説明

動画編集装置及びその制御方法、並びにプログラム

【課題】動画ファイルのサイズが制限される場合に、ユーザが不要な部分を含まず、制限容量に収まる動画ファイルを簡単に抽出できるようにする。
【解決手段】動画ファイルからその一部を切り出す位置を示す2つの端点のうち第1の端点を、ユーザによる操作に応答して設定し、2つの端点のうち第1の端点とは異なる第2の端点の位置を、第1の端点の位置と所定のサイズとにしたがって自動的に決定する。第2の端点の位置を、ユーザの操作に応答して変更し、第2の端点の位置が第1の端点の位置から離れる位置に変更されたとき、第2の端点の位置と所定のサイズとにしたがって、第1の端点の位置を調整する。ここで、第2の端点の位置が第1の端点の位置へ近づく位置に変更されたとき、第1の端点の位置を調整しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画編集装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の急激なデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの発展に伴い、個人がパーソナルコンピュータ(PC)上で動画を扱う機会が増えている。また、インターネットの発展により、動画を知人へ電子メールに添付して送付したり、或いは第三者に動画を公開するためにインターネット上の動画シェアリングサービスを提供するサイトにアップロードしたりする機会が増大している。
【0003】
このような状況において、従来のインターネット上の動画シェアリングサービスでは、アップロードできる動画サイズに制限を設けている場合が多い。
【0004】
そのため、ユーザはその制限された動画サイズ内に収まるように、オリジナルの動画ファイルをクライアント上のアプリケーションにより圧縮したり、不要な部分を消去したりして動画の編集処理を行い、別ファイルに保存して(例えば、特許文献1及び2参照。)、保存した別ファイルをアップロードするという手順を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−035419号公報
【特許文献2】特開平5−12406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、以下のような不都合があった。
【0007】
オリジナルの動画を圧縮してしまうと、画質が損なわれてしまうという問題があった。
【0008】
また、ユーザがオリジナルの動画全体のサイズから類推して制限サイズ内に収まるように、不要な部分を消去して動画ファイルを作成しようとしても、消去した部分のサイズが分かりにくく、厳密には所望のサイズにすることは困難であり、何回か調整を行って所望のサイズにしなければならず、手間がかかった。
【0009】
本発明は、動画ファイルのサイズが制限される場合に、ユーザが不要な部分を含まず、制限容量に収まる動画ファイルを簡単に抽出できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、動画ファイルからその一部を切り出す位置を示す2つの端点のうち第1の端点を、ユーザによる操作に応答して設定する設定手段と、
前記2つの端点のうち前記第1の端点とは異なる第2の端点の位置を、前記第1の端点の位置と所定のサイズとにしたがって自動的に決定する決定手段と、
前記第2の端点の位置を、前記ユーザの操作に応答して変更する変更手段と、
前記変更手段により前記第2の端点の位置が前記第1の端点の位置から離れる位置に変更されたとき、前記第2の端点の位置と前記所定のサイズとにしたがって、前記第1の端点の位置を調整する調整手段とを備え、
前記調整手段は、前記変更手段により前記第2の端点の位置が前記第1の端点の位置へ近づく位置に変更されたとき、前記第1の端点の位置を調整しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが動画ファイルの抽出区間の第1の端点又は第2の端点のいずれか一方を変更したとき、その変更に応じて調整区間を再調整するので、ユーザは不要な部分を含まず、制限容量に収まる動画ファイルを簡単に抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明におけるシステムの構成を示す図。
【図2】本発明におけるクライアント部の処理の一例を示すフローチャート。
【図3】ステップS207で表示される画面の一例を示す図。
【図4】ステップS209で実行される処理の詳細を示すフローチャート。
【図5】抽出区間の編集と編集後の表示画面の一例を示す図。
【図6】実施例2におけるシステムの構成を示す図。
【図7】抽出区間のサイズを指定してファイルに保存する画面の一例を示す図。
【図8】クライアント部の処理の一例を示すフローチャート。
【図9】コンピュータ装置の構成の一例を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。尚、この実施の形態に記載されている構成要素の相対配置、表示画面等は、特に特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0014】
本発明の一実施形態として、インターネット上の動画シェアリングサーバシステム及びサーバシステムと連動して動作するクライアントアプリケーションにおいて、サーバより指定されたサイズに収まるように、ユーザがオリジナルの動画ファイルから所望の動画部分を抽出し、抽出した動画ファイルをサーバへアップロードする例について説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は、実施例1におけるシステムの構成を示す図である。図1に示すクライアント部は、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話などの情報処理端末であり、ブラウザ機能によりインターネットなどのネットワークを介してサーバ部と接続し、動画をアップロードする。また、サーバ部は複数のクライアント部に動画を公開する動画シェアリングサービスを提供するものである。
【0016】
クライアント部において、1は制限容量取得処理部であり、アップロード先のサーバ部が制限する動画ファイルの容量をそのサーバ部から取得する。2は抽出区間編集処理部であり、ユーザが動画ファイルから抽出する抽出区間の編集を行う。3は抽出区間決定処理部であり、制限容量取得処理部1が取得した制限容量に収まるように抽出区間編集処理部2により指定された抽出区間を調整して決定する。4は抽出区間表示部であり、抽出区間決定処理部3で決定された動画ファイルの抽出区間を表示する。
【0017】
5は選択動画保持部であり、ユーザがアップロード対象として選択した動画ファイルを保持する。6は抽出区間情報保持部であり、抽出区間決定処理部3で決定された区間情報を保持する。7は画像表示部であり、再生動画の表示や指定された位置のフレーム画像を表示する。8は抽出区間再生指定部であり、ユーザが再生したい動画の抽出区間を指定する。
【0018】
9は抽出区間再生処理部であり、抽出区間再生指定部8で指定された結果を受け、選択動画保持部5に保持されている動画ファイルのうち、抽出区間情報保持部6で保持される抽出区間の動画を画像表示部7に再生表示する処理を行う。10はユーザがアップロードを指定するためのアップロード指定部である。11は抽出区間アップロード処理部であり、アップロード指定部10で指定された結果を受け、選択動画保持部5に保持されている動画のうち、抽出区間情報保持部6で保持される区間情報をサーバ部にアップロードする。
【0019】
サーバ部において、12はデータベースであり、動画シェアリングサービスで提供する動画ファイルを所定の容量分保管する。13は動画登録処理部であり、クライアント部からアップロードされた動画ファイルをデータベース12に登録する。14は制限容量決定処理部であり、ユーザが動画ファイルをアップロードできるデータベース12内の残りの容量を決定する。15は制限容量送信処理部であり、制限容量決定処理部14で決定された制限容量をクライアント部に送信する。
【0020】
ここで、ユーザが上述したクライアント部から所望の動画ファイルを指定してサーバ部へアップロードする処理について説明する。
【0021】
図2は、実施例1におけるクライアント部の処理の一例を示すフローチャートである。尚、本実施例では、動画ファイルのエンコード方式として、シーンに応じてデータ量を自動的に調整することのできる、Variable Bit Rate(VBR)を採用した場合を例に挙げて説明する。
【0022】
まず、ステップS201において、ユーザがクライアント部の動画を扱うアプリケーションを起動し、サーバ部へアップロードしたい動画ファイルを選択すると、画像表示部7の画面をアップロード画面へ遷移させる。そして、ステップS202において、制限容量取得処理部1がサーバ部からアップロード可能な動画ファイルの制限容量を取得してアップロード画面に表示する。具体的には、制限容量取得処理部1は、サーバ部の制限容量送信処理部15にリクエストを発行し、そのレスポンスとして制限容量を取得する。一方、サーバ部では、制限容量送信処理部15が制限容量決定処理部14に制限容量を要求し、それに対し制限容量決定処理部14はデータベース12のデータ量に基づき制限容量を決定し、制限容量送信処理部15に通知する。
【0023】
次に、ステップS203において、ユーザが選択した動画ファイルのアップロード指示を行うと、ステップS204において、その動画ファイルのサイズがステップS202で取得した制限容量より小さいか否かを判定する。ここで、小さい場合はステップS205へ進み、選択された動画ファイルをサーバ部にアップロードする。
【0024】
また、選択された動画ファイルのサイズが制限容量より大きい場合はステップS206へ進み、抽出区間決定処理部3が、選択された動画ファイルの先頭を開始位置として固定し、制限容量に収まるよう終了位置を算出し、抽出区間を決定する。また、抽出区間決定処理部3で決定された抽出区間の情報は抽出区間情報保持部6に保持される。
【0025】
次に、ステップS207において、ステップS206で決定された抽出区間を抽出区間表示部4に表示し、ユーザがその抽出区間の編集を行えるようにする。ここで、抽出区間の編集について図3を参照しながら説明する。
【0026】
図3は、ステップS207で表示される画面の一例を示す図である。図3に示す301は動画ファイルの再生位置の静止画像及び再生画像を表示する画像表示部である。302は再生位置を示す部品である。303は抽出区間の開始位置を示すものであり、304は抽出区間の終了位置を示すものである。尚、開始位置303及び終了位置304は図1に示した抽出区間表示部4に相当する。また、本画面例では、ユーザが開始位置303又は終了位置304の何れかを操作することにより抽出区間を移動させることができ、所望の動画の区間を抽出することができる。そして、開始位置303及び終了位置304は、抽出区間編集処理部2も兼ねている。
【0027】
305は抽出区間の再生を指示するためのボタンであり、抽出区間再生指定部8に相当する。このボタン305を操作することにより抽出区間の動画が抽出区間再生処理部9により再生され、画像表示部301に表示される。306は制限容量を表示する制限容量表示部である。307は抽出区間をサーバ部にアップロードするためのボタンであり、アップロード指定部10に相当する。
【0028】
ここで図2に戻り、ステップS208では、ユーザにより抽出区間の編集が行われたか否かを判定し、編集が行われた場合はステップS209へ進み、抽出区間決定処理部3がユーザにより編集された抽出区間を制限容量に収まるように再調整する。
【0029】
図4は、ステップS209で実行される処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS401において、ユーザの編集処理により抽出区間の開始位置が変更されたか否かを判定する。その結果、抽出区間の開始位置が変更された場合はステップS402へ進み、変更された抽出区間の開始位置を新たな開始位置に固定し、制限容量に収まるように終了位置を算出し、抽出区間を決定する。
【0030】
また、ステップS401で、抽出区間の開始位置が変更されていない場合はステップS403へ進み、ユーザの編集処理により抽出区間の終了位置が後方に変更されたか否かを判定する。その結果、抽出区間の終了位置が後方へ変更された場合はステップS404へ進み、変更された抽出区間の終了位置を新たな終了位置に固定し、制限容量に収まるように開始位置を算出し、抽出区間を決定する。
【0031】
図5A-Bは、抽出区間の編集と編集後の表示画面の一例を示す図である。図5Aは、図3に示す開始位置303をユーザが501へ移動させて抽出区間を編集した状態を示す図である。図5Bは、図5Aの編集の結果であり、ステップS207において抽出区間が制限容量に収まるように再調整され表示された画面を示す図である。この再調整の結果、終了位置が502に自動的に移動する。また、制限容量で抽出区間が決定されるので、区間の時間は一定ではない。
【0032】
ここで図2に戻り、ステップS208で、ユーザが表示された抽出区間に対して編集を行わなければステップS210へ進み、ユーザが抽出区間の動画ファイルのアップロードを指定する。この処理は、抽出区間アップロード指定部10によって行われる。そして、ステップS211において、ステップS210の結果を受けて、抽出区間情報保持部6と選択画像保持部5に保持されている情報に基づいて抽出区間の動画ファイルをサーバ部へアップロードする。この処理は、抽出区間アップロード処理部11で実行される。また、ステップS211で処理された結果、抽出区間の動画はサーバ部の動画登録処理部13に転送され、データベース12に登録される。
【0033】
上述したように実施例1によれば、ユーザが動画をサーバにアップロードする際に、サーバの制限容量に応じて、所望の開始位置又は終了位置を指定するだけで、ユーザはサーバの制限容量に収まるサイズの動画を簡単に抽出することができる。
【実施例2】
【0034】
次に、図面を参照しながら本発明に係る実施例2について詳細に説明する。実施例1では、インターネット上のサーバへ動画ファイルをアップロードする場合について説明したが、実施例2ではインターネットを介さずに単一のコンピュータ上でユーザがオリジナルの動画から抽出区間のサイズを指定して動画部分を抽出し、動画ファイルとして保存する場合について説明する。
【0035】
図6は、実施例2におけるシステムの構成を示す図である。尚、図6に示す1〜9までは、実施例1と同様な機能を有するものであるが、制限容量取得処理部1はサーバ部から動画ファイルの制限容量を取得するのではなく、ユーザが指定した動画ファイルのサイズを取得するものである。
【0036】
図6において、601は抽出区間保存指定部であり、ユーザが抽出区間を動画ファイルとして保存するように指示する。602は抽出区間ファイル保存部であり、抽出区間保存指定部601の指定を受けて抽出区間情報保持部6に保持されている情報に基づき、選択動画保持部5に保持されている動画の抽出区間をファイルに保存する。603は制限容量指定処理部であり、ユーザが抽出する動画ファイルのサイズを指定する。
【0037】
ここで、ユーザがクライアント部で選択した動画ファイルから抽出区間のサイズを指定して動画を抽出し、動画ファイルとして保存する処理について説明する。
【0038】
図7は、抽出区間のサイズを指定してファイルに保存する画面の一例を示す図である。図7において、701はユーザがファイルサイズを指定するエリアであり、制限容量指定処理部603に相当する。702はユーザが抽出区間のファイル保存を指定するボタンであり、抽出区間保存指定部601に相当する。
【0039】
前述した実施例1と同様に、ユーザがクライアント部の動画を扱うアプリケーションを起動し、アップロードしたい動画ファイルを選択すると、画像表示部7の画面をファイルに保存する画面へ遷移させる。そして、ユーザがその動画ファイルから抽出する抽出区間のサイズを指定すると、制限容量取得処理部1が制限容量指定処理部603からサイズを取得してアップロード画面に表示する。次に、図5A-Bを参照して説明したように、ユーザが選択した動画ファイルから所望の抽出区間を指定して区間再生ボタンを押下し、その抽出区間の動画を再生する。ここで、再生された動画が所望のものであればファイル保存ボタン702が押下され、抽出区間ファイル保存部602がその抽出区間の動画を動画ファイルとして保存する。
【0040】
上述したように実施例2によれば、ユーザが動画ファイルのサイズを指定し、指定されたサイズの動画部分を抽出し、動画ファイルとして保存することができる。
【実施例3】
【0041】
次に、図面を参照しながら本発明に係る実施例3について詳細に説明する。実施例1及び2では、動画ファイルのエンコード方式としてVBRを採用した場合を例に挙げて説明したが、実施例3では、常にデータサイズが一定になるように圧縮するConstant Bit Rate(CBR)を採用する場合について説明する。
【0042】
図8は、実施例3におけるクライアント部の処理の一例を示すフローチャートである。
【0043】
まず、ステップS801において、ユーザがクライアント部の動画を扱うアプリケーションを起動し、サーバ部へアップロードしたい動画ファイルを選択すると、画像表示部7の画面をアップロード画面へ遷移させる。そして、ステップS802において、制限容量取得処理部1がサーバ部からアップロード可能な動画ファイルの制限容量を取得してアップロード画面に表示する。具体的には、制限容量取得処理部1は、サーバ部の制限容量送信処理部15にリクエストを発行し、そのレスポンスとして制限容量を取得する。一方、サーバ部では、制限容量送信処理部15が制限容量決定処理部14に制限容量を要求し、それに対し制限容量決定処理部14はデータベース12のデータ量に基づき制限容量を決定し、制限容量送信処理部15に通知する。
【0044】
次に、ステップS803において、ユーザが選択した動画ファイルのアップロード指示を行うと、ステップS804において、その動画ファイルのサイズがステップS802で取得した制限容量より小さいか否かを判定する。ここで、小さい場合はステップS805へ進み、選択された動画ファイルをサーバ部にアップロードする。
【0045】
また、選択された動画ファイルのサイズが制限容量より大きい場合はステップS806へ進み、抽出区間決定処理部3が、制限容量に収まるよう抽出区間を決定する。また、抽出区間決定処理部3で決定された抽出区間の情報は抽出区間情報保持部6に保持される。
【0046】
次に、ステップS807において、ステップS806で決定された抽出区間を抽出区間表示部4に表示し、ユーザがその抽出区間の編集を行えるようにする。ユーザはポインティングデバイスを操作して、抽出区間表示部4に表示された抽出区間を左右に移動することによって抽出区間の位置を選択することができる。
【0047】
また、ステップS807では、ユーザがアップロードする動画ファイルのサイズを抽出区間表示部4に表示された抽出区間よりも縮小したい場合は、ポインティングデバイスを操作することによって抽出区間表示部4に表示された抽出区間を縮小することができる。抽出区間が縮小された場合は、抽出区間情報保持部6に保持された抽出区間の情報を縮小された抽出区間の情報で更新する。
【0048】
ステップS808へ進み、ユーザが抽出区間の動画ファイルのアップロードを指定する。この処理は、抽出区間アップロード指定部10によって行われる。そして、ステップS809において、抽出区間情報保持部6と選択画像保持部5に保持されている情報に基づいて抽出区間の動画ファイルをサーバ部へアップロードする。この処理は、抽出区間アップロード処理部11で実行される。また、ステップS809で処理された結果、抽出区間の動画はサーバ部の動画登録処理部13に転送され、データベース12に登録される。
【0049】
上述したように実施例3によれば、ユーザが動画をサーバにアップロードする際に、その動画のサイズがサーバの制限容量を越えている場合、固定されたサイズの抽出区間の位置を指定するだけで、ユーザはサーバの制限容量に収まるサイズの動画を簡単に抽出することができる。
【0050】
次に、実施例1乃至3のサーバ装置やクライアント装置を構成するコンピュータ装置の構成について、図9のブロック図を参照して説明する。サーバ装置やクライアント装置はそれぞれ単一のコンピュータ装置で実現してもよいし、必要に応じた複数のコンピュータ装置に各機能を分散して実現するようにしてもよい。複数のコンピュータ装置で構成される場合は、互いに通信可能なようにLocal Area Network(LAN)などで接続されている。
【0051】
図9において、901はコンピュータ装置900全体を制御するCentral Processing Unit(CPU)である。902は変更を必要としないプログラムやパラメータを格納するRead Only Memory(ROM)である。903は外部装置などから供給されるプログラムやデータを一時記憶するRandom Access Memory(RAM)である。904はコンピュータ装置900に固定して設置されたハードディスクやメモリカード、あるいはコンピュータ装置900から着脱可能なフロッピー(登録商標)ディスク(FD)やCompact Disk(CD)等の光ディスク、磁気や光カード、ICカード、メモリカードなどを含む外部記憶装置である。905はユーザの操作を受け、データを入力するポインティングデバイスやキーボード909などの入力デバイスとのインターフェースである。906はコンピュータ装置900の保持するデータや供給されたデータを表示するためのモニタ910とのインターフェースである。907はインターネット103などのネットワーク回線に接続するためのネットワークインターフェースである。908は901〜907の各ユニットを通信可能に接続するシステムバスである。
【0052】
尚、本発明は複数の機器(例えば、ホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0053】
また、本発明の目的は前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU若しくはMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0054】
この場合、記録媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0055】
このプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0056】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0057】
更に、記録媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画ファイルからその一部を切り出す位置を示す2つの端点のうち第1の端点を、ユーザによる操作に応答して設定する設定手段と、
前記2つの端点のうち前記第1の端点とは異なる第2の端点の位置を、前記第1の端点の位置と所定のサイズとにしたがって自動的に決定する決定手段と、
前記第2の端点の位置を、前記ユーザの操作に応答して変更する変更手段と、
前記変更手段により前記第2の端点の位置が前記第1の端点の位置から離れる位置に変更されたとき、前記第2の端点の位置と前記所定のサイズとにしたがって、前記第1の端点の位置を調整する調整手段とを備え、
前記調整手段は、前記変更手段により前記第2の端点の位置が前記第1の端点の位置へ近づく位置に変更されたとき、前記第1の端点の位置を調整しないことを特徴とする動画編集装置。
【請求項2】
前記決定手段は、前記第1の端点の位置と前記第2の端点の位置とで切り出される動画ファイルが前記所定のサイズ以下となるように、前記第2の端点の位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の動画編集装置。
【請求項3】
前記調整手段は、前記第1の端点の位置と前記第2の端点の位置とで切り出される動画ファイルが前記所定のサイズ以下となるように、前記第1の端点の位置を調整することを特徴とする請求項1または2に記載の動画編集装置。
【請求項4】
前記第1の端点と前記第2の端点との位置で動画ファイルを切り出す切り出し手段と、
前記切り出し手段により切り出された動画ファイルを外部装置へ送信する送信手段と、
前記所定のサイズを前記外部装置から受信する受信手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動画編集装置。
【請求項5】
動画ファイルの外部装置への送信を指示する送信指示手段と、
前記動画ファイルのサイズが前記所定のサイズより大きいとき、前記設定手段による前記設定が行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の動画編集装置。
【請求項6】
動画ファイルからその一部を切り出す位置を示す2つの端点のうち第1の端点を、ユーザによる操作に応答して設定するステップと、
前記2つの端点のうち前記第1の端点とは異なる第2の端点の位置を、前記第1の端点の位置と所定のサイズとにしたがって自動的に決定するステップと、
前記第2の端点の位置を、前記ユーザの操作に応答して変更するステップと、
前記第2の端点の位置が前記第1の端点の位置から離れる位置に変更されたとき、前記第2の端点の位置と前記所定のサイズとにしたがって、前記第1の端点の位置を調整するステップとを備え、
前記第2の端点の位置が前記第1の端点の位置へ近づく位置に変更されたとき、前記第1の端点の位置を調整しないことを特徴とする動画編集装置の制御方法。
【請求項7】
コンピュータに、請求項6に記載の動画編集装置の制御方法の各手順を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−260974(P2009−260974A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−108390(P2009−108390)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【分割の表示】特願2004−245688(P2004−245688)の分割
【原出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】