説明

医療用刃物の保護ケース

【解決手段】柄部2とその先端部に設けた刃部4とを備えた医療用刃物1を支持する保護ケース5において、柄部2を支持するホルダ6と、刃部4を収容する保管部7とを設けている。柄部2をホルダ6に支持した状態で、刃部4が保管部7に収容された保管状態Pと、刃部4が保管部7に収容されない着脱操作状態とを取り得るように、ホルダ6と保管部7とを回動支持部25で回動可能に支持している。保管部7は刃部4の着脱操作状態で刃部4の左右方向Yの両側を開放する。
【効果】医療用刃物1を保護ケース5に対し着脱する際に医療用刃物1の刃部4を損傷しにくくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼球などの生体組織を切開する各種手術用切断具として利用される医療用刃物を支持する保護ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1では、外科用メスMを外科用メスホルダ1に保管することができる。
【特許文献1】実公昭62−26087号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、外科用メスMを外科用メスホルダ1に支持したり外科用メスホルダ1から離脱させたりする際、外科用メスMの先端部にある刃部が外科用メスホルダ1の両側縁2,4(両側壁)に接触して傷付くおそれがあった。この両側縁2,4(両側壁)の間隔を大きくすれば、刃部はこの両側縁2,4(両側壁)に接触しにくくなるが、外科用メスホルダ1のコンパクト性に欠ける問題があった。
【0004】
この発明は、医療用刃物(外科用メスMに該当)を保護ケース(外科用メスホルダ1に該当)に対し着脱する際に医療用刃物の刃部を保護することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
後記実施形態の図面(図1〜3に示す第1実施形態、図8に示す第1実施形態の別例1、図9に示す第1実施形態の別例2、図4,5及び図6(a)(b)に示す第2実施形態、図7(a)(b)(c)に示す第2実施形態の別例)の符号を援用して本発明を説明する。
【0006】
請求項1の発明にかかる医療用刃物(1)の保護ケース(5)は、第1実施形態及びその別例1,2並びに第2実施形態及びその別例に対応し、下記のように構成されている。
医療用刃物(1)は柄部(2)とその先端部に設けた刃部(4)とを備えている。その医療用刃物(1)を支持する保護ケース(5)においては、その柄部(2)を支持するホルダ(6)とその刃部(4)を収容する保管部(7)とを設けている。この医療用刃物(1)の柄部(2)をホルダ(6)に支持した状態で、この医療用刃物(1)の刃部(4)が保管部(7)に収容された保管状態(P)と保管部(7)に収容されない着脱操作状態(Q)とを取り得るように、この刃部(4)と保管部(7)とを互いに相対動させる可動手段(25,30)を設けている。
【0007】
請求項1の発明では、着脱操作状態(Q)で医療用刃物(1)の柄部(2)をホルダ(6)に支持したりホルダ(6)から離脱させたりする際、医療用刃物(1)の刃部(4)が保管部(7)に接触しにくくなる。
【0008】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明(第1実施形態及びその別例1,2に対応)において、前記可動手段は保管部(7)をホルダ(6)に対し移動させるように連結した可動連結部(25)である。この可動連結部については、請求項3の発明のように保管部(7)をホルダ(6)に対し回動させる構成以外に、保管部をホルダに対し平行移動させるようにしてもよい。また、後記実施形態のようにホルダ(6)と保管部(7)とを互いに分離して設けたり、ホルダと保管部とを一体に設けて薄肉状可撓部(可動連結部)で互いにつないだりしてもよい。ちなみに、この保管部については、刃部(4)を収容する機能を有する主体部(例えば、請求項7の発明で両側壁20)のみが刃部(4)に対し移動する構成も含み、その主体部が保管部に該当する。
【0009】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明(第1実施形態及びその別例1,2に対応)において、前記可動連結部はホルダ(6)と保管部(7)とを回動可能に支持した回動支持部(25)である。
【0010】
請求項2〜3の発明では、刃部(4)と保管部(7)とを互いに相対動させる可動手段を簡単な構成により実現することができる。
請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明(第1実施形態及びその別例1,2に対応)においては、前記刃部(4)の保管状態(P)で前記保管部(7)をホルダ(6)に対し保持するようにこの保管部(7)とホルダ(6)とに係脱部(17a,27a)を設けている。請求項4の発明では、保管部(7)をホルダ(6)に対し係脱部(17a,27a)により位置決めして保護ケース(5)としての機能を高めることができる。
【0011】
請求項1の発明を前提とする請求項5の発明(第2実施形態及びその別例に対応)において、前記可動手段は、医療用刃物(1)を支持してホルダ(6)及び保管部(7)に対し移動させるように設けた可動支持体(30)である。この可動支持体については、第9の発明のように保管部(7)またはホルダ(6)に対し回動させる構成以外に、保管部またはホルダに対し平行移動させるようにしてもよい。また、後記実施形態のように可動支持体(30)と保管部(7)とを一体に設けて互いにつないだり、可動支持体と保管部とを互いに分離して設けたりしてもよい。
【0012】
請求項5の発明を前提とする請求項6の発明(第2実施形態及びその別例に対応)において、前記ホルダ(6)と保管部(7)とは互いに相対動しないように一体的に設けられている。
【0013】
請求項5〜6の発明では、刃部(4)と保管部(7)とを互いに相対動させる可動手段を簡単な構成により実現することができる。
請求項1から請求項6のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項7の発明は、第1実施形態及びその別例1,2並びに第2実施形態及びその別例に対応し、下記のように構成されている。
【0014】
前記ホルダ(6)は医療用刃物(1)の柄部(2)を載せて支持する載置台(8)を備えている。前記保管部(7)は、このホルダ(6)に対する柄部(2)の着脱方向(Z)とこの柄部(2)の長手方向(X2)とを含む面に対し直交する方向(Y)の両側で側壁(20)を有している。前記刃部(4)は、保管状態(P)でこの両側壁(20)間の領域(S)内に収容されるとともに、着脱操作状態(Q)でこの両側壁(20)間の領域(S)外に突出する。この領域(S)は、両側壁(20)のうち一方の側壁(20)の外周縁部と他方の側壁(20)の外周縁部とを互いに結ぶ閉じられた面で囲まれる空間である。請求項7の発明では、着脱操作状態(Q)で柄部(2)をホルダ(6)に対し着脱する際、刃部(4)が保管部(7)の両側壁(20)に接触しにくくなる。
【0015】
請求項7の発明を前提とする請求項8の発明(第1実施形態及びその別例1,2並びに第2実施形態及びその別例に対応)において、前記刃部(4)は、その着脱操作状態(Q)で、ホルダ(6)に対する柄部(2)の着脱方向(Z)とこの柄部(2)の長手方向(X2)とを含む面に対し直交する方向(Y)の両側で開放される。請求項8の発明では、着脱操作状態(Q)で医療用刃物(1)の刃部(4)が保管部(7)に対しより一層接触しにくくなる。
【0016】
請求項6の発明を前提とする第9の発明(第2実施形態に対応)において、前記可動支持体(30)は、保管部(7)またはホルダ(6)に対しヒンジ(31)により前記刃部(4)の保管状態(P)と着脱操作状態(Q)との間で回動可能に支持されている。
【0017】
請求項6の発明を前提とする第10の発明(第2実施形態の別例に対応)において、前記可動支持体(30)は、弾性を有し、前記刃部(4)が着脱操作状態(Q)となるように弾性力により付勢され、前記刃部(4)の保管状態(P)でこの可動支持体(30)が弾性力に抗して保持されるように可動支持体(30)と保管部(7)またはホルダ(6)とに係脱部(33,34)を設けている。
【0018】
第9〜10の発明では、刃部(4)と保管部(7)とを互いに相対動させる可動手段としての可動支持体(30)を簡単な構成により実現することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、医療用刃物(1)を保護ケース(5)に対し着脱する際に医療用刃物(1)の刃部(4)を損傷しにくくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
まず、本発明の第1実施形態にかかる医療用刃物の保護ケースについて図1〜3を参照して説明する。
医療用刃物1は、眼球の生体組織を切開する手術用切断具であって、頭部2aと尻部2bとの間で細長く直線状に延びるプラスチック製の柄部2と、その頭部2aに取着された金属製の刃板3とを備えている。この刃板3は、柄部2の長手方向X2へその頭部2aから延びる基端側板部3aと、この基端側板部3aに対し傾斜するようにく形状に屈曲された先端側板部3bとからなる。この先端側板部3bの先端部に刃部4が設けられている。保護ケース5は、透明または半透明のプラスチックにより互いに分離されて成形されたホルダ6と保管部7とを備え、例えば、耐熱性や抗菌性を持たせている。
【0021】
前記ホルダ6においては、前後方向X6へ延設された載置台8上の前端部の左右両側(前後方向X6に対し直交する左右方向Yの両側)で前側壁9が形成されているとともに、この載置台8上の後部の左右両側及び後端で後側壁10及び後端壁11が形成され、この左右両前側壁9と左右両後側壁10との間で載置台8上に指掛切込み12が形成されている。この左右両前側壁9と左右両後側壁10と後端壁11との間で載置台8上に収容溝13が形成され、この収容溝13の前端に開口14が形成されているとともに、この収容溝13の上方(前後方向X6と左右方向Yとに直交する上下方向Zにおける上方)に出入口15が形成されている。この左右両前側壁9には切込み孔16により片持ち梁状の係止ばね17(板ばね)が形成され、この係止ばね17の先端部に係脱部17aが形成されている。前記医療用刃物1の柄部2はこの収容溝13に出入口15から挿入されて載置台8上で支持され、この柄部2の頭部2a及び刃板3が開口14から前方へ突出するとともに、この柄部2の尻部2bが引掛部11aに掛け止めされて後端壁11に面する。
【0022】
前記保管部7においては、底壁部19と左右両側壁20と前端壁21と後端壁22とで囲まれた収容室23を有する収容部18が形成されているとともに、この収容部18の左右両側壁20から後方へ延びる左右両腕部24が形成され、この左右両腕部24が前記ホルダ6の載置台8の外側で左右両前側壁9に当てがわれて回動支持部25(可動手段である可動連結部)の左右両軸部26により連結されている。この左右両軸部26の軸心26aを中心に保管部7をホルダ6に対し上下方向Zへ回動させることができる。この保管部7の左右両腕部24には切込み孔27により片持ち梁状の解除ばね28(板ばね)が形成され、この切込み孔27の内周縁部に係脱部27aが形成されている。
【0023】
図1に示すように、前記保管部7をホルダ6に対し上方へ回動させて前後方向X6で並べた保管状態Pでは、図3(a)に示すように前記保管部7の左右両腕部24の解除ばね28が前記ホルダ6の左右両前側壁9の係止ばね17に面し、保管部7の回動軌跡で切込み孔27の係脱部27aが係止ばね17の係脱部17aに係止されて、ホルダ6に対する保管部7の回動を阻止する。また、この保管状態Pでは、前記医療用刃物1の柄部2がホルダ6に支持されてその柄部2の頭部2a側が前記ホルダ6の開口14に面する前記保管部7の後端壁22に挿通された状態で、この医療用刃物1の刃部4が下向き状態で保管部7の収容室23に収容されて左右両側壁20間の領域Sの内側にある。なお、この保管状態Pで保護ケース5の全長Lは約150mmである。
【0024】
前記保管状態Pで解除ばね28を押すと、図3(b)に示すように、保管部7の回動軌跡で切込み孔27の係脱部27aが係止ばね17の係脱部17aから外れて、ホルダ6に対する保管部7の回動を許容する。この保管部7をホルダ6に対し下方へ角度α(約90度)だけ回動させて交差させると、図2に示す着脱操作状態Qとなり、医療用刃物1の刃部4の全体が下向き状態で保管部7の収容室23から出されて左右両側壁20間の領域Sの外側に突出し、この刃部4における左右方向Yの両側が開放される。この保管部7はホルダ6に当接する最大角度αmまで回動する。この着脱操作状態Qで、柄部2を把持してホルダ6から上方(上下方向Zである着脱方向における上方)へ持ち上げ、この柄部2の尻部2bを引掛部11aから抜いて医療用刃物1を保護ケース5から取り外す。また、この着脱操作状態Qで、柄部2をホルダ6に向けて下方(上下方向Zである着脱方向における下方)へ近付け、この柄部2の尻部2bを引掛部11aに掛け止めた後、その柄部2をホルダ6に支持して医療用刃物1を保護ケース5に取り付ける。その後、この着脱操作状態Qから前記保管状態Pに戻す。なお、この着脱操作状態Qでは、水平な載置面Hにホルダ6の後端壁11と保管部7の前端壁21とを載せると、その後端壁11及び前端壁21が脚として機能するため、保護ケース5を載置面Hから浮かせて保持することができる。
【0025】
次に、本発明の第2実施形態にかかる医療用刃物の保護ケースについて第1実施形態との相違点を中心に図4,5及び図6(a)(b)を参照して説明する。
保護ケース5において、ホルダ6と保管部7とは一体に成形され、保管部7はホルダ6に対し回動しない。保管部7において、底壁部19には切込み孔29により可動支持体30が形成されてヒンジ31(切込み孔29の内周縁部と可動支持体30とをつなぐ薄肉状の可撓部)により上下方向Zへ回動し得る。この可動支持体30の先端部にはホルダ6と保管部7との境界部付近で載置部30aが折曲可能に形成されている。図4及び図5に示す保管状態Pでは、医療用刃物1の柄部2の頭部2a付近が可動支持体30の載置部30a上に支持された状態で、その可動支持体30が下方へ回動し、この医療用刃物1の刃部4が下向き状態で保管部7の収容室23に収容されて左右両側壁20間の領域Sの内側にある。この保管状態Pで、可動支持体30を上方へ回動させると、図6(a)(b)に示す着脱操作状態Qとなり、医療用刃物1の刃部4の全体が下向き状態で保管部7の収容室23から出されて左右両側壁20間の領域Sの外側に突出し、この刃部4における左右方向Yの両側が開放される。この可動支持体30の回動角度βの範囲は0〜60度である。この着脱操作状態Qで、柄部2を把持して可動支持体30及びホルダ6から上方へ持ち上げ、医療用刃物1を保護ケース5から取り外す。また、この着脱操作状態Qで、柄部2を可動支持体30及びホルダ6に向けて下方へ近付け、その柄部2をホルダ6に支持して医療用刃物1を保護ケース5に取り付ける。その後、この着脱操作状態Qから前記保管状態Pに戻す。なお、前記保管部7の左右両側壁20上やホルダ6の左右両後側壁10上に形成された各凹部32に医療用刃物1の柄部2を載せると、図4(b)に示すように、柄部2の長手方向X2が左右方向Yへ延びる状態で、複数本の医療用刃物1を保護ケース5上に支持することができる。
【0026】
次に、本発明の第2実施形態の別例にかかる医療用刃物の保護ケースについて第2実施形態との相違点を中心に図7を参照して説明する。
保管部7において、底壁部19には切込み孔29により片持ち梁状の可動支持体30(板ばね)が上下方向Zの弾性を有するように形成され、この可動支持体30の左右両側に凹状係脱部33が形成されているとともに、この切込み孔29の内周縁部の左右両側に凸状係脱部34が形成されている。図7(a)(b)に示す保管状態Pでは、医療用刃物1の柄部2の頭部2a付近が可動支持体30の載置部30a上に支持された状態で、その可動支持体30が弾性力に抗して下方へ回動して可動支持体30の凹状係脱部33と切込み孔29の凸状係脱部34とが互いに係止され、この医療用刃物1の刃部4が下向き状態で保管部7の収容室23に収容されて左右両側壁20間の領域Sの内側にある。この保管状態Pで、可動支持体30を持ち上げて可動支持体30の凹状係脱部33と切込み孔29の凸状係脱部34との係止を解除すると、この可動支持体30が弾性力により上方へ回動して図7(c)に示す着脱操作状態Qとなり、医療用刃物1の刃部4の全体が下向き状態で保管部7の収容室23から出されて左右両側壁20間の領域Sの外側に突出し、この刃部4における左右方向Yの両側が開放される。
【0027】
次に、本発明の第1実施形態の別例1にかかる医療用刃物の保護ケースについて第1実施形態との相違点を中心に図8を参照して説明する。
前記保管部7において左右両側壁20のうちホルダ6に支持された医療用刃物1の刃部4に対し左右方向Yで面する部分が、ホルダ6の前端部よりも左右方向Yの外側へ膨らみ、左右両側壁20の内面間の左右方向幅W20(約18mm)がホルダ6の前端部の左右方向幅W6(約11mm)よりも大きくなっている。そのため、保管状態Pでは、医療用刃物1の柄部2がホルダ6に支持された状態で、この医療用刃物1の刃部4が左右方向Yを向いた状態で保管部7の収容室23に収容されても、その刃部4を左右両側壁20の内面から充分に離した状態で左右両側壁20間の領域Sの内側に位置させることができる。
【0028】
次に、本発明の第1実施形態の別例2にかかる医療用刃物の保護ケースについて第1実施形態との相違点を中心に図9を参照して説明する。
前記保管部7において左右両側壁20の上縁部20aのうちホルダ6に支持された医療用刃物1の刃部4の上方部分が、ホルダ6の前端部よりも上方へ突出し、その上縁部20aの高さH20(約20mm)がホルダ6の前端部の高さH6(約15mm)よりも大きくなっている。そのため、保管状態Pでは、医療用刃物1の柄部2がホルダ6に支持された状態で、この医療用刃物1の刃部4が上向き状態で保管部7の収容室23に収容されても、その刃部4を左右両側壁20の上縁部20aから上方へ突出させることなく左右両側壁20間の領域Sの内側に位置させることができる。
【0029】
なお、図示しないが、第1実施形態の別例1の構成と第1実施形態の別例2の構成とを互いに組み合わせた構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】(a)は第1実施形態にかかる保護ケースにおいて保管状態を示す正面図であり、(b)は同じく平面図であり、(c)はその保管状態を正面側から見た断面図である。
【図2】(a)は第1実施形態にかかる保護ケースにおいて着脱操作状態を示す正面図であり、(b)は同じく平面図である。
【図3】(a)は保護ケースの保管状態を示す図1(a)のA−A線拡大断面図であり、(b)は保護ケースを保管状態から着脱操作状態にする途中の状態を示す(a)相当図である。
【図4】(a)は第2実施形態にかかる保護ケースにおいて保管状態を示す正面図であり、(b)は同じく平面図である。
【図5】図4(a)の保管状態を正面側から見た断面図である。
【図6】(a)は第2実施形態にかかる保護ケースにおいて着脱操作状態を示す正面図であり、(b)はその着脱操作状態を正面側から見た断面図である。
【図7】(a)は第2実施形態の別例にかかる保護ケースにおいて保管状態を正面側から見た断面図であり、(b)は(a)の保護ケースを平面側から見た部分断面図であり、(c)は第2実施形態の別例にかかる保護ケースにおいて着脱操作状態を正面側から見た断面図である。
【図8】(a)は第1実施形態の別例1にかかる保護ケースにおいて保管状態を示す部分正面図であり、(b)は同じく部分平面図である。
【図9】(a)は第1実施形態の別例2にかかる保護ケースにおいて保管状態を示す部分正面図であり、(b)はその保管状態を正面側から見た部分断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1…医療用刃物、2…柄部、4…刃部、5…保護ケース、6…ホルダ、7…保管部、8…載置台、17a…ホルダの係脱部、20…保管部の側壁、25…回動支持部(可動手段としての可動連結部)、27a…保管部の係脱部、30…可動支持体(可動手段)、P…保管状態、Q…着脱操作状態、S…保管部の両側壁間の領域、X2…柄部の長手方向、Z…上下方向(着脱方向)。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
柄部とその先端部に設けた刃部とを備えた医療用刃物を支持する保護ケースにおいてその柄部を支持するホルダとその刃部を収容する保管部とを設け、この医療用刃物の柄部をホルダに支持した状態で、この医療用刃物の刃部が保管部に収容された保管状態と保管部に収容されない着脱操作状態とを取り得るように、この刃部と保管部とを互いに相対動させる可動手段を設けたことを特徴とする医療用刃物の保護ケース。
【請求項2】
前記可動手段は、保管部をホルダに対し移動させるように連結した可動連結部であることを特徴とする請求項1に記載の医療用刃物の保護ケース。
【請求項3】
前記可動連結部は、ホルダと保管部とを回動可能に支持した回動支持部であることを特徴とする請求項2に記載の医療用刃物の保護ケース。
【請求項4】
前記刃部の保管状態で前記保管部をホルダに対し保持するようにこの保管部とホルダとに係脱部を設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の医療用刃物の保護ケース。
【請求項5】
前記可動手段は、医療用刃物を支持してホルダ及び保管部に対し移動させるように設けた可動支持体であることを特徴とする請求項1に記載の医療用刃物の保護ケース。
【請求項6】
前記ホルダと保管部とは互いに相対動しないように一体的に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の医療用刃物の保護ケース。
【請求項7】
前記ホルダは医療用刃物の柄部を載せて支持する載置台を備え、
前記保管部は、このホルダに対する柄部の着脱方向とこの柄部の長手方向とを含む面に対し直交する方向の両側で側壁を有し、
前記刃部は、保管状態でこの両側壁間の領域内に収容されるとともに、着脱操作状態でこの両側壁間の領域外に突出する
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれかの請求項に記載の医療用刃物の保護ケース。
【請求項8】
前記刃部は、その着脱操作状態において、ホルダに対する柄部の着脱方向とこの柄部の長手方向とを含む面に対し直交する方向の両側で開放されることを特徴とする請求項7に記載の医療用刃物の保護ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−158505(P2006−158505A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−351426(P2004−351426)
【出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【出願人】(000001454)株式会社貝印刃物開発センター (123)
【Fターム(参考)】