説明

医用画像システム、読影オーダ生成装置及びプログラム

【課題】読影医に読影対象を通知するための紙の伝票の作成、PC上で読影オーダを作成するためのユーザ操作等の手間を無くす。
【解決手段】読影オーダ生成装置50は、撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び検査情報を取得するための取得要求をRIS20に送信し、RIS20から患者情報及び検査情報を取得する。そして、読影オーダ生成装置50は、当該取得した患者情報及び検査情報に基づき、読影オーダ情報を生成し読影端末60に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像システム、読影オーダ生成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、医療の分野では、患者を撮影した医用画像のデジタル化が実現されている。例えば、CR(Computed Radiography)装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等の画像生成装置(モダリティ)により撮影され、デジタル化された医用画像は、患者情報や検査情報等とともにPACS(Picture Archiving and Communication System)に保存され、管理されている。これに伴い、フィルムに出力された画像からモニタに表示された画像へと、医師による画像診断の対象が移行してきている。
【0003】
ところで、撮影装置の種類も増え、より高解像度の画像が得られる等、技術の進歩により、医師の診断においても、より高度な専門性が要求されてきている。また、撮影される画像量が多くなってきているため、臨床医が患者と対面しながら画像診断をすることは困難である。そのため、大規模な病院では、読影専門の医師(読影医)が画像を診断し、読影レポート(報告書)を作成し、その結果に基づいて、臨床医が病名診断を行う場合が多い。読影医に読影対象を通知する際には、紙の伝票を渡すか、撮影時に電子カルテやオーダリングシステムを通じて、読影レポートを作成するレポートシステムに読影オーダを送る必要があった。
【0004】
例えば、RISが読影オーダの発行を行い、読影レポートサーバが当該読影オーダを格納し、読影レポート作成装置が読影レポート作成の進捗状況(未読影、読影中、既読影)、検査が確定診断待ちの状態にあるか否かを表示する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−94515号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、読影医に読影対象を通知するための紙の伝票の作成、PC上で読影オーダを作成するためのユーザ操作等は、診断医にとって手間のかかる作業であった。そして、読影オーダを使用したレポートシステムは、大規模な病院以外で普及しているとは言い難く、診断医は、読影医に読影対象を通知するための紙の伝票の作成を強いられていた。
【0006】
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、読影医に読影対象を通知するための紙の伝票の作成、PC上で読影オーダを作成するためのユーザ操作等の手間を無くすことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
撮影オーダ情報を記憶する記憶手段を有し、外部からの要求に応じて前記撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び/又は検査情報を送信する外部機器と、読影オーダ生成装置と、読影端末とが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医用画像システムであって、
前記読影オーダ生成装置は、
前記外部機器に対して患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段と、
前記外部機器から送信される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段と、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記撮影オーダ情報に従って検査対象患者を撮影した医用画像の読影を依頼する読影オーダ情報を生成する読影オーダ情報生成手段と、
前記生成された読影オーダ情報を前記読影端末に送信する読影オーダ情報送信手段と、
を備える。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記読影オーダ情報生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記読影オーダ情報の緊急度、読影医師又はワークアイテムを設定する。
【0009】
請求項3に記載の読影オーダ生成装置は、
外部機器に対して撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段と、
前記外部機器から送信される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段と、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記撮影オーダ情報に従って検査対象患者を撮影した医用画像の読影を依頼する読影オーダ情報を生成する読影オーダ情報生成手段と、
前記生成された読影オーダ情報を読影端末に送信する読影オーダ情報送信手段と、
を備える。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、
前記読影オーダ情報生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記読影オーダ情報の緊急度、読影医師又はワークアイテムを設定する。
【0011】
請求項5に記載のプログラムは、
コンピュータを、
外部機器に対して撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段、
前記外部機器から送信される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記撮影オーダ情報に従って検査対象患者を撮影した医用画像の読影を依頼する読影オーダ情報を生成する読影オーダ情報生成手段、
前記生成された読影オーダ情報を読影端末に送信する読影オーダ情報送信手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1、3、5に記載の発明によれば、患者情報及び/又は検査情報に基づいて読影オーダ情報を自動的に生成するので、読影医に読影対象を通知するための紙の伝票の作成、PC上で読影オーダを作成するためのユーザ操作等の手間を無くすことができる。また、ネットワーク断線等のトラブルが起きた場合でも、前記ユーザ操作等の手間を無くすことができる。
【0013】
請求項2、4に記載の発明によれば、緊急度、読影医師又はワークアイテムを設定することにより、より詳細な読影オーダ情報を生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係る医用画像システムの一実施形態について説明する。
【0015】
図1に、医用画像システム100のシステム構成を示す。図1に示すように、医用画像システム100は、電子カルテ端末10と、RIS(Radiological Information System:放射線情報システム)20と、モダリティ30と、画像サーバ40と、読影オーダ生成装置50と、読影端末60とから構成されており、各装置は通信ネットワークNを介して、データ通信可能に接続されている。
【0016】
電子カルテ端末10は、電子カルテを作成する電子カルテ機能を有し、患者の病状や診断結果を保存する。電子カルテ端末10は、臨床医の指示入力に基づいて、患者の撮影を依頼するための撮影オーダ情報を生成し、RIS20に送信する。撮影オーダ情報は、撮影対象の患者氏名、患者ID、生年月日、性別等の患者情報や、モダリティ、撮影部位、手技、方向、体位、撮影条件等の検査情報等を含む。
【0017】
RIS20は、放射線科部門内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う。RIS20は、電子カルテ端末10から受信した撮影オーダ情報をモダリティ30及び画像サーバ40に送信する。また、RIS20は、他装置から受信するデータの取得要求に応じて、撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び検査情報を当該他装置に送信する。
【0018】
図2に、RIS20の機能的構成を示す。図2に示すように、RIS20は、制御部21、操作部22、表示部23、通信部24、ROM(Read Only Memory)25、記憶部26を備えて構成され、各部はバス27により接続されている。
【0019】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、RIS20の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部22から入力される操作信号又は通信部24により受信される指示信号に応じて、ROM25に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0020】
操作部22は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部21に出力する。
【0021】
表示部23は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部21から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0022】
通信部24は、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続された電子カルテ端末10、モダリティ30、読影オーダ生成装置50等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0023】
ROM25は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0024】
記憶部26は、ハードディスク等の記憶装置であり、電子カルテ端末10により生成された撮影オーダ情報等を記憶する。
【0025】
モダリティ30は、RIS20から受信した撮影オーダ情報に従って、患者を撮影し、医用画像の画像データ(以下、医用画像データという。)を生成する。また、モダリティ30は、前記撮影オーダ情報に基づいて、前記医用画像データに関する付帯情報を生成する。そして、モダリティ30は、医用画像データに付帯情報を付帯させて、DICOM規格に則ったDICOM画像データを生成し、画像サーバ40に送信する。付帯情報は、患者情報、検査情報、シリーズ情報等を含む。患者情報は、患者の氏名、患者ID、生年月日、性別等の患者に関する情報である。検査情報は、検査を識別する検査ID、検査日、検査時刻、受付番号、検査部位、撮影方向、体位、依頼医師、依頼科等の撮影に関する情報である。シリーズ情報とは、一つの検査の中で生成されるモダリティ30毎の一連の医用画像の単位(シリーズ)を示すシリーズIDやモダリティ30の種別を含むデータである。モダリティ30としては、CR装置、CT装置、MRI装置、内視鏡装置、超音波診断装置等、様々な種類の医用画像を撮影するモダリティが適用可能である。
【0026】
画像サーバ40は、DICOM画像データ等を保存し、管理する。画像サーバ40は、他装置から受信するデータ取得要求に応じて、DICOM画像データ、DICOM画像データの付帯情報に含まれる患者情報、検査情報等を当該他装置に送信する。
【0027】
図3に、画像サーバ40の機能的構成を示す。図3に示すように、画像サーバ40は、制御部41、操作部42、表示部43、通信部44、ROM(Read Only Memory)45、記憶装置46を備えて構成され、各部はバス47により接続されている。
【0028】
制御部41は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、画像サーバ40の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部42から入力される操作信号又は通信部44により受信される指示信号に応じて、ROM45に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0029】
操作部42は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部41に出力する。
【0030】
表示部43は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部41から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0031】
通信部44は、LAN(Local Area Network)アダプタ、ルータ、TA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNを介して接続されたRIS20、モダリティ30、読影オーダ生成装置50、読影端末60等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0032】
ROM45は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0033】
記憶装置46は、ハードディスク等から構成され、モダリティ30により生成されたDICOM画像データ等を記憶する。
【0034】
読影オーダ生成装置50は、RIS20から患者情報及び検査情報を取得し、患者情報及び検査情報に基づいて読影オーダ情報を生成する。また、読影オーダ生成装置50は、生成した読影オーダ情報を読影端末60に送信する。
【0035】
図4に、読影オーダ生成装置50の機能的構成を示す。図4に示すように、読影オーダ生成装置50は、制御部51、操作部52、表示部53、通信部54、ROM55、記憶部56を備えて構成され、各部はバス57により接続されている。
【0036】
制御部51は、CPU、RAM等から構成され、読影オーダ生成装置50の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部52から入力される操作信号又は通信部54により受信される指示信号に応じて、ROM55に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0037】
操作部52は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部51に出力する。
【0038】
表示部53は、LCDにより構成され、制御部51から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0039】
通信部54は、LANアダプタ、ルータ、TA等を備え、通信ネットワークNを介して接続された画像サーバ40、読影端末60等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
【0040】
ROM55は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0041】
記憶部56は、ハードディスク等の記憶装置であり、緊急度設定テーブル561、読影医師設定テーブル562、ワークアイテム設定テーブル563等のデータを記憶する。
【0042】
緊急度設定テーブル561は、撮影が行われたモダリティと緊急度とを対応付けるテーブルであり、各モダリティに対して「3時間以内」、「1日以内」、「3日以内」等の読影期限が緊急度として設定されている。例えば、救急外来で使用されるモダリティに対しては、「3時間以内」に読影を完了するように緊急度が設定される。
【0043】
読影医師設定テーブル562は、撮影が行われたモダリティ、検査部位及び曜日と読影医師とを対応付けるテーブルであり、各モダリティ、検査部位及び曜日の組み合わせに対して読影医師が設定されている。例えば、モダリティや検査部位毎の専門分野に応じた医師や、各医師の勤務状況に応じて出勤予定の医師が設定される。
【0044】
ワークアイテム設定テーブル563は、撮影が行われたモダリティ及び検査部位とワークアイテムとを対応付けるテーブルであり、各モダリティ及び検査部位の組み合わせに対してワークアイテムが設定されている。ワークアイテムとは、読影オーダの種類を示すもので、画像を診断して気付いたことを記述する「解釈」、二人の医師が個別に同一の医用画像を読影する「二重読影」等がある。例えば、PET(Positron Emission Tomography)検査の場合等、高度なスキルが必要とされる場合には「二重読影」が設定される。
【0045】
読影端末60は、医用画像を表示するモニタを有し、医師が医用画像の読影レポートを作成することを目的として設置されるPC(Personal Computer)等の端末である。読影端末60は、読影オーダ生成装置50から受信した読影オーダ情報に従って、読影対象となる医用画像データ及び付帯情報を画像サーバ40から取得し、モニタに表示する。
【0046】
次に、動作を説明する。
図5及び図6は、医用画像システム100における処理を示すラダーチャートである。具体的に、図5は、読影オーダ情報の生成及び送信処理等、図6は、ワークリスト表示処理、DICOM画像データ取得処理等を示す。
【0047】
図5に示すように、まず、RIS20において、通信部24を介して電子カルテ端末10から撮影オーダ情報が受信される(ステップS1)。
【0048】
読影オーダ生成装置50では、制御部51により、予め定められた検索条件に合致する患者情報及び検査情報を取得するための取得要求が通信部54を介してRIS20に送信される(HL7 Query)(ステップS2)。検索条件は、例えば、「本日」の「CR」による検査等、検査日やモダリティによって定められている。読影オーダ生成装置50から画像サーバ40への取得要求は、5分おき等、定期的に行われる。尚、当該取得要求は、DICOM Queryでもよい。
【0049】
RIS20では、通信部24を介して読影オーダ生成装置50から患者情報及び検査情報の取得要求が受信されると、制御部21により、検索条件に基づいて、記憶部26に記憶されている撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び検査情報が検索される(ステップS3)。なお、前回の取得要求を受信してから新たに追加された撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び検査情報に対してのみ検索が行われる。図7(a)及び(b)に、検査日を「2007年8月12日」、モダリティを「CR」として検索した結果の例を示す。図7(a)及び(b)に示すように、患者ID、患者名、生年月日、性別、アレルギー、感染症等の患者情報と、依頼科、依頼医師、受付番号(検査に対応)、検査日、検査記述、モダリティ、部位、造影剤、臨床診断等の検査情報とが抽出される。そして、制御部41により、検索条件に合致する患者情報及び検査情報が通信部44を介して読影オーダ生成装置50に送信される(ステップS4)。
【0050】
読影オーダ生成装置50では、制御部51により、通信部54を介してRIS20から患者情報及び検査情報が取得される(ステップS5)。そして、制御部51により、患者情報及び検査情報に基づいて、読影オーダ情報生成処理が行われる(ステップS6)。
【0051】
ここで、図8を参照して、読影オーダ情報生成処理を説明する。
まず、制御部51により、読影オーダ情報のオーダ番号が採番され(ステップT1)、RIS20から取得した患者情報及び検査情報の内容が読影オーダ情報として記述される(ステップT2)。
【0052】
次に、制御部51により、検査情報に含まれるモダリティに基づいて、緊急度設定テーブル561が参照され、撮影が行われたモダリティに対応する緊急度が設定される(ステップT3)。
【0053】
次に、制御部51により、検査情報に含まれるモダリティ、検査部位及び検査日に基づいて、読影医師設定テーブル562が参照され、撮影が行われたモダリティ、検査部位及び曜日に対応する読影医師が設定される(ステップT4)。
【0054】
次に、制御部51により、検査情報に含まれるモダリティ及び検査部位に基づいて、ワークアイテム設定テーブル563が参照され、撮影が行われたモダリティ及び検査部位に対応するワークアイテムが設定される(ステップT5)。
【0055】
図9に、図7(a)に示す検索結果(患者情報及び検査情報)に基づいて生成された読影オーダ情報の例を示す。
【0056】
読影オーダ情報生成処理の後、読影オーダ生成装置50の制御部51により、読影オーダ情報が通信部54を介して読影端末60に送信される(ステップS7)。
以上で、読影オーダ情報の生成及び送信処理等が終了する。
【0057】
次に、図6に示すように、読影端末60では、読影オーダ情報に基づいて、読影すべき医用画像のワークリストがモニタに表示される(ステップS8)。読影医は、表示されているワークリストの中から読影対象画像を選択する。そして、読影端末60により、選択された読影対象画像のDICOM画像データを取得するための取得要求が画像サーバ40に送信される(ステップS9)。
【0058】
画像サーバ40では、通信部44を介して読影端末60からDICOM画像データの取得要求が受信されると、制御部41により、DICOM画像データが通信部44を介して読影端末60に送信される(ステップS10)。
【0059】
読影端末60では、DICOM画像データが取得され(ステップS11)、モニタに医用画像が表示される(ステップS12)。そして、読影医の操作入力により、読影レポートが作成される(ステップS13)。
以上で、ワークリスト表示処理、DICOM画像データ取得処理等が終了する。
【0060】
以上、本実施の形態によると、読影オーダ生成装置50は、撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び検査情報を取得するための取得要求をRIS20に送信し、RIS20から患者情報及び検査情報を取得する。そして、読影オーダ生成装置50は、当該取得した患者情報及び検査情報に基づき、読影オーダ情報を生成し読影端末60に送信する。
【0061】
そのため、読影医に読影対象を通知するための紙の伝票の作成、PC上で読影オーダを作成するためのユーザ操作等の手間を無くすことができる。更に、自動で読影オーダ情報を生成するため、手入力による誤入力を避けることができる。
【0062】
また、読影医は、読影オーダ情報に含まれる、使用した造影剤等の情報を参照することで、精度の高い読影を行うことができる。
【0063】
尚、上記実施の形態における記述は、本発明に係る医用画像システムの一例であり、これに限定されるものではない。システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0064】
例えば、以下のような構成としてもよい。
電子カルテ端末10は、他装置から受信するデータの取得要求に応じて、撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び検査情報を当該他装置に送信する。読影オーダ生成装置50は、撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び検査情報を取得するための取得要求を電子カルテ端末10に送信し、電子カルテ端末10から患者情報及び検査情報を取得する。そして、読影オーダ生成装置50は、当該取得した患者情報及び検査情報に基づき、読影オーダ情報を生成し読影端末60に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の一実施形態における医用画像システムのシステム構成図である。
【図2】RISのブロック図である。
【図3】画像サーバのブロック図である。
【図4】読影オーダ生成装置のブロック図である。
【図5】医用画像システムにおいて実行される処理を示すラダーチャートである。
【図6】医用画像システムにおいて実行される処理を示すラダーチャートである。
【図7】撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び検査情報の検索結果のデータ構成図である。
【図8】読影オーダ情報生成処理のフローチャートである。
【図9】読影オーダ情報のデータ構成図である。
【符号の説明】
【0066】
10 電子カルテ端末
20 RIS
21 制御部
22 操作部
23 表示部
24 通信部
25 ROM
26 記憶部
27 バス
30 モダリティ
40 画像サーバ
41 制御部
42 操作部
43 表示部
44 通信部
45 ROM
46 記憶装置
47 バス
50 読影オーダ生成装置
51 制御部
52 操作部
53 表示部
54 通信部
55 ROM
56 記憶部
57 バス
60 読影端末
100 医用画像システム
561 緊急度設定テーブル
562 読影医師設定テーブル
563 ワークアイテム設定テーブル
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影オーダ情報を記憶する記憶手段を有し、外部からの要求に応じて前記撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び/又は検査情報を送信する外部機器と、読影オーダ生成装置と、読影端末とが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医用画像システムであって、
前記読影オーダ生成装置は、
前記外部機器に対して患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段と、
前記外部機器から送信される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段と、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記撮影オーダ情報に従って検査対象患者を撮影した医用画像の読影を依頼する読影オーダ情報を生成する読影オーダ情報生成手段と、
前記生成された読影オーダ情報を前記読影端末に送信する読影オーダ情報送信手段と、
を備える医用画像システム。
【請求項2】
前記読影オーダ情報生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記読影オーダ情報の緊急度、読影医師又はワークアイテムを設定する、
請求項1に記載の医用画像システム。
【請求項3】
外部機器に対して撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段と、
前記外部機器から送信される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段と、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記撮影オーダ情報に従って検査対象患者を撮影した医用画像の読影を依頼する読影オーダ情報を生成する読影オーダ情報生成手段と、
前記生成された読影オーダ情報を読影端末に送信する読影オーダ情報送信手段と、
を備える読影オーダ生成装置。
【請求項4】
前記読影オーダ情報生成手段は、前記取得手段により取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記読影オーダ情報の緊急度、読影医師又はワークアイテムを設定する、
請求項3に記載の読影オーダ生成装置。
【請求項5】
コンピュータを、
外部機器に対して撮影オーダ情報に含まれる患者情報及び/又は検査情報の取得要求を送信する取得要求送信手段、
前記外部機器から送信される患者情報及び/又は検査情報を取得する取得手段、
前記取得された患者情報及び/又は検査情報に基づいて、前記撮影オーダ情報に従って検査対象患者を撮影した医用画像の読影を依頼する読影オーダ情報を生成する読影オーダ情報生成手段、
前記生成された読影オーダ情報を読影端末に送信する読影オーダ情報送信手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−89722(P2009−89722A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260059(P2007−260059)
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】