医療技術装置及び医療技術装置配列
【課題】個別の装置として及び装置配列として第2の装置に関連して使用されることができ、その観点において、既存の安全性及び見た目の良さに対する要求を満たす医療技術装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの電気プラグコネクタが設けられており、該電気プラグコネクタが、別の医療技術装置の相補的な対応プラグコネクタに結合されるようになっておりかつ、作動位置において、装置の上側において上方へ突出して配置されている形式のものにおいて、プラグコネクタが、作動位置から非作動位置へ可動であり、非作動位置において、プラグコネクタが、装置の上側から取り外され、上側が、実質的に密閉状態に閉鎖される。
【解決手段】少なくとも1つの電気プラグコネクタが設けられており、該電気プラグコネクタが、別の医療技術装置の相補的な対応プラグコネクタに結合されるようになっておりかつ、作動位置において、装置の上側において上方へ突出して配置されている形式のものにおいて、プラグコネクタが、作動位置から非作動位置へ可動であり、非作動位置において、プラグコネクタが、装置の上側から取り外され、上側が、実質的に密閉状態に閉鎖される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、別の医療技術装置の相補的な対応するプラグコネクタに結合されるようになっている、作動位置において、装置の上側において上方へ突出して配置される、少なくとも1つの電気プラグコネクタを有する、人体又は動物の治療のための医療技術装置に関する。
【背景技術】
【0002】
長年、今や医療技術の多くの異なる可能な使用が、例えば、高周波発生機、超音波発生機又はアルゴンプラズマユニット等の、多数の特別な末端装置を提供した。常に医師に様々な使用のための最適な装置を提供するために、多機能装置又は装置配列が発展された。最も単純な場合、これらの装置又は装置配列は、2つ又は3つ以上の装置を電気的及び機械的に結合することによって提供される。公知の例は、アルゴンプラズマユニットを高周波発生機に結合することであり、これは略してHF発生機と呼ばれている。この場合、高周波電流が、アルゴンプラズマ/HF手動機器をアルゴンプラズマユニットに結合させることができるプラグ結合によって、アルゴンプラズマユニットに伝達される。
【0003】
装置の間でHF信号を伝達するためのケーブル接続はできるだけ短く維持されるべきである。長さが増大すると、高周波AC電圧を搬送する場合、電気的な漏れ電流又は迷走電流が増大し、電磁気的な互換性が減少する。したがって、好適には、通常は互いに重ねて配置されている装置の間のHFプラグ接続が、手動機器の出力ジャックの近傍に配置されている。
【0004】
全ての公知の装置配列において生じる問題は、装置が使用されることができない、又は、個々の装置として、少なくとも両方使用されることができないということである。装置の少なくとも一方において、連結されていない状態において電気接点が露出させられるので、既存の医療装置安全基準が、例えば噴霧水からの保護に関して、遵守されることができない。さらに、連結されていない個々の装置は、概して、今日では普通である見た目の良さに対する要求を満たさない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、個別の装置として及び装置配列として第2の装置に関連して使用されることができ、その観点において、既存の安全性及び見た目の良さに対する要求を満たす医療技術装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、前記目的は、プラグコネクタが作動位置から非作動位置へ可動であり、非作動位置においては、プラグコネクタが装置の上側から退去させられ、上側が実質的に密閉された状態で閉鎖されるようになっている、前記医療技術装置によって達成される。
【0007】
本発明による解決手段は、医療技術装置が個別作動モードと組合せ作動モードとの間で極めて容易に変換されることができるという利点を有している。したがって、本発明による装置の可能な用途が著しく高められる。なぜならば、今や装置は個々の装置としても組合せ装置としても使用されることができるからである。
【0008】
本発明による解決手段は、別の有利な構成によって補足されることができる。幾つかのこのような構成は後で説明される。
【0009】
医療技術装置は、少なくとも1つの持上げユニットを有することができ、この持上げユニットによってプラグコネクタは装置の他の部分に可動に結合されている。これは、プラグコネクタと、プラグコネクタを備えた医療装置とが、作動位置と非作動位置との間で特に容易にかつ迅速に変換されることができるという利点を有する。特に、持上げユニットは、直進ジョイントを有することができ、この直進ジョイントによって、プラグコネクタは作動位置から非作動位置へ実質的に直線的に可動である。プラグコネクタの電気接点に接続された1つ又は2つ以上のケーブルは、プラグコネクタに通じている。直進ジョイントの直線的な移動は、ケーブルをプラグコネクタに慎重に通過させるために特によく適している。択一的に、持上げユニットは、回転結合継手又はあらゆるその他の形式の結合継手を有することもできる。
【0010】
結合エレメントとして、結合ワイヤ又はチェーン又はケーブルを備えた実施形態も可能である。
【0011】
装置が個別の装置として使用される場合に噴霧又は水しぶきからの保護を単純な形式で保証するために、装置は、少なくとも1つのカバー手段を有することができ、このカバー手段は、非作動位置において装置の上側を実質的に密閉状態で閉鎖する。さらに、プラグコネクタは、カバー手段に結合されていることができ、非作動位置において装置の内部に配置されていることができる。したがって、カバー手段、例えばカバープレートは、同時に、プラグコネクタのためのホルダとして働く。
【0012】
別の有利な構成において、装置は、少なくとも1つの駆動手段を有することができ、この駆動手段はプラグコネクタを非作動位置から作動位置の方向に付勢する。これは、プラグコネクタが、医療技術装置の内部への不十分なアクセスを伴う非作動位置から、作動位置へ自動的に移動するという利点を有する。例えば、圧縮コイルばね等のばねエレメントが駆動手段として使用されることができる。
【0013】
本発明は、さらに、人体又は動物の治療のための医療技術装置配列を含み、この医療技術装置配列は、プラグコネクタ配列によって電気的及び機械的に結合された少なくとも2つの医療技術装置を含み、プラグコネクタ配列が、第1の装置に結合されたプラグコネクタと、第2の装置に結合されかつプラグコネクタの相補的な構成を成す対応プラグコネクタとを有している。両装置を個別に使用することができるようにするために、第1の医療技術装置は、前の実施形態のうちの1つに従って設計されている。
【0014】
装置配列の特に有利な構成において、第1の装置は、超音波発生機であることができ、第2の装置はHF発生機であることができる。個別の装置として及び組合せ装置として、超音波発生機及びHF発生機のための多くの用途が存在するので、装置配列のための極めて多くの可能な用途を提供する。
【0015】
組み合わされた超音波−HF機器を結合するために、装置配列は、作動時に、高周波電流信号及び超音波機器のための信号が、超音波発生機において同時に取り出されることができるように適応されることができる。組み合わされた超音波−HF機器は、例えば、組織切断のための超音波エネルギを発生し、切断のために組織を凝固させるためにHFエネルギを使用する。
【0016】
本発明は以下に、図面に示された例としての実施形態によって詳細に説明される。様々な特徴が、上述の実施形態におけるように、希望に応じて組み合わされることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による装置配列の実施形態を示す概略図である。
【図2】本発明による医療技術装置の第1の実施形態を示す上面図である。
【図3】図2に示された医療技術装置を示す下面図である。
【図4】図1に示された装置配列の対応プラグの実施形態を示す概略図である。
【図5】図4に示された対応プラグコネクタを示す上面図である。
【図6】作動位置における、本発明による医療技術装置の別の実施形態を示す概略図である。
【図7】非作動位置における、図6に示された医療技術装置を示す概略図である。
【図8】図6及び図7の装置を備えた装置配列のための対応プラグの実施形態を示す概略図である。
【図9】作動位置における、本発明による医療技術装置の別の実施形態を示す概略図である。
【図10】非作動位置における、図9に示された医療技術装置の概略図である。
【図11】本発明による、医療技術装置の別の実施形態のプラグコネクタを示す概略図である。
【図12】結合された装置を備えた、図1に示された本発明による装置配列の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示された医療技術装置配列1は、超音波発生機2と、HF発生機3とを有している。
【0019】
前側4において、超音波発生機2は、タッチスクリーン操作パネル5と、出力ジャック6a,6bとを有している。ハウジングカバー7の上側において、前側4の近傍に、超音波発生機2は、上方へ突出したプラグコネクタ8を有している。側壁9の延長部として上方へしかし側部において突出した2つの保持バー10も配置されている。
【0020】
出力ジャック6aは、外科用超音波機器の接続のために適応されており、出力ジャック6bは、組み合わされたHF/超音波機器の接続のために適応されている。組み合わされたHF/超音波機器は、超音波信号を発生することができ、付加的に、治療される組織にHFエネルギを提供するための1つ又は2つ以上の電極を有している。超音波発生機2自体は、組み合わされたHF/超音波機器のためにいかなるHFエネルギをも発生することができないので、図2から図11までを参照して以下により詳細に説明されるように、HFエネルギは、プラグコネクタ8を介してHF発生機3から超音波発生機2へ送られる。タッチスクリーン操作パネル5によって、ユーザは、個別操作モード及び組合せ操作モードのための所要の設定を行うことができる。保持バー10は、組み合わされた状態においてHF発生機3に関して超音波発生機2を例えばねじ等の固定手段を用いて捕捉する。択一的に、保持バー10は例えば、後壁の延長部として配置されていることもできる。
【0021】
超音波発生機2と同様に、HF発生機3の前側11にも、タッチスクリーン操作パネル12及び様々な出力ジャック13が配置されている。図1には示されていないが、HF発生機3のハウジングの底部14には、超音波発生機2のプラグコネクタ8に対して相補的な構成を有する、対応プラグコネクタ15が設けられている。対応プラグコネクタ15の構成は、図4に示されており、後でより詳細に説明される。
【0022】
図1は、結合される前の位置における、超音波発生機2及びHF発生機3を示している。図12は、組合せ操作モードに配置されている、結合された発生機2,3を備えた装置配列1を示している。その他の医療技術装置が、本発明によるプラグコネクタを用いて結合されることもできることが認められるであろう。
【0023】
組合せ操作モードにおいて、HF発生機3は、HFエネルギを、プラグコネクタ8に連結された対応プラグコネクタ15を介して、超音波発生機2に伝送する。その他に、HF発生機3は、市販のHF発生機の全ての特徴をも有しており、これについてここでは詳しく説明しない。
【0024】
プラグコネクタ8を備えた、本発明による医療技術装置2の第1の実施形態をより詳細に説明するために図2及び図3がここで参照される。より分かり易くするために、超音波発生機2の、プラグコネクタ8に関係ない部分、例えば前側は、図2及び図3から省略されている。
【0025】
図2は、作動位置におけるプラグコネクタ8を示しており、作動位置において、プラグコネクタ8は、ハウジングカバー7を超えて上方へ延長及び突出している。図3は、非作動位置におけるプラグコネクタ8を示しており、非作動位置における、プラグコネクタは、超音波発生機2の内部へ引っ込められており、これにより、プラグコネクタは、ハウジングカバー7の上方へ突出していない。
【0026】
図2及び図3の実施形態において、プラグコネクタ8は、ハウジングカバー7に固定された持上げユニット16に結合されている。プラグコネクタ8を備えた持上げユニットは、ハウジングカバー7における矩形の開口26に配置されている。図2及び図3において、持上げユニット16は、ハウジングカバー7に螺合されており、プラグコネクタ8は持上げユニット16に螺合されている。しかしながら、択一的に、持上げユニット16及びプラグコネクタは、溶接、リベット留め、糊付け、又はその他の形式で固定されていることもできる。持上げユニット16は、矩形のフランジフレーム17を有しており、このフランジフレームにプラグコネクタ8が結合されている。フランジフレーム17は、4つの案内ロッド18の形式のリニアガイドに可動に結合されている。長さが等しくかつ互いに平行に延びている案内ロッド18は、端部において互いに関して個々に固定されている。上端部は、補強プレート19を介してハウジングカバー7に結合されている。下端部は、実質的にU字形の固定プレート20に結合されている。フランジフレーム17と固定プレート20との間において、圧縮コイルばね21が案内ロッド18の周囲に配置されている。
【0027】
プラグコネクタ8は、持上げユニット16によって直線的に可動に配置されている。案内ロッド18を備えたフランジフレーム17は、直進ジョイント22を形成しており、この直進ジョイント22によって、プラグコネクタ8は、図2に示された作動位置から、図3に示された非作動位置へ、移動方向Rに実質的に直線的に可動である。移動方向Rは、ハウジングカバー7の平面に対して実質的に直角に延びている。案内ロッド18とフランジフレーム17との間の摩擦を減じるために、減摩ブシュが例えばフランジフレーム17に嵌め込まれていることができる。
【0028】
フランジフレーム17が、実質的に2段構造を有しており、幅広の下側フランジと、狭幅な上側フランジとを有している。幅広の下側フランジは、案内ロッド18に結合されており、常に超音波発生機2の内部に配置されている。狭幅な上側フランジは、プラグコネクタに結合されており、作動位置においてハウジングカバー7の上方へ突出する。中央において、フランジフレーム17は、ケーブル開口を有しており、このケーブル開口を、ケーブル(図示せず)がプラグコネクタまで通過させられることができる。
【0029】
持上げユニット16は、例えば2つの発生機2,3が結合されている時に、プラグコネクタ8の望ましくない下降移動を防止するために、図2における作動位置において捕捉されることができる。捕捉動作は、例えば螺合によって、又はしかしながら掛合によっても、行われることができる。
【0030】
圧縮コイルばね21が駆動ユニットとして設けられており、駆動ユニットは、常に持上げユニット16と、プラグコネクタ8とを作動位置の方向に付勢している。これにより、オペレータは、プラグコネクタ8へのアクセスが困難である、内方に配置された非作動位置から、作動位置へプラグコネクタ8を移動させることが特に容易である。
【0031】
超音波発生機2はさらに、非作動位置においてハウジングカバー7を実質的に密閉状態に閉鎖するカバー部分23を有している。カバー部分23は、例えばハウジングカバー7に螺合された金属プレートから製造されている。シール効果を向上させるために、シールがカバー部分23とハウジングカバー7との間に配置されていることができる。カバー部分23は、同時に、非作動位置において持上げユニット16を保持する捕捉手段として働くこともできる。択一的に、非作動位置において持上げユニット16を捕捉するための手段として掛合手段又は同様のものが設けられることもできることが認められるであろう。
【0032】
図4は、HF発生機3に取り付けられた対応プラグコネクタ15を示している。対応プラグコネクタ15は、ハウジング底部14に固定された、漏斗状のホルダ44に結合されている。ホルダ44の漏斗状の構成は、2つの発生機2,3を連結する場合、対応プラグコネクタ15に対するプラグコネクタ8の位置決めを容易にする。ホルダ44を備えた対応プラグコネクタ15は、2つの発生機2,3を分離又は結合させる時に、変化しない。対応プラグコネクタ15における電気接点(図示せず)は、装置2,3が分離されている時にオペレータによって触れられることができないように配置されている。
【0033】
図5は、対応プラグコネクタ15を示す下面図である。対応プラグコネクタ15は、誤った挿入を回避するための機械的な向き付け突出部24と、ねじを固定するためのボアとを有している。さらに、対応プラグコネクタは、例えば単極又は二極用途のためのHF信号、及び結合認識のための信号等の、様々な電気信号を伝送するための複数の接点ピン25を有している。対応プラグコネクタ15は、プラグコネクタ8に対して相補的な構成を有している。
【0034】
択一的な持上げユニット27を備えた、本発明による装置2の別の実施形態が、図6及び図7に示されており、以下に説明される。簡略にするために、上述の実施形態との相違点のみがここでは考慮される。図6は、分かり易くするために、ハウジングカバー7を透明に示している。図6は、作動位置における択一的な持上げユニット27を備えたプラグコネクタ8を示しているのに対し、図7は、非作動位置におけるプラグコネクタを示している。
【0035】
図6及び図7における持上げユニット27は、収容シェル28と、回転プレート29と、中間部分30とを有しており、この中間部分30に、プラグコネクタ8が固定されている。持上げユニット27は、回転プレート29と収容シェル28との間の回転可能な可動な結合部としての、接続線31をも有している。電気接続ケーブル32は、プラグコネクタ8の接点(図示せず)を、超音波発生機2の内部における対応する接点(図示せず)に接続している。接続ケーブル32は、接続ケーブル32における引張力を回避するために、接続線31よりも長い。収容シェル28は、収容凹所33を有しており、この収容凹所33において、図6における作動位置において回転プレート29が延びている。プラグコネクタ8の接点ピン25は、平坦な回転プレート29に対して実質的に平行に延びており、回転プレート29は、収容凹所33においてハウジングカバー7に対して実質的に直角に延びている。したがって、作動位置において、プラグコネクタ8はハウジングカバー7よりも上方に突出している。
【0036】
プラグコネクタ8を非作動位置へ移動させるために、回転プレート29は収容凹所33から退去させられ、プラグコネクタ8が収容凹所33の内部に位置するように、90゜回転された位置において収容シェル28に配置される。非作動位置が、超音波発生機2の上面図である図7に示されている。回転プレート29は、例えばねじ(図示せず)等の固定手段によって非作動位置に固定されていることができる。
【0037】
図8は、図6及び図7の実施形態に適した、対応プラグコネクタ15のためのホルダ35を示している。図4におけるホルダ44とは異なり、ホルダ35は、成形された凹所36を有しており、装置2,3が結合された場合に回転プレート29が凹所36に下方から係合することができる。
【0038】
択一的な持上げユニット37を備えた、本発明による装置2の別の実施形態が、図9及び10に示されており、以下に説明される。簡略にするために、上述の実施形態との相違点のみがここでは考慮される。図9は、超音波発生機2のハウジングカバー7を示していない。図9は、作動位置における択一的な持上げユニット37を備えたプラグコネクタ8を示しているのに対し、図10は、非作動位置におけるプラグコネクタを示している。
【0039】
図6の実施形態と同様に、図9及び図10の実施形態の持上げユニット37は、収容シェル38と、回転プレート39と、中間部分40とを有しており、中間部分にプラグコネクタ8が固定されている。接続線41はこの場合にも、回転プレート39を収容シェル38に接続している。しかしながら、回転プレート39は、持上げユニット37を図9における作動位置から図10における非作動位置へ移動させるために180゜回転させられなければならない。回転プレート39は、例えば固定ねじ(図示せず)を用いて、図10における非作動位置に固定されていることもできる。この実施形態において、図4に示されたホルダ23を備えた対応プラグコネクタ15を使用することも可能である。
【0040】
発明の別の実施形態が図11に示されている。図11は、ダブルプラグコネクタ42を示しており、ダブルプラグコネクタにおいて、プラグコネクタ8がそれぞれの端部に配置されている。プラグコネクタ8はハウジング43に固定されており、プラグコネクタの接点(図示せず)はそれぞれ、ハウジングの内部において接続されている。ダブルプラグコネクタ42を使用するために、超音波発生機2及びHF発生機3には、ホルダ44と、図4の対応プラグコネクタ15とが設けられている。作動位置において、ダブルプラグコネクタ42は、超音波発生機2の対応プラグコネクタ15に取り付けられている。これにより、超音波発生機2はHF発生機3に結合されることができる。非作動位置のために、ダブルプラグコネクタ42は退去させられ、カバープレートがハウジングカバー7を密閉した状態で閉鎖する。
【符号の説明】
【0041】
1 医療技術装置配列、 2 超音波発生機、 3 HF発生機、 4 前側、 5 タッチスクリーン操作パネル、 6a,6b 出力ジャック、 7 ハウジングカバー、 8 プラグコネクタ、 9 側壁、 10 保持バー、 11 前側、 12 タッチスクリーン操作パネル、 13 出力ジャック、 14 底部、 15 対応プラグコネクタ、 16 持上げユニット、 17 フランジフレーム、 18 案内ロッド、 19 補強プレート、 20 固定プレート、 21 圧縮コイルばね、 22 直進ジョイント、 26 開口、 23 カバー部分、 27 持上げユニット、 28 収容シェル、 29 回転プレート、 30 中間部分、 31 接続線、 32 電気接続ケーブル、 33 収容凹所、 35 ホルダ、 36 凹所、 37 持上げユニット、 38 収容シェル、 39 回転プレート、 40 中間部分、 41 接続線、 42 ダブルプラグコネクタ、 43 ハウジング、 44 ホルダ
【技術分野】
【0001】
本発明は、別の医療技術装置の相補的な対応するプラグコネクタに結合されるようになっている、作動位置において、装置の上側において上方へ突出して配置される、少なくとも1つの電気プラグコネクタを有する、人体又は動物の治療のための医療技術装置に関する。
【背景技術】
【0002】
長年、今や医療技術の多くの異なる可能な使用が、例えば、高周波発生機、超音波発生機又はアルゴンプラズマユニット等の、多数の特別な末端装置を提供した。常に医師に様々な使用のための最適な装置を提供するために、多機能装置又は装置配列が発展された。最も単純な場合、これらの装置又は装置配列は、2つ又は3つ以上の装置を電気的及び機械的に結合することによって提供される。公知の例は、アルゴンプラズマユニットを高周波発生機に結合することであり、これは略してHF発生機と呼ばれている。この場合、高周波電流が、アルゴンプラズマ/HF手動機器をアルゴンプラズマユニットに結合させることができるプラグ結合によって、アルゴンプラズマユニットに伝達される。
【0003】
装置の間でHF信号を伝達するためのケーブル接続はできるだけ短く維持されるべきである。長さが増大すると、高周波AC電圧を搬送する場合、電気的な漏れ電流又は迷走電流が増大し、電磁気的な互換性が減少する。したがって、好適には、通常は互いに重ねて配置されている装置の間のHFプラグ接続が、手動機器の出力ジャックの近傍に配置されている。
【0004】
全ての公知の装置配列において生じる問題は、装置が使用されることができない、又は、個々の装置として、少なくとも両方使用されることができないということである。装置の少なくとも一方において、連結されていない状態において電気接点が露出させられるので、既存の医療装置安全基準が、例えば噴霧水からの保護に関して、遵守されることができない。さらに、連結されていない個々の装置は、概して、今日では普通である見た目の良さに対する要求を満たさない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、個別の装置として及び装置配列として第2の装置に関連して使用されることができ、その観点において、既存の安全性及び見た目の良さに対する要求を満たす医療技術装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、前記目的は、プラグコネクタが作動位置から非作動位置へ可動であり、非作動位置においては、プラグコネクタが装置の上側から退去させられ、上側が実質的に密閉された状態で閉鎖されるようになっている、前記医療技術装置によって達成される。
【0007】
本発明による解決手段は、医療技術装置が個別作動モードと組合せ作動モードとの間で極めて容易に変換されることができるという利点を有している。したがって、本発明による装置の可能な用途が著しく高められる。なぜならば、今や装置は個々の装置としても組合せ装置としても使用されることができるからである。
【0008】
本発明による解決手段は、別の有利な構成によって補足されることができる。幾つかのこのような構成は後で説明される。
【0009】
医療技術装置は、少なくとも1つの持上げユニットを有することができ、この持上げユニットによってプラグコネクタは装置の他の部分に可動に結合されている。これは、プラグコネクタと、プラグコネクタを備えた医療装置とが、作動位置と非作動位置との間で特に容易にかつ迅速に変換されることができるという利点を有する。特に、持上げユニットは、直進ジョイントを有することができ、この直進ジョイントによって、プラグコネクタは作動位置から非作動位置へ実質的に直線的に可動である。プラグコネクタの電気接点に接続された1つ又は2つ以上のケーブルは、プラグコネクタに通じている。直進ジョイントの直線的な移動は、ケーブルをプラグコネクタに慎重に通過させるために特によく適している。択一的に、持上げユニットは、回転結合継手又はあらゆるその他の形式の結合継手を有することもできる。
【0010】
結合エレメントとして、結合ワイヤ又はチェーン又はケーブルを備えた実施形態も可能である。
【0011】
装置が個別の装置として使用される場合に噴霧又は水しぶきからの保護を単純な形式で保証するために、装置は、少なくとも1つのカバー手段を有することができ、このカバー手段は、非作動位置において装置の上側を実質的に密閉状態で閉鎖する。さらに、プラグコネクタは、カバー手段に結合されていることができ、非作動位置において装置の内部に配置されていることができる。したがって、カバー手段、例えばカバープレートは、同時に、プラグコネクタのためのホルダとして働く。
【0012】
別の有利な構成において、装置は、少なくとも1つの駆動手段を有することができ、この駆動手段はプラグコネクタを非作動位置から作動位置の方向に付勢する。これは、プラグコネクタが、医療技術装置の内部への不十分なアクセスを伴う非作動位置から、作動位置へ自動的に移動するという利点を有する。例えば、圧縮コイルばね等のばねエレメントが駆動手段として使用されることができる。
【0013】
本発明は、さらに、人体又は動物の治療のための医療技術装置配列を含み、この医療技術装置配列は、プラグコネクタ配列によって電気的及び機械的に結合された少なくとも2つの医療技術装置を含み、プラグコネクタ配列が、第1の装置に結合されたプラグコネクタと、第2の装置に結合されかつプラグコネクタの相補的な構成を成す対応プラグコネクタとを有している。両装置を個別に使用することができるようにするために、第1の医療技術装置は、前の実施形態のうちの1つに従って設計されている。
【0014】
装置配列の特に有利な構成において、第1の装置は、超音波発生機であることができ、第2の装置はHF発生機であることができる。個別の装置として及び組合せ装置として、超音波発生機及びHF発生機のための多くの用途が存在するので、装置配列のための極めて多くの可能な用途を提供する。
【0015】
組み合わされた超音波−HF機器を結合するために、装置配列は、作動時に、高周波電流信号及び超音波機器のための信号が、超音波発生機において同時に取り出されることができるように適応されることができる。組み合わされた超音波−HF機器は、例えば、組織切断のための超音波エネルギを発生し、切断のために組織を凝固させるためにHFエネルギを使用する。
【0016】
本発明は以下に、図面に示された例としての実施形態によって詳細に説明される。様々な特徴が、上述の実施形態におけるように、希望に応じて組み合わされることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による装置配列の実施形態を示す概略図である。
【図2】本発明による医療技術装置の第1の実施形態を示す上面図である。
【図3】図2に示された医療技術装置を示す下面図である。
【図4】図1に示された装置配列の対応プラグの実施形態を示す概略図である。
【図5】図4に示された対応プラグコネクタを示す上面図である。
【図6】作動位置における、本発明による医療技術装置の別の実施形態を示す概略図である。
【図7】非作動位置における、図6に示された医療技術装置を示す概略図である。
【図8】図6及び図7の装置を備えた装置配列のための対応プラグの実施形態を示す概略図である。
【図9】作動位置における、本発明による医療技術装置の別の実施形態を示す概略図である。
【図10】非作動位置における、図9に示された医療技術装置の概略図である。
【図11】本発明による、医療技術装置の別の実施形態のプラグコネクタを示す概略図である。
【図12】結合された装置を備えた、図1に示された本発明による装置配列の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示された医療技術装置配列1は、超音波発生機2と、HF発生機3とを有している。
【0019】
前側4において、超音波発生機2は、タッチスクリーン操作パネル5と、出力ジャック6a,6bとを有している。ハウジングカバー7の上側において、前側4の近傍に、超音波発生機2は、上方へ突出したプラグコネクタ8を有している。側壁9の延長部として上方へしかし側部において突出した2つの保持バー10も配置されている。
【0020】
出力ジャック6aは、外科用超音波機器の接続のために適応されており、出力ジャック6bは、組み合わされたHF/超音波機器の接続のために適応されている。組み合わされたHF/超音波機器は、超音波信号を発生することができ、付加的に、治療される組織にHFエネルギを提供するための1つ又は2つ以上の電極を有している。超音波発生機2自体は、組み合わされたHF/超音波機器のためにいかなるHFエネルギをも発生することができないので、図2から図11までを参照して以下により詳細に説明されるように、HFエネルギは、プラグコネクタ8を介してHF発生機3から超音波発生機2へ送られる。タッチスクリーン操作パネル5によって、ユーザは、個別操作モード及び組合せ操作モードのための所要の設定を行うことができる。保持バー10は、組み合わされた状態においてHF発生機3に関して超音波発生機2を例えばねじ等の固定手段を用いて捕捉する。択一的に、保持バー10は例えば、後壁の延長部として配置されていることもできる。
【0021】
超音波発生機2と同様に、HF発生機3の前側11にも、タッチスクリーン操作パネル12及び様々な出力ジャック13が配置されている。図1には示されていないが、HF発生機3のハウジングの底部14には、超音波発生機2のプラグコネクタ8に対して相補的な構成を有する、対応プラグコネクタ15が設けられている。対応プラグコネクタ15の構成は、図4に示されており、後でより詳細に説明される。
【0022】
図1は、結合される前の位置における、超音波発生機2及びHF発生機3を示している。図12は、組合せ操作モードに配置されている、結合された発生機2,3を備えた装置配列1を示している。その他の医療技術装置が、本発明によるプラグコネクタを用いて結合されることもできることが認められるであろう。
【0023】
組合せ操作モードにおいて、HF発生機3は、HFエネルギを、プラグコネクタ8に連結された対応プラグコネクタ15を介して、超音波発生機2に伝送する。その他に、HF発生機3は、市販のHF発生機の全ての特徴をも有しており、これについてここでは詳しく説明しない。
【0024】
プラグコネクタ8を備えた、本発明による医療技術装置2の第1の実施形態をより詳細に説明するために図2及び図3がここで参照される。より分かり易くするために、超音波発生機2の、プラグコネクタ8に関係ない部分、例えば前側は、図2及び図3から省略されている。
【0025】
図2は、作動位置におけるプラグコネクタ8を示しており、作動位置において、プラグコネクタ8は、ハウジングカバー7を超えて上方へ延長及び突出している。図3は、非作動位置におけるプラグコネクタ8を示しており、非作動位置における、プラグコネクタは、超音波発生機2の内部へ引っ込められており、これにより、プラグコネクタは、ハウジングカバー7の上方へ突出していない。
【0026】
図2及び図3の実施形態において、プラグコネクタ8は、ハウジングカバー7に固定された持上げユニット16に結合されている。プラグコネクタ8を備えた持上げユニットは、ハウジングカバー7における矩形の開口26に配置されている。図2及び図3において、持上げユニット16は、ハウジングカバー7に螺合されており、プラグコネクタ8は持上げユニット16に螺合されている。しかしながら、択一的に、持上げユニット16及びプラグコネクタは、溶接、リベット留め、糊付け、又はその他の形式で固定されていることもできる。持上げユニット16は、矩形のフランジフレーム17を有しており、このフランジフレームにプラグコネクタ8が結合されている。フランジフレーム17は、4つの案内ロッド18の形式のリニアガイドに可動に結合されている。長さが等しくかつ互いに平行に延びている案内ロッド18は、端部において互いに関して個々に固定されている。上端部は、補強プレート19を介してハウジングカバー7に結合されている。下端部は、実質的にU字形の固定プレート20に結合されている。フランジフレーム17と固定プレート20との間において、圧縮コイルばね21が案内ロッド18の周囲に配置されている。
【0027】
プラグコネクタ8は、持上げユニット16によって直線的に可動に配置されている。案内ロッド18を備えたフランジフレーム17は、直進ジョイント22を形成しており、この直進ジョイント22によって、プラグコネクタ8は、図2に示された作動位置から、図3に示された非作動位置へ、移動方向Rに実質的に直線的に可動である。移動方向Rは、ハウジングカバー7の平面に対して実質的に直角に延びている。案内ロッド18とフランジフレーム17との間の摩擦を減じるために、減摩ブシュが例えばフランジフレーム17に嵌め込まれていることができる。
【0028】
フランジフレーム17が、実質的に2段構造を有しており、幅広の下側フランジと、狭幅な上側フランジとを有している。幅広の下側フランジは、案内ロッド18に結合されており、常に超音波発生機2の内部に配置されている。狭幅な上側フランジは、プラグコネクタに結合されており、作動位置においてハウジングカバー7の上方へ突出する。中央において、フランジフレーム17は、ケーブル開口を有しており、このケーブル開口を、ケーブル(図示せず)がプラグコネクタまで通過させられることができる。
【0029】
持上げユニット16は、例えば2つの発生機2,3が結合されている時に、プラグコネクタ8の望ましくない下降移動を防止するために、図2における作動位置において捕捉されることができる。捕捉動作は、例えば螺合によって、又はしかしながら掛合によっても、行われることができる。
【0030】
圧縮コイルばね21が駆動ユニットとして設けられており、駆動ユニットは、常に持上げユニット16と、プラグコネクタ8とを作動位置の方向に付勢している。これにより、オペレータは、プラグコネクタ8へのアクセスが困難である、内方に配置された非作動位置から、作動位置へプラグコネクタ8を移動させることが特に容易である。
【0031】
超音波発生機2はさらに、非作動位置においてハウジングカバー7を実質的に密閉状態に閉鎖するカバー部分23を有している。カバー部分23は、例えばハウジングカバー7に螺合された金属プレートから製造されている。シール効果を向上させるために、シールがカバー部分23とハウジングカバー7との間に配置されていることができる。カバー部分23は、同時に、非作動位置において持上げユニット16を保持する捕捉手段として働くこともできる。択一的に、非作動位置において持上げユニット16を捕捉するための手段として掛合手段又は同様のものが設けられることもできることが認められるであろう。
【0032】
図4は、HF発生機3に取り付けられた対応プラグコネクタ15を示している。対応プラグコネクタ15は、ハウジング底部14に固定された、漏斗状のホルダ44に結合されている。ホルダ44の漏斗状の構成は、2つの発生機2,3を連結する場合、対応プラグコネクタ15に対するプラグコネクタ8の位置決めを容易にする。ホルダ44を備えた対応プラグコネクタ15は、2つの発生機2,3を分離又は結合させる時に、変化しない。対応プラグコネクタ15における電気接点(図示せず)は、装置2,3が分離されている時にオペレータによって触れられることができないように配置されている。
【0033】
図5は、対応プラグコネクタ15を示す下面図である。対応プラグコネクタ15は、誤った挿入を回避するための機械的な向き付け突出部24と、ねじを固定するためのボアとを有している。さらに、対応プラグコネクタは、例えば単極又は二極用途のためのHF信号、及び結合認識のための信号等の、様々な電気信号を伝送するための複数の接点ピン25を有している。対応プラグコネクタ15は、プラグコネクタ8に対して相補的な構成を有している。
【0034】
択一的な持上げユニット27を備えた、本発明による装置2の別の実施形態が、図6及び図7に示されており、以下に説明される。簡略にするために、上述の実施形態との相違点のみがここでは考慮される。図6は、分かり易くするために、ハウジングカバー7を透明に示している。図6は、作動位置における択一的な持上げユニット27を備えたプラグコネクタ8を示しているのに対し、図7は、非作動位置におけるプラグコネクタを示している。
【0035】
図6及び図7における持上げユニット27は、収容シェル28と、回転プレート29と、中間部分30とを有しており、この中間部分30に、プラグコネクタ8が固定されている。持上げユニット27は、回転プレート29と収容シェル28との間の回転可能な可動な結合部としての、接続線31をも有している。電気接続ケーブル32は、プラグコネクタ8の接点(図示せず)を、超音波発生機2の内部における対応する接点(図示せず)に接続している。接続ケーブル32は、接続ケーブル32における引張力を回避するために、接続線31よりも長い。収容シェル28は、収容凹所33を有しており、この収容凹所33において、図6における作動位置において回転プレート29が延びている。プラグコネクタ8の接点ピン25は、平坦な回転プレート29に対して実質的に平行に延びており、回転プレート29は、収容凹所33においてハウジングカバー7に対して実質的に直角に延びている。したがって、作動位置において、プラグコネクタ8はハウジングカバー7よりも上方に突出している。
【0036】
プラグコネクタ8を非作動位置へ移動させるために、回転プレート29は収容凹所33から退去させられ、プラグコネクタ8が収容凹所33の内部に位置するように、90゜回転された位置において収容シェル28に配置される。非作動位置が、超音波発生機2の上面図である図7に示されている。回転プレート29は、例えばねじ(図示せず)等の固定手段によって非作動位置に固定されていることができる。
【0037】
図8は、図6及び図7の実施形態に適した、対応プラグコネクタ15のためのホルダ35を示している。図4におけるホルダ44とは異なり、ホルダ35は、成形された凹所36を有しており、装置2,3が結合された場合に回転プレート29が凹所36に下方から係合することができる。
【0038】
択一的な持上げユニット37を備えた、本発明による装置2の別の実施形態が、図9及び10に示されており、以下に説明される。簡略にするために、上述の実施形態との相違点のみがここでは考慮される。図9は、超音波発生機2のハウジングカバー7を示していない。図9は、作動位置における択一的な持上げユニット37を備えたプラグコネクタ8を示しているのに対し、図10は、非作動位置におけるプラグコネクタを示している。
【0039】
図6の実施形態と同様に、図9及び図10の実施形態の持上げユニット37は、収容シェル38と、回転プレート39と、中間部分40とを有しており、中間部分にプラグコネクタ8が固定されている。接続線41はこの場合にも、回転プレート39を収容シェル38に接続している。しかしながら、回転プレート39は、持上げユニット37を図9における作動位置から図10における非作動位置へ移動させるために180゜回転させられなければならない。回転プレート39は、例えば固定ねじ(図示せず)を用いて、図10における非作動位置に固定されていることもできる。この実施形態において、図4に示されたホルダ23を備えた対応プラグコネクタ15を使用することも可能である。
【0040】
発明の別の実施形態が図11に示されている。図11は、ダブルプラグコネクタ42を示しており、ダブルプラグコネクタにおいて、プラグコネクタ8がそれぞれの端部に配置されている。プラグコネクタ8はハウジング43に固定されており、プラグコネクタの接点(図示せず)はそれぞれ、ハウジングの内部において接続されている。ダブルプラグコネクタ42を使用するために、超音波発生機2及びHF発生機3には、ホルダ44と、図4の対応プラグコネクタ15とが設けられている。作動位置において、ダブルプラグコネクタ42は、超音波発生機2の対応プラグコネクタ15に取り付けられている。これにより、超音波発生機2はHF発生機3に結合されることができる。非作動位置のために、ダブルプラグコネクタ42は退去させられ、カバープレートがハウジングカバー7を密閉した状態で閉鎖する。
【符号の説明】
【0041】
1 医療技術装置配列、 2 超音波発生機、 3 HF発生機、 4 前側、 5 タッチスクリーン操作パネル、 6a,6b 出力ジャック、 7 ハウジングカバー、 8 プラグコネクタ、 9 側壁、 10 保持バー、 11 前側、 12 タッチスクリーン操作パネル、 13 出力ジャック、 14 底部、 15 対応プラグコネクタ、 16 持上げユニット、 17 フランジフレーム、 18 案内ロッド、 19 補強プレート、 20 固定プレート、 21 圧縮コイルばね、 22 直進ジョイント、 26 開口、 23 カバー部分、 27 持上げユニット、 28 収容シェル、 29 回転プレート、 30 中間部分、 31 接続線、 32 電気接続ケーブル、 33 収容凹所、 35 ホルダ、 36 凹所、 37 持上げユニット、 38 収容シェル、 39 回転プレート、 40 中間部分、 41 接続線、 42 ダブルプラグコネクタ、 43 ハウジング、 44 ホルダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体又は動物を治療するための医療技術装置であって、少なくとも1つの電気プラグコネクタが設けられており、該電気プラグコネクタが、別の医療技術装置の相補的な対応プラグコネクタに結合されるようになっておりかつ、作動位置において、装置の上側において上方へ突出して配置されている形式のものにおいて、プラグコネクタが、作動位置から非作動位置へ可動であり、非作動位置において、プラグコネクタが、装置の上側から退去させられ、上側が、実質的に密閉状態に閉鎖されることを特徴とする、人体又は動物を治療するための医療技術装置。
【請求項2】
装置が、少なくとも1つの持上げユニットを有しており、該持上げユニットによって、プラグコネクタが、装置の他の部分に可動に結合されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
持上げユニットが、直進ジョイントを有しており、該直進ジョイントによって、プラグコネクタが、作動位置から非作動位置へ実質的に直線的に可動である、請求項2記載の装置。
【請求項4】
装置が、少なくとも1つのカバー手段を有しており、該カバー手段が、非作動位置において装置の上側を実質的に密閉状態に閉鎖する、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
プラグコネクタが、カバー手段に結合されておりかつ、非作動位置において装置の内部に配置されている、請求項4記載の装置。
【請求項6】
装置が、少なくとも1つの駆動手段を有しており、該駆動手段が、プラグコネクタを非作動位置から作動位置の方向に付勢している、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
人体又は動物を治療するための医療技術装置配列であって、プラグコネクタ配列によって電気的及び機械的に結合された少なくとも2つの医療技術装置が設けられており、プラグコネクタ配列が、第1の装置に結合されたプラグコネクタと、第2の装置に結合されておりかつプラグコネクタに対して相補的な構成を有する対応プラグコネクタとを有している形式ものにおいて、第1の医療技術装置が、請求項1から6までのいずれか1項記載のものであることを特徴とする、医療技術装置配列。
【請求項8】
第1の装置が超音波発生機であり、第2の装置がHF発生機である、請求項7記載の装置配列。
【請求項9】
装置配列が、作動時に、高周波電流信号と、超音波機器のための信号とが、超音波発生機において同時に取り出されることができるようになっている、請求項8記載の装置配列。
【請求項1】
人体又は動物を治療するための医療技術装置であって、少なくとも1つの電気プラグコネクタが設けられており、該電気プラグコネクタが、別の医療技術装置の相補的な対応プラグコネクタに結合されるようになっておりかつ、作動位置において、装置の上側において上方へ突出して配置されている形式のものにおいて、プラグコネクタが、作動位置から非作動位置へ可動であり、非作動位置において、プラグコネクタが、装置の上側から退去させられ、上側が、実質的に密閉状態に閉鎖されることを特徴とする、人体又は動物を治療するための医療技術装置。
【請求項2】
装置が、少なくとも1つの持上げユニットを有しており、該持上げユニットによって、プラグコネクタが、装置の他の部分に可動に結合されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
持上げユニットが、直進ジョイントを有しており、該直進ジョイントによって、プラグコネクタが、作動位置から非作動位置へ実質的に直線的に可動である、請求項2記載の装置。
【請求項4】
装置が、少なくとも1つのカバー手段を有しており、該カバー手段が、非作動位置において装置の上側を実質的に密閉状態に閉鎖する、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
プラグコネクタが、カバー手段に結合されておりかつ、非作動位置において装置の内部に配置されている、請求項4記載の装置。
【請求項6】
装置が、少なくとも1つの駆動手段を有しており、該駆動手段が、プラグコネクタを非作動位置から作動位置の方向に付勢している、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
人体又は動物を治療するための医療技術装置配列であって、プラグコネクタ配列によって電気的及び機械的に結合された少なくとも2つの医療技術装置が設けられており、プラグコネクタ配列が、第1の装置に結合されたプラグコネクタと、第2の装置に結合されておりかつプラグコネクタに対して相補的な構成を有する対応プラグコネクタとを有している形式ものにおいて、第1の医療技術装置が、請求項1から6までのいずれか1項記載のものであることを特徴とする、医療技術装置配列。
【請求項8】
第1の装置が超音波発生機であり、第2の装置がHF発生機である、請求項7記載の装置配列。
【請求項9】
装置配列が、作動時に、高周波電流信号と、超音波機器のための信号とが、超音波発生機において同時に取り出されることができるようになっている、請求項8記載の装置配列。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−110617(P2010−110617A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−211615(P2009−211615)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(501184917)セロン アクチエンゲゼルシャフト メディカル インスツルメンツ (12)
【氏名又は名称原語表記】Celon AG medical instruments
【住所又は居所原語表記】Rheinstrasse 8, D−14513 Teltow, Germany
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211615(P2009−211615)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【出願人】(501184917)セロン アクチエンゲゼルシャフト メディカル インスツルメンツ (12)
【氏名又は名称原語表記】Celon AG medical instruments
【住所又は居所原語表記】Rheinstrasse 8, D−14513 Teltow, Germany
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]