説明

動画情報配信システム

【課題】複数の動画を組み合わせて同期出力させる共演動画において、エンターテイメント性の高い演奏評価を実現する。
【解決手段】共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報に対応して演奏評価を行う演奏評価制御手段176と、サーバ装置12から配信される共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報を同期して出力させる動画出力制御手段160と、その動画出力制御手段160による共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力に際して、演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、それら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行するゲーム実行制御手段174とを、備えたものであることから、共演動画に係る1対の動画それぞれの演奏評価に応じて仮想的な対戦ゲームを実行することで、共演動画の新たな楽しみ方を提示できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の通信回線を介して複数の通信端末装置に対する動画情報の配信を行う動画情報配信システムに関し、特に、その利便性を向上させて利用を促進するための改良に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の通信回線を介して複数の通信端末装置に対する動画情報の配信を行う動画情報配信システムが知られており、近年における通信技術の向上に伴いコンテンツビジネスの中核として更なる発展が期待されている。そのような動画情報配信システムにおいては、通常、所謂動画投稿サイトにおいて所定の通信端末装置から投稿(アップロード)された複数の動画情報が所定のデータベースに記憶され、任意の通信端末装置によりその動画投稿サイトを介してのアクセスが可能とされる。それにより、上記所定の通信端末装置により投稿された動画情報が、任意の通信端末装置により閲覧可能とされる。
【0003】
また、多数の演奏曲のうちから選択される演奏曲を出力させるのに併行して音声入力装置(マイクロフォン)により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置が知られている。そのようなカラオケ装置において、音声入力装置から入力される音声情報に基づいて歌唱力等を評価(採点)する演奏評価機能を備えたものがある。例えば、特許文献1に記載されたカラオケ装置がそれである。このカラオケ装置によれば、音程、テンポ、音量等を基準として音声入力装置から入力される音声情報とカラオケ演奏曲の演奏情報とを予め定められた複数の区分毎に比較することで、入力される音声情報に応じて利用者の歌唱を区分毎に採点することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3261990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、本出願人は、前記カラオケ装置を通信端末装置として前記動画情報配信システムに組み込み、そのカラオケ装置による所定の演奏曲の出力に際して撮像装置により撮影された映像情報及び音声入力装置により入力された音声情報の投稿を受け付けて閲覧可能とする技術を発案し、実用化している。また、この技術に関して、共通の演奏曲に関連付けられた複数の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、前記カラオケ装置のみならずパーソナルコンピュータ等の通信端末装置により閲覧可能とする共演動画(コラボ動画)のサービスを展開している。
【0006】
しかし、従来の共演動画においては、その組み合わせの基となる動画情報の記録に係るカラオケ装置によるカラオケ演奏に際してその採点(演奏評価)を楽しむことはできるものの、パーソナルコンピュータ等の通信端末装置により共演動画を閲覧する際に各動画に対応する演奏を採点することはできず、共演相手のうち何れの演奏がうまいか等の評価結果を示すことはできなかった。また、前記従来の技術を応用すること等により共演動画に係る各動画に対応して演奏評価を行ったとしても、共演動画の出力に際してその評価結果を表示するだけでは面白みがなく、視聴者の満足を得られないことが考えられる。このため、複数の動画を組み合わせて同期出力させる共演動画において、エンターテイメント性の高い演奏評価を実現する動画情報配信システムの開発が求められていた。
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、複数の動画を組み合わせて同期出力させる共演動画において、エンターテイメント性の高い演奏評価を実現する動画情報配信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、所定の通信回線を介して複数の通信端末装置に対する動画情報の配信を行う動画情報配信システムであって、前記通信端末装置から投稿された情報を記憶するデータベースと、前記通信回線を介して前記通信端末装置から、予め定められた複数の楽曲データの何れかに対応する音声情報を含む動画情報の投稿を受け付け、その投稿された動画情報を対応する楽曲データと関連付けて前記データベースに記憶させる投稿受付制御手段と、その投稿受付制御手段により受け付けられる、共通の楽曲データに関連付けられた1対の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報をその共通の楽曲データと関連付けて前記データベースに記憶させる共演動画編集制御手段と、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報に対応して、予め定められた関係から前記共通の楽曲データに基づいて各動画情報毎にその音声情報の演奏評価を行う演奏評価制御手段と、前記通信回線を介しての前記通信端末装置からの配信要求に応じて、前記データベースに記憶されたその配信要求に係る動画情報及び共演動画情報をその通信端末装置に配信する動画配信制御手段と、その動画配信制御手段により配信される共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報を同期して出力させる動画出力制御手段と、その動画出力制御手段による前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力に際して、前記演奏評価制御手段による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、それら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行するゲーム実行制御手段とを、備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
このようにすれば、前記通信端末装置から投稿された情報を記憶するデータベースと、前記通信回線を介して前記通信端末装置から、予め定められた複数の楽曲データの何れかに対応する音声情報を含む動画情報の投稿を受け付け、その投稿された動画情報を対応する楽曲データと関連付けて前記データベースに記憶させる投稿受付制御手段と、その投稿受付制御手段により受け付けられる、共通の楽曲データに関連付けられた1対の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報をその共通の楽曲データと関連付けて前記データベースに記憶させる共演動画編集制御手段と、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報に対応して、予め定められた関係から前記共通の楽曲データに基づいて各動画情報毎にその音声情報の演奏評価を行う演奏評価制御手段と、前記通信回線を介しての前記通信端末装置からの配信要求に応じて、前記データベースに記憶されたその配信要求に係る動画情報及び共演動画情報をその通信端末装置に配信する動画配信制御手段と、その動画配信制御手段により配信される共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報を同期して出力させる動画出力制御手段と、その動画出力制御手段による前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力に際して、前記演奏評価制御手段による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、それら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行するゲーム実行制御手段とを、備えたものであることから、共演動画に係る1対の動画それぞれの演奏評価に応じて仮想的な対戦ゲームを実行することで、共演動画の新たな楽しみ方を提示できる。すなわち、複数の動画を組み合わせて同期出力させる共演動画において、エンターテイメント性の高い演奏評価を実現する動画情報配信システムを提供することができる。
【0010】
ここで、好適には、前記演奏評価制御手段は、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報が、予め定められた複数の技のうち何れかの成立条件を満たしているか否かを判定するものであり、前記ゲーム実行制御手段は、前記演奏評価制御手段により前記共演動画情報の組み合わせに係る一方の動画情報に含まれる音声情報が前記成立条件を満たしていると判定された場合には、その組み合わせに係る他方の動画情報が化体するプレイヤに対してその成立条件に係る技を適用するものである。このようにすれば、共演動画に係る仮想的な対戦ゲームに歌い方に応じた技の要素を加えることで、更なる攻略性とエンターテイメント性を持つ対戦ゲームを実現することができる。
【0011】
また、好適には、前記演奏評価制御手段は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められた所定区間毎に前記音声情報の音程がその楽曲データを基準とする適切演奏範囲内に入っているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第1の技の成立条件を満たしていると判定するものである。このようにすれば、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0012】
また、好適には、前記演奏評価制御手段は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められたハーモニーパートにおいて前記音声情報に複数人分の音声が含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第2の技の成立条件を満たしていると判定するものである。このようにすれば、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0013】
また、好適には、前記演奏評価制御手段は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められたデュエットパートにおいて前記音声情報がそのデュエットに係る適切演奏条件を満たすか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第3の技の成立条件を満たしていると判定するものである。このようにすれば、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0014】
また、好適には、前記演奏評価制御手段は、予め定められた鳴り物の音が前記音声情報に含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第4の技の成立条件を満たしていると判定するものである。このようにすれば、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0015】
また、好適には、前記演奏評価制御手段は、予め定められた歌唱方法に対応する音声が前記音声情報に含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第5の技の成立条件を満たしていると判定するものである。このようにすれば、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0016】
また、好適には、前記通信端末装置による入力操作に応じて、前記データベースに記憶された各動画情報に対する投票を受け付ける投票受付制御手段を備え、前記ゲーム実行制御手段は、その投票受付制御手段により受け付けられる前記共演動画情報の組み合わせに係る各動画情報に対する投票結果を前記対戦ゲームにおけるそれぞれの動画情報が化体するプレイヤに反映するものである。このようにすれば、共演動画に係る仮想的な対戦ゲームに閲覧者の投票結果を反映することで、インタラクティブ性に優れた対戦ゲームを実現することができる。
【0017】
また、好適には、音声入力装置及び撮像装置を有し、多数の楽曲データのうちから選択される楽曲データに対応する演奏曲を出力させるのに併行して前記音声入力装置により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置を前記通信端末装置として備え、前記動画配信制御手段は、前記カラオケ装置からの配信要求に応じて、前記データベースに記憶されたその配信要求に係る動画情報をそのカラオケ装置に配信するものであり、前記カラオケ装置は、前記動画配信制御手段により配信された動画情報の出力を制御する動画出力制御手段と、その動画出力制御手段による前記動画情報の出力と同期してその動画情報と関連付けられた楽曲データに対応する演奏曲を出力させる同期演奏制御手段と、その同期演奏制御手段による演奏曲の出力に際して前記撮像装置により撮影された映像情報及び前記音声入力装置により入力された音声情報を記録する演奏記録制御手段とを、備えたものであり、前記投稿受付制御手段は、その演奏記録制御手段により記録された映像情報及び音声情報の投稿を受け付け、前記同期演奏制御手段により出力された演奏曲に対応する楽曲データの識別情報と関連付けて前記データベースに記憶させるものであり、前記共演動画編集制御手段は、前記投稿受付制御手段により受け付けられる、共通の楽曲データに関連付けられた複数の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報をその楽曲データの識別情報と関連付けて前記データベースに記憶させるものである。このようにすれば、カラオケ装置により記録乃至投稿される複数の動画を組み合わせて同期出力させる共演動画において、エンターテイメント性の高い演奏評価を実現する動画情報配信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施例である映像情報配信システムの構成を説明する図である。
【図2】図1の映像情報配信システムに備えられたサーバ装置の構成を例示する図である。
【図3】図1の映像情報配信システムに備えられた通信端末装置であるパーソナルコンピュータの構成を例示する図である。
【図4】図1の映像情報配信システムに備えられた通信端末装置であるカラオケ装置の構成を例示する図である。
【図5】図2のサーバ装置のCPU、図3のパーソナルコンピュータのCPU、乃至図4のカラオケ装置のCPUに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図6】図4のカラオケ装置による演奏曲の出力に際してビデオカメラにより撮影された映像情報を例示する図である。
【図7】図4のカラオケ装置による共演映像に係る同期演奏制御において、図6の映像情報が背景映像として用いられる様子を説明する図である。
【図8】図3に示すパーソナルコンピュータ等の通信端末装置に表示された共演映像の一例を示す図である。
【図9】図3に示すパーソナルコンピュータ等の通信端末装置に表示された対戦ゲーム映像の一例を示す図である。
【図10】図9に示す対戦ゲーム映像に対応する対戦ゲームにおいて成立するコンボの種類とその成立条件等の一例を示す図である。
【図11】図9に示す対戦ゲーム映像に対応する対戦ゲームにおいて、第1の演奏映像に対応する音声情報に関してコンボの成立が判定され、対戦相手である第2の演奏情報が化体するプレイヤに対してそのコンボが適用された様子を示している。
【図12】図3に示すパーソナルコンピュータ等の通信端末装置に表示された対戦ゲーム映像の他の一例を示す図である。
【図13】図12に示す対戦ゲーム映像に対応する格闘型対戦ゲームにおいて成立するコンボの種類とその成立条件等の一例を示す図である。
【図14】図9乃至図12に示す対戦ゲーム映像に対応する対戦ゲームにおいて、各動画情報に対する投票結果に応じてそれぞれの動画情報が化体するプレイヤのライフゲージの初期値が設定される様子を例示する図である。
【図15】図4のカラオケ装置のCPUによる第1の動画投稿制御の要部を説明するフローチャートである。
【図16】図4のカラオケ装置のCPUによる第2の動画投稿制御の要部を説明するフローチャートである。
【図17】図16に示す制御におけるコラボ演奏動画投稿制御の要部を説明するフローチャートである。
【図18】図2のサーバ装置のCPUによる動画投稿受付制御の要部を説明するフローチャートである。
【図19】図2のサーバ装置のCPUによる投票受付制御の要部を説明するフローチャートである。
【図20】図2のサーバ装置のCPUによる動画配信/ゲーム実行制御の要部を説明するフローチャートである。
【図21】図3のパーソナルコンピュータのCPUによる動画再生/投票制御の要部を説明するフローチャートである。
【図22】図3に示すパーソナルコンピュータ等の通信端末装置に表示された共演映像の他の一例を示す図である。
【図23】図3に示すパーソナルコンピュータ等の通信端末装置に表示された対戦ゲーム映像の更に別の一例を示す図である。
【図24】図4のカラオケ装置におけるコマンダ本体に設けられたタッチパネルディスプレイについて説明する図である。
【図25】図24に示すタッチパネルディスプレイに演奏曲検索のための文字ボタンが表示された様子を示す図である。
【図26】図4のカラオケ装置によるコラボ演奏動画に係るカラオケ演奏において、図24に示すタッチパネルディスプレイに演奏曲のデフォルトの背景映像が表示された様子を示す図である。
【図27】図4のカラオケ装置によるコラボ演奏動画に係るカラオケ演奏において、図26に示す背景映像の前面側に演奏曲の歌詞文字映像が表示された様子を示す図である。
【図28】図4のカラオケ装置による対戦ゲームにおいて、その対戦ゲームにおいてコンボが成立した場合にそのコンボの名称が図24に示すタッチパネルディスプレイに表示される様子を示す図である。
【図29】図4に示すカラオケ装置の映像表示装置に表示された共演映像の一例を示す図である。
【図30】図29に示す共演映像において表示切替ボタンが押されることで、その共演映像に係る一方の動画情報が図26に示すタッチパネルディスプレイに表示される様子を示す図である。
【図31】図30に示すように共演映像に係る一方の動画情報が図26に示すタッチパネルディスプレイに表示された態様において、他方の動画情報が図4に示すカラオケ装置の映像表示装置に単独で表示される様子を示す図である。
【図32】図4のカラオケ装置による対戦ゲームにおいて、その対戦ゲームにおいて勝利したプレイヤに相当する動画情報がそのカラオケ装置の映像表示装置に表示される様子を示す図である。
【図33】図4のカラオケ装置による対戦ゲームにおいて、その対戦ゲームにおいて敗北したプレイヤに相当する動画情報が図24に示すタッチパネルディスプレイに表示される様子を示す図である。
【図34】図4に示すカラオケ装置の映像表示装置に表示された対戦ゲーム映像の更に別の一例を示す図である。
【図35】図34に示す対戦ゲーム映像において、ライフゲージに係るライフ値が零となったプレイヤに相当する動画情報が閉め出される様子を示す図である。
【図36】図35に示す対戦ゲーム映像において閉め出された動画情報が図24に示すタッチパネルディスプレイに表示される様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0020】
図1は、本発明の一実施例である動画情報配信システム10の構成を説明する図である。この図1に示すように、本実施例の動画情報配信システム10は、情報配信サービス提供会社によって運営されるサーバ装置(センタ装置)12と、通信端末装置である複数(図1では2つを例示している)のパーソナルコンピュータ14(以下、PC14と称する)と、同じく通信端末装置である複数(図1では2つを例示している)の携帯電話機16と、所定の通信回線18とを、備えて構成されている。この通信回線18は、例えば公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)等のインターネットに接続されたものであり、上記サーバ装置12及びPC14は、何れも上記通信回線18に接続されることで、その通信回線18を介して相互に情報の通信が可能とされている。また、上記携帯電話機16は中継基地局20を介して上記通信回線18に接続されており、上記サーバ装置12とその携帯電話機16との間でも相互に情報の通信が可能とされている。
【0021】
また、本実施例の動画情報配信システム10は、カラオケ装置を用いたカラオケシステム30を含んで構成されている。例えば、図1に示すように、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗32における複数の個室34a、34b、34c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室34と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)カラオケ装置36a、36b、36c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置36と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置36は、ルータ44を介して上記通信回線18に接続されており、上述のようにその通信回線18に接続されたサーバ装置12等との相互間でその通信回線18を介して情報の通信が可能とされている。すなわち、上記カラオケ装置36は、上記PC14及び携帯電話機16等と同様に、上記通信回線18に接続されて上記サーバ装置12との間で情報の通信を行う通信端末装置に対応する。
【0022】
前記動画情報配信システム10に含まれるカラオケシステム30において、前記サーバ装置12は、カラオケ情報(楽曲データ)、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバとして機能し、前記通信回線18を介して上記カラオケ装置36に定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置36からの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信する。また、上記カラオケシステム30は、複数の電子早見本装置38a、38b、38c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置38と称する)を備えており、上記カラオケ装置36の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台乃至数台ずつの電子早見本装置38が貸与され、各個室34において後述するように上記カラオケ装置36の遠隔操作装置として用いられるようになっている。上記店舗32内には上記複数のカラオケ装置36を相互に接続するLAN40が敷設されており、上記電子早見本装置38からのカラオケ装置36への入力は、所定のアクセスポイント42及びLAN40を介したLAN通信等により行われる。
【0023】
図2は、前記サーバ装置12の構成を例示する図である。このサーバ装置12は、中央演算処理装置であるCPU52により随時書込読出メモリであるRAM56の一時記憶機能を利用しつつ読出専用メモリであるROM54に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂ノイマン式コンピュータであり、ファイルの管理や入出力制御、上記通信回線18を介してのアクセス等の管理、その通信回線18を介しての通信制御等の各種制御を実行するサーバである。また、図2に示すように、例えばTFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)やPDP(Plasma Display Panel)等の映像表示装置58と、その映像表示装置58による映像の表示を制御するための映像表示制御装置であるビデオボード(グラフィックスボード)60と、キーボード等の入力装置62と、その入力装置62による入力を処理するための入力インターフェイス64と、上記CPU52等を前記通信回線18に接続するためのモデム66とを、備えて構成されている。
【0024】
また、前記サーバ装置12は、前記動画情報配信システム10及びカラオケシステム30に係る各種情報を記憶するデータベースとして、動画データベース68、利用者データベース70、及び楽曲データベース72をはじめとする各種データベースを備えている。これら動画データベース68、利用者データベース70、及び楽曲データベース72それぞれの記憶内容については、図5に示す各種制御機能の説明と併せて後述する。なお、図2に示すように、本実施例では上記動画データベース68、利用者データベース70、及び楽曲データベース72がそれぞれ異なる記憶装置に設けられた態様について説明するが、それらデータベースが同一の記憶装置に設けられたものであってもよい。一方、上記動画データベース68、利用者データベース70、及び楽曲データベース72がそれぞれ個別のサーバ装置に備えられ、それら複数のサーバ装置が相互に連繋して以下に説明する本実施例の制御を実行するものであってもよい。
【0025】
図3は、前記PC14の構成を例示する図である。このPC14は、中央演算処理装置であるCPU74により随時書込読出メモリであるRAM78の一時記憶機能を利用しつつ読出専用メモリであるROM76に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂ノイマン式コンピュータであり、一般にデスクトップパソコンやノートパソコン等と称される家庭用パーソナルコンピュータである。また、図3に示すように、映像表示部として機能するTFTやPDP等の映像表示装置80と、その映像表示装置80による映像の表示を制御するための映像表示制御装置であるビデオボード82と、キーボード84及びマウス86等の入力装置と、それら入力装置による入力を処理するための入力インターフェイス88と、上記CPU74等を前記通信回線18に接続するためのモデム90と、記憶装置であるハードディスク92とを、備えて構成されている。また、このPC14は、所謂WWW(World Wide Web)ウェブサイトの情報を表示させると共にそのウェブサイトに従って各種入力等を行うことができるブラウザ(WWWブラウザ)等の一般的なアプリケーションを機能的に備えたものである。
【0026】
図4は、前記カラオケ装置36の構成を例示するブロック線図である。この図4に示すように、前記カラオケ装置36は、TFTやPDP等の映像表示装置100と、その映像表示装置100による映像の表示を制御するビデオボード等の映像出力制御部102と、映像情報デコーダ104と、ビデオミキサ106と、音源であるシンセサイザ108と、音声入力装置であるマイクロフォン110と、そのマイクロフォン110から入力される音声をディジタル信号に変換するためのA/Dコンバータ112と、アンプミキサ114と、スピーカ116と、操作パネル118と、その操作パネル118等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス120と、撮像装置であるビデオカメラ122と、中央演算処理装置であるCPU124と、読出専用メモリであるROM126と、随時書込読出メモリであるRAM128と、記憶装置であるハードディスク130と、モデム132と、LANポート134と、前記電子早見本装置38やリモコン装置98等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部136とを、備えて構成されている。
【0027】
前記映像出力制御部102は、前記CPU124において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置として機能する他、前記映像表示装置100による種々の映像表示を制御する表示制御装置である。また、前記映像情報デコーダ104は、利用者が歌詞を参照しながら歌唱する際に前記ハードディスク130に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ104により再生された背景映像は、前記ビデオミキサ106へ送られる。また、そのビデオミキサ106は、前記CPU124において生成され且つ前記映像出力制御部102から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ104により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置100に表示させる映像合成装置である。
【0028】
前記シンセサイザ108は、前記ハードディスク130から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ108により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ114へ送られる。そのアンプミキサ114では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン110を介して入力される利用者(演奏者)の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ116から出力される。また、前記A/Dコンバータ112は、音声入力装置である前記マイクロフォン110から入力されるアナログ信号としての音声情報をディジタル信号に変換して前記CPU124等へ供給する。
【0029】
前記操作パネル118は、前記カラオケ装置36の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置36は、例えば図24に示すように、前記CPU124やシンセサイザ108等を格納するコマンダ本体37にタッチパネルディスプレイ119を備えたものであってもよい。このタッチパネルディスプレイ119は、画像(映像)を表示させると共に利用者の接触に応じて前記カラオケ装置36への入力を行うものであり、好適には、上記コマンダ本体37における表側の平面部(カラオケボックス等に設置される場合に、利用者側とされる面)に設けられる。斯かる態様において、上記タッチパネルディスプレイ119は、前記映像表示装置100とは別に第2の映像表示装置として機能すると共に、前記カラオケ装置36の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作パネルとして機能する。例えば、図25に示すように、上記タッチパネルディスプレイ119における所定の操作に応じてそれぞれ個別の文字(例えば、五十音の文字やアルファベット等)を示す複数の文字ボタン212がそのタッチパネルディスプレイ119に表示され、このタッチパネルディスプレイ119に表示された文字ボタン212(タッチパネルにおける文字ボタン212に対応する相対位置)に対する利用者の指や備え付けのペン等による接触操作に応じて、それら文字ボタン212によって示される文字乃至文字列が入力される。そして、斯かる操作により入力された文字乃至文字列に基づいて、それらの文字乃至文字列に前方一致する歌手名乃至曲名が検索される等、前記カラオケ装置36の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲の検索乃至選曲入力が上記タッチパネルディスプレイ119を介して行われる。
【0030】
また、前記カラオケ装置36には、前記操作パネル118の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置98が備えられており、前記リモコン受信部136は、そのリモコン装置98から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU124へ供給する。また、前記カラオケ装置36と電子早見本装置38との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部136を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置36に対応付けられた電子早見本装置38も同様に入力装置として機能する。なお、本実施例においては、前記カラオケ装置36に備えられたリモコン装置98や対応付け処理の行われた電子早見本装置38等の入力装置もそのカラオケ装置36の一部を構成するものであるとして以下の説明を行う。
【0031】
前記ビデオカメラ122は、例えばCCD(charge coupled device)等の撮像素子及びレンズを備え、そのレンズから入射される映像をCCDにより検知し、その映像を電子情報(映像データ)として取得する所謂デジタルビデオカメラであり、少なくとも動画(時間の経過に従い変化する動きのある映像)を撮影し得るものであるが、必要に応じて静止画(スチル写真)を撮影できるように構成されたものであってもよい。このビデオカメラ122により撮影された映像情報は、図示しないビデオ端子等のインターフェイスを介して前記CPU124等へ供給され、例えばAVI(Audio-Video Interleaved)形式、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式、FLV(Flash Video)形式等の映像ファイルとして前記RAM54等に記憶される。なお、このビデオカメラ112は、必ずしも前記カラオケ装置36の一部として備えられたものでなくともよく、例えば前記個室34における所定位置に固設された別体のビデオカメラ乃至前記携帯電話機16に備えられた撮像装置等により撮影された映像が所定のインターフェイスを介して前記カラオケ装置36に入力される態様も考えられる。
【0032】
前記CPU124は、前記RAM128の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM126に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータであり、前記カラオケ装置36に係る各種制御を実行する。すなわち、前記電子早見本装置38やリモコン装置98等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を前記RAM128に設けられた予約曲テーブルに登録する選曲予約制御、その予約曲テーブルの演奏順に従って前記ハードディスク130から前記RAM128に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報(楽曲データ)を読み出す楽曲データ読出制御、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM128から前記シンセサイザ108へ演奏情報を送信する演奏出力制御、その演奏出力制御に際して前記RAM128に展開された歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して前記映像出力制御部102へ送信する歌詞文字映像出力制御、上記演奏出力制御に際して前記映像情報デコーダ104を制御して所定の背景映像を再生させる背景映像出力制御、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させる曲間情報出力制御、及び前記通信回線18を介した前記サーバ装置12との間の情報通信制御等の基本的な制御に加えて、後述する本実施例の同期演奏制御や演奏記録制御等の各種制御を実行する。
【0033】
前記モデム132は、前記カラオケ装置36を前記通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU124から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU124に供給する処理を行う。なお、前記店舗32に備えられた複数のカラオケ装置36のうち何れかのカラオケ装置36が前記ルータ44の機能を備えてマスターコマンダとして前記通信回線18に接続される態様も考えられ、その場合、前記モデム132はそのマスターコマンダとして機能するカラオケ装置36には必要とされるが、そのマスターコマンダを介して前記サーバ装置12との間で情報の通信を行う他のカラオケ装置36には必ずしも設けられなくともよい。
【0034】
前記LANポート134は、前記カラオケ装置36をLAN40を介して他のカラオケ装置36や電子早見本装置38等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置36は、そのようにLAN40を介して接続されることで、他のカラオケ装置36や電子早見本装置38等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント42を介して受信される前記電子早見本装置38からの選曲入力を受け付けて前記RAM128に設けられた予約曲テーブルに記憶したり、そのアクセスポイント42を介して前記カラオケ装置36から電子早見本装置38へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置36と電子早見本装置38との間における相互の情報のやりとりが実行される。
【0035】
前記ハードディスク130には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数の楽曲データ(カラオケデータ)を記憶する楽曲データベース138(図5を参照)をはじめとする各種データベースが設けられている。この楽曲データベース138は、前記カラオケ装置36により出力可能な演奏曲にそれぞれ対応する多数(例えば、数万曲分)の楽曲データ(カラオケデータ)を記憶する。この楽曲データは、前記シンセサイザ108により所定の楽器の演奏音を生成するためのMIDIデータ等の演奏情報と、歌詞文字映像(歌詞テロップ)を生成するための歌詞情報と、その歌詞情報に基づいて生成された歌詞文字映像を演奏の進行に合わせて順次色替わりさせてゆくための歌詞色替情報とを、含むものであり、コンテンツIDである各演奏曲に固有の選曲番号により識別される。また、上記楽曲データには、その演奏曲の曲名、アーティスト名(歌手名)、発表年月日、ジャンル、曲調等の情報が関連づけられて記憶されている。
【0036】
前記サーバ装置12に備えられた前記楽曲データベース72は、前記カラオケシステム30に備えられた前記カラオケ装置36に配信するための楽曲データを記憶するものであり、新しく作成された楽曲データはこの楽曲データベース72に蓄積される。カラオケボックス等の店舗32にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置36のうち所定のカラオケ装置36例えば前記カラオケ装置36aは、前記モデム132を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置36によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新たな楽曲データ等が前記サーバ装置12の楽曲データベース72から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク130の楽曲データベース138等に記憶される。また、そのようにして前記サーバ装置12から情報を取得したカラオケ装置36aとその他のカラオケ装置36との間で前記LAN40を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置36のハードディスク130に記憶される情報が共有され、上記楽曲データベース138等の内容が等価なものとされる。
【0037】
前記サーバ装置12に備えられた動画データベース68は、通信端末装置としての前記カラオケ装置36、或いは前記PC14や携帯電話機16等から投稿すなわち前記通信回線18を介してアップロードされた複数の動画情報(映像情報)を記憶する。この動画情報は、例えばAVI(Audio-Video Interleaved)形式、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式、FLV(Flash Video)形式等の動画ファイル(映像ファイル)であり、例えば投稿順に定められた所定の識別番号(コンテンツID)をインデックスとして前記動画データベース68に記憶される。なお、この動画情報は、複数枚の静止画像が所定の時間間隔で切替表示される所謂パラパラアニメーションや、映像が一時的に停止する静止画部分を含むものであってもよい。また、その動画データベース68には、投稿者の識別情報(ユーザID)、投稿者の名前(ニックネーム)、投稿時(投稿日時)、投稿に相前後して投稿者により設定(入力)された映像のタイトル、投稿者のコメント、削除用のパスワード、再生回数、投稿コメント数、閲覧者からの投票結果(得票数)、対応する演奏曲の識別情報(選曲番号)、曲名、アーティスト名、及び演奏評価結果(採点結果)等の情報が各動画情報毎にその動画情報と関連づけられて記憶されるようになっている。
【0038】
また、前記サーバ装置12に備えられた前記利用者データベース70は、本実施例の動画情報配信システム10の利用者の情報を記憶する。例えば、各利用者の識別情報(ユーザID)をインデックスとして、前記動画情報配信システム10を利用するためのパスワード、投稿者の名前(ニックネーム)、生年月日、性別、住所、メールアドレス、電話番号、血液型、星座、アバタ(利用者に対応する人型映像)に関する情報、パスワードを忘れたときのための質問及び解答、動画情報の閲覧履歴、動画情報のブックマーク、過去に投稿した動画情報の投稿履歴、及び過去に投稿した共演動画情報の投稿履歴等の情報が各利用者毎にその利用者と関連づけられて記憶されるようになっている。なお、本実施例においては、前記動画データベース68と利用者データベース70とを個別のデータベースとして備えた態様について説明するが、それらは単一のデータベースとして構成されたものであってもよく、例えば、前記利用者データベース70に記憶された各利用者に対応する情報として、その利用者が投稿した動画情報乃至後述する共演動画情報等が記憶されるものであってもよい。
【0039】
また、前記利用者データベース70には、各利用者の前記カラオケシステム30に係る情報が記憶される。例えば、各利用者が過去に利用したカラオケ装置36に対応する店舗32(そのカラオケ装置36が設置された店舗32)に関する情報である来店履歴、各利用者が前記カラオケ装置36によるカラオケ演奏において十八番曲として登録した演奏曲(簡易な操作により選曲入力を行い得るように設定された演奏曲)に関する情報、各利用者が過去に前記カラオケ装置36によるカラオケ演奏において選曲した選曲履歴(カラオケ装置36において過去に選曲された演奏曲の履歴)としての演奏曲に関する情報、各利用者が前記カラオケ装置36によるカラオケ演奏において過去に行った演奏評価の評価結果に関する情報、及び各利用者がフレンドとして登録した他の利用者に関する情報等が、各利用者毎にその利用者の識別情報(ユーザID)と関連付けられて記憶されるようになっている。なお、本実施例においては、前記動画情報配信システム10とカラオケシステム30とで共通の識別情報及びパスワードを用い、それら動画情報配信システム10及びカラオケシステム30に関する各利用者の情報を共通の利用者データベース70に蓄積する態様について説明するが、前記動画情報配信システム10及びカラオケシステム30それぞれに対応して個別の利用者データベース(顧客データベース)が設けられたものであってもよく、また、それら動画情報配信システム10及びカラオケシステム30それぞれに対応して個別の識別情報及びパスワードが設定されるものであってもよい。
【0040】
図5は、前記サーバ装置12のCPU52、前記PC14のCPU74、乃至前記カラオケ装置36のCPU124に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図5に示す例において、投稿受付制御手段152、動画配信制御手段158、共演動画編集制御手段164、投票受付制御手段172、及びゲーム実行制御手段174は前記サーバ装置12のCPU52に、演奏記録制御手段150、検索制御手段154、配信要求制御手段156、動画出力制御手段160、及び同期演奏制御手段162は前記カラオケ装置36のCPU124に、配信要求制御手段166、動画出力制御手段168、及び投票制御手段170は前記PC14のCPU74に、それぞれ機能的に備えられたものである。なお、上記配信要求制御手段166、動画出力制御手段168、及び投票制御手段170は前記携帯電話機16のCPUにも好適に備えられるものである。また、上記検索制御手段154、配信要求制御手段156、及び動画出力制御手段160等は、前記カラオケ装置36に備えられて(対応付けられて)その一部を構成する前記電子早見本装置38のCPUに備えられたものであってもよい。
【0041】
本実施例の動画情報配信システム10は、図5に示す各種制御機能により各利用者からの動画情報の投稿を受け付けると共に、投稿された動画情報を前記通信回線18を介して配信する投稿受付制御及び映像配信制御を実行する。また、この投稿受付制御に関して、それぞれ態様の異なる第1の投稿受付制御(第1の動画投稿制御)及び第2の投稿受付制御(第2の動画投稿制御)を選択的に実行するように構成されている。すなわち、第1の投稿受付制御において、前記通信回線18を介して前記カラオケ装置36等の通信端末装置からの動画情報の投稿(アップロード)を受け付け、その投稿された動画情報を前記動画データベース68に蓄積する処理を行う。一方、第2の投稿受付制御において、既に前記動画データベース68に蓄積されている動画情報に対して、共演動画(コラボ動画)に係る組み合わせ対象となる動画情報の投稿を受け付け、その投稿された動画情報を前記動画データベース68に蓄積すると共に共演動画情報として組み合わせる編集処理を行う。以下、これら第1の投稿受付制御及び第2の投稿受付制御それぞれにおける各制御機能の動作を個別に説明する。
【0042】
先ず、上記第1の投稿受付制御及び第2の投稿受付制御において共通の前記演奏記録制御手段150、投稿受付制御手段152、配信要求制御手段156、166、及び動画配信制御手段158それぞれの動作について説明する。前記演奏記録制御手段150は、前記カラオケ装置36による演奏曲の出力に際して、撮像装置である前記ビデオカメラ122により撮影された映像情報及び音声入力装置であるマイクロフォン110により入力された音声情報を記録する。好適には、前記ビデオカメラ122により撮影された映像情報と、音声入力装置であるマイクロフォン110により入力されて前記A/Dコンバータ112によりディジタル信号に変換された音声情報とを、例えばAVI形式、MPEG形式、FLV形式等のファイル形式にて統合し、映像情報及び音声情報を含む動画情報(動画ファイル)として記録する。図6は、前記演奏記録制御手段150により記録された、前記カラオケ装置36による演奏曲の出力に際して前記ビデオカメラ122により撮影された動画情報である第1の演奏映像180を例示している。なお、図5に示す各制御手段は、映像情報及び音声情報をそれぞれ個別の情報(ファイル)として記録、送受信、乃至蓄積等するものであってもよいが、本実施例においてはそれらを統合して動画ファイルとして記録、送受信、乃至蓄積等する態様について説明する。すなわち、以下の説明において特に言及しない場合には、本実施例における動画情報は、映像情報及びその再生に際して出力される音声に対応する音声情報を含むものである。
【0043】
前記投稿受付制御手段152は、前記通信回線18を介して前記カラオケ装置36等の通信端末装置からの動画情報の投稿を受け付け、その投稿された動画情報を前記動画データベース68に記憶させる。好適には、前記カラオケ装置36による所定の演奏曲の出力に際して前記演奏記録制御手段150により記録された映像情報及び音声情報に対応する動画情報(動画ファイル)の投稿を受け付け、対象となる演奏曲(映像情報及び音声情報の記録に際して出力された演奏曲)の識別情報である選曲番号及び投稿の主体となる利用者の識別情報(ユーザID)等と関連付けて前記動画データベース68に記憶させる。
【0044】
前記配信要求制御手段156、166は、前記動画データベース68に記憶された所定の動画情報の配信要求を、前記通信回線18を介して前記サーバ装置12へ送信する。斯かる配信要求制御手段156、166による配信要求は、例えば、前記動画情報配信システム10を運営する情報配信サービス提供会社により管理されるWWWウェブサイト(所謂動画投稿サイト)にアクセスして動画情報を選択乃至識別情報(コンテンツID)を入力すること等によって行われる。すなわち、前記配信要求制御手段156、166は、好適には、前記通信回線18を介して閲覧可能とされたWWWウェブサイトの情報を表示させると共にそのWWWウェブサイトに従って各種入力等を行うことができるWWWブラウザにおける一機能に対応する。
【0045】
前記動画配信制御手段158は、前記PC14、携帯電話機16、或いはカラオケ装置36等の通信端末装置から前記配信要求制御手段156、166等による配信要求があった場合には、その配信要求に応じて前記動画データベース68に記憶されたその配信要求に係る動画情報を要求元である通信端末装置に前記通信回線18を介して配信する。この動画配信制御手段158により各通信端末装置に配信された動画情報は、後述する動画出力制御手段160、168等によりその通信端末装置の表示部(映像表示装置)に表示される。
【0046】
次に、第2の投稿受付制御における前記演奏記録制御手段150、投稿受付制御手段152、検索制御手段154、配信要求制御手段156、動画配信制御手段158、動画出力制御手段160、同期演奏制御手段162、及び共演動画編集制御手段164それぞれの動作について説明する。前記検索制御手段154は、前記カラオケ装置36により出力可能な前記多数の演奏曲から所定の条件を満たす単数乃至複数の演奏曲を検索する。例えば、前記楽曲データベース138に記憶された多数の演奏曲(楽曲データ)のうち、前記電子早見本装置38やリモコン装置98等を介して入力される文字乃至は文字列によって示される条件に基づいて、単数乃至は複数の演奏曲を検索する曲名検索処理を実行する。例えば、入力された文字乃至文字列に少なくとも一部が一致する曲名の演奏曲(楽曲データ)を前記楽曲データベース138に記憶された多数の演奏曲から抽出する。また、好適には、前記楽曲データベース138に記憶された多数の演奏曲に係るアーティスト名(歌手名)に関して、前記電子早見本装置38やリモコン装置98等を介して入力される文字乃至は文字列によって示される条件に基づいて、単数乃至は複数のアーティスト名を検索する歌手名検索処理を実行する。例えば、入力された文字乃至文字列に少なくとも一部が一致するアーティスト名を、前記楽曲データベース138に記憶された多数の演奏曲の属性情報としてのアーティスト名から抽出する。
【0047】
また、前記検索制御手段154は、前記動画データベース68に記憶された複数の動画情報から所定の条件を満たす単数乃至複数の動画情報を検索する。好適には、上記曲名検索処理により検索された演奏曲に関連付けられた単数乃至複数の動画情報を前記動画データベース68に記憶された複数の動画情報から抽出する。また、好適には、上記歌手名検索処理により検索されたアーティスト名を属性情報とする演奏曲に関連付けられた単数乃至複数の動画情報を前記動画データベース68に記憶された複数の動画情報から抽出する。また、好適には、前記電子早見本装置38やリモコン装置98等を介して入力される文字乃至は文字列によって示される条件に基づいて、単数乃至は複数の動画情報を検索する。例えば、入力された文字乃至文字列に少なくとも一部が一致する投稿者の名前(ニックネーム)に関連付けられた単数乃至複数の動画情報を前記動画データベース68に記憶された複数の動画情報から抽出する。
【0048】
前記動画出力制御手段160は、前記動画配信制御手段158により配信された動画情報の出力を制御する。すなわち、前記サーバ12から前記通信回線18を介してダウンロードされた動画情報を再生して前記映像表示装置100に表示させる。ここで、前記カラオケ装置36においては、前記映像情報デコーダ104が斯かる動画出力制御手段160として機能するものであってもよい。また、前記同期演奏制御手段162は、前記動画出力制御手段160による動画情報の出力と同期してその動画情報と関連付けられた演奏曲を出力させる。例えば、前記動画出力制御手段160により対象となる動画情報の出力(再生)が行われる際に、その動画情報と関連付けられた演奏曲(動画データベース68において関連付けられていた選曲番号に対応する演奏曲)の楽曲データを前記楽曲データベース138から読み出し、動画情報の出力が開始されるのと同期して(同時に)その楽曲データに対応するカラオケ演奏制御を開始する。所定の演奏曲と関連付けられた動画情報は、前記演奏記録制御手段150によりその演奏曲の出力に際して前記ビデオカメラ122により撮影された動画情報を記録したものであるため、その動画情報の出力と同期して対応する演奏曲のカラオケ演奏制御を行うことで、あたかもその動画情報の歌い手と同時に歌っているような共演演奏(コラボ演奏)を実現できる。
【0049】
前記動画出力制御手段160は、好適には、前記同期演奏制御手段162による演奏曲の出力と同期してその演奏曲と関連付けられた動画情報を出力させる際に、その動画情報に含まれる音声情報は非出力すなわちミュートとする。換言すれば、音声情報を含む映像情報においてその映像情報のみを出力させる。なお、必ずしも音声情報を非出力としなくともよく、対応する映像情報の音声情報を出力させてもよい。また、前記同期演奏制御手段162は、好適には、前記動画出力制御手段160による動画情報の出力と同期してその動画情報と関連付けられた演奏曲を出力させる際に、同期再生されるその動画情報をカラオケ演奏における背景映像として前記映像表示装置100に表示させる。例えば、前述した図6に示す第1の演奏映像180の出力と同期してその第1の演奏映像180と関連付けられた演奏曲(第1の演奏映像180の記録に際して出力された演奏曲)を出力させる場合、図7に示すように、前記動画出力制御手段160により再生される第1の演奏映像180の前面側に、出力される演奏曲の歌詞情報に基づいて生成される歌詞文字映像182を前記ビデオミキサ106により合成して前記映像表示装置100に表示させる。なお、前記同期演奏制御手段162は、前記動画出力制御手段160による動画情報の出力と同期してその動画情報と関連付けられた演奏曲を出力させる際に、その演奏曲の歌詞文字映像は表示させずその動画情報のみを前記映像表示装置100に表示させるものであってもよい。また、後述するビデオカメラ122により撮影される映像を前記映像表示装置100に表示させると共に、上記第1の演奏映像180を前記コマンダ本体37に設けられたタッチパネルディスプレイ119に表示させるものであってもよい。
【0050】
また、前記同期演奏制御手段162による演奏曲の出力と同期して図7に示すような第1の演奏映像180を背景映像とするカラオケ演奏映像を前記映像表示装置100に表示させる態様において、そのカラオケ演奏に係る演奏曲に予め関連付けられたデフォルトの背景映像(例えば、その演奏曲に係るプロモーションビデオ映像)214を、図26に示すように前記コマンダ本体37に設けられたタッチパネルディスプレイ119に表示させるものであってもよい。また、前記映像表示装置100には歌詞文字映像182を表示(合成)させない図6に示すような第1の演奏映像180を表示させ、図27に示すようにその歌詞文字映像182を上記背景映像214の前面側に合成して前記タッチパネルディスプレイ119に表示させる態様も考えられる。更に、前記映像表示装置100に表示された図7に示すような映像と、前記タッチパネルディスプレイ119に表示された図27に示すような映像とが所定の操作に応じて切り替え可能とされるものであってもよい。すなわち、前記第1の演奏映像180を含むカラオケ演奏映像と、出力に係る演奏曲のデフォルトの背景映像214とを、前記タッチパネルディスプレイ119等を介しての入力操作に応じて前記映像表示装置100及びタッチパネルディスプレイ119に選択的に表示させる制御を行うものであってもよい。
【0051】
前記演奏記録制御手段150は、前記動画出力制御手段160による動画情報の出力と同期して前記同期演奏制御手段162によりその動画情報と関連付けられた演奏曲を出力させる同期演奏制御に際して、撮像装置である前記ビデオカメラ122により撮影された映像情報及び音声入力装置であるマイクロフォン110により入力された音声情報を記録する。好適には、前記ビデオカメラ122により撮影された動画情報と、音声入力装置であるマイクロフォン110により入力されて前記A/Dコンバータ112によりディジタル信号に変換された音声情報とを、例えばAVI形式、MPEG形式、FLV形式等のファイル形式にて統合し、映像情報及び音声情報を含む動画情報(動画ファイル)として記録する。
【0052】
前記投稿受付制御手段152は、前記同期演奏制御手段162による所定の演奏曲の出力に際して前記演奏記録制御手段150により記録された映像情報及び音声情報に対応する動画情報の投稿を受け付け、対象となる演奏曲(同期演奏制御手段162により出力された演奏曲)の識別情報、投稿の主体となる利用者の識別情報(ユーザID)、及び共演演奏に係る動画情報の識別情報(コンテンツID)と関連付けて前記動画データベース68に記憶させる。
【0053】
前記共演動画編集制御手段164は、前記投稿受付制御手段152により受け付けられる複数の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報を前記動画データベース68に記憶させる。好適には、前記投稿受付制御手段152により受け付けられる、共通の演奏曲に関連付けられた複数の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報をその演奏曲の識別情報(コンテンツID)と関連付けて前記動画データベース68に記憶させる。この共演動画情報とは、上記組み合わせに係る複数(好適には1対)の動画情報を同期して(同時に)出力させるための情報であり、好適には、前記動画データベース68にそれぞれ個別に(独立した動画ファイルとして)記憶された組み合わせに係る複数の動画情報を読み出し、それら動画情報を共演映像として同期出力させるための組み合わせ情報に相当する。また、好適には、その共演動画情報の属性情報として、対象となる演奏曲の識別情報(選曲番号)、その演奏曲の曲名、アーティスト名、演奏時間、組み合わせに係る各動画情報の投稿者の識別情報(ユーザID)、各投稿者の名前(ニックネーム)、各投稿者のコメント、共演映像のタイトル、及び各動画情報に対応する演奏評価結果(採点結果)等が対象となる共演動画情報と関連付けられて前記動画データベース68に記憶される。
【0054】
前記動画配信制御手段158は、前記通信回線18を介しての前記PC14や携帯電話機16等の通信端末装置からの配信要求に応じて、前記動画データベース68に記憶されたその配信要求に係る共演動画情報をその通信端末装置に配信する。好適には、共演動画情報の配信と相前後してその共演動画情報に係る組み合わせの対象となる複数の動画情報を前記動画データベース68から読み出し、その共演動画情報と共に上記配信要求元である通信端末装置に配信する。この動画配信制御手段158により配信された共演動画情報に係る複数の動画情報は、各通信端末装置に備えられた動画出力制御手段160、168等によりその通信端末装置の表示部(映像表示装置)に表示される。
【0055】
前記動画出力制御手段168は、前記動画配信制御手段158により配信された動画情報の出力を制御する。すなわち、前記サーバ12から前記通信回線18を介してダウンロードされた動画情報を再生して前記映像表示装置80に表示させる。ここで、前記PC14のCPU74に備えられた動画出力制御手段168は、好適には、前記動画配信制御手段158により配信された動画情報をWWWブラウザ上で出力(再生)可能とするものであり、例えばMPEGデコーダやフラッシュプレイヤ等、動画ファイルの形式に応じて種々の動画再生ソフトウェア(プラグイン)が適宜用いられる。
【0056】
図8は、前記PC14や携帯電話機16等の通信端末装置に表示された共演映像186の一例を示す図である。この共演映像186においては、前述した図6に示す第1の演奏映像180と、前記動画出力制御手段160及び同期演奏制御手段162によりその第1の演奏映像180の出力と同期して実行されたカラオケ演奏の出力に際して前記演奏記録制御手段150により記録された第2の演奏映像184とが、所定のWWWウェブサイト上において同期して(同時に)出力される例を示している。この図8に示すWWWウェブサイトは、例えば、前記動画情報配信システム10を運営する情報配信サービス提供会社により管理される所謂動画投稿サイトに相当するものであり、一般的なWWWブラウザにより前記PC14や携帯電話機16等の通信端末装置において閲覧可能とされる。このWWWウェブサイト上においては、出力される共演映像に係る共通の演奏曲の曲名及びアーティスト名が表示されると共に、再生/停止ボタン188、頭出しボタン190、再生位置決定つまみ192、音量設定つまみ194、及び表示画面の全画面表示乃至等倍表示を切り替える表示切替ボタン196等が表示され、各ボタン乃至つまみにより共演映像の出力に係る各種操作が可能とされている。また、各動画情報に対応して非表示ボタン198が表示され、その非表示ボタン198が押されることで共演映像に係る2つの動画情報の何れか一方を非表示とすることができるようになっている。更に、各動画情報に対応して投票ボタン200が表示され、その投票ボタン200が押されることで後述する投票制御手段170により各動画情報に対する閲覧者の投票が可能とされている。
【0057】
図8に示すWWWウェブサイトが前記PC14、携帯電話機16、及びカラオケ装置36等の通信端末装置におけるWWWブラウザに表示された状態において、各通信端末装置の操作部により上記WWWウェブサイトにおける再生/停止ボタン188が押される等の操作が行われた場合、上記共演映像186の出力すなわち前記第1の演奏映像180及び第2の演奏映像184の同期出力が開始される。この共演映像186の出力においては、前記第1の演奏映像180及び第2の演奏映像184が同期して再生されると共に、それら第1の演奏映像180及び第2の演奏映像184それぞれに含まれる音声情報も同期して出力される。この音声情報の出力に関して、前記第1の演奏映像180に対応する音声情報が左のスピーカから出力される一方、前記第2の演奏映像184に対応する音声情報が右のスピーカから出力されるといった制御を行うものであってもよいし、それらの音声情報を合成してステレオ出力させるものであってもよい。このように、共演動画情報の組み合わせに係る複数の動画情報及びその音声情報が同期して出力されることで、あたかも各動画情報の演奏者が同時に演奏を行っているような共演映像(コラボ動画)の出力が可能とされる。
【0058】
また、上記共演映像186が通信端末装置としての前記カラオケ装置36の映像表示装置100に表示される態様においては、図29に示すように、各動画情報に対応して表示切替ボタン218が表示され、その表示切替ボタン218が押された側の動画情報(本実施例では第1の演奏映像180)が図30に示すように前記タッチパネルディスプレイ119に表示されるものであってもよい。ここで、上記表示切替ボタン218が押された場合、斯かる操作が行われた側の動画情報は前記映像表示装置100に表示されなくなる(非表示にされる)と共に、斯かる操作が行われなかった側の動画情報(本実施例では第2の演奏映像184)が単独で前記映像表示装置100に表示される。そして、前記タッチパネルディスプレイ119に表示された第1の演奏映像180と、前記映像表示装置100に表示された第2の演奏映像184とが同期して出力されることにより、同一の画面内でそれらの映像が同期して出力されるものと同様の前記共演映像186が実現される。また、図30に示すように、前記タッチパネルディスプレイ119に表示された動画情報の一部に上記表示切替ボタン218が表示され、その表示切替ボタン218が押されることでそのタッチパネルディスプレイ119に表示された動画情報が再び前記映像表示装置100に表示され、図29に示すような共演映像186がその映像表示装置100に表示されると共に前記タッチパネルディスプレイ119に表示された動画情報が非表示とされるように制御するものであってもよい。
【0059】
図5に示す投票制御手段170は、前記PC14に備えられた前記キーボード84乃至マウス86等の入力装置による操作に応じて、前記動画データベース68に記憶された各動画情報に対する投票処理を実行する。例えば、図8に示す共演映像186における第1の演奏映像180乃至第2の演奏映像184に対応して表示された投票ボタン200にカーソルが合わせられた状態における前記マウス86のクリック操作等に応じて、前記第1の演奏映像180乃至第2の演奏映像184に対する投票に関する情報を前記サーバ装置12へ送信する。また、前記投票受付制御手段172は、前記通信端末装置における上記投票制御手段170による投票処理に応じて、前記動画データベース68に記憶された各動画情報に対する投票を受け付ける。すなわち、前記動画データベース68において投票対象となる動画情報に関連付けて記憶された投票結果(得票数)を更新すなわち得票数に1を加算する処理を行う。なお、上記投票制御手段170及び投票受付制御手段172は、必ずしも共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の出力時に投票処理乃至投票受付処理を行うものでなくともよく、例えば、前記動画データベース68に記憶された動画情報の単独出力(通常出力)に相前後してその動画情報に対する投票処理乃至投票受付処理を行うものであってもよい。
【0060】
図5に示すゲーム実行制御手段174は、前記動画出力制御手段160、168等による前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力に際して、それら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行する。また、この対戦ゲームに関して、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報の演奏評価を行う演奏評価制御手段176を含んでいる。以下、図9〜図14等を参照して上記ゲーム実行制御手段174による対戦ゲーム実行制御及びその対戦ゲーム実行制御に係る演奏評価制御手段176による演奏評価制御について説明する。
【0061】
上記演奏評価制御手段176は、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報に対応して、予め定められた関係から前記共通の楽曲データに基づいて各動画情報毎にその音声情報の演奏評価を行う。例えば、各動画情報に含まれる音声情報と、前記楽曲データベース138から読み出される前記共通の楽曲データすなわちその音声情報(歌唱)に対応する演奏曲の演奏情報(MIDIデータ)とを時系列で比較し、メロディなどの基本音程と各動画情報に含まれる音声情報から抽出される音程との相対的なずれやその音声の絶対的な声量などを基準として採点を行う。この採点は、好適には、対象となる演奏曲の演奏開始から演奏終了までの間、予め定められた所定区間毎(例えば、一定の時間が経過する毎)に定期的に実行される。また、この採点の態様としては、例えば、千点満点中何点というように数値的に採点を行うものであってもよいし、可(評価が予め定められた閾値以上)乃至不可(評価が予め定められた閾値未満)の何れに当てはまるかを判定するというように簡易なものであってもよい。なお、斯かる演奏評価制御手段176による演奏評価は、必ずしも上記ゲーム実行制御手段174による対戦ゲーム実行制御に際してリアルタイムで行われるものでなくともよく、前記対戦ゲーム実行制御に先立って行われた演奏評価結果を記憶しておき、その対戦ゲーム実行制御に際してその演奏評価結果を読み出して用いるものであっても構わない。
【0062】
前記ゲーム実行制御手段174は、予め定められた関係から、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行する。すなわち、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれを対戦ゲームのプレイヤとみなして、それらのプレイヤ(=動画情報)を相互に対戦させる。図9は、前記PC14や携帯電話機16等の通信端末装置に表示された対戦ゲーム映像202の一例を示す図である。この図9に示す対戦ゲーム映像202は、前述した図8に示す共演映像186に対戦ゲームに係る表示を付加したものであり、例えば、各動画情報が化体するプレイヤに対応してライフゲージ(Life Gauge)204が表示される。この図9に示すように、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前記通信端末装置それぞれにおける動画出力制御手段160、168等による前記共演映像186の同期出力に際して、その共演映像186に対戦ゲームに係る表示を付加的に併行出力することで前記対戦ゲームを実現する。なお、図9においては、対戦ゲームスタート時(共演演奏開始時)において各動画情報が化体するプレイヤに対応するライフゲージ204が何れもマックスすなわち最大値である状態を示している。また、図9に示すように、上記対戦ゲーム映像202において、好適には、前記共演映像186において表示されていた非表示ボタン198及び投票ボタン200は消去される。
【0063】
前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前記対戦ゲームにおいて、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに対応して表示されたライフゲージ204に係るライフ値(プレイヤの生命力)を減少させてゆく制御を実行する。換言すれば、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、対戦相手のライフ値にダメージを与える処理を実行する。例えば、前記演奏評価制御手段176による所定区間毎(予め定められた評価タイミング毎)の演奏評価結果に関して、各動画情報に対応する演奏評価結果の差分値を算出し、演奏評価結果が低かった動画情報に対応するプレイヤに対してその差分値に相当するダメージ(例えば、差分値に比例する値)を与える。換言すれば、演奏評価結果が低かった動画情報に対応するプレイヤのライフ値を上記差分値に相当する値だけ減少させる処理を行う。また、前記演奏評価制御手段176による評価結果が可乃至不可を判定するものである態様においては、前記1対の動画情報に対応するプレイヤ両者共に評価結果が可乃至不可であった場合にはダメージ無しとするが、一方のプレイヤの評価結果が可であり他方のプレイヤの評価結果が不可であった場合にはその不可の評価結果に対応するプレイヤに対して予め定められた一定のダメージを与える(ライフ値を一定値減少させる)等の処理を行うものであってもよい。以上のような制御により、前記演奏評価制御手段176による演奏評価が行われる毎に前記1対の動画情報それぞれに対応するライフゲージ204のライフ値が減ってゆく。そして、一方の動画情報に対応するプレイヤのライフ値が零となった場合、或いは前記1対の動画情報の同期出力終了をもって前記対戦ゲームが終了させられ、その時点での残存ライフ値が大きかった方のプレイヤが勝利、小さかった方のプレイヤが敗北とされる。
【0064】
また、前記演奏評価制御手段176は、好適には、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報が、予め定められた複数の技のうち何れかの成立条件を満たしているか否かを判定する。また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前記演奏評価制御手段176により前記共演動画情報の組み合わせに係る一方の動画情報に含まれる音声情報が前記成立条件を満たしていると判定された場合には、その組み合わせに係る他方の動画情報が化体するプレイヤに対してその成立条件に係る技を適用する。ここで、上記技とは、例えば前述した所定区間毎の演奏評価結果に応じたダメージ(差分値に基づくライフ減少値)よりも大きなダメージを相手に与える(減少させるライフ値が大きい)処理であり、一般的な格闘ゲームにおいてコンボ(Combo:複合技)と称されるものである。以下、前記演奏評価制御手段176によりコンボの成立条件を満たしているか否かを判定すると共に、前記ゲーム実行制御手段174によりその判定結果に応じてコンボを対戦相手に適用する具体例を説明する。
【0065】
図10は、前記ゲーム実行制御手段174による対戦ゲームにおいて成立するコンボの種類とその成立条件等の一例を示す図である。前記演奏評価制御手段176は、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報が、例えばこの図10に示す成立条件の何れかを満たしているか否かを判定する。好適には、前記共通の楽曲データにおいて予め定められた所定区間毎に前記音声情報の音程がその楽曲データを基準とする適切演奏範囲内に入っているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第1の技の成立条件を満たしていると判定する。この適切演奏範囲とは、例えば、前記共通の楽曲データにおけるガイドメロディに対応する音程を中心として所定の音程幅(音域幅)を有する範囲であり、評価の対象となる音声情報がその範囲内に含まれる場合には上記適切演奏範囲内に入っていると判定される。図10に示す例においては、コンボA−1、A−2、A−3、A−4、A−5が斯かる第1の技に相当する。例えば、前記演奏評価制御手段176は、前記共通の楽曲データにおいて8分音符以下の音符が8個以上続く区間に対応する前記音声情報の音程がその楽曲データを基準とする適切演奏範囲内に入っていると判定された場合には、その音声情報に関してコンボA−1の成立を判定する。
【0066】
また、前記演奏評価制御手段176は、好適には、前記共通の楽曲データにおいて予め定められたハーモニーパートにおいて前記音声情報に複数人分の音声が含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第2の技の成立条件を満たしていると判定する。この判定は、評価対象となる音声情報の周波数解析等により行われ、その音声情報に複数人分の音声に対応する周波数が含まれているか否かが判定される。図10に示す例においては、コンボB−1が斯かる第2の技に相当する。例えば、前記演奏評価制御手段176は、評価対象となる音声情報において1つのマクロフォン110に対して複数人分の音声が入力されている部分があると判定された場合には、その音声情報に関してコンボB−1の成立を判定する。
【0067】
また、前記演奏評価制御手段176は、好適には、前記共通の楽曲データにおいて予め定められたデュエットパートにおいて前記音声情報がそのデュエットに係る適切演奏条件を満たすか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第3の技の成立条件を満たしていると判定する。このデュエットパートとは、例えば男女複数(好適には1対の男女)の演奏者(歌唱者)が交互に歌うように定められた部分であり、例えば評価の対象となる音声情報が斯かるデュエットパートを通してガイドメロディに対応する音程を中心とする所定の音程幅(音域幅)を有する範囲内に含まれる場合には上記適切演奏条件を満たしていると判定される。また、好適には、評価の対象となる音声情報において男声乃至女声が周波数解析等により判定され、上記デュエットパートにおける男声パートにおいて男声が、女声パートにおいて女声がそれぞれ歌唱しているか否かを判定し、該判定が肯定される場合には上記適切演奏条件を満たしていると判定される。図10に示す例においては、コンボC−2が斯かる第3の技に相当する。例えば、前記演奏評価制御手段176は、評価対象となる男女デュエットパートを有する演奏曲に対応する音声情報で、2本のマイクロフォン110によりそのデュエットパートの発声タイミングが合っていると判定された場合には、その音声情報に関してコンボC−2の成立を判定する。
【0068】
また、前記演奏評価制御手段176は、好適には、予め定められた鳴り物の音が前記音声情報に含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第4の技の成立条件を満たしていると判定する。この判定は、例えば評価対象となる音声情報の周波数解析等により行われ、その音声情報に前記カラオケ装置36の備品の鳴り物(例えば、タンバリン)の演奏音に対応する周波数が含まれているか否かが判定される。図10に示す例においては、コンボDが斯かる第4の技に相当する。例えば、前記演奏評価制御手段176は、評価対象となる音声情報において備え付けの鳴り物の音が前記マイクロフォン110に入力されたと判定された場合には、その音声情報に関してコンボDの成立を判定する。
【0069】
また、前記演奏評価制御手段176は、好適には、予め定められた歌唱方法に対応する音声が前記音声情報に含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第5の技の成立条件を満たしていると判定する。例えば、評価対象となる音声情報にシャウト、ビブラート、及びこぶしの何れかの歌唱方法に対応する音声が含まれているか否かを判定する。このシャウトとは、演奏曲の盛り上がりの頂点等において瞬間的に叫ぶような歌い方をする歌唱技法であり、例えば評価対象となる音声情報の音量(ベロシティ)が所定時間内に規定値以上増加した場合(音量の時間変化量が規定値以上であった場合)にその音声情報にシャウトが含まれていると判定される。また、ビブラートとは、フレーズの最後等において音声を細かく震わせる歌唱技法であり、例えば評価対象となる音声情報において所定区間の音程が一定以上の周期で上下させられる場合にその音声情報にビブラートが含まれていると判定される。また、こぶしとは、演歌等の歌い始めにおいて低音から高音に向かって持ち上げるように歌う、所謂小節をきかせるに相当する歌唱技法であり、例えば評価対象となる音声情報において演奏開始から所定区間の音程が低音から高音へ連続的に変化している場合にその音声情報にこぶしが含まれていると判定される。図10に示す例においては、コンボE−1、E−2、E−3が斯かる第5の技に相当する。例えば、前記演奏評価制御手段176は、評価対象となる音声情報においてシャウトが判定された場合には、その音声情報に関してコンボE−1の成立を判定する。
【0070】
また、前記演奏評価制御手段176は、評価対象となる音声情報の音程、音量、及び発声タイミング等に基づいて、図10に示す各種コンボの成立条件を満たしているか否かを判定する。例えば、評価対象となる音声情報において前記マイクロフォン110に対する入力音量が予め定められた閾値を超えたと判定された場合には、その音声情報に関してコンボB−2の成立を判定する。また、評価対象となるハモリパート(ハーモニーパート)を有する演奏曲に対応する音声情報で、2本のマイクロフォン110によりそのハモリパートにおけるガイドメロディがそれぞれ適切に歌われたと判定された場合には、その音声情報に関してコンボC−1の成立を判定する。
【0071】
前記ゲーム実行制御手段174は、前記演奏評価制御手段176により前記共演動画情報の組み合わせに係る一方の動画情報に含まれる音声情報において何れかのコンボの成立が判定された場合には、その組み合わせに係る他方の動画情報が化体するプレイヤに対してそのコンボを適用する。例えば、図10に示すコンボ表示内容に相当する表示効果を他方の動画情報(対戦相手であるプレイヤに対応する動画情報)に適用すると共に、規定のダメージポイント(Point)をその動画情報に対応するプレイヤに与える(ライフ値からそのポイントを減少させる)処理を行う。図11は、前記第1の演奏映像180に対応する音声情報に関してコンボA−2の成立が判定され、対戦相手である前記第2の演奏情報184が化体するプレイヤに対してそのコンボA−2が適用された様子を示している。図11に示すように、前記第1の演奏映像180と第2の演奏映像186とが同期出力される共演映像186に係る対戦ゲームにおいて、前記第1の演奏映像180に対応する音声情報に関してコンボA−2の成立が判定された場合には、対戦相手である前記第2の演奏情報184に対してそのコンボA−2の表示内容である「正確に歌った区間の音符+HIT!の文字を相手方に表示させる」表示制御が行われると共に、その第2の演奏情報184が化体するプレイヤのライフ値が規定のポイント「20pt」減少させられる。なお、図11に示す対戦ゲーム映像202においては、図9に示すゲームスタート時に対応する対戦ゲーム映像202から各動画情報が化体するプレイヤに対応するライフ値が減っており、前記第1の演奏映像180に対応するプレイヤのライフ値よりも前記第2の演奏映像186に対応するプレイヤのライフ値の方が低くなっていることがわかる。ここで、前記対戦ゲーム映像202が前記カラオケ装置36の映像表示装置100に表示される態様において、その対戦ゲーム映像202係る対戦ゲームにおいて上記コンボの成立が判定された場合に、図28に示すようにそのコンボの名称を示す文字映像216を前記コマンダ本体37のタッチパネルディスプレイ119に表示させるものであってもよい。この場合、前記映像表示装置100に表示された対戦ゲーム映像202には必ずしも成立したコンボの名称を表示させなくともよい。
【0072】
また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前記対戦ゲームに係る対戦ゲーム映像202を前記カラオケ装置36の映像表示装置100に表示させる態様において、その対戦ゲーム映像202に係る共演映像186における第1の演奏映像180及び第2の演奏映像184を、前記映像表示装置100及びタッチパネルディスプレイ119にそれぞれ表示させるものであってもよい。すなわち、それら映像表示装置100及びタッチパネルディスプレイ119を所謂デュアルディスプレイ(マルチモニター)として用いることで、前記共演映像186に係る対戦ゲーム映像202を実現するものであってもよい。ここで、好適には、前記映像表示装置100に表示される側の動画情報と、前記タッチパネルディスプレイ119に表示される側の動画情報とで、それぞれ異なるコンボを設定してもよい。すなわち、前述した図10に示すようなコンボがそれぞれ独立に定められ、前記映像表示装置100側の表示に係るプレイヤと、前記タッチパネルディスプレイ119側の表示に係るプレイヤとで、それぞれ異なる技が繰り出せるような対戦ゲームを実現するものであってもよい。更には、前記映像表示装置100側の表示に係るプレイヤと、前記タッチパネルディスプレイ119側の表示に係るプレイヤとで共通のコンボを適用する態様においても、各コンボに対応してそれぞれ異なるエフェクトが反映される等の制御を行うものであってもよい。
【0073】
また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前記対戦ゲームに係る対戦ゲーム映像202を前記カラオケ装置36の映像表示装置100に表示させる態様において、斯かる対戦ゲームの終了時に、その対戦ゲームにおいて勝利したプレイヤに対応する動画情報を前記映像表示装置100に表示させる(その映像表示装置100の画面内に残す)と共に、敗北したプレイヤに対応する動画情報を前記コマンダ本体37に設けられたタッチパネルディスプレイ119に表示させる。例えば、図9乃至図11等に示す対戦ゲーム映像202において、前記第2の演奏映像184に対応するプレイヤが勝利し、前記第1の演奏映像180に対応するプレイヤが敗北した場合には、図32に示すように前記第2の演奏映像184を単独で前記映像表示装置100に表示させる(第1の演奏映像180を非表示とする)と共に、図33に示すように前記第1の演奏映像180を前記コマンダ本体37に設けられたタッチパネルディスプレイ119に表示させる。このようにすることで、前記対戦ゲームにおける勝者及び敗者を視覚的且つ直感的に確認することができる。
【0074】
図12は、前記ゲーム実行制御手段174による対戦ゲームにおいて、前記PC14や携帯電話機16等の通信端末装置に表示される対戦ゲーム映像の他の一例を示す図である。この図12に示す対戦ゲーム映像206においては、各動画情報が化体するプレイヤに対応して、それぞれ人型映像であるアバタ208が、各動画に対応する表示部分にその動画の前面側に表示される。すなわち、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、予め定められた関係から、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報が化体するアバタ208が相互に対戦する対戦ゲームを実行する。すなわち、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、一方の動画情報に対応するアバタ208が他方の動画情報に対応するアバタ208にパンチやキック等の打撃を加えたり、プロレス技をかけたりといった格闘を行うと共に、各プレイヤに対応して表示されたライフゲージ204に係るライフ値を減少させてゆく格闘型対戦ゲームを実行する。このアバタ208は、好適には、前記利用者データベース70において各利用者に関連付けられて記憶されたアバタに関する情報に基づいて出力されるものであり、例えばその情報に基づいて各アバタ208の性別、顔、髪型、服装、持ち物等が決定される。なお、図12に示す例においては、簡略化のため各動画情報に共通してボクサーに扮した(服装としてボクサーパンツとグローブを着用した)アバタ208を例示している。また、図12に示す対戦ゲーム映像206おいては、各動画情報すなわち前記第1の演奏映像180及び第2の演奏映像184それぞれの前面側に上記アバタ208を表示させる例を示しているが、動画情報(映像情報)を非表示として各動画情報が化体するアバタ208のみを表示させるものであってもよい。
【0075】
また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前記対戦ゲームに係る図12に示すような対戦ゲーム映像206を前記カラオケ装置36の映像表示装置100に表示させる態様において、その対戦ゲーム映像206に含まれるアバタ208を異なる角度(アングル)から視た対戦ゲーム映像206を前記コマンダ本体37に設けられたタッチパネルディスプレイ119に表示させる。例えば、正面を向いた姿勢の前記アバタ208を含む対戦ゲーム映像206が前記映像表示装置100に表示されている場合には、横を向いた姿勢(或いは背中を見せた姿勢)の前記アバタ208を含む対戦ゲーム映像206を前記タッチパネルディスプレイ119に表示させる。前記ゲーム実行制御手段174による前記対戦ゲームの進行に伴い、それぞれアバタ208の姿勢が異なる前記映像表示装置100及びタッチパネルディスプレイ119にそれぞれ表示された対戦ゲーム映像206を連動して制御することで、更にダイナミックな対戦ゲームを実現できる。
【0076】
前記演奏評価制御手段176は、図12に示す対戦ゲーム映像206に対応する態様においても同様に、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報が、予め定められた複数の技のうち何れかの成立条件を満たしているか否かを判定する。図13は、図12に示す対戦ゲーム映像206に対応する格闘型対戦ゲームにおいて成立するコンボの種類とその成立条件等の一例を示す図である。この図13に示す各種コンボについて、成立条件及び相手に与えるダメージポイント(Point)は前述した図10に示すものと同じであるが、各コンボに対応する表示内容が異なる。すなわち、図13に示す表示内容は自己アバタ208が相手アバタ208に対してかける格闘技に相当するものであり、前記ゲーム実行制御手段174は、前記演奏評価制御手段176により前記共演動画情報の組み合わせに係る一方の動画情報に含まれる音声情報において何れかのコンボの成立が判定された場合には、その動画情報が化体するアバタ208により他方の動画情報が化体するアバタ208に対してそのコンボを適用する。例えば、前記第1の演奏映像180と第2の演奏映像186とが同期出力される共演映像186に係る対戦ゲームにおいて、前記第1の演奏映像180に対応する音声情報に関してコンボA−2の成立が判定された場合には、その第1の演奏映像180が化体するアバタ208により対戦相手である前記第2の演奏情報184が化体するアバタ208に対してコンボA−2の表示内容である「相手アバタに対して連続パンチ」に相当する表示制御が行われると共に、その第2の演奏情報184が化体するプレイヤのライフ値が規定のポイント「20pt」減少させられる。
【0077】
また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前記投票受付制御手段172により受け付けられる前記共演動画情報の組み合わせに係る各動画情報に対する投票結果を前記対戦ゲームにおけるそれぞれの動画情報が化体するプレイヤに反映する。好適には、各動画情報に対する投票結果を、前記対戦ゲームにおけるそれぞれの動画情報が化体するプレイヤのライフゲージ204すなわちライフ値に反映する。図14は、前記ゲーム実行制御手段174による対戦ゲームにおいて、各動画情報に対する投票結果に応じてそれぞれの動画情報が化体するプレイヤのライフゲージ204の初期値が設定される様子を例示する図である。この図14に示すように、前記ゲーム実行制御手段174は、例えば、前記投票受付制御手段172により受け付けられる前記共演動画情報の組み合わせに係る各動画情報に対する投票結果(得票数)に比例するライフ値(図14に示す例においては得票数の10倍のポイント)を算出し、前記対戦ゲームにおけるそれぞれの動画情報が化体するプレイヤのライフゲージ204の初期値としてその算出されたライフ値を適用する。すなわち、図14に示す例では、前記第1の演奏映像180に対応する得票数236に対してライフ値2360ポイントがその第1の演奏映像180が化体するプレイヤに付与される一方、前記第2の演奏映像184に対応する得票数302に対してライフ値3020ポイントがその第2の演奏映像184が化体するプレイヤに付与されている。また、好適には、各動画情報に対する投票結果を前記対戦ゲームにおけるそれぞれの動画情報が化体するプレイヤに反映する他の実施例としては、前記対戦ゲームにおいてゲーム開始から所定時間が経過した段階で、各動画情報に対する投票結果に応じてそれぞれの動画情報が化体するプレイヤのライフ値を回復させる制御を行う態様や、対象となる対戦ゲーム実行中にリアルタイムで閲覧者から受け付けられた投票結果に応じて各動画情報が化体するプレイヤのライフ値を回復させる制御を行うといった態様も考えられる。
【0078】
また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、それぞれ1対の動画情報が組み合わされた共演動画情報(コラボ動画)を更に1対の共演動画情報として組み合わせ、それら1対の共演動画情報(2対の動画情報)を同期出力させると共に、その1対の共演動画情報の同期出力に際して、前記演奏評価制御手段による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、それら1対の共演動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行する。換言すれば、1対のコラボ動画同士が組み合わされた共演動画情報それぞれに対応する1対のコラボ動画が化体するチーム(それぞれ1対のプレイヤから成る2組のチーム)が相互に対戦するタッグマッチ対戦ゲームを実行する。
【0079】
図23は、前記ゲーム実行制御手段174による対戦ゲームにおいて、前記PC14や携帯電話機16等の通信端末装置に表示される対戦ゲーム映像の更に別の一例を示す図である。この図23に示す対戦ゲーム映像210は、前述した図8に示す共演映像186と、図22に示す共演映像186′との間で実行される対戦ゲームに相当するものである。この図22に示す共演映像186′は、第1の演奏映像180′と、前記動画出力制御手段160及び同期演奏制御手段162によりその第1の演奏映像180′の出力と同期して実行されたカラオケ演奏の出力に際して前記演奏記録制御手段150により記録された第2の演奏映像184′とが、所定のWWWウェブサイト上において同期して(同時に)出力される例を示している。この共演映像186′は、前述した図8に示す共演映像186と共通の楽曲データに対応するものである。
【0080】
図23に示す対戦ゲーム映像210においては、前述した図8に示す共演映像186と、図22に示す共演映像186′とが組み合わされる(縦組みされる)と共に、対戦ゲームに係る表示が付加され、各共演動画情報が化体するプレイヤから成るチーム(タッグチーム)それぞれに対応してライフゲージ(Life Gauge)204が表示される。なお、図23においては、対戦ゲームスタート時(共演演奏開始時)において各共演動画情報が化体するチームに対応するライフゲージ204が何れもマックスすなわち最大値である状態を示している。前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、図23に示す対戦ゲーム映像210に対応する対戦ゲームにおいて、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、前記1対の共演動画情報それぞれに対応して表示されたライフゲージ204に係るライフ値(チームの生命力)を減少させてゆく制御を実行する。換言すれば、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、対戦相手のライフ値にダメージを与える処理を実行する。
【0081】
例えば、前記演奏評価制御手段176による所定区間毎(予め定められた評価タイミング毎)の演奏評価結果に関して、各チームに属する動画情報に対応する演奏評価結果の平均値を算出すると共に、チーム相互間における平均値の差分値を算出し、演奏評価結果が低かった共演動画情報に対応するチームに対してその差分値に相当するダメージ(例えば、差分値に比例する値)を与える。換言すれば、演奏評価結果の平均値が低かった共演動画情報に対応するチームのライフ値を上記差分値に相当する値だけ減少させる処理を行う。この対戦に係る共演映像186、186′は共通の楽曲データに対応するものであり、同期出力された場合には各共演映像186、186′に含まれる2対の演奏映像180、180′、184、184′が共通の楽曲データの演奏進行に合わせて歌うものとなるので、その楽曲データに係る演奏のテンポ(リズム)に併せて演奏評価を行うことができるのである。斯かる制御により、前記演奏評価制御手段176による演奏評価が行われる毎に前記1対の共演動画情報それぞれに対応するライフゲージ204のライフ値が減ってゆく。そして、一方の共演動画情報に対応するチームのライフ値が零となった場合、或いは前記1対の共演動画情報の同期出力終了をもって前記対戦ゲームが終了させられ、その時点での残存ライフ値が大きかった方のチームが勝利、小さかった方のチームが敗北とされる。
【0082】
また、前記演奏評価制御手段176は、好適には、図23に示すような対戦ゲーム映像210に係る対戦ゲームにおいて、前記1対の共演動画情報それぞれの組み合わせに係る動画情報に含まれる音声情報が、予め定められた複数の技のうち何れかの成立条件を満たしているか否かを判定する。また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前記演奏評価制御手段176により一方の共演動画情報の組み合わせに係る動画情報に含まれる音声情報が前記成立条件を満たしていると判定された場合には、その他方の共演動画情報が化体するチームに対してその成立条件に係る技を適用する。例えば、前記第1の演奏映像180及び第2の演奏映像184のハモリやタイミングがぴったりである等して、共演映像186が予め定められたコンボ成立条件を満たしていると判定された場合には、対戦相手である共演映像186′が化体するチームに対して、前記第1の演奏映像180及び第2の演奏映像184が化体するプレイヤの合わせ技(例えば、肩車からかかと落とし等の合体攻撃)が行われ、そのコンボに係るダメージが共演映像186′が化体するチームに対応するライフゲージ204に反映される。更に、各共演映像186、186′の組み合わせに係る何れかの演奏映像に含まれる音声情報が前述した図10に示すコンボ成立条件を満たした場合には、相手チームにそのコラボを適用する等の制御が行われるものであってもよい。
【0083】
また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、前述した図8に示す共演映像186と、図22に示す共演映像186′との組み合わせに係る対戦ゲームにおいて、図34に示すように、各動画情報が化体するプレイヤそれぞれに対応してライフゲージ(Life Gauge)204を表示させる。なお、図34においては、対戦ゲームスタート時(共演演奏開始時)において各動画情報が化体するプレイヤに対応するライフゲージ204が何れもマックスすなわち最大値である状態を示している。前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、図34に示す対戦ゲーム映像210に対応する対戦ゲームにおいて、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、その対戦ゲームにおける動画情報それぞれに対応して表示されたライフゲージ204に係るライフ値を減少させてゆく制御を実行する。換言すれば、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、対戦相手のライフ値にダメージを与える処理を実行する。例えば、図34に示す対戦ゲーム映像210において、各チームでそれぞれ対向するように配置された動画情報相互間での対戦(動画情報180対180′、184対184′の対戦)が行われる。
【0084】
また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、図34に示すような対戦ゲーム映像210に係る対戦ゲームにおいて、ライフゲージ204に係るライフ値が零となったプレイヤに相当する動画情報を、その対戦ゲーム(対戦ゲーム映像210)から閉め出す制御を行う。例えば、図35に示すように、前記第1の演奏映像180′に相当するプレイヤのライフゲージ204に係るライフ値が零となった時点で、その第1の演奏映像180′を対戦ゲーム映像210から閉め出す(非表示とする)と共に、その第1の演奏映像180′が表示されていた場所に対象となる動画情報が敗退したことを示すシャッタ映像220を表示させる。前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、そのように各チームにおける一方の動画情報に相当するプレイヤが敗退した場合、残る一方のプレイヤが対戦相手であるチームのプレイヤ全員(図35に示す例では演奏映像180、184)と対戦するように対戦ゲームを制御する。すなわち、前記演奏映像184に相当するプレイヤがコンボを成立させた場合のみならず、対角に配置された前記演奏映像180に相当するプレイヤがコンボを成立させた場合にも前記演奏映像184′に相当するプレイヤがそのダメージを受けることになる一方、その演奏映像184′の攻撃は当初通り対向する前記演奏映像184に相当するプレイヤにしか適用されないため、不利になる。また、前記ゲーム実行制御手段174は、好適には、図34に示すような対戦ゲーム映像210に係る対戦ゲームにおいて、ライフゲージ204に係るライフ値が零となりその対戦ゲームから閉め出された動画情報を、図36に示すように前記コマンダ本体37に設けられた前記タッチパネルディスプレイ119に表示させる。
【0085】
図15は、前記カラオケ装置36のCPU124による第1の動画投稿制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0086】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、演奏動画撮影すなわち前記カラオケ装置36による演奏曲の出力に際しての前記ビデオカメラ122により撮影された映像情報及びマイクロフォン110により入力された音声情報の記録が開始されたか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA1の判断が肯定される場合には、SA2において、演奏動画撮影の対象となる楽曲データが前記楽曲データベース138から読み出され、その楽曲データに基づくカラオケ演奏制御が開始される。次に、SA3において、前記ビデオカメラ122により撮影された映像情報及び前記マイクロフォン110により入力された音声情報の記録処理が実行される。
【0087】
次に、SA4において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このSA4の判断が否定される場合には、SA3以下の処理が再び実行されるが、SA4の判断が肯定される場合には、SA5において、SA3にて記録された映像情報及び音声情報に対応する動画の視聴が行われるか否かが判断される。このSA5の判断が否定される場合には、SA8以下の処理が実行されるが、SA5の判断が肯定される場合には、SA6において、SA3にて記録された映像情報及び音声情報に対応する動画が前記映像情報デコーダ104等により再生されて前記映像表示装置100に表示される。
【0088】
次に、SA7において、SA3にて記録された映像情報及び音声情報に対応する動画の再生終了であるか否かが判断される。このSA7の判断が否定される場合には、SA6以下の処理が再び実行されるが、SA7の判断が肯定される場合には、SA8において、SA3にて記録された映像情報及び音声情報に対応する動画情報の投稿が行われるか否かが判断される。このSA8の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA8の判断が肯定される場合には、SA9において、SA3にて記録された映像情報及び音声情報に対応する動画情報が、投稿主体である利用者の識別情報(ユーザID)及びSA2にて出力された演奏曲の識別情報(選曲番号)等と関連付けられてホスト装置すなわち前記サーバ装置12へアップロードされ、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0089】
図16は、前記カラオケ装置36のCPU124による第2の動画投稿制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0090】
先ず、SB1において、コラボ動画検索すなわち共演動画情報の投稿に係る検索処理が開始されるか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、共演演奏の対象となる演奏曲の曲名、歌手名、及び共演相手となる利用者の名前(ニックネーム)等に基づいて、前記動画データベース68に記憶された複数の動画情報から条件を満たす単数乃至複数の動画情報(コラボ相手の候補)が検索される。次に、SB3において、SB2にて検索された動画情報に対応して、共演演奏の相手(コラボ相手)を募集している利用者(動画情報)のサムネイルが前記映像表示装置100に選択可能に表示される。
【0091】
次に、SB4において、SB3にて表示されたサムネイルの何れかを選択する操作が前記電子早見本装置38等により行われたか否かが判断される。このSB4の判断が否定される場合には、SB3以下の処理が再び実行されるが、SB4の判断が肯定される場合には、SB5において、選択されたサムネイルに対応する動画情報(演奏映像)が前記サーバ装置12からダウンロードされる。次に、SB6において、SB5にてダウンロードされた動画の視聴が行われるか否かが判断される。このSB6の判断が否定される場合には、SB9以下の処理が実行されるが、SB6の判断が肯定される場合には、SB7において、SB5にてダウンロードされた共演演奏相手の動画が前記映像情報デコーダ104等により再生されて前記映像表示装置100に表示される。次に、SB8において、共演演奏相手の動画の再生終了であるか否かが判断される。このSB8の判断が否定される場合には、SB7以下の処理が再び実行されるが、SB8の判断が肯定される場合には、SB9において、コラボ演奏動画すなわち共演動画情報に係る動画の記録(撮影)が開始されるか否かが判断される。このSB9の判断が否定される場合には、SB6以下の処理が再び実行されるが、SB9の判断が肯定される場合には、SBSにおいて、図17に示すコラボ演奏動画投稿処理が実行された後、本ルーチンが終了させられる。
【0092】
図17は、図16に示す制御におけるコラボ演奏動画投稿制御の要部を説明するフローチャートである。先ず、SBS1において、前記映像情報デコーダ104等により共演演奏の相手(コラボ相手)の動画の再生が開始されると共に、その動画と関連付けられた演奏曲すなわち共演動画情報に係る共通の演奏曲のカラオケ演奏が開始される。次に、SBS2において、前記ビデオカメラ122により撮影された映像情報及び前記マイクロフォン110により入力された音声情報の記録処理が実行される。次に、SBS3において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このSBS3の判断が否定される場合には、SBS2以下の処理が再び実行されるが、SBS3の判断が肯定される場合には、SBS4において、コラボ映像すなわち共演演奏相手の動画とSBS2にて記録された動画との同期出力映像の視聴が行われるか否かが判断される。このSBS4の判断が否定される場合には、SBS7以下の処理が実行されるが、SBS4の判断が肯定される場合には、SBS5において、コラボ動画すなわち共演演奏相手の動画とSBS2にて記録された動画との同期出力映像が前記映像情報デコーダ104等により再生されて前記映像表示装置100に表示される。
【0093】
次に、SBS6において、コラボ動画のの再生終了であるか否かが判断される。このSBS6の判断が否定される場合には、SBS5以下の処理が再び実行されるが、SBS6の判断が肯定される場合には、SBS7において、SBS2にて記録(撮影)された動画が投稿されるか否かが判断される。このSBS7の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SBS7の判断が肯定される場合には、SBS8において、SBS2にて記録された映像情報及び音声情報に対応する動画が、投稿主体である利用者の識別情報(ユーザID)、共演相手である動画情報の識別情報、及びSBS1にて出力された演奏曲の識別情報(選曲番号)等と関連付けられて前記サーバ装置12へアップロードされ、それをもって図16に示すメインルーチンへ復帰させられる。
【0094】
図18は、前記サーバ装置12のCPU52による動画投稿受付制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0095】
先ず、SC1において、前記カラオケ装置36等の通信端末装置から前記通信回線18を介して所定の動画情報(動画ファイル)のアップロードがあったか否かが判断される。このSC1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SC1の判断が肯定される場合には、SC2において、アップロードされた動画情報が投稿主体である利用者の識別情報(ユーザID)及び演奏曲の識別情報(選曲番号)等と関連付けられて前記動画データベース68に記憶される。次に、SC3において、アップロードされた動画情報はコラボ動画すなわち共演動画情報に係る組み合わせの対象となる動画情報であるか否かが判断される。このSC3の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SC3の判断が肯定される場合には、SC4において、アップロードされた動画情報及びその共演相手である動画情報に基づいてコラボ動画すなわちそれらの動画を同期して出力させるための組み合わせ情報としての共演動画情報が編集され、その組み合わせに係る各動画情報の識別情報、各動画情報の投稿主体である利用者の識別情報(ユーザID)、及び共通の演奏曲の識別情報(選曲番号)等と関連付けられて前記動画データベース68に記憶された後、本ルーチンが終了させられる。
【0096】
図19は、前記サーバ装置12のCPU52による投票受付制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0097】
先ず、SD1において、前記PC14や携帯電話機16等の通信端末装置から前記通信回線18を介して所定の動画情報に対する投票(投票情報の送信)があったか否かが判断される。このSD1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SD1の判断が肯定される場合には、SD2において、前記動画データベース68において投票対象となる動画情報に関連付けて記憶された閲覧者からの投票結果(得票数)を更新すなわち得票数に1を加算する処理が実行された後、本ルーチンが終了させられる。
【0098】
図20は、前記サーバ装置12のCPU52による動画配信/ゲーム実行制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0099】
先ず、SE1において、前記PC14、携帯電話機16、及びカラオケ装置36等の通信端末装置から前記通信回線18を介して所定の動画情報(動画ファイル)乃至共演動画情報の配信要求があったか否かが判断される。このSE1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SE1の判断が肯定される場合には、SE2において、配信要求された動画情報はコラボ動画すなわち共演動画情報に係る組み合わせの対象となる動画情報であるか否かが判断される。このSE2の判断が否定される場合には、SE3において、前記通信回線18を介しての前記通信端末装置からの配信要求に応じて、前記動画データベース68に記憶されたその配信要求に係る動画情報が要求元である通信端末装置へ配信された後、本ルーチンが終了させられるが、SE2の判断が肯定される場合には、SE4以下の処理が実行される。
【0100】
SE4においては、対戦モードすなわち前記共演動画情報に基づく1対の動画情報の同期出力に際してそれら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行する設定であるか否かが判断される。このSE4の判断が否定される場合には、SE5において、前記通信回線18を介しての前記通信端末装置からの配信要求に応じて、前記動画データベース68に記憶されたその配信要求に係る動画情報及び共演動画情報が要求元である通信端末装置へ配信された後、本ルーチンが終了させられるが、SE4の判断が肯定される場合には、SE6において、配信要求された共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに対する投票結果(得票数)が前記動画データベース68から読み出され、その投票結果に応じて対戦ゲームにおけるそれぞれの動画情報が化体するプレイヤのライフ値(ライフポイント)が付与される。
【0101】
次に、SE7において、前記通信回線18を介しての前記通信端末装置からの配信要求に応じて、前記動画データベース68に記憶されたその配信要求に係る動画情報及び共演動画情報が要求元である通信端末装置へ配信され、その共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力が開始される。次に、SE8において、予め定められた所定区間に対応する演奏評価タイミングであるか否かが判断される。このSE8の判断が否定される場合には、SE8の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SE8の判断が肯定される場合には、SE9において、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報に対応して、予め定められた関係から共通の楽曲データに基づいて各動画情報毎にその音声情報の演奏評価が実行される。次に、SE10において、SE9にて行われた演奏評価結果が比較され、演奏評価結果が低かった動画情報に対応するプレイヤに対してその差分値に相当するダメージが付与される。
【0102】
次に、SE11において、SE9にて行われた何れかの動画情報に対応する演奏評価結果が、予め定められた複数のコンボのうち何れかの成立条件を満たしているか否かが判断される。このSE11の判断が否定される場合には、SE13以下の処理が実行されるが、SE11の判断が肯定される場合には、SE12において、組み合わせに係る他方の動画情報が化体するプレイヤに対して成立が判定されたコンボが適用される。次に、SE13において、演奏終了すなわち前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力終了であるか、或いはそれら動画情報が化体するプレイヤ何れかのライフ値が零になったか否かが判断される。このSE13の判断が否定される場合には、SE8以下の処理が再び実行されるが、SE13の判断が肯定される場合には、SE14において、前記通信回線18を介して対戦ゲームの結果が前記配信要求に係る通信端末装置へ配信されると共に、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力が終了させられ、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0103】
図21は、前記PC14のCPU74による動画再生/投票制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0104】
先ず、SF1において、前記動画データベース68に記憶された動画情報を閲覧するためのWWWウェブサイト(動画投稿サイト)にて前記キーボード84やマウス86等により所定の動画乃至共演動画の配信を要求するための操作が行われたか否かが判断される。このSF1の判断が否定される場合には、SF4以下の処理が実行されるが、SF1の判断が肯定される場合には、SF2において、操作に係る動画乃至共演動画の配信要求が前記通信回線18を介して前記サーバ装置12へ送信される。次に、SF3において、前記通信回線18を介して前記サーバ装置12から配信された、配信要求に係る動画情報乃至共演動画情報に基づいて、前記ビデオボード82等を介して前記映像表示装置80に動画乃至共演動画が表示される。次に、SF4において、前記動画データベース68に記憶された動画情報を閲覧するためのWWWウェブサイトにて前記キーボード84やマウス86等により所定の動画に対して投票を行うための操作が行われたか否かが判断される。このSF4の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SF4の判断が肯定される場合には、SF5において、操作に係る投票に関する情報が投票対象となる動画と関連付けられて前記通信回線18を介して前記サーバ装置12へ送信された後、本ルーチンが終了させられる。
【0105】
以上、図15〜図21に示す制御において、SA3及びSBS2が前記演奏記録制御手段150の動作に、SC1〜SC4が前記投稿受付制御手段152の動作に、SB2が前記検索制御手段154の動作に、SB5が前記配信要求制御手段156の動作に、SE3、SE5、及びSE7が前記動画配信制御手段158の動作に、SA6、SB7、SBS1、及びSBS5が前記動画出力制御手段160の動作に、SBS1が前記同期演奏制御手段162の動作に、SC4が前記共演動画編集制御手段164の動作に、SF1及びSF2が前記配信要求制御手段166の動作に、SF3が前記動画出力制御手段168の動作に、SF4及びSF5が前記投票制御手段170の動作に、SD1及びSD2が前記投票受付制御手段172の動作に、SE8〜SE14が前記ゲーム実行制御手段174の動作に、SE9が前記演奏評価制御手段176の動作に、それぞれ対応する。
【0106】
このように、本実施例によれば、前記カラオケ装置36等の通信端末装置から投稿された情報を記憶する動画データベース68と、前記通信回線18を介して前記通信端末装置から、予め定められた複数の楽曲データの何れかに対応する音声情報を含む動画情報の投稿を受け付け、その投稿された動画情報を対応する楽曲データと関連付けて前記動画データベース68に記憶させる投稿受付制御手段152(SC1〜SC4)と、その投稿受付制御手段152により受け付けられる、共通の楽曲データに関連付けられた1対の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報をその共通の楽曲データと関連付けて前記動画データベース68に記憶させる共演動画編集制御手段164(SC4)と、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報に対応して、予め定められた関係から前記共通の楽曲データに基づいて各動画情報毎にその音声情報の演奏評価を行う演奏評価制御手段176(SE9)と、前記通信回線18を介しての前記通信端末装置からの配信要求に応じて、前記動画データベース68に記憶されたその配信要求に係る動画情報及び共演動画情報をその通信端末装置に配信する動画配信制御手段158(SE3、SE5、及びSE7)と、その動画配信制御手段158により配信される共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報を同期して出力させる動画出力制御手段160(SA6、SB7、SBS1、及びSBS5)、168(SF3)と、その動画出力制御手段160、168による前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力に際して、前記演奏評価制御手段176による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、それら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行するゲーム実行制御手段174(SE8〜SE14)とを、備えたものであることから、共演動画に係る1対の動画それぞれの演奏評価に応じて仮想的な対戦ゲームを実行することで、共演動画の新たな楽しみ方を提示できる。すなわち、複数の動画を組み合わせて同期出力させる共演動画において、エンターテイメント性の高い演奏評価を実現する動画情報配信システム10を提供することができる。
【0107】
また、前記演奏評価制御手段176は、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報が、予め定められた複数の技のうち何れかの成立条件を満たしているか否かを判定するものであり、前記ゲーム実行制御手段174は、前記演奏評価制御手段176により前記共演動画情報の組み合わせに係る一方の動画情報に含まれる音声情報が前記成立条件を満たしていると判定された場合には、その組み合わせに係る他方の動画情報が化体するプレイヤに対してその成立条件に係る技を適用するものであるため、共演動画に係る仮想的な対戦ゲームに歌い方に応じた技の要素を加えることで、更なる攻略性とエンターテイメント性を持つ対戦ゲームを実現することができる。
【0108】
また、前記演奏評価制御手段176は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められた所定区間毎に前記音声情報の音程がその楽曲データを基準とする適切演奏範囲内に入っているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第1の技の成立条件を満たしていると判定するものであるため、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0109】
また、前記演奏評価制御手段176は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められたハーモニーパートにおいて前記音声情報に複数人分の音声が含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第2の技の成立条件を満たしていると判定するものであるため、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0110】
また、前記演奏評価制御手段176は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められたデュエットパートにおいて前記音声情報がそのデュエットに係る適切演奏条件を満たすか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第3の技の成立条件を満たしていると判定するものであるため、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0111】
また、前記演奏評価制御手段176は、予め定められた鳴り物の音が前記音声情報に含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第4の技の成立条件を満たしていると判定するものであるため、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0112】
また、前記演奏評価制御手段176は、予め定められた歌唱方法に対応する音声が前記音声情報に含まれているか否かを判定し、その判定が肯定される場合には第5の技の成立条件を満たしていると判定するものであるため、前記共演動画に係る仮想的な対戦ゲームにおいて、実用的な制御により歌い方に応じた技を対戦相手にかける処理を実現することができる。
【0113】
また、前記通信端末装置による入力操作に応じて、前記動画データベース68に記憶された各動画情報に対する投票を受け付ける投票受付制御手段172(SD1及びSD2)を備え、前記ゲーム実行制御手段174は、その投票受付制御手段172により受け付けられる前記共演動画情報の組み合わせに係る各動画情報に対する投票結果を前記対戦ゲームにおけるそれぞれの動画情報が化体するプレイヤに反映するものであるため、共演動画に係る仮想的な対戦ゲームに閲覧者の投票結果を反映することで、インタラクティブ性に優れた対戦ゲームを実現することができる。
【0114】
また、音声入力装置であるマイクロフォン110及び撮像装置であるビデオカメラ122を有し、多数の楽曲データのうちから選択される楽曲データに対応する演奏曲を出力させるのに併行して前記マイクロフォン110により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置36を前記通信端末装置として備え、前記動画配信制御手段158は、前記カラオケ装置36からの配信要求に応じて、前記動画データベース68に記憶されたその配信要求に係る動画情報をそのカラオケ装置36に配信するものであり、そのカラオケ装置36は、前記動画配信制御手段158により配信された動画情報の出力を制御する動画出力制御手段160と、その動画出力制御手段160による前記動画情報の出力と同期してその動画情報と関連付けられた楽曲データに対応する演奏曲を出力させる同期演奏制御手段162(SBS1)と、その同期演奏制御手段162による演奏曲の出力に際して前記ビデオカメラ122により撮影された映像情報及び前記マイクロフォン110により入力された音声情報を記録する演奏記録制御手段150(SA3及びSBS2)とを、備えたものであり、前記投稿受付制御手段152は、その演奏記録制御手150段により記録された映像情報及び音声情報を含む動画情報の投稿を受け付け、前記同期演奏制御手段162により出力された演奏曲に対応する楽曲データの識別情報と関連付けて前記動画データベース68に記憶させるものであり、前記共演動画編集制御手段164は、前記投稿受付制御手段152により受け付けられる、共通の楽曲データに関連付けられた複数の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報をその楽曲データの識別情報と関連付けて前記動画データベース68に記憶させるものであるため、カラオケ装置36により記録乃至投稿される複数の動画を組み合わせて同期出力させる共演動画において、エンターテイメント性の高い演奏評価を実現する動画情報配信システム10を提供することができる。
【0115】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0116】
例えば、前述の実施例において、前記投稿受付制御手段152、動画配信制御手段158、共演動画編集制御手段164、投票受付制御手段172、及びゲーム実行制御手段174は前記サーバ装置12のCPU52に、前記演奏記録制御手段150、検索制御手段154、配信要求制御手段156、動画出力制御手段160、及び同期演奏制御手段162は前記カラオケ装置36のCPU124に、前記配信要求制御手段166、動画出力制御手段168、及び投票制御手段170は前記PC14のCPU74に、それぞれ機能的に備えられたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記検索制御手段154に係る制御を実質的に前記サーバ装置12側で実行する構成においては、その検索制御手段154は前記サーバ装置12のCPU52に備えられたものであってもよいし、前記投票制御手段170は前記カラオケ装置36のCPU124にも好適に備えられるというように、図5に示す各制御機能を備える装置はシステムの構成に応じて適宜変更され得る。
【0117】
例えば、前述の実施例において、前記共演動画編集制御手段164は、前記サーバ装置12のCPU52に機能的に備えられたものであり、前記カラオケ装置36等の通信端末装置からアップロードされる複数の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報を前記動画データベース68に記憶させるものであったが、例えば前記カラオケ装置36において共演動画情報に係る組み合わせの対象となる動画情報(演奏動画)の記録が完了した段階において、そのカラオケ装置36のCPU124によりその動画情報と共演相手である動画情報とを組み合わせる共演動画情報を編集し、その編集された共演動画情報を前記サーバ装置12へアップロードして前記動画データベース68に記憶させるものであってもよい。すなわち、前記共演動画編集制御手段164は、実質的に前記カラオケ装置36のCPU124に機能的に備えられたものであってもよい。
【0118】
また、前述の実施例において、前記ゲーム実行制御手段174は、前記サーバ装置12のCPU52に機能的に備えられたものであり、通信端末装置による前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力に際して、それら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲーム映像202等を生成して対象となる通信端末装置へ配信するものであったが、例えば、前記PC14やカラオケ装置36等の通信端末装置の側において、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報に対応して、予め定められた関係から前記共通の楽曲データに基づいて各動画情報毎にその音声情報の演奏評価を行うと共に、その演奏評価結果に基づいて、それら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行するものであってもよい。すなわち、前記演奏評価制御手段176及びゲーム実行制御手段174は、前記PC14やカラオケ装置36等の通信端末装置側に備えられたものであってもよい。
【0119】
また、前述の実施例において、前記共演動画編集制御手段164は、前記動画データベース68にそれぞれ独立した動画情報として記憶された組み合わせに係る動画情報を読み出し、それら動画情報を共演動画として同期出力させるための組み合わせ情報としての共演動画情報を編集するものであったが、それら組み合わせに係る複数の動画情報を合成し、単一の動画情報(動画ファイル)としての共演動画情報を作成して前記動画データベース68に記憶するものであってもよい。すなわち、前記共演動画編集制御手段164により編集される共演動画情報は、複数の動画情報を共演動画として同期出力させるための組み合わせ情報であってもよいし、組み合わせに係る複数の動画情報が合成された結果としての動画情報そのものであってもよい。また、組み合わせに係る複数の動画情報を合成し、単一の共演動画情報を作成する態様においては、その作成の基となった複数の動画情報は、共演動画情報が作成された時点で前記動画データベース68から削除されるものであってもよい。
【0120】
また、前述の実施例において、前記共演動画編集制御手段164は、前記カラオケ装置36に備えられた動画出力制御手段160による共演相手である動画情報の出力と同期しての、前記同期演奏制御手段162による演奏曲の出力に際して記録された動画情報を、その共演相手である動画情報と組み合わせる共演動画情報を編集するものであったが、例えば前記PC14からアップロードされた複数の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集するものであってもよい。すなわち、前記カラオケ装置36によるカラオケ演奏に際して記録された動画情報のみならず、前記PC14に備えられたウェブカメラやマイクロフォン等により記録された動画情報(動画ファイル)も本発明の共演動画情報の編集対象となり得るものである。
【0121】
また、前述の実施例においては、前記ゲーム実行制御手段174によるゲーム実行制御に関して、図10等に定められた関係に基づいてコンボを判定する態様について説明したが、本発明の対戦ゲームに係る技すなわちコンボとしては、斯かるものに限定されず、種々の態様が考えられることは言うまでもない。更に、対象となる動画情報に含まれる音声情報が所定の成立条件を満たしていると判定された場合、前記利用者データベース70においてフレンドとして登録された利用者のアバタが加勢し、合体攻撃が可能になる等の制御が行われるものであってもよく、本発明の対戦ゲームには種々の変更が加えられ得るものである。
【0122】
また、前述の実施例では特に言及していないが、前記動画情報配信システム10には、前記通信回線18を介して前記PC14等の通信端末装置によるコメントの投稿を受け付け、前記動画配信制御手段158による動画情報或いは共演動画情報に係る動画の配信に際して、それら動画情報或いは共演動画情報に対して過去に投稿された複数のコメントを同期して配信する等の制御を行うものであってもよい。すなわち、本発明の動画情報配信システムは、前述の実施例に加えて種々のインタラクティブな機能が追加されて構成されるものである。
【0123】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0124】
10:動画情報配信システム、14:パーソナルコンピュータ(通信端末装置)、16:携帯電話機(通信端末装置)、18:通信回線、36:カラオケ装置(通信端末装置)、68:動画データベース、110:マイクロフォン(音声入力装置)、122:ビデオカメラ(撮像装置)、150:演奏記録制御手段、152:投稿受付制御手段、158:動画配信制御手段、160、168:動画出力制御手段、162:同期演奏制御手段、164:共演動画編集制御手段、172:投票受付制御手段、174:ゲーム実行制御手段、176:演奏評価制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信回線を介して複数の通信端末装置に対する動画情報の配信を行う動画情報配信システムであって、
前記通信端末装置から投稿された情報を記憶するデータベースと、
前記通信回線を介して前記通信端末装置から、予め定められた複数の楽曲データの何れかに対応する音声情報を含む動画情報の投稿を受け付け、該投稿された動画情報を対応する楽曲データと関連付けて前記データベースに記憶させる投稿受付制御手段と、
該投稿受付制御手段により受け付けられる、共通の楽曲データに関連付けられた1対の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、該編集された共演動画情報を該共通の楽曲データと関連付けて前記データベースに記憶させる共演動画編集制御手段と、
前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報に対応して、予め定められた関係から前記共通の楽曲データに基づいて各動画情報毎に該音声情報の演奏評価を行う演奏評価制御手段と、
前記通信回線を介しての前記通信端末装置からの配信要求に応じて、前記データベースに記憶された該配信要求に係る動画情報及び共演動画情報を該通信端末装置に配信する動画配信制御手段と、
該動画配信制御手段により配信される共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報を同期して出力させる動画出力制御手段と、
該動画出力制御手段による前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報の同期出力に際して、前記演奏評価制御手段による各動画情報に含まれる音声情報の演奏評価結果に基づいて、それら1対の動画情報が化体するプレイヤが相互に対戦する対戦ゲームを実行するゲーム実行制御手段と
を、備えたものであることを特徴とする動画情報配信システム。
【請求項2】
前記演奏評価制御手段は、前記共演動画情報の組み合わせに係る1対の動画情報それぞれに含まれる音声情報が、予め定められた複数の技のうち何れかの成立条件を満たしているか否かを判定するものであり、
前記ゲーム実行制御手段は、前記演奏評価制御手段により前記共演動画情報の組み合わせに係る一方の動画情報に含まれる音声情報が前記成立条件を満たしていると判定された場合には、該組み合わせに係る他方の動画情報が化体するプレイヤに対して該成立条件に係る技を適用するものである
請求項1に記載の動画情報配信システム。
【請求項3】
前記演奏評価制御手段は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められた所定区間毎に前記音声情報の音程が該楽曲データを基準とする適切演奏範囲内に入っているか否かを判定し、該判定が肯定される場合には第1の技の成立条件を満たしていると判定するものである請求項2に記載の動画情報配信システム。
【請求項4】
前記演奏評価制御手段は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められたハーモニーパートにおいて前記音声情報に複数人分の音声が含まれているか否かを判定し、該判定が肯定される場合には第2の技の成立条件を満たしていると判定するものである請求項2又は3に記載の動画情報配信システム。
【請求項5】
前記演奏評価制御手段は、前記共通の楽曲データにおいて予め定められたデュエットパートにおいて前記音声情報が該デュエットに係る適切演奏条件を満たすか否かを判定し、該判定が肯定される場合には第3の技の成立条件を満たしていると判定するものである請求項2から4の何れか1項に記載の動画情報配信システム。
【請求項6】
前記演奏評価制御手段は、予め定められた鳴り物の音が前記音声情報に含まれているか否かを判定し、該判定が肯定される場合には第4の技の成立条件を満たしていると判定するものである請求項2から5の何れか1項に記載の動画情報配信システム。
【請求項7】
前記演奏評価制御手段は、予め定められた歌唱方法に対応する音声が前記音声情報に含まれているか否かを判定し、該判定が肯定される場合には第5の技の成立条件を満たしていると判定するものである請求項2から6の何れか1項に記載の動画情報配信システム。
【請求項8】
前記通信端末装置による入力操作に応じて、前記データベースに記憶された各動画情報に対する投票を受け付ける投票受付制御手段を備え、
前記ゲーム実行制御手段は、該投票受付制御手段により受け付けられる前記共演動画情報の組み合わせに係る各動画情報に対する投票結果を前記対戦ゲームにおけるそれぞれの動画情報が化体するプレイヤに反映するものである
請求項1から7の何れか1項に記載の動画情報配信システム。
【請求項9】
音声入力装置及び撮像装置を有し、多数の楽曲データのうちから選択される楽曲データに対応する演奏曲を出力させるのに併行して前記音声入力装置により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置を前記通信端末装置として備え、
前記動画配信制御手段は、前記カラオケ装置からの配信要求に応じて、前記データベースに記憶された該配信要求に係る動画情報を該カラオケ装置に配信するものであり、
前記カラオケ装置は、
前記動画配信制御手段により配信された動画情報の出力を制御する動画出力制御手段と、
該動画出力制御手段による前記動画情報の出力と同期して該動画情報と関連付けられた楽曲データに対応する演奏曲を出力させる同期演奏制御手段と、
該同期演奏制御手段による演奏曲の出力に際して前記撮像装置により撮影された映像情報及び前記音声入力装置により入力された音声情報を記録する演奏記録制御手段と
を、備えたものであり、
前記投稿受付制御手段は、該演奏記録制御手段により記録された映像情報及び音声情報の投稿を受け付け、前記同期演奏制御手段により出力された演奏曲に対応する楽曲データの識別情報と関連付けて前記データベースに記憶させるものであり、
前記共演動画編集制御手段は、前記投稿受付制御手段により受け付けられる、共通の楽曲データに関連付けられた複数の動画情報を組み合わせて共演動画情報を編集し、該編集された共演動画情報を該楽曲データの識別情報と関連付けて前記データベースに記憶させるものである
請求項1から8の何れか1項に記載の動画情報配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図36】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図14】
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【図23】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2012−93734(P2012−93734A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211496(P2011−211496)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】