説明

包装箱

【課題】蓋部から連設された差し込み片を差し込み片が連設された本体部側に係止させ、蓋部に破断線を設けることにより、破断線を破断しなければ開封することができない包装箱において、差し込み片が抜けるのを強固に防止することができる包装箱を提供する。
【解決手段】包装箱5は、背面板部16から連設され、略台形形状の切欠部が形成された内側側板部32と、内側側板部32から連設された背面支持板部40と、蓋板部90から連設された差し込み片100とを有し、内側側板部の切欠部の両側には、傾斜辺が形成され、差し込み片100の突状部104、106には、傾斜辺が形成されている。差し込み片100の突状部104、106が内側側板部32に係止して包装箱5が閉状態でロックされた場合には、蓋板部90の破断線92a、92bを破断しなければ蓋板部90を開けることができない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装箱に関するものであり、特に、不正開封を防止して改ざんを防止できる包装箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、不正開封を防止して改ざんを防止できるカートンとして、特許文献1に記載のカートンや特許文献2に記載の不正開封防止ケースが存在する。
【0003】
特許文献1に記載のカートンにおいては、筒状をなす側壁部と蓋部とを有し、蓋部の先端と側壁部の上端部との何れか一方に差し込み片が設けられ、何れか他方にこの差し込み片が差し込まれるスリットが設けられ、スリットが設けられた部材(つまり、側壁部と上記の差し込み片との少なくとも何れか一方)には弱め線が形成されている。
【0004】
また、特許文献2の不正開封防止ケースにおいては、外側蓋フラップの内、先に折り畳むフラップRの折り畳み線rを跨ぐようにしてスリットtが形成され、後から折り畳む蓋フラップPには差し込み片Sが連設され、差し込み片S側の折り畳み線sの外側蓋フラップP側には、折り畳み線sに平行な引き裂きジッパーvが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3142471号公報
【特許文献2】実用新案登録第3102811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1のカートンや特許文献2の不正開封防止ケースにおいては、破断線を破断しなくても差し込み片が抜けるおそれがあるという問題がある。
【0007】
すなわち、特許文献1のカートンにおいては、補助スリット43と折り目線との間の略三角形の部分(以下三角部分44という)が、頭部34(フック35)によって押さえつけられてその裏面側(内側)に入るようにして、スリット41に差し込み片32が挿入される。他方、これを抜こうとしても、紙の弾性によって三角部分44は元の状態に戻っているため、三角部分44はフック35の表面側(外側)に入ることとなり、これに引っ掛かって抜けなくなるとしているが、紙の弾性により三角部分44がフック35に引っ掛かっているのみであり、三角部分44を内側に押さえることにより、三角部分44のフック35への引っ掛かりを解除すると、差し込み片32は抜けてしまうおそれがある。
【0008】
また、特許文献2の不正開封防止ケースにおいても、スリットtが折り畳み線rを跨いでいるので差し込み片Sの切り込み部uが入り込んだ後は差し込み片Sの両端の角wがスリットtの蓋フラップRの内面に引っかかって嵌め殺しとなるとしているが、側壁片4を外側から押さえる等して、差し込み片Sを側壁片4に密接させることにより、差し込み片Sの蓋フラップRへの引っ掛かりが解除されて、差し込み片Sが抜けてしまうおそれがある。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする問題点は、蓋部から連設された差し込み片を差し込み片が連設された本体部側に係止させ、蓋部に破断線を設けることにより、破断線を破断しなければ開封することができない包装箱において、差し込み片が抜けるのを強固に防止することができる包装箱を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、1枚のシート状のブランクにより形成された包装箱であって、略方形状の外形を有する底板部(10)と、底板部の四方の辺部から連設された側面部で、底板部の1の辺部である正面側の辺部から折れ線を介して連設された正面板部(12)と、底板部の右側面側の辺部から折れ線を介して連設された右側面板部(14)と、底板部の背面側の辺部から折れ線を介して連設された背面板部(16)と、底板部の左側面側の辺部から折れ線を介して連設された左側面板部(18)とを有する側面部(11)と、背面板部の底板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された内側構成部で、背面板部の底板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された内側側板部で、背面板部側に切欠部(32a)が形成され、該切欠部が、背面板部の上端の辺部と略平行な第1辺部(32d)と、第1辺部の右側面側の端部から背面板側に向けて形成された第2辺部(32b)と、第1辺部の左側面側の端部から背面板部側に向けて形成された第3辺部(32c)とにより形成された内側側板部(32)と、内側側板部の第1辺部から折れ線を介して連設された背面支持板部(40)と、内側側板部の背面板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された内側底板部(50)と、内側底板部の内側側板部側とは反対側の辺部から連設され、正面板部の内側の面に接するとともに、底板部の内底面に接して内側底板部を支持する支持部(60)と、を有する内側構成部(30)と、正面板部の底板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された蓋板部(90)と、蓋板部の正面板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された差し込み片で、蓋板部から連設された差し込み片本体部(102)と、差し込み片本体部の右側面側に突出した右側面側突状部(104)と、差し込み片本体部の左側面側に突出した左側面側突状部(106)とを有し、差し込み片の左右方向(横方向としてもよい)の最大長さが切欠部の左右方向(横方向としてもよい)の最大長さよりも長く形成された差し込み片(100)と、を有し、内側側板部における第2辺部が、背面板部側から内側底板部側にいくに従い右側面側に傾斜した傾斜辺(32b−2)を有し、第3辺部が、背面板部側から内側底板部側にいくに従い左側面側に傾斜した傾斜辺(32c−2)を有し、右側面側突状部の右側面側に、蓋板部側である差し込み片の基端側から差し込み片の先端側にいくに従い右側面側に傾斜した傾斜辺(104b)が形成され、左側面側突状部の左側面側に、蓋板部側である差し込み片の基端側から差し込み片の先端側にいくに従い左側面側に傾斜した傾斜辺(106b)が形成され、蓋板部又は正面板部に破断線が形成され、支持部が、正面板部の内側の面に接するとともに、底板部の内底面に接した状態において、内側側板部が、背面板部に対して鋭角の角度をなし、内側底板部側に行くに従い下方に傾斜して配置され(「背面板部に対して鋭角の角度を介して内側底板部側に行くに従い下方に傾斜して配置され」としてもよい)、背面支持板部は、第1辺部側とは反対側の辺部である先端辺部側に行くに従い下方に傾斜し、該先端辺部が底板部と背面板部の間の境界位置又は背面板部の下端領域に当接し、蓋板部を側面部に対して閉じる方向に正面板部に対して回動させ、右側面側突状部を第2辺部に当接させるともに左側面側突状部を第3辺部に当接させた状態として、蓋板部の差し込み片側の領域を押し込むことにより、右側面側突状部と左側面側突状部とが差し込み片本体部に対して折曲又はしなることにより右側面側突状部と左側面側突状部が切欠部を通過し、右側面側突状部と左側面側突状部が差し込み片本体部に対して折曲又はしなった状態から復帰しようとすることにより、右側面側突状部と左側面側突状部が内側側板部に係止することにより包装箱が閉状態にロックされ、破断線を破断することにより、少なくとも蓋板部における差し込み片と連設された領域が差し込み片との間の折れ線(100a)を介して回動することにより包装箱が開状態とされることを特徴とする。
【0011】
上記第1の構成の包装箱においては、差し込み片における右側面側突状部と左側面側突状部とを内側側板部に係止させることにより包装箱を閉状態にロックさせるので、差し込み片が係止した状態から抜けるのを強固に防止することができ、破断線を破断しなければ蓋板部を開けることができないので、良好に不正を防止して改ざんを防止することができる。
【0012】
特に、差し込み片が内側側板部に係止して閉状態にロックされた状態の包装箱においては、包装箱の外側から右側面側突状部及び左側面側突状部の内側側板部への係止状態を解除することはできないので、差し込み片が抜けるのを強固に防止でき、右側面側突状部及び左側面側突状部の係止を解除しようとすると、右側面側突状部と差し込み片本体部の接続部分や左側面側突状部と差し込み片本体部の接続部分を破断しなければならないことから、それらの接続部分が破断されていれば、不正が行われた可能性を知ることができる。
【0013】
また、特に、背面支持板部により内側側板部が背面板部となす鋭角の角度を保つことができ、これにより、内側側板部と背面板部間の空間を広く形成することができるので、右側面側突状部と左側面側突状部が差し込み片本体部に対して大きく折曲した状態でも、右側面側突状部と左側面側突状部が切欠部の両側の端部を通過することができ、差し込み片の左右方向の長さと内側底板部の切欠部の左右方向の長さとの差が大きく、右側面側突状部と左側面側突状部が左右方向に長く形成されていても、容易に右側面側突状部と左側面側突状部を内側側板部に係止させることができる。なお、右側面側突状部と左側面側突状部が長く形成される場合には、その分内側底板部と係止する長さが長くなり、差し込み片がより強固に係止されるので、差し込み片の抜けを強固に防止できる。
【0014】
また、第2には、上記第1の構成において、差し込み片において、差し込み片本体部と右側面側突状部間に折れ線(104a)が形成されるとともに、差し込み片本体部と左側面側突状部間に折れ線(106a)が形成されていることを特徴とする。よって、右側面側突状部及び左側面側突状部の差し込み片本体部に対する折曲を容易とできるので、右側面側突状部と左側面側突状部が容易に切欠部を通過させることができる。
【0015】
また、第3には、上記第2の構成において、差し込み片本体部と右側面側突状部間の折れ線(104a)と差し込み片本体部と左側面側突状部間の折れ線(106a)には、差し込み片の外側の面に罫線が形成されていることを特徴とする。よって、右側面側突状部と左側面側突状部が切欠部を通過する際に差し込み片本体部に対して折曲した右側面側突状部と左側面側突状部とが復帰しやすくすることができ、容易に右側面側突状部と左側面側突状部を内側側板部に係止させることができる。
【0016】
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、破断線が、蓋板部の右側面側の辺部と正面側の辺部間に形成された第1破断線(92a)と、蓋板部の左側面側の辺部と正面側の辺部間に形成された第2破断線(92b)とを有し、蓋板部と正面板部の境界位置又は正面板部に、第1破断線の正面側の端部と第2破断線の正面側の端部間に形成された切込み又は破断線からなる切目線(92c)が設けられている(「第1破断線の正面側の端部と第2破断線の正面側の端部とをむすぶ(接続する)切込み又は破断線からなる切目線(92c)が形成されている」としてもよい)ことを特徴とする。
【0017】
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、右側面板部の底板部側とは反対側の辺部と左側面板部の底板部側とは反対側の辺部には、フラップ部(20、22)が形成されていることを特徴とする。よって、包装箱が閉状態でロックされた状態で、蓋板部90の右側面側や左側面側から収納された商品を取り出そうとしても、それを防止することができる。
【0018】
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、内側底板部の右側面側の辺部から連設され、右側面板部の内側の面に接するとともに、底板部の内底面に接して内側底板部を支持する第2支持部(60)と、内側底板部の左側面側の辺部から連設され、左側面板部の内側の面に接するとともに、底板部の内底面に接して内側底板部を支持する第3支持部(80)とを有することを特徴とする。
【0019】
また、第7には、上記第1から第6までのいずれかの構成において、右側面側突状部には、右側面側突状部の傾斜辺の蓋板部側の端部と差し込み片本体部間に形成された辺部で、蓋板部における差し込み片本体部の右側面側の辺部が連設された辺部(90d)と略平行に間隔を介して対向した辺部である蓋板部対向辺部(104c)が設けられ、また、左側面側突状部には、左側面側突状部の傾斜辺の蓋板部側の端部と差し込み片本体部間に形成された辺部で、蓋板部における差し込み片本体部の左側面側の辺部が連設された辺部(90e)と略平行に間隔を介して対向した辺部である蓋板部対向辺部(106c)が設けられていることを特徴とする。これにより、右側面側突状部と左側面側突状部が内側側板部に係止した状態では、特に、右側面側突状部の蓋板部対向辺部と蓋板部の辺部間に内側側板部の第2辺部付近の領域が位置し、左側面側突状部の蓋板部対向辺部と蓋板部の辺部間に内側側板部の第3辺部付近の領域が位置することにより、より確実に差し込み片を内側側板部に係止させることができる。
【0020】
また、第8の構成として、以下の構成としてもよい。すなわち、「上記第2の構成及び第2の構成に従属する構成におけるいずれかの構成において、1枚のシート状のブランクが両面段ボール材であり、段ボール材の段の方向が左右方向であり、差し込み片本体部と右側面側突状部間の折れ線(104a)及び差し込み片本体部と左側面側突状部間の折れ線(106a)と段ボール材の段の方向とが直交することを特徴とする包装箱。」とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明に基づく包装箱によれば、差し込み片における右側面側突状部と左側面側突状部とを内側側板部に係止させることにより包装箱を閉状態にロックさせるので、差し込み片が係止した状態から抜けるのを強固に防止することができ、破断線を破断しなければ蓋板部を開けることができないので、良好に不正を防止して改ざんを防止することができる。
【0022】
特に、差し込み片が内側側板部に係止して閉状態にロックされた状態の包装箱においては、包装箱の外側から右側面側突状部及び左側面側突状部の内側側板部への係止状態を解除することはできないので、差し込み片が抜けるのを強固に防止でき、右側面側突状部及び左側面側突状部の係止を解除しようとすると、右側面側突状部と差し込み片本体部の接続部分や左側面側突状部と差し込み片本体部の接続部分を破断しなければならないことから、それらの接続部分が破断されていれば、不正が行われた可能性を知ることができる。
【0023】
また、特に、背面支持板部により内側側板部が背面板部となす鋭角の角度を保つことができ、これにより、内側側板部と背面板部間の空間を広く形成することができるので、右側面側突状部と左側面側突状部が差し込み片本体部に対して大きく折曲した状態でも、右側面側突状部と左側面側突状部が切欠部の両側の端部を通過することができ、差し込み片の左右方向の長さと内側底板部の切欠部の左右方向の長さとの差が大きく、右側面側突状部と左側面側突状部が左右方向に長く形成されていても、容易に右側面側突状部と左側面側突状部を内側側板部に係止させることができる。なお、右側面側突状部と左側面側突状部が長く形成される場合には、その分内側底板部と係止する長さが長くなり、差し込み片がより強固に係止されるので、差し込み片の抜けを強固に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】包装箱の前方斜視図であり、包装箱を閉状態にロックした状態を示す前方斜視図である。
【図2】包装箱の後方斜視図であり、包装箱を閉状態にロックした状態を示す後方斜視図である。
【図3】包装箱の背面図であり、包装箱を閉状態にロックした状態を示す背面図である。
【図4】図2のA−A断面図である。
【図5】図4の拡大断面図である。
【図6】包装箱の前方斜視図であり、蓋板部とフラップ部を開けた状態を示す前方斜視図である。
【図7】包装箱の後方斜視図であり、蓋板部とフラップ部を開けた状態を示す後方斜視図である。
【図8】包装箱の要部平面図であり、蓋板部とフラップ部を開けた状態を示す要部平面図である。
【図9】包装箱の展開図である。
【図10】図9の要部拡大図である。
【図11】図9の要部拡大図である。
【図12】図9の要部拡大図である。
【図13】蓋板部を閉じる際の工程を示す要部断面図である。
【図14】破断線を破断して包装箱を開けた状態を示す前方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明においては、蓋部から連設された差し込み片を差し込み片が連設された本体部側に係止させ、蓋部に破断線を設けることにより、破断線を破断しなければ開封することができない包装箱において、差し込み片が抜けるのを強固に防止することができる包装箱を提供するという目的を以下のようにして実現した。
【0026】
本実施例の包装箱5は、図1〜図12に示すように構成され、本体部7と、本体部7における正面板部12から連設された蓋板部90と、蓋板部90から連設された差し込み片100と、本体部7における背面板部16から連設された内側構成部30と、を有している。包装箱5は、図9に示すように、1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール(特に、紙製段ボール(特に、紙製両面段ボール))、他のシート状のブランク(例えば、厚紙)でもよい)により形成されている。なお、図1〜図5は、蓋板部90を閉じることにより包装箱5が閉じた状態を示している。
【0027】
ここで、本体部7は、底板部10と、底板部10の正面側の辺部から折れ線を介して連設された正面板部12と、正面板部12の右側面側の辺部から折れ線を介して連設された糊代部12aと、正面板部12の左側面側の辺部から折れ線を介して連設された糊代部12bと、底板部10の右側面側の辺部から折れ線を介して連設された右側面板部14と、底板部10の背面側の辺部から折れ線を介して連設された背面板部16と、背面板部16の右側面側の辺部から折れ線を介して連設された糊代部16aと、背面板部16の左側面側の辺部から折れ線を介して連設された糊代部16bと、底板部10の左側面側の辺部から折れ線を介して連設された左側面板部18と、右側面板部14の先端側の辺部(底面板部10側とは反対側の辺部)から折れ線を介して連設されたフラップ部20と、左側面板部18の先端側の辺部(底面板部10側とは反対側の辺部)から折れ線を介して連設されたフラップ部22と、を有している。
【0028】
ここで、底板部10は、方形状(具体的には、長方形状)の板状を呈している。底板部10の正面側の辺部と背面側の辺部とは、左右方向を向いており、右側面側の辺部と左側面側の辺部とは、前後方向を向いている。
【0029】
正面板部12は、台形形状(等脚台形形状)(略台形形状としてもよい)を呈し、底板部10から蓋板部90側にいくに従い横方向の幅が幅広となっている。なお、正面板部12は、長方形状であってもよい。また、糊代部12a、12bは、正面板部12側から先端側に行くに従い幅狭に形成され、略台形形状に形成されている。糊代部12aは、右側面板部14の内側の面の正面側の端部領域に接着され、糊代部12bは、左側面板部18の内側の面の正面側の端部領域に接着されている。
【0030】
また、右側面板部14は、台形形状(等脚台形形状)(略台形形状としてもよい)を呈し、底板部10からフラップ部20側にいくに従い横方向の幅が幅広となっている。
【0031】
また、背面板部16は、略台形形状(略等脚台形形状)を呈し、底板部10から内側側板部32側にいくに従い横方向の幅が幅広となっている。背面板部16の上端の中央の領域には、帯状の突状に形成された突状部16eを有し、背面板部16は、全体に凸状に形成されている。なお、背面板部16は、長方形状であってもよい。また、糊代部16a、16bは、背面板部16側から先端側に行くに従い幅狭に形成され、略台形形状に形成されている。糊代部16aは、右側面板部14の内側の面の背面側の端部領域に接着され、糊代部16bは、左側面板部18の内側の面の背面側の端部領域に接着されている。
【0032】
また、左側面板部18は、台形形状(等脚台形形状)(略台形形状としてもよい)を呈し、底板部10からフラップ部22側にいくに従い横方向の幅が幅広となっている。
【0033】
本体部7を組み立てた状態における正面板部12の上下方向の幅と右側面板部14の上下方向の幅と背面板部16の上下方向の幅と左側面板部18の上下方向の幅は同一(略同一としてもよい)に形成されている。
【0034】
なお、正面板部12と右側面板部14と背面板部16と左側面板部18と糊代部12a、12b、16a、16bとにより、底板部10の四方の辺部から連設され、底板部10の四方の辺部から立設した側面部11が形成される。正面板部12と右側面板部14と背面板部16と左側面板部18は台形形状であるので、側面部11はテーパ状を呈している。
【0035】
また、フラップ部20は、方形状(長方形状)の先端側の一対の角部における正面側の角部にアールを形成するとともに、背面側の角部に切欠部20aを形成した形状となっている。切欠部20aは、内側構成部30を本体部7の内部に収納し、フラップ部20を本体部7の上面の開口部(正面板部12と右側面板部14と背面板部16と左側面板部18の上端に囲まれた開口部)に対して閉じた状態とした場合に、背面板部16の上端と内側側板部32により形成された開口部を被覆しないように形成されている。つまり、切欠部20aの辺部は略L字状に形成され、切欠部20aを構成する略L字状の辺部のうち背面側の辺部20a−1は、内側構成部30を本体部7の内部に収納し、フラップ部20を閉じた状態とした場合に、内側側板部32の切欠部32aを構成する辺部のうちの右側面側の辺部32b(背面板部16と内側側板部32間の折れ線に対して斜めに傾斜した辺部32b)の外側(右側面側)に辺部32bと略平行となる。また、右側面板部14とフラップ部20間の境界位置には、略コ字状の切込み20bが形成され、切込み20bの正面側と背面側に右側面板部14とフラップ部20間の折れ線が連設されている。
【0036】
また、フラップ部22は、フラップ部20と対称(線対称)に形成され、方形状(長方形状)の先端側の一対の角部における正面側の角部にアールを形成するとともに、背面側の角部に切欠部22aを形成した形状となっている。切欠部22aは、内側構成部30を本体部7の内部に収納し、フラップ部22を本体部7の上面の開口部に対して閉じた状態とした場合に、背面板部16の上端と内側側板部32により形成された開口部を被覆しないように形成されている。つまり、切欠部22aの辺部は略L字状に形成され、切欠部22aを構成する略L字状の辺部のうち背面側の辺部22a−1は、内側構成部30を本体部7の内部に収納し、フラップ部22を閉じた状態とした場合に、内側側板部32の切欠部32aを構成する辺部のうちの左側面側の辺部32c(背面板部16と内側側板部32間の折れ線に対して斜めに傾斜した辺部32c)の外側(左側面側)に辺部32cと略平行となる。また、左側面板部18とフラップ部22間の境界位置には、略コ字状の切込み22bが形成され、切込み22bの正面側と背面側に左側面板部18とフラップ部22間の折れ線が連設されている。
【0037】
なお、フラップ部20、22が設けられていることにより、蓋板部90が閉じて包装箱が閉状態でロックされた状態で、蓋板部90の右側面側や左側面側から収納された商品を取り出そうとしても、それを防止することができる。
【0038】
以上のように、正面板部12と右側面板部14と背面板部16と左側面板部18とは、台形形状であり、正面板部12と右側面板部14と背面板部16と左側面板部18とにより形成される側面部は、テーパ状に形成されている。
【0039】
包装箱5を組み立てた状態では、糊代部12a、16aは、右側面板部14の内側の面に接着され、糊代部12b、16bは、左側面板部18の内側の面に接着されている。
【0040】
なお、正面板部12と右側面板部14と背面板部16と左側面板部18とは、台形形状であるとしたが、長方形状であってもよい。
【0041】
また、内側構成部30は、背面板部16の底板部10側とは反対側の辺部から折れ線16c、16dを介して連設された内側側板部32と、内側側板部32の切欠部の辺部32dから折れ線を介して連設された背面支持板部40と、内側側板部32の背面板部16側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された内側底板部50と、内側底板部50の内側側板部32側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された正面支持板部(支持部)60と、内側底板部50の右側面側の辺部から折れ線を介して連設された側面支持板部(第2支持部)70と、内側底板部50の左側面側の辺部から折れ線を介して連設された側面支持板部(第3支持部)80とを有している。
【0042】
ここで、内側側板部32は、長方形状に略台形形状の切欠部32a(図7参照)を形成した形状を呈し、該切欠部32aは、内側底板部32の背面板部16側に形成され、切欠部32aは、折れ線16cから連設された辺部(第2辺部)32bと、折れ線16dから連設された辺部(第3辺部)32cと、辺部32bと辺部32c間に形成された辺部(第1辺部)32dにより形成され、辺部32bは、折れ線16cに対して直角方向の短い辺部32b−1と、辺部32b−1の折れ線16c側とは反対側の端部から連設され、内側底板部50側にいくほど右側面側に傾斜する直線状の傾斜辺である辺部32b−2とを有し、辺部32cは、折れ線16dに対して直角方向の短い辺部32c−1と、辺部32c−1の折れ線16d側とは反対側の端部から連設され、内側底板部50側にいくほど左側面側に傾斜する直線状の傾斜辺である辺部32c−2とを有し、辺部32bと辺部32cとは対称(線対称)(略対称(略線対称)としてもよい)に形成されている。また、辺部32dは、折れ線16c、16dや、背面板部16における突状部16eの水平方向の辺部16e−1と平行(略平行としてもよい)に形成されている。なお、傾斜辺である辺部32b−2と辺部32dがなす角度γ1や傾斜辺である辺部32c−2と辺部32dがなす角度γ2は、鋭角であり、50度〜70度(好適には、55度〜65度)となっている。角度γ1と角度γ2は、同一(略同一としてもよい)に形成されている。内側側板部32は、左右対称に形成されている。
【0043】
この内側側板部32は、背面板部16の突状部16eとは、辺部32b−1に沿った切込みと辺部32c−1に沿った切込みを介して隣接している。
【0044】
この切欠部32aは、差し込み片100の先端側の領域が挿通可能で、特に、差し込み片100の突状部104、106が切欠部32aの両側の領域を挿通可能な大きさに形成され、辺部32bの背面板部16側の端部(辺部32b−1の背面板部16側の端部)と辺部32d間の長さR1は、突状部104の長さ(差し込み片100の基端側から先端側までの長さ)S1よりも大きく形成され、辺部32cの背面板部16側の端部(辺部32c−1の背面板部16側の端部)と辺部32d間の長さR2は、突状部104の長さ(差し込み片100の基端側から先端側までの長さ)S2よりも大きく形成されている。長さR1は長さR2と同一(略同一としてもよい)であり、長さS1は長さS2と同一(略同一としてもよい)である。ただし、後述のように、差し込み片100の左右方向の最大幅α1は、切欠部32aの左右方向の最大幅β1よりも大きいので、差し込み片100の先端側の領域が切欠部32aを挿通(通過)する際には、突状部104、106が本体部102に対して折曲した状態となる。
【0045】
背面支持板部40は、切欠部32a内に形成され、辺部32dとは折れ線及び切込みK32d−1、K32d−2を介して隣接しており、包装箱5の展開状態では(つまり、図9〜図11の状態では)、背面支持板部40は、内側側板部32の辺部32bと切込みK32bを介して隣接するとともに、辺部32cと切込みK32cを介して隣接し、背面板部16と切込みK32e(辺部16e−1に沿って形成された切込み)を介して隣接し、背面板部16の突状部16eと直線状の切込みを介して隣接している。つまり、辺部32dの両側の端部には、切込みK32bと連設した切込みK32d−1と切込みK32cと連設した切込みK32d−2とが形成され、切込みK32d−1と切込みK32d−2間の折れ線には、間隔を介して切込みが形成されている。
【0046】
また、背面支持板部40の右側面側には、切込みK32d−1の辺部32d(つまり、折れ線)側の基端から右側面側に切込みK32d−1に対して斜めに傾斜した折れ線40aが形成され、背面支持板部40における折れ線40aよりも右側面側の先端が先端片42となり、また、背面支持板部40の左側面側には、切込みK32d−2の辺部32d(つまり、折れ線)側の基端から左側面側に切込みK32d−2に対して斜めに傾斜した折れ線40bが形成され、背面支持板部40における折れ線40bよりも左側面側の先端が先端片44となる。先端片42、44は、略三角形状を呈している。
【0047】
包装箱5を組み立てて、内側構成部30を本体部7内に収納した状態では、内側側板部32は、背面板部16側から下方に傾斜した状態となり、背面板部16に対して鋭角の角度Z(具体的には、40度〜60度)をなし(図5参照)、背面支持板部40は、内側側板部32の辺部32dから下方に傾斜した状態となり、背面支持板部40の下辺(辺部32dとは反対側の辺部)(先端辺部)は、底板部10と背面板部16間の角部(つまり、底板部10と背面板部16の間の境界位置又は背面板部16の下端領域)に当接する。
【0048】
また、内側底板部50は、長方形状の三辺に帯状の切欠部を形成した形状を呈し、本体部7内に収納可能な形状・大きさを有している。すなわち、内側底板部50の右側面側の辺部には側面支持板部70の台部74を形成するための切欠部が形成され、内側側板部32側とは反対側の辺部には、正面支持板部60の台部64を形成するための切欠部が形成され、左側面側の辺部には側面支持板部80の台部84を形成するための切欠部が形成されている。内側底板部50には、被収納物を配置するための開口部50−1、50−2、50−3が形成されている。なお、内側底板部50と内側側板部32間の折れ線には、折れ線の折曲げを容易とするための複数の切込みが間隔を介して形成されている。内側底板部50は、包装箱5を組み立てて、内側構成部30を本体部7内に収納した状態において、図4等に示すように、本体部7内に収納可能な大きさに形成されている。
【0049】
また、正面支持板部60は、内側底板部50の内側側板部32側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設され、本体部62と、本体部62から突出した台部64とを有している。本体部62は、帯状(細長長方形状の先端側の2つの角部にアールを形成した形状)を呈し、台部64は、本体部62の内側底板部50側から連設され、帯状(細長長方形状の先端側の2つの角部にアールを形成した形状)を呈している。内側構成部30の展開状態において、台部64は、内側底板部50とは切込み50aを介して隣接している。
【0050】
また、側面支持板部70は、内側底板部50の右側面側の辺部から折れ線を介して連設され、本体部72と、本体部72から突出した台部74とを有している。本体部72は、帯状(細長長方形状の先端側の2つの角部における一方(内側側板部32側の角部)を斜めに欠切するとともに、他方にアールを形成した形状)を呈し、台部74は、本体部72の内側底板部50側から連設され、帯状(細長長方形状の先端側の2つの角部にアールを形成した形状)を呈している。内側構成部30の展開状態において、台部74は、内側底板部50とは切込み50bを介して隣接している。
【0051】
また、側面支持板部80は、側面支持板部70と対称に形成され、内側底板部50の左側面側の辺部から折れ線を介して連設され、本体部82と、本体部82から突出した台部84とを有している。本体部82は、帯状(細長長方形状の先端側の2つの角部における一方(内側側板部32側の角部)を斜めに欠切するとともに、他方にアールを形成した形状)を呈し、台部84は、本体部82の内側底板部50側から連設され、帯状(細長長方形状の先端側の2つの角部にアールを形成した形状)を呈している。内側構成部30の展開状態において、台部84は、内側底板部50とは切込み50cを介して隣接している。
【0052】
台部64、74、84は、内側構成部30を本体部7内に配置する際に、正面支持板部60と側面支持板部70、80が立設して底板部10の内底面に接することにより、内側底板部50を支持するものであり、台部64の本体部62との連設位置から先端までの長さと、台部74の本体部72との連設位置から先端までの長さと、台部84の本体部82との連設位置から先端までの長さとは、同一(略同一としてもよい)に形成されている。正面支持板部60と側面支持体部70、80は、内側構成部30を本体部7内に配置した状態では本体部7の収納空間から上方に突出しないように形成され、正面支持板部60の上下方向の長さは、正面板部12の上下方向の長さ以下に形成され、側面支持板部70の上下方向の長さは、右側面板部14の上下方向の長さ以下に形成され、側面支持板部80の上下方向の長さは、左側面板部18の上下方向の長さ以下に形成されている。
【0053】
包装箱5を組み立てて、内側構成部30を本体部7内に収納した状態では、正面支持板部60の外側の面は正面板部12の内側の面に接し、側面支持板部70の外側の面は右側面板部14の内側の面に接し、側面支持板部80の外側の面は左側面板部18の内側の面に接した状態となり、正面支持板部60と側面支持板部70、80が底板部10の内底面に接した状態となって、内側底板部50は、底板部10の上方に底板部10と略平行の状態となる。
【0054】
また、蓋板部90は、正面板部12の底板部10とは反対側の辺部から折れ線を介して連設され、本体部7の上面の開口部を被覆可能な形状と大きさに形成され、正面板部12の上辺と右側面板部14の上辺と背面板部16の上辺と左側面板部18の上辺により囲まれた形状と略同一の形状を呈している。蓋板部90の正面板部12側とは反対側の辺部における差し込み片100が連設された領域の両側には、差し込み片100を蓋板部90に対して大きく折り曲げることが可能なように、凹部91a、91bが形成されている。また、蓋板部90の正面側の辺部90a(正面板部12と連設された側の辺部で正面板部12間の折れ線と一致する)と、該辺部90aと隣接する一対の辺部90b、90c間には、辺部90aや辺部90b、90cに対して傾斜した破断線(切目線)92a、92bが形成されている。つまり、破断線92aは、辺部90aと辺部90b間に形成され、破断線92bは、辺部90aと辺部90c間に形成され、破断線92aと破断線92bとはテーパ状に形成されている。また、正面板部12と蓋板部90の境界位置には、辺部90aと略同一の方向に切込み(切目線)92cが形成され、切込み92cは、破断線92aの正面側(正面板部12側)の先端(端部)と破断線92bの正面側(正面板部12側)の先端(端部)との間に形成され、辺部90aと平行で辺部90aよりもやや正面板部12側に形成された直線状分と、該直線部分の両端から破断線92a、92b側に湾曲した湾曲部とを有している。これにより、包装箱5を組み立てた状態では、切込み92cを形成した箇所が正面側に突出する。
【0055】
破断線92a、92bと切込み92cとによって、蓋板部90の破断線92aと破断線92bにより区画された第1領域94aを蓋板部90における正面側領域以外の領域である第2領域94b(破断線92aよりも正面板部12側の領域)と第3領域94c(破断線92bよりも正面板部12側の領域)に対して分離するための切目線92Kが形成される。また、切込み92cにより、蓋板部90の第1領域94aの正面側の端部は、正面板部12から正面側に突出した構成となっている。なお、切込み92cは、切込みの代わりにで破断線としてもよい。
【0056】
また、蓋板部90と正面板部12間の境界位置には、略コ字状の切込み96a、96bが形成され、切込み96aは、切込み92cに対して折れ線90aを介して右側面側に形成され、切込み96bは、切込み92cに対して折れ線90aを介して左側面側に形成されている。
【0057】
また、差し込み片100は、蓋板部90の正面板部12側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設され、本体部(差し込み片本体部)102と、本体部102の左右両側から突出した突状部104、106とを有している。差し込み片100は、蓋板部90に対して左右方向に均等の位置に形成されている。
【0058】
本体部102は、長方形状の板状を呈し、蓋板部90の辺部(凹部91aと凹部91b間の辺部)から折れ線100aを介して連設されている。折れ線100aは左右方向を向いている。
【0059】
また、突状部(右側面側突状部)104は、本体部102の右側面側の辺部から折れ線104a(折れ線100aとは直角(略直角としてもよい)の折れ線)を介して連設され(つまり、突状部104と本体部102間の境界に沿って折れ線104aが形成されている)、略台形形状を呈し、右側面側の辺部104bと、蓋板部90側の辺部(蓋板部対向辺部)104cと、辺部104cと反対側の辺部104dとを有している。右側面側の辺部104b(先端側の辺部)は、蓋板部90から遠ざかるほど右側面側となる直線状の傾斜辺であり、辺部104bと折れ線104a間の長さは、蓋板部90から遠ざかるに従い長くなる。また、辺部104cは、本体部102の右側面側の辺部から連設され、蓋板部90の辺部90d(本体部102の右側面側の辺部における蓋板部90側の端部と連設した辺部)と略平行(右側面側に行くほど辺部90dとの間隔が大きくなるように左右方向に対して若干傾斜している。これにより、突状部104が内側側板部32に係止しやすい。)に対向している。辺部104cと辺部90d間には間隔が形成されている。辺部104bは、辺部104cの右側面側の端部から連設している。また、辺部104dは、右側面側に行くほど蓋板部90側に近づくように左右方向に対して若干傾斜して形成され、本体部102の蓋板部90側とは反対側の辺部102aと連続して形成されている。辺部104bと辺部104d間には、アールが形成されている。なお、突状部104において、辺部104cを省略して、辺部104bが本体部102の右側面側の辺部から連設された構成としてもよい。
【0060】
また、突状部(左側面側突状部)106は、突状部104と対称(線対称)に形成され、本体部102の左側面側の辺部から折れ線106a(折れ線100aとは直角(略直角としてもよい)の折れ線)を介して連設され(つまり、突状部106と本体部102間の境界に沿って折れ線106aが形成されている)、略台形形状を呈し、左側面側の辺部106bと、蓋板部90側の辺部(蓋板部対向辺部)106cと、辺部106cと反対側の辺部106dとを有している。左側面側の辺部106b(先端側の辺部)は、蓋板部90から遠ざかるほど左側面側となる直線上の傾斜辺であり、辺部106bと折れ線106a間の長さは、蓋板部90から遠ざかるに従い長くなる。また、辺部106cは、本体部102の左側面側の辺部から連設され、蓋板部90の辺部90e(本体部102の左側面側の辺部における蓋板部90側の端部と連設した辺部)と略平行(左側面側に行くほど辺部90eとの間隔が大きくなるように左右方向に対して若干傾斜している。これにより、突状部104が内側側板部32に係止しやすい。)に対向している。辺部106cと辺部90e間には間隔が形成されている。辺部106bは、辺部106cの左側面側の端部から連設している。また、辺部106dは、左側面側に行くほど蓋板部90側に近づくように左右方向に対して若干傾斜して形成され、本体部102の蓋板部90側とは反対側の辺部102aと連続して形成されている。辺部106bと辺部106d間には、アールが形成されている。なお、突状部106において、辺部106cを省略して、辺部106bが本体部102の右側面側の辺部から連設された構成としてもよい。
【0061】
なお、辺部104bの方向と左右方向(例えば、折れ線100aの方向)がなす角度や、辺部106bの方向と左右方向とがなす角度は、40〜60度(好適には、45〜55度)となっており、角度γ1や角度γ2よりも小さく(若干小さく)形成されている。このように、辺部104b(辺部106b)の方向と左右方向がなす角度を角度γ1や角度γ2よりも若干小さくしておくことにより、差し込み片100を内側側板部32に係止させる際に、突状部104が辺部32bに当接することにより突状部104が本体部102に対して折曲して、辺部104bが辺部32bと平行(略平行としてもよい)となる(つまり、辺部104bと辺部32bとが同一(略同一としてもよい)の方向となる)とともに、突状部106が辺部32cに当接することにより突状部106が本体部102に対して折曲して、辺部106bが辺部32cと平行(略平行としてもよい)となり(つまり、辺部106bと辺部32cとが同一(略同一としてもよい)の方向となる)、これにより、突状部104が切欠部32aの右側面側の端部領域を通過するのに支障がないとともに、突状部106が切欠部32aの左側面側の端部領域を通過するのに支障がなく、かつ、突状部104、106を左右方向になるべく長く形成して(つまり、辺部104b(辺部106b)の方向と左右方向がなす角度が小さい方が突状部104、106を左右方向に長くできる)、突状部104、106の内側側板部32との係止を強固にすることができる。特に、突状部104が切欠部32aの右側面側の端部領域を通過する際には、辺部104bと辺部32bとは同一(略同一としてもよい)の方向となって密接した(重なり合ったとしてもよい)状態となり、突状部106が切欠部32aの左側面側の端部領域を通過する際には、辺部106bと辺部32cとは同一(略同一としてもよい)の方向となって密接した(重なり合ったとしてもよい)状態となる。
【0062】
なお、折れ線104a、106aの箇所には、突状部104、106が本体102に対して折曲しやすいように、予め罫線を形成しておくが、突状部104、106が本体部102に対して折曲した状態から復帰しやすいように差し込み片100の外側の面に罫線(凹溝状の罫線)を形成しておくのが好ましい。例えば、折れ線100aを押罫により罫線を形成するのに対して、折れ線104a、106aを逆罫によりに形成して(つまり、折れ線100aが山折りとすると、折れ線104a、106aが谷折りとなる)、差し込み片100の外側の面(包装箱5を閉状態にロックした場合に、背面板部16側となる面)の折れ線104a、106aの位置に罫線を形成し、突状部104、106が外折れして復帰しやすいようにする。
【0063】
以上のようにして、差し込み片100の右側面側には、蓋板部90から遠ざかるほど右側面側となるように傾斜した直線状の辺部104bが設けられ、差し込み片100の左側面側には、蓋板部90から遠ざかるほど左側面側となるように傾斜した直線状の辺部106bが設けられている。また、差し込み片100の左右両側は、左右方向に最も突出した部分(つまり、突状部104の右側面側の先端と突状部106の左側面側の先端)から蓋板部90側に向けて、傾斜辺(辺部104b、106b)が設けられ、これらの傾斜辺により差し込み片100の左右方向の幅が蓋板部90側にいくほど小さくなっているともいえる。
【0064】
また、差し込み片100の基端側のくびれた部分を首部とし、首部よりも先端側を頭部とすると、頭部の左右両側には、蓋板部90から遠ざかるほど左右方向の幅が大きくなるように傾斜辺が形成されているといえる。
【0065】
なお、差し込み片100の左右方向の最大幅(最大長さ)α1(突状部104の右側面側の先端と突状部106の左側面側の先端間の長さ)は、内側側板部32の切欠部32aの左右方向の最大幅(最大長さ)β1(辺部32dの長さ)よりも大きく形成され(α1>β1)、本体部102の左右方向の長さ(首部の左右方向の長さ)α2は、切欠部の左右方向の最小幅β2(辺部32bの左側面側の端部と辺部32cの右側面側の端部間の長さ)と略同一に形成されている(α2≒β2)。なお、α2=β2としてもよい。また、突状部104の左右方向の長さα3は、切欠部32aにおける辺部32b−2の内側の端部と外側の端部間の左右方向の長さβ3よりも大きく形成され、突状部106の左右方向の長さα4は、切欠部32aにおける辺部32c−2の内側の端部と外側の端部間の左右方向の長さβ4よりも大きく形成されている。なお、突状部104の長さα3と突状部106の長さα4は、後述するように、本体部102に対して折曲しながら切欠部32aを挿通できる長さに形成されている。
【0066】
また、包装箱5は、1枚のシート状のブランク(具体的には、両面段ボール)により形成されているが、両面段ボールを構成する中芯(一対のライナー間に挟まれた中芯)の段の方向(段ボール(段ボール材)の段の方向)は、左右方向とする(つまり、図9に示すシート状のブランクを右側面側と左側面側から視認すると、中芯の波形形状を見ることができる)のが好ましく、これにより、中芯の段の方向が前後方向である場合に比べて、突状部104、106が本体部102に対して折曲した場合に復帰しやすくすることができる。
【0067】
なお、展開状態の包装箱5を製造するに際しては、上記各折れ線の箇所には、折れ線に沿って折曲しやすいように、予め罫線を形成しておく。展開状態の包装箱5を形成したら、糊代部12a、12b、16a、16bを介して接着し、包装箱5を組み立てる。包装箱5は、左右対称に形成され、その展開状態においても、左右対称(線対称)に形成されている。
【0068】
上記構成の包装箱5の使用状態について説明する。なお、内側構成部30は、本体部7の内部に収納された状態とする。まず、包装箱5に被収納物を収納するには、図6、図7に示すように、蓋板部90とフラップ部20、22を開けた状態とする。つまり、蓋板部90を正面板部12に対して外側に回動した状態とし、フラップ部20を右側面板部14に対して外側に回動した状態とし、フラップ部22を左側面板部18に対して外側に回動した状態とする。
【0069】
そして、被収納物(図示せず)を内側底板部50の開口部50−1、50−2、50−3に収納する。
【0070】
そして、蓋板部90を、正面板部12に対して、本体部7の上面の開口部(正面板部12と右側面板部14と背面板部16と左側面板部18の上端に囲まれた開口部)に対して閉じるように回動させて、差し込み片100が背面板部16の上位置に来るようにする(図13(a)参照)。
【0071】
その後、差し込み片100を背面板部16と背面支持板部40の間に差し込む。つまり、差し込み片100の突状部104の外側の面を内側側面部32の辺部32bに当接させるとともに、突状部106の外側の面を内側側面部32の辺部32cに当接させた状態とする(その際、突状部104は本体部102に対して折れ線104aを介して折曲した状態となり、突状部106は、本体部102に対して折れ線106aを介して折曲した状態となっている)。図13(b)は、突状部104が辺部32bに当接して、突状部104が本体部102に対して折曲した状態を示している。
【0072】
その後、蓋板部90の差し込み片100側の領域を押し込むことにより、突状部104が切欠部32aの右側面側の端部領域に挿通し、突状部106が切欠部32aの左側面側の端部領域に挿通する。差し込み片100の突状部104の辺部104bと突状部106の辺部106bは傾斜して形成されているので、切欠部32aの端部領域に挿通(つまり、通過)しやすくなっている。つまり、内側側板部32の辺部32b、32cに傾斜辺が形成されているのに合わせて、辺部104b、106bは傾斜して形成されているので、切欠部32aの端部領域に挿通しやすくなっている。また、折れ線104a、106aが形成されているので、突状部104、106の本体部102に対する折曲は容易であり、容易に突状部104、106を切欠部32aに挿通することができる。つまり、突状部104、106が容易に切欠部32aを通過することができる。
【0073】
すると、辺部32bに当接することにより本体部102に対して折れ曲がっていた突状部104が本体部102と面一となるように復帰しようとして、突状部104が内側側板部32の下側に位置するようになり、同様に、辺部32cに当接することにより本体部102に対して折れ曲がっていた突状部106が本体部102と面一となるように復帰しようとして、突状部106が内側側板部32の下側に位置するようになり、差し込み片100の突状部104と突状部106とが内側側板部32に係止する。以上のようにして、差し込み片100が本体部7(特に、内側側板部32)にロックされる。つまり、図3に示すように、突状部104が内側側板部32の辺部32bよりも右側面側の領域に係止し、突状部106が内側側板部32の辺部32cよりも左側面側の領域に係止する。なお、図4、図5は、突状部104が本体部102に対して若干折曲している状態を示しているが、この状態でも突状部104は、内側側板部32に係止している。なお、切欠部32aの辺部32bには傾斜辺である辺部32b−2が形成され、辺部32cには傾斜辺である辺部32c−2が形成されているので、突状部104、106が復帰しようとすることにより、内側側板部32に係止しやすくなっている。つまり、辺部32b、32cが左右方向に対して直角に形成されている場合に比べて、内側側板部32における辺部32b、32c形成領域は、背面板部16側にいくほど内側にせり出しているので、その分、突状部104、106が内側側板部32に係止しやすい。
【0074】
差し込み片100の突状部104、106が内側側板部32に係止した状態とすると、蓋板部90の背面側を上方に回動させて蓋板部90を開けようとしても、突状部104、106が内側側板部32に係止しているため、蓋板部90の背面側を上方に回動させて蓋板部90を開けることはできず、包装箱5は閉状態にロックされる。突状部104、106が内側側板部32に係止した状態では、特に、突状部104の辺部104cと蓋板部90の辺部90d間に内側側板部32の辺部32b付近の領域が位置し、突状部106の辺部106cと蓋板部90の辺部90e間に内側側板部32の辺部32c付近の領域が位置して、差し込み片100が確実に内側側板部32に係止される。
【0075】
蓋板部90を開ける場合には、破断線92a、92bを破断して蓋板部90の第1領域94aを開ける。つまり、蓋板部90の第1領域94aの正面側の端部に指を掛け、破断線92a、92bを破断しながら、第1領域94aの正面側の領域から上方に引き上げていき、破断線92a、92bを破断したら、図14に示すように、第1領域94aを背面側に回動させる。なお、差し込み片100は、内側側板部32に係止した状態となっているので、第1領域94aは、差し込み片100との間の折れ線100aを中心に回動する。
【0076】
なお、破断線92a、92bは、蓋板部90において差し込み片100形成側とは反対側に形成されているので、破断線92a、92bを破断しても、差し込み片100が抜けやすくなるわけではない。また、破断線92a、92bは、差し込み片100と接していないので、破断線における一部が破断してしまうことにより、差し込み片100が抜けやすくなるようなことはない。
【0077】
その後、第2領域94bと第3領域94cを正面側に回動させて開けた状態とし、さらに、フラップ部20、22を外側に回動させて開けた状態として被収納物を取り出す。
【0078】
以上のように、本実施例の包装箱5によれば、蓋板部90を閉じて、差し込み片100を切欠部32aに差し込んで内側側板部32に係止させることにより、突状部104、106が内側側板部32に係止した状態となるので、差し込み片100が係止した状態から抜けるのを強固に防止することができ、破断線92a、92bを破断しなければ蓋板部90を開けることができないので、良好に不正を防止して改ざんを防止することができる。
【0079】
特に、差し込み片100が内側側板部32に係止して閉状態にロックされた状態の包装箱5においては、包装箱5の外側から突状部104、106の内側側板部32への係止状態を解除することはできないので、差し込み片が抜けるのを強固に防止でき、突状部104、106の係止を解除しようとすると、突状部104と本体部102の接続部分や突状部106と本体部102の接続部分を破断しなければならないことから、突状部104と本体部102の接続部分や突状部106と本体部102の接続部分が破断されていれば、不正が行われた可能性を知ることができる。
【0080】
また、差し込み片100の左右方向の最大幅(最大長さ)α1は、内側側板部32の切欠部32aの左右方向の最大幅(最大長さ)β1よりも大きく形成されている(α1>β1)ので、突状部104、106を内側底板部32に確実に係止させることができる。
【0081】
また、特に、包装箱5を段ボール材(特に、薄型段ボール材)により形成することにより、突状部104、106を本体部102に対して折曲しても復帰しやすく、突状部104、106を良好に内側側板部32に係止させることができる。つまり、段ボール材は、板紙に比べて、折曲した状態から復帰しやすいので、適しているといえる。
【0082】
また、差し込み片100の外側の面の折れ線104a、106aの箇所に形成された罫線により、突状部104、106が復帰しやすいので、容易に突状部104、106が内側側板部32に係止した状態とすることができる。
【0083】
また、特に、背面支持板部40により内側側板部32が背面板部16となす鋭角の角度を保つことができ、これにより、内側側板部32と背面板部16間の空間を広く形成することができるので、突状部104、106が本体部102に対して大きく折曲した状態でも、突状部104、106が切欠部32aの両側の端部を通過することができ、差し込み片100の左右方向の長さα1と切欠部32aの左右方向の長さβ1との差が大きく、突状部104、106が左右方向に長く形成されていても(つまり、本体部102から突出した長さが長くても)、容易に突状部104、106を内側側板部32に係止させることができる。また、突状部104、106が左右方向に長い場合には、その分内側底板部32と係止する長さが長くなり、差し込み片100がより強固に係止されるので、差し込み片の抜けを強固に防止できる。
【0084】
なお、上記の説明において、破断線92a、92bと切込み92cが形成されているとして説明したが、他の構成でもよく、例えば、切込み92cの代わりに、正面板部12に略U字状の破断線を形成し、該略U字状の破断線の一方の端部が破断線92aの正面側の端部と連続し、該略U字状の破断線の他方の端部が破断線92bの正面側の端部と連続するようにしてもよい。また、蓋板部90の正面側の領域において、蓋板部90の右側面側の端部から左側面側の端部に至る互いに平行な2本の破断線を形成し、この2本の破断線を破断することにより2本の破断線間の領域をジッパーとして分離できるようにしてもよい。また、正面板部12において、正面板部12の右側面側の端部から左側面側の端部に至る互いに平行な2本の破断線を形成し、この2本の破断線を破断することにより2本の破断線間の領域をジッパーとして分離できるようにしてもよい。この場合には、破断線を破断しても蓋板部90はそのままの形状で残るので、蓋板部90の全体が差し込み片100との間の折れ線100aを介して回動することになる。以上のように、破断線は、蓋板部及び/又は正面板部に形成された構成であればよい。
【0085】
また、差し込み片100には折れ線104a、106aが形成されているので、突状部104が切欠部32aを構成する辺部32bに当接した際に本体部102に対して折曲するとともに、突状部106が辺部32cに当接した際に本体部102に対して折曲するので、突状部104、106が切欠部32aを挿通しやすいが、折れ線104a、106aが形成されていない場合でも、突状部104、106がしなるとともに、背面板部16と内側側板部32間には突状部104、106がしなるための空間が十分形成されているので、特に支障はない。また、折れ線104a、106aが形成されていない場合には、切欠部32aに挿通して切欠部32aを通過した際に、本体部102と面一に復帰する力が折れ線104a、106aを形成する場合に比べて強いので、差し込み片100が強固に内側側板部32に係止されるといえる。
【符号の説明】
【0086】
5 包装箱
10 底板部
11 側面部
12 正面板部
12a、12b、16a、16b 糊代部
14 右側面板部
16 背面板部
18 左側面板部
20、22 フラップ部
30 内側構成部
32 内側側板部
20a、22a、32a 切欠部
32b、32c、32d、32b−1、32b−2、32c−1、32c−2、104b、106b 辺部
40 背面支持板部
50 内側底板部
60 正面支持板部
70、80 側面支持板部
90 蓋板部
100 差し込み片
102 本体部
104、106 突状部
104a、106a 折れ線
92a、92b 破断線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚のシート状のブランクにより形成された包装箱であって、
略方形状の外形を有する底板部(10)と、
底板部の四方の辺部から連設された側面部で、底板部の1の辺部である正面側の辺部から折れ線を介して連設された正面板部(12)と、底板部の右側面側の辺部から折れ線を介して連設された右側面板部(14)と、底板部の背面側の辺部から折れ線を介して連設された背面板部(16)と、底板部の左側面側の辺部から折れ線を介して連設された左側面板部(18)とを有する側面部(11)と、
背面板部の底板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された内側構成部で、
背面板部の底板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された内側側板部で、背面板部側に切欠部(32a)が形成され、該切欠部が、背面板部の上端の辺部と略平行な第1辺部(32d)と、第1辺部の右側面側の端部から背面板側に向けて形成された第2辺部(32b)と、第1辺部の左側面側の端部から背面板部側に向けて形成された第3辺部(32c)とにより形成された内側側板部(32)と、
内側側板部の第1辺部から折れ線を介して連設された背面支持板部(40)と、
内側側板部の背面板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された内側底板部(50)と、
内側底板部の内側側板部側とは反対側の辺部から連設され、正面板部の内側の面に接するとともに、底板部の内底面に接して内側底板部を支持する支持部(60)と、を有する内側構成部(30)と、
正面板部の底板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された蓋板部(90)と、
蓋板部の正面板部側とは反対側の辺部から折れ線を介して連設された差し込み片で、蓋板部から連設された差し込み片本体部(102)と、差し込み片本体部の右側面側に突出した右側面側突状部(104)と、差し込み片本体部の左側面側に突出した左側面側突状部(106)とを有し、差し込み片の左右方向の最大長さが切欠部の左右方向の最大長さよりも長く形成された差し込み片(100)と、
を有し、
内側側板部における第2辺部が、背面板部側から内側底板部側にいくに従い右側面側に傾斜した傾斜辺(32b−2)を有し、第3辺部が、背面板部側から内側底板部側にいくに従い左側面側に傾斜した傾斜辺(32c−2)を有し、
右側面側突状部の右側面側に、蓋板部側である差し込み片の基端側から差し込み片の先端側にいくに従い右側面側に傾斜した傾斜辺(104b)が形成され、左側面側突状部の左側面側に、蓋板部側である差し込み片の基端側から差し込み片の先端側にいくに従い左側面側に傾斜した傾斜辺(106b)が形成され、
蓋板部又は正面板部に破断線が形成され、
支持部が、正面板部の内側の面に接するとともに、底板部の内底面に接した状態において、内側側板部が、背面板部に対して鋭角の角度をなし、内側底板部側に行くに従い下方に傾斜して配置され、背面支持板部は、第1辺部側とは反対側の辺部である先端辺部側に行くに従い下方に傾斜し、該先端辺部が底板部と背面板部の間の境界位置又は背面板部の下端領域に当接し、
蓋板部を側面部に対して閉じる方向に正面板部に対して回動させ、右側面側突状部を第2辺部に当接させるともに左側面側突状部を第3辺部に当接させた状態として、蓋板部の差し込み片側の領域を押し込むことにより、右側面側突状部と左側面側突状部とが差し込み片本体部に対して折曲又はしなることにより右側面側突状部と左側面側突状部が切欠部を通過し、右側面側突状部と左側面側突状部が差し込み片本体部に対して折曲又はしなった状態から復帰しようとすることにより、右側面側突状部と左側面側突状部が内側側板部に係止することにより包装箱が閉状態にロックされ、
破断線を破断することにより、少なくとも蓋板部における差し込み片と連設された領域が差し込み片との間の折れ線(100a)を介して回動することにより包装箱が開状態とされることを特徴とする包装箱。
【請求項2】
差し込み片において、差し込み片本体部と右側面側突状部間に折れ線(104a)が形成されるとともに、差し込み片本体部と左側面側突状部間に折れ線(106a)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の包装箱。
【請求項3】
差し込み片本体部と右側面側突状部間の折れ線(104a)と差し込み片本体部と左側面側突状部間の折れ線(106a)には、差し込み片の外側の面に罫線が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の包装箱。
【請求項4】
破断線が、蓋板部の右側面側の辺部と正面側の辺部間に形成された第1破断線(92a)と、蓋板部の左側面側の辺部と正面側の辺部間に形成された第2破断線(92b)とを有し、蓋板部と正面板部の境界位置又は正面板部に、第1破断線の正面側の端部と第2破断線の正面側の端部間に形成された切込み又は破断線からなる切目線(92c)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の包装箱。
【請求項5】
右側面板部の底板部側とは反対側の辺部と左側面板部の底板部側とは反対側の辺部には、フラップ部(20、22)が形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の包装箱。
【請求項6】
内側底板部の右側面側の辺部から連設され、右側面板部の内側の面に接するとともに、底板部の内底面に接して内側底板部を支持する第2支持部(60)と、内側底板部の左側面側の辺部から連設され、左側面板部の内側の面に接するとともに、底板部の内底面に接して内側底板部を支持する第3支持部(80)とを有することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の包装箱。
【請求項7】
右側面側突状部には、右側面側突状部の傾斜辺の蓋板部側の端部と差し込み片本体部間に形成された辺部で、蓋板部における差し込み片本体部の右側面側の辺部が連設された辺部(90d)と略平行に間隔を介して対向した辺部である蓋板部対向辺部(104c)が設けられ、また、左側面側突状部には、左側面側突状部の傾斜辺の蓋板部側の端部と差し込み片本体部間に形成された辺部で、蓋板部における差し込み片本体部の左側面側の辺部が連設された辺部(90e)と略平行に間隔を介して対向した辺部である蓋板部対向辺部(106c)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載の包装箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−10509(P2013−10509A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−121103(P2011−121103)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000129493)株式会社クラウン・パッケージ (21)
【Fターム(参考)】