面上における動画の検索を示す図である。
【図9】本発明の態様に従った、ウェブサイトで再生されている図2の動画を示す図である。
【図10】本発明の態様に従った、埋め込み動画アイテムを印刷する方法を示すフローチャートである。
【図11】本発明の態様に従った、プレビューウィンドウ中の動画の静的代替物を変更する方法を示すフローチャートである。
【図12】本発明のシステムを実施可能なコンピュータプラットフォームの例示的実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下の詳細な説明では、用語「ダイナミックインク」(dynamic ink)は本発明の態様を組み込む方法及びシステムを指すために利用される。
【0036】
以下の詳細な説明では、添付の図面を参照する。図面において同一の機能要素は類似の数字で示されている。上記添付の図面は、本発明の原理と一致する特定の実施形態及び実施態様を例示するもので、本発明を制限しない。これらの実施態様は、当業者が本発明を実行できるよう十分に詳細に記載される。他の実施態様も利用でき、本発明の範囲及び精神を逸脱することなく各種要素の構造変更及び/又は置換を行いうることが理解されよう。従って、以下の詳細な説明は本発明を制限するものとして解釈されない。更に、記載される本発明の各種実施形態は、汎用コンピュータ上で実行されるソフトウェア、専用ハードウェア、あるいはソフトウェアとハードウェアの組合せとして実施できる。
【0037】
本発明の態様は、ドキュメント内の埋め込み動画コンテンツを自動的に検出し、この動画コンテンツを削除し、あるいは静止画像及び一意的なコードで置き換え、及び紙のドキュメントの読者又はドキュメントの表示の閲覧者によってアクセス可能な動画コンテンツのオンラインバージョンを作成することにより、動画コンテンツを含むドキュメントの印刷又は表示に関する問題への解決策を提供する。読者は紙を読みながら動画コンテンツにアクセスできる。レンダリング能力が制限されたデバイス上でドキュメントを閲覧している閲覧者は、埋め込み動画アイテムの表示によって減速されない。代わりに、埋め込み動画アイテムが全て削除され、動画コンテンツに対応する静止画像が閲覧者に提供される。
【0038】
埋め込みアイテムを含むドキュメントは、ウェブページ、スライド表示、ワードプロセシングドキュメント、PDFドキュメント及び電子ブックドキュメントであってもよい。
【0039】
ドキュメントに埋め込まれる動画コンテンツとして、フラッシュ動画、スライド動画又はビルドアップ、あるいはAGIF、FLV、SWF、AV1又はMPEGなどのファイル形式で提供されるビデオファイルが挙げられる。動画コンテンツは埋め込みコンテンツ又はハイパーリンクであってもよい。
【0040】
本発明の態様は自動的に動画コンテンツを検出し、動画コンテンツを削除するか、動画コンテンツを静的バージョンに置き換える。静的バージョンは、動画コンテンツ又は追加の特徴からのキーフレームを含むことができる。キーフレームを選択する際に印刷適性を考慮してもよい。例えば、キーフレームの選択はカラーコピー機又はモノクロコピー機のいずれが利用されるかを考慮してもよい。一意的な識別(ID)コードが静的バージョンと共に含まれていてもよい。一意的なIDは動画コンテンツへのリンクを提供する。
【0041】
本発明の態様によって、ユーザは、FLVファイルなどストリームから動画コンテンツの再生可能なコピーを直接捕捉し、インターネットを介してビデオコンテンツを供給し、SWFを利用するなどして画面再生によってビデオコンテンツを表示することができる。本発明の態様はインタラクティブな動画に適応可能である。
【0042】
動画コンテンツを含む可能性のあるドキュメントのタイプの一例はウェブページである。本発明の態様によって提供される解決策はフラッシュムービー及びAGlFを含むウェブページを印刷する際に有用である。本発明の態様を利用しない場合、ユーザはオンラインバージョンに再アクセスするために、URLを入力することにより、インターネットを利用して可能となるデバイスを利用し、次いで動画を含むパスを検出するために更なる手間を費やす必要がある。本発明の態様では、ユーザが印刷出力を読み、静的画像に関連付けられたIDコードを見ることにより、指定のウェブサイトにアクセスし、対応する動画を閲覧するためにコードを入力できる。コードを打ち込む代わりに、バーコード、クイックレコグニション(QR)コードをスキャンしたり、OCRでスキャンしたテキストなどを使用してもよい。携帯電話からサイトへのアクセスの場合、サーバは指定のウェブサイトにおいて携帯電話に適するようにフォーマットされた動画を供給する。例えば、動画はワイアレスアプリケーションプロトコル(WAP)電話用のAGIFとして示される。
【0043】
動画コンテンツを含みうる別のタイプのドキュメントとして、オンライン表示ツール又はスタンドアロン表示ソフトウェアによって生成可能なスライド表示が挙げられる。オンライン表示ツールにより、ユーザが表示の際にオンラインビデオを埋め込むことが容易となる。動画に加え、製品又はソフトウェアデモンストレーションの埋め込まれた短いビデオクリップ又は会議のクリップは、より一般的なものとなっている。本発明の態様により、豊富な動画の印刷が可能となり安全なものとなる。紙のように、本発明の態様は、ユーザに心の平穏を与える。本発明の態様のサーバはIDコードをオリジナルURLにリンクさせてもよいが、長期にわたるアーカイブのために素材をコピーしてもよい。アーカイブサービスを提供するサービスビジネスは、アーカイブ時間、及び印刷物に関連した動的コンテンツをアーカイブするために利用されるスペースの合計によりコンテンツに課金できる。
【0044】
動画コンテンツを含みうる別のタイプのドキュメントとして、電子ブックに示されるドキュメントが挙げられる。電子ブックの読者はコードリンクをクリックして例えばデスクトップコンピュータなどの別のディスプレイに、リンクした動的コンテンツを表示させることがあるため、電子ブックは本発明の態様の技術から利益を得ることができる。
【0045】
図1は、本発明の態様に従った、動画オブジェクト又はリンクを識別及び削除し、あるいは静止画像で置き換える方法のフローチャートを示す。
【0046】
方法は110で開始する。120で、ドキュメントが取得され、ユーザへの表示用にレンダリングされてもよい。130で、埋め込み動画アイテム及び/又はリンクがユーザに表示されているドキュメント中で識別される。140で、埋め込み動画アイテム及び/又はリンクはドキュメントから削除される。150で、削除された埋め込みアイテム又はリンクは、ユーザに表示されているドキュメントのプレビューバージョンにおいて、削除された埋め込みアイテムに対応する識別子及び静止画像で置き換えられてもよい。160で、識別子及び静止画像を含むドキュメントがユーザに表示される。170で、埋め込み動画アイテム又はリンクに対応する動画が適切なデバイス上でユーザに提供される。180で方法は終了する。150で埋め込みアイテム又はリンクを置き換え、170でユーザに埋め込み動画アイテムを提供することはオプションである。方法は130で埋め込みアイテム又はリンクを識別し140で削除した後に終了してもよい。
【0047】
本発明の態様は、120でドキュメントを取得し、ユーザに表示すべくドキュメントをレンダリングしてもよい。埋め込みコンテンツを含む4つのタイプのドキュメントが例として議論される。これらの例として、ウェブページドキュメント、スライド表示ドキュメント、ワードプロセシングドキュメント及びPDFドキュメントが挙げられる。類似する他のタイプのドキュメントは本発明の態様によって処理できる。あるいは、本発明の態様は、表示用にドキュメントをレンダリングする必要なしに、動画コンテンツを生成するストリームから動画コンテンツの再生可能なコピーを直接捕捉することにより、埋め込みアイテムを識別する。
【0048】
次に、130で、本発明の態様は動画コンテンツを検出又は識別し、あるいは閲覧者又はユーザに表示されているドキュメントにおける動画コンテンツへのリンクを検出する。ムービー及びリンクを含む埋め込み動画を検出する2つの方法が提供される。あるタイプのドキュメントでは、埋め込み動画及びリンクを識別するためにドキュメントオブジェクトモデル(DOM)が利用される。インデクス付けされる動画が不確かな他のタイプのドキュメントについては、本発明の態様は、ユーザを観察し、ユーザによって閲覧された画面ショットを記録するオプションを提供する。
【0049】
DOMは、HTML又は拡張マークアップ言語(XML)及び関連する形式を表すための、プラットホーム及び言語に依存しないスタンダードオブジェクトモデルである。ウェブブラウザはHTMLドキュメントをレンダリングするためにDOMを利用する必要はない。しかし、DOMは、ウェブページを動的に検査又は変更しようとするJava(登録商標)Scriptのスクリプトによって必要とされる。すなわち、DOMはJava(登録商標)Scriptがその中に含んでいるHTMLページ及びブラウザ状態を見る方法であるといえる。
【0050】
本発明の一態様によれば、ページのDOMをナビゲートすることにより、埋め込みフラッシュ動画及びAGIFを自動的に検出するウェブページ用のシステムが提供される。スライド表示については、スライド表示ドキュメントDOMに動画及びビデオの位置及びこれらへのリンクを抽出するようクエリを行うべく自動化が利用される。ウェブページとは異なり、これらのオブジェクトすなわち動画及びビデオは一般的にオンラインでは記憶されない。従って、それらはサーバにアップロードできる。各会社は自身のサーバを設置してもよく、あるいはウェブサイトを通してセントラルサーバを利用可能としてもよい。
【0051】
更に、PDFフォーマットの一定のドキュメントは埋め込みSWFを含みうる。更に、本発明の態様は、これらの埋め込みアイテムを検出し、ドキュメントが印刷されるか、能力に制限のあるデバイス上で閲覧される際に、埋め込みアイテムを静的画像に置き換えることに適している。
【0052】
更に、本発明の態様は、ドキュメント内部からの動画へのリンクを識別することが可能である。例えば、ユーザは、参照URLを提供することによりビジネス及び学術論文においてビデオファイルを指すリンクを提供してもよい。本発明のシステム及び方法の態様は、これらのリンクを埋め込み動画として扱う。
【0053】
自動検出はオブジェクトを正確に捕捉できないこともある。例えば、フラッシュ動画は、ランタイムで外部ムービーをロードできることが多いため、最初のSWFファイルの捕捉は無意味である。これらのタイプのオブジェクトについて、本発明の態様は、ユーザに動画を所定位置で再生する選択肢を提供し、本発明のシステムは動画を再生しながら音声と同様に画面画素を記録する。本発明のこの態様は、例えばボタンクリックを必要とするフラッシュ動画に適用可能である。本発明のこの態様はユーザ画面を観察し、従って異なるウェブサイト上における保存又は閲覧のために、どの動画をインデクス付けするかを決定するためのユーザ制御を提供する。従って、本発明のシステム及び方法においてどの動画をインデクス付けするか不明瞭である場合、ユーザが閲覧した動画が選択される。
【0054】
様々なタイプの埋め込みアイテム及びリンクを含む動画コンテンツが識別された後に、140で本発明の態様は動画コンテンツを削除する。ドキュメントのオリジナルレイアウトが妨害されないように、削除は目立たないように行なわれ、パラグラフ及び行末はそのまま残される。上述の如く、DOMへのアクセスは削除又は置き換えの対象である動画部分への正確なアクセスを提供する。しかしドキュメントによってはDOMへのアクセスは十分でなく、上述のごとく所定位置における動画の再生が利用される。
【0055】
150において、本発明の態様は動画コンテンツの一部又は全体を、動画コンテンツを識別する識別子又は静止画像で置き換える。静止画像は、開始フレーム、ミドルフレーム又は動画又はモーションブラーの他の何らかのキーフレームであってもよい。広告など一部のコンテンツは置き換えられずに削除される。160で、ドキュメントは、動画コンテンツが静止画像で置き換えられた状態でユーザに見せられ表示される。
【0056】
170で、埋め込み動画アイテムのユーザへの提供に関して、埋め込み動画アイテムが異なるサーバの他のいずれかの場所に提供されてもよい。埋め込み動画アイテムは、オリジナルファイルへのリンクを記憶し及び提供することによりユーザに提供されてもよい。埋め込み動画アイテムは、ユーザの存在するサーバにコピーとして保存されてもよく、あるいは、トランスコーディングされ、異なるファイルとして利用可能としてもよい。動画コンテンツはユーザが識別子を付与することに応答してユーザに提供される。
【0057】
図2は、動画を含むドキュメントのページを示す。ドキュメント200は、印刷される前に、又は動画コンテンツが静止画像で置き換えられるように処理される前に示される。ドキュメント200は静止画像210及び動画画像230を含む。
【0058】
図3は、本発明の態様に従って、動画が静止画像で置き換えられた後の図2のドキュメントのページの印刷出力を示す。
【0059】
ドキュメント200の印刷出力300が示される。画像300は更に印刷前にユーザに表示される印刷プレビューであってもよい。静止画像210は画像310として印刷される。動画画像230は、キーフレーム320、ロゴ340及びコード360を含む画像301として印刷される。ロゴは本発明の態様のシステム及び方法を各コンテキストにおいて適切なものとして示すために利用される。
【0060】
例えば、画像210及び230がGIFフォーマットである場合、ダイナミックインクシステムが印刷されたコピーを処理した後、動的画像であるAGIF230は静的画像301と置き換えられる。システムが第二のGIF210を正常な非動画GIFであると確認するため、第二のGIF210は置き換えられない。
【0061】
スライド表示では、多くのユーザが、動画を構築すべく数枚のスライドを利用する。これらのビルドアップ動画は、表示の際に画面に表示された場合に効果的であるが、貧相な外観を呈し、印刷されれば用紙を浪費する。これは、新しいオブジェクトが追加、削除及び移動されたことを除くと各スライドが基本的に前のものと同一であるためである。本発明の態様は、印刷プレビューのコンテキストで説明されるように、ユーザが手動で数枚のスライドをばらして1ページとし、自動的にこれらのスライドの漫画を作成することを可能にする。
【0062】
本発明の態様は、動画を静止画像又はマージンリンクで置き換えることに関する。本発明の態様は、更に置き換えられた静止画像を別の静止画像で置き換えるオプションを提供する。このことは、ユーザがモノクロプリンタでカラードキュメントを印刷する場合に有用である。それらは、読者にフルカラーバージョンへのアクセス可能性を付与しながら、画像をモノクロで印刷することによりインクを節約できる。このことは、本発明の態様を利用しない場合に黒及び白のページの間に挿入されたカラー印刷版を用いて書籍の出版社が従来行っていることに類似する。
【0063】
更に、埋め込みアイテムのサイズは維持され、印刷プレビュー特徴を通じて、埋め込みアイテムを維持するか否かを自動的に又は半自動的に決定するために使用される。例えば、ページレイアウトを調節し又は小さい動画イラストを追加するために、極めて小さい画像が、ウェブデザイナーによって多く利用される。これらのタイプの埋め込みアイテムは、それらのサイズに基づいてダイナミックインクシステムによって利用される埋め込みアイテムのリストから安全に削除できる。埋め込みアイテムの位置は埋め込みアイテムを削除し又は置き換える1つの基準として利用できる。例えば、ウェブページ上の多くの広告が垂直又は水平のバナーとして表示される。これらの広告の位置は、削除対象のタイプの埋め込みアイテムである高い可能性の1つのインジケータとして利用される。
【0064】
動画が識別され、その位置及びサイズが決定されると、ダイナミックインクシステムは動画を静的画像及び関連する一意的なコードに置き換える。このプロセスでは、オリジナルドキュメントに変更を加える必要はない。本発明のシステム及び方法はオリジナルドキュメントをコピーし、又はドキュメントのオリジナルバージョンが印刷後に再構成されるように、置換を記憶しておくことが可能である。
【0065】
図4は、本発明の態様に従った、静止画像で置き換えられた動画オブジェクトを示す。
【0066】
ドキュメント中の動画オブジェクトを置き換えるために、本発明の態様によって利用される静止画像400が示される。例えば、動画オブジェクトはGIF形式をとってもよい。動画オブジェクトを置き換える例示的な静止画像400としては、動画オブジェクトからのキーフレーム420、ロゴ440及び一意的なコード460を含む。静止画像400によって置き換えられた動画オブジェクトはドキュメント中の埋め込みアイテムであり、一意的コード460は埋め込みアイテムのオリジナルURLから計算されてもよい。
【0067】
動画オブジェクトは、一意的コード460を有する、あるいは有さない画像と置き換えられてもよい。画像は、図示するようなそのままの文字など多数の方法でこのコード460を表示できる。しかし、例えばカメラ付き携帯電話などの適切なハードウェアを有するユーザがより迅速にコードを走査できるようにする機械可読コードも利用できる。また、例えばコード460及びロゴ440をキーフレーム420の底部、頂部、左側、又は右側に追加し、画像400にロゴを含めないなどの他のレイアウトも利用できる。
【0068】
本発明の一態様では、画像400は、ポピュラーなビデオサイト内で利用される最初のフレーム又はミドルフレームのように、動画から抽出された画像を含んでもよい。他の態様では、ピクチャー又は画像400は、一連のキーフレームのようにより複雑であってもよく、あるいは動画の静的レンダリングであってもよい。キーフレーム420は更にその印刷適性及び推測された印刷品質について選択されてもよい。例えば、キーフレームの選択はカラーコピー機あるいはモノクロコピー機のいずれが使用されるかを考慮してもよい。印刷品質を考慮する際、明るいフレームが非常に暗いフレームより好まれることがある。より洗練された代替物は下記のような動画を表すために利用できる。
【0069】
図5は、本発明の態様に従った、動画の漫画形式のレンダリングで置き換えられた動画オブジェクトを示す。
【0070】
静止画像500は、オリジナルドキュメント中に存在する動画コンテンツ又は動画の漫画形式のレンダリングとして示されている。図5に示されるモーションブラー又は漫画は、動作の存在を示す1つの画像としてビデオシーケンスを要約する。動画を置き換えるために単一画像を提供する他の技術も同様に利用できる。
【0071】
更に、画像400及び500には、動画の継続時間及び音声トラックを含むか否かをオーバレイすることもできる。検索時にユーザはどのトラックを検索したいかを指定できる。例えば、ユーザは音声トラックのみ又はビデオトラックのみを検索したい旨を指定できる。
【0072】
ユーザがモノクロプリンタで印刷すると、画像は印刷されるとより明瞭となるように自動的にグレイスケールに処理されることができる。
【0073】
例えば、ドキュメントが最初にワードプロセシングドキュメント中のMOVファイルへのハイパーリンクなどの動画への埋め込みリンクを含む場合、ハイパーリンクをドキュメントのマージンに配置することができる。マージンに配置されたリンクは、ドキュメントのオリジナルレイアウトを乱さない。
【0074】
MOVファイル形式は、各々が特定タイプのデータ、すなわち音声、ビデオ、効果又はテキストを記憶する1つ以上のトラックを含むマルチメディアコンテナファイルとして機能する。各トラックはデジタル的にエンコードされたメディアストリーム又は別ファイルに存在するメディアストリームへのデータ参照を含む。
【0075】
図6は、本発明の態様に従った、ドキュメントのページの動画を識別する印刷プレビューウィンドウを示す。
【0076】
埋め込みアイテムが検出された後、システムは自動的に印刷してもよいが、印刷プレビューをユーザに見せてもよい。図6は、静止画像610及び動画630及び631を含むドキュメントの印刷プレビュー600を示す。動画630及び631はフレームを利用して印刷プレビュー600に示される。動画630及び631の位置に対応するフレームのカラーは異なっていてもよいし、あるいは図6に示されるようにフレームを太くしてもよい。ある状況で、動画630は静止画像で置き換えられる。別の状況では、動画631は削除され、フレームの修正された外観により、修正されたフレームの位置に動画が存在していたことが示される。
【0077】
図2、図3、図7及び図9は印刷出力における動画オブジェクトにアクセスするための事象シーケンスを示すべく利用される。これらの図面は、埋め込みフラッシュ動画及びAGIFを自動的に検出することが可能な本発明の態様に従った例示的システムを示す。この例示的システムは、オリジナル埋め込みアイテムのURLから計算された一意的コードを含むピクチャーあるいは動画内で検出されたロゴ及び最初のフレームで埋め込みAGIFを動的に置き換える。
【0078】
図7は、本発明の態様に従った、ウェブサイトの参照による図2の動画の検索を示す。
【0079】
ウェブサイト700のビューは、ロゴ740がウェブサイトを示すウィンドウに出現したところが示されている。図3のコード360がスペース760に入力され、あるいはドラッグされる。更にビューボタン770がウェブサイト700に出現する。ビューボタン770が押下されるあるいはクリックされると、ウェブサイトは図9に示されるような動画オブジェクトを表示する。
【0080】
図8は、本発明の態様に従った、携帯機器の画面上の動画の検索を示す。
【0081】
ウェブサイト800のビューは、ロゴ840がウェブサイトを示すウィンドウに出現したところが示されている。図3のコード360がスペース860に入力されあるいはドラッグされる。更にビューボタン870がウェブサイト800に出現する。ビューボタン870が押下されるあるいはクリックされると、ウェブサイトは図9に示されるような動画オブジェクトを表示する。
【0082】
図9は、本発明の態様に従った、ウェブサイトで再生される図2の動画を示す。
【0083】
ユーザがビューボタン770を起動した後、ウェブサイト700の別のビューが示される。図2の動画化画像230は動画の形式930でウェブサイト700上でユーザに示される。同一の画像が図8の携帯機器の画面に示されてもよい。
【0084】
図10は、本発明の態様に従った、埋め込み動画アイテムを印刷する方法のフローチャートを示す。
【0085】
方法は1000で開始される。
【0086】
1010で、動画、ムービー又はリンクなどの埋め込みアイテムを含むドキュメントがユーザへの表示用にレンダリングされる。
【0087】
1020で、方法は、ユーザに表示されているドキュメント内の候補埋め込みアイテムを検出する。候補埋め込みアイテムはAGIF、SWF、動画化ビルドアップ、ビデオ及びSWF埋め込みアイテムを含む。方法は、更にAVI、MPEG及びFLVなどの既知のビデオフォーマットへのリンクを検出する。
【0088】
1030で、方法は、1020内で検出された候補埋め込みアイテムをランク分けする。候補埋め込みアイテムのランク分けは外観、起点(埋め込みアイテムの存在するサーバーやディレクトリといった場所)又は画素アクティビティに基づいて行ってもよい。外観はアスペクト比、サイズ又は位置に関する。例えば、非常に高いあるいは非常に広いアイテムとして現れる埋め込みアイテムは広告である可能性が最も高い。更に、http://ads.doubleclick.com/ad1.swfなどのウェブサイトから始まる埋め込みアイテムは広告である可能性がある。画素アクティビティはユーザのドキュメントを構成するスクリーン中の画素(特に埋め込みアイテム位置)における操作状況を示すインジケータである。ユーザによってクリックされる埋め込みアイテムは、無視される埋め込みアイテムと比較して、より高くランク分けされる。更に、埋め込みアイテムのランク分けはアイテムが表示される持続時間に基づいて行ってもよい(例えば短時間に切り替わる広告が除外される)。より低くランク分けされた埋め込みアイテムは削除され廃棄される。より高くランク分けされた埋め込みアイテムは、ユーザへの後続表示のために保持される。
【0089】
1040で、印刷対象のプレビューウィンドウを示す。プレビューウィンドウでは、埋め込みアイテムはランクによって順序付けられていてもよい。プレビューウィンドウは、DOMメソッドが成功しなかった場合に、画面を通じて埋め込みアイテムを捕捉するためにユーザが所定位置でいくつかの埋め込みアイテムを再生することを可能とする。プレビューウィンドウは代替静止画像を示す。静止画像はID、キーフレーム、及び動画の継続時間を示すメタデータを含むことができる。
【0090】
多数の動画が存在する場合、プレビューウィンドウはユーザの所望の動画を含めるべきか、いずれの動画を除外すべきかをユーザが選択することを可能にする。この態様は手動のオーバーライドと同様の作用を有する。
【0091】
一部のユーザは、オブジェクトの移動/追加/削除のステップを多数回反復することなどによって、スライド及びコマンドを複製することにより自らの動画を構築する。別の一部のユーザは、スライド表示ソフトウェアの特徴を利用して動画を構築する。これらの状況で、通常の印刷出力は全てのオブジェクトをオーバーラップさせるため、使用できない。他方、本発明の態様のプレビューウィンドウでは、ユーザが手動で数枚のスライドを照合し仮想動画とすることができる。例えば、プレビューウィンドウは、元の動画及び仮想動画内への画面キャプチャを含むスライドのみを再生するように閲覧者に提示する。
【0092】
1050で、印刷出力上に印刷される代替静止画像を生成する。この画像は、ID及び動画の持続時間などの情報を含むメタデータを含む。代替物はオリジナルオブジェクトに対しオーバレイされるか、ドキュメントのマージンなど他の場所に配置されることができる。例えば、動画コンテンツへのリンクは印刷ドキュメントのマージンに配置されてもよい。
【0093】
1060で、テキスト及び生成された代替静止画像を含むドキュメントを印刷する。埋め込み動画がビルドアップタイプである場合、印刷されたバージョンは、動画を構築する全スライドについて1枚の用紙を利用することで用紙を節約する。
【0094】
1070で、埋め込みアイテムは関連するID及びソースと共に記憶される。埋め込みアイテムはオンラインサーバで記憶されてもよく、オリジナルソースにあるままでもよく、あるいは同期され、ユーザの閲覧用にユーザデバイスに供給されてもよい。この段階において、埋め込み動画全体が保存されてもよい。あるいは、必要に応じて、捕捉されたバージョンが、ソースへの単なるリンクの代わりに保存されてもよい。埋め込み動画全体が記憶される場合、一定期間後にURLが存在しなくても、ドキュメントはあらゆる意図及び目的のために有効に印刷され、永久的に利用できる。
【0095】
1080で、インデックスページを構築する。インデックスページは、リンク及びメタデータ情報と関連付けられたドキュメント内で検出された全ての埋め込みアイテムをリストしてもよい。
【0096】
1090で終了する。
【0097】
他の態様では、保存された動画と関連付けられたIDコードは、図10の方法によって印刷された動画を保存しているサーバのウェブサイトで復号キーと共に受け取られる。IDコードは、ユーザによって手動で入力されるか、又は動画を含むドキュメントの印刷出力からスキャンされてもよい。動画の再生を提供するサーバへ動画が送られる前に暗号化される場合のみ、このステップが行われる。更に、復号キーは動画の静止画像を有する印刷出力上に印刷されてもよい。ウェブサイトでのサーバが動画を表示するコマンドを受け取る場合、動画は解読された後にユーザに表示される。
【0098】
図11は、本発明の態様に従った、プレビューウィンドウ中の動画の静的代替物を変更する方法のフローチャートを示す。
【0099】
プレビューウィンドウ中の埋め込み動画アイテムの静的代替物を閲覧する際にユーザが実施する各種操作が示される。このフローチャートのステップは示された順序以外の順序で実施されてもよい。一部のステップは省略可能である。このフローチャートはユーザが印刷プレビューを変更する可能性がある場合のフローである。装置は、以下のステップでのユーザの各種操作をユーザ入力デバイスを介して受け付け、入力されたユーザの指示を動画アイテムや代替物に反映する。
【0100】
1110で、開始する。
【0101】
1120で、ユーザは代替物を変更することができる。
【0102】
1130で、ユーザは動画をトリミングすることができる。
【0103】
1140で、ユーザは、動画がオンラインで記憶される解像度を調節することができる。
【0104】
1150で、ユーザは、スライドベースの表示ツールからの数枚のスライドを手動で照合することができる。
【0105】
1160で、ユーザは埋め込みアイテムに代替のソースを選択する。例えば、ユーザはplayer.SWFの代わりに、video.FLVを維持してもよい。
【0106】
1170で、ユーザは、画面キャプチャを利用して捕捉される複合動画を所定位置で再生することを許可される。形式又はソースに基づいて動画を検知することが容易でない場合にこの方法が利用される。
【0107】
1180で、終了する。
【0108】
従来の印刷プレビューのように、ダイナミックインクシステムにおけるプレビューは各ページを画像として表示し、ユーザが印刷ページのオーバービューをみることができる。しかし、ダイナミックインクシステムの印刷プレビューでは、検出された埋め込みアイテムは更なる編集を行うために選択できる。更なる編集として、動画から別のキーフレームを選択すること、動画をトリミングすること、音声トラック、アーカイブタイプ、及び解像度又は1インチ当たりのドット数(DPI)を維持又は廃棄することが挙げられる。
【0109】
動画のトリミングはオリジナルの長さ未満を維持する。音声トラックを維持又は廃棄する編集に関して、音声トラックの維持がデフォルトとして設定されてもよい。アーカイブタイプは、オリジナルオブジェクトに単純にリンクすることあるいはオブジェクトのコピーをアップロードすることを含む。オブジェクトのコピーをアップロードすることは、スライド表示及びワードプロセッシングファイル内で検出された埋め込みアイテムについてデフォルトとして設定されてもよい。帯域幅及び時間を節約するため、ユーザは解像度を低下させるべく動画を抜粋することを選択できる。
【0110】
本発明の態様は、ドキュメントの印刷にも同様に関連する。変更が行われると、標準的な機構を利用してドキュメントを所定位置に印刷できる。更に、特別なインデックスページを追加して、ドキュメントにおいて利用できる全ての埋め込み動画をリストしてもよい。これによりユーザに動画を走査するための迅速な方法が提供される。更にページ番号を示すことが可能である。
【0111】
ビデオ要約及びキーフレーム抽出は知的なコンテンツキャプチャ、コンテンツ順応及びドキュメントレイアウト解析を提供する。コンテンツ順応は低帯域幅、フレームレートの順応及び画像品質を考慮することを含む。ドキュメントレイアウト解析は、画面上に表示される区画されたウェブページをページに分割して表示する。
【0112】
本発明の態様は、更にユーザに代替ソースを示すことが可能である。例えば、一部のウェブサイト上の埋め込みアイテムは対応するFLVファイルを有する。ダイナミックインクシステムは、プレーヤが利用するSWFの代わりにFLVを捕捉する選択肢をユーザに提供する。このことはソースを利用して行うか、又はこのオブジェクトによって動的にロードされるストリームの性質を観察することにより実施できる。特定の動画が1つ以上の外部オブジェクトを有する場合、ダイナミックインクシステムは自動的に捕捉されるストリームである可能性に応じてこれらの外部オブジェクトをランク分けする。例えば、ビデオプレーヤーが2つの他のSWF及び1つのFLVをロードできる場合、FLVが最初にリストされる。更に、ランク分けは要素のサイズを考慮して行われ、例えば4x3画素のFLVファイルは640x480であるメインFLVの後にリストされる。同様に、動画ファイルのソースが動画のランク分けを行うために利用できる。ソースが広告ウェブサイトに関連する場合、動画はより低くランク分けされる。
【0113】
本発明の態様は、セキュリティ態様にも同様に関連する。この発明の中心ではないが、動画をダイナミックインクサーバへ暗号化して送ることができる。復号キーはドキュメントのページ上に印刷可能であってもよい。この解決策はドキュメントを印刷することに比べ安全性で劣らない。動画を閲覧するために、ユーザは、コードを用いて動画を再び要求するが、ユーザデバイスのプレーヤは復号キーの使用を指示し、コンテンツの解読及び印刷を許可する。この解決策は、デバイスにおける特別な再生装置を必要とするものの、信頼の置けないサーバ上に安全に動画を記憶できるという利点を有する。例えば、ある組織の従業員が、第二の組織にファイルを解読されるリスクを冒さずに第二の組織のダイナミックインクサーバ上で動画を安全に印刷できる。この特徴により、コンテンツセキュリティを保証するダイナミックインクサービスビジネスを実行することができる。印刷出力を所有する者であれば関連する媒体を検索できるが、第三者は、復号キーを所有していなければ、単にアクセスコードを提供されてもコンテンツを検索できない。
【0114】
埋め込み動画を検出することは、特に外部ムービークリップを動的にロードするためにアクションスクリプトに依存する新しいSWF動画においては完全ではない。これらの状況で、例えば、最初のSWFはローダであり、実際のコンテンツは動的にロードされる。本発明の態様はユーザに選択肢を提供する。例えば、AGIFは大きな情報消失を伴わずに漫画様のレンダリングを利用して表示することができる。
【0115】
図12は、本発明の方法の実施形態を実施可能なコンピュータ/サーバシステム1200の実施形態を示すブロック図である。
【0116】
システム1200はコンピュータ/サーバプラットホーム1201、周辺機器1202及びネットワークリソース1203を含む。
【0117】
コンピュータプラットフォーム1201は、コンピュータプラットフォーム1201の各種部分間又は部分内で情報を通信するためのデータバス1204又はその他の通信機構、及び情報を処理し、他の計算及び制御タスクを行うためにバス1201と接続されるプロセッサ1205を含むことができる。コンピュータプラットフォーム1201は、更に、各種情報並びにプロセッサ1205により実行される指示を記憶するための、バス1204に接続されたランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性記憶装置1206又は他の動的記憶装置を含む。揮発性記憶装置1206は、更に、プロセッサ1205が指示を実行する間に一時変数又は他の中間情報を記憶すべく利用されてもよい。コンピュータプラットフォーム1201は、基本入出力システム(BIOS)並びに各種システム構成パラメータなどの、プロセッサ1205のための静的情報及び指示を記憶するためにバス1204に接続された読み取り専用メモリ(ROM又はEPROM)1207又はその他の静的記憶装置を更に含んでもよい。磁気ディスク、光ディスク又はソリッドステートフラッシュメモリデバイスなど持続性記憶装置1208が設けられ、情報及び指示を記憶すべくバス1201に接続される。
【0118】
コンピュータプラットフォーム1201は、コンピュータプラットフォーム1201のシステム管理者又はユーザへ情報を表示するための陰極線管(CRT)、プラズマ表示又は液晶表示(LCD)などのディスプレイ1209にバス1204を介して接続されてもよい。英数字及びその他のキーを含む入力デバイス1210はプロセッサ1205に対し情報及びコマンド選択を通信すべくバス1201に接続される。別のタイプのユーザ入力デバイスとして、プロセッサ1204に対し指示情報及びコマンド選択を通信し、及びディスプレイ1209上のカーソル移動を制御するためのマウス、トラックボール又はカーソル方向キーなどのカーソル制御デバイス1211が挙げられる。一般的に、この入力デバイスは、デバイスが平面上で位置を指定することを可能とする2つの軸、すなわち第一軸(例えばx軸)及び第二軸(例えばy軸)に2つの自由度を有する。
【0119】
外部記憶装置1212は、コンピュータプラットフォーム1201に追加あるいはリムーバブルな記憶容量を提供すべくバス1204を介してコンピュータプラットフォーム1201に接続されてもよい。コンピュータシステム1200の一実施形態において、外部リムーバブル記憶装置1212は他のコンピュータシステムとの間でのデータ交換を促進すべく利用されてもよい。
【0120】
本発明は、本明細書中に記載された技術を実施するためのコンピュータシステム1200の使用に関する。実施形態では、本発明のシステムはコンピュータプラットフォーム1201などのマシン上に存在してもよい。本発明の一実施形態によれば、本明細書中に記載された技術は、揮発性メモリ1206に含まれる1つ以上の指示の1つ以上のシーケンスをプロセッサ1205が実行することに応答してコンピュータシステム1200によって実行される。このような指示は、持続性記憶装置1208などの別のコンピュータ可読媒体から揮発性メモリ1206に読み込まれてもよい。揮発性メモリ1206に含まれる指示のシーケンスが実行されると、プロセッサ1205は本明細書中に記載されたプロセスステップを実行する。別の実施例では、本発明を実施するために、ハードワイヤード回路をソフトウェア命令の代わりにあるいはソフトウェア命令と組み合わせて利用できる。従って、本発明の実施形態はハードウェア回路とソフトウェアの任意の特定の組合せに制限されない。
【0121】
本明細書中で使用される用語「コンピュータ可読媒体」は、実行するためにプロセッサ1205に指示を提供することに関連する任意の媒体を指す。コンピュータ可読媒体は、本明細書中に記載された方法及び/又は技術のいずれかを実施するための指示を伝送可能な機械可読媒体の一例である。上記媒体は数多くの形態をとることができ、例えば不揮発性媒体、揮発性媒体及び伝送媒体が挙げられるが、これらに限定されない。不揮発性媒体は、例えば記憶装置1208などの光学ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、揮発性記憶装置1206などの動的メモリを含む。
【0122】
コンピュータ可読媒体の一般的な形態として、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ又は任意の他の磁気媒体、CD−ROM、任意の他の光学媒体、せん孔カード、紙テープ、穴のパターンを有する他の物理的媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH−EPROM、フラッシュドライブ、メモリカード、他のメモリチップ又はカートリッジあるいはコンピュータが読み取ることのできる任意の他の媒体が挙げられる。
【0123】
各種形態のコンピュータ可読媒体は、実行するために1つ以上の指示の1つ以上のシーケンスをプロセッサ1205に搬送することに関係してもよい。例えば、指示は、最初に遠隔コンピュータから磁気ディスク上で搬送されてもよい。あるいは、遠隔コンピュータは動的メモリに指示をロードし、モデムを利用して電話線上の指示を送ることが可能である。コンピュータシステム1200にローカルなモデムは、電話線上でデータを受け取り、データを赤外線信号に変換すべく赤外線トランスミッタを利用できる。赤外線検出器は、赤外線信号で搬送されたデータを受け取ることが可能であり、適切な回路はデータバス1204にデータを配置できる。バス1204は、揮発性記憶装置1206にデータを搬送し、プロセッサ1205は揮発性記憶装置1206から指示を検索し実行する。揮発性メモリ1206によって受け取られた指示は、プロセッサ1205によって実行される前後に、持続性記憶装置1208に必要に応じて記憶されてもよい。指示は、当該技術においてよく知られている各種ネットワークデータ通信プロトコルを利用して、インターネットを通じてコンピュータプラットフォーム1201へダウンロードされてもよい。
【0124】
コンピュータプラットフォーム1201は、データバス1204に接続されたネットワークインタフェースカード1213などの通信インタフェースを更に含む。通信インタフェース1213は、ローカルネットワーク1215に接続されるネットワークリンク1214に二方向のデータ通信カップリングを提供する。例えば、通信インタフェース1213は、対応するタイプの電話線にデータ通信接続を提供するデジタル総合通信サービス綱(ISDN)カード又はモデムであってもよい。別の例として、通信インタフェース1213は、互換性を有するLANにデータ通信接続を提供するローカルエリアネットワークインタフェースカード(LAN NIC)であってもよい。よく知られている802.11a、802.11b、802.11gなどのワイヤレスリンク及びBLUETOOTH(登録商標)が更にネットワーク実施に利用できる。任意のそのような実施において、通信インタフェース1213は、多様な情報を表すデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁気信号又は光学信号を送受信する。
【0125】
通常、ネットワークリンク1213は1つ以上のネットワークを介して他のネットワークリソースにデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク1214は、ローカルネットワーク1215を介してホストコンピュータ1216又はネットワークストレージ/サーバ1217への接続を提供してもよい。更に又はあるいは、ネットワークリンク1213は、ゲートウェイ/ファイアウォール1217を介してインターネットなどのワイドエリアネットワーク又はグローバルネットワーク1218に接続されてもよい。従って、コンピュータプラットフォーム1201は遠隔ネットワーク記憶装置/サーバ1219など、インターネット1218上の任意の場所に位置するネットワークリソースにアクセス可能である。他方、コンピュータプラットフォーム1201は、ローカルエリアネットワーク1215及び/又はインターネット1218上の任意の場所に位置するクライアントによってもアクセス可能である。ネットワーククライアント1220及び1221は、プラットホーム1201に類似するコンピュータプラットフォームに基づいて実施されてもよい。
【0126】
ローカルネットワーク1215及びインターネット1218はいずれもデジタルデータストリームを搬送する電気信号、電磁気信号又は光学信号を利用する。コンピュータプラットフォーム1201との間でデジタルデータを搬送する、各種ネットワークを介した信号、ネットワークリンク1214上の及び通信インタフェース1213を介した信号は、情報を搬送する搬送波の例示的形態である。
【0127】
コンピュータプラットフォーム1201は、インターネット1218及びLAN1215、ネットワークリンク1214及び通信インタフェース1213を含む各種ネットワークを介して、プログラムコードを含むメッセージ及び受信データを送信可能である。インターネットの例において、システム1201がネットワークサーバとして機能する場合、システム1201はインターネット1218、ゲートウェイ/ファイアウォール1217、ローカルエリアネットワーク1215及び通信インタフェース1213を介してクライアント1220及び/又は1221上で実行されるアプリケーションプログラムのための要求されたコード又はデータを送信してもよい。同様に、他のネットワークリソースからコードを受け取ってもよい。
【0128】
受信されたコードは受け取られると同時にプロセッサ1205によって実行されてもよく、及び/又は後で実行されるべく持続性記憶装置1208又は揮発性記憶装置1206にそれぞれ記憶されてもよく、あるいは他の不揮発性記憶装置に記憶されてもよい。このように、コンピュータシステム1201は搬送波の形態でアプリケーションコードを取得してもよい。
【0129】
最後に、本明細書中に記載されたプロセス及び技術は任意の特定の装置と本質的に関連せず、構成要素を任意に適宜組み合わせることで実行可能であることを理解されたい。更に、各種タイプの汎用デバイスを本明細書中に記載された教示に従って利用できる。本明細書中に記載された方法ステップを実行する専用の装置を構築することは更に有利でありうる。本発明を特定の例に関して記載したが、これらは本発明を何ら制限するものではなく、あくまで例示を目的としている。当業者は、ハードウェア、ソフトウェア及びファームウェアの各種組合せが本発明の実行に適することを認識するであろう。例えば、記載されたソフトウェアは、アセンブラ、C/C++、perl、シェル、PHP、Java(登録商標)などなど、各種プログラミング言語又はスクリプト言語で実施できる。
【0130】
上記のように説明したが、動画を含むドキュメントの印刷又は表示に関連する問題の1つとして、ドキュメントを印刷する際、あるいは表示の閲覧のために使用されるデバイスが動画のレンダリングのために十分なリソースを有さない場合に、動画が消失することが挙げられるが、このような状況において、本発明の態様のシステム及び方法は、動画を識別し、動画を静的代替画像に置き換える。ユーザは、印刷出力を読む際に動画を検索するオプションを有する。表示の遅延を生じないよう、動画が識別され、リソースが制限されているデバイス上に表示されるドキュメントから削除され、あるいは識別子を含む代替物と置き換えられる。
【0131】
一態様では、対応する動画コンテンツを識別するために画像解析を利用できる。例えば、代替画像又はその特徴が識別子として記録され、識別子と対応する動画コンテンツとの関係が記録されてもよい。
【0132】
本発明の態様は、ドキュメント中の埋め込み動画を自動的に識別し、埋め込み動画を代替画像に置き換え、適切な表示能力を有するデバイスからユーザに対し埋め込み動画を提供するシステム及び方法を提供する。
【0133】
本発明の各種態様において、埋め込みアイテムを含むドキュメントは、ウェブページ、スライド表示、ワードプロセシングドキュメント、PDFドキュメント及び電子ブックドキュメントであってもよい。
【0134】
本発明の各種態様において、埋め込みアイテムはフラッシュ(Flash)動画、スライド動画、ビルドアップ、アニメーテッドグラフィックインターチェンジフォーマット(AGIF)、ビデオファイル、及びワードプロセシングファイル内のマルチメディア埋め込みアイテムへのハイパーリンクなどの埋め込みアイテムへのリンクであってもよい。
【0135】
本発明の態様は、ドキュメントがユーザへの表示のためにレンダリングされた後、ユーザに表示されているドキュメントの開発に利用されたスクリプト言語を調査することにより、埋め込みアイテムを識別する。あるいは、本発明の態様は、動画コンテンツを生成するストリームから動画コンテンツの再生可能なコピーを直接捕捉することにより、又はインタラクティブな動画の画面再生を通じて埋め込みアイテムを識別する。
【0136】
本発明の態様は、性質、外観、起点、及び画素アクティビティなどの埋め込みアイテム特性に基づいて、削除するために埋め込みアイテムをランク分けする。性質は、埋め込みアイテムがビデオ又は静的アイテムであるか否かを示す。起点は参照されたURLを含む。外観は、アスペクト比などのサイズ及びドキュメントのマージン(余白)などの場所を含む。画素アクティビティは、ユーザが動画に興味を持っているか否かを示す。ショックウェーブフラッシュ(SWF)埋め込みアイテムにロードされた追加のフラッシュビデオ(FLV)ファイルも、より低くランクされ優先的に削除候補となる。
【0137】
本発明の態様は埋め込みアイテムを代替物で置き換える。代替物は、コード、メタデータ及びキーフレーム、又は動画の他の視覚的表示を含むことにより、動画を一意的に識別する静止画像であってもよい。本発明の態様によれば、代替物はオリジナルと同一の位置に位置しオリジナルと同一のサイズを有してもよいし、あるいはマージンなど他の場所に配置されてもよい。
【0138】
本発明の態様は、ユーザから、又は自動的にプロンプトを受け取ることに応答してユーザに埋め込み動画アイテムを提供してもよい。本発明の態様によれば、コードは、オリジナル動画、キャッシュされたコピー、又はこの両方へのリンクを提供する。本発明の他の態様では、埋め込み動画アイテムは、携帯情報端末(PDA)、ユーザの携帯電話、あるいはユーザのパーソナルコンピュータ(PC)などのユーザデバイスに送信されてもよい。この送信は、印刷プレビューの閲覧、又はドキュメントの印刷と同期され、あるいは同時に行うことができる。
【0139】
本発明の態様によれば、ユーザが代替物を変更し、数枚のスライドを手動で照合し、複合動画を所定位置で再生し、埋め込みアイテムの代替ソースを選択し、あるいはドキュメント中に検出された全埋め込みアイテムをリストする特別なインデックスページを利用することを可能とする印刷プレビューをユーザに提供してもよい。代替物を変更することは、動画のトリミングあるいは動画が記憶されている解像度の調節を含むことができる。手動で照合することは、スライドベースの表示ツールから数枚のスライドを手動で照合することを含むことができる。複合動画を再生することは、画面キャプチャを利用して捕捉される複合動画を所定位置で再生することを含むことができる。埋め込みアイテムの代替ソースを選択することは、player.SWF及びプレーヤに含まれる他の全てのファイルの包含を維持するのではなく、所望のvideo.FLVファイルを維持することを含んでもよい。特別なインデックスページは関連するリンク及びメタデータ情報と共にドキュメント内で検出された全ての埋め込みアイテムをリストしてもよい。
【0140】
本発明の態様によれば、サービスビジネスは、アーカイブ時間、及び印刷物に関連する動的コンテンツをアーカイブするために利用されるスペースの合計によりコンテンツに課金できる。
【0141】
更に、本発明の他の実施態様は、本明細書中に示された本発明の明細及び実施を考察することで当業者には明白となる。記載された実施形態の種々の態様及び/又は構成要素は本発明のドキュメント表示システム中で単独に又は任意の組合せにおいて利用できる。明細書及び例はあくまで例として考慮されることが意図され、本発明の真の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲及びその等価物によって示される。
【産業上の利用可能性】
【0142】
本発明の態様は、印刷されたテキストの利便性と、動画及び音声の利点を組み合わせるシームレス解決策をユーザに提供できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出力手段によりドキュメントを取得し、
識別手段により、前記ドキュメントに含まれる動画コンテンツを識別し、
置換手段により、前記動画コンテンツを、前記動画コンテンツを識別する識別子を含む代替物に置き換え、
ドキュメント提供手段により、第一の媒体上で前記代替物を含む前記ドキュメントを提供し、
保持手段により、前記識別子の提供に応答して、前記動画コンテンツの表示に適した第二の媒体上で動画の形式で表示すべく前記動画コンテンツを保持する、
ことを含む情報出力方法。
【請求項2】
前記代替物は、動画コンテンツのキーフレーム及び漫画形式のレンダリングからなる群より選択された静止画像を含む請求項1記載の情報出力方法。
【請求項3】
前記識別することは、前記ドキュメントのドキュメントオブジェクトモデルを分析することを含む請求項1記載の情報出力方法。
【請求項4】
前記識別手段は、
前記動画コンテンツを再生し、
前記動画コンテンツが再生される時の画面画素または音声コンテンツを捕捉する、
ことを含む請求項1記載の情報出力方法。
【請求項5】
前記動画コンテンツは、前記動画コンテンツを生成するストリームから再生可能なコピーを直接捕捉することにより前記保持手段に保持されるか、又はインタラクティブな動画の画面再生を通じて前記保持手段に保持される請求項1記載の情報出力方法。
【請求項6】
前記保持手段は、ドキュメントの元の保存場所、前記動画コンテンツのコピーを保持するサーバ、及びユーザに前記ドキュメントを表示するサーバからなる群から選択される請求項1記載の情報出力方法。
【請求項7】
前記動画コンテンツは、前記ドキュメントの提供と同期してユーザデバイスに送信される請求項1記載の情報出力方法。
【請求項8】
更に、前記識別子の入力に応答して、前記第二の媒体上で前記動画コンテンツを表示することを含む請求項1記載の情報出力方法。
【請求項9】
前記代替物を含む前記ドキュメントは、印刷プレビューであり、
更に、印刷コマンドを受け取ることに応答して、前記印刷プレビューを印刷することを含み、
前記入出力手段は、前記印刷プレビューの表示時点において、前記代替物で置き換えられる動画コンテンツをユーザに選択させる入力を受け付け、
前記ドキュメント提供手段は、該入力に応じて前期代替物の使用が選択された動画コンテンツの前記前記代替物を含む前記ドキュメントを提供する、
請求項1記載の情報出力方法。
【請求項10】
前記識別手段は、更に、性質、外観、起点及び画素アクティビティの少なくとも一つを含む動画特性に基づいて前記動画コンテンツをランク分けすることを含み、
前記性質は、静的又は動画性質を含み、
前記外観は、アスペクト比、サイズ及び位置を含み、
前記起点は、参照されたURLを含み、
前記画素アクティビティは、前記ドキュメント中の前記動画コンテンツに対するユーザの操作入力を含む、
請求項1記載の情報出力方法。
【請求項11】
前記ドキュメントを受け取るための入力インタフェースと、
1つ以上のプロセッサであって、
前記ドキュメントに含まれる動画コンテンツを識別し、
前記動画コンテンツを、前記動画コンテンツを識別する識別子を含む代替物で置き換える、
ためのプロセッサと、
前記代替物を含む前記ドキュメントをユーザに提供するための出力デバイスと、
前記動画コンテンツを、前記識別子の提供に応答して前記動画コンテンツを表示することに適した媒体でユーザに表示するために前記動画コンテンツを保持する記憶媒体に提供するための出力インタフェースと、
を含む情報出力装置。
【請求項12】
コンピュータに、
ドキュメントを取得し、
前記ドキュメントに含まれる動画コンテンツを識別し、
前記動画コンテンツを、静止画像であると共に前記動画コンテンツを識別する識別子を含む代替物で置き換え、
前記代替物を含む前記ドキュメントを第一の媒体上で表示し、
前記識別子の提供に応答して、且つ動画コンテンツの表示に適した第二の媒体上で動画の形式で表示するために前記動画コンテンツを保持する、
情報出力処理を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−120371(P2010−120371A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167654(P2009−167654)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】