説明

医療用補助具及び医療システム

【課題】咽頭や喉頭等の気道中の部位に対して内視鏡による観察の下で処置を行う際に、処置を正確かつ素早く実施する。
【解決手段】本発明の医療用補助具は、医療機器の挿入部の気道内への導入を補助するための導入補助具に着脱可能な結合部と、前記結合部に接続され、前記挿入部を揺動可能に支持する支持部と、前記挿入部に付着した異物を取り除く洗浄部とを具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体の気道中の部位に対して内視鏡による観察及び処置具による処置を行う医療用補助具及び医療システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人体の気道中の例えば咽頭や喉頭等における病変部に対する処置は、口腔から挿入する内視鏡及び処置具を使用して行われる。また、このような咽頭や喉頭に対する処置を行う場合には、特開2007−301144号公報に開示されているような舌や下顎を持ち上げる喉頭鏡が使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−301144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
咽頭や喉頭等の気道中の部位に対して内視鏡による観察下での処置を行う場合、内視鏡の挿入部の先端部に、処置に伴って飛散する液滴や血液等の異物が付着してしまうと、内視鏡の視野が妨げられてしまう。このように内視鏡の先端部に異物が付着した場合、内視鏡の挿入部を人体から引き抜いて先端部を洗浄した後に、再び人体内に挿入する、という作業が必要である。
【0005】
また、咽頭や喉頭に対して内視鏡による観察下での処置を行う場合、内視鏡や処置具の細長の挿入部の先端部を、使用者の意図した位置に正確かつ素早く移動させられることが好ましい。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、咽頭や喉頭等の気道中の部位に対して内視鏡による観察の下で処置を行う際に、処置を正確かつ素早く実施することを可能とする医療用補助具及び医療システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の医療用補助具は、医療機器の挿入部の気道への導入を補助するための導入補助具に着脱可能な結合部と、前記結合部に接続され、前記挿入部を揺動可能に支持する支持部と、前記挿入部に付着した異物を取り除く洗浄部とを具備する。また、本発明の医療システムは、前記医療用補助具を具備する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、咽頭や喉頭等の気道中の部位に対して内視鏡による観察の下で処置を行う際に、処置を正確かつ素早く実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】医療システムを説明する図である。
【図2】喉頭鏡と医療用補助具と示す図である。
【図3】医療用補助具の斜視図である。
【図4】支持部の作用を説明する図である。
【図5】支持部を、挿入部の挿入方向から見た図である。
【図6】図5のVI-VI断面図である。
【図7】第1の実施形態の第1の変形例を示す図である。
【図8】第1の実施形態の第2の変形例を示す図である。
【図9】第1の実施形態の第3の変形例を示す図である。
【図10】第2の実施形態の医療用補助具の断面図である。
【図11】第3の実施形態の医療用補助具の断面図である。
【図12】第4の実施形態の医療用補助具の断面図である。
【図13】第4の実施形態の医療用補助具の作用を説明する図である。
【図14】第5の実施形態の医療用補助具の斜視図である。
【図15】第5の実施形態の医療用補助具の作用を説明する図である。
【図16】第6の実施形態の医療用補助具の斜視図である。
【図17】第4の実施形態の洗浄部の断面図である。
【図18】第7の実施形態の医療用補助具の斜視図である。
【図19】第7の実施形態の変形例を示す図である。
【図20】第8の実施形態の医療用補助具の斜視図である。
【図21】第9の実施形態の高周波電気メスの斜視図である。
【図22】第9の実施形態の高周波電気メスの把持部の断面図である。
【図23】第9の実施形態の高周波電気メスの把持部の断面図である。
【図24】第9の実施形態の高周波電気メスの作用を説明する図である。
【図25】第10の実施形態の高周波電気メスの側面図である。
【図26】第10の実施形態の高周波電気メスを、把持部の中心軸方向から見た図である。
【図27】第10の実施形態の変形例の高周波電気メスの上面図である。
【図28】第10の実施形態の変形例の高周波電気メスを、把持部の中心軸方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の好ましい形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
【0011】
(第1の実施形態)
本実施形態の医療システム1は、人体の口腔から気道内の観察を行い、必要であれば気道内において生検、薬液注入又は切除等の処置を行うためのものである。本実施形態では一例として、図1に示すように、医療システム1は、医療機器である内視鏡10及び処置具100を具備して構成されている。医療システム1は、気道中の咽頭や喉頭における病変部に対して、内視鏡10を用いて観察を行いながら高周波電気メスや高周波スネア等の処置具100を用いた処置を行うためのものである。なお医療システム1は、内視鏡10とは別経路で人体内に導入される処置具100を用いずに、内視鏡10と一体に設けられた処置具を用いて処置を行う構成であってもよい。
【0012】
内視鏡10は、人体内に導入可能な挿入部11と、挿入部11の先端部12に設けられた図示しない観察部とを具備して構成されている。観察部は、光学像を撮像するためのものであって、例えば挿入部11の先端部12内に配設された対物レンズ及びCCD等の撮像素子からなる撮像装置を具備して構成されている。本実施形態の内視鏡10は周知の内視鏡と同様の構成を有するものであるため、その詳細な説明は省略するものとする。
【0013】
なお、観察部は、挿入部11の先端部12に配設された対物レンズと、内視鏡10の人体外となる部位に配設された接眼レンズと、前記対物レンズ及び接眼レンズとを接続する光ファイバーケーブルと、を具備して構成される形態であってもよい。また、内視鏡10は、観察部の視野内を照明する照明装置を具備する形態であってもよい。
【0014】
処置具100は、人体内に導入可能な挿入部101を有して構成されている。処置具100は、気道内において、人体組織に対して生検、薬液注入又は切除等の処置を行うためのものである。本実施形態では一例として、処置具100は、いわゆる高周波電気メスと称される形態を有するものとし、喉頭癌等の病変部を切除する処置を行うものとして構成されている。なお図示しないが、処置具100には、電源装置及び吸引装置等が接続されている。処置具100は周知の構成を有するものであるため、その詳細な説明は省略するものとする。
【0015】
また、医療システム1は、前記内視鏡10の挿入部11や処置具100の挿入部101の、気道内への導入作業を速やかに行うための導入補助具を具備して構成されている。本実施形態の医療システム1は、一例として導入補助具として喉頭鏡20を備えている。
【0016】
喉頭鏡20は周知のものであるため、その詳細な説明は省略するものとするが、喉頭鏡20は、湾曲した舌片状のブレード部21及びブレード部21に接続された把持部22を具備して構成されている。使用者は、喉頭鏡20は、ブレード部21を口腔内に挿入した状態で把持部22を持ち上げることによって舌及び下顎を引き上げることができ、咽頭又は喉頭の観察及び処置を速やかに行うことができる。
【0017】
そして、本実施形態の医療システム1においては、図2に示すように、導入補助具である喉頭鏡20のブレード部21に、医療用補助具30が配設されている。以下に、医療用補助具30の詳細な構成について説明する。
【0018】
医療用補助具30は、概略的には、人体の気道へ導入された医療機器の挿入部を、人体内において所定の位置に支持するための構成を有する。医療機器は、図3に示すように、結合部31と支持部32とを具備して構成されている。
【0019】
結合部31は、医療用補助具30を、導入補助具である喉頭鏡20のブレード部21に対して着脱可能に固定するためのものである。結合部31の構成は特に限定されるものではないが、本実施形態では、結合部31は、ブレード部21の外側にいわゆるしまり嵌めの状態で嵌合する形状を有する。なお、結合部31は、ブレード部21にネジによって固定される形態であってもよい。また、結合部31には、脱落防止のために、結合部31と把持部22とを接続するワイヤが設けられてもよい。
【0020】
支持部32は、医療機器である内視鏡10の挿入部11又は処置具100の挿入部101を、人体内において支持するためのものである。支持部32の構成は特に限定されるものではなく、挿入部11又は101を係止することができる形状を有して構成されるものであればよい。
【0021】
本実施形態では一例として、支持部32は、環状の形状を有し、内部に挿入部11又は101を挿通可能な構成を有している。なお、図示する支持部32は、環状の形状を有しているが、支持部32は、矩形の枠状の部材であってもよい。
【0022】
また、医療用補助具30は、支持部32が支持する挿入部11又は101が医療用補助具30を基部として揺動可能なように、挿入部11又は101を支持する構成を有している。本実施形態では一例として、医療用補助具30は、支持部32を結合部31に対して相対的に揺動可能なように接続する、接続部33を具備して構成されている。
【0023】
接続部33の構成は、結合部31と支持部32とを相対的に揺動可能に接続する構成であればよく、特に限定されるものではない。本実施形態では一例として、接続部33は、いわゆるボールジョイントを具備して構成されている。このような接続部33を有する本実施形態の医療用補助具30では、図3に矢印で示すように、結合部31及び支持部32は、相対的に揺動及び回転することができるように接続されている。
【0024】
したがって、図4に示すように、支持部32に挿通された処置具100の挿入部101は、医療用補助具30に支持された状態で、医療用補助具30を基部として揺動することができる。なお、図4では、医療用補助具30が、医療機器である処置具100の挿入部101を支持する様子を示しているが、支持部32に挿通される医療機器が内視鏡10であっても、同様に挿入部11が医療用補助具30を基部として揺動可能に支持されることは言うまでもない。
【0025】
なお、接続部33は、例えばゴムによって構成された湾曲可能な柱状部材、または例えばコイルバネのようなバネ部材からなり、弾性変形することによって結合部31と支持部32とを相対的に揺動可能に接続する形態であってもよい。
【0026】
また、本実施形態の医療用補助具30は、洗浄部を具備して構成されている。洗浄部は、医療機器である内視鏡10の挿入部11又は処置具100の挿入部101に付着した異物を取り除くためのものである。本実施形態では一例として、洗浄部は、挿入部11又は101に流体を吹き付けることによって、挿入部11又は101に付着した異物を除去する構成を有している。なお、洗浄部が吹き付ける流体は、気体及び液体の少なくとも一方である。流体は、気体及び液体が混合された状態であってもよい。
【0027】
具体的には図6に示すように、洗浄部は、円環状の支持部32の内周面に設けられた流体送出部34及び吸引部35によって構成されている。流体送出部34は、支持部32の内周面に、支持部32の中央部に向かって開口する開口部である。流体送出部34は、管路50を介して、流体供給装置51に接続されている。
【0028】
流体供給装置51は、ポンプ等を有し、図示しないスイッチの操作に応じて、管路50に流体を送出する構成を具備して構成されている。本実施形態では、流体供給装置51は、蒸留水を貯留するタンクを備え、スイッチの操作に応じて蒸留水を送出する。
【0029】
吸引部35は、支持部32の内周面に開口する開口部である。図1に示す喉頭鏡20の使用時において、吸引部35は、流体送出部34よりも下方となる位置に配設されることが好ましい。吸引部35は、管路52を介して吸引装置53に接続されている。吸引装置53は、ポンプ等を有し、管路52内を負圧にすることによって、吸引部35から流体を吸引して人体外に送出するように構成されている。
【0030】
以上のように洗浄部は、環状の支持部32内に挿通された挿入部11又は101に向かって流体を吹き付け、その流体を吸引して人体外に送出することによって、挿入部11又は101に付着した異物を除去することができる。
【0031】
なお、本実施形態において、管路50及び52は、結合部31及び支持部32の相対的な移動を妨げないように、可撓性を有している。本実施形態では、流体送出部34及び吸引部35は、支持部32に形成された開口部によって構成されているが、流体送出部34及び吸引部35は、支持部32とは別体の管状の部材であって、支持部32の内周面に固定される形態であってもよい。また、流体送出装置51及び吸引装置53は、一体に構成される形態であってもよい。また、流体送出装置51及び吸引装置53は、内視鏡10や例えば高周波電気メス等の処置具100に使用される同様の構成のものを併用する形態であってもよい。
【0032】
以上に説明したように、本実施形態の医療システム1は、医療機器である内視鏡10又は処置具100の挿入部11又は101を人体内において支持する支持部32を有する医療用補助具30を具備して構成されている。そして、挿入部11又は101は、医療用補助具30に支持された状態で、医療用補助具30を基部として揺動することができる。このため、本実施形態によれば、使用者は、挿入部11又は101の先端側を意図通りに正確に動かすことが可能となり、観察及び処置を短時間で確実に実行することができる。
【0033】
また、本実施形態の医療システム1は、挿入部11又は101に付着した異物を、人体内において除去する洗浄部を有する医療用補助具30を具備して構成されている。このため、挿入部11又は101を人体内から引き抜くことなく、挿入部11又は101を素早く洗浄することができる。
【0034】
例えば、人体内において内視鏡1による観察を行いながら処置具100として高周波電気メスを使用した処置を行う場合、発生する液滴や飛散する血液が、内視鏡1の挿入部11の先端部12に配設された対物レンズに付着し、視界が遮られてしまう。本実施形態の医療システム1では、このような内視鏡1の対物レンズに付着した異物である血液や液滴を、流体を吹き付けることによって流し去ることができる。したがって、本実施形態では、挿入部11を人体内から引き抜くことなく内視鏡10による観察を続けることができるため、処置を中断することなく短時間で実施することができる。
【0035】
以上のように本実施形態の医療用補助具30を備えた医療システム1を用いることによって、気道中の咽頭や喉頭等の部位に対して内視鏡10の観察下で処置具100による処置を行う際に、処置を正確かつ素早く実施することができる。
【0036】
なお、上述した本実施形態では、図5に示すように管路50及び52が医療用補助具30の外部に沿うように配設されているが、管路50及び52は、図7に示す第1の変形例のように、医療用補助具30の内部に形成される形態であってもよい。
【0037】
また、上述した本実施形態では、流体送出部34及び吸引部35が、支持部32の内周面にそれぞれ一つだけ形成された形態を図示しているが、流体送出部34及び吸引部35は、図8に示す第2の変形例のように、複数設けられる構成であってもよい。このように、流体送出部34を複数設けることによって、挿入部11又は101のより広い領域を一度に短時間で洗浄することができる。
【0038】
また、上述した本実施形態では、流体送出部34が、円環状の支持部32の中心軸に略直交する方向に開口しているが、流体送出部34は、図9に示す第3の変形例のように、挿通された挿入部11又は101の基端方向に向かって傾斜して開口する形態であってもよい。このように流体送出部34を、挿入部11又は101の基端方向に向かって傾斜させて開口させることによって、例えば内視鏡10の挿入部11の先端部12に設けられた対物レンズに対して、より確実に流体を吹き付けることができ、より短時間で洗浄することができる。
【0039】
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、医療用補助具の洗浄部の構成が第1の実施形態と異なる。以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
【0040】
本実施形態の医療用補助具130は、医療機器である内視鏡10の挿入部11又は処置具100の挿入部101と接触することによって、挿入部11又は101の表面に付着した異物を除去する洗浄部を具備して構成されている。具体的に本実施形態の医療用補助具130の洗浄部は、図10に示すように、支持部32の表面に設けられた複数の線状の毛部材からなるブラシ部36によって構成されている。
【0041】
また、本実施形態では、管状の支持部32の内周面に一方に向かって拡開するテーパー面37が形成されており、テーパー面37上にブラシ部36が設けられている。そして、医療用補助具130は、このテーパー面37が拡開する方向が、口腔の外側に向くように、喉頭鏡20に装着される。すなわち、本実施形態の医療システム1では、テーパー面37の内径が大きい方から小さくなる方へ向かって、支持部32内に挿入部11及び101が挿通される。さらに言い換えるならば、テーパー面37は、支持部32に挿通された挿入部11又は101の基端方向に向かって拡開している。
【0042】
このような本実施形態によれば、ブラシ部36に挿入部11又は101を擦り付けることによって、挿入部11又は101を人体内から引き抜くことなく、挿入部11又は101を素早く洗浄することができる。
【0043】
また、ブラシ部36が、支持部32に挿通された挿入部11の基端方向に向かって拡開していることから、図10に示すように、挿入部11の先端部12の先端面を、容易にブラシ部36に擦り付けることができる。またこのとき、挿入部11の先端部12は、支持部32内に位置し、円環状の支持部32に囲まれた状態であることから、洗浄動作によって先端部12が使用者の意図しない方向へずれてしまうことがない。
【0044】
以上のように本実施形態の医療用補助具130を備えた医療システム1を用いることによって、第1の実施形態と同様に、気道中の咽頭や喉頭等の部位に対して内視鏡10の観察下で処置具100による処置を行う際に、処置を正確かつ素早く実施することができる。また、本実施形態の医療用補助具130は、第1の実施形態のような流体送出装置51及び吸引装置53が不要であるため、安価かつ容易に作成することができる。
【0045】
また、第1の実施形態と同様に、支持部32によって挿入部11又は101が支持されるため、使用者は、挿入部11又は101の先端側を意図通りに正確に動かすことが可能となり、観察及び処置を短時間で確実に実行することができる。
【0046】
なお、ブラシ部36は、円環状の支持部32の中心軸に略直交する面上に設けられる形態であってもよいし、支持部32の中心軸と略平行な面上に設けられる構成であっても、挿入部11又は101の表面に付着した異物を除去することができる。
【0047】
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、医療用補助具の洗浄部の構成が第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる。以下では第1の実施形態及び第2の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
【0048】
本実施形態の医療用補助具230は、医療機器である内視鏡10の挿入部11又は処置具100の挿入部101に向かって流体を吹き付けることによって挿入部11又は101の表面に付着した異物を除去する流体送出部34及び吸引部35と、挿入部11又は101と接触することによって、挿入部11又は101の表面に付着した異物を除去するブラシ部36と、からなる洗浄部を具備して構成されている。
【0049】
図11に示すように、流体送出部34は、支持部32の内周面に、支持部32の中央部に向かって開口する開口部であり、第1の実施形態と同様に、図示しない管路50を介して、流体供給装置51に接続されている。また、吸引部35は、支持部32の内周面に開口する開口部であり、第1の実施形態と同様に、図示しない管路52を介して吸引装置53に接続されている。また、ブラシ部36は、支持部32の内周面上に設けられている。
【0050】
このような構成の医療用補助具230では、挿入部11又は101に流体を吹き付けることによる洗浄方法と、挿入部11又は101をブラシ部36に機械的に擦り付けることによる洗浄方法とを併用することができるため、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態よりもより確実に素早く異物を除去することができる。また、第1の実施形態と同様に、支持部32によって挿入部11又は101が支持されるため、使用者は、挿入部11又は101の先端側を意図通りに正確に動かすことが可能となり、観察及び処置を短時間で確実に実行することができる。
【0051】
なお、図11に示すブラシ部36は、毛部材が支持部32の中央部に向かって植毛されているが、ブラシ部36の毛部材の少なくとも一部は、支持部32に挿通された挿入部11又は101の基端方向に向かって植毛される形態であってもよい。
【0052】
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態を説明する。第4の実施形態は、医療用補助具の洗浄部の構成が第1の実施形態と異なる。以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
【0053】
本実施形態の医療用補助具330は、医療機器である内視鏡10の挿入部11と接触することによって、挿入部11の表面に付着した異物を除去する洗浄部を具備して構成されている。
【0054】
具体的に本実施形態の医療用補助具330の洗浄部は、図12に示すように、円環状の支持部32の内周面上に立設された弾性部材39及びその先端部に設けられたワイパー38によって構成されている。弾性部材39は、ゴム等の弾性を有する材料によって形成されており、外力が加えられていない状態においては、図12に示すように、支持部32の開口を閉塞するように、支持部32の内周面に立設されている。
【0055】
弾性部材39の先端部には、ワイパー38が設けられている。ワイパー38は、弾性部材39の先端部から、支持部32内に挿入部11が挿入される方向に向かって突出するように設けられている。ワイパー38は、ゴム等の弾性を有する材料によって構成されており、先端部が平刃状に形成されている。ワイパー38は、先端部が挿入部11の先端部12の先端面に沿って摺動した場合に、先端面に付着した液滴や血液等の異物を掻き落とすことができるように構成されている。なお、ワイパー38及び弾性部材39は、一体に形成される形態であってもよい。
【0056】
図13に示すように、弾性部材39は、支持部32内に内視鏡10の挿入部11が挿入された場合に、挿入部11の先端部12にワイパー38の先端部が接し、挿入部11によってワイパー38が押されることによって挿入部11の挿入方向に倒れるように構成されている。そして、弾性部材39が倒れるのに応じて、ワイパー38は、挿入部11の先端部12の先端面に沿って摺動する。
【0057】
以上のように、本実施形態の医療用補助具330においては、内視鏡10の挿入部11を、ワイパー38に対向する方向から支持部32内に挿入することによって、先端部12の先端面に沿ってワイパー38を摺動させることができる。したがって、本実施形態によれば、支持部32内に内視鏡10の挿入部11を挿入するだけで、先端部12の先端面に付着した異物をワイパー38によって掻き落とすことができ、対物レンズの洗浄を行うことができる。
【0058】
以上のように本実施形態の医療用補助具330を備えた医療システム1を用いることによって、第1の実施形態と同様に、気道中の咽頭や喉頭等の部位に対して内視鏡10の観察下で処置具100による処置を行う際に、処置を正確かつ素早く実施することができる。また、本実施形態の医療用補助具330は、第1の実施形態のような流体送出装置51及び吸引装置53が不要であるため、安価かつ容易に作成することができる。
【0059】
また、第1の実施形態と同様に、支持部32によって挿入部11が支持されるため、使用者は、挿入部11の先端側を意図通りに正確に動かすことが可能となり、観察及び処置を短時間で確実に実行することができる。
【0060】
なお、医療用補助具330の洗浄部は、第1の実施形態のような、内視鏡10の挿入部11に向かって流体を吹き付けることによって挿入部11の表面に付着した異物を除去する流体送出部34及び吸引部35を、さらに具備する構成であってもよい。また、医療用補助具330の洗浄部は、第2の実施形態のような、挿入部11と接触することによって、挿入部11の表面に付着した異物を除去するブラシ部36を、さらに具備する構成であってもよい。
【0061】
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施形態を説明する。上述した第1から第4の実施形態では、医療用補助具は、医療機器である内視鏡10の挿入部11又は処置具100の挿入部101を支持すると共に、これらに付着した異物を除去する洗浄部を具備する形態を有しているが、例えば処置を行う際において洗浄を必要としない処置具100を用いる場合には、医療用補助具は洗浄部を具備しない形態であってもよい。
【0062】
そこで、第5の実施形態は、洗浄部を具備していない医療用補助具について説明する。以下では第1の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
【0063】
図14に示すように、本実施形態の医療用補助具430は、結合部31と、支持部432とを具備して構成されている。結合部31は、第1の実施形態と同様に、医療用補助具430を、導入補助具である喉頭鏡20のブレード部21に対して着脱可能に固定する構成を有している。
【0064】
支持部432は、結合部31に固定されたゴム等の弾性を有する板状の部材であって、中央部にスリット孔433が設けられている。スリット孔433は、図15に示すように、医療機器である内視鏡10の挿入部11又は処置具100の挿入部101を挿入すると、支持部432が弾性変形するため押し広げられる。
【0065】
このような本実施形態では、スリット孔433に挿入部11又は101が挿入された状態において、支持部432は、弾性によってスリット孔433を閉じる方向への力を発生する。言い換えれば、支持部432は、スリット孔433に挿入された挿入部11又は101を締め付ける力を発生する。このため、支持部432は、隙間のない状態で挿入部11又は101を支持する。
【0066】
また、支持部432は、弾性を有する板状の部材であることから、ひねり方向に弾性変形することも可能である。したがって、図15に矢印で示すように、支持部432のスリット孔433に挿入された挿入部11又は101は、支持部432を基部として揺動することが可能である。
【0067】
以上のように本実施形態の医療用補助具430を備えた医療システム1を用いることによって、挿入部11又は101は、医療用補助具430に隙間無く支持された状態で、医療用補助具430を基部として揺動することができる。このため、本実施形態によれば、使用者は、挿入部11又は101の先端側を意図通りに正確に動かすことが可能となり、観察及び処置を短時間で確実に実行することができる。
【0068】
(第6の実施形態)
以下に、本発明の第6の実施形態を説明する。上述した第1から第4の実施形態では、医療用補助具は、医療機器である内視鏡10の挿入部11又は処置具100の挿入部101を支持すると共に、これらに付着した異物を除去する洗浄部を一体に具備する形態を有しているが、医療用補助具は、挿入部11又は101を支持する支持部と、洗浄部とを別体で具備する構成であってもよい。
【0069】
そこで、第6の実施形態は、支持部と洗浄部とを別体で具備する医療用補助具について説明する。以下では上述した第1から第5の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1から第5の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
【0070】
図16に示すように、本実施形態の医療用補助具530は、結合部31と、支持部432と、洗浄部532とを具備して構成されている。結合部31は、第1の実施形態と同様に、医療用補助具530を、導入補助具である喉頭鏡20のブレード部21に対して着脱可能に固定する構成を有している。また、支持部432は、第5の実施形態と同様の構成を有し、結合部31に固定されている。
【0071】
洗浄部532は、図17に示すように、有底の略円筒状の部材からなり、その内周面に第1の実施形態と同様の、挿入部11又は101に向かって流体を吹き付けることによって挿入部11又は101の表面に付着した異物を除去する流体送出部34及び吸引部35が配設されている。図示しないが、流体送出部34及び吸引部35は、管路50及び52を介して、流体供給装置51及び吸引装置53に接続されている。
【0072】
以上のような本実施形態の医療用補助具530は、支持部432によって挿入部11又は101を揺動可能に支持し、かつ必要な場合に、洗浄部532によって挿入部11又は101に付着した異物を除去することができる。したがって、本実施形態の医療用補助具530を備えた医療システム1を用いることによっても、第1の実施形態と同様に、気道中の咽頭や喉頭等の部位に対して内視鏡10の観察下で処置具100による処置を行う際に、処置を正確かつ素早く実施することができる。なお、洗浄部532は、第2の実施形態のように、ブラシ部を具備して構成される形態であってもよい。
【0073】
(第7の実施形態)
以下に、本発明の第7の実施形態を説明する。上述した第1から第6の実施形態では、単一の医療用補助具で、医療機器である内視鏡10及び処置具100のいずれか一方の挿入部について、支持及び洗浄の少なくとも一方を行う構成を有しているが、単一の医療用補助具で、内視鏡10及び処置具100の双方の挿入部に対して、支持及び洗浄の少なくとも一方を行う構成であってもよい。
【0074】
そこで、第7の実施形態は、支持部と洗浄部とを別体で具備する医療用補助具について説明する。以下では上述した第1から第5の実施形態との相違点のみを説明するものとし、第1から第5の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
【0075】
図18に示すように、本実施形態の医療用補助具630は、結合部31と、複数の支持部32を具備して構成されている。結合部31は、第1の実施形態と同様に、医療用補助具530を、導入補助具である喉頭鏡20のブレード部21に対して着脱可能に固定する構成を有している。
【0076】
支持部32は、第1の実施形態と同様であって、円環状の形状を有し、内周面に流体送出部34及び吸引部35からなる洗浄部を具備して構成されている。本実施形態の医療用補助具630は、一対の支持部32を具備して構成されている。なお、医療用補助具630は、3つ以上の支持部32を具備する形態であってもよい。
【0077】
このように、医療用補助具630は、複数の支持部32を具備することによって、例えば内視鏡10及び処置具100の双方の挿入部11及び101について、揺動可能に支持し、洗浄を行うことができる。したがって、本実施形態の医療用補助具630を備えた医療システム1を用いることによっても、気道中の咽頭や喉頭等の部位に対して内視鏡10の観察下で処置具100による処置を行う際に、処置を正確かつ素早く実施することができる。
【0078】
なお、医療用補助具630が具備する複数の支持部は、上述した第1から第5の実施形態に記載された支持部のうちから、処置の形態に合わせて適したものを選択することが可能である。
【0079】
たとえば、図19に変形例として示すように、医療用補助具630は、第1の実施形態と同様の支持部32と、第5の実施形態と同様の支持部432と、を具備する構成であってもよい。図19に示す変形例の医療用補助具630を具備する医療用システム1では、洗浄が必要な内視鏡10の挿入部11を支持部32に挿入し、洗浄の不要な処置具100の挿入部101を支持部432に挿入した状態で処置を行う。
【0080】
(第8の実施形態)
以下に、本発明の第8の実施形態を説明する。上述した第1から第7の実施形態における医療システムでは、導入補助具として喉頭鏡を用いる構成を説明したが、導入補助具は他の形態であってもよい。例えば、導入補助具は、図20に示すように、内視鏡10及び処置具100等の医療機器の口腔内への導入作業を速やかに行うためマウスピース25であってもよい。本実施形態では、医療用補助具30は、マウスピース25の内周面に着脱可能に設けられる。
【0081】
(第9の実施形態)
以下に、本発明の第9の実施形態を説明する。本実施形態では、処置具100の一例としての、高周波電気メス110の構成について説明する。
【0082】
本実施形態の高周波電気メス110は、例えば咽喉頭表在癌の治療処置に用いられるものであって、図21に示すように、挿入部111の先端部に、収納可能な針部120と、吸引を行うための吸引口122とを具備して構成されている。挿入部111の基端側には、把持部112が設けられており、把持部112に進退操作ノブ113が配設されている。
【0083】
進退操作ノブ113は、針部120の先端部からの突出量を調節するためのものである。進退操作ノブ113は、把持部112の中心軸方向に沿って進退移動可能設けられており、針部112の基端側は、進退操作ノブ113に接続されている。針部120は、把持部112の進退移動に伴って針部120が進退移動する。また、針部120は、図示しない電源装置に、電源コード114を介して電気的に接続されている。
【0084】
また、挿入部111の先端部に設けられた開口部である吸引口122は、挿入部111及び把持部112内に配索された吸引管路130を介して、図示しない吸引装置に接続されている。
【0085】
次に、吸引管路130の詳細について説明する。吸引管路130は、図22に示すように、把持部112内においてクランク状に折れ曲がっている。吸引管路130は、図23に示すようにこのクランク状に折れ曲がった部位において、把持部112に固定されたシリンダ部131と、進退操作ノブ113に固定されたピストン部132を貫通するように設けられている。ピストン部132は、シリンダ部131に設けられた円柱状の摺動孔部131a内において、進退操作ノブ113の移動に応じて進退移動可能な円柱形状の部材である。
【0086】
そして本実施形態では、図22に示すように、ピストン部132が移動範囲中の把持部112の基端側に位置している場合に、吸引管路130が開通し、図24に示すように、ピストン部132が移動範囲中の把持部112の先端側に位置している場合に、吸引管路130が閉塞される。すなわち、本実施形態の高周波電気メス110においては、進退操作ノブ113を把持部112の基端側へ移動させた場合、すなわち針部120を挿入部111内に収納した場合に、吸引管路130が開通する。また、進退操作ノブ113を把持部112の先端側へ移動させた場合、すなわち針部120を挿入部111から突出させた場合に、吸引管路130が閉塞される。
【0087】
このような本実施形態の高周波電気メス110を用いることによって、使用者は、針部120の進退動作と、吸引口122からの吸引動作の有無の切替動作を、一つの進退操作ノブ113を操作することによって行うことができ、操作を簡略化することができる。したがって、本実施形態の高周波電気メス110を備える医療システム1では、使用者は、咽頭又は喉頭に対する処置を速やかに行うことができる。
【0088】
(第10の実施形態)
以下に、本発明の第10の実施形態を説明する。本実施形態では、処置具100の一例としての、高周波電気メス150の構成について説明する。なお、以下では上述した第9の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜に省略するものとする。
【0089】
本実施形態の高周波電気メス150は、例えば咽喉頭表在癌の治療処置に用いられるものであって、図25に示すように、挿入部151の先端部に、収納可能な針部120を具備して構成されている。挿入部151は、硬性のストレート部152、及び湾曲可能な湾曲部153からなる。湾曲部153は、略筒形状の部材であって、曲げ方向に所定の力が加えられることによって湾曲し、かつ湾曲方向への力が取り除かれた後にも湾曲形状を保持することが可能に構成されている。例えば、湾曲部153は、鋼管に焼きなまし処理を施した焼きなましパイプからなる。挿入部151の基端側には、把持部112が設けられており、把持部112には、進退操作ノブ113及び微調整部114が配設されている。進退操作ノブ113は、把持部112の中心軸方向に沿って進退移動可能に配設されており、挿入部151の先端部からの針部120の突出量を調節するためのものである。進退操作ノブ113は、所定の距離毎に停止するように設けられており、これにより針部120の突出量の調整を所定の距離毎に段階的に行うことができる。微調整部114は、針部120の突出量を、進退操作ノブ113とは別に独立して微調整するためのものである。微調整部114は、把持部112の基端部において、把持部112の中心軸周りに回転可能に設けられており、回転角度に応じて針部120の突出量を調整することができる。なお、図示しないが、微調整部114は、使用者の意図なく加えられた力によって不意に動くことがないように、微調整部114と把持部112との間には両者間の摩擦抵抗を増すための摩擦部材が設けられている。
【0090】
本実施形態の高周波電気メス150は、図26に示すように、把持部112の中心軸方向から見た場合に、挿入部151が、進退操作ノブ113が突出する方向と略同方向にむかって湾曲している。
【0091】
このように、挿入部151の湾曲方向を、進退操作ノブ113が設けられた方向と略同一とすることによって、使用者は、挿入部151が視認できない場合であっても、挿入部151の先端部がどちらの方向を向いているのかを明確に認識することができ、処置を速やかかつ確実に行うことができる。
【0092】
また、図27及び図28に示す変形例のように、針部120は、先端部120aが略直角に折り曲がって側方に延出する、いわゆるフックナイフと呼ばれる形態であってもよい。本変形例においては、図28に示すように、把持部112の中心軸方向から見た場合に、120aの延出方向が、進退操作ノブ113が突出する方向と略直交するように設けられている。
【0093】
このような本変形例においては、使用者は、挿入部151が視認できない場合であっても、挿入部151の先端部の湾曲方向と、針部120の先端部120aの延出方向を明確に認識することができ、処置を速やかかつ確実に行うことができる。
【0094】
なお、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う医療用補助具及び医療システムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、人体の気道中の部位に対して内視鏡による観察及び処置具による処置を行う医療システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0096】
1 医療システム、
10 内視鏡、
11 挿入部、
12 先端部、
20 喉頭鏡(導入補助具)、
21 ブレード部、
22 把持部、
25 マウスピース、
30 医療用補助具、
31 結合部、
32 支持部、
33 接続部、
34 流体送出部、
35 吸引部、
36 ブラシ部、
37 テーパー面、
38 ワイパー、
39 弾性部材、
50 管路、
51 流体送出装置、
52 管路、
53 吸引装置、
100 処置具、
101 挿入部、
130 (第2の実施形態の)医療用補助具、
230 (第3の実施形態の)医療用補助具、
330 (第4の実施形態の)医療用補助具、
430 (第5の実施形態の)医療用補助具、
530 (第6の実施形態の)医療用補助具、
630 (第7の実施形態の)医療用補助具。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器の挿入部の気道内への導入を補助するための導入補助具に着脱可能な結合部と、
前記結合部に接続され、前記挿入部を揺動可能に支持する支持部と、
前記挿入部に付着した異物を取り除く洗浄部と
を具備することを特徴とする医療用補助具。
【請求項2】
前記結合部及び前記支持部を相対的に揺動可能に接続する接続部を具備することを特徴とする請求項1に記載の医療用補助具。
【請求項3】
前記支持部は、円環状に形成され、
前記洗浄部は、前記支持部と一体に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の医療用補助具。
【請求項4】
前記洗浄部は、前記支持部の内周面に設けられ、前記挿入部に向かって流体を送出するための流体送出部を具備して構成されることを特徴とする請求項3に記載の医療用補助具。
【請求項5】
前記支持部は円環状に形成され、
前記洗浄部は、前記支持部の内周面に設けられ、前記挿入部の表面との摩擦によって異物を取り除くように構成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の医療用補助具。
【請求項6】
前記洗浄部は、ブラシ部であることを特徴とする請求項5に記載の医療用補助具。
【請求項7】
前記洗浄部は、ワイパーであることを特徴とする請求項5に記載の医療用補助具。
【請求項8】
前記接続部は、ボールジョイントからなることを特徴とする請求項2から7のいずれか一項に記載の医療用補助具。
【請求項9】
前記請求項1から8のいずれか一項に記載の医療用補助具を具備し、
前記導入補助具は、喉頭鏡であり、
前記医療機器は、内視鏡及び処置具の少なくとも一方であることを特徴とする医療システム。
【請求項10】
前記請求項1から8のいずれか一項に記載の医療用補助具を具備し、
前記導入補助具は、マウスピースであり、
前記医療機器は、内視鏡及び処置具の少なくとも一方であることを特徴とする医療システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2011−255095(P2011−255095A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134245(P2010−134245)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】